JP2015102974A - スイッチ認識制御装置およびこれを備えた電気機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチ操作者に違和感を与えることのない制御対象の動作を実現すること。【解決手段】スイッチ認識制御装置は、1つのスイッチと、スイッチに対する操作を検出するスイッチ操作検出部と、制御対象の動作状態を制御する対象制御部と、を含み、対象制御部は、制御対象の動作状態がオフ状態のときに、スイッチ操作検出部によりスイッチからの出力信号における立ち上がりエッジが検出された場合に制御対象の動作状態をオン状態にし、制御対象の動作状態がオン状態のときに、スイッチ操作検出部によりスイッチからの出力信号における2回目の立ち下がりエッジが検出された場合に制御対象の動作状態をオフ状態にする、スイッチ認識制御装置である。【選択図】 図1

Description

本発明は、スイッチの操作によって制御対象を制御する技術に関する。
従来、電動給水器や給茶機などの装置には、水を連続的に吐出させる際に用いるためのモーメンタリ式の連続給水スイッチが設けられている。同装置では、同スイッチを押す操作が行われたときに給水状態にし、同スイッチを再度押す操作が行われたときに止水状態にするスイッチ認識制御が行われている。すなわち、スイッチの操作を開始する度に発生する信号のオンエッジ検出で動作状態(給水、止水)を反転するものである(図15(a)参照)。また、同装置には、少量の水を吐出するために、押している間だけ給水し、離すと止水する給水スイッチが別途設けられる場合もある。これは、当該給水スイッチの操作開始により検出されるオンエッジで動作状態を給水にし、同スイッチの操作終了により検出されるオフエッジで止水するものである(図15(b)参照)。
また、車内照明についても従来モーメンタリスイッチを用いた切替制御が行われている。例えば車内には、照明の点灯/消灯の切り替える照明スイッチと、ドアを開けたときに車内照明を自動点灯するドア連動動作を切り替えるドア連動動作入/切スイッチと、が設けられている。車内照明が消灯状態の時に照明スイッチが操作されると車内照明が点灯状態となり、再度同スイッチが操作されると消灯状態となる。すなわち、同スイッチが操作された時のオンエッジ検出で照明の動作状態(点灯、消灯)が切り替わるスイッチ認識制御が行われている(図16(a)参照)。
また、ドア連動動作入/切スイッチについても同様に、同スイッチが操作されたときにドア連動動作を「入」状態にし、再度同スイッチが操作されたときに「切」状態にする。すなわち、同スイッチが操作された時のオンエッジ検出で動作状態(ドア連動動作の入/切状態)を切り替えるものである(図16(b)参照)。ドア連動動作の入/切状態は、一般的にはLED(発光ダイオード)等で状態表示される。
また、スイッチ操作による照明切替の技術に関する先行例も存在する(例えば、特許文献1参照)。具体的には、スイッチ操作の継続時間Tを計測し、T≦T1の短時間のスイッチ操作が繰り返される場合は、スイッチ操作が終了する度に照明器具の点灯状態が1段階ずつサイクリックに変更される。例えば、全消灯、主灯100%点灯、主灯60%点灯、主灯30%、主灯消灯、常夜灯点灯、全消灯、・・・などの順である。T1<T≦T2の場合、スイッチ操作が終了する度に照明器具の点灯状態が全消灯と主灯100%点灯の間で交互に変更される。例えば、全消灯、主灯100%点灯、全消灯などの順番である。T2<Tの場合、スイッチが操作される間は、主灯の明るさが無段階で変更される。
特開2009−283368号公報
上述した電動給水器の例のように、スイッチ操作で給水を開始し、再度のスイッチ操作で給水を停止する動作パターンと、スイッチ操作が継続している間だけ給水する動作パターンとを実現するためには、それぞれの動作パターンに対応した2つのスイッチが必要になり、装置構成が複雑化し、コストが増加するという不都合がある。また、給水を開始させる際と同じスイッチ操作(スイッチを押したタイミング)で給水を停止させることになるので、スイッチ操作者に違和感を生じさせる場合がある。
同様に、上述した車内照明の例のように、「照明の点灯/消灯」と「ドア連動動作の入/切」のような別の2つの動作状態をスイッチで切り替えるには、それぞれに対応した2つのスイッチが必要になる。また、照明を点灯させる際のスイッチ操作と同じ操作(スイッチを押したタイミング)で消灯するため、スイッチ操作者に違和感を生じさせる場合がある。
また、特許文献1に記載の先行例では、スイッチ操作者がスイッチから手を離したタイミングに合わせて照明が点灯する場合があり、スイッチ操作者に違和感を生じさせる場合がある。
本発明に係る具体的態様は、スイッチ操作者に与える違和感を軽減することができる制御対象の動作を実現することができる技術を提供することを目的の1つとする。
また、本発明に係る具体的態様は、制御対象における2種類のパターンの動作を1つのスイッチで操作指示することを可能とする技術を提供することを他の目的の1つとする。
また、本発明に係る具体的態様は、2つの制御対象における各動作を1つのスイッチで操作指示することを可能とする技術を提供することを他の目的の1つとする。
本発明に係る一態様のスイッチ認識制御装置は、(a)1つのスイッチと、(b)スイッチに対する操作を検出するスイッチ操作検出部と、(c)制御対象の動作状態を制御する対象制御部と、を含み、(d)対象制御部は、制御対象の動作状態がオフ状態のときに、スイッチ操作検出部によりスイッチからの出力信号における立ち上がりエッジが検出された場合に制御対象の動作状態をオン状態にし、制御対象の動作状態がオン状態のときに、スイッチ操作検出部によりスイッチからの出力信号における2回目の立ち下がりエッジが検出された場合に制御対象の動作状態をオフ状態にする、スイッチ認識制御装置である。
上記構成によれば、スイッチに対する操作に基づく立ち上がりエッジが検出された場合に制御対象の動作状態をオン状態にし、スイッチに対する操作の終了に基づく立ち下がりエッジが2回検出された場合に制御対象の動作状態をオフ状態にするため、スイッチに対する操作開始時にオフ状態となったり操作終了時にオン状態となることがなく、スイッチ操作者に違和感を与えない制御対象の動作を実現することができる。
上記したスイッチ認識制御装置は、(e)スイッチに対する操作の継続時間を計測する操作時間計測部を更に含み、(f)対象制御部は、スイッチ操作検出部によりスイッチからの出力信号における1回目の立ち上がりエッジが検出されたときに操作時間計測部による継続時間の計測を開始し、操作時間計測部により計測された継続時間が所定の閾値以上であれば立ち上がりエッジを検出した出力信号の立ち下がりエッジが検出されたときに制御対象の動作状態をオフ状態にし、継続時間が閾値未満であれば、スイッチ操作検出部によりスイッチからの出力信号における2回目の立ち下がりエッジが検出されたときに制御対象の動作状態をオフ状態にする、ことも好ましい。
上記構成によれば、1つのスイッチで、スイッチ操作する度に制御対象の動作状態のオン/オフを切り替える動作パターンと、スイッチ操作を継続している間だけ制御対象の動作状態をオン状態とする動作パターンと、の両方を行うことが可能となる。また、スイッチに対する操作時にオフ状態となったりスイッチ操作終了時に制御対象がオン状態となることがないため、スイッチ操作者に違和感を与えることがない制御対象の動作を実現することができる。
本発明に係る他の態様のスイッチ認識制御装置は、(a)1つのスイッチと、(b)スイッチに対する操作を検出するスイッチ操作検出部と、(c)第1制御対象の動作状態を制御する第1制御部と、(d)第2制御対象の動作状態を制御する第2制御部と、(e)スイッチに対する操作の継続時間を計測する操作時間計測部と、を含み、(f)第1制御部は、第1制御対象の動作状態がオフ状態の場合において、スイッチからの出力信号が、継続時間が所定の閾値未満の出力信号である2回目の立ち上がりエッジがスイッチ操作検出部により検出されたときに第1制御対象の動作状態をオン状態にし、第1制御対象の動作状態がオン状態の場合において、スイッチ操作検出部によりスイッチからの出力信号における立ち下がりエッジが検出されたときに、操作時間計測部により計測された継続時間が所定の閾値未満であれば第1制御対象の動作状態をオフ状態にし、(g)第2制御部は、第1制御対象の動作状態がオン状態の場合において、スイッチからの出力信号における立ち上がりエッジがスイッチ操作検出部により検出されたときに、操作時間計測部により計測された継続時間が所定の閾値以上であれば継続時間が所定の閾値を越えた時点で第2制御対象の動作状態を切り替える、スイッチ認識制御装置である。
上記構成によれば、第1制御対象の動作状態がオン状態となった後に開始されたスイッチ操作の継続時間が所定の閾値以上か否かによって、第1制御対象の動作状態を制御するか第2制御対象の動作状態を制御するか否かが決定されるため、1つのスイッチで2つの制御対象の動作を制御することができる。また、第1制御対象、第2制御対象とも、スイッチに対する操作開始時にオフ状態となったり、スイッチ操作終了時にオン状態となることがないため、操作者に違和感を与えることがない制御対象の動作を実現することができる。
本発明に係る一態様の電気機器は、上記いずれかのスイッチ認識装置を備えた電気機器である。
上記構成によれば、スイッチ操作者に違和感を与えない動作制御を行う電気機器を実現することができる。
図1は、第1実施形態に係るスイッチ認識制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態に係るスイッチ認識制御装置のマイコンの機能構成を示すブロック図である。 図3は、第1実施形態に係るスイッチ認識制御装置が行うスイッチ認識制御処理の手順を説明するためのフローチャートである。 図4は、スイッチ操作状態と、制御対象の動作状態と、の時系列的な関係と、図3に示すフローチャートとの対応関係を説明するためのタイミングチャートである。 図5は、第2実施形態に係るスイッチ認識制御装置のハードウェア構成を示すフロック図である。 図6は、第2実施形態に係るスイッチ認識制御装置のマイコンの機能構成を示すブロック図である。 図7は、第2実施形態に係るスイッチ認識制御装置が行うスイッチ認識制御処理の手順を説明するためのフローチャートである。 図8は、スイッチ操作状態と、制御対象の動作状態と、タイマーカウント値と、の時系列的な関係と、図7に示すフローチャートとの対応関係を説明するためのタイミングチャートである。 図9は、第3実施形態に係るスイッチ認識制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図10は、第3実施形態に係るスイッチ認識制御装置のマイコンの機能構成を示すブロック図である。 図11は、第3実施形態に係るスイッチ認識制御装置が行うスイッチ認識制御処理の手順を説明するためのフローチャートである。 図12は、第3実施形態に係るスイッチ認識制御装置が行うスイッチ認識制御処理の手順を説明するためのフローチャートである。 図13は、スイッチ操作状態と、第1制御対象および第2制御対象の動作状態と、タイマーカウント値と、の時系列的な関係と、図11および図12に示すフローチャートとの対応関係を説明するためのタイミングチャートである。 図14は、第2制御対象の動作状態をオフ状態、オン状態、オフ状態と切り替える間に第1制御対象の動作状態がオン状態を継続する場合における、スイッチ操作状態と、第1制御対象および第2制御対象の動作状態と、タイマーカウント値と、の時系列的な関係を示すタイミングチャートである。 図15(a)は、従来における、多量の水を吐出するための連続給水スイッチの操作状態と、電動給水器、給茶機などの装置の動作状態との関係を示すタイミングチャートであり、図15(b)は、従来における、少量の水を吐出するための給水スイッチの操作状態と、電動給水器、給茶機などの装置の動作状態との関係を示すタイミングチャートである。 図16(a)は、従来における、照明スイッチの操作状態と、照明の動作状態との関係を示すタイミングチャートであり、図16(b)は、従来における、ドア連動動作入/切スイッチと、ドア連動動作入/切状態との関係を示すタイミングチャートである。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、1回目の立ち下がりエッジとは、制御対象の動作状態がオフ状態の際に、スイッチからの出力信号における立ち下がりエッジが検出された後に初めて検出される立ち下がりエッジを意味する。また同様に2回目の立ち下がりエッジとは、1回目の立ち下がりエッジ後に、再びスイッチからの出力信号における立ち上がりエッジが検出された後に検出される立ち下がりエッジを意味する。また、制御対象の動作状態がオフ、オン、オフというプロセスを経ることを1セットとするならば、この2回目の立ち下がりエッジを検出し、動作状態をオフとした段階で、上記の1セットが終了する。そして以後は、この1セットが繰り返し行われる。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るスイッチ認識制御装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。スイッチ認識制御装置10は、スイッチ20と、マイコン(マイクロコンピュータ)30と、を含んで構成される。マイコン30には、制御対象40が電気的に接続されている。制御対象40としては、電動給水器、給湯器、給茶器、照明器具等が考えられる。
スイッチ20は、指等を触れる操作(押し操作)をすることでオン信号(ハイレベル信号)を、指等を離して非操作とすることでオフ信号(ローレベル信号)を出力するモーメンタリ式のスイッチである。なお、出力される信号によってスイッチ20の操作中か否かをマイコン30が認識できればよいため、スイッチ20の回路構成によっては、押し操作をすることでオフ信号を出力し、手を離して非操作とすることでオン信号を出力するものであってもよい。スイッチ20から出力されたオン/オフ信号はマイコン30に入力される。
マイコン30は、スイッチ20から出力されるオン/オフ信号に基づいて、制御対象40の動作を制御する。マイコン30は、ハードウェア構成として、図示しないCPUと、ROM、RAM等の記憶装置と、を備えている。記憶装置には、後述するスイッチ認識制御処理を実行するための各種プログラムやデータが記憶されている。記憶装置に記憶されているデータとしては、「動作状態フラグ」、「オフエッジ有効フラグ」等が存在する。
「動作状態フラグ」は、制御対象40の動作状態を管理するフラグであり、「動作状態フラグ」がオン(例えば、値「1」)に設定されている場合は制御対象40が動作している状態である(すなわち、制御対象40の動作状態がオン状態である)ことを示し、オフ(例えば、値「0」)に設定されている場合は制御対象40が動作停止状態である(すなわち、制御対象40の動作状態がオフ状態である)ことを示している。
「オフエッジ有効フラグ」は、スイッチ操作で制御対象40の動作状態をオン状態にした後に再度行われるスイッチ操作でオン(例えば、値「1」)にされるフラグであり、スイッチ20の非操作が検出された場合に、制御対象40をオフ状態にすべきか否かを判定するためのフラグである。
図2は、マイコン30の機能構成を示すブロック図である。マイコン30は、機能構成として、スイッチ操作検出部31と、対象制御部32と、を備えている。これらの機能構成は、マイコン30のCPUが記憶装置に記憶されているスイッチ認識制御処理用のプログラムに従って処理を実行することにより実現される。
スイッチ操作検出部31は、スイッチ20から出力されるオン/オフ信号に基づいてスイッチ20の操作状態(操作/非操作)を判定する。スイッチ20に対する1回の操作で、スイッチ20の操作状態は、オフ中(オフ信号受信中、スイッチ操作なし)、立ち上がりエッジ(オン信号の受信開始、スイッチ操作開始)、オン中(オン信号受信中、スイッチ操作中)、立ち下がりエッジ(オフ信号の受信開始、スイッチ操作終了)、オフ中(オフ信号受信中、スイッチ操作なし)という順序で検出される。
対象制御部32は、制御対象40の動作状態がオフ状態の時に、スイッチ20に対する操作の開始(立ち上がりエッジ)が検出された場合に、所定の動作制御信号を制御対象40に供給することによって制御対象40の動作状態をオン状態にする。ここで、例えば制御対象40が電動給水器である場合には、オン状態とは給水状態に対応し、オフ状態とは止水状態に対応する。また、例えば制御対象40が照明器具である場合には、オン状態とは点灯状態に対応し、オフ状態とは消灯状態に対応する。
また、対象制御部32は、制御対象40の動作状態がオン状態となった後に、スイッチ20に対する操作の終了(立ち下がりエッジ)が2回検出された場合(すなわち、制御対象40の動作状態をオン状態としたスイッチ操作が終了した後、再度スイッチ操作があり当該スイッチ操作が終了した場合)、制御対象40の動作状態をオフ状態にする。例えば、制御対象40が電動給水器の場合には、対象制御部32は、電動給水器の電動ポンプに動作制御信号/停止制御信号を送信する。それにより、電動給水器の電動ポンプが運転/運転停止し、電動給水器からの吐出動作と吐出停止動作が制御される。また、制御対象40が照明器具の場合には、対象制御部32は、照明器具の点灯回路に動作制御信号/停止制御信号を送信する。それにより、照明器具の点灯動作と消灯動作が制御される。
このような動作制御を行うことで、電動給水器の給水/止水をスイッチ20で切り替える場合や、照明器具の点灯/消灯をスイッチ20で切り替える場合において、スイッチ20が操作されて、その出力波形から立ち上がりエッジが検出されたときに動作状態をオン状態(例えば、給水、点灯)にし、その後スイッチ20から手を離して1回目の立ち下がりエッジが検出されても動作状態はオン状態(例えば、給水、点灯)を維持し、次のスイッチ操作による2回目の立ち下がりエッジの検出によって動作状態をオフ状態(例えば、止水、消灯)にすることができる。
(フローチャート)
次に、図3に示すフローチャートを参照して、スイッチ認識制御装置10が行うスイッチ認識制御処理の手順を説明する。ここでは、スイッチ20のチャタリング防止のための処理は省略するものとする。また、以下では、立ち上がりエッジを「オンエッジ」と呼び、立ち下がりエッジを「オフエッジ」と呼ぶ場合もある。
まず、スイッチ認識制御装置10のCPUは、スイッチ認識制御処理用のプログラムを起動し、当該プログラムに従って初期化処理を行う(ステップS101)。具体的には、「動作状態フラグ」をオフにセットし、「オフエッジ有効フラグ」をオフにセットする。次に、CPUは、ステップS102以降の処理を所定時間(例えば10ms)周期毎に実施する。
まず、スイッチ操作検出部31は、スイッチ20の操作状態、すなわちスイッチ20からの出力信号がオンエッジか否かを判定する(ステップS102)。オンエッジと判定された場合には(ステップS102;Yes)、「動作状態フラグ」がオフか否かを判定する(ステップS103)。
「動作状態フラグ」がオフと判定された場合には(ステップS103;Yes)、対象制御部32は、「動作状態フラグ」をオンにし、制御対象40をオン状態とする動作制御信号を送信する(ステップS104)。その後、ステップS102に戻る。
ステップS103において、「動作状態フラグ」がオンと判定された場合には(ステップS103;No)、制御対象40をオン状態としたスイッチ操作の後に再びスイッチ操作が行われたことを意味するため、対象制御部32は、「オフエッジ有効フラグ」をオンにする(ステップS105)。その後、ステップS102に戻る。
ステップS102において、スイッチ20の操作状態がオンエッジでないと判定された場合(ステップS102;No)、スイッチ操作検出部31は、スイッチ20の操作状態がオン中か否かを判定し(ステップS106)、スイッチ20の操作状態がオン中の場合(ステップS106;Yes)、スイッチ20は操作中であるため、何も処理をせずにステップS102に戻る。
一方、ステップS106においてスイッチ20の操作状態がオン中でない場合(ステップS106;No)、スイッチ操作検出部31は、スイッチ20の操作状態、すなわちスイッチ20からの出力信号がオフエッジか否かを判定する(ステップS107)。スイッチ20の操作状態がオフエッジの場合(ステップS107;Yes)、スイッチ操作検出部31は、「オフエッジ有効フラグ」がオンか否かを判定する(ステップS108)。
「オフエッジ有効フラグ」がオンの場合(ステップS108;Yes)、制御対象40をオン状態にしたスイッチ操作の後の再度のスイッチ操作が終了したことを意味するため、対象制御部32は、「動作状態フラグ」をオフにし、制御対象40をオフ状態にする停止制御信号を送信する(ステップS109)。また、対象制御部32は、「オフエッジ有効フラグ」をオフにする(ステップS110)。その後、ステップS102に戻る。
ステップS107において、スイッチ20の操作状態がオフエッジでない場合(ステップS107;No)、スイッチ20は操作されていないため、何も処理をせずにステップS102に戻る。
ステップS108において、「オフエッジ有効フラグ」がオフの場合、制御対象40をオン状態にしたスイッチ操作が終了したことを意味するため、何も処理をせずにステップS102に戻る。
(タイミングチャート)
次に、図4に示すタイミングチャートを参照して、スイッチ操作状態と、制御対象40の動作状態との時系列的な関係と、図3に示すフローチャートとの対応関係を説明する。ここでは、スイッチ20の操作状態を示す信号はチャタリング除去後の状態を示している。
時刻t1においては、制御対象40の動作状態がオフ状態のときに(ステップS103;Yes)、スイッチ20のオンエッジが検出されているため(ステップS102;Yes)、制御対象40の動作状態がオン状態とされる(ステップS104)。
時刻t2においては、スイッチ20の操作状態がオン中であるため(ステップS106;Yes)、何も実施されない。
時刻t3においては、スイッチ20の操作状態がオフエッジであるが(ステップS107;Yes)、「オフエッジ有効フラグ」がオフなので(ステップS108;No)、何も実施されない。
時刻t4においては、スイッチ20の操作状態がオフ中であるため(ステップS107;No)、何も実施されない。
時刻t5においては、制御対象40の動作状態がオン状態中に、スイッチ20のオンエッジが検出されているため(ステップS102;Yes、ステップS103;No)、「オフエッジ有効フラグ」がオンとされる(ステップS105)。
時刻t6においては、スイッチ20の操作状態がオン中であるため(ステップS106;Yes)、何も実施されない。
時刻t7においては、スイッチ20の操作状態がオフエッジであり(ステップS107;Yes)、「オフエッジ有効フラグ」がオンであるの(ステップS108;Yes)、制御対象40の動作状態がオフ状態とされ(ステップS109)、「オフエッジ有効フラグ」がオフとされる(ステップS110)。
時刻t8においては、スイッチ20の操作状態がオフ中であるため(ステップS107;No)、何も実施されない。
このように、本実施形態では、スイッチに対する操作に基づく立ち上がりエッジが検出された場合に制御対象の動作状態をオン状態にし、スイッチに対する操作の終了に基づく立ち下がりエッジが2回検出された場合に制御対象の動作状態をオフ状態にするため、スイッチに対する操作開始時にオフ状態となったり操作終了時にオン状態となることがなく、スイッチ操作者に違和感を与えない制御対象の動作を実現することができる。また、各種フラグを用いてスイッチ認識制御処理を行っているため、簡潔なロジックで処理を行うことができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第1実施形態において説明した要素と同等の構成・機能を有する要素には、同一の符号を付し、重複した説明を省略する。第2実施形態に係るスイッチ認識制御装置10Aは、図5に示すようにハードウェア構成として、第1実施形態と同様にスイッチ20とマイコン30aとを備えており、マイコン20aには制御対象40が電気的に接続されている。本実施形態に係るマイコン30aは、第1実施形態で説明したハードウェア構成に加えて、内部時計50を備えている。内部時計50は例えば水晶発振子を含んで構成される。
マイコン30aの記憶装置には、後述するスイッチ認識制御処理を実行するための各種プログラムおよびデータが記憶されている。マイコン30aの記憶装置に記憶されるデータとしては、第1実施形態で説明した「動作状態フラグ」、「オフエッジ有効フラグ」の他に、「タイマーカウント値TM」、「閾値T1」が記憶されている。「タイマーカウント値TM」は、スイッチ20に対する操作の継続時間を示す値である。「タイマーカウント値TM」には、後述するスイッチ認識制御処理が所定周期で繰り返される毎に1が加算される。
「閾値T1」は、スイッチ20に対する操作継続時間と比較するための閾値であり、操作継続時間が当該閾値T1以上か否かによって異なる制御処理が行われる。「閾値T1」は、ユーザが無理なく意識的にスイッチ20に対する押下操作を継続できる時間であればよく、例えば0.5秒〜1秒程度の時間に設定することができる。
マイコン30aのCPUが記憶装置に記憶されているスイッチ認識制御処理用のプログラムに従って処理を実行することにより、図6に示す機能構成がマイコン30aに実現される。同図に示すように、マイコン30aは、機能構成として、スイッチ操作検出部31と、対象制御部321と、操作時間計測部33と、を備えている。
スイッチ操作検出部31は、第1実施形態で説明したスイッチ操作検出部31と同様の構成を有している。
操作時間計測部33は、スイッチ20に対する操作の継続時間を計測する。本実施形態では、操作時間計測部33は、スイッチ20の操作状態がオンエッジになった後、後述するスイッチ認識制御処理が所定時間周期で繰り返される毎に、「タイマーカウント値TM」に1を加算することにより、スイッチ20に対する操作の継続時間を計測する。この「タイマーカウント値TM」がタイマーの役割を果たす。
制御対象制御部321は、制御対象40の動作状態を制御する。具体的には、制御対象制御部321は、制御対象40の動作状態がオフ状態の時に、スイッチ20に対する操作の開始(オンエッジ)が検出された場合、制御対象40の動作状態をオン状態にする。また、制御対象制御部321は、スイッチ20に対する操作の開始により制御対象40の動作状態がオン状態となった後に、当該操作の停止(オフエッジ)が検出された場合、操作時間計測部33により計測された当該操作の終了が検出されるまでの継続時間が閾値T1以上であった場合、制御対象40の動作状態をオフ状態にする。一方、当該継続時間が閾値T1未満であった場合、当該操作の終了では何もせずに、再度スイッチ20に対する操作の終了が検出されたときに、制御対象40の動作状態をオフ状態にする。
本実施形態では、例えば、制御対象40が電動給湯器や給茶機などの場合に給水/止水をスイッチ20で切り替える場合や、制御対象40が照明器具の場合に点灯(消灯)をスイッチ20で切り替える場合において、スイッチ20を押した時に給水状態(点灯状態)とし、スイッチ20を押し続ける時間が閾値T1未満でスイッチ20から手を離した場合、給水状態(点灯状態)が維持される。これにより、連続給水(連続点灯)が可能になる。そして、スイッチ20を再び押して離した時のオフエッジ検出で止水状態(消灯状態)となる。これは第1実施形態と同様の制御である。
本実施形態では、さらに、スイッチ20を押して給水状態(点灯状態)になった後もスイッチ20を押し続けたままの状態が閾値T1以上続いた場合に、スイッチ20から手を離したときのオフエッジ検出で止水状態(消灯状態)とする動作制御が行われる。
このようなスイッチ認識制御手法により、スイッチ20を押す毎にオン状態(給水、点灯)とオフ状態(止水、消灯)を切り替える動作パターンと、スイッチ20を押している間だけオン状態とし、スイッチ20を離すとオフ状態とする動作パターンと、の両方を1つのスイッチ20で制御することが可能となる。
(フローチャート)
次に、図7に示すフローチャートを参照して、スイッチ認識制御装置10Aが行うスイッチ認識制御処理の手順を説明する。
まず、スイッチ認識制御装置10AのCPUは、スイッチ認識制御処理用のプログラムを起動し、当該プログラムに従って初期化処理を行う(ステップS201)。具体的には、「動作状態フラグ」をオフにセットし、「オフエッジ有効フラグ」をオフにし、「タイマー値TM」を0にセットする。次に、CPUはステップS202以降の処理を所定時間(例えば10ms)周期毎に実行する。
まず、スイッチ操作検出部31は、スイッチ20の操作状態がオンエッジか否かを判定する(ステップS202)。オンエッジと判定された場合には(ステップS202;Yes)、スイッチ操作検出部31は、「動作状態フラグ」がオフか否かを判定する(ステップS203)。
「動作状態フラグ」がオフと判定された場合には(ステップS203;Yes)、制御対象40がオフ状態のときにスイッチ操作が開始されたことを意味するため、対象制御部321は「動作状態フラグ」をオンにセットし、制御対象40の動作状態をオン状態とする動作制御信号を送信する(ステップS204)。そして、操作時間計測部33は「タイマーカウント値TM」に1を加算することにより、タイマーをスタートさせる(ステップS205)。その後、ステップS202に戻る。
ステップS203において「動作状態フラグ」がオンと判定された場合には(ステップS203;No)、スイッチ操作によって制御対象40をオン状態とした後に再度スイッチ操作が開始されたことを意味するため、対象制御部321は、「オフエッジ有効フラグ」をオンにする(ステップS206)。その後、ステップS202に戻る。
ステップS202において、スイッチ20の操作状態がオンエッジでないと判定された場合(ステップS202;No)、スイッチ操作検出部31は、スイッチ操作状態がオン中か否かを判定する(ステップS207)。スイッチ20の操作状態がオン中の場合(ステップS207;Yes)、スイッチ操作検出部31は、タイマーカウント中か否かを判定する(ステップS208)。「タイマーカウント値TM」が0でないことにより、タイマーカウント中であると判定した場合(ステップS208;Yes)、「タイマーカウント値TM」が閾値T1未満か否かを判定する(ステップS209)。「タイマーカウント値TM」が閾値T1未満の場合には(ステップS209;Yes)、操作時間計測部33は、「タイマーカウント値TM」に1を加算する(ステップS210)。その後、ステップS202に戻る。一方、閾値T1以上の場合には(ステップS209;NO)、スイッチ20の操作がT1以上継続したことを意味するため、それ以上のタイマーカウント加算を行わず、ステップS202に戻る。
ステップS208においてタイマーカウント中でない場合(ステップS208;No)、閾値T1未満のスイッチ操作で制御対象40のオン状態が継続している時に再度スイッチ操作が行われたことを意味するため、何もせずにステップS202に戻る。
ステップS207でスイッチ20の操作状態がオン中でない場合(ステップS207;No)、スイッチ操作検出部31は、スイッチ20の操作状態がオフエッジか否かを判定する(ステップS211)。スイッチ20の操作状態がオフエッジの場合(ステップS211;Yes)、「オフエッジ有効フラグ」がオンか否かを判定する(ステップS212)。「オフエッジ有効フラグ」がオンの場合(ステップS212;Yes)、閾値T1未満のスイッチ操作によって制御対象40がオン状態となった後に再度行われたスイッチ操作が終了したことを意味するため、対象制御部321は「動作状態フラグ」をオフにし、制御対象40をオフ状態にする停止制御信号を出力する(ステップS213)。次に、操作時間計測部33は「タイマーカウント値TM」に0をセットすることでタイマーを停止する(ステップS214)。次に、対象制御部321は、「オフエッジ有効フラグ」をオフにする(ステップS215)。その後、ステップS202に戻る。
ステップS212において「オフエッジ有効フラグ」がオフの場合(ステップS212;No)、対象制御部321は、「タイマーカウント値TM」が閾値T1以上か否かを判定する(ステップS216)。閾値T1以上の場合(ステップS216;Yes)、閾値T1以上継続したスイッチ操作が終了したことを意味するため、対象制御部321は「動作状態フラグ」をオフにし、制御対象40の動作を停止するための停止制御信号を送信する(ステップS213)。次に、操作時間計測部33はタイマーを停止する(ステップS214)。次に、「オフエッジ有効フラグ」をオフにする(ステップS215)。その後、ステップS202に戻る。
ステップS216において「タイマーカウント値TM」が閾値T1未満であった場合(ステップS216;No)、制御対象40をオフ状態からオン状態にしたスイッチ操作が閾値T1未満で終了したこと意味するため、対象制御部321は、タイマーを停止し(ステップS214)、「オフエッジ有効フラグ」をオフにする(ステップS215)。その後、ステップS202に戻る。
ステップS211において、スイッチ20の操作状態がオフエッジでない場合(ステップS211;No)、スイッチ20は操作されていないため、何も実施せずにステップS202に戻る。
(タイミングチャート)
次に、図8に示すタイミングチャートを参照して、スイッチ操作状態と、制御対象40の動作状態と、タイマーカウント値TMとの時系列的な関係と、図7に示すフローチャートとの対応関係を説明する。
時刻t1においては、制御対象40の動作状態がオフ状態の時に(ステップS203;Yes)、スイッチ20のオンエッジが検出されているため(ステップS202;Yes)、制御対象40の動作状態がオン状態とされ(ステップS204)、タイマーがスタートする(ステップS205)。
時刻t2においては、スイッチ20の操作状態がオン中であって(ステップS207;Yes)、タイマーがカウント中の場合であり(ステップS208;Yes)、「タイマーカウント値TM」がT1未満であるため(ステップS209;Yes)、「タイマーカウント値TM」に1が加算される(ステップS210)。
時刻t3においては、スイッチ20の操作状態がオフエッジであり(ステップS211;Yes)、「オフエッジ有効フラグ」がオフであって、タイマーカウント中で「タイマーカウント値TM」が閾値T1未満であるため(ステップS212;No、ステップS216;No)、タイマーが停止される(ステップS214)。
時刻t4においては、スイッチ20の操作状態がオフ中であるため(ステップS211;No)、何も実施されない。
時刻t5においては、制御対象40の動作状態がオン状態中に(ステップS203;No)スイッチ20のオンエッジが検出されているため(ステップS202;Yes)、「オフエッジ有効フラグ」がオンとされる(ステップS206)。
時刻t6においては、タイマーが停止しており(ステップS208;No)スイッチ20の操作状態がオン中であるため(ステップS207;Yes)、何も実施されない。
時刻t7においては、「オフエッジ有効フラグ」がオンのときに(ステップS212;Yes)スイッチ20のオフエッジが検出されているため(ステップS211;Yes)、制御対象40の動作状態をオフ状態にし(ステップS213)、「オフエッジ有効フラグ」をオフにする(ステップS215)。
時刻t8においては、スイッチ20の操作状態がオフ中であるため(ステップS211;No)何も実施しない。
時刻t9においては、時刻t1における処理と同様の処理が行われる。
時刻t10においては、時刻t2における処理と同様の処理が行われる。
時刻t11においては、スイッチ20の操作状態がオン中に(ステップS207;Yes)「タイマーカウント値TM」が閾値T1となっているため(ステップS209;No)、「タイマーカウント値TM」が現在の値を維持したまま、タイマーのカウントが停止する。
時刻t12においては、「オフエッジ有効フラグ」がオフの状態においてスイッチ20のオフエッジが検出され(ステップS211;Yes)、「タイマーカウント値TM」が閾値T1であるため(ステップS216;Yes)、制御対象40の動作状態がオフ状態とされて(ステップS213)、タイマーが停止する(ステップS214)。
時刻t13における処理は、時刻t4、時刻t8における処理と同様である。
このように、上記した実施形態によれば、1つのスイッチで、スイッチ操作する度に制御対象の動作状態のオン/オフを切り替える動作パターンと、スイッチ操作を継続している間だけ制御対象の動作状態をオン状態とする動作パターンと、の両方を行うことが可能となる。また、スイッチに対する操作時にオフ状態となったりスイッチ操作終了時に制御対象がオン状態となることがないため、スイッチ操作者に違和感を与えることがない制御対象の動作を実現することができる。また、スイッチを2つ設ける場合よりも、ハードウェアの構成を簡潔にすることができ、コスト削減効果がある。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。第1実施形態および第2実施形態において説明した要素と同等の構成・機能を有する要素には、同一の符号を付した上で重複した説明を省略する。
図9は、第3実施形態に係るスイッチ認識制御装置10Bのハードウェア構成を示すブロック図である。第3実施形態に係るスイッチ認識制御装置10Bのハードウェア構成は、第2実施形態で説明したハードウェア構成と同様に、スイッチ20と、内部時計50を備えたマイコン30bと、を含んで構成される。当該マイコン30bには、第1制御対象40Aと第2制御対象40Bが接続されている。
マイコン30Bの記憶装置には、本実施形態に係るスイッチ認識制御処理を実行するための各種プログラムおよびデータが記憶されている。記憶装置に記憶されるデータとしては、第1実施形態で説明した「オフエッジ有効フラグ」、第2実施形態で説明した「タイマーカウント値TM」の他に、「閾値T2」、「動作状態フラグA」、「動作状態フラグB」が存在する。
「閾値T2」は、スイッチ操作の継続時間と比較するための閾値であり、継続時間が当該閾値T2以上か否かによって、第1制御対象40Aの動作を制御するか第2制御対象40Bを制御するかが決定される。「閾値T2」は、ユーザが無理なく意識的にスイッチ20に対する押下操作を継続できる時間であればよく、例えば0.5秒〜1秒程度の時間が考えられる。
「動作状態フラグA」は第1制御対象40Aの動作状態を管理するフラグであり、「動作状態フラグB」は第2制御対象40Bの動作状態を管理するフラグである。
マイコン30bのCPUが記憶装置に記憶されているスイッチ認識制御処理用のプログラムに従って処理を実行することにより、図10に示す機能構成がマイコン30bに実現される。同図に示すように、マイコン30bは、スイッチ操作検出部31と、第1制御部32aと、第2制御部32bと、操作時間計測部33と、を備えている。
スイッチ操作検出部31は、第1実施形態で説明したスイッチ操作検出部31と同様の構成を有している。
第1制御部32aは、第1制御対象40Aの動作状態を制御する。具体的には、第1制御部32aは、第1制御対象40Aの動作状態がオフ状態の時に、スイッチ20に対する操作の開始(オンエッジ)が検出された場合、第1制御対象40Aの動作状態をオン状態にする。また、第1制御対象40Aの動作状態がオン状態の時にスイッチ20に対する操作の開始が検出され、当該操作の終了時に当該操作の継続時間が閾値T2未満であった場合、第1制御対象40Aの動作状態をオフ状態にする。
第2制御部32bは、第2制御対象40Bの動作状態を制御する。具体的には、第2制御部32bは、第1制御対象40Aの動作状態がオン状態の時にスイッチ20に対する操作の開始が検出され、当該操作の継続が閾値T2以上計測された場合、第2制御対象40Bの動作状態を切り替える。
例えば、車内照明においては、車内照明の点灯/消灯状態と、ドアを開けたときに車内照明を自動点灯するドア連動動作の入/切状態と、の2つの切替制御対象が存在する。この車内照明の例の場合、車内照明装置は第1制御対象40Aに対応し、オン状態が点灯状態、オフ状態が消灯状態に対応する。また、ドア連動動作入/切の制御装置は第2制御対象40Bに対応し、切り替えられる動作状態としては、入状態(オン状態)と切状態(オフ状態)がある。
上述したスイッチ認識制御装置10Bをこの車内照明の動作制御に用いた場合、スイッチ20を押した時に車内照明が点灯状態となる。その後、閾値T2未満でスイッチ20から手を離した場合、車内照明の点灯状態を維持することができ、連続点灯が可能になる。そして、スイッチ20を再び押して離したときに消灯状態となる。これは第1実施形態と同様である。
本実施形態では、さらに、車内照明が点灯状態のときにスイッチ20を押して、そのまま押し続けた状態が閾値T2以上続いた時に、ドア連動動作入/切状態を切り替える。この閾値T2以上のスイッチ20の長押し後にスイッチ20から手を離した時には何も実施しない。すなわち、短い時間のスイッチ操作で車内照明の点灯/消灯を切り替え、車内照明が点灯中にスイッチ20を長押しすることでドア連動動作の入/切状態を切り替えることができる。
このようなスイッチ認識制御により、1つのスイッチ20で、スイッチ20を押すたびに車内照明の「点灯」、「消灯」状態を切り替える動作制御と、ドア連動動作の入/切状態を切り替える動作制御との両方が可能になる。
(フローチャート)
次に、図11および図12に示すフローチャートを参照して、スイッチ認識制御装置10Bが行うスイッチ認識制御処理の手順を説明する。
まず、スイッチ認識制御装置10BのCPUは、制御プログラムを起動し、当該制御プログラムに従って初期化処理を行う(ステップS301)。具体的には、「動作状態フラグA」、「動作状態フラグB」をオフにセットし、「オフエッジ有効フラグ」をオフにし、「タイマーカウント値TM」を0にセットする。次に、CPUはステップS302以降の処理を所定時間(例えば10ms)周期毎に実行する。
まず、スイッチ操作検出部31は、スイッチ20の操作状態がオンエッジか否かを判定する(ステップS302)。オンエッジと判定された場合には(ステップS302;Yes)、スイッチ操作検出部31は、「動作状態フラグA」がオフか否かを判定する(ステップS303)。
「動作状態フラグA」がオフと判定された場合には(ステップS303;Yes)、第1制御部32aは、「動作状態フラグA」をオンにし、第1制御対象40Aをオン状態とするための動作制御信号を送信する(ステップS304)。その後、ステップS302に戻る。
一方、ステップS303において「動作状態フラグA」がオンと判定された場合には(ステップS303;No)、スイッチ操作によって第1制御対象40Aがオン状態となった後に再度スイッチ操作が開始されたことを意味するため、操作時間計測部33は、「タイマーカウント値TM」に1加算することにより、タイマーをスタートし(ステップS305)、「オフエッジ有効フラグ」をオンにする(ステップS306)。その後、ステップS302に戻る。
ステップS302において、スイッチ20の操作状態がオンエッジでないと判定された場合(ステップS302;No)、スイッチ操作検出部31は、スイッチ20の操作状態がオン中か否かを判定し(ステップS307)、スイッチ20の操作状態がオン中の場合(ステップS307;Yes)、タイマーカウント中か否かを判定する(ステップS308)。「タイマーカウント値TM」が0でないことにより、タイマーカウント中と判定された場合(ステップS308;Yes)、スイッチ操作検出部31は、「タイマーカウント値TM」が閾値T2未満か否かを判定する(ステップS309)。
「タイマーカウント値TM」が閾値T2未満の場合には(ステップS309;Yes)、操作時間計測部33は「タイマーカウント値TM」に1を加算する(ステップS310)。一方、閾値T2以上の場合には(ステップS309;No)、スイッチ20の操作がT2以上継続したことを意味するため、第2制御部32bは「動作状態フラグB」のオン/オフを切り替える。すなわち、オンであった場合にはオフに変更し、オフであった場合にはオンに更新する。そして、第2制御部32bは、第2制御対象40Bに対してその動作状態を切り替える制御信号を送信する(ステップS311)。そして、時間計測部33は「タイマーカウント値TM」に0をセットすることで、タイマーを停止し(ステップS312)、「オフエッジ有効フラグ」をオフにする(ステップS313)。その後、ステップS302に戻る。
ステップS308においてタイマーカウント中でない場合と判定された場合(ステップS308;No)、何も処理をせずにステップS302に戻る。
ステップS307でスイッチ20の操作状態がオン中でない場合(ステップS307;No)、スイッチ操作検出部31はスイッチ20の操作状態がオフエッジか否かを判定する(ステップS314)。スイッチ20の操作状態がオフエッジと判定された場合(ステップS314;Yes)、スイッチ操作検出部31は、「オフエッジ有効フラグ」がオンか否かを判定する(ステップS315)。「オフエッジ有効フラグ」がオンの場合(ステップS315;Yes)、第1制御対象40Aがオン状態中のときに行われたスイッチ操作が閾値T2未満の操作時間で終了したことを意味するため、第1制御部32aは、「動作状態フラグA」をオフにし、第1制御対象40Aに対してその動作状態をオフ状態とする停止制御信号を送信する(ステップS316)。そして、操作時間計測部33は「タイマーカウント値TM」に0をセットすることで、タイマーを停止し(ステップS317)、「オフエッジ有効フラグ」をオフにする(ステップS318)。その後、ステップS302に戻る。
ステップS315において「オフエッジ有効フラグ」がオフの場合(ステップS315;No)、スイッチ操作開始により第1制御対象40Aをオン状態にした後にスイッチ操作を終了したことを意味するため、何も処理をせずにステップS302に戻る。
ステップS314において、スイッチ20の操作状態がオフエッジでない場合(ステップS314;No)、スイッチ20は操作されていないため、何も処理せずにステップS302に戻る。
(タイミングチャート)
次に、図13に示すタイミングチャートを参照して、スイッチ操作状態と、第1制御対象40A、第2制御対象40Bの動作状態と、タイマーカウント値TMと、の時系列的な関係と、図11および図12に示すフローチャートとの対応関係を説明する。
図13では、第2制御対象40Bの動作状態をオン状態、オフ状態、オン状態へと切り替える間に、第1制御対象40Aの動作状態がオフ状態、オン状態、オフ状態へと切り替わる例を示している。
時刻t1においては、第1制御対象40Aの動作状態がオフ状態のときに(ステップS303;Yes)、スイッチ20のオンエッジが検出されているため(ステップS302;Yes)、第1制御対象40Aの動作状態がオン状態とされる(ステップS304)。
時刻t2においては、スイッチ20の操作状態がオン中であって(ステップS307;Yes)タイマーのカウント停止中の場合であるため(ステップS308;Yes)、何も実施されない。
時刻t3においては、「オフエッジ有効フラグ」がオフなので(ステップS315;No)、スイッチ20のオフエッジを検出しても(ステップS314;Yes)、何も実施されない。
時刻t4においては、スイッチ20が操作されていないため(ステップS314;No)、何も実施されない。
時刻t5においては、第1制御対象32aの動作状態がオン状態のときに(ステップS303;No)、スイッチ20のオンエッジが検出されているため(ステップS302;Yes)、タイマーがスタートし(ステップS305)、「オフエッジ有効フラグ」がオンとされる(ステップS306)。
時刻t6においては、スイッチ20の操作状態がオン中であって(ステップS307;Yes)、タイマーがカウント中であり(ステップS308;Yes)、「タイマーカウント値TM」がT2未満であるため(ステップS309;Yes)、「タイマーカウント値TM」に1が加算される(ステップS310)。
時刻t7においては、「タイマーカウント値TM」がT2を超えないうちに、スイッチ20のオフエッジが検出され(ステップS314;Yes)、「オフエッジ有効フラグ」がオンであるため(ステップS315;Yes)、第1制御対象40Aの動作状態がオフ状態とされ(ステップS316)、タイマーが停止し(ステップS317)、「オフエッジ有効フラグ」がオフとされる(ステップS318)。
時刻t8においては、スイッチ20が操作されていないため(ステップS314;No)何も実施しない。
時刻t9においては、時刻t1における処理と同様の処理が行われる。
時刻t10においては、時刻t2における処理と同様の処理が行われる。
時刻t11においては、時刻t3における処理と同様の処理が行われる。
時刻t12においては、時刻t4における処理と同様の処理が行われる。
時刻t13においては、時刻t5における処理と同様の処理が行われる。
時刻t14においては、時刻t6における処理と同様の処理が行われる。
時刻t15においては、スイッチ20の操作状態がオン中に(ステップS307;Yes)、「タイマーカウント値TM」が閾値T2以上となっているため(ステップS308;Yes、ステップS309;No)、第2制御対象40Bの動作状態のオン/オフが切り替えられ(ステップS311)、タイマーが停止し(ステップS312)、「オフエッジ有効フラグ」がオフとされる(ステップS313)。この場合、第2制御対象40Bの動作状態はオフ状態からオン状態となる。
t16においては、スイッチ20の操作状態がオン中で(ステップS307;Yes)タイマーカウント停止中であるため(ステップS308;No)、何も実施されない。
時刻t17においては、時刻t3における処理と同様の処理が行われる。
時刻t18においては、時刻t4における処理と同様の処理が行われる。
時刻t19においては、時刻t5における処理と同様の処理が行われる。
時刻t20においては、時刻t6における処理と同様の処理が行われる。
時刻t21においては、時刻t7における処理と同様の処理が行われる。
時刻t22においては、時刻t8における処理と同様の処理が行われる。
時刻t23においては、時刻t1における処理と同様の処理が行われる。
時刻t24においては、時刻t2における処理と同様の処理が行われる。
時刻t25においては、時刻t3における処理と同様の処理が行われる。
時刻t26においては、時刻t4における処理と同様の処理が行われる。
時刻t27においては、時刻t5における処理と同様の処理が行われる。
時刻t28においては、時刻t6における処理と同様の処理が行われる。
時刻t29においては、スイッチ20の操作状態がオン中に(ステップS307;Yes)、「タイマーカウント値TM」が閾値T2以上となっているため(ステップS308;Yes、ステップS309;No)、第2制御対象40Bの動作状態のオン/オフが切り替えられ(ステップS311)、タイマーが停止し(ステップS312)、「オフエッジ有効フラグ」がオフとされる(ステップS313)。この場合、第2制御対象40Bの動作状態はオン状態からオフ状態となる。
時刻t30においては、時刻t2における処理と同様の処理が行われる。
時刻t31においては、時刻t3における処理と同様の処理が行われる。
時刻t32においては、時刻t4における処理と同様の処理が行われる。
時刻t33においては、時刻t5における処理と同様の処理が行われる。
時刻t34においては、時刻t6における処理と同様の処理が行われる。
時刻t35においては、時刻t7における処理と同様の処理が行われる。
時刻t36においては、時刻t8における処理と同様の処理が行われる。
図14に示すタイミングチャートは、第2制御対象40Bの動作状態をオフ状態、オン状態、オフ状態と切り替える間に、第1制御対象40Aの動作状態がオン状態を継続する場合における、スイッチ操作状態と、第1制御対象および第2制御対象の動作状態と、タイマーカウント値との時系列的な関係の例を示している。
図13および図14に示す何れの例の場合にも、第1制御対象40Aがオン状態のときに、スイッチ20を長押しすることで、制御対象Bの動作状態を切り替えることが可能となる。
このように、上記の実施形態によれば、第1制御対象の動作状態がオン状態となった後に開始されたスイッチ操作の継続時間が所定の閾値以上か否かによって、第1制御対象の動作状態を制御するか第2制御対象の動作状態を制御するか否かが決定されるため、1つのスイッチで2つの制御対象の動作を制御することができる。また、第1制御対象、第2制御対象とも、スイッチに対する操作開始時にオフ状態となったり、スイッチ操作終了時にオン状態となることがないため、操作者に違和感を与えることがない制御対象の動作を実現することができる。また、スイッチを2つ設ける場合よりも、ハードウェアの構成を簡潔にすることができ、コスト削減効果がある。
なお、本発明は上述した各実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、スイッチ20はモーメンタリスイッチに限らず、タッチスイッチ(抵抗膜式や静電タッチスイッチや光学式スイッチ等)を用いてもよい。また、上述した実施形態で説明したスイッチ認識制御処理の処理手順や使用するフラグは一例に過ぎず、本発明の構成を実現することができれば、処理手順や使用するフラグは任意のものを用いることができる。
また、第3実施形態における制御対象40A、40Bは車内照明装置とドア連動の入/切動作制御装置に限定されることはなく、あらゆる制御対象に適用することができる。例えば、第1制御対象40Aが給水器であり、第2制御対象40Bが流体物または粉状物の供給装置であってもよい。
10、10A、10B:スイッチ認識制御装置
20:スイッチ
30、30a、30b:マイコン(マイクロコンピュータ)
31:スイッチ操作検出部
32、321:対象制御部
32a:第1制御部
32b:第2制御部
33:操作時間計測部
40:制御対象
40A:第1制御対象
40B:第2制御対象
50:内部時計

Claims (4)

  1. 1つのスイッチと、
    前記スイッチに対する操作を検出するスイッチ操作検出部と、
    制御対象の動作状態を制御する対象制御部と、を含み、
    前記対象制御部は、前記制御対象の動作状態がオフ状態のときに、前記スイッチ操作検出部により前記スイッチからの出力信号における立ち上がりエッジが検出された場合に前記制御対象の動作状態をオン状態にし、前記制御対象の動作状態がオン状態のときに、前記スイッチ操作検出部により前記スイッチからの出力信号における2回目の立ち下がりエッジが検出された場合に前記制御対象の動作状態をオフ状態にする、
    スイッチ認識制御装置。
  2. 前記スイッチに対する操作の継続時間を計測する操作時間計測部、
    を更に含み、
    前記対象制御部は、前記スイッチ操作検出部により前記スイッチからの出力信号における1回目の立ち上がりエッジが検出されたときに前記操作時間計測部による前記継続時間の計測を開始し、前記操作時間計測部により計測された前記継続時間が所定の閾値以上であれば前記立ち上がりエッジを検出した出力信号の立ち下がりエッジが検出されたときに前記制御対象の動作状態をオフ状態にし、前記継続時間が前記閾値未満であれば、前記スイッチ操作検出部により前記スイッチからの出力信号における2回目の立ち下がりエッジが検出されたときに前記制御対象の動作状態をオフ状態にする、
    ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチ認識制御装置。
  3. 1つのスイッチと、
    前記スイッチに対する操作を検出するスイッチ操作検出部と、
    第1制御対象の動作状態を制御する第1制御部と、
    第2制御対象の動作状態を制御する第2制御部と、
    前記スイッチに対する操作の継続時間を計測する操作時間計測部と、を含み、
    前記第1制御部は、前記第1制御対象の動作状態がオフ状態の場合において、前記スイッチ操作検出部により前記スイッチからの出力信号における立ち上がりエッジが検出されたときに前記第1制御対象の動作状態をオン状態にし、前記第1制御対象の動作状態がオン状態の場合において、前記スイッチからの出力信号が、前記継続時間が所定の閾値未満の出力信号である2回目の立ち下がりエッジが前記スイッチ操作検出部により検出されたときに、前記操作時間計測部により計測された前記継続時間が前記所定の閾値未満であれば前記第1制御対象の動作状態をオフ状態にし、
    前記第2制御部は、前記第1制御対象の動作状態がオン状態の場合において、前記スイッチからの出力信号における立ち上がりエッジが前記スイッチ操作検出部により検出されたときに、前記操作時間計測部により計測された前記継続時間が前記所定の閾値以上であれば前記継続時間が前記所定の閾値を越えた時点で前記第2制御対象の動作状態を切り替える、
    スイッチ認識制御装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項のスイッチ認識制御装置を備えた電気機器。
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