JP2015107275A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定遊技の終了後に図柄変動遊技が円滑に進行する可能性を高くして、遊技者にストレスを与える可能性を低くすることができる遊技機を提供する。【解決手段】始動口への遊技球の入球に基づき取得される取得情報を上限記憶数まで記憶可能で、記憶された取得情報に基づいて識別情報の変動表示を行い、識別情報の変動表示が終了して識別情報が特定態様で表示されたことに基づいて特定遊技を実行する遊技機である。始動口として、第1の態様と第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な可変始動口を少なくとも備える。識別情報を特定態様で表示させることとなる取得情報が記憶されてから当該取得情報に対応する特定遊技が終了するまでの所定時期に、可変始動口への遊技球の入球頻度が高くなる高頻度状態を発生させる。【選択図】図30

Description

本発明は、遊技機に関し、いわゆるセブン機、羽根物、権利物又はアレンジボール等の弾球式の遊技機に対して適用することができる。
通常、弾球式の遊技機(パチンコ機)は、始動口と、大入賞口と、特別図柄表示手段を備え、始動口への遊技球の入球に基づいて判定用乱数値が取得されて所定の記憶手段に記憶される。そして、特別図柄の変動開始条件が成立すると、最先に記憶された判定用乱数値に基づく当否判定が行われ、この当否判定の結果に基づいて特別図柄の変動表示が行われる。そして、当否判定の結果が当りであることを示す態様で特別図柄が停止表示されると、遊技者にとって有利な特定遊技(大当り遊技)が行われる(特許文献1を参照)。
特開2002−292045号公報
この種の遊技機において、特定遊技中は当否判定が実行不能となり、特定遊技が終了すると当否判定が実行可能となる。ところが、特定遊技の終了時に判定用乱数値が記憶されていなかったり、その記憶数が少なかったりすると、特定遊技の終了後に、当否判定が実行されなかったり当否判定の実行が途切れたりして、特別図柄を変動表示させる遊技(図柄変動遊技)が円滑に進行しないこととなる。このように図柄変動遊技が円滑に進行しない状態が特定遊技の終了後に発生すると、特定遊技を楽しんだ遊技者に対し一転してストレスを与える可能性がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、特定遊技の終了後に図柄変動遊技が円滑に進行する可能性を高くして、遊技者にストレスを与える可能性を低くできる遊技機を提供することである。
本発明の遊技機は、
始動口への遊技球の入球に基づき取得される取得情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された取得情報に基づいて識別情報の変動表示を行う識別情報表示手段と、
前記識別情報の変動表示が終了して前記識別情報が特定態様で表示されたことに基づいて遊技者にとって有利な特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
を備え、
前記始動口として、第1の態様と前記第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な可変始動口を少なくとも備えた遊技機であって、
前記識別情報を特定態様で表示させることとなる取得情報が記憶されてから当該取得情報に対応する特定遊技が終了するまでの所定時期に、前記可変始動口への遊技球の入球頻度が高くなる高頻度状態を発生させることを特徴とする。
本発明によると、始動口として可変始動口を備える遊技機において、識別情報を特定態様で表示させることとなる取得情報が記憶されてから、当該取得情報に対応する特定遊技が終了するまでの所定時期に、可変始動口への遊技球の入球頻度が高くなる。このため、当該取得情報に対応する特定遊技の終了時において、当該特定遊技の終了後に図柄変動遊技を円滑に進行させる上で必要な数(以下、必要数という。)の取得情報(後続する他の取得情報)が取得情報記憶手段に記憶されている状態とすることが容易となる。よって、特定遊技の終了後に図柄変動遊技が円滑に進行する可能性を高くして、遊技者にストレスを与える可能性を低くすることができる。
また、本発明では、
前記識別情報の変動表示が行われる際の遊技状態として、前記高頻度状態と、前記高頻度状態よりも前記可変始動口への遊技球の入球頻度が低くなる低頻度状態とを少なくとも有し、
前記高頻度状態と前記低頻度状態とのうち、少なくとも前記低頻度状態において前記識別情報を特定態様で表示させることとなる取得情報が記憶されてから当該取得情報に対応する特定遊技が終了するまでの所定時期に、前記高頻度状態を発生させる
こととしてもよい。
高頻度状態で遊技を行っているときに識別情報が特定態様で表示される場合、当該特定態様で表示される前において取得情報が取得情報記憶手段に記憶される頻度が高いため、特定遊技の実行時には取得情報記憶手段に必要数の取得情報が記憶された状態となり易い。これに対して、低頻度状態で遊技を行っているときに識別情報が特定態様で表示される場合、当該特定態様で表示される前において必要数の取得情報が取得情報記憶手段に記憶される頻度が低いため、特定遊技の実行時には必要数の取得情報が記憶されていない状態となり易い。
そこで、少なくとも低頻度状態で遊技を行っているときに識別情報を特定態様で表示させることとなる取得情報が記憶されたときには、当該取得情報が記憶されてから当該取得情報に対応する特定遊技が終了するまでの所定時期に、高頻度状態を発生させることとしている。これにより、低頻度状態を経て行われた特定遊技の終了後に図柄変動遊技が円滑に進行する可能性を高くして、遊技者にストレスを与える可能性を低くすることができる。
更に、本発明では、
前記識別情報の変動表示が行われる際の遊技状態として、前記高頻度状態と、前記高頻度状態よりも前記可変始動口への遊技球の入球頻度が低くなる低頻度状態とを少なくとも有し、
前記特定態様として、前記特定遊技の終了後に前記高頻度状態を発生させることとなる高頻度特定態様を少なくとも有し、
前記識別情報を前記高頻度特定態様で表示させることとなる取得情報が記憶されてから当該取得情報に対応する特定遊技が終了するまでの所定時期に、前記高頻度状態を発生させる
こととしてもよい。
この場合、識別情報を高頻度特定態様で表示させることとなる取得情報が記憶されてから当該取得情報に対応する特定遊技が終了するまでの所定時期に、必ず高頻度状態を発生させるため、当該特定遊技中と当該特定遊技の終了後において高頻度状態が連続して実行される。このため、「可変始動口への遊技球の入球を狙い、当該入球に基づく取得情報を確保するという遊技」を当該特定遊技中と当該特定遊技後において実行可能であり、これにより、特定遊技終了後の図柄変動遊技を円滑に進めることができる。
また、本発明では、
前記始動口として、前記可変始動口と、他の始動口とを少なくとも備え、
前記識別情報として、前記他の始動口への遊技球の入球により取得される取得情報に基づき変動表示される第1識別情報と、前記可変始動口への遊技球の入球により取得される取得情報に基づき変動表示される第2識別情報とを少なくとも備えており、
前記他の始動口への遊技球の入球に基づき取得される取得情報と、前記可変始動口への遊技球の入球に基づき取得される取得情報とが、前記取得情報記憶手段に記憶されている状態では、前記第2識別情報の変動表示を前記第1識別情報の変動表示に優先して実行可能とされ、
前記第2識別情報が前記特定態様で表示された場合には、前記第1識別情報が前記特定態様で表示された場合に比べて、遊技者にとって有利となる可能性が高い
こととしてもよい。
この場合、識別情報として、可変始動口に対応する識別情報(第2識別情報)と、他の始動口に対応する識別情報(第1識別情報)とを備え、第2識別情報が特定態様で表示された場合の方が、第1識別情報が特定態様で表示された場合よりも遊技者にとって有利となる可能性が高い遊技機において、特定遊技の終了後に第1識別情報の変動表示が開始されることを防止できる。つまり、特定遊技中に遊技球が可変始動口に入球する頻度が高められるため、特定遊技の終了後には、他の始動口に対応する識別情報(第1識別情報)の変動表示が最初に開始されることを防止できる。
なお、本明細書において、「前」および「表」は、「遊技機を基準とする前方(つまり、遊技者に近接する方向)」を示し、「後」および「裏」は、遊技機を基準とする後方(つまり、遊技者から離間する方向)」を示す。また、「左」とは、遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは「遊技者から見て右」であることを示す。更に、本体枠、前面枠、上皿部材、下皿部材等のように、「扉の如く、開閉可能な部材(以下、「扉型部材」という。)」において、「左」、「右」、「前」、「後」等は、これらの扉型部材が使用状態にある場合、つまり、閉鎖された状態にある場合を基準としたものである。
また、本明細書において、遊技盤面に設けられた各種入賞口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを、「入賞」若しくは「入球」と表記することがある。このうち、「入賞」とは、特典(例えば、賞球)の付与の前提となる入球口(入賞口)に遊技球が入球することを示すもので、入球口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを示す点では、「入球」と実質的に同義である。
以上記述したように本発明の遊技機によると、特定遊技の終了後に図柄変動遊技が円滑に進行する可能性を高くして、遊技者にストレスを与える可能性を低くすることができる。
本発明の各実施例に係る遊技機を示す斜視図である。 本発明の各実施例に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。 図2の一部拡大図である。 (a)は演出表示装置の表示画面を概略的に示す正面図であり、(b)は特別図柄表示部で実行される変動表示の態様を示す説明図である。 情報表示装置を構成するLEDの配置態様等を示す説明図である。 (a)および(b)は特別図柄の停止図柄等を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 (a)は各実施例に係る遊技機において主制御部からコマンドが出力される様子を概念的に示した説明図であり、(b)は主制御基板に搭載されたRAMを説明するための説明図である。 特図1大当り抽選(第1の大当り抽選)で使用するデータテーブルおよび特図2大当り抽選(第2の大当り抽選)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 (a)〜(c)は演出表示装置で実行される図柄変動演出等を示す説明図である。 遊技制御処理を示すフロー図である。 普通図柄遊技処理を示すフロー図である。 普通図柄遊技処理を示すフロー図である。 普通電動役物遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 大当り遊技処理を示すフロー図である。 大当り遊技終了時処理を示すフロー図である。 (a)は保留数判定処理を示すフロー図であり、(b)は判定タイミングの具体例を示す説明図であり、(c)は変形例1を説明するための説明図であり、(d)は変形例2を説明するための説明図である。 (a)は付加開放延長フラグ設定処理を示すフロー図であり、(b)は設定タイミングの具体例を示す説明図である。 付加開放延長フラグ解除処理を示すフロー図である。 比較例を示すタイム図である。 具体例1を示すタイム図である。 具体例1を示すタイム図である。 (a)は変形例3の保留数判定処理を示すフロー図であり、(b)は変形例3の付加開放延長フラグ設定処理を示すフロー図である。 変形例3の付加開放延長フラグ解除処理を示すフロー図である。 (a)は事前判定関連処理を示すフロー図であり、(b)は付加開放延長フラグ設定処理を示すフロー図である。 付加開放延長フラグ解除処理を示すフロー図である。 具体例2を示すタイム図である。 (a)は実施例3の情報表示装置を構成するLEDの配置態様等を示す説明図であり、(b)は実施例3の普通図柄の停止図柄を示す説明図である。 (a)〜(c)は普通図柄の停止図柄に関する決定用テーブルを説明するための説明図であり、(d)は実施例3の変形例を説明するための説明図である。 実施例3の普通図柄遊技処理を示すフロー図である。 実施例3の普通図柄遊技処理を示すフロー図である。 (a)は実施例3の高選択フラグ設定処理を示すフロー図であり、(b)は実施例3の高選択フラグ解除処理を示すフロー図である。 具体例3を示すタイム図である。 (a)は変形例5の高選択フラグ設定処理を示すフロー図であり、(b)は変形例5の高選択フラグ解除処理を示すフロー図である。 実施例4の普通図柄遊技処理を示すフロー図である。 実施例4の普通図柄遊技処理を示すフロー図である。 (a)は普通高確率フラグ設定処理を示すフロー図であり、(b)は普通高確率解除処理を示すフロー図である。 具体例4を示すタイム図である。 (a)は変形例6の普通高確率フラグ設定処理を示すフロー図であり、(b)は変形例6の普通高確率解除処理を示すフロー図である。 (a)は実施例5の保留数判定処理を示すフロー図であり、(b)は変形例7を示すフロー図である。 (a)は変形例8を示すフロー図であり、(b)は実施例6の付加開放延長フラグ解除処理を示すフロー図である。 (a)は変形例9および変形例8を示すフロー図である。 (a)は変形例12を示すフロー図であり、(b)は変形例13を示すフロー図である。 変形例17の遊技盤の正面図である。 (a)および(b)は変形例18を説明するための説明図であり、(b)は変形例19を説明するための説明図であり、(c)は変形例20を説明するための説明図である。
以下、発明を実施するための形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、本発明を「セブン機」と称する遊技機(パチンコ機)1に適用した各具体例について説明する。
(1)機械的な構造
a.遊技機の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1を参照して説明する。この遊技機1は、外枠2と、この外枠2に装着された遊技機本体Hとを備えている。この外枠2は、略矩形状の枠状体によって構成される外枠本体2Aと、外枠本体2Aの前面下部を覆う前板部2Bとを備えている。
遊技機本体Hは、外枠2の左端側上下のヒンジH1、H2を用いて、外枠2の左端側に回動自在に組み付けてられている。この遊技機本体Hは、遊技機1のうち外枠2を除く部分であって、本体枠3と、前面枠4と、前面枠4に一体化された皿部材(上皿部材5および下皿部材6)5Aと、遊技盤10(図2を参照)と、裏機構盤102等を主要部としている。
本体枠3は遊技盤10を保持可能な枠状体によって構成され、外枠2に嵌めこまれ、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。そして、この本体枠3が遊技盤10(図2を参照)を保持したとき、「遊技盤10の盤面(表面)に構成される遊技領域11」が、本体枠3の前方から視認可能とされる。
前面枠4は、本体枠3の前面側に配置され、本体枠3の左端に開閉可能に支持されている。この前面枠4は、前後に貫通する視認窓41aを具備する枠本体41と、視認窓41aに填め込まれたガラス板43とを備えている。そして、遊技盤10に形成された遊技領域11(正面視で略楕、略円形若しくは略釣り鐘形状の遊技領域11)が前面枠4を閉じたときにその背後に位置する状態とされるため、この遊技領域11は視認窓41a(ガラス板43)を介して前面枠4の前方から視認可能とされる。
また、本遊技機1では、「上皿部材5および下皿部材6を一体化した皿部材5A」が前面枠4に一体化され、本体枠3に対して前面枠4と一体で開閉可能とされている。但し、皿部材5Aを、本体枠3における前面枠4の装着部位よりも下方に装着し、前面枠4とは別に開閉可能としてもよい。また、上皿部材5および下皿部材6を別体に設け、本体枠3における前面枠4の装着部位よりも下方に配置し、上方に配置される上皿部材5を前面枠4とは別に開閉可能とし、下方に配置される下皿部材6を開閉不可能としてもよい。
前面枠4の前面部の上方側の左右には、スピーカSP1、SP2が装着され、前板部2Bの左右両端にも、スピーカSP3、SP4が内蔵されている。そして、本遊技機1においては、これらのスピーカSP1〜SP4を用いて、遊技状態に応じた効果音や、その他の音(音声)を発生させる。また、前面枠4の前面部において、上皿部材5の配置位置を構成する箇所には、遊技機1から排出される遊技球を受け入れるための受入口5bを備えている。更に、上皿部材5の裏側には、球貸表示基板410(図7を参照)および演出ボタン基板228(図7を参照)が設けられ、上皿部材5の上面部には「演出ボタンSW」が配置されている。
上皿部材5の下方の部位には下皿部材6が設けられ、この下皿部材6の略中央には、その略容器形状とされる内部に上皿部材5から排出される遊技球を受け入れるための受入口6aを備えている。また、下皿部材6の右端側には発射ハンドル9が設けられている。そして、本体枠3の前面部裏側(本体枠3の内部)であって、遊技盤10よりも下方の左端側に位置する部位には、発射装置ユニット90(図2を参照)が配設されており、この発射装置ユニット90に発射ハンドル9が接続されている。ここで、発射装置ユニット90は球送り装置(図示を省略)から送り出される遊技球を略鉛直上方に発射して、遊技領域11に到達させるためのものである。なお、発射ハンドル9には、遊技者が触れていることを検知するタッチスイッチ(タッチセンサ)9aが装着されており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止スイッチ9bが装着されている。
b.遊技盤10の構成
次に、遊技盤10の構成について図2を用いて説明する。この遊技盤10は、正面視で略矩形状の樹脂製(アクリル製)の透明板若しくは合板を用いて構成される遊技盤本体10Aを備え、遊技盤本体10Aの前面部には樹脂製の帯状体若しくは金属性の帯状体で構成される外側レール12及び内側レール13が配設されている。また、遊技盤本体10Aの前面部のうち、外側レール12および内側レール13が形成する略円形若しくは略楕円形の周壁で略包囲された部位よって遊技領域11が構成されている。
図2および図3に示すように、遊技盤本体10Aの前面部であって遊技領域11内の部位には、中央装置(メイン役物装置)20と、第1始動口17aと、第2始動口17bと、大入賞口31と、一般入賞口45、46、47と、風車19等が設けられ、遊技領域11外の部位には情報表示装置60が設けられている。なお、大入賞口31は大入賞装置31の入口部分によって構成される。
図2に示すように、内側レール13は略U字形状に配置されつつ、左端部が遊技盤10の左上部に配設されるとともに、その左側方に位置する「外側レール12の左上部」との間に「遊技球が通過可能な隙間」を設け、球進入口11Sを形成している。また、外側レール12の左端部は、発射装置ユニット90の球出口96jの斜め左上に近接配置されている。また、内側レール13の外側面部には、補助レール13Bの上端部が一体化されている。そして、「補助レール13Bと、これに略平行な外側レール12の部分の間に形成される通路」と、その上方の「外側レール12と内側レール13とに挟まれつつ球進入口11Sに至る通路」とが連続して誘導経路Yを構成している。この誘導経路Yは、その下端部が「発射装置ユニット90の球出口96j」と連通するとともに、下端部から左上がり傾斜状に「内側レール13の外側(左側方)」を上昇した後、内側レール13の外側を時計回転方向に通過して球進入口11Sに到達している。
図2に示すように、中央装置20は、枠部材21と演出表示装置27とを備えている。このうち、枠部材21は、演出表示装置27の外縁を囲む盤面装飾用の部材を構成している。この枠部材21には、正面視で略矩形状の開口部が前後に貫通する状態に設けられ、この開口部によって演出表示装置27の表示画面27a(後述する。)を遊技盤10の前方から視認可能とするための表示窓21eを構成している。
図2および図3に示すように、枠部材21の下縁部には、ステージ部21pがその前面部を遊技盤10の表面部と略面一する状態に設けられ、枠部材21の周縁部のその他の部位のうち左側縁部の下方側を除く部位には、装飾部21aが前方に突出する状態に設けられている。また、枠部材21は樹脂を用いて成形したもので全体を透明(若しくは半透明)としており、所謂「センター役物」を構成するものである。この枠部材21の左側縁において装飾部21aの下方に位置する部位には、終端部をステージ部21pの左端部に接続した通路(所謂「ワープ通路」)21wが設けられている。この通路21wの進入口21Qが、装飾部21aの左端下方側で左斜め上方に向かって開口するため、遊技領域11を流下する遊技球をこの進入口21Qで受け入れ、ステージ部21p上(中央装置20の内部)に進入させることができる。また、ステージ部21pはその上面部によって遊技球の転動面21qを構成する。この転動面21qは、左右の端部から中央部に向かって下る傾斜面として構成されているが、転動面の中央部では上方に向かって僅かに隆起する隆起部21rとされている。
本遊技機1においては、遊技領域11を流下し、通路21wを通じて転動面21qの左端部に到達した遊技球は、転動面21q上を右方向に転動し、更に、左方向に転動する。そして、遊技球の勢いが衰えたところで、この遊技球は中央装置20外(遊技領域11)に排出されるが、排出される遊技球のうちの幾つかは隆起部21rの前方であって、第1始動口17aの鉛直上方で開口する出口21tから遊技領域11に排出され、第1始動口17aの真上に排出される。なお、遊技領域11を流下する遊技球の中には中央装置20に進入せずに第1始動口17aに入球するものも存在する。
演出表示装置27は液晶表示装置を用いて構成され、情報表示装置60における特別図柄の変動表示および停止表示に合わせて図柄変動演出を実行する。本実施例では、情報表示装置60(第1特別図柄表示部62a、第2特別図柄表示部62b)が特別図柄(本図柄)を用いて図柄変動遊技を行い、演出表示装置27が、演出図柄(疑似図柄)を用いて図柄変動演出を行う。なお、演出図柄(疑似図柄)を用いた図柄変動演出は「演出表示」の一具体例を構成する。
演出表示装置27の表示画面27aは、図4(a)に示すように、その全体、若しくは、一部を用いて種々の図柄を遊技者が視認可能となるように表示可能である。つまり、表示画面27aの略全体が表示領域となり、この表示領域に背景を示す図柄(以下、背景図柄という。)や背景色(青、赤等の画面の地色)等を表示した状態とされる。そして、この背景図柄や背景色の前面に重ね合わせた状態で3つ(3桁)の演出図柄を表示する演出図柄表示領域27bが、表示画面27a上に設けられる。この演出図柄表示領域27bでは演出図柄が横方向若しくは縦方向等に複数(本実施例では3つ)並んで表示され、それら「演出図柄」を用いた演出表示と停止表示等がなされる。また、背景図柄としてキャラクタを示す図柄(以下、キャラクタ図柄という。)を表示したり、実写映像(図示を省略)を表示したりすることがある。そして、これら「演出図柄」や「背景図柄」や「キャラクタ図柄」により「演出表示」が実現される。
図4(a)に示すように、表示画面27aの縁部側には第1保留表示領域27Dと、第2保留表示領域27Eが設けられる。このうち、第1保留表示領域27Dでは、第1始動口17aへの入球に基づいて生ずる「第1特別図柄」に関する保留数(以下、「第1保留数」という。)が、「4個」を上限個数として表示され、第2保留表示領域27Eでは、第2始動口17bへの入球に基づいて生ずる「第2特別図柄」に関する保留数(以下、「第2保留数」という。)が「4個」を上限個数として表示される。そして、何れの保留表示領域27D、27Eも、始動口17a、17bへの入球に基づき取得されたが、未消化(処理条件が未成立)の取得情報(判定用乱数値)の数が「保留図柄の表示数」によって示され、未消化の入球情報が消化される毎に「保留図柄の表示数」が順次、デクリメントして表示される。なお、以下の説明において、第1始動口17aに遊技球が入球することを「第1始動入賞」と称し、第2始動口17bに遊技球が入球することを「第2始動入賞」と称することがある。また、第2始動口17bは「可変始動口」の具体例を構成し、第1始動口17は「他の始動口」の具体例を構成する。
図2および図3に示すように、第1始動口17aは非可変式の始動口であり、大きさが不変の開口部(遊技球受入口)を上方に開口させている。また、第1始動口17aの開口部(遊技球受入口)の大きさは、1球の遊技球の通過を許容する大きさとされ、その大きさが拡大されたり縮小されたりすることはない。そして、第1始動口17aに入球した遊技球は、遊技盤本体10Aの後面に装着された通路部材(図示を省略)の第1始動口通路に流入する。また、第1始動口通路には遊技球を検知する第1始動口入球検知スイッチ17s(図7参照)が配置されており、第1始動口17aに遊技球が入球すると、その遊技球を第1始動口入球検知スイッチ17sが検知する。
図2に示すように、第2始動口17bはステージ部21p(転動面)の下方であって第1始動口17aよりも右側に配置されている。この第2始動口17bは可変式の始動口であって、普通電動役物として設けられるものであり、いわゆるチューリップ式で左右に一対の可動翼片17e、17fが開閉するべく形成されている。つまり、第2始動口17bは、この一対の可動翼片17e、17fを作動させるための普通電動役物ソレノイド17c(図7参照)を備えている。また、第2始動口17bの内部には、当該第2始動口17bに入球した遊技球を検知するための第2始動口入球検知スイッチ17tが配置されている(図7参照)。
そして、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行わないと、一対の可動翼片17e、17fが立設状態とされる(図2を参照)。これにより、一対の可動翼片17e、17f間に1球の遊技球の通過を許容する大きさの遊技球受入口が設けられるが、この遊技球受入口の上部には障害部材17gが配置されているので、一対の可動翼片17e、17fが立設状態となっているときには、第2始動口17bへの遊技球の入球可能性が低い閉鎖状態(第1の態様)となる。一方、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行うと、一対の可動翼片17e、17fが、下端部側を支点として互いの上端部間の間隔を拡大するように傾動し、遊技球受入口の大きさが拡大されて、遊技球の入球可能性が高くなる開放状態(第2の態様)となる(図3を参照)。ここで、一対の可動翼片17e、17fは、第2始動口17b(可変始動口)への入球可能性を変化させる可動部材の具体例を構成する。また、本遊技機1では、第2始動口17bが第2の態様となる頻度が通常よりも高くなる高頻度状態を発生させる高頻度状態発生機能(開放延長機能)を備えており第2始動口17bの開放時間を延長すること(遊技状態を開放延長状態とすること)で高頻度状態を創出している。そして、遊技状態が開放延長状態である場合には、第2始動口17bが開放状態(第2の態様)となる時間が長くなる(例えば、「5秒」)。一方、非開放延長状態(通常開放状態)である場合には、第2始動口17bが開放状態(第2の態様)となる時間が短くなる(例えば、「0.2秒」)。ここで、開放延長状態は「高頻度状態」の具体例を構成し、非開放延長状態(通常開放状態)は「低頻度状態」の具体例を構成する。
本遊技機1では、開放延長フラグ(後述する。)若しくは付加開放延長フラグ(後述する。)がセット(ONに設定)されていると遊技状態が開放延長状態となり、開放延長フラグ(後述する。)及び付加開放延長フラグ(後述する。)が解除(OFFに設定)されていると遊技状態が非開放延長状態(通常開放状態)となる。また、本実施例では、第2始動口17bが遊技領域11において左右方向に沿った仮想的な中心線(第1始動口17aを鉛直方向に通過する仮想線)の右側に配置し、中央装置20よりも右側の領域部11Rを遊技球が通過しなければ(所謂「右打ち」を行わなければ)、第2始動口17bに遊技球を入球させることが困難である。なお、本実施例では、第2始動口17bの上部に障害部材17gを配置し、第2始動口17bが第2の態様(開放状態)になければ第2始動口17bへの入球が不可能となっているが、第2始動口17bの上部から障害部材17gを排除してもよい。また、第2始動口17bの上部に、障害部材17gの代わりに第1始動口17aを配置し、第2始動口17bが第1の態様(閉鎖状態)にあるときには第2始動口17bへの入球を不可能とし、第2始動口17bが第2の態様(開放状態)にあるときには第2始動口17bへの入球を可能としてもよい。また、本実施例では、第1始動口17aが遊技領域11において左右方向に沿った仮想的な中心線上に配置するため、中央装置20よりも左側の領域部11Lを通過する遊技球(つまり、左打ちされた遊技球)と、右側の領域部11Rを通過する遊技球の双方が第1始動口17aに入球可能となっている。このため、本遊技機1では、開放延長フラグ(後述する。)および付加開放延長フラグ(後述する。)が解除(OFFに設定)され、開放延長機能が作動しないときに、遊技者は左打ち若しくは右打ちを選択し、開放延長フラグ(後述する。)若しくは付加開放延長フラグ(後述する。)がセット(ON設定)され、開放延長機能が作動するときに、遊技者は専ら右打ちを選択する。
図2に示すように、第2始動口17bの左斜め下方には大入賞装置31が配置されている。この大入賞装置31は、遊技盤10の前面部で開口する大入賞口(可変入球口)31aと、この大入賞口31aを開放・閉鎖するための開閉板31bと、この開閉板31bを駆動するための大入賞口ソレノイド31c(図10参照)と、大入賞装置31に入球した遊技球を検知するための大入賞口入球検知スイッチ31s(図10参照)とを備えている。この大入賞装置31は、開閉板31bが起立姿勢となると、この開閉板31bが大入賞口31aを閉鎖するため、大入賞口31aへの遊技球の入球が不可能(入球不能状態)となる。
一方、開閉板31bが、その下端部を支点に前方に傾動して前傾姿勢となると、大入賞口31aが開放されるため、大入賞口31aへの遊技球の入球が可能(入球能状態)となる。このとき、開閉板31bの後面部(背面部)が遊技領域11を流下し、大入賞装置31へ到達した遊技球を大入賞口31aに誘導する誘導部を構成する。そして、本実施例では、大入賞口31aが第2始動口17bの左斜め下方に配置されるため、右打ちされた遊技球(右側の領域部11Rを通過する遊技球)の方が、左打ちされた遊技球(左側の領域部11Lを通過する遊技球)よりも大入賞口31aに効率的に入球する。このため、大当り遊技中、遊技者は専ら右打ちを選択する。
図3に示すように、遊技領域11において第1始動口17aの左斜め下方の部位には、一般入賞口45、46、47が設けられている。そして、遊技盤本体10Aの後面に装着された一般入賞口用の通路部材(図示を省略)には、一般入賞口45に入球した遊技球が流入する一般入賞口通路と、一般入賞口46に入球した遊技球が流入する一般入賞口通路と、一般入賞口47に入球した遊技球が流入する一般入賞口通路とが設けられている。また、3つの一般入賞口通路は下流側において合流して合流通路を形成し、この合流通路には一般入球検知スイッチ45s(図7参照)が配設されている。このため、何れの一般入賞口45、46、47に入球した遊技球も、この一般入球検知スイッチ45s(図7参照)で検知される。なお、本実施例と異なり、各一般入賞口45〜47毎に専用の一般入球検知スイッチを配置し、各一般入賞口45〜47に入球した遊技球を専用の一般入球検知スイッチで検知してもよい。
また、図2に示すように、第2始動口17bの右側方には普通図柄作動ゲート16と、突出部10Pとが設けられている。このうち、普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16は、遊技盤10の前面部から突出する状態に配置され、通過検知スイッチ16s(図7を参照)と、通過検知スイッチ16sを被覆する外装体16tとを備える。また、この通過検知スイッチ16sは、一端側に検知孔16uを備えるが、遊技盤本体10Aを流下する遊技球が通過可能なように、検知孔16uの軸心を上下に向けている。また、突出部10Pは普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16の配置箇所よりも下方から突出しており、検知孔16uの下部に左下り傾斜となる転動面10Yを形成している。このため、普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16の検知孔16uを通過した遊技球は転動面10Yに落下し、第2始動口17b若しくはアウト口18の方向に導かれる。また、普通図柄作動ゲート16を通過しなかった遊技球(例えば、普通図柄作動ゲート16の右側を通過した遊技球)も、転動面10Yに落下し、第2始動口17b若しくはアウト口18の方向に導かれる。なお、普通図柄作動ゲート16は大入賞口31aの右斜め上方に配置されるため、大当り遊技中に遊技者が右打ちを選択すると、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過する頻度が高まる。そして、本実施例では、後述するように大当り遊技中に付加開放延長フラグがセット(ONに設定)されることがあるため、この点からも、大当り遊技中の第2始動口17bへの入球頻度を高めることができる。
図2および図3に示すように、情報表示装置60は、遊技盤10の表面部であって、遊技領域11の外側(遊技盤10の表面外縁)に該当する外縁部10Bのうち左下部位(左下外縁部)に配置されている。この外縁部10Bの左下部位は視認窓41aの左下方側を介して前方から視認可能な部位であるため、情報表示装置60は前面枠4の前方から視認可能とされている(図1を参照)。この情報表示装置60は、図5に示すように基板60Aを備え、この基板60Aに対して、第1特別図柄表示部62aと、第2特別図柄表示部62bと、普通図柄表示部63と、第1特別図柄保留表示部64aと、第2特別図柄保留表示部64bと、普通図柄保留表示部65等が設けられている。
具体的には、図4(b)および図5に示すように、5個のLED(P1〜P5、P6〜P10)を上下2列に並べることで、第1特別図柄表示部62aが構成されている。また、第1特別図柄表示部62aの下方において、5個のLED(Q1〜Q5、Q6〜Q10)を上下2列に並べることで、第2特別図柄表示部62aが構成されている。また、第1特別図柄表示部62aの上方左側に並ぶ2個のLED(S)によって第1特別図柄保留表示部64aが構成され、第1特別図柄保留表示部64aの右側で並ぶ2個のLED(S)によって第2特別図柄保留表示部64bが構成される。更に、第2特別図柄表示部62aの右側に左右に並ぶ2個のLED(R1、R2)によって普通図柄表示部63が構成され、普通図柄表示部63の右側で上下に並ぶ2個のLED(S)によって普通図柄保留表示部65が構成されている。なお、本実施例と異なり、情報表示装置60を遊技領域11内に配置することもできる。
図4(b)に示すように、第1特別図柄表示部62aは10個のLED(P1〜P10)を点滅させることで「第1特別図柄」の変動表示を実現する。具体的には、これらのLEDのうち点灯させるものを「P1」、「P2」、「P3」…「P10」の順に1つずつ点灯させ、先に点灯したLEDを後のLEDが点灯する際に消灯させることで、LED(P1〜P10)による循環表示が行われる。そして、この循環表示を所定時間繰り返すことで「第1特別図柄」の変動表示が実現される。また、第2特別図柄表示部62bも10個のLED(Q1〜Q10)を第1特別図柄表示部62aのLED(Q1〜Q10)と同様に点滅させることで「第2特別図柄」の変動表示を実現する。この「第2特別図柄」の変動表示の実行態様は「第1特別図柄」と同様である。
第1特別図柄表示部62aでは「第1始動入賞」に基づいて第1特別図柄の変動表示(10個のLEDを用いた循環表示)を行い、変動表示の実行時間が経過すると当否判定の結果を表示する。また、第2特別図柄表示部62bでは「第2始動入賞」に基づいて第2特別図柄の変動表示(10個のLEDを用いた循環表示)を行い、変動表示の実行時間が経過すると当否判定の結果が一定時間(例えば0.6秒)表示される。そして、本実施例では、当否判定の結果が「外れ」である場合には、図6(a)に示すように、変動表示の終了によって10個のLED(P1〜P10若しくはQ1〜Q10)のうち何れか1個を点灯(停止表示)することによって、外れ表示が行われる。一方、当否判定の結果が「大当り」である場合には、図6(b)に示すように、変動表示の終了によって10個のLED(P1〜P10若しくはQ1〜Q10)のうち2個若しくは3個を点灯(停止表示)することによって大当り表示(識別情報を特定態様で表示すること)が行われる。
前述のように、普通図柄表示部63は2個のLED(R1、R2)を備えた構成とされ、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過することに基づいて図柄変動開始条件が成立すると普通図柄の変動表示を開始する。この普通図柄の変動表示は、上述した特別図柄とLEDの数は異なるものの、特別図柄の変動表示と同様に、普通図柄表示部63を構成する2個のLED(R1、R2)を交互に点灯(点滅)させることで実現される。そして、普通図柄の変動表示の実行時間が経過すると2個のLED(R1、R2)の交互の点灯(普通図柄の変動表示)が終了し、普通図柄の変動表示の結果(普通図柄の当否判定の結果)が一定時間(例えば、0.5秒)表示される。このとき、2個のLED(R1、R2)のうち一方(R1)が点灯すると普通図柄の変動表示の結果が当りであり、他方(R2)が点灯すると普通図柄の変動表示の結果が外れである。
第1特別図柄保留表示部64a、第2特別図柄保留表示部64bおよび普通図柄保留表示部65は何れも2個のLEDを備え、対応する図柄(第1特別図柄、第2特別図柄、普通図柄)に関する保留数をLEDの点灯数、駆動態様によって表示する。例えば、消灯状態のLEDは「ゼロ」を表示し、点灯状態のLEDは「1」を表示し、点滅状態のLEDは「2」を表示することとすれば、2個のLEDを用いて「ゼロ」〜「4」の整数を表示できる。
また、多数の障害釘(図示を省略)は、以上説明した各盤部品との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく配設され、遊技盤10の下方にはアウト口18が設けられている。
(2)制御回路の構成
次に、図7を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路は、主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、222A、240A、260A)とを含んで構成されている。つまり、主制御基板200を用いて構成されるとともに遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aの他に、複数の副制御部を備える。そして、副制御部としては、(a)サブ制御基板220を用いて構成され、遊技上の演出の制御を司るサブ制御部220Aと、(b)演出表示制御基板222を用いて構成され、演出表示装置27の制御を司る演出表示制御部222Aと、(c)払出制御基板240を用いて構成され、貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(d)発射制御基板260を用いて構成され、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。
これらの制御部(200A、220A、222A、240A、260A)を構成する制御基板(200、220、222、240、260)は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマなど、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図7中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。
主制御部200Aは、通過検知スイッチ16s、第1始動口入球検知スイッチ17s、第2始動口入球検知スイッチ17t、一般入賞口入球検知スイッチ45s、大入賞口入球検知スイッチ31s等から遊技球の検知信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御部220Aや、払出制御部240A、発射制御部260A等に向かって、後述する各種の信号(コマンド)を出力する。また、主制御部200A(主制御基板200)を構成するCPU201により決定された所定の信号(コマンド)は、サブ制御基板220や払出制御基板240に対してそれぞれ送信される。
サブ制御部220Aは、主制御部200Aからの各種信号(コマンド)を受け取ると、信号(コマンド)の内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。つまり、サブ制御部220Aは、主制御部200Aからの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。このサブ制御部220Aには、演出表示制御部222Aと、アンプ基板224と、装飾駆動基板226と、演出ボタン基板228と、にそれぞれ電気的に接続されている。また、演出ボタン基板228には演出ボタンSWが電気的に接続されている。
サブ制御基板220のCPU220aは、主制御基板200からの制御信号を受けて演出表示制御基板222、アンプ基板224、装飾駆動基板226および演出ボタン基板228などの各基板を制御する。また、ROM220cには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。また、CPU220aは、主制御部200Aから送出された表示制御コマンド(表示制御信号)を受信し、ROM220cに記憶されたプログラムに従って受信した表示制御コマンドを解析する。そして、CPU220aは、主制御部200Aから送信された表示制御コマンドに基づき新たに生成したコマンドや、主制御部200Aから送信されたままの表示制御コマンドを、図柄制御コマンドとして演出表示制御部222Aに対して送信する。
アンプ基板224には、所定の効果音を出力するスピーカSP1〜SP4が電気的に接続されている(図1を参照)。また、装飾駆動基板226には各種LED基板4b〜4r(前面枠4や遊技盤10等に設けられる装飾用の各種LEDを搭載した各種LED基板4b〜4r)等が電気的に接続されている。また、払出制御部240Aには主制御部200Aが双方向通信可能な状態に接続され、所謂、貸球や賞球の払い出しに関する各種の制御を司っている。
次に、図8(a)の模式図を用いて主制御部200A(主制御基板200)からサブ制御部220A(サブ制御基板220)に向かって、種々のコマンドが送信される様子を説明する。つまり、主制御部200Aとサブ制御部220Aとは、9ビット幅のパラレル信号ケーブルで接続されている。このうちの1ビット分はストローブ信号の出力用に割り当てられており、残りの8ビット分がコマンド出力用に割り当てられている。そして、主制御部200Aからサブ制御部220Aにコマンドを出力する際には、先ず初めに、コマンド出力用に割り当てられた8ビット幅の信号ケーブルに8ビット分のコマンドデータが出力され、続いて1ビットのストローブ信号が出力される。また、サブ制御部220Aは、ストローブ信号の立ち上がりのタイミングでコマンドデータを読み取ることにより、主制御部200Aから送信されたコマンドを確実に読み取ることができる。ここで、主制御部200Aからサブ制御部220Aに出力されるコマンドとしては、変動パターン指定コマンド、特別図柄停止情報指定コマンド、図柄停止指定コマンド、始動入賞時コマンド、保留数指定コマンド等を例示できる。
次に、図8(b)を用いて「始動入賞に基づいて取得される情報(取得情報)」を記憶するための構成について説明する。つまり、主制御基板200に搭載されたRAM202には、第1判定用乱数値メモリ202aと、第2判定用乱数値メモリ202bと、第1保留数メモリ202cと、第2保留数メモリ202dと、第1事前判定結果メモリ202eと、第2事前判定結果メモリ202fとが設けられている。なお、以下の説明において、始動入賞に基づいて取得されてRAM202に記憶される情報(取得情報)を「保留情報」若しくは「保留」ということがある。また、「有効な第1始動入賞」とは第1保留数が上限個数でない状態で生じた第1始動入賞を指し、「有効な第2始動入賞」とは第2保留数が上限個数でない状態で生じた第2始動入賞を指す。また、大当りであるか否かの判定の結果が特定結果(後述する大当り)であると事前判定される取得情報(判定用乱数値)を「当り保留(特定取得情報)」と称し、当否の判定の結果が特定結果とならないと(外れになると)事前判定されることとなる取得情報(判定用乱数値)を「外れ保留(非特定取得情報)」と称する。
第1始動口17aに対する有効な始動入賞(第1始動入賞)を生ずると、これに対応する判定用乱数値が取得され、主制御基板200において、この判定用乱数値が第1判定用乱数値メモリ202aにシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第1保留数を示す値が第1保留数メモリに累積的に記憶(加算記憶)される。ここで、有効な第1始動入賞に基づいて取得する判定用乱数値は「取得情報」の具体例を構成し、第1判定用乱数値メモリ202aは「取得情報記憶手段」の具体例を構成する。また、有効な第1始動入賞に基づいて取得する判定用乱数値には「大当りか否かを当否判定するための当否判定用乱数値(大当り抽選乱数値)」、「大当り図柄(特別図柄)を決定するための図柄決定乱数値」等が含まれる。
また、有効な第1始動入賞に基づいて取得された判定用乱数値が第1判定用乱数値メモリ202aに記憶されると、主制御基板200を構成するCPU201が、当否判定に関する事前判定および大当り図柄(特別図柄)に関する事前判定(大当りを発生する旨の事前判定の結果を得た場合)を行うとともに、これらの事前判定(以下、「第1事前判定」という。)の結果を第1事前判定結果メモリ202eにシフトメモリ形式で記憶する。これに伴い、第1始動入賞時コマンドが主制御基板200からサブ制御基板220に送信され、サブ制御基板220は当該第1始動入賞時コマンドに基き、演出表示装置27等の演出手段を用いて種々の予告演出を実行する。ここで、第1始動入賞時コマンドは、「第1事前判定の結果を特定可能な情報」と「当該始動入賞後の第1保留数を特定可能な情報」等を示すコマンドである。但し、本実施例と異なり、第1始動入賞後の第1保留数を示すコマンドを別コマンドとしてもよい。
第2始動口17bに対する有効な始動入賞(第2始動入賞)を生ずると、これに対応する判定用乱数値が取得され、主制御基板200において、この判定用乱数値が第2判定用乱数値メモリ202bにシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第2保留数を示す値が第2保留数メモリ202dに累積的に記憶(加算記憶)される。ここで、有効な第2始動入賞に基づいて取得する判定用乱数値も「取得情報」の具体例を構成し、第2判定用乱数値メモリ202bも「取得情報記憶手段」の具体例を構成する。また、有効な第2始動入賞に基づいて取得する判定用乱数値にも「大当りか否かを当否判定するための当否判定用乱数値(大当り抽選乱数値)」、「大当り図柄(特別図柄)を決定するための図柄決定乱数値」等が含まれる。
また、有効な第2始動入賞に基づいて取得された判定用乱数値が第2判定用乱数値メモリ202bに記憶されると、主制御基板200を構成するCPU201が、当否判定に関する事前判定および大当り図柄(特別図柄)に関する事前判定(大当りを発生する旨の事前判定の結果を得た場合)を行うとともに、これらの事前判定(以下、「第2事前判定」という。)の結果を第2事前判定結果メモリ202fにシフトメモリ形式で記憶する。これに伴い、第2始動入賞時コマンドが主制御基板200からサブ制御基板220に送信され、サブ制御基板220は当該第2始動入賞時コマンドに基き、演出表示装置27等の演出手段を用いて種々の予告演出を実行する。ここで、第2動入賞時コマンドも、図8(b)に示すように、「第1事前判定の結果を特定可能な情報」と「当該始動入賞後の第1保留数を特定可能な情報」等を示すコマンドである。また、この場合においても、本実施例と異なり、第2始動入賞後の第2保留数を示すコマンドを別コマンドとしてもよい。また、CPU201が第2事前判定として、当否判定や大当り図柄に関する事前判定等が含まれる。
(3)遊技機1による遊技の流れ
前述のように、本遊技機1では、始動入賞(第1始動入賞若しくは第2始動入賞)に基づいて行われる当否判定の結果を示す図柄の停止表示と、この停止表示の前段階に行われる変動表示とを情報表示装置60および演出表示装置27の2種類の図柄表示装置で実行する。ここで、情報表示装置60の第1特別図柄表示部62aで表示される第1特別図柄と、情報表示装置60の第2特別図柄表示部62bで表示される第2特別図柄は「本図柄」であり、主制御部200Aによって「停止表示させる図柄(停止図柄)」と「変動時間(変動パターン)」が決定される。
一方、演出表示装置27の表示画面27aにおいては「演出図柄」が表示され、主制御部200Aの制御の下で遊技上の演出を制御するサブ制御部220Aによって、その変動態様と停止図柄とが決定される。そして、通常、これらの「演出図柄」の図柄変動は「本図柄」と同一の時間だけ実行され、これらの「演出図柄」の停止図柄の表示内容(大当り、外れ)は、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおける「本図柄」の表示内容(大当り、外れ等)と矛盾を生じないものとされる。
ここで、本遊技機1では第1始動入賞に基づいて第1特別図柄表示部62aにおいて「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行され、第2始動入賞に基づいて第2特別図柄表示部62bにおいて「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行される。また、「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」若しくは「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」の実行に伴って演出表示装置27において図柄変動演出が実行される。以下、「図柄変動遊技」と「図柄変動演出」の概要について説明する。なお、本図柄および演出図柄は何れも「識別情報」の具体例を構成するが、本遊技機1において使用する「識別情報」を本図柄および演出図柄のうち何れか一方に一本化してもよい。
a.特別図柄の図柄変動遊技
第1特別図柄に係る図柄変動遊技(変動表示)と、第2特別図柄に係る図柄変動遊技(変動表示)は、図4(b)に示すように、対応する特別図柄表示部(62a若しくは62b)を構成するLED(P1〜P10、Q1〜Q10)の「循環表示」と、停止表示によって構成される。そして、第1特別図柄に係る変動表示における停止表示態様によって「第1始動入賞」に基づいて実行される当否判定(以下、「第1当否判定」という。)の結果が表示され、第2特別図柄に係る変動表示における停止表示態様によって「第2始動入賞」に基づいて実行される当否判定(以下、「第2当否判定」という。)の結果が表示される。
図9に示すように、遊技機1の確率状態が通常確率状態(低確率状態)である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても大当りを示す判定結果が導出される確率は約「1/315」とされ、遊技機1の確率状態が高確率状態である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても、大当りを示す判定結果が導出される確率は約「1/31.5」とされる。そして、何れかの特別図柄表示部62a、62bに大当りを示す判定結果が停止表示されると「大当り」が発生し、大当り遊技実行手段(つまり、特定遊技実行手段)が駆動して大当り遊技が実行される。ここで、「大当り」は「特定結果」の具体例を示し、「大当り遊技」は「特定遊技」の具体例を示す。
本実施例では、当否判定の結果が大当りの場合、特別図柄表示部62a(62a若しくは62b)に停止表示される大当り図柄が乱数抽選を用いて決定される。具体的には、第2当否判定の結果が大当りの場合、乱数抽選(振分抽選)によって、大当り図柄が「16R確変大当りの発生を示す大当り図柄(以下、確変図柄Aという。)」と、「16R通常大当りの発生を示す大当り図柄(以下、通常図柄Aという。)」と、「8R通常大当りの発生を示す大当り図柄(以下、通常図柄Bという。)」のうち何れかに決定される。また、第1当否判定の結果が大当りの場合、乱数抽選によって、「2R確変大当りの発生を示す大当り図柄(以下、確変図柄Bという。)」と、「通常図柄A」と、「4R通常大当りの発生を示す大当り図柄(以下、通常図柄Cという。)」のうち何れかに決定される。なお、図6(b)に示すように、特別図柄表示部(62a若しくは62b)を構成するLED(P1〜P10、Q1〜Q10)のうち、循環方向に隣り合う2個LEDを点灯させることによって「通常図柄A」が構成され、循環方向に消灯状態のLEDを1個挟んだ状態で2個のLEDを点灯させることによって「通常図柄B」が構成され、循環方向に消灯状態のLEDを2個挟んだ状態で2個のLEDを点灯させることによって「通常図柄C」が構成される。更に、循環方向に隣り合う3個LEDを点灯させることによって「確変図柄A」が構成され、循環方向に隣り合わない3個LEDを点灯させることによって「確変図柄B」が構成される。
特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の停止表示態様(表示態様)が特定態様(大当り態様)となり、当該停止表示態様(表示態様)で一定時間(例えば、0.6秒)経過すると、大当り遊技を開始する。そして、大当り遊技を開始すると、ファンファーレ時間(例えば、5秒間)の経過を待って1回目のラウンド遊技が開始され、以後、ラウンド遊技がインターバル(例えば、2秒のインターバル)を挟みつつ複数回行われる。このラウンド遊技を開始する際には、主制御部200Aが大入賞口ソレノイド31cの駆動及び駆動停止を行うことで「大入賞口31aを開閉する動作(開閉動作)」が実行される。そして、大当り遊技中の各ラウンド遊技においては、大入賞装置31に対して、大入賞口31aを1回だけ開放状態(入球可能状態)に変化させる開閉動作が施される。ここで、大入賞口31aに規定入賞数(10個)の遊技球が入球するか、或いは、大入賞口31aの開放時間が開放限度時間(30秒若しくは0.2秒)に到達すると、ラウンド終了条件が成立して、実行中のラウンド遊技(大当りラウンド)を終了する。そして、大入賞装置31の開閉動作(ラウンド遊技)が所定のインターバル(例えば、2秒のインターバル)を挟みつつ複数回行われる。そして、最後のラウンド遊技(2回目、4回目、8回目若しくは16回目のラウンド遊技)を実行すると、エンディング時間(例えば、5秒間)の経過を待って大当り遊技が終了し、特別図柄の変動表示を開始することが可能となる。
「16R確変大当り」若しくは「16R通常大当り」を生ずると「ラウンド遊技」の実行回数が「16回」の大当り遊技Aが実行され、「8R通常大当り」を生ずると「ラウンド遊技」の実行回数が「8回」の大当り遊技Bが実行され、「4R通常大当り」を生ずると「ラウンド遊技」の実行回数が「4回」の大当り遊技Bが実行される。そして、大当り遊技A、大当り遊技B若しくは大当り遊技Cでは1回の「ラウンド遊技」毎に大入賞口31aが「30秒」に亘って開放するため、遊技者は大入賞口31aに遊技球を入球させることが容易である。そして、何れの大当り遊技においても、各ラウンド遊技で大入賞口31aに規定入賞数(10個)の遊技球が入球すると「150個」の遊技球が払い出されるため、「大当り遊技A」の払出予定賞球数は「2,400個」、「大当り遊技B」の払出予定賞球数は「1,200個」、「大当り遊技C」の払出予定賞球数は「600個」とされている。また、「2R確変大当り」を生ずると「ラウンド遊技」の実行回数が「2回」の大当り遊技Dが実行される。この大当り遊技Dでは、1回の「ラウンド遊技」毎に大入賞口31aが「0.2秒」に亘って開放するだけであるため、遊技者が大入賞口31aに遊技球を入球させることが困難である。つまり、大当り遊技Dでは実質的に遊技球を払い出すことを予定しない。
「16R確変大当り」若しくは「2R確変大当り」を生ずると、対応する大当り遊技の終了後には確率変動手段(後述する。)が作動し、当否判定の結果が大当りとなる確率(大当り確率)が高確率とされる状態(高確率状態)となる。また、「16R確変大当り」若しくは「2R確変大当り」を生ずると大当り遊技の終了後には開放延長手段(後述する。)が作動し、第2始動口17bの開放時間が延長される状態(開放延長状態)となる。この高確率状態および開放延長状態は、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄の変動表示(特別図柄に関する図柄変動遊技)の累積回数が「10,000回」になるまで(実質的に、次回の大当りを生ずるまで)継続される。
「16R通常大当り」、「8R通常大当り」若しくは「4R通常大当り」を生ずると、対応する大当り遊技の終了後には、確率変動手段が作動を開始しないため、遊技機1の確率状態が通常確率状態(低確率状態)とされる。また、16R通常大当りに係る大当り遊技Aの終了後に開放延長手段(後述する。)が作動し、第2始動口17bの開放時間が延長される状態(開放延長状態)となる。この開放延長状態は、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄の変動表示(特別図柄に関する図柄変動遊技)の累積回数が「100回」になるまで継続される。更に、8R通常大当りに係る大当り遊技B若しくは4R通常大当りに係る大当り遊技Cの終了後に開放延長手段(後述する。)が作動しないため、第2始動口17bの開放時間が延長されない。なお、大当り遊技中は、原則的に第2始動口17bの開放時間が延長されないが、本遊技機1では、大当り遊技中に付加開放延長フラグ(後述する。)がセット(ONに設定)されることがあり、この場合、第2始動口17bの開放時間が延長される。ここで、「16R確変大当りを示す大当り図柄」、「2R確変大当りを示す大当り図柄」および「16R通常大当りを示す大当り図柄」は「高頻度特定態様」の具体例を構成し、「8R通常大当りを示す大当り図柄」および「4R通常大当りを示す大当り図柄」は「低頻度特定態様」の具体例を構成する。
以上、図9を用いて説明したように、第2当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」においては、第1当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」に比べて遊技者にとってより有利な振り分けがなされる。そして、後述するように、第1判定用乱数値メモリ202aおよび第2判定用乱数値メモリ202bの双方に判定用乱数値が記憶された状況では第2当否判定が第1当否判定に優先して実行されるが、第2当否判定の結果が「大当り」である場合においては、第1当否判定の結果が「大当り」である場合よりも、賞球払出数の面において遊技者にとって有利となる可能性が高くなっている。そして、開放延長手段が作動した状態であるにも係わらず、第2判定用乱数値メモリ202bに記憶される判定用乱数値の数(第2保留数)が「ゼロ」になると、すなわち、第2判定用乱数値メモリ202bに判定用乱数値が記憶されていない状況になると、第1当否判定が実行され、4R通常大当りを発生する可能性がある。この場合、賞球量も少ないし、大当り遊技技後に開放延長手段も作動しないという、遊技者の望まない結果を招く可能性がある。
b.図柄変動演出
本遊技機1は、図柄変動演出を行う演出手段として、演出表示装置27、スピーカSP1〜SP4等を備え、図柄変動演出は、これらの演出手段を用いて始動入賞に基づいて開始される。この図柄変動演出では、図10(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aに演出図柄表示領域27bが出現し、演出図柄の変動表示を開始する。そして、演出図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過すると、演出図柄の停止表示が一定時間(約0.6秒間)実行される。この演出図柄の停止表示は、前述の特別図柄表示部62(62a若しくは62b)による停止表示と同様に、当否判定の結果を表示するものである。
演出表示装置27の表示画面27aでは、演出図柄表示領域27bに3つ(3桁)の演出図柄を表示しつつ演出図柄の変動表示と停止表示がなされる。この演出図柄の変動表示は、「1」〜「9」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「1」〜「9」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示(スクロール変動表示)」によって構成される。また、図柄変動演出では、演出図柄の停止図柄には「大当りを示す停止図柄(大当り図柄)」と「外れ示す停止図柄(外れ図柄)」とがある。そのうち「確変Aの発生を示す大当り図柄」は演出図柄表示領域27bに「同一の奇数数字」を3個並べて構成され、「確変Bの発生を示す大当り図柄」は演出図柄表示領域27bに「奇数数字」を左から右に昇順に3個並べて構成される。また、「通常大当りを示す大当り図柄」は演出図柄表示領域27bに「同一の偶数数字」を3個並べて構成される。また、「外れ図柄」は、演出図柄表示領域27bに停止表示される3つの演出図柄のうちの少なくとも1つを、他と異なる数字図柄として構成される。尚、図10(c)に示すように、演出表示装置27において「大当り図柄」を表示する場合、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行うが、「外れ図柄」を表示する場合、図10(b)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行う場合と、図10(a)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行わない場合がある。
(4)主制御部200Aによる遊技制御の概要
図11は、主制御基板200に搭載されたCPU201が実行する遊技制御処理の大まかな流れを示すフローチャートである。この遊技制御処理では、賞球払出処理(S80)、普通図柄遊技処理(S100)、普通電動役物遊技処理(S200)、特別図柄遊技処理(S300)、大当り遊技処理(S600)等の各処理が繰り返し実行されている。尚、本実施例の主制御基板200に搭載されたCPU201は、電源投入後、4msec周期のタイマ割込みが発生する毎に、図11のS80〜S600の処理を実行するように構成されている。つまり、図11のS80〜S600の処理は、4msec毎に繰り返し実行される。また、図11に示す遊技制御処理を構成する各処理のうち、賞球払出処理(S80)の説明を省略する。なお、賞球払出処理(S80)は入賞装置(17a、17b、31、45〜47)に遊技球が入球したときの賞球払出に関する処理である。
A.普通図柄遊技処理
図12及び図13は、普通図柄遊技処理の概要を示すフロー図であり、普通図柄遊技処理が起動されると、CPU201は普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ16sの状態に基づいて普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過したか否かを判断する(S105)。このS105の処理において肯定判断される場合は(S105;YES)、普通図柄に関する保留数が所定数(本実施例では、4個)未満であるか否かが判断され(S110)、所定個数未満であると判断された場合には(S110;YES)、普通図柄に関する保留数を「+1」するとともに、普通図柄に関する当否判定を行うための乱数値を取得して記憶した後(S115)、S120の処理に移行する。これに対して、S105の処理において否定判断される場合(S105;NO)及び普通図柄に関する保留数が所定個数以上であると判断された場合には(S110;NO)、S115の処理を行うことなく、S120の処理に移行する。なお、以下の説明において、普通図柄に関する当否判定を普図当否判定という。
S120の処理においては、普通電動役物が作動中か否か(第2始動口17bが開放状態であるか否か)が判断され(S120)、作動中の場合(S120;YES)、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
一方、作動中でない場合(S120;NO)、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を実行中か否かが判断される(S125)。そして、S125の処理において変動表示されていないと判断される場合には(S125;NO)、普通図柄表示部63において、普通図柄が停止表示されているか否かが判断される(S130)。そして、普通図柄が停止表示されていると判断されると(S130;YES)、「普通図柄の停止表示時間(例えば、0.5秒)」が経過したか否かが判断される(図13のS180)。そして、S180にて肯定判断されると(S180;YES)、S185の処理に移行し、S180にて否定判断されると(S180;NO)、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
また、普通電動役物が作動中でなく(図12のS120;NO)、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を実行中でなく(S125;NO)、しかも、普通図柄の停止表示を実行中でないと判断されると(S130;NO)、普通図柄に関する保留数が「0」であるか否か判定される(S135)。そして、この保留数が「0」と判断されると(S135;YES)、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。一方、この保留数が「0」でないと判断されると(S135;NO)、開放延長フラグ若しくは付加開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S138)。ここで、開放延長フラグおよび付加開放延長フラグは開放延長機能が作動していることを示すフラグである。
開放延長フラグ若しくは付加開放延長フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S138;YES)、S115の処理にて記憶された乱数値のうち最も古いものを用いて、普通図柄に関する当否判定(普図当否判定)を高確率(例えば、当選確率「99/100」)で行うとともに、普通図柄に関する保留数を「−1」する処理を行った後(S140)、停止図柄を設定する処理(普図当否判定の結果が当りの場合には「当り図柄」を設定する処理、普図当否判定の結果が外れの場合には「外れ図柄」を設定する処理)を設定する処理を行う(S147)。そして、「普通図柄の変動時間」として「短縮化した変動時間」を設定した後(S148)、普通図柄の変動表示を開始させる(S166)。そして、S166の処理の後、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。ここで、S148の処理では、「短縮化した変動時間」として一義的に「2秒」と決定されるが、S148の処理では、乱数値と対応する状態で複数個(例えば、「1秒」、「2秒」、 「3秒」、「4秒」の4個)記憶した変動時間決定テーブルを用いてもよい。この場合、S148の処理では乱数抽選によって「短縮化した変動時間」が設定される。
一方、S138の処理で開放延長フラグおよび付加開放延長フラグが解除(OFFに設定)されていると判断される場合(S138;NO)、S115の処理にて記憶された乱数値のうち最も古いものを用いて普図当否判定を低確率(例えば、当選確率「2/100」)で行うとともに、普通図柄に関する保留数を「−1」する処理を行った後(S154)、停止図柄(普図当否判定の結果が当りの場合には「当り図柄」、普図当否判定の結果が外れの場合には「外れ図柄」)を設定する処理を行う(S157)。そして、「普通図柄の変動表示の時間」として通常時間を設定した後(S164)、普通図柄の変動表示を開始させる(S166)。そして、S166の処理の後、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。また、S164で設定される普通図柄の変動時間は、一般的な遊技機において「変動時間短縮機能未作動時用」の普通図柄の変動表示時間として設定される時間である。なお、本実施例では、普図当否判定の当選確率を高確率と低確率の2種類とするが、3種類以上とし、例えば、S154の処理では最も低い確率を用いて普図当否判定を行い、S140の処理では「最も低い確率」を除く他の確率を用いて普図当否判定を行ってもよい。また、本実施例では「通常変動時間」が一義的に「30秒」とされるが、S164の処理では、乱数値と対応する状態で複数個(例えば、「30秒」、「45秒」、「60秒、「100秒」の4個)記憶した変動時間決定テーブルを用いてもよい。この場合、S164の処理では乱数抽選によって「通常変動時間(短縮化しない変動時間)」を設定することとしてもよい。更に、本実施例では開放延長機能が作動する場合には、開放延長機能が作動しない場合に比べて、普図当否判定が当りとなる確率を高くするとともに、普通図柄の変動時間を短縮化する態様を例示するが、開放延長機能の作動の有無にかかわらず普図当否判定が当りとなる確率を同一確率としたり、普通図柄の変動時間を短縮化しないこととしてもよい。また、本実施例では開放延長機能が作動する場合、開放延長機能が作動しない場合に比べて、普通図柄の停止図柄の表示時間を短くすることで、普図当否判定を高頻度に行うこととしてもよい。
また、普通電動役物が作動中でなく(S120;NO)、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を実行中の場合(S125;YES)、普通図柄の変動時間が経過したか否かを判断し(図13のS165)、経過していない場合(S165;NO)、普通図柄遊技処理を終了して、図11の遊技制御処理に復帰する。一方、普通図柄の変動時間が経過すると(S165;YES)、普通図柄の変動表示を停止させた後(S170)、普通図柄の停止図柄の表示時間(停止表示時間)が設定される(S175)。この後、「普通図柄の停止表示時間」が経過すると(S180;YES)、S185の処理に移行する。
S185の処理においては、普通図柄表示部63に停止表示された図柄が当り図柄(普通電動役物を作動させる図柄)であるか否か判定され(S185)、外れ図柄である場合(S185;NO)、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。一方、当り図柄である場合(S185;YES)、普通電動役物開放延長機能が作動しているか否か、つまり、開放延長フラグ若しくは付加開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S188)。
開放延長フラグがセット(ONに設定)若しくは付加開放延長フラグされている場合(S188;YES)、普通電動役物の開放時間(第2始動口17bを開放状態とする時間)を「開放延長機能作動時における開放時間(例えば、5秒)」に設定した後(S190)、普通電動役物を作動させ(S198)、第2始動口17bを開放状態とする(S198)。そして、普通図柄遊技処理を終了して、図11の遊技制御処理に復帰する。一方、開放延長フラグおよび付加開放延長フラグが解除(OFFに設定)されている場合(S188;NO)、普通電動役物の開放時間を「開放延長機能未作動時における開放時間(例えば、0.2秒)」に設定した後(S192)、普通電動役物を作動させ(S198)、第2始動口17bを開放状態とする(S198)。そして、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
B.普通電動役物遊技処理(S200)
図14は、普通電動役物遊技処理の概要を示すフロー図であり、CPU201が図11の遊技制御処理を行う中で、普通電動役物遊技処理が起動されると、普通電動役物17dが作動中であるか否か(第2始動口17bが開放状態であるか否か)が判断される。そして、作動中である(第2始動口17bが開放状態である)と判断すると(S201;YES)、普通電動役物17dの作動時間(第2始動口17bを開放状態に維持する所定時間であって、開放延長状態では5秒、通常開放状態では0.2秒)が経過したか否かを判断する(S202)。そして、作動時間(開放時間)が所定時間を経過したと判断すると(S202;YES)、普通電動役物17dの作動を停止させることで開放状態にある第2始動口17bを閉鎖状態とし(S206)、普通電動役物遊技処理を終了させる。
但し、CPU201が、普通電動役物17d(第2始動口17b)の開放中に(S202;NO)、第2始動口17bに規定数(例えば、8個)の遊技球が入球したと判断すると(S204;YES)、前述の作動時間(開放時間)が所定時間に達していない場合でも、普通電動役物17dの作動を停止させ(S206)、普通電動役物遊技処理を終了させる。なお、本遊技機1では普通電動役物17dの作動に際して普通電動役物ソレノイド17cが駆動されると、普通電動役物17dを構成する第2始動口17bの一対の翼片部が外側に回動して、第2始動口17bが開放状態となる。
C.特別図柄遊技処理(S300)
特別図柄遊技処理(S300)が起動すると、図15に示すように、先ず、第1始動入賞若しくは第2始動入賞が発生したか否かが判断される(S301a、S301b)。そして、S301aの処理及びS301bの処理において否定的な判断がなされる場合(S301a;NO、S301b;NO)、そのまま図16に示すS308以降の処理に移行する。
CPU201によって第1始動入賞が発生したと判断されると(S301a;YES)、第1始動入賞に対応する第1特別図柄の保留数(第1保留数)が所定数未満(本実施例は4未満)であるか否かが判断される(S302a)。このS302aの処理において所定数未満と判断されると(S302a;YES)、これに応じて判定用乱数値を取得する(S303a)。この第1始動入賞に基づき取得される判定用乱数値は、主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレス{図8(b)に示す第1判定用乱数値メモリ202a}にシフトメモリ形式で記憶されるとともに、「第1始動入賞に対応する特別図柄の保留数(第1保留数)」が第1保留数メモリ{図8(b)に示す第1保留数メモリ202a}(図示を省略)に累積的に記憶(加算記憶)される(S303a)。ここで、S303aの処理で取得される判定用乱数値としては、(a)第1始動入賞に基づいて実行される第1当否判定に際して用いる当否判定乱数値、(b)第1特別図柄表示部62aに停止表示される当り図柄を決定するための図柄決定乱数値、(c)「図柄変動演出においてリーチを演出するか否かを決定するためのリーチ乱数値」等が含まれる。
CPU201は、S303aの処理に続いて、S303aの処理で取得した当否判定用乱数値(特図1大当り抽選乱数値)を用いて、第1当否判定(特図1大当り抽選)に関する事前判定(第1事前判定)を行い、その結果を示す情報を第1事前判定結果メモリ202e{図8(b)に示す第1事前判定結果メモリ202eを参照}に記憶する(S304a)。そして、第1始動入賞時コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S305a)、図16のS308の処理に移行する。ここで、第1始動入賞時コマンドは前述のように、第1事前判定の結果を特定可能な情報と、第1始動入賞後の第1保留数等を示すコマンドである。但し、本実施例と異なり、第1始動入賞後の第1保留数を特定するコマンドと、その他の情報を特定するコマンドとを別コマンドとしてもよい。
また、第1事前判定において第1当否判定(特図1大当り抽選)の結果が大当りとなる場合には、この第1事前判定において、「特図1図柄決定乱数値」を用いた「大当り図柄に関する事前判定」も実行する。この大当り図柄に関する事前判定の結果を特定可能な情報も第1始動入賞時コマンドに含まれる。この場合、S304aの処理は、事前判定の対象となる保留情報(取得情報)毎に、当該保留が実際に処理されるとき(実際に第1特別図柄の変動表示が開始されるとき)の遊技状態を考慮して行われる。すなわち、事前判定の対象となる保留情報(取得情報)を処理して行う第1当否判定が、低確率状態で行われるものであれば、当該保留情報(取得情報)に関する事前判定は、前述の「低確率用のデータテーブル」を参照して実行される。また、事前判定の対象となる保留情報(取得情報)を処理して開始する変動表示が、高確率状態で行われるものであれば、当該保留情報(取得情報)に関する事前判定は、前述の「高確率用のデータテーブル」を参照して実行される。
ここで、本遊技機1は始動口として、第1始動口17aと第2始動口17bとを備える。また、第1始動入賞に基づいて変動表示を行う第1特別図柄(以下「特図1」ともいう。)と、第2始動入賞に基づいて変動表示を行う第2特別図柄(以下「特図2」ともいう。)とを備える。そして、第1始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値と、第2始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値とが記憶された状況の下では後者が優先的に処理される(後述する。)。また、図15〜図17においては、CPU201によって行われる処理のうち、第1始動入賞に基づいて実行される各処理(以下、特図1に関する処理という。)と、第2始動入賞に基づいて実行される各処理(以下、特図2に関する処理という。)のうち同様な処理に関しては、同一のステップ数(算用数字)を付している。そして、この同一のステップ数を付した処理は基本的には同一の処理であるため、以下の説明においては「特図1に関する処理」及び「特図2に関する処理」のうちの一方を説明し、他方の説明を省略することがある。なお、「特図1に関する処理」については「ステップ数」にアルファベットの「a」を付し、「特図2に関する処理」について「ステップ数」にアルファベットの「b」を付して区別することがある。
また、CPU201によって第2始動入賞が発生したと判断されると(S301b;YES)、第2始動入賞に対応する第2特別図柄の保留数(第2保留数)が所定数未満(本実施例は4未満)であるか否かが判断される(S302b)。このS302bの処理において所定数未満と判断されると(S302b;YES)、これに応じて判定用乱数値を取得する(S303b)。この第2始動入賞に基づき取得される判定用乱数値は、主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレス{図8(b)に示す第2判定用乱数値メモリ202b}にシフトメモリ形式で記憶されるとともに、「第2始動入賞に対応する特別図柄の保留数(第2保留数)」が第2保留数メモリ{図8(b)に示す第2保留数メモリ202d}に累積的に記憶(加算記憶)される(S303a)。ここで、S303bの処理で取得される判定用乱数値としては、(a)第2始動入賞に基づいて実行される第1当否判定に際して用いる当否判定乱数値、(b)第2特別図柄表示部62bに停止表示される当り図柄を決定するための図柄決定乱数値、(c)「図柄変動演出においてリーチを演出するか否かを決定するためのリーチ乱数値」等が含まれる。
CPU201は、S303bの処理に続いて、S303bの処理で取得した当否判定用乱数値(特図2大当り抽選乱数値)を用いて、第2当否判定(特図2大当り抽選)に関する事前判定(第2事前判定)を行い、その結果を示す情報を第2事前判定結果メモリ202f{図8(b)に示す第2事前判定結果メモリ202fを参照}に記憶する(S304b)。そして、第2始動入賞時コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S305b)、図16のS308の処理に移行する。ここで、第2始動入賞時コマンドは前述のように、第2事前判定の結果を特定可能な情報と、第2始動入賞後の第2保留数等を示すコマンドである。但し、本実施例と異なり、第2始動入賞後の第2保留数を特定するコマンドと、その他の情報を特定するコマンドとを別コマンドとしてもよい。
また、第2事前判定において第2当否判定(特図2大当り抽選)の結果が大当り(当選)となる場合には、この第2事前判定において、「特図2図柄決定乱数値」を用いた「大当り図柄に関する事前判定」も実行する。この大当り図柄に関する事前判定の結果を特定可能な情報も第2始動入賞時コマンドに含まれる。この場合、S304bの処理は、事前判定の対象となる保留情報(取得情報)毎に、当該保留が実際に処理されるとき(実際に特別図柄の変動表示が開始されるとき)の遊技状態を考慮して行われる。すなわち、事前判定の対象となる保留情報(取得情報)を処理して行う第2当否判定が、低確率状態で行われるものであれば、当該保留情報(取得情報)に関する事前判定は、前述の「低確率用のデータテーブル」を参照して実行される。また、事前判定の対象となる保留情報(入球情報)を処理して開始する図柄変動遊技が、高確率状態で行われるものであれば、当該保留情報(取得情報)に関する事前判定は、前述の「高確率用のデータテーブル」を参照して実行される。
S308の処理では、図16に示すように、大当り遊技を実行しているか否かが判断される(S308)。具体的には、大当り遊技フラグ(図16のS378の処理を参照)がセット(ONに設定)されていると、S308の処理において肯定的な判断がなされる。
CPU201は、大当り遊技を実行中であると判断すると(S308;YES)、特別図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。一方、S308の処理で、大当り遊技を実行中でないと判断すると(S308;NO)、特別図柄が変動中か否か、つまり、第1特別図柄および第2特別図柄のうちの何れかが変動中であるか否かを判断する(S310)。そして、特別図柄が変動中でない場合は(S310;NO)、特別図柄が未だ変動していないか、若しくは変動表示後に停止図柄で停止表示されているかの、いずれかであると考えられる。そこで、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間中であるか否かを判断する(S312)。そして、特別図柄が変動表示されておらず(S310;NO)、且つ、特別図柄の停止図柄を表示している停止表示時間中でもない場合は(S312;NO)、変動表示を開始できるか否かを判断する(S314a、S314b)。なお、本実施例では、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間を0.6秒とする。
この「特別図柄の変動表示を開始できる条件」は「第1保留数」と「第2保留数」とのうちの何れかが「ゼロ」でないことである。そして、本実施例のCPU201は、「第2保留数」が「ゼロ」であるか否かを優先して判断する(S314b)。つまり、「第2保留数」が「ゼロ」でない場合、前述の第2判定用乱数値メモリから、最も古い判定用乱数値を読み出し(S316b)、第2特別図柄に関する当否判定処理(第2当否判定処理)を行う(S320b)。なお、S316bで読み出す判定用乱数値はS303bで取得したものであって、当否判定乱数値、図柄決定乱数値、リーチ乱数値等が含まれる。
この第2当否判定処理(S320b)では、第2当否判定に関する処理が行われる。この第2当否判定処理(S320b)では遊技機1の確率状態が高確率状態であるか否か(確変フラグがセットされているか否か)が判断され、高確率状態であるときには、「高確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われ、通常確率状態(低確率状態)であるときには、「通常確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われる。
CPU201は第2当否判定処理(S320b)に続いて特図2図柄変動開始処理(S500b)を実行する。この特図2図柄変動開始処理(S500b)においてCPU201は、第2当否判定処理(S320b)の結果に基づいて第2特別図柄の停止図柄(大当りの場合は大当り図柄、外れの場合は外れ図柄)を決定する処理と、変動パターンを乱数抽選によって決定する処理を行う。そして、第2特別図柄の変動表示を開始させた後、サブ制御基板220に向かって所定のコマンドを送信することで、特図2図柄変動開始処理(S500b)が終了するため、CPU201は一旦特別図柄遊技処理(S300)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。ここで、第2特別図柄の停止図柄(大当り図柄、外れ図柄)は第2特別図柄表示部62bに停止表示される図柄であり、前述のS316の処理で読み出した判定用乱数値に含まれる図柄決定乱数値を用いて決定される。また、第2特別図柄の変動表示を開始させた後にサブ制御基板220に向かって送信されるコマンドは「変動パターン指定コマンド」や「特別図柄停止情報指定コマンド」である。なお、特図2図柄変動開始処理(S500b)で決定する変動パターンによって第2特別図柄の変動時間が特定され、後述する特図1図柄変動開始処理(S500a)で決定する変動パターンによって第1特別図柄の変動時間が特定される。
変動パターン指定コマンドおよび特別図柄停止情報指定コマンドは、図8(a)に示したように、ストローブ信号とともにサブ制御基板220に向かって出力される。このストローブ信号は、サブ制御基板220に搭載されたCPU220aの割り込み端子に接続されており、サブ制御基板220側のCPU220aは、ストローブ信号が入力されると直ちに各指定信号を受け取って、指定信号の内容を解析する。詳細な説明は省略するが、変動パターンは、リーチ演出を行うか否か、特別図柄を停止表示させる図柄が大当り図柄であるか否か等の種々の条件を考慮して決定されており、変動パターンが分かれば、特別図柄が変動表示する時間を決定することができる。また、特別図柄停止情報指定コマンドを解析すれば、特別図柄が大当り図柄で停止するのか外れ図柄で停止するのか、更には大当り図柄で停止する場合、その大当り図柄が「通常大当り図柄」、「確変大当り図柄」の何れであるかを知ることができる。そして、サブ制御基板220に搭載されたCPU220aは、これらの情報に基づいて、演出表示装置27での演出態様を決定した後、演出表示制御基板222に対して演出図柄の表示制御信号を出力し、演出図柄の変動・停止表示等を行う。また、特別図柄の変動時間(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出表示装置27でいわゆるリーチ演出を行うか否か、更にはどのような種類のリーチ演出とするかも決定する。そして、サブ制御基板220は、こうして決定した演出内容に基づいて、演出表示制御基板222やアンプ基板224、装飾駆動基板226などを制御することにより、決定した内容の演出を行うことになる。
図16に戻り、「第2保留数」が「ゼロ」であるとともに(S314b;YES)、「第1保留数」が「ゼロ」でない場合(S314a;NO)には、第1判定用乱数値メモリから最も古い判定用乱数値を読み出し(S316a)、第1当否判定処理を行う(S320a)。そして、特図1図柄変動開始処理(S500a)を行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図11の遊技制御処理に復帰する。ここで、S320aの処理として行われる第1当否判定処理もS320bと同様に行われ、S500aの処理として行われる特図1図柄変動開始処理(S500a)もS500bの処理として行われる特図2図柄変動開始処理(S500b)と同様に行われる。つまり、この特図1図柄変動開始処理(S500a)においてCPU201は、第1当否判定処理(S320a)の結果に基づいて第1特別図柄の停止図柄(大当りの大当り図柄、外れの場合は外れ図柄)を決定する処理と、変動パターンを乱数抽選によって決定する処理を行う。そして、第1特別図柄の変動表示を開始させた後、サブ制御基板220に向かって所定のコマンドを送信することで、特図1図柄変動開始処理(S500a)が終了するため、CPU201は一旦特別図柄遊技処理(S300)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
次に、特別図柄遊技処理(S300)のS310の処理(図16参照)で、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中であると判断された場合は(S310;YES)、既に、特別図柄の変動パターンと停止図柄とが決定されて、特別図柄の変動が開始されていることとなる。そこで、特別図柄変動時間が経過したか否かを判断する(S341)。即ち、特別図柄の変動時間は変動パターンに応じて予め定められているので、特別図柄の変動を開始すると同時にタイマをセットすることにより、所定の変動時間が経過したかを判断するのである。そして、未だ変動時間が経過していない場合は(S341;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
これに対して、変動時間が経過したと判断された場合は(S341;YES)、変動している第1特別図柄又は第2特別図柄を停止させ(S344)、停止図柄を表示するとともに、図柄停止コマンドをサブ制御基板220に向かって出力する(S346)。なお、図柄停止コマンドは、サブ制御基板220を介して演出表示制御基板222に転送される。そして、特別図柄を停止表示させる停止表示時間を設定した後(S348)、設定した停止表示時間が経過したか否かを判断する(S350)。
S350の処理で、特別図柄の停止表示時間が経過していないと判断されれば(S350;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図11の遊技制御処理に復帰する。一方、特別図柄の停止表示時間が経過した場合は(S350;YES)、停止表示の態様が大当りを示す態様(大当り図柄)か否かを判断する(図17のS352)。つまり、特別図柄表示部(62a若しくは62b)に大当り図柄が停止表示されたか否かを判断する(図17のS352)。
図17のS352の処理で肯定的な判断がなされると、主制御基板200のCPU201は、後述する「大当り遊技」の終了時に参照するためのバッファに、現在の遊技進行状況を示す情報をセット(記憶)する(S354)。具体的には、「大当りの種類(確変大当り、通常大当り)」、「遊技状態フラグの状態」をセット(記憶)する(S354)。また、主制御基板200に搭載されたRAM202の特定領域がS354の処理で用いるバッファとして機能する。ここで、「遊技状態フラグ」とは「遊技機1の遊技状態」を示すフラグ、つまり、「確変フラグ」、「変動短縮フラグ」、「開放延長フラグ」などであり、S354の処理においては、これらのフラグが「ON」「OFF」の何れに設定されているかを示すデータ、つまり、現在の遊技状態を示すデータがセットされる。なお、「確変フラグ」は特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率に設定される状態(高確率状態)にあること、すなわち確率変動機能(確変機能)が作動していることを示すフラグであり、「変動短縮フラグ」は特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮される状態(短縮変動状態)にあること、すなわち変動時間短縮機能(時短機能)が作動していることを示すフラグである。また、「開放延長フラグ」は第2始動口17b(普通電動役物17d)が開放状態となる時間(開放時間)が長時間に設定される状態(開放延長状態)にあること、すなわち開放時間延長機能(開放延長機能)が作動していることを示すフラグである。なお、本実施例では、「変動短縮フラグ」および「開放延長フラグ」のON/OFF切り換わりタイミングが同一となっており、両フラグは一体的に扱われるものである。つまり、短縮変動状態であるときは開放延長状態でもあり、短縮変動状態が終了すると、それとともに開放延長状態も終了する。
主制御基板200のCPU201はS354の処理に続いて、発生させる大当りの種類に応じて大入賞装置31の開閉パターンをセットする処理を行う(S370)。つまり、「16R確変大当り」若しくは「16R通常大当り」を発生させる場合には、大入賞口31aの開放限度時間を「30秒」とするラウンド遊技を「16ラウンド」行う開閉パターンがセットされ、「8R通常大当り」を発生させる場合には、大入賞口31aの開放限度時間を「30秒」とするラウンド遊技を「8ラウンド」行う開閉パターンがセットされ、「4R通常大当り」を発生させる場合には、大入賞口31aの開放限度時間を「30秒」とするラウンド遊技を「4ラウンド」行う開閉パターンがセットされる。更に、「2R確変大当り」を発生させる場合には、大入賞口31aの開放限度時間を「0.2秒」とするラウンド遊技を「2ラウンド」行う開閉パターンがセットされる。そして、S370の処理に続いて、大当り遊技フラグをセット(ONに設定)する処理を行う(S378)。この「大当り遊技フラグ」のセットにより、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行する。
S378の処理に続いてS380以降の処理に移行する。ここで、S378の処理で「大当り遊技フラグ」がセットされると、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行するが、本遊技機1では、「大当り遊技フラグ」の設定中(大当り遊技実行手段の作動中)は、確変機能、時短機能、開放延長機能は働かないこととしている。このため、S380以降の一連の処理を以下のように行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了する。つまり、S380の処理において、確変フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S380)、セットされていない場合は(S380;NO)、そのままS384の処理に移行し、セットされている場合は(S380;YES)、確変フラグを解除(OFFに設定)する処理(S382)を行った後、S384の処理に移行する。なお、S382の処理によって大当り確率が通常確率に設定される。
S384の処理においては、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し、セットされていない場合は(S384;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図11の遊技制御処理に復帰する。一方、S384の処理において、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されていると判断される場合は(S384;YES)、変動短縮フラグと開放延長フラグとを解除(OFFに設定)した後(S386、S387)、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図11の遊技制御処理に復帰する。そして、何れの場合においても、図11の遊技制御処理に復帰すると後述する大当り遊技処理(図18のS600)が開始され、大当り遊技が実行される。
次に、図17のS352の処理で否定的な判断がなされる場合の処理について説明する。つまり、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおいて停止表示された特別図柄が「外れ図柄」の場合には(S352;NO)、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S398)。そして、変動短縮フラグがセットされていない(OFFに設定されている)場合には(S398;YES)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図11の遊技制御処理に復帰する。一方、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されている場合(S398;YES)、つまり、外れ発生時の遊技状態が「低確率の短縮変動状態」若しくは「高確率の短縮変動状態」である場合には、変動短縮カウンタの値を「−1」した後(S400)、変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったか否かを判断する(S404)。そして、「ゼロ」になっていない場合には(S404;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図11の遊技制御処理に復帰する。
これに対して、S404の処理で変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったと判断される場合には(S404;YES)、遊技機1の遊技状態が低確率の短縮変動状態から低確率の通常変動状態に切り換わることになる。このため、変動短縮フラグを解除(OFFに設定)する処理(S410)と、開放延長フラグを解除(OFFに設定)する処理(S416)とを行った後、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図11の遊技制御処理に復帰する。ここで、「変動短縮カウンタ」は変動短縮しつつ実行する特別図柄の変動回数の上限回数を示すものであり、その値が「ゼロ」になると、今回の特別図柄の変動で短縮変動状態が終了して、次回の変動から通常変動状態に切り換わり、次回以降の特別図柄の変動は通常変動で行われる。なお、変動短縮フラグや開放延長フラグがともにOFFに切り換わった場合(S410,416)には、高確率状態や開放延長状態(短縮変動状態)が終了して状態の切り換わりが生ずることとなる。本実施例では、そのような状態の切り換わりが発生した場合には、その切り換わり後の状態を示す制御コマンド(状態指定コマンド)を主制御部200Aからサブ制御部220Aに向けて送信するように構成している。
D.大当り遊技処理(S600)
主制御基板200に搭載されたCPU201が、図11の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、図18に示す大当り遊技処理(S600)において「大当り遊技フラグ」がセットされていると判断すると(S602;YES)、大当り遊技の実行に係る処理が行われる。この処理により、本遊技機1では「大当り遊技A」、「大当り遊技B」若しくは大当り遊技Cが実現される。
図18は、大当り遊技処理(S600)の流れを示すフローチャートである。大入賞口31aが開放されると、前述のように、所定の開放時間が経過するか、或いは、所定数の遊技球が大入賞口31aに入球すると一旦閉鎖されるが、所定の閉鎖時間が経過すると再び開放状態となる。ここで、閉鎖状態(入球不能状態)の大入賞装置31が開放状態(入球可能状態)となり、再び開放状態となることを内容とする遊技は「単位動作(大当り遊技においてはラウンド)」と称することとする。この単位動作を所定回数(2回、4回、8回若しくは16回)行うと、所定の演出期間(エンディング期間)を経て大当り遊技が終了する。そして、大当り遊技が終了すると、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が実行可能な状態となる。以下、この図19および図20を参照しながら、詳細な処理内容について説明する。
大当り遊技(大当り遊技A、大当り遊技B、大当り遊技C)を開始すると、先ず、大入賞口31aが開放中か否かを判断する(S604)。ここで、大入賞口31aは「大当り遊技状態ではない通常の遊技状態」では閉鎖されており、従って、大当り遊技の開始直後には大入賞口31aは閉鎖状態となっている。このため、大当り遊技の開始直後は、大入賞口31aは開放中ではないと判断され(S604;NO)、続いて、大当り遊技の終了条件が成立したか否かが判断される(S612)。つまり、「大当り遊技開始後に実行された単位動作の回数」が対応する大当り遊技の設定回数に達したか否かを判断する(S612)。
但し、大当り遊技が開始された直後は大当り遊技の終了条件が成立しないため、S612の処理では必然的に否定的な判断がなされる(S612;NO)。このため、S614の処理に移行してインターバル時間(例えば、2秒)が経過したか否かを判断する(S614)。つまり、大入賞口31aの閉鎖時間が経過したか否かを判断する(S614)。ここで、大入賞口31aの閉鎖時間(インターバル時間)とは、単位動作と単位動作との間で大入賞口31aが閉鎖状態となっている時間である。そして、大当り遊技が開始された直後には大入賞口31aは閉鎖状態となっているから、必然的に大入賞口の閉鎖時間が経過していると判断され(S614;YES)、大入賞口31aを開放させた後(S616)、図18に示した大当り遊技処理を一旦終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
主制御基板200のCPU201は遊技制御処理に復帰すると、図11に示す一連の各種処理を行った後、再び大当り遊技処理(S600)を開始する。この際、前述のように、図11に示した遊技制御処理を主制御基板200のCPU201が一回実行するために要する時間は約4msecとなっている。従って、図18に示す大当り遊技処理(S600)も約4msec毎に繰り返して実行される。そして、S604の処理で肯定的な判断がなされると、大入賞口31aの開放時間(30秒)が経過したか否かを判断する(S606)。
大入賞口31aの開放時間が経過していれば(S606;YES)、大入賞口31aを閉鎖した後(S610)、図18に示した大当り遊技処理(S600)を抜けて図15の遊技制御処理に復帰する。一方、大入賞口31aの開放時間が経過していない場合は(606;NO)、大入賞口31aに入球した遊技球が規定数に達しているか否かを判断する(S608)。そして、遊技球の入球数が規定数に達した場合も(S608;YES)、大入賞口31aを閉鎖する(S610)。つまり、遊技球の入球数が規定数に達すると開放時間の経過を待たずに大入賞口31aを閉鎖する。
大入賞口31aの開放時間が経過せず(S606;NO)、入球数が規定数に達していない場合は(S608;NO)、大入賞口31aを開放させたまま、図18の大当り遊技処理を抜けて図11の遊技制御処理に復帰する。
遊技機1の遊技状態が「大当り遊技状態」である場合、図11の遊技制御処理を何回も繰り返し実行しているうちに、大入賞口31aの開放時間が経過するか(S606;YES)、若しくは、大入賞口31aに所定数の遊技球が入球して(S608;YES)、大入賞口31aが閉鎖される(S610)。こうして、1回の単位動作を終了する。
遊技機1の遊技状態が「当り遊技状態」にあるときに、再度、大当り遊技処理(S600)が実行され、S604において大入賞口31aが閉鎖中と判断されると(S604;NO)、当該「大当り遊技」の終了条件が成立したか否かが判断される(S612)。つまり、「大当り遊技」が「大当り遊技A」の場合は、その当り遊技中に実行した単位動作の回数(ラウンド数)が「16」に達したか否かが判断され、「大当り遊技B」の場合は、その当り遊技中に実行した単位動作の回数(ラウンド数)が「4」に達したか否かが判断される。そして、単位動作の回数(ラウンド数)が設定回数に到達していなければ(S612;NO)、インターバル時間(例えば、2秒)が経過したことを確認した後(S614;YES)、再び大入賞口31aを開放状態とする新たな単位動作を実行する(S616)。一方、S612の処理において、当該「大当り遊技」の終了条件が成立したと判断される場合(S612;YES)、以下に示す「大当り遊技終了時処理(S800)」を行った後、大当り遊技処理(S600)を終了し、図11の遊技制御処理に復帰する。次に、図19を用いて大当り遊技終了時処理(S800)」について説明する。
この大当り遊技終了時処理(S800)が起動すると、CPU201は、図19に示すように、大当り遊技フラグを解除(OFFに設定)した後(S805)、前述の「大当り終了時参照用バッファ(図17のS354を参照)」を参照することによって、今回の大当り遊技の前提となった大当り図柄(以下、「今回の当り図柄」という。)の種類に関する情報を取得し(S810)、この情報に基づいて、大当り遊技終了後の遊技状態を設定する処理等を行う。つまり、今回の大当り図柄(図16のS344の処理で停止した図柄)が、当該大当り遊技終了後の遊技状態を開放延長状態とする大当りの発生を示す大当り図柄(以下、「電サポあり大当り図柄」という。)であるか否かを判断する(S815)。ここで、「電サポあり大当り図柄」は、「16R確変大当りの発生を示す大当り図柄」、「16R通常大当りの発生を示す大当り図柄」、「16R確変大当りの発生を示す大当り図柄」であり、「高頻度特定態様」の具体例を構成する。また、「電サポあり大当り図柄」以外の大当り図柄は「8R通常大当りの発生を示す大当り図柄」および「4R通常大当りの発生を示す大当り図柄」であり、「低頻度特定態様」の具体例を構成する。
今回の大当り図柄が「電サポあり大当り図柄」でない場合(S815;NO)には、そのまま大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。一方、今回の大当り図柄が「電サポあり大当り図柄」である場合(S815;YES)には、今回の大当り図柄が確変大当り図柄であったか否かを判断する(S820)。そして、今回の当り図柄が「16R通常大当りの発生を示す大当り図柄」であった場合には(S820;NO)、変動短縮カウンタに「100」をセットする処理(S840)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行った後、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。
また、今回の当り図柄が確変大当り図柄(16R確変大当りの発生を示す大当り図柄若しくは2R確変大当りの発生を示す大当り図柄」)である場合は(S820;YES)、確変フラグをセット(ONに設定)する処理(S822)と、変動短縮カウンタに「10,000」をセットする処理(S835)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行った後、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。なお、本実施例では、大当り遊技終了時処理にて各種フラグやカウンタを設定した際に、その設定に基づく大当り遊技終了後の状態を示す制御コマンド(状態指定コマンド)を主制御部200Aからサブ制御部220Aに向けて送信する。これにより、サブ制御部220Aでは、受信した状態指定コマンドに基づき特定される状態に応じた遊技演出を行うことができる。
E.保留数判定処理(S900)
次に、図20(a)を用いて保留数判定処理(S900)の概要を説明する。この保留数判定処理(S900)は、大当り図柄の停止表示後、大当り遊技が終了するまでの所定時期に第2保留数(特図2保留数)を判定するための処理であり、特別図柄遊技処理(S300)および大当り遊技処理(S600)のサブルーチンとして、主制御基板200に搭載されたCPU201が行う。
CPU201は保留数判定処理(S900)が起動すると、大当り図柄が停止表示されたか否か(大当りが発生したか否か)を判断し(S905)、大当り図柄が停止表示されている場合には(S905;YES)、判定タイミングが到来したか否かを判断する(S910)。ここで、判定タイミングを種々選択でき、例えば、図20(b)に示すように、「大当り図柄が停止表示されたとき」、「大当り遊技が開始されるとき」、「大当り遊技中の所定ラウンドが開始されるとき」、「大当り遊技中の所定のインターバル期間」、「ファンファーレ期間」等を例示できる。ここで、「大当り遊技が開始されるとき」とは、大当り図柄が停止表示され、その停止表示時間が経過した後(図16のS350で肯定判断された後)、大当り遊技が開始されるまでの間を指す。
また、「大当り遊技中の所定ラウンドが行われるとき」とは、「第1ラウンドが開始されるとき(大入賞口31aの1回目の開放動作が行われたとき)」、「第2ラウンドが開始されるとき(大入賞口31aを閉鎖状態から開放状態とする開放動作のうち、第2回目のものがなされたとき)」の他に、所定ラウンドが開始されるときと他のラウンドが開始されるとき(第3ラウンドが開始されるときと第8ラウンドが開始されるとき等)」を例示できる。また、「大当り遊技中の所定のインターバル期間」とは、ラウンド間(例えば、第1ラウンドと第2ラウンドの間であって、大入賞口31aを閉鎖状態する期間)を指す。また、「ファンファーレ期間」は大当り図柄が停止表示されてから第1ラウンドが開始するまでの期間を指す。なお、判定タイミングは図20(b)に示すものに限定されるものではなく、例えば、「大当り遊技が終了するとき」や「所定ラウンドが終了するとき」なども例示することができる。
判定タイミングが到来すると、CPU201は第2保留数メモリ202d{図8(b)を参照}を参照し、その時点における第2保留数(特図2保留数)を判定する(S915)。そして、第2保留数(特図2保留数)がゼロでなければ(S920;NO)、保留数判定処理(S900)をそのまま終了する。一方、第2保留数(特図2保留数)がゼロであれば(S920;YES)、「ゼロ判定フラグ」をセット(ONに設定)した後(S925)、保留数判定処理(S900)を終了する。この「ゼロ判定フラグ」は、第2保留数(特図2保留数)の数が「ゼロ」であることを示すフラグである。
なお、保留数判定処理(S900)においては、図20(a)の「S905の処理」を図20(c)の変形例1に示すように「S902の処理」に差し替えてもよい。この変形例1では、保留数判定処理(S900)が起動すると、大当り遊技中か否かを判断し(S902)、肯定的に判断される場合には(S902;YES)、S910以降の処理に移行する。また、保留数判定処理(S900)においては、図20(a)の「S905の処理」を図20(d)の変形例2に示すように「S903の処理」に差し替えてもよい。この変形例2では、保留数判定処理(S900)が起動すると、第1ラウンドが開始されたか否かを判断し(S903)、肯定的に判断される場合には(S903;YES)、S910以降の処理に移行する。なお、変形例2において対象とするラウンド(開始されたラウンド)は1ラウンドに限らず、2ラウンド、3ラウンド等の他のラウンドでもよい。
F.付加開放延長フラグ設定処理(S940)
次に、図21(a)を用いて付加開放延長フラグ設定処理(S940)の概要を説明する。この付加開放延長フラグ設定処理(S940)は、ゼロ判定後、大当り遊技が終了するまでにおいて、付加開放延長フラグを設定(高頻度状態を発生)する処理であり、特別図柄遊技処理(S300)および大当り遊技処理(S600)のサブルーチンとして、主制御基板200に搭載されたCPU201が行う。ここで、「付加開放延長フラグ」は第2始動口17b(普通電動役物17d)が開放状態となる時間(開放時間)が長時間に設定される状態(開放延長状態)にあること、すなわち開放時間延長機能(開放延長機能)が作動していることを示すフラグである。
CPU201は付加開放延長フラグ設定処理(S940)が起動すると、「ゼロ判定フラグ」がセット(ONに設定)されているか否か(第2保留数がゼロか否か)を判断し(S945)、セット(ONに設定)されている場合には(S945;YES)、付加開放延長フラグの設定タイミングが到来したか否かを判断する(S950)。ここで、付加開放延長フラグの設定タイミングを種々選択でき、例えば、図21(b)に示すように、「ゼロ判定フラグの設定直後(ゼロ判定フラグをセットするのと同時)」、「大当り遊技が開始されるとき」、「大当り遊技中の所定ラウンドが行われるとき」、「大当り遊技中の所定のインターバル期間」、「エンディング期間」等を例示できる。なお、「エンディング期間」は、大当り遊技において最後のラウンドの終了後に設けられる期間である。
付加開放延長フラグの設定タイミングが到来すると(S950)、CPU201は付加開放延長フラグをセット(ONに設定)する処理と、「ゼロ判定フラグ」を解除(OFFに設定)する処理とを行った後(S955)、付加開放延長フラグ設定処理(S940)を終了する。
G.付加開放延長フラグ解除処理(S960)
次に、図22を用いて付加開放延長フラグ解除処理(S960)の概要を説明する。この付加開放延長フラグ解除処理(S960)は、ゼロ判定後、大当り遊技が終了するまでにおいて、付加開放延長フラグを解除(高頻度状態を終了)するための処理であり、特別図柄遊技処理(S300)および大当り遊技処理(S600)のサブルーチンとして、主制御基板200に搭載されたCPU201が行う。
CPU201は付加開放延長フラグ解除処理(S960)が起動すると、付加開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S970)。そして、S970の処理で否定的な判断がなされる場合(S970;NO)は付加開放延長フラグ解除処理(S960)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
一方、S970の処理で肯定的な判断がなされる場合(S970;YES)には、大当り遊技が終了したか否かを判断する(S975)。そして、大当り遊技が終了した場合には(S975;YES)、「付加開放延長フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S995)、付加開放延長フラグ解除処理(S960)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。また、大当り遊技が終了していない場合には(S975;NO)、その時点における第2保留数(特図2保留数)を判定する(S985)。そして、第2保留数(特図2保留数)がゼロであれば(S990;NO)、付加開放延長フラグ解除処理(S960)を一旦終了して図11の遊技制御処理に復帰する。これに対して、第2保留数(特図2保留数)が正数値であれば(S990;YES)、「付加開放延長フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S995)、付加開放延長フラグ解除処理(S960)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
(5)実施例の効果
本実施例によると、可変始動口(第2始動口17b)を備える遊技機1において、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)が大当り態様(特定態様)で表示されてから、当該大当り態様の表示に基づく大当り遊技(特定遊技)が終了するまでの所定時期における第2保留数がゼロである場合に、可変始動口(第2始動口17b)の開放延長を行うため、大当り遊技が終了する前(大当り遊技の途中)において可変始動口(第2始動口17b)への遊技球の入球頻度が高くなる。このため、大当り遊技(特定遊技)の終了時において第2保留数を1以上(正数)とすることが容易である。よって、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技が円滑に進行する可能性を高くして遊技者にストレスを与える可能性を低くすることができる。
また、本遊技機1は、特別図柄(識別情報)として、第2始動口17b(可変始動口)に対応する第2特別図柄(第2識別情報)と、第1始動口17a(他の始動口)に対応する第1特別図柄(第1識別情報)とを備え、第2特別図柄(第2識別情報)の表示態様が大当り態様(特定態様)となった場合の方が、第1特別図柄(第1識別情報)の表示態様が大当り態様(特定態様)となった場合よりも遊技者にとって有利となる可能性が高い。そして、大当り遊技(特定遊技)の終了後に第1始動口17a(可変始動口)への入球に基づく判定用乱数値(取得情報)に基づく変動表示が開始されることが防止される。つまり、大当り遊技中に遊技球が第2始動口17b(可変始動口)に入球する頻度が高められるため、大当り遊技(特定遊技)の終了後、第1特別図柄(第1識別情報)の変動表示が最初に開始されることを防止できる。
以下、この点について図23〜図25を用いて説明する。ここで、図23は従来例に係る具体例(以下、比較例と称する)を示しており、図24および図25は実施例1に係る具体例(以下、「具体例1」と称する。)を示している。
比較例では時間t1のとき、大当り図柄が停止表示されたものする。このとき、第2保留数が「ゼロ」であり、第1保留数が「2」であるとする。そして、大当り図柄の停止表示時間が経過し(時間t2のとき)、大当り遊技フラグがセット(ONに設定)されて大当り遊技が開始され、ファンファーレ時間が経過した後(時間t3のとき)、大入賞口31aが開放状態となって第1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)が開始されたものとする。この比較例では、大当り遊技中は開放延長機能が一切作動しないため、大当り遊技の終了時に第2保留数が「ゼロ」のままとなっている可能性が非常に高い。一方、第1保留数は大当り遊技開始の時点で「2」(正数)となっているため、大当り遊技が終了(時間Tのとき)した後の最初に実行される特別図柄の変動表示は第1特別図柄の変動表示となる。そして、第1特別図柄の変動表示の結果が大当りとなった場合は、第2特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる場合に比べて、遊技者にとって不利となる可能性がある。つまり、図9に示すように、比較例においては、通常大当りとしてラウンド数が最も少ない通常Cを生ずる可能性があり、しかも、確変大当りとして賞球払出を予定しない「2R確変大当り」を生ずるのみであるため、遊技者にとっては大当りが発生しても、多量の賞球払出を期待することができない。
また、具体例1においても、時間t1のときに大当り図柄が停止表示され、このときの第2保留数が「ゼロ」であり、第1保留数が「2」であるとする。そして、大当り図柄の停止表示時間が経過し(時間t2のとき)、大当り遊技フラグがセット(ONに設定)されて大当り遊技が開始され、ファンファーレ時間が経過した後(時間t3のとき)、大入賞口31aが開放状態となって第1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)が開始されたものとする。また、第1回目のラウンド遊技が開始されたときに「ゼロ判定フラグ」がセット(ONに設定)されたものとする。この具体例1では、大当り図柄の停止表示後に第2保留数が「ゼロ」と判定されることに基づいて、大当り遊技中の時間t4の時点で付加開放延長フラグがセット(ONに設定)され、開放延長機能が作動する。これにより、第2始動口17bへの入球を期待できる状態となるため、大当り遊技の終了時(時間Tのとき)に第2保留数が「ゼロ」となる可能性が低くなる。そして、大当り遊技後の最初に実行される特別図柄の変動表示は、第2特別図柄の変動表示となる可能性が高くなる。このため、図9に示すように、具体例1においては、通常大当りとしてラウンド数が最も少ない通常Cを生ずることがないし、確変大当りとして賞球払出を予定しない「2R確変大当り」を生ずる可能性がないため、遊技者にとって有利な状態となる。
また、本遊技機1では遊技領域11を左右に分割する仮想的な中央線(第1始動口17aを通過する仮想線)よりも右側に大入賞口31aと、第2始動口17bと、普通図柄作動ゲート16とを配置する。よって、大当り遊技が開始されると遊技者は中央装置20の右側を通過するように遊技球を発射し(右打ち)、大入賞口31aへの入球を狙うことになる。そして、本実施例では、大入賞口31aを狙って発射した遊技球は普通図柄作動ゲート16を通過する可能性が高くなり、第2始動口17bが開放状態となる可能性も高くなる。しかも、大当り遊技中に第2始動口17bの開放時間が延長されるため、右打ちを行うことによって、第2保留数を1以上(正数)とすることが容易である。
実施例1では所定数(上限記憶数よりも少ない所定数)として「ゼロ」を例示したが、その他の数を例示することもできる。ここで、保留数判定の対象となる保留数(実施例1では第2保留数)の上限記憶数が「4」とされる場合には、「上限記憶数よりも少ない所定数」として「3,2,1,ゼロ」の4個を選択したり、「2,1,ゼロ」の3個を選択したり、「1,ゼロ」の2個を選択することもできる。この点に関し、図26および図27に示す具体例(以下、変形例3という。)を用いて更に説明する。
変形例3は「保留数判定処理(S900)」を図26(a)に基づいて行う点と、「付加延長フラグ設定処理(S940)」を図26(b)に基づいて行う点と、「付加延長フラグ解除処理(S960)」を図27に基づいて行う点が実施例1と異なる。
先ず、変形例3の保留数判定処理(S900)においても、図26(a)に示すようにS905の処理と、S910の処理は実施例1の保留数判定処理{図20(a)を参照}と同様に行われる。そして、判定タイミングが到来すると、CPU201は第2保留数メモリ202d{図8(b)を参照}を参照し、その時点における第2保留数(特図2保留数)を判定する(S915)。そして、第2保留数(特図2保留数)が「3以上」であれば(S922;NO)、保留数判定処理(S900)をそのまま終了する。一方、第2保留数(特図2保留数)が「2以下若しくはゼロ」であれば(S922;YES)、「不足判定フラグ」をセット(ONに設定)した後(S924)、保留数判定処理(S900)を終了する。この「不足判定フラグ」は、第2保留数(特図2保留数)の数が不足していることを示すフラグである。
図26(b)に示す変形例3の付加開放延長フラグ設定処理(S940)は、不足判定後、大当り遊技が終了するまでにおいて、付加開放延長フラグを設定(高頻度状態を発生)するための処理である。CPU201は付加開放延長フラグ設定処理(S940)が起動すると、「不足判定フラグ」がセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S946)、セット(ONに設定)されている場合には(S946;YES)、付加開放延長フラグの設定タイミングが到来したか否かを判断する(S950)。
ここで、付加開放延長フラグの設定タイミングは種々選択でき、例えば、「不足判定フラグの設定直後(不足判定フラグをセットするのと同時)」、「大当り遊技が開始されるとき」、「大当り遊技中の所定ラウンドが行われるとき」、「大当り遊技中の所定のインターバル期間」、「エンディング期間」等を例示できる。
付加開放延長フラグの設定タイミングが到来すると(S950)、CPU201は付加開放延長フラグをセット(ONに設定)する処理と、「不足判定フラグ」を解除(OFFに設定)する処理とを行った後(S956)、付加開放延長フラグ設定処理(S940)を終了する。
次に、図27を用いて変形例3の付加開放延長フラグ解除処理(S960)の概要を説明する。この付加開放延長フラグ解除処理(S960)は、不足フラグ設定後、大当り遊技が終了するまでにおいて、付加開放延長フラグ等を解除(高頻度状態を終了)するための処理である。
変形例3の付加開放延長フラグ解除処理(S960)は、S990の処理の代わりにS992の処理を行うことを除いて実施例1の付加開放延長フラグ解除処理(S960)と同様である。つまり、変形例3の付加開放延長フラグ解除処理(S960)では、S975の処理で大当り遊技が終了した判断されると(S975;YES)、「付加開放延長フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S995)、付加開放延長フラグ解除処理(S960)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
一方、大当り遊技が終了していない場合には(S975;NO)、その時点における第2保留数(特図2保留数)を判定する(S985)。そして、第2保留数(特図2保留数)が3以上でない場合、すなわち「2以下若しくはゼロ」の場合(S922;NO)、付加開放延長フラグ解除処理(S960)を一旦終了して図11の遊技制御処理に復帰する。これに対して、第2保留数(特図2保留数)が3以上であれば(S922;YES)、「付加開放延長フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S995)、付加開放延長フラグ解除処理(S960)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
変形例3の遊技機では、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技がより円滑に進行する可能性を高くして遊技者にストレスを与える可能性を更に低くすることを意図している。具体的には、第2保留数が予め定められた必要数(2)以下の数値(2,1若しくはゼロ)である場合、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技を円滑に進行させるための第2保留数(特図2保留数)が不足していると判定し、大当り遊技中に開放延長機能を作動させる。
よって、変形例3によると、大当り遊技の終了時の第2保留数(特図2保留数)が3以上(3若しくは4)になる可能性が高くなる。そして、大当り遊技の終了後に行われる第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄に係る図柄変動遊技)が1回若しくは2回で終わってしまうのではなく(直ぐに途切れるのではなく)、3回以上連続する可能性が高くなるため、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技がより円滑に進行する可能性が高くなり、遊技興趣を十分に高めることができる。
ここで、各実施例および各変形例を(a)特別図柄として、第1始動口17aに対応する第1特別図柄と可変始動口(第2始動口17b)に対応する第2特別図柄とを備えるが、第1判定用乱数値メモリ202aおよび第2判定用乱数値メモリ202bに判定用乱数値が記憶されている状況において、各判定用乱数値に基づく特別図柄の変動表示を判定用乱数値の取得順に実行するもの(以下、非優先変動型の遊技機という。)に応用することもできる。この非優先変動型の遊技機では、第1特別図柄が大当り図柄(特定態様)で表示された場合と、第2特別図柄が大当り図柄(特定態様)で表示された場合とで、遊技者にとっての有利差が生じないものであってもよいし、一方が他方よりも有利となる可能性が高くなってもよい。また、各実施例および各変形例を(b)始動口として可変始動口のみを備え、特別図柄の種類が1種類であるもの(以下、単一特図型の遊技機という。)に応用することもできる。
実施例1を非優先変動型の遊技機に適用した場合、図20(a)のS920の処理では特別図柄の保留数(第1保留数および第2保留数の和)が「ゼロ」であるか否か判断し、図22のS990の処理では特別図柄の保留数(第1保留数および第2保留数の和)が1以上(正数)か否かを判断すればよい。また、変形例3を非優先変動型の遊技機に適用した場合、図26(a)のS922の処理では特別図柄の保留数(第1保留数および第2保留数の和)が「2以下」であるか否か判断し、図27のS992の処理では特別図柄の保留数(第1保留数および第2保留数の和)が3以上であるか否かを判断すればよい。
実施例1を単一特図型の遊技機に適用した場合には、特別図柄が1種類であるため、図20(a)のS920の処理では、当該1種類の特別図柄の保留数が「ゼロ」であるか否か判断し、図22のS990の処理では当該1種類の特別図柄の保留数が1以上(正数)か否かを判断すればよい。また、変形例3を単一特図型の遊技機に適用した場合にも、特別図柄が1種類であるため、図26(a)のS922の処理では当該1種類の特別図柄の保留数が「2以下」であるか否か判断し、図27のS992の処理では特別図柄の保留数(第1保留数若しくは第2保留数)が3以上であるか否かを判断すればよい。そして、これらの適用例においても、大当り遊技が終了する前(大当り遊技の途中)において可変始動口への遊技球の入球頻度が高くなる。このため、大当り遊技(特定遊技)の終了時において保留数を1以上(正数)とすることが容易である。よって、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技が円滑に進行する可能性を高くして遊技者にストレスを与える可能性を低くすることができる。
次に、実施例2の遊技機について説明する。この実施例2の遊技機は、保留数判定処理(S900)の代わりに図28(a)の事前判定関連処理(S930)を実行する点と、付加開放延長フラグ設定処理(S940)を図28(b)に基づいて実行する点と、付加開放延長フラグ解除処理(S960)を図29に基づいて実行する点と、図24の代わりに図30を用いる点が実施例1の遊技機と異なる。なお、実施例2の事前判定関連処理(S930)と、付加開放延長フラグ設定処理(S940)と、付加開放延長フラグ解除処理(S960)は、特別図柄遊技処理(S300)および大当り遊技処理(S600)のサブルーチンとして、主制御基板200に搭載されたCPU201が行う処理である。
事前判定関連処理(S930)が起動すると、図28(a)に示すように、CPU201は特別図柄に関する当り保留(第1特別図柄に関する当り保留若しくは第2特別図柄に関する当り保留)が発生したか否かを判断し(S935)、発生していない場合には(S935;NO)、そのまま事前判定関連処理(S930)を終了する。一方、特別図柄に関する当り保留(第1特別図柄に関する当り保留若しくは第2特別図柄に関する当り保留)が発生した場合には(S935;YES)、付加開放延長準備フラグをセット(ONに設定)した後(S938)、事前判定関連処理(S930)を終了する。なお、特別図柄に関する当り保留(第1特別図柄に関する当り保留若しくは第2特別図柄に関する当り保留)が発生したか否かを、図8(b)に示す第1事前判定結果メモリ202eおよび第2事前判定結果メモリ202fを参照して判断することができる。
次に、図28(b)を用いて実施例2の付加開放延長フラグ設定処理(S940)の概要を説明する。この実施例2の付加開放延長フラグ設定処理(S940)が起動すると、CPU201は、当り保留の後に発生した第2特別図柄に関する保留(以下、「後続保留」という。)が存在するか否か判断し(S941)、存在する場合には(S941;YES)、付加開放延長フラグ設定処理(S940)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。つまり、実施例2では後続保留が発生すると付加開放延長フラグはセット(ONに設定)されないため、当り保留に係る大当り遊技中に開放延長機能が作動することはない。但し、実施例2では「後続保留」が発生した場合においても、S946以降の処理に移行し、付加開放延長フラグをセット(ONに設定)し、開放延長機能を作動させてもよい。
「後続保留」が発生していない場合には(S941;NO)、CPU201は付加開放延長準備フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(946)、解除(OFFに設定)されている場合には(946;NO)、そのまま付加開放延長フラグ設定処理(S940)を終了する。一方、付加開放延長準備フラグがセット(ONに設定)されている場合には(946;YES)、付加開放延長フラグの設定タイミングが到来したか否かを判断する(S950)。なお、付加開放延長フラグの設定タイミングは、実施例1で例示したタイミング{図21(b)を参照}の他に、当り保留が処理される前の所定のタイミング(S935の処理で発生したと判断される当り保留についての変動表示の開始前の所定のタイミング)を含むことができる。
CPU201は付加開放延長フラグの設定タイミングが到来していない場合には(S950;NO)、そのまま付加開放延長フラグ設定処理(S940)を終了する。一方、付加開放延長フラグの設定タイミングが到来すると(S950;YES)、CPU201は開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S952)、セット(ONに設定)されている場合には(S952;YES)、付加開放延長フラグ設定処理(S940)を終了する。これに対して、開放延長フラグが解除(OFFに設定)されている場合には(S952;NO)、付加開放延長フラグをセット(ONに設定)する処理と、付加開放延長準備フラグを解除(OFFに設定)する処理を行った後(S956)、付加開放延長フラグ設定処理(S940)を終了する。
次に、図29を用いて実施例2の付加開放延長フラグ解除処理(S960)の概要を説明する。この実施例2の付加開放延長フラグ解除処理(S960)が起動すると、CPU201は付加開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S970)。そして、セットされていない場合には(S970;NO)は、大当り遊技が終了したか否かを判断し(S972)、終了していない場合には(S972;NO)、そのまま付加開放延長フラグ解除処理(S960)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
また、大当り遊技が終了した場合には(S972;YES)には、付加開放延長準備フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S973)、解除(OFFに設定)されている場合には(S973;NO)、そのまま付加開放延長フラグ解除処理(S960)を終了し、セット(ONに設定)されているか場合には(S973;YES)、付加開放延長準備フラグを解除(OFFに設定)した後(S974)、付加開放延長フラグ解除処理(S960)を終了する。
一方、付加開放延長フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S970;YES)、大当り遊技が終了したか否かを判断する(S975)。そして、大当り遊技が終了した場合には(S975;YES)、「付加開放延長フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S996)、付加開放延長フラグ解除処理(S960)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。また、S975の処理で大当り遊技が終了していないと判断される場合には(S975;NO)、その時点における第2保留数(特図2保留数)を判定する(S985)。そして、第2保留数(特図2保留数)がゼロであれば(S990;NO)、付加開放延長フラグ解除処理(S960)を一旦終了して図11の遊技制御処理に復帰する。これに対して、第2保留数(特図2保留数)が1以上(正数値)であれば(S990;NO)、「付加開放延長フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S981)、付加開放延長フラグ解除処理(S960)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
実施例2によると、可変始動口(第2始動口17b)を備える遊技機1において、当り保留が発生すると、当該当り保留に対応する大当り遊技(特定遊技)が終了するまでの所定時期に、可変始動口(第2始動口17b)の開放延長を行うため、可変始動口(第2始動口17b)への遊技球の入球頻度が高くなる。このため、大当り遊技(特定遊技)の終了時において第2保留数を1以上(正数)とすることが容易である。よって、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技が円滑に進行する可能性を高くして遊技者にストレスを与える可能性を低くできる。
実施例2の遊技機においても、特別図柄(識別情報)として、第2始動口17b(可変始動口)に対応する第2特別図柄(第2識別情報)と、第1始動口17a(他の始動口)に対応する第1特別図柄(第1識別情報)とを備え、第2特別図柄(第2識別情報)の表示態様が大当り態様(特定態様)となった場合の方が、第1特別図柄(第1識別情報)の表示態様が大当り態様(特定態様)となった場合よりも遊技者にとって有利となる可能性が高い。そして、大当り遊技(特定遊技)の終了後に第1始動口17a(可変始動口)への入球により取得された判定用乱数値(取得情報)に基づく変動表示が開始されることが防止される。つまり、当り保留の発生後、遊技球が第2始動口17b(可変始動口)に入球する頻度が高められるため、大当り遊技(特定遊技)の終了後に第1特別図柄(第1識別情報)の変動表示が最初に開始されることを防止できる。
以下、この点について図30を用いて説明する。ここで、図30は実施例2に係る具体例(以下、「具体例2」と称する。)を示している。この具体例2においては、特別図柄表示部(62a若しくは62b)において、当否判定の結果が外れであることを示す変動表示(以下、外れ変動という。)を行っているときに(時間t0のとき)に、第2特別図柄に係る当り保留が発生し(第1特別図柄に係る当り保留が発生してもよい。)、「付加開放延長準備フラグ」がセット(ONに設定)されたものとする。そして、その当り保留に基づく第2特別図柄の変動表示が開始される前に付加開放延長フラグがセット(ONに設定)され、開放延長機能の作動を開始したものとする。この場合、第2始動口17bの開放パターンが、開放延長機能未作動時の開放パターンから開放延長機能作動時の開放パターンに変更されて、第2始動口17bの開放時間が長くなるため、第2始動口17bの開放パターンの変更によって、遊技者に対して当り保留が発生したことを予告することができる。
そして、時間t1のときに当該当り保留に基づく第2特別図柄の変動表示で大当り図柄が停止表示されたものとする。このとき、第2保留数が「ゼロ」であり、第1保留数が「2」であるとする。そして、大当り図柄の停止表示時間が経過し(時間t2のとき)、大当り遊技フラグがセット(ONに設定)されて大当り遊技が開始され、ファンファーレ時間が経過した後(時間t3のとき)、大入賞口31aが開放状態となって第1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)が開始されたものとする。そして、大当り遊技開始後の所定のタイミング(時間t4)で第2特別図柄(第2識別情報)に関する保留が発生したものとする。この具体例2においても、大当り遊技の終了時に第2保留数が「ゼロ」となる可能性が低くなる。そして、大当り遊技後の最初に実行される特別図柄の変動表示は、第2特別図柄の変動表示となる可能性が高くなる。このため、図9に示すように、具体例2においても、通常大当りとしてラウンド数が最も少ない通常Cを生ずることがないし、確変大当りとして賞球払出を予定しない「2R確変大当り」を生ずる可能性がないため、遊技者にとって有利な状態となる。
また、実施例2の遊技機では遊技領域11を左右に分割する仮想的な中央線(第1始動口17aを通過する仮想線)よりも右側に大入賞口31aと、第2始動口17bと、普通図柄作動ゲート16とを配置する。よって、大当り遊技が開始されると遊技者は中央装置20の右側を通過するように遊技球を発射し(以下、右打ちという。)、大入賞口31aへの入球を狙うことになる。そして、実施例2では、大入賞口31aを狙って発射した遊技球が普通図柄作動ゲート16を通過する可能性が高くなり、第2始動口17bが開放状態となる可能性も高くなる。しかも、大当り遊技中に第2始動口17bの開放時間が延長されるため、右打ちを行うことによって、第2保留数を1以上(正数)とすることができる。
実施例2では、当り保留が発生した後、第2特別図柄に関する保留(後続保留)が存在しない場合に、付加開放延長フラグがセット(ONに設定)される態様を例示した{図28(a)を参照}。つまり、実施例2では、後保留の数が対象とする保留数(第2保留数)の上限記憶数よりも少ない所定数である場合に付加開放延長フラグがセット(ONに設定)され、その「所定数」が「ゼロ」である場合を例示した。但し、「所定数」としてはその他の数を例示することもできる。例えば、保留数判定の対象となる保留数(実施例2では第2保留数)の上限記憶数が「4」とされる場合には、「上限記憶数よりも少ない所定数」として「3,2,1,ゼロ」の4個を選択したり、「2,1,ゼロ」の3個を選択したり、「1,ゼロ」の2個を選択する変形例(以下、変形例4という。)を例示することもできる。
変形例4を具体化した態様として、図28(b)のS941の処理で「後保留の数が3以上であるか否か」を判断するもの(S946,S950,S952,S956については実施例2と同様)を例示できる。この態様では、図28(b)のS941の処理で後保留の数が3以上であれば、その保留数は、当り保留に係る大当り遊技(特定遊技)の終了後における図柄変動遊技の円滑な進行を確保する上で十分であると判断し、付加開放延長フラグをセット(ONに設定)する処理を行わないこととする。一方、後保留の数が必要数(2)以下の数値(2,1若しくはゼロ)である場合、大当り遊技(特定遊技)の終了後に図柄変動遊技を円滑に進行させるための保留数が不足していると判断し、付加開放延長フラグをセット(ONに設定)する処理を行うととする。
この態様によると、当り保留に係る大当り遊技の終了時の第2保留数(特図2保留数)が3以上(3若しくは4)になる可能性が高くなる。よって、大当り遊技の終了後に行われる第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄に係る図柄変動遊技)が1回若しくは2回で終わってしまうのではなく(直ぐに途切れるのではなく)、3回以上連続する可能性が高くなるため、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技がより円滑に進行する可能性が高くなり、遊技興趣を十分に高めることができる。
なお、実施例2や変形例4においては、後保留の存否や数を一切考慮することなく、当り保留が発生した後に付加開放延長フラグをセット(ONに設定)し、開放延長機能を作動させたり、或いは、大当り遊技開始後に開放延長機能を作動させる具体例を例示することもできる。この具体例によると、当り保留が発生すると、当該当り保留に係る大当り遊技の終了直後において、第2保留数が存在したり、第2保留数が多くなることが実質的に保障されることになる。但し、この具体例において、当り保留に係る大当り遊技の開始前の図柄変動遊技の段階で開放延長フラグがセットされている場合は、付加開放延長フラグをセットする必要はない。
ここで、実施例2を非優先変動型の遊技機に適用した場合、図28(b)のS941の処理では「当り保留の後に発生した第1特別図柄若しくは第2特別図柄に関する保留」が「後続保留」として存在するか否か判断し、存在しない場合にはS946以降の処理に移行する。そして、図29のS990の処理では特別図柄の保留数(第1保留数および第2保留数の和)が1以上(正数)か否かを判断し、肯定的に判断される場合にはS996の処理に移行することとすればよい。また、変形例4を非優先変動型の遊技機に適用した場合、図28(b)のS941の処理では、「当り保留の後に発生した第1特別図柄若しくは第2特別図柄に関する保留」が、3以上存在するか否か判断し、3未満である場合にはS946以降の処理に移行する。そして、図29のS990の処理では特別図柄の保留数(第1保留数および第2保留数の和)が3以上(正数)となったか否かを判断し、肯定的に判断される場合にはS996の処理に移行することとすればよい。
実施例2を単一特図型の遊技機に適用した場合には、特別図柄が1種類であるため、図28(b)のS941の処理では「当り保留の後に発生した当該1種類の特別図柄に関する保留(後続保留)」が存在するか否か判断し、存在しない場合にはS946以降の処理に移行する。そして、図29のS990の処理では「当該1種類の特別図柄」の保留数が1以上(正数)か否かを判断し、肯定的に判断される場合にはS996の処理に移行することとすればよい。また、変形例4を単一特図型の遊技機に適用した場合も、特別図柄が1種類であるため、図28(b)のS941の処理では、「当り保留の後に発生した当該1種類の特別図柄」に関する保留」が3以上存在するか否か判断し、3未満である場合にはS946以降の処理に移行する。そして、図29のS990の処理では「当該1種類の特別図柄」の保留数が3以上(正数)となったか否かを判断し、肯定的に判断される場合にはS996の処理に移行することとすればよい。これらの適用例においても大当り遊技が終了する前(大当り遊技の途中)において可変始動口への遊技球の入球頻度が高くなる。このため、大当り遊技(特定遊技)の終了時において保留数を1以上(正数)とすることが容易である。よって、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技が円滑に進行する可能性を高くして遊技者にストレスを与える可能性を低くすることができる。
次に、実施例3の遊技機について説明する。この実施例3の遊技機では、図31および図32に示すように、普通図柄表示部63の態様と普通図柄の当り図柄の表示態様が実施例1と異なっている。また、図12のS135の後の処理を図33に示す処理に基づいて実行する点と、図13の代わりに図34を用いる点と、図21(a)の付加開放延長フラグ設定処理(S940)の代わりに図35(a)の高選択フラグ設定処理(S940c)を実行する点と、図22の付加開放延長フラグ解除処理(S960)の代わりに図35(b)の高選択フラグ解除処理(S960c)を実行する点が実施例1の遊技機と異なる。なお、高選択フラグ設定処理(S940c)と高選択フラグ解除処理(S960c)は、特別図柄遊技処理(S300)および大当り遊技処理(S600)のサブルーチンとして、主制御基板200に搭載されたCPU201が行う処理である。
図31(a)に示すように、実施例3の普通図柄表示部63は左右上下に並ぶ4個のLED(R1、R2、R3、R4)を備え、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過することに基づいて図柄変動開始条件が成立すると普通図柄の変動表示を開始する。この普通図柄の変動表示は、普通図柄表示部63を構成する4個のLED(R1〜R4)を順次点灯(点滅)させること(例えば、R1〜R4の順に点灯させること)で実現される。そして、普通図柄の変動表示の実行時間が経過すると4個のLED(R1〜R4)を用いた変動表示が終了し、普通図柄の変動表示の結果(普通図柄の当否判定の結果)が一定時間(例えば、0.5秒)表示される。
このとき、図31(b)に示すように、4個のLED(R1〜R4)のうち上方左側のLED(R1)が点灯すると普通図柄の変動表示の結果が外れである。また、普通図柄の変動表示の結果(普通図柄の当否判定の結果)としての当り図柄としては、一般当り図柄(当り図柄A)と、短開放当り図柄(当り図柄B)と、長開放当り図柄(当り図柄C)とが予定されている。そして、4個のLED(R1〜R4)のうち上方右側のLED(R2)を点灯させたものが一般当り図柄(当り図柄A)であり、下方左側のLED(R3)を点灯させたものが短開放当り図柄(当り図柄B)であり、下方右側のLED(R4)を点灯させたものが長開放当り図柄(当り図柄C)である。
遊技機の遊技状態が時短状態(開放延長状態)であるとき、普通図柄の変動表示の結果(普通図柄の当否判定の結果)が当りとなる場合、普通図柄表示部63には一般当り図柄(当り図柄A)が表示される。また、遊技機の遊技状態が非時短状態(非開放延長状態)であるとき、普通図柄の変動表示の結果(普通図柄の当否判定の結果)が当りとなる場合、普通図柄表示部63には短開放当り図柄(当り図柄B)若しくは長開放当り図柄(当り図柄C)が表示される。そして、図32に示すように、普通図柄表示部63に一般当り図柄(当り図柄A)若しくは長開放当り図柄(当り図柄C)が停止表示されることに基づき、第2始動口17bが5秒間開放状態となり、普通図柄表示部63に短開放当り図柄(当り図柄B)が停止表示されることに基づき、第2始動口17bが0.2秒間開放状態となる。
つまり、遊技状態が非時短状態(非開放延長状態)であるときに、短開放当り図柄(当り図柄B)が選択されると、第2始動口17b(可変始動口)への遊技球の入球可能性を変化させる可動部材(一対の可動翼片17e、17f)の作動パターンとして第1作動パターン(第2入賞口17bの開放時間を0.2秒間とする作動パターン)が設定される。また、遊技状態が非時短状態(非開放延長状態)であるときに、長開放当り図柄(当り図柄C)が選択されると、可動部材(一対の可動翼片17e、17f)の作動パターンとして、第1作動パターンよりも第2始動口17b(可変始動口)への遊技球の入球可能性が高い第2作動パターン(第2入賞口17bの開放時間を5秒間とする作動パターン)が設定される。
なお、本実施例では、遊技状態が非時短状態(非開放延長状態)であるときの普通図柄の当り図柄として2種類設定し、第2始動口17b(可変始動口)への遊技球の入球可能性が異なる2種類の作動パターンのうちの1つを選択するが、普通図柄の当り図柄として3種類以上設定し、第2始動口17b(可変始動口)への遊技球の入球可能性が異なる3種類以上の作動パターンのうちの1つを選択してもよい。この場合、例えば、普通図柄の当り図柄として短開放当り図柄と、中開放当り図柄と、長開放当り図柄を定め、短開放当り図柄が選択されると第2始動口17b(可変始動口)の開放時間を第1時間とする作動パターンが選択され、中開放当り図柄が選択されると第2始動口17b(可変始動口)の開放時間を第1時間よりも長い第2時間とする作動パターンが選択され、長開放当り図柄が選択されると第2始動口17b(可変始動口)の開放時間を第2時間よりも長い第3時間とする作動パターンが選択されてもよい。
次に、図12および図33を用いて実施例3の普通図柄遊技処理(S100)を説明する。この実施例2の普通図柄遊技処理では、S105〜S135に至る処理は図12に基づいて実施例1と同様に実行される。但し、図12のS115の処理で取得する乱数値としては、普通図柄に関する当否判定を行うための当否判定用乱数値の他に、普通図柄を決定するための図柄決定用乱数値が含まれる。また、図12のS125の処理で肯定的に判断されると(S125;YES)、図32のS168の処理に移行し、図12のS130の処理で肯定的に判断されると(S130;YES)、図34のS180の処理に移行する。
実施例3の普通図柄遊技処理(S100)では、図12に示すS135で普通図柄に関する保留数が「0」でないと判断されると(S135;NO)、図33のS139の処理に移行し、開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S139)。
開放延長フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S139;YES)、S115の処理にて記憶された乱数値のうち最も古いものを用いて、普図当否判定を高確率(高い当選確率)で行うとともに、普通図柄に関する保留数を「−1」する処理を行う(S140)。そして、普図当否判定の結果が当りの場合(S143;YES)は、普通図柄の当り図柄として一般当り図柄(当り図柄A)を設定し、S148の処理に移行する。また、普図当否判定の結果が外れの場合(S143;NO)は、普通図柄の外れ図柄を設定し(S146)、S148の処理に移行する。ここで、普通図柄の当り図柄の設定に際しては、図32(a)の当り用開放延長時図決定テーブルが用いられ、一般当り図柄(当り図柄A)が決定される。また、普通図柄の外れ図柄の設定に際しては、図示しない外れ用開放延長時図決定テーブルが用いられ、外れ図柄が決定される。
また、S148の処理は実施例1と同様に「普通図柄の変動時間」として「短縮化した変動時間」を設定する処理であり(S148)、CPU201はS148の処理を行うと、普通図柄の変動表示を開始させる(S166)。そして、S166の処理の後、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。ここで、S148の処理で設定される「短縮化した変動時間」については上述した実施例1と同様である。
一方、S139の処理で開放延長フラグが解除(OFFに設定)されていると判断される場合(S139;NO)、S115の処理にて記憶された乱数値のうち最も古いものを用いて普図当否判定を低確率(低い当選確率)で行うとともに、普通図柄に関する保留数を「−1」する処理を行う(S154)。そして、普図当否判定の結果が当りの場合(S156;YES)は、高選択フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S158)。ここで、高選択フラグは、普通図柄の当り図柄を決定する際に長開放図柄が選択される確率の高低を示すフラグであり、高選択フラグがセット(ONに設定)されると長開放図柄の選択確率が高くなり、高選択フラグが解除(OFFに設定)されると長開放図柄の選択確率が低くなる。なお、実施例3では、高選択フラグがセット(ONに設定)されている場合には、S154の処理において、S140の処理の同様に普図当否判定を高確率で行うこととしてもよい。
S158の処理で高選択フラグがセット(ONに設定)されていると判断すると(S158;YES)、図30(b)の第1通常開放時図決定テーブルを用いて普通図柄の当り図柄を設定し(S160)、高選択フラグが解除(OFFに設定)されていると判断すると(S158;NO)、図32(c)の第2通常開放時図決定テーブルを用いて普通図柄の当り図柄を設定する(S162)。ここで、第1通常開放時図決定テーブルを用いると、当り図柄として長開放図柄が設定される確率が「95%」であり、短開放図柄が設定される確率が「5%」である。また、第2通常開放時図決定テーブルを用いると、当り図柄として長開放図柄が設定される確率が「5%」であり、短開放図柄が設定される確率が「95%」である。
CPU201はS160若しくはS162の処理を行うとS164の処理に移行する。また、S156の処理で普図当否判定の結果が外れであると判断すると(S156;NO)、普通図柄の外れ図柄を設定し(S163)、S164の処理に移行する。ここで、S163の普通図柄の外れ図柄を設定する処理をS146の処理と同様に行われる。そして、S166の処理の後、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。なお、S164で設定される普通図柄の変動時間については上述した実施例1と同様である。
図34において、S168〜S185に至るまでの処理は実施例1(図13)と同様である。そして、S185の処理で肯定的に判断される場合には(S185;YES)、S189の処理に移行して開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S189)。そして、開放延長フラグがセット(ONに設定)されている場合(S189;YES)、普通電動役物の開放時間(第2始動口17bを開放状態とする時間)を「開放延長機能作動時における開放時間(例えば、5秒)」に設定した後(S190)、普通電動役物を作動させ(S198)、第2始動口17bを開放状態とする(S198)。そして、普通図柄遊技処理を終了して、図11の遊技制御処理に復帰する。なお、図34のS198の処理と、図14のS204の処理によって、CPU201が行う作動手段としての処理の具体例を構成する。
また、開放延長フラグが解除(OFFに設定)されている場合(S189;NO)、普通図柄の当り図柄が「長開放図柄」であるか否かが判断され(S192)、「長開放図柄」である場合には(S192;YES)、普通電動役物の開放時間(第2始動口17bを開放状態とする時間)を「長開放時の開放時間(例えば、5秒)」に設定した後(S194)、普通電動役物を作動させ(S198)、第2始動口17bを開放状態とする(S198)。一方、「短開放図柄」である場合には(S192;NO)、普通電動役物の開放時間(第2始動口17bを開放状態とする時間)を「短開放時の開放時間(例えば、0.2秒)」に設定した後(S196)、普通電動役物を作動させ(S198)、第2始動口17bを開放状態とする(S198)。
次に、図35(a)を用いて高選択フラグ設定処理(S940c)の概要を説明する。この高選択フラグ設定処理(S940c)が起動すると、CPU201は、「ゼロ判定フラグ」がセット(ONに設定)されているか否か(第2保留数がゼロか否か)を判断し(S945c)、セット(ONに設定)されている場合には(S945c;YES)、高選択フラグの設定タイミングが到来したか否かを判断する(S952c)。ここで、高選択フラグの設定タイミングを種々選択でき、例えば、図21(b)に示すように、「ゼロ判定フラグの設定直後(ゼロ判定フラグをセットするのと同時)」、「大当り遊技開始時」、「大当り遊技中の所定ラウンドが行われるとき」、「大当り遊技中の所定のインターバル期間」、「エンディング期間」等を例示できる。
高選択フラグの設定タイミングが到来すると(S952c;YES)、CPU201は高選択フラグをセット(ONに設定)する処理と、「ゼロ判定フラグ」を解除(OFFに設定)する処理を行った後(S957c)、高選択フラグ設定処理(S940c)を終了する。
次に、図35(b)を用いて高選択フラグ解除処理(S960c)の概要を説明する。この高選択フラグ解除処理(S960c)が起動すると、高選択フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S970c)。そして、S970cの処理で否定的な判断がなされる場合(S970c;NO)は高選択フラグ解除処理(S960c)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
これに対して、S970cの処理で肯定的な判断がなされる場合(S970c;YES)には大当り遊技が終了したか否かを判断する(S975c)。そして、大当り遊技が終了した場合には(S975c;YES)、「高選択フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S996c)、高選択フラグ解除処理(S960c)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。また、大当り遊技が終了していない場合には(S975c;NO)、その時点における第2保留数(特図2保留数)を判定する(S985c)。そして、第2保留数(特図2保留数)がゼロであれば(S990c;NO)、一旦高選択フラグ解除処理(S960c)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。また、第2保留数(特図2保留数)が正数値であれば(S990c;NO)、「高選択フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S996c)、高選択フラグ解除処理(S960c)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
実施例3によると、可変始動口(第2始動口17b)を備える遊技機1において、特別図柄(第1特別図柄、第1特別図柄)が大当り態様(特定態様)で表示されてから、当該大当り態様の表示に基づく大当り遊技(特定遊技)が終了するまでの所定時期における第2保留数がゼロである場合に、可変始動口(第2始動口17b)の作動パターンとして、可変始動口(第2始動口17b)への入球可能性が最も低い作動パターンを除いた作動パターンの選択率が高くなる。このため、大当り遊技(特定遊技)の終了時において第2保留数を正数とすることが容易である。よって、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技が円滑に進行する可能性を高くして、遊技者にストレスを与える可能性を低くすることができる。
また、実施例3の遊技機においても、特別図柄(識別情報)として、第2始動口17b(可変始動口)に対応する第2特別図柄(第2識別情報)と、第1始動口17a(他の始動口)に対応する第1特別図柄(第1識別情報)とを備え、第2特別図柄(第2識別情報)の表示態様が大当り態様(特定態様)となった場合の方が、第1特別図柄(第1識別情報)の表示態様が大当り態様(特定態様)となった場合よりも遊技者にとって有利となる可能性が高い。そして、大当り遊技(特定遊技)の終了後に第1始動口17a(可変始動口)への入球により取得される判定用乱数値(取得情報)に基づく変動表示が開始されることが防止される。つまり、大当り遊技中に遊技球が第2始動口17b(可変始動口)に入球する頻度が高められるため、大当り遊技(特定遊技)の終了後に第1特別図柄(第1識別情報)の変動表示が最初に開始されることを防止できる。
以下、この点について図36を用いて説明する。ここで、図36は実施例3に係る具体例(以下、「具体例3」と称する。)を示している。
具体例3においても、時間t1のときに大当り図柄が停止表示され、このとき、第2保留数が「ゼロ」であり、第1保留数が「2」であるとする。そして、大当り図柄の停止表示時間が経過し(時間t2のとき)、大当り遊技フラグがセット(ONに設定)されて大当り遊技が開始され、ファンファーレ時間が経過した後(時間t3のとき)、大入賞口31aが開放状態となって第1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)が開始されたものとする。また、第1回目のラウンド遊技が開始されたときに「ゼロ判定フラグ」がセット(ONに設定)されたものとする。
この具体例3では、大当り図柄の停止表示後に第2保留数が「ゼロ」と判定されることに基づいて、大当り遊技中の時間t4の時点で高選択フラグがセット(ONに設定)される。このため、普通図柄の当り図柄として長開放図柄が選択される可能性が高くなる。これにより、第2始動口17bへの入球を期待できる状態となるため、大当り遊技の終了時(時間Tのとき)に第2保留数が「ゼロ」となる可能性が低くなる。そして、大当り遊技が終了した後の最初に実行される特別図柄の変動表示は、第2特別図柄の変動表示となる可能性が高くなる。このため、図9に示すように、具体例3においては、通常大当りとしてラウンド数が最も少ない通常Cを生ずることがないし、確変大当りとして賞球払出を予定しない「2R確変大当り」を生ずる可能性がないため、遊技者にとって有利な状態となる。
また、実施例3の遊技機では遊技領域11を左右に分割する仮想的な中央線(第1始動口17aを通過する仮想線)よりも右側に大入賞口31aと、第2始動口17bと、普通図柄作動ゲート16とを配置する。よって、大当り遊技が開始されると遊技者は中央装置20の右側を通過するように遊技球を発射し(以下、右打ちという。)、大入賞口31aへの入球を狙うことになる。そして、実施例3では、大入賞口31aを狙って発射した遊技球が普通図柄作動ゲート16を通過する可能性が高くなり、第2始動口17bが開放状態となる可能性も高くなる。しかも、大当り遊技中に第2始動口17bの開放時間が延長されるため、右打ちを行うことによって、第2保留数を1以上(正数)とすることができる。
実施例3では所定数(上限記憶数よりも少ない所定数)として「ゼロ」を例示したが、その他の数を例示することもできる。ここで、保留数判定の対象となる保留数(実施例3では第2保留数)の上限記憶数が「4」とされる場合には、「上限記憶数よりも少ない所定数」としてを、「3,2,1,ゼロ」の4個を選択したり、「2,1,ゼロ」の3個を選択したり、「1,ゼロ」の2個を選択することができる。この点に関し、具体例(以下、変形例5という。)を用いて更に説明する。
変形例5は「保留数判定処理(S900)」を図26(a)に基づいて行う点と、「高選択フラグ設定処理(S940c)」を図37(a)に基づいて行う点と、「高選択フラグ解除処理(S960c)を図37(b)に基づいて行う点が実施例3と異なる。そして、変形例5の保留数判定処理(S900)も、図26(a)に基づいて変形例3と同様に行われる。
図37(a)を用いて変形例5の高選択フラグ設定処理(S940c)の概要を説明する。この変形例5の高選択フラグ設定処理(S940c)が起動すると「不足判定フラグ」がセット(ONに設定)されているか否かを判断し、セット(ONに設定)されている場合には(S945c;YES)、高選択フラグの設定タイミングが到来したか否かを判断する(S952c)。ここで、変形例5においても高選択フラグの設定タイミングは種々選択でき、例えば「不足判定フラグの設定直後(不足判定フラグをセットするのと同時)」、「大当り遊技が開始されるとき」、「大当り遊技中の所定ラウンドが行われるとき」、「大当り遊技中の所定のインターバル期間」、「エンディング期間」等を例示できる。そして、高選択フラグの設定タイミングが到来すると(S952c;YES)、CPU201は高選択フラグをセット(ONに設定)する処理と、「不足判定フラグ」を解除(OFFに設定)する処理を行った後(S958c)、高選択フラグ設定処理(S940c)を終了する。
次に、図37(b)を用いて変形例5の高選択フラグ解除処理(S960c)の概要を説明する。この高選択フラグ解除処理(S960c)は、不足フラグ設定後、大当り遊技が終了するまでにおいて、高選択フラグを解除するための処理である。つまり、普通図柄の判定において、長開放当り図柄が高確率で選択される状態を終了するための処理である。
変形例5の高選択フラグ解除処理(S960c)は、S990cの処理の代わりにS992cの処理を行うことを除いて実施例3の高選択フラグ解除処理(S960c)と同様である。つまり、変形例5の高選択フラグ解除処理(S960c)では、S975cの処理で大当り遊技が終了した判断されると(S975c;YES)、「高選択フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S996c)、高選択フラグ解除処理(S960c)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。これに対して、大当り遊技が終了していない場合には(S975c;NO)、その時点における第2保留数(特図2保留数)を判定する(S985c)。そして、第2保留数(特図2保留数)が3以上でない(2,1若しくはゼロである)場合(S922c;NO)、高選択フラグ解除処理(S960c)を一旦終了して図11の遊技制御処理に復帰する。これに対して、第2保留数(特図2保留数)が3以上(3若しくは4)である場合(S922c;YES)、「高選択フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S996c)、高選択フラグ解除処理(S960c)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
変形例5の遊技機では、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技がより円滑に進行する可能性を高くして遊技者にストレスを与える可能性を更に低くすることを意図している。具体的には、第2保留数が必要数(2)以下の数値(2,1若しくはゼロ)である場合、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技を円滑に進行させるための第2保留数(特図2保留数)が不足していると判定し、大当り遊技中に高選択フラグをセット(ONに設定)し、長開放当り図柄の選択率を高めるため、大当り遊技の終了時の第2保留数(特図2保留数)が3以上(3若しくは4)になる可能性が高い。そして、大当り遊技の終了後に行われる第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄に係る図柄変動遊技)が1回若しくは2回で終わってしまうのではなく(直ぐに途切れるのではなく)、3回以上連続する可能性が高くなるため、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技がより円滑に進行する可能性が高くなり、遊技興趣を十分に高めることができる。
なお、実施例3では、開放延長機能が作動していないときに、普通図柄の変動表示の結果が当りとなる場合、普通図柄表示部63に停止表示される当り図柄を、短開放当り図柄若しくは長開放当り図柄から選択する態様を例示した。但し、図32(d)に示すように開放延長機能が作動しているときにも、普通図柄の変動表示の結果が当りとなる場合、普通図柄表示部63に停止表示される当り図柄を、短開放当り図柄若しくは長開放当り図柄から選択することとしてもよい。但し、この場合、選択される短開放当り図柄は、開放延長機能が作動していないときに選択される短開放当り図柄よりも、第2始動口17bの開放時間を長くする作動パターン(例えば、開放時間を4秒とする作動パターン)を特定する。
ここで、実施例3を非優先変動型の遊技機に適用した場合、図20(a)のS920の処理では特別図柄の保留数(第1保留数および第2保留数の和)が「ゼロ」であるか否か判断し、図35(b)のS990cの処理では特別図柄の保留数(第1保留数若しくは第2保留数)が1以上(正数)か否かを判断すればよい。また、変形例5を非優先変動型の遊技機に適用した場合、図26(a)のS922の処理では特別図柄の保留数(第1保留数および第2保留数の和)が「2以下」であるか否か判断し、図37(b)のS992cの処理では特別図柄の保留数(第1保留数若および第2保留数の和)が3以上であるか否かを判断すればよい。
実施例3を単一特図型の遊技機に適用した場合には、特別図柄が1種類であるため、図20(a)のS920の処理では、「当該1種類の特別図柄」に関する保留数が「ゼロ」であるか否か判断し、図35(b)のS990cの処理では、「当該1種類の特別図柄」の保留数が1以上(正数)か否かを判断すればよい。また、変形例5を単一特図型の遊技機に適用した場合も、特別図柄が1種類であるため、図26(a)のS922の処理では、「当該1種類の特別図柄」に関する保留数が「2以下」であるか否か判断し、図37のS992cの処理では特別図柄の保留数(第1保留数若しくは第2保留数)が3以上であるか否かを判断すればよい。そして、何れの適用例においても、大当り遊技が終了する前(大当り遊技の途中)において可変始動口(第2始動口17b)への遊技球の入球頻度が高くなる。このため、大当り遊技(特定遊技)の終了時において保留数を1以上(正数)とすることが容易である。よって、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技が円滑に進行する可能性を高くして遊技者にストレスを与える可能性を低くすることができる。
次に、実施例4の遊技機について説明する。この実施例4の遊技機は、図12の代わりに図38を用いる点と、図13の代わりに図39を用いる点と、図21(a)の付加開放延長フラグ設定処理(S940)の代わりに図40(a)の普通高確率フラグ設定処理(S940d)を実行する点と、図22の付加開放延長フラグ解除処理(S960)の代わりに図41(b)の普通高確率フラグ解除処理(S960d)を実行する点が実施例1の遊技機と異なる。なお、普通高確率フラグ設定処理(S940d)と普通高確率フラグ解除処理(S960d)は、特別図柄遊技処理(S300)および大当り遊技処理(S600)のサブルーチンとして、主制御基板200に搭載されたCPU201が行う処理である。
実施例4の普通図柄遊技処理(S100)では、図38に示すS135で普図柄に関する保留数が「0」でないと判断されると(S135;NO)、図39のS139の処理に移行し、開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S136)。ここで、開放延長フラグは開放延長機能が作動していることを示すフラグである。
開放延長フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S139;YES)、S115の処理にて記憶された乱数値のうち最も古いものを用いて、普図当否判定を高確率(例えば、当選確率「99/100」)で行うとともに、普通図柄に関する保留数を「−1」する処理を行った後(S140)、停止図柄(普図当否判定の結果が当りの場合には「当り図柄」、普図当否判定の結果が外れの場合には「外れ図柄」)を設定する処理を行う(S147)。そして、「普通図柄の変動時間」として「短縮化した変動時間」を設定した後(S148)、普通図柄の変動表示を開始させる(S166)。そして、S166の処理の後、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。ここで、S148の処理で設定される「短縮化した変動時間」については上述した実施例1と同様である。
一方、S139の処理で開放延長フラグが解除(OFFに設定)されていると判断される場合(S139;NO)、普通高確率フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S152)。ここで、普通高確率フラグは普図当否判定を高確率(例えば、当選確率「99/100」)で行うことを示すフラグである。そして、普通高確率フラグが解除(OFFに設定)されている場合には(S152;NO)、S115の処理にて記憶された乱数値のうち最も古いものを用いて普図当否判定を低確率(例えば、当選確率「2/100」)で行うとともに、普通図柄に関する保留数を「−1」する処理を行った後(S154c)、S157の処理に移行する。また、普通高確率フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S152;YES)、S115の処理にて記憶された乱数値のうち最も古いものを用いて普図当否判定を高確率で行うとともに、普通図柄に関する保留数を「−1」する処理を行った後(S154d)、S157の処理に移行する。
そして、S157の処理では、停止図柄(普図当否判定の結果が当りの場合には「当り図柄」、普図当否判定の結果が外れの場合には「外れ図柄」)を設定する(S157)。更に、「普通図柄の変動表示の時間」として通常時間を設定した後(S164)、普通図柄の変動表示を開始させる(S166)。なお、実施例4では、開放延長フラグが解除(OFFに設定)されている場合に、普図当否判定の当選確率を高確率(例えば、当選確率「99/100」)と、低確率(例えば、当選確率「2/100」)との2種類とするが、3種類以上とし、例えば、S154cの処理では最も低い確率を用いて普図当否判定を行い、S154dの処理では「最も低い確率」を除く他の確率を用いて普図当否判定を行ってもよい。
そして、S166の処理の後、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。なお、S164で設定される普通図柄の変動時間」については上述した実施例1と同様である。
また、普通電動役物が作動中でなく(S120;NO)、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を実行中の場合(S125;YES)、普通図柄の変動時間が経過したか否かを判断し(図35のS165)、経過していない場合(S165;NO)、普通図柄遊技処理を終了して、図11の遊技制御処理に復帰する。一方、普通図柄の変動時間が経過すると(S165;YES)、普通図柄の変動表示を停止させた後(S170)、普通図柄の停止図柄の表示時間(停止表示時間)が設定される(S175)。この後、「普通図柄の停止表示時間」が経過すると(S180;YES)、S185の処理に移行する。
S185の処理においては、普通図柄表示部63に停止表示された図柄が当り図柄(普通電動役物を作動させる図柄)であるか否か判定され(S185)、外れ図柄である場合(S185;NO)、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。一方、当り図柄である場合(S185;YES)、普通電動役物開放延長機能が作動しているか否か、つまり、開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S189)。
開放延長フラグがセット(ONに設定)されている場合(S189;YES)、普通電動役物の開放時間(第2始動口17bを開放状態とする時間)を「開放延長機能作動時における開放時間(例えば、5秒)」に設定した後(S190)、普通電動役物を作動させ(S198)、第2始動口17bを開放状態とする(S198)。そして、普通図柄遊技処理を終了して、図11の遊技制御処理に復帰する。一方、開放延長フラグが解除(OFFに設定)されている場合(S189;NO)、普通電動役物の開放時間を「開放延長機能未作動時における開放時間(例えば、0.2秒)」に設定した後(S192)、普通電動役物を作動させ(S198)、第2始動口17bを開放状態とする(S198)。そして、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。なお、図39のS198の処理と、図14のS204の処理によって、CPU201が行う変化手段としての処理の具体例を構成する。
次に、図40(a)を用いて普通高確率フラグ設定処理(S940d)の概要を説明する。この普通高確率フラグ設定処理(S940d)が起動すると、CPU201は、「ゼロ判定フラグ」がセット(ONに設定)されているか否か(第2保留数がゼロか否か)を判断し(S945d)、セット(ONに設定)されている場合には(S945d;YES)、普通高確率フラグの設定タイミングが到来したか否かを判断する(S954d)。ここで、普通高確率フラグの設定タイミングを種々選択でき、例えば、図21(b)に示すように、「ゼロ判定フラグの設定直後(ゼロ判定フラグをセットするのと同時)」、「大当り遊技が開始されるとき」、「大当り遊技中の所定ラウンドが行われるとき」、「大当り遊技中の所定のインターバル期間」、「エンディング期間」等を例示できる。
普通高確率フラグの設定タイミングが到来すると(S954d;YES)、CPU201は普通高確率フラグをセット(ONに設定)する処理と、ゼロ判定フラグを解除(OFFに設定)する処理を行った後(S958d)、高選択フラグ設定処理(S940d)を終了する。
次に、図40(b)を用いて普通高確率フラグ解除処理(S960d)の概要を説明する。この普通高確率フラグ解除処理(S960d)が起動すると、普通高確率フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S970d)。そして、S970dの処理で否定的な判断がなされる場合(S970d;NO)は普通高確率フラグ解除処理(S996d)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。これに対して、普通高確率フラグがセット(ONに設定)されている場合(S970d;YES)には大当り遊技が終了したか否かを判断する(S975d)。そして、大当り遊技が終了した場合には(S975d;YES)、「普通高確率フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S996d)、普通高確率フラグ解除処理(S960d)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
また、大当り遊技が終了していない場合には(S975d;NO)、その時点における第2保留数(特図2保留数)を判定する(S985d)。そして、第2保留数(特図2保留数)がゼロであれば(S990d;NO)、一旦普通高確率フラグ解除処理(S960d)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。これに対して、第2保留数(特図2保留数)が1以上(正数値)であれば(S990d;NO)、「普通高確率フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S996d)、普通高確率フラグ解除処理(S960d)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
実施例4によると、可変始動口(第2始動口17b)を備える遊技機1において、特別図柄(第1特別図柄、第1特別図柄)が大当り態様(特定態様)で表示されてから、当該大当り態様の表示に基づく大当り遊技(特定遊技)が終了するまでの所定時期における第2保留数がゼロである場合に、複数種類の確率のうち最も低い確率を除いた所定の確率に基づいて、可変始動口(第2始動口17b)を第1の態様から第2の態様に変化させる。このため、大当り遊技(特定遊技)の終了時において第2保留数を1以上(正数)とすることが容易である。よって、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技が円滑に進行する可能性を高くして遊技者にストレスを与える可能性を低くすることができる。
また、実施例4の遊技機においても、特別図柄(識別情報)として、第2始動口17b(可変始動口)に対応する第2特別図柄(第2識別情報)と、第1始動口17a(他の始動口)に対応する第1特別図柄(第1識別情報)とを備え、第2特別図柄(第2識別情報)の表示態様が大当り態様(特定態様)となった場合の方が、第1特別図柄(第1識別情報)の表示態様が大当り態様(特定態様)となった場合よりも遊技者にとって有利となる可能性が高い。そして、大当り遊技(特定遊技)の終了後に第1始動口17a(可変始動口)への入球に基づく判定用乱数値(取得情報)に基づく変動表示が開始されることが防止される。つまり、大当り遊技中に第2始動口17b(可変始動口)に遊技球が入球する頻度が高められるため、大当り遊技(特定遊技)の終了後に第1特別図柄(第1識別情報)の変動表示が最初に開始されることを防止できる。
以下、この点について図41を用いて説明する。ここで、図41は実施例4に係る具体例(以下、「具体例4」と称する。)を示している。
また、具体例4においても、時間t1のときに大当り図柄が停止表示され、このときの第2保留数が「ゼロ」であり、第1保留数が「2」であるとする。そして、大当り図柄の停止表示時間が経過し(時間t2のとき)、大当り遊技フラグがセット(ONに設定)されて大当り遊技が開始され、ファンファーレ時間が経過した後(時間t3のとき)、大入賞口31aが開放状態となって第1回目のラウンド遊技(第1ラウンド)が開始されたものとする。また、第1回目のラウンド遊技が開始されたときに「ゼロ判定フラグ」がセット(ONに設定)されたものとする。
この具体例4では、大当り図柄の停止表示後に第2保留数が「ゼロ」と判定されることに基づいて、大当り遊技中の時間t4の時点で普図高確率フラグがセット(ONに設定)される。このため、普通図柄の当り図柄が停止表示される確率が高くなり、第2始動口17bが高頻度で第2の態様となる。これにより、第2始動口17bへの入球を期待できる状態となるため、大当り遊技の終了時(時間Tのとき)に第2保留数が「ゼロ」となる可能性が低くなる。そして、大当り遊技後の最初に実行される特別図柄の変動表示は、第2特別図柄の変動表示となる可能性が高くなる。このため、図9に示すように、具体例4においては、通常大当りとしてラウンド数が最も少ない通常Cを生ずることがないし、確変大当りとして賞球払出を予定しない「2R確変大当り」を生ずる可能性がないため、遊技者にとって有利な状態となる。
また、実施例4の遊技機では遊技領域11を左右に分割する仮想的な中央線(第1始動口17aを通過する仮想線)よりも右側に大入賞口31aと、第2始動口17bと、普通図柄作動ゲート16とを配置する。よって、大当り遊技が開始されると遊技者は中央装置20の右側を通過するように遊技球を発射し(以下、右打ちという。)、大入賞口31aへの入球を狙うことになる。そして、実施例4では、大入賞口31aを狙って発射した遊技球が普通図柄作動ゲート16を通過する可能性が高くなり、第2始動口17bが開放状態となる可能性も高くなる。しかも、大当り遊技中に第2始動口17bの開放時間が延長されるため、右打ちを行うことによって、第2保留数を1以上(正数)とすることができる。
実施例4では所定数(上限記憶数よりも少ない所定数)として「ゼロ」を例示したが、その他の数を例示することもできる。ここで、保留数判定の対象となる保留数(実施例4では第2保留数)の上限記憶数が「4」とされる場合には、「上限記憶数よりも少ない所定数」としてを、「3,2,1,ゼロ」の4個を選択したり、「2,1,ゼロ」の3個を選択したり、「1,ゼロ」の2個を選択することができる。この点に関し、具体例(以下、変形例6という。)を用いて更に説明する。
変形例6は「保留数判定処理(S900)」を図26(a)に基づいて行う点と、「普通高確率フラグ設定処理(S940d)」を図42(a)に基づいて行う点と、「普通高確率フラグ解除処理(S960d)を図42(b)に基づいて行う点が実施例4と異なる。
変形例6の保留数判定処理(S900)も、図26(a)に基づいて変形例3と同様に行われる。
次に図42(a)を用いて変形例6の普通高確率フラグ設定処理(S940d)の概要を説明する。この変形例6の普通高確率フラグ設定処理(S940d)が起動すると「不足判定フラグ」がセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S946d)を判断し(S945d)、セット(ONに設定)されている場合には(S945d;YES)、普通高確率フラグの設定タイミングが到来したか否かを判断する(S954d)。ここで、変形例6においても普通高確率フラグの設定タイミングは種々選択でき、例えば「不足判定フラグの設定直後(不足判定フラグをセットするのと同時)」、「大当り遊技が開始されるとき」、「大当り遊技中の所定ラウンドが行われるとき」、「大当り遊技中の所定のインターバル期間」、「エンディング期間」等を例示できる。そして、普通高確率フラグの設定タイミングが到来すると(S954d;YES)、CPU201は普通高確率フラグをセット(ONに設定)する処理と、「不足判定フラグ」を解除(OFFに設定)する処理を行った後(S959d)、普通高確率フラグ設定処理(S940d)を終了する。
次に、図42(b)を用いて変形例6の普通高確率フラグ解除処理(S960d)の概要を説明する。この変形例6の普通高確率フラグ解除処理(S960d)は、S990dの処理の代わりにS992dの処理を行うことを除いて実施例3の普通高確率フラグ解除処理(S960d)と同様である。つまり、変形例6の普通高確率フラグ解除処理(S960d)では、S975dの処理で大当り遊技が終了したと判断されると(S975d;YES)、「普通高確率フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S996d)、普通高確率フラグ解除処理(S960d)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
これに対して、大当り遊技が終了していない場合には(S975c;NO)、その時点における第2保留数(特図2保留数)を判定する(S985d)。そして、第2保留数(特図2保留数)が3以上でない(2,1若しくはゼロである)場合(S922d;NO)、普通高確率フラグ解除処理(S960d)を一旦終了して図11の遊技制御処理に復帰する。これに対して、第2保留数(特図2保留数)が3以上(3若しくは4)である場合(S922c;YES)、「普通高確率フラグ」を解除(OFFに設定)した後(S996d)、普通高確率フラグ解除処理(S960d)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
変形例6の遊技機では、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技がより円滑に進行する可能性を高くして遊技者にストレスを与える可能性を更に低くすることを意図している。具体的には、第2保留数が必要数(2)以下の数値(2,1若しくはゼロ)である場合、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技を円滑に進行させるための第2保留数(特図2保留数)が不足していると判定し、大当り遊技中に普通高確率フラグをセット(ONに設定)し、複数種類の確率のうち最も低い確率を除いた所定の確率に基づいて、可変始動口(第2始動口17b)を第1の態様から第2の態様に変化させる。よって、大当り遊技の終了時の第2保留数(特図2保留数)が3以上(3若しくは4)になる可能性が高くなる。そして、大当り遊技の終了後に行われる第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄に係る図柄変動遊技)が1回若しくは2回で終わってしまうのではなく(直ぐに途切れるのではなく)、3回以上連続する可能性が高くなるため、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技がより円滑に進行する可能性が高くなり、遊技興趣を十分に高めることができる。
ここで、実施例4を非優先変動型の遊技機に適用した場合、図20(a)のS920の処理では特別図柄の保留数(第1保留数および第2保留数の和)が「ゼロ」であるか否か判断し、図40(b)のS990dの処理では特別図柄の保留数(第1保留数及び第2保留数の和)が1以上(正数)か否かを判断すればよい。また、変形例6を非優先変動型の遊技機に適用した場合、図26(a)のS922の処理では特別図柄の保留数(第1保留数および第2保留数の和)が「2以下」であるか否か判断し、図42(b)のS992dの処理では特別図柄の保留数(第1保留数若および第2保留数の和)が3以上であるか否かを判断すればよい。
実施例4を単一特図型の遊技機に適用した場合には、特別図柄が1種類であるため、図20(a)のS920の処理では、「当該1種類の特別図柄」に関する保留数が「ゼロ」であるか否か判断し、図40(b)のS990dの処理では、「当該1種類の特別図柄」の保留数が1以上(正数)か否かを判断すればよい。また、変形例6を単一特図型の遊技機に適用した場合も、特別図柄が1種類であるため、図26(a)のS922の処理では、「当該1種類の特別図柄」に関する保留数が「2以下」であるか否か判断し、図42(b)のS992dの処理では特別図柄の保留数(第1保留数若しくは第2保留数)が3以上であるか否かを判断すればよい。そして、何れの適用例においても、大当り遊技が終了する前(大当り遊技の途中)において可変始動口への遊技球の入球頻度が高くなる。このため、大当り遊技(特定遊技)の終了時において保留数を1以上(正数)とすることが容易である。よって、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技が円滑に進行する可能性を高くして遊技者にストレスを与える可能性を低くすることができる。
次に、実施例5の遊技機について説明する。この実施例5は実施例1の変形例であり、図20(a)の代わりに図43(a)を用いることを除いて実施例1と同様である。
図43(a)に示すように、実施例5の保留数判定処理(S900)が起動すると、CPU201は、電サポあり大当りが発生したか否かを判断し(S905e)、肯定的に判断される場合には(S905e;YES)、S910以降の処理に移行し、否定的に判断される場合には(S905e;NO)、そのまま保留数判定処理(S900)を終了する。ここで、「電サポあり大当り」とは、当該大当りに係る大当り遊技終了後の遊技状態を開放延長状態とする大当りである。なお、S910以降の処理の内容は実施例1の保留数判定処理(S900)と同様である。
実施例5では実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例5では、電サポあり大当りが発生しなければ「ゼロ判定フラグ」がセット(ONに設定)されないため、大当り図柄の停止表示から大当り遊技の終了までの間に「第2保留数」が「ゼロ」であっても、当該大当り遊技中に開放延長状態となることはない。換言すると、電サポあり大当りが発生し、大当り図柄の停止表示から大当り遊技の終了までの間に「第2保留数」が「ゼロ」であると、大当り遊技が終了する前(大当り遊技の途中)に必ず開放延長状態が発生する。このため、「可変始動口(第2始動口17b)への遊技球の入球を狙い、当該入球に基づく取得情報(判定用乱数値)を確保するという遊技」を当該大当り遊技中と当該大当り遊技後とにおいて実行可能となる。これにより、大当り遊技終了後の図柄変動遊技を円滑に進めることができる。
なお、実施例5を実施例1の変形例としたが、実施例2〜実施例4の変形例としたり、変形例1〜変形例6の変形例とすることもできる。例えば、実施例2の変形例とする場合には、図28(a)の事前判定処理(S930)のS935の処理で「電サポあり大当りを発生させる当り保留が発生したか否か」を判断し、肯定的に判断される場合にS938の処理に移行することとすればよい。また、実施例3の変形例とする場合と、実施例4の変形例とする場合には、図20(a)の代わりに図43(a)を用いればよい。
次に図39(b)を用いて実施例5の第1の変形例(以下、変形例7という。)を説明する。この変形例7も実施例1の変形例であり、図20(a)の代わりに図43(b)を用いることを除いて実施例1と同様である。
図43(b)に示すように、変形例3の保留数判定処理(S900)が起動すると、CPU201は、電サポなし大当りが発生したか否かを判断し(S905f)、肯定的に判断される場合には(S905f;YES)、S910以降の処理に移行し、否定的に判断される場合には(S905f;NO)、そのまま保留数判定処理(S900)を終了する。ここで、「電サポなし大当り」とは、当該大当りに係る大当り遊技終了後の遊技状態を通常開放状態(非開放延長状態)とする大当りである。なお、S910以降の処理の内容は実施例1の保留数判定処理(S900)と同様である。
変形例7では実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、変形例7では、電サポなし大当りが発生しなければ「ゼロ判定フラグ」がセット(ONに設定)されないため、大当り図柄の停止表示から大当り遊技の終了までの間に「第2保留数」が「ゼロ」であっても、当該大当り遊技中に開放延長状態となることはない。換言すると、電サポなし大当りが発生し、大当り図柄の停止表示から大当り遊技の終了までの間に「第2保留数」が「ゼロ」であると、大当り遊技が終了する前(大当り遊技の途中)に必ず開放延長状態が発生する。このため、電サポなし大当りが発生した場合でも、当該大当りに係る大当り遊技中に第2保留数が1以上(正数値)となる可能性が高くなるため、「おまけ的なもの」となる。
つまり、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも優先的に変動され、第2特別図柄の変動表示の結果が大当り(特定結果)となった場合の方が、第1特別図柄の変動表示の結果が大当り(特定結果)となった場合よりも有利である可能性が高いときに、電サポなし大当りに係る大当り遊技中に「第2特別図柄に関する保留」を貯めることができる。そうすると、大当り遊技の終了後に、1回か2回、第2特別図柄の変動表示を行う機会が遊技者に付与されることとなり、遊技者の期待感を高めることができる。
なお、変形例7を実施例1の変形例としたが、実施例2〜実施例4の変形例としたり、変形例1〜変形例6の変形例とすることもできる。例えば、実施例2の変形例とする場合には、図28(a)の事前判定処理(S930)のS935の処理で「電サポなし大当りを発生させる当り保留が発生したか否か」を判断し、肯定的に判断される場合にS938の処理に移行することとすればよい。また、実施例3の変形例とする場合と、実施例4の変形例とする場合には、図20(a)の代わりに図43(b)を用いればよい。
次に図44(a)を用いて実施例5の第2の変形例(以下、変形例8という。)を説明する。この変形例8も実施例1の変形例であり、図20(a)の代わりに図44(a)を用いることを除いて実施例1と同様である。
図44(a)に示すように、変形例4の保留数判定処理(S900)が起動すると、CPU201は、「電サポなし状態で大当りが発生した」か否かを判断し(S905g)、肯定的に判断される場合には(S905g;YES)、S910以降の処理に移行し、否定的に判断される場合には(S905g;NO)、そのまま保留数判定処理(S900)を終了する。ここで、「電サポなし状態」とは通常開放状態(非開放延長状態)であり、「電サポなし状態で大当りが発生した」とは通常開放状態(非開放延長状態)で大当りが発生したことを指す。なお、S910以降の処理の内容は実施例1の保留数判定処理(S900)と同様である。
変形例8では実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、変形例8では、電サポあり状態(開放延長状態)で遊技を行っているときに特別図柄の変動表示の表示態様が特定態様になる場合、当該表示態様が特定態様になる前に判定用乱数値が取得されて判定用乱数値メモリに記憶される頻度が高いため、大当り遊技の実行時には判定用乱数値メモリ(取得情報記憶手段)に判定用乱数値が記憶された状態となり易い。つまり、特別図柄の保留が存在する状態となり易い。これに対して、電サポなし状態(通常開放状態)で遊技を行っているときに特別図柄の変動表示の表示態様が特定態様になる場合、当該表示態様が特定態様になる前に判定用乱数値が取得されて判定用乱数値メモリに記憶される頻度が低いため、大当り遊技の実行時には判定用乱数値メモリに判定用乱数値が記憶されていない状態となり易い。つまり、特別図柄の保留が存在しない状態となり易い。このため、電サポあり状態(高頻度状態)と電サポなし状態(低頻度状態)とのうち、少なくとも電サポなし状態で遊技を行っているときに特別図柄の変動表示の表示態様が特定態様になる場合、それに続いて行われる大当り遊技中であって、判定用乱数値の記憶数がゼロの場合に電サポあり状態を発生させることとしている。
つまり、電サポなし状態であるときに特別図柄の変動表示の表示態様が特定態様となる場合に、それに続いて行われる大当り遊技中に電サポあり状態(高頻度状態)を発生させることとする。これにより、大当り遊技の終了時における判定用乱数値の記憶数が「ゼロ」となっている可能性が高い場合に、当該大当り遊技中に電サポあり状態を発生させることとするため、遊技者にストレスを与える可能性を更に低くできる。
なお、変形例8を実施例1の変形例としたが、実施例2〜実施例4の変形例としたり、変形例1〜変形例6の変形例とすることもできる。例えば、実施例2の変形例とする場合には、図28(a)の事前判定処理(S930)のS935の処理で「電サポなし状態で当り保留が発生したか否か」を判断し、肯定的に判断される場合にS938の処理に移行することとすればよい。また、実施例3の変形例とする場合と、実施例4の変形例とする場合には、図20(a)の代わりに図44(a)を用いればよい。
次に、実施例6の遊技機について説明する。この実施例6は実施例1の変形例であり、図22の代わりに図44(b)を用いることを除いて実施例1と同様である。
図44(b)に示すように、実施例6では大当り遊技が終了しなければ「付加開放延長フラグ」が解除(OFFに設定)されないこととしている。つまり、大当り遊技中に第2保留数が1以上(正数値)となっても、付加開放延長フラグはセット(ONに設定)されている。
実施例6では実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例6では、大当り遊技中に第2保留数を2〜4とする機会が遊技者に与えられるため、遊技者にとっては、当該大当り遊技が終了した後の遊技(特別図柄の変動表示等)を、余裕を持って行うことができる。なお、実施例5を実施例1の変形例としたが、実施例2〜実施例4の変形例としたり、変形例1〜変形例6の変形例とすることもできる。例えば、実施例2の変形例とする場合には、図29の「付加開放延長フラグ解除処理」から「S985およびS990の処理」を排除すればよい。また、実施例3の変形例とする場合には、図35(b)の「高選択フラグ解除処理(S960c)」から「S985cおよびS990cの処理」を排除すればよい。更に、実施例4の変形例とする場合には、図40(b)の「普通高確率フラグ解除処理(S960d)」から「S985dおよびS990dの処理」を排除すればよい。
更に、実施例1においては、図22のS990の処理において第2保留数が「2」となった場合にS995の処理に移行することとしてもよいし、第2保留数が「3」となった場合にS995の処理に移行することとしてもよいし、第2保留数が「4」となった場合にS995の処理に移行することとしてもよい。また、実施例2においては、図29のS990の処理において第2保留数が「2」となった場合にS996の処理に移行することとしてもよいし、第2保留数が「3」となった場合にS996の処理に移行することとしてもよいし、第2保留数が「4」となった場合にS996の処理に移行することとしてもよい。更に、実施例3においては、図35(b)のS990cの処理において第2保留数が「2」となった場合にS996cの処理に移行することとしてもよいし、第2保留数が「3」となった場合にS996cの処理に移行することとしてもよいし、第2保留数が「4」となった場合にS996cの処理に移行することとしてもよい。また、実施例4においては、図40(b)のS990dの処理において第2保留数が「2」となった場合にS996dの処理に移行することとしてもよいし、第2保留数が「3」となった場合にS996dの処理に移行することとしてもよいし、第2保留数が「4」となった場合にS996dの処理に移行することとしてもよい。
つまり、実施例1〜実施例4では大当り遊技中に第2保留数が「1」になると、第2始動口17bの開放延長機能の作動を停止することとしたが、実施例6では、大当り遊技が終了するまで開放延長機能の作動を継続するため、大当り遊技中に第2保留数を2〜4とする機会が遊技者に与えられる。そして、当該大当り遊技が終了した後の遊技(特別図柄の変動表示等)を開始した時点で第2保留数が複数となっていれば、遊技者は当該大当り遊技が終了した後の遊技を、余裕を持って行うことができる。つまり、この場合も、大当り遊技の終了後に行われる第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄に係る図柄変動遊技)が1回若しくは2回で終わってしまうのではなく(直ぐに途切れるのではなく)、3回以上連続する可能性が高くなるため、大当り遊技の終了後に図柄変動遊技がより円滑に進行する可能性が高くなり、遊技興趣を十分に高めることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限り、特許請求の範囲において本発明を特定するための記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
すなわち、実施例1および実施例2において開放延長状態(高頻度状態)を、大当り遊技におけるインターバル期間(ラウンド遊技間の大入賞口31aが閉鎖状態にある期間)に発生させる変形例(以下、実施例1の変形例の場合に変形例9と称し、実施例1の変形例の場合に変形例10と称する。)を例示できる。また、実施例3の高選択状態(普図当否判定が当りの場合、通長開放図柄の選択率を高選択率する状態)を大当り遊技におけるインターバル期間に発生させる変形例(以下、変形例11と称する)や、実施例4の普図高確率状態(普図当否判定を高確率で行う状態)を大当り遊技におけるインターバル期間に発生させる変形例(以下、変形例12と称する)を例示できる。そして、変形例9〜変形例11によると遊技機の稼働効率の向上を図ることができる。つまり、遊技者は遊技球の発射を停止するという行為(以下、止め打ち行為という。)を大入賞口31aへの入球を望めないインターバル期間中(ラウンド遊技とラウンド遊技の間)に行う傾向がある。ところが、変形例9〜変形例12に示すように、インターバル期間中に第2始動口17bへの遊技球の入球頻度が高くなるようにすると、遊技者がインターバル期間中であっても遊技球を積極的に発射することが期待できるため、遊技機の稼働効率の向上を図ることができる。
例えば、図13に図45に示す変形を加えることで変形例9および変形例10を実現できる。つまり、変形例9および変形例10では、S185の処理において普通図柄表示部63に停止表示された図柄が当り図柄(普通電動役物を作動させる図柄)である場合(S185;YES)、開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S188e)。そして、開放延長フラグがセット(ONに設定)されている場合(S188e;YES)、普通電動役物の開放時間(第2始動口17bを開放状態とする時間)を「開放延長機能作動時における開放時間(例えば、5秒)」に設定した後(S190)、普通電動役物を作動させ(S198)、第2始動口17bを開放状態とする(S198)。そして、普通図柄遊技処理を終了して、図11の遊技制御処理に復帰する。
一方、開放延長フラグが解除(OFFに設定)されている場合(S188e;NO)、付加開放フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S191e)、解除されている場合には(S191e;NO)、普通電動役物の開放時間を「開放延長機能未作動時における開放時間(例えば、0.2秒)」に設定した後(S192)、普通電動役物を作動させ(S198)、第2始動口17bを開放状態とする(S198)。そして、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
S191eの処理で付加開放延長フラグがセット(ONに設定)されていると判断されると(S191e;YES)、インターバル期間であるか否かを判断し(S192f)、インターバル期間である場合には(S192f;YES)、普通電動役物の開放時間(第2始動口17bを開放状態とする時間)を「開放延長機能作動時における開放時間(例えば、5秒)」に設定した後(S190)、普通電動役物を作動させ(S198)、第2始動口17bを開放状態とする(S198)。これに対して、インターバル期間でない場合には(S192f;NO)、普通電動役物の開放時間を「開放延長機能未作動時における開放時間(例えば、0.2秒)」に設定した後(S192)、普通電動役物を作動させ(S198)、第2始動口17bを開放状態とする(S198)。そして、普通図柄遊技処理を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
また、例えば、図33に図46(a)に示す変形を加えることで変形例11を実現できる。つまり、変形例11では、S158の処理で高選択フラグがセット(ONに設定)されていると判断すると(S158;YES)、インターバル期間であるか否かを判断し(S158c)、インターバル期間である場合には(S158c;YES)、図30(a)の第1通常開放時図決定テーブルを用いて普通図柄の当り図柄を設定し(S160)、インターバル期間でない場合には(S158c;NO)、図30(b)の第2通常開放時図決定テーブルを用いて普通図柄の当り図柄を設定する(S162)。なお、変形例10の普通図柄遊技処理のその他の処理に関しては実施例3と同様である。
また、例えば、図38に図46(b)に示す変形を加えることで変形例12を実現できる。つまり、変形例12では、S152の処理で普通高確率フラグがセット(ON)されていると判断すると(S152;YES)、インターバル期間であるか否かを判断し(S152d)、インターバル期間である場合には(S152d;YES)、S115の処理にて記憶された乱数値のうち最も古いものを用いて普図当否判定を高確率で行うとともに、普通図柄に関する保留数を「−1」する処理を行った後(S154d)、S157の処理に移行する。これに対して、インターバル期間でない場合には(S152d;NO)、S115の処理にて記憶された乱数値のうち最も古いものを用いて普図当否判定を低確率で行うとともに、普通図柄に関する保留数を「−1」する処理を行った後(S154c)、S157の処理に移行する。なお、変形例7の普通図柄遊技処理のその他の処理に関しては実施例4と同様である。
なお、変形例9〜12においては、大当り遊技中に実行される全てのインターバル期間において、高頻度状態(開放延長状態)、高選択状態若しくは普図高確率状態を発生されてもよいが、特定のインターバル期間(「最初のインターバル期間」、「最後のインターバル期間」、「所定の複数のインターバル期間(1回目のインターバル期間および2回目のインターバル期間)」に高頻度状態(開放延長状態)、高選択状態若しくは普図高確率状態を発生されてもよい。
更に、実施例1および実施例2において高頻度状態(開放延長状態)をエンディング期間に発生させる変形例(以下、実施例1の変形例の場合に変形例13と称し、実施例1の変形例の場合に変形例14と称する)を例示できる。また、実施例3の高選択状態(普図当否判定が当りの場合、通長開放図柄の選択率を高選択率する状態)、エンディング期間に発生させる変形例(以下、変形例15と称する)や、実施例4の普図高確率状態(普図当否判定を高確率で行う状態)を、エンディング期間に発生させる発生させる変形例(以下、変形例16と称する)を例示できる。この場合、図45の「S192eの処理」と、図46(a)の「S158cの処理」と、図45(b)の「S152dの処理」とを、それぞれ「エンディング期間であるか否かを判断する処理」とすればよい。なお、エンディング期間は、当該大当り遊技において最後のラウンドの終了後に設けられる期間(例えば、5秒間)であり、例えば、演出表示装置27の表示画面27aにおいてエンディング演出が実行され、このエンディング期間を終了すると、特別図柄の変動表示を新たに開始することが可能となる。
この変形例13〜16によっても遊技機の稼働効率の向上を図ることができる。つまり、遊技者は演出表示装置27の表示画面27a(保留表示領域27D、27E)を視認することで、大当り遊技終了間際の保留数(第1保留数、第2保留数)を知ることができる。そして、遊技者が大当り遊技終了間際の第2保留数が「ゼロ」であることを発見したり、エンディング期間に高頻度状態(開放延長状態)、高選択状態若しくは普図高確率状態が発生したことを発見すると、エンディング期間内に遊技球が発生されることが期待できるため、遊技機の稼働効率の向上を図ることができる。
各実施例では大当り遊技中や開放延長状態であるとき、右打ちを行う遊技機(以下、「右打ち機」という。)について述べたが右打ち機以外の遊技機に対しても本発明を適用可能である。例えば、図47の変形例17に示すように、第1始動口17aの下方に第2始動口17bと大入賞口31とを配置し、大当り遊技中や開放延長状態に中央装置20の左右何れの領域部10L、10Rからでも、第2始動口17bと大入賞口31への入球を望める態様を例示できる。なお、変形例14では、左右何れの領域部10L、10Rにそれぞれ普通図柄作動ゲート16,16が設けられている。また、各実施例および変形例11では、始動口として、可変始動口(第2始動口17b)と、その他の始動口(第1始動口17a)とを備えるが、始動口として、可変始動口(第2始動口17b)のみを備える遊技機を例示することもできる。つまり、各実施例では、一個の可変始動口と、一個の非可変始動入口とを備える遊技機1を例示したが、一個の可変始動賞口のみを有する遊技機、複数個の可変始動賞口のみを有する遊技機、複数個の可変始動賞口と、一個若しくは複数個の非可変始動口を備える遊技機、一個の可変始動口と複数個の非可変始動口とを備える遊技機について本発明を適用できる。
各実施例では、可変始動口として一対の可動翼片を備えるものを例示したが、図48(a)および(b)の変形例18の可変始動口や、図48(c)の変形例19の可変始動口を例示できる。ここで、変形例18の可変始動入賞装置17Bでは、単一の可動翼片17eが下端部を軸支され、傾動可能とされている。そして、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行わないと、図48(a)に示すように可動翼片17eが立設状態とされ、可変始動入賞装置17Bの側部の第2始動口17bが閉鎖されるため、遊技球の入球不能な(入球確率ゼロ)閉鎖状態(第1の態様)となる。一方、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行うと、図48(b)に示すように可動翼片17eが、下端部側を支点として右方向に傾動し、第2始動口17bを開放し、第2始動口17bに遊技球が入球可能となる。
また、変形例19の可変始動入賞装置17Bは、遊技盤10の盤面の前方に向かって出没可能な球受部材17mを備え、普通電動役物ソレノイド17cは球受部材17mの出没動(前後動)を行う。この変形例13の球受部材17mは、上方に開放された略容器形状を備え、「上方に開口する第2始動口17b」を前方側に設け、上方から到達する遊技球を受入可能である。また、球受部材17mの底部17pは後方に向かって下り傾斜となる傾斜面とされている。なお、遊技盤10には、球受部材17mを収納するための収納空間10gが設けられている。
この可変始動入賞装置17Bでは、普通電動役物ソレノイド17cを駆動すると、球受部材17mの先端部17nが遊技盤10の盤面の前方に突出し、第2始動口17bが盤面前方に突出する。一方、普通電動役物ソレノイド17cの駆動を停止すると、球受部材17mが収納空間10g内に収納され、球受部材17mの前面部が盤面と略面一となる。このとき、球受部材17mには、遊技球を受け入れることができない。
また、各実施例では開放延長機能が作動していないときの第2始動口17b(可変始動口)の開放時間を「0.2秒」とし、開放延長機能が作動しているときの第2始動口17b(可変始動口)の開放時間を「5秒」とした。同様に、普通図柄の停止図柄として短開放図柄が決定されると第2始動口17b(可変始動口)の開放時間を「0.2秒」とし、普通図柄の停止図柄として長開放図柄が決定されると第2始動口17b(可変始動口)の開放時間を「5秒」とした。つまり、開放延長機能の作動の有無や普通図柄の停止図柄に応じて、第2始動口17b(可変始動口)を所定の開放時間で1回開放する態様を例示したが、図44(d)の変形例20に示すように、第2始動口17b(可変始動口)を複数回開放する態様が選択可能であってもよい。
この変形例17では、開放延長機能が作動するとき、若しくは、普通図柄の停止図柄として長開放図柄が決定されると、第2始動口17b(可変始動口)の開放時間を「5秒」とする開放パターン、若しくは、第2始動口17bを2秒のインターバルを挟み計4秒開放する開放パターンが選択される。なお、変形例14では、開放延長機能が作動していないとき、若しくは、普通図柄の停止図柄として短開放図柄が決定されると、複数の開放パターンのうち何れかが選択されてもよい。
更に、上述した各実施例および変形例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を「貸球」や「賞球」として利用し、遊技盤に設けられた各種入賞口(第1始動口、第2始動口、大入賞口等)への遊技球の入球に応じて所定数の賞球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機1に本発明を適用した例を説明したが、「賞球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益(遊技価値)を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。そのようなタイプの遊技機として、各種入賞口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを主制御部あるいは払出制御部のRAMに記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機を例示でき、この場合にも、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプの遊技機としては、遊技機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入賞口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成された遊技機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。この種の遊技機(いわゆる封入式遊技機)においては、例えば、入賞口に遊技球が入球する毎に、例えば、入球した入賞口毎に定められた賞球量を示すデータを記憶することによって、遊技の結果としての遊技価値を遊技者に付与することができる。
本発明は、遊技機を製造、販売等する分野において利用できる。
1;遊技機(弾球遊技機)、
17a;第1始動口、
17b;第2始動口(可変始動口)、
27;演出表示装置、
62a;第1特別図柄表示部(識別情報表示部)、
62b;第2特別図柄表示部(識別情報表示部)、
200;主制御部(特定遊技実行手段)、
202a;第1判定用乱数値メモリ(取得情報記憶手段)、
202b;第2判定用乱数値メモリ(取得情報記憶手段)。

Claims (4)

  1. 始動口への遊技球の入球に基づき取得される取得情報を記憶する取得情報記憶手段と、
    前記取得情報記憶手段に記憶された取得情報に基づいて識別情報の変動表示を行う識別情報表示手段と、
    前記識別情報の変動表示が終了して前記識別情報が特定態様で表示されたことに基づいて遊技者にとって有利な特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
    を備え、
    前記始動口として、第1の態様と前記第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な可変始動口を少なくとも備えた遊技機であって、
    前記識別情報を特定態様で表示させることとなる取得情報が記憶されてから当該取得情報に対応する特定遊技が終了するまでの所定時期に、前記可変始動口への遊技球の入球頻度が高くなる高頻度状態を発生させることを特徴とする遊技機。
  2. 前記識別情報の変動表示が行われる際の遊技状態として、前記高頻度状態と、前記高頻度状態よりも前記可変始動口への遊技球の入球頻度が低くなる低頻度状態とを少なくとも有し、
    前記高頻度状態と前記低頻度状態とのうち、少なくとも前記低頻度状態において前記識別情報を特定態様で表示させることとなる取得情報が記憶されてから当該取得情報に対応する特定遊技が終了するまでの所定時期に、前記高頻度状態を発生させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記識別情報の変動表示が行われる際の遊技状態として、前記高頻度状態と、前記高頻度状態よりも前記可変始動口への遊技球の入球頻度が低くなる低頻度状態とを少なくとも有し、
    前記特定態様として、前記特定遊技の終了後に前記高頻度状態を発生させることとなる高頻度特定態様を少なくとも有し、
    前記識別情報を前記高頻度特定態様で表示させることとなる取得情報が記憶されてから当該取得情報に対応する特定遊技が終了するまでの所定時期に、前記高頻度状態を発生させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  4. 前記始動口として、前記可変始動口と、他の始動口とを少なくとも備え、
    前記識別情報として、前記他の始動口への遊技球の入球により取得される取得情報に基づき変動表示される第1識別情報と、前記可変始動口への遊技球の入球により取得される取得情報に基づき変動表示される第2識別情報とを少なくとも備えており、
    前記他の始動口への遊技球の入球に基づき取得される取得情報と、前記可変始動口への遊技球の入球に基づき取得される取得情報とが、前記取得情報記憶手段に記憶されている状態では、前記第2識別情報の変動表示を前記第1識別情報の変動表示に優先して実行可能とされ、
    前記第2識別情報が前記特定態様で表示された場合には、前記第1識別情報が前記特定態様で表示された場合に比べて、遊技者にとって有利となる可能性が高いことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018038523A (ja) * 2016-09-06 2018-03-15 株式会社三洋物産 遊技機

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