JP2015116303A - 歯周病診断支援装置及びその方法並びにプログラム - Google Patents

歯周病診断支援装置及びその方法並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】歯周病診察において、歯周病の進行度を客観的に判断できる定量化・数値化された診察判断基準を得ることができ、検査性と安全性を格段に向上させつつ、診断の客観性をも格段に向上させることの可能な歯周病診断支援装置及びその方法を提供すること。【解決手段】本発明に係る歯周病診断支援装置は、撮像装置によって撮影された歯科画像から、少なくとも歯槽骨頂部の位置を含む歯部の形状を検出する歯部形状検出部と、検出された歯槽骨頂部を含む歯部の形状の情報を用いて歯槽骨吸収度を算出する歯槽骨吸収度算出部とを具備して構成される。【選択図】図2

Description

本発明は、歯科用画像を活用した歯周病診断支援装置及びその方法並びにプログラムに係り、特に、歯科X線画像からの検出データを演算処理して歯周病の診断に用いることができる歯周病診断支援装置及びその方法並びにプログラムに関する。
歯周病は慢性歯肉炎が進行し,炎症が歯肉以外の歯周組織に波及した疾患で,歯周組織の進行性の破壊を伴う。臨床的には歯肉の慢性炎症,歯周ポケットからの出血,歯槽骨退縮などが発生し,破壊の進行により歯の動揺や移動が生じ,終局的には歯が自然脱落するか、抜歯の必要が生じることが知られている。
歯周病の治療に当たっては、先ず現在の症状がどの程度進んでいるかを検査し、その後にどのような症状に至るかを診断しなければならない。歯周病の検査項目は、大別して、細菌感染・炎症に関する検査、組織破壊に関する検査、咬合とリスクファクターに関する検査などがある。本願は組織破壊に関する検査の中のプロービングポケットデプス検査や歯科用X線を利用した歯槽骨吸収度検査に係る技術思想についての発明である。
以下、歯周病の進行状態に関し、プロービングポケットデプス検査方法について説明する。
図1は、歯周病における下顎の歯を模式的に示す断面概念図である。図1に示すように、歯は、歯根4が、歯槽骨8及び歯肉(歯茎)6に支えられおり、歯根4と歯肉6との間が歯周ポケット(歯肉溝)10と呼ばれる。歯周病に罹患すると、歯肉が赤く腫れ、歯根膜が破れ、歯周ポケットから血及び膿が出て、歯槽骨8が溶け始めることになる。歯肉頂部7から歯周ポケット下端11までのポケットの深さは、健康な歯では0〜1mm程度であるが、歯周病に罹患した歯の場合、その深さは、歯周病の進行に伴い深くなる。
プロービングポケットデプス検査方法は、歯肉と歯根との間の歯周ポケットに歯周プローブ(検査用針、詳しくはポケット探針という目盛り付き針)15を歯周ポケット下端まで挿入し、歯周ポケットの深さを測定しながら症状の状況を探る方法で、最も簡便な方法である。1本の歯について4〜6箇所程度測定するが、出血を伴うこともあり患者に苦痛を与え、手間もかかる。また、後述するように、歯周病の客観的指標として十分とはいえないという問題がある。プロービングポケットデプス検査方法での判定は、一般的に歯周ポケット深さが3mm以下であれば軽度歯周炎、4〜6mmでは中等度歯周炎、7mm以上では重度歯周炎とされている。
次に歯槽骨吸収度検査方法について説明する。歯槽骨吸収度とは、歯根長(セメント−エナメル境3から歯根尖5までの長さ(E+D))に対する、吸収した歯槽骨距離(セメント−エナメル境3から歯槽骨頂9までの長さ(E))の割合である。歯周病では前述のように歯槽骨が溶け始めるため、歯槽骨頂は徐々に下がり、歯周ポケット深さが増大すると共に、吸収した歯槽骨距離(セメントーエナメル境から歯槽骨頂までの長さ)Eも増加して行く。この吸収した歯槽骨距離Eの歯根長(D+E)との割合を歯槽骨吸収度として定義している。
歯槽骨吸収度検査方法での判定は、一般的に歯槽骨吸収度が30%未満であれば軽度歯周炎、30%以上50%未満では中等度歯周炎、50%以上(歯槽骨吸収度が歯根長の1/2以上)では重度歯周炎とされている。しかし、歯槽骨吸収度は歯科用X線を用いた歯科撮影画像などから読み取り測定することになるため、医師の熟練度や判断基準に大きく左右されるという欠点がある。
従来から上記のプロービングポケットデプス検査方法や歯槽骨吸収度検査方法を含めて歯周病検査方法については下記に挙げるような先行文献によって各種提案がなされてきた。
たとえば、特許文献1では、OCT装置を用いて得た歯部の周辺に対する断層画像を処理して2次元画像を作成し、歯槽骨の高さ及び歯周ポケットの輪郭部を測定する技術思想について開示されている。しかしレーザ光源を用いるこの技術では歯肉内に隠された歯周ポケットの深さは推定値であり正確には測定できないという問題がある。また測定方法においては光学的に調整が非常にむずかしいという欠点がある。
また特許文献2では、患者の口腔内の歯垢から採取したオートインデューサー−2なる物質量を測定し、オートインデューサー量と相関関係にある歯周病の進行度を診断する技術思想が開示されている。しかしこの事例においても、歯垢の採取位置による結果のばらつきや、歯周病の進行度が歯全体なのか局部的なのかどうかなどの判断においては有効な結果が得られないという欠点を有している。
特開2009−131313号公報 特開2010−256190号公報 特開2010−218562号公報
歯周病の診断において、上記のようにプロービングポケットデプス法は、全ての歯茎に先端が鋭い歯周プローブを差し込み目視でその深さを測定するため痛みを伴う。出血が多く患者の苦痛や精神的負担が大きい。歯茎全体の歯周病の度合い進行度を診察するためには、歯全体のプロービングポケットデプスを診断する必要があり、手間もかかり容易ではない。
プロービングポケットデプス法は、痛みを伴うだけでなく、歯や歯周組織を傷つけより疾病を悪化させるのみならず接触式であるため異なる歯周ポケットで歯周病の原因微生物が感染するという欠点がある。また、歯周病の客観的指標として十分とはいえないという問題もある。即ち、歯周ポケットの深さが同じでも、歯周ポケットより下の歯の体積は、歯によって、また、人によって異なることから、歯を支える力は、そもそも歯周ポケットの深さだけで判断することはできない。
歯槽骨吸収度の測定による歯周病の診断は、上記のように、歯根長(セメント−エナメル境3から歯根尖5までの距離(E+D))に対する吸収した歯槽骨距離(セメント−エナメル境3から歯槽骨頂9までの距離(E))の割合である歯槽骨吸収度を測定することになる。しかし、歯槽骨吸収度は、実際には非常に測定しにくい。歯根尖は目視できないため、歯科用X線画像を撮影することになる。歯科用X線画像からは歯根尖は確認できるが、今度はセメント−エナメル境が画像上不明となりその位置が判断できない。セメント−エナメル境は、目視によって確認することになるため、画像データと目視データとの突合せが必要となり極めてわかりにくい。
歯槽骨吸収度は、歯根長に対する比率で示されているが、歯根長に対する比率の計測について、画像上で厳格な定義はなく、歯科医が目視で「歯槽骨吸収がない」「軽度歯周炎」、「中等度歯周炎」「重度歯周炎」を識別しているのが実態である。このため、1歯単位で診断したときに、軽度、中等度、重度が混在する場合は、最も重症な歯を基準に病名を記載するか罹患歯数の最多の病名を記載するかで判断が相違することもある。
以上のように歯周病の診断は、医師の熟練に頼り、定量的・客観的な歯槽骨吸収度データの取得及びその診断が困難であった。従来の歯周病の検査・診断においては、検査者によって診察判断がばらつき、一定の客観的なデータがとれないなど様々な問題があり、歯周病の進行度を客観的に判断できる診断方法や定量化・数値化された診察判断基準を得る支援装置等が望まれていた。
本発明はこうした従来技術上の問題点を解決することを企図したものであり、歯周病診察において検査性及び安全性を向上させつつ、測定データの客観性も向上させることの可能な歯周病診断支援装置及びその方法並びにプログラムを提供することをその課題とする。
かかる課題を解決するため、本発明に係る歯周病診断支援装置は、
撮像装置によって撮影された歯科画像から、少なくとも歯槽骨頂部の位置を含む歯部の形状を検出する歯部形状検出部と、
検出された歯槽骨頂部を含む歯部の形状の情報を用いて歯槽骨吸収度を算出する歯槽骨吸収度算出部と
を具備して構成される。
すなわち、本発明に係る歯周病診断支援装置は、歯周病患者の歯科X線画像を典型的な歯周病X線画像と対比させることによって例えば歯槽骨頂部などの歯部の形状を検出し、その形状情報から必要な寸法を測定し、歯槽骨吸収度を算出する。人間の目視判断による測定が介在しないため、客観的でバラツキのない歯槽骨吸収度を算出することができる。また客観的な歯槽骨吸収度データを提示することができるため、検査者の診断結果にも相違が生じることがなくなり、正確な診察判断を実現するための支援をすることができる。
本発明に係る歯周病診断支援装置は、更に、歯骨先端部(歯根尖)の位置及び歯冠先端部の位置を検出し、前記歯槽骨吸収度算出部において、歯部の形状の情報として、歯槽骨頂部の位置、歯骨先端部(歯根尖)の位置、及び、歯冠先端部の位置の情報を用いて歯槽骨吸収度を算出する構成をとることもできる。
歯槽骨吸収度の定義は、上記のように歯根長(セメント−エナメル境3から歯根尖5までの距離(E+D))に対する吸収した歯槽骨距離(セメント−エナメル境3から歯槽骨頂9までの距離(E))の割合である。しかしセメント−エナメル境の同定は同じ歯骨の表面であるため歯科用X線画像からはその位置の判断がむずかしい。これに対し、本発明に係る歯周病診断支援装置では、歯槽骨吸収度を、歯の長さに対する歯根尖からの歯槽骨頂までの長さの割合(図1におけるD/C)として仮定義する。この仮定義した歯槽骨吸収度の値は、従来の定義による歯槽骨吸収度(図1におけるE/(D+E))の値と相関関係にあるため、代用して用いることができる。
仮定義の歯槽骨吸収度は、歯根尖(歯骨先端部)、咬合部(歯冠先端部)、歯槽骨頂が歯科用X線画像から同定し易いことから、測定値に誤差がなくなり、歯槽骨吸収度の算出値がバラツキのない客観的な値となる。本発明に係る歯周病診断支援装置は、歯根尖の位置及び歯冠先端部の位置から歯の長さを検出し、且つ歯槽骨頂と歯根尖の位置からその長さを検出し、歯槽骨吸収度算出部において、仮定義による歯槽骨吸収度を算出する。
よって、本発明に係る歯周病診断支援装置による歯槽骨吸収度の算出値は、本来の歯槽骨吸収度と同等の概念を正確に表し、バラツキのない値として提示される。これにより検査者の診断結果にも相違がなくなり、正確な診察判断を実現するための支援をすることができる。
本発明に係る歯周病診断支援装置による歯槽骨吸収度は、歯槽骨頂部の位置、歯骨先端部の位置、及び、歯冠先端部の位置のそれぞれを、隣り合う複数の歯部について平均化する構成をとることもできる。
隣り合う複数の歯部の個々の位置はバラツキがあるため、それぞれの位置を平均化した値から歯槽骨吸収度を算出することによって、本発明では、隣り合う歯部ごとについて平均化された歯槽骨吸収度を算出して提示する。これにより検査者は、隣り合う歯部のグループ単位で歯周病の進行度を診断することができる。また同様に測定位置数、測定回数に対しても平均化して算出できることから、より信頼性の高い歯槽骨吸収度の値を提示できる。
本発明に係る歯周病診断支援装置は、歯科画像、歯部の形状の情報、歯槽骨吸収度の算出結果の少なくとも一つを表示する表示部を有する構成をとることもできる。
即ち、撮影した歯部の画像をディスプレイ等に表示するため、歯部の形状、例えば歯冠先端部、歯根尖部、歯槽骨頂部の位置・形状を検査者が視認することができる。また、算出した歯槽骨吸収度の算出値を同様に表示するため、検査者は、個々の歯部形状を視認しながら歯槽骨吸収度の値を考慮して診察判断をすることができる。
本発明に係る歯周病診断支援装置は、歯部の形状の情報としての、歯槽骨頂部の位置、歯骨先端部の位置、歯冠先端部の位置のうちの少なくとも一つの情報を、隣り合う複数の歯部について結線して表示部に表示する構成をとることもできる。また結線を曲線で近似して表示する構成としてもよい。
本発明では、ディスプレイ等に表示した歯の形状の歯槽骨頂部の位置、歯骨先端部の位置、歯冠先端部の位置を結線してラインとして表示する。更にその結線ラインを滑らかな近似曲線で表示する。よって、検査者は、歯部全体又は一部の歯部グループ単位で歯周病を診察し進行度判断をすることができる。また同様に検査者は、歯部全体又は一部の歯部グループ単位で表示された歯槽骨吸収度の算出値を考慮しながら歯周病の診察をし、進行度判断をすることができる。特に歯部画像に重畳して表示された各歯部の結線ラインを視認しながら診断できることは、正確且つ客観的な診察判断を目指す検査者にとって非常に有効である。
本発明に係る歯周病診断支援装置に係る歯科撮影画像は、X線撮影画像に限定されず、CT撮影画像であってもよい。また、歯槽骨頂部の位置を含む歯部の形状を検出する歯部形状検出部は、複数の典型的な歯周病歯部撮像データを有するため、検査する歯科撮影画像から歯部の形状を検出できない場合は、典型的な歯周病歯部撮像データを対比させて最も近似した歯周病歯部撮像データを選択し、そのデータから歯部の形状を検出する。
以上により歯周病の診断においては、医師の熟練のみに頼らない、定量的・客観的な歯槽骨吸収度データの取得とその診断が可能になる。検査者による診察判断のバラツキがなくなり、一定の客観的なデータと歯部画像による正確な歯周病の診察判断ができるようになる。
本発明によれば、歯周病診察において検査性及び安全性を格段に向上させつつ、測定データの客観性も格段に向上させる。従来の検査方法に代えて、信頼性と安全性、経済性を格段に向上させる歯周病診断が可能になる。
歯周病における下顎の歯を模式的に示した断面概念図である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置・方法・プログラムを構成する機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置・方法・プログラムの動作を説明するためのタイミング・フローチャートである。 典型的歯周病の歯科用X線画像(下顎部の個別歯部)である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置の歯槽骨吸収度測定値の平均化手法の概念を示した図である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置に表示された歯科用パノラマX線画像と歯部ラインを示した図である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置に表示された歯科用X線画像を示した図である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置に表示された歯科用パノラマX線画像と歯槽骨頂部ラインを示した図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下では本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
図2は、本発明の一実施形態に係る歯槽骨吸収度測定支援装置を構成する機能ブロック図である。同図に示されるように、本装置1は、大別してX線撮像画像データ入手部100、X線画像データ保存サーバ101、制御装置102及び表示装置103を少なくとも備えて構成される。制御装置102は、X線撮像画像データ入手部より伝達されたデータを読み取り解析する画像解析部104、X線画像データ保存サーバ101より近似画像データを抽出する近似データ抽出部105、撮像データと近似画像データを照合し各部位を測定する照合測定部106、測定データを演算処理する演算解析処理部107、各処理データを記憶する記憶部108、表示装置103に表示データを送信する表示処理部109を備えて構成されている。
X線撮像画像データ入手部100は、デンタルX線撮像装置と連結されているか情報データ送受信可能な状態となっている。又は、X線撮像画像データ入手部100は、デンタルX線撮像装置110と一体に構成されていてもよい。
X線画像データ保存サーバ101には、歯周病における典型的な歯科X線画像はもちろん様々な歯周病歯科X線画像が蓄積保存されている。表示装置103は、制御装置102の表示処理部109で処理し表示指示されたX線撮像画像データや各種演算解析処理データを表示し、医師の治療判断に役立つ情報を表示する。
次に、以上のように構成される本装置の動作について説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る歯槽骨吸収度測定支援装置の動作を説明するためのタイミング・フローチャートである。
例えば歯科医師により歯周病患者の歯科用X線画像が撮影されると、X線撮像画像データがX線撮像装置110によってX線撮像画像データ入手部100に転送される(ステップH101)。以降X線撮像画像データを「撮像データ」と称する。撮像データは、デンタルX線写真10枚法若しくはデンタルX線写真14枚法による撮像データであってもよいし、個別歯部撮像データであってもよい。
制御装置102内の近似データ抽出部105は、撮像データを解析し、X線画像データ保存サーバから最も画像近似した歯科X線画像データを抽出する(ステップH102)。以降、抽出された歯科X線画像データを「画像データ」と称する。近似データ抽出部は、撮像データ及び画像データを照合測定部106に送る。照合測定部106は、撮像データと画像データとを照合し、歯周病の検査診断に必要な歯科部位のデータを測定する。ここで、測定とは、例えば撮像データから歯冠位置や歯根尖位置を特定し、歯の長さを測定すること等を指す。また、照合及び測定とは、例えば、撮像データにおいて歯槽骨頂の位置が不明確である場合、近似データである画像データを画像重畳させるように照合させて、重畳した画像データから歯槽骨頂の位置を特定し、撮像データの歯根尖位置から歯槽骨頂位置までの距離を代替測定すること等を指す。つまり撮像データから測定が難しい歯科部位のデータは、近似データである画像データから位置を読み取り、撮像データと近似する画像データとを重畳させて長さ等を測定する(ステップH103)。
演算解析処理部107は、測定された歯科部位データを規定のプログラムに従い後に記述する演算処理を行う(ステップH104)。後述するが、例えば歯周病における歯槽骨吸収度を算出する場合、演算解析処理部107は、照合測定部からの測定データである歯根尖から歯槽骨頂までの距離の測定データと歯の長さ測定データとを得て、定義された公式に従い演算処理をして歯槽骨吸収度を算出する。その他、歯科診断に必要な情報をアウトプットするため、演算解析処理部107には、定義された公式を演算する種々の演算プログラムを処理するための機能をも備えている。例えば、病状箇所の面積や体積等の演算処理も含まれる。
表示装置103は、歯科検査診断のための情報を表示して医師の診断を支援するディスプレイ機能を有している。表示装置103は、制御装置102内の表示処理部109の指示(ステップH105)に従い、例えばX線撮影された患者の歯科画像データを表示する。そして、演算解析処理107で演算処理された歯科診断に必要な情報も表示する。画像データに演算解析データを重畳して表示することもできる(ステップH106)。例えば、それぞれの歯の咬合位置を結んだ曲線や歯槽骨頂を結んだ曲線及び根尖を結んだ曲線などを、歯科画像に重畳して表示することができる。また、表示データの種類や表示方法は、例えば数値の表示や一覧表による表示、画像の立体表示、仮想切断面表示、裏面側表示など表示処理部109の指示に従い表示する(ステップH106)。また、特定記録紙やチャート紙などを含む用紙へのプリントアウトも実行する(ステップH107)。
これらの装置内情報は記憶部108により記録保存されて、逐次抽出し活用できる(ステップH108)。
次に、本発明に係る歯周病診断支援装置を用いた歯周病歯周病診断における歯槽骨吸収度測定の具体的な検査方法及び歯周病診断支援装置の動きについて説明する。
検査の際、被検査者の歯科X線画像が撮影され、撮像データが歯周病診断支援装置のX線撮像画像データ入手部100に送信される。本発明に係る歯周病診断支援装置1に用いるX線撮像画像の種類は、限定されるものではなく、歯科用X線写真10枚法画像、歯科用X線14枚法画像、歯科用パノラマX線写真画像等どの画像を用いてもよい。また歯科用CT撮影画像であってもよい。以下の具体的説明及び図面については、歯科用X線写真10枚法を用いた画像を事例に説明する。これらの歯科画像撮像装置は、本発明に係る歯周病診断支援装置に内蔵する装置であってもよいし、データ送受信可能な併設装置であってもよい。
本発明に係る歯周病診断支援装置1の制御装置102は、入手した撮像データを解析して、撮像情報のなかで検出可能な情報・数値などをすべて読み取る。例えば、歯冠先端部から歯根尖までの歯の長さC、歯槽骨頂から歯根尖までの吸収した歯槽骨距離D等の歯槽骨吸収度の算出に必要な検出可能な情報を読み取る。
撮像データ情報のなかで歯槽骨頂の位置など不鮮明で検出できないものがある場合は、X線画像データ保存サーバ101に保存された典型的歯周病画像データのなかから最も近似した画像データが、近似データ抽出部105によって選定され抽出される。例えば歯槽骨頂の位置が不鮮明で検出できない場合を例に以下に説明する。
図4は、X線画像データ保存サーバ101に保存された典型的歯周病画像データ(下顎部の個別歯部)の例である。図4のNormal画像は正常、Mild画像は歯周病初期、Moderate画像は典型的歯周病、Severe画像は重度の歯周病を表す画像である。近似データ抽出部105は、これらの画像データのなかで撮像データに最も近似したものを順次照合しながら抽出する。この抽出動作においては、特許文献3に開示されている指紋認証システム等の技術思想における公知のアルゴリズムを用いることができる。図4の一つの画像データに示すように、白く映る左右の歯根4及びその間に位置する歯槽骨8の上部に位置する黒い三角形部が歯周病歯科画像の特徴であり、その黒い三角形部の下端が歯槽骨頂である。例えば、この黒い三角形部の下端を歯槽骨頂として指定することにより、歯槽骨頂の位置が同定でき、そこから歯根尖までの長さDを測定することができる。
このように照合測定部106は、典型的歯周病画像データのなかから抽出された近似画像データと被検査者の撮像データとを重畳させて照合し、不鮮明であった歯槽骨頂の位置を同定して歯根尖までの長さを算出する機能を備えている。このように歯槽骨頂に限らず、撮像データと近似画像データとの照合によって検出できる情報は全て検出及び算出が可能である。
演算解析処理部107は、検出されたデータを基に例えば定義された公式(定義公式)に従い歯槽骨吸収度を演算算出する。図1に示すように、歯槽骨吸収度の定義は、本来は、歯根長(セメント−エナメル境3から歯根尖5までの距離(E+D))に対する吸収した歯槽骨距離(セメント−エナメル境3から歯槽骨頂9までの距離(E))の割合である。つまりE/(E+D)である。しかしセメント−エナメル境の位置の同定は、同じ歯骨の表面であるため歯科X線画像からはその位置が不鮮明であり判断がむずかしいため、本発明に係る歯周病診断支援装置では、歯槽骨吸収度を、歯の長さに対する歯根尖からの歯槽骨頂までの長さの割合(図1におけるD/C)として仮定義している。
歯槽骨吸収度の仮定義を示す。
歯槽骨吸収度=1/n Σ(歯根尖から歯槽骨頂までの長さ/歯の長さ) [%]
=1/n Σ(D/C) [%]
歯の長さ:歯根尖から歯冠先端部までの長さC
n :測定箇所数
この定義よると、歯科用X線撮像から明確に検出できる歯根尖(歯骨先端部)・咬合部(歯冠先端部)・歯槽骨頂の位置情報を基に試算することができるため、得られた歯槽骨吸収度の値に誤差がなくなり且つ算出値のバラツキを防ぐことができ、客観的な定量化を図るという目的にかなう。この仮定義した歯槽骨吸収度の値は、従来の定義による歯槽骨吸収度(図1におけるE/(D+E))の値と相関関係にあるため、代用して用いることができる。
つまり本発明に係る歯周病診断支援装置は、歯根尖の位置及び歯冠先端部の位置から歯の長さを検出し、且つ歯槽骨頂及び歯根尖の位置からその長さを検出し、歯槽骨吸収度算出部において、仮定義による歯槽骨吸収度を算出する点に特徴を有する。ただし、歯槽骨吸収度の定義はこの仮定義に限定するものではなく、定義する公式は変更できることは言うまでもない。また、撮像データ及び画像データから検出される他の情報から、歯周病に関する他の診断判定のパラメータを定義設定して公式化し演算処理することも本願の技術思想の一部である。
この仮定義では、一つの部位に対する測定箇所数nの平均的な比率として歯槽骨吸収度を定量化している。既存の定義は、「1歯に対する診断」と「1歯に対する評価を統合」して「個人レベルの診断」を行っているものであり、本願のように、一つの歯部位又は一つの歯グループに対して歯槽骨吸収度を複数箇所測定し平均して定量化する考え方は、これまでなかったものである。
図5は、本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置の歯槽骨吸収度測定値の平均化手法の概念を示した図である。本図における破線alveolarは、図1における歯根尖から歯槽骨頂までの長さDである。直線teethは、図1における歯の長さCである。図5は、測定箇所数nで歯槽骨吸収度演算値を平均化する作業を示している。例えば、一つの歯部において歯根尖(歯骨先端部)・咬合部(歯冠先端部)・歯槽骨頂の位置情報を3カ所検出し歯槽骨吸収度を3通り算出した場合、nは3となり、3通りの歯槽骨吸収度は3で割られて平均化される。これによって、上記の一つの歯部における歯槽骨吸収度は、バラツキのない平均化値として示されることになり、検査者の歯周病進行度の診断により有効な情報となる。一つの歯部における診断が、部分的なごく狭い局所評価に惑わされことがなく正確に成されることになる。
同様に、歯科用X線写真10枚法における下前歯6本のグループにおいて歯周病の診察をする場合を説明する。6本の歯の歯根尖(歯骨先端部)・咬合部(歯冠先端部)・歯槽骨頂の位置情報を、例えば1本につき3カ所ずつ計18カ所検出し歯槽骨吸収度を18通り算出した場合、nは18となり、歯槽骨吸収度は18で割られて平均化される。これによって、上記の下前歯部における歯槽骨吸収度は、バラツキのない平均値として示されることになり、検査者の下前歯6本全体としての歯周病進行度の診断に、より有効な情報となる。隣り合う歯部グループ単位で病状が進行しやすいという歯周病の特徴に適した診察方法となる。
同様に、歯全体についても実施できる。またnによる平均値は、例えば歯周病の症状が著しく進行した1歯部のみの測定回数nを増やすことによって、その歯を含む隣接歯グループにおける歯槽骨吸収度の値を加重平均値として算出することも可能である。この場合は、極端に病状が進行した歯部を含むグループ歯部全体の診察判断に有効な情報となる。これらの測定部位の指定、測定回数の指定、公式演算の変更、加重平均処理の実行等の演算処理指示は、検査者が歯周病診断支援装置の操作部を操作入力することよって演算解析処理部107に送られる。
次に、表示装置103について説明する。図6は、本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置に表示された歯科用パノラマX線画像と歯部ラインを示した図である。同図に示されたRoot apex lineは、歯根尖を滑らかに結んだ歯根尖ライン14(図1)を示す。Alveolar lineは、歯槽骨頂を滑らかに結んだ歯槽骨頂ライン13(図1)を示す。Occlusion lineは、歯の咬合部の上端を滑らかに結んだ咬合ライン12(図1)を示す。
表示装置103は、図6に示すように歯科用撮像データを表示するとともに、照合測定部106によって検出した位置データ等を表示処理部109によって例えば結線ライン化処理し、歯科用撮像画像に重畳して表示する。この結線ライン化処理とは、例えば、歯冠ラインであれば個々の歯における歯冠の個別位置を結線し、且つその線を滑らかな曲線として近似曲線化の処理をして画像に重畳して表示すること等を意味する。これによって検査者は、歯の長さに対する歯槽骨頂の位置のレベルを、歯画像全体を通して把握することができ、歯周病の診断に大いに役立つ。歯周病診断支援装置によって算出された歯槽骨吸収度をライン化して表示することも、歯槽骨吸収度の値を数値で表示することも同様にできる。歯槽骨吸収度を滑らかに結んだラインは、歯槽骨頂ラインに近似するが、上述のように加重平均等の手法を講じることによって歯槽骨頂ラインとは別の有用な診断情報を提供できる。
歯部が全体的に平均して一様に病状が進行している場合を水平的骨吸収と捉えるとすれば、このように滑らかな3本のラインに基づく歯槽骨吸収度の定量化の技術は、主に水平的骨吸収での病状を検査者に有効に示すものとなる。3本のラインの描画と3本のラインに基づく歯槽骨吸収度の定量化の処理に関しても、上記のような結線ライン化処理をして同様に歯科画像に重畳表示することができるため、検査者は主観に依存しない歯槽骨吸収度データを目視確認しながら簡便に病状を評価できるようになる。
上述とは逆に、歯根尖部、歯槽骨頂部、咬合部を各歯の測定ポイントごとに歯科用撮像画像に重畳して点表示(プロット表示)する場合は、個々の歯における歯周病診断や隣接する歯グループの歯周病診断に有効である。
図7は、本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置に表示された歯科用X線画像を示した図である。同図は、上顎の左上臼歯部位のX線画像である。同図に示すように、7本の隣接する歯部位の中に著しく歯周病が進行し骨吸収が起こっている歯部が存在する。歯部全体のなかの一部の歯に病状が進行している場合を「垂直的骨吸収」と捉えるとすれば、このように歯槽骨頂部の単純な連結線表示又は点表示(プロット表示)が診断のために有効になる。
この画像情報を基に検査者は、歯周病進行度の著しい部分の測定箇所数を増加させる、又は歯槽骨吸収度の算出公式に荷重平均処理を加える等、様々な診断のためのアプローチを試みることが可能になる。最大値と最小値との差を算出したり、区分的な歯槽骨吸収度の変化量なども算出したりすると、垂直的吸収度の評価に有効な情報となる。
歯根尖部、歯槽骨頂部、咬合部等の結線ラインは、滑らかに結んだラインで表示することに限定せず、より滑らかな近似曲線化して表示することも、プロット点を単純に結線して表示することも、表示処理部109によって行われる。例えば、歯根尖部、歯槽骨頂部、咬合部等の部位ラインの滑らかな結線作成に支障を来す埋伏智歯(親知らず)などのデータを無視して表示処理して示すこともできる。埋状智歯の形状や位置は、他の歯の形状や位置と比べて明らかに異なるため、滑らかな結線処理をすると正確な診断のための好ましいラインが得られないからである。
図8は、本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置に表示された歯科用パノラマX線画像と歯槽骨頂部ラインを示した図である。同図に示すように、例えば歯槽骨頂を滑らかに結んだ歯槽骨頂ラインは、検査者の必要に応じて加工演算したラインに変更して表示される。上述の埋伏智歯を省く処理や特定のテンプレートを用いた曲線処理をすることができる。例えば同一被検査者の経年歯科用画像データの検出部情報を、経年変化がわかるように重畳してライン表示すれば、被検査者の歯周病の経年進行度を明確に視認診断することが可能になる。図8に示すように歯部ラインの表示方法は検査者が診断に最も適する表示方法を選択すればよい。
以上のように、本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置及びその方法・プログラムを用いた歯科用画像及び特定部位情報、歯槽骨吸収度情報等のデータを活用して、且つ表示方法を上述のように必要に応じて変換することにより、検査者は歯周病等の歯部疾病診断に非常に有意義な視認できる情報を得ることができる。これらの診断のための情報は、歯科用撮像データから読み込まれているため信頼性が高く、人間の主観が入りこまない客観的データとして、診察判断のために極めて貴重な情報となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。たとえば歯科用撮像画像をCT(コンピュータ断層撮影)画像データにして対応することも可能である。
上記まで歯科用撮像画像に関しては主に歯科用X線撮像データを対象に記載したが、CT画像データであれば、上述の各歯部検出ラインや歯槽骨吸収度表示などを重畳表示することに加えて、その情報を様々な角度から表示し又は断層面に変換して表示することもできる。さらには、歯周病に限定しない歯部疾病の検査診断にも同じメカニズムを活用させることで可能になる。これらはすべて、本技術思想の一部である。
また、上記では、本発明の技術思想を歯周病診断支援装置として実現した場合の態様について説明したが、各機能の全部もしくは一部をアルゴリズム化したコンピュータプログラムとして実現することも、或いは方法として実現することも、可能である。
上述したように、本願に係る発明によれば、歯周病の診断は、医師の熟練のみに頼らない、定量的・客観的な歯槽骨吸収度データの取得による診断が可能になり、一定の客観的なデータと歯部画像による正確な歯周病の診察判断ができるようになる。
本発明は、歯周病診察において検査性及び安全性を格段に向上させつつ、測定データの客観性・信頼性をも格段に向上させる。したがって、本発明は、歯科医師による個別歯周病診断支援に限らず、歯科用画像撮影機器、情報処理機器、表示装置に関連するあらゆる業界及び付随する産業に対して有益性をもたらすものであり、産業上の利用価値及び利用可能性は極めて大きい。
1 歯周病診断支援装置
2 歯冠
3 セメント−エナメル境
4 歯根
5 歯根尖
6 歯肉(歯茎)
7 歯肉頂部
8 歯槽骨
9 歯槽骨頂
10 歯周ポケット
11 歯周ポケット下端
12 咬合のライン
13 歯槽骨頂のライン
14 根尖のライン
15 歯周プローブ
A プロービングポケットデプス(PD)
B アタッチメントレベル
C 歯の長さ
D 歯根尖から歯槽骨頂までの長さ
E 吸収した歯槽骨距離(セメント−エナメル境から歯槽骨頂までの長さ)
D+E 歯根長

Claims (18)

  1. 撮像装置によって撮影された歯科画像から、少なくとも歯槽骨頂部の位置を含む歯部の形状を検出する歯部形状検出部と、
    検出された歯槽骨頂部を含む歯部の形状の情報を用いて歯槽骨吸収度を算出する歯槽骨吸収度算出部と
    を有する歯周病診断支援装置。
  2. 前記歯部形状検出部において、更に、歯骨先端部の位置及び歯冠先端部の位置を検出し、前記歯槽骨吸収度算出部において、歯部の形状の情報として、前記歯槽骨頂部の位置、前記歯骨先端部の位置、及び、前記歯冠先端部の位置の情報を用いて歯槽骨吸収度を算出することを特徴とする請求項1に記載の歯周病診断支援装置。
  3. 前記歯槽骨頂部の位置、前記歯骨先端部の位置、及び、前記歯冠先端部の位置のそれぞれを、隣り合う複数の歯部について平均化することを特徴とする請求項2に記載の歯周病診断支援装置。
  4. 前記歯科画像、前記歯部の形状の情報、前記歯槽骨吸収の算出結果の少なくとも一つを表示する表示部を更に有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の歯周病診断支援装置。
  5. 前記歯部の形状の情報としての、前記歯槽骨頂部の位置、前記歯骨先端部の位置、前記歯冠先端部の位置の、いずれか一つまたは二つ以上の情報を、隣り合う複数の歯部について結線して前記表示部に表示することを特徴とする請求項4に記載の歯周病診断支援装置。
  6. 前記結線を曲線で近似して表示することを特徴とする請求項5に記載の歯周病診断支援装置。
  7. コンピュータを、
    撮像装置によって撮影された歯科画像から、少なくとも歯槽骨頂部の位置を含む歯部の形状を検出する歯部形状検出手段と、
    検出された歯槽骨頂部を含む歯部の形状の情報を用いて歯槽骨吸収度を算出する歯槽骨吸収度算出手段と
    して機能させることを特徴とする歯周病診断支援プログラム。
  8. 前記歯部形状検出部において、更に、歯骨先端部の位置及び歯冠先端部の位置を検出し、前記歯槽骨吸収度算出部において、歯部の形状の情報として、前記歯槽骨頂部の位置、前記歯骨先端部の位置、及び、前記歯冠先端部の位置の情報を用いて歯槽骨吸収度を算出することを特徴とする請求項7に記載の歯周病診断支援プログラム。
  9. 前記歯槽骨頂部の位置、前記歯骨先端部の位置、及び、前記歯冠先端部の位置のそれぞれを、隣り合う複数の歯部について平均化することを特徴とする請求項8に記載の歯周病診断支援プログラム。
  10. 前記歯科画像、前記歯部の形状の情報、前記歯槽骨吸収の算出結果の少なくとも一つを表示する表示部を更に有することを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の歯周病診断支援プログラム。
  11. 前記歯部の形状の情報としての、前記歯槽骨頂部の位置、前記歯骨先端部の位置、前記歯冠先端部の位置の、いずれか一つまたは二つ以上の情報を、隣り合う複数の歯部について結線して前記表示部に表示することを特徴とする請求項10に記載の歯周病診断支援プログラム。
  12. 前記結線を曲線で近似して表示することを特徴とする請求項11に記載の歯周病診断支援プログラム。
  13. 撮像装置によって撮影された歯科画像から、少なくとも歯槽骨頂部の位置を含む歯部の形状を検出する第1のステップと、
    検出された歯槽骨頂部を含む歯部の形状の情報を用いて歯槽骨吸収度を算出する第2のステップと
    を具備する歯周病診断支援方法。
  14. 前記第1のステップにおいて、更に、歯骨先端部の位置及び歯冠先端部の位置を検出し、前記第2のステップにおいて、歯部の形状の情報として、前記歯槽骨頂部の位置、前記歯骨先端部の位置、及び、前記歯冠先端部の位置の情報を用いて歯槽骨吸収度を算出することを特徴とする請求項13に記載の歯周病診断支援方法。
  15. 前記歯槽骨頂部の位置、前記歯骨先端部の位置、及び、前記歯冠先端部の位置のそれぞれを、隣り合う複数の歯部について平均化することを特徴とする請求項14に記載の歯周病診断支援方法。
  16. 前記歯科画像、前記歯部の形状の情報、前記歯槽骨吸収の算出結果の少なくとも一つを表示する表示部を更に有することを特徴とする請求項13から15のいずれか1項に記載の歯周病診断支援方法。
  17. 前記歯部の形状の情報としての、前記歯槽骨頂部の位置、前記歯骨先端部の位置、前記歯冠先端部の位置の、いずれか一つまたは二つ以上の情報を、隣り合う複数の歯部について結線して前記表示部に表示することを特徴とする請求項16に記載の歯周病診断支援方法。
  18. 前記結線を曲線で近似して表示することを特徴とする請求項17に記載の歯周病診断支援方法。
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