JP2015100211A - 組電池の充電状態調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】組電池を構成する複数の単電池の個々で温度が異なった場合であっても、単電池のSOCを揃える方向に調整することが可能な組電池の充電状態調整装置を提供する。【解決手段】充電状態調整装置100において、特定部43は、組電池10を構成する複数の単電池Bのうち、放電電圧記憶部41によって記憶された電圧と、充電電圧記憶部42によって記憶された電圧とが共に最小である基準電池を特定する。短絡処理部44は、複数の単電池Bのうち、下記条件1および下記条件2を共に満たす単電池Bを、短絡回路Dを通じて短絡させる。ここで、条件1:基準電池における放電時の電圧を基準として、放電電圧記憶部41によって記憶された電圧が予め定められた値よりも大きい;条件2:基準電池における充電時の電圧を基準として、充電電圧記憶部42によって記憶された電圧が予め定められた値よりも大きい;【選択図】図1

Description

本発明は、組電池の充電状態調整装置に関する。詳しくは、複数の単電池を直列に接続してなる組電池において、それらの複数の単電池の充電状態を調整する装置に関する。
充放電可能な単電池(二次電池)の複数個を直列に接続してなる組電池では、該組電池を構成する個々の単電池の自己放電電流または経時変化(劣化)の程度のばらつき、充電効率のばらつき等に起因して、これら単電池の充電状態(state of charge、以下「SOC」という。)がばらつくことがある。
そこで、例えば、特許文献1では、単電池のSOCを推定し、推定されたSOCに基づいて単電池の制御が行われている。また、特許文献2では、組電池を充電する際の単電池における電圧の時間変化率からSOCを規定し、充電電流を低減することで、組電池を構成する単電池のSOCを揃えている。また、特許文献3では、放電を停止した際に、組電池を構成する個々の単電池の電圧の時間変化量を算出し、この電圧の時間変化量が閾値を超えた単電池に対して、SOCを揃える処理を行っている。
国際公開第2013/128757号 特開2012−173048号公報 特開2010−098866号公報
ところで、組電池を構成する複数の単電池には、劣化の度合いにばらつきがある。そのため、これら単電池の温度が一定であるとは限らない。複数の単電池の温度が一定でない場合、これら単電池のSOCが同じであっても抵抗値が異なるおそれがある。そして、複数の単電池のSOCが同じであっても抵抗値が異なる場合、これら単電池の電圧の時間変化率が変化することがある。特許文献1〜3では、電圧の時間変化率(量)によって、複数の単電池のうちSOCのばらつきがある単電池を判定している。そのため、組電池を構成する複数の単電池のSOCを揃える方向に調整することができないことがあった。
ここに開示される組電池の充電状態調整装置は、複数の単電池が直列に接続された組電池について、個々の単電池の電圧をそれぞれ検出する電圧センサと、複数の単電池のうち選択された単電池を短絡させる短絡回路と、電圧センサと短絡回路とに電気的に接続された制御装置とを備えている。制御装置は、放電電圧記憶部と、充電電圧記憶部と、特定部と、短絡処理部とを備えている。放電電圧記憶部は、組電池が放電した後に、電圧センサによって検出された個々の単電池の電圧を記憶する。充電電圧記憶部は、組電池が充電された後に、電圧センサによって検出された個々の単電池の電圧を記憶する。特定部は、複数の単電池のうち、放電電圧記憶部によって記憶された電圧と、充電電圧記憶部によって記憶された電圧とが共に最小である基準電池を特定する。短絡処理部は、複数の単電池のうち、下記条件1および下記条件2を共に満たす単電池を、短絡回路を通じて短絡させる。ここで、下記条件1および下記条件2は、
条件1:基準電池について放電電圧記憶部によって記憶された電圧を基準として、放電電圧記憶部によって記憶された電圧が予め定められた値よりも大きい;
条件2:基準電池について充電電圧記憶部によって記憶された電圧を基準として、充電電圧記憶部によって記憶された電圧が予め定められた値よりも大きい;
である。
また、ここに開示される他の組電池の充電状態調整装置は、SOC−OCV特性がフラットな領域を含む複数の単電池が直列に接続された組電池について、個々の単電池の電圧をそれぞれ検出する電圧センサと、複数の単電池のうち選択された単電池を短絡させる短絡回路と、電圧センサと短絡回路とに電気的に接続された制御装置とを備えている。制御装置は、基準電圧記憶部と、放電電圧記憶部と、充電電圧記憶部と、特定部と、短絡処理部とを備えている。基準電圧記憶部は、複数の単電池における個々のSOC−OCV特性のフラットな領域内に含まれる電圧のうち予め定められた一つの基準電圧を記憶する。放電電圧記憶部は、組電池が放電した後に、電圧センサによって検出された個々の単電池の電圧を記憶する。充電電圧記憶部は、組電池が充電された後に、電圧センサによって検出された個々の単電池の電圧を記憶する。特定部は、複数の単電池のうち、基準電圧記憶部に記憶された基準電圧と放電電圧記憶部によって記憶された電圧との差(ΔVd1〜ΔVdn)を、基準電圧記憶部に記憶された基準電圧と充電電圧記憶部によって記憶された電圧との差(ΔVc1〜ΔVcn)で除算した第1の値(ΔVd1/ΔVc1〜ΔVdn/ΔVcn)が最大である基準電池(x)を特定する。短絡処理部は、複数の単電池のうち、単電池(k)における第1の値(ΔVdk/ΔVck)を基準電池(x)における第1の値(ΔVdx/ΔVcx)で除算した値((ΔVdk/ΔVck)/(ΔVdx/ΔVcx))が、予め定められた閾値よりも小さい単電池を、短絡回路を通じて短絡させる。
ここで、複数の単電池を1〜nで表しており、ΔVd1〜ΔVdnは、それぞれ単電池1〜nにおける基準電圧と、放電電圧記憶部に記憶された電圧との差を表している。また、ΔVc1〜ΔVcnは、それぞれ単電池1〜nにおける基準電圧と、充電電圧記憶部に記憶された電圧との差を表している。
本発明の組電池の充電状態調整装置によれば、複数の単電池のSOCがばらついている状態であっても、複数の単電池のSOCを揃う方向に調整することができる。
第1実施形態に係る組電池の充電状態調整装置のブロック図である。 第1実施形態に係る単電池における放電電圧と充電電圧との関係を示した図である。 第1実施形態に係る組電池の充電状態調整装置の一作動形態を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る組電池の充電状態調整装置の一作動形態を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る単電池における放電電圧と充電電圧との関係を示した図である。 第2実施形態に係る組電池の充電状態調整装置の一作動形態を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る組電池の充電状態調整装置の一作動形態を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
<第1実施形態>
先ず、ここで提案される第1実施形態に係る組電池10の充電状態調整装置100について説明する。図1は、第1実施形態に係る組電池10の充電状態調整装置100のブロック図である。なお、図1は、模式的に示した図であり、実際の充電状態調整装置100を簡略化したものである。充電状態調整装置100は、組電池10を構成する複数の単電池B(1)〜B(n)の充電状態(SOC)を揃える方向に調整する装置である。図1に示すように、充電状態調整装置100は、組電池電圧センサ20と、複数の単電池電圧センサC(1)〜C(n)と、複数の短絡回路D(1)〜D(n)と、制御装置40と、を備えている。
組電池10は、充放電可能な複数の単電池Bが直列に接続されている。ここでは、複数の単電池をそれぞれ区別しない場合は、単に単電池Bと表すこととする。また、本実施形態では、組電池10は、n個の単電池Bが直列に接続されている。ここで、n個の単電池Bをそれぞれ区別する場合は、符号Bに添え字を付して、単電池B(1)〜B(n)と表すこととする。複数の単電池Bのうち単電池B(1)および単電池B(n)は、単電池Bが直列に接続された状態のうち端に接続されている。組電池10を構成する個々の単電池Bは、例えばリチウムイオン電池である。本実施形態では、単電池Bは、SOC−OCV特性がフラットな領域を有している。このため、SOC−OCV特性がフラットな領域を有している複数の単電池Bによって構成された組電池10も、SOC−OCV特性がフラットな領域を有している。ここで、「SOC−OCV特性」とは、単電池B(組電池10)のSOCと開路電圧(OCV)との関係性のことをいう。また、「フラットな領域」とは、SOCの変化量に対してOCVの変化量が小さいSOCの領域のことをいう。ここでは、「フラットな領域」とは、あるSOCの変化量におけるOCVの変化量に対する変化率が0mV/SOC%〜3mV/SOC%の領域のことをいい、SOCが1%変化した場合、電圧(OCV)の変化が3mV以下の領域のことをいう。
本実施形態では、組電池10は、例えばスイッチの役割を担うリレー回路11aを介して負荷11に接続されている。負荷11は、電力消費機12と、電力供給機13とを含み得る。電力消費機12は、組電池10に蓄えられた電力を消費するものである。例えば、電力消費機12は、抵抗である。電力供給機13は、組電池10に充電可能な電力を供給するものである。例えば、電力供給機13は、充電器である。組電池10は、電力消費機12に接続された際に放電され、電力供給機13に接続された際に充電される。
組電池電圧センサ20は、組電池10に設けられている。本実施形態では、組電池電圧センサ20は、図示は省略するが、組電池10を構成する単電池B(1)の端子および単電池B(n)の端子に接続されている。組電池電圧センサ20は、組電池10にかかる電圧を検出する。ここでは、組電池電圧センサ20は、組電池10にかかる閉路電圧(CCV)であって、直列に接続された単電池B(1)〜B(n)の全体の閉路電圧を検出する。例えば、組電池電圧センサ20は、組電池10が電力消費機12に接続された際の組電池10の閉路電圧(以下、放電CCVまたは放電電圧ともいう)と、組電池10が電力供給機13に接続された際の閉路電圧(以下、充電CCVまたは充電電圧ともいう)とを検出する。
複数の単電池電圧センサC(1)〜C(n)は、複数の単電池B(1)〜B(n)が直列に接続された組電池10について、個々の単電池B(1)〜B(n)の電圧をそれぞれ検出する。複数の単電池電圧センサC(1)〜C(n)は、単電池B(1)〜B(n)にそれぞれ設けられている。ここでは、単電池電圧センサC(1)〜C(n)の添え字は、単電池B(1)〜B(n)の添え字に対応している。すなわち、単電池電圧センサC(1)は単電池B(1)、単電池電圧センサC(2)は単電池B(2)、・・・単電池電圧センサC(n)は単電池B(n)に設けられている。なお、以下の説明において、単電池電圧センサを区別しない場合は、添え字を省略して、単に単電圧センサCと表現する。本実施形態では、単電池電圧センサCは、図示は省略するが、各単電池Bの正極端子および負極端子にそれぞれ接続されている。本実施形態では、単電池電圧センサCは、組電池10が放電した後の個々の単電池Bの放電CCVと、組電池10が充電された後の個々の単電池Bの充電CCVとを検出する。なお、本実施形態では、複数の単電池電圧センサCが、各単電池Bにそれぞれ接続され、各単電池Bの電圧を検出している。しかし、個々の単電池Bの電圧をそれぞれ検出することができるものであれば、単電池電圧センサCは一つであってもよい。
短絡回路D(1)〜D(n)は、複数の単電池B(1)〜B(n)のうち選択された単電池B(1)〜B(n)をそれぞれ短絡させるものである。本実施形態では、短絡回路D(1)〜D(n)は複数あり、それぞれ単電池B(1)〜B(n)に設けられている。ここでは、短絡回路D(1)〜D(n)の添え字は、単電池B(1)〜B(n)の添え字に対応している。すなわち、短絡回路D(1)は単電池B(1)、短絡回路D(2)は単電池B(2)、・・・短絡回路D(n)は単電池B(n)に設けられている。なお、以下の説明において、短絡回路を区別しない場合は、添え字を省略して、単に短絡回路Dと表現する。本実施形態では、短絡回路Dは、スイッチング回路であり、図示は省略するが、単電池Bの正極端子および負極端子にそれぞれ接続されている。短絡回路Dは、単電池Bの正極端子と負極端子とを接続させることによって、単電池Bを短絡させる。単電池Bが短絡することによって、単電池BのSOCを下げることができる。なお、短絡回路Dにおける単電池Bを短絡させる構成は特に限定されない。例えば、短絡回路Dは、単電池Bにかける電圧のプラスとマイナスを逆転させることによって、単電池Bを短絡させるような構成であってもよい。
制御装置40は、単電池電圧センサCと、短絡回路Dとに電気的に接続されている。本実施形態では、制御装置40は、さらに、リレー回路11aと、組電池電圧センサ20とに電気的に接続されている。制御装置40は、放電電圧記憶部41と、充電電圧記憶部42と、特定部43と、短絡処理部44とを備えている。本実施形態では、制御装置40は、さらに、設定値記憶部45を備えている。
放電電圧記憶部41は、組電池10が放電した後に、単電池電圧センサCによって検出された個々の単電池Bの電圧を記憶する処理を行う。本実施形態では、制御装置40は、リレー回路11aを制御することによって、組電池10が電力消費機12に接続されて、組電池10を放電させる。そして、組電池10が放電した後に、単電池電圧センサCによって検出された個々の単電池Bの放電CCVは、放電電圧記憶部41に記憶される。
充電電圧記憶部42は、組電池10が充電された後に、単電池電圧センサCによって検出された個々の単電池Bの電圧を記憶する処理を行う。本実施形態では、制御装置40は、リレー回路11aを制御することによって、組電池10が電力供給機13に接続されて、組電池10を充電する。そして、組電池10が充電された後に、単電池電圧センサCによって検出された個々の単電池Bの充電CCVは、充電電圧記憶部42に記憶される。
特定部43は、基準電池を特定する処理を行う。ここでの「基準電池」とは、短絡回路Dを通じて短絡させる単電池Bを選択するための基準となる単電池Bのことである。特定部43は、複数の単電池Bのうち、放電電圧記憶部41によって記憶された電圧と、充電電圧記憶部42によって記憶された電圧とが共に最小である単電池Bを基準電池として特定する。本実施形態では、特定部43は、複数の単電池Bのうち、放電CCVおよび充電CCVが共に最小である単電池Bを基準電池としている。
短絡処理部44は、複数の単電池Bのうち、条件1および条件2を共に満たす単電池Bを、短絡回路Dを通じて短絡させる。ここで、条件1および条件2は、以下のとおりである。
条件1:特定部43によって特定された基準電池について、放電電圧記憶部41によって記憶された電圧(典型的には、放電CCV)を基準として、放電電圧記憶部41によって記憶された電圧(典型的には、放電CCV)が予め定められた値(以下、放電閾値ともいう)よりも大きい;
条件2:特定部43によって特定された基準電池について、充電電圧記憶部42によって記憶された電池(典型的には、充電CCV)を基準として、充電電圧記憶部42によって記憶された電池(典型的には、充電CCV)が予め定められた値(以下、充電閾値ともいう)よりも大きい;
本実施形態では、短絡処理部44は、条件1および条件2を共に満たす単電池Bに対応する短絡回路Dを作動させる。そして、短絡処理部44は、当該単電池Bを短絡させることで、当該単電池BのSOCを下げる。
本実施形態では、設定値記憶部45には、充電状態調整装置100によって、複数の単電池Bの個々のSOCが揃う方向に調整する際に、使用される閾値が記憶されている。例えば、設定値記憶部45には、組電池10のSOC−OCV特性がフラットな領域内にある電圧の範囲(以下、フラット電圧範囲という)と、フラット電圧範囲のうち、予め定められた電圧(以下、フラット電圧という)とが記憶されている。また、設定値記憶部45には、放電後の組電池10の放電電圧とフラット電圧との差を比較するための組電池放電閾値と、充電後の組電池10の充電電圧とフラット電圧との差を比較するための組電池放電閾値とが記憶されている。さらに、設定値記憶部45には、上述した放電閾値(条件1参照)と、充電閾値(条件2参照)と、後述するステップS100で使用される時間閾値とが記憶されている。
次に、充電状態調整装置100の動作について詳しく説明する。ここでは、組電池10が、自動車などの車両に搭載されている場合について説明する。そして、充電状態調整装置100は、n個の単電池B(1)〜B(n)(例えば、50個の単電池B)が直列に接続された組電池10における個々の単電池BのSOCを調整するものとする。図2は、単電池Bにおける放電電圧(放電CCV)Vdと充電電圧(充電CCV)Vcとの関係を示した図である。図2では、便宜上、n個の単電池B(1)〜B(n)のうち、5個の単電池B(1)〜B(5)について、当該組電池10が、充電および放電された際に各単電池Bで検出されるある典型的な電圧(ここでは、閉路電圧)の変位を示している。ここで、図2では、各単電池Bで検出される電圧変位に対応した矢印が描かれている。当該矢印の下端は、各単電池Bで検出された放電電圧Vdであり、矢印の上端は、各単電池Bで検出された充電電圧Vcである。放電電圧Vdと、充電電圧Vcには、各電池を区別するための番号が添えられている。また、符号Vfは、単電池BにおけるSOC−OCV特性がフラットな領域内に予め定められた電圧(フラット電圧)を示している。例えば、単電池Bのフラット電圧は、4.6Vである。図3および図4は、組電池10の充電状態調整装置100の一作動形態を示すフローチャートである。
ここでは、複数の単電池Bの個々のSOCは、使用状態または劣化等に起因して異なることがある。図2の例では、n個の単電池B(1)〜B(n)のうち、単電池B(1)のSOCが最も低い。最もSOCが低い単電池B(1)における放電電圧Vd1および充電電圧Vc1は、それぞれ他の単電池B(2)〜B(n)の放電電圧Vd2〜Vdnおよび充電電圧Vc2〜Vcnよりも小さい値となる。このように、複数の単電池B(1)〜B(n)のそれぞれのSOCが異なる状態で組電池10を充放電させると、最もSOCが低い単電池B(1)に併せて他の単電池B(2)〜B(n)の充放電が行われる。このため、他の単電池B(2)〜B(n)の充放電の能力が十分に発揮できないことがあった。そのため、本実施形態では、充電状態調整装置100は、最もSOCが低い単電池B(1)のSOCに、他の単電池B(2)〜B(n)のSOCを近づけるようにする。なお、本実施形態では、単電池Bの抵抗値とSOCとに一定の関連性があることを前提とする。抵抗値とSOCとに一定の関連性があるとは、例えば、抵抗値とSOCとが比例関係にあることをいう。
充電状態調整装置100の動作としては、先ず、図3に示すように、制御装置40は、組電池10を構成する複数の単電池BのSOCを揃える方向に調整するか否かを判定する(ステップS100)。ここでは、制御装置40は、一定の時間経過した場合、複数の単電池BのSOCを揃える方向に調整すると判定している。具体的には、制御装置40は、1トリップ開始後からの経過時間を測定する。ここで、「1トリップ」とは、エンジン始動から停止までのことをいう。そして、制御装置40は、測定した経過時間と、設定値記憶部45に記憶された時間閾値とを比較し、上記経過時間が時間閾値以上の場合、個々の単電池BのSOCを揃える方向に調整すると判定する。この場合、次にステップS101へ進む。
ステップS101では、制御装置40は、組電池10のSOCがSOC−OCV特性の予め定められたフラットな領域内にあるか否かを判定する。ここでは、制御装置40は、組電池電圧センサ20によって検出された組電池10の電圧が、設定値記憶部45に記憶されたフラット電圧範囲内にあるか否かを判定する。制御装置40は、組電池10の電圧がフラット電圧範囲にある場合は、組電池10のSOCがフラットな領域内にあると判定し、次に、ステップS102へ進む。一方、制御装置40は、組電池10の電圧がフラット電圧範囲にない場合は、組電池10のSOCがフラットな領域内にないと判定し、もう一度、ステップS101を行う。
ステップS102では、制御装置40は、組電池10の放電電圧VL1とフラット電圧との差ΔVL1が予め定められた組電池放電閾値よりも大きいか否かを判定する。具体的に、制御装置40は、リレー回路11aを制御して、組電池10が電力消費機12に接続されることで、組電池10を放電させる。そして、制御装置40は、組電池電圧センサ20によって検出された組電池10の放電電圧VL1とフラット電圧との差ΔVL1を算出する。制御装置40は、差ΔVL1が設定値記憶部45に記憶された組電池放電閾値よりも大きいか否かを判定する。ここで、差ΔVL1が組電池放電閾値よりも大きい場合は、ステップS103に進む。一方、差ΔVL1が組電池放電閾値以下の場合は、ステップS101に戻る。なお、設定値記憶部45に記憶された組電池放電閾値は、単電池Bの一つ当たり0.2V以上の値であることが好ましい。例えば、組電池10が50個の単電池Bによって構成されている場合、組電池放電閾値は、10V以上であることが好ましい。
ステップS103では、制御装置40は、放電電圧記憶部41によって、単電池電圧センサCによって検出された複数の単電池Bの個々の放電電圧Vdを記憶する。なお、単電池電圧センサCが単電池Bの個々の放電電圧Vdを検出するタイミングは、同時であることが好ましい。また、ステップS103は、ステップS102の組電池10の放電処理の後、制御装置40に予め定められた時間経過後に行うようにしてもよい。例えば、この予め定められた時間は、1秒である。このことによって、単電池電圧センサCは、複数の単電池Bが十分に放電した状態で単電池Bの個々の放電電圧Vdを測定することができる。
次に、ステップS104では、制御装置40は、特定部43によって、放電電圧記憶部41に記憶された単電池Bの個々の放電電圧Vdをそれぞれ比較し、最小の放電電圧Vdを求める。そして、制御装置40は、特定部43によって、最小の放電電圧Vdである単電池Bを「放電処理としての基準電池」として特定する。本実施形態では、制御装置40は、特定部43によって、最小の放電電圧Vdである単電池Bの単電池番号を変数aに代入する。
次に、ステップS105では、制御装置40は、組電池10のSOCがSOC−OCV特性の予め定められたフラットな領域内にあるか否かを判定する。ここでは、制御装置40は、リレー回路11aを制御することで、組電池10と電力消費機12との接続を解除する。このとき、組電池10の放電が停止する。次に、制御装置40は、組電池電圧センサ20によって検出された組電池10の電圧が、設定値記憶部45に記憶されたフラット電圧範囲内にあるか否かを判定する。制御装置40は、組電池10の電圧がフラット電圧範囲にある場合は、組電池10のSOCがフラットな領域内にあると判定し、次に、ステップS106へ進む。一方、制御装置40は、組電池10の電圧がフラット電圧範囲にない場合は、組電池10のSOCがフラットな領域内にないと判定し、もう一度、ステップS105を行う。
次に、制御装置40は、組電池10の充電電圧VL2とフラット電圧との差ΔVL2が予め定められた組電池充電閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS106)。具体的に、制御装置40は、リレー回路11aを制御して、組電池10が電力供給機13に接続されることで、組電池10を充電させる。このとき、組電池10を充電させる際の電流の値は特に限定されないが、大きい電流であることが好ましい。また、ステップS102の組電池10を放電させるタイミングと、この組電池10を充電させるタイミングとは、近いことが好ましい。そして、制御装置40は、組電池電圧センサ20によって検出された組電池10の充電電圧VL2と設定値記憶部45に記憶されたフラット電圧との差ΔVL2を算出する。制御装置40は、差ΔVL2が設定値記憶部45に記憶された組電池充電閾値よりも大きいか否かを判定する。ここで、差ΔVL2が組電池充電閾値よりも大きい場合は、ステップS107に進む。一方、差ΔVL2が組電池充電閾値以下の場合は、ステップS105に戻る。なお、設定値記憶部45に記憶された組電池充電閾値は、単電池Bの一つ当たり0.2V以上の値であることが好ましい。例えば、組電池10が50個の単電池Bによって構成されている場合、組電池充電閾値は、10V以上であることが好ましい。
ステップS107では、制御装置40は、充電電圧記憶部42によって、単電池電圧センサCによって検出された複数の単電池Bの個々の充電電圧Vcを記憶する。なお、単電池電圧センサCが単電池Bの個々の充電電圧Vcを検出するタイミングは、同時であることが好ましい。また、ステップS107は、ステップS106の組電池10の充電処理後、制御装置40に予め定められた時間経過後に行うようにしてもよい。例えば、この予め定められた時間は、1秒である。このことによって、単電池電圧センサCは、単電池Bが十分に充電された状態の個々の充電電圧Vcを検出することができる。
次に、ステップS108では、制御装置40は、特定部43によって、充電電圧記憶部42に記憶された単電池Bの個々の充電電圧Vcをそれぞれ比較し、最小の充電電圧Vcを求める。そして、制御装置40は、特定部43によって、最小の充電電圧Vcである単電池Bを「充電処理としての基準電池」として特定する。本実施形態では、特定部43は、最小の充電電圧Vcである単電池Bの単電池番号を変数bに代入する。
次に、ステップS109では、制御装置40は、特定部43によって、ステップS104において求めた最小の放電電圧Vdの単電池B(放電処理としての基準電池)と、ステップS108において求めた最小の充電電圧Vcの単電池B(充電処理としての基準電池)とが一致するか否かを判定する。制御装置40は、特定部43によって、放電処理としての基準電池と、充電処理としての基準電池とが一致するか否かを判定する。一致する場合は、その単電池Bを基準電池B(x)とする。本実施形態では、制御装置40は、変数aの値と変数bの値とを比較し、変数a=変数bが成り立つ場合、その単電池Bを基準電池とし、図4のステップS110へ進む。一方、一致しない場合は、基準電池を設定することができないため、ステップS100へ戻る。
図4に示すように、ステップS110〜ステップS114では、制御装置40は、短絡処理部44によって、複数の単電池Bのうち、短絡させる単電池Bを抽出する。ここでは、先ず、ステップS110において、短絡処理部44は、単電池番号を格納する変数kに1を代入する。次に、ステップS111において、制御装置40は、短絡処理部44によって、放電電圧記憶部41によって記憶された放電電圧(放電CCV)のうち、変数kに格納された単電池番号の単電池B(k)における放電電圧Vdkと、基準電圧B(x)における放電電圧Vdxとの差を求める(条件1)。また、制御装置40は、短絡処理部44によって、充電電圧記憶部42によって記憶された充電電圧(充電CCV)のうち、単電池B(k)における充電電圧Vckと、基準電池B(x)における充電電圧Vcxとの差を求める(条件2)。そして、放電電圧の差Vdk−Vdxが設定値記憶部45に記憶された放電閾値Vdyよりも大きく、かつ、充電電圧の差Vck−Vcxが設定値記憶部45に記憶された充電閾値Vcyよりも大きい場合、この単電池B(k)を短絡させると判定する。ここでは、短絡処理部44は、単電池番号kを記憶する(ステップS112)。なお、この放電閾値Vdyおよび充電閾値Vcyは、特に限定されず、単電池Bの抵抗値によって適宜設定することができる。例えば、放電閾値Vdyおよび充電閾値Vcyは、0.01である。
そして、短絡処理部44は、変数kをインクリメントする(ステップS113)。短絡処理部44は、インクリメントした変数kが単電池Bのうち最も大きな単電池番号(例えば、50)よりも大きくなる(ステップS114)まで、ステップS111〜ステップS113の処理を繰り返す。
次に、ステップS115において、制御装置40は、短絡処理部44によって、ステップS112において記憶された単電池番号に該当する単電池Bに対して、短絡回路Dを通じて短絡させる。このことによって、短絡させた単電池BのSOCを、最もSOCが低い単電池Bである基準電池B(x)のSOCに近づく。なお、単電池Bを短絡させる時間は、単電池Bの容量、または、短絡回路Dに流す電流等によって適宜設定することができる。
ただし、本実施形態では、一度の短絡によって単電池BのSOCを揃えるものではなく、何度かステップS100〜ステップS115を繰り返すことで、徐々に単電池BのSOCを揃える方向に調整することが好ましい。
以上のように、本実施形態では、制御装置40は、放電電圧記憶部41と、充電電圧記憶部42と、特定部43と、短絡処理部45とを備えている。放電電圧記憶部41は、組電池10が放電した後に、単電池電圧センサCによって検出された個々の単電池Bの電圧を記憶する。充電電圧記憶部42は、組電池10が充電された後に、単電池電圧センサCによって検出された個々の単電池Bの電圧を記憶する。特定部43は、複数の単電池Bのうち、放電電圧記憶部41によって記憶された電圧と、充電電圧記憶部42によって記憶された電圧とが共に最小である基準電池を特定する。短絡処理部45は、複数の単電池Bのうち、下記条件1および下記条件2を共に満たす単電池Bを、短絡回路Dを通じて短絡させる。ここで、条件1および条件2は、以下のとおりである。
条件1:基準電池について放電電圧記憶部41によって記憶された電圧を基準として、放電電圧記憶部41によって記憶された電圧が予め定められた値よりも大きい;
条件2:基準電池について充電電圧記憶部42によって記憶された電圧を基準として、充電電圧記憶部42によって記憶された電圧が予め定められた値よりも大きい;
本実施形態では、制御装置40は、特定部43によって、組電池10のSOCがSOC−OCV特性の予め定められたフラットな領域内において、組電池10を構成する複数の単電池Bのうち、充電電圧Vdおよび放電電圧Vcが最も小さい単電池Bを、SOCが最も小さい単電池B(基準電池)と特定している(ステップS109)。そして、基準電池以外の他の単電池Bを短絡処理させる(ステップS115)ことで、単電池BのSOCを徐々に揃える方向に調整している。
本実施形態では、各単電池Bの抵抗値を考慮した放電電圧Vdおよび充電電圧Vcを検出することによって、各単電池BのSOCを推定している。そのため、複数の単電池Bの個々で温度が一定でなく、抵抗値が変化した場合であっても、単電池Bの個々のSOCを推定することができる。
本実施形態では、複数の単電池Bのうち、放電電圧記憶部41によって記憶された放電CCVと、充電電圧記憶部42によって記憶された充電CCVとが共に最小である単電池B(1)を基準電池B(x)としている(ステップS109)。そして、制御装置40は、短絡処理部44によって、複数の単電池Bのうち、上述した条件1および条件2を共に満たす単電池Bを短絡回路Dを通じて短絡させている(ステップS115)。このような条件のもとで、該当する単電池Bを短絡させることで、複数の単電池BのSOCを徐々に揃える方向に調整することができる。このことによって、組電池10を充放電させる際、単電池Bの充放電の能力を十分に発揮させることができる。本実施形態では、複数の単電池Bの個々で温度が一定でない場合であっても、抵抗値とSOCとに一定の関連性がある場合に特に有効である。
また、本実施形態では、短絡回路Dによって、単電池Bを短絡させることで、単電池BのSOCが揃う方向に調整している。このことによって、より簡単な構成で、単電池BのSOCを下げて、複数の単電池Bの個々のSOCを揃える方向に調整することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る充電状態調整装置100について説明する。第2実施形態に係る充電状態調整装置100の構成について、第1実施形態に係る充電状態調整装置100と同様の箇所には同じ符号を付し、その説明を省略する。第2実施形態では、制御装置40の特定部43、短絡処理部44および設定値記憶部45の制御が第1実施形態と異なる。そこで、先ず、設定値記憶部45と特定部43と短絡処理部44とを順に説明する。
第2実施形態に係る設定値記憶部45には、さらに、複数の単電池Bにおける個々のSOC−OCV特性のフラットな領域内に含まれる電圧のうち予め定められた一つの基準電圧が記憶されている。そして、設定値記憶部45には、後述する短絡処理部44で使用される閾値Yが記憶されている。なお、本実施形態において、設定値記憶部45は、本発明の基準電圧記憶部に対応している。
第2実施形態に係る特定部43は、基準電池を特定する処理を行う。特定部43は、複数の単電池Bのうち、設定値記憶部45に記憶された基準電圧と放電電圧記憶部41によって記憶された電圧(ここでは、放電CCV)との差ΔVdを、設定値記憶部45に記憶された基準電圧と充電電圧記憶部42によって記憶された電圧(ここでは、充電CCV)との差ΔVcで除算した第1の値(ΔVd/ΔVc)が最大である単電池Bを基準電池B(x)として特定している。
第2実施形態に係る短絡処理部44は、複数の単電池Bのうち、単電池B(k)における上記第1の値(ΔVdk/ΔVck)を、特定部43によって特定した基準電池B(x)における上記第1の値(ΔVdx/ΔVcx)で除算した値((ΔVdk/ΔVck)/(ΔVdx/ΔVcx))が、設定値記憶部45に記憶され、予め定められた閾値Yよりも小さい単電池Bを、短絡回路Dを通じて短絡させる。なお、閾値Yは、単電池Bの抵抗値によって適宜設定することができる。例えば、閾値Yは、0.9である。
本実施形態では、短絡処理部44は、該当する単電池Bに対応する短絡回路Dを作動させる。そして、短絡処理部44は、当該単電池Bを短絡させることで、当該単電池BのSOCを下げる。
次に、第2実施形態に係る充電状態調整装置100の動作について詳しく説明する。図5は、第2実施形態に係る単電池Bにおける放電電圧Vdと充電電圧Vcとの関係を示した図である。なお、図5は、図2と同様な図のため詳細な説明は省略するが、図5の電圧Vfは、設定値記憶部45に記憶された基準電圧である。図6および図7は、第2実施形態に係る組電池10の充電状態調整装置100の一作動形態を示すフローチャートである。ここでは、図5に示すように、組電池10を構成する単電池Bのうち、単電池B(4)が劣化し、放電電圧Vd4が極端に低くなり、充電電圧Vc4が極端に高くなっている。
この場合、図3および図4に示したような第1実施形態に係る充電状態調整装置100の動作では、最小の放電電圧Vdの単電池Bと、最小の充電電圧Vcの単電池Bとが異なるため、基準電池B(x)となる最もSOCが低い単電池Bを推定することができない。よって、この場合、図6および図7に示したような第2実施形態に係る充電状態調整装置100の動作を行うとよい。なお、以下の説明において、第1実施形態と同じ動作の場合、その詳しい説明は省略する。
第2実施形態では、先ず、図6に示すように、制御装置40は、組電池10を構成する単電池Bの個々のSOCを揃えるか否かを判定する(ステップS200)。制御装置40が単電池Bの個々のSOCを揃えると判定した場合は、ステップS201へ進む。
ステップS201では、制御装置40は、第1実施形態のステップS101と同様な制御を行い、組電池10のSOCがSOC−OCV特性の予め定められたフラットな領域内にある場合は、次に、ステップS202へ進む。一方、組電池10のSOCが上記フラットな領域内にない場合は、もう一度、ステップS201を行う。
ステップS202では、制御装置40は、組電池10の放電電圧VL1と設定値記憶部45に記憶されたフラット電圧との差ΔVL1が、設定値記憶部45に記憶された組電池放電閾値よりも大きいか否かを判定する。ここで、差ΔVL1が組電池放電閾値よりも大きい場合は、ステップS203に進む。一方、差ΔVL1が組電池放電閾値以下の場合は、ステップS201に戻る。次に、ステップS203では、制御装置40は、放電電圧記憶部41によって、単電池電圧センサCによって検出された複数の単電池Bの個々の放電電圧Vdを記憶する。
ステップS204では、制御装置40は、特定部43によって、設定値記憶部45に記憶された基準電圧Vfと単電池Bの個々の放電電圧Vdとの差ΔVdを演算する。そして、制御装置40は、特定部43によって、これら差ΔVdを記憶する。
次に、ステップS205では、ステップS201と同様に、制御装置40は、組電池10のSOCがSOC−OCV特性の予め定められたフラットな領域内にあるか否かを判定する。組電池10のSOCが上記フラットな領域内にある場合は、次に、ステップS206へ進む。一方、組電池10のSOCが上記フラットな領域内にない場合は、もう一度、ステップS205を行う。
ステップS206では、制御装置40は、組電池10の充電電圧VL2と設定値記憶部45に記憶されたフラット電圧との差ΔVL2が、設定値記憶部45に記憶された組電池充電閾値よりも大きいか否かを判定する。ここで、差ΔVL2が組電池充電閾値よりも大きい場合は、ステップS207に進む。一方、差ΔVL2が組電池充電閾値以下の場合は、ステップS205に戻る。そして、ステップS207では、制御装置40は、充電電圧記憶部42によって、単電池電圧センサCによって検出された複数の単電池Bの個々の充電電圧Vcを記憶する。
ステップS208では、制御装置40は、特定部43によって、設定値記憶部45に記憶された基準電圧Vfと単電池Bの個々の充電電圧Vcとの差ΔVcを演算する。そして、制御装置40は、特定部43によって、これら差ΔVcを記憶する。
次に、ステップS209では、制御装置40は、特定部43によって、複数の単電池Bの個々に対して、ステップS204で演算した差ΔVdをステップS208で演算した差ΔVcで除算(ΔVd/ΔVc)(第1の値に対応)する。このとき、制御装置40は、特定部43によって、複数の単電池Bの個々のうち、第1の値ΔVd/ΔVcが最大となる単電池Bを基準電池B(k)とする。ここでは、制御装置40は、特定部43によって、基準電池B(x)の単電池番号xを変数aに代入する。本実施形態では、複数の単電池Bの個々のうち、第1の値ΔVd/ΔVcが最大となる単電池Bを求めることによって、基準となる単電池BのSOCを推定している。
次に、図7に示すように、ステップS210〜ステップS214では、制御装置40は、短絡処理部44によって、単電池Bのうち、短絡させる単電池Bを抽出している。先ず、ステップS210では、短絡処理部44は、単電池番号を格納する変数kに1を代入する。次に、ステップS211において、制御装置40は、短絡処理部44によって、以下の代入式(1)のように、単電池B(k)の第1の値ΔVdk/ΔVckを基準電地B(x)の第1の値ΔVdx/ΔVcxで除算する。
(ΔVdk/ΔVck)/(ΔVdx/ΔVcx)・・・(1)
そして、制御装置40は、短絡処理部44によって、代入式(1)の値と設定値記憶部45に記憶された閾値Yとを比較する。制御装置40は、短絡処理部44によって、代入式(1)の値が閾値Yよりも小さい場合、この単電池B(k)を短絡させると判定する。ここでは、短絡処理部44は、単電池番号kを記憶する(ステップS212)。
そして、制御装置40は、短絡処理部44は、変数kをインクリメント(ステップS213)する。その後、制御装置40は、短絡処理部44によって、インクリメントした変数kが単電池Bのうち最も大きな単電池番号(例えば、50)よりも大きくなる(ステップS214)まで、ステップS211〜ステップS213の処理を繰り返す。
次に、ステップS215において、制御装置40は、短絡処理部44によって、ステップS212において記憶された単電池番号に該当する単電池Bに対して、当該単電池Bに接続された短絡回路Dを通じて短絡させる。このことによって、当該単電池BのSOCが、基準電池B(x)である最もSOCが低いと推定された単電池BのSOCに近づく。
以上のように、本実施形態では、制御装置40は、設定値記憶部(基準電圧記憶部)45と、放電電圧記憶部41と、充電電圧記憶部42と、特定部43と、短絡処理部45とを備えている。設定値記憶部45は、複数の単電池Bにおける個々のSOC−OCV特性のフラットな領域内に含まれる電圧のうち予め定められた一つの基準電圧を記憶する。特定部43は、複数の単電池Bのうち、設定値記憶部45に記憶された基準電圧と放電電圧記憶部41によって記憶された電圧との差(ΔVd1〜ΔVdn)を、設定値記憶部45に記憶された基準電圧と充電電圧記憶部42によって記憶された電圧との差(ΔVc1〜ΔVcn)で除算した第1の値(ΔVd1/ΔVc1〜ΔVdn/ΔVcn)が最大である基準電池B(x)を特定する。短絡処理部44は、複数の単電池Bのうち、単電池B(k)における第1の値(ΔVdk/ΔVck)を基準電池B(x)における第1の値(ΔVdx/ΔVcx)で除算した値((ΔVdk/ΔVck)/(ΔVdx/ΔVcx))が、予め定められた閾値よりも小さい単電池Bを、短絡回路Dを通じて短絡させる。
本実施形態では、単電池Bのうち少なくとも何れか一つの単電池Bが劣化した状態で、放電電圧Vdおよび/または充電電圧Vcが極端に高くなっている場合であっても、単電池BのSOCを推定することができる。これは、単電池Bが温度変化などによって劣化した場合、抵抗値が変化するが、それに伴うように放電電圧Vdおよび充電電圧Vcが変化するためである。本実施形態では、複数の単電池Bの個々で温度が異なった場合であっても、SOCを推定し、SOCを揃える方向に調整する単電池Bを判定することができる(ステップS215)。よって、本実施形態であっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、上記各実施形態では、単電池Bは、リチウムイオン電池であったが、劣化が少ない電池の構成であってもよい。例えば、単電池Bは、負極にチタン酸リチウムを有してもよい。
10 組電池
11 負荷
11a リレー回路
12 電力消費機
13 電力供給機
20 組電池電圧センサ
40 制御装置
41 放電電圧記憶部
42 充電電圧記憶部
43 特定部
44 短絡処理部
45 設定値記憶部(基準電圧記憶部)
100 充電状態調整装置
B、B(1)〜B(n) 単電池
C、C(1)〜C(n) 単電池電圧センサ(電圧センサ)
D、D(1)〜D(n) 短絡回路

Claims (2)

  1. 複数の単電池が直列に接続された組電池について、個々の単電池の電圧をそれぞれ検出する電圧センサと、
    前記複数の単電池のうち選択された単電池を短絡させる短絡回路と、
    前記電圧センサと前記短絡回路とに電気的に接続された制御装置と、
    を備え;
    前記制御装置は、
    放電電圧記憶部と、
    充電電圧記憶部と、
    特定部と、
    短絡処理部と、
    を備えており;
    前記放電電圧記憶部は、
    前記組電池が放電した後に、前記電圧センサによって検出された前記個々の単電池の電圧を記憶し;
    前記充電電圧記憶部は、
    前記組電池が充電された後に、前記電圧センサによって検出された前記個々の単電池の電圧を記憶し;
    前記特定部は、
    前記複数の単電池のうち、前記放電電圧記憶部によって記憶された電圧と、前記充電電圧記憶部によって記憶された電圧とが共に最小である基準電池を特定し;
    前記短絡処理部は、
    前記複数の単電池のうち、下記条件1および下記条件2を共に満たす単電池を、前記短絡回路を通じて短絡させる;
    組電池の充電状態調整装置。
    ここで、
    条件1:前記基準電池について前記放電電圧記憶部によって記憶された電圧を基準として、前記放電電圧記憶部によって記憶された電圧が予め定められた値よりも大きい;
    条件2:前記基準電池について前記充電電圧記憶部によって記憶された電圧を基準として、前記充電電圧記憶部によって記憶された電圧が予め定められた値よりも大きい;
  2. SOC−OCV特性がフラットな領域を含む複数の単電池が直列に接続された組電池について、個々の単電池の電圧をそれぞれ検出する電圧センサと、
    前記複数の単電池のうち選択された単電池を短絡させる短絡回路と、
    前記電圧センサと前記短絡回路とに電気的に接続された制御装置と、
    を備え;
    前記制御装置は、
    基準電圧記憶部と、
    放電電圧記憶部と、
    充電電圧記憶部と、
    特定部と、
    短絡処理部と、
    を備えており;
    前記基準電圧記憶部は、
    前記複数の単電池における個々のSOC−OCV特性のフラットな領域内に含まれる電圧のうち予め定められた一つの基準電圧を記憶し;
    前記放電電圧記憶部は、
    前記組電池が放電した後に、前記電圧センサによって検出された前記個々の単電池の電圧を記憶し;
    前記充電電圧記憶部は、
    前記組電池が充電された後に、前記電圧センサによって検出された前記個々の単電池の電圧を記憶し;
    前記特定部は、
    前記複数の単電池のうち、前記基準電圧記憶部に記憶された前記基準電圧と前記放電電圧記憶部によって記憶された電圧との差(ΔVd1〜ΔVdn)を、前記基準電圧記憶部に記憶された前記基準電圧と前記充電電圧記憶部によって記憶された電圧との差(ΔVc1〜ΔVcn)で除算した第1の値(ΔVd1/ΔVc1〜ΔVdn/ΔVcn)が最大である基準電池(x)を特定し;
    前記短絡処理部は、
    前記複数の単電池のうち、前記単電池(k)における第1の値(ΔVdk/ΔVck)を前記基準電池(x)における第1の値(ΔVdx/ΔVcx)で除算した値((ΔVdk/ΔVck)/(ΔVdx/ΔVcx))が、予め定められた閾値よりも小さい単電池を、前記短絡回路を通じて短絡させる;
    組電池の充電状態調整装置。
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