JP2015101168A - 飛行装置 - Google Patents

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和則 大野
Kazunori Ono
和則 大野
諭 田所
Satoshi Tadokoro
諭 田所
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Abstract

【課題】鉄骨などへの吸着・脱着が容易で、動力を止めた状態で任意の高さで停止可能で、それによりエネルギー消費を抑制できる飛行装置を提供する。
【解決手段】吸着対象に吸着および脱着可能な吸着装置と、ワイヤを巻取りおよび引き伸ばし可能な巻取り装置と、飛行本体とを有する。ワイヤは先端が吸着装置に取り付けられ、巻取り装置は飛行本体に取り付けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、飛行装置に関する。
飛行ロボットを用いた被災建物内部の調査の研究が行われている。プラントの配管,福島第一原子力発電所の外観と内部,被災建物の内部といった,人間が容易に確認出来ない場所の調査に飛行ロボット(MAV) が有効である。実際に,福島第一原子力発電所の被災状況の調査にはGlobalHawk
などの飛行ロボットが使われた。
屋内探査には地上移動ロボット(UGV)
やUGV とMAVの組み合わせが利用されている(例えば、非特許文献1参照)。従来研究から,MAVはUGV に比べて3 次元的な運動性能が高く,被災地の探査に適している。屋内探査には,機体が小型・軽量で,火災などの事故を起こしづらい電動式のMAV が適している。電動式のMAV は搭載出来るバッテリの重さに限界があり,10〜15 分程度の時間しか飛行することが出来ない。定点観測のためにホバリングを行うと,飛行時間がその半分になる。MAV を屋内探査に用いるには,より長時間の探査が行える必要がある。
飛行ロボットの探査時間が短いのは,揚力を得るためにモータで大きな電力を消費しているのが原因である。搭載している機器の消費電力はモータの消費電力と比べて小さい。したがって,プロペラを回す時間を短くすることで探査時間を延ばすことができる。特に,ホバリングの時間を短くすることで,探査時間を大きく延ばすことが出来る。プロペラを回さずに空中静止して観測するには,周囲の環境に吸着する方法がある。本発明者らは,吸着装置と巻き取り機構を用いて,プロペラを回さずに対象物の上空で空中静止して観察する方法を開発しようと考えた。
吸着装置を搭載したMAV についていくつかの従来研究が存在する。Yong Liu らは蝙蝠のように,吸着や脱着を任意のタイミングで行える吸着装置を搭載したMAV の開発を行った(例えば、非特許文献2参照)。MAV の上部に吸引圧を発生させる機構を搭載し,その機構によって天井に吸着を行った。また,James F. Roberts らは上部に磁石を搭載したMAV の開発を行った(例えば、非特許文献3参照)。磁石を用いることで,電力を消費せずに天井への吸着を行っている。また,アクチュエータにより磁石の吸着・脱着を任意にしている。著者らは,これらの従来研究を参考に,UAV に搭載できる吸着装置を開発する。加えて,巻取り装置を用いることで,対象物に近づいて対象を観察することを可能にする。
壁や天井に吸着する研究は様々な方法が存在する。負圧(例えば、非特許文献4,5参照)や磁石(例えば、非特許文献6,7参照),微小な爪(例えば、非特許文献8参照),静電気(例えば、非特許文献9,10参照),吸着パッド(例えば、非特許文献11,12参照),バイオミメティクス(例えば、非特許文献13,14参照)が吸着装置として提案されている。
Nathan Michael, Shaojie Shen, Kartik Mohta, Yash Mulgaokar,Vijay Kumar,Keiji Nagatani, Yoxhito Okada, Seiga Kiribayashi,Kazuki Otake, Kazuya Yoshida,Kazunori Ohno, Eijiro Takeuchi,and Satoshi Tadokoro, "Collaborative Mapping ofan Earthquake-Damaged Building via Ground and Aerial Robots", Field and ServiceRobotics, 2013 Yong Liu, Heping Chen, Zhenmin Tang, and Guoxin Sun, "A BatlikeSwitchedFlying and Adhesive Robot", IEEE InternationalConference on Cyber Technology inAutomation, Control and IntelligentSystems, pp.92-97, 2012(a)Adhesion (b)Approaching James F. Roberts, Jean-Christophe Zufferey, and Dario Floreano,"EnergyManagement for Indoor Hovering Robots", IEEE/RSJInternational Conference onIntelligent Robots and SystemsAcropolis Convention Center, pp1242-1247, 2008 Yusuke OTA, Toru KUGA, and Kan YONEDA, "DeformationCompensation forContinuous Force control of a Wall ClimbingQuadruped with Reduced-DOF", IEEEInternational Conferenceon Robotics and Automation, pp.468-474, May 2006 Shanqiang Wu, Lijun Wu, and Tao Liu, "Design of a Sliding WallClimbingRobot with a Novel Negative Adsorption Device", IEEEInternational Conference onUbiquitous Robots and Ambient Intelligence,pp.97-100, 2011 Zeliang Xu and Peisun Ma, "A wall-climbing robot for labellingscale of oiltank’s volume", Robotica, Vol.20, pp.209-212, 2002 Samuel Jensen-Segal, Steven Virost, and William R. Provancher,"ROCR:Dynamic vertical wall climbing with a pendular two-linkmass-shifting robot",IEEE International Conference on Roboticsand Automation, pp.3040-3045, 2008 Aaron Parness, Matthew Frost, Nitish Thatte, and JonathanP. King, "Gravity-IndependentMobility and Drilling on NaturalRock Using Microspines", IEEE InternationalConference onRobotics and Automation, pp.3437-3442, 2012 Harsha Prahlad, Ron Pelrine, Scott Stanford, John Marlow, and RoyKornbluh, "Electroadhesive Robots - Wall Climbing RobotsEnabled by a Novel,Robust, and Electrically Controllable AdhesionTechnology", IEEE InternationalConference on Robotics and Automation, pp.3028-3033, 2008 Huan P. Diaz Tellez, Jeff Krahn, and Carlo Menon, "Characterizationof Electro-adhesives for RoboticApplications", IEEE International Conference on Robotics and Biomimetics,pp.1867-1872,2011 Ozgur Unver, Ali Uneri, Alper Aydemir, and Metin Sitti, "Geckobot:A GeckoInspired Climbing Robot Using Elastomer Adhesives",IEEE InternationalConference on Robotics and Automation,pp.2329-2335, 2006 Michael P. Murphy, William Tso, Michael Tanzini, Metin Sitti,"Waalbot: AnAgile Small-Scale Wall Climbing Robot Utilizing Pressure Sensitive Adhesives",IEEE/RSJ International Conferenceon Intelligent Robots and Systems,pp.3411-3416, 2006 Kellar Autumn, "Properties, Principles, and Parameters of the GeckoAdhesive System", 2006 Sangbae Kim, Matthew Spenko, Salomon Trujilo, Barrett Heyneman,VirgilioMattoli, and Mark R. Cutkosky, "Whole body adhesion:hierarchical, directionaland distributed control of adhesive forces for a climbing robot", IEEEInternational Conference on Robotics and Automation, pp.1268-1273, 2007
しかしながら、工場や建物内部を探査する場合は,以下の条件を満たしていることが望ましい。
1. 電力消費が小さく(≒ 0W) ,20N 以上の強力な吸着力を発生
2. 軽量(吸着装置のみで25g) であること
3. 繰り返し吸着できる
4. 火災の危険性がないこと
5. 多様な材質の壁面
これらの条件を達成するため、鉄骨などへの吸着・脱着が容易で、動力を止めた状態で任意の高さで停止可能な飛行装置の開発が課題であった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、鉄骨などへの吸着・脱着が容易で、動力を止めた状態で任意の高さで停止可能で、それによりエネルギー消費を抑制できる飛行装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る飛行装置は、吸着対象に吸着および脱着可能な吸着装置と、ワイヤを巻取りおよび引き伸ばし可能な巻取り装置と、飛行本体とを有し、前記ワイヤは先端が前記吸着装置に取り付けられ、前記巻取り装置は前記飛行本体に取り付けられていることを、特徴とする。
本発明に係る飛行装置は、吸着装置により吸着対象に吸着して、巻取り装置によりワイヤを引き伸ばしまたは巻き取り、任意の高さで吸着対象から吊り下がることができる。これにより、対象物への接近が容易となる。この状態で動力を停止してエネルギー消費を抑制することができる。吸着装置を吸着対象から脱着させることにより、容易に回収可能である。
本発明に係る飛行装置において、前記巻取り装置はロールとストッパーとを有し、前記ロールは糸を巻き取り可能に構成され、前記ストッパーは、前記ロールと接触して前記ロールの回転を止める停止位置と、前記ロールから離れて前記ロールの回転停止を解除する解除位置とを有することが好ましい。
この場合、巻取り装置のロールから糸を伸ばして飛行本体を吸着対象から吊り下げることができる。その状態でストッパーを解除位置に位置付け、ロールを回転させて糸を伸ばしたり、ストッパーを停止位置に位置付けてロールの回転を止めたりすることにより、飛行本体を任意の高さで吊り下げることができる。
前記吸着装置は吸着対象に吸着および脱着可能な磁石を有し、前記磁石の吸着面の周囲の、前記磁石が吸着対象に吸着している状態の吸着面と同一平面上にゴム製の密着面を有することが好ましい。
この場合、磁石が吸着面で吸着対象に吸着しているとき、密着面が吸着対象に密着して吸着対象とのすべりを防止することができる。
前記吸着装置の吸着対象への吸着および脱着と、前記巻取り装置のワイヤの巻取りおよび引き伸ばしとを無線操作で操作可能なコントローラを有することが好ましい。
吸着装置は、磁石(magnet)と、フレーム(nonmagnetic frame)と、操作かん(control shaft)と、オルタネイト式スイッチ(switching mechamism)とを有し、前記磁石は吸着面を有し、前記フレームの内部に設けられ、前記吸着面を吸着対象に吸着可能な吸着位置と、前記吸着面を吸着対象から脱着可能な脱着位置とを有し、前記操作かんは前記フレームの内部に設けられ、前記磁石に固定されており、前記オルタネイト式スイッチは、操作部と押付部と係合部とを有し、前記フレームの内部に設けられ、前記操作部を前記フレームに対して前記磁石の吸着方向に押すたびに前進位置と後退位置とに切換え可能な構成を有し、前記押付部は前記前進位置で前記操作かんを押し付けて前記磁石を前記吸着位置に位置付け、前記係合部は前記後退位置で前記操作かんと係合して前記磁石を前記脱着位置に位置付けることが好ましい。
この場合、吸着装置は、オルタネイト式スイッチの操作部を押すたびに前進位置と後退位置とに切り換えられ、それにより容易に、磁石の吸着面を吸着対象に吸着させたり、吸着対象から脱着したりすることができる。
本発明によれば、鉄骨などへの吸着・脱着が容易で、動力を止めた状態で任意の高さで停止可能で、それによりエネルギー消費を抑制できる飛行装置を提供することができる。
本発明の実施の形態の飛行装置の目標タスクを示す概要図である。 本発明の実施の形態で用いられる吸着装置の構造を示す断面図である。 吸着装置の吸着の流れを示す説明図である。 吸着装置の脱着の流れを示す説明図である。 吸着装置の力学モデルを示す説明図である。 角度θ と必要な吸着力FM との関係を示すグラフである。 巻取り装置の構成を示す説明図である。 巻取り装置の目標タスクを示す概要図である。 巻取り装置の斜視図である。 巻取り装置の機構を示す説明図である。 巻取り装置の挙動を示す説明図である。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の実施の形態の飛行装置は、飛行ロボット(MAV )の例で説明する。
各吸着方式の性能を比較した。表1に比較結果を示す。ネオジム磁石といった強力な磁石を用いた吸着装置は,上記の要求のほとんどを満たすため,磁石の吸着方式を採用した。
多様な材質の壁面の条件に関しては,磁石は磁性体である素材にのみ吸着力が発生するため満たしていない。しかし,屋内環境で使用すると考えると,建物に使用されている鋼材や機器の鉄板が磁性体として存在しているため,磁石でも利用出来ると考えられる。そこで磁性体である鉄を対象とした吸着装置の開発を進めた。
1.[吸着・巻取り装置による飛行ロボット(MAV )の定点観測]
吸着と巻取り機器を有する飛行ロボットを用いて,ホバリングを行わずに,対象物の観察を行う。図1に目標タスクの概要を示す。まず,天井までUAV が飛行して接近し(図1(a)),吸着装置を用いて吸着を行う(図1(b))。その状態でプロペラ駆動を停止させ,アクチュエータを動作させることで任意の位置にUAV を静止させる(図1(c))。観察を終えた後は,アクチュエータでケーブルを巻き取り,(図1(b)) の状態に戻る。この際,吸着装置を回収してプロペラを回し,別の場所に飛行する。このように観察の間は,プロペラを回さないため,探査時間を延ばすことが出来る。
吸着と脱着を繰り返し行える吸着装置を開発した。また,巻取りと吸着装置の吸着・脱着の切り替えを飛行機側に取り付けた一つのモータで行う方法を提案する。吸着装置側にアクチュエータを内蔵させないため,吊り下がるためのケーブルだけを巻き取る機構を開発する。ケーブルの細径化,巻取りの断線を防止が出来る。
2.MAV と吸着装置の仕様
MAV として,クァッドロータ(AscTec 社製)を用いる。機体重量はバッテリ・ガードを含めて1.27kg
である。開発する吸着・巻取り装置は,これらの重さを支えるように設計する。吸着装置により生じる吸着力は機体重量と可搬重量の総和を考慮し,20N 以上を目標とする。また,MAV の可搬重量が330g であり,機器はそれよりも少ない重量にする必要がある。カメラやセンサを搭載することを考慮し,装置全体の重量を100g 以内にすることを目標とする。
3. 吸着装置
[吸着装置の概要]
MAV に搭載できる磁石を用いた吸着装置を開発した。機構内に磁石を用いることで,20N 以上の強い吸着力を得ることができる。しかし,磁石を剥がす際には,吸着力を越える力を発生する必要がある。吸着力は20N 以上で,脱着に必要な力は,それよりも小さい吸着装置を開発した。内力補償機構は,吸着は磁石の力で行い,脱着は内部のばねの力と引き剥がす力の合力で行う機構である。ばねの補助により,吸着よりも小さい力で磁石を引き剥がすことが可能である。また,MAV による回収が可能な機構として,MAV 自身の押しつけにより脱着を行う機構も組み込んだ。
開発した吸着装置の構造について後述する。吸着装置に利用できる磁石の磁力が十分か検証した。吸着装置に搭載するバネの弾性力に関する定式化について後述する。また,定式化と購入できるバネの組み合わせから,最適なバネのペアを決めた。作成した吸着装置の性能評価を後述する。
[吸着装置の構造]
図2 に開発した吸着装置を示す。吸着装置は,操作かんや2 重のコイルばね,スイッチ機構,磁石,シリコンゴムから構成される。
図3,4 に吸着装置を装着,脱着するときの流れを示す。スイッチ機構はオルタネイト式スイッチであり,スイッチを押して,磁石の吸着,脱着を行う。内部の2 重コイルばねにより,磁石の吸着力よりも小さい力で,引き剥がすことが出来る。
吸着時は,スイッチ内部の部品が下方向に変位させる(図3-(b))。この時,スイッチ内部の部品は上方向に変位しない。操作かんには内側のコイルばねによる弾性力が加わっているが,この弾性力のみでは磁石の吸着力を上回らないため,磁石は吸着したままである(図3-(c))。脱着時は,スイッチ内部の部品が上方向に変位させる。吸着している状態で更にその部品を下方向に変位させ,一定の位置まで来ると,上方向に変位することが可能になる(図4-(b))。この状態に遷移する際,操作かんには内側だけでなく外側のコイルばねの弾性力も操作かんに加わることになる(図4-(c))。この時,2 重のコイルばねによる弾性力の和が磁石の吸着力を上回ることで,磁石が脱着される。
脱着後は,図3-(a) の状態になるので,何度でも吸着と脱着を行うことが可能である。吸着対象との摩擦係数を増すために,吸着装置の接触面にシリコンゴムのパッドがついている。軽量化のため,磁石やばね,シリコンゴム以外はすべてプラスチック(ABS 樹脂) で製作した。
[吸着装置のモデル化]
吸着装置が、滑りや糸の張力によって外れないように磁石を選定する必要がある。モデルを用いて、選定した磁石が十分な吸着力があるか検討した。
吸着装置の力学モデルを図5 に示す。図5-(a) は,飛行ロボットと吸着装置の力の関係を表している。図5-(b) は(a) の赤い点線で囲まれている,吸着装置周辺を拡大した図である。MAV の重量をM[kg],磁石の吸着力をFM[N],吸着装置と吸着面との摩擦係数をμ,吸着装置の径をr[mm],吸着面から糸の接続点までの距離をl[mm] とする。図5-(b) より,式(1),(2),(3) のような力学的なつりあいとモーメント力のつりあいの式を得る。
FM > Mg sinθ (1)
FM > Mgsinθ/μ+Mg cosθ (2)
FM > Mg(2l cosθ/r + sinθ) (3)
吸着装置はこれらの式を満たす必要がある。入手出来る軽量で薄型の磁石の力はFM=30N であった。また,機構の大きさや質量の値はμ=0.9,r=30mm,l=5mm
とした。
これらの値は,使用する部品から計算された値である。式(1),(2),(3)
から,角度θ と必要な吸着力FM との関係を図6 に示す。図6 のグラフから,上述の磁石と大きさの機構を用いることで,吸着装置と壁の間の角度_ が0〜90度では,十分な吸着力を持っていることが確認できた。
[機構内のばねに関する定式化]
吸着装置内のコイルばねのばね係数から機構の動作に要する力を導出するために,機構内部の弾性力に関してモデル化を行った。図3 にモデル化のための,各パーツの間の距離を示す。図3 中のx1 は吸着時から脱着時に遷移する際に必要な変位である。また,x2 は吸着時・脱着時におけるスイッチ内部の部品の変位の差であり,x3 は操作かんと部品A の引っかかりが接触しないように部品の誤差を考慮して決定される。また,2 重のコイルばねの内,外側のばね定数をk1,内側のばね定数をk2 とする。
コイルばねによる弾性力に関係するのは図3(a) に示した操作かんと部品A の2 つの部品である。図3(a) の状態を初期状態とすると,部品A の変位は外側コイルばねの変位,操作かんの変位は内側コイルばねの変位と等価と考えることが出来る。
(1) 吸着時
図3 に吸着時の動作を示す。ばねの弾性力を考慮するため,部品A と操作かんが接触している場合を考え,磁石と吸着面との距離をx[mm] とする。図3 より,吸着面からx[mm] の位置まで操作かんを変位させるために要する力をF[N],磁石の吸引力をFM(x)[N]とする。磁石の吸引力FM については,事前に距離と磁力の関係を計測し,テーブルを作成する。この時,部品A の変位は(x2−x)+x1[mm],操作かんの変位は(x2−x)[mm]となる。
磁石の吸着力が内側ばねの弾性力よりも小さい場合,要する力F1 は
F1 = k1(x1 + x2 − x) + k2(x2 − x) − FM(x)
(4)
と表される。また,磁石の吸着力が内側ばねの弾性力よりも大きい場合,磁石は吸着し,部品A に操作かんが接触しない。そのため,内側のばねの弾性力は要する力F に影響を与えなくなるので,F2 は以下の式で表される。
F2 = k1(x1 + x2 − x) (5)
と表される。
吸着時にスイッチを押しこむために必要な力F は,max(F1; F2) で求めることが出来る。
(2) 脱着時
図4 に脱着時の動作を示す。脱着するには,部品A を図4-(b) に示した部分まで変位させる必要がある。この時,内側ばねの弾性力は磁石の吸着力により打ち消されるので考慮しない。よって,脱着に要する力F は以下の式で求められる。
F = k1(x1 + x2)
(6)
また,磁石の脱着時,操作かんの変位はx2[mm],部品Aの変位は(x1 −x3)[mm] となる。吸着時は磁石が脱着せず,脱着時にバネの力によって引き剥がすためには式(7) を満たす必要がある。
k2x2 < FM < k1(x1 − x3) + k2x2 (7)
これらの式から,ばね定数k1; k2 を決定する。
「吸着装置の性能評価」
設計を行った吸着装置の性能評価を行う。まず,弾性力の定式化に関する評価を行い,用意できたばねの中で適切なばね定数の組み合わせを決定する。次にその組み合わせで製作した吸着装置が所定の性能を発揮しているかを評価する。
吸着装置を鉄板に吸着させ,スイッチを押すことで吸着・脱着を行う。この時フォースゲージでスイッチを押し,動作に要した力を計測する。吸着対象は素材がS45C,厚さが3mm の鉄板であり,各々について5 回ずつ測定を行う。
吸着装置内の寸法はx1=2.5mm,x2=6.0mm,
x3=2.0mmとする。使用するばね定数の組み合わせは,(k1[N/mm],k2[N/mm])=(1.0,4.5),(1.4,4.1),(2.9,2.9)
を用いる。これらの組み合わせは脱着に要する力が10N 程度になるものを2 つ,比較対象として脱着に要する力が磁石と同程度のものを1 つ選択した。
測定結果を表2,3 に示す。
表より,全ての場合において測定値が理論値を上回っている。誤差の要因としては,部品同士の摩擦やばねの余圧が考えられる。(k1[N/mm],k2[N/mm])=(1.4,4.1),(2.9,2.9) については誤差はあるものの,動作に要する力を式(4)-(7)
により推定できている。(k1[N/mm],k2[N/mm])=(1.0,4.5) の時は,内側のコイルばねの余圧により磁石の吸着が上手くいかなかったことがあったために誤差が大きくなってしまった。計測より,本研究で用いるばね定数の組み合わせはk1=1.4N/mm,k2=4.0N/mm とする。
このばねの組み合わせを用いた吸着装置に関して,吸着力や摩擦係数,モーメントによる脱落についての評価を行う。測定は吸着面に対して垂直・水平方向から引張を加え,脱着した瞬間の力を測定する。
結果は機構自体の吸着力は31.28(±0.60)[N],壁面との摩擦係数は0.87(±0.01)
となった。また,モーメントによる脱着は生じなかった。これらのことから,決定したパラメータに沿って,目標通りの性能を発揮することが確認できた。
[巻取り装置の構造]
吸着機構の回収を行うために,糸を巻き取る機構が必要となる。また,任意の糸の長さで姿勢を保持するために,巻き取り部の停止を行う機構も必要となる。巻き取りを発条ばねで行い,その巻き取り部の停止を行うために図9で示す機構を提案する。ここで示した機構は,発条ばねを装備した糸のロールと上下に変位することが可能なストッパーで構成されている(図9-(a))。このストッパーを押し込むことにより,ロールにストッパーが接触し,ロールの回転が停止する(図9-(b))。このように,ロールとストッパーの接触の有無で,糸の巻取りや保持を行う機構をテンション機構とし,その開発を行った。
ストッパー底面部とロール上部との,噛み合い部分の形状による糸の保持力の変化について評価を行った。形状の組み合わせは図10に示す.評価に用いた組み合わせは,スポンジゴムの押しつけにより摩擦力を生じさせロールの停止を行う機構(図10-(a)) と,突起部を有するストッパーを押しつけて,ロールの突起部と噛み合わせることにより物理的にロールの停止を行う機構(図10-(b),(c)) の2つの方式を用いた。
巻き取り機構(図9) は、糸の巻き取りと、吸着装置の脱着の切り替えを行う。図11 にこの巻取り装置の動作を示す。吸着後、モーターを用いて観測場所に最適な位置まで移動する(図11-(a))。観測が終了した後,モーターで糸を巻き上げて、吸着装置を収納する。さらに糸を巻き取ることで、スイッチを押し吸着装置を脱着する(図11-(b))。MAV は飛行状態へと戻る(図11-(c))。このようにして,一つのモータを用いることで,任意の位置での観測,吸着装置の回収を実現する。ポリエチレン製の糸をもちいた。理由は,ポリエチレン製の糸は小径で軽く,強度も強いためである。
アクチュエータの発生力は機体重量を考慮して20N 以上である必要がある。巻取り部の半径を1cm とすると,必要なトルクは20N・cm 以上となる。また,巻取りの速さを5cm/s を目標とする。速さの目標から,アクチュエータの必要な回転速度を60rpm とする。
これらの要求とMAV での使用を考慮し,使用するアクチュエータはDynamixel 社製のサーボモータとした。このサーボモータは最大トルクが260N・cm,最大回転数が126rpm であり,仕様を満たしている。重さは67g であり,最大消費電力は29W である。小型・軽量でありながら,内部が金属製のギアで構成されているため,外力に対して強い。また,制御回路を内部に搭載しているため,制御信号と電圧を与えるだけで制御が行える。
[巻取り装置の性能評価]
巻取り装置を用いて,MAV の任意の位置への移動が達成できるかを確認する。また,消費電力を測定し,MAV のホバリング時の消費電力と比較を行い,どの程度の改善となるかを検証する。
実験方法としては糸の先端付近を天井付近の構造物に結び,アクチュエータを使用して,位置の変更,静止を行う。位置の変更時のスピードを,3.3m/s,6.6m/s,13.2m/s(最高速度) のそれぞれに変更し,その時の最大消費電力を計測する。結果は3.3
cm/s では3.25W,6.6cm/s
では4.82 W,13.2cm/s
では2.53W が最大として測定された。
次にMAV のホバリング時の消費電力を算出する。搭載しているバッテリの電力容量は66.6Wh であり,飛行時間が最大で15 分であることから,通常飛行時の消費電力は266.4W と算出される。また,ホバリング時は消費電力が約2 倍になることから,ホバリング時の消費電力は532.8W となる。
巻取り装置の消費電力とMAV のホバリング時の消費電力を比較すると,巻取り装置の消費電力が最大の場合でもホバリングに比べて100 分の1 以下となる。この比較から,巻取り装置で消費する電力はホバリングと比較しても非常に小さい値であることが示された。
[MAV による吸着吊り下がり実験]
前述の吸着装置と巻取り装置を統合し,目標とするタスクを達成できるかを確認するため,実験を行った。実験中はPC から無線でMAV 上のAtomboard を操作し,アクチュエータに信号を送りタスクを実行させる。
実験環境は上部に鉄板を配置した環境で行う。安全のため,床にはエアマットを敷いておく。エアマット上に観測対象を配置し,接近して観察が行えるかどうかを確認する。吸着対象までのアプローチは手でMAV を運ぶことで行う。実験時のUAV の挙動を図11に示す。MAV が上部の鉄板に吸着し,観察対象に近づいた後,吸着装置を回収して脱着を行う様子が観察された。また,観察対象に近づいてカメラで撮影出来た。
吸着装置と巻き取り機構を組み合わせてMAV に搭載した。このMAV を用いて,天井への吸着,ウィンチをもちいた対象物への接近,巻き取りによる脱着を確認した。吸着装置は,壁との間の角度が15 度の範囲でも天井に張り付くことができた。各要素は要求する使用を満たしていてることは前述したとおりである。
機体が天井早いスピードで近づいたときに,吸着できないことがあった。衝撃力が大きい時に吸着を行う方法の改善が必要である。開発した吸着装置ではシリコンリングをもちいて衝撃の吸収と摩擦を行っていたが,より大きな衝撃に対応した改良を行う。
テザーをもちいた高さの調整の際に,機体がヨー角方向にゆっくりと回転することが観察された。この部分の改善が必要になる。アイデアとしては、映像の回転や,推力を利用した回転の抑制などが考えられる。吸着装置として磁石を用いたが,実際の天井は多様な素材が存在する。このような多様な対象に対して吸着できる方式を開発することで、本研究はさらに適応範囲が広がる。
MAV に搭載した吸着装置で周辺に吸着し,吊り下がることでプロペラ駆動なしで空中静止を行う手法を提案した。MAV に搭載することを考慮し,MAV による押し込みで脱着を行える吸着装置と糸の巻取りが可能な巻取り装置を設計した。その開発したシステムを用いることで,鉄板に吸着を行い,観察対象に近づいて観察出来ることを確認した。また,観察後に吸着装置を回収することが可能になったことを確認した。
本発明の実施の形態の飛行装置は、電動クアッドロータを用いて好適に実現可能である。電動クアッドロータは、ガソリン式のものに比べて、小型化が容易で、引火の可能性が低く、排気がないメリットがある。その電動クアッドロータに前述の吸着装置を取り付けることにより、プロペラ駆動なしで機体位置の保持を行い、長時間の探索が可能になる。
災害現場や工場などで配管などの対処物を観察する際に、対象物の近くの梁などの金属に吸着し、対象物までウィンチ機構を使って近づくことで対象物を長時間、静止して観測することが可能になる。観察が終わった後は、巻取り装置を巻き上げて、吸着装置を回収することで何度でも吸着することが可能となる。通常、電動式のクウァッドロータは10分程度しか飛行できず、対象物を観察するためにホバリングすると、さらに飛行時間が短くなる。しかし、本発明の実施の形態の飛行装置により、観察中はプロペラを回さないため、探査の時間を長くすることが可能となる。

Claims (4)

  1. 吸着対象に吸着および脱着可能な吸着装置と、ワイヤを巻取りおよび引き伸ばし可能な巻取り装置と、飛行本体とを有し、
    前記ワイヤは先端が前記吸着装置に取り付けられ、
    前記巻取り装置は前記飛行本体に取り付けられていることを、
    特徴とする飛行装置。
  2. 前記巻取り装置はロールとストッパーとを有し、前記ロールは糸を巻き取り可能に構成され、前記ストッパーは、前記ロールと接触して前記ロールの回転を止める停止位置と、前記ロールから離れて前記ロールの回転停止を解除する解除位置とを有することを、特徴とする請求項1記載の飛行装置。
  3. 前記吸着装置は吸着対象に吸着および脱着可能な磁石を有し、前記磁石の吸着面の周囲の、前記磁石が吸着対象に吸着している状態の吸着面と同一平面上にゴム製の密着面を有することを、特徴とする請求項1または2記載の飛行装置。
  4. 前記吸着装置の吸着対象への吸着および脱着と、前記巻取り装置のワイヤの巻取りおよび引き伸ばしとを無線操作で操作可能なコントローラを有することを、特徴とする請求項1,2または3記載の飛行装置。



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