JP2015095000A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】点群データによって表わされる物体の形状を示す形状データを以下のように生成する。まず面取得部110で、点群データから、物体における複数の面のそれぞれの形状および空間位置を表す面データを取得する。面拡張部105で、対応する面を拡張した拡張面を表す拡張面データを生成する。面分割部106で、拡張面同士の交線で拡張面を分割した分割面を表す分割面データを生成する。そして面抽出部107で、該生成された分割面データのうち、物体を構成する分割面データを抽出し、面合成部108で、該抽出された分割面データを合成する。これにより、鮮鋭な角を有する物体を再現可能な形状データが得られる。
【選択図】図1
Description
●概要
本実施形態の詳細な説明に先立ち、上記従来の形状データ生成技術における課題と本発明の要旨について説明する。なおここでは、説明を簡単にするため、2次元の点群データから形状データを生成する場合について説明する。
まずS201で点群データ取得部101により、処理対象となる物体の点群データを取得する。点群データは図4に示すように、各点の3次元位置座標値xyzで構成される。図4において、各行のP1,P2,…は点の識別子であり、点ごとに対応する3次元位置座標を表している。なお、点群データは通信網を介して取得しても良いし、3Dスキャナと点群データ取得部101をケーブルで連結して、点群データ取得部101に逐次データが供給されるようにしても良い。
次にS202ではデプスマップ生成部102で、点群データからデプスマップを生成する。図5に、デプスマップ生成の概念図を示す。図5では、オリジナルの形状である立方体501から、3Dスキャナ等により点群502を取得した例を示している。図5ではさらに、点群502を囲むように複数の仮想カメラが配置され、そのうちの1つである仮想カメラ1のパラメータを用いて作成されたデプスマップd1(u,v)の例を示している。
λ│v│=C│y│ …(1)
└1┘ │z│
└1┘
(1)式においてλは、カメラと物体位置xyzの距離であって、デプスマップd1(u,v)に保持される深度値である。式(1)は3つの方程式であり、未知変数がu,v,λの3つであるから、(1)式から点群の各々についてxyzに対する画像上での位置u,vと深度値λを求めることで、デプスマップを生成する。なお、(u,v)が小数を含む場合は小数点以下を切り下げて整数化すれば良い。なお、ここで生成されるデプスマップは、カメラマトリクスCと対応付けて保持しておくことで、必要に応じて該デプスマップが示す面の3次元空間位置を算出することができる。
S203ではノーマルマップ生成部103で、i番目の仮想カメラに対するデプスマップdi(u,v)から、該カメラに対するノーマルマップNi(u,v)を生成する。ノーマルマップとは、物体表面に垂直な方向を示す法線ベクトルのマップ(法線マップ)であり、デプスマップdi(u,v)の位置(u,v)に対して深度値の代わりに、かかる位置(u,v)の物体表面に垂直な方向を示す法線ベクトルを保持している。すなわちNi(u,v)は法線ベクトルであり、デプスマップdi(u,v)において深度値が設定されている全ての位置(u,v)について、以下の(2)式により算出される。
(2)式において、右辺の演算子Xはベクトルの外積を表す。またpi(u,v)は、i番目の仮想カメラに関して画像位置(u,v)に対応する点群データのXYZ座標ベクトルである。(1)式を用いれば、u,v,λからx,y,zすなわちpi(u,v)を算出できるので、デプスマップdi(u,v)からノーマルマップNi(u,v)を生成することができる。
S204では面生成部104において、ノーマルマップを参照してデプスマップから連続面を生成する。この面生成処理について説明する。図6(a)は、図5と同様のデプスマップd1(u,v)である。面生成部104ではまず、デプスマップにおいて深度値が定義されていないセルについて、隣接する4セルのうち深度値が保持されているセルが3つ以上ある場合に、かかる隣接セルの深度値の平均を当該セルに格納する。この処理を整形処理と称し、点群を射影した場合に生じる深度値の欠落を補間することができる。デプスマップd1(u,v)に整形処理を施した結果、図6(b)に示す整形デプスマップd1'(u,v)が得られる。
次にS205で面拡張部105において、図6(d)に示す連続面デプスマップのセルを拡張した拡張面データとして、ポリゴンデータを生成する。具体的にはまず、図6(d)のデプスマップにおいて深度値が未定義であるセル(u,v)について、その8近傍のセルのいずれかに深度値が定義されていれば、当該セルに深度値を定義する。セル(u,v)についての8近傍セルは、(u-1,v-1),(u-1,v),(u-1,v+1),(u,v-1),(u,v+1),(u+1,v-1),(u+1,v),(u+1,v+1)のセルである。したがって、セル(u,v)の深度値が未定義であれば、その8近傍セルのいずれかに深度値が定義されていれば、該8近傍セルの深度値の平均を(u,v)に設定する。なお、ノーマルマップもデプスマップに応じて拡張される。すなわち、デプスマップで新たに深度値が設定された、すなわち拡張部分のセル(u,v)については、ノーマルマップの対応する法線ベクトルが未定義であるため、深度値と同様に隣接セルの法線ベクトルの平均を設定する。
d1''''(u,v)│v│=C1│y│ …(3)
└1┘ │z│
└1┘
この際、面拡張部105内の上記記憶部を参照して、拡張により深度値が設定された、すなわち拡張部分のセルであれば、そのセルから生成される頂点についても、拡張により得られた頂点であるとする。さらに各頂点について、それが拡張によるものであるか否かを示すフラグを、拡張データ記憶部111に保持しておく。次に、作成された頂点を、デプスマップの接続性に基づいて相互に連結して三角形を作成することで、図7(b)に示すポリゴンデータが得られる。図7(b)において、▲で示される頂点が、拡張により得られた頂点である。
S206では面分割部106において、S205で得られた拡張面を示すポリゴンデータを分割して、分割面データとしてのサブポリゴンデータを生成する。図8はS205で得られたポリゴンデータの3次元空間での配置を表し、図中の点線はポリゴンデータで示される拡張面同士が相互に交差する交線を表す。図8では説明のため、複数の拡張面により直方体を構成する例を示している。
S207では面抽出部107において、S206で生成された分割面を示すサブポリゴンデータのうち、オリジナルの形状を構成しないであろう不要なポリゴン部分を削除することで、物体を構成するのに必要な分割面のみを抽出する。不要ポリゴンの削除方法として、以下に示す複数の方法が挙げられる。
S208では面合成部108において、S207で抽出された分割面を示す各サブポリゴンデータを合成する。単純にはサブポリゴンデータをマージすることで、図12示すように合成後ポリゴンデータが得られる。もちろん、合成したポリゴンデータに冗長性等があれば該冗長性を除くなど、必要に応じて合成に関する適切な処理を行っても良い。なお、ノーマルマップについても、S207で分割面として抽出されたサブマップが合成される。
S209ではポリゴン出力部109において、S208で合成されたポリゴンデータを出力する。出力先はメモリ、CD-ROM、HDD等のデータ保存装置が好適である。通信網を介してデータ保存装置が本実施形態の形状生成装置と連絡している場合には、該接続先の記憶装置へポリゴンデータを送信する。なおこのとき、対応するノーマルマップも出力される。
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。第1実施形態では、図1に示す面取得部110において、点群データから作成した面データを取得して、これに基づく面拡張処理を行う例を示した。第2実施形態では、外部からポリゴンデータとして供給される面データを取得し、面拡張を行うことを特徴とする。なお、第2実施形態で取得されるポリゴンデータには各頂点に法線ベクトルが設定されていることが好適であるが、そうでない場合でも、頂点を共有する三角形の面法線ベクトルの平均値を当該頂点の法線ベクトルとして設定する処理を面拡張前に行えば良い。
第2実施形態において面拡張部105で行われる面拡張処理(S205)について、図13のフローチャートを用いて詳細に説明する。第2実施形態では、が外部より取得したポリゴンデータが示すポリゴン群に対してその外周部に新規のポリゴンを追加することで、面拡張を行う。
本発明の構成要素は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置に適用しても良い。本発明の目的は、前述の実施形態の機能を実現するプログラムをシステムのコンピュータ(またはCPUまたはMPU)が実行しても達成される。この場合、プログラム自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のデータ保存部、ROMなどを用いることが出来る。また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけではない。そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。さらに、プログラムの指示内容をシステムの機能拡張ボードに備わるCPUなどが実行し、その処理で前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
Claims (17)
- 点群データによって表わされる物体の形状を示す形状データを生成する画像処理装置であって、
物体の点群データから、該物体における複数の面のそれぞれの形状および空間位置を表す面データを取得する面取得手段と、
前記面データから、対応する面を拡張した拡張面を表す拡張面データを生成する面拡張手段と、
前記拡張面データから、前記拡張面同士の交線で前記拡張面を分割した分割面を表す分割面データを生成する面分割手段と、
該生成された前記分割面データのうち、前記物体を構成する前記分割面データを抽出する面抽出手段と、
該抽出された前記分割面データを合成する面合成手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記面拡張手段は、前記拡張面同士が空間上で交差するように、前記拡張面データを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記面取得手段は、前記点群データから、該点群データを仮想カメラで撮影した画像における、該仮想カメラと該点群データとの距離を示す深度値の分布からなるデプスマップを生成し、該デプスマップにおける連続面を抽出して前記面データとすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記面取得手段は、前記デプスマップから、前記点群データが生成する面の法線ベクトルを示す法線マップを生成し、前記デプスマップと前記法線マップから前記連続面を抽出することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
- 前記面取得手段は、前記デプスマップにおいて前記深度値が連続して存在し、かつ前記法線マップにおいて対応する前記法線ベクトルの変動が所定値以内である所定サイズ以上の領域を、前記連続面として前記デプスマップから抽出することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記面拡張手段は、前記法線マップにおいて、面を拡張した部分に対する法線ベクトルを、該拡張部分に隣接する部分の法線ベクトルに基づいて生成することを特徴とする請求項4または5に記載の画像処理装置。
- 前記面拡張手段は、前記面取得手段で抽出された前記デプスマップにおける前記連続面から、前記拡張面を示すポリゴンデータを生成することを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記面取得手段は、前記面データとしてポリゴンデータを取得することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記面拡張手段は、前記ポリゴンデータが示すポリゴン群に対して新規のポリゴンを追加して前記拡張面データを生成することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
- 前記面抽出手段は、前記拡張面ごとに、当該拡張面の重心に最も近い重心を有する分割面を示す前記分割面データを抽出することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記面抽出手段は、前記拡張面ごとに、面積が最大である分割面を示す前記分割面データを抽出することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記面抽出手段は、前記拡張面ごとに、頂点数が最大である分割面を示す前記分割面データを抽出することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記面抽出手段は、前記拡張面ごとに、拡張により増加した頂点の割合が所定値以下である分割面を示す前記分割面データを抽出することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記面抽出手段は、前記拡張面ごとに、拡張による面積増加の割合が所定値以下である分割面を示す前記分割面データを抽出することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 面取得手段、面拡張手段、面分割手段、面抽出手段、および面合成手段、を有し、点群データによって表わされる物体の形状を示す形状データを生成する画像処理装置における画像処理方法であって、
前記面取得手段が、物体の点群データから、該物体における複数の面のそれぞれの形状および空間位置を表す面データを取得し、
前記面拡張手段が、前記面データから、対応する面を拡張した拡張面を表す拡張面データを生成し、
前記面分割手段が、前記拡張面データから、前記拡張面同士の交線で前記拡張面を分割した分割面を表す分割面データを生成し、
前記面抽出手段が、該生成された前記分割面データのうち、前記物体を構成する前記分割面データを抽出し、
前記面合成手段が、該抽出された前記分割面データを合成する、ことを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータ装置で実行されることにより、該コンピュータ装置を請求項1乃至14のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
- 請求項16に記載のプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータが読み出し可能な記憶媒体。
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