JP2015112575A - マイクロ流体デバイス及びその温度制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクロ流体デバイスを構成する流路内の流体の温度を精度良く計測して制御することが可能となるマイクロ流体デバイスを提供する。
【解決手段】抵抗体の抵抗値と温度測定領域である着目領域の温度とが対応付けられている関係式1における抵抗体の抵抗値によって、着目領域の温度を制御する制御手段を有するマイクロ流体デバイスであって、
抵抗体は、基体に設けられた流路を流通する流体を加熱するヒーターとしての機能と、流路の温度を測定するセンサーとしての機能を兼ね備えると共に、
流路の近傍に該流路の長手方向に沿って該着目領域より広い領域に亙って設けられ、
抵抗体の長手方向における外側には、周囲温度の変化を測定する温度センサーが配置されており、
温度センサーにより測定された周囲温度の変化を元にして、関係式1における抵抗体の抵抗値が周囲温度の変化による影響を受けることによって見誤る温度を補正し、着目領域の温度を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】抵抗体の抵抗値と温度測定領域である着目領域の温度とが対応付けられている関係式1における抵抗体の抵抗値によって、着目領域の温度を制御する制御手段を有するマイクロ流体デバイスであって、
抵抗体は、基体に設けられた流路を流通する流体を加熱するヒーターとしての機能と、流路の温度を測定するセンサーとしての機能を兼ね備えると共に、
流路の近傍に該流路の長手方向に沿って該着目領域より広い領域に亙って設けられ、
抵抗体の長手方向における外側には、周囲温度の変化を測定する温度センサーが配置されており、
温度センサーにより測定された周囲温度の変化を元にして、関係式1における抵抗体の抵抗値が周囲温度の変化による影響を受けることによって見誤る温度を補正し、着目領域の温度を制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、マイクロ流体デバイス及びその温度制御方法に関し、特に微小な流路を持つマイクロ流体デバイスにおいて、化学、生化学、物理化学反応などにより、化学合成、遺伝子検査などを行うためのマイクロ流体デバイス及びその温度制御方法に関する。
従来、微小な流路を持つマイクロ流体デバイスを用いて、化学、生化学、物理化学反応などにより、化学合成、遺伝子検査や研究開発、等が、盛んに行われている。
このようなマイクロ流体デバイスとして、非特許文献1や特許文献1では、マイクロ流路内の流体を微小な流路を持つマイクロ流体デバイス加熱するために、流路と同一の基体内に、ヒーターと温度センサーが配置され、温度センサーによって、ヒーターの出力を制御し、流路の温度を所望の温度になるように制御するマイクロ流体デバイスが開示されている。
このようなマイクロ流体デバイスとして、非特許文献1や特許文献1では、マイクロ流路内の流体を微小な流路を持つマイクロ流体デバイス加熱するために、流路と同一の基体内に、ヒーターと温度センサーが配置され、温度センサーによって、ヒーターの出力を制御し、流路の温度を所望の温度になるように制御するマイクロ流体デバイスが開示されている。
図12を用いて、上記従来例のマイクロ流体デバイスの構成について説明する。
図12において、1は支持基体、2は流路が形成される基体、3は流路、4は流路内の流体加熱するためのヒーターとしての機能と流路の温度を計測するための機能を兼ねた抵抗体である。
抵抗体の抵抗値は温度によって変化するため、抵抗値の変化によって、温度変化を測定することが可能である。
5は流体の流入口、6は流出口、7は電極配線、8は導通をとるための電極パッド、9は冷却機構であるヒートシンクである。
10は流路中の温度が制御される、温度測定領域である着目領域である。
流路の流体の温度は、抵抗体4に電圧が印加されジュール加熱で発生した熱の熱伝導によって加熱される。
着目領域10の温度と抵抗体4の抵抗値との関係は、あらかじめ、適当な電圧を抵抗体4に印加し、そのときの着目領域の温度を赤外放射温度計などで測定し、抵抗体4の抵抗値と対応をとることで求められている。
前記着目領域10の温度と抵抗体4の抵抗値の関係を用い、抵抗体4の抵抗値から着目領域の温度が制御される。
図12において、1は支持基体、2は流路が形成される基体、3は流路、4は流路内の流体加熱するためのヒーターとしての機能と流路の温度を計測するための機能を兼ねた抵抗体である。
抵抗体の抵抗値は温度によって変化するため、抵抗値の変化によって、温度変化を測定することが可能である。
5は流体の流入口、6は流出口、7は電極配線、8は導通をとるための電極パッド、9は冷却機構であるヒートシンクである。
10は流路中の温度が制御される、温度測定領域である着目領域である。
流路の流体の温度は、抵抗体4に電圧が印加されジュール加熱で発生した熱の熱伝導によって加熱される。
着目領域10の温度と抵抗体4の抵抗値との関係は、あらかじめ、適当な電圧を抵抗体4に印加し、そのときの着目領域の温度を赤外放射温度計などで測定し、抵抗体4の抵抗値と対応をとることで求められている。
前記着目領域10の温度と抵抗体4の抵抗値の関係を用い、抵抗体4の抵抗値から着目領域の温度が制御される。
電気学会論文集E、Vol119−E,No10,
上記従来例のヒーターの機能を兼ねた抵抗体を流路の温度を測定するセンサーとして用いるものにおいては、つぎのような課題を有している。
着目領域の流路長手方向の温度を均一にするためには、着目領域に対し、抵抗体を長く配置する必要がある。ここで、流路の温度を測定するセンサーを流路の着目領域の近傍に配置しようとした場合、限られたスペースに複数の流路を配置しようとすると、センサーの配線をレイアウトすることが困難であった。
また、ヒーターの機能を兼ねた抵抗体を流路の温度を測定するセンサーとして用いた場合
、次のような課題が発生していた。
着目領域の流路長手方向の温度を均一にするためには、着目領域に対し、抵抗体を長く配置する必要がある。ここで、流路の温度を測定するセンサーを流路の着目領域の近傍に配置しようとした場合、限られたスペースに複数の流路を配置しようとすると、センサーの配線をレイアウトすることが困難であった。
また、ヒーターの機能を兼ねた抵抗体を流路の温度を測定するセンサーとして用いた場合
、次のような課題が発生していた。
図7のグラフで示すように、ヒーター及び流路の長手方向には温度分布が存在する。
この温度分布は、マイクロ流体デバイスの周囲温度が変わると変化する。温度分布が変化すると、着目領域の温度は変わっていないにも関わらず、抵抗体全体の抵抗値が変化してしまうため、制御装置は着目領域の温度が変化してしまったと判断して、ヒーターの出力に制御をかける。
そうすると、図8で示すように、例えば外部温度AからBに変化すると、制御装置は着目領域の温度が高くなったと見誤ってしまい、着目領域の温度を目的の温度より低く制御してしまう。
マイクロ流路内で行われる化学合成や遺伝子検査においては、温度を高精度に制御する必要があり、わずかな温度の誤制御が上記した化学合成や遺伝子検査に重大な影響を及ぼしてしまう場合が生じる。
本発明は、上記課題に鑑み、マイクロ流体デバイスを構成する流路内の流体の温度を精度良く計測して制御することが可能となるマイクロ流体デバイス及びその温度制御方法の提供を目的とする。
この温度分布は、マイクロ流体デバイスの周囲温度が変わると変化する。温度分布が変化すると、着目領域の温度は変わっていないにも関わらず、抵抗体全体の抵抗値が変化してしまうため、制御装置は着目領域の温度が変化してしまったと判断して、ヒーターの出力に制御をかける。
そうすると、図8で示すように、例えば外部温度AからBに変化すると、制御装置は着目領域の温度が高くなったと見誤ってしまい、着目領域の温度を目的の温度より低く制御してしまう。
マイクロ流路内で行われる化学合成や遺伝子検査においては、温度を高精度に制御する必要があり、わずかな温度の誤制御が上記した化学合成や遺伝子検査に重大な影響を及ぼしてしまう場合が生じる。
本発明は、上記課題に鑑み、マイクロ流体デバイスを構成する流路内の流体の温度を精度良く計測して制御することが可能となるマイクロ流体デバイス及びその温度制御方法の提供を目的とする。
本発明のマイクロ流体デバイスは、抵抗体の抵抗値と温度測定領域である着目領域の温度とが対応付けられている関係式1における前記抵抗体の抵抗値によって、前記着目領域の温度を制御する制御手段を有するマイクロ流体デバイスであって、
前記抵抗体は、前記マイクロ流体デバイスを構成する基体に設けられた流路を流通する流体を加熱するヒーターとしての機能と、流路の温度を測定するセンサーとしての機能を兼ね備えると共に、
前記着目領域を含む前記流路の近傍に該流路の長手方向に沿って該着目領域よりも広い領域に亙って設けられ、
前記抵抗体の長手方向における外側には、前記周囲温度の変化を測定する温度センサーが配置されており、
前記温度センサーにより測定された前記周囲温度の変化を元にして、前記関係式1における前記抵抗体の抵抗値が周囲温度の変化による影響を受けることによって見誤る温度を補正し、前記着目領域の温度を制御することを特徴とする。
また、本発明のマイクロ流体デバイスの温度制御方法は、抵抗体の抵抗値と温度測定領域である着目領域の温度とが対応付けられている関係式1における前記抵抗体の抵抗値によって、前記着目領域の温度を制御するマイクロ流体デバイスの温度制御方法であって、
前記抵抗体は、前記マイクロ流体デバイスを構成する基体に設けられた流路を流通する流体を加熱するヒーターとしての機能と、流路の温度を測定するセンサーとしての機能を兼ね備えると共に、
前記着目領域を含む前記流路の近傍に該流路の長手方向に沿って該着目領域よりも広い領域に亙って設けられ、
前記抵抗体の長手方向における外側には、前記周囲温度の変化を測定する温度センサーが配置され、
前記温度センサーにより測定された前記周囲温度の変化を元にして、前記関係式1における前記抵抗体の抵抗値が周囲温度の変化による影響を受けることによって見誤る温度を補正し、前記着目領域の温度を制御することを特徴とする。
前記抵抗体は、前記マイクロ流体デバイスを構成する基体に設けられた流路を流通する流体を加熱するヒーターとしての機能と、流路の温度を測定するセンサーとしての機能を兼ね備えると共に、
前記着目領域を含む前記流路の近傍に該流路の長手方向に沿って該着目領域よりも広い領域に亙って設けられ、
前記抵抗体の長手方向における外側には、前記周囲温度の変化を測定する温度センサーが配置されており、
前記温度センサーにより測定された前記周囲温度の変化を元にして、前記関係式1における前記抵抗体の抵抗値が周囲温度の変化による影響を受けることによって見誤る温度を補正し、前記着目領域の温度を制御することを特徴とする。
また、本発明のマイクロ流体デバイスの温度制御方法は、抵抗体の抵抗値と温度測定領域である着目領域の温度とが対応付けられている関係式1における前記抵抗体の抵抗値によって、前記着目領域の温度を制御するマイクロ流体デバイスの温度制御方法であって、
前記抵抗体は、前記マイクロ流体デバイスを構成する基体に設けられた流路を流通する流体を加熱するヒーターとしての機能と、流路の温度を測定するセンサーとしての機能を兼ね備えると共に、
前記着目領域を含む前記流路の近傍に該流路の長手方向に沿って該着目領域よりも広い領域に亙って設けられ、
前記抵抗体の長手方向における外側には、前記周囲温度の変化を測定する温度センサーが配置され、
前記温度センサーにより測定された前記周囲温度の変化を元にして、前記関係式1における前記抵抗体の抵抗値が周囲温度の変化による影響を受けることによって見誤る温度を補正し、前記着目領域の温度を制御することを特徴とする。
本発明によれば、マイクロ流体デバイスを構成する流路内の流体の温度を精度良く計測して制御することが可能となるマイクロ流体デバイス及びその温度制御方法を実現することができる。
つぎに、本発明の実施形態におけるマイクロ流体デバイス及びその温度制御方法の構成例について説明する。
本実施形態のマイクロ流体デバイスは、抵抗体の抵抗値と温度測定領域である着目領域の温度とが対応付けられている関係式1を用い、前記抵抗体の抵抗値により着目領域の温度を制御する際、前記抵抗体の抵抗値が周囲温度の変化による影響を受けることによって見誤る温度を補正し、前記着目領域の温度を制御する制御手段を備えている。
その際、前記抵抗体は、前記マイクロ流体デバイスを構成する基体に設けられた流路を流通する流体を加熱するヒーターとしての機能と、流路の温度を測定するセンサーとしての機能を兼ね備えると共に、
前記着目領域を含む前記流路の近傍に該流路の長手方向に沿って該着目領域よりも広い領域に亙って設けられている。
また、前記抵抗体の長手方向における外側には、前記周囲温度の変化を測定する温度センサーが配置されている。
そして、前記制御手段は、前記温度センサーにより測定された前記周囲温度の変化を元にして、前記関係式1における前記抵抗体の抵抗値が周囲温度の変化による影響を受けることによって見誤る温度を補正し、前記着目領域の温度を制御するように構成されている。
本実施形態のマイクロ流体デバイスは、抵抗体の抵抗値と温度測定領域である着目領域の温度とが対応付けられている関係式1を用い、前記抵抗体の抵抗値により着目領域の温度を制御する際、前記抵抗体の抵抗値が周囲温度の変化による影響を受けることによって見誤る温度を補正し、前記着目領域の温度を制御する制御手段を備えている。
その際、前記抵抗体は、前記マイクロ流体デバイスを構成する基体に設けられた流路を流通する流体を加熱するヒーターとしての機能と、流路の温度を測定するセンサーとしての機能を兼ね備えると共に、
前記着目領域を含む前記流路の近傍に該流路の長手方向に沿って該着目領域よりも広い領域に亙って設けられている。
また、前記抵抗体の長手方向における外側には、前記周囲温度の変化を測定する温度センサーが配置されている。
そして、前記制御手段は、前記温度センサーにより測定された前記周囲温度の変化を元にして、前記関係式1における前記抵抗体の抵抗値が周囲温度の変化による影響を受けることによって見誤る温度を補正し、前記着目領域の温度を制御するように構成されている。
以下に、図1〜図3を用いて、その具体的な構成について説明する。
図1〜図3において、1は支持基体、2は流路が形成された基体、3は流路、4は流路内の流体を加熱するヒーターとしての機能と温度を測定するためのセンサーとしての機能を兼ねた抵抗体、5は流体の流入口、6は流出口である。
7は電極配線であり、8は導通をとるための電極パッドである。9はヒートシンクなど基体を冷却するための冷却機構(冷却手段)である。
10は温度が制御される着目領域、11は、周囲温度の変化を測定するためのセンサーである。12は9のセンサーが配置される領域を示す。
図1〜図3のそれぞれにおいて、流路と、流路内の流体を加熱制御するためのヒーター兼センサー抵抗体は、それらの長手方向に並行に配置されている。
図1〜図3において、1は支持基体、2は流路が形成された基体、3は流路、4は流路内の流体を加熱するヒーターとしての機能と温度を測定するためのセンサーとしての機能を兼ねた抵抗体、5は流体の流入口、6は流出口である。
7は電極配線であり、8は導通をとるための電極パッドである。9はヒートシンクなど基体を冷却するための冷却機構(冷却手段)である。
10は温度が制御される着目領域、11は、周囲温度の変化を測定するためのセンサーである。12は9のセンサーが配置される領域を示す。
図1〜図3のそれぞれにおいて、流路と、流路内の流体を加熱制御するためのヒーター兼センサー抵抗体は、それらの長手方向に並行に配置されている。
図1で示すマイクロ流体デバイスは、センサー11が、抵抗体4の長手方向の外側に配置されている。
図2で示すマイクロ流体デバイスは、センサー11が、抵抗体4の長手方向の冷却機構の外側に配置されている。図9で示すように、冷却機構の外側の位置では、周囲温度が変化したときの温度分布の差が十分大きくなる。
これは、冷却機構の内側では、冷却機構への熱伝導が大きくなり、温度分布が均一化されるためである。
よって、センサー11を冷却機構の外側に配置することで、周囲温度の変化に対する感度が高くなり、周囲温度の変化の測定精度が高まる。
図3で示すマイクロ流体デバイスは、センサー11が、抵抗体4の長手方向の基板端部に配置されている。図9で示すように、基板端部が最も周囲温度の変化に対する感度が高く、周囲温度の変化の測定精度が高まる。
支持基体としては、おもに石英のようなガラス材料が用いられるが、シリコンやセラミックスのようなガラス以外の材料が用いられる場合もある。抵抗体には、白金や酸化ルテニウムのような金属が用いられる。電極配線には、金やアルミニウムのような金属が用いられる。センサーには、白金などが用いられる。
図2で示すマイクロ流体デバイスは、センサー11が、抵抗体4の長手方向の冷却機構の外側に配置されている。図9で示すように、冷却機構の外側の位置では、周囲温度が変化したときの温度分布の差が十分大きくなる。
これは、冷却機構の内側では、冷却機構への熱伝導が大きくなり、温度分布が均一化されるためである。
よって、センサー11を冷却機構の外側に配置することで、周囲温度の変化に対する感度が高くなり、周囲温度の変化の測定精度が高まる。
図3で示すマイクロ流体デバイスは、センサー11が、抵抗体4の長手方向の基板端部に配置されている。図9で示すように、基板端部が最も周囲温度の変化に対する感度が高く、周囲温度の変化の測定精度が高まる。
支持基体としては、おもに石英のようなガラス材料が用いられるが、シリコンやセラミックスのようなガラス以外の材料が用いられる場合もある。抵抗体には、白金や酸化ルテニウムのような金属が用いられる。電極配線には、金やアルミニウムのような金属が用いられる。センサーには、白金などが用いられる。
つぎに、本実施形態におけるマイクロ流体デバイスの温度制御方法について説明する。図1〜図3に示すマイクロ流体デバイスの、流体の流入口5および流出口6には、インターフェース用のチューブが接続され、外部ポンプにより流体が流入および流出される。
基体内部に設けられた流路内の流体は、抵抗体4に電圧を印加することで発生したジュール熱によって加熱される。
あらかじめ、着目領域の温度と抵抗体4との関係はキャリブレーションされ、以下に示す関係式1として保存されている。
[関係式1]
R=k0+k1×T
Rは抵抗体4の抵抗値、Tは着目領域の温度、k0とk1は係数である。
関係式1は、適当な電圧を抵抗体4に印加し、そのときの着目領域の温度を赤外放射温度計などで測定し、抵抗体4の抵抗値と対応をとることでキャリブレーションされる。
抵抗体4の抵抗値より、流路の温度を求め、目的の温度となるように、抵抗体4に印加する電圧が設定される。図1〜図3で示すセンサー11の測定値に応じて、着目領域の温度と抵抗体4の抵抗値の関係式1が補正される。
基体内部に設けられた流路内の流体は、抵抗体4に電圧を印加することで発生したジュール熱によって加熱される。
あらかじめ、着目領域の温度と抵抗体4との関係はキャリブレーションされ、以下に示す関係式1として保存されている。
[関係式1]
R=k0+k1×T
Rは抵抗体4の抵抗値、Tは着目領域の温度、k0とk1は係数である。
関係式1は、適当な電圧を抵抗体4に印加し、そのときの着目領域の温度を赤外放射温度計などで測定し、抵抗体4の抵抗値と対応をとることでキャリブレーションされる。
抵抗体4の抵抗値より、流路の温度を求め、目的の温度となるように、抵抗体4に印加する電圧が設定される。図1〜図3で示すセンサー11の測定値に応じて、着目領域の温度と抵抗体4の抵抗値の関係式1が補正される。
つぎに、上記関係式1を補正する第一の方法について以下に説明する。
センサー11で測定される温度と、関係式1の係数(k0及び、k1)との関係式である関係式2は、あらかじめ、測定または数値シミュレーションから導きだされ、制御装置に保存されている。
図4は、センサー11の測定温度と関係式1の係数(k0及び、k1)との関係式2をグラフ化したものである。
センサー11の周囲温度測定値と関係式2より関係式1が補正され、補正された関係式1と抵抗体4の抵抗値によって、着目領域の温度が制御される。
センサー11で測定される温度と、関係式1の係数(k0及び、k1)との関係式である関係式2は、あらかじめ、測定または数値シミュレーションから導きだされ、制御装置に保存されている。
図4は、センサー11の測定温度と関係式1の係数(k0及び、k1)との関係式2をグラフ化したものである。
センサー11の周囲温度測定値と関係式2より関係式1が補正され、補正された関係式1と抵抗体4の抵抗値によって、着目領域の温度が制御される。
上記関係式1を補正する第二の方法について以下に説明する。
センサー11で測定される温度と、その温度に対応した、複数の関係式1における前記抵抗体の抵抗値と前記着目領域の温度とを対応付けるための係数(k0及び、k1)が、あらかじめ測定または数値シミュレーションから導きだされ、前記温度センサーで測定された温度と関係付けられ、データーベースとして制御装置に保存されている。
図5はデーターベースの例を示す。
データーベースのうち、センサー11で測定される温度に最も近い値が、補正値として適応され、関係式1の係数(k0及び、k1)が補正される。
補正された関係式1と抵抗体4の抵抗値によって、着目領域の温度が制御される。
センサー11で測定される温度と、その温度に対応した、複数の関係式1における前記抵抗体の抵抗値と前記着目領域の温度とを対応付けるための係数(k0及び、k1)が、あらかじめ測定または数値シミュレーションから導きだされ、前記温度センサーで測定された温度と関係付けられ、データーベースとして制御装置に保存されている。
図5はデーターベースの例を示す。
データーベースのうち、センサー11で測定される温度に最も近い値が、補正値として適応され、関係式1の係数(k0及び、k1)が補正される。
補正された関係式1と抵抗体4の抵抗値によって、着目領域の温度が制御される。
上記関係式1を補正する第三の方法について以下に説明する。
センサー11で測定される温度と、その温度に対応した、関係式1の係数(k0及び、k1)が、あらかじめ測定または数値シミュレーションから導きだされ、データーベースとして制御装置に保存されている。
センサー11で測定された温度における関係式1の係数が、データーベースのデータの内挿によって補正される。
図6はデーターベースの一例と補正方法の概略図を示す。補正された関係式1と抵抗体4の抵抗値によって、着目領域の温度が制御される。
センサー11で測定される温度と、その温度に対応した、関係式1の係数(k0及び、k1)が、あらかじめ測定または数値シミュレーションから導きだされ、データーベースとして制御装置に保存されている。
センサー11で測定された温度における関係式1の係数が、データーベースのデータの内挿によって補正される。
図6はデーターベースの一例と補正方法の概略図を示す。補正された関係式1と抵抗体4の抵抗値によって、着目領域の温度が制御される。
以下に本発明の実施例について説明する。
本実施例においては、支持基体1、流路2を備える図1に示す構造のマイクロ流体デバイスを、つぎのようにして形成した。
材料は熱伝導率が20℃で1.4W/m/K程度である合成石英基板を用いた。
支持基体1には、まずヒーター兼センサー抵抗体4と、センサー11を形成した。抵抗体は、白金を厚さ100nm程度スパッタリング法によって成膜し、フォトリソグラフィー法によって幅300um程度に形成した。
11のセンサーは、9の冷却機構であるヒートシンクの外側位置に配置した。
9のヒートシンクは熱伝導性両面テープによって、支持基体1に接着された。
続いて、抵抗体4の電極配線としてチタン−金−チタンを連続的にスパッタリング法によって300nm程度成膜後にフォトリソグラフィー法によってパターニングし形成した。続いて、絶縁層として酸化シリコンを1um程度スパッタリング法によって成膜した。続いて7の電極配線、8の電極パッドを形成した。
さらに、絶縁層として酸化シリコンを1um程度スパッタリング法によって成膜した。2の流路基体には、サンドブラストによって幅200um程度、深さ100um程度の流路を形成した。基体1と基体2を接合し、マイクロ流体デバイスを完成させた。
本実施例においては、支持基体1、流路2を備える図1に示す構造のマイクロ流体デバイスを、つぎのようにして形成した。
材料は熱伝導率が20℃で1.4W/m/K程度である合成石英基板を用いた。
支持基体1には、まずヒーター兼センサー抵抗体4と、センサー11を形成した。抵抗体は、白金を厚さ100nm程度スパッタリング法によって成膜し、フォトリソグラフィー法によって幅300um程度に形成した。
11のセンサーは、9の冷却機構であるヒートシンクの外側位置に配置した。
9のヒートシンクは熱伝導性両面テープによって、支持基体1に接着された。
続いて、抵抗体4の電極配線としてチタン−金−チタンを連続的にスパッタリング法によって300nm程度成膜後にフォトリソグラフィー法によってパターニングし形成した。続いて、絶縁層として酸化シリコンを1um程度スパッタリング法によって成膜した。続いて7の電極配線、8の電極パッドを形成した。
さらに、絶縁層として酸化シリコンを1um程度スパッタリング法によって成膜した。2の流路基体には、サンドブラストによって幅200um程度、深さ100um程度の流路を形成した。基体1と基体2を接合し、マイクロ流体デバイスを完成させた。
本実施例では、遺伝子の増幅反応であるポリメラーゼ連鎖反応(PCR:polymerase chain reaction)を実施した。
PCRとは、ある特定領域のDNAを増幅させる方法である。
マイクロ流体装置でのPCR反応は、PCR溶液をマイクロ流路デバイスの流路に導入し、流路内の流体に温度サイクルをかけることで実施される。
PCR溶液には、増幅対象DNA、プライマー、DNAポリメラーゼ、バッファー溶液のような成分が含まれている。
まず、反応液を94℃程度に加熱し、2本鎖DNAを1本鎖に分かれさせる。
次に、50℃程度にまで急速冷却し、その1本鎖DNAにプライマーを結合させる、アニーリングを行う。
最後に、70℃まで加熱し、DNAポリメラーゼを反応させ、DNAを伸長させる。
このサイクルを繰り返すことで、DNAは増幅し、一般にn回のサイクルで2n倍に増幅すると言われている。
図1に示すマイクロ流体デバイスの、流体の流入口9および流出口10には、インターフェース用のチューブが接続され、外部ポンプによりPCR反応溶液を流入および流出した。
PCRとは、ある特定領域のDNAを増幅させる方法である。
マイクロ流体装置でのPCR反応は、PCR溶液をマイクロ流路デバイスの流路に導入し、流路内の流体に温度サイクルをかけることで実施される。
PCR溶液には、増幅対象DNA、プライマー、DNAポリメラーゼ、バッファー溶液のような成分が含まれている。
まず、反応液を94℃程度に加熱し、2本鎖DNAを1本鎖に分かれさせる。
次に、50℃程度にまで急速冷却し、その1本鎖DNAにプライマーを結合させる、アニーリングを行う。
最後に、70℃まで加熱し、DNAポリメラーゼを反応させ、DNAを伸長させる。
このサイクルを繰り返すことで、DNAは増幅し、一般にn回のサイクルで2n倍に増幅すると言われている。
図1に示すマイクロ流体デバイスの、流体の流入口9および流出口10には、インターフェース用のチューブが接続され、外部ポンプによりPCR反応溶液を流入および流出した。
本実施例で用いたマイクロ流体装置は、着目領域10の温度と抵抗体4の関係式1を補正するための補正装置と、関係式1を用い抵抗体4に印加するパワーを制御する制御装置によって構成されている。
図13に本実施例で行われる補正の概略を示す。
あらかじめ、関係式1は、適当な電圧を抵抗体4に印加し、そのときの着目領域10の温度を赤外放射温度計などで測定し、抵抗体4の抵抗値と対応をとることでキャリブレーションされる。
センサー11で測定される温度と関係式1との関係式2が演算装置に保存されている。センサー11で測定された温度の値は、演算装置にわたされる。演算装置では、関係式2より関係式1が補正される。制御装置では補正された関係式1と抵抗体4の抵抗値によって、PID制御で抵抗体4に投入するパワーが調整され、流路の着目領域の温度が制御される。
図13に本実施例で行われる補正の概略を示す。
あらかじめ、関係式1は、適当な電圧を抵抗体4に印加し、そのときの着目領域10の温度を赤外放射温度計などで測定し、抵抗体4の抵抗値と対応をとることでキャリブレーションされる。
センサー11で測定される温度と関係式1との関係式2が演算装置に保存されている。センサー11で測定された温度の値は、演算装置にわたされる。演算装置では、関係式2より関係式1が補正される。制御装置では補正された関係式1と抵抗体4の抵抗値によって、PID制御で抵抗体4に投入するパワーが調整され、流路の着目領域の温度が制御される。
図10は、本実施例における、流路の温度分布を示している。
周囲温度が変わっても、着目領域の温度は変化せず、温度の誤制御が抑制された。本実施例のマイクロ流体装置を用いて実施したPCR反応では、PCR収率が、ほぼ期待された値に対して100%に近い値であった。
周囲温度が変わっても、着目領域の温度は変化せず、温度の誤制御が抑制された。本実施例のマイクロ流体装置を用いて実施したPCR反応では、PCR収率が、ほぼ期待された値に対して100%に近い値であった。
[比較例]
比較例において用いたマイクロ流体デバイスについて、図12を用いて説明する。
マイクロ流体デバイスは、実施例と同様な方法で形成されたが、図1に示すセンサー11は形成されていない。
本比較例においてPCR反応を実施した。
本比較例で用いたマイクロ流体装置は、着目領域10の温度と抵抗体4の関係式1によって、抵抗体4に印加するパワーを制御する制御装置によって構成されている。
あらかじめ、関係式1は、適当な電圧を抵抗体4に印加し、そのときの着目領域10の温度を赤外放射温度計などで測定し、抵抗体4の抵抗値と対応をとることでキャリブレーションされる。
制御装置では関係式1と抵抗体4の抵抗値によって、PID制御で抵抗体4に投入するパワーが調整され、流路の着目領域の温度が制御される。
図11は、本比較例における、流路の温度分布を示している。
周囲温度が変わると、温度の誤制御が発生し目標の温度から異なる温度となってしまった。
本実施例のマイクロ流体装置を用いて実施したPCR反応では、周囲温度がキャリブレーションした時の温度20℃から、40℃に変化してしまったため、PCR収率が期待された値の50%程度であった。
以上で説明した本発明のマイクロ流体デバイス及びその温度制御方法は、加熱または冷却工程を伴う、化学合成、環境分析、臨床検体分析を実施するための、マイクロ流体デバイスに利用することができる。
比較例において用いたマイクロ流体デバイスについて、図12を用いて説明する。
マイクロ流体デバイスは、実施例と同様な方法で形成されたが、図1に示すセンサー11は形成されていない。
本比較例においてPCR反応を実施した。
本比較例で用いたマイクロ流体装置は、着目領域10の温度と抵抗体4の関係式1によって、抵抗体4に印加するパワーを制御する制御装置によって構成されている。
あらかじめ、関係式1は、適当な電圧を抵抗体4に印加し、そのときの着目領域10の温度を赤外放射温度計などで測定し、抵抗体4の抵抗値と対応をとることでキャリブレーションされる。
制御装置では関係式1と抵抗体4の抵抗値によって、PID制御で抵抗体4に投入するパワーが調整され、流路の着目領域の温度が制御される。
図11は、本比較例における、流路の温度分布を示している。
周囲温度が変わると、温度の誤制御が発生し目標の温度から異なる温度となってしまった。
本実施例のマイクロ流体装置を用いて実施したPCR反応では、周囲温度がキャリブレーションした時の温度20℃から、40℃に変化してしまったため、PCR収率が期待された値の50%程度であった。
以上で説明した本発明のマイクロ流体デバイス及びその温度制御方法は、加熱または冷却工程を伴う、化学合成、環境分析、臨床検体分析を実施するための、マイクロ流体デバイスに利用することができる。
1:基体
2:流路基体
3:流路
4:ヒーター兼センサー抵抗体
5:流入口
6:流出口
7:電極
8:電極パッド
9:冷却機構(冷却手段)
10:着目領域
11:周囲温度の変化を測定するセンサー
12:センサー11が配置される領域
2:流路基体
3:流路
4:ヒーター兼センサー抵抗体
5:流入口
6:流出口
7:電極
8:電極パッド
9:冷却機構(冷却手段)
10:着目領域
11:周囲温度の変化を測定するセンサー
12:センサー11が配置される領域
Claims (12)
- 抵抗体の抵抗値と温度測定領域である着目領域の温度とが対応付けられている関係式1における前記抵抗体の抵抗値によって、前記着目領域の温度を制御する制御手段を有するマイクロ流体デバイスであって、
前記抵抗体は、前記マイクロ流体デバイスを構成する基体に設けられた流路を流通する流体を加熱するヒーターとしての機能と、流路の温度を測定するセンサーとしての機能を兼ね備えると共に、
前記着目領域を含む前記流路の近傍に該流路の長手方向に沿って該着目領域よりも広い領域に亙って設けられ、
前記抵抗体の長手方向における外側には、前記周囲温度の変化を測定する温度センサーが配置されており、
前記温度センサーにより測定された前記周囲温度の変化を元にして、前記関係式1における前記抵抗体の抵抗値が周囲温度の変化による影響を受けることによって見誤る温度を補正し、前記着目領域の温度を制御することを特徴とするマイクロ流体デバイス。 - 前記基体に、該基体を冷却する冷却手段が設けられており、
前記温度センサーが、前記抵抗体の長手方向における前記冷却手段の外側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ流体デバイス。 - 前記温度センサーが、前記抵抗体の長手方向における基体の端部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ流体デバイス。
- 前記制御手段には、前記抵抗体の抵抗値と前記着目領域の温度とを対応付けるための係数と、前記温度センサーで測定された温度とが関係付けられている関係式2が保存され、
前記関係式2により前記関係式1を補正し、前記着目領域の温度を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマイクロ流体デバイス。 - 前記制御手段には、前記温度センサーで測定された前記周囲温度の変化に対応した前記関係式1における前記見誤る温度を補正するデータがデーターベースとして保存され、
前記データーベースを用いて前記関係式1を補正し、前記着目領域の温度を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマイクロ流体デバイス。 - 前記制御手段には、前記温度センサーで測定された前記周囲温度の変化に対応した前記関係式1における前記見誤る温度を補正するデータがデーターベースとして保存され、
前記データーベースのデータを内挿して前記関係式1を補正し、前記着目領域の温度を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマイクロ流体デバイス。 - 抵抗体の抵抗値と温度測定領域である着目領域の温度とが対応付けられている関係式1における前記抵抗体の抵抗値によって、前記着目領域の温度を制御するマイクロ流体デバイスの温度制御方法であって、
前記抵抗体は、前記マイクロ流体デバイスを構成する基体に設けられた流路を流通する流体を加熱するヒーターとしての機能と、流路の温度を測定するセンサーとしての機能を兼ね備えると共に、
前記着目領域を含む前記流路の近傍に該流路の長手方向に沿って該着目領域よりも広い領域に亙って設けられ、
前記抵抗体の長手方向における外側には、前記周囲温度の変化を測定する温度センサーが配置され、
前記温度センサーにより測定された前記周囲温度の変化を元にして、前記関係式1にお
ける前記抵抗体の抵抗値が周囲温度の変化による影響を受けることによって見誤る温度を補正し、前記着目領域の温度を制御することを特徴とするマイクロ流体デバイスの温度制御方法。 - 前記基体に、該基体を冷却する冷却手段が設けられ、
前記温度センサーが、前記抵抗体の長手方向における前記冷却手段の外側に配置されることを特徴とする請求項7に記載のマイクロ流体デバイスの温度制御方法。 - 前記温度センサーが、前記抵抗体の長手方向における基体の端部に配置されることを特徴とする請求項7に記載のマイクロ流体デバイスの温度制御方法。
- 前記着目領域の温度の制御において、
前記抵抗体の抵抗値と前記着目領域の温度とを対応付けるための係数と、前記温度センサーで測定された温度と、が関係付けられている関係式2を用いて前記関係式1を補正し、該着目領域の温度を制御することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のマイクロ流体デバイスの温度制御方法。 - 前記着目領域の温度の制御において、
前記温度センサーで測定された前記周囲温度の変化に対応した前記関係式1における前記見誤る温度を補正するデータのデーターベースを用いて前記関係式1を補正し、該着目領域の温度を制御することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のマイクロ流体デバイスの温度制御方法。 - 前記着目領域の温度の制御において、
前記温度センサーで測定された前記周囲温度の変化に対応した前記関係式1における前記見誤る温度を補正するデータのデーターベースを前記関係式1に内挿して該関係式1を補正し、該着目領域の温度を制御することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のマイクロ流体デバイスの温度制御方法。
Priority Applications (2)
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US14/565,111 US20150165438A1 (en) | 2013-12-13 | 2014-12-09 | Microfluidic device and temperature control method for microfluidic device |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020512547A (ja) * | 2017-03-17 | 2020-04-23 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated | 基板支持体用の非接触温度較正ツール及びその使用方法 |
JP7491136B2 (ja) | 2020-08-20 | 2024-05-28 | 大日本印刷株式会社 | マイクロ流路構造体、マイクロ流路構造体の製造方法及びマイクロ流路デバイス |
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