JP2015119228A - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】表示器に対するユーザーの視点およびユーザーの位置に関わらず、ユーザーが略正面から見た場合と実質的に同様な大きさで画像オブジェクトを連続的に立体視することを可能とする画像処理装置を提供する。【解決手段】この画像処理装置は、被写体に対して複数の視点における複数の2次元画像情報を入力する入力手段400と、入力手段400で入力した2次元画像情報から、複数の視点に応じて多視点の3次元画像を表示するための3次元画像情報を生成する生成手段401と、生成した複数の視点に応じた多視点の3次元画像を表示する3次元表示手段402と、を有し、生成手段401は、複数の視点に応じた2次元画像情報を、所定の表示倍率で拡大し、所定の表示範囲に基づいて前記3次元画像情報を生成する。【選択図】図10

Description

本発明は、多視点3次元表示器で3次元画像情報を表示する画像処理装置、画像処理方法及およびプログラムに関する。
近年、角度を変えて撮影した画像を見る角度に応じて表示する多視点3次元表示器が提案されている。この多視点3次元表示器は、ユーザーが表示器を見る角度に応じて、画像オブジェクトの形状も実際にその角度から見た3次元形状として立体的に表示する。
一般的な多視点3次元表示器は、見る角度に応じて、その角度から見た実体と実質的に同様な3次元画像を表示することができる。しかしながら、表示器の表示面が平面であるため、この表示器に対するユーザーの視点の角度が鋭角になるほど、表示される画像オブジェクトは実体に比べてユーザーの目の配列方向(一般的に横方向)方向に縮小されたように見える。特許文献1は、表示される画像オブジェクトを異なる角度から見る際に、その角度から見える画面全体の遠近差を、視点から遠い表示画像の拡大率が他方より相対的に大きくなるよう補正して表示する2次元表示器を開示する。
特開2009−75842号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、画面全体の縦横の歪みを補正するため、表示画像全体を縮小する必要があり、多視点3次元表示器に適用した場合、画像オブジェクト自体の大きさが縮小される。また、多視点表示器の各画面の遠近差を正確に補正するためには、全てのユーザーと表示器までの距離を含めた視点位置を検出する手段も必要となる。
本発明は、このような状況を鑑みて、表示器に対するユーザーの視点およびユーザーの位置に関わらず、ユーザーが略正面から見た場合と実質的に同様な大きさで画像オブジェクトを連続的に立体視することを可能とする画像処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、被写体に対して複数の視点における複数の2次元画像情報を入力する入力手段と、前記入力手段で入力した前記2次元画像情報から、前記複数の視点に応じて多視点の3次元画像を表示するための3次元画像情報を生成する生成手段と、前記生成した前記複数の視点に応じた前記多視点の前記3次元画像を表示する3次元表示手段と、を有し、前記生成手段は、前記複数の視点に応じた前記2次元画像情報を、所定の表示倍率で拡大し、所定の表示範囲に基づいて前記3次元画像情報を生成することを特徴とする。
本発明の画像処理装置によれば、例えば、表示器に対するユーザーの視点およびユーザーの位置に関わらず、ユーザーが略正面から見た場合と実質的に同様な大きさで画像オブジェクトを連続的に立体視することを可能にする画像処理装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る画像処理装置の一例を示すブロック図である。 多視点3次元表示装置をより詳細に説明する図である。 視点と視差画像対との関係を示す図である。 画像処理装置の機能ブロックの一例を示す図である。 画像処理装置の機能ブロックの詳細例を示す図である。 表示画像情報を生成する処理のフローチャートである。 本視角θと倍率の関係を示す図である。 ユーザーの視点の違いによる多視点3次元画像の見え方を説明する図である。 表示画像情報を生成する処理を説明する為の画像例である。 表示情報生成部の処理画像例を説明する図である。 表示情報生成部の別処理画像例を説明する図である。 表示情報生成部の別実施例を説明する図である。 の表示情報生成部の別実施例の処理画像例を説明する図である。 本発明による各多視点画像の視角θと表示範囲と倍率の一例を示す表である。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る画像処理装置について説明する。本実施形態に係る3次元表示器は、3次元画像情報として、その表示器の画面中に複数の2次元画像情報を同時に表示している。具体的には、3次元表示器に表示される2次元画像は、ユーザーが複数の視点から、左目および右目のそれぞれで見た2枚の2次元画像情報を含む。本実施形態の表示器の表示素子およびその周辺の光学部材は、複数の目で見た場合に、立体的に見せるための光学的な工夫が施されている。本実施形態では、表示面に対し8つの方向から略連続的かつ立体的に被写体を見ることが可能な多視点3次元表示器に使用される画像処理装置を例に説明するが、これに限定されるものではない。
ここで、本実施形態の説明に先立って、本明細書で用いる用語について簡単に説明する。用語「2次元画像」は、表示器やプリンターで記録表示する、例えば、人や図形などを表す1画面の2次元の画像そのものを指す。また、用語「3次元画像」は、3次元表示器で立体的に表示される、例えば、人や図形などといった被写体を表す1画面の3次元の画像そのものを指す。例えば、3次元画像は、異なる位置から見た複数の2次元画像で構成され、左目用と右目用の一対の2次元画像を既定の表示素子で表示し、その画像を其々の目で見る事で得られる画像である。各2次元画像として表示される被写体に対する基準からの角度を視角と呼ぶ。用語「画像オブジェクト」は、2次元画像中、あるいは3次元画像中に存在する画像の一部、または特定の物体を指す。
用語「2次元画像情報」または「3次元画像情報」は、2次元画像または3次元画像を表示するための輝度信号や濃度信号等の信号源を含む。特に、3次元画像情報は、少なくとも左目用および右目用の一対の2次元画像情報から成り、これら画像対を視差画像対と呼ぶ。また、視差画像対が被写体と成す角度を視差角と呼び、2つの視点から見た各2次元画像の視角の差を表す。なお、3次元画像情報は、カメラで撮影したり、或いは、コンピュータグラフィックス等で人工的に作製される。
図1は、本実施形態に係る画像処理装置の一例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像処理装置は、画像情報等をネットワーク回線110等からネットワーク制御部90を介して取得する一般的なパーソナルコンピュータ(以下、単に「PC」と称する)1を備える。また、画像処理装置は、少なくとも、3次元画像情報に基づいた3次元画像を立体表示する3次元表示装置2を備える。
PC1は、CPU10、ROM60、RAM70、記憶手段80、操作入力部55、およびネットワーク制御部(ネットワーク)90を備える。CPU10は、Central Processing Unitの略称であり、PC1の動作を制御する制御部である。ROM60は、Read Only Memoryの略称であり、各種設定やプログラムを格納し、RAM70は、Random Access Memoryの略称であり、一時的な記憶手段として機能する記憶部である。記憶手段80は、3次元画像情報や本実施形態に用いられるプログラム等を記憶し保持する。操作入力部55は、マウスまたはタッチパッドなどの入力手段であり、ユーザーからPC1への各種入力操作を可能にする。
3次元表示装置2は、3次元表示手段である多視点3次元表示器30、タッチパネル40、および撮像手段20を備える。多視点3次元表示器30は、3次元画像を表示する表示器である。また、タッチパネル40は、3次元表示器の表示面に備えられ、表示した3次元画像に触れる(タッチする)ことで、画像や表示された入力キーを選択すると共に、操作入力部55同様、ユーザーのPCへの各種の入力操作を可能にする。撮像手段20は、一般的な表示器に通常備えられ、ユーザーの位置やユーザーの動作を認識するため、多視点3次元表示器30の近傍に設けられている。
図2は、図1で示した3次元表示装置2をより詳細に説明する図である。図2(A)は、3次元表示装置2の表示面の断面図である。図2(A)に示すように、多視点3次元表示器30は、液晶表示器300と、その全面に設置されるレンチキュラーレンズ301とを有する。レンチキュラーレンズ301は、右目と左目で見える映像位置のずれ(人間の両眼視差)を利用して、画像を立体的に表示するレンズである。レンチキュラーレンズ301の表示面側には、タッチパネル40が配置される。また、図2(A)に示すように、本実施形態においては、撮像装置20は、表示器30の画面中央部に配置される。
図2(B)は、多視点の画像を表示するレンチキュラーレンズ301と相対位置が保証された各液晶表示画素とを示す図である。図2(B)に示す多視点3次元表示器30は、この多視点3次元表示器30に対し、7方向から多視点3次元画像を見ることができるよう、それぞれ1つのレンチキュラーレンズ内に画素302から画素303まで連続した8つの表示画素を有する。なお、多視点3次元表示器30はカラー表示も可能であるが、説明を簡略化するため、本実施形態での多視点3次元表示器30は単色表示を行う表示器とする。また、以後の図においても、表示素子や画素の並びを1次元的に表現する。なお、以下で単に「視点」と述べる場合、多視点3次元表示器30に対するユーザーの位置を指し、1つの「視点」から見ているユーザーの目には、それぞれ右目用の画像と左目用の画像とが届けられる。
図2(C)および(D)は、異なる視点1および視点4からユーザーが見ることができる画素を示す図である。図2(C)に示すように、視点4のユーザーの右目には、画素5のみが、視点4のユーザーの左目には、画素4のみが見える。また、図2(D)に示すように、レンチキュラーレンズ301の光学特性により、視点1のユーザーの右目には、画素2のみが、視点1のユーザーの左目には、画素1のみが見える。このようなレンチキュラーレンズによる3次元画像の表示は公知の原理であり、本明細書ではさらなる説明を省略する。
図3は、7つの視点とその視点に合わせて多視点3次元画像を表示するために撮影する撮影画像との関係を示す図である。図3に示すように、多視点3次元画像表示器で表示する前に、各視点からユーザーの左右のそれぞれの眼で見た画像に相当する2つの2次元画像を撮影し、3次元画像情報を作製する。なお、多視点3次元表示器の光学特性に従い、各視角における2次元画像を作るため、通常、視角と視点は、略一致する。また、同一の被写体を視点1から視点7まで連続的に3次元表示する場合、視点N(Nは1〜7のいずれかの整数)においてユーザーの左目に届けられる画像Nは、視点N−1におけるユーザーの右目に届けられる画像と同一である。
これらの各2次元画像情報を横方向に分割して、レンチキュラーレンズ301と相対位置を保った液晶表示画素で表示すると、図3で示す各視点から被写体を見た場合に近い立体像を見ることが可能となる。すなわち、図2(C)および(D)で示す画素1は、視点1の左側で撮影した2次元画像(画像1)を示す2次元画像情報の1部であり、画素2は視点1の右側で撮影した2次元画像(画像2)を示す2次元画像情報の1部である。また、画素4は視点4の左側で撮影した2次元画像(画像4)を示す2次元画像情報の1部であり、画素5は視点4の右側で撮影した2次元画像(画像5)を示す2次元画像情報の1部である。被写体は太い円柱310とこの円柱に接触する細く黒い円柱311で構成される物とする。
図4は、本実施形態の画像処理装置1の画像処理機能のブロックの一例を示す図である。図4を用いて、本実施形態に係る画像処理の概要を説明する。図4において、3次元画像情報入力部400は、ネットワーク制御部90等から7つの視点に対応する8種の2次元画像からなる3次元画像情報を入力し、必要に応じて記憶手段80で記憶保持する。
画像情報生成部401は、3次元画像情報入力部400で入力され、記憶手段80で記憶保持した画像情報から視点に拘わらず、略同じ大きさで表示する為の表示画像情報を生成する。画像情報生成部401は、本実施形態において最も特徴として有する手段である。尚、画像情報生成部401で生成された表示の為の3次元画像情報は、多視点3次元画像表示部402により多視点3次元表示器30で表示される。
図5は、本実施形態の画像処理装置1の画像処理機能ブロックの詳細例を示す図である。図5を用いて、本実施形態に係る画像処理ブロックの詳細を説明する。3次元画像情報入力部400は、記憶手段80で記憶保持された3次元画像情報500から表示すべき3次元画像を構成する画像1(501)から画像8(502)の8種の2次元画像を順次画像情報生成部401に入力する。
画像情報生成部401は、順次入力される2次元画像に対し、表示すべき視点方向に応じて後述する所定の領域に拡大処理を実施する。ここで、拡大処理が実施される領域とは、入力される2次元画像の既定した基準位置から既定した範囲のことを指す。処理が実施された2次元画像情報を、それぞれ表示すべき視点の画像の表示を担当するビデオRAM(以降VRAMと称す)に書き込む。
すなわち、視点1の左目用画像1(501)は、画像情報生成部401で所定の拡大処理が実施された後、画像1用のVRAM503に書き込まれる。各VRAMは、それぞれ多視点3次元表示器30の1画面分の画素数分の容量を有し、接続された専用の表示ドライバーを用いて担当する液晶表示素子を表示駆動する。
画像1用VRAM503に書き込まれた表示画像情報は、ドライバー505によって、画像1用表示素子507が駆動され、同様に、画像8用VRAM504に書き込まれた表示画像情報は、ドライバー506によって、画像8用表示素子508が駆動される。画像1に対して、生成した表示画像情報を書き込む画像1用VRAM503と、該VRAMの画像情報で画像1用表示素子507を駆動するドライバー505を一組とする画像表示部を、本実施形態では、8組備えることで多視点3次元画像表示部402が構成される。
画像情報生成部401は、随時3次元画像情報入力部400から入力される3次元画像に対して、本実施形態の処理に従って表示の為の拡大処理を実施し、VRAMを書き換えれば、表示する画像が動画である場合でも、本実施形態を適用することができる。
尚、本実施形態に係る処理を実施しない場合、画像情報生成部401は、入力された視点1の左目用画像1(501)から視点7の右目用画像8(502)をそのまま画像1用VRAM503から画像8用VRAM504に順次直接書き込むのみの処理となる。
図6は、本実施形態の画像情報生成部のフローを示す図である。図6を用いて本実施形態に係る画像情報生成部401の処理を詳細に説明する。まず、ステップS600で、画像情報の生成を開始する。そして、ステップS601で、画像Nを読み込む。なお、本実施形態では、多視点3次元表示すべき8枚の2次元画像情報を順次画像1から読み込む。
次に、ステップS602で、実体表示をするか否かを判定する。すなわち、画像情報生成部401が読み込んだ画像Nに対して拡大処理を実施するか否かを判定する。拡大処理をせず、従来通りに表示をする場合(NO)、ステップS606に進み、読み込んだ画像N(Nは1から8)の画像情報をステップS606で直接画像N用VRAMに出力される。一方、ステップS602で、実体表示をする場合(YES)、ステップS603に進み、ステップS601で読み込んだ画像Nの視覚に応じて表示倍率を設定する。
ここで、表示倍率設定について、図7を用いて説明する。図7は、多視点3次元画像表示器30で表示し、各画像をユーザーに表示させるための視角θと、実際にユーザーがこの視角θで縮んで見る事の出来る表示画面の横幅の相対比率(cosθ)の関係を示す。視角θ(の絶対値)が大きくなれば成るほど、見ることのできる画面の横幅の比率cosθは、正面(θ=0)から見た場合に比べて小さくなるため、それに反比例させて1/cosθ倍の拡大処理を実施する。これにより、視角θがいかなる値であっても、相対的に実体の横方向の大きさを保って被写体を立体表示出来る。尚、表示器の画素数は、固定であるため、拡大表示する分、視角θ(の絶対値)が大きくなれば成るほど表示できる画像範囲は、ユーザーの視点に応じて横方向にcosθで示される率で狭くなる。
また、図14に本発明実施例で用いる多視点3次元表示器30における多視点の各画像の視角θと制限されて表示出来る表示画像範囲(cosθ)および該表示画像範囲を拡大処理する倍率1/cosθの一例を示す。尚、本実施形態では、隣り合う画像Nと画像N+1の視角の差、すなわち視差角は、全て10.8度とする。また、視点は、挟まれる両画像の視角の中央の為、視点1および7は、表示器に対して約32度(視点7では−32度)である。同様に、視点2および6は、表示器に対して約22度(視点6では−22度)、視点3および5は、表示器に対して約11度(視点5では−11度)である。そして、視点4は、表示器に対して0度である。なお、図14に示す角度、表示範囲、表示倍率は、本実施形態の数値に限定することなく、任意に設定してもよい。
図6に戻って、ステップS601で読み込んだ各画像のそれぞれの視角θに応じて、ステップS603で、図14から表示倍率を設定する。そして、ステップS604で、表示することのできる画像の範囲を設定した後、ステップS605で、これらの設定された表示範囲の画像情報を設定された表示倍率で拡大処理を行う。
ここで、本実施形態の多視点3次元表示器30は、各視点画像を1920画素×1080画素で表示可能であり、各視点は、表示器に対して同じ水平面上である。このため、ステップS601で読み込んだ1920画素×1080画素の画像を拡大処理して表示するためには、該画像情報の内、水平方向の1920画素分の画像情報全てを表示することができない。従って、図14に表示範囲として示すその一部を拡大処理して表示する。ステップS601で読み込んだ各画像において、具体的にどの部分を拡大処理するかは後述する。
なお、ステップS605の拡大処理は、本実施形態では、公知の横方向への1次元の線形補間処理を行う。この処理は、例えば、エッジ等のボケを防止した他の公知の全ての拡大処理方式が適用可能である。
各画像に対する処理が終了した表示画像情報を、ステップS606で画像N用のVRAMに1画面分出力して、各画像に対する表示画像情報を生成する。そして、ステップS607で、全ての視点用の8種の画像に対する処理が終了したか否かを判定し、全ての画像に対する処理が終了していない場合(NO)、ステップS601からステップS606の上述した処理を繰り返す。一方、ステップS607で視点7の右目用画像8の処理が終了した場合(YES)、全ての3次元表示画像情報の生成処理が終了し、ユーザーは、視点に拘わらず全て実体と略同じ横方向のサイズで画像オブジェクトを立体視することができる。
次に、図8を用いて、ユーザーの視点の違いによる多視点3次元画像の見え方について詳細に説明する。図3に示す被写体を多視点3次元表示器30で表示した場合、図8(A)に示すように、太い円柱800は、表示器30の中で、直径801の長さを有して表示される。多視点3次元表示器30の略正面に位置する視点4のユーザーは、太い円柱800を表示された直径801と略同じ長さの直径802として立体的に見ることができる。
多視点3次元表示器30では円柱を他の視点に対しても同様に表示するために、先の視点4の場合と同様に、直径801の直径を有して表示している。しかしながら、図8(B)に示すように、多視点3次元表示器30の略左40度に位置する視点1では、多視点3次元表示器30の表示面を約40度の角度から斜めに見る。このため、円柱804の直径は、先の直径802に対して約80%(cos40度)に縮んだ、直径803の長さとして見える。
すなわち、表示器30では、上述したように、画像1および画像2として視点1で表示する画像情報を、視点4の画像4および画像5と同じ被写体310を異なる向きから表示している。しかしながら、レンチキュラーレンズ301によって視線1から見える画像は平面形状の表示器30を略40度斜めから見ることになり、結果として、立体的には見えるが、その幅は、約横方向に77%程度に縮んで見えることになる。このように、同じ被写体を立体的に3次元表示することはできるが、連続的に視点を変えて被写体を見た場合、視点に応じてその横方向の倍率が実際の被写体に比べて縮んで見えてしまう。
次に、図9は、本実施形態に係る画像情報生成部401の処理を説明するための画像1から画像8の画像例を示す。画像1(901)は、被写体のカメラを視点1の左目で見せるための画像で、画像2(902)は、同被写体を視点1の右目で見せるための画像である。同様に、視点2から視点7に対する左右の目用の画像を、画像3(903)から画像8(908)として示している。これらの8枚の画像情報を多視点3次元表示器30で表示すれば、ユーザーは、視点1から視点7に渉って連続的に各視点の方向に従って被写体のカメラを立体的に見ることができる。
次に、図10は、本実施形態に係る画像情報生成部401の処理画像例を説明する図である。図10(A)は、画像1および8に対する拡大処理の例である。図14に従って図9に示す画像1および8の中央部を中心に79%の表示画像範囲に対して拡大率127%で線形補間して生成した画像情報を画像1001および1008に示す。
同様に、図10(B)は、画像2および7に対する拡大処理の例である。図14に従って図9に示す画像2および7の中央部を中心に89%の表示画像範囲に対して拡大率112%で線形補間して生成した画像情報を画像1002および1007に示す。
同様に、図10(C)は、画像3および6に対する拡大処理の例である。図14に従って図9に示す画像3および6の中央部を中心に96%の表示画像範囲に対して拡大率104%で線形補間して生成した画像情報を画像1003および1006に示す。
図示しないが、図9に示す画像4および5に対しても同様に、その中央部99.5%の範囲を101%に拡大処理し、それぞれの画像の表示を担当するVRAMに書き込む。なお、各視点で左右の目に届く画像は、それぞれ見える範囲と拡大率が異なるが、ユーザーが連続的に視点を移動させて多視点3次元表示画像を見る場合、より連続的で自然に同じ画像オブジェクトを立体視する事が可能に成る。
以上により、本実施形態によれば、表示器に対するユーザーの視点およびユーザーの位置に関わらず、ユーザーが略正面から見た場合と実質的に同様な大きさで画像オブジェクトを連続的に立体視することを可能にする画像処理装置を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る表示情報生成部401の処理画像例を、図11を用いて説明する。一般的に、ユーザーは、多視点3次元表示器30に表示された画像オブジェクトの左部を見たい場合、多視点3次元表示器30の画面を左側から見る。すなわち、本実施形態では、第1実施形態と異なり、視点1については、画面中の画像オブジェクトの左の部分を、一方、視点7については、画面中の画像オブジェクトの右の部分を重視して表示する。
すなわち、図11(A)は、本実施形態における表示位置を視点に応じて変えた画像1および8に対する拡大処理を示す。図14に従って図9に示す画像1を左端部から79%の表示画像範囲に対して拡大率127%で線形補間して生成した画像情報を画像1101に示す。そして、図14に従って図9に示す画像8を右端部から79%の表示画像範囲に対して拡大率127%で線形補間して生成した画像情報を画像1108に示す。
同様に、図11(B)は、画像2および7に対する拡大処理を示す。図14に従って図9に示す画像2を左端部(第1の側の端部)から89%の表示画像範囲に対して拡大率112%で線形補間して生成した画像情報を画像1102に示す。そして、図14に従って図9に示す画像7を右端部(第2の側の端部)から89%の表示画像範囲に対して拡大率112%で線形補間して生成した画像情報を画像1107に示す。
同様に、図11(C)は、画像3および6に対する拡大処理を示す。図14に従って図9に示す画像3を左端部から96%の表示画像範囲に対して拡大率104%で線形補間して生成した画像情報を画像1103に示す。そして、図14に従って図9に示す画像6を右端部から96%の表示画像範囲に対して拡大率104%で線形補間して生成した画像情報を画像1106に示す。
図示しないが、図9に示す画像4および5に対しても同様に、拡大処理を行う。画像4については、左端部から99.5%の範囲を101%に拡大処理し、画像5については、右端部から99.5%の範囲を101%に拡大処理し、それぞれの画像の表示を担当するVRAMに書き込む。
以上により、本実施形態においても第1実施形態と同様に、表示器に対するユーザーの視点などに関わらず、ユーザーが略正面から見た場合と実質的に同様な大きさで画像オブジェクトを連続的に立体視することを可能にする画像処理装置を提供することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る表示情報生成部401拡大処理について、図12を用いて説明する。本実施形態では、読み込んだ画像に対して、画像の中央を優先して拡大処理を行うか、視点に応じた左右どちらかの端部を優先するかを選択する点が、他の実施形態と異なる。
図12に示すフローについては、図6で説明した同じ処理には、同様のステップ番号とし、その説明を省略し、異なる点のみ説明する。本実施形態では、ステップS603で表示倍率を設定した後、ステップS604の表示範囲の設定を行わずに、ステップS605に進み、ステップS603で設定した表示倍率で拡大処理を行う。
そして、ステップS1201で、画像の表示範囲を、中央を優先した設定とする。次に、ステップS1202で、例えば、不図示の入力手段にて画像の中央を優先した設定のままか否かを判定(決定)する。また、入力手段を用いることなく、例えば、視点に応じて自動的に判定(決定)してもよい。中央を優先した設定のままである場合(YES)、ステップS1204に進む。一方、中央を優先しない場合(NO)、すなわち、画像の端部を優先する場合、ステップS1203に進み、表示位置の視点に応じて左右どちらかの端部を優先した表示範囲を設定する。
次に、ステップS1204で、ステップS605で拡大処理した画像を、中央優先設定または端部優先設定に応じて、表示領域をトリミングし、ステップS606で、画像表示のためのVRAMに出力する。そして、第1実施形態と同様に、全ての画像に対して上述の処理を行う。
次に、図9に示す画像1および画像8に対して、図12に示すフローで拡大処理を実施した場合の表示例を、図13を用いて説明する。まず、ステップS601で読み込んだ画像1の全体を、ステップS605で、ステップS603において127%に設定した表示倍率に拡大処理した画像が画像1301である。画像8についても、同様の拡大処理を行い、拡大処理した画像が画像1304である。
ここで、ステップS1202で中央優先設定のままにする場合、画像1および8にそれぞれ対応する拡大した画像1301および1304に対して、画像の中央部から図14に示す表示範囲に基づいて表示領域をトリミングしてVRAMに出力する。そのときの画像は、それぞれ画像1302および1305である。
一方、ステップS1202で中央優先設定にせずステップS1203で端部優先に設定した場合、画像1および8にそれぞれ対応する拡大した画像1301および1304に対して、表示領域をトリミングする。すなわち、画像に対応する端部(画像1は左端部、画像8は右端部)から図14に示す表示範囲に基づいて表示領域をトリミングしてVRAMに出力する。そのときの画像は、それぞれ画像1303および1306である。
以上、本実施形態によれば、多視点3次元表示器30を、角度を有する視点1や視点7から立体視する場合であっても、その横方向のサイズを実体のサイズとして立体視することが可能である。すなわち、ユーザーの要望に応じた表示領域の画像オブジェクトに対して連続的に視点を異動させても、その横方向のサイズを実体のサイズに忠実に立体視することが可能である。従って、本実施形態においても第1実施形態と同様に、表示器に対するユーザーの視点などに関わらず、ユーザーが略正面から見た場合と実質的に同様な大きさで画像オブジェクトを連続的に立体視することを可能にする画像処理装置を提供することができる。
(その他の実施形態)
また、本発明は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステムや装置に供給し、システムや装置のコンピュータ(CPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行ことによっても実現される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
400 2次元画像情報入力部
401 画像情報生成部
402 多視点3次元画像表示部

Claims (8)

  1. 被写体に対して複数の視点における複数の2次元画像情報を入力する入力手段と、
    前記入力手段で入力した前記2次元画像情報から、前記複数の視点に応じて多視点の3次元画像を表示するための3次元画像情報を生成する生成手段と、
    前記生成した前記複数の視点に応じた前記多視点の前記3次元画像を表示する3次元表示手段と、
    を有し、
    前記生成手段は、前記複数の視点に応じた前記2次元画像情報を、所定の表示倍率で拡大し、所定の表示範囲に基づいて前記3次元画像情報を生成する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記所定の表示範囲の基準となる所定の位置を、前記複数の視点に応じて決定する決定手段
    をさらに有し、
    前記生成手段は、前記決定手段により決定した前記所定の位置を基準に前記所定の表示範囲に基づいて前記3次元画像情報を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記決定手段が前記所定の位置を前記2次元画像情報の中央の位置と決定した場合、前記生成手段は、前記中央の位置を基準に前記3次元画像情報を生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記決定手段が前記所定の位置を前記2次元画像情報の端部の位置と決定した場合、前記生成手段は、前記端部の位置を基準に前記3次元画像情報を生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記2次元画像情報が前記被写体に対して第1の側の視点における2次元画像情報である場合、前記決定手段は、前記所定の位置を前記第1の側の端部の位置とし、前記生成手段は、前記第1の側の端部の位置を基準に前記3次元画像情報を生成する
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記2次元画像情報が前記第1の側と異なる第2の側の視点における2次元画像情報である場合、前記決定手段は、前記所定の位置を前記第2の側の端部の位置とし、前記生成手段は、前記第2の側の端部の位置を基準に前記3次元画像情報を生成する
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  7. 複数の2次元画像情報を入力する入力工程と、
    前記入力工程において入力した前記2次元画像情報から、複数の視点に応じて多視点の3次元画像を表示するための3次元画像情報を生成する生成工程と、
    前記生成した前記複数の視点に応じた前記多視点の前記3次元画像を表示する3次元表示工程と、
    を有し、
    前記生成工程において、前記複数の視点に応じて前記2次元画像情報を所定の表示倍率で拡大して前記3次元画像情報を生成する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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