JP2015123282A - 歯科用口腔内x線撮影装置 - Google Patents

歯科用口腔内x線撮影装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015123282A
JP2015123282A JP2013271095A JP2013271095A JP2015123282A JP 2015123282 A JP2015123282 A JP 2015123282A JP 2013271095 A JP2013271095 A JP 2013271095A JP 2013271095 A JP2013271095 A JP 2013271095A JP 2015123282 A JP2015123282 A JP 2015123282A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
unit
light receiving
ray imaging
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013271095A
Other languages
English (en)
Inventor
田中 弘之
Hiroyuki Tanaka
弘之 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nix Inc
Original Assignee
Nix Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nix Inc filed Critical Nix Inc
Priority to JP2013271095A priority Critical patent/JP2015123282A/ja
Publication of JP2015123282A publication Critical patent/JP2015123282A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Radiography Using Non-Light Waves (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

【課題】X線装置の位置合わせが容易な歯科用口腔内X線撮影システム。【解決手段】X線装置と、X線撮像素子を有する受光部と、保定部を介して、受光部の撮像面と対向する位置にX線源が配置されるように、X線装置を位置決めするために使用される案内部を有する歯科用口腔内X線撮影装置を備える。受光部は、回転軸を中心に回転可能で、保定部とのなす角度が変更可能な状態で回転軸に取り付けられ、案内部は、角度に関する情報に対応したX線照射口の位置決め用目印を二以上含む位置決め部を有し、二以上の位置決め用目印として、案内部には、一次コイルを含む発信装置が二以上設けられ、角度に関する情報に対応した発信装置には、他の発信装置とは異なる電力供給制御が行われ、二次コイルを含む受信部が、X線装置のX線照射口に取り付けられ、二次コイルを介して供給された電力に基づいて、発光と音声出力を行う出力部が、X線装置に取り付けられる。【選択図】図2

Description

本発明は、歯科用口腔内X線撮影装置に関する。
特許文献1のように、案内リングに設けた位置決め用目印のいずれかにX線装置の照射口を合わせて位置合わせを行う歯科用口腔内X線撮影装置が提案されている。
特許第5124683号公報
しかし、目視による位置合わせでは、実際に位置決め用目印にX線装置の照射口を合わせることが出来たかどうかが分かりにくい。
したがって本発明の目的は、X線装置との位置合わせが容易に行える歯科用口腔内X線撮影システム若しくは、歯科用口腔内X線撮影装置を提供することである。
本発明に係る歯科用口腔内X線撮影システムは、X線装置と、X線撮像素子、イメージングプレート、X線フィルムのいずれか一つを有する受光部と、保定部を介して、受光部の撮像面と対向する位置にX線源が配置されるように、X線装置を位置決めするために使用される案内部を有する撮影補助具とを有する歯科用口腔内X線撮影装置とを備え、撮影補助具は、回転軸を有し、受光部は、回転軸を中心に回転可能で、保定部とのなす角度が変更可能な状態で回転軸に取り付けられ、案内部は、角度に関する情報に対応したX線装置のX線照射口の位置決め用目印を二以上含む位置決め部を有し、二以上の位置決め用目印として、案内部には、一次コイルを含む発信装置が前記二以上設けられ、二以上の発信装置のうち、角度に関する情報に対応した発信装置には、他の発信装置とは異なる電力供給制御が行われ、二次コイルを含む受信部が、X線装置のX線照射口に取り付けられ、二次コイルを介して供給された電力に基づいて、発光と音声出力の少なくとも一方を行う出力部が、X線装置に取り付けられる。
二次コイルを含む受信部が、発信装置と対向した場合には、当該発信装置の一次コイルにおける磁束の変化に基づく電磁誘導で、受信部の二次コイルに誘導電流が流れ、二次コイルから出力部に電力が供給され、出力部は、発光と音声出力の少なくとも一方を行われる。使用者などは、かかる発光を視認する若しくは、かかる音声を聞くことで、歯科用口腔内X線撮影装置とX線装置との位置合わせ(第2位置合わせ)の状況を知ることが出来、当該位置合わせを容易に行える。
好ましくは、二以上の発信装置が設けられた位置決め部は、案内部の左右二カ所に設けられ、受信部は、X線装置の左右二カ所に設けられ、出力部は、左右の受信部に誘導電流が流れた場合に、発光と音声出力の少なくとも一方を行う。
左右の一方だけが位置合わせが出来て、他方の位置合わせが出来ていない時に、歯科用口腔内X線撮影装置とX線装置との位置合わせが完了したと誤認するのを防ぐことが出来る。
また、好ましくは、発信装置の一次コイルと、隣接する他の発信装置の一次コイルの間には、防磁部材が設けられる。
防磁部材により、一次コイルに対向する位置に二次コイルが配置した時だけ、電磁誘導が起き、一次コイルと二次コイルがずれた位置にある時に、電磁誘導で二次コイルに誘導電流が流れないように出来る。
また、好ましくは、二以上の発信装置は、発光装置を有し、二以上の発信装置のうち、角度に関する情報に対応した発信装置の発光装置には、他の発信装置の発光装置とは異なる点灯制御が行われる。
さらに好ましくは、電力供給制御として、二以上の発信装置のうち、角度に関する情報に対応した発信装置には、電力が供給され、他の発信装置への電力供給は停止され、点灯制御として、二以上の発信装置のうち、角度に関する情報に対応した発信装置の発光装置は点灯され、他の発信装置の発光装置は消灯する。
二次コイルを含む受信部が、点灯している発光装置を含む発信装置と対向した場合には、当該発信装置の一次コイルにおける磁束の変化に基づく電磁誘導で、受信部の二次コイルに誘導電流が流れ、二次コイルから出力部に電力が供給され、出力部は、発光と音声出力の少なくとも一方を行われる。使用者などは、かかる発光を視認する若しくは、かかる音声を聞くことで、歯科用口腔内X線撮影装置とX線装置との位置合わせが完了したことを知ることが出来、当該位置合わせを容易に行える。
また、好ましくは、歯科用口腔内X線撮影装置は、グリップを有し、受光部は、保定部における、X線源を含むX線装置を使った撮影時に口腔内に挿入される部分に設けられ、グリップは、受光部若しくは保定部に取り付けられ、グリップを把持することにより歯科用口腔内X線撮影装置が保持され、受光部の背面、若しくは保定部における下面であって撮影時に口腔内に挿入される部分に、光を発する発光部が設けられる。
また、好ましくは、回転軸における受光部が取り付けられる接続部は、撮影時に保定部の口腔内に挿入される部分に設けられ、歯科用口腔内X線撮影装置には、接続部に取り付けられた受光部のX線撮像素子の受光面が、保定部に近づくような付勢力が与えられるように、付勢部材が設けられる。
本発明に係る歯科用口腔内X線撮影装置は、X線撮像素子、イメージングプレート、X線フィルムのいずれか一つを有する受光部と、保定部と、保定部を介して、受光部の撮像面と対向する位置にX線源が配置されるように、X線装置を位置決めするために使用される案内部を有する撮影補助具とを備えた歯科用口腔内X線撮影装置であって、撮影補助具は、回転軸を有し、受光部は、回転軸を中心に回転可能で、保定部とのなす角度が変更可能な状態で回転軸に取り付けられ、案内部は、角度に関する情報に対応したX線装置のX線照射口の位置決め用目印を二以上含む位置決め部を有し、二以上の位置決め用目印として、案内部には、一次コイルを含む発信装置が二以上設けられ、二以上の発信装置のうち、角度に関する情報に対応した発信装置には、他の発信装置とは異なる電力供給制御が行われる。
好ましくは、二以上の発信装置が設けられた位置決め部は、案内部の左右二カ所に設けられる。
側部の両方から、歯科用口腔内X線撮影装置とX線装置との位置合わせが出来ているかどうかを確認することが可能になる。
また、好ましくは、二次コイルを含む受信部と、二以上の一次コイルのうち、電力が供給された一次コイルと対向する位置に配置された場合に、電力が供給された一次コイルと二次コイルを介して供給された電力に基づいて、発光と音声出力の少なくとも一方を行う出力部とを更に備え、受信部は、X線装置のX線照射口に取り付けられ、出力部は、X線装置に取り付けられる。
以上のように本発明によれば、X線装置との位置合わせが容易に行える歯科用口腔内X線撮影システム若しくは、歯科用口腔内X線撮影装置を提供することができる。
本実施形態における歯科用口腔内X線撮影装置とX線装置の構成図である。 歯科用口腔内X線撮影装置とX線装置の斜視図である。 歯科用口腔内X線撮影装置の斜視図である。 グリップが保定部よりも下に、受光部が保定部よりも上に位置した状態で、使用者に把持された歯科用口腔内X線撮影装置の斜視図である。 グリップと受光部が保定部よりも下に位置した状態で、使用者に把持された歯科用口腔内X線撮影装置の斜視図である。 撮影部、撮影補助具、及びX線装置の構成を示す側面図である。 案内リングが略U字形状を有する場合の歯科用口腔内X線撮影装置の斜視図である。 受光部の回転動作のロック状態を解除する第2ロック機構(のロック状態操作ボタン)や点灯操作ボタンをグリップに設けた場合の歯科用口腔内X線撮影装置の斜視図である。 撮影部、撮影補助具、及びX線装置の構成を示す上面図である。 防水カバーで一部を覆った状態の歯科用口腔内X線撮影装置の斜視図である。 2つのグリップを設け、X線撮像素子を内蔵させた歯科用口腔内X線撮影装置の斜視図である。 2つのグリップを設け、X線フィルムを保持させた歯科用口腔内X線撮影装置の斜視図である。 左右の二カ所に設けられた受信部が接続部を介して接続されたX線装置を含む歯科用口腔内X線撮影システムの斜視図である。
以下、本実施形態における歯科用口腔内X線撮影システムの構成について、図を用いて説明する。本実施形態に係る歯科用口腔内X線撮影システム1は、X線装置70と歯科用口腔内X線撮影装置100を備える(図1、図2参照)。
歯科用口腔内X線撮影装置100は、撮影部10、グリップ30、撮影補助具(インジケータ)50を備える(図3〜図5参照)。
撮影部10の詳細について説明する。撮影部10は、受光部11、ケーブル17を有する。
受光部11は、X線受光部を内蔵する。受光部11のX線受光部は、X線を可視光に変換するシンチレータ、該可視光を電荷に変換するCCDなどのX線撮像素子を有する。X線撮像素子と直接接続される電気線がフレキシブル基板上に設けられている場合には、受光部11の内部に、フレキシブル基板とケーブル17とを接続するための基板を設けても良い。
また、受光部11のX線撮像素子を駆動するための電気回路を、受光部11の内部に設ける形態であってもよい。但し、X線撮像素子を駆動するための電気回路を構成する部材は、後述するグリップ30などに配置される形態であってもよい。
ケーブル17は、X線受光部への電力供給や信号送受信するための電気線であり、後述するグリップ30と接続される。ケーブル17は、受光部11の背面や側面からグリップ30に延びる形態でも良いし、回転軸53若しくは保定部55の内側を通り、外からは見えない形で、グリップ30に延びる形態であってもよい。
X線受光部からの信号送受信を、ケーブル17を介して行う形態に代えて、無線で行う形態であってもよい。この場合には、受光部11の内部に、無線通信を行う装置や、かかる装置やX線撮像素子を駆動するバッテリーを内蔵する。
グリップ30は、回転軸53の軸受けとなる軸受け部31を介して、回転軸53を中心に回転可能な状態で、撮影補助具50に取り付けられる。グリップ30は、受光部11や発光部56や発信部63に電力を供給するバッテリー39、受光部11や角度センサー54や発光部56や発信部切替スイッチ61を制御する制御部51、受光部11のX線撮像素子で得られた画像信号に画像処理を施す画像処理装置(不図示)を内蔵する。ただし、当該画像処理装置を内蔵せず、グリップ30から、外部の画像処理装置(例えばパソコン)に、有線か無線で画像信号を伝達する形態であってもよい。
回転軸53を中心としたグリップ30の回転可能な状態を制御する第1ロック機構33がグリップ30(若しくは保定部55)に設けられる。第1ロック機構33によるロック状態が解除されると、グリップ30は、回転軸53を中心とした回転可能な状態にされる。第1ロック機構33によりロック状態にされると、グリップ30は、回転軸53を中心とした回転不能な状態で保定部55に固定される。第1ロック機構33によるロック状態にされ、グリップ30が保定部55に固定されても、受光部11の回転軸53を中心とした回転動作は制限されない。
例えば、図4のように、側面から見て、受光部11が保定部55よりも上側に、グリップ30が保定部55よりも下側になるような位置関係で、グリップ30が固定されると、上歯の近くに受光部11を位置させやすいし、図5のように、受光部11とグリップ30が保定部55よりも上側になるような位置関係でグリップ30を固定させ、歯科用口腔内X線撮影装置100を上下逆にすると、下歯の近くに受光部11を位置させやすい。
グリップ30は、被験者が保持する形態であってもよいし、歯科医などの術者が把持する形態であってもよい。受光部11などの保持は、グリップ30を把持することにより行われるため、受光部11などの保持のために、保定部55を咬合する必要がなく、口を開けた状態を維持したまま、撮影が可能である。このため、被験者が咬合をうまく行えない場合でも、X線撮像素子等を口腔内に維持することが可能になる。また、グリップ30の把持により、歯科用口腔内X線撮影装置100のグリップ30以外の部材(受光部11や受光部11を保持する撮影補助具50)が保持されるため、咬合により保持される形態に比べて、保定部55等の重量が大きくなっても保持が容易に行えるメリットを有する。また、グリップ30は受光部11から離れているので、グリップ30を把持する手にはX線装置70からの放射線の影響を受けにくいメリットもある。
グリップ30を把持することで、歯科用口腔内X線撮影装置100が保持されるので、被験者は、咬合せずに、口を開けた状態で撮影をすることが出来る。口を開けた状態なので、後述する発光部56の光が口の中から見え、発光部56の近傍にある受光部11と撮影対象歯牙との位置合わせ(第1位置合わせ)を容易に行える。
グリップ30と保定部55とのなす角(第2角度θ2)を変化させることにより、グリップ30を保持する者(被験者や術者)にとって都合が良い位置関係(グリップ30の保持位置)で、受光部11を口腔内の適当な位置に挿入しやすくできる。
また、グリップ30を移動させることにより、口腔内における回転軸53の位置が変化し、これに伴って、受光部11や保定部55が口蓋など口腔内の部位と接触する位置が変化し、受光部11のX線撮像素子の撮像面と保定部55とのなす角(第1角度θ1)も変化する。第1角度θ1に関する情報は、後述するように口腔外に設けられた角度表示部57に示される。
また、第1角度θ1に関する情報は、後述するように受光部11の近傍(若しくは、保定部55内部や受光部11内部や軸受け部31の内部)に設けられた角度センサー54で取得され、制御部51は、角度センサー54からの第1角度θ1に関する情報に基づいて、発信部切替スイッチ61を制御し、発信部63における第1発信装置63a〜第4発信装置63dのいずれかに電力を供給する。
従って、グリップ30を持った状態で、受光部11のX線撮像素子の撮像面の法線の方向を自在に変化させることが可能になる。すなわち、使用者(術者若しくは被験者)がグリップ30を把持することにより、第1角度θ1が調整可能な状態で、受光部11が保持される。
保定部55に対して、受光部11やグリップ30が回転可能な状態にされるが、その回転軸53を共用することにより、回転運動に関する機構を簡素化することが可能になる。簡素化することにより、使い慣れていない被験者でも、壊さずに、簡単にグリップ30を正しく保持することが可能になる。
また、グリップ30は、保定部55や受光部11に比べて大きさの制限が緩く、内部にバッテリー39などの電気部品を内蔵させるスペースを確保しやすい。また、グリップ30の内部に電気部品を出来るだけ集めることで、歯科用口腔内X線撮影装置100のグリップ30以外の部材(受光部11や撮影補助具50)を軽くすることが可能になり、グリップ30を把持した時に、安定した状態で、歯科用口腔内X線撮影装置100のグリップ30以外の部材(受光部11や撮影補助具50)を保持することが可能になる。
本実施形態では、グリップ30が多角柱形状を有する1つの棒状部材で構成される形態であるとして説明したが、2以上の棒状部材と、ボールジョイントなどのジョイント部材が当該2以上の棒状部材の間に設けられ、当該2以上の棒状部材のなす角度を変えてグリップ30の形状を変化させる形態であってもよい。ただし、耐久性を含む構造簡素化の観点からは、かかるジョイント部材を設けずに一体の棒状部材で構成され、端部に設けられた軸受け部31における回転軸53を中心にした回転動作だけでグリップ30と保定部55との位置関係が決定する形態が望ましい。
グリップ30の多角柱形状は、把持しやすいように角を丸く加工したものや、略円柱形状であってもよい。
ただし、歯科用口腔内X線撮影装置100の保持は、グリップ30を使った把持に限るものではなく、保定部55などを咬合することによる保持でも、本実施形態における発信部63等を設けたことの効果は得られる。
次に、撮影補助具50の詳細について説明する。撮影補助具50は、回転軸53、保定部(保定基板)55、発光部56、角度表示部57、案内部59を有する。
受光部11は、回転軸53上の接続部53aに取り付けられる。接続部53aは、X線源LSを含むX線装置70を使った撮影時に、保定部55の口腔内に挿入される部分に設けられ、保定部55とのなす角(第1角度θ1)が変更可能な状態で受光部11を保持する。受光部11は、ネジ止めなどで接続部53aに固定される形態でも良いし、受光部11の一部を挟み込んで着脱可能な状態で接続部53aに取り付けられる形態であってもよい。
接続部53aに受光部11が取り付けられた状態で、撮影に必要な範囲内で、受光部11が回転軸53を中心に回転した時に、受光部11や接続部53aが保定部55と干渉しないように、これらの部材の寸法が決定される。
回転軸53は、一方の端部に接続部53aを介して受光部11が取り付けられ、他方の端部に角度表示部57が取り付けられ、接続部53aに取り付けられた受光部11の回転軸53を中心とした回転運動は、回転軸53を介して角度表示部57に伝達され、角度表示部57を回転させる。同様に、角度表示部57の回転軸53を中心とした回転運動は、回転軸53を介して接続部53aに取り付けられた受光部11に伝達され、受光部11を回転させる。また、接続部53aに取り付けられた受光部11の前面側が、保定部55の上面に近づくような付勢力が与えられるように、回転軸53等に、バネなどの付勢部材53bが設けられる(図9参照)。
さらに、回転軸53を中心とした受光部11の回転可能な状態を制御する第2ロック機構35を設ける形態であってもよい。第2ロック機構35によりロック状態にされている時は、第1角度θ1は変化せず、グリップ30等に設けられたロック状態操作ボタンの操作により、第2ロック機構35によるロック状態が解除されると付勢力で受光部11が回転する(図8参照)。グリップ30と受光部11とは回転軸53を共用しているため、かかる第2ロック機構35に連動するロック状態操作ボタンを含む構造をグリップ30に設けることも可能である。第2ロック機構35により、受光部11と保定部55の位置関係の調整を簡単に行える。
保定部55は、上から見てL字形状を有する部材であり、保定部55の一方の端部(接続部53a側)には回転軸53を介して受光部11が取り付けられ、他方の端部には案内部59が取り付けられる。
なお、リーマーを取り付けた状態では、撮影対象歯牙が保定部55に接触することが出来ないため、撮影時に保定部55における撮影対象歯牙の先端が近づく部位には、リーマーを避けるように、撮影時に撮影対象歯牙と対向する位置に切欠部(又は孔部)55aを設ける形態が望ましい。
発光部56は、撮影補助具50における受光部11に近い位置に取り付けられる発光体を有し、撮影動作を行う前段階で点灯する。本実施形態では、切欠部55aに設けられ、特に下面から発光状態が視認出来る位置(図5参照)に設けられる。
発光部56は、受光部11の背面に取り付けられる形態であってもよい。背面に取り付けられた場合には、ケーブル17を使って発光部56への電力供給や動作制御が行えるため、撮影補助具50に発光部56が設けられる形態に比べて配線が容易に行えるメリットがある。
上の歯を撮影対象歯牙とする場合、使用者は、図4のような状態でグリップ30を把持し、被験者の口腔内を下からのぞき込む形で、点灯中の発光部56を見て、その近くに発光部56を含む受光部11があることを確認する。
下の歯を撮影対象歯牙とする場合、使用者は、図5のような状態でグリップ30を把持し、被験者の口腔内を上からのぞき込む形で、点灯中の発光部56を見て、その近くに発光部56を含む受光部11があることを確認する。
受光部11などを口腔内に挿入して撮影する際、撮影補助具50の上面や、受光部11の表面は、撮影対象歯牙と対向する位置関係にあり、口腔外からは見えにくいが、撮影補助具50の下面や、受光部11の背面は、口腔外からも視認可能であるため、これらの一部が点灯していると、その点灯位置に基づいて、受光部11の口腔内における位置関係を口腔外から予想出来る。このため、点灯して視認しやすい発光部56の位置を確認することで、受光部11と撮影対象歯牙との位置合わせ(第1位置合わせ)を行いやすくなる。
発光部56の発光体の周りが導光部材(例えば、アクリル板など)で構成される形態であってもよい。図3は、保定部55の切欠部55aがある部分であって、発光部56の発光体の周囲に導光部材が設けられた例を示す。この場合、発光部56の光が導光部材からも拡散して、発光領域を広がるので、点灯位置を確認しやすくなる。
発光部56の点灯や消灯の制御は、不図示のメイン電源スイッチのオンオフ動作などに連動する(メイン電源がオン状態で常に、発光部56が点灯する)形態でもよいし、点灯や消灯を操作するための点灯操作ボタン38をグリップ30に設ける形態であってもよい(図8参照)。
本実施形態では、点灯操作ボタン38の操作により、発光部56や発信部63がオン状態にされると、発光部56は点灯し、点灯操作ボタン38の操作により、発光部56や発信部63がオフ状態にされると、発光部56は消灯する。点灯操作ボタン38は、後述する発信部63のオンオフ制御にも用いられる。
角度表示部57は、接続部53aが口腔内に挿入された時にも口腔外から見えるように、保定部55の口腔内に挿入されない部分に取り付けられ、円柱形状を有しており、該円柱形状の天面(若しくは筒状部分(側面))には、接続部53aに取り付けられた受光部11と保定部55とのなす角(第1角度θ1、図4〜図6参照)に関連する情報として、複数の目印線を含む目盛りが付されている。
本実施形態では、回転軸53を介して機械的に第1角度θ1に関する情報を角度表示部57に伝達する形態を説明するが、受光部11の近傍に設けられた角度センサー54が第1角度θ1に関する情報を検知し、電気的に角度表示部57に伝達して表示させる形態であってもよい。
角度表示部57の目盛りと保定部55との位置関係に基づいて、すなわち、基準位置(例えば、保定部55の上面)と最も近い目印線に基づいて、口腔内に挿入されて見えない(接続部53aに取り付けられた)受光部11と保定部55とのなす角(第1角度θ1)に関する情報を読み取ることが可能になり、案内部59の位置決め部59cにおけるX線装置70の位置合わせ(第2位置合わせ)に使用される。
なお、本実施形態では、案内部59と保定部55との間に電気的な接続が設けられ、角度センサー54で得られた第1角度θ1に関する情報に基づいて、位置決め部59cの位置決め用目印(第1発信装置63a〜第4発信装置63dのいずれかであって、かかる発信装置に設けられたLEDなどの発光装置)が点灯する。
また、第1発信装置63a〜第4発信装置63dのいずれかであって、かかる発信装置に設けられた一次コイルに電力が供給され、受信部71に設けられた二次コイルがかかる発信装置の一次コイルと対向する位置に配置されると、電磁誘導で二次コイルに電流が流れ、受信部71に接続された出力部75が音声出力する若しくは点灯して、X線装置70と歯科用口腔内X線撮影装置100との位置合わせ(第2位置合わせ)が出来たことを知らせる。
このため、角度表示部57で表示される第1角度θ1に関する情報は、確認用のものであり、省略される形態でも、X線装置70と歯科用口腔内X線撮影装置100との位置合わせ(第2位置合わせ)は行える。
案内部59は、接続部53aに取り付けられた受光部11と対向するように保定部55に取り付けられる。
案内部59は、保定部接続部59a、案内リング59b、位置決め部59cを有する。案内部59は、案内リング59bが接続部53aに取り付けられた受光部11と対向する位置になるように、保定部55に取り付けられ、X線撮影におけるX線装置70の照射口の位置決めに使用される。
保定部接続部59aは、X線装置70を使った撮影時に保定部55の口腔内に挿入されない部分の端部に取り付けられる部材である。
案内リング59bは、接続部53a側から見て縦長の略楕円形状(正立状態の上部が開口した略U字形状でも良い(図7参照))を有し、保定部接続部59aに取り付けられる。
案内リング59bは、保定部55の上方から見て、X線撮像素子の撮像面の中心を通り、撮像面に垂直な基準線LP上であって、撮像面から第1距離(200mm)だけ離れて対向する位置にX線源LSが配置されるように、X線源LSを含むX線装置70を位置決めするために使用される(図9参照)。
案内リング59bの側部には、位置決め部59cが設けられる。位置決め部59cには、第1角度θ1(角度表示部57の目盛りの目印線)に対応する情報(複数の位置決め用目印)として、複数の発信装置を含む発信部63が設けられる。本実施形態では、位置決め用目印が4つ、すなわち4つの発信装置(第1発信装置63a〜第4発信装置63d)が位置決め部59cに設けられる形態を示すが、位置決め用目印の数(発信装置の数)は、これに限るものではない。
発信装置のそれぞれは、一次コイルと、発光装置が設けられ、発信部切替スイッチ61を介して、発信装置のいずれかであって、第1角度θ1に関する情報に対応するものに、電力が供給される。発信装置に流れる電流は、パルス電流など、電流値が変動するものである。
また、角度表示部57で示された第1角度θ1に関する情報と確認するために、発信装置の発光装置は、対応関係にある角度表示部57の目盛りの目印線と、同じか近い色で発光するのが望ましい。
また、一次コイルに対向する位置に二次コイルが配置した時だけ、電磁誘導が起き、一次コイルと二次コイルがずれた位置にある時に、電磁誘導で二次コイルに誘導電流が流れないようにするため、隣接する一次コイルの間に、磁性体などの防磁部材が設けられるのが望ましい。例えば、一次コイルを含む発信装置において、二次コイルと対向する面を除く周囲が防磁部材で覆われる形態が考えられる。
発信部63の点灯や消灯の制御は、不図示のメイン電源スイッチのオンオフ動作などに連動する(メイン電源がオン状態で常に、第1角度θ1に対応して、発信装置のいずれかが点灯する)形態でもよいし、点灯や消灯を操作するための点灯操作ボタン38をグリップ30に設ける形態であってもよい(図1、図8参照)。
本実施形態では、点灯操作ボタン38の操作により、発光部56や発信部63がオン状態にされると、第1角度θ1に対応する発信装置(第1発信装置63a〜第4発信装置63dのいずれか1つ)に電力が供給され、当該発信装置の発光装置が点灯し、当該発信装置の一次コイルに電流が流れる。点灯操作ボタン38の操作により、発光部56や発信部63がオフ状態にされると、発信部63への電力供給が停止する。
角度表示部57の目盛りにおける目印線のうち基準位置(例えば、保定部55の上面)に最も近いものに対応する位置決め用目印に合わせて設置したX線装置70のX線源LSから出射されるX線束の中心軸LXが、保定部55の側方から見て、受光部11に内蔵されたX線撮像素子の撮像面を含む面と撮影対象歯牙の歯軸との二等分面に略垂直にすることが出来るように、複数の位置決め用目印(複数の発信装置)が位置決め部59cに設けられる(図6参照)。
すなわち、二以上の位置決め用目印(複数の発信装置)のうち、第1角度θ1に関する情報に対応する位置決め用目印(電力が供給されて、発光中の発光装置と磁界が発生している一次コイルを含む発信装置)に合わせてX線装置70を設置した場合に、X線源LSから出射されるX線束の中心軸LXが、保定部55の測方から見て、受光部11の撮像面を含む面と撮影対象歯牙の歯軸との二等分面に略垂直にすることが出来るように、二以上の位置決め用目印(複数の発信装置)が位置決め部59cに設けられる。
第1角度θ1が小さい場合、すなわちX線撮像素子の撮像面が、保定部55の上面と平行に近い状態の場合には、保定部55から離れた位置決め用目印(第1発信装置63a)に対応する角度表示部57の目盛りの目印線が基準位置に近くなる。
第1角度θ1が大きい場合、すなわちX線撮像素子の撮像面が、保定部55の上面と垂直に近い状態の場合には、保定部55に近い位置決め用目印(第4発信装置63d)に対応する角度表示部57の目盛りの目印線が基準位置に近くなる。
X線装置70は、1つのX線源LSから照射口を介してX線を照射する装置であり、X線画像を得る場合に使用される。X線装置70の照射口は、X線源LSから出射されるX線束の中心軸LXに垂直な面を有する。
X線装置70の筒部であって照射口の近傍で、案内リング59bと対向する位置(例えば、上下方向の中間位置)には、受信部71が取り付けられ、X線装置70(の筒部などに)出力部75が取り付けられる。
受信部71には、二次コイルが設けられ、位置決め部59cに設けられた発信装置のうち電流が流れている発信装置の一次コイルと対向する位置に当該二次コイルが配置されると、当該二次コイルに誘導電流が流れ、出力部75に電力が供給される。
出力部75は、LEDなどの発光装置とスピーカーなどの音声出力装置の少なくとも一方が設けられ、二次コイルに誘導電流が流れた際に、発光と音声出力の少なくとも一方を行って、使用者などに歯科用口腔内X線撮影装置100とX線装置70との位置合わせ(第2位置合わせ)が完了したことを知らせる。
受信部71や出力部75は、X線装置70に予め設けられた形態であってもよいし、これらを有しないX線装置70に着脱自在に取り付けられる形態であってもよい。
X線装置70の照射口が、案内リング59bの所定の位置(第1角度θ1に対応する位置決め用目印に合わせた位置)に設置された場合に、上方から見て、X線源LSから出射されるX線束の中心軸LXが、X線撮像素子の撮像面の中心を通るように、案内リング59bは、側方から見て略円弧形状を有し、上方から見て略直線形状を有する(図6、図9参照)。
このため、保定部55の上方から見て、X線受光部の撮像面の中心を通り、撮像面に垂直な基準線LPと、X線源LSから出射されるX線束の中心軸LXとが重なる位置関係で、X線装置70の照射口は、案内リング59bの近傍に配置されることになる。
X線装置70を使った撮影時は、受光部11などの撮影部10の一部や、接続部53aなどの撮影補助具50の一部が、被験者の口腔内に挿入され、撮影対象歯牙の歯軸と保定部55とが垂直になるような状態で、撮影補助具50がグリップ30によって保持される。このとき、角度表示部57、案内部59は、口腔外に位置する。但し、撮影対象歯牙の歯軸と保定部55とのなす角度は垂直で無くても良い。
また、撮影時には、歯科用口腔内X線撮影装置100の被験者の口腔内に挿入される部分(保定部55の一部、受光部11、ケーブル17の一部)に、防水カバーが覆われるのが望ましい(図10参照)。本実施形態で用いる防水カバー(少なくとも発光部56を覆う部分)は、発光部56の光が透過するように、透光性の素材で構成されるのが望ましい。
防水カバーにより、接続部53aへの被験者の唾液などの侵入を防止することが出来る上、保定部55や受光部11などの洗浄を行わなくても、防水カバーを取り替えるだけで、別の被験者への使用が可能になるメリットがある。防水カバー全体若しくは防水カバーの少なくとも発光部56を覆う部分を透光性の素材で構成することにより、発光部56の光が防水カバー越しに確認可能になる。
次に、動作手順について説明する。保定部55の一部や、受光部11等が、防水カバーで覆われた状態で、歯科用口腔内X線撮影装置100の受光部11を含む部分が、撮影対象歯牙を有する被験者の口腔内に挿入される。挿入前に、グリップ30と保定部55との位置関係(第2角度θ2)が、軸受け部31に設けられた第1ロック機構33によって、使用者の使いやすい状態で、グリップ30を保定部55に固定しておくのが望ましい。
グリップ30に設けられた点灯操作ボタン38を操作して、発光部56や発信部63をオン状態にし、発光部56を点灯させた状態で、防水カバー越しに発光部56の光を見ながら、使用者は受光部11と撮影対象歯牙の位置合わせ(第1位置合わせ)を行う。
被験者の口腔内の形状や、歯科用口腔内X線撮影装置100が挿入された位置などに基づいて、口腔内における受光部11と保定部55との位置関係が決定し、第1角度θ1が決定する。第2ロック機構35が設けられている場合には、受光部11と保定部55を広げた状態(第1角度θ1が小さい状態)で固定したロック状態で歯科用口腔内X線撮影装置100の一部が口腔内に挿入され、その後にロック状態操作ボタンを操作してロック状態を解除し、口蓋などに受光部11が接触した時に、口腔内における受光部11と保定部55との位置関係が決定する。
発信部63の第1発信装置63a〜第4発信装置63dのうち、第1角度θ1に対応する発信装置には、発信部切替スイッチ61を介して、電力が供給され、当該発信装置に含まれる発光装置が点灯し、当該発信装置に含まれる一次コイルに電流が流れる。発信装置に流れる電流は、パルス電流など、電流値が変動するものであり、一次コイルに流れる電流値が変化することで、一次コイルの磁束が変化する。
歯科用口腔内X線撮影装置100の使用者は、点灯している発光装置を含む発信装置に、受信部71を合わせる(点灯している発光装置を含む発信装置に含まれる一次コイルに対向するように、受信部71の二次コイルを合わせる)ようにして、X線装置70の照射口を設置する。
二次コイルを含む受信部71が、点灯している発光装置を含む発信装置と対向した場合には、当該発信装置の一次コイルにおける磁束の変化に基づく電磁誘導で、受信部71の二次コイルに誘導電流が流れ、二次コイルから出力部75に電力が供給され、出力部75は、発光と音声出力の少なくとも一方を行われる。使用者などは、かかる発光を視認する若しくは、かかる音声を聞くことで、歯科用口腔内X線撮影装置100とX線装置70との位置合わせ(第2位置合わせ)が完了したことを知ることが出来、当該第2位置合わせを容易に行える。
なお、一次コイルに流れる電流が一定で、一次コイルの磁束が変化しない形態であっても、二次コイルが近づく過程で二次コイルに誘導電流が流れるため、この間に出力部75による出力は可能である。ただし、第2位置合わせ完了後は、一次コイルと二次コイルの距離が殆ど変わらず、誘導電流が流れないため、出力部75による出力は出来ない。
なお、案内リング59bの側部に設けられる位置決め部59c(発信部63)や、X線装置70の筒部に取り付けられる受信部71は、左右の2カ所に設けられるのが望ましい。側部の両方から、歯科用口腔内X線撮影装置100とX線装置70との位置合わせ(第2位置合わせ)が出来ているかどうかを確認することが可能になる。本実施形態では、左右の2カ所に位置決め部59c(発信部63)や、受信部71が設けられた例を示す。ただし、左右の一方だけに位置決め部59c(発信部63)や、受信部71が設けられる形態であっても、発信部63などを設けたことの効果は得られる。
この場合に、左右の受信部71を接続する接続部77を設け、左右の受信部71の二次コイルの両方に誘導電流が流れた場合にだけ、出力部75から音や光を出力させると、歯科用口腔内X線撮影装置100とX線装置70との位置合わせ(第2位置合わせ)を、更に精度良く行うことが可能になる(図13参照)。X線装置70と歯科用口腔内X線撮影装置100がねじれた位置関係にある場合など、左右の一方だけが位置合わせが出来て、他方の位置合わせが出来ていない時に、歯科用口腔内X線撮影装置100とX線装置70との位置合わせ(第2位置合わせ)が完了したと誤認するのを防ぐことが出来る。
なお、第1角度θ1に関する情報は、角度表示部57の目盛りでも確認出来るので、歯科用口腔内X線撮影装置100の使用者は、角度表示部57の目盛りを見て、基準位置に最も近い目印線を確認し、位置決め部59cにおける当該目印線に対応する位置決め用目印に受信部71を合わせるようにして、X線装置70の照射口を設置してもよい。
第1位置合わせ、第2位置合わせが完了した後は、点灯操作ボタン38を操作して、発光部56や発信部63をオフ状態にし、発光部56や発信部63への電力供給を停止させる。その後、X線装置70によるX線の照射、カルテ番号の入力など、所定の操作を行うことにより、撮像動作が行われる。
撮像動作において、受光部11のX線撮像素子は、シンチレータで変換された可視光を撮像する。撮像動作で得られた画像信号は、グリップ30に内蔵された画像処理装置(若しくは、グリップ30と有線または無線で接続された外部の画像処理装置)で、X線画像を得るための画像処理が施される。
点灯している発光装置を含む発信装置に、受信部71を合わせる(点灯している発光装置を含む発信装置に含まれる一次コイルに対向するように、受信部71の二次コイルを合わせる)ようにして、X線装置70の照射口を配置すれば、X線装置70のX線源LSから出射されるX線束の中心軸LXが、側方から見て、受光部11に内蔵されたX線受光部の撮像面を含む面と撮影対象歯牙の歯軸との二等分面に略垂直にすることが出来、二等分面撮影法により、実長に近い状態で撮影対象歯牙のX線画像を得ることが可能になる。
なお、本実施形態では、二等分面撮影法を考慮して、すなわち、X線束の中心軸LXが、側方から見て、受光部11に内蔵されたX線撮像素子の撮像面を含む面と撮影対象歯牙の歯軸との二等分面に略垂直になるように、案内リング59bの側部の形状や、位置決め部59cの位置決め用目印(発信装置の設置位置)が決定される形態を説明したが、他の撮影法を考慮してこれらを決定する形態であってもよい。
例えば、X線束の中心軸LXが、側方から見て、受光部11に内蔵されたX線撮像素子の撮像面を含む面に略垂直になるように、案内リング59bの側部の形状や、位置決め部59cの位置決め用目印(発信装置の設置位置)が決定される形態であってもよい。
また、本実施形態では、グリップ30が回転軸53を中心とした回転が可能な状態で撮影補助具50に取り付けられる形態を説明したが、回転不能で固定された形態であってもよい。第2角度θ2を変化しないことで、回転機構の構造を簡略化出来るので、耐久性を向上させることが可能になる。
この場合は、グリップ30は、保定部55を構成するL字のいずれにも略直交し、当該L字の上方に延びる第1グリップ30aと下方に延びる第2グリップ30bを有するのが望ましい(図11、図12参照)。第1グリップ30aと第2グリップ30bのいずれかを把持することにより、上方、下方のいずれからでも歯科用口腔内X線撮影装置100を把持出来るようになるし、歯科用口腔内X線撮影装置100を上下逆にしても把持する姿勢を変えずに把持を出来るメリットがある。特に、発光部56の光を見やすくする観点で、把持するグリップを選択することも可能になる。
第1グリップ30aと第2グリップ30bは、両方に略同じ重さのバッテリーを内蔵させる、若しくは一方にバッテリーを内蔵させ他方がバッテリーと略同じ重さの部材を内蔵させるなどして、ほぼ同じ大きさや重さの状態にするのが望ましい。例えば、第1グリップ30aには、発光部56や発信部63を駆動するバッテリーを内蔵させ、第2グリップ30bには、受光部11を駆動するバッテリーを内蔵させる形態が考えられる。この場合には、第1グリップ30aと第2グリップ30bのどちらのグリップを把持しても、バランスよく歯科用口腔内X線撮影装置100を保持しやすい。
また、本実施形態では、受光部11がCCDなどのX線受光部を内蔵する形態を説明したが、X線用フィルムやイメージングプレートをクリップなどで保持する形態であってもよい(図12参照)。この場合、受光部11にX線フィルムやイメージングプレートを着脱可能な状態で取り付けし、発光部56を使って、受光部11に取り付けられたフィルムやイメージングプレートと撮影対象歯牙との位置決め(第1位置合わせ)を容易にし、発信部63を使って、歯科用口腔内X線撮影装置100とX線装置70との位置合わせ(第2位置合わせ)を容易にする。
また、本実施形態では、第1角度θ1に対応する発信装置に電力を供給し、他の発信装置に電力を供給しない形態を説明したが、発信部63への電力供給制御はこれに限るものではない。例えば、第1角度θ1に対応する発信装置だけ電力の供給を停止し、他の発信装置に電力を供給する形態であってもよい。この場合は、第1角度θ1に対応する発信装置以外の発信装置にX線装置70を近づけると、出力部75の発光や音声出力が行われ、第1角度θ1に対応する発信装置にX線装置を近づけると、出力部75の発光や音声出力が停止する。
1 歯科用X線撮影システム
10 撮影部
11 受光部
17 ケーブル
30 グリップ
31 軸受け部
33 第1ロック機構
35 第2ロック機構
37 第1通信部
38 点灯操作ボタン
39 バッテリー
50 撮影補助具
51 制御部
53 回転軸
53a 接続部
53b 付勢部材
54 角度センサー
55 保定部
56 発光部
57 角度表示部
59 案内部
59a 保定部接続部
59b 案内リング
59c 位置決め部
61 発信部切替スイッチ
63 発信部
63a〜63d 第1発信装置〜第4発信装置
70 X線装置
71 受信部
75 出力部
77 接続部
100 歯科用口腔内X線撮影装置
LX 中心軸
LP 上方から見て、X線受光部の撮像面の中心を通り、撮像面に垂直な線
LS X線源

Claims (10)

  1. X線装置と、
    X線撮像素子、イメージングプレート、X線フィルムのいずれか一つを有する受光部と、保定部を介して、前記受光部の撮像面と対向する位置にX線源が配置されるように、前記X線装置を位置決めするために使用される案内部を有する撮影補助具とを有する歯科用口腔内X線撮影装置とを備え、
    前記撮影補助具は、回転軸を有し、
    前記受光部は、前記回転軸を中心に回転可能で、前記保定部とのなす角度が変更可能な状態で前記回転軸に取り付けられ、
    前記案内部は、前記角度に関する情報に対応した前記X線装置のX線照射口の位置決め用目印を二以上含む位置決め部を有し、
    前記二以上の位置決め用目印として、前記案内部には、一次コイルを含む発信装置が前記二以上設けられ、
    前記二以上の発信装置のうち、前記角度に関する情報に対応した発信装置には、他の発信装置とは異なる電力供給制御が行われ、
    二次コイルを含む受信部が、前記X線装置のX線照射口に取り付けられ、
    前記二次コイルを介して供給された電力に基づいて、発光と音声出力の少なくとも一方を行う出力部が、前記X線装置に取り付けられることを特徴とする歯科用口腔内X線撮影システム。
  2. 前記二以上の発信装置が設けられた前記位置決め部は、前記案内部の左右二カ所に設けられ、
    前記受信部は、前記X線装置の左右二カ所に設けられ、
    前記出力部は、前記左右の受信部に誘導電流が流れた場合に、発光と音声出力の少なくとも一方を行うことを特徴とする請求項1に記載の歯科用口腔内X線撮影システム。
  3. 前記発信装置の一次コイルと、隣接する他の発信装置の一次コイルの間には、防磁部材が設けられることを特徴とする請求項1に記載の歯科用口腔内X線撮影システム。
  4. 前記二以上の発信装置は、発光装置を有し、
    前記二以上の発信装置のうち、前記角度に関する情報に対応した発信装置の発光装置には、他の発信装置の発光装置とは異なる点灯制御が行われることを特徴とする請求項1に記載の歯科用口腔内X線撮影システム。
  5. 前記電力供給制御として、前記二以上の発信装置のうち、前記角度に関する情報に対応した発信装置には、電力が供給され、他の発信装置への電力供給は停止され、
    前記点灯制御として、前記二以上の発信装置のうち、前記角度に関する情報に対応した発信装置の発光装置は点灯され、他の発信装置の発光装置は消灯することを特徴とする請求項4に記載の歯科用口腔内X線撮影システム。
  6. 前記歯科用口腔内X線撮影装置は、グリップを有し、
    前記受光部は、前記保定部における、X線源を含むX線装置を使った撮影時に口腔内に挿入される部分に設けられ、
    前記グリップは、前記受光部若しくは前記保定部に取り付けられ、前記グリップを把持することにより前記歯科用口腔内X線撮影装置が保持され、
    前記受光部の背面、若しくは前記保定部における下面であって前記撮影時に口腔内に挿入される部分に、光を発する発光部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の歯科用口腔内X線撮影システム。
  7. 前記回転軸における前記受光部が取り付けられる接続部は、前記撮影時に前記保定部の口腔内に挿入される部分に設けられ、
    前記歯科用口腔内X線撮影装置には、前記接続部に取り付けられた受光部のX線撮像素子の受光面が、前記保定部に近づくような付勢力が与えられるように、付勢部材が設けられることを特徴とする請求項1に記載の歯科用口腔内X線撮影システム。
  8. X線撮像素子、イメージングプレート、X線フィルムのいずれか一つを有する受光部と、
    保定部と、前記保定部を介して、前記受光部の撮像面と対向する位置にX線源が配置されるように、X線装置を位置決めするために使用される案内部を有する撮影補助具とを備えた歯科用口腔内X線撮影装置であって、
    前記撮影補助具は、回転軸を有し、
    前記受光部は、前記回転軸を中心に回転可能で、前記保定部とのなす角度が変更可能な状態で前記回転軸に取り付けられ、
    前記案内部は、前記角度に関する情報に対応した前記X線装置のX線照射口の位置決め用目印を二以上含む位置決め部を有し、
    前記二以上の位置決め用目印として、前記案内部には、一次コイルを含む発信装置が前記二以上設けられ、
    前記二以上の発信装置のうち、前記角度に関する情報に対応した発信装置には、他の発信装置とは異なる電力供給制御が行われることを特徴とする歯科用口腔内X線撮影装置。
  9. 前記二以上の発信装置が設けられた前記位置決め部は、前記案内部の左右二カ所に設けられることを特徴とする請求項8に記載の歯科用口腔内X線撮影システム。
  10. 二次コイルを含む受信部と、前記二以上の一次コイルのうち、電力が供給された一次コイルと対向する位置に配置された場合に、前記電力が供給された一次コイルと前記二次コイルを介して供給された電力に基づいて、発光と音声出力の少なくとも一方を行う出力部とを更に備え、
    前記受信部は、前記X線装置のX線照射口に取り付けられ、
    前記出力部は、前記X線装置に取り付けられることを特徴とする請求項7に記載の歯科用口腔内X線撮影装置。
JP2013271095A 2013-12-27 2013-12-27 歯科用口腔内x線撮影装置 Pending JP2015123282A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013271095A JP2015123282A (ja) 2013-12-27 2013-12-27 歯科用口腔内x線撮影装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013271095A JP2015123282A (ja) 2013-12-27 2013-12-27 歯科用口腔内x線撮影装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015123282A true JP2015123282A (ja) 2015-07-06

Family

ID=53534442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013271095A Pending JP2015123282A (ja) 2013-12-27 2013-12-27 歯科用口腔内x線撮影装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015123282A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018061723A (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 学校法人愛知学院 口内法x線撮影用補助具、並びに、口内法x線撮影具

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018061723A (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 学校法人愛知学院 口内法x線撮影用補助具、並びに、口内法x線撮影具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2016189731A1 (ja) 撮像装置、および内視鏡システム
JP2013056141A (ja) 気管挿管器具
US20140086389A1 (en) Method and apparatus for more accurate positioning of dental imaging equipment
JP5215342B2 (ja) 治療器
JP2017192412A (ja) 歯科用口腔内x線撮影装置の撮影部、歯科用口腔内x線撮影装置
US20060274890A1 (en) Image capture device and methods
JP2015123282A (ja) 歯科用口腔内x線撮影装置
JP2008284303A (ja) 位置検出システムおよび位置検出方法
KR20190014097A (ko) 인트라오럴 센서 및 센서 인디케이터와 이를 포함하는 구강 내 방사선 촬영 시스템
TWI660707B (zh) 診察視野確保式視頻內視鏡
JP2005218644A (ja) 気管内挿管装置
TWI469768B (zh) 牙科用口腔內x射線照相裝置
JP2016193163A (ja) 歯科用口腔内x線撮影装置、歯科用口腔内x線撮影システム
JP5896837B2 (ja) 歯科用口腔内x線撮影装置
JP5356602B2 (ja) 歯科用口腔内x線撮影装置
JP5881249B2 (ja) 歯科用口腔内x線撮影装置
JP2017123896A (ja) 歯科用口腔内x線撮影装置
JP6400221B2 (ja) 内視鏡形状把握システム
JP2013150741A (ja) 歯科用口腔内撮影システム
JP2012095887A (ja) 歯科用口腔内x線撮影装置
WO2012105159A1 (ja) 歯科用口腔内撮影システム
EP3777693B1 (en) Measurement and data communication device for an intraoral dental radiology system
JP2014138649A (ja) X線画像処理装置
JP2009077859A (ja) 内視鏡
WO2017163653A1 (ja) 内視鏡先端位置特定システム