JP2015098960A - 冷却機用コンプレッサモータ制御装置 - Google Patents

冷却機用コンプレッサモータ制御装置 Download PDF

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菅原 晃
Akira Sugawara
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Abstract

【課題】設定回転数の決定ロジックを簡素化させた上で、使用者の意向に沿った設定回転数を自動的に選択し得る冷却機用コンプレッサモータ制御装置を提供する。【解決手段】処理S101が完了すると、設定温度認識処理S121が実行され、当該処理では、設定温度Treqの信号値に基づいて使用者の意向に関する情報を把握する。その後、変更モード設定処理S102が実行される。当該処理S102では、IPD運転中であれば回転数ωiから更に上昇させる制御が行われる。また、処理S102では、マップ情報を参照して設定幅を特定する処理も行う。本実施例では、設定温度Treqの増加設定に比例して当該設定幅が100(rpm)ずつ増加設定される。【選択図】図9

Description

本発明は、冷却機用コンプレッサモータ制御装置に関し、特に、コンプレッサモータの回転数を自動変更する技術に関する。
近年、冷凍冷蔵庫の技術分野では、庫内温度の木目細やかな制御を実現させる為、電子式サーモスタットが使用されるようになっている。ここで、電子式サーモスタットは、2点よりも更に多くの温度情報を検出・報知させることが可能であり、DCブラシレスモータを用いた可変速型の装置に有用である。これに対し、機械式サーモスタットは、庫内の上限温度と下限温度のみを検出・報知させるシンプルな動作をするものであって、コンプレッサモータの回転数がAC入力で固定的に定まる装置(非可変速型の装置)で古くから用いられている。
例えば、特開2013−060907号公報(特許文献1)では、機械式サーモスタットと可変速型の制御装置とのミスマッチングについて指摘されており、これを改善する術として、負荷電流に基づいて設定回転数を上昇させている。
特開2013−060907号公報
しかしながら、設定回転数の制御にあっては、負荷電流に基づくパラメータを用いるよりも、更に簡素な回路構成・決定ロジックにて回転数を設定させる技術が望まれている。例えば、回転数が固定的に定まる非可変速型の装置をベースとして可変速型の装置を検討する場合、ベースとなる回路構成が負荷電流の検出を必要としない回路構成であれば、負荷電流を検出する為の追加回路が部品構成を複雑化させる原因となる。また、回転数の決定ロジックに必要な情報を必要最小限度としておくことは、既存装置の改造作業が容易となるので、モータの非可変速型装置から可変変速装置へ設計変更・再製作させる上で重要な条件となる。
本発明は上記課題に鑑み、回路構成を簡素化させ、且つ、設定回転数の決定ロジックを簡素化させ得る冷却機用コンプレッサモータ制御装置の提供を第1の目的とする。また、かかる目的のもと、使用者の意向に沿った設定回転数を自動的に選択し得る冷却機用コンプレッサモータ制御装置の提供を第2の目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では次のような冷却機用コンプレッサモータ制御装置の構成とする。即ち、コンプレッサモータの設定回転数を期間経過に基づいて自動変更させる回転数設定処理、を備える冷却機用コンプレッサモータ制御装置において、
前記回転数設定処理は、前記コンプレッサモータのオン動作期間について、前記設定回転数の自動変更を予め定められた規定期間の到来に応じて複数回実施させ、
前記設定回転数は、設定温度に応じて前記設定回転数の変化量が異なる値に設定されることとする。
好ましくは、前記設定回転数は、前記設定温度の増減に応じて前記変化量が増減するよう設定されることとする。
好ましくは、前記規定期間は、前記設定温度に応じて異なる値に設定されていることとする。この規定期間は、前記設定温度の増減に応じて当該期間が増減するよう設定されるのが好ましい。
本発明に係る冷却機用コンプレッサモータ制御装置によると、負荷電流の検出値によることなく、規定期間というパラメータによって設定回転数の決定ロジックが構築されるので、回路構成の簡素化、回転数の決定ロジックの簡素化が図られる。
また、庫内の温度調節部を操作して設定温度を指定できる冷凍冷蔵庫では、この設定温度に関する情報を用いることで使用者の意向を反映させることが可能となり、設定回転数を単に自動的に上昇させていくよりも其の意向に沿ったコンプレッサ制御が行われる。
実施の形態に係る冷却機用コンプレッサモータ制御装置の回路構成を示す図。 実施の形態に係る各種状態のタイムチャートを示す図。 実施例1に係るIPD運転期間のタイムチャート。 実施例1に係るIPD運転期間の回転数設定処理及びモード選定処理を示す図。 実施例2に係るIPD運転期間の回転数設定処理を示す図。 実施例2に係るIPD運転期間のタイムチャート。 実施例3に係る定常運転期間の回転数設定処理を示す図。 実施例4に係るIPD運転期間の回転数設定処理を示す図。 実施例4に係るIPD運転期間のタイムチャート。
以下、本発明に係る実施の形態等(実施例1〜実施例4)につき図面を参照して具体的に説明する。尚、実施の形態,実施例1〜実施例4は、各々が互いに関係する内容であるところ、既に説明された事項については、重複説明を避ける為に同一符号を付し説明を省略する。
図1は、本実施の形態に係る冷却機用コンプレッサモータ制御装置の回路構成が示されている。冷却機用コンプレッサモータ制御装置100(以下、モータ制御装置と呼ぶ)は、電力変換回路120と制御回路150とから構成される。
このうち、電力変換回路120は、AC電力が一方から入力され、これを変換した3相電流を他方側の直流ブラシレスモータ140(以下、コンプレッサモータと呼ぶ)へ供給している。電力変換回路120は、整流回路,PFC回路,インバータ回路が内蔵されており、インバータ回路によってコンプレッサモータ140に流れる電流パターンが決定され、この電流パターンによって回転子が駆動される。
コンプレッサモータ140は、室外機,キャピラリチューブ,エバポレータと供に冷媒回路を形成するものであって(図示なし)、当該コンプレッサモータ140の回転数を増減させることで、庫内熱負荷に対する吸熱作用を調整させる。以下、制御回路150によって指令される回転数を、設定回転数と呼ぶこととする。
制御回路150は、信号ラインを介して機械式サーモスタット170と庫内の温度調節部190の各々に接続される。また、制御回路150は、複数の信号ライン160を介して電力変換回路120のパワートランジスタへ接続される。この制御回路は、CPU,AD変換回路,メモリ回路,クロック回路等が内蔵されており、所定の情報に基づき適宜の演算を実施し、其の結果情報・信号をメモリ回路又は外部へと出力させる。
特に、メモリ回路は、制御プログラム、パラメータ情報等が適宜の記憶領域に記録されており、CPUは、この情報を適宜取得して、プログラムのシーケンス順に処理演算を実行していく。本実施の形態に係るメモリ回路には、PWM信号の生成処理,モータオン/オフ判定処理,回転数設定処理R100,モード選定記録処理R200,複合ルーチンR300に関するプログラム,時間に関する閾値情報等が記録されている。そして、制御回路150では、これらプログラムと協働して機能構築が行われ、適宜の処理が実施される。例えば、モータオン/オフ判定処理は、機械式サーモスタットの信号に基づいて、コンプレッサモータをオン動作へ切換えるか、オフ動作へ切換えるかを判定する。また、PWM信号の生成処理は、設定回転数に基づいて算出されたDUTYのPWM信号を生成する。
機械式サーモスタット170は、検査対象の上限温度Th1と下限温度Th2を検出し、これを電気的な信号に変換して出力する。この機械式サーモスタット170は、冷凍冷蔵庫内に設置されており、庫内温度を検出対象としている。上述の如く、本実施の形態で用いられる機械式サーモスタット170は、ACモータを固定的な回転数で運転させる非可変速式装置に広く用いられるサーモスタットであって、上限温度Th1から下限温度Th2に至る途中の温度を検出できるものではない。即ち、この機械式サーモスタット170は、2点のみの温度情報を報知する簡素なものである。
従って、本実施の形態に係るモータ制御装置150は、上限温度Th1から下限温度Th2に至るまで中間的な温度情報を得ることができないので、この間にコンプレッサモータの設定回転数を自動変更できるよう、以下のような工夫が施されている。
図2は、コンプレッサモータの運転に関係する各種状態が示されている。先ず、コンプレッサモータの運転状態とは、コンプレッサモータ140を駆動させる電流が流れているか否かで定まるものであって、これは、機械式サーモスタット170の出力信号に関係する。
即ち、機械式サーモスタット170が上限温度Th1に達した旨の信号(以下、上限信号)を出力させると、制御装置150は、この信号に基づいてコンプレッサモータ140をオンさせ、庫内の冷却を開始させる。一方、機械式サーモスタット170が下限温度Th2に達した旨の信号(以下、下限信号)を出力させると、制御装置150は、この信号に基づいてコンプレッサモータ140をオフさせる。よって、「Th1→Th2」へ変化する場面では、コンプレッサモータ140が駆動状態となり、これを「オン動作期間」と呼ぶ。また、「Th2→Th1」へ変化する場面では、コンプレッサモータ140が停止状態となり、これを「オフ動作期間」と呼ぶ。また、第1回目のオン動作期間とオフ動作期間の一組をSTEP(1)と呼び、第N回目のオン動作期間とオフ動作期間の一組をSTEP(N)と呼ぶ。
設定回転数ωpは、回転数設定処理にて実施されるものであって、当該処理では、一定回転数に設定される始動回転数ωaと、順次回転数を変化させる変更回転数ωbとが準備されている。このうち、始動回転数ωaは、始動回転数設定処理によって設定される。また、変更回転数ωbは、始動回転数ωaのタイムアップ後に設定される回転数であって、変更回転数設定処理にて設定される。尚、STEP(1)については、始動回転数ωaに先立ち、IPD状態検出回転数ωiが設定される。
当該変更回転数設定処理は、段階的且つ自動的に増減させる動作を、規定回転数のタイムアップ毎に逐次実施させる。即ち、変更回転数設定処理は、規定期間毎に設定回転数を変速させる動作、そして、変速動作を複数回実施させる動作を実現させる。
変更回転数ωbが始動回転数ωaに対して増加する動作モード,又は,変更回転数ωbの其れ自身が増加する動作モード,これらを総じて上昇モードと呼ぶ。一方、変更回転数ωbが始動回転数ωaに対して減少する動作モード,又は,変更回転数ωbの其れ自身が減少する動作モード,これらを総じて下降モードと呼ぶ。このようなモード設定は、後述するモード選定処理,選定結果優先設定処理によって行われる。
回転数設定処理は、始動回転数設定処理及び変更回転数設定処理を具備しているので、コンプレッサモータ140の設定回転数を、期間経過に基づいて自動変更させることとなる。従って、オン動作期間の設定回転数ωpは、図2に示す如く、規定期間の到来に応じて適宜変更される。ここで、規定期間とは、一の設定回転数で運転される期間を指し、同図のSTEP(1)によれば、t1〜t1v,t1v〜t1w,t1w〜t1x,t1x〜t1c,の各々を指す。具体的に説明すると、IPD状態検出回転数ωi及び始動回転数ωaには、一の設定回転数が各々与えられることとなる。一方、変更回転数ωbについては、一の設定期間に対応させて一の設定回転数が与えられ、全体として複数の設定回転数が準備されることになる。
また、規定期間は、回転数設定処理にて予め設定されるものである。例えば、STEP(1)にあっては、始動回転数ωaに対応して「t1〜t1v」が規定期間とされており、本実施の形態では30〔min〕とされる。また、同STEP(1)では、変更回転数ωbに対応して「t1v〜t1w,t1w〜t1x,及び,t1x〜t1c」の各々が規定期間とされており、本実施の形態ではこれらが全て15〔min〕とされている。また、STEP(N)〜STEP(N+2)についても、上述した規定期間が予め規定されている。但し、STEP(N+1)にあっては、変更回転数に切換えられる前に庫内温度が上限温度Th1へ達した為、準備されていた変更回転数ωbによる運転が実施されなかった場面である。
このように、本実施の形態に係る回転数設定処理は、規定期間毎に設定回転数が複数準備されているので、この規定期間が到来する毎に設定回転数の変更が複数回実施される。即ち、本実施の形態に係るモータ制御装置100によると、設定回転数が複数準備されることで段階的な回転数設定を可能とさせ、電子式サーモスタットを用いずとも、庫内温度の木目細やかな制御を安価に実現させる。
また、当該回転数設定処理は、規定期間というパラメータのみで設定回転数の決定ロジックが構築されるので、当該決定ロジックの簡素化が図られる。また、規定期間のパラメータ取得については、新たな回路構成を設けることも不要である。
また、本実施の形態に係る変更回転数設定処理は、設定回転数の切換え前後の差Δωが、上昇モードの場合に500〔rpm〕として設定され、下降モードの場合に100〔rpm〕として設定されている。即ち、設定回転数を段階的に上昇させる設定幅(上昇モードのΔω)は、当該回転数を段階的に下降させる設定幅(下降モードのΔω)と比較して大きく設定されている。
先に説明したように、本実施の形態では、機械式サーモスタット170が用いられるので、上限温度及び下限温度以外の中間的な温度を検出できない。このため、当該中間的なタイミングで熱負荷の変動を検知することも困難である。加えて、機械式サーモスタット170を用いたシステムでは、上限温度及び下限温度のみの情報しか入手できないので、冷気の循環状態を把握して設定回転数を適宜調整することも困難である。
従って、本実施の形態にあっては、上昇モードのΔωを大きく設定することで庫内温度の冷却作用を優先させ、庫内へ貯蔵される食品群を保全させている。一方、下降モードにあっては、熱負荷等の変動を把握できないから、冷却作用による吸熱量が熱負荷の熱量を下回らないように、設定値Δωを小さくしている。
このように、本実施の形態では、熱負荷・熱リークの状態を把握できなくとも、各モードに合わせて設定回転数の変化速度を変えて、好ましい設定回転数から大きく逸脱しない工夫が施されている。
尚、本実施の形態では、庫内温度が下限温度Th2に達すると、機械式サーモスタット170から下限信号を受信して、コンプレッサモータ140を停止させる。このオフ動作期間では、運転動作期間の計測値,停止動作直前に設定されていた設定回転数、に関する情報がメモリ回路に記録される。また、これらの情報に基づいて、後述するモード設定処理が実行される。
以下、本実施の形態の更なる特徴点を、実施例1〜実施例4によって詳しく説明する。尚、先にも説明したように、各実施例の技術は本実施の形態の技術を利用したものであるところ、其の重複部分については説明を省略することとする。また、実施例どうしの関係についても、変更箇所を除き、互いに共通する事項が含まれている。
本実施例では、図3及び図4を参照し、IPD動作時の回転数設定について説明する。ここで、IPD動作(Initial Pull Down)とは、制御予定温度(例えば、冷凍室にあっては「−15℃〜−18℃程度」,冷蔵室にあっては「5℃〜3℃程度」)まで急激に冷却させる動作を指し、例えば、庫内温度が外気温度状態から運転開始され定常運転へ至るまでの制御工程を指す。また、定常運転とは、上述した制御予定温度の前後を庫内温度がヒステリシス制御される運転を指す。
図3は、IPD動作期間、即ち、STEP(1)についてのコンプレッサモータの制御状態が示されている。かかる場面におけるコンプレッサモータの回転数は、先ず、IPD状態検出回転数ωiが設定され、その後、段階的に自動上昇する設定回転数ωpが設定される。これらの設定回転数は、IPD動作回転数設定処理によって設定される。
IPD状態検出回転数ωiは、検査回転数設定処理によって設定されるものであって、IPD動作期間に設定される一連の設定回転数のうち、最先に設定されるものである。一方、設定回転数ωpは、回転数設定処理によって設定されるものであって、IPD状態検出回転数ωiの直後、即ち、IPD状態検出回転数ωiの規定期間の満了を待って其の直後から設定される回転数である。
尚、IPD状態検出回転数ωi及び設定回転数ωpは、共に、IPD動作回転数設定処理で与えられる設定回転数に属するものである。但し、IPD動作回転数設定処理におけるこれら双方を総称したときの設定回転数と、IPD動作回転数設定処理のうちの回転数設定処理における設定回転数ωpとを区別して理解できるよう、後者の設定回転数ωpについては、以後、上昇設定回転数ωpと呼ぶこととする。また、当該設定回転数ωpを設定する処理についても、上昇回転数設定処理と呼び換える。
図4は、IPD動作回転数設定処理に関するフローチャートが示されている。かかる処理R100は、冷凍冷蔵庫への電源投入によって起動する。当該処理R100によれば、先ず、検査回転数設定処理S101が実行され、IPD状態検出回転数ωiにてコンプレッサモータの運転が開始する。また、これに限らず、運転情報の履歴がメモリ回路に残ってない場合には、電源投入された直後である可能性が高いので、これを基準にIPD動作回転数設定処理R100を実施させても良い。また、定常運転に移行した履歴が直近情報として残されていない場合、この情報に基づいてIPD動作回転数設定処理R100を実施させても良い。
処理S101が完了すると、変更モード設定処理S102が実行され、設定回転数の変更タイミング毎に当該回転数を上昇させる変更モード、即ち、上昇モードが設定される。これは、IPD動作回転数設定処理R100についてデフォルトとして与えられるモードである。
その後、第1の運転時間計測処理S103では、IPD動作設定回転数の通算時間tins(1)が計測され、これについて規定期間t(th1)を超過したか否かの判定が所定時間毎に実施される。そして、通算時間tins(1)が規定期間t(th1)へ達した時点で、処理S105へ移行する。尚、本実施例では、規定期間t(th1)が30〔min〕に設定されている。
このとき、温度情報監視処理S104では、処理S103が通算時間tins(1)を測定している間、庫内温度が下限温度Th2(OFF指令情報の基礎となる温度)に達したか否かを監視し、このOFF指令情報を受けた場合に、コンプレッサモータの運転を停止させ(S110)、この間の運転情報、即ち、オン動作期間情報Δtc1及び最終設定回転数情報ωrec1をメモリ回路へ記録させる(S111)。ここで、最終設定回転数とは、運転停止される直前の設定回転数を指すものとする。
一般に、IPD状態検出回転数ωiでコンプレッサモータが速やかに停止される場合、IPD動作を必要としない程度に庫内温度が冷却されている状況か、又は、既に定常運転に移行している状況であると考えられる。一方、IPD状態検出回転数ωiの通算期間tins(1)が規定期間t(th1)を超過してしまう場合、IPD動作回転数設定処理が起動されるに至った妥当性が確認されたことになり、この場合には、主たるIPD動作、即ち、以下説明する上昇回転数設定処理に移行した方が好ましい。本実施例では、この技術的事情を利用し、これらを区別する適切な値として規定期間t(th1)が設定されるのである。
従って、本実施例によると、モータ制御装置100では、上限温度Th1より上の温度状況を把握せずとも、規定期間t(th1)を基準としてIPD動作が必要であるか否かの判断が可能となる。
先にも説明したように、IPD状態検出回転数ωiに設定された場面での通算期間tins(1)がタイムアップすると、上昇回転数設定処理が機能する。ここで、上昇回転数設定処理は、処理S105〜処理S108によって構成される。このうち、第1の切換回転数設定処理S105は、IPD状態検出回転数ωiの直後の設定回転数を与えるもので、上述した始動回転数ωaによってコンプレッサモータを運転させる。
かかる始動回転数ωaは、第2の運転時間計測処理S106にて、その通算時間tins(2)が規定期間t(th2)へ達したか否か判定される。尚、この回転数ωaの閾値として与えられる規定期間t(th2)は、15〔min〕に設定される。
処理S106の進行中にあっても、通算期間tins(2)のタイムアップが監視されつつ、これと並行して、庫内温度が下限温度Th2へ達したかについても監視される(S107)。仮に、庫内温度が下限温度Th2へ達した場合には、コンプレッサモータを停止S110させ、所定の運転情報をメモリ回路へ記録させる(S111)。
一方、始動回転数ωaについての通算時間tins(2)が規定期間t(th2)を迎えてしまうと、第2の切換回転数設定処理S108によって、変更回転数ωbに設定される。そして、この変更回転数ωbの通算期間についてもタイムアップを迎えると、更に高回転の変更回転数へと切換えられる。尚、本実施例に係る始動回転数ωa及び変更回転数ωbは、上昇設定幅Δωが500〔rpm〕に設定されている。
本実施例では、4500〔rpm〕を上限として、変更回転数ωbの段階的な上昇を繰返す。この上限の設定回転数を、以下、最高変更回転数ωbhと呼ぶこととする。このように、本実施例によれば、変更回転数ωbについて上限値を設定することで、COP値を悪化させない配慮が為されている。
そして、本実施例では、これまでの工程の何処かのタイミングで庫内温度が下限温度Th2へ達し、この情報によってコンプレッサモータを停止させ(S110)、STEP(1)で把握された運転情報を記録し(S111)、IPD動作回転数設定処理がスリープ状態へ移行する。
ここで、運転情報には、オン動作期間情報Δtc1,最終設定回転数情報ωrec1,この他、IPD運転が完了した履歴情報が設けられても良い。また、本実施例での最終設定回転数情報ωrec1とは、時刻t1cの直前まで設定されていた回転数を指す。また、後述するモード情報も、この運転情報に含まれる。
上述の如く、本実施例に係るIPD運転回転数設定処理によると、IPD状態検出回転数ωiに与えられた規定期間t(th1)は、自動上昇する設定回転数ωpの各々に与えられた規定期間t(th2)よりも長期間とされる。これによれば、庫内温度の冷却勾配が多少緩慢であっても、本システムにとって貴重な情報(下限温度Th2に達したとする情報)を入手しやすくなる。従って、少ない温度情報に基づいて回転数設定を行う本システムでは、この情報を頼りに庫内温度の変化率が把握され、IPD運転の要否が適正に判断されることとなる。
また、IPD状態検出回転数ωiは、「1500〔rpm〕≦ωi≦3000〔rpm〕」の範囲に設定されるのが好ましい。これによれば、IPD状態検出回転数ωiは、冷却作用を極端に低下させた場合に比べてIPD運転動作期間の冗長化を避けられるし、当初から高回転数へ設定するよりもSTEP(1)でのCOP値上昇を抑制させることに貢献する。
尚、コンプレッサモータの設定回転数は、非常時のフェールセーフとして、非常時設定回転数による運転モードが設けられている。かかる非常時設定回転数は、庫内温度を十分に冷却できない回転数、例えば、1200〔rpm〕程度の回転数とされる。このような回転数が設定される場合、冷凍冷蔵庫では、冷却作用を十分発揮できなくなり、冷却勾配を示す貴重な情報(下限温度Th2に達したとする情報)の取得が困難となる。また、かかる低回転から段階的に上昇させる場合、設定回転数の上昇回数を増やさなくてはならず、結果として、IPD運転期間の長期化を招いてしまう。従って、本実施例では、IPD検出用回転数ωiが素早く適正回転数に達するように、非常時設定回転数よりも十分大きな値に設定されるのである。
本実施例は、IPD動作時の回転数設定に関する技術であって、先に説明した実施例1の改変例である。以下、図5及び図6を参照して説明する。先ず、図5には、本実施例に係るIPD動作回転数設定処理のフローチャートさ示されている。当該処理R100には、回転数上昇可否判定処理S112と、第3の切換回転数設定処理S113とが追加構成されている。
説明の前提として、最高変更回転数ωbh(本実施例では、4500〔rpm〕)に設定されている場面で、上昇回転数設定処理が行われているものとする。この場面で、回転数ωbhの通算期間tins(2)が規定期間t(th2)へ達したことを確認すると(S106)、回転数上昇可否判定処理S112が機能し、更なる回転数の上昇が可能であるか否かを判定する。但し、この場面では、これより設定回転数を上昇できないので、第3の切換回転数設定処理S113が機能し、現場面より低回転の設定回転数に設定される。
通常、設定回転数を十分上昇させても庫内温度が冷却されない状況下では、熱負荷と冷却能力のミスマッチ,冷媒不足等が原因と考えられる。しかし、想定外の甚大な故障を招いている惧れもあるので、本実施例では、これを回避する動作として、設定回転数を低下させている。
かかる場面の設定回転数は、IPD状態検出回転数ωiよりも低回転に設定されるのが好ましい。そもそも、IPD状態検出回転数ωiは、「下限温度Th2に達した旨の情報取得」を目的としているところ、フェールセーフとして設けられる回転数とは馴染まない。即ち、本実施例に係る処理S113がこのような設定回転数を選んでいるのは、故障個所の悪化を防ぎ且つこれに伴う事故回避を優先させるべきだからであって、これが守られる範囲でコンプレッサモータを駆動させるという思想が之にある。
かかる事情により、処理S113で設定される回転数は、1500〔rpm〕以下であるのが望ましく、本実施例によれば、其の設定回転数が1200〔rpm〕、即ち、非常時設定回転数に設定される。これによれば、コンプレッサモータに著しい負荷を強いることも無く、庫内温度の上昇を幾分でも抑え貯蔵物の品質低下を遅らせることに貢献する。
本実施例では、定常運転時における回転数設定について説明する。図7は、本実施例に係る回転数設定処理、即ち、定常時回転数設定処理R100が示されている。定常時回転数設定処理R100は、オン動作が再開される毎に起動され、定常運転で制御される期間についてこの動作が繰り返される。
かかる処理R100が起動されると、先ず、第1の運転情報記録処理S111aが実施される。当該処理S111aでは、直前のオフ動作期間が記録された情報(以下、オフ動作期間情報Δtsと呼ぶ)をメモリ回路へ記録させる。この「第1の運転情報」は、先に説明した運転情報に属する情報であって、後述するモード設定の際に利用されるものである。
処理S111aが完了すると、始動回転数設定処理S101が実行される。この処理S101は、設定回転数ωpのうち始動回転数ωaを決定させ、当該回転数ωaにてコンプレッサモータを運転させる。本実施例での処理S101は、メモリ回路に記録された運転情報のうち直近の最終設定回転数情報ωrecを抽出し、この値を始動回転数ωaの設定値としてコンプレッサモータを運転させる。従って、処理S101では、直前の最終設定回転数情報ωrecが適正であれば、始動回転数ωaがこの回転数情報ωrecに一致することになる。
処理S101が完了すると、変更モード設定処理S102が実行される。但し、本実施例に係る処理S102では、IPD動作での処理S102とは異なり、所定の判定ロジックによって上昇モードとするか下降モードとするかが決定される。尚、モード設定に係る判定ロジックについては、追って詳述することとする。
本実施例では、処理S102の後、第4の運転時間計測処理S114が実行される。当該処理S114では、始動回転数ωaまたは変更回転数ωbについての通算期間tins(4)を計測する。そして、当該処理S114では、比較基準である規定期間t(th4)が設定されており、通算期間tins(4)と規定期間t(th4)との比較を行う。尚、ここでは、基準期間t(th4)が15〔min〕に設定されていることとする。
ここで、通算期間t(th4)が規定期間t(th4)に達すると、第4の切換回転数設定処理S115によって所定設定幅Δωを加算又は減算させ、再度、処理S114が実行される。より具体的に説明すると、処理S115では、上昇モードが設定されているとき、設定回転数ωpに設定幅Δω1(例えば、Δω1=500rpm)を加算させる。また、下降モードが設定されているとき、設定回転数ωpに設定幅Δω2(例えば、Δω2=100rpm)を減算させる。即ち、本実施例では、設定回転数のシフトアップ又はシフトダウンといった動作を、15〔min〕毎に繰り返し行うことになる。
また、温度情報監視処理S107は、処理S114でのタイムチェックと並行して、庫内温度が下限温度Tth2まで低下したか否かを判定する。そして、当該処理S107では、ある設定回転数ωpでの通算期間計測中に庫内温度が下限温度Tth2まで低下すれば、上述したシフト変更に関する動作を中断させ、その後、コンプレッサモータを停止させ(S110)、第2の運転情報に関する記録処理を実施させる(S111b)。
尚、第2の運転情報には、オン動作期間情報Δtc,最終設定回転数情報ωrec,モード変更に関する情報等が含まれる。特に、これら情報は、処理R100の起動中に取得された情報である。例えば、最終設定回転数情報ωrecにあっては、起動中の処理R100での最後尾の設定回転数、即ち、コンプレッサモータがオフ動作へ移行する直前の設定回転数である。
上述の如く、本実施例に係る定常時回転数設定処理によると、始動回転数ωaが最も直近の最終設定回転数と一致するよう制御される。このため、起動中の定常時回転数設定処理では、最新の熱負荷の状態を反映させることとなり、定常運転が進行するにつれ始動回転数ωaの設定値が熱負荷の状況に追従することとなる。また、このような始動回転数ωaの制御によって、其の後段で設定される変更回転数ωbの大幅な変更を避けることができるので、定常運転におけるオン動作期間の冗長化を回避できる。
尚、本実施例では、処理R100で設定される始動回転数ωaを、「始動回転数ωa=直近の最終設定回転数」としている。しかし、これに限らず、処理R100で設定される始動回転数ωaを、最終設定回転数に基づいて算出するようにしても良い。例えば、処理R100で設定される始動回転数ωaは、最終設定回転数に所定値だけオフセットさせた値としても良く、最終設定回転数を用いた適宜の関数で算出されるようにしても良い。
ここで、下降モードでの設定回転数に着目すると、下降モードでの設定幅Δω2は、其の値が100〔rpm〕に設定されているところ、上昇モードでの設定回転数Δω1(500〔rpm〕)より小さく設定されることになる。これによれば、下降モードにおける設定回転数の自動変更が慎重に進められ、熱負荷を冷却するに足る設定回転数から逸脱して当該設定回転数が低回転となる危険度を低下させている。
これは、設定幅Δω2が全ての設定回転数Δω1より小さく設定されているのが好ましいが、必ずしも之が守られるべきものではない。例えば、上昇モードの設定幅Δω1については複数の設定値が与えられることもあるので、其のうちの主たる設定幅Δω1よりもΔω2の設定値が小さければ、上述した効果は確実に現れる。即ち、かかる効果を生じせしめるにあたって、設定幅Δω2が全ての設定回転数Δω1より小さく設定されていることは、絶対的な条件足り得ないのである。然るに、設定幅Δω2は、複数準備されているうちの何れかのΔω1よりも小さければ、上述した効果が其の範囲において奏されることとなる。
また、始動回転数ωaが直前の最終設定回転数ωrecによって決定される処理も、熱負荷を冷却するに足る設定回転数(これを、理想設定回転数と呼ぶ)から逸脱させない動作へ恩恵を与えている。仮に、オン動作のスタート時(再開時)に設定される始動回転数ωaが、理想設定回転数から低回転側に大きく逸脱して設定されているとする。そうすると、下降モードの場合、その直後の変更回転数ωbは当該回転数ωaから段階的に低下していくので、理想設定回転数との差が短まることはない。これに対して、本実施例では、始動回転数ωaが直前の最終設定回転数ωrecに追従するので、理想設定回転数との差は抑えられることになる。加えて、設定幅Δω2が小さく設定されていることも加味すれば、理想設定回転数との差が効果的に抑えられることは容易に理解できよう。
更に、本実施例では、下降モードで設定回転数が自動変更される場合、この動作が繰り返される条件が続いても、設定回転数が1500〔rpm〕に達するとこの回転数(以下、臨界回転数と呼ぶ)で維持されることとなる。このような動作も、理想設定回転数から逸脱させない対策の一つである。何故なら、本実施例では僅かな温度情報を頼りに回転数の設定を行っているので、正しいモード設定を選択できないことも起こり得る。従って、連続して設定回転数を低下させる動作が継続する場合には、設定中の回転数が理想設定回転数から大きく逸脱している確率が高い。
このため、本実施例では、臨界回転数を設けて、設定中の回転数と理想設定回転数との乖離拡大を防いでいる。また、臨界回転数が設けられているからこそ、その前段で、下降モードを設けることが許されるわけである。尚、臨界回転数は、始動回転数よりも低回転であって、且つ、非常時設定回転数よりも高回転であるのが好ましい。このような回転数とされることで、消費電力を抑える回転域まで下降モードが機能し、且つ、下降モード中の冷却作用が著しく損なわれることも回避できる。
そして、本実施例では、僅かな温度情報しか入手できないにも関わらず、上述した様々な工夫によって下降モードの採用を可能とさせている。従って、本実施例では、適切な場面で設定回転数を低下方向へ自動変更できるので、食品貯蔵物の保存状態が守られた上で、コンプレッサモータの電力消費をも抑えることが可能となる。
本実施例では、図8及び図9を参照して、IPD動作回転数設定処理R100の変更例について説明する。IPD動作回転数設定処理R100では、設定温度認識処理S121が新たに加えられ、この他、処理S106〜処理S108が省略され、変更モード設定処理S102の機能も一部改変されている。
先ず、図1における温度調節部190は、庫内に調節部が設けられたものであって、これが手動操作されることにより、設定温度Treq(庫内温度の目標値)を変更させる装置である。この温度調節部190は、設定温度Treqに関する信号(設定温度信号)を出力させる。本実施例に係る温度調節部190は、Treq(1)=−12℃,Treq(2)=−13℃,Treq(3)=−14℃,Treq(4)=−15℃,Treq(5)=−16℃,Treq(6)=−17℃,及び,Treq(7)=−18℃,が設定温度として調節可能とされている。また、設定温度信号は、これら各々の信号を区別して表現する。処理S121は、この設定温度信号を認識し、設定温度Treqが何度に調節されているかを把握する。
変更モード設定処理S102は、上述同様、設定回転数を上昇変化させるか下降変化させるかといった変化方向に関するモード設定を行う。また、本実施例に係る変更モード設定処理S102は、設定温度信号に応じて設定回転数の変化量を設定するといった、当該変化量(以下、設定幅Δωと呼ぶ)の変化に関するモード設定も行う。本実施例に係る処理S102では、設定温度Treqに対応するマップ情報が準備されており、当該設定温度Treqが把握されると設定回転数の設定幅Δωが一の値に定まる。
本実施例のように、温度調節部190を操作して設定温度を指定できる冷凍冷蔵庫では、この設定温度に関する情報を用いることで使用者の意向を反映させることが可能となり、設定回転数を単に自動的に上昇させていくよりも其の意向に沿ったコンプレッサ制御が行われる。
尚、本実施例では、図8(a)に示す如く、処理S106〜処理S108が省略され、処理S103〜処理S105によって設定回転数の自動変更が行われる。以下、本実施例に係るIPD動作回転数設定処理R100について、これらの変更事項を中心に説明を行う。
IPD回転数設定処理R100は、先ず、検査回転数設定処理S101が実行され、IPD状態検出回転数ωiにてコンプレッサモータの運転が開始する。処理S101が完了すると、設定温度認識処理S121が実行され、当該処理では、設定温度Treqの信号値に基づいて使用者の意向に関する情報を把握する。
その後、変更モード設定処理S102が実行される。当該処理S102では、IPD運転中であれば、回転数ωiに設定幅Δωを加算して設定回転数を算出する。このとき、設定幅Δωは、処理S102にてマップ情報が参照され、其の値が特定されることとなる。本実施例では、設定温度Treqの低下設定に比例して当該設定幅が100(rpm)ずつ増加する値に設定される(図8(b)参照)。
例えば、設定温度がTreq(1)の場合、回転数ωiの期間が終了すると、設定回転数ωp1が200(rpm)ずつ自動上昇するように制御される(図9(a)参照)。この自動上昇については、実施例1にて説明したように、規定期間の到来ごとに切換えられるものである。
また、設定温度がTreq(4)の場合、回転数ωiの期間が終了すると、設定回転数ωp4が500(rpm)ずつ自動上昇するように制御される(図9(b)参照)。図8を参照すると、その設定内容が具体的に示されている。同図によれば、設定温度Treq(1)のとき設定幅Δω1(Δω1=200rpm),設定温度Treq(2)のとき設定幅Δω2(Δω2=300rpm),設定温度Treq(3)のとき設定幅Δω3(Δω3=400rpm),設定温度Treq(4)のとき設定幅Δω4(Δω4=500rpm),設定温度Treq(5)のとき設定幅Δω5(Δω5=600rpm),設定温度Treq(6)のとき設定幅Δω6(Δω6=700rpm),設定温度Treq(7)のとき設定幅Δω7(Δω7=800rpm),と設定されるようマップ情報が規定されている。
これによると、設定温度Treqが高いときには、設定回転数の上昇幅を緩慢にさせ、急冷却の要求度合が低い場面に合った動作を行う。また、設定温度Treqが低いときには、設定回転数の上昇幅を急激にさせ、「早く庫内を冷却させたい」とする使用者の意向を反映させた動作を行う。このように、本実施例では、設定温度に基づいて使用者の意向を掴み、これをコンプレッサモータの動作へ反映させる技術である。
また、図9(c)は、時刻tkで設定温度の調節摘みが「Treq(1)→Treq(2)」へ操作された動作が示されている。同図によれば、設定回転数ωpは、ωp1のときΔp1ずつ自動上昇していたところ、時刻tkで設定温度が調節されたことにより、ωp2ずつ自動上昇するように変化したことが解る。このように、コンプレッサモータの運転中に設定温度が変えられると、使用者の意向がコンプレッサの運転状態へ即座に反映されることとなる。
また、上述した実施例では規定期間が一定であるとしてきたが、これを適宜の規則で変更するように設定しても良い。以下、この規定期間をΔtr1〜Δtr7と記すこととし、設定温度Treqと規定期間Δtrの対応関係を一例として説明する。
(対応関係)
設定温度Treq(1) ・・・ Δtr1=50min
設定温度Treq(2) ・・・ Δtr1=50min
設定温度Treq(3) ・・・ Δtr1=40min
設定温度Treq(4) ・・・ Δtr1=40min
設定温度Treq(5) ・・・ Δtr1=40min
設定温度Treq(6) ・・・ Δtr1=30min
設定温度Treq(7) ・・・ Δtr1=30min
ここでは、上に現したように、規定期間Δtrが設定温度Treqに応じて異なる値に設定される。これによれば、設定温度Treqに応じて其れに相応しい規定期間が設定されることになる。特に、上記の対応関係によれば、設定温度Treqの増減に比例して規定期間Δtrが設定されている。このため、設定温度Treqが低温の場面では、急激な冷却が要求されているので、庫内温度を頻繁にチェックして好ましい温度に素早く到達させる。また、設定温度Treqが比較的高い場面では、庫内温度を急冷却させる必要がないので、長いスパンで庫内温度を監視する利点を利用し、庫内温度の変化傾向をトータル的に把握した上で好ましい設定回転数の調整が行われる。
尚、上述した対応関係の例によると、一群の設定温度に対応して一の規定期間Δtrが設定される。このように、特許請求の範囲(請求項3)における「前記規定期間は、設定温度に応じて異なる値に設定されている」との意味は、設定温度と規定期間との対応関係が一対一とされる場合のほか、設定温度と規定期間との対応関係が一群対一とされる場合も含まれる。
また、上述した具体例ではIPD動作の場面について説明してきたが、かかる技術は、庫内温度が目標値へ到達した後に実施される定常運転(設定温度の前後をヒステリシス制御させる温度制御)についても適用可能なことは言うまでもない。
100 コンプレッサモータ制御装置, 120 電力変換回路, 160 制御回路, 170 機械式サーモスタット, 190 庫内調節部, R100 回転数設定処理。

Claims (4)

  1. コンプレッサモータの設定回転数を期間経過に基づいて自動変更させる回転数設定処理、を備える冷却機用コンプレッサモータ制御装置において、
    前記回転数設定処理は、前記コンプレッサモータのオン動作期間について、前記設定回転数の自動変更を予め定められた規定期間の到来に応じて複数回実施させ、
    前記設定回転数は、設定温度に応じて前記設定回転数の変化量が異なる値に設定されることを特徴とする冷却機用コンプレッサモータ制御装置。
  2. 前記設定回転数は、前記設定温度の増減に応じて前記変化量が増減するよう設定されることを特徴とする請求項1に記載の冷却機用コンプレッサモータ制御装置。
  3. 前記規定期間は、前記設定温度に応じて異なる値に設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷却機用コンプレッサモータ制御装置。
  4. 前記規定期間は、前記設定温度の増減に応じて当該期間が増減するよう設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の冷却機用コンプレッサモータ制御装置。
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