JP2015123475A - フィンの取付け方法、放射性物質収納容器の製造方法、及び放射性物質収納容器 - Google Patents

フィンの取付け方法、放射性物質収納容器の製造方法、及び放射性物質収納容器 Download PDF

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Hirotaka Komuro
裕貴 小室
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Abstract

【課題】取付け部の信頼性の低下を抑制できる放射性物質収納容器のフィンの取付け方法を提供する。
【解決手段】銅製のフィン3と鋼製又はニッケル基合金製の部材7とを摩擦攪拌接合により接合する工程と、フィンが接合された部材7と放射性物質収納容器の鋼製の容器本体2とを溶接する工程とを含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、フィンの取付け方法、放射性物質収納容器の製造方法、及び放射性物質収納容器に関する。
原子力発電プラントの原子炉で使用された使用済み核燃料は、原子炉から取り出されて冷却ピットで所定期間冷却された後、キャスクと呼ばれる放射性物質収納容器に収納される。使用済み核燃料は放射性物質収納容器に収納された状態においても発熱する。そのため、使用済み核燃料の過度な温度上昇を抑制するためのフィンが放射性物質収納容器に設けられる。フィンは、放射性物質収納容器の容器本体に接触するように取付けられる。銅製の伝熱フィンと炭素鋼製の収納容器本体とをMIG溶接又はMIGブレイジングにより接合する技術が特許文献1に開示されている。銅製の冷却フィンのフランジ部と低合金鋼製の胴本体とを摩擦攪拌接合により接合する技術が特許文献2に開示されている。
特開2008−082906号公報 特開2004−028940号公報
特許文献1及び特許文献2に開示されているように、放射性物質収納容器の容器本体(胴本体又は収納容器本体)は鋼製である場合が多い。フィン(冷却フィン又は伝熱フィン)は銅製である場合が多い。銅製のフィンと鋼製の容器本体とを溶接により接合すると、十分な接合強度が得られず、溶接部の信頼性が低下する可能性がある。例えば、溶接において銅及び鋼が溶融したときに銅が鋼の結晶粒界に侵入する可能性があり、その結果、十分な接合強度が得られない可能性がある。
本発明は、フィンを放射性物質収納容器の容器本体に取付ける場合において、取付け部(継手構造)の信頼性の低下を抑制できるフィンの取付け方法を提供することを目的とする。また、本発明は、製造される放射性物質収納容器の信頼性の低下を抑制できる放射性物質収納容器の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、性能の低下を抑制できる放射性物質収納容器を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、銅製のフィンと鋼製又はニッケル基合金製の部材とを摩擦攪拌接合により接合する工程と、前記フィンが接合された前記部材と放射性物質収納容器の鋼製の容器本体とを溶接する工程と、を含むフィンの取付け方法を提供する。
本発明の第1の態様によれば、摩擦攪拌接合により、フィンと部材とは溶融することなく接合される。銅製のフィン及び鋼製又はニッケル基合金製の部材が溶融することなく接合されるので、銅が鋼(又はニッケル基合金)の結晶粒界に侵入することが抑制される。そのため、フィンと部材とは強固に接合される。部材と容器本体とは同種の材料又は良好に溶接可能な材料であり、溶接により強固に接合される。したがって、容器本体に対するフィンの取付け部の信頼性の低下を抑制できる。
本発明に係るフィンの取付け方法において、前記部材は板部材を含み、前記板部材の厚さをtsとしたとき、
ts ≧ 5mm、
の条件を満たしてもよい。
従って、板部材と容器本体とは強固に固定される。銅の熱伝導率は鋼(又はニッケル基合金)の熱伝導率よりも高い。板部材の厚さtsが5mmよりも小さいと、溶接により発生する熱が板部材に十分に滞留せずにフィンに奪われ、フィンを介して逃げてしまう可能性がある。すみ肉溶接で板部材と容器本体とを接合する場合、熱が板部材に十分に滞留しないと、生成される溶接金属の脚長が小さくなる可能性がある。本発明によれば、厚さtsが5mm以上の板部材を使用することにより、溶接により発生する熱が板部材に十分に滞留する。そのため、十分な脚長が得られ、高い接合強度を有する溶接部を形成することができる。
本発明に係るフィンの取付け方法において、前記部材は板部材を含み、前記板部材と前記容器本体とがすみ肉溶接され、前記すみ肉溶接により生成されるビードが等脚長となるように前記板部材の厚さtsが定められてもよい。
従って、十分な脚長が得られ、高い接合強度を有する溶接部を形成することができる。銅の熱伝導率は鋼(又はニッケル基合金)の熱伝導率よりも高い。板部材の厚さtsが薄いと、すみ肉溶接により発生する熱が板部材に十分に滞留せずにフィンに奪われ、フィンを介して逃げてしまう可能性がある。その結果、生成される溶接金属の脚長が小さくなる可能性がある。本発明によれば、ビードが等脚長になるように板部材の厚さtsが定められることにより、すみ肉溶接により発生する熱が板部材に十分に滞留する。そのため、十分な脚長が得られ、高い接合強度を有する溶接部を形成することができる。
本発明に係るフィンの取付け方法において、前記フィンは、第1面と、前記第1面の反対方向を向く第2面と、を有し、前記部材は、前記第1面に接合される第1部材と、前記第2面に接合される第2部材と、を含み、前記フィン、前記第1部材、及び前記第2部材のそれぞれの端面と、前記容器本体の表面とが突合わされた状態で、前記溶接が行われてもよい。
従って、フィンは第1部材及び第2部材を介して容器本体に強固に接合される。また、本発明によれば、摩擦攪拌接合によりフィンと第1部材及び第2部材のそれぞれとを接合した後、フィン、第1部材、及び第2部材のそれぞれの端面と、容器本体の表面とを突合わせた状態で、第1部材と容器本体との溶接、及び第2部材と容器本体との溶接を行うので、作業性良くフィンを容器本体に取り付けることができる。
本発明に係るフィンの取付け方法において、前記第1部材と前記第1面とが接触し、前記第2部材と前記第2面とが接触した状態で、前記第1部材と前記第2部材との間において前記フィンと接触した工具を回転させることにより前記フィンの少なくとも一部を塑性流動させて前記フィンと前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれとを接合することを含み、前記工具の直径をD、前記フィンの厚さをtcとしたとき、
tc ≧ D、
の条件を満たしてもよい。
従って、工具の劣化を抑制することができる。部材はフィンよりも硬いため、工具と部材とが接触すると、工具が劣化する可能性がある。工具の直径Dをフィンの厚さtc以下にして、工具と部材との接触を抑制しつつフィンを塑性流動させることで、工具の劣化を抑制することができる。
本発明に係るフィンの取付け方法において、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれと前記容器本体とがすみ肉溶接され、前記すみ肉溶接により生成される溶接金属の脚長をS、前記フィンの厚さをtcとしたとき、
S ≧ tc/2、
の条件を満たしてもよい。
従って、フィンの厚さtcに対して十分な脚長Sが得られるので、フィンと容器本体との接合は安定する。
本発明に係るフィンの取付け方法において、前記フィンは、第1面と、前記第1面の反対方向を向く第2面と、を有し、前記部材は、前記第1面に接合され、前記第2面に接合されず、前記フィン及び前記部材のそれぞれの端面と、前記容器本体の表面とが突合わされた状態で、前記溶接が行われてもよい。
従って、部材の低減化が図られ、重量の増大及びコストの増大が抑制される。また、本発明によれば、摩擦攪拌接合によりフィンと部材とを接合した後、フィン及び部材のそれぞれの端面と、容器本体の表面とを突合わせた状態で、部材と容器本体との溶接を行うので、作業性良くフィンを容器本体に取り付けることができる。
本発明に係るフィンの取付け方法において、前記部材と前記第1面とが接触した状態で、前記第2面側に配置され、前記フィンと接触した工具を回転させることにより前記フィンを塑性流動させて前記フィンと前記部材とを接合することを含み、前記工具と前記部材とが接触しないように、前記工具と前記部材との相対位置が調整されてもよい。
従って、工具の劣化を抑制することができる。部材はフィンよりも硬いため、工具と部材とが接触すると、工具が劣化する可能性がある。部材が存在しないフィンの第2面側に工具を配置し、工具と部材とが接触しないように工具を回転させてフィンを塑性流動させることで、工具の劣化を抑制することができる。
本発明に係るフィンの取付け方法において、前記部材と前記容器本体とがすみ肉溶接され、前記すみ肉溶接により生成される溶接金属の脚長をS、前記フィンの厚さをtcとしたとき、
S ≧ tc、
の条件を満たしてもよい。
従って、フィンの厚さtcに対して十分な脚長Sが得られるので、フィンと容器本体との接合は安定する。
本発明の第2の態様は、第1の態様のフィンの取付け方法により前記フィンを前記放射性物質収納容器の前記容器本体に取り付けることを含む放射性物質収納容器の製造方法を提供する。
本発明の第2の態様によれば、容器本体に対するフィンの取付け部の信頼性の低下が抑制されるので、製造される放射性物質収納容器の信頼性の低下も抑制できる。
本発明の第3の態様は、放射性物質が収納される鋼製の容器本体と、前記容器本体の表面に接触するように配置される銅製のフィンと、摩擦攪拌接合により前記フィンの少なくとも一部と接合される鋼製又はニッケル基合金製の部材と、を備え、前記部材と前記容器本体の少なくとも一部とが溶接されている放射性物質収納容器を提供する。
本発明の第3の態様によれば、摩擦攪拌接合により、フィンと部材とは溶融することなく接合される。銅製のフィン及び鋼製又はニッケル基合金製の部材が溶融することなく接合されるので、銅が鋼(又はニッケル基合金)の結晶粒界に侵入することが抑制される。これにより、フィンと部材とは強固に接合される。部材と容器本体とは同種の材料又は良好に溶接可能な材料であり、溶接により強固に接合される。そのため、容器本体に対するフィンの取付け部の信頼性の低下を抑制できる。したがって、放射性物質収納容器の性能の低下が抑制される。
本発明に係るフィンの取付け方法によれば、取付け部の信頼性の低下を抑制できる。本発明に係る放射性物質収納容器の製造方法によれば、製造される放射性物質収納容器の信頼性の低下を抑制することができる。本発明に係る放射性物質収納容器によれば、性能の低下を抑制することができる。
図1は、第1実施形態に係る放射性物質収納容器の一例を示す縦断面図である。 図2は、第1実施形態に係る放射性物質収納容器の一例を示す平断面図である。 図3は、第1実施形態に係る取付け部の一例を示す図である。 図4は、第1実施形態に係るフィンの取付け方法の一例を示すフローチャートである。 図5は、第1実施形態に係るフィンの取付け方法の一例を説明するための斜視図である。 図6は、第1実施形態に係るフィンの取付け方法の一例を説明するための斜視図である。 図7は、第1実施形態に係るフィンの取付け方法の一例を説明するための断面図である。 図8は、比較例の一例を示す図である。 図9は、第2実施形態に係る取付け部の一例を示す図である。 図10は、第2実施形態に係るフィンの取付け方法の一例を説明するための斜視図である。 図11は、第2実施形態に係るフィンの取付け方法の一例を説明するための斜視図である。 図12は、第2実施形態に係るフィンの取付け方法の一例を説明するための断面図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る放射性物質収納容器1の一例を示す縦断面図である。図2は、本実施形態に係る放射性物質収納容器1の一例を示す平断面図である。放射性物質収納容器1はキャスク1とも呼ばれる。以下の説明においては、放射性物質収納容器1を適宜、キャスク1、と称する。
図1及び図2に示すように、キャスク1は、容器本体2と、容器本体2の表面に接触するように配置されるフィン3とを備えている。容器本体2は、円筒状の胴部21と底部22とを有する。胴部21と底部22とは一体である。容器本体2は、胴部21及び底部22により規定される内部空間(キャビティ)23と、胴部21の一端部に設けられた開口部24とを有する。また、キャスク1は、容器本体2の開口部24を塞ぐように配置される蓋4と、キャビティ23に配置されるバスケット5と、胴部21の周囲に配置される外筒6とを備えている。
容器本体2は、使用済み核燃料のような放射性物質を収納する。使用済み核燃料は、キャビティ23に配置される。容器本体2は、鋼製である。本実施形態において、容器本体2は、炭素鋼製である。炭素鋼は、γ線遮蔽機能を有するため、容器本体2の材料として好適である。
フィン3は、容器本体2の熱を放散する。フィン3は、容器本体2の少なくとも一部に接触するように容器本体2に取付けられる。本実施形態において、フィン3は、胴部21の表面(外周面)26に接触するように配置される。フィン3は、胴部21の周囲に複数配置される。フィン3は、銅製である。フィン3の熱伝導率は、容器本体2の熱伝導率よりも高い。銅は、高い熱伝導率を有するため、フィン3の材料として好適である。フィン3により容器本体2の熱が放散されることにより、容器本体2のキャビティ23に配置されている使用済み核燃料の過度の温度上昇が抑制される。
蓋4は、容器本体2に対して着脱可能であり、開口部24を閉塞可能である。蓋4は、一次蓋41と二次蓋42とを含む。一次蓋41及び二次蓋42のそれぞれは、炭素鋼製である。なお、一次蓋41及び二次蓋42の一方又は両方がステンレス鋼製でもよい。二次蓋42の内部にレジン(中性子遮蔽体)43が配置される。
バスケット5は、複数のセル51を有する。使用済み核燃料は、セル51に配置される。使用済み核燃料を収納したバスケット5が容器本体2のキャビティ23に収納される。
外筒6は、円筒状であり、胴部21の周囲に配置される。胴部21の外周面26と外筒6の内周面61との間に間隙が形成される。外筒6は、鋼製である。本実施形態において、外筒6は、γ線遮蔽機能を有する炭素鋼製である。
フィン3は、胴部21と外筒6との間の空間に配置される。フィン3は、容器本体2及び外筒6のそれぞれに接続される。本実施形態においては、フィン3の一部(内端部)が容器本体2に取付けられ、フィン3の別の一部(外端部)が外筒6に取付けられる。また、胴部21と外筒6との間の空間にレジン(中性子遮蔽体)25が配置される。
なお、本実施形態において、キャスク1は、底部22と間隙を介して対向するように配置されるカバー部材11と、底部22とカバー部材11との間に配置されるレジン(中性子遮蔽体)12とを備えている。また、キャスク1は、胴部21の外周面26に固定されたトラニオン13を備えている。
本実施形態において、フィン3は、部材7を介して、容器本体2に取付けられる。また、フィン3は、部材7を介して、外筒6に取付けられる。
次に、容器本体2に対するフィン3の取付け部(継手構造)8について説明する。図3は、本実施形態に係る取付け部8の一例を模式的に示す図である。図3に示すように、フィン3は、プレート状の部材である。フィン3は第1面31と、第1面31の反対方向を向く第2面32と、第1面31と第2面32とをつなぐように配置される端面33とを有する。フィン3は、端面33と容器本体2の表面(外周面)26とが接触するように配置される。
部材7は、フィン3と容器本体2との間に配置される中間部材である。部材7は、フィン3と容器本体2とを接合するための接合部材である。本実施形態において、部材7は、プレート状の部材である。以下の説明においては、部材7を適宜、板部材7、と称する。なお、部材7は、板状の部材に限られない。部材7は、ブロック状(例えば直方体状)の部材でもよいし、ロッド状(例えば角柱状)の部材でもよい。
板部材7は、鋼製である。板部材7は、ニッケル基合金製でもよい。板部材7は、フィン3と対向する第3面71と、第3面71の反対方向を向く第4面72と、第3面71と第4面72とをつなぐように配置される端面73とを有する。板部材7は、端面73と容器本体2の表面(外周面)26とが接触するように配置される。
板部材7は、摩擦攪拌接合により、フィン3の少なくとも一部を接合されている。摩擦攪拌接合(FSW:Friction Stir Welding)とは、金属の接合部に高速回転する円筒状の工具を挿入して摩擦熱を発生させ、熱により軟化した部分を攪拌し、金属を塑性流動させて接合する接合方法をいう。摩擦攪拌接合は、金属を溶融させない固相接合であり、金属組織が微細化され強化されるため、熱で金属を溶融させて接合する溶接に比べて、熱による金属のゆがみの発生及び強度劣化を抑制することができる。
本実施形態において、板部材7は、フィン3の第1面31に接合される第1板部材701と、フィン3の第2面32に接合される第2板部材702とを含む。
板部材7と容器本体2の少なくとも一部とが溶接されている。本実施形態において、板部材7と容器本体2とは、マグ溶接により接合される。マグ溶接とは、二酸化炭素、二酸化炭素とアルゴンガスとの混合ガスなど、酸化性のシールドガスを用い、溶接ワイヤを電極とするアーク溶接の総称をいう。
本実施形態において、フィン3の厚さをtcとしたとき、以下の(1)式の条件が満たされる。
10mm ≦ tc ≦ 15mm …(1)
本実施形態において、板部材7の厚さをtsとしたとき、以下の(2)式の条件が満たされる。
ts ≧ 5mm …(2)
なお、フィン3の厚さtcは、第1面31と第2面32との距離である。板部材7の厚さtsは、第3面71と第4面72との距離である。
板部材7の端面73と容器本体2の表面26とが突合わされた状態で、板部材7と容器本体2とは、すみ肉溶接される。本実施形態において、板部材7の第4面72と容器本体2の表面26とがほぼ直交するように配置された状態で、第4面72の一部と表面26の一部とがすみ肉溶接される。本実施形態においては、第1板部材701及び第2板部材702のそれぞれと容器本体2とがすみ肉溶接される。
すみ肉溶接により生成される溶接金属81の脚長をSとしたとき、以下の(3)式の条件が満たされる。
S ≧ tc/2 …(3)
溶接金属81とは、溶接部の一部で、溶接中に溶融凝固した金属をいう。溶接部とは、溶接金属及び熱影響部を含んだ部分の総称である。脚長Sとは、溶接金属(すみ肉継手)81のルートから溶接金属81の止端までの距離をいう。ルートとは、溶接金属81の根元の部分をいう。止端とは、溶接母材の面と溶接金属(溶接ビード)81の表面とが交わる点をいう。溶接ビード(ビード)とは、1回のパス(溶接操作)によって生成される溶接金属をいう。
本実施形態において、溶接母材は、板部材7及び容器本体2を含む。溶接母材の面は、第4面72及び表面26を含む。脚長Sは、板部材7側の脚長S1及び容器本体2側の脚長S2を含む。板部材7側の脚長S1とは、溶接金属81のルートから板部材7の第4面72と溶接金属81の表面とが交わる点までの距離をいう。容器本体2側の脚長S2とは、溶接金属81のルートから容器本体2の表面26と溶接金属81の表面とが交わる点までの距離をいう。
本実施形態においては、すみ肉溶接により生成される溶接ビード81が等脚長になるように、板部材7の厚さtsが定められている。すなわち、板部材7側の脚長S1と容器本体2側の脚長S2とが等しくなるようにすみ肉溶接が行われる。
次に、フィン3を容器本体2に取付ける方法の一例について説明する。図4は、本実施形態に係るフィン3の取付け方法の一例を示すフローチャートである。図5及び図6は、本実施形態に係るフィン3の取付け方法の一例を模式的に示す斜視図である。図7は、本実施形態に係るフィン3の取付け方法の一例を模式的に示す断面図である。
図4に示すように、本実施形態に係るフィン3の取付け方法は、銅製のフィン3と鋼製の板部材7とを摩擦攪拌接合により接合する工程(ステップS1)と、フィン3と板部材7とを接合した後、フィン3が接合された板部材7と鋼製の容器本体2とを溶接する工程(ステップS2)とを含む。
厚さtcの銅製のフィン3と、厚さtsの鋼製の板部材7(第1板部材701及び第2板部材702)とが用意される。図5に示すように、第1板部材701とフィン3の第1面31とが接触し、第2板部材702とフィン3の第2面32とが接触するように、フィン3が第1板部材701と第2板部材702とで挟まれる。
摩擦攪拌接合装置が作動し、摩擦攪拌接合装置の工具90が回転する。工具90は、円筒状(又は円柱状)である。図6及び図7に示すように、第1板部材701とフィン3の第1面31とが接触し、第2板部材702とフィン3の第2面32とが接触した状態で、第1板部材701と第2板部材702との間においてフィン3と接触した工具90を回転させる。工具90は、フィン3の端面33から、第1板部材701と第2板部702との間に挿入される。これにより、フィン3の少なくとも一部が塑性流動し、フィン3と第1板部材701とが接合され、フィン3と第2板部材702とが接合される(ステップS1)。
本実施形態においては、工具90の直径をDとしたとき、以下の(4)式の条件が満たされる。
tc ≧ D …(4)
図7に示す例では、工具90の直径Dは、フィン3の厚さtcよりも小さい。回転する工具90と第1板部材701及び第2板部材702のそれぞれとが接触しないように、フィン3の少なくとも一部が工具90によって攪拌される。すなわち、本実施形態においては、工具90と板部材7との間に間隙Gが形成される。工具90は、板部材7と接触せず、フィン3と接触した状態で回転する。
板部材7が塑性流動しなくても、板部材7と接触するフィン3の少なくとも一部が塑性流動することにより、板部材7の最表面(第3面)71とフィン3とは接合する。フィン3(銅)と板部材7(鋼)の最表面との金属結合が達成されていれば、板部材7とフィン3とは強固に接合される。
なお、間隙Gの寸法は、工具90の回転により板部材7の最表面(第3面)71と接触するフィン3の少なくとも一部が工具90の回転により塑性流動して板部材7とフィン3とが接合可能な寸法に定められる。
なお、工具90と板部材7の第3面71とが僅かに接触してもよい。例えば、フィン3の厚さtc(第1板部材701の第3面71と第2板部材702の第3面71との距離)と、工具90の直径Dとが等しくてもよい。
図6に示すように、端面33と平行な面内において、工具90とフィン3及び板部材7とが相対移動する。これにより、フィン3と板部材7との接合部(接合面)が拡大する。
フィン3と板部材7とが摩擦攪拌接合により接合された後、板部材7と容器本体2との溶接が行われる(ステップS2)。
フィン3の端面33、第1板部材701の端面73、及び第2板部材702の端面73それぞれの端面と、容器本体2の表面26とが突合わされた状態で、第1板部材701と容器本体2との溶接、及び第2板部材702と容器本体2との溶接が行われる。上述したように、本実施形態においては、マグ溶接によって、容器本体2と板部材7(第1板部材701及び第2板部材702)との溶接が行われる。板部材7の第4面72と容器本体2の表面26とがすみ肉溶接される。本実施形態においては、1回のパスで溶接金属(溶接ビード)81が等脚長となるように溶接が行われる。以上により、図3に示したように、フィン3が容器本体2に取付けられる。
本実施形態においては、フィン3は、板部材7を介して外筒6の内周面61に取付けられる。外筒6に対するフィン3の取付け部(継手構造)、及びフィン3を外筒6に取付ける方法は、上述した取付け部8及び取付け方法と同様である。
フィン3を容器本体2及び外筒6のそれぞれに取付ける工程、バスケット5を製造する工程、蓋4を製造する工程、及び容器本体2とバスケット5と蓋4とを組み立てる工程などを経て、キャスク1が製造される。
以上説明したように、本実施形態によれば、摩擦攪拌接合により、異種材料であるフィン3と板部材7とを強固に接合することができる。摩擦攪拌接合は、フィン3及び板部材7の溶融を伴わないので、銅が鋼の結晶粒界に侵入することが抑制され、銅と鋼との接合欠陥の発生が抑制される。これにより、フィン3と板部材7との接合部は高い信頼性を得ることができる。また、摩擦攪拌接合によれば、必要最小限の部分を攪拌してフィン3と板部材7とを接合することができる。板部材3と容器本体2とは同種材料であるため、溶接により強固に接合される。したがって、容器本体2に対するフィン3の取付け部(継手構造)8の信頼性の低下を抑制できる。また、取付け部8の信頼性の低下が抑制されるので、製造されるキャスク1の信頼性の低下も抑制でき、キャスク1の性能の低下が抑制される。
異種材料を接合する方法として、圧延接合が考えられる。圧延は大きな部材どうしを接合するのに適した方法である。そのため、不要な部分まで接合してしまう可能性が高い。その結果、コストの上昇をもたらす可能性がある。本実施形態においては、異種材料を接合する方法として、摩擦攪拌接合を採用したので、必要最小限の部分を効率良く接合することができる。
また、本実施形態において、板部材7の厚さtsは、5mm以上に定められる。例えば、図8の模式図に示すように、厚さtsが薄い板部材7Jを採用すると、溶接により発生する熱が板部材7Jに十分に滞留せずにフィン3に奪われ、フィン3を介して逃げてしまう可能性がある。すみ肉溶接で板部材7Jと容器本体2とを接合する場合、熱が板部材7Jに十分に滞留しないと、生成される溶接金属81の脚長S(特に板部材7J側の脚長S1)が小さくなる可能性がある。一方、十分な脚長Sを得ようとすると、何回も溶接を繰り返さなければならず作業性が低下する。本実施形態によれば、厚さtsが5mm以上の板部材7を採用することにより、溶接により発生する熱が板部材7に十分に滞留する。したがって、十分な脚長Sが得られ、高い接合強度を有する溶接部を形成することができる。
本実施形態において、すみ肉溶接により生成される溶接金属(溶接ビード)81が等脚長となるように板部材7の厚さtsが定められてもよい。上述のように、脚長S(S1)を大きくするには、板部材7の厚さtsは厚いほうがよい。一方、板部材7の厚さtsを厚くしすぎると、キャスク1全体の重量の増大及び大型化を招く。したがって、生成される溶接ビード81が等脚長となるように、板部材7の厚さtsが定められてもよい。異なる厚さtsの板部材7のそれぞれについて一定の溶接条件ですみ肉溶接(予備実験、条件出し)を行うことによって、溶接ビード81を等脚長にすることができる板部材7の必要最小限の厚さtsを決定することができる。
また、本実施形態においては、それぞれがプレート状のフィン3と板部材7とを摩擦攪拌接合により接合した後、フィン3の端面33及び板部材7の端面73と容器本体2の表面26とを突合わせた状態で、板部材7と容器本体2とを溶接する。フィン3の端面33と容器本体2の表面26とを突合わせた状態でフィン3と容器本体2とを摩擦攪拌接合により接合する作業は、良好な作業性を得られない可能性がある。フィン3にフランジ部を設け、フィン3のフランジ部と容器本体2の表面26と接触させた状態で摩擦攪拌接合する方法が考えられる。しかし、その方法では、フィン3にフランジ部を設けるための加工(例えば曲げ加工)が必要となる。また、その加工によりフィン3の強度が低下する可能性がある。本実施形態によれば、フィン3に曲げ加工を施すことなく、プレート状のフィン3と板部材7(第1板部材701及び第2板部材702)とを摩擦攪拌接合により作業性良く接合することができる。摩擦攪拌接合によりフィン3と板部材7とを接合した後、フィン3の端面33及び板部材7の端面73と、容器本体2の表面26とを突合わせた状態で、板部材7と容器本体2との溶接を行うので、作業性良くフィン3を容器本体2に取り付けることができる。
また、本実施形態においては、第1板部材701と第2板部材702との間においてフィン3と接触した工具90を回転させることによりフィン3の少なくとも一部を塑性流動させてフィン3と第1板部材701及び第2板部材702のそれぞれとを接合する。工具90の直径Dがフィン3の厚さtc以下に定められているため、工具90と板部材7との接触を抑制しつつフィン3を塑性流動させることができる。板部材7はフィン3よりも硬いため、工具90と板部材7とが接触すると、工具90が劣化する可能性がある。本実施形態によれば、工具90と板部材7との接触が抑制されるので、工具90の劣化(摩耗又は破損)を抑制することができる。
また、本実施形態においては、すみ肉溶接により生成される溶接金属81の脚長Sは、フィン3の厚さtcの半分の値以上である。フィン3の厚さtcに対して十分な脚長Sが得られるので、フィン3は容器本体2に安定して取付けられる。
なお、本実施形態において、フィン3と板部材7とを接合する場合、フィン3と板部材7とをろう付けした後、摩擦攪拌接合により接合してもよい。これにより、例えばフィン3と板部材7とをろう付けした後に溶接する方法に比べて、フィン3と板部材7との接合部の品質の低下が抑制される。ろう付けにおいては接合される2つの部材の融点よりも低い融点のろう材が使用される。そのため、2つの部材をろう付けしてから溶接すると、ろう材が溶融し、その結果、接合部の品質が低下する可能性がある。2つの部材をろう付けしてから摩擦攪拌接合することにより、接合部の品質の低下を抑制できる。
なお、本実施形態においては、板部材7が鋼製であることとした。上述のように、板部材7は、ニッケル基合金製でもよい。板部材7がニッケル基合金製である場合においても、摩擦攪拌接合により、フィン3と板部材7とを強固に接合することができる。板部材7と容器本体2とは同種材料でないものの、溶接により強固に固定される。以下の実施形態においても同様である。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図9は、本実施形態に係る取付け部(継手構造)8Bの一例を模式的に示す図である。フィン3は、第1面31と、第1面31の反対方向を向く第2面32と、第1面31と第2面32とをつなぐように配置される端面33とを有する。フィン3は、端面33と容器本体2の表面(外周面)26とが接触するように配置される。
板部材7は、フィン3と対向する第3面71と、第3面71の反対方向を向く第4面72と、第3面71と第4面72とをつなぐように配置される端面73とを有する。板部材7は、端面73と容器本体2の表面(外周面)26とが接触するように配置される。
本実施形態において、板部材7は、第1面31に接続され、第2面32に接合されない。板部材7は、摩擦攪拌接合により、フィン3の少なくとも一部を接合されている。板部材7と容器本体2とは、溶接(例えばマグ溶接)により接合される。
上述の実施形態と同様、フィン3の厚さtcは、上述の(1)式の条件を満たす。板部材7の厚さtsは、上述の(2)式の条件を満たす。
板部材7の端面73と容器本体2の表面26とが突合わされた状態で、板部材7と容器本体2とは、すみ肉溶接される。本実施形態において、板部材7の第4面72と容器本体2の表面26とがほぼ直交するように配置された状態で、第4面72の一部と表面26の一部とがすみ肉溶接される。
すみ肉溶接により生成される溶接金属81の脚長をSとしたとき、以下の(5)式の条件が満たされる。
S ≧ tc …(5)
すみ肉溶接により生成される溶接ビード81が等脚長になるように、板部材7の厚さtsが定められている。すなわち、板部材7側の脚長S1と容器本体2側の脚長S2とが等しくなるようにすみ肉溶接が行われる。
次に、フィン3を容器本体2に取付ける方法の一例について説明する。図10及び図11は、本実施形態に係るフィン3の取付け方法の一例を模式的に示す斜視図である。図12は、本実施形態に係るフィン3の取付け方法の一例を模式的に示す断面図である。
上述の実施形態と同様、本実施形態に係るフィン3の取付け方法は、銅製のフィン3と鋼製の板部材7とを摩擦攪拌接合により接合する工程(ステップS1)と、フィン3と板部材7とを接合した後、フィン3が接合された板部材7と鋼製の容器本体2とを溶接する工程(ステップS2)とを含む。
厚さtcの銅製のフィン3と、厚さtsの鋼製の板部材7とが用意される。図10に示すように、板部材7とフィン3の第1面31とが接触するように、板部材7とフィン3とが重ねて配置される。摩擦攪拌接合装置の工具90は、フィン3の第2面32側に配置される。
摩擦攪拌接合装置が作動し、工具90が回転する。図11及び図12に示すように、板部材7とフィン3の第1面31とが接触した状態で、工具90がフィン3の第2面32に接触する。フィン3と接触した工具90が回転することにより、フィン3の少なくとも一部が塑性流動し、フィン3と板部材7とが接合される(ステップS1)。
図12に示すように、本実施形態においては、回転する工具90とフィン3とが接触し、工具90と板部材7とが接触しないように、工具90と板部材7との相対位置が調整される。
板部材7が塑性流動しなくても、板部材7と接触するフィン3の少なくとも一部が塑性流動することにより、板部材7の最表面(第3面)71とフィン3とは接合する。フィン3(銅)と板部材7(鋼)の最表面との金属結合が達成されていれば、板部材7とフィン3とは強固に接合される。
なお、工具90と板部材7との間の間隙Gの寸法は、工具90の回転により板部材7の最表面(第3面)71と接触するフィン3の少なくとも一部が工具90の回転により塑性流動して板部材7とフィン3とが接合可能な寸法に定められる。なお、工具90と板部材7の第3面71とが僅かに接触してもよい。
図11に示すように、第2面32と平行な面内において、工具90とフィン3及び板部材7とが相対移動する。これにより、フィン3と板部材7との接合部(接合面)が拡大する。
フィン3と板部材7とが摩擦攪拌接合により接合された後、板部材7と容器本体2との溶接が行われる(ステップS2)。
フィン3の端面33及び板部材7の端面73と、容器本体2の表面26とが突合わされた状態で、板部材7と容器本体2との溶接が行われる。本実施形態においては、マグ溶接によって、容器本体2と板部材7との溶接が行われる。板部材7の第4面72と容器本体2の表面26とがすみ肉溶接される。本実施形態においては、1回のパスで溶接金属(溶接ビード)81が等脚長となるように溶接が行われる。以上により、図9に示したように、フィン3が容器本体2に取付けられる。
以上説明したように、本実施形態においても、取付け部8Bは高い信頼性を得ることができる。本実施形態によれば、板部材7は、フィン3の第1面31に接合され、第2面32に接合されない。したがって、板部材7の低減化が図られ、キャスク1全体の重量の増大及び大型化が抑制される。また、コストの増大も抑制される。
また、フィン3の端面33と容器本体2の表面26とを突合わせた状態でフィン3と容器本体2とを摩擦攪拌接合により接合する作業は、良好な作業性を得られない可能性がある。本実施形態によれば、摩擦攪拌接合によりフィン3と板部材7とを接合した後、フィン3の端面33及び板部材7の端面73と、容器本体2の表面26とを突合わせた状態で、板部材7と容器本体2との溶接を行うので、作業性良くフィン3を容器本体2に取り付けることができる。
また、工具90と板部材7とが接触しないように、工具90と板部材7との相対位置が調整されることにより、工具90の劣化を抑制することができる。
また、本実施形態においては、すみ肉溶接により生成される溶接金属81の脚長Sは、フィン3の厚さtc以上に定められている。したがって、フィン3の厚さtcに対して十分な脚長Sが得られるので、フィン3は容器本体2に安定して取付けられる。
なお、上述の各実施形態においては、容器本体2が炭素鋼製であることとした。容器本体2は、ステンレス鋼製でもよいし、低合金鋼(ニッケル鋼)製でもよい。同様に、外筒6が、ステンレス鋼製でもよいし、低合金鋼(ニッケル鋼)製でもよい。
なお、上述の各実施形態においては、フィン3が銅製であることとした。フィン3が、熱伝導性のよいアルミニウム製でもよいし、アルミニウム合金製でもよいし、マグネシウム製でもよいし、マグネシウム合金製でもよい。
なお、上述の各実施形態においては、取付け部(8など)が、フィン3を容器本体2(又は外筒6)に取付けるときの取付け部であることとした。上述の取付け部(継手構造)は、キャスク1における異種材料の継手構造に採用できる。すなわち、キャスク1が、第1材料製の第1部材(上述の実施形態においては容器本体に相当)と、第1材料とは異なる第2材料製の第2部材(上述の実施形態においてはフィンに相当)とを有する場合、第2部材に対して第1部材を取付ける継手構造に、上述の継手構造を採用してもよい。その場合、第1材料製の第1部材と第2材料製の中間部材(上述の実施形態においては板部材に相当)とを摩擦攪拌接合により接合する工程と、第1部材が接合された中間部材と第2材料製の第2部材とを溶接する工程とを経て、第1部材を第2材料に強固に取付けることができる。
また、第1部材(第1材料)の熱伝導率が中間部材(第2材料)の熱伝導率よりも高い場合、中間部材の厚さ(ts)を5mm以上に定めてもよい。また、中間部材と第2部材とがすみ肉溶接される場合、生成される溶接ビードが等脚長となるように中間部材の厚さ(ts)が定められてもよい。
また、第1部材が、第1面と、第1面の反対方向を向く第2面と、を有し、中間部材が、第1面に接合される第1中間部材と、第2面に接合される第2中間部材と、を含む場合、第1部材、第1中間部材、及び第2中間部材のそれぞれの端面と、第2部材の表面とが突合わされた状態で、中間部材と第2部材との溶接が行われてもよい。
また、第1中間部材と第1面とが接触し、第2中間部材と第2面とが接触した状態で、第1中間部材と第2中間部材との間において第1部材と接触した摩擦攪拌接合装置の工具を回転させることにより第1部材の少なくとも一部を塑性流動させて第1部材と第1中間部材及び第2中間部材のそれぞれとを接合してもよい。その場合、工具の直径Dは、第1部材の厚さtc以下でもよい。工具が中間部材に接触しないように、摩擦攪拌接合が行われてもよい。
また、第1中間部材及び第2中間部材のそれぞれと第2部材とがすみ肉溶接される場合において、すみ肉溶接により生成される溶接金属の脚長Sは、第1部材の厚さtcの半分の値以上に定められてもよい。
また、第1部材が、第1面と、第1面の反対方向を向く第2面と、を有し、中間部材が第1面に接合され、第2面に接合されない場合において、第1部材及び中間部材のそれぞれの端面と、第2部材の表面とが突合わされた状態で、中間部材と第2部材との溶接が行われてもよい。その第1部材と中間部材とを摩擦攪拌接合する場合、中間部材と第1部材の第1面とが接触した状態で、第2面側に配置された工具を第1部材に接触させた状態で回転させることにより第1部材を塑性流動させて第1部材と中間部材とを接合させてもよい。その場合、工具と中間部材とが接触しないように、工具と中間部材との相対位置が調整されてもよい。また、その中間部材と第2部材とがすみ肉溶接される場合において、すみ肉溶接により生成される溶接金属の脚長Sは、第1部材の厚さtc以上でもよい。
1 キャスク(放射性物質収納容器)
2 容器本体
3 フィン
4 蓋
5 バスケット
6 外筒
7 板部材
8 取付け部(継手構造)
11 カバー部材
12 レジン(中性子遮蔽体)
13 トラニオン
21 胴部
22 底部
23 内部空間(キャビティ)
24 開口部
25 レジン(中性子遮蔽体)
26 表面(外周面)
31 第1面
32 第2面
33 端面
41 一次蓋
42 二次蓋
43 レジン(中性子遮蔽体)
51 バスケット
71 第3面
72 第4面
73 端面
81 溶接金属(溶接ビード)
90 工具
701 第1板部材
702 第2板部材
G 間隙
D 直径
S 脚長
S1 脚長
S2 脚長
tc 厚さ
ts 厚さ

Claims (11)

  1. 銅製のフィンと鋼製又はニッケル基合金製の部材とを摩擦攪拌接合により接合する工程と、
    前記フィンが接合された前記部材と放射性物質収納容器の鋼製の容器本体とを溶接する工程と、
    を含むフィンの取付け方法。
  2. 前記部材は板部材を含み、
    前記板部材の厚さをtsとしたとき、
    ts ≧ 5mm、
    の条件を満たす請求項1に記載のフィンの取付け方法。
  3. 前記部材は板部材を含み、
    前記板部材と前記容器本体とがすみ肉溶接され、
    前記すみ肉溶接により生成されるビードが等脚長となるように前記板部材の厚さtsが定められる請求項1に記載のフィンの取付け方法。
  4. 前記フィンは、第1面と、前記第1面の反対方向を向く第2面と、を有し、
    前記部材は、前記第1面に接合される第1部材と、前記第2面に接合される第2部材と、を含み、
    前記フィン、前記第1部材、及び前記第2部材のそれぞれの端面と、前記容器本体の表面とが突合わされた状態で、前記溶接が行われる請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のフィンの取付け方法。
  5. 前記第1部材と前記第1面とが接触し、前記第2部材と前記第2面とが接触した状態で、前記第1部材と前記第2部材との間において前記フィンと接触した工具を回転させることにより前記フィンの少なくとも一部を塑性流動させて前記フィンと前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれとを接合することを含み、
    前記工具の直径をD、前記フィンの厚さをtcとしたとき、
    tc ≧ D、
    の条件を満たす請求項4に記載のフィンの取付け方法。
  6. 前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれと前記容器本体とがすみ肉溶接され、
    前記すみ肉溶接により生成される溶接金属の脚長をS、前記フィンの厚さをtcとしたとき、
    S ≧ tc/2、
    の条件を満たす請求項4に記載のフィンの取付け方法。
  7. 前記フィンは、第1面と、前記第1面の反対方向を向く第2面と、を有し、
    前記部材は、前記第1面に接合され、前記第2面に接合されず、
    前記フィン及び前記部材のそれぞれの端面と、前記容器本体の表面とが突合わされた状態で、前記溶接が行われる請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のフィンの取付け方法。
  8. 前記部材と前記第1面とが接触した状態で、前記第2面側に配置され、前記フィンと接触した工具を回転させることにより前記フィンを塑性流動させて前記フィンと前記部材とを接合することを含み、
    前記工具と前記部材とが接触しないように、前記工具と前記部材との相対位置が調整される請求項7に記載のフィンの取付け方法。
  9. 前記部材と前記容器本体とがすみ肉溶接され、
    前記すみ肉溶接により生成される溶接金属の脚長をS、前記フィンの厚さをtcとしたとき、
    S ≧ tc、
    の条件を満たす請求項7に記載のフィンの取付け方法。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のフィンの取付け方法により前記フィンを前記放射性物質収納容器の前記容器本体に取り付けることを含む放射性物質収納容器の製造方法。
  11. 放射性物質が収納される鋼製の容器本体と、
    前記容器本体の表面に接触するように配置される銅製のフィンと、
    摩擦攪拌接合により前記フィンの少なくとも一部と接合される鋼製又はニッケル基合金製の部材と、
    を備え、
    前記部材と前記容器本体の少なくとも一部とが溶接されている放射性物質収納容器。
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