JP2015091162A - 極低温ケーブルの終端接続部 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】極低温ケーブルの終端接続部は、極低温ケーブルの端末部と、導体引出部と、冷媒槽と、真空槽と、冷媒槽と真空槽とを軸方向に連結して支持する支持部と、を備える。支持部は、冷媒槽の軸方向一端側と真空槽の軸方向一端側を連結する複数の固定シャフトを含む。冷媒槽は、固定シャフトを挿通する固定シャフト挿通孔が形成された第1のフランジ部を有し、真空槽は、固定シャフト挿通孔に対向する位置に固定シャフト係止部を有し、固定シャフトの軸方向一端側が固定シャフト係止部に固定されるとともに、軸方向他端側がシャフト挿通孔を貫通して第1のフランジ部に固定される。
【選択図】図1
Description
超電導ケーブルは、断熱管内に一心又は複数心のケーブルコアが収容された構造を有する。ケーブルコアは、例えば中心から順に、フォーマ、超電導導体層、電気絶縁層、ケーブルシールド層、及び保護層等を有する。断熱管は、ケーブルコアを収容し内部に冷媒(例えば液体窒素)が充填される内管(以下「断熱内管」)と、断熱内管の外周を覆う外管(以下「断熱外管」)を有する。断熱内管と断熱外管の間は、断熱のために真空状態とされる。
前記極低温ケーブルの導体に接続され、電流を外部に引き出す導体引出部と、
前記極低温ケーブルの端末部を収容し、運転時に冷媒が導入される冷媒槽と、
前記冷媒槽を収容し、運転時に真空状態とされる真空槽と、
前記冷媒槽と前記真空槽とを軸方向に連結して支持する支持部と、を備え、
前記支持部は、前記冷媒槽の軸方向一端側と前記真空槽の軸方向一端側を連結する複数の固定シャフトを含み、
前記冷媒槽は、前記固定シャフトを挿通する固定シャフト挿通孔が形成された第1のフランジ部を有し、
前記真空槽は、前記固定シャフト挿通孔に対向する位置に固定シャフト係止部を有し、
前記固定シャフトの軸方向一端側が前記固定シャフト係止部に固定されるとともに、軸方向他端側が前記シャフト挿通孔を貫通して前記第1のフランジ部に固定されることを特徴とする。
図1は、本発明の一実施の形態に係る終端接続部1を示す図である。説明の便宜上、極低温ケーブル10が導入される側を後端側(図1では右側)、反対側を先端側(図1では左側)として説明する。
断熱内管121は、ケーブルコア11を収容し、運転時には冷媒(例えば液体窒素)が充填される。これにより、超電導導体層112は、超電導状態に維持される。断熱内管121と断熱外管122の間は、断熱のために、運転時に真空状態に保持される。
冷媒槽21は、例えば中空円筒形状を有し、極低温ケーブル10の端末部を収容する。冷媒槽21は、導体引出部30を導入する導体引出口21A及びシールド通電部40を導入するシールド引出口21Bを有する。
冷媒槽21の導体引出口21A及びシールド引出口21Bが真空槽22の真空槽本体部22Aに収容されるので、熱伝達経路となる導体引出部30、シールド通電部40、及び測定用配管61は真空槽本体部22Aの内部まで導入される。熱侵入を低減するためには熱伝達経路長を確保する必要があるが、冷媒槽21の導体引出口21A及びシールド引出口21Bが真空槽22の真空槽本体部22Aに収容される分、温度勾配部による熱伝達経路長を確保しやすくなるので、第1の筒状部22B及び第2の筒状部22Cの高さを低く抑えることができる。したがって、終端接続部1の小型化を図ることができる。
ポリマー套管51は、絶縁筒51aと、ポリマー被覆体51bと、を有する。絶縁筒51aは、機械的強度の高いFRP(繊維強化プラスチック)で構成される。ポリマー被覆体51bは、電気絶縁性能に優れる材料、例えばシリコーンポリマー(シリコーンゴム)などの高分子材料で構成される。ポリマー被覆体51bは、絶縁筒51aの外周に設けられており、ポリマー被覆体51bの外周面には、複数個の傘状の襞部が長手方向に離間して形成される。ポリマー套管51の内部(絶縁筒51aの内部)は中空となっている。
なお、固定シャフト71の数は3本に限定されず、複数であればよい。例えば冷媒槽21と真空槽22を2本の固定シャフト71で連結する場合は、他方に対して180°回転した位置に配置するのが好ましい。また、冷媒槽21の軸周りの回転を防止する観点からは、固定シャフト71を3本以上で構成するのが好ましい。
固定シャフト係止部221aは、真空漏れが生じるのを防止するためには、貫通していないことが好ましい。固定シャフト係止部221aを貫通させない場合、真空漏れを考慮する必要がないためシール部材等を設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。なお、シール部材等により適切な真空漏れ対策を施す場合、固定シャフト71は固定シャフト係止部221aを貫通させてもよい。
冷媒槽21は、固定シャフト71を挿通する固定シャフト挿通孔211bが形成された先端側フランジ211a(第1のフランジ部)を有し、真空槽22は、固定シャフト挿通孔211bに対向する位置に固定シャフト係止部221aを有する。そして、固定シャフト71の先端部(軸方向一端側)が固定シャフト係止部221aに固定されるとともに、後端部(軸方向他端側)が固定シャフト挿通孔211bを貫通して先端側フランジ211aに固定される。
例えば、冷媒槽21が軸方向に熱収縮した場合は、固定シャフト71の軸方向に引張力が加わる虞があるが、固定シャフト71の引張強度はせん断強度よりも大きいため、破損する虞は極めて小さい。本実施の形態のように、冷媒槽21の後端部212が軸方向に移動可能な場合は、後端部212の移動によって冷媒槽21の軸方向への熱収縮が吸収されるので、冷媒槽21と真空槽22との収縮量の差を吸収することができる。
なお、摺動シャフト72の数は3本に限定されず、複数であればよい。例えば冷媒槽21と真空槽22を2本の摺動シャフト72で連結する場合は、他方に対して180°回転した位置に配置するのが好ましい。また、冷媒槽21の軸周りの回転を防止する観点からは、摺動シャフト72を3本以上で構成するのが好ましい。
摺動シャフト係止部222aは、真空漏れが生じるのを防止するためには、貫通していないことが好ましい。摺動シャフト係止部222aを貫通させない場合、真空漏れを考慮する必要がないためシール部材等を設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。なお、シール部材等により適切な真空漏れ対策を施す場合、摺動シャフト72は摺動シャフト係止部222aを貫通させてもよい。
冷媒槽21は、摺動シャフト72を挿通する摺動シャフト挿通孔212bが形成された後端側フランジ212a(第2のフランジ部)を有し、真空槽22は、摺動シャフト挿通孔212bに対向する位置に摺動シャフト係止部222aを有する。そして、摺動シャフト72の後端部(軸方向他端側)が摺動シャフト係止部222aに固定されるとともに、先端部(軸方向一端側)が摺動シャフト挿通孔212bを貫通して後端側フランジ212aに摺動可能に固定される。
例えば、終端接続部1は、冷媒槽21と真空槽22の固定シャフト71による連結構造を、実施の形態で説明したように先端側に有していてもよいし、後端側に有していてもよい。固定シャフト71による連結構造を後端側に設ける場合は、先端側に摺動シャフト72による連結構造が設けられることになる。また、終端接続部1は、摺動シャフト72による連結構造を備えていなくてもよい。
10 極低温ケーブル
11 ケーブルコア
111 フォーマ
112 超電導導体層
113 電気絶縁層
114 ケーブルシールド層
115 保護層
12 断熱管
121 断熱内管
122 断熱外管
13 導体接続端子
14 シールド接続端子
15 電界緩和層
20 低温容器
21 冷媒槽
21A 導体引出口
21B シールド引出口
211 先端部
211a 先端側フランジ(第1のフランジ部)
211b 固定シャフト挿通孔
212 後端部
212a 後端側フランジ(第2のフランジ部)
212b 摺動シャフト挿通孔
22 真空槽
22A 真空槽本体部
22B 筒状部
22C 筒状部
221 先端部
221a 固定シャフト係止部
222 後端部
222a 摺動シャフト係止部
30 導体引出部
40 シールド通電部
50 碍管
51 ポリマー套管
51a 絶縁筒
51b ポリマー被覆体
52 遮へい金具
52a 円筒部
52b フランジ部
61 測定用配管
62 絶縁スペーサー
63 蓋
71、71A〜71C 固定シャフト
72、72A〜72C 摺動シャフト
73 固定部材
74 抜け落ち防止部材
Claims (7)
- 極低温ケーブルの端末部と、
前記極低温ケーブルの導体に接続され、電流を外部に引き出す導体引出部と、
前記極低温ケーブルの端末部を収容し、運転時に冷媒が導入される冷媒槽と、
前記冷媒槽を収容し、運転時に真空状態とされる真空槽と、
前記冷媒槽と前記真空槽とを軸方向に連結して支持する支持部と、を備え、
前記支持部は、前記冷媒槽の軸方向一端側と前記真空槽の軸方向一端側を連結する複数の固定シャフトを含み、
前記冷媒槽は、前記固定シャフトを挿通する固定シャフト挿通孔が形成された第1のフランジ部を有し、
前記真空槽は、前記固定シャフト挿通孔に対向する位置に固定シャフト係止部を有し、
前記固定シャフトの軸方向一端側が前記固定シャフト係止部に固定されるとともに、軸方向他端側が前記シャフト挿通孔を貫通して前記第1のフランジ部に固定されることを特徴とする極低温ケーブルの終端接続部。 - 前記固定シャフトの軸方向一端側が、前記真空槽を貫通せずに前記固定シャフト係止部に固定されることを特徴とする請求項1に記載の極低温ケーブルの終端接続部。
- 前記固定シャフトは、繊維強化プラスチックで構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の極低温ケーブルの終端接続部。
- 前記支持部は、前記冷媒槽の軸方向他端側と前記真空槽の軸方向他端側を連結する摺動シャフトを含み、
前記冷媒槽は、前記摺動シャフトを挿通する摺動シャフト挿通孔が形成された第2のフランジ部を有し、
前記真空槽は、前記摺動シャフト挿通孔に対向する位置に摺動シャフト係止部を有し、
前記摺動シャフトの軸方向他端側が前記摺動シャフト係止部に固定されるとともに、軸方向一端側が前記摺動シャフト挿通孔を貫通して前記第2のフランジ部に摺動可能に固定されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の極低温ケーブルの終端接続部。 - 前記摺動シャフトの端部に抜け落ち防止部材を有することを特徴とする請求項4に記載の極低温ケーブルの終端接続部。
- 前記摺動シャフトの軸方向他端部が、前記真空槽を貫通せずに前記摺動シャフト係止部に固定されることを特徴とする請求項4又は5に記載の極低温ケーブルの終端接続部。
- 前記摺動シャフトは、繊維強化プラスチックで構成されることを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載の極低温ケーブルの終端接続部。
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