JP2015093662A - 電動パワーステアリング制御装置および制御方法、電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング制御装置および制御方法、電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 トルクセンサの異常が発生した場合であっても、操舵を補助するトルクが急変することを回避し、運転者に対してよりよい操舵性を提供する。
【解決手段】 2系統のトルクセンサ17/18から入力を受け付ける2つの操舵トルク入力部51/52と、操舵部材12の操舵回転角θhと電動モータ14のモータ回転角θmに基づいて推定操舵トルク値Testを演算する推定操舵トルク演算部53と、推定操舵トルク値Test、一の操舵トルク値T1、他の操舵トルク値T2のそれぞれから所定の周波数成分を出力するフィルタ54と、フィルタ54から出力された推定操舵トルク出力値TOest、一の操舵トルク出力値TO1、他の操舵トルク出力値TO2の大小関係に基づいていずれかのトルクセンサに異常が発生していることを検出するトルクセンサ異常検出部55と、を備える電動パワーステアリング制御装置50。
【選択図】 図1

Description

本発明は、操舵部材の操舵補助を行う電動パワーステアリング制御装置およびその制御方法、ならびにその電動パワーステアリング制御装置を用いた電動パワーステアリング装置に関する。
従来から、車の運転者によるステアリング系に与えられる操舵トルクに基づいて、モータを制御することでステアリング系の操舵を補助する電動パワーステアリング制御装置およびこれを用いた電動パワーステアリング装置が知られている。しかし、操舵トルクを検知するトルクセンサが故障すると操舵トルクが不明となる。この場合、安全性の観点からモータの制御を停止させることとなるが、操舵を補助するトルクが急変するので運転者にとっては操舵性の悪いものとなってしまう。
そこで、トルクセンサの故障時のフェールセーフ機能を有し、トルクセンサの故障時にも走行に支障がなく安定走行を確保することが知られている。例えば、特許文献1は、ステアリング系の操舵トルクを検出するセンサを設け、同センサが検出した操舵トルクに応じてステアリング系を駆動するモータの駆動電流を制御して操舵力を増力するモータ駆動方式パワーステアリング装置を開示している。このモータ駆動方式パワーステアリング装置は、それぞれステアリング系の同一箇所の操舵トルクを検出すべく共通の支持部材を介して相互に一体的に取り付けられた、同じ特性を有する複数のセンサを有する。そして、同装置は、これらのセンサが検出する操舵トルク値の偏差が所定値以上になったとき、モータによる操舵力の増力を禁止する。
また、特許文献2は、トルクセンサに異常が発生したときに、操舵トルクが急変することがない電動パワーステアリング装置を開示している。この電動パワーステアリング装置は、操舵軸に加わる操舵トルクを検出する2系統のトルクセンサと、検出した操舵トルクに基づき駆動される電動モータと、トルクセンサの異常検出手段とを備える。この電動パワーステアリング装置は、異常検出手段が異常を検出したときに、操舵輪回転角、モータ回転角、連結部材のばね定数等に基づき操舵トルクを算出する。そして、同装置は、その算出した操舵トルクが2系統のトルクサンサが検出した操舵トルクの何れに近いかを判定し、近いと判定した方のトルクセンサが検出した操舵トルクに基づき、電動モータを駆動する。
また、特許文献3は、タイヤ等の走行装置の異常を運転者が確実に認識できるようにする電動パワーステアリング装置を開示している。この電動パワーステアリング装置は、操舵トルク信号に対して高速フーリエ変換を施すことによりスペクトルデータを算出し、そのスペクトルデータに基づき、異常に起因するばね下共振等を検出することで異常の有無を判定する。そして、同装置は、異常ありと判定すると警告を発すると共に、モータ制御のための電流目標値の絶対値を小さくすることで操舵補助力を低減する。
実用新案登録2524450号公報 特開2004−224077号公報 特開2004−161073号公報
上述したように、トルクセンサの異常に備えて2系統のトルクセンサを有しつつ、操舵トルク値を推定することで、運転者にとって操舵性の良いものとするための工夫がされてきている。
そこで、本発明では、トルクセンサの異常が発生した場合であっても、操舵を補助するトルクが急変することを回避し、運転者に対してよりよい操舵性を供する電動パワーステアリング制御装置および電動パワーステアリング装置を提供する。
上記課題を解決するために、自動車の操舵軸の操舵トルクを検出する第1トルクセンサからの入力を受け付ける第1操舵トルク値入力部と、操舵軸の操舵トルクを検出する第2トルクセンサからの入力を受け付ける第2操舵トルク値入力部と、を備え、第1操舵トルク値入力部または第2操舵トルク値入力部に入力される操舵トルク値に基づいて、電動モータによる操舵の補助を制御する電動パワーステアリング制御装置において、操舵軸に連結された回転操作する操舵部材の操舵回転角と電動モータのモータ回転角に基づいて推定操舵トルク値を演算する推定操舵トルク演算部と、推定操舵トルク演算部で演算した推定操舵トルク値、第1操舵トルク値入力部に入力された第1操舵トルク値、および第2操舵トルク値入力部に入力された第2操舵トルク値のそれぞれから所定の周波数成分を出力するフィルタと、フィルタから出力された推定操舵トルク出力値、第1操舵トルク出力値、第2操舵トルク出力値の大小関係に基づいて第1トルクセンサまたは第2トルクセンサのいずれかに異常が発生していることを検出するトルクセンサ異常検出部と、を備える電動パワーステアリング制御装置が提供される。
これによれば、トルクセンサの異常が発生した場合であっても、操舵を補助するトルクが急変することを回避する電動パワーステアリング制御装置を提供することができる。
さらに、トルクセンサ異常検出部は、第1操舵トルク出力値と第2操舵トルク出力値が異なる場合において、第1操舵トルク出力値と推定操舵トルク出力値との第1差分と、第2操舵トルク出力値と推定操舵トルク出力値との第2差分を比較し、第1差分が大きい場合には第1トルクセンサにおいて異常が発生していると検出し、第2差分が大きい場合には第2トルクセンサにおいて異常が発生していると検出することを特徴としてもよい。
これによれば、異常のないトルクセンサの値を使用することできるので、トルクセンサの異常が発生した場合であっても、操舵を補助するトルクが急変することを回避することができる。
さらに、フィルタは、およそ2乃至3Hzの周波数よりおよそ10Hzの周波数を増幅することを特徴としてもよい。
これによれば、操舵トルク値の推定誤差の原因となる、運転者が切り返し時などに操舵部材に与える操舵周波数を増幅しないことで、高い精度で異常のないトルクセンサを判定することができる。
上記課題を解決するために、操舵軸と、その操舵軸に連結された回転操作する操舵部材と、操舵軸に連結された舵取機構と、操舵軸の一部に連結され、操舵部材の回転を補助する電動モータと、操舵軸の操舵トルクを検出する第1トルクセンサおよび第2トルクセンサと、操舵部材の操舵回転角を検出する操舵回転角検出部と、電動モータのモータ回転角を検出する電動モータ回転角検出部と、上記の電動パワーステアリング制御装置と、を備える電動パワーステアリング装置が提供される。
これによれば、トルクセンサの異常が発生した場合であっても、操舵を補助するトルクが急変することを回避する電動パワーステアリング装置を提供することができる。
上記課題を解決するために、自動車の操舵軸の操舵トルクを検出する2つのトルクセンサから得られる操舵トルク値に基づいて、電動モータによる操舵の補助を制御する電動パワーステアリング制御方法において、操舵軸に連結された回転操作する操舵部材の操舵回転角と電動モータのモータ回転角に基づいて推定操舵トルク値を演算し、推定操舵トルク値、2つのトルクセンサから得られる第1操舵トルク値および第2操舵トルク値のそれぞれから所定の周波数成分を出力し、出力された推定操舵トルク出力値、第1操舵トルク出力値、第2操舵トルク出力値の大小関係に基づいて2つのトルクセンサのいずれかに異常が発生していることを検出する、電動パワーステアリング制御方法が提供される。
これによれば、トルクセンサの異常が発生した場合であっても、操舵を補助するトルクが急変することを回避する電動パワーステアリング制御方法を提供することができる。
以上説明したように、本発明によれば、トルクセンサの異常が発生した場合であっても、操舵を補助するトルクが急変することを回避し、運転者に対してよりよい操舵性を供する電動パワーステアリング制御装置およびその制御方法、並びに電動パワーステアリング装置を提供することができる。
本発明に係る第一実施例の電動パワーステアリング制御装置および電動パワーステアリング装置を示すブロック図。 本発明に係る第一実施例の電動パワーステアリング制御装置おける制御方法を示すフローチャート。 本発明に係る第一実施例の電動パワーステアリング制御装置おけるフィルタ処理後のトルクセンサからの操舵トルク出力値と推定操舵トルク出力値との誤差を示すグラフ。 本発明に係る第一実施例の変形例の電動パワーステアリング制御装置(一部)を示すブロック図。
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る実施例について説明する。
<第一実施例>
図1は、本実施例における電動パワーステアリング制御装置50および該装置を含む電動パワーステアリング装置10のブロック図である。電動パワーステアリング制御装置50は、運転者により操作される自動車1の操舵部材(ステアリングホイール)12の操舵トルクに基づいてモータを制御することで操舵部材12の操舵補助をする制御装置である。また、電動パワーステアリング装置10は、電動パワーステアリング制御装置50を含むと共に、操舵軸11と、操舵軸11に連結され、運転者により回転操作される操舵部材12と、操舵軸11に連結され、操舵輪を駆動するピニオンギヤやラックバーなどを有する舵取機構13と、操舵軸11の一部に連結され、操舵部材12の回転を補助するために駆動する電動モータ14を備える。
さらに、電動パワーステアリング装置10は、操舵部材12の操舵回転角を検出する操舵回転角検出部15と、電動モータ14のモータ回転角を検出する電動モータ回転角検出部16と、操舵軸11のトーションバーなどを通していられる操舵トルクを検出する第1トルクセンサ17および第2トルクセンサ18とを備える。従って、電動パワーステアリング装置10は、電動パワーステアリング制御装置50への入力を提供するセンサ類や検出部と、電動パワーステアリング制御装置50からの出力を電動モータ14へ伝えて操舵を補助する操舵系の装置などから構成される。なお、電動パワーステアリング制御装置50は、電動パワーステアリング装置10の一部ではないが、自動車1の走行速度を検出し出力する車速情報出力部60から走行速度Spdを入力として受け付ける。
電動パワーステアリング制御装置50は、操舵軸11の操舵トルクを検出する2つのトルクセンサからそれぞれの操舵トルク値を受け付ける2つの操舵トルク値入力部を有する。即ち、電動パワーステアリング制御装置50は、第1トルクセンサ17が検出した操舵軸11の第1操舵トルク値T1を入力として受け付ける第1操舵トルク値入力部51と、第2トルクセンサ18が検出した操舵軸11の第2操舵トルク値T2を入力として受け付ける第2操舵トルク値入力部52とを備える。即ち、電動パワーステアリング制御装置50は、操舵軸11の操舵トルク値を2系統のセンサを介して、第1操舵トルク値入力部51および第2操舵トルク値入力部52に入力される操舵トルク値に基づいて、電動モータ14による操舵の補助を制御する。
また、電動パワーステアリング制御装置50は、操舵回転角検出部15を介して得る操舵軸11に連結され運転者が回転操作する操舵部材12の操舵回転角θhと、電動モータ回転角検出部16を介して得る電動モータ14のモータ回転角θmに基づいて、推定操舵トルク値Testを演算する推定操舵トルク演算部53を備える。推定操舵トルク演算部53における操舵トルクの推定方法は、特に限定されることなく、いかなる方法であってもよい。例えば、以下の式(1)を使用して、操舵トルク値を推定することができる。
一般に、操舵トルクの推定値を求めるに当たり、操舵回転角とモータ回転角を使用してフックの法則から操舵トルク値を推定することが行われている。
est=K(θh−nθm−θo) ・・・ (1)
ここで、Testは推定操舵トルク値、Kはトーションバーなどのバネ係数、θhは操舵部材12の操舵回転角、θmは電動モータ14のモータ回転角、θoはオフセット、nはモータ回転角とトーションバー下側角間のギヤ比である。なお、オフセットθoは、トルクセンサ17/18の出力がゼロの時に、推定操舵トルク値Testがゼロとなるようにするとよい。
また、電動パワーステアリング制御装置50は、推定操舵トルク演算部53で演算した推定操舵トルク値Test、第1操舵トルク値入力部51に入力された第1操舵トルク値T1、および第2操舵トルク値入力部52に入力された第2操舵トルク値T2のそれぞれを入力として受け付けるフィルタ54を備える。フィルタ54は、入力された操舵トルク値から所定の周波数成分を出力する。所定の周波数成分とは、その目的に応じて様々な周波数成分が考えられる。例えば、トルクセンサの異常の中で断線や短絡といった比較的早い故障モードに対応しようとする場合、操舵トルク値の内高い周波数成分を取り出すハイパスフィルタを用いると有効である。また、トルクセンサの異常の中で回路内の抵抗値が変化するなど比較的遅い故障モードに対応しようとする場合、操舵トルク値の内低い周波数成分を取り出すローパスフィルタを用いると有効である。
また、運転者の操作によって生ずる操舵周波数であるおよそ2〜3Hzの帯域をノイズとして感知しないようにするために、その帯域の周波数成分を抑えて出力するバンドパスフィルタを用いると有効である。特に、フィルタ54は、およそ2乃至3Hzの周波数よりおよそ10Hzの周波数を増幅することが好ましい。2乃至3Hzの周波数成分に比べて10Hz前後の周波数成分またはそれ以上の周波数成分をより増幅することで、操舵軸11に発生する操舵トルク値の必要な周波数成分のみを取り出すことができる。これによれば、操舵トルク値の推定誤差の原因となる、運転者が切り返し時などに操舵部材に与える操舵周波数を増幅しないことで、高い精度で異常のないトルクセンサを判定することができる。
また、電動パワーステアリング制御装置50は、さらにトルクセンサ異常検出部55を備える。トルクセンサ異常検出部55は、フィルタ54から出力された推定操舵トルク出力値TOest、第1操舵トルク出力値TO1、および第2操舵トルク出力値TO2の大小関係に基づいて、第1トルクセンサ17または第2トルクセンサ18のいずれかに異常が発生していることを検出する。推定操舵トルク出力値TOest、第1操舵トルク出力値TO1、第2操舵トルク出力値TO2の3つの出力値は、正常時には3出力値ともほぼ近い値を示すこととなるが、2つのトルクセンサの内一方に異常が発生した場合には、第1操舵トルク出力値TO1または第2操舵トルク出力値TO2のいずれかが、他の2つの出力値と離れた値を示すことになる。従って、3つの出力値の大小関係を検討して、推定操舵トルク出力値TOestと近い値を示す方のトルクセンサは正常であると判断できる。トルクセンサ異常検出部55は、トルクセンサの異常を検出した場合、正常な方のトルクセンサの操舵トルク値を、指令トルク算出部56に対して入力できるように切替信号を送出する。
指令トルク算出部56は、車速情報出力部60が出力する自動車1の走行速度Spdと、正常なトルクセンサが出力する操舵トルク値T1またはT2に基づいて、電動モータ14に対する指令トルク値を算出し、モータ制御部57に出力する。指令トルク算出部56による指令トルク値の算出方法は、様々な方法が考えられる。例えば、指令トルク算出部56は、走行速度Spdと操舵トルク値T1またはT2に対応したトルク補助力を駆動できる電流値を保持し、走行速度Spdを車速情報出力部60から取得し、操舵トルク値T1またはT2をトルクセンサから取得した時に、これらに対応した電流値を指令トルク値として出力してもよい。モータ制御部57は、その指令トルク値に基づき、操舵部材12の操舵を補助する電動モータ14の駆動を制御し、運転者に対して操舵補助を行う。
上述したように、かかる構成によれば、2系統あるトルクセンサの1つに異常が発生した場合であっても、フィルタ処理後の出力値により判断することで正常な方のトルクセンサの操舵トルク値を選択できるので、操舵を補助するトルクが急変することを回避する電動パワーステアリング制御装置50を提供することができる。
図2を参照し、電動パワーステアリング制御装置50の制御方法についてさらに詳しく説明する。図2は、電動パワーステアリング制御装置50の作用を示すフローチャートである。なお、フローチャートにおけるステップはSと省略して記載する。第1トルクセンサ17と第2トルクセンサ18は操舵トルクを、操舵回転角検出部15は操舵部材12の操舵回転角θhを、電動モータ回転角検出部16は電動モータ14のモータ回転角θmを、定常的に検出している。
まず、電動パワーステアリング制御装置50は、S100において、電動パワーステアリング装置10から必要な情報を読み込む。即ち、第1操舵トルク値入力部51は第1トルクセンサ17から第1操舵トルク値T1を、第2操舵トルク値入力部52は第2トルクセンサ18から第2操舵トルク値T2を読み込む。また、推定操舵トルク演算部53は、操舵回転角検出部15から操舵回転角θhを、電動モータ回転角検出部16からモータ回転角θmを、それぞれ読み込む。そして、推定操舵トルク演算部53は、S102において、上述したような方法で推定操舵トルク値Testを演算して算出する。
以前のステップで得られた第1操舵トルク値T1、第2操舵トルク値T2、推定操舵トルク値Testは、S104において、時系列データとしてフィルタ54に入力されて、フィルタ54の特性に応じた周波数成分が増幅されて出力される。即ち、第1操舵トルク値T1は第1操舵トルク出力値TO1として、第2操舵トルク値T2は第2操舵トルク出力値TO2として、推定操舵トルク値Testは推定操舵トルク出力値TOestとしてフィルタ処理された後、出力される。
トルクセンサ異常検出部55は、S106において、前ステップで出力された第1操舵トルク出力値TO1と第2操舵トルク出力値TO2を比較して、2つの値が異なるか否かを検出する。2つの値が異ならない場合は、第1トルクセンサ17および第2トルクセンサ18のいずれも異常が発生していないと判断し、特に何も行わない(RETURNされる)。
S106において第1操舵トルク出力値TO1と第2操舵トルク出力値TO2が異なる場合、トルクセンサ異常検出部55は、第1トルクセンサ17および第2トルクセンサ18のいずれかで異常が発生していると判断し、以下のステップを行う。トルクセンサ異常検出部55は、S108において、第1操舵トルク出力値TO1と推定操舵トルク出力値TOestとの差分(第1差分)と、第2操舵トルク出力値TO2と推定操舵トルク出力値TOestとの差分(第2差分)の大小関係を比較する。その結果、前者の差分(第1差分)の方が後者の差分(第2差分)に比べて大きい場合、即ち第1トルクセンサ17からの操舵トルク値の方が推定操舵トルク出力値TOestからより大きく離れた場合、トルクセンサ異常検出部55は、S110において、第1トルクセンサ17の方で異常が発生していると検出する。そして、トルクセンサ異常検出部55は、異常として検出されなかった第2トルクセンサ18からの操舵トルク値である第2操舵トルク値T2に基づいて制御を行うべく、切替信号を発する。
また、上記は、自動車1の操舵軸11の操舵トルクを検出する2つのトルクセンサから得られる操舵トルク値に基づいて、電動モータ14による操舵の補助を制御する電動パワーステアリング制御方法を述べている。この電動パワーステアリング制御方法は、操舵軸11に連結された回転操作する操舵部材12の操舵回転角θhと電動モータ14のモータ回転角θmに基づいて推定操舵トルク値Testを演算する。次に、この電動パワーステアリング制御方法は、推定操舵トルク値Test、2つのトルクセンサ17/18から得られる第1操舵トルク値T1および第2操舵トルク値T2のそれぞれからフィルタを介して所定の周波数成分を出力する。そして、電動パワーステアリング制御方法は、出力された推定操舵トルク出力値TOest、第1操舵トルク出力値TO1、第2操舵トルク出力値TO2の大小関係に基づいて2つのトルクセンサのいずれかに異常が発生していることを検出する。
ここで、図3を参照し、差分について説明する。図3は、時間が5秒の時に第1トルクセンサ17に異常が発生した場合の、フィルタ処理後のトルクセンサからの操舵トルク出力値(TO1/TO2)と推定操舵トルク出力値TOestとの誤差を示す。なお、本図におけるフィルタは、上述したフィルタ54と同じフィルタである。異常が発生していない第2トルクセンサ18からのフィルタ処理後の出力値である第2操舵トルク出力値TO2と推定操舵トルク出力値TOestとの誤差(第2差分)は、時間が5.0〜5.1秒の間において、その前後の傾向と同じ±10Nmの間に留まっている。一方、異常が発生した第1トルクセンサ17からのフィルタ処理後の出力値である第1操舵トルク出力値TO1と推定操舵トルク出力値TOestとの誤差(第1差分)は、時間が5.0〜5.1秒の間において、その前後の傾向とは明らかに異なり、大きくなっていることが分かる。このように、フィルタ処理後の出力値から得られる第1差分と第2差分とを比較することでその違いが顕著に明白となり、いずれのトルクセンサに異常が発生したかが正確に検出できる。
S108において第1差分と第2差分を比較した結果、第2差分の方が大きい場合、即ち第2トルクセンサ18からの操舵トルク値の方が推定操舵トルク出力値TOestからより大きく離れた場合、トルクセンサ異常検出部55は、S112において、第2トルクセンサ18の方で異常が発生していると検出する。そして、トルクセンサ異常検出部55は、異常として検出されなかった第1トルクセンサ17からの操舵トルク値である第1操舵トルク値T1に基づいて制御を行うべく、切替信号を発する。
このようにすることで、2系統あるトルクセンサの内、異常のないトルクセンサの値を使用して制御できるので、トルクセンサの異常が発生した場合であっても、操舵を補助するトルクが急変することを回避することが可能となる。
<第一実施例の変形例>
図4を参照して、本実施例の変形例を説明する。図4は、電動パワーステアリング制御装置50’の一部を示す。電動パワーステアリング制御装置50’は、上述の電動パワーステアリング制御装置50とは、フィルタとトルクセンサ異常検出部において異なる。電動パワーステアリング制御装置50’におけるフィルタは、2種類のフィルタ、即ちバンドパスフィルタ54Baとローパスフィルタ54Loを備える。フィルタがその目的に応じて様々な周波数成分を取り出す(または抑制する)ことは上述した通りであるが、本変形例のように2つの(または2つ以上の)フィルタを組み合わせて、様々な出力値を得てもよい。
電動パワーステアリング制御装置50’は、バンドパスフィルタ54Baから第1操舵トルク出力値TO1Ba、第2操舵トルク出力値TO2Ba、推定操舵トルク出力値TOestBaを得て、トルクセンサ異常検出部55’内の第1故障判別部55Baでその目的に適合した故障判別を行う。また、電動パワーステアリング制御装置50’は、ローパスフィルタ54Loから第1操舵トルク出力値TO1Lo、第2操舵トルク出力値TO2Lo、推定操舵トルク出力値TOestLoを得て、トルクセンサ異常検出部55’内の第2故障判別部55Loで、第1故障判別部とは異なる目的に適合した故障判別を行う。このようにして、1つの電動パワーステアリング制御装置において、様々な故障モードに対応した異常検出を行うことが可能となる。
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
1 自動車
10 電動パワーステアリング装置
11 操舵軸
12 操舵部材
13 舵取機構
14 電動モータ
15 操舵回転角検出部
16 電動モータ回転角検出部
17 第1トルクセンサ
18 第2トルクセンサ
50 電動パワーステアリング制御装置
51 第1操舵トルク値入力部
52 第2操舵トルク値入力部
53 推定操舵トルク演算部
54 フィルタ
55 トルクセンサ異常検出部
56 指令トルク算出部
57 モータ制御部
60 車速情報出力部
θh 操舵回転角
θm モータ回転角
θo オフセット
est 推定操舵トルク値
T1 第1操舵トルク値
T2 第2操舵トルク値
TOest 推定操舵トルク出力値
TO1 第1操舵トルク出力値
TO2 第2操舵トルク出力値

Claims (5)

  1. 自動車の操舵軸の操舵トルクを検出する第1トルクセンサからの入力を受け付ける第1操舵トルク値入力部と、前記操舵軸の操舵トルクを検出する第2トルクセンサからの入力を受け付ける第2操舵トルク値入力部と、を備え、前記第1操舵トルク値入力部または前記第2操舵トルク値入力部に入力される操舵トルク値に基づいて、電動モータによる操舵の補助を制御する電動パワーステアリング制御装置において、
    前記操舵軸に連結された回転操作する操舵部材の操舵回転角と前記電動モータのモータ回転角に基づいて推定操舵トルク値を演算する推定操舵トルク演算部と、
    前記推定操舵トルク演算部で演算した前記推定操舵トルク値、前記第1操舵トルク値入力部に入力された第1操舵トルク値、および前記第2操舵トルク値入力部に入力された第2操舵トルク値のそれぞれから所定の周波数成分を出力するフィルタと、
    前記フィルタから出力された推定操舵トルク出力値、第1操舵トルク出力値、第2操舵トルク出力値の大小関係に基づいて前記第1トルクセンサまたは前記第2トルクセンサのいずれかに異常が発生していることを検出するトルクセンサ異常検出部と、
    を備える電動パワーステアリング制御装置。
  2. 前記トルクセンサ異常検出部は、前記第1操舵トルク出力値と前記第2操舵トルク出力値が異なる場合において、前記第1操舵トルク出力値と前記推定操舵トルク出力値との第1差分と、前記第2操舵トルク出力値と前記推定操舵トルク出力値との第2差分を比較し、前記第1差分が大きい場合には前記第1トルクセンサにおいて異常が発生していると検出し、前記第2差分が大きい場合には前記第2トルクセンサにおいて異常が発生していると検出することを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  3. 前記フィルタは、ほぼ2乃至3Hzの周波数よりほぼ10Hzの周波数を増幅することを特徴とする請求項1または2に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  4. 操舵軸と、
    前記操舵軸に連結された回転操作する操舵部材と、
    前記操舵軸に連結された舵取機構と、
    前記操舵軸の一部に連結され、前記操舵部材の回転を補助する電動モータと、
    前記操舵軸の操舵トルクを検出する第1トルクセンサおよび第2トルクセンサと、
    前記操舵部材の操舵回転角を検出する操舵回転角検出部と、
    前記電動モータのモータ回転角を検出する電動モータ回転角検出部と、
    請求項1乃至3のいずれかに記載する電動パワーステアリング制御装置と、
    を備える電動パワーステアリング装置。
  5. 自動車の操舵軸の操舵トルクを検出する2つのトルクセンサから得られる操舵トルク値に基づいて、電動モータによる操舵の補助を制御する電動パワーステアリング制御方法において、
    前記操舵軸に連結された回転操作する操舵部材の操舵回転角と前記電動モータのモータ回転角に基づいて推定操舵トルク値を演算し、
    前記推定操舵トルク値、前記2つのトルクセンサから得られる第1操舵トルク値および第2操舵トルク値のそれぞれから所定の周波数成分を出力し、
    出力された推定操舵トルク出力値、第1操舵トルク出力値、第2操舵トルク出力値の大小関係に基づいて前記2つのトルクセンサのいずれかに異常が発生していることを検出する、
    電動パワーステアリング制御方法。
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