JP2015117910A - 腐食抑制装置付きボイラ及びボイラの腐食抑制方法 - Google Patents

腐食抑制装置付きボイラ及びボイラの腐食抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 過熱器管の腐食を効果的に抑制することができる腐食抑制装置付きボイラを提供すること。【解決手段】 燃焼排ガスが通る第2及び第3煙道21、22と、第3煙道22内に設けられている過熱器管27と、腐食抑制粒子を過熱器管27よりも排ガス流れで上流側に供給して過熱器管27の腐食を抑制するための腐食抑制装置59とを備える腐食抑制装置付きボイラ19において、腐食抑制装置59は、ボイラ19の周辺の雰囲気よりも高い温度の腐食抑制粒子を第1煙道21内に供給することができる構成である。【選択図】 図3

Description

本発明は、ボイラの過熱器管の腐食を防止するための腐食抑制装置を備える腐食抑制装置付きボイラ、及びボイラの腐食抑制方法に関する。
従来のボイラとして、燃料を燃焼炉で燃焼させ、その燃焼により発生する燃焼排ガスが有する熱によって過熱器で蒸気を過熱して、高温・高圧の過熱蒸気を発生するものがある。この過熱蒸気は、発電に利用することができる。
ここで、近年にあっては、CO削減や廃棄物の熱利用の観点から、例えば建設廃材系木質等のバイオマスや、廃タイヤ及び廃プラスチック等の廃棄物をボイラの燃料として活用することが進められている。
このようなバイオマス燃料や廃棄物燃料にあっては、燃料中に、例えばNaCl、KCl等の塩類や、鉛及び亜鉛等の重金属を含んでいる。従って、燃焼炉での燃焼により、例えば、KCl、NaCl、ZnCl、KSO、NaSO等から成る低融点(300°C程度)の溶融塩が生成され、このような溶融塩は、燃焼灰と共に後流側の過熱器に流れていく。この過熱器は、上記発電に利用される高温・高圧の蒸気を生成するものであるから、そのガス温度は、蒸気温度より高い温度に設定されており、流れて来たKCl、NaCl、ZnCl、KSO、NaSO等から成る溶融塩が、300°C以上の高温の過熱器を構成する過熱器管の表面に付着することによって、過熱器管が腐食するという問題を生じている。
次に、このように過熱器管が腐食するという問題を解決するための従来のボイラの腐食防止方法の一例について説明する(例えば、特許文献1参照。)。
このボイラの腐食抑制方法は、粒子径が0.1μm以上10μm未満の腐食抑制粒子を排ガス通路内に供給して(例えば吹き込んで)、この排ガス通路内に設けられている過熱器管の表面に付着させることで、過熱器管の腐食を抑制するものである。
このボイラの腐食抑制方法によると、粒子径が0.1μm以上10μm未満の腐食抑制粒子を、排ガス通路内に供給することによって、この供給した腐食抑制粒子を過熱器管の表面に対して熱泳動や慣性衝突によって付着させることができる。これによって、排ガス通路内で飛散する粒子径が0.1〜10μmの腐食性粒子が、過熱器管の表面に付着する付着重量及び付着面積を減少させることができ、過熱器管の腐食の進行を抑制することができる。
特開2013−53829号公報
しかし、上記従来のボイラの腐食抑制方法では、腐食抑制粒子の温度がボイラの外側周辺の雰囲気よりも高い温度に設定されていないので、腐食抑制粒子を排ガス通路内に供給したときに、腐食抑制粒子よりも極めて温度が高い排ガス通路内の燃焼排ガスの温度と、腐食抑制粒子の温度との間の大きい温度差のために、排ガス通路内に供給された腐食抑制粒子によって、その腐食抑制粒子付近の燃焼排ガス中の成分が冷やされる。その結果、腐食抑制粒子を核にして燃焼排ガス中の成分が凝縮され、腐食抑制粒子が粗大化してしまうことがある。
そうすると、この粗大化した腐食抑制粒子が、過熱器管の表面に付着することができたとしても、その腐食抑制粒子の外側表面にそれよりも粒子径が小さい腐食性粒子(溶融塩粒子)が付着すると、この粒子径の小さい腐食性粒子が拡散して、粒子径が大きい腐食抑制粒子どうしの隙間を通り抜けて、過熱器管の表面に付着することがある。
これによって、上記従来のボイラの腐食抑制方法では、過熱器管の腐食を効果的に抑制できないことがある。また、例えば過熱器管の腐食の進行が速いときは、腐食抑制粒子の供給重量を多くすることができるが、このようにすると、腐食抑制粒子の費用が嵩むという問題がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、過熱器管の腐食を効果的に抑制することができる腐食抑制装置付きボイラ及びボイラの腐食抑制方法を提供することを目的としている。
本発明に係る腐食抑制装置付きボイラは、燃焼排ガスが通る排ガス通路と、前記排ガス通路内に設けられている過熱器管と、腐食抑制粒子を前記排ガス通路内に供給して前記過熱器管の腐食を抑制するための腐食抑制装置とを備える腐食抑制装置付きボイラにおいて、前記腐食抑制装置は、前記ボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度の前記腐食抑制粒子を前記排ガス通路内に供給することを特徴とするものである。
本願発明に係る腐食抑制装置付きボイラによると、腐食抑制装置を使用して、腐食抑制粒子を排ガス通路内に供給することによって、この供給した腐食抑制粒子を過熱器管の金属界面やその外表面に形成される腐食層の表面(以下、単に「過熱器管の金属界面等」と言うこともある。)に付着させることができる。これによって、排ガス通路内で飛散する腐食性粒子が、過熱器管の金属界面等に付着する付着重量及び付着面積を減少させることができ、過熱器管の腐食の進行を抑制することができる。
そして、腐食抑制装置は、ボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度の腐食抑制粒子を排ガス通路内に供給することによって、過熱器管の腐食の進行を効果的に抑制することができる。
このように、過熱器管の腐食の進行を更に抑制することができるのは、排ガス通路内に供給される腐食抑制粒子の温度をボイラの周辺の雰囲気温度よりも高くすることによって、排ガス通路内の燃焼排ガスと腐食抑制粒子との温度差を小さくすることができるからである。そしてこのように温度差を小さくすると、排ガス通路内に供給された腐食抑制粒子によって、その腐食抑制粒子付近の燃焼排ガス中の成分が冷やされる程度を低減できる。これによって、腐食抑制粒子を核にして燃焼排ガス中の成分が凝縮することを抑えることができ、その結果、腐食抑制粒子が粗大化することを抑制できる。
このように、粗大化が抑制された腐食抑制粒子は、粗大化が抑制されない腐食抑制粒子よりも、腐食性粒子が過熱器管の金属界面等に付着する付着重量及び付着面積を減少させることができ、過熱器管の腐食の進行を効果的に抑制することができる。
この発明に係る腐食抑制装置付きボイラにおいて、前記腐食抑制粒子は、前記ボイラ以外の熱源、前記排ガス通路内の燃焼排ガス若しくは燃焼灰が保有する熱、又は前記ボイラで発生する蒸気が保有する熱を利用して、前記ボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度となっているものとするとよい。
このように、ボイラ以外の熱源を利用して、腐食抑制粒子がボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度となるようにすると、ボイラの稼働状態に拘わらず、腐食抑制粒子を所望の温度まで上げることができ、腐食抑制粒子の粗大化を適切に抑制することができる。そして、ボイラの蒸気を腐食抑制粒子の温度を上げるために使用しないので、ボイラの出力を低減させずに腐食抑制粒子の温度を上げることができる。また、このようにボイラの出力を低減させないので、本発明を既設のボイラに適用することができる可能性を高めることができる。
そして、排ガス通路内の燃焼排ガス又は燃焼灰が保有する熱を利用して、腐食抑制粒子がボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度となるようにすると、燃焼排ガス又は燃焼灰が保有する熱エネルギを有効に利用することができる。
また、ボイラで発生する蒸気のうち例えば余剰蒸気の一部が保有する熱を利用して、腐食抑制粒子がボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度となるようにすると、余剰蒸気が保有する熱エネルギを有効に利用することができる。
この発明に係る腐食抑制装置付きボイラにおいて、前記腐食抑制装置は、前記排ガス通路内に供給される前の前記腐食抑制粒子を加熱するための加熱装置を有し、前記加熱装置によって加熱されて温度が上昇した状態の前記腐食抑制粒子を前記排ガス通路内に供給するものとするとよい。
この腐食抑制装置によると、排ガス通路内に供給される前の腐食抑制粒子を加熱装置によって加熱することができ、この加熱されて温度が上昇した状態の腐食抑制粒子を排ガス通路内に供給することができる。この加熱装置が腐食抑制粒子を加熱するための熱源は、ボイラ以外の熱源、排ガス通路内の燃焼排ガスが保有する熱、又はボイラで発生する蒸気が保有する熱を利用することができる。
この発明に係る腐食抑制装置付きボイラにおいて、前記腐食抑制装置は、前記腐食抑制粒子をその融点よりも低い温度で前記排ガス通路内に供給するものとするとよい。
このように、腐食抑制粒子をその融点よりも低い温度で排ガス通路内に供給することによって、腐食抑制粒子が溶融して互いに結合することで粒子径が大きくなることを防ぐことができ、腐食抑制粒子を、その粒子径が元の小さい状態で、過熱器管の金属界面やその外表面に形成される腐食層の表面全体に付着させることができる。これによって、過熱器管の表面全体の腐食の進行を効果的に抑制することができる。
この発明に係る腐食抑制装置付きボイラにおいて、前記腐食抑制装置は、150〜200℃の温度の前記腐食抑制粒子を前記排ガス通路内に供給するものとするとよい。
このようにすると、過熱器管の腐食の進行をより効果的に抑制することができる。
この発明に係る腐食抑制装置付きボイラにおいて、前記腐食抑制装置が前記腐食抑制粒子を供給する領域は、前記排ガス通路内のガス温度が前記腐食抑制粒子の融点よりも低い領域であるものとするとよい。
このように、腐食抑制粒子を、排ガス通路内のガス温度がその腐食抑制粒子の融点よりも低い領域に供給することによって、腐食抑制粒子が溶融して互いに結合することや、ガス中の成分の一部が腐食抑制粒子を核にして凝縮することで粒子径が大きくなることを防ぐことができ、腐食抑制粒子を、その粒子径が元の小さい状態で、過熱器管の金属界面やその外表面に形成される腐食層の表面全体に付着させることができる。これによって、過熱器管の表面全体の腐食の進行を効果的に抑制することができる。
この発明に係る腐食抑制装置付きボイラにおいて、前記腐食抑制装置は、前記腐食抑制粒子を前記排ガス通路内に供給するための搬送用流動媒体として、搬送用ブロアから吹き出される空気、前記ボイラから排出される燃焼排ガス、又は前記ボイラで発生する蒸気を利用するものとするとよい。
このように、腐食抑制粒子を排ガス通路内に供給するための搬送用流動媒体として、ボイラで発生する蒸気を使用すると、蒸気が保有する運動エネルギを、腐食抑制粒子を排ガス通路内に供給するための搬送エネルギとして有効に利用することができる。
そして、燃焼排ガス又は蒸気を搬送用流動媒体として使用すると、燃焼排ガス又は蒸気が保有する熱を、腐食抑制粒子がボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度となるようにするための熱エネルギとして有効に利用することができる。
また、腐食抑制粒子を排ガス通路内に供給するための搬送用流動媒体として、搬送用ブロアから吹き出される空気を使用すると、搬送用ブロワを制御することで容易に腐食抑制粒子を排ガス通路内に適切に分散させて供給することができる。
この発明に係る腐食抑制装置付きボイラにおいて、前記腐食抑制粒子の粒子径が0.1μm以上10μm未満であるものとするとよい。
このように、腐食抑制粒子の粒子径を0.1μm以上10μm未満と規定したのは、過熱器管を腐食させる主な原因となっている腐食性粒子は、その粒子径が0.1〜10μmであり、かつ、NaやKの塩化物を含む粒子であり、このような腐食性粒子が、過熱器管の金属界面等に付着することによって、過熱器管の腐食が進行するからである。
そこで、当該腐食性粒子と同程度の粒子径が0.1μm以上10μm未満の腐食抑制粒子を、排ガス通路内に供給して過熱器管の金属界面等に付着させることによって、0.1〜10μmの腐食性粒子が過熱器管の金属界面等に付着する付着重量及び付着面積を小さくして、過熱器管の腐食の進行を抑制するようにした。
この発明に係る腐食抑制装置付きボイラにおいて、前記腐食抑制粒子は、前記ボイラで生成された燃焼灰であり、その粒子径が2μmを超えて10μm未満であるものとするとよい。
このように、粒子径が2μmを超えて10μm未満の燃焼灰を、排ガス通路内に供給することによって、過熱器管の腐食の進行を抑制することができるのは、粒子径が0.1μm以上であり2μm以下の燃焼灰は、腐食力が強いが、粒子径が2μmを超えて10μm未満の燃焼灰は、腐食力が弱いからである。従って、この腐食力が弱い粒子径が2μmを超えて10μm未満の燃焼灰を、排ガス通路内に供給することによって、当該ボイラで生成される燃焼灰による過熱器管に対する腐食力を低減することができる。そして、腐食抑制粒子として燃焼灰を使用すると、腐食抑制粒子の費用の低減を図ることができる。
この発明に係る腐食抑制装置付きボイラにおいて、前記腐食抑制粒子としての前記燃焼灰は、少なくとも当該燃焼灰が保有する熱を利用して、前記ボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度となっているものとするとよい。
このようにすると、燃焼灰が保有する熱エネルギを有効に利用することができる。
本発明に係るボイラの腐食抑制方法は、ボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度の腐食抑制粒子を前記ボイラの排ガス通路内に供給して、前記過熱器管の腐食を抑制することを特徴とするものである。
本発明に係るボイラの腐食抑制方法によると、本発明に係る腐食抑制装置付きボイラと同様に作用する。
本願発明に係る腐食抑制装置付きボイラ及びボイラの腐食抑制方法によると、粗大化が抑制される腐食抑制粒子を排ガス通路内に供給することによって、粗大化が抑制されない腐食抑制粒子(ボイラの周辺の雰囲気と同一又はそれよりも低い温度の腐食抑制粒子)を排ガス通路内に供給する場合よりも過熱器管の腐食の進行を抑制することができる。これによって、例えば過熱器管の腐食の進行を所定の速さに規定したときは、排ガス通路内に供給する腐食抑制粒子の供給重量を、本発明の粗大化が抑制される腐食抑制粒子を使用する場合は、粗大化が抑制されない腐食抑制粒子を使用する場合よりも少なくすることができて経済的である。
そして、本願発明に係る腐食抑制装置付きボイラ及びボイラの腐食抑制方法によると、従来よりも効果的に過熱器管の腐食の進行を抑制することができるので、ボイラを安定して長期間継続して使用できるようにすることができる。
この発明の第1実施形態に係る腐食抑制装置付きボイラの内部構造を示す概略斜視図である。 同第1実施形態に係る同ボイラの制御構成を示すブロック図である。 同第1実施形態に係る同ボイラを示すブロック図である。 同第1実施形態に係る同ボイラを説明するための図であり、粒子径の異なる燃焼灰中における各成分割合を示す図である。 同第1実施形態に係る同ボイラを説明するための図であり、粒子径の異なる燃焼灰による過熱器管を模擬した条件での金属片の腐食量を示す図である。 同第1実施形態に係る同ボイラを説明するための図であり、腐食抑制粒子の添加割合と過熱器管を模擬した条件での金属片の腐食量との関係を示す図である。 同第1実施形態に係る同ボイラを説明するための図であり、燃焼灰の添加割合と過熱器管を模擬した条件での金属片の腐食量との関係を示す図である。 同発明の第2実施形態に係る同ボイラを示すブロック図である。 同発明の第3実施形態に係る同ボイラを示すブロック図である。 同発明の第4実施形態に係る同ボイラを示すブロック図である。 同発明の第5実施形態に係る同ボイラを示すブロック図である。 同発明の第6実施形態に係る同ボイラを示すブロック図である。 同発明の第7実施形態に係る同ボイラを示すブロック図である。
まず、本願発明に係る腐食抑制装置付きボイラの基本原理について説明する。本願の発明者は、図1に示すボイラ19の第3煙道22内に飛散する粒子径が0.1〜10μmであり、かつ、NaやKの塩化物(例えばNaCl、KCl)を含む腐食性粒子(酸化剤としての粒子)が、第3煙道22内に設けられている過熱器管27の表面に付着することによって、過熱器管27の腐食が進行することを究明した。この粒子径は、例えばカスケードインパクター方式にて測定して得られた値である。
そこで、当該腐食性粒子と同程度の粒子径(0.1μm以上10μm未満)の腐食抑制粒子を、例えば第2煙道21内に供給して過熱器管27の表面に付着させることによって、燃焼灰に含まれている粒子径が0.1〜10μmの腐食性粒子が過熱器管27の表面に付着する付着重量及び付着面積を小さくして、過熱器管27の腐食の進行を抑制するようにした。
更に、この腐食抑制粒子による腐食抑制メカニズムについて詳しく説明する。
(1)粒子径が0.1〜2μmの腐食性粒子について
粒子径が0.1〜2μmの腐食性粒子は、主として熱泳動によって過熱器管27の金属界面等に付着する。そして、第3煙道22内を飛散する粒子のうち、粒子径が0.1〜2μmの粒子には、NaやKの塩化物を含む当該腐食性粒子が中心となって多く存在しており、当該腐食性粒子は、高い腐食力を有している。
従って、これらの腐食性粒子が、過熱器管27の金属界面等に付着することによって腐食が生じる。
そこで、この実施形態に係る腐食抑制装置付きボイラ19によると、腐食抑制装置59(図1には、腐食抑制装置59の供給口59aを使用して、粒子径が0.1μm以上10μm未満の腐食抑制粒子を、第2煙道21内に供給することによって(例えば吹込むことによって)、この供給した腐食抑制粒子を、第3煙道22内に設けられている過熱器管27の金属界面等に対して熱泳動によって付着させることができる。これによって、第3煙道22内の粒子径が0.1〜2μmの腐食性粒子が、過熱器管27の金属界面等に付着する付着重量及び付着面積を減少させることができ、過熱器管27の腐食の進行を抑制することができる。
(2)粒子径が2〜10μmの腐食性粒子について
粒子径が2〜10μmの腐食性粒子には、過熱器管27の金属界面等に対して熱泳動によって付着するものもあるが、慣性衝突によって過熱器管27の金属界面等に付着するものも多く存在している。
そして、第3煙道22内に飛散する粒子(燃焼灰)のうち、粒子径が2〜10μmの粒子には、粒子径が0.1〜2μmの粒子と比較して、NaやKの塩化物を含む腐食性粒子よりも腐食性の弱い粒子が多く含まれているために、過熱器管27に対する腐食力は、前記(1)の場合よりも小さいと言える。
また、腐食が進行するには、腐食性粒子が過熱器管27の金属界面等に連続的に付着することが必要であるが、腐食抑制装置59を使用して、粒子径が0.1μm以上10μm未満の腐食抑制粒子を、第2煙道21内に供給して、この供給した腐食抑制粒子が過熱器管27の金属界面等に対して慣性衝突や熱泳動によって付着すると、この過熱器管27の金属界面等に慣性衝突等によって付着する腐食性粒子が、過熱器管27の金属界面にまで拡散して付着することを抑制することができる。これによって、過熱器管27の腐食の進行を抑制することができる。
(3)粒子径が10μm以上の腐食抑制粒子について
腐食抑制装置59を使用して、粒子径が10μm以上の腐食抑制粒子を、第2煙道21内に供給することによって、この供給した腐食抑制粒子を過熱器管27の金属界面等に付着させた場合は、粒子径が10μm以上の腐食抑制粒子どうしの隙間から粒子径が0.1〜10μmの腐食性粒子が入り込んで、過熱器管27の金属界面等に付着してしまう可能性が大きい。よって、粒子径が10μm以上の腐食抑制粒子を使用すると、粒子径が0.1〜10μmの腐食性粒子が原因とする過熱器管27の腐食を殆ど抑制することはできない。
従って、この実施形態では、粒子径が0.1〜10μmの腐食性粒子と同程度の粒子径(0.1μm以上10μm未満)の腐食抑制粒子を、第2煙道21内に供給して過熱器管27の表面に付着させることによって、0.1〜10μmの腐食性粒子が過熱器管27の表面に付着する付着重量及び付着面積を小さくして、過熱器管27の腐食の進行を抑制するようにした。
次に、本発明に係る腐食抑制装置付きボイラ19及びボイラの腐食抑制方法の第1実施形態を、図1〜図3を参照して説明する。図1に示す腐食抑制装置付きボイラ(以下、単に「ボイラ」と言うこともある。)19は、燃料を燃焼炉10で燃焼させて、その燃焼により発生する燃焼排ガスが有する熱によって過熱器管27を過熱して、高温・高圧の過熱蒸気を発生することができるものである。
そして、このボイラ19には、腐食抑制装置59が設けられており、この腐食抑制装置59が、腐食抑制粒子を第2煙道21(排ガス通路)内に供給することによって、この後流側に設けられている過熱器管27の腐食を抑制することができるようになっている。
また、図3に示す腐食抑制装置59は、ボイラ19の外側周辺の雰囲気よりも高い温度の腐食抑制粒子を第2煙道21内に供給するようにしている。このようにしているのは、後述するように、過熱器管27に対する腐食抑制粒子による腐食抑制をより効果的にするためである。
この図1に示すボイラ19は、燃焼炉10としての例えばごみ焼却炉を適用している排熱ボイラであり、過熱器管27を通して得られる高温・高圧の過熱蒸気を利用して発電を行う発電機11を備えている。
ごみ焼却炉(燃焼炉)10は、図1に示すように、ごみを供給するホッパ12を備えている。ホッパ12は、シュート13を介して主燃焼室14に繋がっており、ホッパ12から供給されたごみは、シュート13を通って主燃焼室14に送られる。主燃焼室14には、乾燥ストーカ15、燃焼ストーカ16及び後燃焼ストーカ17が設けられている。各ストーカ15,16,17の下方から一次空気が送られており、また主燃焼室14の天井14aから二次空気が送られている。
図1に示す主燃焼室14のごみは、まず乾燥ストーカ15に送られ、一次空気及び主燃焼室14の輻射熱により乾燥され着火される。着火したごみは、燃焼ストーカ16に送られる。また着火したごみからは、熱分解により可燃性ガスが発生する。この可燃性のガスは、一次空気により主燃焼室14の上部のガス層に送られ、このガス層にて二次空気と共に炎燃焼する。この炎燃焼に伴う熱輻射によりごみは、更に昇温される。着火したごみの一部は、燃焼ストーカ16にて燃焼し、残りの未燃焼分は、後燃焼ストーカ17へと送られる。未燃焼分のごみは、後燃焼ストーカ17で燃焼させられ、燃焼後に残った焼却灰は、シュート18から外部へと排出される。
また、主燃焼室14は、図1に示すように、このボイラ19が備えている放射室20に接続されており、ごみの燃焼により生じた燃焼排ガスが、主燃焼室14から放射室20に送られてくる。この燃焼排ガスは、放射室20で再度燃焼した後に、ボイラ19の第2煙道21を通って第3煙道22へと導かれ、その後、図3に示す排ガス処理設備60で無害化の処理が成されてから大気に放出される。
この図1に示すボイラ19には、放射室20及び第2煙道21を規定する壁の各々に、ボイラドラム24に接続された複数の水管23が設けられている。水管23は、その中にボイラドラム24から送られてくる水が流れている。水管23内の水は、放射室20又は第2煙道21の廃熱を回収して、その一部が蒸発して汽水となりボイラドラム24へと戻される。ボイラドラム24に戻った汽水は、一部が気化して蒸気となっている。蒸気は、ボイラドラム24から第3煙道22に設けられた過熱器25へと送られて過熱される。このように過熱されて高温高圧となった過熱蒸気は、タービン26へと送られ、発電機11を駆動する。
上記のように構成されたボイラ19によると、燃焼時に揮発した物質、並びに、焼却灰の一部(総称して「焼却灰等」と言う。)が燃焼排ガスにより放射室20及び第2煙道21、並びに第3煙道22へと運ばれ、そして水管23及び過熱器25の過熱器管27に付着して堆積する。このような焼却灰等は、高い腐食性を有しており、高温の過熱器25の過熱器管27を腐食させる要因となっている。
次に、腐食抑制装置59について説明する。この腐食抑制装置59は、図1に示す過熱器管27の腐食を抑制するための装置である。そして、この腐食抑制装置59は、腐食抑制粒子を第2煙道21内に供給することができる粒子供給装置を備えており、図1には、腐食抑制粒子を第2煙道21内に供給するための供給口59aが側壁部に設けられている。
この腐食抑制粒子は、粒子径が0.1μm以上10μm未満の粒子であって、Ca、Si、Al、Mg及びFeのうち少なくとも1つの元素を主成分とする化合物であり、例えばCaO、SiOである。
そして、この腐食抑制粒子は、融点が800℃以上である。腐食抑制装置59がこの腐食抑制粒子を供給する領域は、ボイラ19の排ガス通路内のガス温度が腐食抑制粒子の融点よりも低い領域である。つまり、腐食抑制粒子が、その供給された領域の燃焼排ガスによって、腐食抑制粒子が溶融して互いに結合して粒子径が大きくならないようなガス温度の領域である。この実施形態では、腐食抑制粒子を第2煙道21内に供給するようにしてあり、この第2煙道21は、その内側を流れる燃焼排ガスのガス温度が800℃よりも低い領域である。
更に、この実施形態では、例えば腐食抑制粒子よりも粒子径が大きい粉体(例えば焼却灰)に腐食抑制粒子を混合して得られた粉状の混合物質を、腐食抑制装置59を使用して第2煙道21内に供給するようにしている。
次に、図1及び図2に示す腐食検出装置30、制御部100及び腐食抑制装置59について説明する。
腐食検出装置30は、図1に示すように、ボイラ19の第3煙道22の側壁部であって、過熱器25よりも燃焼排ガスの流れ方向の上流側に設けられ、先端の検出部が第3煙道22内に位置している。この腐食検出装置30は、第3煙道22内に設けられた一対の電極(図示せず)を有し、この一対の電極間の電気抵抗の変化に基づいて過熱器管27の腐食の程度を検出して、その腐食の程度と対応する腐食検出信号を生成するようになっている。
制御部100は、腐食検出装置30が生成する腐食検出信号に基づいて腐食抑制装置59を制御して、腐食抑制粒子の供給重量を制御するものである。
次に、図3を参照して、腐食抑制装置59の全体を説明する。図3に示すように、腐食抑制粒子の供給口59aには、搬送管61の先端部が接続しており、この搬送管61の基端部は、搬送用ブロア62の吹出し口に接続している。そして、腐食抑制粒子を貯留するための貯留槽63の底部に供給管64の一端部が接続しており、この供給管64の他端部が搬送管61の途中の部分に接続部65で接続している。
この腐食抑制装置59によると、搬送用ブロア62が外気(空気)を吸い込んで吹出し口からその吸い込んだ空気(搬送用流動媒体)を吹き出すと、その吹き出された空気は、搬送管61及び供給口59aを通って第2煙道21内に供給される。このとき、貯留槽63に貯留されている腐食抑制粒子が、図示しない供給装置によって供給管64を通って搬送管61に供給され、搬送用ブロア62から吹き出された空気と共に第2煙道21内に供給され、腐食抑制粒子を過熱器管27の表面に付着させることができる。
また、搬送管61の途中であって接続部65の上流側には、加熱装置66が設けられている。この加熱装置66は、搬送管61内を流れる空気を加熱するためのものであり、例えば熱交換器である。この加熱装置66によると、搬送管61内を流れる空気を加熱することができ、この加熱された空気は、搬送管61内で腐食抑制粒子と接触してこの腐食抑制粒子を加熱することができる。
この腐食抑制装置59によると、腐食抑制粒子が第2煙道21内に供給される前において、腐食抑制粒子を加熱することができ、このように加熱されてボイラ19の周辺の雰囲気よりも温度が上昇した状態の腐食抑制粒子を第2煙道21内に供給することができる。
この加熱装置66が搬送管61内を流れる空気を加熱する温度は、供給口59aから第2煙道21内に供給される腐食抑制粒子の温度が例えば150〜200℃となるようにすることができる温度である。因みに、第2煙道21内の燃焼排ガスの温度は、約800℃である。
このように、腐食抑制粒子が150〜200℃の温度となるように加熱するのは、腐食抑制粒子をこの程度の温度にまで上げることによって、過熱器管27に対する腐食抑制粒子による腐食抑制効果が向上するからである。そして、腐食抑制粒子をその融点(800℃以上)よりも低い温度に加熱するためである。また、腐食抑制粒子を加熱するために掛かる熱エネルギの消費量を節約するためでもある。
そして、加熱装置66によって腐食抑制粒子を加熱するための熱源(熱交換器に供給する熱)としては、例えばボイラ19以外の熱源、ボイラ19の排ガス通路内の燃焼排ガスが保有する熱、又はボイラ19で発生する蒸気が保有する熱を利用することができる。なお、ボイラ19以外の熱源としては、例えば灯油等の燃料を燃焼させたときに発生する燃焼排ガスを挙げることができる。
また、図3に示すように、腐食抑制粒子を第2煙道21内に供給するための搬送用流動媒体として、搬送用ブロア62から吹き出される空気を使用しているので、搬送用ブロワを制御することで容易に腐食抑制粒子を排ガス通路内に適切に分散させて供給することができる。
次に、上記のように構成された腐食抑制装置付きボイラ19及びボイラの腐食抑制方法の作用について説明する。この実施形態に係る腐食抑制装置付きボイラ19によると、図1に示す腐食抑制装置59を使用して、粒子径が0.1μm以上10μm未満の腐食抑制粒子(例えばCaO、SiO)を、第2煙道21内に供給することによって、この供給した腐食抑制粒子を過熱器管27の金属界面やその外表面に形成される腐食層の表面(過熱器管27の金属界面等)に対して熱泳動や慣性衝突によって付着させることができる。これによって、第3煙道22内で飛散する粒子径が0.1〜10μmの腐食性粒子(例えばKCl、NaCl)が、過熱器管27の金属界面等に付着する付着重量及び付着面積を減少させることができ、過熱器管27の腐食の進行を抑制することができる。
そして、腐食抑制装置59は、ボイラ19の周辺の雰囲気よりも高い温度の腐食抑制粒子を第2煙道21内に供給することによって、過熱器管27の腐食の進行を効果的に抑制することができる。
このように、過熱器管27の腐食の進行を効果的に抑制することができるのは、第2煙道21内に供給される腐食抑制粒子の温度をボイラ19の周辺の雰囲気よりも高くすることによって、第2煙道21内と腐食抑制粒子との温度差を小さくすることができるからである。そしてこのように温度差を小さくすると、第2煙道21内に供給された腐食抑制粒子によって、その腐食抑制粒子付近の燃焼排ガス中の成分が冷やされる程度を低減できる。これによって、腐食抑制粒子を核にして燃焼排ガス中の成分が凝縮することを抑えることができ、その結果、腐食抑制粒子が粗大化することを抑制できる。
このようにして粗大化が抑制された粒子径が0.1μm以上10μm未満の腐食抑制粒子は、粗大化が抑制されない腐食抑制粒子よりも、腐食性粒子が過熱器管27の金属界面等に付着する付着重量及び付着面積を減少させることができ、過熱器管27の腐食の進行を効果的に抑制することができる。
これによって、例えば過熱器管27の腐食の進行を所定の速さに規定したときは、第2煙道21内に供給する腐食抑制粒子の供給重量を、この実施形態の粗大化が抑制される腐食抑制粒子を使用する場合は、粗大化が抑制されない腐食抑制粒子(ボイラ19の周辺の雰囲気と同一又はそれよりも低い温度の腐食抑制粒子)を使用する場合よりも少なくすることができて経済的である。
従って、従来よりも効果的に過熱器管27の腐食の進行を抑制することができる。よって、ボイラ19を安定して長期間継続して使用できるようにすることができる。
そして、図3に示す加熱装置66において、ボイラ19以外の熱源を利用して、腐食抑制粒子がボイラ19の周辺の雰囲気よりも高い温度となるようにすると、ボイラ19の稼働状態に拘わらず、腐食抑制粒子を所望の温度まで上げることができ、腐食抑制粒子の粗大化を適切に抑制することができる。そして、ボイラ19の蒸気を腐食抑制粒子の温度を上げるために使用しないので、ボイラ19の出力を低減させずに腐食抑制粒子の温度を上げることができる。また、このようにボイラ19の出力を低減させないので、この実施形態の腐食抑制装置59を既設のボイラ19に適用することができる可能性を高めることができる。
そして、加熱装置66において、ボイラ19の排ガス通路内の燃焼排ガス又は燃焼灰が保有する熱を利用して、腐食抑制粒子がボイラ19の周辺の雰囲気よりも高い温度となるようにすると、燃焼排ガス又は燃焼灰が保有する熱エネルギを有効に利用することができる。
また、加熱装置66において、ボイラ19で発生する蒸気のうち例えば余剰蒸気の一部が保有する熱を利用して、腐食抑制粒子がボイラ19の周辺の雰囲気よりも高い温度となるようにすると、余剰蒸気が保有する熱エネルギを有効に利用することができる。
更に、図3に示す加熱装置66は、腐食抑制粒子をその融点(800℃以上)よりも低い温度に加熱するようにしている。
このように、腐食抑制粒子をその融点よりも低い温度に加熱して第2煙道21内に供給することによって、腐食抑制粒子が溶融して互いに結合することで粒子径が大きくなることを防ぐことができ、腐食抑制粒子を、その粒子径が元の小さい状態(例えば粒子径が0.1μm以上10μm未満の状態)で、過熱器管27の金属界面やその外表面に形成される腐食層の表面全体に付着させることができる。これによって、過熱器管27の表面全体の腐食の進行を効果的に抑制することができる。
そして、腐食抑制装置59は、150〜200℃の温度の腐食抑制粒子を第2煙道21内に供給するようにしている。このようにすると、過熱器管27の腐食の進行をより効果的に抑制することができる。
また、腐食抑制装置59が腐食抑制粒子を供給する領域は、排ガス通路内のガス温度が腐食抑制粒子の融点よりも低い第2煙道21内の領域としている。
このように、腐食抑制粒子を、ボイラ19の排ガス通路内のガス温度がその腐食抑制粒子の融点よりも低い第2煙道21内の領域に供給することによって、腐食抑制粒子が溶融して互いに結合することで粒子径が大きくなることを防ぐことができ、腐食抑制粒子を、その粒子径が元の小さい状態(例えば粒子径が0.1μm以上10μm未満の状態)で、過熱器管27の金属界面やその外表面に形成される腐食層の表面全体に付着させることができる。これによって、過熱器管27の表面全体の腐食の進行を効果的に抑制することができる。
そして、腐食抑制粒子は、Ca、Si、Al、Mg及びFeのうち少なくとも1つの元素を主成分とする化合物であるので、比較的入手し易い元素を主成分とする化合物を使用して、過熱器管27の腐食の進行を抑制することができる。
また、腐食抑制粒子よりも粒子径が大きい粉体(例えば焼却灰)に腐食抑制粒子を混合して得られた粉状の混合物質を、腐食抑制装置59を使用して第2煙道21内に供給するようにしているので、第2煙道21内に供給しようとする腐食抑制粒子の重量が小さい場合でも、腐食抑制装置59を使用して、所望の重量の腐食抑制粒子を精度よく第2煙道21内に供給することができる。そして、腐食抑制粒子が混合される粉体として、腐食抑制粒子よりも粒子径の大きい安価なもの、例えば焼却灰を使用することによって、当該粉体のコストの低減を図ることができる。
次に、図4〜図7の説明をする。図4は、粒子径が異なる燃焼灰中における各成分割合を示している。図4では、Ca(カルシウム)、Cl(塩素)、Na+K(ナトリウム、カリウム)の合計が1となるように表してある。そして、粒子径が小の粒子とは、粒子径Dp≦2μmの粒子である。粒子径が中の粒子とは、2μm<粒子径Dp<10μmの粒子である。粒子径が大の粒子とは、粒子径Dp≧10μmの粒子である。
この図4から分かるように、粒子径が小の燃焼灰(粒子)は、約98%が腐食力の強いCl及びNa+Kで構成され、腐食力を有しない不活性なCaが僅かに含まれている。よって、粒子径が小の燃焼灰は、腐食力が極めて強いと言える。
粒子径が中の燃焼灰は、約62%が腐食力の強いCl及びNa+Kで構成されているが、残りの約38%は、腐食力を有しないCaで構成されている。よって、粒子径が中の燃焼灰は、粒子径が小の燃焼灰よりも腐食力が弱いと言える。
粒子径が大の燃焼灰は、約38%が腐食力の強いCl及びNa+Kで構成されているが、残りの約62%は、腐食力を有しないCaで構成されている。よって、粒子径が大の燃焼灰は、粒子径が小、中の燃焼灰よりも腐食力が弱いと言える。
図5は、粒子径の異なる燃焼灰による、過熱器管27を模擬した条件での金属片(以下、「模擬過熱器管」と言う。)の腐食量を示している。この図5から分かるように、粒子径が小の燃焼灰は、粒子径が中の燃焼灰と比較して、腐食力が極めて強いと言える。そして、粒子径が中の燃焼灰は、腐食力が弱いと言える。図には示さないが、粒子径が大の燃焼灰は、腐食力が極めて弱いものである。
図6は、腐食抑制粒子の添加割合と模擬過熱器管の腐食量との関係を示す図である。つまり、腐食性の強い粒子径が小の燃焼灰に対して、粒子径が小の腐食抑制粒子を添加する場合において、この腐食抑制粒子の添加割合を増加させていくと、模擬過熱器管の腐食量が低減していくことが分かる。この図から分かるように、腐食抑制粒子の添加割合を約50%程度にすると、腐食抑制粒子を添加しない場合と比較して、腐食量を約2/5に低減することができ、大きな腐食抑制効果を得ることができる。
図7は、燃焼灰の添加割合と模擬過熱器管の腐食量との関係を示す図である。図6では、粒子径が小の腐食抑制粒子を、腐食性の強い粒子径が小の燃焼灰に添加したが、図7では、粒子径が中の燃焼灰を、腐食性の強い粒子径が小の燃焼灰に添加した例を示している。この粒子径が中の燃焼灰は、図5から分かるように、腐食性が弱いので、添加割合を約50%程度にすると、大きな腐食抑制効果を得ることができることが分かる。
次に、本発明に係る腐食抑制装置付きボイラの第2実施形態を、図8を参照して説明する。図8に示す第2実施形態の腐食抑制装置付きボイラ68と、図3に示す第1実施形態の腐食抑制装置付きボイラ19とが相違するところは、腐食抑制装置69と59が相違するところである。
そして、図3に示す第1実施形態の腐食抑制装置59と、図8に示す第2実施形態の腐食抑制装置69とが相違するところは、図3に示す第1実施形態では、搬送管61の途中に加熱装置66を設け、この加熱装置66によって搬送管61内を流れる空気を加熱し、そして、この加熱された空気が搬送管61内で腐食抑制粒子と接触してこの腐食抑制粒子を加熱することができるようにしたのに対して、図8に示す第2実施形態では、貯留槽63をその外部から熱交換器等の加熱装置70によって加熱することによって、又はこの貯留槽63の内部に熱交換器等の加熱装置を配置して、この貯留槽63内に収容されている腐食抑制粒子を加熱しているところである。
この図8に示す第2実施形態の腐食抑制装置69によると、加熱装置70を貯留槽63に設ける構成としたので、加熱装置を貯留槽63とは別個に設ける場合と比較して、腐食抑制装置69の構造の簡単化、費用の低減、及び設置スペースの狭小化を図ることができる。
これ以外は、第1実施例の腐食抑制装置付きボイラ19と同等の構成であり同様に作用するので、同等部分を同一の図面符号で示し、それらの説明を省略する。
次に、本発明に係る腐食抑制装置付きボイラの第3実施形態を、図9を参照して説明する。図9に示す第3実施形態の腐食抑制装置付きボイラ72と、図3に示す第1実施形態の腐食抑制装置付きボイラ19とが相違するところは、腐食抑制装置73と59が相違するところである。
この図9に示す腐食抑制装置73は、第1搬送管74及び第2搬送管75を有し、この第1搬送管74の基端部は、排気ガス処理設備60の出口に設けられている第1排気ダクト76に接続しており、この第1搬送管74の先端部が搬送用ブロア62の吸込み口に接続している。そして、この搬送用ブロア62の吹出し口に第2搬送管75の基端部が接続しており、この第2搬送管75の先端部が腐食抑制粒子の供給口59aに接続している。そして、腐食抑制粒子を貯留するための貯留槽63の底部に供給管64の一端部が接続しており、この供給管64の他端部が第2搬送管75の途中の接続部65に接続している。
この腐食抑制装置73によると、搬送用ブロア62が、排気ガス処理設備60から排出される無害化された燃焼排ガスを第1排気ダクト76及び第1搬送管74を介して吸い込んで、その吸い込んだ燃焼排ガス(搬送用流動媒体)をその吹出し口から吹き出すことができ、その吹き出された燃焼排ガスは、第2搬送管75及び供給口59aを通って第2煙道21内に供給される。このとき、貯留槽63に貯留されている腐食抑制粒子が、図示しない供給装置によって供給管64を通って第2搬送管75に供給され、搬送用ブロア62から吹き出された燃焼排ガスと共に供給口59aを通って第2煙道21内に供給され、腐食抑制粒子を過熱器管27の表面に付着させることができる。
そして、この腐食抑制装置73によると、腐食抑制粒子を第2煙道21内に供給するための搬送用流動媒体として、排気ガス処理設備60から排出される燃焼排ガスを使用しているので、燃焼排ガスが保有する熱を、腐食抑制粒子がボイラ19の周辺の雰囲気よりも高い温度となるようにするための熱エネルギとして有効に利用することができる。よって、図3に示す加熱装置66を省略することが可能である。
因みに、排気ガス処理設備60から排出される燃焼排ガスの温度は、150〜170℃であり、腐食抑制粒子を150〜170℃に加熱することができる。
そして、図9に示す第3実施形態において、排気ガス処理設備60の出口から取り出される燃焼排ガスが保有する熱エネルギが、腐食抑制粒子を例えば150〜170℃で安定して供給口59aから供給するための熱エネルギとして不足する場合や、それ以上の温度に加熱する場合は、第2搬送管75に加熱装置66を設けて、この加熱装置66によって第2搬送管75内を流れる燃焼排ガスを加熱してもよい。
これ以外は、第1実施例の腐食抑制装置付きボイラ19と同等の構成であり同様に作用するので、同等部分を同一の図面符号で示し、それらの説明を省略する。
次に、本発明に係る腐食抑制装置付きボイラの第4実施形態を、図10を参照して説明する。図10に示す第4実施形態の腐食抑制装置付きボイラ78と、図9に示す第3実施形態の腐食抑制装置付きボイラ72とが相違するところは、腐食抑制装置79と73が相違するところである。
そして、図10に示す第4実施形態の腐食抑制装置79と、図9に示す第3実施形態の腐食抑制装置73とが相違するところは、図9に示す第3実施形態では、排気ガス処理設備60から排出される燃焼排ガスを取り出して、この燃焼排ガスと共に腐食抑制粒子を搬送用ブロア62によって第2煙道21内に供給するようにしたのに対して、図10に示す第4実施形態では、ボイラ78から蒸気を取り出して、この蒸気を腐食抑制粒子と共に、蒸気の運動エネルギによって第2煙道21内に供給するようにしたところである。
このように蒸気を使用すると、この蒸気が保有する運動エネルギ及び熱エネルギを有効に利用することができる。そして、この利用する蒸気として、ボイラ78で発生する蒸気のうち例えば余剰蒸気の一部を利用するようにすれば、余剰蒸気が保有する熱エネルギを有効に利用することができ、加熱装置66を省略することができる。また、搬送用ブロア62を省略することが可能である。
これ以外は、第3実施例の腐食抑制装置付きボイラ72と同等の構成であり同様に作用するので、同等部分を同一の図面符号で示し、それらの説明を省略する。
次に、本発明に係る腐食抑制装置付きボイラの第5実施形態を、図11を参照して説明する。図11に示す第5実施形態の腐食抑制装置付きボイラ81と、図9に示す第3実施形態の腐食抑制装置付きボイラ72とが相違するところは、腐食抑制装置83と73が相違するところである。
つまり、図9に示す第3実施形態の腐食抑制装置73は、貯留槽63に貯留されている腐食抑制粒子を第2搬送管75に供給して、この腐食抑制粒子を燃焼排ガスと共に搬送用ブロア62によって第2煙道21内に供給するようにしたものである。
これに対して、図11に示す第5実施形態の腐食抑制装置83は、排気ガス処理設備60のバグフィルタ60aで捕集された燃焼灰を取り出して、この燃焼灰を分級装置84によって分級し、そして、この分級された粒子径が小及び中の燃焼灰(腐食抑制粒子)を第2搬送管75に供給して、この粒子径が小及び中の燃焼灰(腐食抑制粒子)を燃焼排ガスと共に搬送用ブロア62によって第2煙道21内に供給するようにしたものである。
この粒子径が小及び中の燃焼灰(腐食抑制粒子)は、図4に示す粒子径が10μm未満の燃焼灰である。そして、分級装置84によって分級された粒子径が大の10μm以上の燃焼灰は、別の場所で貯留される。
ただし、この実施形態では、燃焼灰から分級装置84によって粒子径が小及び中の10μm未満の燃焼灰を分級して、この燃焼灰を腐食抑制粒子として使用したが、これに代えて、燃焼灰から分級装置84によって粒子径が中の2μmを超えて10μm未満の燃焼灰を分級して、この燃焼灰を腐食抑制粒子として使用することが好ましい。
このように、粒子径が小及び中の10μm未満の燃焼灰に代えて、粒子径が中の2μmを超えて10μm未満の燃焼灰を、第2煙道21内に供給することによって、過熱器管27の腐食の進行を効果的に抑制することができるのは、図5に示す粒子径が小の0.1μm以上であり2μm以下の燃焼灰は、腐食力が強いが、粒子径が中の2μmを超えて10μm未満の燃焼灰は、腐食力が弱いからである。従って、この腐食力が弱い粒子径が2μmを超えて10μm未満の燃焼灰を、第2煙道21内に供給することによって、当該ボイラで生成される燃焼灰による過熱器管27に対する腐食力を効果的に低減することができる。
そして、腐食抑制粒子としての燃焼灰は、少なくとも当該燃焼灰が保有する熱を利用して、ボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度となっているようにするとよい。このようにすると、燃焼灰が保有する熱エネルギを有効に利用することができ、加熱装置66を省略することができる。そして、燃焼灰を腐食抑制粒子として使用することによって、腐食抑制粒子の費用を削減することができる。
ただし、図11に示す第5実施形態では、排気ガス処理設備60から排出される燃焼排ガスを取り出して、この燃焼排ガスと共に腐食抑制粒子(燃焼灰)を搬送用ブロア62によって第2煙道21内に供給するようにしたが、これに代えて、図10に示すものと同様に、ボイラ81から蒸気を取り出して、この蒸気と共に腐食抑制粒子を第2煙道21内に供給するようにしてもよい。
このように蒸気を使用すると、この蒸気が保有する運動エネルギ及び熱エネルギを有効に利用することができる。そして、この利用する蒸気として、ボイラで発生する蒸気のうち例えば余剰蒸気の一部を利用するようにすれば、余剰蒸気が保有する熱エネルギを有効に利用することができる。そして、搬送用ブロア62を省略することが可能である。
これ以外は、図9に示す第3実施例の腐食抑制装置付きボイラ72と同等の構成であり同様に作用するので、同等部分を同一の図面符号で示し、それらの説明を省略する。
そして、図11に示す第5実施形態において、排気ガス処理設備60の出口から取り出される燃焼排ガスが保有する熱エネルギが、腐食抑制粒子を例えば150〜170℃で安定して供給口59aから第2煙道21内に供給するための熱エネルギとして不足する場合は、図12に示す第6実施形態の腐食抑制装置88のように、第2搬送管75に図3に示す加熱装置66を設けて、この加熱装置66によって第2搬送管75内を流れる燃焼排ガスを加熱してもよい。
ただし、この加熱装置66は、第2搬送管75において、分級管86との接続部87よりも上流側に設けられている。この接続部87は、分級装置84から粒子径が小、中の燃焼灰(腐食抑制粒子)が供給される分級管86と、第2搬送管75との接続部である。そして、加熱装置66を第2搬送管75において接続部87よりも上流側に設けているのは、加熱装置66を第2搬送管75において接続部87よりも下流側に設けると、第2搬送管75の当該下流側部分が、加熱された燃焼灰によって詰まる恐れがあるからである。
また、図11に示す第5実施形態では、排気ガス処理設備60から排出される燃焼排ガスを取り出して、この燃焼排ガスと共に腐食抑制粒子(燃焼灰)を搬送用ブロア62によって供給口59aから第2煙道21内に供給するようにしたが、これに代えて、図13に示す第7実施形態の腐食抑制装置90のように、搬送用ブロア62が外気(空気)を吸い込んでその吹出し口からその吸い込んだ空気(搬送用流動媒体)を吹き出すことによって、この空気と共に腐食抑制粒子(燃焼灰)を供給口59aから第2煙道21内に供給するようにしてもよい。
ただし、上記実施形態では、図1に示すように、ボイラ19の燃焼炉10として、例えばごみ焼却炉10を例として挙げたが、これ以外の燃焼炉を適用することができ、例えば重油を燃料とする燃焼炉を適用することができる。
そして、上記実施形態では、図1に示すように、ボイラ19の燃焼炉10として、例えばストーカ式の燃焼炉を例に挙げたが、これ以外の形式の燃焼炉を適用することができ、例えば燃料を流動層で流動させながら燃焼させる流動層炉を適用することができる。
更に、上記実施形態では、粒子径が0.1μm以上10μm未満の腐食抑制粒子を、過熱器管27よりも上流側の第2煙道21内に供給したが、これに代えて、過熱器管27が設けられている第3煙道22内に供給するようにしてもよい。
そして、上記実施形態では、腐食抑制装置は、ボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度の腐食抑制粒子を排ガス通路内に供給するようにしているが、このボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度とは、例えば搬送用ブロア62の吹出し口から吹き出される空気を使用して腐食抑制粒子を搬送して第2煙道21内に供給する場合、ブロア自体により温度が上昇した空気によって、この搬送中の腐食抑制粒子の温度が上昇することがあるが、これよりも高い温度と言う意味である。
以上のように、本発明に係る腐食抑制装置付きボイラ及びボイラの腐食抑制方法は、過熱器管の腐食を効果的に抑制することができる優れた効果を有し、ごみ焼却ボイラのような過熱器管の腐食が懸念されるボイラに適用するのに適している。
10 燃焼炉(ごみ焼却炉)
11 発電機
12 ホッパ
13 シュート
14 主燃焼室
14a 天井
15 乾燥ストーカ
16 燃焼ストーカ
17 後燃焼ストーカ
18 シュート
19、68、72、78、81 ボイラ
20 放射室
21 第2煙道
22 第3煙道
23 水管
24 ボイラドラム
25 過熱器
26 タービン
27 過熱器管
30 腐食検出装置
59、69、73、79、83、88,90 腐食抑制装置
59a 供給口
60 排ガス処理設備
60a バグフィルタ
61 搬送管
62 搬送用ブロア
63 貯留槽
64 供給管
65、87 接続部
66、70 加熱装置
74 第1搬送管
75 第2搬送管
76 第1排気ダクト
84 分級装置
86 分級管
100 制御部

Claims (11)

  1. 燃焼排ガスが通る排ガス通路と、
    前記排ガス通路内に設けられている過熱器管と、
    腐食抑制粒子を前記排ガス通路内に供給して前記過熱器管の腐食を抑制するための腐食抑制装置とを備える腐食抑制装置付きボイラにおいて、
    前記腐食抑制装置は、前記ボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度の前記腐食抑制粒子を前記排ガス通路内に供給することを特徴とする腐食抑制装置付きボイラ。
  2. 前記腐食抑制粒子は、前記ボイラ以外の熱源、前記排ガス通路内の燃焼排ガス若しくは燃焼灰が保有する熱、又は前記ボイラで発生する蒸気が保有する熱を利用して、前記ボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度となっていることを特徴とする請求項1に記載の腐食抑制装置付きボイラ。
  3. 前記腐食抑制装置は、前記排ガス通路内に供給される前の前記腐食抑制粒子を加熱するための加熱装置を有し、
    前記加熱装置によって加熱されて温度が上昇した状態の前記腐食抑制粒子を前記排ガス通路内に供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の腐食抑制装置付きボイラ。
  4. 前記腐食抑制装置は、前記腐食抑制粒子をその融点よりも低い温度で前記排ガス通路内に供給することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の腐食抑制装置付きボイラ。
  5. 前記腐食抑制装置は、150〜200℃の温度の前記腐食抑制粒子を前記排ガス通路内に供給することを特徴とする請求項4に記載の腐食抑制装置付きボイラ。
  6. 前記腐食抑制装置が前記腐食抑制粒子を供給する領域は、前記排ガス通路内のガス温度が前記腐食抑制粒子の融点よりも低い領域であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の腐食抑制装置付きボイラ。
  7. 前記腐食抑制装置は、前記腐食抑制粒子を前記排ガス通路内に供給するための搬送用流動媒体として、搬送用ブロアから吹き出される空気、前記ボイラから排出される燃焼排ガス、又は前記ボイラで発生する蒸気を利用することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の腐食抑制装置付きボイラ。
  8. 前記腐食抑制粒子の粒子径が0.1μm以上10μm未満であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の腐食抑制装置付きボイラ。
  9. 前記腐食抑制粒子は、前記ボイラで生成された燃焼灰であり、その粒子径が2μmを超えて10μm未満であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の腐食抑制装置付きボイラ。
  10. 前記腐食抑制粒子としての前記燃焼灰は、少なくとも当該燃焼灰が保有する熱を利用して、前記ボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度となっていることを特徴とする請求項9に記載の腐食抑制装置付きボイラ。
  11. ボイラの周辺の雰囲気よりも高い温度の腐食抑制粒子を前記ボイラの排ガス通路内に供給して、前記過熱器管の腐食を抑制することを特徴とするボイラの腐食抑制方法。
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