JP2015120711A - 子宮筋腫を治療するための酢酸ウリプリスタルの使用 - Google Patents

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Abstract

【課題】閉経前または外科手術前の子宮筋腫の症状を減らすための新しい医学的処置の提供。
【解決手段】子宮筋腫の治療方法を必要とする患者に有効量の式Iで示されるウリプリスタル(17α-アセトキシ-11β-[4-N,N-ジメチルアミノ-フェニル)-19-ノルプレグナ-4,9-ジエン-3,20-ジオン)又はそのあらゆる代謝産物を投与することを含む方法。
Figure 2015120711

【効果】方法は、子宮筋腫に罹患した患者の出血を減少または停止させ、および/または子宮筋腫の大きさを減少させるのに有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、子宮筋腫(平滑筋腫とも呼ばれる)またはそれ由来の腫瘍の治療方法に関する。
平滑筋腫は、年齢30歳以上の女性の最高20%に生じる一般的な骨盤繊維性腫瘍である。平滑筋腫は、生殖(出産可能)年齢の女性において外科手術が最も頻繁に適用となるものの1つである。女性の最高77%に閉経時に顕微鏡的または肉眼的子宮筋腫があることが研究で解っている(Cramer et al、1990)。平滑筋腫は直径1mm〜20cmでありうる。
平滑筋腫は、豊富な細胞外コラーゲンマトリックスを有する子宮筋細胞のモノクローナル性ホルモン反応性腫瘍である。組織学的外観は、圧縮された子宮筋層の偽皮膜(pseudocapsule)で取り囲まれた正常子宮筋層のそれと同様であるが、線維症と石灰化(変性を示すと考えられる)の領域が存在することがある。平滑筋腫は、閉経前の女性ではほぼ常に正常であるが、閉経後の女性に最も普通にみられる腫瘍である平滑筋肉腫と区別できないことがある。
これら腫瘍は、無症状のことがあるが、しばしば、臨床症状、例えば、特に大きい時には過剰な子宮出血、慢性骨盤痛もしくは圧迫、または月経困難症を有する。流産および不妊症も子宮筋腫に合併する(Somigliana et al、2007)。しかしながら、これらの最後の2つの臨床的問題に関連すると思われるのは子宮筋腫の大きさよりその位置である。平滑筋腫の治療は、症状、腫瘍の位置と大きさ、および女性の年齢に左右される。待機治療(expectant treatment)は、無症状の女性に対して、および過剰の出血を伴う女性の月経過多症の薬物療法として推奨される。高レベルのエストラジオールは腫瘍増殖を引き起こすので、性腺ステロイドレベルが落ちている時の別のアプローチには閉経までの一時しのぎが含まれる。他の研究では、GnRHアゴニストによる低エストラジオールおよびプロゲステロンレベルによる「医療的閉経」の誘導は、腫瘍の急速な縮小をもたらした。しかしながら、GnRHアゴニストを用いる医学療法は、ほてりと骨粗鬆症(後者は6ヶ月間以上与えるときに)を生じるので、6ヶ月以下のみの使用が推奨される。選択的プロゲステロンレセプターモジュレーターのミフェプリストンも用量依存性に子宮筋腫の大きさを減少させた(Murphy 1995、Zeng 1998)。
平滑筋腫の安全で有効な長期医学療法はないため、子宮摘出や筋腫摘出による外科的摘出は、症状のある女性における主要な治療的選択肢であり続け、米国では1997年に300,000例の子宮摘出と20,000例の筋腫摘出があった(Farquhar 2002)。米国では、これらの手術に対する年間入院費用は1997年で20億ドル以上であった(AHRQレポート、2001)。したがって、公衆衛生および健康管理費用に対するこの病状の影響は顕著である。
American College of Obstetricians and Gynecologists(米国産科婦人科学会)(ACOG)は、子宮摘出が生殖能力の維持を望まない女性の平滑筋腫の適切な療法である病状を定義した(ACOG Practice Bulletin 1994)。これには、過剰な出血、骨盤の不快感、または頻尿、または患者にとって関心事である12週以上の妊娠サイズへの子宮の増大が含まれる。腹腔鏡的または子宮鏡的筋腫摘出は、子宮筋腫が粘膜下にあり、子宮鏡でアクセスできるか否かに関わらず、腹腔鏡施術者の技術に応じて開腹や子宮摘出の代替手段でありうる(ACOG Practice Bulletin 2000)。子宮内膜を破壊する子宮内膜切除は、子宮内膜出血の源を標的とし、それが主症状である時に有効でありうる。追跡調査が限られた多くの小試験は、子宮動脈塞栓術が子宮への血流を減少させ、平滑筋腫および子宮の大きさを減少させうることを示唆する。しかしながら、該方法は痛みがあり、外科手術につながる感染と出血をもたらすことがある。子宮および卵巣への血液供給への障害のため、受胎能力の保存に興味がある閉経前の女性には勧められない。この方法後の妊娠結果については十分研究されていない。
臨床医は、例えば閉経前または外科手術前の子宮筋腫の症状を減らすための新しい医学的処置を歓迎するだろう。
(発明の要約)
本発明は、子宮筋腫またはそれ由来の腫瘍の治療方法であって、それを必要とする患者に有効量のウリプリスタルまたはその代謝産物を投与することを含む方法を提供する。好ましい態様において、患者にウリプリスタルまたはその代謝産物を含む錠剤を投与する。
驚くべきことに、本発明者らは低用量、例えば1日用量5〜15mg、好ましくは10mgのウリプリスタルが最も有効であったことを示した。
すなわち、1日用量5〜15mg、好ましくは10mgのウリプリスタルまたはその代謝産物を投与することを提案する。
患者に、経口用量のウリプリスタルまたはその代謝産物を約2〜約4ヶ月の期間にわたり投与することがあり、この期間は1年に1回反復することができる。
ウリプリスタルまたはその代謝産物は、子宮筋腫に罹患した患者の出血を減少または停止させ、または子宮筋腫のサイズを減少させるのに特に有効である。
ウリプリスタルまたはその代謝産物は、子宮筋腫またはそれ由来の腫瘍を治療するが、避妊薬として有用かもしれない。
具体的態様において、該患者は転移性平滑筋腫(転移性または転移平滑筋腫症ともいう)に罹患している。
本発明の対象は、転移平滑筋腫症の治療方法であって、それを必要とする患者に有効量の17α-アセトキシ-11β-[4-N,N-ジメチルアミノ-フェニル)-19-ノルプレグナ-4,9-ジエン-3,20-ジオン(ウリプリスタル)またはその代謝産物を投与することを含む方法である。
ウリプリスタル(CDB-2914)を3ヶ月間投与した後の子宮筋腫の体積の治療に関連する変化を示すグラフである。PLC=プラセボ;T1=10mg CDB-2914;T2=20mg CDB-2914;p=0.01(T1またはT2対PLC)。 周期および処置群(すなわち、プラセボ、10mg、または20mgウリプリスタル(CDB-2914)を経口投与)による平均出血日数を示すグラフである。
(発明の詳細な説明)
ウリプリスタル(以前はCDB-2914として知られていた)は、下記式Iで示される17α-アセトキシ-11β-[4-N,N-ジメチルアミノ-フェニル)-19-ノルプレグナ-4,9-ジエン-3,20-ジオンである。
Figure 2015120711
ウリプリスタルはよく知られたステロイド、より具体的には19-ノルプロゲステロンであり、抗プロゲステロン活性と抗グルココルチコイド活性を有する。この化合物およびその製造方法は米国特許No. 4,954,490、5,073,548、および5,929,262、および国際特許出願WO2004/065405およびWO2004/078709に記載されている。この化合物の特性は、さらにBlithe et al、2003に記載されている。
CDB-2914の代謝産物にはAttardi et al、2004に記載のもの、例えばモノ脱メチル化CDB-2914(CDB-3877);ジ脱メチル化CDB-2914(CDB-3963);17α-ヒドロキシCDB-2914(CDB-3236);CDB-2914の芳香族A環誘導体(CDB-4183)が含まれる。
Figure 2015120711
今回、子宮筋腫を治療するための、より詳細には、子宮筋腫に罹患した患者の出血を減少または停止させ、子宮筋腫の大きさを減少させ、および/または子宮の体積を減少させるための、ウリプリスタルまたはその代謝産物の使用を提唱する。
より詳細には、本発明者らは無作為化プラセボ対照二重盲検平行臨床試験において、ウリプリスタルが3ヶ月後の子宮筋腫の体積を有意に減少させ、出血を停止させることを示した。
ウリプリスタルまたはその代謝産物は、出血、骨盤痛、圧迫を含む子宮筋腫の症状を軽減する。
ウリプリスタルまたはその代謝産物は、子宮筋腫に罹患した患者の貧血を予防または治療するのに有用である。
ウリプリスタルまたはその代謝産物は、平滑筋肉腫を予防または治療し、子宮筋腫が他の臓器に播種するのを予防するのにも有用である。
さらに、本発明者らは、ウリプリスタルまたはその代謝産物は3ヶ月後の転移平滑筋腫症の骨盤症状および肺症状に有効であることを示した。
より一般的には、本発明は、良性腫瘍または癌性腫瘍、例えば平滑筋肉腫、平滑筋腫症、または転移平滑筋腫症を含む平滑筋腫由来の腫瘍の治療方法に関する。転移平滑筋腫症は、実質的にすべての症例で子宮の先行する平滑筋腫に由来する。腫瘍は血行性播種により肺や他の子宮外組織に転移するようである。しかしながら、該腫瘍の起源については意見が分かれる。
薬剤送達
ウリプリスタルまたはその代謝産物は、経口、バッカル、非経口、経皮、膣、子宮、直腸などを含むあらゆる好都合な経路で投与することができよう。
本発明の薬剤送達方法の簡単な総説は、Langer、Science 249:1527-1533 (1990)を参照のこと(この内容は本明細書の一部を構成する)。投与可能な化合物の製造方法は、当業者に知られているか明らかであり、例えばRemington's Pharmaceutical Science、第17版、Mack Publishing Company、Easton、Pa. (1985)(以下、「Remington」という。この内容は本明細書の一部を構成する。)により詳細に記載されている。
固体組成物には、常套的無毒性固体担体を用いることができ、これには、例えば医薬グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム、セルロース、グルコース、ショ糖、マグネシウム、カーボネートなどが含まれる。経口投与用の医薬的に許容される無毒性組成物は、通常用いられるあらゆる賦形剤、例えば先に記載の担体を組み込むことにより形成される。
経口固体剤形は、選択的に圧縮錠またはカプセル剤である。圧縮錠は、実用的サイズの圧縮錠を製造できるようにウリプリスタルの体積を増すための希釈剤である上記のあらゆる賦形剤を含みうる。粉末物質に粘着特性を与える物質である結合剤も必要である。デンプン、ゼラチン、糖、例えばラクトースまたはデキストロース、および天然および合成ゴムを用いる。崩壊剤は、錠剤の崩壊を促進するために必要である。崩壊剤には、デンプン、クレイ、セルロース、アルギン、ゴム、および架橋ポリマーが含まれる。最後に、少量の、潤滑剤および流動促進剤として知られる物質を錠剤に加え、製造工程において表面に錠剤物質の表面への付着を防ぎ、製造中の粉末物質の流れ特性を改善する。コロイド状二酸化ケイ素が流動促進剤として最も一般的に用いられ、タルクやステアリン酸のような化合物が潤滑剤として最も一般的に用いられる。圧縮錠の産生法や製造法は当業者によく知られている(Remington参照)。
カプセル剤は、ウリプリスタルまたはその代謝産物および不活性成分の混合物のための容器として硬もしくは軟ゼラチンシェルを選択的に用いる固体剤形である。硬もしくは軟ゼラチンカプセルの産生法や製造法は当該分野でよく知られている(Remington参照)。
米国特許出願第20050208129号(この内容は本明細書の一部を構成する)に記載のようなバッカル剤形または装置も有用である。米国特許出願第20050208129号は、8時間の活性成分溶解試験で70%以上が溶解する少なくとも1の活性成分を含む持続放出生体接着粘膜治療システムおよびその製造方法について記載している。該生体接着治療システムは、活性成分の少なくとも50重量%および該錠剤の少なくとも20%の量の天然タンパク質、10%〜20%の親水性ポリマーおよび圧縮賦形剤、ならびに活性成分の局所利用能を強化するための4%〜10%のアルキル硫酸アルカリ金属、および0.1%〜1%の糖一水和物を含む。
非経口的投与のための液体単位剤形は、該化合物および無菌ビークル(水が好ましい)を利用して製造される。ウリプリスタルまたはその代謝産物は、用いるビークルおよび濃度に応じて、ビークルに懸濁または溶解することができる。溶液剤の製造において、該化合物を注射用の水に溶解して濾過滅菌し、次いで適切なバイアルまたはアンプルに充填し、封入することができる。好都合には、局所麻酔剤、保存料、および緩衝剤のようなアジュバントをビークルに溶解することができる。安定性を増すために、該組成物をバイアルに充填した後に凍結し、次いで真空下で水を除去することができる。次に、凍結乾燥粉末をバイアルに封入し、付属の注射用水バイアルを加えて使用前に液体を再構成する。非経口サスペンジョン剤は、該化合物を溶解する代わりにビークルに懸濁し、滅菌を濾過により達成することができないこと以外は、実質的に同じ方法で製造することができる。該化合物は無菌ビークルに懸濁する前にエチレンオキサイドに暴露して滅菌することができる。好都合には、ウリプリスタルの均質な分散を促すために、該組成物は界面活性剤または湿潤剤を含む。
さらに、ウリプリスタルを送達するのに坐剤を用いることができる。活性化合物を当該分野で知られた方法により既知のあらゆる坐剤基剤に組み込むことができる。そのような基剤の例には、ココアバター、ポリエチレングリコール(カーボワックス)、ポリエチレンソルビタンモノステアレート、およびこれらと融点や溶解速度を改変する他の適合性物質との混合物が含まれる。これらの坐剤の重さは約1〜2.5gmでありうる。
浸透促進剤および閉鎖用裏材を含む経皮送達系をウリプリスタルまたはその代謝産物を送達するために用いる。浸透促進剤の例には、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、およびホルムアミドが含まれる。
体内で徐々に放出するかまたは徐々に浸食され放出することによりウリプリスタルの連続供給をもたらす重合装置を含む系も用いられる。適切な送達系には、経皮装置またはインプラント、例えばノルゲストリエノンまたはプロゲスチンR2323および他の医薬を送達するのに常套的に用いられるものが含まれる。
個体に対する用量を計算するには、個体の重量と投与方法を考慮する必要がある。以下のガイドラインは、臨床的に有効なウリプリスタルのレベルを提供する。
平均体重が120ポンドまたは53キログラムと仮定すると、ウリプリスタルの1日単位用量は、好ましくは5〜15mg/日である。驚くべきことに、子宮筋腫体積の減少は20mgに比べて10mgの経口用量でより重要である。すなわち、10mg/日の経口用量が最も好ましい。より低い用量、例えば1mg〜10mg/日、好ましくは5〜10mg/日も予期される。経口経路が好ましい。臨床的成功をもたらす血中レベルを用いる他の投与経路が経口経路に比べて適切でありうる。
好ましくは、ウリプリスタルまたはその代謝産物の量は、臨床的に有意な抗グルココルチコイド活性を伴わずに子宮の平滑筋腫の症状を改善するのに有効である。
特定の態様において、患者に、経口用量のウリプリスタルを約2〜約4ヶ月の期間にわたり投与することができよう。
好ましい態様において、本発明は、1日用量5〜15mgの微粉化形のウリプリスタルまたはその代謝産物を経口投与することを含む女性の平滑筋腫またはそれ由来の腫瘍の治療方法を提供する。
平滑筋腫が完全に反応したら、約5mgの維持用量を例えば12ヶ月以上の長期間にわたり投与することができる。
さらに、本発明の方法は、初期治療1日用量の半分以下を投与する1日用量のウリプリスタルまたはその代謝産物を投与する投与期間を含む。
ある特定の態様において、治療期間は1年に1回または2年ごとに反復することができる。
患 者
患者は、あらゆる女性のヒトでありうるが、ヒト以外の哺乳動物の雌であってもよい。患者には必要なときにはいつでもウリプリスタルまたはその代謝産物を投与してよい。
しかし、子宮の外科手術、または子宮筋腫の非侵襲的もしくは最小限の侵襲的除去または破壊を受ける前にウリプリスタルまたはその代謝産物を投与することが興味深いかもしれない。
実際には、ウリプリスタルまたはその代謝産物による処置は、すべての出血を停止させ、患者を無月経にし、外科手術前の患者の止血および全身状態を改善する。さらに、筋腫摘出、子宮摘出などの侵襲的外科手術よりも子宮筋腫の非侵襲的もしくは最小限の侵襲的除去または破壊が好ましい。次に、外科的介入および子宮動脈塞栓は、腹腔鏡により、好ましくは経膣的に行うことができる。超音波処理または熱処理も残存する子宮筋腫を破壊するのに十分かもしれない。ExAblate(登録商標)装置がそれに関して有用かもしれない。この装置は、非侵襲的治療である女性に対する子宮温存代替手段を提供する。該装置は、患者の生体構造を可視化し、治療すべき子宮筋腫組織の体積をはっきり描写し、加熱後の子宮の温度をモニターする磁気共鳴画像法(MRI)と、高周波高エネルギー音波を用いて子宮筋腫組織を加熱および破壊する収束超音波ビームの2つのシステムを組み合わせる。
以下の実施例は限定のためではなく例示のためだけに提供する。当業者は、本質的に同様の結果を得るために変更または修飾しうる種々の重要でないパラメーターを容易に認識するだろう。
選択的プロゲステロンレセプターモジュレーターのウリプリスタル(CDB-2914)の無作為化プラセボ対照二重盲検並行試験
材料と方法
症候性子宮筋種および正常な月経周期を有する年齢33〜50歳の健康な女性を登録のために検討した。
含める基準には、正常な月経周期、避妊薬の使用、およびACOG実施報告書1994年で定義された症候性子宮筋腫が含まれた:
−以下のいずれかにより証明される過剰な子宮出血:
フローディングまたは血餅を伴う大量出血、または8日間以上続く反復期間;または急性もしくは慢性的失血による貧血;または
−平滑筋腫により生じる骨盤部の不快感;急性もしくは重症もしくは慢性の下腹部圧または腰部圧、または尿路感染症によらない頻尿を伴う膀胱圧。
除外基準には、妊娠、ヘモグロビン<10g/dL、現在ホルモン療法中、急速な子宮の増大、およびFSH>20IU/mLが含まれた。MR画像には、試験薬開始前および外科手術の2週間以内の、子宮筋腫の数、位置、および体積の記録が含まれた。女性は、ウリプリスタルを経口用量10または20mgまたはプラセボ(PLC:微晶質セルロース)を、3サイクルまたは無排卵になった場合は90日間投与された。総子宮筋腫体積の変化パーセントを比較した。必要に応じてウィルコクソンの順位和検定およびt-検定を用いた。
結 果
22人の女性が包含基準を満たし、18人の女性(黒人72%、白人28%)が試験を完了した。PLを受けた6人はウリプリスタル群と同様の平均年齢およびBMIであった。MR画像により測定した子宮筋腫体積の全変化に対する完全なデータが18人の完了者から利用可能であった。3ヶ月の試験インターバル中に、総子宮筋腫体積は、PLCを投与された者で6%増加し、10mgおよび20mgを投与された者で36%および21%の減少がみられた(図1参照)。2つのCDB-2914群を組み合わせてPLCと比較すると、3ヶ月間の治療後に総子宮筋腫体積の有意な減少がみられた(PLC:6%;CDB-2914:-29%;p=0.01)。
さらなる分析において、月経機能の治療に関連した変化を評価した。PLCを投与された女性は、試験インターバルを通して毎月月経があった。これに対して、月経の出血が10mgを投与された対象で1回だけみられ、20mgを投与された女性には出血はみられなかった(図2参照)。PLCと比較すると、CDB-2914は、用量依存性効果のみられる月経の有意な減少と関連があった(p<0.001)。
1人の患者には外科手術において異形を伴わない複雑型子宮内膜増殖症がみられた。
結 論
プラセボと比較すると、ウリプリスタルの10または20mgの1日1回投与は、90日後に子宮筋腫の大きさをそれぞれ36%および21%有意に減少させ、無月経を誘導した。
遺伝子発現プロファイリング試験
材料と方法
症候性子宮筋種を有する閉経前の女性に、子宮摘出前90日間、盲検無作為化配分でウリプリスタル(10または20mg;n=12)またはプラセボ(PL)(n=6)を投与した。他のホルモン療法は受けなかった。子宮筋腫組織および近傍の子宮筋層を外科手術時に回収し、(RNA単離のために)RNAlaterを用いて処理した。子宮筋腫組織もパラフィン包埋用(免疫組織化学(IHC)およびTUNELアッセイ用)に処理した。総RNAをU133 Plus 2.0ヒトチップを用いるAffymetrixミクロアレイに用いた。目的とする遺伝子の差異転写をRT-PCR分析により確認した。Ki67およびリン酸化ヒストン3(ホスホH3)のIHCおよびTUNELアッセイをパラフィン包埋組織切片に適用し、陽性染色細胞のパーセンテージを記録してアポトーシスおよび増殖を評価した。RT-PCRの結果および増殖アッセイを両側student t-検定;Kruskal-Wallis検定を用いて分析し、TUNELアッセイの結果を評価した;P<0.05を有意とみなした。
結 果
ウリプリスタルに暴露した子宮筋腫はPLに比べてアポトーシスの程度の増加と増殖の程度の減少を示した。2倍変化カットオフおよびP<0.02に基づくゲノム分析は、ウリプリスタルとPL間の差異を表現した314遺伝子を同定した。興味深い8遺伝子を、増殖またはアポトーシスおよびプロモーター中のプロゲステロン反応エレメントの存在における潜在的役割により選択した。RT-PCRは、Clusterin(クラステリン)(Clu)、Fasアポトーシス阻害分子2(FAIM2)、Norrie病タンパク質(NDP)、無翅形MMTV統合部位ファミリー、メンバー(Wnt5A)、B細胞白血病/リンパ腫2(Bcl2)、無菌αモチーフ、およびロイシンジッパー含有キナーゼAZK (ZAK)、プロテオリピドタンパク質1(PLP1)の差異発現を実証した(下記表参照)。
Figure 2015120711
結 論
ウリプリスタル処置と関連した子宮筋腫の収縮は、潜在的にこれらの観察結果の基礎をなす転写変化ならびにアポトーシスの増加および増殖の減少を伴う。
良性転移性平滑筋腫の治療
複数の結節が確認された腹部外科手術後の既知の良性転移性平滑筋腫状態の女性を、特別(compassionate)プロトコールを用いてウリプリスタル(1日経口用量10〜20mg)で処置した。該処置は、右胸水の解消、肝臓の結節の減少、および2つの子宮筋腫のいくらかの減少をもたらした。より重要なことは、彼女の肺機能試験結果は、3ヶ月治療後に予測値の50%から予測値の103%に改善した。彼女は気分が前より良くなった。
参考文献
Attardi et al, Journal of Steroid Biochemistry & Molecular Biology, 2004, 88: 277-288.
Blithe DL, Nieman LK, Blye RP, Stratton P, Passaro M. Steroids. 2003;68(10-13):1013-7.
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Zhonghua Fu Chan Ke Za Zhi. 1998;33(8):490-2.
本発明は、子宮筋腫(平滑筋腫とも呼ばれる)またはそれ由来の腫瘍の治療方法に関する。
平滑筋腫は、年齢30歳以上の女性の最高20%に生じる一般的な骨盤繊維性腫瘍である。平滑筋腫は、生殖(出産可能)年齢の女性において外科手術が最も頻繁に適用となるものの1つである。女性の最高77%に閉経時に顕微鏡的または肉眼的子宮筋腫があることが研究で解っている(Cramer et al、1990)。平滑筋腫は直径1mm〜20cmでありうる。
平滑筋腫は、豊富な細胞外コラーゲンマトリックスを有する子宮筋細胞のモノクローナル性ホルモン反応性腫瘍である。組織学的外観は、圧縮された子宮筋層の偽皮膜(pseudocapsule)で取り囲まれた正常子宮筋層のそれと同様であるが、線維症と石灰化(変性を示すと考えられる)の領域が存在することがある。平滑筋腫は、閉経前の女性ではほぼ常に正常であるが、閉経後の女性に最も普通にみられる腫瘍である平滑筋肉腫と区別できないことがある。
これら腫瘍は、無症状のことがあるが、しばしば、臨床症状、例えば、特に大きい時には過剰な子宮出血、慢性骨盤痛もしくは圧迫、または月経困難症を有する。流産および不妊症も子宮筋腫に合併する(Somigliana et al、2007)。しかしながら、これらの最後の2つの臨床的問題に関連すると思われるのは子宮筋腫の大きさよりその位置である。平滑筋腫の治療は、症状、腫瘍の位置と大きさ、および女性の年齢に左右される。待機治療(expectant treatment)は、無症状の女性に対して、および過剰の出血を伴う女性の月経過多症の薬物療法として推奨される。高レベルのエストラジオールは腫瘍増殖を引き起こすので、性腺ステロイドレベルが落ちている時の別のアプローチには閉経までの一時しのぎが含まれる。他の研究では、GnRHアゴニストによる低エストラジオールおよびプロゲステロンレベルによる「医療的閉経」の誘導は、腫瘍の急速な縮小をもたらした。しかしながら、GnRHアゴニストを用いる医学療法は、ほてりと骨粗鬆症(後者は6ヶ月間以上与えるときに)を生じるので、6ヶ月以下のみの使用が推奨される。選択的プロゲステロンレセプターモジュレーターのミフェプリストンも用量依存性に子宮筋腫の大きさを減少させた(Murphy 1995、Zeng 1998)。
平滑筋腫の安全で有効な長期医学療法はないため、子宮摘出や筋腫摘出による外科的摘出は、症状のある女性における主要な治療的選択肢であり続け、米国では1997年に300,000例の子宮摘出と20,000例の筋腫摘出があった(Farquhar 2002)。米国では、これらの手術に対する年間入院費用は1997年で20億ドル以上であった(AHRQレポート、2001)。したがって、公衆衛生および健康管理費用に対するこの病状の影響は顕著である。
American College of Obstetricians and Gynecologists(米国産科婦人科学会)(ACOG)は、子宮摘出が生殖能力の維持を望まない女性の平滑筋腫の適切な療法である病状を定義した(ACOG Practice Bulletin 1994)。これには、過剰な出血、骨盤の不快感、または頻尿、または患者にとって関心事である12週以上の妊娠サイズへの子宮の増大が含まれる。腹腔鏡的または子宮鏡的筋腫摘出は、子宮筋腫が粘膜下にあり、子宮鏡でアクセスできるか否かに関わらず、腹腔鏡施術者の技術に応じて開腹や子宮摘出の代替手段でありうる(ACOG Practice Bulletin 2000)。子宮内膜を破壊する子宮内膜切除は、子宮内膜出血の源を標的とし、それが主症状である時に有効でありうる。追跡調査が限られた多くの小試験は、子宮動脈塞栓術が子宮への血流を減少させ、平滑筋腫および子宮の大きさを減少させうることを示唆する。しかしながら、該方法は痛みがあり、外科手術につながる感染と出血をもたらすことがある。子宮および卵巣への血液供給への障害のため、受胎能力の保存に興味がある閉経前の女性には勧められない。この方法後の妊娠結果については十分研究されていない。
臨床医は、例えば閉経前または外科手術前の子宮筋腫の症状を減らすための新しい医学的処置を歓迎するだろう。
(発明の要約)
本発明は、子宮筋腫またはそれ由来の腫瘍の治療方法であって、それを必要とする患者に有効量の酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物を投与することを含む方法を提供する。好ましい態様において、患者に酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物を含む錠剤を投与する。
驚くべきことに、本発明者らは低用量、例えば1日用量5〜15mg、好ましくは10mgの酢酸ウリプリスタルが最も有効であったことを示した。
すなわち、1日用量5〜15mg、好ましくは10mgの酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物を投与することを提案する。
患者に、経口用量の酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物を約2〜約4ヶ月の期間にわたり投与することがあり、この期間は1年に1回反復することができる。
酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物は、子宮筋腫に罹患した患者の出血を減少または停止させ、または子宮筋腫のサイズを減少させるのに特に有効である。
酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物は、子宮筋腫またはそれ由来の腫瘍を治療するが、避妊薬として有用かもしれない。
具体的態様において、該患者は転移性平滑筋腫(転移性または転移平滑筋腫症ともいう)に罹患している。
本発明の対象は、転移平滑筋腫症の治療方法であって、それを必要とする患者に有効量の17α-アセトキシ-11β-[4-N,N-ジメチルアミノ-フェニル)-19-ノルプレグナ-4,9-ジエン-3,20-ジオン(酢酸ウリプリスタル)またはその代謝産物を投与することを含む方法である。
酢酸ウリプリスタル(CDB-2914)を3ヶ月間投与した後の子宮筋腫の体積の治療に関連する変化を示すグラフである。PLC=プラセボ;T1=10mg CDB-2914;T2=20mg CDB-2914;p=0.01(T1またはT2対PLC)。 周期および処置群(すなわち、プラセボ、10mg、または20mg酢酸ウリプリスタル(CDB-2914)を経口投与)による平均出血日数を示すグラフである。
(発明の詳細な説明)
酢酸ウリプリスタル(以前はCDB-2914として知られていた)は、下記式Iで示される17α-アセトキシ-11β-[4-N,N-ジメチルアミノ-フェニル)-19-ノルプレグナ-4,9-ジエン-3,20-ジオンである。
Figure 2015120711
酢酸ウリプリスタルはよく知られたステロイド、より具体的には19-ノルプロゲステロンであり、抗プロゲステロン活性と抗グルココルチコイド活性を有する。この化合物およびその製造方法は米国特許No. 4,954,490、5,073,548、および5,929,262、および国際特許出願WO2004/065405およびWO2004/078709に記載されている。この化合物の特性は、さらにBlithe et al、2003に記載されている。
CDB-2914の代謝産物にはAttardi et al、2004に記載のもの、例えばモノ脱メチル化CDB-2914(CDB-3877);ジ脱メチル化CDB-2914(CDB-3963);17α-ヒドロキシCDB-2914(CDB-3236);CDB-2914の芳香族A環誘導体(CDB-4183)が含まれる。
Figure 2015120711
今回、子宮筋腫を治療するための、より詳細には、子宮筋腫に罹患した患者の出血を減少または停止させ、子宮筋腫の大きさを減少させ、および/または子宮の体積を減少させるための、酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物の使用を提唱する。
より詳細には、本発明者らは無作為化プラセボ対照二重盲検平行臨床試験において、酢酸ウリプリスタルが3ヶ月後の子宮筋腫の体積を有意に減少させ、出血を停止させることを示した。
酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物は、出血、骨盤痛、圧迫を含む子宮筋腫の症状を軽減する。
酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物は、子宮筋腫に罹患した患者の貧血を予防または治療するのに有用である。
酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物は、平滑筋肉腫を予防または治療し、子宮筋腫が他の臓器に播種するのを予防するのにも有用である。
さらに、本発明者らは、酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物は3ヶ月後の転移平滑筋腫症の骨盤症状および肺症状に有効であることを示した。
より一般的には、本発明は、良性腫瘍または癌性腫瘍、例えば平滑筋肉腫、平滑筋腫症、または転移平滑筋腫症を含む平滑筋腫由来の腫瘍の治療方法に関する。転移平滑筋腫症は、実質的にすべての症例で子宮の先行する平滑筋腫に由来する。腫瘍は血行性播種により肺や他の子宮外組織に転移するようである。しかしながら、該腫瘍の起源については意見が分かれる。
薬剤送達
酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物は、経口、バッカル、非経口、経皮、膣、子宮、直腸などを含むあらゆる好都合な経路で投与することができよう。
本発明の薬剤送達方法の簡単な総説は、Langer、Science 249:1527-1533 (1990)を参照のこと(この内容は本明細書の一部を構成する)。投与可能な化合物の製造方法は、当業者に知られているか明らかであり、例えばRemington's Pharmaceutical Science、第17版、Mack Publishing Company、Easton、Pa. (1985)(以下、「Remington」という。この内容は本明細書の一部を構成する。)により詳細に記載されている。
固体組成物には、常套的無毒性固体担体を用いることができ、これには、例えば医薬グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム、セルロース、グルコース、ショ糖、マグネシウム、カーボネートなどが含まれる。経口投与用の医薬的に許容される無毒性組成物は、通常用いられるあらゆる賦形剤、例えば先に記載の担体を組み込むことにより形成される。
経口固体剤形は、選択的に圧縮錠またはカプセル剤である。圧縮錠は、実用的サイズの圧縮錠を製造できるように酢酸ウリプリスタルの体積を増すための希釈剤である上記のあらゆる賦形剤を含みうる。粉末物質に粘着特性を与える物質である結合剤も必要である。デンプン、ゼラチン、糖、例えばラクトースまたはデキストロース、および天然および合成ゴムを用いる。崩壊剤は、錠剤の崩壊を促進するために必要である。崩壊剤には、デンプン、クレイ、セルロース、アルギン、ゴム、および架橋ポリマーが含まれる。最後に、少量の、潤滑剤および流動促進剤として知られる物質を錠剤に加え、製造工程において表面に錠剤物質の表面への付着を防ぎ、製造中の粉末物質の流れ特性を改善する。コロイド状二酸化ケイ素が流動促進剤として最も一般的に用いられ、タルクやステアリン酸のような化合物が潤滑剤として最も一般的に用いられる。圧縮錠の産生法や製造法は当業者によく知られている(Remington参照)。
カプセル剤は、酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物および不活性成分の混合物のための容器として硬もしくは軟ゼラチンシェルを選択的に用いる固体剤形である。硬もしくは軟ゼラチンカプセルの産生法や製造法は当該分野でよく知られている(Remington参照)。
米国特許出願第20050208129号(この内容は本明細書の一部を構成する)に記載のようなバッカル剤形または装置も有用である。米国特許出願第20050208129号は、8時間の活性成分溶解試験で70%以上が溶解する少なくとも1の活性成分を含む持続放出生体接着粘膜治療システムおよびその製造方法について記載している。該生体接着治療システムは、活性成分の少なくとも50重量%および該錠剤の少なくとも20%の量の天然タンパク質、10%〜20%の親水性ポリマーおよび圧縮賦形剤、ならびに活性成分の局所利用能を強化するための4%〜10%のアルキル硫酸アルカリ金属、および0.1%〜1%の糖一水和物を含む。
非経口的投与のための液体単位剤形は、該化合物および無菌ビークル(水が好ましい)を利用して製造される。酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物は、用いるビークルおよび濃度に応じて、ビークルに懸濁または溶解することができる。溶液剤の製造において、該化合物を注射用の水に溶解して濾過滅菌し、次いで適切なバイアルまたはアンプルに充填し、封入することができる。好都合には、局所麻酔剤、保存料、および緩衝剤のようなアジュバントをビークルに溶解することができる。安定性を増すために、該組成物をバイアルに充填した後に凍結し、次いで真空下で水を除去することができる。次に、凍結乾燥粉末をバイアルに封入し、付属の注射用水バイアルを加えて使用前に液体を再構成する。非経口サスペンジョン剤は、該化合物を溶解する代わりにビークルに懸濁し、滅菌を濾過により達成することができないこと以外は、実質的に同じ方法で製造することができる。該化合物は無菌ビークルに懸濁する前にエチレンオキサイドに暴露して滅菌することができる。好都合には、酢酸ウリプリスタルの均質な分散を促すために、該組成物は界面活性剤または湿潤剤を含む。
さらに、酢酸ウリプリスタルを送達するのに坐剤を用いることができる。活性化合物を当該分野で知られた方法により既知のあらゆる坐剤基剤に組み込むことができる。そのような基剤の例には、ココアバター、ポリエチレングリコール(カーボワックス)、ポリエチレンソルビタンモノステアレート、およびこれらと融点や溶解速度を改変する他の適合性物質との混合物が含まれる。これらの坐剤の重さは約1〜2.5gmでありうる。
浸透促進剤および閉鎖用裏材を含む経皮送達系を酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物を送達するために用いる。浸透促進剤の例には、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、およびホルムアミドが含まれる。
体内で徐々に放出するかまたは徐々に浸食され放出することにより酢酸ウリプリスタルの連続供給をもたらす重合装置を含む系も用いられる。適切な送達系には、経皮装置またはインプラント、例えばノルゲストリエノンまたはプロゲスチンR2323および他の医薬を送達するのに常套的に用いられるものが含まれる。
個体に対する用量を計算するには、個体の重量と投与方法を考慮する必要がある。以下のガイドラインは、臨床的に有効な酢酸ウリプリスタルのレベルを提供する。
平均体重が120ポンドまたは53キログラムと仮定すると、酢酸ウリプリスタルの1日単位用量は、好ましくは5〜15mg/日である。驚くべきことに、子宮筋腫体積の減少は20mgに比べて10mgの経口用量でより重要である。すなわち、10mg/日の経口用量が最も好ましい。より低い用量、例えば1mg〜10mg/日、好ましくは5〜10mg/日も予期される。経口経路が好ましい。臨床的成功をもたらす血中レベルを用いる他の投与経路が経口経路に比べて適切でありうる。
好ましくは、酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物の量は、臨床的に有意な抗グルココルチコイド活性を伴わずに子宮の平滑筋腫の症状を改善するのに有効である。
特定の態様において、患者に、経口用量の酢酸ウリプリスタルを約2〜約4ヶ月の期間にわたり投与することができよう。
好ましい態様において、本発明は、1日用量5〜15mgの微粉化形の酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物を経口投与することを含む女性の平滑筋腫またはそれ由来の腫瘍の治療方法を提供する。
平滑筋腫が完全に反応したら、約5mgの維持用量を例えば12ヶ月以上の長期間にわたり投与することができる。
さらに、本発明の方法は、初期治療1日用量の半分以下を投与する1日用量の酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物を投与する投与期間を含む。
ある特定の態様において、治療期間は1年に1回または2年ごとに反復することができる。
患 者
患者は、あらゆる女性のヒトでありうるが、ヒト以外の哺乳動物の雌であってもよい。患者には必要なときにはいつでも酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物を投与してよい。
しかし、子宮の外科手術、または子宮筋腫の非侵襲的もしくは最小限の侵襲的除去または破壊を受ける前に酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物を投与することが興味深いかもしれない。
実際には、酢酸ウリプリスタルまたはその代謝産物による処置は、すべての出血を停止させ、患者を無月経にし、外科手術前の患者の止血および全身状態を改善する。さらに、筋腫摘出、子宮摘出などの侵襲的外科手術よりも子宮筋腫の非侵襲的もしくは最小限の侵襲的除去または破壊が好ましい。次に、外科的介入および子宮動脈塞栓は、腹腔鏡により、好ましくは経膣的に行うことができる。超音波処理または熱処理も残存する子宮筋腫を破壊するのに十分かもしれない。ExAblate(登録商標)装置がそれに関して有用かもしれない。この装置は、非侵襲的治療である女性に対する子宮温存代替手段を提供する。該装置は、患者の生体構造を可視化し、治療すべき子宮筋腫組織の体積をはっきり描写し、加熱後の子宮の温度をモニターする磁気共鳴画像法(MRI)と、高周波高エネルギー音波を用いて子宮筋腫組織を加熱および破壊する収束超音波ビームの2つのシステムを組み合わせる。
以下の実施例は限定のためではなく例示のためだけに提供する。当業者は、本質的に同様の結果を得るために変更または修飾しうる種々の重要でないパラメーターを容易に認識するだろう。
選択的プロゲステロンレセプターモジュレーターの酢酸ウリプリスタル(CDB-2914)の無作為化プラセボ対照二重盲検並行試験
材料と方法
症候性子宮筋種および正常な月経周期を有する年齢33〜50歳の健康な女性を登録のために検討した。
含める基準には、正常な月経周期、避妊薬の使用、およびACOG実施報告書1994年で定義された症候性子宮筋腫が含まれた:
−以下のいずれかにより証明される過剰な子宮出血:
フローディングまたは血餅を伴う大量出血、または8日間以上続く反復期間;または急性もしくは慢性的失血による貧血;または
−平滑筋腫により生じる骨盤部の不快感;急性もしくは重症もしくは慢性の下腹部圧または腰部圧、または尿路感染症によらない頻尿を伴う膀胱圧。
除外基準には、妊娠、ヘモグロビン<10g/dL、現在ホルモン療法中、急速な子宮の増大、およびFSH>20IU/mLが含まれた。MR画像には、試験薬開始前および外科手術の2週間以内の、子宮筋腫の数、位置、および体積の記録が含まれた。女性は、酢酸ウリプリスタルを経口用量10または20mgまたはプラセボ(PLC:微晶質セルロース)を、3サイクルまたは無排卵になった場合は90日間投与された。総子宮筋腫体積の変化パーセントを比較した。必要に応じてウィルコクソンの順位和検定およびt-検定を用いた。
結 果
22人の女性が包含基準を満たし、18人の女性(黒人72%、白人28%)が試験を完了した。PLを受けた6人は酢酸ウリプリスタル群と同様の平均年齢およびBMIであった。MR画像により測定した子宮筋腫体積の全変化に対する完全なデータが18人の完了者から利用可能であった。3ヶ月の試験インターバル中に、総子宮筋腫体積は、PLCを投与された者で6%増加し、10mgおよび20mgを投与された者で36%および21%の減少がみられた(図1参照)。2つのCDB-2914群を組み合わせてPLCと比較すると、3ヶ月間の治療後に総子宮筋腫体積の有意な減少がみられた(PLC:6%;CDB-2914:-29%;p=0.01)。
さらなる分析において、月経機能の治療に関連した変化を評価した。PLCを投与された女性は、試験インターバルを通して毎月月経があった。これに対して、月経の出血が10mgを投与された対象で1回だけみられ、20mgを投与された女性には出血はみられなかった(図2参照)。PLCと比較すると、CDB-2914は、用量依存性効果のみられる月経の有意な減少と関連があった(p<0.001)。
1人の患者には外科手術において異形を伴わない複雑型子宮内膜増殖症がみられた。
結 論
プラセボと比較すると、酢酸ウリプリスタルの10または20mgの1日1回投与は、90日後に子宮筋腫の大きさをそれぞれ36%および21%有意に減少させ、無月経を誘導した。
遺伝子発現プロファイリング試験
材料と方法
症候性子宮筋種を有する閉経前の女性に、子宮摘出前90日間、盲検無作為化配分で酢酸ウリプリスタル(10または20mg;n=12)またはプラセボ(PL)(n=6)を投与した。他のホルモン療法は受けなかった。子宮筋腫組織および近傍の子宮筋層を外科手術時に回収し、(RNA単離のために)RNAlaterを用いて処理した。子宮筋腫組織もパラフィン包埋用(免疫組織化学(IHC)およびTUNELアッセイ用)に処理した。総RNAをU133 Plus 2.0ヒトチップを用いるAffymetrixミクロアレイに用いた。目的とする遺伝子の差異転写をRT-PCR分析により確認した。Ki67およびリン酸化ヒストン3(ホスホH3)のIHCおよびTUNELアッセイをパラフィン包埋組織切片に適用し、陽性染色細胞のパーセンテージを記録してアポトーシスおよび増殖を評価した。RT-PCRの結果および増殖アッセイを両側student t-検定;Kruskal-Wallis検定を用いて分析し、TUNELアッセイの結果を評価した;P<0.05を有意とみなした。
結 果
酢酸ウリプリスタルに暴露した子宮筋腫はPLに比べてアポトーシスの程度の増加と増殖の程度の減少を示した。2倍変化カットオフおよびP<0.02に基づくゲノム分析は、酢酸ウリプリスタルとPL間の差異を表現した314遺伝子を同定した。興味深い8遺伝子を、増殖またはアポトーシスおよびプロモーター中のプロゲステロン反応エレメントの存在における潜在的役割により選択した。RT-PCRは、Clusterin(クラステリン)(Clu)、Fasアポトーシス阻害分子2(FAIM2)、Norrie病タンパク質(NDP)、無翅形MMTV統合部位ファミリー、メンバー(Wnt5A)、B細胞白血病/リンパ腫2(Bcl2)、無菌αモチーフ、およびロイシンジッパー含有キナーゼAZK (ZAK)、プロテオリピドタンパク質1(PLP1)の差異発現を実証した(下記表参照)。
Figure 2015120711
結 論
酢酸ウリプリスタル処置と関連した子宮筋腫の収縮は、潜在的にこれらの観察結果の基礎をなす転写変化ならびにアポトーシスの増加および増殖の減少を伴う。
良性転移性平滑筋腫の治療
複数の結節が確認された腹部外科手術後の既知の良性転移性平滑筋腫状態の女性を、特別(compassionate)プロトコールを用いて酢酸ウリプリスタル(1日経口用量10〜20mg)で処置した。該処置は、右胸水の解消、肝臓の結節の減少、および2つの子宮筋腫のいくらかの減少をもたらした。より重要なことは、彼女の肺機能試験結果は、3ヶ月治療後に予測値の50%から予測値の103%に改善した。彼女は気分が前より良くなった。
参考文献
Attardi et al, Journal of Steroid Biochemistry & Molecular Biology, 2004, 88: 277-288.
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Zeng C, Gu M, Huang H. [A clinical control study on the treatment of uterine leiomyoma with gonadotrophin releasing hormone agonist or mifepristone].
Zhonghua Fu Chan Ke Za Zhi. 1998;33(8):490-2.

Claims (17)

  1. 子宮筋腫またはそれ由来の腫瘍の治療方法であって、それを必要とする患者に有効量の17α-アセトキシ-11β-[4-N,N-ジメチルアミノ-フェニル)-19-ノルプレグナ-4,9-ジエン-3,20-ジオン(ウリプリスタル)またはそのあらゆる代謝産物を投与することを含む方法。
  2. 患者にウリプリスタルまたはそのあらゆる代謝産物を含む錠剤を投与する請求項1記載の方法。
  3. 患者に1日用量5〜15mgのウリプリスタルまたはそのあらゆる代謝産物を投与する請求項1記載の方法。
  4. 患者に1日用量10mgのウリプリスタルまたはそのあらゆる代謝産物を投与する請求項3記載の方法。
  5. 患者にウリプリスタルを投与する請求項1記載の方法。
  6. 患者にCDB-3877、CDB-3963、CDB-3236、およびCDB-4183からなる群から選ばれるウリプリスタル代謝産物を投与する請求項1記載の方法。
  7. 患者に経口用量のウリプリスタルまたはそのあらゆる代謝産物を約2〜約4ヶ月の期間にわたり投与する請求項1記載の方法。
  8. 1年に1回反復する請求項7記載の方法。
  9. 患者が子宮の外科手術を受ける前に、患者にウリプリスタルまたはそのあらゆる代謝産物を投与する請求項1記載の方法。
  10. 出血が減少または停止する請求項1記載の方法。
  11. ウリプリスタルまたはその代謝産物がさらに避妊薬として作用する請求項1記載の方法。
  12. 子宮筋腫に罹患した患者の出血を減少または停止させる方法であって、それを必要とする患者に有効量の17α-アセトキシ-11β-[4-N,N-ジメチルアミノ-フェニル)-19-ノルプレグナ-4,9-ジエン-3,20-ジオン(ウリプリスタル)またはそのあらゆる代謝産物を投与することを含む方法。
  13. 子宮筋腫に罹患した患者の貧血を予防または治療する方法であって、それを必要とする患者に有効量の17α-アセトキシ-11β-[4-N,N-ジメチルアミノ-フェニル)-19-ノルプレグナ-4,9-ジエン-3,20-ジオン(ウリプリスタル)またはそのあらゆる代謝産物を投与することを含む方法。
  14. 子宮筋腫の大きさを減少させる方法であって、それを必要とする患者に有効量の17α-アセトキシ-11β-[4-N,N-ジメチルアミノ-フェニル)-19-ノルプレグナ-4,9-ジエン-3,20-ジオン(ウリプリスタル)またはそのあらゆる代謝産物を投与することを含む方法。
  15. 子宮の体積を減少させる方法であって、それを必要とする患者に有効量の17α-アセトキシ-11β-[4-N,N-ジメチルアミノ-フェニル)-19-ノルプレグナ-4,9-ジエン-3,20-ジオン(ウリプリスタル)またはそのあらゆる代謝産物を投与することを含む方法。
  16. 子宮筋腫に罹患した患者の子宮筋腫の他の臓器への播種を予防する方法であって、それを必要とする患者に有効量の17α-アセトキシ-11β-[4-N,N-ジメチルアミノ-フェニル)-19-ノルプレグナ-4,9-ジエン-3,20-ジオン(ウリプリスタル)またはそのあらゆる代謝産物を投与することを含む方法。
  17. 転移性平滑筋腫を治療する方法であって、それを必要とする患者に有効量の17α-アセトキシ-11β-[4-N,N-ジメチルアミノ-フェニル)-19-ノルプレグナ-4,9-ジエン-3,20-ジオン(ウリプリスタル)またはそのあらゆる代謝産物を投与することを含む方法。
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