JP2015099417A - エネルギーシステム最適化方法、エネルギーシステム最適化装置およびプログラム - Google Patents

エネルギーシステム最適化方法、エネルギーシステム最適化装置およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】大規模プラントやコージェネレーションシステムの物件などにも対応した汎用性が高いエネルギーシステム最適化方法等を提供する。
【解決手段】エネルギーシステム最適化装置は、負荷データ21、機器データ22、料金メニューデータ23、売電データ24、制限データ25等を入力する入力手段と、それらを記憶する記憶手段を有する。また、エネルギーシステム最適化装置は、エネルギー負荷を機器群によって供給する線形計画問題において、記憶手段によって記憶されたデータを入力とし、コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量を目的関数とする最適化計算を行い、計算対象期間における機器の運転計画を算出する算出手段を有する。機器データ22は、エネルギーを供給する機器の情報、および機器に付随する付随機器の情報を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、建物設備や地冷プラント等に既に導入されている熱源機器およびコージェネレーションを含むエネルギーシステムのオペレーションを最適化するエネルギーシステム最適化方法等に関するものである。
エネルギーシステムの最適運転計算技術は、大学等で研究・開発が行われているものの、実際の機器特性(部分負荷効率、負荷按分、機器の運転制約)や詳細な料金体系(2部料金制等)が反映されておらず、計算結果は実際と大きく乖離してしまうことが多かった。そこで、本発明者らは、特許文献1に記載のエネルギーシステム最適化方法等を発明した。
特許文献1に記載のエネルギーシステム最適化方法等によれば、現実の諸条件を精度良くモデル化し、実用的な計算時間内で、環境性を担保しつつ、コスト競争力の高い最適なエネルギーシステムの設備設計および運転計画を算出することができる。
特許第5179423号公報
ところで、特許文献1に記載の技術は、個別の建物を対象としていたので、地域冷暖房システムや工場という大規模プラントに対応した計算ロジックがなかった。また、余剰電力の売電について考慮されていなかったため、大規模なコージェネレーションシステムの物件に対して最適な計算ができなかった。そこで、本発明者らは、特許文献1に記載の技術を改良し、大規模プラントや大規模なコージェネレーションシステムの物件などにも対応した汎用性が高いエネルギーシステム最適化方法等を開発した。また、制約条件が多いケースでは、厳密解を追及するあまり、最適解が得られないという問題があった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、大規模プラントやコージェネレーションシステムの物件などにも対応した汎用性が高いエネルギーシステム最適化方法等を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、エネルギーシステム最適化装置が、最適なエネルギーシステムの運転計画を算出するエネルギーシステム最適化方法であって、前記エネルギーシステム最適化装置の記憶手段が、計算対象施設における複数のエネルギー負荷の情報を含む負荷データと、前記エネルギーを供給する機器の情報、並びに前記機器に付随する付随機器の情報を含む機器データと、前記機器を稼働するために外部から購入する電気およびガスの料金の情報を含む料金メニューデータと、外部に売却する電気の売電価格の情報を含む売電データと、を記憶する記憶ステップと、前記エネルギー負荷を前記機器群によって供給する線形計画問題において、前記エネルギーシステム最適化装置の算出手段が、前記記憶手段によって記憶されたデータを入力とし、コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量を目的関数とする最適化計算を行い、計算対象期間における前記機器の運転計画を算出する算出ステップと、を含むことを特徴とするエネルギーシステム最適化方法である。第1の発明によって、大規模プラントやコージェネレーションシステムの物件などにも最適な運転計画を立案することができる。
第1の発明における前記算出ステップは、前記算出手段が、前記計算対象期間に含まれる全ての単位期間ごとに、前記エネルギー負荷を満たす最適な前記機器の出力値の厳密解を算出するステップと、前記算出手段が、全ての前記単位期間ごとに、前記厳密解および前記厳密解の周辺の解を要素とする候補解集合を算出するステップと、前記算出手段が、前記候補解集合の要素の組合せの中から、前記計算対象期間の最適解を算出するステップと、を含むことが望ましい。これによって、制約条件が多くても最適解を算出することが可能となる。
また、第1の発明における前記記憶ステップにおいて、前記記憶手段は、前記厳密解からの離れ度合の許容範囲を示す緩和係数を記憶し、前記算出ステップにおいて、前記算出手段は、前記緩和係数に基づいて前記厳密解の周辺の解を算出することが望ましい。これによって、解くべき対象の問題の困難度に応じて解発見確率と厳密解近似性のトレードオフを調整し、最適な運転計画を立案することができる。
また、第1の発明における前記記憶ステップにおいて、前記記憶手段は、地域冷暖房システムの成績係数の下限を記憶し、前記算出ステップにおいて、前記算出手段は、地域冷暖房システムの成績係数の下限を制約条件として最適化計算を行うことが望ましい。これによって、最低限の省エネ性を確保した上で、コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量等を最小化する運転計画を立案することができる。
また、第1の発明における前記記憶ステップにおいて、前記記憶手段は、前記料金メニューデータとして、前記計算対象期間内の所定の期間ごとに異なる値を記憶し、前記算出ステップにおいて、前記算出手段は、前記計算対象期間内の所定の期間ごとに異なる値を用いて最適化計算を行うことが望ましい。これによって、最適化計算処理に対して電力取引市場を含めた自由化料金を反映させることができる。
また、第1の発明における前記計算対象施設を複数の建物または複数の地域冷暖房システムとし、前記記憶ステップにおいて、前記記憶手段は、複数の建物間または複数の地域冷暖房システム間の電力融通有無を記憶し、前記算出ステップにおいて、前記算出手段は、複数の建物間または複数の地域冷暖房システム間の電力融通有無を考慮して最適化計算を行うことが望ましい。これによって、隣接する複数の建物や複数の地域冷暖房システムについての最適な運転計画を立案することができる。
また、第1の発明における前記記憶ステップにおいて、前記記憶手段は、特定の機器に対する運転計画の固定情報を記憶し、前記算出ステップにおいて、前記算出手段は、特定の機器に対する運転計画の固定情報を考慮して最適化計算を行うことが望ましい。これによって、一部の機器の運転計画を固定して最適化処理を行うことができる。例えば、CGSは、給湯や暖房などの熱需要や騒音問題等の関係上、稼働すべき時間帯と稼働すべきではない時間帯があるため、CGSの運転計画の固定情報を考慮することで最適な運転計画を立案することができる。
また、第1の発明における前記記憶ステップにおいて、前記記憶手段は、月別および/または曜日別にコージェネレーションシステムの運転可否を記憶し、前記算出ステップにおいて、前記算出手段は、月別および/または曜日別のコージェネレーションシステムの運転可否を考慮して最適化計算を行うことが望ましい。例えば、季節や曜日によっては、給湯や暖房などの熱需要が少なかったり、CGSによる発電が割高になったりするので、月別および/または曜日別のコージェネレーションシステムの運転可否を考慮することで最適な運転計画を立案することができる。
第2の発明は、最適なエネルギーシステムの運転計画を算出するエネルギーシステム最適化装置であって、計算対象施設における複数のエネルギー負荷の情報を含む負荷データと、前記エネルギーを供給する機器の情報、および前記機器に付随する付随機器の情報を含む機器データと、前記機器を稼働するために外部から購入する電気およびガスの料金の情報を含む料金メニューデータと、外部に売却する電気の売電価格の情報を含む売電データと、を記憶する記憶手段と、前記エネルギー負荷を前記機器群によって供給する線形計画問題において、前記記憶手段によって記憶されたデータを入力とし、コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量を目的関数とする最適化計算を行い、計算対象期間における前記機器の運転計画を算出する算出手段と、を具備することを特徴とするエネルギーシステム最適化装置である。第2の発明によって、大規模プラントやコージェネレーションシステムの物件などにも最適な運転計画を立案することができる。
第3の発明は、コンピュータを、最適なエネルギーシステムの運転計画を算出するエネルギーシステム最適化装置として機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、計算対象施設における複数のエネルギー負荷の情報を含む負荷データと、前記エネルギーを供給する機器の情報、および前記機器に付随する付随機器の情報を含む機器データと、前記機器を稼働するために外部から購入する電気およびガスの料金の情報を含む料金メニューデータと、外部に売却する電気の売電価格の情報を含む売電データと、を記憶する記憶手段、前記エネルギー負荷を前記機器群によって供給する線形計画問題において、前記記憶手段によって記憶されたデータを入力とし、コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量を目的関数とする最適化計算を行い、計算対象期間における前記機器の運転計画を算出する算出手段、として機能させるためのプログラムである。第3の発明を汎用コンピュータにインストールすることによって、第2の発明のエネルギーシステム最適化装置を得ることができる。
本発明により、大規模プラントやコージェネレーションシステムの物件などにも対応した汎用性が高いエネルギーシステム最適化方法等を提供することができる。
エネルギーシステム最適化装置1を実現するコンピュータのハードウエア構成図 エネルギーシステム最適化方法におけるデータフローを示す図 入力インタフェースのメイン画面の一例を示す図 負荷データ入力画面の一例を示す図 機器データ入力画面の一例を示す図 機器データ入力画面の他の例を示す図 料金メニューデータ入力画面の一例を示す図 売電データ入力画面の一例を示す図 制限データ入力画面の一例を示す図 最適化計算処理を説明する図
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、エネルギーシステム最適化装置1を実現するコンピュータのハードウエア構成図である。尚、図1のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
エネルギーシステム最適化装置1を実現するコンピュータは、制御部11、記憶部12、メディア入出力部13、通信制御部14、入力部15、表示部16、周辺機器I/F部17等が、バス18を介して接続される。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only
Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。CPUは、記憶部12、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス18を介して接続された各装置を駆動制御し、コンピュータが行う後述する処理を実現する。ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは、揮発性メモリであり、記憶部12、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
記憶部12は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)であり、制御部11が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(Operating System)等が格納される。プログラムに関しては、OSに相当する制御プログラムや、後述する処理をコンピュータに実行させるためのアプリケーションプログラムが格納されている。これらの各プログラムコードは、制御部11により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
メディア入出力部13(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)等のメディア入出力装置を有する。通信制御部14は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワークを介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。ネットワークは、有線、無線を問わない。
入力部15は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。入力部15を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。表示部16は、液晶パネル、有機EL等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。尚、入力部15および表示部16は、タッチパネルディスプレイのように、一体となっていても良い。
周辺機器I/F(インタフェース)部17は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部17を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部17は、USB等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。バス18は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
図2は、エネルギーシステム最適化方法におけるデータフローを示す図である。図2に示すように、本発明の実施形態におけるエネルギーシステム最適化方法は、エネルギーシステム最適化装置1が、負荷データ21、機器データ22、料金メニューデータ23、売電データ24、制限データ25等を入力し、最適化計算処理を行い、出力データ26を出力する。
エネルギーシステム最適化装置1は、負荷データ21、機器データ22、料金メニューデータ23、売電データ24、制限データ25等を入力する入力手段(メディア入出力部13、通信制御部14、入力部15、周辺機器I/F部17等)と、それらを記憶する記憶手段(記憶部12、外部の記憶媒体等)を有する。
また、エネルギーシステム最適化装置1は、エネルギー負荷を機器群によって供給する線形計画問題において、記憶手段によって記憶されたデータを入力とし、コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量を目的関数とする最適化計算を行い、計算対象期間における機器の運転計画を算出する算出手段(制御部11)を有する。
負荷データ21は、計算対象施設における複数のエネルギー負荷の情報を含む。負荷データ21は、例えば、電力、冷房、暖房、給湯、蒸気等のエネルギー負荷に関するデータであって、月別、曜日別(平日、土曜、休日、特異日)、時刻別等のデータである。負荷データ21は、過去の履歴データでも良いし、計算対象施設の将来の使用状況を考慮した予測データでも良い。
機器データ22に含まれる機器は、例えば、チラー(水冷、空冷)、ヒートポンプ式給湯器、温水ボイラ、蒸気ボイラ、ガスエンジンヒートポンプ、ガス冷温水機、温水吸収式冷温水器、蒸気熱交換機(給湯、暖房)、温水熱交換機(給湯、暖房)、コージェネレーションシステム(以下、「CGS」と略記することもある。)、排ガス投入型吸収冷温水機システム、ジェネリンク(登録商標)等である。また、機器データ22に含まれる機器は、チラー、ガス冷温水機、温水吸収式冷温水器、排ガス投入型吸収冷温水機システム、ジェネリンク(登録商標)等に付随する付随機器(冷温水ポンプ、冷却水ポンプ、冷却塔ファン等)も含む。
機器データ22は、各機器の定格効率値、部分負荷効率値、冷却水温度毎の効率値、消費電力係数、メンテナンスコスト等を含む。定格効率値は、各機器の定格容量におけるエネルギー消費効率を示しており、例えば、冷水COP(Coefficient Of Performance:成績係数)は、単位消費エネルギー当りの冷水製造能力を表し、数字が大きいほど効率が良い。
また、機器データ22は、付随機器(冷温水ポンプ、冷却水ポンプ、冷却塔ファン等)の消費電力量を含む。例えば、冷却塔は、水などの熱媒体を大気と直接または間接的に接触させて冷却する熱交換器であって、消費電力が大きいものである。機器データ22が付随機器の消費電力量を含むことによって、エネルギーシステム最適化装置1は、付随機器も考慮して最適化計算処理を行うことができ、計算精度が向上する。
また、機器データ22は、月別および/または曜日別のCGS運転可否を含む(図6参照)。CGSは、ガスタービンやディーゼルエンジンで発電する一方、その排熱を利用して給湯、暖房などの熱需要をまかなうシステムである。そして、エネルギーシステム最適化装置1の記憶部12は、月別および/または曜日別にコージェネレーションシステムの運転可否を記憶し、制御部11は、月別および/または曜日別のコージェネレーションシステムの運転可否を考慮して最適化計算を行う。例えば、季節や曜日によっては、給湯や暖房などの熱需要が少なかったり、CGSによる発電が割高になったりするので、月別および/または曜日別のコージェネレーションシステムの運転可否を考慮することで最適な運転計画を立案することができる。
料金メニューデータ23は、機器を稼働するために外部から購入する電気およびガスの料金の情報を含む。電力料金の場合には基本料金や従量料金を含む。ガス料金の場合にはガス流量倍率(=年間ガス使用量/最大時間ガス使用量)、負荷率(=月平均使用料/最大需要期月平均使用量×100)、年間ガス契約量等の詳細な契約条件を含む。
また、料金メニューデータ23は、計算対象期間(例えば、1年)内の所定の期間ごと(例えば、月単位)に異なる値を記憶するようにしても良い(図7参照)。そして、エネルギーシステム最適化装置1の記憶部12は、料金メニューデータとして、計算対象期間内の所定の期間ごとに異なる値を記憶し、制御部11は、計算対象期間内の所定の期間ごとに異なる値を用いて最適化計算を行う。これによって、最適化計算処理に対して自由化料金を反映させることができる。
売電データ24は、外部に売却する電気の売電価格の情報を含む(図8参照)。売電データ24は、売電単価や売電時CO2原単位パラメータを含む。売電時CO2原単位パラメータとは、売却する電気に対するCO2をどのようにカウントするかを示すパラメータである。
制限データ25は、最適化計算処理において制約条件として用いられる。例えば、制限データ25は、年間一次エネルギー消費量の上限や年間CO2排出量の上限を含む。これによって、計算対象施設が既存のものであれば、一次エネルギー消費量、CO2排出量の削減計画を立案することができる。また、既存設備における削減量の限界値および機器更新のタイミングを算出し、機器更新時の最適機器の選定まで一貫して行うことが可能となる。
また、制限データ25は、地域冷暖房システムの成績係数(COP)の下限を含む。そして、エネルギーシステム最適化装置1の記憶部12は、地域冷暖房システムの成績係数の下限を記憶し、制御部11は、地域冷暖房システムの成績係数の下限を制約条件として最適化計算を行う。これによって、最低限の省エネ性を確保した上で、コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量等を最小化する運転計画を立案することができる。
また、制限データ25は、電力融通有無を含む。電力融通有無とは、複数の建物間または複数の地域冷暖房システム間でコージェネレーションシステムによって発電される電力を融通するか否かを示す情報である。例えば、計算対象施設が複数の建物または複数の地域冷暖房システムの場合、エネルギーシステム最適化装置1の記憶部12は、複数の建物間または複数の地域冷暖房システム間の電力融通有無を記憶し、制御部11は、複数の建物間または複数の地域冷暖房システム間の電力融通有無を考慮して最適化計算を行う。これによって、隣接する複数の建物や複数の地域冷暖房システムについての最適な運転計画を立案することができる。
また、制限データ25は、運転計画の固定情報を含む(図9参照)。運転計画の固定情報とは、機器ごとに設定されるものであり、該当機器の運転計画について、例えば、運転時間帯の開始時刻と終了時刻等である。そして、エネルギーシステム最適化装置1の記憶部12は、特定の機器に対する運転計画の固定情報を記憶し、制御部11は、特定の機器に対する運転計画の固定情報を考慮して最適化計算を行う。これによって、一部の機器の運転計画を固定して最適化処理を行うことができる。例えば、CGSは、給湯や暖房などの熱需要等の関係上、稼働すべき時間帯と稼働すべきではない時間帯があるため、CGSの運転計画の固定情報を考慮することで最適な運転計画を立案することができる。
出力データ26は、最適運転計画や年間トータルコストと内訳、年間一次エネルギー消費量、年間CO2排出量等である。最適運転計画は、例えば、目的関数(コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量のいずれか)を最小にする各機器の出力値等である。
図3は、入力インタフェースのメイン画面の一例を示す図である。メイン画面100は、計算条件設定部101、最適化計算実行選択ラジオボタン102、最適化計算実行ボタン103等から構成される。
計算条件設定部101は、負荷設定部110、機器(電力システム)設定部120、機器(熱源システム)設定部130、料金設定部140、制約条件等設定部150等から構成される。
最適化計算実行選択ラジオボタン102は、一次エネルギー最小化、CO2排出量最小化、またはコスト最小化の選択肢のうち1つを選択するためのボタンである。最適化計算実行ボタン103は、最適化計算処理の実行を指示するためのボタンである。
負荷設定部110は、負荷ファイル読込ボタン111、負荷要約情報112、月別電力負荷グラフ113、月別熱負荷グラフ114等から構成される。
負荷ファイル読込ボタン111は、負荷データ入力画面200(図4参照)を呼び出すためのボタンである。負荷要約情報112は、負荷データ入力画面200によって入力される負荷データの要約情報を示すものであり、各負荷(電力、冷房、暖房、給湯、蒸気)の年間負荷や最大負荷を示すものである。尚、図中の「*」は、本来であれば、数字が表示されることを示している。以降、他の図面においても、「*」を同様の意味で用いる。
月別電力負荷グラフ113は、電力負荷の月別データを示すグラフ(棒グラフ、折れ線グラフ等)である。月別熱負荷グラフ114は、熱負荷(冷房、暖房、給湯、蒸気)の月別データを示すグラフである。
エネルギーシステム最適化装置1の制御部11は、負荷データ入力画面200において負荷データが入力されると、負荷要約情報112を算出するとともに、月別電力負荷グラフ113および月別熱負荷グラフ114を作成し、表示部16に表示する。これによって、ユーザがグラフを作成する手間を省くとともに、情報を分かり易く提示することができる。
機器(電力システム)設定部120は、機器ごとに、使用機器チェックボックス121、機器名122、機器データ設定ボタン123、詳細入力ボタン124、発電出力の入力ボックス125等から構成される。
使用機器チェックボックス121は、最適化計算処理に使用する機器を選択するためのボタンである。機器名122は、機器の名称である。機器データ設定ボタン123は、記憶部12等に記憶される機器データベースの機器選択画面(不図示)を呼び出すためのボタンである。機器選択画面で特定の機器が選択されると、エネルギーシステム最適化装置1が機器データベースから機器データを取得し、機器名122等の情報を表示する。詳細入力ボタン124は、機器データ入力画面300(図5、図6参照)を呼び出すためのボタンである。発電出力の入力ボックス125は、該当機器の発電出力を入力するためのテキストボックスである。
機器(熱源システム)設定部130は、機器ごとに、使用機器チェックボックス131、機器名132、機器データ設定ボタン133、詳細入力ボタン134、冷房能力の入力ボックス135、暖房能力の入力ボックス136等から構成される。
使用機器チェックボックス131は、最適化計算処理に使用する機器を選択するためのボタンである。機器名132は、機器の名称である。機器データ設定ボタン133は、記憶部12等に記憶される機器データベースの機器選択画面(不図示)を呼び出すためのボタンである。機器選択画面で特定の機器が選択されると、エネルギーシステム最適化装置1が機器データベースから機器データを取得し、機器名132等の情報を表示する。詳細入力ボタン134は、機器データ入力画面300(図5、図6参照)を呼び出すためのボタンである。冷房能力の入力ボックス135は、該当機器の冷房能力を入力するためのテキストボックスである。暖房能力の入力ボックス136は、該当機器の暖房能力を入力するためのテキストボックスである。尚、機器によっては、冷房能力や暖房能力に代えて、ボイラ能力や給湯能力を入力するためのテキストボックスを含む。
図3では、機器(電力システム)の一例として「CGS(1)」、機器(熱源システム)の一例として「チラー(1)」のみを図示しているが、前述した様々な複数の機器を入力可能である。また、同一の機能を有する機器でも様々な機種が存在するため、これらを区別して入力可能である。例えば、CGSについて、CGS(1)、CGS(2)、・・・、といったように、複数の機種を入力可能である。
料金設定部140については、図示を省略するが、電気料金やガス料金を入力するための画面項目から構成される。例えば、料金メニューを選択するためのボタンや、単価を手入力するためのテキストボックス、燃料費調整額を入力するためのテキストボックス等である。また、料金設定部140は、料金メニューデータ入力画面400(図7参照)や売電データ入力画面500(図8参照)等を呼び出すためのボタンも備える。尚、料金設定部140については、特許第5179423号公報に示す入力画面の一部を用いることもできる。
制約条件等設定部150については、図示を省略するが、制約条件等を入力するための画面項目から構成される。例えば、最低買電量を入力するためのテキストボックス、環境確保条例の考慮有無を選択するためのラジオボタン、負荷ごとの切替負荷の按分比率を入力するためのテキストボックス、CGSの運転時間を制限するためのテキストボックス、一次エネルギー消費量やCO2排出量の上限を入力するためのテキストボックス等である。尚、制約条件等設定部150については、特許第5179423号公報に示す入力画面の一部を用いることもできる。
図4は、負荷データ入力画面の一例を示す図である。負荷データ入力画面200は、データ開始年月の入力ボックス201、負荷データ入力シート202、負荷作成実行ボタン203等から構成される。
ユーザが、入力部15を介して、データ開始年月の入力ボックス201を入力し、負荷データ入力シート202に負荷の単位と実績データを入力し、負荷作成実行ボタン203を押下すると、エネルギーシステム最適化装置1の制御部11は、負荷データを作成し、記憶部12に記憶する。
実績データの入力については、エネルギーシステム最適化装置1の制御部11が自動で作成するようにしても良い。例えば、制御部11は、既存プラントのエネルギー消費に関するCSVデータ(例えば、365日×24時間=8760時間分)に基づいて、最適計算処理に用いるフォーマットの負荷データを作成する。これによって、ユーザによる手入力の手間を省き、作業効率を大幅に向上することができる。
また、制御部11は、既存プラントのエネルギー消費に関するCSVデータから自動で機器運転状況を可視化するツールを用いて、実績と最適運転計画の結果を比較可能に表示部16に表示するようにしても良い。表示例としては、例えば、月別や曜日別の機器運転状況を示すグラフ(不図示)等が挙げられる。これによって、ユーザは現状運転と最適運転を容易に比較することができ、最適運転計画の結果の妥当性の考察と判断が可能となる。
図5は、機器データ入力画面の一例を示す図である。機器データ入力画面300aは、機器情報設定部301、付属機器情報設定部302等から構成される。
図5では、機器情報設定部301に入力される機器の一例として、「チラー(1)」が図示されている。チラー(1)の場合、冷水COP、温水COP、消費電力係数等のデータが入力される。その他の機器については図示を省略するが、例えば、CGSであれば、発電効率、蒸気回収効率、温水回収効率、排ガス(冷房)回収効率、排ガス(暖房)回収効率、消費電力係数等のデータが入力される。尚、機器情報設定部301については、特許第5179423号公報に示す入力画面の一部を用いることもできる。
また、図5では、付属機器情報設定部302に入力される付属機器の一例として、「冷温水ポンプ」、「冷却水ポンプ」、「冷却塔ファン」が図示されている。冷却塔ファンについては、季節によって消費電力量が大きく異なる。そこで、冷却塔ファンについては、夏期、冬期、中間期の3季節での消費電力量を入力可能になっている。
図5では、機器の一例として「チラー(1)」のみを図示しているが、前述した様々な機器の複数を入力可能である。また、同一の機器でも様々な機種が存在するため、これらを区別して入力可能である。例えば、チラーについて、チラー(1)、チラー(2)、・・・、といったように、複数の機種を入力可能である。
図6は、機器データ入力画面の他の例を示す図である。機器データ入力画面300bは、CGS運転可否の情報を入力するための画面である。図6に示す例では、月別および曜日別(平日、土曜日)に、運転する(1)または運転しない(0)のいずれかを入力可能である。また、特異日1〜特異日3ごとに、運転する(1)または運転しない(0)のいずれかを入力可能である。
図7は、料金メニューデータ入力画面の一例を示す図である。料金メニューデータ入力画面400は、完全従量料金のガス料金を入力するための画面である。図7に示す例では、月別に従量制の単価を入力可能である。完全従量料金の電気料金についても、同様の入力画面を適用することができる。
図8は、売電データ入力画面の一例を示す図である。売電データ入力画面500は、平日の売電単価を入力するための画面である。図8に示す例では、月別および時刻別に、売電単価を入力可能である。土曜、休日、特異日の売電単価についても、同様の入力画面を適用することができる。
図9は、制限データ入力画面の一例を示す図である。制限データ入力画面600は、CGS運転時間制限を入力するための画面である。図9に示す例では、「CGS(1)」、・・・、「CGS(5)」について、(A)最低稼働時間、(B)最低停止時間、(C)運転時間帯の開始時刻および終了時刻、のいずれかを入力可能である。(A)最低稼働時間は、最適化計算処理において、CGSの1日の最低稼働時間の制約条件として用いられる。(B)最低停止時間は、最適化計算処理において、CGSの1日の最低停止時間の制約条件として用いられる。(C)運転時間帯の開始時刻および終了時刻は、最適化計算処理において、CGSの1日の運転時間帯を固定する条件として用いられる。
図10は、最適化計算処理を説明する図である。エネルギーシステム最適化装置1の制御部11は、エネルギー負荷を機器群によって供給する線形計画問題に対して、従来の混合整数線形計画法による算出手法を改良した手法を導入し、コスト等を目的関数としたエネルギーシステムの最適な運転計画を算出する。
まず、従来の混合整数線形計画法の問題点について説明する。従来の混合整数線形計画法をそのまま適用する場合、制御部11は、1年間のうち単位時間ごと(例えば1時間ごと)に、電力、冷房、暖房、給湯、蒸気のエネルギー負荷を供給すべく各機器の出力値を変数として変化させ最適な厳密解を得ていき、これを1年分集計し遵守すべき制約条件を満たす解を得る。しかしながら、制約条件が多くなると解が見つからないという問題がある。この問題は、初めから厳密解を得て、その中で制約条件を満たす解を探すという手法に起因する。換言すると、机上の厳密解に近い領域には現実世界の複雑な制約条件を満たす解の集合が存在しないケースが多々あることを示している。
次に、本発明の実施形態における最適化計算処理について説明する。本発明の実施形態における最適化計算処理では、混合整数線形計画法で単位時間ごとに得られた厳密解のみならず、厳密解から少し離れた周辺の解の集合も最終的な解候補として利用する厳密解緩和手法を導入する。これによって、制約条件が多くても最適解を算出することが可能となる。
具体的には、最初に、制御部11は、計算対象期間に含まれる全ての単位期間ごとに、エネルギー負荷を満たす最適な前記機器の出力値の厳密解を算出する。次に、制御部11は、全ての単位期間ごとに、厳密解および厳密解の周辺の解を要素とする候補解集合を算出する。最後に、制御部11は、候補解集合の要素の組合せの中から、計算対象期間の最適解を算出する。
また、記憶部12は、厳密解からの離れ度合の許容範囲を示す緩和係数を記憶し、制御部11は、緩和係数に基づいて厳密解の周辺の解を算出するようにしても良い。緩和係数を小さく設定して計算した場合には、厳密解からは少しだけ離れた解のみを要素とする候補解集合が算出される。また、緩和係数を大きく設定して計算した場合には、厳密解からある程度離れた解も要素とする候補解集合が算出される。
制御部11は、例えば、1時間ごとに厳密解を算出し、1時間ごとに候補解集合を算出し、1年分の候補解集合の要素の組合せの中から全ての制約条件を満たすものを残し、その中で最適解を算出する。ここで、1年分の候補解集合の要素の組合せとは、例えば、12か月×3(平日、土曜、休日)×24時間=864単位分の各機器の出力値セットの集合体である。
図10を参照しながら、具体例を説明する。図10に示す例では、説明を簡単にするために、1単位分の各機器の出力値セットのみを考える。図10(a)は、制御部11が混合整数線形計画法によって算出した特定の単位期間に対する厳密解31である。厳密解31は、機器1出力が「100」、機器2出力が「80」、機器3出力が「70」である。例えば、緩和係数を「0.1」とすると、機器1出力の値「100」は、「90〜110」に緩和される。同様に、機器2出力の値「80」は「72〜88」、機器3出力の値「70」は「63〜77」に緩和される。
図10(b)は、緩和係数を「0.1」として算出された候補解集合32である。候補解集合32は、合計出力の値が「250」という制約の下、機器1出力の値「90〜110」、機器2出力の値「72〜88」、機器3出力の値「63〜77」の全ての組合せとなる。
図10(c)は、候補解集合32のうち、制約条件を満たすものの中で最適な解として算出された最適解33である。最適解33は、厳密解31から少し離れた解となっている。
緩和係数を小さくした場合には、最終的に全ての制約条件を満たす解を発見できる確率が低下する一方、最終的に出力される最適解33は厳密解31に近い結果が得られるという長所がある。また、緩和係数を大きくした場合には、最終的に全ての制約条件を満たす解を発見できる確率が高まる一方、最終的に出力される最適解33は厳密解31から離れた結果が得られてしまう可能性がある。そこで、本発明の実施形態では、緩和係数はユーザが自由に設定可能である。これによって、解くべき対象の問題の困難度に応じて解発見確率と厳密解近似性のトレードオフを調整し、最適な運転計画を立案することができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係るエネルギーシステム最適化方法等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………エネルギーシステム最適化装置
21………負荷データ
22………機器データ
23………料金メニューデータ
24………売電データ
25………制限データ
26………出力データ
100………メイン画面
200………負荷データ入力画面
300a………機器データ入力画面
300b………機器データ入力画面
400………料金メニューデータ入力画面
500………売電データ入力画面
600………制限データ入力画面
前述した目的を達成するための第1の発明は、エネルギーシステム最適化装置が、最適なエネルギーシステムの運転計画を算出するエネルギーシステム最適化方法であって、前記エネルギーシステム最適化装置の記憶手段が、計算対象施設における複数のエネルギー負荷の情報を含む負荷データと、前記エネルギーを供給する機器の情報、並びに前記機器に付随する付随機器の情報を含む機器データと、前記機器を稼働するために外部から購入する電気およびガスの料金の情報を含む料金メニューデータと、外部に売却する電気の売電価格の情報を含む売電データと、を記憶する記憶ステップと、前記エネルギー負荷を前記機器群によって供給する線形計画問題において、前記エネルギーシステム最適化装置の算出手段が、前記記憶手段によって記憶されたデータを入力とし、コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量を目的関数とする最適化計算を行い、計算対象期間における前記機器の運転計画を算出する算出ステップと、を含むことを特徴とするエネルギーシステム最適化方法である。第1の発明によって、大規模プラントやコージェネレーションシステムの物件などにも最適な運転計画を立案することができる。特に、制約条件が多くても最適解を算出することが可能となる。また、解くべき対象の問題の困難度に応じて解発見確率と厳密解近似性のトレードオフを調整し、最適な運転計画を立案することができる。
第2の発明は、最適なエネルギーシステムの運転計画を算出するエネルギーシステム最適化装置であって、計算対象施設における複数のエネルギー負荷の情報を含む負荷データと、前記エネルギーを供給する機器の情報、および前記機器に付随する付随機器の情報を含む機器データと、前記機器を稼働するために外部から購入する電気およびガスの料金の情報を含む料金メニューデータと、外部に売却する電気の売電価格の情報を含む売電データと、を記憶する記憶手段と、前記エネルギー負荷を前記機器群によって供給する線形計画問題において、前記記憶手段によって記憶されたデータを入力とし、コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量を目的関数とする最適化計算を行い、計算対象期間における前記機器の運転計画を算出する算出手段と、を具備し、前記記憶手段は、更に、前記最適化計算において制約条件として用いられる制限データと、前記エネルギー負荷を満たす最適な前記機器の出力値の厳密解からの離れ度合の許容範囲を示す緩和係数とを記憶し、前記算出手段は、前記計算対象期間に含まれる全ての単位期間ごとに、前記厳密解を算出し、全ての前記単位期間ごとに、前記緩和係数に基づいて、前記厳密解および前記厳密解の周辺の解を要素とする候補解集合を算出し、前記候補解集合の要素の組合せの中から前記制約条件を満たすものを残し、その中から前記計算対象期間の最適解を算出することを特徴とするエネルギーシステム最適化装置である。第2の発明によって、大規模プラントやコージェネレーションシステムの物件などにも最適な運転計画を立案することができる。特に、制約条件が多くても最適解を算出することが可能となる。また、解くべき対象の問題の困難度に応じて解発見確率と厳密解近似性のトレードオフを調整し、最適な運転計画を立案することができる。
第3の発明は、コンピュータを、最適なエネルギーシステムの運転計画を算出するエネルギーシステム最適化装置として機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、計算対象施設における複数のエネルギー負荷の情報を含む負荷データと、前記エネルギーを供給する機器の情報、および前記機器に付随する付随機器の情報を含む機器データと、前記機器を稼働するために外部から購入する電気およびガスの料金の情報を含む料金メニューデータと、外部に売却する電気の売電価格の情報を含む売電データと、を記憶する記憶手段、前記エネルギー負荷を前記機器群によって供給する線形計画問題において、前記記憶手段によって記憶されたデータを入力とし、コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量を目的関数とする最適化計算を行い、計算対象期間における前記機器の運転計画を算出する算出手段、として機能させ、前記記憶手段が、更に、前記最適化計算において制約条件として用いられる制限データと、前記エネルギー負荷を満たす最適な前記機器の出力値の厳密解からの離れ度合の許容範囲を示す緩和係数とを記憶し、前記算出手段が、前記計算対象期間に含まれる全ての単位期間ごとに、前記厳密解を算出し、全ての前記単位期間ごとに、前記緩和係数に基づいて、前記厳密解および前記厳密解の周辺の解を要素とする候補解集合を算出し、前記候補解集合の要素の組合せの中から前記制約条件を満たすものを残し、その中から前記計算対象期間の最適解を算出するように機能させるためのプログラムである。第3の発明を汎用コンピュータにインストールすることによって、第2の発明のエネルギーシステム最適化装置を得ることができる。

Claims (10)

  1. エネルギーシステム最適化装置が、最適なエネルギーシステムの運転計画を算出するエネルギーシステム最適化方法であって、
    前記エネルギーシステム最適化装置の記憶手段が、計算対象施設における複数のエネルギー負荷の情報を含む負荷データと、前記エネルギーを供給する機器の情報、並びに前記機器に付随する付随機器の情報を含む機器データと、前記機器を稼働するために外部から購入する電気およびガスの料金の情報を含む料金メニューデータと、外部に売却する電気の売電価格の情報を含む売電データと、を記憶する記憶ステップと、
    前記エネルギー負荷を前記機器群によって供給する線形計画問題において、前記エネルギーシステム最適化装置の算出手段が、前記記憶手段によって記憶されたデータを入力とし、コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量を目的関数とする最適化計算を行い、計算対象期間における前記機器の運転計画を算出する算出ステップと、
    を含むことを特徴とするエネルギーシステム最適化方法。
  2. 前記算出ステップは、
    前記算出手段が、前記計算対象期間に含まれる全ての単位期間ごとに、前記エネルギー負荷を満たす最適な前記機器の出力値の厳密解を算出するステップと、
    前記算出手段が、全ての前記単位期間ごとに、前記厳密解および前記厳密解の周辺の解を要素とする候補解集合を算出するステップと、
    前記算出手段が、前記候補解集合の要素の組合せの中から、前記計算対象期間の最適解を算出するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のエネルギーシステム最適化方法。
  3. 前記記憶ステップにおいて、前記記憶手段は、前記厳密解からの離れ度合の許容範囲を示す緩和係数を記憶し、
    前記算出ステップにおいて、前記算出手段は、前記緩和係数に基づいて前記厳密解の周辺の解を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載のエネルギーシステム最適化方法。
  4. 前記記憶ステップにおいて、前記記憶手段は、地域冷暖房システムの成績係数の下限を記憶し、
    前記算出ステップにおいて、前記算出手段は、地域冷暖房システムの成績係数の下限を制約条件として最適化計算を行う
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のエネルギーシステム最適化方法。
  5. 前記記憶ステップにおいて、前記記憶手段は、前記料金メニューデータとして、前記計算対象期間内の所定の期間ごとに異なる値を記憶し、
    前記算出ステップにおいて、前記算出手段は、前記計算対象期間内の所定の期間ごとに異なる値を用いて最適化計算を行う
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のエネルギーシステム最適化方法。
  6. 前記計算対象施設を複数の建物または複数の地域冷暖房システムとし、
    前記記憶ステップにおいて、前記記憶手段は、複数の建物間または複数の地域冷暖房システム間の電力融通有無を記憶し、
    前記算出ステップにおいて、前記算出手段は、複数の建物間または複数の地域冷暖房システム間の電力融通有無を考慮して最適化計算を行う
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のエネルギーシステム最適化方法。
  7. 前記記憶ステップにおいて、前記記憶手段は、特定の機器に対する運転計画の固定情報を記憶し、
    前記算出ステップにおいて、前記算出手段は、特定の機器に対する運転計画の固定情報を考慮して最適化計算を行う
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のエネルギーシステム最適化方法。
  8. 前記記憶ステップにおいて、前記記憶手段は、月別および/または曜日別にコージェネレーションシステムの運転可否を記憶し、
    前記算出ステップにおいて、前記算出手段は、月別および/または曜日別のコージェネレーションシステムの運転可否を考慮して最適化計算を行う
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のエネルギーシステム最適化方法。
  9. 最適なエネルギーシステムの運転計画を算出するエネルギーシステム最適化装置であって、
    計算対象施設における複数のエネルギー負荷の情報を含む負荷データと、前記エネルギーを供給する機器の情報、および前記機器に付随する付随機器の情報を含む機器データと、前記機器を稼働するために外部から購入する電気およびガスの料金の情報を含む料金メニューデータと、外部に売却する電気の売電価格の情報を含む売電データと、を記憶する記憶手段と、
    前記エネルギー負荷を前記機器群によって供給する線形計画問題において、前記記憶手段によって記憶されたデータを入力とし、コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量を目的関数とする最適化計算を行い、計算対象期間における前記機器の運転計画を算出する算出手段と、
    を具備することを特徴とするエネルギーシステム最適化装置。
  10. コンピュータを、最適なエネルギーシステムの運転計画を算出するエネルギーシステム最適化装置として機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    計算対象施設における複数のエネルギー負荷の情報を含む負荷データと、前記エネルギーを供給する機器の情報、および前記機器に付随する付随機器の情報を含む機器データと、前記機器を稼働するために外部から購入する電気およびガスの料金の情報を含む料金メニューデータと、外部に売却する電気の売電価格の情報を含む売電データと、を記憶する記憶手段、
    前記エネルギー負荷を前記機器群によって供給する線形計画問題において、前記記憶手段によって記憶されたデータを入力とし、コスト、一次エネルギー消費量またはCO2排出量を目的関数とする最適化計算を行い、計算対象期間における前記機器の運転計画を算出する算出手段、
    として機能させるためのプログラム。
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