JP2015117764A - クラッチユニット - Google Patents

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康雅 日比
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正浩 川合
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Masayoshi Yamada
政義 山田
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祥吾 神戸
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Abstract

【課題】 レバー側側板とレバー側外輪との加締め強度を向上させる。
【解決手段】 入力側に設けられ、レバー操作により入力される回転トルクの伝達および遮断を制御するレバー側クラッチ部と、出力側に設けられ、レバー側クラッチ部からの回転トルクを出力側へ伝達すると共に、出力側から逆入力される回転トルクを遮断するブレーキ側クラッチ部とからなり、レバー側クラッチ部は、操作レバーが取り付けられ、外周縁部に複数の爪部13aが形成されたレバー側側板13と、外周縁部に複数の切欠き凹部14aがプレス加工により形成されたレバー側外輪14とを、レバー側側板13の爪部13aをレバー側外輪14の切欠き凹部14aに挿入して加締めることにより一体化した入力側部材を備え、爪部13aを切欠き凹部14aのプレス加工による剪断面側から挿入し、爪部13aを切欠き凹部14aのプレス加工による破断面側で加締めることにより一体化する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、レバー操作により回転トルクが入力されるレバー側クラッチ部と、そのレバー側クラッチ部からの回転トルクを出力側へ伝達すると共に、出力側からの回転トルクを遮断するブレーキ側クラッチ部とを備えたクラッチユニットに関する。
一般に、円筒ころやボール等の係合子を用いるクラッチユニットにおいては、入力側部材と出力側部材との間にクラッチ部が配設される。このクラッチ部は、前述の入力側部材と出力側部材との間で円筒ころやボール等の係合子を係合および離脱させることによって、回転トルクの伝達および遮断を制御する構成になっている。
本出願人は、レバー操作により座席シートを上下調整する自動車用シートリフタ部に組み込まれるクラッチユニットを先に提案している(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示された従来のクラッチユニット110は、図15〜図17に示すように、レバー操作により回転トルクが入力されるレバー側クラッチ部111と、そのレバー側クラッチ部111からの回転トルクを出力側へ伝達すると共に、出力側からの回転トルクを遮断するブレーキ側クラッチ部112とを備えている。
レバー側クラッチ部111は、図15および図16に示すように、レバー側外輪114、内輪115、複数の円筒ころ116、保持器117、内側センタリングばね118および外側センタリングばね119で主要部が構成されている。なお、レバー側外輪114の軸方向外側には、そのレバー側外輪114と共に入力側部材を構成するレバー側側板113が加締めにより一体的に取り付けられている。このレバー側側板113には、図18に示すように、上下方向揺動可能な操作レバー141aがねじ止め等により取り付けられている。
レバー側外輪114は、レバー操作により回転トルクが入力される。内輪115は、レバー側外輪114からの回転トルクをブレーキ側クラッチ部112に伝達する。円筒ころ116は、レバー側外輪114と内輪115との間に形成された楔すきま120での係合および離脱によりレバー側外輪114からの回転トルクの伝達および遮断を制御する。保持器117は、複数の円筒ころ116を円周方向等間隔に保持する。内側センタリングばね118は、レバー側外輪114からの回転トルクで弾性力を蓄積し、その回転トルクの開放により、蓄積された弾性力で保持器117を中立状態に復帰させる。外側センタリングばね119は、レバー側外輪114からの回転トルクで弾性力を蓄積し、その回転トルクの開放により、蓄積された弾性力でレバー側外輪114を中立状態に復帰させる。
ブレーキ側クラッチ部112は、図15および図17に示すように、回転が拘束された静止側部材であるブレーキ側外輪123、カバー124およびブレーキ側側板125と、回転トルクが出力される出力軸122と、ブレーキ側外輪123と出力軸122との間に形成された楔すきま126での係合および離脱によりレバー側クラッチ部111の内輪115からの回転トルクの伝達と出力軸122からの回転トルクの遮断を制御する複数対の円筒ころ127と、各対の円筒ころ127間に介挿され、それら円筒ころ127同士に離反力を付勢する断面N字形の板ばね128とで主要部が構成されている。
ブレーキ側外輪123の軸方向内側および軸方向外側には、そのブレーキ側外輪123と共に静止側部材を構成するカバー124およびブレーキ側側板125が加締めにより一体的に取り付けられている。そのブレーキ側側板125には、出力軸122に回転抵抗を付与する制動部材としての摩擦リング139が取り付けられている。内輪115は、円筒ころ127および板ばね128を円周方向等間隔に保持することにより保持器として機能する。
前述の構成からなるレバー側クラッチ部111では、レバー操作によりレバー側外輪114に回転トルクが入力されると、円筒ころ116がレバー側外輪114と内輪115との間の楔すきま120に係合し、その円筒ころ116を介して内輪115に回転トルクが伝達されて内輪115が回転する。この時、レバー側外輪114および保持器117の回転に伴って両センタリングばね118,119に弾性力が蓄積される。その回転トルクの入力がなくなると、両センタリングばね118,119の弾性力により保持器117およびレバー側外輪114が中立状態に復帰する一方で、内輪115は、与えられた回転位置をそのまま維持する。従って、このレバー側外輪114の回転繰り返し、つまり、操作レバー141aのポンピング操作により、内輪115は寸動回転する。
前述の構成からなるブレーキ側クラッチ部112では、出力軸122に回転トルクが逆入力されると、円筒ころ127がその出力軸122とブレーキ側外輪123との間の楔すきま126と係合して出力軸122がブレーキ側外輪123に対してロックされる。このようにして、出力軸122から逆入力された回転トルクは、ブレーキ側クラッチ部112によってロックされてレバー側クラッチ部111への還流が遮断される。
一方、ブレーキ側クラッチ部112では、レバー側クラッチ部111から回転トルクが内輪115に入力されると、内輪115が回転して円筒ころ127と当接して板ばね128の弾性力に抗してその円筒ころ127を押圧することにより、その円筒ころ127がブレーキ側外輪123と出力軸122との間の楔すきま126から離脱してロック状態が解除され、出力軸122は回転可能となる。内輪115がさらに回転することにより、内輪115からの回転トルクが出力軸122に伝達され、出力軸122が回転する。
特開2012−247025号公報
ところで、従来のクラッチユニット110では、レバー側側板113とレバー側外輪114は、プレス加工により成形されている。図19(A)(B)に示すように、レバー側側板113の外周縁部の複数箇所に軸方向に延びる爪部113aが形成され、図20(A)(B)に示すように、レバー側外輪114の外周縁部の複数箇所に切欠き凹部114aが形成されている。また、レバー側側板113の爪部113aは、軸方向に屈曲成形されてその先端部113a1が二股状をなす。図21(A)〜(C)に示すように、このレバー側側板113の爪部113aをレバー側外輪114の切欠き凹部114aに挿入し、その爪部113aの二股状先端部113a1を外側へ拡開させて爪部113aを切欠き凹部114aに加締めることにより、レバー側側板113をレバー側外輪114に固定し、レバー側クラッチ部111の入力側部材として一体化している。
ここで、レバー側外輪114におけるプレス加工の容易性から、従来のプレス工程では、図22に示すように、プレス金型のダイXに対してパンチYを打ち抜き動作させることにより、レバー側外輪114の切欠き凹部114aが形成される。その結果、切欠き凹部114aの剪断面側には、このプレス加工によりダレ部αが発生することになる。このようにしてプレス加工されたレバー側外輪114にレバー側側板113を固定するに際しては、レバー側側板113の爪部113aをレバー側外輪114の切欠き凹部114aの剪断面側で加締めている。一方、このレバー側側板113には、操作レバー141aが取り付けられているが、その操作レバー141aの操作時や搭乗者の操作レバー141aへの接触時に軸方向外側への引っ張り力がレバー側側板113に加わると、その引っ張り力の大きさによっては、切欠き凹部114aの剪断面側に存在するダレ部αにより、爪部113aの二股状先端部113a1で加締めが緩む方向に変形する塑性変形が生じてレバー側側板113とレバー側外輪114との加締めが緩む可能性がある。このようなダレ部αによる加締め強度の低下が発生すると、レバー側側板113とレバー側外輪114との間のガタツキによって操作レバー141aの操作フィーリングが悪化する可能性がある。
なお、レバー側側板113とレバー側外輪114との加締め強度の低下を回避する対策として、レバー側側板113とレバー側外輪114とを一つの部材で構成することが考えられるが、レバー側側板113およびレバー側外輪114の形状が複雑であることからコストアップを招くことになる。また、加締め箇所、つまり、爪部113aと切欠き凹部114aの数を増やすことも考えられるが、レバー側側板113には操作レバー取付け用の孔113bが複数箇所に設けられており、また、レバー側外輪114にはレバー操作角度を規制するための回転ストッパ用爪部114cが設けられていることから、爪部113aおよび切欠き部114aの数を増やすことはスペース的に困難である。さらに、レバー側側板113の爪部113aの二股状先端部113a1を長くすることも考えられるが、その場合、素材の歩留まりや爪部113aのプレス型寿命の観点から制約がある。このように限られたスペースや制約の中で、レバー側側板113とレバー側外輪114との加締め強度を向上させることが要望されている。
そこで、本発明は前述の改善点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、簡便な手段により、レバー側側板とレバー側外輪との加締め強度を向上させ得るクラッチユニットを提供することにある。
本発明に係るクラッチユニットは、入力側に設けられ、レバー操作により入力される回転トルクの伝達および遮断を制御するレバー側クラッチ部と、出力側に設けられ、レバー側クラッチ部からの回転トルクを出力側へ伝達すると共に、出力側から逆入力される回転トルクを遮断するブレーキ側クラッチ部とからなる構成を具備する。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明におけるレバー側クラッチ部は、操作レバーが取り付けられ、外周縁部に複数の爪部が形成されたレバー側側板と、外周縁部に複数の切欠き凹部がプレス加工により形成されたレバー側外輪とを、レバー側側板の爪部をレバー側外輪の切欠き凹部に挿入して加締めることにより一体化した入力側部材を備え、爪部を切欠き凹部のプレス加工による剪断面側から挿入し、その爪部を切欠き凹部のプレス加工による破断面側で加締めることにより一体化したことを特徴とする。
本発明では、レバー側側板の爪部をレバー側外輪の切欠き凹部のプレス加工による剪断面側から挿入し、その爪部を切欠き凹部のプレス加工による破断面側で加締めることにより、レバー側側板とレバー側外輪との加締め強度を向上させることができる。つまり、切欠き凹部の破断面側には、レバー側外輪の成形時におけるプレス加工によりダレ部が発生しない。このダレ部が存在しない切欠き凹部の破断面側はエッジ状となっているので、その切欠き凹部の破断面側で爪部を良好な状態で加締めることができる。従って、操作レバーの操作時や搭乗者の操作レバーへの接触時に軸方向外側への引っ張り力がレバー側側板に加わっても、爪部の塑性変形によりレバー側側板とレバー側外輪の加締めが緩むことを抑制できる。
本発明において、切欠き凹部の破断面側で爪部が当接する部位に段差を設けることが望ましい。このようにすれば、爪部の加締め時にその爪部が段差に食い込むことにより、レバー側側板とレバー側外輪との加締め強度をより一層向上させることができる。なお、切欠き凹部の剪断面側で爪部が当接する部位に段差を設けるのであれば、爪部を切欠き凹部の破断面側から挿入し、その爪部を切欠き凹部の剪断面側で加締めることにより一体化することも可能である。この場合、爪部の加締め時にその爪部が段差に食い込むことにより、レバー側側板とレバー側外輪との加締め強度を確保することができる。
本発明における爪部は、その先端部が二股状をなし、切欠き凹部に挿入された二股状先端部を外側へ拡開させることにより、切欠き凹部に加締められていることが望ましい。このようにすれば、爪部の二股状先端部を外側へ拡開させるだけで切欠き凹部に加締めることができるので、加締めが容易に行えて良好な加締め状態を確保することができる。
本発明に係るクラッチユニットは、レバー側クラッチ部およびブレーキ側クラッチ部を自動車用シートリフタ部に組み込むことで自動車用途として適している。
本発明によれば、レバー側側板の爪部をレバー側外輪の切欠き凹部のプレス加工による剪断面側から挿入し、その爪部を切欠き凹部のプレス加工による破断面側で加締めることにより、レバー側側板とレバー側外輪との加締め強度を向上させることができる。つまり、切欠き凹部の破断面側には、レバー側外輪の成形時におけるプレス加工によりダレ部が発生しない。このダレ部が存在しない切欠き凹部の破断面側はエッジ状となっているので、その切欠き凹部の破断面側で爪部を良好な状態で加締めることができる。従って、操作レバーの操作時や搭乗者の操作レバーへの接触時に軸方向外側への引っ張り力がレバー側側板に加わっても、爪部の塑性変形によりレバー側側板とレバー側外輪の加締めが緩むことを抑制できる。このようにして、加締め強度の向上が図れることから、レバー側側板とレバー側外輪との間のガタツキを抑制して操作レバーの操作フィーリングが良好となる。搭乗者にとって違和感なくスムーズなレバー操作を実現でき、操作性の向上が図れ、高品質で信頼性の高いクラッチユニットを提供できる。
本発明の実施形態で、クラッチユニットの全体構成を示す断面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 図1のB−B線に沿う断面図である。 図1の右側面図である。 (A)は図1のレバー側側板を示す断面図、(B)は(A)の左側面図である。 (A)は図1のレバー側外輪を示す断面図、(B)は(A)の左側面図である。 レバー側外輪にレバー側側板を組み付ける前の状態を示す斜視図である。 レバー側外輪にレバー側側板を組み付けた後の状態を示す斜視図である。 (A)〜(C)は爪部を切欠き凹部に加締める要領の一例を説明するための要部拡大正面図である。 (A)〜(C)は爪部を切欠き凹部に加締める要領の他例を説明するための要部拡大正面図である。 (A)〜(C)は爪部を切欠き凹部に加締める要領の他例を説明するための要部拡大正面図である。 自動車の座席シートを示す斜視図である。 シートリフタ部の一構造例を示す概念図である。 図13の要部拡大図である。 従来のクラッチユニットの全体構成を示す断面図である。 図15のC−C線に沿う断面図である。 図15のD−D線に沿う断面図である。 図15の右側面図である。 (A)は図15のレバー側側板を示す断面図、(B)は(A)の左側面図である。 (A)は図15のレバー側外輪を示す断面図、(B)は(A)の左側面図である。 (A)〜(C)は爪部を切欠き凹部に加締める従来要領を説明するための要部拡大正面図である。 レバー側外輪の切欠き凹部を形成する従来要領を説明するための要部拡大断面図である。
本発明の実施形態におけるクラッチユニット10は、図1〜図3に示すように、入力側に設けられたレバー側クラッチ部11と、出力側に設けられたブレーキ側クラッチ部12とをユニット化した構造となっている。レバー側クラッチ部11は、レバー操作により入力される回転トルクの伝達および遮断を制御する。ブレーキ側クラッチ部12は、レバー側クラッチ部11からの回転トルクを出力側へ伝達すると共に、出力側から逆入力される回転トルクを遮断する逆入力遮断機能を有する。
レバー側クラッチ部11は、入力側部材としてのレバー側側板13およびレバー側外輪14と、そのレバー側側板13およびレバー側外輪14から入力される回転トルクをブレーキ側クラッチ部12に伝達する連結部材としての内輪15と、レバー側外輪14と内輪15との間での係合および離脱によりレバー側側板13およびレバー側外輪14からの回転トルクの伝達および遮断を制御する複数の円筒ころ16と、複数の円筒ころ16を円周方向等間隔に保持する保持器17と、その保持器17を中立状態に復帰させるための内側センタリングばね18と、レバー側外輪14を中立状態に復帰させるための外側センタリングばね19とを具備する。
レバー側側板13は、一枚の板状素材をプレス加工により成形したもので、図5(A)(B)に示すように、その外周縁部の複数箇所(例えば5箇所)に軸方向に延びる爪部13aが屈曲成形されている。これらの爪部13aは、その先端部13a1が二股状をなす。レバー側側板13の複数のレバー取付孔13bを利用してねじ止め等により、座席シートの高さを調整するための操作用レバー41a(図4参照)が取り付けられる。
また、レバー側外輪14は、一枚の板状素材をプレス加工によりカップ状に成形したもので、図6(A)(B)に示すように、その外周縁部の複数箇所(例えば5箇所)に切欠き凹部14aが形成されている。レバー側外輪14の内周には、複数のカム面14bが円周方向等間隔に形成されている。なお、レバー側外輪14の外周縁部に形成された他の爪部14cは、レバー操作時にその操作レバー41aの操作角度を規制するための回転ストッパとして機能する。
このレバー側クラッチ部11において、図7および図8に示すように、レバー側側板13の爪部13aをレバー側外輪14の切欠き凹部14aに挿入して加締めることにより、レバー側側板13をレバー側外輪14に連結している。レバー側外輪14とそのレバー側外輪14に加締め固定されたレバー側側板13とでレバー側クラッチ部11の入力側部材を構成している。爪部13aの切欠き凹部14aへの加締めは、その爪部13aの二股状先端部13a1を外側へ拡開させることにより行われる。
レバー側側板13の爪部13aをレバー側外輪14の切欠き凹部14aに加締めるに際しては、図9(A)〜(C)に示すように、爪部13aを切欠き凹部14aのプレス加工による剪断面側から挿入し、その爪部13aを切欠き凹部14aのプレス加工による破断面側で加締めることにより一体化する。この実施形態のレバー側外輪14は、プレス加工における打ち抜き方向を従来の場合と逆にすることにより、切欠き凹部14aを形成している。従って、レバー側外輪14の切欠き凹部14aでは、そのプレス加工による剪断面側にダレ部αが存在するが、プレス加工による破断面側にはダレ部αが存在しない。その結果、前述の加締めにより、爪部13aの二股状先端部13a1が切欠き凹部14aの破断面側(切欠き凹部14aの端面および周縁面)に密着するように塑性変形する。
このように、レバー側側板13の爪部13aをレバー側外輪14の切欠き凹部14aのプレス加工による剪断面側から挿入し、その爪部13aを切欠き凹部14aのプレス加工による破断面側で加締めることにより、レバー側側板13とレバー側外輪14との加締め強度を向上させることができる。つまり、ダレ部αが存在しない切欠き凹部14aの破断面側はエッジ状となっているので、その切欠き凹部14aの破断面側で爪部13aを良好な状態で加締めることができる。従って、操作レバー41aの操作時や搭乗者の操作レバー41aへの接触時に軸方向外側への引っ張り力がレバー側側板13に加わっても、爪部13aの塑性変形(二股状先端部13a1で加締めが緩む方向への変形)によりレバー側側板13とレバー側外輪14の加締めが緩むことを抑制できる。
なお、図10(A)〜(C)に示すように、レバー側外輪14の切欠き凹部14aの破断面側でレバー側側板13の爪部13aが当接する部位、つまり、レバー側外輪14の切欠き凹部14aの周縁面に段差14eを設けるようにしてもよい。このように、レバー側外輪14の切欠き凹部14aの周縁面に段差14eを設けたことにより、爪部13aの加締め時にその爪部13aの二股状先端部13a1が段差14eに食い込むことにより、レバー側側板13とレバー側外輪14との加締め強度をより一層向上させることができる。
また、図11(A)〜(C)に示すように、レバー側外輪14の切欠き凹部14aの剪断面側でレバー側側板13の爪部13aが当接する部位、つまり、レバー側外輪14の切欠き凹部14aのダレ部αに段差14eを設けるようにしてもよい。このように、レバー側外輪14の切欠き凹部14aのダレ部αに段差14eを設けた場合であっても、爪部13aの加締め時にその爪部13aの二股状先端部13a1が段差14eに食い込むことにより、レバー側側板13とレバー側外輪14との加締め強度を確保することができる。
内輪15は、出力軸22が挿通される筒状部15aと、その筒状部15aのブレーキ側端部を径方向外側に延在させた拡径部15bと、その拡径部15bの外周端部を軸方向に屈曲させることにより突出した複数の突状部15cとからなる。内輪15の筒状部15aの外周面15dとレバー側外輪14のカム面14bとの間に楔すきま20が形成され、その楔すきま20に前述の円筒ころ16が保持器17により円周方向等間隔で配設されている。
内側センタリングばね18は、保持器17とブレーキ側クラッチ部12の静止側部材であるカバー24との間に配設された断面円形のC字状弾性部材で、レバー操作によりレバー側外輪14から入力される回転トルクの作用時、静止状態にあるカバー24に対して、レバー側外輪14に追従する保持器17の回転に伴って押し拡げられて弾性力が蓄積され、レバー側外輪14から入力される回転トルクの開放時、その弾性力により保持器17を中立状態に復帰させる。
内側センタリングばね18の外径側に位置する外側センタリングばね19は、レバー側外輪14と前述のカバー24との間に配設されたC字状帯板弾性部材で、レバー操作によりレバー側外輪14から入力される回転トルクの作用時、静止状態にあるカバー24に対して、レバー側外輪14の回転に伴って押し拡げられて弾性力が蓄積され、レバー側外輪14から入力される回転トルクの開放時、その弾性力によりレバー側外輪14を中立状態に復帰させる。
ロック型と称されるタイプで逆入力遮断機能を有するブレーキ側クラッチ部12は、レバー側クラッチ部11からの回転トルクが入力される連結部材としての内輪15と、レバー側クラッチ部11からの回転トルクが出力される出力側部材としての出力軸22と、回転が拘束された静止側部材としてのブレーキ側外輪23、カバー24およびブレーキ側側板25と、ブレーキ側外輪23と出力軸22との間での係合および離脱により、出力軸22から逆入力される回転トルクの遮断と内輪15から入力される回転トルクの伝達とを制御する複数対の円筒ころ27、および各対の円筒ころ27同士に円周方向への離反力を付勢する断面N字形の板ばね28とで主要部が構成されている。
出力軸22は、内輪15の筒状部15aが外挿された軸部22aの軸方向中央部位に、径方向外側に延びて拡径した大径部22bが一体的に形成されている。この出力軸22の大径部22bのブレーキ側側板25と対向する軸方向端面には環状凹部22cが形成され、この環状凹部22cに摩擦リング39が締め代をもって圧入されている。この大径部22bからブレーキ側クラッチ部12へ延びる軸部22aの端部には、後述のシートリフタ部と連結するためのピニオンギヤ22dが同軸的に形成されている。また、大径部22bからレバー側クラッチ部11へ延びる軸部22aの端部にウェーブワッシャ30を介してワッシャ31を圧入することにより、レバー側クラッチ部11の構成部品を抜け止めした構造を具備する。
出力軸22の大径部22bの外周面には複数(例えば6つ)の平坦なカム面22eが円周方向等間隔に形成されている。大径部22bのカム面22eとブレーキ側外輪23の内周面23aとの間で設けられた楔すきま26に、二つの円筒ころ27とそれら円筒ころ27間に介挿された一つの板ばね28とがそれぞれ配されている。円筒ころ27および板ばね28は、レバー側外輪14から入力される回転トルクを出力軸22に伝達する機能を持つ内輪15の突状部15cにより円周方向等間隔に配設されている。つまり、内輪15の突状部15cは、円筒ころ27および板ばね28をポケット15fに収容して円周方向等間隔に保持することにより保持器として機能する。出力軸22の大径部22bには、内輪15からの回転トルクを出力軸22に伝達するための突起22fが設けられている。突起22fは、内輪15の拡径部15bに形成された孔15eにクリアランスをもって挿入配置されている。
ブレーキ側外輪23、カバー24およびブレーキ側側板25は、厚肉板状のブレーキ側外輪23の外周縁部に形成された切欠き凹部23bと、カバー24の外周縁部に形成された切欠き凹部とに、ブレーキ側側板25の外周縁部に形成された爪部25aを挿入して加締めることにより、ブレーキ側外輪23およびカバー24にブレーキ側側板25を固定し、ブレーキ側クラッチ部12の静止側部材として一体化されている。
制動部材としての摩擦リング39は、例えば樹脂製のリング状部材であり、ブレーキ側側板25に固着されている。この摩擦リング39は、出力軸22の大径部22bに形成された環状凹部22cの内周面22gに締め代をもって圧入される。摩擦リング39の外周面39bと出力軸22の環状凹部22cの内周面22gとの間に生じる摩擦力によって、レバー操作時、出力軸22に回転抵抗が付与される。
前述の構成からなるレバー側クラッチ部11では、レバー操作によりレバー側外輪14に回転トルクが入力されると、円筒ころ16がそのレバー側外輪14と内輪15との間の楔すきま20に係合し、その円筒ころ16を介して内輪15に回転トルクが伝達されて内輪15が回転する。この時、レバー側外輪14および保持器17の回転に伴って両センタリングばね18,19に弾性力が蓄積される。その回転トルクの入力がなくなると、両センタリングばね18,19の弾性力により保持器17およびレバー側外輪14が中立状態に復帰する一方で、内輪15は、与えられた回転位置をそのまま維持する。従って、このレバー側外輪14の回転繰り返し、つまり、操作レバー41aのポンピング操作により、内輪15は寸動回転する。
前述の構成からなるブレーキ側クラッチ部12では、出力軸22に回転トルクが逆入力されても、円筒ころ27がその出力軸22とブレーキ側外輪23との間の楔すきま26と係合して出力軸22がブレーキ側外輪23に対してロックされる。従って、出力軸22から逆入力された回転トルクは、ブレーキ側クラッチ部12によってロックされてレバー側クラッチ部11への逆入力トルクの還流が遮断される。
一方、このブレーキ側クラッチ部12では、前述したように、レバー側クラッチ部11からの回転トルクが内輪15に入力されると、内輪15の突状部15cが円筒ころ27と当接して板ばね28の弾性力に抗してその円筒ころ27を押圧することにより、その円筒ころ27が楔すきま26から離脱して出力軸22のロック状態が解除され、出力軸22は回転可能となる。内輪15がさらに回転すると、内輪15の拡径部15bの孔15eと出力軸22の大径部22bの突起22fとのクリアランスが詰まって内輪15の拡径部15bが出力軸22の突起22fに回転方向で当接することにより、レバー側クラッチ部11からの回転トルクは、突起22fを介して出力軸22に伝達されてその出力軸22が回転する。
以上で詳述した構造を具備するクラッチユニット10は、レバー操作により座席シート40の高さ調整を行う自動車用シートリフタ部41に組み込まれて使用される。図12は自動車の乗員室に装備される座席シート40を示す。座席シート40は着座シート40aと背もたれシート40bとで構成され、着座シート40aの高さHを調整するシートリフタ部41などを備えている。着座シート40aの高さHの調整はシートリフタ部41の操作レバー41aによって行う。例えば、座席シート40の座面を低くする場合、レバー側クラッチ部11でのレバー操作、つまり、図4に示す操作レバー41aを下側へ揺動させる操作により、ブレーキ側クラッチ部12のロック状態を解除し、その際に出力軸22に適正な回転抵抗を付与することで、座席シート40の座面を搭乗者にとって違和感なくスムーズに低くするようにしている。
図13はシートリフタ部41の一構造例を概念的に示す。シートスライドアジャスタ41bのスライド可動部材41gにリンク部材41c,41dの一端がそれぞれ回動自在に枢着される。リンク部材41c,41dの他端はそれぞれ着座シート40aに回動自在に枢着される。リンク部材41cの他端はリンク部材41eを介してセクターギヤ41fに回動自在に枢着される。セクターギヤ41fは着座シート40aに回動自在に枢着され、支点41h回りに揺動可能である(図12参照)。リンク部材41dの他端は着座シート40aに回動自在に枢着される。
図14において、操作レバー41aを上側へ揺動操作すると、その方向の入力トルクがクラッチユニット10を介してピニオンギヤ22dに伝達され、ピニオンギヤ22dが反時計方向に回動する。そして、ピニオンギヤ22dと噛合するセクターギヤ41fが時計方向に揺動して、リンク部材41cの他端をリンク部材41eを介して引っ張る。その結果、リンク部材41cとリンク部材41dが共に起立して、着座シート40aの座面が高くなる。
このようにして、着座シート40aの高さHを調整した後、操作レバー41aを開放すると、操作レバー41aが二つのセンタリングばね18,19の弾性力によって下側へ回動して元の位置(中立状態)に戻る。なお、操作レバー41aを下側へ揺動操作した場合は、上記とは逆の動作によって、着座シート40aの座面が低くなる。また、高さ調整後に操作レバー41aを開放すると、操作レバー41aが上側へ回動して元の位置(中立状態)に戻る。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
11 レバー側クラッチ部
12 ブレーキ側クラッチ部
13 レバー側側板
13a 爪部
13a1 二股状先端部
14 レバー側外輪
14a 切欠き凹部
14e 段差
41 シートリフタ部
41a 操作レバー

Claims (5)

  1. 入力側に設けられ、レバー操作により入力される回転トルクの伝達および遮断を制御するレバー側クラッチ部と、出力側に設けられ、前記レバー側クラッチ部からの回転トルクを出力側へ伝達すると共に、出力側から逆入力される回転トルクを遮断するブレーキ側クラッチ部とからなり、
    前記レバー側クラッチ部は、操作レバーが取り付けられ、外周縁部に複数の爪部が形成されたレバー側側板と、外周縁部に複数の切欠き凹部がプレス加工により形成されたレバー側外輪とを、前記レバー側側板の爪部を前記レバー側外輪の切欠き凹部に挿入して加締めることにより一体化した入力側部材を備え、前記爪部を切欠き凹部のプレス加工による剪断面側から挿入し、前記爪部を切欠き凹部のプレス加工による破断面側で加締めることにより一体化したことを特徴とするクラッチユニット。
  2. 前記切欠き凹部の破断面側で前記爪部が当接する部位に段差を設けた請求項1に記載のクラッチユニット。
  3. 入力側に設けられ、レバー操作により入力される回転トルクの伝達および遮断を制御するレバー側クラッチ部と、出力側に設けられ、前記レバー側クラッチ部からの回転トルクを出力側へ伝達すると共に、出力側から逆入力される回転トルクを遮断するブレーキ側クラッチ部とからなり、
    前記レバー側クラッチ部は、操作レバーが取り付けられ、外周縁部に複数の爪部が形成されたレバー側側板と、外周縁部に複数の切欠き凹部がプレス加工により形成されたレバー側外輪とを、前記レバー側側板の爪部を前記レバー側外輪の切欠き凹部に挿入して加締めることにより一体化した入力側部材を備え、前記爪部を切欠き凹部のプレス加工による破断面側から挿入し、前記爪部を切欠き凹部のプレス加工による剪断面側で加締めることにより一体化し、前記切欠き凹部の剪断面側で前記爪部が当接する部位に段差を設けたことを特徴とするクラッチユニット。
  4. 前記爪部は、その先端部が二股状をなし、前記切欠き凹部に挿入された二股状先端部を外側へ拡開させることにより、切欠き凹部に加締められている請求項1〜3のいずれか一項に記載のクラッチユニット。
  5. 前記レバー側クラッチ部と前記ブレーキ側クラッチ部が自動車用シートリフタ部に組み込まれている請求項1〜4のいずれか一項に記載のクラッチユニット。
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