JP2015092888A - 補助具及び超音波計測装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】補助具50は、皮膚に当接した状態で、超音波プローブ16の差し込み及び取り外しが可能な形状を有する。検出位置案内部53は、超音波プローブ16が差し込まれたときの超音波プローブ16の位置を示す。また、補助具50は、超音波計測範囲に重なるようにして赤色光を照射する第1発光部54および近赤外光を照射する第2発光部55と、生体4の皮下からの当該赤色光および近赤外光の反射光を受光する受光部56とを備える。受光した反射光の強度から超音波計測範囲に計測対象とする組織を検出し、検出されたことを報知部59で報知する。
【選択図】図2
Description
例えば、動脈硬化の指標となる頸動脈のIMT(Intima Media Thickness:内膜中膜複合体厚)を計測することもその1つである。
頸動脈の測定では頸動脈を見つけ、測定ポイントを適切に決定しなければならない。通常は、オペレーターが医学的知識に基づいて計測対象とする頸動脈のおおよその位置に超音波プローブを当て、モニターに表示されるBモード画像を見ながら測定対象とする頸動脈を詳細に探し出し、探し出した頸動脈を計測ポイントとして手動で設定する。こうした超音波プローブを当てる適切な位置や姿勢を速やかに見つける操作には熟練が必要とされる。近年では、こうした準備操作を補助する機能が考案されるようになった。例えば、特許文献1には、超音波ビームの反射波の受信信号強度を利用して自動で血管を検出する方法が開示されている。
特に、計測対象組織が血管である場合、発光部と受光部とが血管方向に沿って配置されると計測光が血管内をより長く伝搬してから受光部に至るので、より精度良く計測対象組織を検知できる。そして、血管を対象とする超音波計測では、例えば血管の断面(血管の走行方向と直交する断面)を計測するので、計測対象組織の検出にとってもその後に続く超音波計測にとっても都合がよい。
図1は、本実施形態における超音波計測装置10のシステム構成例を示す図である。超音波計測装置10は、生体4の内部の所定の計測対象組織を超音波計測して生体情報を得るための装置である。
本実施形態における計測対象組織は、血管(より具体的には動脈)とするが、それ以外の組織であってもよい。また、計測する生体情報は適宜設定可能である。例えば、血管径や、動脈硬化指標値、弾性指標値、血圧、血管年齢、IMT(Intima Media Thickness:血管の内膜中膜複合体厚)などである。
本実施形態の案内部52は、本体ケース51の上方と側方に開口し、側方の開口部を差込口52aとして本体ケース51の長手方向側からケース略中央に向けて超音波プローブ16をスライドさせて差し込み、突き当たり部52bに突き当てて位置決めを完了するようにデザインされている。本実施形態の本体ケース51は上面視矩形をなしており、長手方向の一端側側面から長手方向に沿って案内部52が設けられている。従って、当該案内部52に超音波プローブ16を差し込むと、超音波プローブ16の超音波素子列17は本体ケース51の長手方向に沿うこととなる。
補助具50の下面を生体4の皮膚に軽く当て、第1発光部54および第2発光部55から計測光を皮下へ向けて照射すると、皮下にある組織に応じた反射光を受光部56で計測することができる。
血管6とその周辺組織について着目すれば、血管6による反射光の変動率(受光強度の変動率)は、血管6の周辺組織による反射光の変動率よりも大きいことになる。つまり、反射光の変動率により、受光部56で受光している反射光が血管6によるものなのか周辺組織によるものであるか、言い換えれば、その時点で超音波プローブ16を当てている位置の皮下に血管6があるかを判定することができる。
図4に示すように、オペレーターは先ず、補助具50で計測対象組織を探す。具体的には、電源スイッチ57を操作して電源をONにして、補助具50を計測対象組織があると思われる大体の位置の生体4へ当てる。電源がONになると、補助具50は第1発光部54および第2発光部55から計測対象組織検出用に計測光の照射を開始し、受光部56による受光結果に基づく計測対象組織の存在の検出判定を開始する。そして、レベルメーター58で、計測対象組織の存在の確からしさを示す検出判定パラメーター値の表示を開始する。オペレーターはレベルメーター58がより大きい値を示す位置を探るようにして補助具50を皮膚の上を移動させて計測対象組織を探る。
図8は、本実施形態の補助具50の機能構成例を示すブロック図である。
補助具50は、操作入力部100と、計測光照射部110と、計測光受光部112と、報知出力部114と、処理部200と、記憶部500とを備える。
なお、これらの制御部の一部または全部を電子回路等のハードウェアで実現する場合には、当該プログラムの該当部分を省略することができる。
次に、補助具50の動作について説明する。
図9は、補助具50による計測対象組織の存在検出に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。
処理部200は、先ず、計測対象組織の検出量の発光パターン(例えば、常時点灯状態)で第1発光部54および第2発光部55の発光を開始する(ステップS2)。そして、受光部56による受光結果に基づいて検出判定パラメーター値530の逐次算出を開始し(ステップS4)、レベルメーター58による検出判定パラメーター値530のレベル表示を開始する(ステップS6)。
オペレーターは、第1発光部54の発光を確認して、皮下に計測対象組織(本実施形態では血管6,より具体的には動脈)が位置していそうな大体の皮膚に補助具50を当てて計測対象組織の探索を始める(図4参照)。
オペレーターは、報知部59の発光を確認すると、案内部52へ超音波プローブ16を差し込み、超音波計測を実施する(図5〜図7参照)。
更に、第1発光部54が発する光の一部を外部に漏らす構造部(例えば、スリットや導光部材)を設けて、第1発光部54の発光パターンを計測時と違えることで報知部59およびステップS10の代用とするならば、報知部59をも省略できる。
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に実現されるが補助具の外形が異なる。また、第1実施形態では先ず補助具50を単独で使用して、計測対象組織の存在を検出した後に超音波プローブ16を案内部52へ差し込んだ。本実施形態でも同様の使用方法は可能ではあるが、最初から超音波プローブ16を案内部52に差し込んだ状態で使用することを推奨・想定している点で異なる。なお、以降では第1実施形態との差異について主に述べることとし、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与して重複する説明は省略する。
より具体的には、本実施形態における本体ケース51Bは、超音波プローブ16の上を跨ぐ天板部51cと、当該天板部51cの両端から超音波プローブ16の側面に沿って下方へ延設された2本の脚部51d,51eとを有する。天板部51cと、2本の脚部51d,51eとで囲われた空間が本実施形態における案内部52となる。
すなわち、2本の脚部51d,51eの間に超音波プローブ16を差し込み、更に信号ケーブル18の根元を突き当たり部52bに突き当てるまでスライドさせると、第1発光部54及び第2発光部55と受光部56とを結ぶ直線は、差し込まれた超音波プローブ16の超音波素子列の中間部で直交または略直交するように交差する。
次に、本発明を適用した第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態または第2実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し重複する説明は省略するものとする。
次に、本発明を適用した第4実施形態について説明する。なお、第1実施形態〜第3実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し重複する説明は省略するものとする。
補助具50Dは、全体としては略円板状をしており、生体4の皮膚面に置くか貼り付けるかして使用される。補助具50Dは、外側フレーム部80とその内側壁に凹凸嵌合し、外側フレーム部80の内周回りに回転自在な内側フレーム部82とを有する。内側フレーム部82の中央には案内部52が設けられている。
Claims (8)
- 超音波計測する超音波プローブの計測位置を決めるための補助具であって、
前記超音波プローブを差し込むための差し込み部と、
前記超音波プローブが計測を行うための位置を示す案内部と、
を備えた補助具。 - 前記差し込み部は、
前記超音波プローブを差し込むための差込口と、
前記差込口に差し込んだ前記超音波プローブが突き当たる突き当たり部と、
を備え、
前記案内部は、前記超音波プローブが前記突き当たり部に突き当たった状態での位置を示す、
請求項1に記載の補助具。 - 光学計測によって計測対象組織を検出するための計測光の生体内の伝搬範囲が、差し込まれた前記超音波プローブの超音波計測範囲と重なるように設けられた前記計測光の発光部および受光部と、
前記受光部の受光結果に基づいて前記計測対象組織を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果を報知する報知部と、
を更に備えた請求項1又は2に記載の補助具。 - 前記発光部と前記受光部との間に前記超音波プローブの超音波素子列が配置された、
請求項3に記載の補助具。 - 前記発光部および前記受光部は、両者を通る直線が、差し込まれた前記超音波プローブの前記超音波素子列に交差する位置関係となるように設けられている、
請求項4に記載の補助具。 - 環状の外側フレーム部と、
前記外側フレーム部の内周に沿って回転可能であり、前記超音波プローブを差し込み可能な形状を有する内側フレーム部と、
を備えた請求項1に記載の補助具。 - 差し込まれた前記超音波プローブの側面に開口し、当該超音波プローブの差し込みに伴って音響インピーダンス整合用媒体の一部を排出する排出路を、
更に備えた請求項1〜6の何れか一項に記載の補助具。 - 超音波計測に用いる超音波プローブと、前記超音波プローブの計測位置を決めるための補助具と、を備えた超音波計測装置であって、
前記補助具は、
前記超音波プローブを差し込むための差し込み部と、
前記超音波プローブが計測を行うための位置を示す案内部と、
を有する、
超音波計測装置。
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