JP2015095846A - 固体撮像装置の駆動方法及び撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置の駆動方法及び撮像装置 Download PDF

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Seiji Yamahira
征二 山平
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裕 廣瀬
基範 石井
Motonori Ishii
基範 石井
春日 繁孝
Shigetaka Kasuga
繁孝 春日
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Abstract

【課題】画質を向上する。【解決手段】固体撮像装置の駆動方法は、第1の水平走査期間T0〜T1において、フローティングディフュージョン部FDのFD電圧VFDをプリ・リセット電圧VS(i−1)に設定するプリ・リセット動作と、第2の水平走査期間T1〜T3において、FD電圧VFDをリセット電圧VS(i)に設定するリセット動作と、第3の水平走査期間T7〜T9において、蓄積期間において光電変換部によって生成された電荷を出力信号として出力する読み出し動作とを含む。【選択図】図8

Description

本開示は、固体撮像装置の駆動方法及び撮像装置に関する。
近年、CMOS(Complementary MOS)及びMOS(Metal−Oxide−Semiconductor)エリアイメージセンサ(以下、両者を合せてCMOS固体撮像素子と称する)、並びにCCD(Charge Coupled Device)エリアイメージセンサ(以下、CCD固体撮像素子と称する)が、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、ネットワークカメラ、及び携帯電話用カメラ等、多岐にわたる撮像機器に用いられている。
従来の固体撮像素子は、二次元アレイ上に配置された複数の画素セルを備える。各画素セルは、半導体基板の最表面に形成された、光電変換部(フォトダイオード)と読み出し回路とを備える。このような従来の固体撮像装置では、画素セルの面積のうち光電変換部の面積が占める割合が小さいため、開口率が低下するという課題が生じていた。
この課題を解決するために、基板に形成された読み出し回路と、その読み出し回路の上部に積層された、受光した光量に応じて電荷を発生する光電変換材料とを備える積層型固体撮像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−54746号公報
このような固体撮像装置では、画質を向上することが望まれている。
そこで、本開示は、画質を向上できる固体撮像装置の駆動方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る固体撮像装置の駆動方法は、半導体基板と、前記半導体基板上に行列状に配置された複数の画素セルとを備える固体撮像装置の駆動方法であって、前記複数の画素セルの各々は、光量に応じて電荷を生成する光電変換部と、前記電荷を蓄積するフローティングディフュージョン部と、蓄積された前記電荷に応じた出力信号を出力する読み出し回路と、前記光電変換部と前記読み出し回路とを電気的に接続する接続部とを備え、前記固体撮像装置の駆動方法は、1フレーム期間内の第1の水平走査期間において、前記フローティングディフュージョン部の電圧を第1の電圧に設定する第1のリセット動作と、前記1フレーム期間内の第2の水平走査期間において、前記フローティングディフュージョン部の電圧を第2の電圧に設定する第2のリセット動作と、前記1フレーム期間内の第3の水平走査期間において、蓄積期間において前記光電変換部によって生成された前記電荷を前記出力信号として出力する読み出し動作とを含む。
この構成によれば、該固体撮像装置の駆動方法は、第1のリセット動作と第2のリセット動作とを行うことにより、行方向のカップリングの影響を低減できる。これにより、該固体撮像装置は、行方向のカップリングに起因する画質の低下を抑制できる。このように、該固体撮像装置は、画質を向上できる。
例えば、i行目(iは自然数)に配置された前記画素セルの前記第1のリセット動作と、(i+a)行目(aは自然数)に配置された前記画素セルの前記第2のリセット動作とが同期して実施されてもよい。
例えば、i行目(iは自然数)に配置された前記画素セルの前記第2のリセット動作が終了する前に、(i+a)行目(aは自然数)に配置された前記画素セルの前記第1のリセット動作が始まってもよい。
例えば、1水平走査期間内に、j行目(jは自然数)の前記画素セルの前記読み出し動作が実施され、(j+k)行目(kは自然数)の前記画素セルの前記第1のリセット動作が実施され、(j+k+l)行目(lは自然数)の前記画素セルの前記第2のリセット動作が実施されてもよい。
例えば、前記1フレーム期間において、前記複数の画素セルの各々に対して、前記第1のリセット動作が2回行われてもよい。
例えば、前記蓄積期間と、前記第1のリセット動作と前記第2のリセット動作との間の時間とが等しくてもよい。
例えば、前記第1の電圧と前記第2の電圧とが等しくてもよい。
例えば、前記固体撮像装置は、さらに、前記出力信号を前記画素セルに増幅して帰還するフィードバック回路を備え、前記読み出し回路は、前記フローティングディフュージョン部及び前記フィードバック回路に接続されたリセットトランジスタと、前記フローティングディフュージョン部に接続された出力トランジスタと、前記出力トランジスタと出力信号線との間に接続された選択トランジスタとを備え、前記第1のリセット動作において、リセットパルスに応じて前記リセットトランジスタが活性化され、前記第2のリセット動作において、前記リセットパルスに応じて前記リセットトランジスタが活性化され、且つ、セレクトパルスに応じて前記選択トランジスタが活性化されてもよい。
例えば、前記読み出し回路は、前記フローティングディフュージョン部に接続されたリセットトランジスタと、前記フローティングディフュージョン部に接続された出力トランジスタと、前記出力トランジスタと出力信号線との間に接続された選択トランジスタとを備え、前記第1のリセット動作において、リセットパルスに応じて前記リセットトランジスタが活性化され、前記第2のリセット動作において、前記リセットパルスに応じて前記リセットトランジスタが活性化されてもよい。
例えば、前記画素セルは、さらに、前記接続部と前記フローティングディフュージョン部との間に配置された転送トランジスタを備えてもよい。
また、本開示の一態様に係る撮像装置は、固体撮像装置と、前記固体撮像装置の駆動を制御する制御回路とを備える撮像装置であって、前記固体撮像装置は、半導体基板と、前記半導体基板上に行列状に配置された複数の画素セルとを備え、前記画素セルは、光量に応じて電荷を生成する光電変換部と、前記電荷を蓄積するフローティングディフュージョン部と、蓄積された前記電荷に応じた出力信号を出力する読み出し回路と、前記光電変換部と前記読み出し回路とを電気的に接続する接続部とを備え、前記制御回路は、1フレーム期間内の第1の水平走査期間において、前記フローティングディフュージョン部の電圧を第1の電圧に設定する第1のリセット動作と、前記1フレーム期間内の第2の水平走査期間において、前記フローティングディフュージョン部の電圧を第2の電圧に設定する第2のリセット動作と、前記1フレーム期間内の第3の水平走査期間において、蓄積期間において前記光電変換部によって生成された前記電荷を前記出力信号として出力する読み出し動作とを前記固体撮像装置に行わせてもよい。
例えば、前記制御回路は、前記固体撮像装置に対して、前記1フレーム期間内に実施される前記第1のリセット動作の回数を決定する第1の制御信号を出力してもよい。
例えば、前記制御回路は、前記固体撮像装置に対して、前記第1のリセット動作と前記第2のリセット動作との間隔を制御する第2の制御信号を出力してもよい。
例えば、前記制御回路は、前記固体撮像装置に対して、前記第1のリセット動作が行われる前記画素セルが配置された第1の行と、前記第2のリセット動作が行われる前記画素セルが配置された第2の行との行間隔を制御する第3の制御信号を出力してもよい。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示は、画質を向上できる固体撮像装置の駆動方法を提供できる。
第1の実施形態に係る固体撮像装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る固体撮像装置の変形例の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る固体撮像装置の変形例の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る画素アレイの構成を示す回路図である。 第1の実施形態に係る画素アレイの断面図である。 第1の実施形態に係る画素セルの構成を示す回路図である。 第1の実施形態に係る垂直走査回路の構成例を示す回路図である。 第1の実施形態に係る走査回路SR1の詳細を示す回路図である。 第1の実施形態に係る走査回路SR1のタイミングチャートである。 第1の実施形態に係る走査回路SR2の詳細を示す回路図である。 第1の実施形態に係る駆動方法を示すタイミングチャートである。 第1の実施形態に係るローリングシャッターと駆動方法を示すタイミングチャートである。 第1の実施形態の変形例に係る駆動方法を示すタイミングチャートである。 第1の実施形態の変形例に係る駆動方法を示すタイミングチャートである。 第1の実施形態の変形例に係る画素セルの構成を示す回路図である。 第1の実施形態に係るカラーフィルタの配置を示す図である。 第2の実施形態に係る駆動方法を示すタイミングチャートである。 第2の実施形態に係るローリングシャッターと駆動方法を示すタイミングチャートである。 第3の実施形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 参考例に係る画素アレイの断面図である。 参考例に係る画素セルの構成を示す回路図である。 参考例に係る駆動方法を示すタイミングチャートである。
以下、一般的な積層型の固体撮像装置の構成、及び、このような固体撮像装置において本発明者が見出した知見について説明する。
まず、画素セルの構成について説明する。なお、実質的に同じ構成には同一符号を付してあり、説明は省略する。
〔積層型固体撮像装置の画素構成(画素断面)〕
図16は、参考例に係る、積層型固体撮像装置の画素部900の構成を示す断面図である。積層型固体撮像装置の画素部900は、基板901上に形成された複数の画素セルP(i−1)から画素セルP(i+2)(iは自然数)を含む。なお、実際には、複数の画素セルは、行列状に配置されることで画素アレイを形成しているが、ここでは行方向のみを示している。
画素セルP(i−1)から画素セルP(i+2)は積層型の画素セルである。それぞれの画素セルは読み出し回路907を有している。読み出し回路907は、絶縁層902内を貫通している接続部906を介して画素電極905に接続される。更に、読み出し回路907は、複数の画素セルに対して共通に形成されている光電変換材料からなる光電変換部(有機層)903と対向電極904とに電気的に接続されている。
〔画素回路構成〕
図17は、図16に示した画素セルP(i)及び画素セルP(i+1)の読み出し回路907の詳細を示す図である。以下、画素セルP(i)について説明するが、他の画素セルも同様である。
読み出し回路907は、光量に応じて生成された電荷量を電圧レベルに変換する容量(トランジスタのゲート容量及び拡散容量など)からなるフローティングディフュージョン部FD(以下、FDと称す)と、リセット信号Rst(i)により制御され、FDの電圧(以下、FD電圧という)VFDをリセット電圧VSにリセットするリセットトランジスタRTrと、FD電圧VFDに相当する電圧を電流増幅して出力する出力トランジスタGTrと、セレクト信号Sel(i)により制御され、出力トランジスタGTrの出力信号を出力信号線Loutに出力する選択トランジスタSTrとを備える。
図18を用いて図17の動作を簡単に説明する。以下、画素セルP(i)及び画素セルP(i+1)について説明する。
[T0からT1:水平走査期間A:無効蓄積期間]
画素セルP(i)及び画素セルP(i+1)は露光状態である。このとき、光電変換部903により光量に応じて生成された電荷が、FDの容量(以下、FD容量の値を示す際はFD容量Cfdと称する)に蓄積される。これによって、露光時間の経過と共にFD電圧VFDが上昇する。
[T1からT3:水平走査期間B:画素セルP(i)のリセット動作]
リセット信号Rst(i)が活性化されることで、画素セルP(i)のリセットトランジスタRTrが導通状態になる。これによって、画素セルP(i)のFD電圧VFDがVfd_u(i)からリセット電圧VSにリセットされる。その後リセット信号Rst(i)が非活性状態になることで、リセットトランジスタRTrは非導通状態になる。これにより、画素セルP(i)のFDはHi−Z状態になる。Hi−Z状態とは、そのノードが、電圧源等の電圧供給源に対して高インピーダンスである状態である。
[T3からT5:水平走査期間C:画素セルP(i)の蓄積期間、及び画素セルP(i+1)のリセット動作]
画素セルP(i)のFDがHi−Z状態であるため、光電変換部903で光に応じて生成された電荷がFD容量Cfdに蓄積される(破線を参照)。一方、リセット信号Rst(i+1)が活性化されるため、画素セルP(i+1)のリセットトランジスタRTrが導通状態になる。これによって、画素セルP(i+1)のFD電圧VFDがVfd_u(i+1)からリセット電圧VSにリセットされる。その後リセット信号Rst(i+1)が非活性状態になることで、リセットトランジスタRTrは非導通状態になる。これにより、画素セルP(i+1)のFDはHi−Z状態になる。
[T5からT7:水平走査期間D:画素セルP(i)及び画素セルP(i+1)の蓄積期間]
画素セルP(i)には、時刻T3からT7までの水平走査期間C及び水平走査期間Dに照射された光によって、電荷量QfdがFD容量Cfdに蓄積される。したがって、画素セルP(i)のFD電圧VFDは式(1)で表される値になる(破線を参照)。
VFD=Vfd_d(i)=VS+Qfd/Cfd ・・・(1)
[T7からT9:水平走査期間E:画素P(i)の読み出し動作]
セレクト信号Sel(i)が活性化することで、選択トランジスタSTrが導通状態になる。これによって、式(1)で表されるFD電圧VFDに相当する出力電圧が出力信号線Loutに出力される。ここでは図示しないが、出力信号線Loutに接続されているメモリによってVfd_d(i)が保存される。
その後、リセット信号Rst(i)が活性化されるため、画素セルP(i)のリセットトランジスタRTrが導通状態になる。これによって、画素セルP(i)のFD電圧VFDがVSにリセットされる。それと共に、出力信号線Loutにリセット電圧VSに相当する出力電圧が出力される。
固体撮像装置は、(Vfd_d(i)−VS)の演算を行うことで、光量に応じた画素データを抽出する。なお、相関ダブルサンプリング(CDS)は一般的であるため図示はしていない。
再びセレクト信号Sel(i)及びリセット信号Rst(i)を非活性化されることで画素セルP(i)の選択トランジスタSTr及びリセットトランジスタRTrが非導通状態に設定される。以降の読み出し動作としては、特に記述が無い限り、水平走査期間Eで行われた読み出し動作を示す。
[T9以降:水平走査期間F:無効蓄積期間]
再び無効蓄積期間になり、時刻T0と同じ状態に戻る。
固体撮像装置は、以上の動作を各行に対してローリングシャッターを用いて順次実施することで、画像を電気信号である画素データに変換して読み出している。
しかしながら、図17に示すように、積層型固体撮像装置では、(i)行目の画素セルP(i)の画素電極905と、(i+1)行目の画素セルP(i+1)の画素電極905との間にはカップリング容量が存在する。同様にそれぞれの画素セルの接続部906間にもカップリング容量が存在する。画素セルP(i)と画素セルP(i+1)との間のカップリング容量がCpar(i)である場合に、図18の[T3からT5:水平走査期間C]の動作を実施すると、画素セルP(i+1)のFD電圧VFDの変動が、カップリング容量Cpar(i)を介して、Hi−Z状態である画素セルP(i)のFD電圧VFDに影響を与える。具体的には、FP電圧VFDがVfd_di(i)からVfd_ds(i)まで低下する(実線を参照)。そのため、画素セルP(i)を[T7からT9:水平走査期間E]で読み出すと、所望のFD電圧VFD=Vfd_d(i)より低い電圧であるVfd_dr(i)が出力される(実線を参照)。
ここで、[T3からT5:水平走査期間C]における画素セルP(i)のFD電圧VFDの電圧低下分ΔVFD(i)は、以下の式(2)で表される。
ΔVFD(i)=Vfd_di(i)−Vfd_fs(i)
=Cpar(i)/(Cfd(i)+Cpar(i))・(Vfd_u(i+1)−VS)
・・・(2)
式(2)より、以下の3つの問題が生じることが分かる。
第1に、隣接行である画素セルP(i+1)において、無効蓄積期間内に蓄積された電荷量によるFD電圧VFD=Vfd_u(i+1)が高いほど、カップリング容量Cpar(i)を介した画素セルP(i)のFD電圧VFDの変動量ΔVFD(i)は大きくなる。そのため、画素出力の値が本来所望する値とは異なってしまう。
第2に、無効蓄積期間が蓄積期間よりもはるかに長くなった場合、画素セルP(i)の電圧低下分ΔVFD(i)が大きくなるため、画素セルP(i)のFD電圧VFDがリセット電圧VSより低くなる。
第3に、カップリング容量Cfdの大きさは画素列毎に異なるため、画素列毎においてFD電圧VFDの変動量ΔVFD(i)が異なる。これによって、固定ノイズパターンが現れる。
以上のようにカップリング容量を考慮した場合、上記の積層型固体撮像装置の読み出し駆動方法では画質を劣化させるという課題があった。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して詳しく説明する。なお、実質的に同一の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
なお、以下で説明する実施形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る固体撮像装置は、プリ・リセット動作とリセット動作とを行う。これにより、該固体撮像装置は、行方向のカップリングの影響を低減できるので、画質の劣化を抑制できる。
<構成>
図1Aは、第1の実施形態に係る固体撮像装置100の回路構成を示す図である。図1B及び図1Cはそれぞれ、第1の実施形態の変形例に係る固体撮像装置100の回路構成を示す図である。以下、図1Aを参照しながら構成について詳細に説明する。図1B、図1Cについては後述する。
画素アレイ101には、m行n列(m、n:自然数)のアレイ状に複数の画素セルが配置されている。以下、画素アレイ101のi行k列目(iはm以下の自然数、kはn以下の自然数)に配置された画素セルPix(i)について説明する。なお、他の画素セルについても画素セルPix(i)と実質的に同じように説明できる。
固体撮像装置100は、画素アレイ101の画素セルPix(i)を選択するセレクト信号Sel(i)と、画素セルPix(i)をプリ・リセット動作時及びリセット動作時に活性化するリセット信号Rst(i)とを生成する垂直走査回路102を備える。
固体撮像装置100は、さらに、画素セルPix(i)から出力信号線Lout(k)に出力された出力信号の電圧レベルに応じてリセット電圧VS(i)を設定し、参照信号線Lref(k)を介して画素セルPix(i)にリセット電圧VS(i)を印加するフィードバック回路103を備える。
固体撮像装置100は、さらに、画素アレイ101の各列に対応して設けられ、各列の画素セルから出力された出力信号とリセット電圧VS(i)との電圧差分を求めることで各列の画素データを出力する相関ダブルサンプリング(CDS)回路(詳細回路は図示していない)を含む信号処理回路104を備える。
固体撮像装置100は、さらに、信号処理回路104で生成された画素データを順次転送するために、タイミングクロック信号を生成する水平走査回路105と、画素データを増幅することで画素信号を生成する増幅回路106とを備える。
固体撮像装置100は、さらに、該固体撮像装置100の外部に設けられた制御回路から外部信号が入力され、該外部信号に応じて、垂直走査回路102と、フィードバック回路103と、信号処理回路104と、水平走査回路105と、増幅回路106とを制御するコントローラ107を備える。ここで外部信号とはクロック信号及び制御信号等である。
なお、(i)行目の画素セルを画素セルPix(i)と示した時、a行分だけ異なった画素セルを画素セルPix(i+a)(a:整数)と示す。
また、ある期間に、プリ・リセット動作、リセット動作、及び読み出し動作が行われる行は異なる。例えば、ある期間において、(i)行目の画素セルPix(i)が読み出し動作を行っている時に、(i+3)行目の画素セルPix(i+3)がリセット動作を行い、(i+4)行目の画素セルPix(i+4)がプリ・リセット動作を行う。なお、プリ・リセット動作、リセット動作、及び読み出し動作が実施される行間隔は任意である。
また、1つの水平走査期間内に、プリ・リセット動作、リセット動作、及び読み出し動作のうち2つ以上の動作が並行して実施されることは無い。1つの水平走査期間において、上記動作のいずれか1つの動作だけが行われる。水平走査期間の詳細は後述する。
また、増幅回路106の出力信号である画素信号がコントローラ107に入力され、コントローラ107を介して該固体撮像装置から該画素信号が外部に出力されてもよい。
<画素アレイ>
図2は画素アレイ101の詳細を示す図である。以降、図1A及び図2を用いて、画素アレイ101について説明する。
k列目に配置された画素セルPix(i−2)から画素セルPix(i+2)で構成される画素列201と、画素列201に隣接する列に配置されている画素列202及び画素列203について着目する。以降、画素列201の画素セルPix(i)について説明を行うが、画素列201の他の画素セル及び、他の画素列についても同様である。
画素列201の画素セルPix(i)は、プリ・リセット動作、リセット動作及び読み出し動作を順次実施する。その際、セレクト信号Sel(i)及びリセット信号Rst(i)によって、これらの動作が制御される。
プリ・リセット動作では、リセット信号Rst(i)のみが活性化する。そして、前行の画素セルPix(i−1)の出力信号に応じてフィードバック回路103によって設定されたリセット電圧VS(i−1)が画素セルPix(i)に印加される。この動作によって、予め画素セルPix(i)を暫定的なリセット状態に設定できる。
リセット動作では、セレクト信号Sel(i)及びリセット信号Rst(i)が活性化する。そして、フィードバック回路103により設定されたリセット電圧VS(i)が画素セルPix(i)に印加されることで、画素セルPix(i)がリセット状態に設定される。
読み出し動作では、セレクト信号Sel(i)が活性化される。そして、光量に応じて生成された電荷がFD電圧VFDに変換されることで得られた出力信号(光)が読み出される。その後、セレクト信号Sel(i)及びリセット信号Rst(i)を活性化することでフィードバック回路103により設定されたリセット電圧VS(i)が画素セルPix(i)に印加され、リセット電圧VS(i)に応じた出力信号(暗時)が読み出される。CDS回路は、出力信号(光)と出力信号(暗時)との電圧差分を抽出することで画素データを生成する。
<画素構成(断面図)>
図3は、画素列201の断面図である。
(i−2)行目から(i+2)行目に、画素セルPix(i−2)から画素セルPix(i+2)が配置されている。それぞれの画素セルPix(i+a)(a:整数)は、基板901上に行列状に配置されている。ここでいう基板901とは例えば半導体基板である。読み出し回路301上には、接続部906、画素電極905、光電変換部903及び対向電極904が配置されている。
<画素構成(読み出し回路)>
図4は画素セルPix(i)及び画素セルPix(i+1)の読み出し回路301の詳細を示す図である。以下、画素セルPix(i)について説明するが、他の画素セルも同様である。
画素セルPix(i)の読み出し回路301は、フローティングディフュージョン部FDと、フィードバック回路103に接続されたリセットトランジスタRTrと、フローティングディフュージョン部FDに接続された出力トランジスタGTrと、出力トランジスタGTrと出力信号線Lout(k)との間に接続された選択トランジスタSTrとを備える。
プリ・リセット動作では、リセット信号Rst(i)が活性化されることで、リセットトランジスタRTrが導通状態に設定される。また、プリ・リセット動作において、選択トランジスタを活性化させてもよい。なお、この場合、プリ・リセット動作を行う行の画素セル、及び、リセット動作を行う行の画素セルを多重選択することになるため、2画素分のノイズ及び素子バラツキの影響を考慮する必要がある。
リセット動作では、セレクト信号Sel(i)及びリセット信号(i)が活性化されることで、選択トランジスタSTr及びリセットトランジスタRTrが導通状態に設定される。
読み出し動作においても、セレクト信号Sel(i)及びリセット信号Rst(i)が活性化されることで、選択トランジスタSTr及びリセットトランジスタRTrが導通状態に設定される。
上記において、選択トランジスタSTrが導通状態になることで、FD電圧VFDに応じた信号が出力トランジスタGTrを介して出力信号線Lout(k)に出力される。なお、フィードバック回路103を用いない場合は、リセット動作において、リセットトランジスタのみを活性化させてもよい。
<垂直走査回路>
図5は垂直走査回路102の一例を示している。
垂直走査回路102は、走査回路SR1と、走査回路SR2と、選択回路MUXとを備える。選択回路MUXは、走査回路SR1の出力信号及び走査回路SR2の出力信号のいずれかを選択して出力する。以下、(i)行目についてプリ・リセット動作、リセット動作、及び読み出し動作時の上記回路の出力信号について説明するが、他の行においても同様である。
走査回路SR1は、プリ・リセット動作、及び、リセット動作に用いられる内部セレクト信号SEL_SH(i)、及び、内部リセット信号RST_SH(i)を出力する。
プリ・リセット動作時には、内部リセット信号RST_SH(i)が活性化される。リセット動作時には、内部セレクト信号SEL_SH(i)及び内部リセット信号RST_SH(i)が活性化される。
一方、走査回路SR2は、読み出し動作に用いられる読み出しセレクト信号SEL_RD(i)及び読み出しリセット信号RST_RD(i)を出力する。
読み出し動作時には、読み出しセレクト信号SEL_RD(i)及び読み出しリセット信号RST_RD(i)が活性化される。
選択回路MUXは、選択ブロック回路SMUX(i)及び選択ブロック回路RMUX(i)を備える。選択ブロック回路SMUX(i)は、内部セレクト信号SEL_SH(i)及び読み出しセレクト信号SEL_RD(i)の何れかを選択し、選択した信号をセレクト信号Sel(i)として出力する。選択ブロック回路RMUX(i)は、内部リセット信号RST_SH(i)及び読み出しリセット信号RST_RD(i)の何れかを選択し、選択した信号をリセット信号Rst(i)として出力する。
なお、本構成は一例であり、プリ・リセット信号を生成する走査回路とリセット信号を生成する走査回路とを分けてもよい。
<垂直走査回路(走査回路SR1及び走査回路SR2)の詳細>
図6Aは走査回路SR1の回路例を示す図である。図6Aでは、走査回路SR1が、(i−1)行から(i+3)行に対応するリセットパルス回路SB1(i−1)からSB1(i+3)を備える例を示している。また、ここでは、リセットパルス回路SB1(i)について説明するが、他のリセットパルス回路においても同様である。
リセットパルス回路SB1(i)は、フリップフロップFFSと複数の論理素子(NAND素子:N1、N2、N3及びインバータI1)とを備える。
図6Bを用いて図2、図5及び図6Aに示す回路の動作を簡単に説明する。ここでは、(i−1)行目のリセットパルス回路SB1(i−1)にスタートパルスPLS_SHが入力される場合の動作を説明する。
[時刻Tb0]
リセットパルス回路SB1(i−1)のフリップフロップFFSに入力されているスタートパルスPLS_SHが“L”から“H”に遷移する。なお、“L”はローレベルを意味し、“H”はハイレベルを意味する。
[時刻Tb1]
クロック信号CLKが“L”から“H”に遷移することによって、リセットパルス回路SB1(i−1)のフリップフロップFFSの出力パルスQS(i−1)が“L”から“H”に遷移する。
[時刻Tb2]
セレクトパルスSELP_SHが“L”から“H”に遷移することによって、内部セレクト信号SEL_SH(i−1)が“L”から“H”に遷移する。その後、リセットパルスRSTP_SHが“L”から“H”に遷移することで、内部リセット信号RST_SH(i−1)が“L”から“H”に遷移する。これによって、画素セルPix(i−1)がリセット動作を行う。
また、内部リセット信号RST_SH(i−1)に同期して、次行であるリセットパルス回路SB1(i)の内部リセット信号RST_SH(i)も“L”から“H”に遷移する。これによって、画素セルPix(i−1)のリセット動作と同期して、次行である画素セルPix(i)がプリ・リセット動作を行う。
[時刻Tb3]
クロック信号CLKが“L”から“H”に遷移することによって、リセットパルス回路SB1(i)の出力パルスQS(i)が“L”から“H”に遷移する。ここで、1水平走査期間は、リセットパルス回路SB1(i−1)の出力パルスQS(i−1)が”L“から“H”に遷移した後、リセットパルス回路SB1(i)の出力パルスQS(i)が”L“から“H”に遷移するまでの期間である。
[時刻Tb4]
セレクトパルスSELP_SHが“L”から“H”に遷移することによって、内部セレクト信号SEL_SH(i)が“L”から“H”に遷移する。その後、リセットパルスRSTP_SHが“L”から“H”に遷移することで、内部リセット信号RST_SH(i)が“L”から“H”に遷移する。この動作によって、画素セルPix(i)のリセット動作が行われる。
内部リセット信号RST_SH(i)に同期して次行であるリセットパルス回路SB1(i+1)の内部リセット信号RST_SH(i+1)も“L”から“H”に遷移する。この動作によって、画素セルPix(i+1)のプリ・リセット動作が行われる。
この後、クロック信号CLKが論理遷移を繰り返すことで、各行のリセットパルス回路SB1が順次活性化し、画素セルPix(i)のリセット動作に同期して画素セルPix(i+1)のプリ・リセット動作が実施される。
なお、ここでは、画素セルPix(i)のリセット動作と、画素セルPix(i+1)のプリ・リセット動作とが同期して実施されているが、画素セルPix(i)のリセット動作と、画素セルPix(i+a)(aは自然数)のプリ・リセット動作とが同期して実施されてもよい。
また、画素セルPix(i)のリセット動作と、画素セルPix(i+a)(aは自然数)のプリ・リセット動作とが同期して実施されてもよい。
また、画素セルPix(i)のリセット動作が終了する前に、画素セルPix(i+a)(aは自然数)のプリ・リセット動作を開始させる内部リセット信号RST_SH(i+a)が論理生成され、画素セルPix(i+a)(aは自然数)のプリ・リセット動作が実施されてもよい。
また、フィードバック回路103が用いられない場合には、リセット動作時も内部セレクト信号SEL_SH(i)が活性化される必要はなく、内部リセット信号RST_SH(i)のみ活性化されればよい。
図7は走査回路SR2の回路例を示す図である。図7では、走査回路SR2が、(i−1)行から(i+3)行に対応するリセットパルス回路SB2(i−1)からSB2(i+3)を備える例を示している。
リセットパルス回路SB2(i)は、フリップフロップFFSと複数の論理素子(NAND素子:M1,M2及びインバータI1、I2)とを備える。動作説明は省略するが、クロック信号CLKの論理遷移に応じて、読み出しセレクト信号SEL_RD(i)及び読み出しリセット信号RST_RD(i)が順次活性化する。
なお、プリ・リセット動作において、選択トランジスタを活性化させる場合は、走査回路SR1を図7と同様の構成に変更できるため、設計及びレイアウトの工数が削減される。
<固体撮像装置の駆動方法>
図8は、固体撮像装置100の画素セルPix(i)の駆動方法を示すタイミングチャートである。図8を用いて、図1Aから図4で示される固体撮像装置100の駆動方法を説明する。
以下、主に画素セルPix(i)について説明を行うが、他の画素セルの駆動についても同様である。なお、プリ・リセット動作、リセット動作及び読み出し動作に用いられるリセット信号Rst(i)、及びセレクト信号Sel(i)の生成方法に関しては、図6A、図6B及び図7を用いて説明したとおりであるため、ここでは省略する。
[時刻T0:初期状態:無効蓄積期間]
画素セルPix(i)を制御するセレクト信号Sel(i)及びリセット信号Rst(i)は共に“L”であるため、リセットトランジスタRTr及び選択トランジスタSTrは非導通状態である。そのため、光量に応じて光電変換部903で生成された電荷がFD容量Cfdに蓄積される。
[時刻T0〜T1:水平走査期間A:画素セルPix(i)のプリ・リセット動作]
画素セルPix(i−1)を制御するセレクト信号Sel(i−1)及びリセット信号Rst(i−1)が活性化される。画素セルPix(i−1)の出力信号が出力信号線Lout(k)に出力され、フィードバック回路103によって参照信号線Lref(k)の電圧がリセット電圧VS(i−1)に設定される。リセット電圧VS(i−1)は参照信号線Lref(k)を介して画素セルPix(i−1)のFD電圧VFDに印加される。
また、画素セルPix(i)では、画素セルPix(i−1)のリセット信号Rst(i−1)と同期してリセット信号Rst(i)が活性化されるため、画素セルPix(i)のリセットトランジスタRTrが導通状態になる。この時、参照信号線Lref(k)の電圧はリセット電圧VS(i−1)である。したがって、画素セルPix(i)のFD電圧VFDは、無効蓄積期間に生成された電圧Vfd_u(i)からリセット電圧VS(i−1)にプリ・リセットされる。以後、(i−1)行目のプリ・リセット動作に用いられるリセット電圧VS(i−1)を、プリ・リセット電圧VS(i−1)とも称する。
なお、フィードバック回路103を用いない場合、又は画素セルPix(i)のFD電圧VFDのリセット電圧として一定電圧を用いる場合は、各画素セルのリセット電圧は共通電圧であるため、プリ・リセット電圧はリセット電圧と等しい。一定電圧として、例えば、外部印加電圧が用いられる場合は、図1Bに示すように、参照信号線Lref(i)に対して外部印加電圧である一定電圧Vsが印加されればよい。一定電圧として、例えば、内部生成電圧を用いる場合は、図1Cに示すように、参照信号線Lref(i)に対してレギュレータ等の内部電圧生成回路により生成される一定電圧Vsが印加されればよい。
[時刻T1〜T3:水平走査期間B:画素セルPix(i)のリセット動作]
画素セルPix(i)のセレクト信号Sel(i)及びリセット信号Rst(i)が順次活性化されることで、選択トランジスタSTr及びリセットトランジスタRTrが導通状態になる。これによって、フィードバック回路103によって設定されたリセット電圧VS(i)が参照信号線Lref(k)を介して画素セルPix(i)のFDに印加されるため、FD電圧VFDが電圧Vfd_pr(i)からリセット電圧VS(i)にリセットされる。
一方、次行である画素セルPix(i+1)のリセット信号Rst(i+1)もリセット信号Rst(i)に同期して活性化されるため、画素セルPix(i+1)のリセットトランジスタRTrが導通状態になる。これによって、画素セルPix(i+1)のFD電圧VFDがVfd_u(i+1)からプリ・リセット電圧VS(i)にプリ・リセットされる。
上記動作において、画素セルPix(i+1)のFD電圧VFDがVfd_u(i+1)からVS(i)に大きく変化しているため、画素セルPix(i+1)と画素セルPix(i)との間のカップリング容量Cpar(i)を介したカップリング電圧の影響が懸念される。これに対して、固体撮像装置100は、リセット信号Rst(i)と次行であるリセット信号Rst(i+1)とを重複させて活性化させることで、画素セルPix(i+1)のFD電圧VFDの変動によるカップリング電圧の影響を抑制しつつ、画素セルPix(i+1)のFD電圧VFDをプリ・リセット電圧VS(i)に設定できる。
[時刻T3〜T5:水平走査期間C:画素セルPix(i)の蓄積期間]
画素セルPix(i)のセレクト信号Sel(i)及びリセット信号Rst(i)は非活性状態であるため、画素セルPix(i)において、光量に応じた電荷がFD容量Cfdに蓄積されることでFD電圧VFDが上昇する。
一方、画素セルPix(i+1)のセレクト信号Sel(i+1)及びリセット信号Rst(i+1)が活性化されることで、画素セルPix(i+1)のFD電圧VFDが電圧Vfd_pr(i+1)からリセット電圧VS(i+1)にリセットされる。
ここで、リセット動作時の画素セルPix(i+1)のFD電圧VFDの電圧変動ΔVFDは、画素セルPix(i+1)がプリ・リセットされてからリセットされるまでの期間に生成された電荷に応じた電圧(Vfd_pr(i+1)−VS(i))であり、ほぼ無視できる電圧変動量である。したがって、画素セルPix(i+1)と画素セルPix(i)との間のカップリング容量Cpar(i)が存在する場合でも、カップリング電圧による画素セルPix(i)のFD電圧VFDの変動を抑制できる。これにより、出力データの低下及び固定パターンノイズによる画質の劣化が抑制される。
[時刻T5〜T7:水平走査期間D:画素セルPix(i)の蓄積期間]
画素セルPix(i)のセレクト信号Sel(i)及びリセット信号Rst(i)は非活性状態であるため、画素セルPix(i)において、光量に応じた電荷がFD容量Cfdに蓄積されることでFD電圧VFDが上昇する。
[時刻T7〜T9:水平走査期間E:画素セルPix(i)の読み出し動作]
画素セルPix(i)のセレクト信号Sel(i)が活性化されることで選択トランジスタSTrが導通状態になる。これにより、FD電圧VFD=Vfd_d(i)に対応する信号が読み出される。続いて、リセット信号Rst(i)が活性化されることでリセットトランジスタRTrが導通状態になる。その後、フィードバック回路103で設定されたリセット電圧VS(i)がFD電圧VFDに印加されることで、リセット電圧VS(i)に対応する信号が出力信号線Lout(k)に読み出される。読み出された2つの信号の電圧差分をCDS回路によって抽出することで画素データの読み出しが行われる。
なお、1水平走査期間は、画素セルPix(i)の選択トランジスタSTrが導通状態になることにより読み出し動作が開始してから、画素セルPix(i+1)の選択トランジスタSTrが導通状態になることにより読み出し動作が開始するまでの期間である。
[時刻T9以降:無効蓄積期間]
画素セルPix(i)のセレクト信号Sel(i)及びリセット信号Rst(i)は非活性状態になるため、無効蓄積期間が開始する。つまり、画素セルPix(i)は時刻T0のときと実質的に同じ状態に戻る。
上記で説明したように、1フレーム期間内の水平走査期間A(第1の水平走査期間)において、フローティングディフュージョン部FDの電圧をプリ・リセット電圧(第1の電圧)に設定するプリ・リセット動作(第1のリセット動作)と、該1フレーム期間内の水平走査期間B(第2の水平走査期間)において、フローティングディフュージョン部FDの電圧をリセット電圧(第2の電圧)に設定するリセット動作(第2のリセット動作)と、該1フレーム期間内の水平走査期間E(第3の水平走査期間)において、蓄積期間(水平走査期間C及びD)において光電変換部903によって生成された電荷に応じた出力信号を出力する読み出し動作とが実施される。また、固体撮像装置100の各行に対してローリングシャッター動作を用いることで画素アレイ101全体にこの動作が実施される。
図9に画素アレイ101に対してローリングシャッター動作が実施された場合のプリ・リセット動作、リセット動作及び読み出し動作の推移を示す。図9に示すように、ある期間において、画素セルPix(i)が読み出し動作を実施している時、画素セルPix(i+a)(aは自然数)はリセット動作を実施しており、画素セルPix(i+a+b)(bは自然数)はプリ・リセット動作を実施している。
なお、図9に示すLSは最初の行アドレスを示し、LEは最後の行アドレスを示す。また、シャッター行とはシャッター動作が実施される行であり、読み出し行とは読み出し動作が実施される行である。
なお、上記動作によって、行方向の画素間カップリング容量に起因する画質劣化を抑制できる。この動作の本質の一つとして、水平走査期間Bにおいて、プリ・リセット動作を実施することで、画素セルPix(i)のFD容量Cfdに蓄積された電荷を放出し、これによりFD電圧VFDをリセット電圧VS(i)に近い値に設定しておくことが挙げられる。
したがって、プリ・リセット動作時に、画素セルPix(i)のFD電圧VFDに印加するプリ・リセット電圧はリセット電圧VS(i)に近い電圧値であればよい。プリ・リセット電圧として、外部印加電圧又は内部生成電圧を用いてもよいし、他の異なる画素セルPix(i−a)(aはi>aを満たす自然数)のリセット電圧VS(i−a)を用いてもよい。その際には、これらの電圧をリセットトランジスタRTrに直接印加してもよいし、リセットトランジスタRTrと並列に配置されたプリ・リセットトランジスタを追加するとともに、プリ・リセットトランジスタを活性化するプリ・リセット信号を追加してもよい。
また、上記動作のもう一つの本質として、水平走査期間Cにおける画素セルPix(i)のリセット動作を活性化するリセット信号Rst(i)が、画素セルPix(i+1)のFD電圧VFDがプリ・リセット電圧にプリ・リセットされるまで活性化していることが挙げられる。これにより、画素セルPix(i+1)のプリ・リセットが行われるタイミングにおいて、画素セルPix(i)のFDはHi−Z状態ではないので、カップリング容量を介した、画素セルPix(i+1)のプリ・リセット動作による画素セルPix(i)への影響を低減できる。
したがって、図10Aに示すように、画素セルPix(i+1)のプリ・リセット動作を活性化するリセット信号Rst(i+1)は、セレクト信号Sel(i)に同期してもよい。また、画素セルPix(i)のリセット動作が終了する前に、画素セルPix(i+1)のプリ・リセット動作が開始されてもよい。
また、図10Bに示すように、画素セルPix(i)のリセット動作が開始する前に、リセット信号Rst(i+1)の活性化が終了してもよい。この場合、時刻T1からT3までの1水平走査期間は、i+1行目においてプリ・リセット動作、リセット動作、及び読み出し動作がいずれも行われないダミー蓄積期間である。
更に、画素セルPix(i+1)のプリ・リセット動作を活性化するリセット信号Rst(i+1)は水平走査期間Cより前の水平走査期間中に活性化されてもよい。例えば、リセット信号Rst(i+1)として、リセット信号Rst(i+a)が用いられてもよい。
これらの方法のいずれでも、行方向の画素セル間に形成されたカップリング容量に起因する画素データの電圧レベルの低下、及び該電圧レベルが参照電圧以下になる現象、並びに固定パターンノイズによる画質劣化を抑制することが可能である。
また、異なる水平走査期間においてプリ・リセット動作、リセット動作、及び読み出し動作が実施されることで、垂直走査回路102による制御信号の生成が容易になり、かつ、垂直走査回路102に使用されるフリップフロップ回路の増加も抑制できるため垂直走査回路102の回路規模の増加を抑制することができる。なお、垂直走査回路102を、他の構成で実施することも可能であり、回路構成はこれに限らなくてよい。
また、積層型の画素セル、及び、読み出し回路と画素電極とが導電性の接続部によって電気的に接続される画素セルにおいては行方向の画素セル間にカップリング容量が形成される。
図11に示す画素セルPix(i)の読み出し回路302は、図4に示す画素セルPix(i)の読み出し回路301の変形例である。画素電極905に接続されている接続部906(図示せず)とフローティングディフュージョン部FDとの間に転送トランジスタTTrが設けられている。本構成においても、画素セルPix(i)の画素電極905と画素セルPix(i+1)の画素電極905との間、及び、画素セルPix(i)の画素電極905と転送トランジスタTTrとの接続部と、画素セルPix(i+1)の画素電極905と転送トランジスタTTrとの接続部との間にカップリング容量が発生する。しかしながら、Pix(i)のリセット動作時に、Pix(i+a)(iは自然数)をプリ・リセットすることでカップリング容量間の電位差を緩和することが可能なので、画質の劣化を抑制することができる。
<効果>
以上のように、本実施形態に係る固体撮像装置100は、画素セルPix(i)に対して、異なる水平走査期間でプリ・リセット動作、リセット動作、読み出し動作をローリングシャッター動作で行うことで、行方向の画素間のカップリング容量の影響を抑制できる。これにより、本実施形態では、積層型固体撮像装置の画質劣化の要因を取り除くことができる。
(第2の実施形態)
上述した参考例に係る積層型の固体撮像装置は、さらに、次のような課題も有している。すなわち、蓄積期間において、ある特定の画素セルのみに光が照射された場合、カップリング容量を介して、本来、光が照射されていない画素セルの出力信号が上昇するという混色の課題がある。第2の実施形態に係る固体撮像装置は、この混色の課題も解決することができる。
まず、混色が発生する原理を具体的に説明する。例えば、画素セルP(i+1)に光が照射され、画素セルP(i)には光が照射されていないとする。画素セルP(i+1)には照射された光量に応じて電荷が生成されるが、カップリング容量により電荷が放出されるため、FD電圧VFDが低下する。一方、画素セルP(i)はカップリング容量を介して電荷が生じるため、FD電圧VFDが上昇する。各画素セルの蓄積期間後のFD電圧VFDを以下の式で近似的に表すことができる。
画素セルP(i+1)のFD電圧Vfd(i+1)は、式(3)で表される。
Figure 2015095846
画素セルP(i)のFD電圧Vfd(i)は、式(4)で表される。
Figure 2015095846
ここで、isig(i+1)は、画素セルP(i+1)に照射された光に応じて生成された電荷により読み出し回路907に流れる電流である。また、tは蓄積時間である。F[Vfd(i+1)−Vfd(i)]はカップリング容量を介した画素間の電荷授受の関数である。
以上のように、参考例に係る固体撮像装置では、カップリング容量による混色の課題がある。
次に、本実施形態に係る固体撮像装置100について説明する。図12は、固体撮像装置100に用いられるカラーフィルタを示す図であり、所謂ベイヤカラーフィルタ配列を示す。ここでは、画素セルPix(i)、及びPix(i+2)に青色、画素セルPix(i+1)に緑色のフィルターが用いられている。
図13は、緑色の光のみが固体撮像装置に入射した場合の画素セルPix(i)の駆動方法を示すタイミングチャートであり、単色光を入射した場合に有効であるプリ・リセット動作に関して示している。
本実施形態に係る駆動方法は、画素セルPix(i)の蓄積期間である時刻T9からT13に特徴を有する。この期間において、画素セルPix(i)のFD電圧VFDは、光が照射されていないにも関わらず、画素セルPix(i)と画素セルPix(i+1)とのカップリング容量Cpar(i)によって時間の経過と共に上昇する。画素セルPix(i)のFD電圧VFDの電圧変化量ΔVfd_up(i)は、カップリング容量比、及び、画素セルPix(i+1)のFD電圧VFDの電圧変化量を用いて、式(5)のように近似的に示すことができる。
Figure 2015095846
ここで、isig(i+1)は光電変換部903で生成された電荷によって生じた電流である。また、画素セルPix(i)のリセット電圧と画素セルPix(i+1)のリセット電圧とは、同じ電圧レベルであると仮定している。
したがって、本実施形態に係る固体撮像装置100は、画素セルPix(i)の蓄積期間後の読み出し動作時におけるFD電圧VFDを、リセット電圧VS(i)と同じ値に設定できるように、画素セルPix(i)の蓄積期間開始後に、画素セルPix(i)のFD電圧VFDをΔVfd_up(i)だけ低下させる。なお、本明細書において、「同じ値」とは、実質的に同じ値も含む意味である。
以下、画素セルPix(i)のFD電圧VFDをΔVfd_up(i)だけ低下させる駆動方法を簡単に説明する。
具体的には、画素セルPix(i)のプリ・リセット動作とリセット動作との間にダミー蓄積期間が設けられる。更に、画素セルPix(i)のプリ・リセット動作が連続した水平走査期間で2回(プリ・リセット動作1及びプリ・リセット動作2)実施される。これらがローリングシャッター動作で実施される。
[時刻T1からT3:水平走査期間A]
画素セルPix(i)のリセット動作が行われ、同時に画素セルPix(i+1)のプリ・リセット動作が行われる。これによって、画素セルPix(i)のFD電圧VFDがVS(i)にリセットされると共に、画素セルPix(i+1)のFD電圧VFDがVS(i)にプリ・リセットされる。
[時刻T3からT5:水平走査期間B]
画素セルPix(i)はダミー蓄積期間であるが、青色の光は照射されていないため、画素セルPix(i+1)とのカップリング容量による電圧上昇のみが生じる。一方、画素セルPix(i+1)は、リセット電圧VS(i+1)にリセットされる。
[時刻T5からT7:水平走査期間C]
画素セルPix(i)、及び画素セルPix(i+1)は共にダミー蓄積期間である。画素セルPix(i+1)には緑色の光が照射されているため、画素セルPix(i+1)のFD電圧VFDが上昇する。
[時刻T7からT9:水平走査期間D]
画素セルPix(i)がリセット動作を実施し、FD電圧VFDがVS(i)になる。
[時刻T9からT11:水平走査期間E]
画素セルPix(i)は蓄積期間であり、画素セルPix(i+1)のFD電圧VFDの変動量に依存して、画素セルPix(i)のFD電圧VFDも上昇する。
一方、ダミー蓄積期間後の画素セルPix(i+1)のFD電圧VFD=Vfd_pr(i+1)は式(6)のような近似式で表すことができる。
Figure 2015095846
但しカップリングによる電荷量はFD容量Cfd(i+1)に蓄積された電荷量より十分小さいと仮定している。
画素セルPix(i)が蓄積状態にあるときに、画素セルPix(i+1)のFD電圧VFD=Vfd_pr(i+1)がVS(i+1)にリセットされる。この時の画素セルPix(i)のFD電圧VFDの低下分ΔVfd_dwn(i)は、式(2)及び式(6)を用いて、式(7)のように近似して表すことができる。
Figure 2015095846
したがって、ΔVfd_up(i)−ΔVfd_dwn(i)を“0”に近づけることで、画素セルPix(i)のFD電圧VFDをリセット電圧VS(i)に設定することが可能である。これにより、混色現象を抑制できる。
図14は、固体撮像装置100の画素アレイに対して、プリ・リセット動作(プリ・リセット動作1及びプリ・リセット動作2)、リセット動作及び読み出し動作をローリングシャッターによって実施した例を示す図である。
画素セルPix(i)において、プリ・リセット動作とリセット動作との間にダミー蓄積期間が設けられている。
ここで、ΔVfd_up(i)−ΔVfd_dwn(i)=0 を満足するように、蓄積期間の長さである蓄積時間と、ダミー蓄積期間の長さであるダミー蓄積時間とを設定する。例えば、蓄積時間とダミー蓄積時間とは等しい。
なお、蓄積時間とダミー蓄積時間とは必ずしも等しくなくてもよく、カップリング現象による混色が無視できる程度に夫々の時間が設定されてもよい。
また、上記動作を実現する垂直走査回路102の構成としては、図6Aに示す走査回路SR1を用いてプリ・リセット動作1及びプリ・リセット動作2を行い、図7に示す走査回路SR2を1つ追加することで当業者であれば容易に実現することができる。当然、他の構成でも可能である。
また、蓄積時間は、被写照度等によって一義的に決められる時間であり、蓄積時間を決定するための信号が外部制御信号として固体撮像装置100に入力される。したがって、固体撮像装置100は、この外部制御信号を利用することで、ダミー蓄積時間を決定することも可能である。
なお、蓄積時間とダミー蓄積時間との関係は混色現象のみを抑制する場合には、同等の時間であることが望ましいが、単色光から複数の色が混在した光に変わった場合、カップリング容量に起因する固定パターンノイズ等の抑制も考慮して、蓄積時間よりダミー蓄積時間を短く設定することも考えられる。
上記によって、単色光、又は光の3原色のいずれかの光量が低い場合に顕著である混色現象を抑制することができる。
(第3の実施形態)
積層型固体撮像装置の画素セル間に形成されるカップリング容量Cfdに起因する劣化を抑制するために、第1の実施形態では画素セルPix(i)に対して、異なる水平走査期間においてプリ・リセット動作、リセット動作、及び読み出し動作を実施する方法とその効果を述べた。また、第2の実施形態ではプリ・リセット動作1及びプリ・リセット動作2の2回のプリ・リセット動作を行い、更にプリ・リセット動作2とリセット動作との間にダミー蓄積期間を設ける方法を述べた。
ここでは、上記2つの実施形態を、ユーザーが選択する撮影モードによって切り替える方法について述べる。
図15は、本実施形態に係る撮像装置400の構成を示す図である。撮像装置400は、ユーザーインターフェース401と、制御回路402と、固体撮像装置403とを備える。
ユーザーインターフェース401は、ユーザーにより設定された撮影モード、及びマニュアル又は自動設定により設定された露光時間を取得し、ユーザー設定信号(Sig(制御信号)、Sig(撮影モード)、及びSig(露光量設定))を生成する。
制御回路402は、第1の実施形態及び第2の実施形態に係る駆動方法を実行する。さらに、制御回路402は、ユーザーインターフェース401によって生成されたユーザー設定信号(Sig(制御信号)、Sig(撮影モード)、及びSig(露光量設定))を用いて、制御信号(Sig(CLK、制御信号)、Sig(露光時間)、Sig(プリ・リセット)、Sig(ダミー蓄積期間))を生成し、該制御信号を固体撮像装置403に出力する。固体撮像装置403は、該制御信号に応じて光情報を電気信号に変換する。
ユーザーインターフェース401によって撮影モードが設定されると、ユーザー設定信号であるSig(撮影モード)が活性化する。制御回路402は、Sig(撮影モード)に応じて混色現象抑制の有無を判断し、Sig(撮影モード)に応じて1フレーム期間内に実施されるプリ・リセット動作の回数を決定する。そして、制御回路402は、固体撮像装置403に対して、1フレーム期間内に実施されるプリ・リセット動作(第1のリセット動作)の回数を決定する第1の制御信号であるSig(プリ・リセット)を出力する。
プリ・リセット動作の回数が1回であれば、プリ・リセット動作の次の水平走査期間でリセット動作が行われてもよいし、カップリング容量の影響が少なければ、プリ・リセット動作から数水平走査期間をあけてリセット動作が行われてもよい。プリ・リセット動作の回数が2回であれば、Sig(ダミー蓄積期間)が適宜設定され、リセット動作が実施されればよい。
また、制御回路402は、Sig(ダミー蓄積期間)によって、プリ・リセット動作(第1のリセット動作)とリセット動作(第2のリセット動作)との間隔を制御する。つまり、制御回路402は、固体撮像装置403に対して、該間隔を制御する第2の制御信号であるSig(ダミー蓄積期間)を出力する。例えば、Sig(ダミー蓄積期間)が「0」であれば、該間隔が0水平走査期間に設定される。この場合、プリ・リセット動作後、すぐにリセット動作が行われる。Sig(ダミー蓄積期間)が「1」であれば、該間隔が1水平走査期間に設定される。この場合、プリ・リセット動作後、1水平走査期間あけてリセット動作が行われる。
制御回路402は、さらに、プリ・リセット動作(第1のリセット動作)が行われる画素セルが配置された第1の行と、リセット動作が行われる画素セルが配置された第2の行との行間隔を制御する。つまり、制御回路402は、固体撮像装置403に対して、該行間隔を制御する第3の制御信号を出力する。
また、ダミー蓄積期間の値にSig(露光時間)が用いられてもよい。
以上によって、撮像装置400は、ユーザーが撮影したいモードに最適な画素間カップリング容量対策を実施することができるので、適切な画質を得ることが可能である。
以上、本開示の実施形態に係る固体撮像装置及び撮像装置について説明したが、本開示は、この実施形態に限定されるものではない。
また、上記実施形態に係る固体撮像装置又は撮像装置に含まれる各処理部は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
また、上記各実施形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、上記断面図において、各構成要素は、模式的に記載されている場合がある。例えば、各構成要素の角部及び辺を直線的に記載しているが、製造上の理由により、角部及び辺が丸みをおびたものも本開示に含まれる。
同様に、上記タイミングチャートにおいて、信号波形は模式的に記載されている場合がある。
また、上記回路図に示す回路構成は、一例であり、本開示は上記回路構成に限定されない。つまり、上記回路構成と同様に、本開示の特徴的な機能を実現できる回路も本開示に含まれる。例えば、上記回路構成と同様の機能を実現できる範囲で、ある素子に対して、直列又は並列に、スイッチング素子(トランジスタ)、抵抗素子、又は容量素子等の素子を接続したものも本開示に含まれる。言い換えると、上記実施形態における「接続される」とは、2つの端子(ノード)が直接接続される場合に限定されるものではなく、同様の機能が実現できる範囲において、該2つの端子(ノード)が、素子を介して接続される場合も含む。
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示は例示された数字に制限されない。さらに、ハイ/ローにより表される論理レベル又はオン/オフにより表されるスイッチング状態は、本開示を具体的に説明するために例示するものであり、例示された論理レベル又はスイッチング状態の異なる組み合わせにより、同等な結果を得ることも可能である。さらに、上で示した論理回路の構成は本開示を具体的に説明するために例示するものであり、異なる構成の論理回路により同等の入出力関係を実現することも可能である。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
以上、一つまたは複数の態様に係る固体撮像装置及び撮像装置について、実施形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施形態に施したものや、異なる実施形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
本開示は、固体撮像装置に適用できる。また、本開示は、デジタルスチルカメラ及びデジタルビデオカメラ等の撮像装置に適用できる。
100、403 固体撮像装置
101 画素アレイ
102 垂直走査回路
103 フィードバック回路
104 信号処理回路
105 水平走査回路
106 増幅回路
107 コントローラ
201、202、203 画素列
301、302、907 読み出し回路
400 撮像装置
401 ユーザーインターフェース
402 制御回路
900 画素部
901 基板
902 絶縁層
903 光電変換部
904 対向電極
905 画素電極
906 接続部
FD フローティングディフュージョン部
FFS フリップフロップ
GTr 出力トランジスタ
MUX 選択回路
RTr リセットトランジスタ
SR1、SR2 走査回路
STr 選択トランジスタ
TTr 転送トランジスタ

Claims (14)

  1. 半導体基板と、前記半導体基板上に行列状に配置された複数の画素セルとを備える固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記複数の画素セルの各々は、
    光量に応じて電荷を生成する光電変換部と、
    前記電荷を蓄積するフローティングディフュージョン部と、
    蓄積された前記電荷に応じた出力信号を出力する読み出し回路と、
    前記光電変換部と前記読み出し回路とを電気的に接続する接続部とを備え、
    前記固体撮像装置の駆動方法は、
    1フレーム期間内の第1の水平走査期間において、前記フローティングディフュージョン部の電圧を第1の電圧に設定する第1のリセット動作と、
    前記1フレーム期間内の第2の水平走査期間において、前記フローティングディフュージョン部の電圧を第2の電圧に設定する第2のリセット動作と、
    前記1フレーム期間内の第3の水平走査期間において、蓄積期間において前記光電変換部によって生成された前記電荷を前記出力信号として出力する読み出し動作とを含む
    固体撮像装置の駆動方法。
  2. i行目(iは自然数)に配置された前記画素セルの前記第1のリセット動作と、(i+a)行目(aは自然数)に配置された前記画素セルの前記第2のリセット動作とが同期して実施される
    請求項1に記載の固体撮像装置の駆動方法。
  3. i行目(iは自然数)に配置された前記画素セルの前記第2のリセット動作が終了する前に、(i+a)行目(aは自然数)に配置された前記画素セルの前記第1のリセット動作が始まる
    請求項1に記載の固体撮像装置の駆動方法。
  4. 1水平走査期間内に、
    j行目(jは自然数)の前記画素セルの前記読み出し動作が実施され、
    (j+k)行目(kは自然数)の前記画素セルの前記第1のリセット動作が実施され、
    (j+k+l)行目(lは自然数)の前記画素セルの前記第2のリセット動作が実施される
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体撮像装置の駆動方法。
  5. 前記1フレーム期間において、前記複数の画素セルの各々に対して、前記第1のリセット動作が2回行われる
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の固体撮像装置の駆動方法。
  6. 前記蓄積期間と、前記第1のリセット動作と前記第2のリセット動作との間の時間とが等しい
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体撮像装置の駆動方法。
  7. 前記第1の電圧と前記第2の電圧とが等しい
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体撮像装置の駆動方法。
  8. 前記固体撮像装置は、さらに、前記出力信号を前記画素セルに増幅して帰還するフィードバック回路を備え、
    前記読み出し回路は、
    前記フローティングディフュージョン部及び前記フィードバック回路に接続されたリセットトランジスタと、
    前記フローティングディフュージョン部に接続された出力トランジスタと、
    前記出力トランジスタと出力信号線との間に接続された選択トランジスタとを備え、
    前記第1のリセット動作において、リセットパルスに応じて前記リセットトランジスタが活性化され、
    前記第2のリセット動作において、前記リセットパルスに応じて前記リセットトランジスタが活性化され、且つ、セレクトパルスに応じて前記選択トランジスタが活性化される
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の固体撮像装置の駆動方法。
  9. 前記読み出し回路は、
    前記フローティングディフュージョン部に接続されたリセットトランジスタと、
    前記フローティングディフュージョン部に接続された出力トランジスタと、
    前記出力トランジスタと出力信号線との間に接続された選択トランジスタとを備え、
    前記第1のリセット動作において、リセットパルスに応じて前記リセットトランジスタが活性化され、
    前記第2のリセット動作において、前記リセットパルスに応じて前記リセットトランジスタが活性化される
    請求項1〜7のいずれかに記載の固体撮像装置の駆動方法。
  10. 前記画素セルは、さらに、前記接続部と前記フローティングディフュージョン部との間に配置された転送トランジスタを備える
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の固体撮像装置の駆動方法。
  11. 固体撮像装置と、
    前記固体撮像装置の駆動を制御する制御回路とを備える撮像装置であって、
    前記固体撮像装置は、
    半導体基板と、
    前記半導体基板上に行列状に配置された複数の画素セルとを備え、
    前記画素セルは、
    光量に応じて電荷を生成する光電変換部と、
    前記電荷を蓄積するフローティングディフュージョン部と、
    蓄積された前記電荷に応じた出力信号を出力する読み出し回路と、
    前記光電変換部と前記読み出し回路とを電気的に接続する接続部とを備え、
    前記制御回路は、
    1フレーム期間内の第1の水平走査期間において、前記フローティングディフュージョン部の電圧を第1の電圧に設定する第1のリセット動作と、
    前記1フレーム期間内の第2の水平走査期間において、前記フローティングディフュージョン部の電圧を第2の電圧に設定する第2のリセット動作と、
    前記1フレーム期間内の第3の水平走査期間において、蓄積期間において前記光電変換部によって生成された前記電荷を前記出力信号として出力する読み出し動作とを前記固体撮像装置に行わせる
    撮像装置。
  12. 前記制御回路は、前記固体撮像装置に対して、前記1フレーム期間内に実施される前記第1のリセット動作の回数を決定する第1の制御信号を出力する
    請求項11に記載の撮像装置。
  13. 前記制御回路は、前記固体撮像装置に対して、前記第1のリセット動作と前記第2のリセット動作との間隔を制御する第2の制御信号を出力する
    請求項11又は12に記載の撮像装置。
  14. 前記制御回路は、前記固体撮像装置に対して、前記第1のリセット動作が行われる前記画素セルが配置された第1の行と、前記第2のリセット動作が行われる前記画素セルが配置された第2の行との行間隔を制御する第3の制御信号を出力する
    請求項11〜13のいずれか1項に記載の撮像装置。
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