JP2015104513A - 温熱治療装置 - Google Patents

温熱治療装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015104513A
JP2015104513A JP2013247865A JP2013247865A JP2015104513A JP 2015104513 A JP2015104513 A JP 2015104513A JP 2013247865 A JP2013247865 A JP 2013247865A JP 2013247865 A JP2013247865 A JP 2013247865A JP 2015104513 A JP2015104513 A JP 2015104513A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency power
current
high frequency
counter electrodes
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013247865A
Other languages
English (en)
Inventor
公子 吉水
Kimiko Yoshimizu
公子 吉水
克司 大根田
Katsushi Oneda
克司 大根田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
P H J KK
Original Assignee
P H J KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by P H J KK filed Critical P H J KK
Priority to JP2013247865A priority Critical patent/JP2015104513A/ja
Publication of JP2015104513A publication Critical patent/JP2015104513A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrotherapy Devices (AREA)

Abstract

【課題】生体である負荷側に供給する高周波電力の電流を検出し、かつ制御することにより、温熱管理を容易に行うことができ、生体に熱的負担を与えることのない温熱治療装置を提供する。
【解決手段】生体の患部を両側から挟み込む一対の対向電極を有する高周波電力被供給手段400と、高周波電力被供給手段400に高周波発振器402から供給される電流を制御する電流制御手段と、高周波電力被供給手段400と共に共振回路を構成する同調手段とを備え、電流を制御しながら、同調手段の同調動作を行うものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体を加熱することによって治療する温熱治療装置に関する。
生体の患部を治療するために、その患部を加熱して温めることが行われている。その温熱治療装置として、従来例えば、特許文献1に示された温熱治療装置が知られている。
図16は、この温熱治療装置を示す外観斜視図、図17は、図16のA−A線に沿う断面図、図18は、図16のB−B線に沿う断面図、図19は、図16のC−C線に沿う断面図であり、この温熱治療装置は、制御部100、治療用ベッド本体200及び上部電極部600を基本構成としている。また、治療用ベッド本体200には下部電極301が設けられている。
制御部100は、卓上型のコンソールを有し、中央の棚上に載置された操作部101と、その上部の表示部102及びプリンタ等の出力部103とを備え、下半部の内部には制御回路部(図示せず)が収納されている。操作部101は温熱治療動作の制御を指示するもので、指示情報等の入力用のキーボードを備えている。表示部102は生体の患部の治療状況の監視や種々の情報の表示を行い、出力部103は生体データを適宜出力する。
治療用ベッド本体200は、上面が開口したハウジング210と、このハウジング210の上面を覆う形で設けられた、生体が横臥するに十分な寸法を有するテーブル部220とを備え、ハウジング210内には高周波発生部400(図17、図20参照)その他の部材が備え付けられている。
ハウジング210の底面には、図16〜図18)に示すように、四隅に治療用ベッド本体200を移動容易にする車輪211が取り付けられ、また、図16〜図19に示すように、平面視で好ましくは均等な4か所に治療用ベッド本体200の位置固定を行う固定部材212が配置されている。固定部材212は、例えば螺合構造をなし、貫通ネジを回転することで治療用ベッド本体200を昇降可能にしている。
治療用ベッド本体200は制御部100側を生体の頭側とし、表示部102の画面を見ながら医者が生体に問診しやすいようにしている。すなわち、図16の右側を頭部側とし、反対側を足部側とし、頭部側から見て左方(表示部102の表示面側)を手前側とする。
ハウジング210には、手前側中央に高周波治療装置の電源をオン、オフするメインスイッチ2101が配置され、かつその近傍に電圧メータ2102及び電流メータ2103が配置され、手前側を含む適所に所望サイズの放熱用等の開口が形成されているとともに、その開口に金網カバー2104が張られている。
上記上部電極部600は、円盤状の上部電極601と、この上部電極601を支えるコ字型のアーチ部602とを備え、上記上部電極601はアーム部603を介して上記アーチ部602に取り付けられている。アーム部603は伸縮自在であり、押圧することにより最大15cmまで縮むようになっている。上記コ字型のアーチ部602は、一方の脚の中間部が切離部6021より切り離し可能になっており、また他方の脚の中間部は回動部6022において回転可能に構成されている。従って切離部6021において切り離し、回動部6022を軸としてアーチ部602を回転させることにより、図16に2点鎖線で示す様に、上部電極601をテーブル部220上方から外すことができる。
上記治療用ベッド本体200に設けられた上記下部電極301は円盤状をしており、テーブル部220の中央や頭部側位置に穿設された円孔221に面一状に嵌挿されている。この下部電極301と上記上部電極601により横臥患者を挟んで、これら下部電極301と上記上部電極601とで構成される対向電極間に患者の患部を安定的に位置させるようにしている。上記上部電極601は、上記アーチ部602を経て下部電極301と電気的に接続されており、また上部電極601は接地されている。下部電極301及び上記上部電極601の周りにアーチ部602でアース電位空間を形成することで、下部電極301からの電気力線の地表への発散を防ぎ、対向電極間における電界分布の均一化を図っている。
なお、下部電極301及び上記上部電極601の対向面側の表面には、いずれも形状が変化する弾力性の冷却用パッド306,307が貼付されている。またこれら冷却用パッド306,307へは配水用パイプが接続されている。
ハウジング210内には、頭部側に設けられた所定の高周波電力を出力する高周波発生部400と、テーブル部220を昇降する昇降機構230と、足部側に設けられた冷水タンク308及び温水タンク309を備える。冷水タンク308は冷却用パッド306及び307に配水パイプ及びチラー310(図17参照)を介して室温の水を循環供給するものであり、温水タンク309は冷却用パッド306及び307に体温程度の温水を循環供給し、それぞれ送水ポンプ3081,3091が備えられている。配水パイプを途中で合流させ、その手前に一方向の弁を入れておけば冷水ポンプと温水ポンプとの駆動を切り替えるのみで温水、冷水の切り替えが可能となる。患部への加熱開始当初は、冷却用パッド306及び307に生体の体温程度の温水を供給する。加熱開始より所定時間経過後には、患部の温度上昇を抑制するため、冷却用パッド306及び307に対して冷水を供給する。
昇降機構230は、ハウジンブ210の底面に載置されたシリンダ基板232と、シリンダ基板232の2箇所から立設された油圧シリンダ233,244と、油圧シリンダ233,244の上端側に載置された昇降板231とから構成されている(例えば最大15cmの昇降が可能である)。また、昇降機構230には、昇降板231を水平状態に保持したまま昇降させる平行保持機構が備えられている。平行保持機構は、ハウジング210の底面の2箇所から立設されたガイド235,236と、昇降板231の裏面2箇所から下方向に接続されたラック237,238と、両側にピニオン239,240を備え、ピニオン239,240を介してラック237,238と接続された連結アーム241と、連結アーム241をガイド235,236の略中間位置で回転可能に固定する固定部材242,243とから構成されている。連結アーム241は、ピストンロッド2331,2341が同一の高さ位置を保ちつつ昇降するように同期移動を行わせるものである。両油圧シリンダ233,234が同一の油圧であっても、患者を載せた状態での油圧シリンダ233,234への荷重の相違からピストンロッド2331,2341の高さ位置が微妙に異なり、昇降板231が水平に昇降できない可能性がある。そこで、ピストンロッド2331,2341が同一高さ位置を保持して移動させるべく連結アーム241を設けている。
昇降板231の上面側の適所であって、荷重が等配分しうる複数個所、例えば昇降板231の4隅及び中間よりやや足側の位置の幅方向両側の計6箇所には連結部材245が立設されており、連結部材245の上端にテーブル部220が接続されている。また、円孔221の中心位置に相当する昇降板231の位置にも連結部材245が立設され、下部電極301を連結支持している。下部電極301と連結部材245との連結部にはユニバーサルジョイントが介在されており、下部電極301のみ上下運動可能である。
下部電極301をテーブル部220より高くすることでテーブル部220と足部との密着度が確保される。油圧ユニット245は、公知のものが採用されており、油タンクに貯蔵された油を所定の圧力で油圧シリンダ233,234に供給するポンプと、油圧バルブとを備え、ポンプを駆動させてテーブル部220の高さを調節する。
昇降板231の平行保持作用を説明すると、昇降板231によりラック237,238が上昇すると、ピニオン239,240が回転し、連結アーム241が回転する。この連結アーム241の回転により両ピストンロッド2331,2341が同期して移動することになる。従って、昇降板231を水平に維持しつつ昇降させることができる。
図20は、上記の上部電極601と下部電極301の間に高周波電力を供給する回路構成を示すブロック構成図であり、互いに接続された制御部100と高周波発生部400とを有し、高周波発生部400は、電源回路401、高周波発生回路402、整合回路403及び高周波電力計404を備えている。電源回路401は、高周波発生回路402に所定レベルの電力を供給する。高周波発生回路402は、自励発振方式により、例えば8MHzで、1KW程度の高周波電力を発生する。高周波電力計404は、対向電極への入射電力と対向電極からの反射電力を検出し、あるいは出力電力と入射電力とから負荷側に供給される供給電力を得て、対向電極側に供給される高周波電力を測定する。高周波電力計404の計測値は、制御部100に入力され、表示部102に表示される。
整合回路403は、可変コンデンサからなり、この可変コンデンサの容量を調節して出力インピーダンスを変化させることにより、高周波発生回路402と対向電極間側すなわち負荷側とのインピーダンス整合を行う。制御部100は可変コンデンサに対する調整量から負荷側の容量成分を知ることができる。
断層写真107は、CT(Computer Tomography)スキャナーによるX線写真やMRI(Magnetic Resonance Imaging)による生体組織の写真である。写真の濃度は、患部500を含む断層面の密度(デンシティ)に対応するものである。
カメラ108はCCD(Charge−Coupled Device:固体撮像素子)が配列されたエリアセンサ等で構成され、患者毎の患部が含まれている断層写真107を撮像するものである。撮像された画像信号は電気信号に変換された後、アンプ109を介して制御部100へ導かれ、RAM105に濃度情報D(i,j)として記憶される。ここで、(i,j)は、断層面各部の位置に対応するRAM105のアドレスを示し、濃度は後述する演算精度に好ましい所定ビット数、例えば8ビット階調を有する。
なお、各患者の濃度情報D(i,j)が、例えば通信手段を介して伝送されてくる場合、あるいは外部メモリから取り込まれる場合には、カメラ108に代えてインターフエースを用いて受信すればよい。
ROM106は、制御部100の各種機能を実現するためのプログラム及び演算式乃至はテーブル、又処理に必要な各種データを記憶している。また、このROM106は、負荷側の容量成分の初期値C0、対向電極の形状と離間距離から得られる電界分布モデルK(i,j)、患部500の断層面の任意の位置における初期分布インピーダンスq0(i,j)を記憶している。
電界分布モデルK(i,j)及び初期分布インピーダンスq0(i,j)としては対向電極間の寸法及び均一誘電対象物を介在させた状態で予めシミュレーションを実行して算出されたものが採用可能である。
制御部100は、整合回路403の可変コンデンサの調整量から負荷側の容量成分Cを算出する容量算出部110と、患部500を含む断層面上の任意の位置における分布インピーダンスの変化分Δq(i,j)を算出する分布インピーダンス算出部111と、患部500を含む断層面上の任意の位置における温度分布の変化分ΔT(i,j)を算出する患部温度算出部112と、高周波発生回路402からの出力電力を制御する高周波制御部113とからなる。
容量算出部110は、対向電極間の生体の温度変化に伴って変動する対向電極間の容量成分Cを整合回路403の可変コンデンサの調整量から算出する。分布インピーダンス算出部111は、操作部101を介して設定された患部500の断層面の位置(i,j)に対する分布インピーダンスq(i,j)を初期分布インピーダンスq0(i,j)と分布インピーダンスの変化分Δq(i,j)とから算出する。
患部温度算出部112は、分布インピーダンス算出部111により算出された分布インピーダンスの変化分Δq(i,j)から、分布インピーダンスq(i,j)と分布温度T(i,j)との相関関係に基づいて、温度分布の変化分ΔT(i,j)を求める。
ROM106は、上記の分布インピーダンスの変化分Δq(i,j)と温度分布の変化分ΔT(i,j)との関係をテーブル形式で記憶している。患部温度算出部112は、ROM106を参照することにより、分布インピーダンスの変化分Δq(i,j)から分布温度の変化分ΔT(i,j)を読み出し時間軸上にグラフ表示する。
高周波制御部113は、分布インピーダンスの変化分Δq(i,j)が所定の値となるように、高周波発生部400が出力する高周波電力量の調整を行い、乃至は間欠的な供給制御を行う。患部500の分布インピーダンスq(i,j)は、初期分布インピーダンスq0(i,j)に分布インピーダンスの変化分Δq(i,j)を加えることにより得られる。
従って、分布インピーダンスq(i,j)の値を目標値にするためには、負荷側の容量成分Cを、分布インピーダンスq(i,j)の目標値に対応する値に換算することにより、分布インピーダンスq(i,j)を制御要素とすることができる。ROM106は、分布インピーダンスq(i,j)に対する高周波発生回路402の出力電力を対応づけて記憶している。
また、高周波制御部113は、目標とする分布インピーダンスが設定されると、目標とする分布インピーダンスに対応する高周波発生回路402の出力電力量をROM106から読み出すことにより高周波発生回路402の出力電力量を決定し、高周波発生回路402を制御する。
特開2005−131033号公報(段落(0022)、(0023)、図1〜図4)
しかし、このような従来の温熱治療装置の図20に示す電気回路のうちのこの発明に係る要部を説明するための等価回路は、図21のようになり、高周波発生回路402から出力される電力が高周波電力であるため高周波発生回路402から対向電極301,601に至る途中に第1、第2分布インピーダンスq1、q2が発生するようになる。
その結果、この第1、第2分布インピーダンスq1、q2においても電圧降下V2,V3が生じることになり、生体10を含む負荷側の分布インピーダンスqに発生する電圧V1は、高周波発生回路402の出力電圧V4より、第1、第2分布インピーダンスq1、q2による電圧降下V2,V3分低い電圧、すなわちV4−(V2+V3)となり、高周波発生回路402の出力電圧V4と等しくならないという課題があった。
本発明の目的は、負荷側に供給される高周波電流を検出し、生体に加わる電圧を正しく知ることによって、生体が変化、又は入れ替わっても、生体に加わる電圧を知ることができるようにして、適切な治療ができる温熱治療装置を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明の請求項1に係る温熱治療装置は、
所定の高周波で発振する高周波発振器と、
支持部材に取り付けられて、生体の患部を両側から挟み込むための一対の対向電極を有し、前記高周波発振器からの高周波電力を受けて、前記患部と協働して共振回路を形成する高周波電力被供給手段と、
該高周波電力被供給手段に前記高周波発振器から供給される高周波電力を電流を変化させることで制御する電流制御手段と、
前記電流制御手段からの出力に基づいて、前記高周波発振器から前記高周波電力被供給手段への高周波電力の入射量を検出する入射量検出手段と、
前記高周波電力被供給手段に供給された高周波電力のうち反射されて前記高周波発振器に戻る反射量を検出する反射量検出手段と、
同調手段と、を備え
前記同調手段は、前記高周波電力被供給手段と共に共振回路を構成し、共振が取れたとき、前記高周波発振器から出力される高周波電力が効率よく前記高周波電力被供給手段に供給されることを特徴としている。
本発明の請求項1に係る温熱治療装置がこのような構成を有することで生体に加えられる電流の大きさを知ることができるので、生体が変化、又は入れ替わってもその状態に合った高周波電流を供給でき、治療の管理が容易になる。
また、本発明の請求項2に係る温熱治療装置は、
前記請求項1記載における一対の対向電極の外側に位置し、かつその一対の対向電極に対し平行に延びる第1遮蔽部と、
該第1遮蔽部から直交方向に延びる第2遮蔽部と
からなる遮蔽部材が設けられていることを特徴としている。
本発明の請求項2に係る温熱治療装置がこのような構成を有することで、一対の対向電極間からの電気力線の漏れを防止できるので、生体の患部を効率よく加熱することができる。
また、本発明の請求項3に係る温熱治療装置は、
前記請求項2記載における第1及び第2遮蔽部の幅寸法が、前記一対の対向電極の寸法より大きく設定されていることを特徴としている。
本発明の請求項3に係る温熱治療装置がこのような構成を有することで、一対の対向電極間からの電気力線の漏れを防止できるから、生体の患部を効率よく加熱することができる。
また、本発明の請求項4に係る温熱治療装置は、
前記請求項1における同調手段は、50〜340PFの静電容量の変化範囲を有する可変容量コンデンサであることを特徴としている。
本発明の請求項4に係る温熱治療装置がこのような構成を有することで、入手容易な可変容量コンデンサを使用することができて安価に得ることができる。
また、本発明の請求項5に係る温熱治療装置は、
前記請求項1における同調手段は、前記高周波発振器の出力端側に並列接続された可変容量コンデンサと、前記高周波発振器から前記一対の対向電極までの間に発生するインダクタンス成分及び浮遊容量成分とを少なくとも含むように構成されていることを特徴としている。
本発明の請求項5に係る温熱治療装置がこのような構成を有することで、容易に共振周波数に設定することができる。
また、本発明の請求項6に係る温熱治療装置は、
前記請求項1における同調手段は、前記一対の対向電極に挟まれる前記患部に流れる高周波電流を所望の大きさに設定できる電流調整手段であることを特徴としている。
本発明の請求項6に係る温熱治療装置がこのような構成を有することで、所望の大きさの高周波電流を患部の状態に合わせて確実に与えられるので、治療の効果があげられる。また、その周囲の正常細胞の温度も上げられ、免疫力を高められる。
また、本発明の請求項7に係る温熱治療装置は、
前記請求項6記載における電流調整手段は、電流計を備え、高周波電流の大きさを所望な値に調整する機能を有することを特徴としている。
本発明の請求項7に係る温熱治療装置がこのような構成を有することで、電流の調整量の変化を見ながら高周波電流の大きさを決められるので、容易に患部の温度を所望に、かつ確実に上げることができる。
また、本発明の請求項8に係る温熱治療装置は、
前記請求項7記載における電流の大きさを所望な値に調整する機能は、連続的又は間欠的に高周波電力を変化させることを特徴としている。
本発明の請求項8に係る温熱治療装置がこのような構成を有することで、高周波電流の大きさを目視によって連続的に調整できるので、患部及びその周囲の加温による温度の調整の管理を容易に行える。また、連続的に電流を変化させるのに比べて間欠的に変えられるようにすることによって、瞬間的に電流を大きくでき、患部の温度を瞬間的に大きく設定できるので、悪い細胞を死滅させるのに非常に有効である。
また、本発明の請求項9に係る温熱治療装置は、
前記請求項1記載における高周波電力の照射強度は、前記一対の対向電極の中心から半径略1mの点で略0.1mw/cm2に設定され、かつ前記一対の対向電極の中心部において略10mw/cm2に設定されていることを特徴としている。
本発明の請求項9に係る温熱治療装置がこのような構成を有することで、高周波電力の照射範囲を略直径2mとし、その中央部を最高の照射強度のポイントに設定することにより、有効な高周波電力の照射を得ることができる。
また、本発明の請求項10に係る温熱治療装置は、
前記請求項8記載における前記高周波電力被供給手段に間欠的に供給される高周波電力の発生間隔は、前記患部照射範囲全体の温度が略均一的になった時のタイミングに合わせてオフし、その所定時間後に再度前記高周波電力を発生させることを特徴としている。
本発明の請求項10に係る温熱治療装置がこのような構成を有することで、患部に対する高周波電力の照射範囲全体の温度が略均一になり温度上昇の範囲が広範囲にわたって一様に上げられるので、瞬間的に高周波電流の電力が照射されても患部の周囲に熱が放散した後なので、問題なく安全な温熱治療を行うことができ、高い治療効果を期待できる。
また、本発明の請求項11に係る温熱治療装置は、
請求項10記載における前記高周波電力被供給手段に間欠的に供給される高周波電力の出力間隔は、前回の高周波電力による前記患部の温度上昇が停止するまでのタイミングであることを特徴としている。
本発明の請求項11に係る温熱治療装置がこのような構成を有することで、患部の照射範囲全体が、瞬間的に高い温度の高周波電力によって照射されても照射がオフされて患部の周囲に熱が放散した後なので、再度高周波電力を照射しても問題なく安全な温熱治療を行うことができ、高い治療効果を期待できる。
また、本発明の請求項12に係る温熱治療装置は、
前記請求項1記載の温熱治療装置は、前記患部の温度が必要な温度に上昇する前に、又は必要な照射時間前に作動を中断する機能を有することを特徴としている。
本発明の請求項12に係る温熱治療装置がこのような構成を有することで、患者が無理せずに照射を受けることができる。
また、本発明の請求項13に係る温熱治療装置は、
前記請求項2記載の第1及び第2遮蔽部は、周方向に回動可能にリング状に結合されると共に、その内周面の対向する面には、前記対向電極が位置せしめられ、かつその対向電極が前後方向に移動可能に設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項13に係る温熱治療装置が、このような構成を有することで、アーチ部を回動させるだけで対向電極の向きを所望の方向、例えば上下、又は左右方向に容易に変えることができ、生体の患部に合った向きに適切にセットすることができる。
本発明によると、負荷側に供給する電流を検出し、かつ制御するようにしたので、生体に熱的負担を与えることなく、適切な温熱管理の下で温熱治療を行うことができる温熱治療装置を提供することにある。
温熱治療装置の対向電極間に高周波電力を供給する本発明の第1実施例による電気回路のブロック構成図である。 図1の電気回路の等価回路図である。 第1実施例の電気回路による高周波電力の供給に対する生体の温熱変化を説明する示す図で、(A)は高周波電力の照射を説明する図、(B)は(A)の患部500と正常組織501の温度上昇を説明する図、(C)は(B)を温度T1で横方向に切ったときの平面図である。 温熱治療装置の対向電極間に高周波電力を供給する本発明の第2実施例による電気回路のブロック構成図である。 第2実施例の電気回路による高周波電力の供給に対する生体の温熱変化を説明する図である。 温熱治療装置の対向電極間に高周波電力を供給する本発明の第3実施例による電気回路のブロック構成図である。 第3実施例の電気回路による高周波電力の供給に対する生体の温熱変化を説明する図である。 温熱治療装置の対向電極間に高周波電力を供給する本発明の第4実施例による電気回路のブロック構成図である。 第4実施例の電気回路による高周波電力の供給に対する生体の温熱変化を示す図である。 アーチ部の変形例を示す斜視図である。 アーチ部の他の変形例を示す斜視図である。 患部中心からの距離と対向電極間に供給される高周波電力との関係による生体の温度変化を示す測定結果図である。 アーチ部をリング状にした構成の本発明による他の実施例を示す説明図である。 図13の状態からアーチ部を90度回転させたときの状態を説明する図である。 アーチ部が図13の状態の時に生体を第1、第2対向電極間で挟み込んだ状態を説明する図である。 従来の温熱治療装置の構成を示す外観斜視図である。 図16のA−A線に沿う断面図である。 図16のB−B線に沿う断面図である。 図16のC−C線に沿う断面図である。 温熱治療装置の対向電極間に高周波電力を供給する従来の電気回路のブロック構成図である。 その電気回路の等価回路図である。
以下、本発明の各実施の形態を対応する図面に基づいて説明する。図1は、本発明の温熱治療装置において、生体を挟む対向電極間に供給する高周波電流を治療状態に応じて制御する電気回路を示すブロック構成図であり、前記図20に示した従来の電気回路のブロック構成図と同様に、制御部100及び高周波発生部400を有している。
そして、本発明の温熱治療装置の主な構成は、図16〜図19に示した従来の温熱治療装置の構成自体の多くをそのまま用いるが、異なる部分についてはその都度以下に説明する。
なお、本発明は、高周波発生部400と、これに接続された一対の対向電極301,601による高周波電力被供給手段と、制御部100と、電圧を電流に変換する電圧/電流変換回路405と、この電圧/電流変換回路405で決定された電流を出力する電流源410と、その電流源410から出力される電流を検出し表示するモニター用電流計406によって構成されている。また、整合回路403は同調手段を構成し、高周波電力計404は入射量検出手段と反射量検出手段とを備えている。
制御部100は容量算出部110と、分布インピーダンス算出部111と、患部温度算出部112と、高周波制御部113とを備えている。そして、上記制御部100には、操作部101と、表示部102と、出力部103と、撮像部104と、RAM105と、ROM106とが接続されている。撮像部104は断層写真107を撮影するカメラ108と該カメラ108からの電気的出力を増幅するアンプ109とで構成されている。
また、上記高周波発生部400は、電源回路401と、高周波発振器を有する高周波発生回路402と、整合回路403と、高周波電力計404とを備え、この高周波発生部400は上記制御部100と互いに接続されている。そして、高周波発生部400の高周波発生回路402と上部電極601との間には、高周波発生回路400から出力される高周波電力の電圧値に応じて電流値を決める電圧/電流変換回路(電流制御手段)405と、その電流値に応じた電流を一対の電極301,601の間に供給する電流源410(電流制御手段)とが接続され、また電流源410の下流側にはモニター用電流計406(電流制御手段)が接続されている。
図2は、図1の電気回路の等価回路図を示すもので、これは図21に示した前記従来の電気回路の等価回路と、電圧/電流変換回路405と、電流源410と、モニター用電流計406とを有する点で異なる。
以下、本発明の温熱治療装置について作動を説明する。まず、アーチ部602を回動部6022を中心に回動させて、上部電極601やアーチ部602をテーブル部220上方から図16の2点鎖線示の様に外しておき、テーブル部220の上に生体10を横臥させる。
次いで、上記回動部6022を軸としてアーチ部602を回転させて切離部6021を図16の実線示の状態に連結させると共に、生体10を対向電極301,601間に挟んで押圧する。この場合、対向電極301,601に取り付けてある冷却用パッド306,307が弾性変形して、生体10表面を凹凸に沿って確実に密着保持する。
この状態で、まず、高周波発生回路402側の出力側のインピーダンス、すなわち第1、第2分布インピーダンスq1、q2と、上部電極601、下部電極301間のインピーダンスqとの総合的なインピーダンスに対して、高周波発生回路402の出力周波数との間の整合(同調)が取れないときは、モニター用電流計406が電流量を検出し、それを表示するので、それを目視しながら、整合回路403を構成する可変容量コンデンサを操作調整して整合を取ることによって、一対の対向電極301、601間に電流源410から最大電流が供給されるようになる。これによって高周波発生回路402から出力される高周波電力(例えば、8MHzで1000〜1500W程度の電力)を決定する。
なお、この可変容量コンデンサの調整時に流れる高周波電流をモニター用電流計406で読み取りながら、適切な大きさの高周波電流が流れるように調整する。また、電圧/電流変換回路(電流制御手段)405には、リミッター機能が設けられており、電流値の最大値を制限することによって生体10の患部500を例えば、38〜43°Cに加熱し、生体10に危険を及ぼす恐れのある量の大きさの電流が流れることを防止する。なお、この電流供給時に、冷却用パッド306,307に冷水を供給して、生体10の表面が加熱され過ぎないようにする。
図3(A),(B),(C)は上記のようにして、負荷側に連続供給された高周波電力によって加熱された生体10の患部500とその周辺部の正常組織との温度変化を示すもので、高周波電力は生体10の患部500を中心に供給され、その患部500の周辺の正常組織の温度の上昇と共に該患部500の温度が一様にT0まで上げると、その周辺の正常組織に放熱されるが、正常組織のみ熱放散により温度がT1まで低下するが、癌細胞のみ温度はT0から下がらず、死滅する。
第1実施例は、高周波発生回路402の出力電圧を電圧/電流変換器405を介して対応する電流値に変換し、その後、その変換値に基づいて上記の高周波電力を形成する高周波電流を電流源410から連続的に上部電極601、下部電極301間に挟まれた生体10に供給する。その際、高周波発生回路402から出力される周波数が所定の値(例えば、8MHz)に決められているために、生体10が他の生体10に変わってしまうと一対の電極301,601間のインピーダンスが変わり、一対の電極301,601間に流れる電流値が変わってしまう。
そのために、モニター用電流計406が検出表示する一対の対向電極301,601間に流れる高周波電流の大きさを読み取りながら、整合回路403を形成する可変容量コンデンサの容量値を操作調整して整合をとる。この結果、一対の対向電極301,601間に流れる高周波電流を管理できるようになり、適切な温熱管理を容易に行うことができる。
図4は、負荷側に高周波電力を間欠的に供給する本発明の第2実施例を示すもので、電気回路の主な構成は、図1に示す第1実施例と同じであるが、電圧/電流変換回路405の出力端と、電流源410との間にスイッチング回路407を設けている。
そして、このスイッチング回路407のオン、オフ動作の間隔は、操作部101によって設定入力される時間間隔に基づいてパルス幅決定回路(電流制御手段)408によって決められる。その結果、スイッチング回路407は、パルス幅決定回路408の出力パルスのオン、オフによる周期でオン、オフし、一対の対向電極301,601間に高周波電力を間欠的に供給する構成である。
図5は上記の第2実施例の構成によって、例えば8MHZの高周波電流I0の電流を、負荷側に周期t1、例えば1秒間隔で間欠供給したときの高周波電流I(図5(A))と、この高周波電流によって加熱された生体10の患部500の温度変化(図5(B))を示すもので、スイッチング回路(電流制御手段)407がオンされ、高周波電流が供給されたときに温度が所定値T0まで上昇し、その後温度T0まで上がり、オフされ高周波電流の供給が停止されると温度が周囲に拡散することによって低下する正常組織の場合を示している(この時、癌組織は温度T0から低下しない)。
すなわち、高周波電流を常時ではなく、間欠的にオン、オフするので、温熱に対する生体10の負担を低くできる。それゆえに、高周波電流を間欠的に供給することによって、患部500の温度を瞬間的に大きくなるように設定できるので、癌等の細胞に瞬間的に高い温熱を加えることが可能になり、癌等の細胞のみを死滅させるのに非常に有効である。
なお、この第2実施例においても、整合回路403の可変コンデンサを調整して、高周波電力供給側の発振周波数に対して負荷側の分布インピーダンスを含めたインピーダンスが一致するように(または近似するように)調整できるので、負荷側に流れ、検出、表示される電流を電流計406で読み取りながら該電流を調整するにより、生体10の様子を見ながら高周波電流を流すことができるので、必要以上の電流を負荷側に流したりすることを防止することができる。
図6は、負荷側に対する高周波電流の供給を間欠的に行う本発明の第3実施例を示すもので、電気回路の全体構成は、図4に示す第2実施例と略同じであるが、異なる点は、それぞれ異なる波高値の電流を出力する第1、第2電圧/電流変換回路(電流制御手段)405a,405bを設け、この2つの第1、第2電圧/電流変換回路405a,405bを制御部100からの出力で切り替える切替部(電流制御手段)409を備えた構成である。
図7は上記第3実施例の構成によって、負荷側である一対の対向電極301,601に間欠供給される高周波電流のオン、オフ切り替え状態(図7(A))と、その切り替え状態に合わせて変化する高周波電流によって加熱された生体10の温度変化の状態の図7(B)を示すもので、例えば、切替部409で図4の電圧/電流変換回路405と同じ第1電圧/電流変換回路405aが選択されると、図4の電圧/電流変換回路405と同じパルス幅のパルスがパルス幅決定回路408から出力されて、スイッチング回路407を間隔t1で交互にオン、オフさせ、図5に示した同じ状態で生体10の患部500を加熱することができる。
また、切替部409で第1電圧/電流変換回路405aより2倍の振幅値に変換する第2電圧/電流変換回路405bが選択されると、この選択に同期して制御部100がパルス幅決定回路408のパルス幅をt1からt1/2に変更させ、このパルス幅のパルスがスイッチング回路407をオン、オフさせると共に、オフ時間をt1からt2に変更させる。この結果、図7に示すように、上記第1電圧/電流変換回路405aの選択時(図4参照)より、振幅値が2倍、パルス幅が1/2の高周波電流を間欠的に負荷側に供給し、この高周波電流に対応して生体10を加熱することができる。このようにスイッチング回路407を駆動するパルスのパルス幅を短くし、電圧/電流変換回路405bで波高値を大きくすることによって患部500をより集中的に加熱することができる。
なお、この第3実施例においても、整合回路403の可変コンデンサを調整して、高周波電力供給側の発振周波数に対して負荷側の分布インピーダンスを含めたインピーダンスが一致(または近似)するように調整できる。この結果、負荷側に流れ、検出、表示される電流をモニター用電流計406で読み取りながら該電流を調整するにより、生体10の様子を見ながら高周波電流を流すことができるので、必要以上の電流を負荷側の生体10に流すことを防止することができる。
図8は、負荷側に対する高周波電流の供給を間欠的に行う本発明の第4実施例を示すもので、鋸波発生回路(電流制御手段)411から周期t1で繰り返し出力される鋸波波状の出力電圧V0(図9の三角波)に高周波発生回路402からの高周波出力を重畳回路(電流制御手段)412で重畳(重畳状態は図示せず)させ、その出力を電圧/電流変換回路405を介して電流源410に供給する。
そして、この電流源410から出力された高周波電流を一対の対向電極301,601によって挟まれた生体10に供給する。その結果、図9に示すように、上記第2、第3実施例の矩形波パルスで生体10を加熱するよりも、高周波電流がゆっくり変化するので、生体10の加熱もゆっくり間欠的に加熱できる。
なお、この第4実施例においても、整合回路403の可変コンデンサを調整して、高周波電力供給側の発振周波数に対して負荷側の分布インピーダンスを含めたインピーダンスが一致(または近似)共振するように調整できる。この結果、負荷側に流れる電流を検出、表示するモニター用電流計406で読み取りながら該電流を調整するにより、生体10の様子を見ながら高周波電流を流すことができるので、必要以上の電流を負荷側の生体10に流すことを防止することができる。
図10は、本発明の温熱治療装置に用いられているコ字型のアーチ部602の変形例を示すもので、コ字型両脚部の中間部より先端部を第1遮蔽部602a、残りの脚部を連結部で連結したコ字型部を第2遮蔽部602bとする。そして、第2遮蔽部602bの幅を鎖線示602cのように広く、すなわち、一対の対向電極301,601の径よりも寸法を大とする、あるいは、図11に示すように、第1遮蔽部602aの先端部を互いに向い合せに直角に折り曲げて折り曲げ片602dを形成して、ハウジング200を抱え込むように構成したものである。
このような構成により、対向電極からの電界の漏れを防ぎ、また対向電極との間に形成される静電容量を増加させることができ、対向電極間に今まで以上に高周波電流を供給することができる。例えば、アーチ部602の幅40cmを従来品に対して30cm広げて、70cmにすることによって、静電容量として190pF増大することができる。
またこれによって、加熱時の高周波電流を多く対向電極301,601間に供給することが可能になり、加熱効率を高めることができる。さらには、生体10の患部500の周囲をより広く効率よく加熱することができる。
この結果、図12に示すように、図10、図11のコ字型のアーチ部602a,602bを用いると、対向電極の中心(生体10の患部500の中心)における電気力線の照射強度を10(mW/cm2)程度に設定すると、生体10の患部500を中心として100cm近辺まで0.1(mW/cm2)として有効となる範囲が示されている(特性曲線A)。
これに対し、図12中の特性曲線B,C,Dは、他社製品によるもので、漏れが大きいため、特性曲線Aよりも照射強度を大きく設定しなくてはならない。すなわち漏れが大きいことを示している本発明によるものは、より低い照射強度で他社製品と同様の性能を得られることが示されている。
また、上記実施例ではアーチ部602を図10に示す如くコ字型に、又は図11に示す如く一対の第1遮蔽部602aの先端部を直角に内側に折り曲げ、空隙Gを挟んで互いに向い合せる形状としたが、この実施例としては、図13、図14に示すアーチ部602’の如く、図11に示すように、折り曲げ片602dの先端部を連結して空隙Zのないリング状に形成し、このアーチ部602’を図示しない支持部材に取り付け、アーチ部602’を支持部材に対し、または支持部材とともに中心軸Zを中心にX方向(又はY方向)に、90度回転可能に構成している。
また、そのアーチ部602’の内側対向面には一対の第1、第2対向電極601,301を移動可能に取り付け位置せしめ、その第1、第2対向電極601,301を外部操作によって回転中心Aに向かって変位させ、対向する第1、第2対向電極601,301で生体10を挟み込み、又はその逆方向、すなわち遠ざける方向に移動せしめる駆動部701,702を設けている。
すなわち、図15に示すように治療用ベッド本体200上に生体(患者)10を仰向けに位置せしめ、遮蔽部602eに設けられた駆動部701によって第1対向電極601を、下方に向けて降下せしめると共に、前記遮蔽部602eに対向する遮蔽部602fに設けられた駆動部702によって第2対向電極301を上方に向けて移動せしめ、第1対向電極601と第2対向電極301との間に生体10を挟み込む。
次に、治療用ベッド本体200上に生体10を横向きに位置せしめた場合には、アーチ部602’を図14に示すようにY方向(又はX方向)に向けて90度回転せしめることによって、生体10を第1、第2対向電極601,301によって横方向から挟み込むことが可能になる。このようにアーチ部を回転可能な構造にすることによって1台の温熱治療装置によって2種類の治療が可能になる。なお、上記回転角度は90度に限らず、挟み込む角度なら何度でも良いことは言うまでもないことである。
以上説明したように、本発明の請求項1に係る温熱治療装置は、一対の対向電極間に供給する電流を検出し、かつ制御するので、生体の患部及び周辺を最適な温度に加熱することができ、熱の管理を容易に行うことができる。それによって、生体に与える熱的負担を少なくすることができる。
また、本発明の請求項2、3に係る温熱治療装置は、一対の対向電極間からの電気力線の漏れを有効に抑制することができるから、生体の患部を効率よく加熱することができる。
また、本発明の請求項4に係る温熱治療装置は、入手可能な可変容量コンデンサを使用することができて安価に得ることができる。
また、本発明の請求項5に係る温熱治療装置は、容易に共振周波数に設定することができるので、生体の患部を効率よく加温熱することができる。
また、本発明の請求項6に係る温熱治療装置は患部の状態に合わせて確実に所望の大きさの高周波電流を患部及びその周囲に流すことができ、患部の温度を確実に上げられ治療の効果があげられる。また、その周囲の正常細胞の温度も上げられ、免疫力が高められる。
また、本発明の請求項7に係る温熱治療装置は、電流の調整量の変化を見ながら容易に患部の温度を所望の温度に確実に温熱することができる。
また、本発明の請求項8に係る温熱治療装置は、電流の調整によって高周波電力の大きさを連続的に変えられるので、患部の温熱の調整が容易にできる。また、連続的に電流を変化させるのに比べて間欠的に変えられるようにすることによって、瞬間的に電流の大きさを大きくできる。すなわち、患部の温度を瞬間的に大きく設定できるので、悪い細胞を死滅させるのに非常に有効である。
また、本発明の請求項9に係る温熱治療装置は、高周波電力の照射範囲を略直径2mとし、その中央部を最高の照射強度のポイントに設定することにより、有効な温熱を得ることができる。
また、本発明の請求項10、11に係る温熱治療装置は、患部の照射範囲全体の温度が略均一になった温度上昇の範囲が広範囲にわたって一様になるので、瞬間的に高い温度の高周波電力が照射されても患部の周囲に熱が放散した後なので、問題なく安全な温熱治療を行うことができ、高い治療効果を期待できる。
また、本発明の請求項12に係る温熱治療装置は、患部の温度が異常に高くなり患部の細胞に悪影響を与えることを防止することができる。
また、本発明の請求項13に係る温熱治療装置は、アーチ部がリング状なので、アーチ部を回動させるだけで、生体を対向電極の間に上下方向からでも左右方向からでも挟むことができる。
10 生体、100 制御部、101 操作部、102 表示部、103 出力部、104 撮像部、105 RAM、106 ROM、107 断層写真、108 カメラ、200 治療用ベッド本体、109 アンプ、301 下部電極、601 上部電極、400 高周波発生部、401 電源回路、402 高周波発生回路、403 整合回路、404 高周波電力計、405,405a、405b 電圧/電流変換回路、406 モニター用電流計、407 スイッチング回路、408 パルス幅決定回路、409 切替部、410 電流源、411 鋸波発生回路、412 重畳回路、500 患部

Claims (13)

  1. 所定の高周波で発振する高周波発振器と、
    支持部材に取り付けられて、生体の患部を両側から挟み込むための一対の対向電極を有し、前記高周波発振器からの高周波電力を受けて、前記患部と協働して共振回路を形成する高周波電力被供給手段と、
    該高周波電力被供給手段に前記高周波発振器から供給される高周波電力を電流を変化させることで制御する電流制御手段と、
    前記電流制御手段からの出力に基づいて、前記高周波発振器から前記高周波電力被供給手段への高周波電力の入射量を検出する入射量検出手段と、
    前記高周波電力被供給手段に供給された高周波電力のうち反射されて前記高周波発振器に戻る反射量を検出する反射量検出手段と、
    同調手段と、を備え
    前記同調手段は、前記高周波電力被供給手段と共に共振回路を構成し、共振が取れたとき、前記高周波発振器から出力される高周波電力が効率よく前記高周波電力被供給手段に供給されることを特徴とする温熱治療装置。
  2. 前記請求項1記載における一対の対向電極の外側に位置し、かつその一対の対向電極に対し平行に延びる第1遮蔽部と、
    該第1遮蔽部から直交方向に延びる第2遮蔽部と
    からなる遮蔽部材が設けられていることを特徴とする温熱治療装置。
  3. 前記請求項2記載における第1及び第2遮蔽部の幅寸法が、前記一対の対向電極の寸法より大きく設定されていることを特徴とする温熱治療装置。
  4. 前記請求項1における同調手段は、50〜340PFの静電容量の変化範囲を有する可変容量コンデンサであることを特徴とする温熱治療装置。
  5. 前記請求項1における同調手段は、前記高周波発振器の出力端側に並列接続された可変容量コンデンサと、前記高周波発振器から前記一対の対向電極までの間に発生するインダクタンス成分及び浮遊容量成分とを少なくとも含むように構成されていることを特徴とする温熱治療装置。
  6. 前記請求項1における同調手段は、前記一対の対向電極に挟まれる前記患部に流れる高周波電流を所望の大きさに設定できる電流調整手段を有することを特徴とする温熱治療装置。
  7. 前記請求項6記載における電流調整手段は、電流計を備え、高周波電流の大きさを所望な値に調整する機能を有することを特徴とする温熱治療装置。
  8. 前記請求項7記載における電流の大きさを所望な値に調整する機能は、連続的又は間欠的に高周波電力を変化させることを特徴とする温熱治療装置。
  9. 前記請求項1記載における高周波電力の照射強度は、前記一対の対向電極の中心から半径略1mの点で略0.1mw/cm2に設定され、かつ前記一対の対向電極の中心部において略10mw/cm2に設定されていることを特徴とする温熱治療装置。
  10. 前記請求項8記載における前記高周波電力被供給手段に間欠的に供給される高周波電力の発生間隔は、前記患部照射範囲全体の温度が略均一的になった時のタイミングに合わせてオフし、所定時間後に再度前記高周波電力を発生させることを特徴とする温熱治療装置。
  11. 請求項10記載における前記高周波電力被供給手段に間欠的に供給される高周波電力の出力間隔は、前回の高周波電力による前記患部の温度上昇が停止するまでのタイミングであることを特徴とする温熱治療装置。
  12. 前記請求項1記載の温熱治療装置は、前記患部の温度が上昇する前に作動を中断する機能を有することを特徴とする温熱治療装置。
  13. 前記請求項2記載の第1及び第2遮蔽部は、周方向に回動可能にリング状に結合されると共に、その内周面の対向する面には、前記対向電極が位置せしめられ、かつその対向電極が前後方向に移動可能に設けられていることを特徴とする温熱治療装置。

JP2013247865A 2013-11-29 2013-11-29 温熱治療装置 Pending JP2015104513A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013247865A JP2015104513A (ja) 2013-11-29 2013-11-29 温熱治療装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013247865A JP2015104513A (ja) 2013-11-29 2013-11-29 温熱治療装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015104513A true JP2015104513A (ja) 2015-06-08

Family

ID=53435019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013247865A Pending JP2015104513A (ja) 2013-11-29 2013-11-29 温熱治療装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015104513A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101584772B1 (ko) * 2015-09-17 2016-01-12 주식회사 폰바이칼 온열 치료 장치
CN109925594A (zh) * 2019-01-11 2019-06-25 揭阳市榕城区中心医院 一种电化学针阵加热设备及其控制方法
CN111298297A (zh) * 2020-03-21 2020-06-19 安徽兆立普医疗器械有限公司 一种高频振荡亚高温热疗的康复仪

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101584772B1 (ko) * 2015-09-17 2016-01-12 주식회사 폰바이칼 온열 치료 장치
CN109925594A (zh) * 2019-01-11 2019-06-25 揭阳市榕城区中心医院 一种电化学针阵加热设备及其控制方法
CN111298297A (zh) * 2020-03-21 2020-06-19 安徽兆立普医疗器械有限公司 一种高频振荡亚高温热疗的康复仪

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11272904B2 (en) Ultrasound focusing using a cross-point switch matrix
CN102204077B (zh) 相移型逆变电路、使用该电路的x射线高压装置、x射线ct装置和x射线摄影装置
US10363084B2 (en) Interdigitation of waveforms for dual-output electrosurgical generators
JP6321085B2 (ja) 神経筋刺激を最小にするための電気外科手術用ジェネレータ
KR101574951B1 (ko) 고강도 집속형 초음파 장치
TW446566B (en) Cell necrosis apparatus
US20080262490A1 (en) Minimal Device and Method for Effecting Hyperthermia Derived Anesthesia
CN109843202A (zh) 非侵入性、均匀和非均匀rf方法以及系统相关应用
AU2014200201A1 (en) Crest-factor control of phase-shifted inverter
JP2015104513A (ja) 温熱治療装置
RU2009101046A (ru) Система неинвазивной нейростимуляции
MX2008010495A (es) Metodo y aparato para el tratamiento de tejido adiposo.
JP2009183708A (ja) 戻り電極モニタリングのためのシステムおよび方法
BR112012021212B1 (pt) Sistema eletrocirúrgico
JP6150995B2 (ja) 医用装置及びx線高電圧装置
US20060206180A1 (en) Apparatus for non-destructive hyperthermia therapy
JP2012223339A (ja) 高周波がん温熱治療装置
AU2015246852A1 (en) High-frequency thermotherapy device
US20220314016A1 (en) Cancer treatment apparatus
KR101396285B1 (ko) 저강도 초음파 관절염 치료기
WO2020262279A1 (ja) 高周波処置装置および高周波処置方法
JP2018139780A (ja) 電気刺激装置
RU2735992C2 (ru) Установка для радиочастотной терапии
KR20180010806A (ko) 치료를 위한 rf 에너지 전달 장치 및 이의 제어방법
TW201410079A (zh) 高周波加熱裝置及其頻率控制方法