JP2015108607A - ターボ機械の動特性演算方法およびターボ機械の動特性演算装置 - Google Patents

ターボ機械の動特性演算方法およびターボ機械の動特性演算装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ターボ機械のロータ系を構成する各機械要素の動特性を演算する。【解決手段】ターボ機械のロータ系の振動方程式における特性行列を、事前に動特性が算出可能な機械要素に関する既知のパラメータと、事前に動特性が算出困難な機械要素に関する未知のパラメータとで表すことで、ロータ系を振動方程式によりモデル化するモデル化工程(ステップS201)と、ロータ系に発生している振動を検出する振動検出工程(ステップS204)と、振動検出工程で検出した振動の信号データに基づいて、ロータ系の固有値および振動モードを算出するモード解析工程(ステップS205)と、モデル化工程で得た振動方程式と、モード解析工程で算出した固有値および振動モードとから、未知のパラメータを算出する動特性算出工程(ステップS206)とを実行する。【選択図】図3

Description

本発明は、ターボ機械のロータ系を構成する各機械要素の動特性を演算する技術に関する。
回転軸に連結された羽根車を回転させることで流体を圧縮または圧送するターボ機械において、高圧流体の流体不安定化力によりロータに自励振動が生じ、ターボ機械を停止させなければならない状況となることがある。ロータに自励振動が生じるか否かは、回転軸の剛性や質量、軸受の剛性や減衰係数、羽根車やシールで発生する不安定化力など、それぞれの機械要素の動特性を把握することによって適切に判断することができる。
ここで、特許文献1では、回転軸を加振することができるように構成された回転機械において、回転数を一定としつつ負荷条件を変化させ、各負荷条件ごとの振動応答データから回転機械の減衰比または許容励振係数を求めることで、回転機械の動特性を演算している。また、特許文献2にも、特許文献1と同様に、回転機械の減衰比または許容励振係数を求めることで、回転機械の動特性を演算している。
特公平3−65857号公報 特公平3−65858号公報
しかしながら、特許文献1、2では、回転機械全体としての動特性を演算するに留まっており、回転機械のロータ系を構成する各機械要素(例えば回転軸、羽根車、軸受、シール部材など)の動特性を演算しているわけではない。したがって、特許文献1、2の技術を採用したところで、各機械要素の動特性は不明であり、ロータに自励振動が生じるか否かの判断、あるいはロータに自励振動が生じないようにするための設計の検討などが十分に行えないおそれがあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ターボ機械のロータ系を構成する各機械要素の動特性を演算するための技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明におけるターボ機械の動特性演算方法は、回転軸に連結された羽根車を回転させることで流体を圧縮または圧送するターボ機械の動特性演算方法であって、前記ターボ機械のロータ系の振動方程式における特性行列を、事前に動特性が算出可能な機械要素に関する既知のパラメータと、事前に動特性が算出困難な機械要素に関する未知のパラメータとで表すことで、前記ロータ系を振動方程式によりモデル化するモデル化工程と、前記ロータ系に発生している振動を検出する振動検出工程と、前記振動検出工程で検出した振動の信号データに基づいて、前記ロータ系の固有値および振動モードを算出するモード解析工程と、前記モデル化工程で得た振動方程式と、前記モード解析工程で算出した固有値および振動モードとから、前記未知のパラメータを算出する動特性算出工程と、を備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明におけるターボ機械の動特性演算装置は、回転軸に連結された羽根車を回転させることで流体を圧縮または圧送するターボ機械の動特性演算装置であって、前記ターボ機械のロータ系の振動方程式における特性行列を、事前に動特性が算出可能な機械要素に関する既知のパラメータと、事前に動特性が算出困難な機械要素に関する未知のパラメータとで表すことで、前記ロータ系を振動方程式によりモデル化するモデル化部と、前記ロータ系に発生している振動を検出する振動検出手段から出力された信号データに基づいて、前記ロータ系の固有値および振動モードを算出するモード解析部と、前記モデル化部で得た振動方程式と、前記モード解析部で算出した固有値および振動モードとから、前記未知のパラメータを算出する動特性算出部と、を備えることを特徴とする。
一般的に、ロータ系を構成する機械要素のうち、回転軸の剛性や質量は寸法や物性などから精度よく算出できるのに対し、羽根車、軸受、シール部材などの回転軸以外の機械要素の動特性を精度よく予測するのは難しい。そこで、本発明では、ターボ機械のロータ系の振動方程式における特性行列を、事前に動特性が算出可能な機械要素(例えば回転軸)に関する既知のパラメータと、事前に動特性が算出困難な機械要素(例えば羽根車、軸受、シール部材)に関する未知のパラメータとに分けて、ロータ系のモデル化を行っている。そして、このモデル化により得られた振動方程式と、ロータ系に発生している振動の信号データから算出されるロータ系の固有値および振動モードとから、上記未知のパラメータを算出している。すなわち、本発明によれば、上述のようにモデル化することで、動特性を予測しがたい機械要素に関する未知のパラメータも算出することができ、ターボ機械のロータ系を構成する各機械要素の動特性を演算可能となっている。
本発明にかかるターボ機械の動特性演算方法では、前記ロータ系を支持する土台系の動特性に関するパラメータを前記未知のパラメータに含めて前記モデル化を行うようにしてもよい。同様に、本発明にかかるターボ機械の動特性演算装置では、前記ロータ系を支持する土台系の動特性に関するパラメータを前記未知のパラメータに含めて前記モデル化を行うようにしてもよい。
ロータ系を支持する土台系の剛性がロータ系と比較して十分に大きければ、土台系の動特性の影響を無視しても特に支障はない。しかしながら、例えばターボ機械が大型でロータ系を支持する軸受などの剛性を大きくする必要がある場合には、相対的に土台系の剛性が小さくなる。このような場合には、上述のように、土台系の動特性に関するパラメータを未知のパラメータに含めて動特性の演算を行うことで、ロータ系を構成する各機械要素の動特性を精度よく演算することができる。
ここで、本発明にかかるターボ機械の動特性演算方法では、前記振動検出工程において、前記ターボ機械の外部に設けられた加振機で振動を加えてもよい。このように、加振機によりロータ系に加振できるように構成すれば、ロータ系の振動モードを励起させることができる。その結果、後のモード解析工程における固有値および振動モードの算出に適した振動データを測定することが可能となり、好適に各機械要素の動特性を演算することができる。
また、前記モード解析工程において、前記信号データを周波数分析して、前記ロータ系の固有値および振動モードを算出し、前記動特性算出工程において、最小二乗法により前記未知のパラメータを算出するとよい。このように、最小二乗法により未知のパラメータを算出することで、算出された値は常に最小二乗解であるため、安定して精度のよい値を算出することができる。その結果、各機械要素の動特性をより的確に把握することが可能となる。
本発明の第1実施形態にかかる動特性演算装置および測定対象であるターボ圧縮機を示す模式図である。 図1のA−A矢視図である。 第1実施形態にかかる動特性演算方法を示すフローチャートである。 第2実施形態にかかる動特性演算方法を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態にかかる動特性演算装置および測定対象であるターボ圧縮機を示す模式図である。 第3実施形態にかかる動特性演算方法を示すフローチャートである。 第4実施形態にかかる動特性演算方法を示すフローチャートである。
以下、本発明にかかるターボ機械の動特性演算装置および動特性演算方法の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態では、遠心式のターボ圧縮機を測定対象としているが、羽根車を回転させることで流体を圧縮または圧送するターボ機械であれば測定対象を他のものとしてもよい。例えば、軸流式のターボ圧縮機、ターボポンプ、ブロワ、タービンなどを測定対象とすることも可能である。
[第1実施形態]
図1、2を参照しつつ、本発明の第1実施形態にかかる動特性演算装置の構成について説明した後、図3を参照しつつ、本発明の第1実施形態にかかる動特性演算方法について説明する。
<ターボ圧縮機>
図1に示す遠心式のターボ圧縮機1は、動特性演算装置100による動特性の測定対象となるものである。ターボ圧縮機1は、ハウジング10の内部空間にロータ系20が収容されて構成されている。ロータ系20は、回転軸21と、回転軸21の両端部に設けられた一対の羽根車22と、回転軸21を回転自在に支持する2つの軸受23と、羽根車22と軸受23との間に設けられた2つのシール部材24とを有している。軸受23としては、例えばすべり軸受を採用することができる。なお、ロータ系20の具体的構成、すなわちどのような機械要素をいくつ、どこに配置するかは適宜変更が可能である。また、以下の説明においては、回転軸21と一対の羽根車22とで構成される回転体を、ロータ系20とは区別して単にロータ25と称する。
回転軸21の中央部には、ギア(ピニオンギア)30が設けられている。このギア30は、ギア30よりも大きな径の大径ギア(不図示)に噛み合わせられており、ロータ25はギア30を介して回転させられる。ギア30と上記大径ギアとで増速機構が構成されており、例えば20000〜30000rpmの回転速度でロータ25を回転させることができる。
ハウジング10のうち、各羽根車22の表面(回転軸21とは反対側の面)と対向する部位には吸込口11が形成されている。また、ハウジング10の内壁によって画定される内部空間のうち、羽根車22よりも径方向外側の部分は、羽根車22が遠心方向に気体を吐き出すことができる吐出室12として構成されている。このような構成により、ターボ圧縮機1は、図1の一点鎖線の矢印で示すように、羽根車22により吸込口11から気体を吸い込み、吸い込んだ気体を羽根車22の回転により圧縮し、さらに圧縮した気体を吐出室12に吐き出す。
<動特性演算装置>
次に、動特性演算装置100について説明する。動特性演算装置100は、ターボ圧縮機1のロータ系20を構成する各機械要素(回転軸21、羽根車22、軸受23、シール部材24)の動特性を演算するための装置であり、モデル化部101、モード解析部102および動特性算出部103の各機能部を有して構成されている。これらの機能については、後述する。なお、ロータ系20が他の機械要素を含む場合には、当該機械要素の動特性を演算することももちろん可能である。
動特性演算装置100が有する上記各機能部は、マイクロコンピュータなどの論理演算ハードウェアを中核とし、当該ハードウェア上で実行されるプログラムなどのソフトウェアとの協働により実現される。すなわち、各機能部は、機能としての分担を示すものであり、必ずしも物理的に独立して構成される必要はない。なお、プログラムは不図示のメモリに記憶されており、動特性演算装置100が必要に応じてメモリからプログラムを読み出すことで、各機械要素の動特性の演算が行われる。
<入力手段および表示手段>
動特性演算装置100には、入力手段111および表示手段112が接続されている。入力手段111は、動特性演算装置100に対してデータの入力を行うための手段であり、キーボードなどにより構成されている。作業者は、入力手段111を介して、例えば後述する既知のパラメータを動特性演算装置100に入力することができる。
また、表示手段112は、動特性演算装置100から出力されたデータを作業者が認識できるように表示するための手段であり、モニタなどにより構成されている。例えば、後述する未知のパラメータを動特性演算装置100により算出した結果を、表示手段112に表示させることができる。
<振動センサー>
ターボ圧縮機1の回転軸21の周面近傍には、回転軸21の振動を検出するための振動センサー(振動検出手段)31が複数配設されている。振動センサー31は、回転軸21の軸方向に関しては、図1に示すように4箇所に設けられており、回転軸21の周方向に関しては、図2に示すように2箇所に設けられている。なお、図2は図1のA−A矢視図である。
より具体的には、軸方向においては、羽根車22とシール部材24との間の位置、および軸受23とシール部材24との間の位置にそれぞれ振動センサー31が設けられている。さらに、軸方向の各位置においては、図2に示すように、回転軸21の上部の周面に沿うように、例えば90°の所定間隔を空けて、鉛直面に対して対称に2つずつ配置されている。ただし、このような振動センサー31の配置形態は一例にすぎず、その個数や位置は適宜変更が可能である。
振動センサー31は、例えば回転軸21の変位を検出することで、回転軸21の振動に関する信号データを生成し、これを動特性演算装置100に出力する。振動センサー31が出力する回転軸21の振動に関する信号データは、後述する機械要素の動特性の演算において、ロータ系20の振動に関するデータとして用いられる。
<加振機>
本実施形態では、ターボ圧縮機1に振動を加えるための加振機32を設けている。加振機32は、例えば電磁式のものであり、ターボ圧縮機1のハウジング10上に載置されている。加振機32を作動させると、加振機32で発生した振動は、ハウジング10、軸受23を経由して、間接的に回転軸21に伝わる。なお、加振機32で加えることのできる振動の条件は、適宜変更することが可能である。
<動特性の演算>
動特性演算装置100によるロータ系20の各機械要素の動特性の演算方法を、図3を参照しつつ説明する。ここでは、例として、事前に動特性が算出可能な機械要素として回転軸21を取り上げ、事前に動特性が算出困難な機械要素として軸受23を取り上げる。そして、軸受23の動特性として、軸受23の剛性行列Kbrおよび減衰行列Cbrを求める場合について説明する。なお、以下の各数式では、行列を太字の大文字で示し、ベクトルを太字の小文字で示しているが、明細書の文中においては太字が使用できないため、通常の字体で記載している。
(モデル化工程)
ここで、λiをロータ系20のi次の固有値、φiをi次の固有値に対応する振動モードとすると、軸受23を含むロータ系20の振動方程式は、ロータ系20の特性行列(質量行列M、減衰行列Cおよび剛性行列K)を用いて式(1)により表すことができる。
Figure 2015108607
そして、本実施形態にかかる動特性の演算方法においては、まず最初にロータ系20のモデル化を行う(ステップS201)。ここで言うモデル化とは、ロータ系20の振動方程式(1)における特性行列M、C、Kを、回転軸21に関する既知のパラメータと、軸受23に関する未知のパラメータとで表すことを指す。
具体的には、設計図面などから得られる寸法や物性の情報に基づいて、事前に算出可能な既知のパラメータ、すなわち回転軸21の質量行列Mrt、減衰行列Crtおよび剛性行列Krtについては、あらかじめ作業者がこれらの値を算出し、その値を入力手段111を介して動特性演算装置100に入力する。一方、事前に算出することが困難な未知のパラメータ、すなわち軸受23の剛性行列Kbrおよび減衰行列Cbrについては、これらを未知数としておく。
既知のパラメータと未知のパラメータとを用いて式(1)を書き改めると、式(2)のようになる。そして、式(2)の未知のパラメータを含む項を左辺に移項し、既知のパラメータを右辺に移項して式を整理すると式(3)が得られる。
Figure 2015108607
Figure 2015108607
このように、ロータ系20の振動方程式における特性行列を、既知のパラメータと未知のパラメータとで表すモデル化の処理は、動特性演算装置100のモデル化部101にて実行される。
(振動検出工程)
次に、ターボ圧縮機1の運転を開始し(ステップS202)、続いて加振機32を作動しターボ圧縮機1を加振する(ステップS203)。このとき、回転軸21は加振機32により間接的に加振される。そして、ロータ系20に発生している振動を、複数の振動センサー31により検出する(ステップS204)。なお、加振機32による加振形態としては種々の形態を採用し得るが、ここではスイープ加振を行うものとする。
(モード解析工程)
動特性演算装置100のモード解析部102は、振動センサー31から出力された信号データに基づいて、ロータ系20の固有振動数、減衰比および振動モードを算出するモード解析を実行する(ステップS205)。具体的には、スイープ加振が行われたロータ系20の周波数応答関数を測定し、例えばMDOF法を用いることで上述の各値を算出することができる。こうして、式(3)におけるロータ系20の固有値λi(固有振動数および減衰比から算出)および振動モードφiが求められる。
(動特性算出工程)
モード解析工程において、ロータ系20の固有値λiおよび振動モードφiが求められると、式(3)の右辺は既知の値となる。そこで、式(3)の右辺を既知ベクトルbとし、左辺を各成分に展開すると、式(4)が得られる。
Figure 2015108607
ここで、行列成分C、Kおよび振動モードφの添え字のうち、「1」は1つ目の軸受23に関するものであること、「2」は2つ目の軸受23に関するものであることを示す。また、行列成分C、Kの添え字のうち、「xx」は水平方向に変位した場合に生じる水平方向の減衰力または弾性力に関するものであること、「xy」は水平方向に変位した場合に生じる垂直方向の減衰力または弾性力に関するものであること、「yx」は垂直方向に変位した場合に生じる水平方向の減衰力または弾性力に関するものであること、「yy」は垂直方向に変位した場合に生じる垂直方向の減衰力または弾性力に関するものであることを示す。また、振動モードφの添え字のうち、「x」は水平方向に関する振動モード、「y」は垂直方向に関する振動モードであることを示す。なお、軸受23に関する振動モードφは、振動センサー31から出力された信号データに基づいて求められる。
式(4)の左辺を既知の係数行列と未知のベクトルとに整理すると、式(5)が得られる。
Figure 2015108607
ただし、
Figure 2015108607
である。
さらに、式(5)の係数行列をAとし、実部と虚部とに分離すると、式(7)が得られる。
Figure 2015108607
式(7)は各モードに対してそれぞれ成り立つので、式(8)に示すように1次〜m次モードまで使用する。
Figure 2015108607
式(8)の係数行列の行数が列数より多い場合、すなわち未知のパラメータの数より式の数が多ければ、最小二乗法で解くことができる。このときの解を式(9)に示す。ただし、添え字の「T」は転置行列を、「−1」は逆行列を表す。
Figure 2015108607
このように、モデル化工程で得た振動方程式(3)と、モード解析工程で算出した固有値λiおよび振動モードφiとから、未知のパラメータ、すなわち軸受23の剛性行列Kbrおよび減衰行列Cbrを算出する処理は、動特性演算装置100の動特性算出部103にて実行される(ステップS206)。
最後に、動特性演算装置100は、測定を終了するかどうかを判断し(ステップS207)、測定を終了する場合には動作を終了し、測定を終了しない場合にはステップS203に戻って、以降のステップを繰り返し実行する。
動特性算出部103により算出された軸受23の剛性行列Kbrおよび減衰行列Cbrに関する情報は、測定終了時、または測定中の適宜のタイミングで、表示手段112に表示される。そして、表示手段112に表示された結果を参照することで、作業者はロータ25に自励振動が生じるか否かを判断したり、あるいはロータ25に自励振動が生じないようにロータ系20の各機械要素の設計の検討を適切に行うことが可能となる。
以上のように、本実施形態では、ターボ圧縮機1のロータ系20の振動方程式(1)における特性行列M、C、Kを、事前に動特性が算出可能な機械要素である回転軸21に関する既知のパラメータ(回転軸21の質量行列Mrt、減衰行列Crtおよび剛性行列Krt)と、事前に動特性が算出困難な機械要素である軸受23に関する未知のパラメータ(軸受23の剛性行列Kbrおよび減衰行列Cbr)とに分けて、ロータ系20のモデル化を行っている。そして、このモデル化により得られた振動方程式(3)と、ロータ系20に発生している振動の信号データから算出されるロータ系20の固有値λiおよび振動モードφiとから、上記未知のパラメータを算出している。すなわち、本実施形態によれば、上述のようにモデル化することで、動特性を予測しがたい機械要素(軸受21など)に関するパラメータも算出することができ、ターボ圧縮機1のロータ系20を構成する各機械要素の動特性を演算可能となっている。
また、本実施形態では、振動検出工程において、ターボ圧縮機1の外部に設けられた加振機32で振動を加えている。このように、加振機32によりロータ系20に加振できるように構成すれば、ロータ系20の振動モードを励起させることができる。その結果、後のモード解析工程における固有値および振動モードの算出に適した振動データを測定することが可能となり、好適に各機械要素の動特性を演算することができる。
また、本実施形態では、モード解析工程において、振動センサー31の出力した信号データを周波数分析して(周波数応答関数を測定して)、ロータ系20の固有値および振動モードを算出し、動特性算出工程において、最小二乗法により未知のパラメータを算出している。このように、最小二乗法により未知のパラメータを算出することで、算出された値は常に最小二乗解であるため、安定して精度のよい値を算出することができる。その結果、各機械要素の動特性をより的確に把握することが可能となる。
[第2実施形態]
次に、図4を参照しつつ、本発明の第2実施形態にかかる動特性演算方法について説明する。本実施形態における動特性演算方法が、第1実施形態の動特性演算方法と異なる点は、ターボ圧縮機1を加振機32で加振する工程が省略されている点である。その他の点については第1実施形態と同様であり、図4に示すステップS301〜S306は、図3に示すステップS201、S202、S204〜S207と同様の工程であるので、これらの工程についての説明は省略する。
本実施形態のように、加振機32による加振を行わなくても、ロータ25にはターボ圧縮機1の運転に伴う振動が発生するため、動特性の測定は可能である。そこで、加振機32により加振する工程を省くことで、加振機32を設置するコストや手間が省けるため、より簡単にロータ系20の各機械要素の動特性の測定を行うことができる。
[第3実施形態]
次に、図5および図6を参照しつつ、本発明の第3実施形態にかかる動特性演算方法について説明する。本実施形態における動特性演算方法が、第1実施形態の動特性演算方法と異なる点は、ロータ系20を支持する土台系40に関する動特性も考慮して、ロータ系20に関する運動方程式を解いていく点にある。なお、第1実施形態と同じ構成要素に対しては同じ符号を付し、説明を省略する。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図5に示すように、ターボ圧縮機1は、ロータ系20を収容するハウジング10が、支持部材41を介して固定面Gに対して固定支持されている。以下、ハウジング10と支持部材41とを合わせて土台系40と称する。ここで、土台系40の剛性がロータ系20に対して十分に大きい場合は、第1実施形態でそうしたように、土台系40の動特性の影響を無視してロータ系20の動特性を演算しても特に問題はない。
しかしながら、例えばターボ圧縮機1が大型となると、それに伴ってロータ系20を支持する軸受23の剛性を大きくする必要があり、その結果、相対的に土台系40の剛性が小さくなることがある。そうすると、土台系40の動特性の影響を無視することができず、ロータ系20の動特性を精度よく演算するためには、土台系40の動特性を考慮する必要が生じる。本実施形態は、このようなケースを想定して、土台系40の動特性も考慮して、ロータ系20の動特性を演算するものである。
図5に示すターボ圧縮機1では、回転軸21の中央部に設けられたギア30に対して、ギア30よりも大きな径の大径ギア33が噛み合わせられて、増速機構が構成されている。そして、大径ギア33を収容する空間を確保するため、ハウジング10の中央部が一部外側に突出して、突出部10aが形成されている。上記支持部材41は、この突出部10aの左右両側に設けられている。すなわち、ハウジング10および支持部材41からなる土台系40は、突出部10aを中心として概ね左右対称に構成されている。なお、加振機32は突出部10a上に配設される。
後で説明する動特性の演算においては、土台系40を、突出部10aよりも左側のハウジング10の部分と左側の支持部材41からなる系と、突出部10aよりも右側のハウジング10の部分と右側の支持部材41からなる系との2つに分けてモデル化している。ただし、土台系40のモデル化方法はこれに限定されず、実際の構成に適合するように適宜変更が可能である。
本実施形態においては、回転軸21の振動を検出するための振動センサー31に加えて、土台系40の振動を検出するための振動センサー34が複数配設されている。具体的には、振動センサー34は、ハウジング10の外側、且つ軸受23と対向する位置に設けられ、ハウジング10の変位を検出することで、土台系40の振動に関する信号データを生成して、動特性演算装置100に出力する。このように、軸受23の近傍に振動センサー34を設けることで、軸受23を介して土台系40からロータ系20へ伝播される振動を精度よく検出することができる。ただし、振動センサー34の位置や個数は適宜変更が可能である。
<動特性の演算>
次に、図6を参照しつつ、動特性演算装置100によるロータ系20の各機械要素の動特性の演算方法について説明する。ここでは、例として、事前に動特性が算出可能な機械要素として回転軸21を取り上げ、事前に動特性が算出困難な機械要素として軸受23を取り上げ、さらに事前に算出が困難な土台系40の動特性についても考慮する。そして、軸受23の動特性として、軸受23の剛性行列Kbrおよび減衰行列Cbrを求めるとともに、土台系40の動特性として、土台系40の質量行列Mbsおよび剛性行列Kbsを求める場合について説明する。なお、以下の各数式では、行列を太字の大文字で示し、ベクトルを太字の小文字で示しているが、明細書の文中においては太字が使用できないため、通常の字体で記載している。
(モデル化工程)
ここで、λiをロータ系20のi次の固有値、φiをi次の固有値に対応する振動モードとすると、軸受23と土台系40を含むロータ系20の振動方程式は、ロータ系20の特性行列(質量行列M、減衰行列Cおよび剛性行列K)を用いて式(10)により表すことができる。
Figure 2015108607
そして、本実施形態にかかる動特性の演算方法においては、まず最初に土台系40を含めたロータ系20のモデル化を行う(ステップS401)。ここで言うモデル化とは、ロータ系20の振動方程式(10)における特性行列M、C、Kを、回転軸21に関する既知のパラメータと、軸受23および土台系40に関する未知のパラメータとで表すことを指す。
具体的には、設計図面などから得られる寸法や物性の情報に基づいて、事前に算出可能な既知のパラメータ、すなわち回転軸21の質量行列Mrt、減衰行列Crtおよび剛性行列Krtについては、あらかじめ作業者がこれらの値を算出し、その値を入力手段111を介して動特性演算装置100に入力する。一方、事前に算出することが困難な未知のパラメータ、すなわち軸受23の剛性行列Kbrおよび減衰行列Cbr、ならびに土台系40の質量行列Mbsおよび剛性行列Kbsについては、これらを未知数としておく。なお、ここでは、土台系40の減衰は、ロータ系20と比較して十分に小さいものとして考慮していない。
既知のパラメータと未知のパラメータとを用いて式(10)を書き改めると、式(11)のようになる。そして、式(11)の未知のパラメータを含む項を左辺に移項し、既知のパラメータを右辺に移項して式を整理すると式(12)が得られる。
Figure 2015108607
Figure 2015108607
このように、土台系40の動特性を考慮したロータ系20の振動方程式における特性行列を、既知のパラメータと未知のパラメータとで表すモデル化の処理は、動特性演算装置100のモデル化部101にて実行される。
(振動検出工程)
次に、ターボ圧縮機1の運転を開始し(ステップS402)、続いて加振機32を作動しターボ圧縮機1を加振する(ステップS403)。このとき、回転軸21は加振機32により間接的に加振される。そして、ロータ系20に発生している振動を複数の振動センサー31により検出するとともに、土台系40に発生している振動を複数の振動センサー34により検出する(ステップS404)。なお、加振機32による加振形態としては種々の形態を採用し得るが、ここではスイープ加振を行うものとする。
(モード解析工程)
動特性演算装置100のモード解析部102は、振動センサー31から出力された信号データに基づいて、ロータ系20の固有振動数、減衰比および振動モードを算出するモード解析を実行する(ステップS405)。具体的には、スイープ加振が行われたロータ系20の周波数応答関数を測定し、例えばMDOF法を用いることで上述の各値を算出することができる。こうして、式(12)におけるロータ系20の固有値λi(固有振動数および減衰比から算出)および振動モードφiが求められる。
(動特性算出工程)
モード解析工程において、ロータ系20の固有値λiおよび振動モードφiが求められると、式(12)の右辺は既知の値となる。そこで、式(12)の右辺を既知ベクトルbとし、左辺を各成分に展開すると、式(13)が得られる。
Figure 2015108607
ここで、行列成分M、C、Kおよび振動モードφの添え字のうち、「br1」は図5の左側の軸受23に関するものであること、「br2」は図5の右側の軸受23に関するものであること、「bs1」は図5の左側半分の土台系40に関するものであること、「bs2」は図5の右側半分の土台系40に関するものであることを示す。また、行列成分M、C、Kの添え字のうち、「xx」は水平方向に変位した場合に生じる水平方向の慣性力、減衰力または弾性力に関するものであること、「xy」は水平方向に変位した場合に生じる垂直方向の慣性力、減衰力または弾性力に関するものであること、「yx」は垂直方向に変位した場合に生じる水平方向の慣性力、減衰力または弾性力に関するものであること、「yy」は垂直方向に変位した場合に生じる垂直方向の慣性力、減衰力または弾性力に関するものであることを示す。また、振動モードφの添え字のうち、「x」は水平方向に関する振動モード、「y」は垂直方向に関する振動モードであることを示す。なお、軸受23に関する振動モードφは、振動センサー31から出力された信号データに基づいて求められ、土台系40に関する振動モードφは、振動センサー34から出力された信号データに基づいて求められる。
式(13)の左辺を既知の係数行列と未知のベクトルとに整理すると、式(14)が得られる。
Figure 2015108607
ここで、Φi,M、Φi,C、Φi,Kは、式(13)の左辺から未知数であるM、C、Kをベクトルとしてまとめ、かつ、スカラー量であるλをくくり出して残った成分を示す。また、
Figure 2015108607
である。なお、式(15)において軸受23と土台系40とは同じ式であるので、添え字の「br」と「bs」は省略している。
さらに、式(14)の係数行列をAとし、実部と虚部とに分離すると、式(16)が得られる。
Figure 2015108607
式(16)は各モードに対してそれぞれ成り立つので、式(17)に示すように1次〜m次モードまで使用する。
Figure 2015108607
式(17)の係数行列の行数が列数より多い場合、すなわち未知のパラメータの数より式の数が多ければ、最小二乗法で解くことができる。このときの解を式(18)に示す。ただし、添え字の「T」は転置行列を、「−1」は逆行列を表す。
Figure 2015108607
このように、モデル化工程で得た振動方程式(12)と、モード解析工程で算出した固有値λiおよび振動モードφiとから、未知のパラメータ、すなわち軸受23の剛性行列Kbrおよび減衰行列Cbr、ならびに土台系40の質量行列Mbsおよび剛性行列Kbsを算出する処理は、動特性演算装置100の動特性算出部103にて実行される(ステップS406)。
最後に、動特性演算装置100は、測定を終了するかどうかを判断し(ステップS407)、測定を終了する場合には動作を終了し、測定を終了しない場合にはステップS403に戻って、以降のステップを繰り返し実行する。
動特性算出部103により算出された軸受23の剛性行列Kbrおよび減衰行列Cbr、ならびに土台系40の質量行列Mbsおよび剛性行列Kbsに関する情報は、測定終了時、または測定中の適宜のタイミングで、表示手段112に表示される。そして、表示手段112に表示された結果を参照することで、作業者はロータ25に自励振動が生じるか否かを判断したり、あるいはロータ25に自励振動が生じないようにロータ系20の各機械要素や土台系40の設計の検討を適切に行うことが可能となる。
以上のように、本実施形態では、ターボ圧縮機1のロータ系20の振動方程式(10)における特性行列M、C、Kを、事前に動特性が算出可能な機械要素である回転軸21に関する既知のパラメータ(回転軸21の質量行列Mrt、減衰行列Crtおよび剛性行列Krt)と、事前に動特性が算出困難な機械要素である軸受23および土台系40に関する未知のパラメータ(軸受23の剛性行列Kbrおよび減衰行列Cbr、ならびに土台系40の質量行列Mbsおよび剛性行列Kbs)とに分けて、土台系40を含めたロータ系20のモデル化を行っている。そして、このモデル化により得られた振動方程式(12)と、ロータ系20に発生している振動の信号データから算出されるロータ系20の固有値λiおよび振動モードφiとから、上記未知のパラメータを算出している。すなわち、本実施形態によれば、上述のようにモデル化することで、動特性を予測しがたい機械要素(軸受21など)に関するパラメータも算出することができ、ターボ圧縮機1のロータ系20を構成する各機械要素の動特性を演算可能となっている。しかも、土台系40の動特性に関するパラメータを未知のパラメータに含めて動特性の演算を行うことで、土台系40の動特性を無視できない場合においても、ロータ系20を構成する各機械要素の動特性を精度よく演算することができる。
[第4実施形態]
次に、図7を参照しつつ、本発明の第4実施形態にかかる動特性演算方法について説明する。本実施形態における動特性演算方法が、第3実施形態の動特性演算方法と異なる点は、ターボ圧縮機1を加振機32で加振する工程が省略されている点である。その他の点については第3実施形態と同様であり、図7に示すステップS501〜S506は、図6に示すステップS401、S402、S404〜S407と同様の工程であるので、これらの工程についての説明は省略する。
本実施形態のように、加振機32による加振を行わなくても、ロータ25にはターボ圧縮機1の運転に伴う振動が発生するため、動特性の測定は可能である。そこで、加振機32により加振する工程を省くことで、加振機32を設置するコストや手間が省けるため、より簡単にロータ系20の各機械要素の動特性の測定を行うことができる。
[その他]
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上記実施形態の要素を適宜組み合わせまたは種々の変更を加えることが可能である。
上記実施形態では、事前に動特性が算出可能な機械要素として回転軸21を取り上げ、事前に動特性が算出困難な機械要素として軸受23を取り上げたが、どの機械要素の動特性を既知のパラメータあるいは未知のパラメータとして扱うかは、適宜変更が可能である。例えば、羽根車22やシール部材24などの回転軸21以外の機械要素に関する動特性のパラメータを未知数とすることで、羽根車22やシール部材24に関する動特性を演算することも可能である。
また、上記実施形態では、ロータ系20のモデル化(ステップS201、S301)を、ターボ圧縮機1の運転を開始(ステップS202、S302)する前に実行するものとしたが、ターボ圧縮機1の運転を開始した後にモデル化を実行するようにしてもよい。
1 ターボ圧縮機(ターボ機械)
10 ハウジング
20 ロータ系
21 回転軸
22 羽根車
23 軸受
24 シール部材
31 振動センサー(振動検出手段)
32 加振機
34 振動センサー
40 土台系
41 支持部材
100 動特性演算装置
101 モデル化部
102 モード解析部
103 動特性算出部

Claims (6)

  1. 回転軸に連結された羽根車を回転させることで流体を圧縮または圧送するターボ機械の動特性演算方法であって、
    前記ターボ機械のロータ系の振動方程式における特性行列を、事前に動特性が算出可能な機械要素に関する既知のパラメータと、事前に動特性が算出困難な機械要素に関する未知のパラメータとで表すことで、前記ロータ系を振動方程式によりモデル化するモデル化工程と、
    前記ロータ系に発生している振動を検出する振動検出工程と、
    前記振動検出工程で検出した振動の信号データに基づいて、前記ロータ系の固有値および振動モードを算出するモード解析工程と、
    前記モデル化工程で得た振動方程式と、前記モード解析工程で算出した固有値および振動モードとから、前記未知のパラメータを算出する動特性算出工程と、
    を備えることを特徴とするターボ機械の動特性演算方法。
  2. 前記ロータ系を支持する土台系の動特性に関するパラメータを前記未知のパラメータに含めて前記モデル化を行う請求項1に記載のターボ機械の動特性演算方法。
  3. 前記振動検出工程において、前記ターボ機械の外部に設けられた加振機で振動を加える請求項1または2に記載のターボ機械の動特性演算方法。
  4. 前記モード解析工程において、前記信号データを周波数分析して、前記ロータ系の固有値および振動モードを算出し、
    前記動特性算出工程において、最小二乗法により前記未知のパラメータを算出する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のターボ機械の動特性演算方法。
  5. 回転軸に連結された羽根車を回転させることで流体を圧縮または圧送するターボ機械の動特性演算装置であって、
    前記ターボ機械のロータ系の振動方程式における特性行列を、事前に動特性が算出可能な機械要素に関する既知のパラメータと、事前に動特性が算出困難な機械要素に関する未知のパラメータとで表すことで、前記ロータ系を振動方程式によりモデル化するモデル化部と、
    前記ロータ系に発生している振動を検出する振動検出手段から出力された信号データに基づいて、前記ロータ系の固有値および振動モードを算出するモード解析部と、
    前記モデル化部で得た振動方程式と、前記モード解析部で算出した固有値および振動モードとから、前記未知のパラメータを算出する動特性算出部と、
    を備えることを特徴とするターボ機械の動特性演算装置。
  6. 前記ロータ系を支持する土台系の動特性に関するパラメータを前記未知のパラメータに含めて前記モデル化を行う請求項5に記載のターボ機械の動特性演算装置。
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