[第1実施形態]
1.構成
(1)システム全体の構成
図1は、第1実施形態に係る処理システム1の全体構成を示す図である。処理システム1は、複数の格納装置10と、画像処理装置20と、中継装置30と、処理装置40と、複数のユーザ端末50とを備える。複数の格納装置10、画像処理装置20、中継装置30、処理装置40及び複数のユーザ端末50は、インターネット等の通信回線2を介して接続される。なお、画像処理装置20及び複数のユーザ端末50は、LAN(Local Area Network)等の有線又は無線の通信回線を介して通信回線2に接続されてもよい。
格納装置10は、データを保存するサービスを提供する。このサービスは、通信回線2を介して提供されるクラウドサービスである。画像処理装置20は、スキャナ機能を有し、格納装置10に格納される画像データの入力に用いられる。画像処理装置20は、スキャナ機能の他に、コピー機能やプリント機能、ファクシミリ機能を有していてもよい。中継装置30は、画像処理装置20、処理装置40及び格納装置10の間のデータのやり取りを中継する機能を有する。中継装置30を中継してデータをやり取りすることにより、中継装置30のアカウント情報を用いてユーザ認証を受けるだけで、複数の格納装置10から提供されるサービスの利用が実現される。処理装置40は、中継装置30からの依頼に応じてデータに処理を施す。処理装置40には、データに施す処理のパターンが予め登録されている。この処理のパターンは、単一の処理で構成されてもよいし、複数の処理の組み合わせで構成されてもよい。ユーザ端末50は、例えばタブレット型コンピュータやパーソナルコンピュータであり、ユーザ毎に設けられる。ユーザ端末50は、処理装置40に登録された処理のパターンを確認、変更するときに用いられる。
(2)画像処理装置20のハードウェア構成
図2は、画像処理装置20のハードウェア構成を示す図である。画像処理装置20は、制御部21と、通信部22と、操作部23と、表示部24と、記憶部25と、画像読取部26と、画像形成部27とを備える。
制御部21は、例えばCPU(Central Processing Unit)とメモリとを備え、画像処理装置20の各部を制御する。CPUは、メモリ又は記憶部25に記憶されたプログラムを実行する。メモリは、例えばROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを備える。ROMは、予めプログラムやデータを記憶する。RAMは、プログラムやデータを一時的に記憶し、CPUがプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。
通信部22は、通信回線2に接続される通信用のインタフェースである。通信部22は、通信回線2を介して中継装置30と通信を行う。操作部23は、例えば各種のキーを備え、ユーザの操作に応じた情報を制御部21に入力する。表示部24は、例えば液晶ディスプレイを備え、各種の情報を表示する。記憶部25は、例えばハードディスクを備え、制御部21により用いられる各種のプログラムやデータを記憶する。
画像読取部26は、例えばイメージスキャナを備え、原稿の画像を読み取って画像データを生成する。画像形成部27は、例えば電子写真方式のプリントエンジンを備え、画像データに応じた画像を用紙等のシート状の媒体に形成する。
(3)中継装置30のハードウェア構成
図3は、中継装置30のハードウェア構成を示す図である。中継装置30は、制御部31と、通信部32と、記憶部33とを備える。
制御部31は、例えばCPUとメモリとを備え、中継装置30の各部を制御する。CPUは、メモリ又は記憶部33に記憶されたプログラムを実行する。メモリは、例えばROMとRAMとを備える。ROMは、予めプログラムやデータを記憶する。RAMは、プログラムやデータを一時的に記憶し、CPUがプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。
通信部32は、通信回線2に接続される通信用のインタフェースである。通信部32は、通信回線2を介して画像処理装置20や処理装置40、ユーザ端末50、格納装置10と通信を行う。記憶部33は、例えばハードディスクを備え、制御部31により用いられる各種のプログラムやデータを記憶する。また、記憶部33は、ユーザの情報を管理するユーザデータベース(以下、「ユーザDB」という。)331と、処理装置40により提供される詳細画面541のデータの格納場所を管理するURL(Uniform Resource Locator)管理テーブル332とを記憶する。この詳細画面541は、処理装置40に登録された処理のパターンの内容の確認及びパラメータの変更に用いられる。
図4は、ユーザDB331の一例を示す図である。ユーザDB331には、ユーザIDと、パスワードと、メールアドレスとが対応付けて格納される。ユーザID及びパスワードは、中継装置30の正当なユーザの認証情報である。メールアドレスは、ユーザが使用するユーザ端末50の電子メールのアドレスである。
例えば、ユーザIDが「User1」のユーザが「1234」というパスワードを設定した場合、ユーザDB331には、図4に示すように、ユーザID「User1」とパスワード「1234」とが対応付けて格納される。また、このユーザがユーザ端末50Aを使用しており、このユーザ端末50Aに割り当てられた電子メールのアドレスが「111@sample.co.jp」である場合、ユーザDB331には、図4に示すように、ユーザID「User1」とメールアドレス「111@sample.co.jp」とが対応付けて格納される。
図5は、URL管理テーブル332の一例を示す図である。URL管理テーブル332には、処理IDと、処理名と、URLとが対応付けて格納される。処理IDは、処理装置40に登録された処理のパターンを識別する情報である。処理名は、処理装置40に登録された処理のパターンの表示名である。URLは、処理装置40により提供される詳細画面541のデータの格納場所である。この詳細画面541は、例えばウェブページであり、ウェブブラウザにより表示される。
例えば、処理IDが「1」の処理Aに関する詳細画面541のデータが「http://www.AAA.example.com」というURLが示す場所に格納されている場合、URL管理テーブル332には、図5に示すように、処理ID「1」と、処理名「処理A」と、URL「http://www.AAA.example.com」とが対応付けて格納される。
(4)処理装置40のハードウェア構成
図6は、処理装置40のハードウェア構成を示す図である。処理装置40は、制御部41と、通信部42と、記憶部43とを備える。
制御部41は、例えばCPUとメモリとを備え、処理装置40の各部を制御する。CPUは、メモリ又は記憶部43に記憶されたプログラムを実行する。メモリは、例えばROMとRAMとを備える。ROMは、予めプログラムやデータを記憶する。RAMは、プログラムやデータを一時的に記憶し、CPUがプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。
通信部42は、通信回線2に接続される通信用のインタフェースである。通信部42は、通信回線2を介して中継装置30やユーザ端末50と通信を行う。記憶部43は、例えばハードディスクを備え、制御部41により用いられる各種のプログラムやデータを記憶する。また、記憶部43は、処理装置40に登録された処理のパターンを管理する第1処理管理テーブル431を記憶する。
図7は、第1処理管理テーブル431の一例を示す図である。第1処理管理テーブル431には、処理IDと、処理名と、説明情報と、パラメータとが対応付けて格納される。処理IDは、処理装置40に登録された処理のパターンを識別する情報である。処理名は、処理装置40に登録された処理のパターンの表示名である。説明情報は、処理装置40に登録された処理のパターンの内容を説明する情報である。パラメータは、処理装置40に登録された処理のパターンに含まれる各処理に用いられるパラメータである。このパラメータには、回転処理のパラメータと、OCR(Optical Character Reader)処理のパラメータとが含まれる。
回転処理のパラメータには、角度が含まれる。角度は、画像の回転角度である。OCR処理のパラメータには、解像度と、領域指定情報と、ページ番号とが含まれる。解像度は、OCR処理を施す際の画像の解像度である。領域指定情報は、OCR処理の対象となる領域を指定する情報である。領域指定情報には、対象の領域の座標情報が含まれる。ページ番号は、OCR処理の対象となるページを示す情報である。
例えば、処理IDが「1」の処理Aが、回転処理を施した後、OCR処理を施すものである場合、第1処理管理テーブル431には、図7に示すように、処理ID「1」と、処理名「処理A」と、処理Aの内容を説明する「処理情報」と、回転処理のパラメータと、OCR処理のパラメータとが対応付けて格納される。
(5)ユーザ端末50のハードウェア構成
図8は、ユーザ端末50のハードウェア構成を示す図である。ユーザ端末50は、制御部51と、通信部52と、操作部53と、表示部54と、記憶部55とを備える。
制御部51は、例えばCPUとメモリとを備え、ユーザ端末50の各部を制御する。CPUは、メモリ又は記憶部55に記憶されたプログラムを実行する。メモリは、例えばROMとRAMとを備える。ROMは、予めプログラムやデータを記憶する。RAMは、プログラムやデータを一時的に記憶し、CPUがプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。
通信部52は、通信回線2に接続される通信用のインタフェースである。通信部52は、通信回線2を介して中継装置30や処理装置40と通信を行う。操作部53は、例えばタッチパネルとキーとを備え、ユーザの操作に応じた情報を制御部51に入力する。表示部54は、例えば液晶ディスプレイを備え、各種の情報を表示する。記憶部55は、例えばフラッシュメモリを備え、制御部51により用いられる各種のプログラムやデータを記憶する。また、記憶部55は、ウェブブラウザを記憶する。
(6)システムの機能構成
図9は、処理システム1の機能構成を示す図である。画像処理装置20は、クライアント部211という機能を有する。この機能は、例えば制御部21のCPUがプログラムを実行することにより実現される。クライアント部211は、格納装置10により提供されるサービスを受けるのに必要な処理を行う。例えば、クライアント部211は、格納装置10にデータを格納する場合には、ユーザの操作により入力された格納先や処理に関する情報、格納対象のデータを中継装置30に送信する。また、本実施形態では、画像処理装置20は、入力装置として機能する。
中継装置30は、認証部311と、通知部312と、処理依頼部313と、転送部314という機能を有する。これらの機能は、例えば制御部31のCPUがプログラムを実行することにより実現される。認証部311は、画像処理装置20からのログイン要求に応じて、ユーザDB331を参照してユーザの認証を行う。通知部312は、画像処理装置20を介して入力されたパラメータの表示指示に応じて、ユーザDB331及びURL管理テーブル332を参照して、処理装置40に格納されたこのパラメータに対応する格納場所をユーザ端末50に通知する。このパラメータの表示指示は、例えば処理の詳細表示指示である。格納場所は、例えばURLである。パラメータに対応する格納場所とは、例えばパラメータを表示する詳細画面541のデータのURLである。処理依頼部313は、処理装置40に処理を依頼する。転送部314は、画像処理装置20、処理装置40及び格納装置10の間でデータの転送を行う。例えば、転送部314は、処理装置40により処理が施され処理装置40から取得された処理後のデータを格納装置10に転送する。
処理装置40は、処理部411と、管理部412と、変更部413という機能を有する。これらの機能は、例えば制御部41のCPUがプログラムを実行することにより実現される。処理部411は、中継装置30からの処理の依頼に応じて、画像処理装置20を介して入力され画像処理装置20から取得されたデータに対して、第1処理管理テーブル431に格納されたパラメータを用いて処理を施す。管理部412は、処理装置40に登録された処理のパターンを、第1処理管理テーブル431を用いて管理する。変更部413は、ユーザ端末50からのパラメータの変更の要求に応じて、第1処理管理テーブル431に格納されたパラメータを変更する。
ユーザ端末50は、取得部511と、表示制御部512と、変更要求部513という機能を有する。これらの機能は、例えば制御部51のCPUがプログラムを実行することにより実現される。特に、取得部511及び表示制御部512は、制御部51のCPUがウェブブラウザを実行することにより実現される。取得部511は、処理装置40から提供される各種画面のデータを取得する。例えば、取得部511は、中継装置30から通知された格納場所に基づいて、パラメータを表示する詳細画面541のデータを処理装置40から取得する。表示制御部512は、取得部511により取得されたデータに基づいて、処理装置40により提供される画面を表示部54に表示させる。例えば、表示制御部512は、取得部511により取得されたデータに基づいて、詳細画面541を表示部54に表示させる。この詳細画面541には、パラメータが表示される。変更要求部513は、表示部54に表示されたパラメータを変更する操作に応じて、処理装置40にパラメータの変更を要求する。
2.動作
処理システム1は、画像処理装置20を介して入力されたデータを格納装置10に格納するデータ格納処理を行う。このデータ格納処理では、画像処理装置20を介して入力されたデータに対して処理装置40で処理が施され、処理後のデータが格納装置10に格納されてもよい。また、ユーザは、処理装置40に登録された処理のパターンの内容をユーザ端末50で確認し、必要に応じて処理のパラメータを変更してもよい。
図10は、第1実施形態に係るデータ格納処理を示すシーケンスチャートである。図11は、データ格納処理において画像処理装置20で表示される画面の一例を示す図である。図12は、データ格納処理においてユーザ端末50で表示される画面の一例を示す図である。
初期状態において、画像処理装置20の表示部24にはログイン画面241が表示される。図11(a)は、ログイン画面241の一例を示す図である。ログイン画面241には、中継装置30のユーザIDとパスワードの入力に用いられる入力欄61と、ログインボタン62とが表示される。ユーザは、操作部23を用いて、自分のユーザID「User1」とパスワード「1234」とを入力欄61に入力した後、ログインボタン62を押す。
ステップS101において、画像処理装置20のクライアント部211は、ログイン画面241で入力されたユーザID及びパスワードを含むログイン要求を、通信部22を介して中継装置30に送信する。中継装置30は、通信部32を介してこのログイン要求を受信する。
ステップS102において、中継装置30の認証部311は、画像処理装置20から受信したログイン要求に応じてユーザ認証を行う。具体的には、認証部311は、ログイン要求に含まれるユーザID及びパスワードの組がユーザDB331に格納されているか否かに基づいて、ユーザ認証を行う。図4に示す例のように、ログイン要求に含まれるユーザID「User1」及びパスワード「1234」の組がユーザDB331に格納されている場合には、ユーザ認証は成功する。この場合、認証部311は、このユーザIDを記憶部33に記憶させる。一方、ログイン要求に含まれるユーザID及びパスワードの組がユーザDB331に格納されていない場合には、ユーザ認証は失敗する。
ステップS103において、認証部311は、ユーザ認証の認証結果を、通信部32を介して画像処理装置20に送信する。画像処理装置20は、通信部22を介してこの認証結果を受信する。ここで、ユーザ認証が失敗したことを示す認証結果を受信した場合、画像処理装置20は、以降の処理を行わずにデータ格納処理を終了する。一方、ユーザ認証が成功したことを示す認証結果を受信した場合、画像処理装置20は、ステップS104に進む。
ステップS104において、画像処理装置20のクライアント部211は、データの格納先の選択に用いられる選択画面242を表示部24に表示させる。図11(b)は、選択画面242の一例を示す図である。選択画面242には、各格納装置10の表示名が表示される。また、選択画面242には、格納装置10の選択に用いられる選択欄63と、処理連携をするか否かの選択に用いられる選択欄64と、決定ボタン65とが設けられる。この処理連携とは、処理装置40でデータに処理を施した後、処理後のデータを格納装置10に格納することをいう。例えば、処理装置40でデータに処理を施した後、処理後のデータを格納装置10Aに格納する場合、ユーザは、操作部23を用いて、格納装置10Aと、処理連携をすることとを選択した後、決定ボタン65を押す。
ステップS105において、クライアント部211は、選択画面242で選択された内容を示す選択情報を、通信部22を介して中継装置30に送信する。例えば、選択画面242で格納装置10Aと、処理連携をすることが選択された場合、選択情報には、格納装置10Aを示す格納先情報と、処理連携の実行指示とが含まれる。中継装置30は、通信部32を介してこの選択情報を受信すると、受信した選択情報に含まれる格納先情報を記憶部33に記憶させる。また、画像処理装置20から受信した選択情報に、処理連携の実行指示が含まれる場合、中継装置30はステップS106に進む。
ステップS106において、中継装置30の転送部314は、URL管理テーブル332に格納された全ての処理名を読み出して、通信部32を介して画像処理装置20に送信する。画像処理装置20は、通信部22を介してこの処理名を受信する。
ステップS107において、画像処理装置20のクライアント部211は、中継装置30から受信した処理名に基づいて、表示部24に処理一覧画面243を表示させる。図11(c)は、処理一覧画面243の一例を示す図である。処理一覧画面243には、中継装置30から受信した処理名が表示される。また、処理一覧画面243には、処理のパターンの選択に用いられる選択欄66と、詳細ボタン67と、OKボタン68とが設けられる。ここで、処理一覧画面243では、各処理のパターンの処理名しか表示されないため、各処理のパターンの内容までは把握できない。例えば、処理Aの内容を確認する場合、ユーザは、操作部23を用いて、処理Aを選択した後、処理Aに対応する詳細ボタン67を押す。これにより、処理Aの詳細表示指示が入力される。
ステップS108において、クライアント部211は、処理一覧画面243で選択された処理のパターンの処理IDを含む詳細表示要求を、通信部22を介して中継装置30に送信する。例えば、処理一覧画面243で処理Aが選択された場合には、処理Aの処理ID「1」を含む詳細表示要求が中継装置30に送信される。中継装置30は、通信部32を介してこの詳細表示要求を受信する。
ステップS109において、中継装置30の通知部312は、詳細表示要求の対象となる処理に対応するURLが記載された電子メールを作成し、通信部32を介して、作成した電子メールをユーザが使用するユーザ端末50に送信する。
具体的には、通知部312は、まずURL管理テーブル332から詳細表示要求に含まれる処理IDと対応付けて格納されたURLを読み出し、このURLを記載した電子メールを作成する。図5に示す例では、管理テーブルには、詳細表示要求に含まれる処理ID「1」と対応付けてURL「http://www.AAA.example.com」が格納されているため、このURLが記載された電子メールが作成される。
続いて、通知部312は、ユーザDB331において、ログインしたユーザのユーザIDと対応付けて格納されたメールアドレスを特定する。このユーザIDは、上述したステップS102で記憶部33に記憶されている。図4に示す例では、ログインしたユーザのユーザID「User1」と対応付けてメールアドレス「111@sample.co.jp」が格納されているため、このメールアドレスが特定される。
続いて、通知部312は、通信部32を介して、作成した電子メールをこのメールアドレア宛てに送信する。この電子メールは、図示せぬメールサーバを介してユーザ端末50に送信される。この例では、「http://www.AAA.example.com」というURLが記載された電子メールが、「111@sample.co.jp」というメールアドレス宛てに送信される。上述したように、このメールアドレスはユーザ端末50Aに割り当てられているため、ユーザ端末50Aは、通信部52を介してこの電子メールを受信する。これにより、ユーザ端末50Aに詳細表示指示の対象となる処理に対応するURLが通知される。
ステップS110において、ユーザ端末50Aの取得部511は、通信部52を介して、電子メールに記載されたURLにアクセスし、詳細表示要求の対象となる処理に関する詳細画面541のデータを取得する。具体的には、取得部511は、通信部52を介して、電子メールに記載されたURLにアクセスし、詳細画面541のデータの取得要求を送信する。処理装置40は、通信部42を介してこの取得要求を受信すると、ユーザ端末50Aによりアクセスされた場所に格納された詳細画面541のデータを、通信部42を介してユーザ端末50Aに送信する。この例では、電子メールに記載されたURLには、処理Aに関する詳細画面541のデータが格納されているため、この詳細画面541のデータがユーザ端末50Aに送信される。この詳細画面541のデータには、第1処理管理テーブル431に格納された処理Aの説明情報及びパラメータが含まれる。ユーザ端末50Aは、通信部52を介してこのデータを受信する。
ステップS111において、ユーザ端末50Aの表示制御部512は、処理装置40から受信したデータに基づいて、表示部54に詳細画面541を表示させる。図12(a)は、詳細画面541の一例を示す図である。この詳細画面541には、処理Aの説明情報及びパラメータが表示される。また、詳細画面541には、パラメータの入力に用いられる入力欄71と、OKボタン72とが設けられる。パラメータは、入力欄に入力された状態で表示される。このパラメータの値は、ユーザの操作により変更されてもよい。例えば、解像度を600dpiから200dpiに変更する場合、ユーザは、操作部53を用いて、解像度の値を「600」から「200」に変更した後、OKボタン72を押す。
または、詳細画面541に編集ボタンを設け、ユーザにより編集ボタンが押されたときに、編集画面542が表示されるようにしてもよい。図12(b)は、編集画面542の一例を示す図である。編集画面542には、パラメータの選択に用いられる選択欄73と、OKボタン74とが設けられる。ただし、領域指定情報とページ番号については、選択欄に代えて、値の直接入力に用いられる入力欄が設けられる。例えば、解像度を600dpiから200dpiに変更する場合、ユーザは、操作部53を用いて、「200」という解像度を選択した後、OKボタン74を押す。詳細画面541又は編集画面542でパラメータが変更された場合、ユーザ端末50は、ステップS112に進む。
ステップS112において、変更要求部513は、詳細画面541又は編集画面542で変更されたパラメータを含む変更要求を、通信部52を介して処理装置40に送信する。この変更要求には、ユーザにより変更されたパラメータだけでなく、予め設定されたパラメータも含まれる。例えば、図12(a)に示すパラメータが予め設定されており、ユーザの操作により解像度の値が「600」から「200」に変更された場合には、角度「90」、解像度「200」、領域指定情報「左上X:10,左上Y:・・・,右下X:・・・,右下Y:・・・」、ページ番号「1,5,22」というパラメータを含む変更要求が処理装置40に送信される。これにより、処理装置40にパラメータの変更が要求される。処理装置40は、通信部42を介してこの変更要求を受信する。
ステップS113において、処理装置40の変更部413は、ユーザ端末50から受信した変更要求に従って、第1処理管理テーブル431に格納されたパラメータを変更する。図13は、変更後の第1処理管理テーブル431の一例を示す図である。この例では、図13に示すように、処理AのOCR処理のパラメータに含まれる解像度の値が「600」から「200」に変更される。
ステップS114において、変更部413は、パラメータの変更が反映されたことを示す通知を、通信部42を介して中継装置30に送信する。中継装置30は、通信部32を介してこの通知を受信する。
ステップS115において、中継装置30の転送部314は、パラメータの変更が反映されたことを示す通知を、通信部32を介して画像処理装置20に転送する。画像処理装置20は、通信部22を介してこの通知を受信する。
ステップS116において、画像処理装置20のクライアント部211は、表示部24に表示された処理一覧画面243を更新して、パラメータの変更が反映されたことを示すメッセージを表示部24に表示させる。例えば、表示部24には、図11(c)に示す処理一覧画面243上に、「反映しました」というメッセージがポップアップで表示される。このメッセージが表示されると、ユーザは、操作部23を用いて、処理一覧画面243に表示された処理の中から、データに施す処理を選択する。例えば、データに処理Aを施す場合には、ユーザは、操作部23を用いて、処理Aを選択した後、OKボタン68を押す。
続いて、ユーザは、画像読取部26に原稿をセットし、操作部23を介してスキャンの実行指示を入力する。ステップS117において、画像読取部26は、入力された実行指示に従って、原稿の画像を読み取って画像データを生成する。
ステップS118において、クライアント部211は、画像読取部26により生成された画像データと、処理一覧画面243で選択された処理の処理IDとを、通信部22を介して中継装置30に送信する。例えば、処理Aが選択された場合には、処理Aの処理ID「1」と画像データとが中継装置30に送信される。中継装置30は、通信部32を介してこの処理ID及び画像データを受信する。
ステップS119において、中継装置30の処理依頼部313は、画像処理装置20から受信した処理ID及び画像データを含む処理依頼を、通信部32を介して処理装置40に送信する。この例では、処理ID「1」と画像データとを含む処理依頼が処理装置40に送信される。これにより、画像データに対する処理Aが処理装置40に依頼される。処理装置40は、通信部42を介してこの処理依頼を受信する。
ステップS120において、処理装置40の処理部411は、中継装置30から受信した処理依頼に応じて画像データに処理を施す。具体的には、処理部411は、まず処理依頼に含まれる処理IDと対応付けて格納されたパラメータを第1処理管理テーブル431から読み出す。図13に示す例では、処理依頼に含まれる処理ID「1」と対応付けて格納されたパラメータが読み出される。このパラメータには、回転処理のパラメータである角度「90」と、OCR処理のパラメータである解像度「200」、領域指定情報「左上X:10,左上Y:・・・,右下X:・・・,右下Y:・・・」及びページ番号「1,5,22」とが含まれる。
続いて、処理部411は、処理依頼に含まれる画像データに対して、第1処理管理テーブル431から読み出したパラメータを用いて処理を施す。この例では、まず画像を右に90度回転する処理が施される。続いて、画像の解像度を200dpiに変更し、画像データの1、5及び22ページに対して、領域指定情報によって指定された領域にOCR処理が施される。これにより、画像データがテキストデータに変換される。
ステップS121において、処理部411は、処理後のデータを、通信部42を介して中継装置30に送信する。中継装置30は、通信部32を介してこのデータを受信する。
ステップS122において、中継装置30の転送部314は、通信部32を介して、処理装置40から受信したデータを、ユーザにより選択された格納装置10に転送する。このユーザにより選択された格納装置10は、上述したステップS105で記憶部33に記憶された格納先情報により特定される。この例では、ユーザにより格納装置10Aが選択されているため、処理装置40から受信したデータが格納装置10Aに送信される。これにより、格納装置10Aにデータが格納される。
以上説明した第1実施形態によれば、処理装置40に登録された処理のパラメータがユーザ端末50で表示され、操作部53を用いた操作に従ってパラメータが変更される。したがってデータ入力を行う際に、画像処理装置20のユーザインタフェース機能に依存することなく、ユーザにより、処理装置40に登録された処理の内容が確認及び変更される。これは、特に画像処理装置20の表示部24のサイズが小さい場合や、操作部23がタッチパネルではなくキーのみで構成される場合等、画像処理装置20のユーザインタフェースが貧弱な場合に有効である。
また、詳細画面541や編集画面542は処理装置40により提供されるため、中継装置30がこれらの画面を提供する必要がない。さらに、処理装置40には変更後のパラメータが格納されるため、或る処理のパラメータが変更された後に、再びこの処理を行う処理連携が選択された場合には、変更後のパラメータを用いてデータに処理が施される。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、パラメータの変更がユーザ毎に行われる。第2実施形態に係る処理システム1の構成は、基本的には、第1実施形態で説明した構成と同じである。ただし、第2実施形態に係る処理装置40の記憶部43は、第1実施形態で説明した第1処理管理テーブル431に加えて、ユーザにより変更された処理のパラメータを管理する第2処理管理テーブル432を記憶する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図14は、第2実施形態に係る第2処理管理テーブル432の一例を示す図である。第2処理管理テーブル432には、ユーザIDと、処理IDと、処理名と、パラメータとが対応付けて格納される。処理ID、処理名及びパラメータは、第1処理管理テーブル431に格納された処理ID、処理名及びパラメータと同じである。ただし、第2処理管理テーブル432には、ユーザの操作により変更されたパラメータだけが格納される。なお、図14では、OCR処理のパラメータのうち、領域指定情報及びページ番号の図示を省略している。ユーザIDは、パラメータを変更したユーザを識別する情報である。第2実施形態では、ユーザIDは、ユーザを識別する第1識別情報として用いられる。
図15は、第2実施形態に係るデータ格納処理を示すシーケンスチャートである。ステップS201〜S208の処理は、第1実施形態で説明したステップS101〜S108の処理と同じである。
ステップS209において、中継装置30の通知部312は、通信部32を介して、ログインしたユーザ専用のURLの生成要求を処理装置40に送信する。この生成要求には、ログインしたユーザのユーザIDと、ステップS208で画像処理装置20から受信した詳細表示要求に含まれる処理IDとが含まれる。このユーザIDは、ステップS202で記憶部33に記憶されたものが用いられる。例えば、ログインしたユーザのユーザIDが「User1」であり、詳細表示要求に含まれる処理IDが「1」である場合には、ユーザID「User1」及び処理ID「1」を含む生成要求が処理装置40に送信される。処理装置40は、通信部42を介してこの生成要求を受信すると、この生成要求に含まれるユーザID及び処理IDを記憶部43に記憶する。
ステップS210において、処理装置40の管理部412は、中継装置30から受信した生成要求に応じて、ログインしたユーザ専用のURLを生成する。この例では、ユーザIDが「User1」であるユーザ専用のURLが生成される。このURLが示す場所には、生成要求に含まれる処理IDの処理に関する詳細画面541のデータが格納される。この例では、処理IDが「1」の処理Aに関する詳細画面541のデータが、生成されたURLに格納される。この詳細画面541のデータには、第1処理管理テーブル431に格納された処理Aの説明情報及びパラメータが含まれる。
ステップS211において、管理部412は、ステップS210で生成したURLを、通信部42を介して中継装置30に送信する。中継装置30は、通信部32を介してこのURLを受信する。
ステップS212において、中継装置30の通知部312は、処理装置40から受信したURLが記載された電子メールを作成し、通信部32を介して、作成した電子メールをユーザが使用するユーザ端末50に送信する。具体的には、通知部312は、処理装置40から受信したURLを記載した電子メールを作成する。続いて、通知部312は、第1実施形態で説明したステップS109と同様に、ユーザが使用するユーザ端末50のメールアドレスを特定した後、通信部32を介して、作成した電子メールをこのメールアドレア宛てに送信する。例えば、「111@sample.co.jp」というメールアドレスが特定された場合には、ユーザ専用のURLが記載された電子メールが、「111@sample.co.jp」というメールアドレス宛てに送信される。上述したように、このメールアドレスはユーザ端末50Aに割り当てられているため、ユーザ端末50Aは、通信部52を介してこの電子メールを受信する。
ステップS213〜S215の処理は、第1実施形態で説明したステップS110〜S112の処理と同じである。ステップS216において、処理装置40の変更部413は、ユーザ端末50から受信した変更要求に含まれるパラメータ及びこのパラメータに関する情報を、第2処理管理テーブル432に追加する。具体的には、変更部413は、変更要求に含まれるパラメータと、ステップS209で記憶部43に記憶されたユーザID及び処理IDと、第1処理管理テーブル431に格納されたこの処理IDに対応する処理名とを、第2処理管理テーブル432に追加する。この例では、第2処理管理テーブル432には、図14に示すように、ユーザID「User1」及び処理ID「1」と、その処理名「処理A」と、角度「90」、解像度「200」、・・・というパラメータとが追加される。この解像度の値は、ユーザの操作により「600」から「200」に変更されている。なお、第2実施形態では、第1実施形態と異なり、第1処理管理テーブル431に格納されたパラメータは変更されない。
ステップS217〜S221の処理は、第1実施形態で説明したステップS114〜S118の処理と同じである。ステップS222において、中継装置30の処理依頼部313は、画像処理装置20から受信した処理ID及び画像データと、ログインしたユーザのユーザIDとを含む処理依頼を、通信部32を介して処理装置40に送信する。このユーザIDは、上述したステップS202で記憶部33に記憶されたものが用いられる。この例では、処理ID「1」、画像データ及びユーザID「User1」を含む処理依頼が、処理装置40に送信される。処理装置40は、通信部42を介してこの処理依頼を受信する。
ステップS223において、処理装置40の処理部411は、中継装置30から受信した処理依頼に応じて画像データに処理を施す。具体的には、処理部411は、処理依頼に含まれるユーザID及び処理IDと対応付けて格納されたパラメータを第2処理管理テーブル432から読み出す。図14に示す例では、処理依頼に含まれるユーザID「User1」及び処理ID「1」と対応付けて格納されたパラメータが読み出される。処理部411は、処理依頼に含まれる画像データに対して、第2処理管理テーブル432から読み出したパラメータを用いて処理を施す。以降の処理は、第1実施形態で説明したステップS121及びS122の処理と同じである。
なお、第2処理管理テーブル432に格納されたパラメータは、対応する処理が実行されたときに削除されてもよい。例えば、上述したように、第2処理管理テーブル432においてID「User1」及び処理ID「1」と対応付けて格納されたパラメータを用いて処理Aが実行された場合には、このパラメータを含むレコードが第2処理管理テーブル432から削除されてもよい。あるいは、第2処理管理テーブル432にパラメータが格納された時点又は第2処理管理テーブル432に格納されたパラメータを用いて処理が実行された時点から予め定められた時間が経過した後に、このパラメータを含むレコードが第2処理管理テーブル432から削除されてもよい。
以上説明した第2実施形態によれば、ユーザ毎にパラメータの変更が行われるため、例えば自分が変更したパラメータが他のユーザによりさらに変更されることが防止される。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態に係る処理システム1は、ユーザがパラメータを変更した後、変更後のパラメータを他のユーザと共有するための仕組みを有する。第3実施形態に係る処理システム1の構成は、基本的には、第1実施形態で説明した構成と同じである。ただし、第3実施形態に係る処理装置40の記憶部43は、第1実施形態で説明した第1処理管理テーブル431に加えて、ユーザにより変更されたパラメータを管理する第2処理管理テーブル433を記憶する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図16は、第3実施形態に係る第2処理管理テーブル433の一例を示す図である。第2処理管理テーブル433には、識別情報と、処理IDと、パラメータとが対応付けて格納される。処理ID及びパラメータは、第1処理管理テーブル431に格納された処理ID及びパラメータと同じである。ただし、第2処理管理テーブル433には、ユーザの操作により変更されたパラメータだけが格納される。なお、図16では、OCR処理のパラメータのうち、領域指定情報及びページ番号の図示を省略している。識別情報は、ユーザの操作により変更されたパラメータを識別する情報である。この識別情報は、例えば数字や文字列により構成される。第3実施形態では、識別情報は、変更後のパラメータを識別する第2識別情報として用いられる。
図17は、第3実施形態に係るデータ格納処理を示すシーケンスチャートである。ステップS301〜S312の処理は、第1実施形態で説明したステップS101〜S112の処理と同じである。ただし、処理装置40は、ステップS310において、ユーザ端末50に提供する詳細画面541に対応する処理の処理IDを記憶部43に記憶する。例えば、ユーザ端末50に、処理Aに関する詳細画面541を提供する場合には、処理Aの処理ID「1」が記憶部43に記憶される。
ステップS313において、処理装置40の変更部413は、ユーザ端末50から受信した変更要求に含まれるパラメータ、このパラメータの識別情報及びこのパラメータに関する情報を、第2処理管理テーブル433に追加する。具体的には、変更部413は、変更要求に含まれるパラメータに一意の識別情報を付与した後、このパラメータと、このパラメータに付与した識別情報と、ステップS310で記憶部43に記憶された処理IDとを、第2処理管理テーブル433に追加する。例えば、「0006」という識別情報が付与された場合、第2処理管理テーブル433には、図16に示すように、識別情報「0006」と、処理ID「1」と、角度「180」、解像度「600」、・・・というパラメータとが追加される。この角度の値は、ユーザの操作により「90」から「180」に変更されている。なお、第3実施形態では、第1実施形態と異なり、第1処理管理テーブル431に格納されたパラメータは変更されない。
ステップS314において、管理部412は、ステップS313でパラメータに付与した識別情報を、通信部42を介して、ユーザが使用するユーザ端末50に送信する。この例では、識別情報「6」がユーザ端末50Aに送信される。ユーザ端末50Aは、通信部52を介してこの識別情報を受信する。
ステップS315において、ユーザ端末50Aの表示制御部512は、処理装置40から受信した識別情報を表示部54に表示させる。これにより、ユーザは、自身が変更したパラメータに付与された識別情報を認識する。
ステップS316及びS317の処理は、第1実施形態で説明したステップS114及びS115の処理と同じである。ステップS318において、画像処理装置20のクライアント部211は、表示部24に表示された処理一覧画面243を更新して、識別情報の入力に用いられる入力欄を表示部24に表示させる。
図18は、処理一覧画面243の更新の一例を示す図である。図18(a)に示す例では、表示部24には、識別情報の入力に用いられる入力欄93が設けられた処理一覧画面244が表示される。例えば、「0006」という識別情報が付与されたパラメータを用いた処理Aの実行を指示する場合、ユーザは、操作部23を用いて、処理Aを選択し、識別情報「0006」を入力欄93に入力した後、OKボタン94を押す。
一方、図18(b)に示す例では、表示部24に表示された処理一覧画面243において、処理が選択された後、OKボタン68が押されると、入力画面245に遷移するようになっている。この入力画面245には、識別情報の入力に用いられる入力欄95が設けられる。例えば、「0006」という識別情報が付与されたパラメータを用いた処理Aをデータに施す場合、ユーザは、操作部23を用いて、処理一覧画面243において処理Aを選択して、OKボタン68を押した後、入力画面245において識別情報「0006」を入力欄95に入力する。
ステップS319の処理は、第1実施形態で説明したステップS117の処理と同じである。ステップS320において、クライアント部211は、画像読取部26により生成された画像データと、ユーザにより選択された処理の処理IDと、ユーザにより入力された識別情報とを、通信部22を介して中継装置30に送信する。例えば、処理Aが選択され、識別情報「0006」が入力された場合には、処理Aの処理ID「1」、画像データ及び識別情報「0006」が中継装置30に送信される。中継装置30は、通信部32を介してこの処理ID、画像データ及び識別情報を受信する。
ステップS321において、中継装置30の処理依頼部313は、画像処理装置20から受信した処理ID、画像データ及び識別情報を含む処理依頼を、通信部32を介して処理装置40に送信する。この例では、処理ID「1」、画像データ及び識別情報「0006」を含む処理依頼が処理装置40に送信される。処理装置40は、通信部42を介してこの処理依頼を受信する。
ステップS322において、処理装置40の処理部411は、中継装置30から受信した処理依頼に応じて画像データに処理を施す。具体的には、処理部411は、まず処理依頼に含まれる処理ID及び識別情報と対応付けて格納された処理のパラメータを第2処理管理テーブル433から読み出す。図16に示す例では、処理依頼に含まれる処理ID「1」及び識別情報「0006」と対応付けて格納されたパラメータが読み出される。続いて、処理部411は、処理依頼に含まれる画像データに対して、第2処理管理テーブル433から読み出したパラメータを用いて処理を施す。以降の処理は、第1実施形態で説明したステップS121及びS122と同じである。
なお、上述したステップS313において、ユーザ端末50から受信した変更要求に含まれるパラメータが既に第2処理管理テーブル433に格納されている場合には、変更要求に含まれるパラメータを第2処理管理テーブル433に追加しなくてもよい。この場合、上述したステップS314では、既に第2処理管理テーブル433に格納されたパラメータに付与された識別情報がユーザ端末50に送信される。
また、上述したステップS318において、ユーザが、図18(a)に示す処理一覧画面244で識別情報を入力せずに、OKボタン94を押した場合には、第1処理管理テーブル431に格納されたパラメータに基づいて処理が行われてもよい。例えば、ユーザが、操作部23を用いて、処理Aを選択した後、識別情報を入力せずにOKボタン94を押した場合を想定する。この場合、上述したステップS320では、処理IDと画像データだけが中継装置30に送信される。また、上述したステップS321では、処理IDと画像データだけを含む処理依頼が処理装置40に送信される。この場合、上述したステップS322では、この処理依頼に含まれる処理IDと対応付けて格納されたパラメータが第1処理管理テーブル431から読み出され、このパラメータを用いて画像データに処理が施される。
また、第3実施形態に係る処理装置40は、第2処理管理テーブル433に格納された全てのパラメータの確認、変更を実現するために、パラメータ一覧画面543と、編集画面544と、削除画面545とを提供する。第2処理管理テーブル433に格納された全てのパラメータの確認、変更を行う場合、ユーザは、ユーザ端末50の操作部53を用いて、パラメータ一覧画面543のデータのURLを入力し、このURLへのアクセスを指示する。ユーザ端末50は、この指示に従って、通信部52を介して、入力されたURLにアクセスする。これにより、処理装置40からユーザ端末50にパラメータ一覧画面543のデータが送信され、ユーザ端末50の表示部54にパラメータ一覧画面543を表示される。
図19は、パラメータ一覧画面543の一例を示す図である。パラメータ一覧画面543には、第2処理管理テーブル433に格納された全ての識別情報、処理ID及びパラメータが表示される。また、パラメータ一覧画面543には、編集ボタン81と削除ボタン82とが設けられる。
例えば、パラメータ一覧画面543に表示されたパラメータのうち、識別情報「0006」が付与されたパラメータを変更する場合、ユーザは、操作部53を用いて、このパラメータに対応する編集ボタン81を押す。この編集ボタン81が押されると、ユーザ端末50から処理装置40に、識別情報「0006」が付与されたパラメータに関する編集画面544のデータの取得要求が送信される。これにより、処理装置40からユーザ端末50にこの編集画面544のデータが送信され、ユーザ端末50の表示部54に編集画面544が表示される。
図20は、編集画面544の一例を示す図である。この編集画面544には、パラメータの選択に用いられる選択欄83と、OKボタン84と、キャンセルボタン85とが設けられる。ただし、領域指定情報及びページ番号については、選択欄に代えて、値の直接入力に用いられる入力欄が設けられる。
例えば、解像度を600dpiから200dpiに変更する場合、ユーザは、操作部53を用いて、「200」という解像度を選択した後、OKボタン84を押す。このように編集画面544においてパラメータが変更された場合には、上述したステップS312と同様に、変更後のパラメータを含む変更要求が処理装置40に送信される。処理装置40の変更部413は、この変更要求に従って、パラメータの変更を行う。このとき、変更部413は、上述したステップS313と同様に、変更後のパラメータに新たな識別情報を付与して第2処理管理テーブル433に追加してもよいし、識別情報を変更せずに、パラメータの値だけを変更してもよい。
また、パラメータ一覧画面543に表示されたパラメータのうち、識別情報「0001」が付与されたパラメータを削除する場合、ユーザは、操作部53を用いて、このパラメータに対応する削除ボタン82を押す。この削除ボタン82が押されると、ユーザ端末50から処理装置40に、識別情報「0001」が付与されたパラメータに関する削除画面545のデータの取得要求が送信される。これにより、処理装置40からユーザ端末50にこの削除画面545のデータが送信され、ユーザ端末50の表示部54に削除画面545が表示される。この削除画面545のデータには、第2処理管理テーブル433において識別情報「0001」と対応付けて格納されたパラメータが含まれる。
図21は、削除画面545の一例を示す図である。この削除画面545には、識別情報「0001」が付与されたパラメータが表示される。また、削除画面545には、OKボタン86と、キャンセルボタン87とが設けられる。このパラメータを削除する場合、ユーザは、操作部53を用いて、OKボタン86を押す。OKボタン86が押されると、ユーザ端末50から処理装置40に、識別情報「0001」が付与されたパラメータの削除要求が送信される。処理装置40の変更部413は、この削除要求に従って、パラメータの削除を行う。この例では、識別情報「0001」が付与されたパラメータを含むレコードが第2処理管理テーブル433から削除される。
以上説明した第3実施形態によれば、ユーザの操作により変更されたパラメータに識別情報が付与され、この識別情報が入力された場合には、変更されたパラメータを用いてデータに処理が施される。そのため、パラメータを変更した後、変更後のパラメータに付与された識別情報を他のユーザに教えることにより、変更後のパラメータが他のユーザと共有される。
[変形例]
上述した第1実施形態〜第3実施形態は、本発明の一例である。これらの実施形態は、以下のように変形してもよい。また、以下の変形例は、互いに組み合わせてもよい。
(1)上述した第1実施形態〜第3実施形態では、中継装置30からパラメータの変更が反映されたことを示す通知を受信したことを契機に、処理一覧画面243が更新される例について説明した。しかし、例えば処理一覧画面243に更新ボタンを設け、ユーザの操作により更新ボタンが押されたことを契機に、処理一覧画面243が更新されてもよい。この場合、更新ボタンが押されると、画像処理装置20から中継装置30に更新要求が送信される。中継装置30は、処理装置40からパラメータの変更が反映されたことを示す通知を既に受信している場合には、画像処理装置20に更新許可を送信する。画像処理装置20は、中継装置30から更新許可を受信すると、処理一覧画面243を更新する。
(2)上述した第1実施形態及び第3実施形態では、中継装置30がURL管理テーブル332を用いて詳細画面541のデータのURLを管理する例について説明した。しかし、中継装置30は、必ずしも詳細画面541のデータのURLを管理しなくてもよい。例えば、中継装置30は、上述したステップS109又はS309の処理を行う前に、詳細画面541のデータのURLを処理装置40に問い合わせて取得してもよい。
また、上述した第1実施形態〜第3実施形態では、中継装置30がURL管理テーブル332を用いて処理装置40に登録された処理のパターンの処理名を管理する例について説明した。しかし、中継装置30は、必ずしも処理装置40に登録された処理のパターンの処理名を管理しなくてもよい。例えば、中継装置30は、上述したステップS106、S206又はS306の処理を行う前に、処理装置40に登録された処理のパターンの処理名を処理装置40に問い合わせて取得してもよい。
(3)上述した第1実施形態〜第3実施形態では、処理装置40がOCR処理又は回転処理を行う例について説明した。しかし、処理装置40は、OCR処理や回転処理以外の処理を行ってもよい。例えば、処理装置40は、データ形式を変換する処理を行ってもよい。
また、第1実施形態〜第3実施形態で説明した処理のパラメータは例示である。処理のパラメータは、処理装置40によって行われる処理の条件を示すものであれば、どのような情報であってもよい。例えば、パラメータは、処理のパターンを構成する処理の順序を示す情報であってもよい。この場合、ユーザの操作により、処理の順序が変更されてもよい。また、パラメータは、処理のパターンを構成する処理を示す情報であってもよい。この場合、ユーザの操作により、処理のパターンを構成する処理が追加又は削除されてもよい。
(4)上述した第1実施形態〜第3実施形態において、図9に示す機能の一部又は全てがハードウェアにより実現されてもよい。例えば、処理装置40の処理部411がASIC(application specific integrated circuit)により実現されてもよい。
(5)図1に示す格納装置10の数及びユーザ端末50の数は例示である。例えば、格納装置10の数は、1台であってもよいし、2台又は4台以上であってもよい。また、ユーザ端末50の数は、ユーザの数により決められればよい。例えば、ユーザの数が100人の場合には、ユーザ端末50が100台設けられてもよい。
(6)上述した第1実施形態〜第3実施形態において、画像処理装置20の制御部21により実行されるプログラム、中継装置30の制御部31により実行されるプログラム、処理装置40の制御部41により実行されるプログラム、及びユーザ端末50の制御部51により実行されるプログラムは、インターネットなどの通信回線を介してダウンロードされてもよい。また、このプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどの、コンピュータが読取可能な記録媒体に記録した状態で提供されてもよい。