JP2015090220A - 太陽熱集熱管及びその製造方法 - Google Patents

太陽熱集熱管及びその製造方法 Download PDF

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覚央 松戸
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Abstract

【課題】フランジと内管との溶接部分の溶接強度のバラツキを低減させた太陽熱集熱管及びその製造方法を提供する。【解決手段】フランジ6は、熱媒体流通管3の外径よりも大きな直径の穴11を有する円環状部分12と、円環状部分12の厚さよりも薄い厚さを有する筒状部分13とを備えている。筒状部分13は、一方の端部13aが穴11に沿って円環状部分12に接続され、他端である先端部分13bに向かって内径が低下する形状を有している。筒状部分13の先端部分13bが熱媒体流通管3の外表面に接触する接触部分14が構成され、接触部分14に沿ってレーザー溶接が施されることにより、フランジ6と熱媒体流通管3とが固定されている。【選択図】図1

Description

この発明は、太陽熱集熱管及びその製造方法に係り、特に、トラフ式の太陽熱集熱装置に用いられる太陽熱集熱管及びその製造方法に関する。
放物面を有する集光手段を用いて太陽光を太陽熱集熱管に集光し、太陽熱集熱管の内管を流通する熱媒体を加熱するトラフ式の太陽熱集熱装置が知られている。この太陽熱集熱装置に用いられる太陽熱集熱管は、太陽光を効率良く熱に変換して熱損失を少なくするために、内管と外管とからなる二重管構造とし、内管と外管との間を真空状態にすることで断熱している。
このような従来の太陽熱集熱管が特許文献1に記載されている。この太陽熱集熱管の構成を図7に示す。太陽熱集熱管100には、連結部材110が設けられている。連結部材110はベローズ101を備え、ベローズ101の一端は、外管102の一端に接続され、ベローズ101の他端は、内管103の外径よりも大きな直径の穴104を有する円環状のフランジ105に接続されている。穴104には、内管103が挿入されている。フランジ105は、穴104内において一端がフランジ105に接続されたリテンションリング106の他端が内管103の外表面に溶接されることにより(符号107は溶接部)、内管103に対して固定されている。
しかし、フランジ105と内管103との間の隙間の大きさが、その円周方向における位置によって異なると、溶接強度のバラツキや低下、あるいは溶接不良に基づく穴あきの原因となる。そのため、フランジ105と内管103との同軸精度が非常に重要である。
太陽熱集熱管の分野における技術ではないが、特許文献2には、同軸精度を向上させたフランジ付きパイプが記載されている。このフランジ付きパイプは、切り欠き部を有するスペーサをパイプとフランジとの間に挿入し、これらを溶接固定することにより構成されている。これらを溶接する溶接部は、スペーサ及びパイプの端面における両者の境界に沿って位置している。
米国特許第6705311号明細書 特開平10−166176号公報
しかしながら、特許文献2に記載されたフランジ付きパイプは、スペーサ及びパイプの端面における両者の境界に沿って溶接が行われるので、この技術を特許文献1に記載の太陽熱集熱管に適用すると、図7に示されるような、内管103がフランジ105よりも突出する構成が得られなくなってしまう。この突出した部分は、複数の太陽熱集熱管100を直列に組み付ける際に必要な部分であるため、この部分がないと、複数の太陽熱集熱管100を直列に組み付けることができなくなるといった問題点があった。また、特許文献2では、スペーサが必要となるため、部品点数が増加するといった問題点もあった。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、フランジと内管との溶接部分の溶接強度のバラツキを低減させた太陽熱集熱管及びその製造方法を提供することを目的とする。
この発明に係る太陽熱集熱管は、外管と、内管と、外管の端部に配置される熱膨張差吸収手段と、熱膨張差吸収手段を介して外管を内管と接続するフランジとを備え、フランジは、内管の外径よりも大きな直径の穴を有する円環状部分と、円環状部分の厚さよりも薄い厚さを有する筒状部分であって、筒状部分の一端が穴に沿って円環状部分に接続されると共に筒状部分の他端に向かって内径が低下する筒状部分とを備え、内管が穴及び筒状部分に圧入されて、筒状部分が内管と接触する接触部分を構成し、接触部分が溶接により固定されている。
筒状部分の他端は、円環状部分と同一面上に位置するか、または、円環状部分に対して熱膨張差吸収手段側に位置してもよい。
溶接はレーザー溶接であってもよい。
この発明に係る太陽熱集熱管を製造する方法は、太陽熱集熱管が、外管と、内管と、外管の端部に配置される熱膨張差吸収手段と、熱膨張差吸収手段を介して外管を内管と接続するフランジとを備え、内管の外径よりも大きな直径の穴を有する円環状部分と、円環状部分の厚さよりも薄い厚さを有する筒状部分であって、筒状部分の一端が穴に沿って円環状部分に接続されると共に筒状部分の他端に向かって内径が低下する筒状部分とを備えるフランジを準備するステップと、内管を穴及び筒状部分に圧入するステップと、筒状部分が内管と接触する接触部分を溶接により固定するステップとを含む。
溶接はレーザー溶接であってもよい。
この発明によれば、内管を円環状部分の穴及び筒状部分に圧入することで、筒状部分が内管と接触する接触部分を構成し、この接触部分を溶接することにより、溶接の溶け込み深さが接触部分に沿って一定となるので、溶接強度のバラツキを低減することができる。
この発明の実施の形態1に係る太陽熱集熱管の一方の端部付近の部分断面図である。 実施の形態1に係る太陽熱集熱管のフランジを製造する方法を説明するための図である。 実施の形態1に係る太陽熱集熱管を製造する方法において、フランジを熱媒体流通管に取り付けて溶接する工程を説明するための図である。 実施の形態2に係る太陽熱集熱管の一方の端部付近の部分断面図である。 実施の形態2に係る太陽熱集熱管のフランジを製造する方法を説明するための図である。 実施の形態1に係る太陽熱集熱管のフランジの変形例の断面図である。 従来の太陽熱集熱管の一方の端部付近の部分断面図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1に示されるように、太陽熱集熱管1は、外管であるガラス管2と、内管である熱媒体流通管3とを備えた二重管構造を有している。また、太陽熱集熱管1は、ガラス管2の両端に配置される熱膨張差吸収手段であるベローズ4(図1には、一方のベローズのみが図示されている)と、ベローズ4を介してガラス管2を熱媒体流通管3と接続して両者の間に密閉空間5を形成するフランジ6とを備えている。
ガラス管2の材質としては、特に限定されず、透明な耐熱ガラスを一般に用いることができる。透明な耐熱ガラス製のガラス管としては、例えば、ホウケイ酸ガラス管等が挙げられる。
熱媒体流通管3の材質としては、特に限定されず、一般に、鉄系材料(例えば、ステンレス鋼、耐熱鋼、合金鋼、炭素鋼)、アルミニウム系材料等の耐熱性を有する金属を用いることができる。これらの中でも、使用環境(例えば、太陽熱集熱管1の加熱温度)を考慮すると、ステンレス鋼製や耐熱鋼製のものを用いることが好ましい。
ベローズ4は、ガラス管2と熱媒体流通管3との間の熱膨張の差を吸収するために設けられる。ベローズ4は、一端がガラス管2に接続され、他端がフランジ6に接続されている。ベローズ4とガラス管2及びフランジ6との接続方法は、特に限定されず、例えば、溶接、半田付け、ロウ付け等の公知の接合方法を用いることができる。また、ガラス管2とベローズ4との接続にはハウスキーパー構造を用いてもよい。
ベローズ4の材質は、特に限定されず、例えば、鉄系材料(例えば、ステンレス鋼、耐熱鋼、合金鋼、炭素鋼)、アルミニウム系材料等の耐熱性を有する金属を用いることができる。また、ベローズ4の一部、例えば、少なくともガラス管2に接続する端部に、線膨張係数がガラス管2に近い別部材(例えば、コバール等)を用いてもよい。
フランジ6は、熱媒体流通管3の外径よりも大きな直径の穴11を有する円環状部分12と、円環状部分12の厚さよりも薄い厚さを有する筒状部分13とを備えている。筒状部分13は、一方の端部13aが穴11に沿って円環状部分12に接続され、他端である先端部分13bに向かって内径が低下する形状を有している。このような筒状部分13の形状により、筒状部分13の先端部分13bが熱媒体流通管3の外表面に接触する接触部分14が構成されている。接触部分14に沿ってレーザー溶接が施されることにより、フランジ6と熱媒体流通管3とが固定されている。フランジ6は、ベローズ4を介してガラス管2に対しても固定されているので、フランジ6は、ベローズ4を介して、ガラス管2と熱媒体流通管3とを接続している。
接触部分14において、先端部分13bは全周にわたって熱媒体流通管3の外表面に接触している。このため、レーザー溶接の溶け込み深さが接触部分14に沿って一定となる。その結果、接触部分14の全周にわたって、溶接強度のバラツキが低減される。
次に、この実施の形態1に係る太陽熱集熱管を製造する方法について説明する。
まず、フランジ6を製造する方法について説明する。図2(a)に示されるように、円錐台形状の成形穴22が設けられたダイ21を準備する。成形穴22は、下方に向かって直径が低下するようになっている。また、ダイ21の上方に、円錐台形状の押圧部24を有するパンチ23を準備する。押圧部24は、成形穴22に挿入可能で、成形穴22の内周面との間にわずかな隙間が構成される程度の外径を有している。フランジ6(図1参照)が形成される板状の母材25を、成形穴22を塞ぐようにしてダイ21の上面に載置し、成形穴22の周囲で、円環状の固定部材26とダイ21とによって母材25を固定する。
図2(b)に示されるように、パンチ23をダイ21に向かって移動させ、押圧部24で母材25の一部を下方に押しながら、押圧部24を成形穴22内に押し込んでいく。すると、母材25の一部が押圧部24とともに成形穴22内に引きずり込まれて、成形穴22の内周面と押圧部24の外周面との間に円錐台形状の部分が形成される。図2(c)に示されるように、この円錐台形状の部分は、母材25の一部が引き伸ばされて構成されたものであるので、母材25の他の部分よりも厚さが薄くなっている。その後、この円錐台形状の部分の底を切断して穴を開け、トリミング等を行うことにより、図2(d)に示されるように、円環状部分12と、円環状部分12よりも厚さの薄い筒状部分13とを有するフランジ6が形成される。
次に、フランジ6を太陽熱集熱管1に取り付ける方法について説明する。
図3に示されるように、フランジ6を取り付ける前、すなわち、フランジ6の円環状部分12に形成された穴11内に熱媒体流通管3を挿入する前の状態では、穴11の直径は熱媒体流通管3の外径よりも大きいが、筒状部分13の先端部分13bに開口する先端穴15の直径は熱媒体流通管3の外径よりも小さい。この状態で、熱媒体流通管3を穴11及び筒状部分13に挿入すると、熱媒体流通管3の端部が筒状部分13の内周面に当接してしまう。
しかし、筒状部分13は、円環状部分12よりも厚さが薄いので、若干ではあるが弾性があり変形可能である。熱媒体流通管3の端部が筒状部分13の内周面に当接した状態から、熱媒体流通管3を筒状部分13の先端部分13bに向かってさらに押しこむ、すなわち圧入すると、筒状部分13がその内径を大きくするように変形し、熱媒体流通管3の端部が筒状部分13の先端部分13bから突出した状態で、フランジ6が熱媒体流通管3に取り付けられる。
この状態では、筒状部分13の先端部分13bが全周にわたって熱媒体流通管3の外表面と接触する接触部分14が構成されている。この後、接触部分14に沿ってレーザー溶接を行うが、筒状部分13の弾性力によってフランジ6が熱媒体流通管3に仮固定された状態で取り付けられているので、レーザー溶接中にフランジ6が動いてしまうことがなく、レーザー溶接がしやすくなる。
この後、一端がガラス管2に固定されたベローズ4の他端をフランジ6の円環状部分12に接続、例えばレーザー溶接することにより、フランジ6が、ベローズ4を介して、ガラス管2と熱媒体流通管3とを接続することになる。尚、一端がガラス管2に固定されたベローズ4の他端を円環状部分12に接続した後に、フランジ6を熱媒体流通管3に取り付けて接触部分14に沿ってレーザー溶接を行ってもよい。
このように、熱媒体流通管3を円環状部分12の穴11及び筒状部分13に圧入することで、筒状部分13が熱媒体流通管3と接触する接触部分14を構成し、この接触部分14を溶接することにより、溶接の溶け込み深さが接触部分14に沿って一定となるので、溶接強度のバラツキを低減することができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2に係る太陽熱集熱管について説明する。尚、実施の形態2において、図1〜3の参照符号と同一の符号は、同一又は同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
この発明の実施の形態2に係る太陽熱集熱管は、実施の形態1に対して、フランジの形状を変更したものである。
図4に示すように、実施の形態2に係る太陽熱集熱管30において、フランジ36の円環状部分12は、筒状部分13との間に、筒状部分13の位置をずらす偏向手段である円弧状に湾曲した湾曲部40を有している。筒状部分13と湾曲部40との接続部分には、穴11が構成されている。湾曲部40と筒状部分13との接続部分が円環状部分12に対してベローズ4側にずれているので、筒状部分13の先端部分13bは、円環状部分12と同一平面状に位置している。すなわち、先端部分13bが、円環状部分12に対してベローズ4とは反対側に突出していない。その他の構成は、実施の形態1と同じである。
太陽熱集熱管30においても、フランジ36に、実施の形態1と同じ筒状部分13が設けられているので、実施の形態1と同じ効果を得ることができる。一方、太陽熱集熱管30では、筒状部分13の先端部分13bが、円環状部分12に対してベローズ4とは反対側に突出しない構成となっている。フランジ36に対してガラス管2と反対側に突出する熱媒体流通管3の部分は、複数の太陽熱集熱管30を直列に接続するために、所定の長さが必要である。しかし、実施の形態1のように、筒状部分13が円環状部分12に対してガラス管2と反対側に突出していると、筒状部分13の部分はデッドスペースとなるので、前記所定の長さを確保しようとすると、フランジ6に対してガラス管2と反対側に突出する熱媒体流通管3の部分をより長くしなければならなくなる。そうすると、太陽光が有効に照射される範囲(ガラス管2の長さに相当)が小さくなり、集熱効率が低下してしまう。これに対して、実施の形態2に係る太陽熱集熱管30では、前記デッドスペースが存在しないので、太陽光が有効に照射される範囲を低下することなく、複数の太陽熱集熱管30を直列に接続するための部分を確保することができる。
次に、この実施の形態2に係る太陽熱集熱管を製造する方法について説明する。
まず、フランジ36を製造する方法について説明する。図5(a)に示されるように、上面に円環形状の溝部42が形成された下型41を準備する。溝部42の断面は半円形状である。また、下型41の上方に、上型45を準備する。上型45の下面には、溝部42内に嵌り込むことのできる円環形状の畝部46が形成されている。
フランジ36(図4参照)が形成される板状の母材25を下型41の上面に載置した後、上型45を下型41向かって移動させ、図5(b)に示されるように、母材25を下型41と上型45との間に挟み込んでプレスを行う。すると、溝部42を塞ぐ母材25の一部が畝部46とともに溝部42内に引きずり込まれて、溝部42と畝部46との間に、溝部42の断面形状である半円形状の断面を有した円環状の突出部50が形成される。
次に、図5(c)に示されるように、実施の形態1に係る太陽熱集熱管を製造する方法で用いたダイ21及びパンチ23を準備する。ダイ21の上面に、突出部50が形成された母材25を、突出部50が上方を向くように載置する。この際、突出部50の内側に位置する円形状の平坦な円形部分51の中心と成形穴22の中心とが鉛直方向に一致するように母材25を載置する。この状態で、実施の形態1と同様にして、パンチ23をダイ21に向かって移動させ、図5(d)に示されるように、押圧部24で突出部50の一部及び円形部分51を下方に押しながら、押圧部24を成形穴22内に押し込んでいく。これにより、円環状部分12と接続する突出部50の一端とは反対側の端部側に、円錐形状の部分が形成される。その後、突出部50が位置している側とは反対側の母材25の表面に沿ってこの円錐形状の部分を切断し、トリミング等を行うことにより、図5(e)に示されるように、円環状部分12と、筒状部分13と、これらの間に設けられた湾曲部40とを有するフランジ36が形成される。突出部50が位置している側とは反対側の母材25の表面に沿ってこの円錐形状の部分を切断するので、筒状部分13の先端部分13bは、円環状部分12と同一面上に位置するようになる。
次に、このフランジ36を太陽熱集熱管30(図4参照)に取り付けるが、実施の形態1と同様に、熱媒体流通管3を穴11及び筒状部分13に挿入すると、熱媒体流通管3の端部が筒状部分13の内周面に当接する。そこで、熱媒体流通管3を筒状部分13の先端部分13bに向かって圧入することで、筒状部分13がその内径を大きくするように変形し、熱媒体流通管3の端部が筒状部分13の先端部分13bから突出した状態で、フランジ6が熱媒体流通管3に取り付けられる。その後の動作は、実施の形態1と同様である。実施の形態2でも、筒状部分13の弾性力によってフランジ36が熱媒体流通管3に仮固定された状態で取り付けられるので、レーザー溶接がしやすくなる。
実施の形態2では、筒状部分13の先端部分13bが、円環状部分12と同一平面状に位置していたが、この形態に限定するものではない。先端部分13bが、円環状部分12に対してベローズ4とは反対側に突出していなければいいので、先端部分13bが、円環状部分12に対してベローズ4側に位置してもよい。また、円環状部分12は、偏向手段として円弧状に湾曲した湾曲部40を有していたが、円弧状に湾曲した形状に限定するものではない。筒状部分13の位置をずらすことができればよいので、一か所または複数個所で折れ曲がった形態の屈曲部等であってもよい。
実施の形態1及び2では、フランジ6及び36の成形時に、筒状部分13の厚さが円環状部分12の厚さよりも薄くなるようにしていたが、この形態に限定するものではない。例えば図6に示されるように、円環状部分12と筒状部分13とを有するように成形加工後、円環状部分12の表面に円環状の補強部材60を固定して、円環状部分12と補強部材60との合計の厚さを筒状部分13の厚さよりも大きくしてもよい。補強部材60は、円環状部分12のどちらの表面に固定してもよく、また、両方の表面に固定してもよい。また、図示しないが、円環状部分12と筒状部分13と湾曲部40(図4参照)とを有するように成形加工をして、円環状部分12のどちらかの表面または両方の表面に補強部材60を固定してもよい。
実施の形態1及び2では、熱膨張差吸収手段としてベローズ4を用いているが、これに限定するものではない。当該技術分野において公知のもの、例えばダイアフラム等を用いてもよい。
実施の形態1及び2では、溶接としてレーザー溶接を行っているが、これに限定するものではなく、公知の様々な溶接を用いることもできる。ただし、レーザー溶接は加工速度が速いので、レーザー溶接を行うことで、太陽熱集熱管1,30の生産性を向上することができる。特に、熱膨張差吸収手段としてベローズ4を用いる場合、ベローズ4が薄い部材であることから、ベローズ4とフランジ6,36との接続を溶接で行う場合には、レーザー溶接が最も適切となる。この場合、筒状部分13と熱媒体流通管3の外表面との接触部分14の溶接もレーザー溶接で行うことで、製造作業がさらに効率的になる。
1,30 太陽熱集熱管、2 ガラス管(外管)、3 熱媒体流通管(内管)、4 ベローズ(熱膨張差吸収手段)、6,36 フランジ、11 穴、12 円環状部分、13 筒状部分、13a (筒状部分の一方の)端部(筒状部分の一端)、13b (筒状部分の)先端部分(筒状部分の他端)、14 接触部分。

Claims (5)

  1. 外管と、
    内管と、
    前記外管の端部に配置される熱膨張差吸収手段と、
    前記熱膨張差吸収手段を介して前記外管を前記内管と接続するフランジと
    を備え、
    該フランジは、
    前記内管の外径よりも大きな直径の穴を有する円環状部分と、
    前記円環状部分の厚さよりも薄い厚さを有する筒状部分であって、該筒状部分の一端が前記穴に沿って前記円環状部分に接続されると共に前記筒状部分の他端に向かって内径が低下する筒状部分と
    を備え、
    前記内管が前記穴及び前記筒状部分に圧入されて、前記筒状部分が前記内管と接触する接触部分を構成し、該接触部分が溶接により固定されている太陽熱集熱管。
  2. 前記筒状部分の前記他端は、前記円環状部分と同一面上に位置するか、または、前記円環状部分に対して前記熱膨張差吸収手段側に位置する、請求項1に記載の太陽熱集熱管。
  3. 前記溶接はレーザー溶接である、請求項1または2に記載の太陽熱集熱管。
  4. 外管と、
    内管と、
    前記外管の端部に配置される熱膨張差吸収手段と、
    前記熱膨張差吸収手段を介して前記外管を前記内管と接続するフランジと
    を備えた太陽熱集熱管を製造する方法であって、
    前記内管の外径よりも大きな直径の穴を有する円環状部分と、前記円環状部分の厚さよりも薄い厚さを有する筒状部分であって、該筒状部分の一端が前記穴に沿って前記円環状部分に接続されると共に前記筒状部分の他端に向かって内径が低下する筒状部分とを備える前記フランジを準備するステップと、
    前記内管を前記穴及び前記筒状部分に圧入するステップと、
    前記筒状部分が前記内管と接触する接触部分を溶接により固定するステップと
    を含む方法。
  5. 前記溶接はレーザー溶接である、請求項4に記載の方法。
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