JP2015123878A - ピラーガーニッシュ及び車両構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】側面衝突時に乗員の肩部が受ける衝撃を緩和することに寄与する。
【解決手段】Bピラーガーニッシュ10では、ピラーガーニッシュロア32におけるシートバック20の上部と同等の高さの領域32Uに、肩案内面34が設けられている。この肩案内面34は、自らが設けられた高さでピラーガーニッシュロア32の前端側の車幅方向寸法を後端側の車幅方向寸法よりも小さくするように、車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜している。このため、側面衝突の衝撃によって肩案内面34が乗員Pの肩部Sに対して車幅方向外側から干渉した際には、肩部Sが肩案内面34から車両前方側への分力を受けることにより、肩部Sをピラーガーニッシュロア32の車両前方側へ滑らせて逃がすことができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両のピラーの車室側に取り付けられるピラーガーニッシュ、及び該ピラーガーニッシュを含んで構成された車両構造に関する。
下記特許文献1には、衝撃吸収構造を備えたピラーガーニッシュが記載されている。このピラーガーニッシュでは、ガーニッシュアッパの裏面に、平板状基部と両側壁部とに跨って車体外方に延在する複数の板状主リブを一体成形すると共に、別体の板状交叉リブを板状主リブに交叉連結させることにより、格子状の衝撃吸収部を形成している。
特開2003−118501号公報
上述の如きピラーガーニッシュは、ロールオーバー時における乗員の頭部の衝撃緩和を狙ったものであり、側面衝突時に乗員の肩部がピラーガーニッシュから受ける衝撃については考慮されていない。
本発明は上記事実を考慮し、側面衝突時に乗員の肩部が受ける衝撃を緩和することに寄与するピラーガーニッシュ及び車両構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係るピラーガーニッシュは、車両用シートのシートバックの側方で車両のピラーの車室側に取り付けられるガーニッシュ本体と、前記ガーニッシュ本体における前記シートバックの上部と同等の高さの領域に設けられ、自らが設けられた高さで前記ガーニッシュ本体の前端側の車幅方向寸法を後端側の車幅方向寸法よりも小さくするように、通常状態又は車幅方向内側から衝撃を受けた状態で車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜する肩案内面と、を備えている。
請求項1に記載の発明では、車両用シートのシートバックの側方で車両のピラーの車室側に取り付けられるガーニッシュ本体には、シートバックの上部と同等の高さの領域に肩案内面が設けられている。この肩案内面は、自らが設けられた高さでガーニッシュ本体の前端側の車幅方向寸法を前記領域の後端側の車幅方向寸法よりも小さくするように、通常状態又は車幅方向内側から衝撃を受けた状態で車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜する。このため、側面衝突の衝撃によって肩案内面が乗員の肩部に対して車幅方向外側から干渉した際には、肩部が肩案内面から車両前方側への分力を受けることにより、肩部をガーニッシュ本体の車両前方側へ滑らせて逃がすことができる。それにより、肩部とピラーガーニッシュロアとの接触面積を減少させることができるので、肩部がガーニッシュ本体から受ける衝撃を緩和することに寄与することができる。
請求項2に記載の発明に係るピラーガーニッシュは、請求項1において、前記ガーニッシュ本体における前記肩案内面が設けられた部位は、前記肩案内面と隣接する部位よりも車幅方向外側へ凹んでおり、前記肩案内面は、通常状態で車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜している。
請求項2に記載の発明では、肩案内面が通常状態で車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜しているため、側面衝突の衝撃よって肩部が肩案内面と干渉した際に、肩部に対して迅速に車両前方側への分力を付与することができる。しかも、乗員の身体のうちで最も車幅方向外側に張り出す肩部の側方に凹み(凹部)が設けられるため、乗員に対して通常時に広々感を与えることができる。
請求項3に記載の発明に係るピラーガーニッシュは、請求項1において、前記ガーニッシュ本体における前記肩案内面が設けられた部位は、前記ピラーとの間の隙間が車両前方へ向かうほど大きくなるように設定されており、当該部位が車幅方向内側からの衝撃によって変形した状態で、前記肩案内面が車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜する。
請求項3に記載の発明では、上記のように構成されているため、側面衝突の衝撃よって肩部が肩案内面と干渉することにより、ガーニッシュ本体における肩案内面が設けられた部位をピラー側(車幅方向外側)へ変形させることができる。それにより、肩部が受ける衝撃エネルギを吸収することができる。しかもこの際には、ガーニッシュ本体の肩案内面が設けられた部位において、車両前方側ほど車幅方向外側への変形量が大きくなる。それにより、肩案内面が車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜し、肩部が肩案内面から車両前方側への分力を受ける。このように、ガーニッシュ本体において肩案内面が設けられた部位が、側面衝突時に変形する構成であるため、通常状態におけるガーニッシュ本体の見栄えを良好にすることができる。
請求項4に記載の発明に係るピラーガーニッシュは、請求項1〜請求項3の何れか1項において、前記ガーニッシュ本体は、前記ピラーの上部に取り付けられるピラーガーニッシュアッパと、該ピラーガーニッシュアッパよりも前記ピラーの下部側に取り付けられるピラーガーニッシュロアとに分割されており、前記肩案内面は、前記ピラーガーニッシュロアの上部に設けられている。
請求項4に記載の発明では、上下に分割されたピラーガーニッシュアッパ及びピラーガーニッシュロアのうち、ピラーガーニッシュロアだけに肩案内面が設けられている。このため、ピラーガーニッシュロアを成形するための金型に少しの変更を加えるだけで、前述した効果を得ることができる。
請求項5に記載の発明に係る車両構造は、シートクッション及びシートバックを有する車両用シートと、前記シートバックの側方に設けられ、車体の一部を構成するピラーと、前記ピラーの車室側に前記ガーニッシュ本体が取り付けられた請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のピラーガーニッシュと、を備えている。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のピラーガーニッシュを備えているため、前述した効果を得ることができる。
請求項6に記載の発明に係る車両構造は、請求項5において、前記ピラーガーニッシュは、請求項2に記載されたものであり、前記シートバックの車幅方向内側の側部には、サイドエアバッグ装置が搭載されており、当該サイドエアバッグ装置は、サイドエアバッグを前記肩案内面に接触させつつ車両前方側へ膨張展開させるように構成されている。
請求項6に記載の発明では、サイドエアバッグがガーニッシュ本体の肩案内面に接触しつつ膨張展開する。このガーニッシュ本体における肩案内面が設けられた部位は、肩案内面と隣接する部位よりも車幅方向外側へ凹んでいる。この凹みに膨張展開中のサイドエアバッグが嵌ることにより、サイドエアバッグが上下方向に不用意に揺動することを抑制できる。それにより、サイドエアバッグの乗員拘束性能向上に寄与することができる。
以上説明したように、本発明に係るピラーガーニッシュ及び車両構造では、側面衝突時に乗員の肩部が受ける衝撃を緩和することに寄与することができる。
本発明の第1実施形態に係る車両構造を車両外側から見た側面図である。 図1のF2−F2線に沿った切断面を拡大して示す拡大断面図である。 同車両構造の構成部材であるBピラーガーニッシュを車室側から見た側面図である。 同Bピラーガーニッシュの肩案内面との摺接によって乗員の肩部が車両前方側へ変位した状態を示す図3に対応した断面図である。 比較例に係るBピラーガーニッシュと乗員の肩部が干渉した状態を示す図4に対応した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る車両構造の部分的な構成を示す図3に対応した断面図である。 同車両構造のBピラーガーニッシュにおける肩案内面が設けられた部位が乗員の肩部との干渉によって変形した状態を示す図6に対応した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る車両構造を車両外側から見た側面図である。 図8のF9−F9線に沿った切断面を拡大して示す拡大断面図である。
<第1の実施形態>
本発明の第1実施形態に係るピラーガーニッシュとしてのBピラーガーニッシュ10、及び車両構造12(以下、単に「車両構造12」という)について、図1〜図5に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、車両の前方向(進行方向)、上方向、車両幅方向の外側をそれぞれ示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
(構成)
図1に示される車両構造12は、例えばセダンタイプの自動車(車両)に適用されており、車両用シート14と、Bピラー16(ピラー:センターピラー)と、Bピラーガーニッシュ10(ピラーガーニッシュ)とによって構成されている。なお、図1においては、図面を見易くする観点から、上記自動車の車体におけるBピラー16以外の部位の図示を省略している。
車両用シート14は、上記自動車のフロントシート(ここでは左ハンドル車の運転席)であり、車室15の前部に配設されている。この車両用シート14は、乗員Pが着座するシートクッション18と、乗員Pの背凭れとなるシートバック20と、乗員Pの頭部を支持するヘッドレスト22とを主要部として構成されている。
シートクッション18は、シートスライド機構を介して車体のフロア(何れも図示省略)に連結されており、フロアに対して前後位置を調節可能とされている。シートバック20は、シートクッション18の後端部にリクライニング機構(図示省略)を介して連結されており、シートクッション18に対するリクライニング角度を調節可能とされている。
なお、本実施形態では、車両用シート14の前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向は、車両の前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向と一致している。また、図1では、車両用シート14には実際の乗員の代わりに、衝突試験用のダミーPが着座している。このダミーPは、例えばWorldSID(国際統一側面衝突ダミー:World Side Impact Dummy)のAM50(米国人成人男性の50パーセンタイル)である。このダミーPは、衝突試験法で定められた標準的な着座姿勢で着座しており、車両用シート14は、当該着座姿勢に対応した基準設定位置に位置している。以下、説明を分かり易くするために、ダミーPを「乗員P」と称する。
車両用シート14が上記の基準設定位置に位置する状態では、上記自動車の車体の一部を構成するBピラー16が、シートバック20に対して側方(車幅方向外方)に位置する。このBピラー16は、図2に示されるように、車幅方向内側へ向けて開口した断面ハット状のアウタパネル24と、該アウタパネル24の車幅方向内側端部に接合されたインナパネル26とによって閉断面形状に形成されている。インナパネル26には、前後一対のビード26A、26Bが形成されている。これらのビード26A、26Bは、車幅方向内側へ向けて断面略U字状(断面略コ字状)に膨出しており、車両上下方向に延在している。
上記のBピラー16の車幅方向内側(車室15側)には、Bピラーガーニッシュ10の本体部を構成する樹脂製のガーニッシュ本体28が取り付けられている。ガーニッシュ本体28は、図3に示されるピラーガーニッシュアッパ30とピラーガーニッシュロア32とに分割して成形されたものである。
ピラーガーニッシュアッパ30は、Bピラー16の上部に取り付けられており、ピラーガーニッシュロア32は、ピラーガーニッシュアッパ30よりもBピラー16の下部側に取り付けられている。ピラーガーニッシュアッパ30とピラーガーニッシュロア32との分割ラインLは、シートバック20の上端部と同等の高さに設定されている。これらのピラーガーニッシュアッパ30及びピラーガーニッシュロア32によって、Bピラー16が車室15側から覆われている。
図2に示されるように、ピラーガーニッシュロア32におけるBピラー16側の面(車幅方向外側の面)には、車幅方向外側へ延びる複数の補強用のリブ32Aが形成されている。これらのリブ32Aは、例えば車幅方向から見て格子状に形成されており、先端(車幅方向外側端)がインナパネル26に対して当接又は近接して対向している。なお、図示は省略するが、ピラーガーニッシュアッパ30におけるBピラー16側の面(車幅方向外側の面)にも、上記のリブ32Aと同様のリブが形成されている。
ここで、本実施形態では、ピラーガーニッシュロア32の上部において、シートバック20の上部と同等の高さの領域32Uには、肩案内面34(傾斜面)が設けられている。この肩案内面34は、上記領域32Uにおける前後方向中央部よりも若干後端側の部位から前端部にわたって設けられており、側面視で車両前方側へ向かうほど車両上下方向の寸法が拡大する略矩形状(略台形状)に形成されている。なお、本実施形態においてシートバック20の上部とは、シートバック20を上部と下部とに二分割した場合の上部のことである。
ピラーガーニッシュロア32において肩案内面34が設けられた部位は、肩案内面34と隣接する部位よりも車幅方向外側へ凹んだ凹部36とされている。この肩案内面34は、図2に示されるように、通常状態において車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜しており、平断面視で滑り台のような形状に形成されている。つまり、この肩案内面34は、車両前方へ向かうほど車幅方向外側へ向かうように傾斜しており、ピラーガーニッシュロア32において肩案内面34が設けられた部位は、肩案内面34が設けられていない部位よりも、車両前後方向に対する傾斜角度が大きくなっている。
この肩案内面34(凹部36)が設けられた高さでは、ピラーガーニッシュロア32の前端側の車幅方向寸法が後端側の車幅方向寸法よりも小さくなっている。この肩案内面34は、乗員P(ここではAM50のダミーP)の肩部Sと同等の高さに設けられており、肩部Sに対して車幅方向外側から対向している。
なお、本実施形態では、説明の都合上、Bピラーガーニッシュ10の構成要素を、ガーニッシュ本体28及び肩案内面34としているが、これに限らず、構成要素の捉え方は自由に変更することができる。例えば、ガーニッシュ本体は、Bピラーガーニッシュそのものとして捉えることができる。
(作用及び効果)
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態では、Bピラー16の車室15側に取り付けられたピラーガーニッシュロア32には、シートバック20の上部と同等の高さの領域32Uに肩案内面34が設けられている。この肩案内面34は、自らが設けられた高さでピラーガーニッシュロア32の前端側の車幅方向寸法を後端側の車幅方向寸法よりも小さくするように、車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜している。
このため、側面衝突の衝撃によって肩案内面34が乗員Pの肩部Sに対して車幅方向外側から干渉した際には、肩部Sが肩案内面34から車両前方側への分力を受けることにより、肩部Sをピラーガーニッシュロア32の車両前方側へ滑らせて逃がすことができる(図4の矢印G参照)。それにより、肩部Sとピラーガーニッシュロア32との接触面積を減少させることができるので、肩部Sがピラーガーニッシュロア32から受ける衝撃を緩和することに寄与することができる。
上記の効果について、図5に示される比較例40を用いて詳細に説明する。この比較例40では、ピラーガーニッシュロア32に肩案内面34が設けられておらず、シートバック20の上部と同等の高さの領域32Uの前端側の車幅方向寸法と領域32Uの後端側の車幅方向寸法とが同等に設定されている。この比較例40では、側面衝突の衝撃によって車室15側へ侵入してくるピラーガーニッシュロア32が肩部Sと干渉した際に、肩部Sに対して車両前方側への分力が付与されず、肩部Sが車幅方向内方への荷重を受ける(図5の矢印F参照)。
特に、肩部Sの中心(ここではダミーPの肩部Sに設けられたボルト38)がピラーガーニッシュロア32に対して車幅方向に重なり合っている場合、肩部Sへの負荷が大きくなると共に、乗員Pの鎖骨や第1肋骨などにも負荷が加わる。また、肩部Sへの負荷が大きくなると、乗員Pの上腕部Aが車幅方向内側へ押し込まれることにより、乗員Pの胸部Cが上腕部Aから受ける負荷も増加する。
この点、本実施形態では、前述したように、肩部Sをピラーガーニッシュロア32の車両前方側へ滑らせて逃がすことにより、肩部Sとピラーガーニッシュロア32との接触面積を大幅に減少させることができるので、肩部Sへの負荷を効果的に低減することができる。その結果、胸部C、鎖骨、第1肋骨などへの負荷を低減することが可能になり、乗員保護効果の向上に効果的に寄与することができる。
しかも、車幅方向外側の肩部Sが車両前方側へ変位することにより、乗員Pの上体がその前面を車幅方向内側へ向けるように垂直軸回りに回転する。その結果、乗員Pの上体のうちで前部よりも相対的に荷重耐性が高い後部(背中R側の部分)がBピラー16側を向くことになる。それにより、相対的に荷重耐性が低い胸部Cや腹部Bの前部を保護することができる。
また、本実施形態では、ピラーガーニッシュロア32における肩案内面34が設けられた部位は、肩案内面34と隣接する部位よりも車幅方向外側へ凹んだ凹部36とされており、肩案内面34は、通常状態で車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜している。このため、側面衝突の衝撃よって肩部Sが肩案内面34と干渉した際に、肩部Sに対して迅速に車両前方側への分力を付与することができる。しかも、乗員Pの身体のうちで最も車幅方向外側へ張り出す肩部Sの側方に凹部36が設けられることにより、乗員Pに対して通常時に広々感を与えることができる。
また、本実施形態では、上下に分割されたピラーガーニッシュアッパ30及びピラーガーニッシュロア32のうち、ピラーガーニッシュロア32だけに肩案内面34が設けられている。このため、ピラーガーニッシュロア32を成形するための金型に少しの変更を加えるだけで、前述した効果を得ることができる。したがって、低コストで乗員保護性能を向上させることができる。
なお、上記第1実施形態において、肩案内面34を車両下方側へ延長し、肩案内面34の上下方向寸法を拡大してもよい。それにより、小柄な乗員(例えば、米国人成人女性の5パーセンタイルに相当するAF05)に対しても上記の効果を得ることができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図6には、本発明の第2実施形態に係る車両構造の部分的な構成が図3に対応した断面図にて示されている。この実施形態では、ピラーガーニッシュであるBピラーガーニッシュ50の構成が、前記第1実施形態に係るBピラーガーニッシュ10とは異なっている。
このBピラーガーニッシュ50では、ピラーガーニッシュロア32の上部の領域32Uに凹部36が設けられておらず、肩案内面34が通常状態において略車両前後方向に沿うように形成されている。また、このピラーガーニッシュロア32において、肩案内面34が設けられた部位(以下、「肩案内部35」という)では、Bピラー16のインナパネル26と複数のリブ32Aとの間の隙間(間隔)が車両前方へ向かうほど大きくなるように設定されている。
つまり、本実施形態では、図6において、最も車両前方側に位置するリブ32A1とインナパネル26との間の隙間は、前から2番目のリブ32A2とインナパネル26との間の隙間よりも大きく設定されている。また、前から2番目のリブ32A2とインナパネル26との間の隙間は、前から3番目のリブ32A3とインナパネル26との間の隙間よりも大きく設定されている。なお、本実施形態では、リブ32A1〜32A3以外のリブ32Aは、通常状態においてインナパネル26に対し当接又は近接して対向している。
上記のように構成されているため、ピラーガーニッシュロア32の肩案内面34が側面衝突の衝撃によって乗員Pの肩部Sと干渉した際には、肩案内部35が上記各隙間を狭めるように車幅方向外側へ変形する。そして、図7に示されるように、リブ32A1、32A2、32A3の先端がインナパネル26と当接することにより、肩案内部35の車幅方向外側への変形が抑制される。この図7に示される状態では、肩案内面34が設けられた高さでピラーガーニッシュロア32の前端側の車幅方向寸法が後端側の車幅方向寸法よりも小さくなるように、肩案内面34が車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜する。上記以外の構成は、前記第1実施形態と同様とされている。
この実施形態では、上記のように構成されているため、側面衝突の衝撃よって肩部Sが肩案内面34と干渉した際の肩案内部35の変形によって、肩部Sが受ける衝撃エネルギを吸収することができる。しかも、肩案内部35が変形することにより、肩案内面34が車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜するので、肩部Sが肩案内面34から車両前方側への分力を受けることになる。それにより、肩部Sをピラーガーニッシュロア32の車両前方側へ滑らせて逃がすことができる(図7の矢印G参照)ので、前記第1実施形態と同様に、肩部Sがピラーガーニッシュロア32から受ける衝撃を緩和することができる。また、ピラーガーニッシュロア32において肩案内面34が設けられた部位が、側面衝突時に変形する構成であるため、通常時におけるピラーガーニッシュロア32の見栄えを良好にすることができる。
<第3の実施形態>
図8には、本発明の第3実施形態に係る車両構造60(以下、単に「車両構造60」という)が車幅方向外側から見た側面図にて示されている。この車両構造60では、車両用シート14のシートバック20にサイドエアバッグ装置62が搭載されている。それ以外の構成は、前記第1実施形態と同様とされている。
上記のサイドエアバッグ装置62は、シートバック20の車幅方向外側の側部内に折り畳まれた状態で収容されたサイドエアバッグ64と、該サイドエアバッグ64内でガスを発生させるインフレータ66とを主要部として構成されている。サイドエアバッグ64は、シーム又はテザーからなる前後仕切部65によって、胸部C及び腹部Bの前部を拘束するための前バッグ部64Aと、肩部Sと胸部C及び腹部Bの後部とを拘束するための後バッグ部64Bとに仕切られている。
インフレータ66は、後バッグ部64B内の後端部に設けられており、該インフレータ66が備える図示しない上下一対のスタッドボルト(図示省略)がサイドエアバッグ64の基布を貫通している。これらのスタッドボルトは、シートバック20の骨格であるシートバックフレーム(図示省略)を貫通してナットに螺合している。これにより、サイドエアバッグ64がインフレータ66を介してシートバックフレームに締結固定されている。
上記のインフレータ66には、車両に搭載された側突ECU68(制御装置)が電気的に接続されており、該側突ECU68には、車両の側面衝突を検出する側突センサ70が電気的に接続されている。側突ECU68は、側突センサ70からの信号に基づいて側面衝突を検知した際にインフレータ66を作動させる。
インフレータ66が作動すると、インフレータ66から後バッグ部64B内に発生するガスが前後仕切部65に形成された図示しない連通口を介して前バッグ部64A内に供給される。これにより、サイドエアバッグ64が図8に二点鎖線で示されるように車両前方側すなわち乗員Pの側方(車幅方向外方)へ膨張展開する。この場合、インフレータ66が内部に設けられた後バッグ部64Bの内圧が前バッグ部64Aの内圧よりも高くなるように構成されている。
ここで、本実施形態では、上述のようにサイドエアバッグ64が膨張展開する際には、後バッグ部64Bがピラーガーニッシュロア32の肩案内面34と接触しつつ膨張展開するように構成されている。このピラーガーニッシュロア32における肩案内面34が設けられた部位は、車幅方向外側へ凹んだ凹部36とされている。この凹部36に膨張展開中の後バッグ部64Bが嵌ることにより、サイドエアバッグ64が上下方向に不用意に揺動することを抑制できる。
つまり、サイドエアバッグ64の膨張展開時には、インフレータ66がサイドエアバッグ64内に勢いよくガスを噴出することにより、サイドエアバッグ64がインフレータ66回りに上下方向に揺動する場合がある。この点、本実施形態では、後バッグ部64Bの上部の後端部が凹部36に嵌ってピラーガーニッシュロア32に支持されることにより、上述の如き揺動を抑制することができる。その結果、サイドエアバッグ64の膨張展開性能を向上させることが可能になり、サイドエアバッグ64の乗員拘束性能向上に寄与することができる。しかも、本実施形態では、高圧の後バッグ部64Bが凹部36に嵌るため、上述の如き揺動抑制効果を向上させることができる。
また、後バッグ部64Bが乗員Pの肩部Sからの荷重によって潰れることにより、肩部Sが後バッグ部64Bを介して肩案内面34に接する。それにより、肩部Sをピラーガーニッシュロア32の車両前方側へ滑らせて逃がすことができるので、前記第1実施形態と同様に、肩部Sがピラーガーニッシュロア32から受ける衝撃を緩和することができる。
<実施形態の補足説明>
前記各実施形態では、肩案内面34が領域32Uにおける前後方向中央部よりも若干後端側の部位から前端部にわたって設けられた構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。肩案内面34が領域32Uの前端部から後端部にわたって設けられた構成にしてもよい。
また、前記各実施形態では、本発明がBピラーガーニッシュ10に対して適用された場合について説明したが、これに限るものではない。例えば所謂ミニバン等の3列シートの車両においては、2列目の車両用シートのシートバックの側方でCピラーに取り付けられるCピラーガーニッシュに対して本発明を適用することもできる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 Bピラーガーニッシュ(ピラーガーニッシュ)
12 車両構造
14 車両用シート
16 Bピラー(ピラー)
18 シートクッション
20 シートバック
28 ガーニッシュ本体
30 ピラーガーニッシュアッパ
32 ピラーガーニッシュロア
32U 領域
34 肩案内面
50 Bピラーガーニッシュ
60 車両構造
62 サイドエアバッグ装置
64 サイドエアバッグ
66 インフレータ

Claims (6)

  1. 車両用シートのシートバックの側方で車両のピラーの車室側に取り付けられるガーニッシュ本体と、
    前記ガーニッシュ本体における前記シートバックの上部と同等の高さの領域に設けられ、自らが設けられた高さで前記ガーニッシュ本体の前端側の車幅方向寸法を後端側の車幅方向寸法よりも小さくするように、通常状態又は車幅方向内側から衝撃を受けた状態で車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜する肩案内面と、
    を備えたピラーガーニッシュ。
  2. 前記ガーニッシュ本体における前記肩案内面が設けられた部位は、前記肩案内面と隣接する部位よりも車幅方向外側へ凹んでおり、前記肩案内面は、通常状態で車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜している請求項1に記載のピラーガーニッシュ。
  3. 前記ガーニッシュ本体における前記肩案内面が設けられた部位は、前記ピラーとの間の隙間が車両前方へ向かうほど大きくなるように設定されており、当該部位が車幅方向内側からの衝撃によって変形した状態で、前記肩案内面が車両前方側かつ車幅方向外側へ傾斜する請求項1に記載のピラーガーニッシュ。
  4. 前記ガーニッシュ本体は、前記ピラーの上部に取り付けられるピラーガーニッシュアッパと、該ピラーガーニッシュアッパよりも前記ピラーの下部側に取り付けられるピラーガーニッシュロアとに分割されており、前記肩案内面は、前記ピラーガーニッシュロアの上部に設けられている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のピラーガーニッシュ。
  5. シートクッション及びシートバックを有する車両用シートと、
    前記シートバックの側方に設けられ、車体の一部を構成するピラーと、
    前記ピラーの車室側に前記ガーニッシュ本体が取り付けられた請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のピラーガーニッシュと、
    を備えた車両構造。
  6. 前記ピラーガーニッシュは、請求項2に記載されたものであり、前記シートバックの車幅方向内側の側部には、サイドエアバッグ装置が搭載されており、当該サイドエアバッグ装置は、サイドエアバッグを前記肩案内面に接触させつつ車両前方側へ膨張展開させるように構成されている請求項5に記載の車両構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017109703A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 スズキ株式会社 車両室内構造

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