JP2013104565A - デコイシステム - Google Patents

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JP2013104565A JP2011246177A JP2011246177A JP2013104565A JP 2013104565 A JP2013104565 A JP 2013104565A JP 2011246177 A JP2011246177 A JP 2011246177A JP 2011246177 A JP2011246177 A JP 2011246177A JP 2013104565 A JP2013104565 A JP 2013104565A
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Abstract

【課題】対レーダシーカ用のシグネチャ及び対赤外線のシグネチャを同時に発生させることができるデコイシステムを提供する。
【解決手段】電波を反射させることによって欺瞞を行うコーナーリフレクタ1と、欺瞞を行う空域へコーナーリフレクタ1を移動させる移動装置2と、を有し、コーナーリフレクタ1は、電波を反射させる電波反射膜1aと、電波反射膜1aを内部に有するバルーン1bと、からなり、バルーン1bは、内部に50℃以上100℃以下の高温ガスを有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、電波を反射及び熱源による赤外線放射することで敵等を欺瞞するためのデコイシステムに関する。
レーダターゲットとして一般的に使用されるコーナーリフレクタは、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1のコーナーリフレクタは、図1の構成を有する。コーナーリフレクタは、図1のように、互いに直交する3つの電波反射膜21を8組有する。これにより、コーナーリフレクタに対し、どの角度から電波が入射してきても、コーナーリフレクタによって、電波が入射してきた方向に反射することができる。
例えば、図2のように、電波Aと電波Bのいずれについても、互いに直交する電波反射膜21により、入射してきた方向に反射することができる。
コーナーリフレクタは、飛翔体、船、地上などから放出され、その後、空中や水上で図1の形状に展開する。そのために、コーナーリフレクタは、例えば、図1の例のように、バルーン23を有する。このバルーン23は、膨張すると球形となる。この膨張により、各電波反射膜21が図1のように展開するようにバルーン23の内部に取り付けられている。なお、図1の例では、ボンベ25がバルーン23内にガスを供給することで、バルーンを球形に膨張させる。
上述のような構成により、例えば、空中で展開したコーナーリフレクタに、追尾用レーダ装置やミサイルのレーダシーカから電波が入射すると、コーナーリフレクタは、図2のように電波を入射してきた方向に反射することができる。これにより、コーナーリフレクタをレーダのおとりにすることができる。
なお、本願の他の先行技術文献として、下記の特許文献2がある。
特開平04−355388号公報 特開平09−190585号公報
上記特許文献に記載されているようなコーナーリフレクタについて、電波反射によって、レーダシーカに対する欺瞞を行うことができるが、同時に赤外線シーカを欺瞞することはできず、別途熱源によって赤外線を発射させて行うシグネチャを発生させるデコイを用いる必要があった。
そこで、本発明の目的は、対レーダシーカ用のシグネチャ及び対赤外線のシグネチャを同時に発生させるためのデコイシステムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によれば、シーカを欺瞞するためのデコイシステムであって、
電波を反射させることによって前記欺瞞を行うコーナーリフレクタと、
前記欺瞞を行う空域へ前記コーナーリフレクタを移動させる移動装置と、を有し、
前記コーナーリフレクタは、電波を反射させる電波反射膜と、
前記電波反射膜を内部に有するバルーンと、からなり、
前記バルーンは、内部に50℃以上100℃以下の高温ガスを有する、ことを特徴とするデコイシステムが提供される。
また、本発明の実施形態によれば、前記移動装置は、地上又は艦艇に設置された発射台と、
前記コーナーリフレクタを収納する飛翔体と、
前記コーナーリフレクタの落下を遅らせるためのパラシュートと、を有し、
前記飛翔体は、発射台から前記欺瞞を行う空域に向かって発射され、所定の時間に前記コーナーリフレクタを展開させ、
前記コーナーリフレクタは、前記展開後、前記パラシュートと共に落下する。
また、本発明の別の実施形態によれば、前記移動装置は、前記コーナーリフレクタに前記ガスを膨張させるブロアと、
前記コーナーリフレクタを上空に浮上するための浮上装置と、
前記膨張前の前記コーナーリフレクタを収納する搭載スペースと、を有し、
前記ブロアは、外部の空気を取り込む吸引装置と、
前記空気を加熱する加熱装置と、
前記コーナーリフレクタを張り出し、加熱した前記空気によって膨張させる膨張装置と、を有する。
また、本発明の好ましい実施形態によれば、前記バルーンは、内部にガスが供給されると、ガス圧で膨張して環状になる環状体バルーンであり、
前記電波反射膜は、前記環状を含む平面に展開するように、外周縁部が前記環状体バルーンに取り付けられおり、
3つの前記環状体バルーンが、膨張時に互いに直交するように設けられている。
本発明によると、コーナーリフレクタのバルーン内部に、50℃以上100℃以下の高温ガスを入れることによって、電波反射を行うと同時に、赤外線が放射されるため、対レーダシーカ用のシグネチャ及び対赤外線のシグネチャを同時に発生させることができる。
従来技術におけるコーナーリフレクタの構成図を示す。 従来技術におけるコーナーリフレクタの作用を説明する図である。 本発明におけるコーナーリフレクタの図である。 本発明の第1形態におけるデコイシステムの図である。 本発明の第2形態におけるデコイシステムの図である。 本発明のデコイシステムで使用する環状型バルーンの構成図である。
本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図3は、本発明におけるコーナーリフレクタの図である。
図4は、本発明の第1形態におけるデコイシステムの図である。
この図において、1はコーナーリフレクタ、1aは電波反射膜、1bはバルーン、2は移動装置、3は飛翔体、4はパラシュート、5はデコイシステム、6aは発射台、6bは艦艇である。
この実施形態におけるデコイシステム5は、コーナーリフレクタ1にパラシュート4が接続されており、移動装置2によって発射された飛翔体3の展開が行われた後、コーナーリフレクタ1が海上又は地上に落下するまで敵等に対して欺瞞を行う。
コーナーリフレクタ1は、この例では、ガス圧で膨張して球状になるバルーン1bと、円形形状であって、互いに中心において直交している3つの電波反射膜1aを有しており、かかる電波反射膜によって、レーダシーカを欺瞞することができるものを想定している。
さらに、コーナーリフレクタ1は、この例では、内部に50℃〜100℃程度のガスを有しており、かかるガス温度によって、高レベルの赤外線を放射するため、赤外線シーカに対しても欺瞞することができる構成になっている。
ここで、コーナーリフレクタ1に充填するガスの温度は、低すぎると熱源として不十分であり、逆に高すぎると敵等が欺瞞していることに気がついてしまう恐れがある。
そのため、上記ガスの温度は60℃〜80℃程度に設定することがより望ましい。
また、上記ガスの温度を所定の温度に維持するようにコーナーリフレクタに保温装置(図示しない)を設置させておく構造であってもよい。
飛翔体3は、艦艇6bに搭載された発射台6aから発射され、所定の時間に展開され、コーナーリフレクタ1及びパラシュート4を放出する。
その後、パラシュート4を開き、接続されているコーナーリフレクタ1と共に落下を行う。
かかる落下を行っている間に、コーナーリフレクタ1が有する電波反射膜によってレーダシーカを欺瞞し、かつ、コーナーリフレクタ1内の高温ガスによって赤外線シーカを欺瞞することができる。
飛翔体3の展開は、予め所定時間に展開するように展開時間が設定可能な制御装置(図示しない)を有する構成であってよい。
一方、例えば、艦艇6b等から展開のタイミングについて信号を受信するための受信装置(図示しない)を有する構成にして、かかる信号を受信したタイミングで展開させる構成であってもよい。
パラシュート4は、上記飛翔体3の展開が行われると同時又は一定時間経過後に開くような構成でよい。
なお、この例において、発射台6aは艦艇6bに設置されているが、地上に設置されている形式でもよい。
図5は、本発明の第2形態におけるデコイシステムの図である。図5(A)は、デコイシステムの上面図であり、図5(B)は、デコイシステムの側面図である。
この図において、7は浮上装置、8はブロア、8aは吸引装置、8bは加熱装置、8cは膨張装置、9は搭載スペース、10はデコイシステムである。
この実施形態におけるデコイシステム10は、コーナーリフレクタ1及び移動装置2からなり、移動装置2によって浮上した後、艦上、海上又は地上に降下するまで敵等の欺瞞を行う。
移動装置2は、この例では、2機の浮上装置7を有しており、地上や艦艇等の甲板から垂直に浮上又は下降することができる。
ブロア8は移動装置2に内蔵又は接続されており、外部から空気を取り込むための吸引装置8a、取り込んだ空気を加熱するための加熱装置8b、コーナーリフレクタ1を搭載スペースから張り出させ、加熱した空気を送り込んで膨張させるための膨張装置8cを有している。
浮上装置7及びブロア8についての動力として移動装置2内にバッテリー(図示しない)を搭載させる構成であってもよい。
上記構成によれば、コーナーリフレクタ1の放出後において風等の影響を受けることなく自律的な運動ができる。
そのため、例えば、コーナーリフレクタ1について艦艇等と同様の動きをさせることによって、シーカをより高い確率で欺瞞する等の方法を取ることも可能になる。
また、動力としてバッテリー等を用いることによって、長時間にわたって欺瞞を行う空域に留まることが可能になるというメリットがある。
上述した図4及び図5の実施形態において使用するコーナーリフレクタ1において、球状のバルーンではなく、図6に記載されているように環状体のバルーンを使用することも可能である。
球状のバルーンに比較した場合に、環状体のバルーンは、気体を注入する領域が小さいため、素早い膨張を行うことができるというメリットを有している。
なお、図6において、11はコーナーリフレクタ、11aは電波反射膜、11bは環状体バルーン、12はガスボンベである。
この実施形態において、コーナーリフレクタ11は、電波反射膜11a及び環状体バルーン11bからなる。
電波反射膜11aは、この例において、導電性繊維を用いた布地によって形成されている。
導電性繊維は、例えば、ナイロンの繊維に金属膜(銅、銀など)をコーティングしたものであってよい。
この例において、電波反射膜11aは、3枚の円形の膜からなり、上記膨張時には平面が互いに直交用に組まれる構造になっている。好ましくは、電波反射膜11aは、各膜を二等分する弦が互いに直交するように組まれる形が望ましい。この構造によって、環状体バルーン11bの膨張時には互いに直交する3つの電波反射膜11aを1組として、8組の電波反射膜11aが設けられることになる。
環状体バルーン11bは、内部にガスが供給されると、ガス圧で膨張して環状になる。
環状体バルーン11bを使用することによって、例えば、球状バルーンに比べ格段に少ないガス量でコーナーリフレクタ11を膨張することが可能になる。
そのため、コーナーリフレクタ11の膨張に要する時間を短縮することができるというメリットがある。
なお、環状体バルーン11bは、ポリオレフィンやポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルムで形成されてよい。
また、好ましくは、環状体バルーン11bの外周を拘束用布で包むことによって、環状体バルーン11bが所定の限界体積以上に膨張することを抑制することが望ましい。
ガスボンベ12は、例えば、コーナーリフレクタ11が艦艇等から発射された飛翔体から放出されたことを契機に、図示しないガス供給装置によって、環状体バルーン11bにガスを注入して膨張させる。
図5に記載のコーナーリフレクタ1に代えて図6に記載のコーナーリフレクタ11を使用することによって、より迅速にコーナーリフレクタの膨張を行うことができるというメリットを有する。なお、ガスボンベとして火薬の燃焼ガスと通常の気体の圧縮ガスを混合させる複合式のガス発生器を用いることで、図5に記載の加熱装置8b、膨張装置8cを使わずに、50℃〜100℃のガスでバルーンを膨張させることができる。
また、例えば、搭載スペース9のようにコーナーリフレクタ11を収納するスペースを小さくすることができる。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明のコーナーリフレクタは、敵等を欺瞞させるために用いる以外の用途にも使用してもよい。例えば、本発明のコーナーリフレクタを、特許文献2のように、遭難者の居場所を知らせるために使用してもよい。
1 コーナーリフレクタ、2 移動装置、3 飛翔体、4 パラシュート、
5 デコイシステム、6a 発射台、6b 艦艇、7 浮上装置、
8 ブロア、8a 吸引装置、8b 加熱装置、8c 膨張装置、
9 搭載スペース、10 デコイシステム、
11 コーナーリフレクタ、11a 電波反射膜、
11b 環状体バルーン、12 ガスボンベ

Claims (4)

  1. シーカを欺瞞するためのデコイシステムであって、
    電波を反射させることによって前記欺瞞を行うコーナーリフレクタと、
    前記欺瞞を行う空域へ前記コーナーリフレクタを移動させる移動装置と、を有し、
    前記コーナーリフレクタは、電波を反射させる電波反射膜と、
    前記電波反射膜を内部に有するバルーンと、からなり、
    前記バルーンは、内部に50℃以上100℃以下の高温ガスを有する、ことを特徴とするデコイシステム。
  2. 前記移動装置は、地上又は艦艇に設置された発射台と、
    前記コーナーリフレクタを収納する飛翔体と、
    前記コーナーリフレクタの落下を遅らせるためのパラシュートと、を有し、
    前記飛翔体は、発射台から前記欺瞞を行う空域に向かって発射され、所定の時間に前記コーナーリフレクタを展開させ、
    前記コーナーリフレクタは、前記展開後、前記パラシュートと共に落下する、ことを特徴とする請求項1に記載のデコイシステム。
  3. 前記移動装置は、前記コーナーリフレクタに前記ガスを膨張させるブロアと、
    前記コーナーリフレクタを上空に浮上するための浮上装置と、
    前記膨張前の前記コーナーリフレクタを収納する搭載スペースと、を有し、
    前記ブロアは、外部の空気を取り込む吸引装置と、
    前記空気を加熱する加熱装置と、
    前記コーナーリフレクタを張り出し、加熱した前記空気によって膨張させる膨張装置と、を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のデコイシステム。
  4. 前記バルーンは、内部にガスが供給されると、ガス圧で膨張して環状になる環状体バルーンであり、
    前記電波反射膜は、前記環状を含む平面に展開するように、外周縁部が前記環状体バルーンに取り付けられおり、
    3つの前記環状体バルーンが、膨張時に互いに直交するように設けられている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のデコイシステム。
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