JP2015118048A - 電波欺瞞装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】落下や拡散がし難く、滞空時間が比較的長い電波欺瞞装置を提供する。【解決手段】電波欺瞞体は、羽と、駆動部3と、電源部2とを具備している。駆動部3は、羽を滞空可能に動かすように動作する。電源部2は、駆動部3に電力を供給するように動作する。この場合、羽を動かすことで、電波欺瞞装置は、長時間空中に留まることができる。【選択図】図2A

Description

本発明は、レーダによる探知を妨害する電波欺瞞装置に関する。
レーダによる探知の妨害(電波欺瞞)用の手段として、チャフが知られている。チャフは電波を反射する多数の物体(例示:金属の小片)から構成されている。チャフは、小型で軽量で安価であるため、空中に多量に散布することができる。それにより、チャフは、相手レーダの電波を反射して、相手レーダを飽和させることができる。あるいは、チャフは、相手レーダに偽の目標を認識させ、誘導兵器を誘惑することができる。
レーダによる探知の妨害(電波欺瞞)用の他の手段として、デコイが知られている。デコイとしては、妨害波を放射するアクティブデコイや、コーナリフレクタやバルーン等でレーダ波を反射するパッシブデコイがある。例えば、パッシブデコイとして、特開昭61−269000号公報に、レーダ反射装置が開示されている。このレーダ反射装置は、気球にコーナリフレクタが取り付けられている。このレーダ反射装置には、モータやプロペラ等の推進装置を取り付けることができる。また、他のパッシブデコイとして、実開平3−128290号公報に、空中浮遊式レーダ妨害装置が開示されている。この空中浮遊式レーダ妨害装置は、気密性と電波透過性の良い柔らかい材料で作られた袋状の外被、及び電波反射性の良い柔らかい材料で作られ前記外被の中で同外被に接続しているコーナリフレクタを備え、同コーナリフレクタの各部分は前記外被に気体が注入され同外被が膨らんだ時に同外被によって外方へ引っ張られ互いに直交する。また、アクティブデコイの場合、相手のレーダ波を受信してドップラの影響を付加した妨害波を送信することができる。すなわち、これらは気球を用いて滞空している。
特開昭61−269000号公報 実開平3−128290号公報
しかし、チャフは、金属の小片などで構成されるため、落下や拡散により持続時間が制限されること、風の影響を受けやすく位置の制御ができないことなどの欠点がある。
一方、デコイは、チャフの欠点である持続時間の制限や位置の制御が可能である。しかし、デコイは、チャフに比べると大がかりな装置になるため、空中に多量に放出することは難しい。そのため、小型で安価で大量の偽の目標を作り出したり、作戦空域に広域にわたってレーダを妨害するチャフ回廊を形成したりすることはデコイで困難である。また、デコイは、敵誘導兵器を誘惑の結果、破壊される可能性があり、敵誘導兵器が複数の場合には、それに対応した数が必要であり、コストがかかる。
また、デコイは移動や電波放射する場合には電力を使用するため、電力を供給することが必要である。その電力の供給には、艦船とデコイとを結ぶ有線や、デコイに搭載された電池が用いられる。そのため、有線の場合には、そのケーブル長により、デコイの設置範囲が制限されてしまう。また、電池の場合には、その電池の容量により、デコイの動作時間が制限されてしまう。
従って、本発明の目的は、落下や拡散がし難く、滞空時間が比較的長い電波欺瞞装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、風の影響を受け難く、所望の位置への位置制御が可能な電波欺瞞装置を提供することにある。
この発明のこれらの目的とそれ以外の目的と利益とは以下の説明と添付図面とによって容易に確認することができる。
本発明の電波欺瞞体は、羽と、駆動部と、電源部とを具備している。駆動部は、羽を滞空可能に動かす。電源部は、駆動部に電力を供給する。このような電波欺瞞体は、羽の動かすことで落下し難く、滞空時間を比較的長くすることができる。また、滞空するための構成を「羽」とすることで、「気球」の場合と比較して、滞空時間は減少するが、装置の小型化や展開時間の短縮(気球を膨らませる必要がない)を図ることができる。それにより、同一のペイロードでも多数の目標を作り出したり、即応性を上げたりすることが可能となる。
上記の電波欺瞞体において、羽は、導体部分を有し、平面視で略直線状に並んで配置された2枚の羽を含んでいてもよい。このような電波欺瞞体は、2枚の羽がダイポールアンテナとして機能して、レーダの捜索電波を吸収することができる。電波上記の電波欺瞞体において、2枚の羽を合わせた長さは、レーダの捜索電波の半波長の長さであってもよい。このような電波欺瞞体は、2枚の羽が効率的なダイポールアンテナとして機能して、効率的にレーダの捜索電波を吸収することができる。上記の電波欺瞞体において、電源部は、2枚の羽で受電した電波のエネルギを電力に変換する変換部を備えていてもよい。このような電波欺瞞体は、変換部がレーダの捜索電波のエネルギを回収し、そのエネルギで羽を動かすことができ、電源部として、例えば電池を搭載不要又は電池容量を小さくでき、軽量化できる。
上記の電波欺瞞体において、羽は、駆動部に結合された2枚の対向羽を含んでいてもよい。その場合、対向羽は、導体部分を含む羽下部と、羽下部の延伸する方向と反対側に延び、導体部分を含む羽上部とを含んでいる。2枚の対向羽は、駆動部に対して、前記羽上部の端が互いに近づき、羽下部の端が互いに遠ざかるように結合されている。このような電波欺瞞体は、2枚の対向羽の動きで滞空でき、加えて、2枚の対向羽のうちの一方の対向羽の動きを相対的に大きくすることで、他方の対向羽の向きへ移動することができる。
上記の電波欺瞞体において、駆動部は、2枚の対向羽に対応して設けられた2個の駆動機構を含んでいてもよい。2個の駆動機構は、支持部材で互いに結合されていてもよい。駆動機構は、対応する対向羽の略中央部で対向羽と結合していてもよい。2枚の対向羽は、2個の駆動機構に対して、羽上部の端が互いに近づき、羽下部の端が互いに遠ざかるように結合されていてもよい。このような電波欺瞞体は、2枚の対向羽を安定的に駆動することができ、また、2枚の対向羽の距離を支持部材で自在に変更することができる。
上記の電波欺瞞体において、対向羽の長さは、レーダの捜索電波の半波長の長さであってもよい。このような電波欺瞞体は、対向羽が効率的なダイポールアンテナとして機能して、効率的にレーダの捜索電波を吸収することができる。上記の電波欺瞞体において、電源部は、2枚の対向羽で受電したレーダの電波のエネルギを電力に変換する変換部を備えていてもよい。このような電波欺瞞体は、変換部がレーダの捜索電波のエネルギを回収し、そのエネルギで対向羽を動かすことができ、電源部として、例えば電池を搭載不要又は電池容量を小さくでき、軽量化できる。上記の電波欺瞞体において、支持部材の長さは、レーダの捜索電波の1/4波長の奇数倍の長さであってもよい。このような電波欺瞞体は、一方の対向羽の側から入射したレーダの捜索電波が他方の対向羽で反射することにより、その反射波で、一方の対向羽の近傍での捜索電波を相殺する(強度を低下させる)ことができる。それにより、他方の対向羽が捜索電波(エネルギ)をより多く吸収することができ、他方の対向羽がより多く(強く)動くことができる。その結果、電波欺瞞体は、一方の対向羽の方向、すなわちレーダの到来方向へ移動することができる。
上記の電波欺瞞体は、複数のアンテナと、送受信部とを更に具備していてもよい。送受信部は、複数のアンテナの少なくとも一つからレーダの電波を受信し、複数のアンテナの少なくとも一つから妨害用の電波を出力する。電源部は、送受信部で受電した前記電波のエネルギを電力に変換する変換部を備えていてもよい。このような電波欺瞞体は、レーダの捜索電波に対応した適切な妨害用の電波をレーダに向けて発射することができる。
上記の電波欺瞞体は、位置を検出する位置検出部と、検出された前記位置に基づいて、目標位置へ向かうように、駆動部を制御する制御部とを更に具備していてもよい。このような電波欺瞞体は、目標の位置(例示:相手側レーダの位置や予め設定された目標物の位置)へ向かって自動的に移動することができる。
上記の電波欺瞞体は、電波到来方向検出部と、制御部とを更に具備していてもよい。電波到来方向検出部は、受電したレーダの電波の強度に基づいて前記電波の到来方向を検出部する。制御部は、検出された前記到来方向に基づいて、到来方向へ向かうように、駆動部を制御する。このような電波欺瞞体は、相手側レーダの位置へ向かって自動的に移動することができる。
上記の電波欺瞞体において、電源部は電力用受信部と、電力用変換部とを備えていてもよい。電力用受信部は、電力供給用の電波又はレーザ光を受信する。電力用変換部は、受信された電波又はレーザ光を電力に変換する。このような電波欺瞞体は、電源部として、例えば電池を搭載不要又は電池容量を小さくでき、軽量化できる。
本発明により、落下や拡散がし難く、滞空時間が比較的長い電波欺瞞装置を提供することができる。また、本発明により、風の影響を受け難く、所望の位置への位置制御が可能な電波欺瞞装置を提供することができる。
図1は、第1の実施の形態に係る電波欺瞞装置としてのチャフの構成を示す機能ブロック図である。 図2Aは、第1の実施の形態に係るチャフの構成の一例を示す概略図である。 図2Bは、第1の実施の形態に係るチャフの構成の一例を示す概略図である。 図3は、第1の実施の形態に係るチャフの使用の一例を示す概略図である。 図4は、第2の実施の形態に係る電波欺瞞装置としての羽ばたきチャフの構成を示す機能ブロック図である。 図5Aは、第2の実施の形態に係るチャフの構成の一例を示す概略図である。 図5Bは、第2の実施の形態に係るチャフの構成の一例を示す概略図である。 図6は、第3の実施の形態に係る電波欺瞞装置としての羽ばたきチャフの構成を示す機能ブロック図である。 図7は、第3の実施の形態に係るチャフの構成の一例を示す概略図である。 図8は、第3の実施の形態に係るチャフの構成の一例を示す概略図である。 図9は、第3の実施の形態に係るチャフの動作の一例を示す概略図である。 図10は、本実施の形態に係るチャフの使用の一例を示す概略図である。 図11は、第4の実施の形態に係る電波欺瞞装置としてのアクティブデコイの構成を示す機能ブロック図である。 図12は、第4の実施の形態に係るアクティブデコイの構成の一例を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態に係る電波欺瞞装置に関して、添付図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、電波欺瞞装置として、チャフ(Chaff)について説明する。このチャフは、羽ばたきして動くことが可能である。
図1は、本実施の形態に係る電波欺瞞装置としてのチャフの構成を示す機能ブロック図である。このチャフ1は、羽部4と、駆動部3と、電源部2とを具備している。羽部4は、所定の長さの金属部分を含む複数の羽11(後述)を備えている。複数の羽11の各々は、羽全体が金属製であってもよいし、羽の一部に金属部分を含んでいてもよい。駆動部3は、羽部4の複数の羽11を、チャフ1が滞空可能に動かす(揚力を発生するように動かす)。例えば、駆動部3は、複数の羽11を羽ばたかせる。電源部2は、駆動部3に電力を供給する。電源部2は、例えば、電池である。
図2A及び図2Bは、本実施の形態に係るチャフの構成の一例を示す概略図である。ただし、図2A及び図2Bは羽ばたきの状態を示し、図2Aは羽11が上方に向いている時点、図2Bは羽11が下方に向いている時点をそれぞれ示している。
図2Aを参照すると、チャフ1は、羽11と、アーム部12と、ヒンジ部13と、アクチュエータ14と、電源部16と、筐体17とを備えている。ここで、羽11は、羽部4に対応している。アーム部12、ヒンジ部13及びアクチュエータ14は、駆動部3に対応している。電源部16は、電源部2に対応している。
羽11は少なくとも2枚設けられている。2枚の羽11は平面視で略直線状に並んで配置されている。羽11は、後述される羽ばたき運動により、揚力が発生する形状を有する。羽11の形状は、昆虫の羽や鳥の翼を模した形状に例示される。また、羽11は、レーダの電波を反射可能な材料で形成されている。材料としては、全体が導体材料(例示:金属)であってもよいし、基材が非導体材料(例示:樹脂)で一部に所望の長さの導体材料部分(例示:金属膜)を含んでいてもよい。また、羽11の導体部分は、レーダの電波を反射可能な形状を有する。形状(導体部分)としては、2枚の羽11の導体部分を合わせた長手方向の長さが、レーダの電波の波長の1/2程度の長さを有することが好ましい。
アクチュエータ14は、筐体17内に設けられている。アクチュエータ14は、電源部16から電力を供給され、動作部15を上下方向に往復運動させる。アクチュエータ14は、動力シリンダー、リニアモータ、圧電モータ(弾性表面波モータ)、静電モータに例示される。アクチュエータ14は、アクチュエータ本体部22と、外部信号(電波を含む)に応答してアクチュエータ本体部22の動作をオン/オフする動作制御回路21と、を含んでいる。
アーム部12は2本設けられている。2本のアーム部12は、一端を動作部15に接続され、他端を2枚の羽11の一方の端部に回転自在に結合されている。それにより、動作部15の往復運動に伴い、2本のアーム部12は上下方向に往復運動し、その往復運動に伴い、2本のアーム部12の一方の端部は、略上下方向に往復運動する。
ヒンジ部13は、筐体17の上部に固定され、羽11の一方の端部からその中央部の方向にやや戻った位置に、羽11を回転自在に固定している。すなわち、ヒンジ部13は、アーム部12が往復運動するとき、ヒンジ部13を支点(回転軸)として羽11が羽ばたき可能となるように羽11を保持している。
電源部16は、アクチュエータ14へ電力を供給する。電源部16は小型の電池(例示:ボタン型電池、コイン型電池、小型燃料電池)に例示される。ただし、有線方式によりチャフ1へ電力を供給してもよい。更に、第2の実施の形態で記載される無線給電やレーザ給電の方法でチャフ1へ電力を供給してもよい。筐体17は、アーム部12、アクチュエータ14及び電源部16を内包し、ヒンジ部13で羽11を保持している。
なお、本実施の形態では、羽11は羽ばたき運動をしているが、本実施の形態はこの例に限定されるものではない。
例えば、チャフ1は、ヘリコプターのように、羽11を回転運動させてもよい。その場合、アクチュエータ14は往復運動用ではなく回転運動用のものを用いる(図示されず)。羽11の形状は回転翼形状(例示:ヘリコプターの翼の形状)とする。羽11は1枚であってもよい。2本のアーム部12は、一体で(1本の軸として)アクチュエータ14により回転運動する。そして、羽11がアーム部12を軸として回転運動することで揚力が発生することで、チャフ1は滞空可能となる。
あるいは、例えば、変形波による推進が可能な変形推進翼形状を有する羽11を用いて、変形推進運動(魚の推進運動)をさせてもよい。
また、羽11にレーダの電波を反射するための導体材料を含ませなくても、例えば筐体17に所定の大きさの導体材料片を取り付けてもよい。それにより、羽11に導体材料を含ませた場合と同様の効果を奏することができる。
次に、本実施の形態に係るチャフの動作について説明する。
チャフ1は、空中に放出されると、例えば、図2Aの状態にあった場合、アクチュエータ14が動作部15を上方へ移動させる。それに伴い、2本のアーム部12が2枚の羽11の一方の端部を上方へ押し上げる。その結果、ヒンジ部13を支点として、2枚の羽11の他方の端部が下方へ移動する。すなわち、2枚の羽11が空気を下方へ押しやり、揚力を発生させる。この状態が図2Bの状態である。この動作により、チャフ1全体が上方へ移動する。
続いて、チャフ1が図2Bの状態にあった場合、アクチュエータ14が動作部15を下方へ移動させる。それに伴い、2本のアーム部12が2枚の羽11の一方の端部を下方へ引き下げる。その結果、ヒンジ部13を支点として、2枚の羽11の他方の端部が上方へ移動する。すなわち、2枚の羽11が図2Aの位置へ戻る。
以下、上記動作を所定の速度で繰り返すことにより、チャフ1が羽ばたき動作を行うことができる。その羽ばたき動作により発生する揚力により、チャフ1は空中を長時間飛ぶことができ、長時間チャフとしてのレーダ妨害機能を発揮することができる。
本実施の形態に係るチャフ1は、羽ばたき運動により空中に長く留まることができる。これにより、このチャフ1は、落下や拡散がし難く、滞空時間が比較的長い、という効果を奏することができる。また、滞空するための構成を「羽」とすることで、「気球」の場合と比較して、滞空時間は減少するが、装置の小型化や展開時間の短縮(気球を膨らませる必要がない)を図ることができる。それにより、同一のペイロードでも多数の目標を作り出したり、即応性を上げたりすることが可能となる。
図3は、本実施の形態に係るチャフの使用の一例を示す概略図である。例えば、チャフロケット(図示されず)に多数のチャフ1を詰め込んで発射し、防護対象の艦船90の周辺に多数のチャフ1を散布することで、偽の目標を作り出したり、チャフ回廊(チャフ1が広い範囲に連続的に散布されてレーダが機能しない領域)を作り出したりして、ミサイル91などからのレーダの電波92を妨害することができる。このとき、チャフ1は、自ら羽ばたき運動を行うので、落下や拡散がし難く、滞空時間が比較的長い。それにより、極めて長時間にわたり、ミサイル91などからのレーダの電波92を効果的に妨害することができる。
以上に示されるように、本実施の形態に係るチャフ1は自ら行う羽ばたき運動により、自ら揚力を発生して、散布された領域近傍の空間に長時間留まることができる。すなわち、チャフ1は、自ら発生する揚力により、滞空可能となり、概ね同じ位置を維持しつつ、滞空時間を長くすることができる。すなわち、落下や拡散がし難く、滞空時間が比較的長い、という効果を奏することができる。また、金属を含む羽の羽ばたき運動(又は回転運動)により、レーダの電波を反射した反射波にある程度のドップラ成分を付加可能であり、一部のレーダに対しては、ドップラを模擬することができる。具体的には、羽の羽ばたき運動(又は回転運動)による相対速度により反射波はドップラ遷移し、このドップラ遷移の周波数帯が、レーダ目標の移動によるドップラ周波数を含む場合には、レーダ源に対し、目標と同一のドップラ成分を受信させることが可能である。
(第2の実施の形態)
本実施の形態のチャフは、内部の電源からではなく外部の電磁波から電力を取得する点で、第1の実施の形態のチャフと相違する。以下、その相違点について、主に説明する。
図4は、本実施の形態に係る電波欺瞞装置としてのチャフの構成を示す機能ブロック図である。このチャフ1aは、羽部4と、駆動部3と、電源部2aとを具備している。電源部2aは、受信部6と変換部5とを備えている。受信部6は、外部からの電波を受信して、変換部5へ出力する。受信部6は、その電波を受信可能なアンテナに例示される。変換部5は、受信された電波を所望の電力に変換して駆動部3に供給する。ただし、後述されるように、受信部6は、例えば、羽部4の複数の羽11であってもよい。なお、電源部2aは、更に、レーダの電波が弱いときに、電力を供給可能なように、電池のような内部電源を有していてもよい。
図5A及び図5Bは、本実施の形態に係るチャフの構成の一例を示す概略図である。ただし、図5A及び図5Bは羽ばたきの状態を示し、図5Aは羽が上方に向いている時点、図5Bは羽が下方に向いている時点をそれぞれ示している。
図5Aを参照すると、チャフ1aは、羽11と、アーム部12と、ヒンジ部13と、アクチュエータ14aと、配線18と、筐体17とを備えている。ここで、羽11は、羽部4に対応している。アーム部12、ヒンジ部13及びアクチュエータ14aは、駆動部3に対応している。羽11は、電源部2aの受信部6及び変換部5に対応している。
羽11は少なくとも2枚が、平面視で略直線状に並んで配置されている。2枚の羽11がこのように配置されることで、ダイポールアンテナとして機能することができる。この場合、2枚の羽11の導体部分の形状としては、2枚の羽11を合わせた長手方向の長さが、レーダの電波の波長の1/2程度の長さを有することが好ましい。レーダの電波を効率的に吸収できるからである。レーダの電波を吸収することは、交流電源16aを配線18に接続したことと等価である。例えば、レーダの電波の波長が約10GHz〜約200MHzであった場合、2枚の羽11を合わせた長手方向の長さは約15mm〜約75cmにすることが好ましい。
アクチュエータ14aは、筐体17内に設けられている。アクチュエータ14aは、2枚の羽11で吸収されたレーダの電波から生成された電力により、動作部15を回転運動させる。アクチュエータ14aは、電気回転モータ、圧電モータ(弾性表面波モータ)、静電モータに例示される。アクチュエータ14aは、駆動機構23、24と、回転部27とを含んでいる。駆動機構23、24は、2枚の羽11で受電した電波(高周波電圧)を、配線18から供給され、所望のエネルギ(例示:振動、回転、電気)に変換する。回転部27は、変換されたエネルギにより回転運動する。
アーム部12は2本設けられ、一端を動作部15に、他端を2枚の羽11の一方の端部に回転可能に結合されている。2本のアーム部12は、回転部27と共に疑似的なクランク機構を構成し、動作部15の回転運動を往復運動に変換するコネクティングロッドのように動作する。すなわち、2本のアーム部12の一端は動作部15と共に回転運動し、2本のアーム部12の他端は2枚の羽11の一端と共に概ね上下方向に往復運動する。
ヒンジ部13は、2本のアーム部12の他端が略上下方向に往復運動するとき、ヒンジ部13を支点(回転軸)として羽11が羽ばたき可能となるように羽11を保持している。ヒンジ部13は、更に、電気的に配線18と羽11(の導体材料)とを接続している。
2枚の羽11(の導体部分)は、レーダの電波の波長の1/2の長さを有しているので、レーダの電波を受信することができる。その場合、交流電源16aを配線18に接続したことと等価である。したがって、配線18を介して高周波電圧を駆動機構23、24へ供給することができる。アクチュエータ14aが圧電素子を用いた超音波モータ(圧電モータ)を用いている場合、駆動機構(圧電素子)23、24は、高周波電圧を受けて、異なる二つの位相の高周波振動を行い、回転部27へそれぞれ印加する。それにより、回転部(ロータ)27は、その振動エネルギにより回転することができる。
なお、本実施の形態において、羽11は羽ばたき運動をしているが、本実施の形態もこの例に限定されるものではない。例えば、チャフ1aは、上述のように、ヘリコプターのように、羽11を回転運動させてもよい。
次に、本実施の形態に係るチャフの動作について説明する。
チャフ1aは、空中に放出されると、例えば、図5Aの状態にあった場合、羽11で受信された電波により駆動機構23、24が、電力をアクチュエータ14aへ供給する。アクチュエータ14aが、動作部15を上方へ回転移動させる。それに伴い、2本のアーム部12が、2枚の羽11の一方の端部を上方へ押し上げる。その結果、ヒンジ部13を支点として、2枚の羽11の他方の端部が下方へ移動する。すなわち、2枚の羽11が空気を下方へ押しやり、揚力を発生させる。この状態が図5Bの状態である。この動作により、チャフ1全体が上方へ移動する。
続いて、チャフ1aが図5Bの状態にあった場合、羽11で受信された電波により駆動機構23、24が、電力をアクチュエータ14aへ供給する。アクチュエータ14aが動作部15を下方へ同じ回転方向で回転移動させる。それに伴い、2本のアーム部12が2枚の羽11の一方の端部を下方へ引き下げる。その結果、ヒンジ部13を支点として、2枚の羽11の他方の端部が上方へ移動する。すなわち、2枚の羽11が図5Aの位置へ戻る。
以下、上記動作を所定の速度で繰り返すことにより、チャフ1が羽ばたき動作を行うことができる。その羽ばたき動作により発生する揚力により、チャフ1aは空中を長時間飛ぶことができ、長時間チャフとしてのレーダ妨害機能を発揮することができる。
本実施の形態に係るチャフ1aは、羽ばたき運動により空中に長く留まることができる。これにより、このチャフ1aは、落下や拡散がし難く、滞空時間が比較的長い、という効果を奏することができる。
なお、上記の実施の形態では、羽11は、相手方のレーダの電波から電力を吸収する無線給電を行っている。しかし、本実施の形態は、その例に限定されるものではない。例えば、自分たちの無線給電用の装置から所定の電波をチャフ1aに送信して、羽11へ無線給電してもよい。
また、上記の実施の形態では、羽11を用いて無線給電を行っている。しかし、本実施の形態は、その例に限定されるものではない。例えば、羽11とは別に受信部6となるアンテナをチャフ1aに設けて、そのアンテナ部材を用いて無線給電を行ってもよい。
また、羽11にレーダの電波を反射するための導体材料を含ませなくても、例えば筐体17に所定の大きさの導体材料片を取り付けてもよい。それにより、羽11に導体材料を含ませた場合と同様の効果を奏することができる。その場合、その導体材料片を、更に無線給電用の受信部6としても用いてもよい。
無線給電の方法は、上述のように受電した電波をそのままの周波数(位相の変更は可)でアクチュエータに供給してもよい。あるいは、レクテナ(rectifying antenna)の技術(筐体17内に設けた受信部で受信した電波を、変換部の整流回路やコンバータ/インバータを用いて所望の電力に変換)を適用してもよい。あるいは、レーザ給電の技術(筐体17内に設けた受信部としての光電変換素子でレーザ光を受信して電気に変換し、変換部で所望の電力に変換)を適用してもよい。
以上に示されるように、本実施の形態に係るチャフは、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
更に、本実施の形態のチャフは、アクチュエータの駆動電力を無線給電にしている。そのため、電源部を電池とした場合のような電池容量の制限がなくなり、滞空時間を更に長くすることができる。特に、相手方のレーダの捜索電波による無線給電を用いた場合、相手方がレーダを使用する限りは継続的に妨害が可能となる。
(第3の実施の形態)
本実施の形態のチャフは、滞空するだけでなく、移動可能である点で、第2の実施の形態のチャフと相違する。以下、その相違点について、主に説明する。
図6は、本実施の形態に係る電波欺瞞装置としてのチャフの構成を示す機能ブロック図である。このチャフ1bは、羽部4と、駆動部3と、電源部2bとを具備している。更に、位置検出部8及び制御部9を具備していてもよい。
羽部4は、羽31(後述)を有する第1羽部45〜第2羽部46を備えている。第1羽部45〜第2羽部46の羽31は、回転したり、羽ばたいたりして、揚力を発生し、チャフ1bを空中に滞留させ、空中を移動させる。羽31は、所定の長さの金属部分を含む。羽31は、羽全体が金属製であってもよいし、羽の一部に金属部分を含んでいてもよい。第1羽部45〜第2羽部46の羽31は、互いに異なる動きをすることができる。
駆動部3は、第1駆動部41〜第2駆動部42を備えている。第1駆動部41〜第2駆動部42は、それぞれ第1羽部45〜第2羽部46の羽31を、揚力を発生させるように動かす(例示:羽ばたき動作、回転動作)。第1駆動部41〜第2駆動部42は、互いに異なる動きをすることができる。
電源部2bは、第1受信部6aと第1変換部5aと、第2受信部6bと第2変換部5bとを備えている。第1受信部6a〜第2受信部6bは、外部からの電波を受信して、それぞれ第1変換部5a〜第2変換部5bへ出力する。第1変換部5a〜第2変換部5bは、受信された電波を電力に変換して、それぞれ第1駆動部41〜第2駆動部42に電力を供給する。ただし、第1受信部6aや第2受信部6bは、電波を受信可能なアンテナに例示される。また、後述されるように、第1受信部6aや第2受信部6bは、それぞれ第1羽部45及び第2羽部46の羽31であってもよい。第1変換部5a〜第2変換部5bは、アンテナに発生する電流を整流器やコンバータやインバータを通して所望の電力に変換する装置に例示される。更に、レーダの電波が弱いときに、電力を供給可能なように、電池のような内部電源を有していてもよい。
位置検出部8は、チャフ1bの位置を検出可能であり、GPS用アンテナ7を備えるGPS装置に例示される。制御部9は、位置検出部8で検出される位置情報に基づいて、駆動部3及び/又は電源部2bを制御して、チャフ1bが所望の位置に移動するように制御する。制御部9は、CPU(Central Processing Unit)やマイクロコンピュータに例示される。例えば、第1変換部5aから第1駆動部41への電力供給を相対的に増やして、第1羽部45の羽31を相対的に激しく動作させ、チャフ1bを所望の方向へ向かわせる。
図7及び図8は、本実施の形態に係るチャフの構成の一例を示す概略図である。ただし、図7はチャフ1bの全体図であり、図8はチャフ1bの部分拡大図である。
チャフ1bは、2枚の羽31と、支持棒32と、2個の動作機構37とを備えている。動作機構37は、アクチュエータ14bと、アーム部12と、ヒンジ部33aと、結合部33bと、配線18と、筐体17とを備えている。更に、位置検出部8、アンテナ7又は制御部9を備えていてもよい。ここで、2枚の羽31は、第1羽部45と第2羽部46とに対応している。2個の動作機構37は、第1駆動部41と第2駆動部42とに対応している。更に、2枚の羽31は、第1受信部6aと第2受信部6b及び第1変換部5aと第2変換部5bに対応している。
支持棒32は、両端に動作機構37を保持している。内部に動作機構37間を電気的に接続する配線を備えている。支持棒32の長さは、レーダの電波の1/4波長の奇数倍程度の長さを有することが好ましい。その理由は後述される。
羽31は、羽下部31aと羽上部31bとを備えている。羽31は、レーダの電波を反射可能な材料で形成され、レーダの電波を反射可能な形状を有する。羽下部31aと羽上部31bの材料としては、全体が導体材料(例示:金属)であってもよいし、基材が非導体材料(例示:樹脂)で一部に所望の長さの導体材料部分(例示:金属膜)を含んでいてもよい。羽下部31aは、後述される動作機構37を支点とした羽ばたき運動により、揚力が発生する形状を有する。羽下部31aの形状は、昆虫の羽や鳥の翼を模した形状に例示される。羽上部31bは、羽下部31aの羽ばたき運動を妨害しないように(空気抵抗を抑えるように)略棒形状を有する。羽下部31aと羽上部31bとは概ね直線状に電気的に絶縁されて結合されている。羽下部31aと羽上部31bとがこのように配置されることで、ダイポールアンテナとして機能することができる。この場合、羽31は、羽下部31aと羽上部31bとを合わせた長手方向の長さが、レーダの電波の波長の1/2程度の長さを有することが好ましい。レーダの電波を効率的に吸収できるからである。レーダの電波を吸収することは、交流電源部を配線18に接続したことと等価である。例えば、レーダの電波の周波数が約10GHz〜約200MHzであった場合、羽31の長手方向の長さは約15mm〜約75cmにすることが好ましい。
2枚の羽31は、末広がり配置されている。すなわち、2枚の羽31は、互いに平行な位置を基準に、羽下部31a側の端が互いにやや離れ、羽上部31b側の端が互いにやや近づくように配置されている。これにより、動作機構37を支点とし、支持棒32方向のC軸を中心にして、一つの羽31が羽ばたき運動するとき、羽下部31aは、上方向き(羽上部31b側)と側方向き(支持棒32側)とを合わせた向きの揚力を発生させることができる。
アクチュエータ14bは、筐体17内に設けられている。アクチュエータ14bは、羽31で吸収されたレーダの電波から生成された電力により、動作部15を回転運動させる。アクチュエータ14bは、電気回転モータ、圧電モータ(弾性表面波モータ)、静電モータに例示される。アクチュエータ14bは、駆動機構23、24と、回転部27とを含んでいる。駆動機構23、24は、羽31で受電した電波(高周波電圧)を、配線18を介して供給され、所望のエネルギ(例示:振動、回転、電気)に変換する。回転部27は、変換されたエネルギにより回転運動する。
アーム部12は、一端を動作部15に、他端を羽31の中央部(羽下部31aと羽上部31bとの結合部)に回転可能に結合されている。アーム部12は、回転部27と共に疑似的なクランク機構を構成し、動作部15の回転運動を往復運動に変換するコネクティングロッドのように動作する。すなわち、アーム部12の一端は動作部15と共に回転運動し、アーム部12の他端は羽31の一端と共に概ね斜め横方向に往復運動する。
ヒンジ部33aは、アーム部12の他端が略斜め横方向に往復運動するとき、ヒンジ部13を支点(回転軸)として、羽31が羽ばたき可能となるように羽31を保持している。このとき、支持棒32方向のC軸は、ヒンジ部33aを通る。ヒンジ部33aは、更に、電気的に配線18と羽下部31aとを接続している。一方、結合部33bは、電気的に配線18と羽上部31bとを接続している。
2枚の羽31(の導体部分)は、いずれもレーダの電波の波長の1/2の長さを有しているので、レーダの電波を受信することができる。その場合、交流電源を配線18に接続したことと等価である。したがって、配線18を介して高周波電圧を駆動機構23、24へ供給することができる。アクチュエータ14aが圧電素子を用いた超音波モータ(圧電モータ)を用いている場合、駆動機構(圧電素子)23、24は、高周波電圧を受けて、異なる二つの位相の高周波振動を行い、回転部27へそれぞれ印加する。それにより、回転部(ロータ)27は、その振動エネルギにより回転することができる。
位置検出部8及びアンテナ7は、例えば、2個の動作機構37のうちの一方に格納され、制御部9は2個の動作機構37のうちの他方に格納されている。位置検出部8、制御部9及び各動作機構37の駆動機構23、24は、互いに配線(図示されず)で接続されている。位置検出部8は、GPS用アンテナ7を備えるGPS装置に例示され、チャフ1bの位置を検出し、制御部9へ出力する。制御部9は、マイクロコンピュータに例示され、位置検出部8で検出される位置情報に基づいて、2個の動作機構37のうちの少なくとも一方の駆動機構23、24を制御して、チャフ1bが所望の位置に移動するように制御する。例えば、一方の駆動機構23、24からアクチュエータ14bへの電力供給を増やしたり、他方の駆動機構23、24からアクチュエータ14bへの電力供給を減らしたりして、一方の羽31を相対的に激しく動作させ、チャフ1bを所望の方向へ向かわせる。なお、制御を安定的に行うために、位置検出部8及び制御部9用に電源部(例示:電池)を備えていてもよい。
位置検出部8は、レーダの電波の到来方向を検出する電波到来方向検出部であってもよい。例えば、電波到来方向検出部は、複数のアンテナ7でレーダの電波を受信し、複数の受信電波の強度差で電波の到来方向を検出する。アンテナ7は、例えば各動作機構37に少なくとも1本ずつ設けることで、アンテナ7間に距離を設けることができる。
無線給電の方法は、上述のように受電した電波をそのまの周波数(位相の変更は可)でアクチュエータに供給してもよいし、レクテナの技術を適用してもよし、レーザ給電の技術を適用してもよい。
次に、本実施の形態に係るチャフの動作について説明する。
(1)アンテナ7、位置検出部8及び制御部9を用いない場合での妨害動作は以下のようになる。
動作機構37においてアクチュエータ14bが1枚の羽31を動かす動作は、基本的に第2の実施の形態においてアクチュエータ14aが1枚の羽11を動かす動作と同様である。ただし、本実施の形態では、2個の動作機構37がそれぞれ1枚ずつ羽31を動かして、揚力を発生させている。それにより、第2の実施の形と同様に、2枚の羽31で空中に長時間留まりながら、チャフとしてのレーダ妨害機能を発揮することができる。
(2)アンテナ7、位置検出部8及び制御部9を用いない場合、以下の追尾動作が可能である。
図9は、本実施の形態に係るチャフの動作の一例を示す概略図である。例えば、側方(図9では左側)からレーダの電波Iがチャフ1bに照射されている場合を考える。電波Iの一部は、Bの位置にある右側の羽31により反射されて、Aの位置にある左側の羽31に戻ってくる。このとき、これらAB間の距離(2枚の羽31間の距離)が、電波Iの1/4波長の奇数倍の場合、電波Iと反射波Rとは互いに打ち消し合う。その結果、Aの位置での電波Iの電界強度は、非常に低くなると考えられる。一方、Bの位置での電波Iの電界強度は、それほど変わらないと考えられる。したがって、Aの位置(左側)の動作機構37内において、左側の羽31が受信する電波によって駆動機構23、24がアクチュエータ14bに供給する電力は相対的に低くなる。一方、Bの位置(右側)の動作機構37内において、右側の羽31が受信する電波によって駆動機構23、24がアクチュエータ14bに供給する電力は相対的に高くなる。そのため、Aの位置(左側)の羽31の動き(羽ばたき運動)は小さくなり、発生する推進力Fは相対的に小さくなる。一方、Bの位置(右側)の羽31の動き(羽ばたき運動)は大きくなり、発生する推進力Fは相対的に大きくなる。このとき、推進力Fと推進力Fと重力Gとの釣り合いを考えると、推進力Fと推進力Fにおける鉛直上方成分の力と重力Gとが概ね等しい場合には、結局、推進力Fにおける側方(図9では左側)へ向かう成分の力F0が残る。したがって、チャフ1bは、その力F0により、側方(図9では左側)へ向かう。すなわち、チャフ1bは、レーダの電波の出射元であるレーダ源の方向へ向かうことができる(追尾動作が可能である)。
(3)アンテナ7、位置検出部8及び制御部9を用いる場合、以下の滞留動作が可能である。
位置検出部8は、GPS用のアンテナ7でGPS電波を受信し、GPS情報を検出する。位置検出部8は、そのGPS情報に基づいて自らの位置を特定して、その位置を示す位置情報を制御部9へ出力する。ただし、位置の特定は制御部9が行ってもよい。制御部9は、その位置情報と、最初の位置情報とに基づいて、2個の動作機構37の駆動機構23、24に制御信号を出力して、例えば、一方のアクチュエータ14bへの電力供給を増やしてその羽31の動きを大きくさせ、他方のアクチュエータ14bへの電力供給を減らしてその羽31の動きを小さくさせる。それにより、チャフ1bがある方向へ移動するように制御することができる。そして、制御部9は、移動後の位置を示す位置情報を更に取得して、前回の位置情報及び制御信号と、今回の位置情報と、最初の位置情報とに基づいて、フィードバック制御で2つの動作機構37を制御することで、風の影響をキャンセルして、チャフ1bを空間的に概ね一定の位置に滞留させることができる(滞留動作が可能である)。それにより、チャフ1bは、空中に長時間留まりながら、チャフとしてのレーダ妨害機能を発揮することができる。
(4)位置検出部8が電波到来方向検出部の場合、以下の追尾動作が可能である。
電波到来方向検出部は、複数のアンテナ7でレーダの電波を受信し、複数の受信電波の強度差で電波の到来方向を検出する。制御部9は、その電波の到来方向に基づいて、2個の動作機構37の駆動機構23、24に制御信号を出力して、例えば、一方のアクチュエータ14bへの電力供給を増やしてその羽31の動きを大きくさせ、他方のアクチュエータ14bへの電力供給を減らしてその羽31の動きを小さくさせる。それにより、チャフ1bがある方向へ移動するように制御することができる。そして、制御部9は、移動後に検出された到来方向を更に取得して、前回の到来方向及び制御信号と、今回の到来方向とに基づいて、フィードバック制御で2つの動作機構37を制御することで、チャフ1bをレーダの電波の方向へ移動させることができる(追尾動作が可能である)。
以上のようにして、本実施の形態に係るチャフ1bは、空中に長い時間とどまることができ、長時間チャフとしてのレーダ妨害機能を発揮することができる。更に、レーダ源の方向など所定の方向又は目標へ向かって移動しながら、チャフとしてのレーダ妨害機能を発揮することができる。
以上に示されるように、本実施の形態に係るチャフは、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
更に、本実施の形態に係るチャフ1bは、風の影響をキャンセルして、空間的に一定の場所に滞留することができる。これにより、このチャフ1bは、落下や拡散がし難く、滞空時間が比較的長い、という効果を奏することができる。また、本実施の形態に係るチャフ1bは、レーダの電波の方向へ移動し続けることができる。これにより、このチャフ1bは、風で流された場合、レーダが移動した場合でも、レーダ周辺に滞留し続けることができる。
図10は、本実施の形態に係るチャフの使用の一例を示す概略図である。例えば、チャフロケット(図示されず)に多数のチャフ1bを詰め込んで発射し、多数のチャフ1bを散布することで、妨害対象の艦船93の側方に向かって移動させることができる。防護対象の艦船の周囲に散布して偽の目標を作り出したり、作戦空域に散布してチャフ回廊を作り出したりする使い方(図3)に加えて、相手方のレーダの周囲に散布する使い方もできる。このとき、チャフ1bは、自ら相手方レーダの方向へ移動するので、風で流された場合や相手方のレーダが移動した場合でも、相手方のレーダを追尾し、その周辺に滞留し続けて、相手方のレーダを妨害し続けることができる。
以上に示されるように、本実施の形態に係るチャフ1bは、更に、自ら行う滞留運動や追尾運動により、風の影響をキャンセルして散布された領域近傍の空間に長時間留まることができ、相手方レーダの移動に対応して相手方レーダに向かって移動することができる。すなわち、チャフ1bは、落下や拡散がし難く、滞空時間が比較的長い、という効果を奏することができる。また、風の影響を受け難く、所望の位置(散布された位置や相手方レーダの位置)への位置制御が可能である。
(第4の実施の形態)
本実施の形態では、電子欺瞞装置がアクティブデコイであるという点で、第3の実施の形態のチャフと相違する。以下、その相違点について、主に説明する。
図11は、本実施の形態に係る電波欺瞞装置としてのアクティブデコイの構成を示す機能ブロック図である。このアクティブデコイ1cは、羽部4と、駆動部3と、電源部2cと、制御部9と、送受信部60とを具備している。更に、位置検出部8を具備していてもよい。
羽部4は、羽51(後述)を有する第1羽部45〜第4羽部48を備えている。第1羽部45〜第4羽部48の羽51は、回転したり、羽ばたいたりして、揚力を発生し、アクティブデコイ1cを空中に滞留させ、空中を移動させる。羽51は、所定の長さの金属部分を含んでいてもよい。その場合、羽51は、羽全体が金属製であってもよいし、羽の一部に金属部分を含んでいてもよい。第1羽部45〜第4羽部48の羽51は、互いに異なる動きをすることができる。
駆動部3は、第1駆動部41〜第4駆動部44を備えている。第1駆動部41〜第4駆動部44は、それぞれ第1羽部45〜第4羽部48の羽51を、揚力を発生させるように動かす(例示:回転動作、羽ばたき動作)。第1駆動部41〜第4駆動部44は、互いに異なる動きをすることができる。
なお、ここでは、4組の羽部や駆動部を用いているが、本実施の形態はその組数の例に限定されるものではない。例えば、1組の2組や3組であってもよいし、更に多数の組であってもよい。
電源部2cは、受信部6と変換部5とを備えている。受信部6は、アンテナに例示され、外部からの電波を受信して、変換部5へ出力する。変換部5は、受信された電波を所望の電力に変換して、第1駆動部41〜第4駆動部44に供給する。変換部5は、アンテナに発生する電流を整流器やコンバータやインバータを通して所望の電力に変換する装置に例示される。
電源部2cとしては、レクテナの無線給電技術を用いることができる。電源部2cは、後述される送受信部60と、一部又は全部の機能が共通(共用)であってもよい。なお、電源部2cは、更に、レーダの電波が弱いときに、電力を供給可能なように、電池のような内部電源を有していてもよい。
制御部9は、CPU(Central Processing Unit)やマイクロコンピュータに例示される情報処理装置である。制御部9は、送受信部60や位置検出部8の出力(例示:電界強度、位置情報)などに基づいて、送受信部60や電源部2cや駆動部3の動作を制御する。
送受信部60は、第1送受信部61〜第4送受信部64を備えている。第1送受信部61〜第4送受信部64は、それぞれアンテナ71〜アンテナ74に接続されている。アンテナ71〜74は、レーダの電波を受信すると共に、妨害用の電波を送信する。受信部6(無線電力受信用のアンテナ)を兼用していてもよい。アンテナ71〜74は、互いに異なる方向に向けられている。アンテナ71〜74は、ホーンアンテナやフェイズドアレイアンテナに例示される。第1送受信部61〜第4送受信部64は、それぞれアンテナ71〜74からレーダの電波を受信し、受信した電波の電界強度を制御部9へ出力する。制御部9は、複数の受信電波の電界強度の差で電波の到来方向、すなわちレーダ源の方向を検出する。第1送受信部61〜第4送受信部64は、制御部9の制御に基づいて、アンテナ71〜74からレーダ源の方向へ妨害用の電波を送信する。その際、第1送受信部61〜第4送受信部64は、制御部9の制御に基づいて、受信した電波にドップラの影響を付加して妨害用の電波として送信することができる。また、第1送受信部61〜第4送受信部64は、それぞれアンテナ71〜74から受信したレーダの電波を変換部5へ出力して電力に変換する。
なお、ここでは、4組のアンテナ及び送受信部を用いているが、本実施の形態はその組数の例に限定されるものではない。例えば、2組や3組であってもよいし、1組のアンテナ及び送受信部を回転させて用いてもよい。
位置検出部8は、アクティブデコイ1cの位置を検出可能であり、GPS用アンテナ7を備えるGPS装置に例示される。制御部9は、位置検出部8で検出される位置情報に基づいて、アクティブデコイ1cが所望の向きに向いたり、所定の位置に滞空したり、所望の位置に移動したりするように駆動部3を制御する。例えば、第1駆動部41から第4駆動部44のうちのいずれかの駆動を速め(羽51の回転や羽ばたきを速め)、いずれかの駆動を遅くし(羽51の回転や羽ばたきを遅くし)、アクティブデコイ1cを所望の方向へ向かわせる。
無線給電の方法は、上述のようにレクテナの技術を適用してもよいし、レーザ給電の技術を適用してもよい。
図12は、本実施の形態に係るアクティブデコイの構成の一例を示す概略図である。
アクティブデコイ1cは、4枚の羽51と、4個のアンテナ52と、送受信部53とを備えている。ここで、4枚の羽51は、第1羽部45〜第4羽部48に対応している。4個のアンテナ52は、アンテナ71〜74に対応している。送受信部53は、送受信部60に対応している。この図において、駆動部3、電源部2c、制御部9及び位置検出部8の構成又はそれらに対応する構成は、図示を省略されている。
羽51は、回転翼であり、駆動部3(図示されず)により回転し(図は回転中の様子を模擬している)、揚力を得てアクティブデコイ1cを飛行可能にする。羽51は、レーダの電波を反射可能な材料で形成されていてもよい。その場合、材料としては、全体が導体材料(例示:金属)であってもよいし、骨格が非導体材料(例示:樹脂)で一部に所望の長さの導体材料部分(例示:金属膜)を含んでいてもよい。羽51は、制御部9(図示されず)で制御された駆動部3(図示されず)により駆動される。
アンテナ52は、指向性を持たせるようにホーン54を有している。アンテナ52は、レーダの電波と同程度の波長の電波を送受信可能な構成を有する。例えば、レーダの電波の周波数が約10GHz〜約200MHz(波長の2分の1が約15mm〜約75cm)であった場合、アンテナ52は、その周波数が送受信可能な構成とする。4個のアンテナ52は、互いに異なる方向に向いている。この図の例では、例えば、第1のアンテナ52が第1方向に向いている場合、第2のアンテナ52は第1方向から90°ずれた第2方向に向き、第3のアンテナ52は第2方向から90°ずれた第3方向に向き、第4のアンテナ52は第3方向から90°ずれた第3方向に向いている。ただし、第1方向と第3方向とは正反対の方向であり、第2方向と第4方向とは正反対の方向である。このように、4方向を向いたアンテナ52を有することで、どの方向からレーダの電波が到来しても、そのレーダの電波の方向を正確に把握することができる。それにより、レーダ源の方向へ正確に妨害用の電波を出力することができる。
なお、アンテナ52として、フェイズドアレイアンテナを用いた場合、1個のアンテナ52で立体角2π[sr]分を対象とできるので、2個のアンテナ52を背中合わせに配置すれば十分である。また、いずれのアンテナを用いる場合にも、羽51の操作により1個のアンテナ52を回転(自転)させるようにしてもよい。それにより、複数個分のアンテナを有する場合と同様の効果を得ることができる。
次に、本実施の形態に係るアクティブデコイの動作について説明する。
(1)アンテナ7及び位置検出部8を用いない場合での妨害動作は以下のようになる。
アクティブデコイ1cは、空中に放出されると、制御部9の制御により第1駆動部41〜第4駆動部44で第1羽部45〜第4羽部48(4個の羽51)を動かして空中に滞留する。第1送受信部61〜第4送受信部64(送受信部53)は、それぞれアンテナ71〜74を用いてレーダの電波を受信する。そして、それぞれ電界強度を制御部9に出力し、それぞれレーダの電波による電流を変換部5へ出力する。変換部5は、その電流を所望の電流/電圧に変換して、駆動部3その他電力が必要な構成に出力する。制御部9は、受信されたレーダの電波の電界強度の差に基づいて、レーダの電波が発信された方向を特定する。制御部9は、制御信号により第1駆動部41〜第4駆動部44で第1羽部45〜第4羽部48(4個の羽51)の動きを制御して、特定されたレーダの電波の到来方向へ、その到来方向に近い送受信部を向けて、その送受信部からレーダを妨害する電波を発射する。そのとき、受信した電波にドップラの影響を付加した妨害用の電波を発射してもよい。
(2)アンテナ7及び位置検出部8を用いない場合、以下の追尾動作が可能である。
上記(1)において、更に、制御部9は、そのレーダの電波の到来方向に基づいて、制御信号により第1駆動部41〜第4駆動部44で第1羽部45〜第4羽部48(4個の羽51)の動きを制御して、アクティブデコイ1cをレーダ源の方向へ移動させる。そして、制御部9は、移動後に検出された到来方向を更に取得して、前回の到来方向及び制御信号と、今回の到来方向とに基づいて、フィードバック制御で第1駆動部41〜第4駆動部44を制御することで、アクティブデコイ1cをレーダの電波の方向へ移動させることができる。
(3)アンテナ7及び位置検出部8を用いる場合、以下の滞留動作が可能である。
上記(1)において、更に、位置検出部8は、GPS用のアンテナ7でGPS電波を受信し、GPS情報を検出する。位置検出部8は、そのGPS情報に基づいて自らの位置を特定して、その位置を示す位置情報を制御部9へ出力する。ただし、位置の特定は制御部9が行ってもよい。制御部9は、その位置情報と、最初の位置情報とに基づいて、制御信号により第1駆動部41〜第4駆動部44で第1羽部45〜第4羽部48(4個の羽51)の動きを制御して、アクティブデコイ1cをある方向へ移動させる。そして、制御部9は、移動後の位置を示す位置情報と、前回の位置情報及び制御信号と、最初の位置情報とに基づいて、フィードバック制御で、第1駆動部41〜第4駆動部44で第1羽部45〜第4羽部48(4個の羽51)の動きを制御して、最初の位置情報の位置へ移動する。それにより、風により所望の位置から流されても、風の影響をキャンセルして、アクティブデコイ1cを空間的に概ね一定の位置に滞留させることができる。更に、制御部9は、所定の位置情報が示す位置に、アクティブデコイ1cを向かわせるように、制御信号により第1駆動部41〜第4駆動部44で第1羽部45〜第4羽部48(4個の羽51)を動かしてもよい(一種の追尾動作)。
以上のようにして、本実施の形態に係るアクティブデコイ1cは、空中に長い時間とどまることができ、長時間チャフとしてのレーダ妨害機能を発揮することができる。更に、レーダ源の方向など所定の方向又は目標へ向かって移動しながら、チャフとしてのレーダ妨害機能を発揮することができる。更に、ドップラの影響を模擬した高度な妨害が可能となる。
以上に示されるように、本実施の形態に係るアクティブデコイ1cは、自ら行う滞留動作や追尾動作により、風の影響をキャンセルして散布された領域近傍の空間に長時間留まることができ、相手方レーダの移動に対応して相手方レーダに向かって移動することができる。すなわち、アクティブデコイは、落下や拡散がし難く、滞空時間が比較的長い、という効果を奏することができる。また、風の影響を受け難く、所望の位置(放出された位置や相手方レーダの位置)への位置制御が可能である。更に、本実施の形態に係るアクティブデコイは、妨害用の電波を積極的に生成し、発射することができる。それにより、ドップラの影響を模擬した妨害用の電波を発射するなど高度な妨害が可能となる。
本発明は上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施の形態で説明された様々な技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施の形態に対しても同様に適用可能である。
1、1a、1b :チャフ
1c :アクティブデコイ
2、2a、2b、2c :電源部
3 :駆動部
4 :羽部
5 :変換部
5a :第1変換部
5b :第2変換部
6 :受信部
6a :第1受信部
6b :第2受信部
7 :アンテナ
8 :位置検出部
9 :制御部
11 :羽
12 :アーム部
13 :ヒンジ部
14、14a、14b :アクチュエータ
15 :動作部
16 :電源部
16a :交流電源
17 :筐体
18 :配線
21 :動作制御回路
22 :アクチュエータ本体部
23、24 :駆動機構
27 :回転部
31 :羽
31a :羽下部
31b :羽上部
32 :支持棒
33a :ヒンジ部
33b :結合部
37 :動作機構
41 :第1駆動部
42 :第2駆動部
43 :第3駆動部
44 :第4駆動部
45 :第1羽部
46 :第2羽部
47 :第3羽部
48 :第4羽部
51 :羽
52 :アンテナ
53 :送受信部
54 :ホーン
60 :送受信部
61 :第1送受信部
62 :第2送受信部
63 :第3送受信部
64 :第4送受信部
71 :アンテナ
72 :アンテナ
73 :アンテナ
74 :アンテナ
90 :艦船
91 :ミサイル
92 :電波
93 :艦船

Claims (13)

  1. 羽と、
    前記羽を滞空可能に動かす駆動部と、
    前記駆動部に電力を供給する電源部と
    を具備する
    電波欺瞞体。
  2. 請求項1に記載の電波欺瞞体において、
    前記羽は、導体部分を有し、平面視で略直線状に並んで配置された2枚の羽を含む
    電波欺瞞体。
  3. 請求項2に記載の電波欺瞞体において、
    前記2枚の羽を合わせた長さは、レーダの捜索電波の半波長の長さである
    電波欺瞞体。
  4. 請求項2又は3に記載の電波欺瞞体において、
    前記電源部は、前記2枚の羽で受電した電波のエネルギを電力に変換する変換部
    を備える
    電波欺瞞体。
  5. 請求項1に記載の電波欺瞞体において、
    前記羽は、
    前記駆動部に結合された2枚の対向羽を含み、
    前記対向羽は、
    導体部分を含む羽下部と、
    前記羽下部の延伸する方向と反対側に延び、導体部分を含む羽上部と
    を含み、
    前記2枚の対向羽は、前記駆動部に対して、前記羽上部の端が互いに近づき、前記羽下部の端が互いに遠ざかるように結合されている
    電波欺瞞体。
  6. 請求項5に記載の電波欺瞞体において、
    前記駆動部は、前記2枚の対向羽に対応して設けられた2個の駆動機構を含み、
    前記2個の駆動機構は、支持部材で互いに結合され、
    前記駆動機構は、対応する前記対向羽の略中央部で前記対向羽と結合し、
    前記2枚の対向羽は、前記2個の駆動機構に対して、前記羽上部の端が互いに近づき、前記羽下部の端が互いに遠ざかるように結合されている
    電波欺瞞体。
  7. 請求項5又は6に記載の電波欺瞞体において、
    前記対向羽の長さは、レーダの捜索電波の半波長の長さである
    電波欺瞞体。
  8. 請求項5乃至7のいずれか一項に記載の電波欺瞞体において、
    前記電源部は、前記2枚の対向羽で受電したレーダの電波のエネルギを電力に変換する変換部を備える
    電波欺瞞体。
  9. 請求項8に記載の電波欺瞞体において、
    前記支持部材の長さは、レーダの捜索電波の1/4波長の奇数倍の長さである
    電波欺瞞体。
  10. 請求項1に記載の電波欺瞞体において、
    複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナの少なくとも一つからレーダの電波を受信し、前記複数のアンテナの少なくとも一つから妨害用の電波を出力する送受信部と
    を更に具備し、
    前記電源部は、
    前記送受信部で受電した前記電波のエネルギを電力に変換する変換部を備える
    電波欺瞞体。
  11. 請求項5乃至10のいずれか一項に記載の電波欺瞞体において、
    位置を検出する位置検出部と、
    検出された前記位置に基づいて、目標位置へ向かうように、前記駆動部を制御する制御部と
    を更に具備する
    電波欺瞞体。
  12. 請求項5乃至10のいずれか一項に記載の電波欺瞞体において、
    受電したレーダの電波の強度に基づいて前記電波の到来方向を検出部する電波到来方向検出部と、
    検出された前記到来方向に基づいて、前記到来方向へ向かうように、前記駆動部を制御する制御部と
    を更に具備する
    電波欺瞞体。
  13. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の電波欺瞞体において、
    前記電源部は、
    電力供給用の電波又はレーザ光を受信する電力用受信部と、
    前記受信された電波又はレーザ光を電力に変換する電力用変換部と
    を備える
    電波欺瞞体。
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