JP2015104689A - 超音波複合振動子 - Google Patents

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Abstract

【課題】各振動モードの振動を効率良く振動子に伝えることが可能であり、また、各振動ごとに分離して別々に制御も可能である超音波複合振動子を提供する。
【解決手段】超音波複合振動子10は、振動子本体と、圧電素子20とからなる。振動子本体は、その共振周波数の1波長以上の長さを有する。また、少なくとも2つの節の位置を有する。圧電素子20は、異なる振動モードをそれぞれ有する少なくとも2つの圧電素子、例えば縦振動用圧電素子21及びねじり振動用圧電素子22からなる。これらは、振動子本体の少なくとも2つの節の位置にそれぞれ配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は超音波複合振動子に関し、特に、少なくとも2つの超音波複合振動を生成する超音波複合振動子に関する。
近年、超音波振動子は、穴あけ加工や溶接・溶着等の用途にも用いられている。これらの用途では、振動軌跡が直線的な単一振動モードよりも2つ以上の振動を複合させた複合振動モードの方が加工対象の仕上がり等に優れるため、より好ましいものとして知られている。そこで、従来から複合振動を発生させる超音波複合振動子が種々開発されている。
超音波複合振動子の例としては、例えば特許文献1が挙げられる。特許文献1には、縦振動モードを有する圧電素子を縦振動の節の位置に配置すると共に単一周波数で駆動し、また、縦振動をねじり振動に変換する斜めスリットをねじり振動の節の位置に配置する超音波複合振動子が開示されている。
また、例えば特許文献2には、縦振動モードを有する圧電素子とねじり振動モードを有する圧電素子の2種類の圧電素子を重ねて振動の節に配置する超音波複合振動子が開示されている。
特開2005−288351号公報 特開2001−179179号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、斜めスリットにより縦振動をねじり振動に変換しているため、振動が弱いという問題があった。また、縦振動とねじり振動の得られる各振動の波長が同一とならず、各振動の節の位置が異なる。振動源自体は本来、節の位置で固定すべきものであるが、各振動で節の位置が異なっているため、振動源の固定が困難となっていた。さらに、圧電素子は単一周波数で駆動し、これを斜めスリットを用いてねじり振動に変換しているため、縦振動とねじり振動をそれぞれ分離して別々に制御できないという問題があった。
また、特許文献2では、各振動の節の位置は一致するが、2種類の圧電素子を重ねて振動の節に配置しようとしても、節の位置は1カ所であり、そこを中心に2種類の圧電素子をそれぞれずらして配置しなければならなかった。即ち、各圧電素子を各振動の節の位置に正確に配置できないため、振動効率が悪かった。特に、同じ振動モードの複数の圧電素子を積層した圧電素子群を用いて振動源の振動パワーを増強しようとした場合、圧電素子群のうち、振動の節の位置から遠い側の圧電素子は振動の節から大きくずれることとなり、効率が非常に悪くなってしまっていた。
本発明は、斯かる実情に鑑み、各振動モードの振動を効率良く振動子に伝えることが可能であり、また、各振動ごとに分離して別々に制御も可能である超音波複合振動子を提供しようとするものである。
上述した本発明の目的を達成するために、本発明による超音波複合振動子は、その共振周波数の1波長以上の長さを有し、少なくとも2つの節の位置を有する振動子と、異なる振動モードをそれぞれ有する少なくとも2つの圧電素子であって、振動子の少なくとも2つの節の位置にそれぞれ配置される圧電素子と、を具備するものである。
ここで、振動子の節の位置に配置される各圧電素子が、同じ振動モードの複数の圧電素子が積層される圧電素子群からなっても良い。
また、少なくとも2つの圧電素子は、異なる駆動信号によりそれぞれ駆動されても良い。
また、少なくとも2つの圧電素子は、共通の駆動信号によりそれぞれ駆動されても良い。
また、少なくとも2つの圧電素子の異なる振動モードは、縦振動及びねじり振動であれば良い。
本発明の超音波複合振動子には、各振動モードの振動を効率良く振動子に伝えることが可能であり、また、各振動ごとに分離して別々に制御も可能であるという利点がある。
図1は、本発明の超音波複合振動子の構成を説明するための概略側面図である。 図2は、本発明の超音波複合振動子の縦振動・ねじり振動分布図である。 図3は、本発明の超音波複合振動子において、圧電素子群を用いた場合の構成を説明するための概略側面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図示例と共に説明する。図1は、本発明の超音波複合振動子の構成を説明するための概略側面図である。図示の通り、本発明の超音波複合振動子は、振動子10と、圧電素子20とから主に構成されている。そして、これが駆動部30により駆動されるものである。
振動子10は、振動子10の共振周波数の1波長以上の長さを有するものである。振動子10は、少なくとも2つの節の位置を有するように、その長さ及び共振周波数が設定されている。具体的には、振動子10はボルト締めランジュバン型振動子からなるものである。振動子10は、振動子本体11と、工具ホーン12とからなる。振動子10の共振周波数の一例を挙げると、縦振動の共振周波数を34kHz、ねじり振動の共振周波数を20kHzとして、伝播する各振動の1波長の長さとなるように設計すれば良い。振動子10は、例えばジュラルミン製であり円筒形であれば良い。振動子10の工具ホーン12は、加工対象物に直接接触させるものであり、摩耗に強いことが好ましい。工具ホーン12は交換可能に振動子本体11にねじ込まれるものであれば良く、摩耗した際には交換することも可能である。また、加工効率を上げるように工具ホーン12の先端部分を適宜加工することも可能である。さらに、加工対象物に施す加工の種類に応じて、工具ホーン12をそれらに適したものに交換することも可能である。
圧電素子20は、異なる振動モードをそれぞれ有する少なくとも2つの圧電素子21,22からなる。例えば、縦振動の振動モードを有する縦振動用圧電素子21と、ねじり振動の振動モードを有するねじり振動用圧電素子22からなるものである。また、本発明の超音波複合振動子はこれらの振動モードには限定されず、曲げ振動の振動モードを有する圧電素子等、種々の圧電素子を組み合わせることが可能である。そして、圧電素子20は、振動子10の2つの節の位置にそれぞれ配置されている。具体的には、図示例では、縦振動用圧電素子21が左から1つ目の節の位置に配置され、ねじり振動用圧電素子22が2つ目の節の位置に配置されている。
ここで、図1を用いて振動の節の位置について説明する。図1において、振動子10上にグレー線で表した正弦波が振動子10の振動分布である。図示の通り、本発明の超音波複合振動子では、振動子の2つの節の位置に各圧電素子21,22を配置しており、縦振動の波長とねじり振動の波長を一致させていることが分かる。
このように構成された超音波複合振動子が、駆動部30により駆動されている。駆動部30は、縦振動用圧電素子21に共振周波数信号を印加すると共に、ねじり振動用圧電素子22に共振周波数信号を印加するものである。駆動部30は、例えば縦振動用のものとねじり振動用のものを2つ用意し、それぞれ各圧電素子に共振周波数信号を印加するように構成すれば良い。具体的には、縦振動の共振周波数を34kHz、ねじり振動の共振周波数を20kHzとして振動子10を設計した場合には、駆動部30は、縦振動用圧電素子21に34kHzの共振周波数を印加すると共に、ねじり振動用圧電素子22に20kHzの共振周波数をそれぞれ印加すれば良い。このようにそれぞれ異なる駆動信号により駆動することで、得られる各振動を任意に制御できるようになる。したがって、例えば印加信号の電圧をそれぞれ調整することで、各振動の強さを任意に調整することも可能である。
また、2つの圧電素子を共通の駆動信号によりそれぞれ駆動しても良い。この場合、駆動部は、例えば縦振動用発振器と、ねじり振動用発振器と、これらを合成する加算器とから構成されれば良い。縦振動用発振器は、縦振動用の共振周波数信号を発生するものである。ねじり振動用発振器は、ねじり振動用の共振周波数を発生するものである。そして、加算器は、これらの各共振周波数信号を加算した上で、この駆動信号を各圧電素子に印加しても良い。
このように、本発明の超音波複合振動子は、駆動信号は様々な態様のものを利用でき、自由度が高いものである。
さて、このように構成された本発明の超音波複合振動子の具体的な特性を図2を用いて説明する。図2は、本発明の超音波複合振動子の縦振動・ねじり振動分布図である。測定条件としては、縦振動の共振周波数を34kHz、ねじり振動の共振周波数を20kHzとして、伝播する各振動の1波長となる長さとして設計したものを用いた。具体的には、図1に示される振動子本体11に、長さ72.6mm、直径30mmの工具ホーン12を接続したものを用いた。測定の為、工具ホーン12の長さ方向の距離をx[mm]と定義した。また、縦振動用圧電素子21及びねじり振動用圧電素子22に対して、端子電流50mAとして工具ホーン12の部分の各振動を求めた。図2(a)が駆動周波数を33.8kHzとして両圧電素子21,22を駆動した場合の各振動分布図であり、図2(b)が駆動周波数を20.9kHzとして両圧電素子21,22を駆動した場合の各振動分布図である。
図2(a)から分かる通り、33.8kHzで駆動させた場合には、縦振動が1/2波長、ねじり振動が3/4波長の分布となっている。また、縦振動の振幅は、工具ホーン全体を通してねじり振動振幅よりも大きく得られていることが分かる。このことから、駆動周波数33.8kHzでは、設計通り縦振動が主として得られることが分かる。
また、図2(b)から分かる通り、20.9kHzで駆動させた場合には、ねじり振動が1/2波長の分布となっているが、縦振動は殆ど得られていないことが分かる。このことから、駆動周波数20.9kHzでは、設計通りねじり振動が主として得られることが分かる。
また、33.8kHzで駆動させた場合の縦振動分布の節の位置と、20.9kHzで駆動させた場合のねじり振動の節の位置は、略一致するしていることも分かる。
このように、本発明の超音波複合振動子は、得られる各振動の節が一致することが分かる。したがって、振動子の固定も容易であり、また、一方の振動が概ね他方の振動に影響を及ぼさないことも分かる。
上述の図示例では、2つの節の位置を有する振動子に対して2つの圧電素子をそれぞれこの2つの節の位置に配置する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。即ち、振動子を3つ以上の節を有するような長さに構成し、さらに多くの圧電素子を用いて、振動の各節にそれぞれこれらの圧電素子を配置しても良い。
また、圧電素子は、同じ振動モードの複数の圧電素子が積層される圧電素子群からなるものであっても良い。図3は、本発明の超音波複合振動子において、圧電素子群を用いた場合の構成を説明するための概略側面図である。図中、図1と同一の符号を付した部分は同一物を表している。また、同図では振動子及び圧電素子のみを示した。図示の通り、例えば縦振動用圧電素子21が、複数の圧電素子21を積層した縦振動用圧電素子群24からなっても良い。また、同様にねじり振動用圧電素子22が、複数の圧電素子22を積層したねじり振動用圧電素子群25からなっても良い。このような構成の場合、圧電素子群の中心が振動の節の位置となるように各振動モードの圧電素子群を配置できるため、従来技術のような非効率な状態と比べ、非常に振動効率が良くなる。
また、本発明の超音波複合振動子は、縦振動とねじり振動の振動の節の位置が一致するため、実際に振動源を固定する際には、節の位置での固定も容易である。例えば振動子を1.5波長分の長さに構成し、3つの節の位置を有するように構成する。これにより、1つの節を固定に、他の2つの節の位置を各圧電素子の配置に用いることが可能となる。
なお、本発明の超音波複合振動子は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
10 振動子
11 振動子本体
12 工具ホーン
20 圧電素子
21 縦振動用圧電素子
22 ねじり振動用圧電素子
24 縦振動用圧電素子群
25 ねじり振動用圧電素子群
30 駆動部
本発明は超音波複合振動子に関し、特に、少なくとも2つの超音波複合振動を生成する超音波複合振動子に関する。
近年、超音波振動子は、穴あけ加工や溶接・溶着等の用途にも用いられている。これらの用途では、振動軌跡が直線的な単一振動モードよりも2つ以上の振動を複合させた複合振動モードの方が加工対象の仕上がり等に優れるため、より好ましいものとして知られている。そこで、従来から複合振動を発生させる超音波複合振動子が種々開発されている。
超音波複合振動子の例としては、例えば特許文献1が挙げられる。特許文献1には、縦振動モードを有する圧電素子を縦振動の節の位置に配置すると共に単一周波数で駆動し、また、縦振動をねじり振動に変換する斜めスリットをねじり振動の節の位置に配置する超音波複合振動子が開示されている。
また、例えば特許文献2には、縦振動モードを有する圧電素子とねじり振動モードを有する圧電素子の2種類の圧電素子を重ねて振動の節に配置する超音波複合振動子が開示されている。
特開2005−288351号公報 特開2001−179179号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、斜めスリットにより縦振動をねじり振動に変換しているため、振動が弱いという問題があった。また、縦振動とねじり振動の得られる各振動の波長が同一とならず、各振動の節の位置が異なる。振動源自体は本来、節の位置で固定すべきものであるが、各振動で節の位置が異なっているため、振動源の固定が困難となっていた。さらに、圧電素子は単一周波数で駆動し、これを斜めスリットを用いてねじり振動に変換しているため、縦振動とねじり振動をそれぞれ分離して別々に制御できないという問題があった。
また、特許文献2では、各振動の節の位置は一致するが、2種類の圧電素子を重ねて振動の節に配置しようとしても、節の位置は1カ所であり、そこを中心に2種類の圧電素子をそれぞれずらして配置しなければならなかった。即ち、各圧電素子を各振動の節の位置に正確に配置できないため、振動効率が悪かった。特に、同じ振動モードの複数の圧電素子を積層した圧電素子群を用いて振動源の振動パワーを増強しようとした場合、圧電素子群のうち、振動の節の位置から遠い側の圧電素子は振動の節から大きくずれることとなり、効率が非常に悪くなってしまっていた。
本発明は、斯かる実情に鑑み、各振動モードの振動を効率良く振動子に伝えることが可能であり、また、各振動ごとに分離して別々に制御も可能である超音波複合振動子を提供しようとするものである。
上述した本発明の目的を達成するために、本発明による超音波複合振動子は、その共振周波数の1波長以上の長さを有し、少なくとも2つの節の位置を有する振動子本体と、異なる振動モードをそれぞれ有する少なくとも2つの圧電素子であって、振動子本体の少なくとも2つの節の位置にそれぞれ配置される圧電素子と、を具備するものである。
ここで、振動子本体の節の位置に配置される各圧電素子が、同じ振動モードの複数の圧電素子が積層される圧電素子群からなっても良い。
また、少なくとも2つの圧電素子は、異なる駆動信号によりそれぞれ駆動されても良い。
また、少なくとも2つの圧電素子は、共通の駆動信号によりそれぞれ駆動されても良い。
また、少なくとも2つの圧電素子の異なる振動モードは、縦振動及びねじり振動であれば良い。
本発明の超音波複合振動子には、各振動モードの振動を効率良く振動子に伝えることが可能であり、また、各振動ごとに分離して別々に制御も可能であるという利点がある。
図1は、本発明の超音波複合振動子の構成を説明するための概略側面図である。 図2は、本発明の超音波複合振動子の縦振動・ねじり振動分布図である。 図3は、本発明の超音波複合振動子において、圧電素子群を用いた場合の構成を説明するための概略側面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図示例と共に説明する。図1は、本発明の超音波複合振動子の構成を説明するための概略側面図である。図示の通り、本発明の超音波複合振動子10は、振動子本体と、圧電素子20とから主に構成されている。そして、これが駆動部30により駆動されるものである。
振動子本体、共振周波数の1波長以上の長さを有し、少なくとも2つの節の位置を有するように、その長さ及び共振周波数が設定されている。具体的には、超音波複合振動子10は、振動子本体1の2つの節の位置に圧電素子20を組み込んだボルト締めランジュバン型振動子である。超音波複合振動子10に、工具ホーン12が接続されている。振動子本体の共振周波数の一例を挙げると、縦振動の共振周波数を33.8kHz、ねじり振動の共振周波数を20.9kHzとして、伝播する各振動の1波長の長さとなるように設計すれば良い。振動子本体は、例えばジュラルミン製であり円筒形であれば良い。工具ホーン12は、加工対象物に直接接触させるものであり、摩耗に強いことが好ましい。工具ホーン12は交換可能に振動子本体11にねじ込まれるものであれば良く、摩耗した際には交換することも可能である。また、加工効率を上げるように工具ホーン12の先端部分を適宜加工することも可能である。さらに、加工対象物に施す加工の種類に応じて、工具ホーン12をそれらに適したものに交換することも可能である。
圧電素子20は、異なる振動モードをそれぞれ有する少なくとも2つの圧電素子21,22からなる。例えば、縦振動の振動モードを有する縦振動用圧電素子21と、ねじり振動の振動モードを有するねじり振動用圧電素子22からなるものである。また、本発明の超音波複合振動子はこれらの振動モードには限定されず、曲げ振動の振動モードを有する圧電素子等、種々の圧電素子を組み合わせることが可能である。そして、圧電素子20は、振動子本体の2つの節の位置にそれぞれ配置されている。具体的には、図示例では、縦振動用圧電素子21が左から1つ目の節の位置に配置され、ねじり振動用圧電素子22が2つ目の節の位置に配置されている。
ここで、図1を用いて振動の節の位置について説明する。図1において、振動子本体上にグレー線で表した正弦波が振動子本体の振動分布である。図示の通り、本発明の超音波複合振動子10では、振動子本体11の2つの節の位置に各圧電素子21,22を配置しており、縦振動の波長とねじり振動の波長を一致させていることが分かる。
このように構成された超音波複合振動子10が、駆動部30により駆動されている。駆動部30は、縦振動用圧電素子21に縦振動モードの共振周波数信号を印加すると共に、ねじり振動用圧電素子22にねじり振動モードの共振周波数信号を印加するものである。駆動部30は、例えば縦振動用のものとねじり振動用のものを2つ用意し、それぞれ各圧電素子に共振周波数信号を印加するように構成すれば良い。具体的には、縦振動の共振周波数を33.8kHz、ねじり振動の共振周波数を20.9kHzとして振動子本体を設計した場合には、駆動部30は、縦振動用圧電素子21に33.8kHzの共振周波数を印加すると共に、ねじり振動用圧電素子22に20.9kHzの共振周波数をそれぞれ印加すれば良い。このようにそれぞれ異なる駆動信号により駆動することで、得られる各振動を任意に制御できるようになる。したがって、例えば印加信号の電圧をそれぞれ調整することで、各振動の強さを任意に調整することも可能である。
また、2つの圧電素子を共通の駆動信号によりそれぞれ駆動しても良い。この場合、駆動部は、例えば縦振動用発振器と、ねじり振動用発振器と、これらを合成する加算器とから構成されれば良い。縦振動用発振器は、縦振動用の共振周波数信号を発生するものである。ねじり振動用発振器は、ねじり振動用の共振周波数を発生するものである。そして、加算器は、これらの各共振周波数信号を加算した上で、この駆動信号を各圧電素子に印加しても良い。
このように、本発明の超音波複合振動子は、駆動信号は様々な態様のものを利用でき、自由度が高いものである。
さて、このように構成された本発明の超音波複合振動子の具体的な特性を図2を用いて説明する。図2は、本発明の超音波複合振動子の縦振動・ねじり振動分布図である。測定条件としては、縦振動の共振周波数を33.8kHz、ねじり振動の共振周波数を20.9kHzとして、伝播する各振動の1波長となる長さとして設計したものを用いた。具体的には、図1に示される振動子本体11に、長さ72.6mm、直径30mmの工具ホーン12を接続したものを用いた。測定の為、工具ホーン12の長さ方向の距離をx[mm]と定義した。また、縦振動用圧電素子21及びねじり振動用圧電素子22に対して、端子電流50mAとして工具ホーン12の部分の各振動を求めた。図2(a)が駆動周波数を33.8kHzとして両圧電素子21,22を駆動した場合の各振動分布図であり、図2(b)が駆動周波数を20.9kHzとして両圧電素子21,22を駆動した場合の各振動分布図である。
図2(a)から分かる通り、33.8kHzで駆動させた場合には、縦振動が1/2波長、ねじり振動が3/4波長の分布となっている。また、縦振動の振幅は、工具ホーン全体を通してねじり振動振幅よりも大きく得られていることが分かる。このことから、駆動周波数33.8kHzでは、設計通り縦振動が主として得られることが分かる。
また、図2(b)から分かる通り、20.9kHzで駆動させた場合には、ねじり振動が1/2波長の分布となっているが、縦振動は殆ど得られていないことが分かる。このことから、駆動周波数20.9kHzでは、設計通りねじり振動が主として得られることが分かる。
また、33.8kHzで駆動させた場合の縦振動分布の節の位置と、20.9kHzで駆動させた場合のねじり振動の節の位置は、略一致するしていることも分かる。
このように、本発明の超音波複合振動子は、得られる各振動の節が一致することが分かる。したがって、振動子の固定も容易であり、また、一方の振動が概ね他方の振動に影響を及ぼさないことも分かる。
上述の図示例では、2つの節の位置を有する振動子本体に対して2つの圧電素子をそれぞれこの2つの節の位置に配置する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。即ち、振動子本体を3つ以上の節を有するような長さに構成し、さらに多くの圧電素子を用いて、振動の各節にそれぞれこれらの圧電素子を配置しても良い。
また、圧電素子は、同じ振動モードの複数の圧電素子が積層される圧電素子群からなるものであっても良い。図3は、本発明の超音波複合振動子において、圧電素子群を用いた場合の構成を説明するための概略側面図である。図中、図1と同一の符号を付した部分は同一物を表している。また、同図では振動子本体及び圧電素子のみを示した。図示の通り、例えば縦振動用圧電素子21が、複数の圧電素子21を積層した縦振動用圧電素子群24からなっても良い。また、同様にねじり振動用圧電素子22が、複数の圧電素子22を積層したねじり振動用圧電素子群25からなっても良い。このような構成の場合、圧電素子群の中心が振動の節の位置となるように各振動モードの圧電素子群を配置できるため、従来技術のような非効率な状態と比べ、非常に振動効率が良くなる。
また、本発明の超音波複合振動子は、縦振動とねじり振動の振動の節の位置が一致するため、実際に振動源を固定する際には、節の位置での固定も容易である。例えば振動子本体を1.5波長分の長さに構成し、3つの節の位置を有するように構成する。これにより、1つの節を固定に、他の2つの節の位置を各圧電素子の配置に用いることが可能となる。
なお、本発明の超音波複合振動子は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
10 超音波複合振動子
11 振動子本体
12 工具ホーン
20 圧電素子
21 縦振動用圧電素子
22 ねじり振動用圧電素子
24 縦振動用圧電素子群
25 ねじり振動用圧電素子群
30 駆動部

Claims (5)

  1. 超音波複合振動を生成する超音波複合振動子であって、該超音波複合振動子は、
    その共振周波数の1波長以上の長さを有し、少なくとも2つの節の位置を有する振動子と、
    異なる振動モードをそれぞれ有する少なくとも2つの圧電素子であって、振動子の少なくとも2つの節の位置にそれぞれ配置される圧電素子と、
    を具備することを特徴とする超音波複合振動子。
  2. 請求項1に記載の超音波複合振動子において、前記振動子の節の位置に配置される各圧電素子が、同じ振動モードの複数の圧電素子が積層される圧電素子群からなることを特徴とする超音波複合振動子。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の超音波複合振動子において、前記少なくとも2つの圧電素子は、異なる駆動信号によりそれぞれ駆動されることを特徴とする超音波複合振動子。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の超音波複合振動子において、前記少なくとも2つの圧電素子は、共通の駆動信号によりそれぞれ駆動されることを特徴とする超音波複合振動子。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の超音波複合振動子において、前記少なくとも2つの圧電素子の異なる振動モードは、縦振動及びねじり振動であることを特徴とする超音波複合振動子。
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