JP2015090174A - パッキング及びこれを用いたシール装置 - Google Patents

パッキング及びこれを用いたシール装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015090174A
JP2015090174A JP2013229484A JP2013229484A JP2015090174A JP 2015090174 A JP2015090174 A JP 2015090174A JP 2013229484 A JP2013229484 A JP 2013229484A JP 2013229484 A JP2013229484 A JP 2013229484A JP 2015090174 A JP2015090174 A JP 2015090174A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
packing
shaft body
section
equilateral
ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013229484A
Other languages
English (en)
Inventor
渡辺 克己
Katsumi Watanabe
克己 渡辺
阪野 彰
Akira Sakano
彰 阪野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Kogyo Boyeki Shokai Ltd
Original Assignee
Tokyo Kogyo Boyeki Shokai Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Kogyo Boyeki Shokai Ltd filed Critical Tokyo Kogyo Boyeki Shokai Ltd
Priority to JP2013229484A priority Critical patent/JP2015090174A/ja
Publication of JP2015090174A publication Critical patent/JP2015090174A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)
  • Sealing Material Composition (AREA)

Abstract

【課題】高温域で使用が可能であるとともに、シール性に優れ、取り付けの際にヒューマンエラーを防ぐことが可能な、パッキング及びシール装置を提供すること。【解決手段】パッキング100の有する外観を算盤玉状の形状とし、内部に片断面がステム等の軸体Sの軸線に沿った平行な線を底辺とする三角形状の空洞DHを設けて、軸体Sとの接触面積を減少させると共に、軸体Sとの接触部分である端面170での接面圧力を向上させ、少なくとも重量比99.8%のグラファイトを含む素材又は少なくとも重量比25.0%のバーミキュライトを含む素材により形成し、更に、前記パッキング100を効果的に機能させるシール装置1000として、軸線Sに沿って前記パッキング100を取り囲む第1中間パッキング200と、少なくとも重量比25.0%のバーミキュライトを含む素材から形成される第1バックアップリング300とを設けた。【選択図】図3

Description

本発明は、回転や往復運動等を行なう軸体の、軸線方向乃至その径方向に沿った、高温・高圧の流体の漏れに対するパッキング及びこれを用いたシール装置に関する。
軸線廻りに回転運動を行ったり軸線方向に沿って往復運動等を行なったりする、ステムなどの軸体の、軸線方向乃至その径方向に沿った流体の漏れに対するパッキングには、流体のシールを効果的に行ないつつ、当該軸体の回転や往復運動等を妨げないようにする、との相反した要請が存在する。
すなわち、充分なシールを行なうために、パッキングと軸体との接触面積や接面圧力を増加させると、シール性は向上するものの、回転や往復運動等に対する抵抗を増加させる要因となり、逆に、上記接触面積や接面圧力を低下させると、上記回転や往復運動等に対する抵抗の増加は防げるが、シール性は悪化するという結果となる。
従来から、こうしたパッキングには、例えば、グラファイト(膨張黒鉛)をフラットに成型したリング状のパッキングなどが用いられ、これらはスタフィングボックス内に重ねて収納するなどして使用されている。
しかし、こうした重ねたパッキングに対して、スタフィングボックスのグランド押えによるパッキングの締め付けなどにより、軸体の軸線方向に沿った圧力がかかった場合には、当該パッキングが軸体の表面とスタフィングボックスの内面との両方向に対して、均等に変形して潰れる事から、軸体を当該パッキングが過大に圧迫する場合がある。その結果、当該パッキングにより、軸体が回転や往復運動等をする際の摺動抵抗を大きくするという欠点があった。
更に、スタフィングボックス内において軸体の軸線方向に沿って、グランド押えにより、パッキングを締め付けた場合、上記グランド押えによりパッキングの端面(加圧面)に加えられた圧力の一部は、上記のように、パッキングによるスタフィングボックス内面方向と軸体表面方向とに対する接面圧力に変換される。しかし、当該接面圧力は、上記端面(加圧面)から離れた下層に近いほど弱くなることから、当該下層に近いほど面圧低減を起こし、上記端面(加圧面)から離れた下層の領域で、シール性が悪くなる問題があった。
そこで、これらの欠点を改善するため、グラファイトを傘型に成型した複数のパッキングを積層して用いられることもあり、その一例として、特許文献1に記載されたものが挙げられる。
しかし、こうした傘型に成型したパッキングを複数積層した構造のものを使用する場合には、パッキングの装着時に人手によって方向を揃える必要があることから、ヒューマンエラーによって逆方向に装着されることがある、という問題があった。
また、この問題を解決するために、特許文献2に示すような、全体を算盤玉形状とし、その断面を三角形状とするパッキンを含むシール構造が提唱されている。そして、この特許文献2に示す発明は、各パッキングのグラファイトの密度に濃淡を持たせることによって、グランド押えによる締め付け圧力をステムの軸線方向に沿った上記下層だけでなく、ステムの内外径方向へ有効な側圧として伝えることで高いシール性を確保しようとするものでもある。
しかし、かかる特許文献2に示す発明では、上記ヒューマンエラーは防止できるものの、傘型と同等のシール性が確保できる締め付け圧力を加えると、ステムへの摺動抵抗が大きくなるという性質があった。
また、グラファイト製パッキングが酸化雰囲気で使用できるのは400℃〜450℃が限界であることから、バルブ等においてこれ以上の高温で使用する場合は、バルブに使用される軸体のヨーク(首の部分)を伸ばし、パッキングの使用箇所を熱源から遠ざける方法が採られている。
しかし、ヨークを伸ばすことで、バルブが大型化し、設置場所が限定されることになり、その結果プラント全体の配置に影響を及ぼすこともあった。
また、このように、グラファイトが高温下の酸化雰囲気で使用された場合には、酸化による消耗によって質量減量を生じ易いという欠点を有する。そこで、そうした欠点を補うため、マイカ等を編組した紐状パッキングを、複数の重ねたグラファイトの上下に用いるなどして、これらを組み合わせて使用されることもある。
しかし、このように、グラファイトをマイカ等の紐状パッキングと組み合わせて使用した場合には、耐熱温度は800℃程度迄上がるものの、当該紐状パッキングは概して製品寿命が短いという問題があった。
更に、グラファイトが軸体及びスタフィングボックスの内面に圧接されることで、当該軸体表面及びスタフィングボックスの内面に沿って当該グラファイトがはみ出しシール性を損なう事がある。そこで、これを防止する目的で炭素繊維材料を用いたパッキングを組み合わせて使用されることもあるが、炭素繊維材料のパッキングとの組合せでは、グラファイトのはみ出しは防止できるが、耐熱温度は上がらないという問題があった。
特開2002−181197号公報 国際公開第98/14724号パンフレット
本発明は上記の各問題点の解決を課題とするものであり、高温域での使用が可能であり、軸体に対するシール性を向上しつつ摺動抵抗を低減し、更に、装着時のミスを防止する事も可能な、パッキング及びそれを用いたシール装置を提供する事にある。
上記課題を解決するために本発明は、算盤球型のリング状の外形をした、片断面が二等辺三角形の等辺部分に厚みを設けた形状を有するパッキングであって、内部に前記片断面が三角形状の空洞を有し、前記外形を構成するリング面中央部の空間は、軸体を貫通させるための、前記リング面に垂直な中心軸を有する概ね円筒形状の貫通孔であり、前記二等辺三角形は前記貫通孔の前記中心軸に平行な側面を底辺としており、前記二等辺三角形の等辺部分に厚みを設けた形状の端部が属する端面は、前記貫通孔に軸体を貫通させた場合に、前記軸体の側面と平行になるように形成したことを特徴とするパッキングを提供する。
また、上記課題を解決するために本発明は、前記パッキングの前記等辺部分の前記厚みは、前記等辺部分の端部から、前記等辺部分の頂点部にかけて増加していることにより、
或いは、前記パッキングの片断面を構成する前記等辺部分の頂点部の外周側からは、前記貫通孔の前記中心軸に対して垂直な切れ込みを設け、前記軸体を前記貫通孔に貫通させ、前記パッキングを前記中心軸に平行な方向に外側から内側に加圧した場合には、前記切れ込みに沿って、前記切れ込みの幅が、前記中心軸に対して垂直な方向の中心軸側から外側にかけて拡大することにより、或いは、前記パッキングが、少なくとも重量比99.8%のグラファイトからなる素材から形成されていることにより、又は、前記パッキングが、少なくとも重量比25.0%のバーミキュライトを含む素材から形成されていることにより、更に効果的に達成される。
また、上記課題を解決するために本発明は、上記記載の何れかのパッキングを第1パッキングとし、前記第1パッキングをスタフィングボックス内に収納すると共に、前記第1パッキングの前記貫通孔に軸体を貫通させ、前記軸体の軸線方向に沿って、前記第1パッキングを両側から挟持するように配設された、前記軸体を取り巻くリング状の2つの第1中間パッキングと、前記軸体の軸線方向に沿って、前記第1中間パッキングを前記第1パッキングとは反対の側から挟持するように配設された、前記軸体を取り巻くリング状の2つの第1バックアップリングとから前記軸体のシールを行なうシール装置であって、前記第1中間パッキングは、片断面が四辺形状をしており、前記軸体に面した側は、前記軸体の軸線の方向と平行な面を有し、前記スタフィングボックスの内面に面した側は前記スタフィングボックスの内面に平行な面を有すると共に、前記スタフィングボックスの内面に面した側の前記軸線に沿った長さは、前記軸体に面した側の前記軸線に沿った長さよりも長く、前記第1パッキングを挟持する側とは反対の側は、前記軸体の軸線方向と垂直な面を有し、前記第1パッキングを挟持する側は、前記第1パッキングの前記等辺部分の端部の外縁から前記等辺部の頂点部にかけて、前記第1パッキングの前記等辺部分がつくる外周面と平行な面を有しており、前記第1バックアップリングは、片断面が四辺形状をしており、前記軸体に面した側は、前記軸体の軸線の方向と平行な面を有し、前記スタフィングボックスに面した側は前記スタフィングボックスの内面と平行な面を有し、前記第1中間パッキングに面する側と反対の側は、前期軸体の軸線方向に垂直な面を有し、前記第1中間パッキングに面した側は前記第1中間パッキングの対向する面に平行な面を有することを特徴とするシール装置を提供する。
また上記課題の解決は、上記シール装置の前記第1中間パッキングの前記第1パッキングを挟持する側の表面は、前記第1パッキングの前記等辺部の端部から前記等辺部の頂点部にかけて、前記第1パッキングの前記等辺部分との距離を拡大するように形成したことにより、或いは、前記第1バックアップリングを、少なくとも重量比25.0%のバーミキュライトを含む素材から形成したことにより、或いは、前記第1中間パッキングを、前記第1パッキングよりも密度を低く形成したことにより、更に効果的に達成される。
更に、上記課題の解決のために本発明は、算盤球型のリング状の外形から、前記外形を構成するリング面に垂直に前記外形の外縁の一部を切り取った形状を有し、前記リング状の外形の片断面が、外周側が等脚台形の上底部と2つの脚部の部分とからなる形状を有すると共に、内周側が頂点を前記上底部側に向けた二等辺三角形の等辺部と前記等辺部の末端と前記等脚台形の脚部の末端とを結ぶ線分からなる形状を有するパッキングであって、内部に前記片断面が三角形状の空洞を有し、前記リング面の中央部に設けられた空間は、軸体を貫通させるための、前記リング面に垂直な中心軸を有する概ね円筒形状の貫通孔であり、前記片断面を構成する前記二等辺三角形は前記貫通孔の前記中心軸に平行な側面を底辺とし、前記片断面を構成する前記等脚台形の上底部の中点と前記二等辺三角形の等辺部の頂点とは、前記中心軸から垂直方向に同一線上に位置し、前記片断面の、前記二等辺三角形の等辺部の末端と前記等脚台形の2つの脚部とをそれぞれ結ぶ線分が属する端面は、前記貫通孔に軸体を貫通させた場合に、前記軸体の側面に対して、前記貫通孔の前記中心軸の軸線の両端に向かって間隔を拡大して形成したことを特徴とする第2のパッキングを提供する。
また、上記課題の解決は、前記第2のパッキングの片断面の外周側を構成する前記上底部の中央部分から、前記片断面の内周側を構成する前記等辺部の頂点に向けて、前記貫通孔の中心軸に対して垂直な切れ込みを設け、前記切れ込みの延長線上の前記等辺部の頂点部分には、断面が円形の円環状の空隙を設け、前記軸体を前記貫通孔に貫通させ、前記第2のパッキングを前記中心軸に沿った方向に外側から内側に加圧した場合には、前記切れ込みに沿って、前記切れ込みの幅が、前記中心軸に対して垂直な方向の中心軸側から外側にかけて拡大し、前記第2のパッキングの片断面の前記端面は、前記軸体の表面に対して平行に接する構成としたことにより、或いは、前記第2のパッキングを、少なくとも重量比99.8%のグラファイトからなる素材により形成したことにより、又は、前記第2のパッキングを、少なくとも重量比25.0%のバーミキュライトを含む素材から形成したことにより、更に効果的に達成される。
また、上記課題の解決のために本発明は、上記記載の何れかの第2のパッキングを第2パッキングとし、前記第2パッキングをスタフィングボックス内に収納すると共に、前記第2パッキングの前記貫通孔に軸体を貫通させ、前記軸体の軸線方向に沿って、前記第2パッキングを両側から挟持するように配設された、前記軸体を取り巻くリング状の2つの第2中間パッキングと、前記軸体の軸線方向に沿って、前記第2中間パッキングを前記第2パッキングとは反対の側から挟持するように配設された、前記軸体を取り巻くリング状の2つの第2バックアップリングとから前記軸体のシールを行なうシール装置であって、前記第2中間パッキングの片断面は、前記スタフィングボックスの内面側に前記軸体の軸線方向に沿った底辺を有し、前記軸体の側面側に頂点を有する、鋭角三角形状をしており、前記第2中間パッキングの片断面と前記第2パッキングの片断面とは、前記第2パッキングの等脚部の前記上底部側ではない端点が、対向する前記第2中間パッキングの辺上に接点を有しており、前記第2中間パッキングの前記接点を含む面と前記第2パッキングの前記端点の属する等脚部を構成する面とのなす角度は、前記第2パッキングの片断面が作る二等辺三角形の等辺部の末端と前記等脚台形の脚部の末端とを結ぶ線分が属する端面が、前記貫通孔に軸体を貫通させた場合に、前記軸体の表面に対してなす角度と同一であり、前記第2バックアップリングは片断面が四辺形状であり、前記軸体を取り巻く側は前記軸体に平行であり、前記スタフィングボックスに面した側は前記スタフィングボックスの内面に平行であり、前記第2中間パッキングに面しない側は前記軸体の中心軸に垂直な面に属し、前記軸体を取り巻く側の軸線方向の長さが前記スタフィングボックスに面した側の軸線方向の長さよりも長く、前記第2バックアップリングの片断面の、前記軸体を取り巻く面の側と前記第2中間パッキングに面した側とのなす角度は、前記第2中間パッキングの片断面の、前記スタフィングボックスの内面に面した側と前記第2バックアップリングに面した側とのなす角度よりも大きいことを特徴とするシール装置を提供する。
また、上記課題の解決は、前記第2バックアップリングを、少なくとも重量比25.0%のバーミキュライトを含む素材から形成したことによって、或いは、前記第2中間パッキングを、前記第2パッキングよりも密度を低く形成したことにより、更に効果的に達成される。
本発明のパッキング及びこれを用いたシール装置によれば、高温域での使用が可能となることから、バルブ本体の小型化、軽量化が可能となり、当該バルブを用いた駆動装置等においても小型、軽量化を図ることができる。また、省スペースが可能となりプラント設計の自由度が高まり、バルブ全体のコスト削減にも寄与できる。
また、摺動抵抗を低減することでパッキングの摩耗が少なくなり、長期にわたり高い密封性が確保できる。
また、上記摺動抵抗の低減により、電力によって弁を動かす自動弁バルブの場合には電力の使用量が少なくなり省エネルギーが可能となる。
更に、フラット型リングに比較し、グランド押えによる締め付け面圧がパッキングに伝わり、その締め付け面圧が有効な側圧面圧となることで、シール性が向上する。
また、パッキングの外形を算盤形状とすることで、装着時のミスを防止することができる。
また、シール性を確保することで、フラットなパッキングよりも少数のパッキングで済み、省スペースが可能となる。
図1は、本発明に係るパッキングの第1実施形態を示す図であり、(A)は全体の斜視図であり、(B)はその半断面斜視図である。 図2は、本発明に係るパッキングの第1実施形態を示す断面図である。 図3は、第1実施形態のパッキングを用いた本発明に係るシール装置を示す断面図であり、(A)は軸線方向に沿って加圧する前の状態を示し、(B)は軸線方向に沿って加圧した後の状態を示している。 図4は、本発明に係るパッキングの第2実施形態を示す図であり、(A)は全体の斜視図であり、(B)はその半断面斜視図である。 図5は、本発明に係るパッキングの第2実施形態を示す断面図である。 図6は、第2実施形態のパッキングを用いた本発明に係るシール装置を示す断面図であり、(A)は軸線方向に沿って加圧する前の状態を示し、(B)は軸線方向に沿って加圧した後の状態を示している。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、同様の構成を有する部分については、重複部分の一部については省略して説明し、図面については、左右対称又は上下対称に表される部分については、適宜、記号を省略して表記する。
図1(A)は本発明に係るパッキングの第1実施形態であるパッキング100を水平面上にリング面を水平にして置いた場合の斜視図である。
本パッキング100は、図1(A)に記載したように、外観上は概ね、内部に空洞を設けた算盤玉型のリング状の外形をしている。
そして、本パッキング100を構成する当該リングの片断面110は、図1(B)、及び図2で示すように、二等辺三角形状から等辺を構成する部分120を抜き出して、当該等辺を構成する部分120に厚みを設けた形状を有しており、当該等辺部分120を上記リングの中心軸Cを中心として回転させてできる面が、本パッキング100の外周面180を構成し、上記片断面110のうち上記等辺部分120を含まない線分を上記リングの中心軸Cを中心として回転させてできる面が、本パッキング100の内周面190を構成している。(なお、ここで、片断面とは、上記リング面に沿った方向から垂直な断面を見た場合には、当該断面は、図2に示すように、リング面の中心に垂直な中心軸Cに対して対称な2つが得られるため、その一方の断面を指すものとして用いる。)
また、上記二等辺三角形状の頂角は、図1又は図2では115度程度に記載しているが、120度や60度又は90度程度でも良く、シールしようとする流体の温度や圧力等により、本発明の趣旨の範囲で適切な角度を選択する事が可能である。
また、本パッキング100を構成するリング状の外形のうち、当該リングを構成する円の中心部には、当該円の作る面に垂直に、当該円の中心を中心軸Cに含む概ね円筒状の貫通孔THが設けられている。上記貫通孔THは、本発明に係るパッキング100を図1Aのように、そのリング面を水平にして載置した場合には、上記算盤玉型の形状の仮想的な上面と下面とをつなぐ概ね円筒形状になっており、本パッキング100を軸体Sのシールに使用する際には、当該貫通孔THに、バルブのステムやシリンダー等の、シールを行ないたい軸体Sを貫通させる。
また、本発明に係るパッキング100の上記貫通孔THの側面部には、図2に示すように、更に片断面が三角形状の空洞DHが形成されている。そして、上記三角形状の空洞DHは、図1(B)及び図2に示すように、本発明のパッキング100に係る算盤球型のリング形状を構成する片断面110の内側に在って、上記貫通孔THが作る、断面が略四辺形状で構成される概ね円筒形状の空洞と共に、本パッキング100の空洞部分を形成している。
また、上記二等辺三角形状の等辺部分120に厚みを設けた部分110の形状の端部130が属する端面170は、上記内周面190の一部を構成しており、前記貫通孔THに軸体Sを貫通させた場合に、前記軸体Sの側面と平行になるように形成されている。
上記のように構成された本発明のパッキング100では、上記のように算盤球状のパッキング100に片断面が三角形状の空洞DHを設けることで、本パッキング100の上下方向から圧力が加えられた場合に、加圧されたパッキング100が内側に潰れたとき、ステムなどの軸体Sへの応力が低減でき、当該軸体Sが回転もしくは上下動する際の摺動抵抗を軽減できると同時に、傘型パッキングと遜色ないシールを行なうことができる。
すなわち、本パッキング100の上下方向から圧力が加えられた場合に、前記パッキング100内に片断面が三角形状の空洞DHを設けていることにより、当該圧力による変形によってステムなどの軸体Sに接触する部分が、本パッキング100のうちの上記端面170の部分に限定される。
そのため、このように、本パッキング100と軸体Sとの接触面積が制限される事で、軸体Sへの接面抵抗が必要以上に増加する事を防止することができ、摺動抵抗の軽減を図る事が可能である。また、これと同時に、ステムなどの軸体Sの軸線に沿って、本パッキング100に加えられる圧力の一部が、本パッキング100の変形により当該軸体Sの表面に垂直にかかる方向へ変換される場合に、当該方向変換された圧力を、本パッキング100の上記端面170の部分に集中させることが可能となるため、接面圧力を効果的に向上させ、シール能力の向上を図る事が可能である。
また、本発明のパッキング100では、上記二等辺三角形状の等辺部分120に厚みを設けた片断面部分110のうち、当該二等辺三角形状の頂点に当たる部分150から、上記中心軸Cの方向へ垂直に切れ込み155を設ける構成とする事も可能である。
このような切れ込み155を設けた場合には、上記パッキング100に上下方向から圧力を加えた場合に、当該圧力による上記パッキング100の変形が容易になる。そのため、当該変形に要する圧力の一部をステムなどの軸体Sへの接面圧力の向上へ向けることが可能である。
また、上記切れ込み155を予め設けておくことにより、上記パッキング100に上下から圧力が加えられた場合に、変形して、上記切れ込み155に沿って上記パッキング100を軸線Sに沿った上下に分離可能に構成する事も可能である。
そして、このように、本発明に係るパッキング100を、ステムなどの軸体Sを組み込む際には、一体の形態を有するように構成しつつ、当該軸体Sを組み込んだ後で圧力がかかった際には、変形して分離した形態を形成するように構成した場合には、ステムなどの軸体Sを貫通させる際のヒューマンエラーの防止を確保しつつ、軸体Sを貫通させた後で軸線の上下方向から圧力がかかった場合には、本パッキング100が変形すると同時に分離して、軸体Sに対する有効なシールを行う事も可能である。
また、本発明のパッキング100は、灰分の少ない高純度グラファイト(グラファイト純度99.8パーセント)により形成する事により、従来以上の高温で使用することが可能となる。
また、本発明のパッキング100を、上記グラファイトに代えて、少なくとも重量比25.0パーセント以上のバーミキュライトを含む素材により形成した場合には、更に摺動抵抗を低減しつつ耐熱性を高める事が可能である。ここで、上記少なくとも重量比25.0パーセント以上のバーミキュライトを含む素材としては、フレキシタリック(Flexitallic)社による、サーミキュライト(THERMICULITE)(登録商標)を用いる事が大変効果的である。上記サーミキュライトは、バーミキュライト(蛭石)を主原料とし、無機バインダーで成型された耐熱性材料である。そのため、本発明では、上記バーミキュライトが、少なくとも重量比25%の割合の化学的剥離バーミキュライト(CEV)成分からなり、該CEV成分の少なくとも一部は乾燥CEVから得られたものであっても良い。
次に、本発明に係るシール装置の第1実施形態について説明する。図3(A)、(B)は本発明に係るシール装置の第1実施形態であるシール装置1000を示す断面図である。
本発明に係るシール装置1000は、上記本発明に係るパッキング100を第1パッキングとして、内面910が円筒形を有するスタフィングボックス900内に収納したものである。そして、装置全体としては、前記第1パッキング100の前記貫通孔THにステム等の軸体Sを貫通させ、前記軸体Sの軸線方向に沿って、前記第1パッキング100を両側から挟持するように配設された、前記軸体Sを取り巻くリング状の2つの第1中間パッキング200と、前記軸体Sの軸方向に沿って、前記第1中間パッキング200を前記第1パッキング100とは反対の側から挟持するように配設された、前記軸体Sを取り巻くリング状の2つの第1バックアップリング300とから構成されている。
このうち、上記中間パッキング200は、片断面が四辺形状をしており、当該四辺形状を構成する四辺のうち、前記軸体Sに面した側210は、前記軸体Sの軸線の方向と平行な面に属し、前記スタフィングボックス900の内面910に面した側230は前記内面910に平行な面に属し、前記第1パッキング100を挟持する側とは反対側220は、前記軸体Sの軸線方向と垂直な面に属し、前記第1パッキング100を挟持する側240は、前記第1パッキング100の前記等辺部分120の端部130から前記等辺部分120の頂点部150にかけて、前記第1パッキング100の前記等辺部分120がつくる外周面180と略平行な面に属している。
また、上記本シール装置1000のうち、前記第1バックアップリング300は、片断面が四辺形状をしており、当該四辺形状を構成する四辺のうち、前記軸体Sに面した側310は、前記軸体Sの軸線の方向と平行な面に属し、前記スタフィングボックス900の内面910に面した側330は前記スタフィングボックスの内面910と平行な面に属し、前記第1中間パッキング200に面する側と反対の側340は、前期軸体Sの軸線方向に垂直な面に属し、前記第1中間パッキング200に面した側320は前記第1中間パッキング200のつくる面に平行な面に属している。
上記のような構成を有するシール装置1000では、軸体Sの軸線方向に沿って上下方向から圧力が加えられた場合には、図3(B)に示すように、各構成要素が第1パッキング100の方向へ圧縮されて変形し、それに応じて前記第1パッキング100自体も圧縮されて変形する。
この際、本シール装置1000の各構成要素が変形する方向と大きさとは、各構成要素の形態により異なるが、変形による軸体Sの側面方向に対する接触面積の大きさとスタフィングボックス900の内面910に対する接触面積の大きさとは、第1バックアップリング300の場合を除いて、同一の構成要素でも異方性があり、これによって、シール性の向上と摺動抵抗の低減とを図っている。
具体的には、本シール装置1000を構成する第1パッキング100は、上述したように、軸体Sに沿った上下方向から圧力が加えられた場合に、当該圧力による変形によって軸体Sに接触する部分が、前記第1パッキング内に片断面が三角形状の空洞DHを設けていることにより、本第1パッキング100のうちの上記端面170の部分に限定される。
そのため、このように、本パッキング100と軸体Sとの接触面積が制限される事で、軸体Sへの接面抵抗が必要以上に増加する事を防止することができ、摺動抵抗の軽減を図る事が可能である。また、これと同時に、軸体Sの軸線に沿って、本第1パッキング100に加えられる圧力の一部が、本第1パッキング100の変形により当該軸体Sの表面に垂直にかかる方向へ変換される場合に、当該方向変換された圧力を、本第1パッキング100の上記端面170の部分に集中させることが可能となるため、接面圧力を効果的に向上させ、シール能力の向上を図る事が可能である。
また、本シール装置1000を構成する上記第1中間パッキング200は、軸体Sに沿った上下方向からの圧力を受ける事により、上下方向に変形して潰れると同時に、軸体Sの側面方向及びスタフィングボックスの内面910方向へも伸長する。そして、上記第1中間パッキング200の上下方向への変形によっては、本第1中間パッキング200が上記第1パッキング100の二等辺三角形状の等辺部分120が作る外周面180を押圧する事になるが、当該等辺部分120は、軸体Sの軸線に沿った面を底辺とする二等辺三角形の等辺部分であるため、上記第1中間パッキング200により押圧される事により、上記のように、本第1パッキング100のうちの上記端面170を軸体Sの側面へ強く押し付けることになり、その結果、接面圧力を向上させる。
更に、本シール装置1000において、上記第1中間パッキング200の上記第1パッキング100を挟持する側240の表面を、上記第1パッキング100の上記等辺部120の端部130側から上記等辺部の頂点部150にかけて、上記第1パッキング100の上記等辺部分120との距離を拡大するように形成した場合には、本第1パッキング100の上記端面170を軸体Sの表面へ、より強く押し付けることが可能となる。
すなわち、上記のように、上記第1中間パッキング200が上記第1パッキング100に対向する面240が、上記第1パッキング100の端部130から外周面180の頂点150側に向かうに従い当該外周面180と距離を拡大するように形成した場合には、上下方向に圧力がかかった場合に、上記第1中間パッキング200が、本第1パッキング100を構成する上記二等辺三角形の頂点部150を囲む等辺部の作る角度を更に狭める方向で押圧するため、本第1パッキング100の上記端面170を軸体Sの表面へ、より強く押し付けることが可能となる。
また、本第1中間パッキング200の軸体Sの側面方向及びスタフィングボックス900の内面910方向への伸長は、それぞれの面に対する接面圧力の上昇となるが、それぞれの面に対する接触面積は、本第1中間パッキング200の形態に基づいた異方性のあるものとなる。
すなわち、本第1中間パッキング200は、軸体Sの側面に面した側210と、スタフィングボックス900の内面910に面した側230では、これらの面に平行に形成されているが、前記軸体Sの軸線に沿った方向の長さについては相互に異なっており、前記スタフィングボックスの内面に面した側230の方が長く形成されている。そのため、本第1中間パッキング200の軸体Sの表面方向及びスタフィングボックスの内面910方向への伸長が生じた場合には、軸体Sの表面方向への接触面積は、スタフィングボックスの内面910への接触面積よりも小さくなり、軸体Sの摺動抵抗が必要以上に増加する事を防止する事が可能である。
このように本発明では、本第1中間パッキング200の、軸体Sの側面に面した側と、スタフィングボックス900の内面910に面した側との、前記軸体Sの軸線に沿った方向の長さを適宜調整する事によって、軸体Sに対する摺動抵抗の大きさと接面圧力の大きさとを調整することが可能である。
また、上記第1中間パッキング200の素材は特に限定されず、グラファイト等の任意の素材を用いる事が可能であるが、上記第1中間パッキング200の素材の密度を上記第1パッキング100よりも低いものとした場合には、上記上下方向からの圧力を掛けた場合に、相互に対向する部分の形状適合性が向上し、上記軸体Sを囲むスタフィングボックス900内を更に有効にシールする事が可能である。
また、本シール装置1000を構成する上記第1バックアップリング300は、軸体Sに沿った上下方向からの圧力を受ける事により、上下方向に変形して潰れると同時に、軸体Sの側面方向及びスタフィングボックスの内面910方向へも伸長する。そして、上記第1バックアップリング300を少なくとも重量比25.0パーセント以上のバーミキュライトを含む素材により形成した場合には、本シール装置1000を更に高温域で使用することが可能になると同時に、上記第1中間パッキング200等にグラファイトを使用した場合でも、当該グラファイトのはみ出しを有効に防止する事が可能である。ここで、上記少なくとも重量比25.0パーセント以上のバーミキュライトを含む素材としては、上述のように、フレキシタリック(Flexitallic)社による、バーミキュライト(蛭石)を主原料とし、無機バインダーで成型されたサーミキュライト(THERMICULITE)(登録商標)を用いる事が大変効果的である。上記サーミキュライトは、バーミキュライト(蛭石)を主原料とし、無機バインダーで成型された耐熱性材料である。そのため、本発明では、上記バーミキュライトが、少なくとも重量比25%の割合の化学的剥離バーミキュライト(CEV)成分からなり、該CEV成分の少なくとも一部は乾燥CEVから得られたものであっても良い。
そして、上記サーミキュライトを用いた第1バックアップリング300は、酸化雰囲気での高温域(1000℃)までの領域においても酸化することが無く、上記第1パッキング100のバックアップを果たす事が可能である。また、バックアップリング単体で比較した場合には、マイカ等よりもサーミキュライトの方がシール性に優れることから、上記第1パッキング100を含めた本発明に係るシール装置1000全体のシール性が向上し、長寿命化を図る事も可能である。更に、上記のように、サーミキュライトには、はみ出し防止効果もあることから、本シール装置1000の構成要素の素材にグラファイトを用いた場合には、はみ出しによるグラファイトの減量も効果的に防止することが可能である。
次に本発明のパッキングに係る第2実施形態について説明する。図4(A)は本発明に係るパッキングの第2実施形態であるパッキング500を水平面上にリング面を水平にして置いた場合の斜視図である。
本パッキング500は、図4(A)に記載したように、内部に空洞を設けた、概ね、算盤球型のリング状の外形から、前記外形を構成するリング面に垂直に前記外形の外縁の一部を切り取った形状を有している。
そして、本パッキング500を構成する前記リング状の外形の片断面510は、図4Bの半断面斜視図及び図5の断面図に示すように、外周側が、仮想的な等脚台形状から上底部520と2つの脚部525の部分のみを抜き出した部分により形成された形状を有すると共に、内周側が、頂点を前記上底部側に向けた仮想的な二等辺三角形の等辺部から当該等辺部530のみを抜き出した部分と、前記等辺部530の末端535と前記等脚台形の2つの脚部525の末端526とをそれぞれ結ぶ線分540からなる形状を有している。そのため、上記上底部520と2つの脚部525により構成される外周側の線分を上記リングの中心軸Cを中心として回転させて形成される面が、本パッキング500の外周面590を構成しており、上記等辺部530と2つの線分540により構成される内周側の線分を上記リングの中心軸Cを中心として回転させて形成される面が、本パッキング500の内周面を構成している。
また、上記仮想的な等脚台形状の下底部と上記2つの脚部とがそれぞれなす内角は、図4又は図5では30度程度に記載しており、また、上記仮想的な下底部と上記上底部との長さの比率は、4対1程度に記載しているが、これらの角度や比率は、15度や60度程度、また、3対1や5対1程度でも良く、シールしようとする流体の温度や圧力等により、本発明の趣旨の範囲で適切な角度や比率を選択する事が可能である。また、同様に、上記等辺部530を有する仮想的な二等辺三角形の頂角も、上記同様に、シールしようとする流体の温度や圧力等により、本発明の趣旨の範囲で適切な角度を選択する事が可能である。
また、本パッキング500の前記リング面の中央部に設けられた空間は、ステムなどの軸体Sを貫通させるための、前記リング面に垂直な中心軸Cを有する概ね円筒形状の貫通孔THであり、本パッキング500をステムなどの軸体Sのシールに使用する際には、当該貫通孔THに当該軸体Sを貫通させる。
また、前記片断面を構成する等辺部分530を有する仮想的な前記二等辺三角形は前記貫通孔THの前記中心軸Cに平行な側面を底辺ILとしており、本パッキング500では、上記貫通孔THの側面に、上記仮想的な二等辺三角形状による空洞DHが形成されている。そのため、図5に示すように、上記空洞DHは貫通孔THが作る断面が略四辺形状の空洞と共に、本パッキング500の空洞部分を形成している。
また、前記本パッキング500の前記片断面510を構成する、前記等脚台形状の上底部520の中点528と前記二等辺三角形の等辺部530の頂点538とは、前記中心軸Cの軸線から垂直方向に同一線上に位置している。そのため、本パッキング500は、上記上底部520の中点528と上記二等辺三角形の等辺部530の頂点538と中心軸Cとを結ぶ直線が、当該中心軸C廻りに作る平面に対して、対称に形成されている。
また、前記本パッキング500の前記片断面510の、前記二等辺三角形の等辺部530の末端535と前記等脚台形の脚部525の末端526とを結ぶ線分540が属する端面570は、前記貫通孔THに軸体Sを貫通させた場合に、前記軸体Sの側面に対して、前記貫通孔THの前記中心軸Cの軸線の両端に向かって間隔を拡大して形成されている。
上記のように構成された本発明の第2実施形態に係るパッキング500では、基本的な作用と効果は、上記パッキング100の場合と同様であり、上記のように、外形が概ね算盤球状のパッキング500に片断面が三角形状の空洞DHを設けることで、本パッキング500の上下方向から圧力が加えられた場合に、加圧された本パッキング500が内側に潰れたとき、ステムなどの軸体Sへの応力が低減でき、当該軸体Sが回転もしくは上下動する際の摺動抵抗を軽減できると同時に、傘型パッキングと遜色ないシールを行なうことができる。
また、上記パッキング500では、本パッキング500の上記内周面の一部を構成する上記端面570が、上記貫通孔THに軸体Sを貫通させた場合に、上記軸体Sの側面に対して、上記貫通孔THの上記中心軸Cの軸線の両端に向かって間隔を拡大して形成されている。
そのため、上記パッキング500の貫通孔THに軸体Sを貫通させる場合に、当該軸体Sと接触する部分が少ない結果、貫通させる場合の抵抗が少ない構造となっており、これによって作業性の向上を図る事が可能である。また、上記の作業後に、本パッキング500の上下方向から圧力を加えることによって、加圧された本パッキング500が内側に潰れた際には、上記端面570の部分が、ステムなどの軸体Sの側面に接触し、当該軸体を押圧するため、接面圧力を上記端面570の部分へ集中させて、シール性の向上を図ると共に、上記パッキング500と軸体Sとの接触面積を当該部分に限定させることで摺動抵抗の低減を図る事が可能である。
また、上記パッキング500において、パッキング500の片断面510の外周側を構成する前記上底部520の中央部分528から、前記片断面510の内周側を構成する前記等辺部530の頂点538に向けて、前記貫通孔THの中心軸Cに対して垂直な切れ込みを設ける事も可能である。その際、前記切れ込みの延長線上の前記等辺部530の頂点部分538に、断面が円形の、中心軸Cを取り巻く円環状の空洞を設けた場合には、本パッキング500が上記のように加圧された場合に、上記切れ込み沿った本パッキング500の変形が容易となる効果を有する。
また、前記軸体Sを前記貫通孔THに貫通させ、前記パッキング500を前記中心軸Cに沿った方向に外側から内側に加圧した場合には、前記切れ込みに沿って、前記切れ込みの幅が、前記中心軸Cに対して垂直な方向の軸心から外側にかけて拡大し、前記パッキング500の片断面510の前記端面570が、前記軸体Sの側面に対して平行に接する構成とした場合には、上記端面570の部分から軸体Sへ接面圧力を集中させてシール性の向上を図ると共に、上記パッキング500と軸体Sとの接触面積を限定させることで摺動抵抗の低減を図る事も可能である。
また、本発明のパッキング500は、上記パッキング100の場合と同様に、灰分の少ない高純度グラファイト(グラファイト純度99.8パーセント)又は、上記グラファイトに代えて、少なくとも重量比25.0パーセント以上のバーミキュライトを含む素材により形成する事も可能である。
そして、上記高純度のグラファイトを使用した場合には、従来以上の高温で使用することが可能となり、上記グラファイトに代えて、少なくとも重量比25.0パーセント以上のバーミキュライトを含む素材により形成した場合には、更に摺動抵抗を低減しつつ耐熱性を高める事も可能である。ここで、上記少なくとも重量比25.0パーセント以上のバーミキュライトを含む素材としては、上述のように、フレキシタリック(Flexitallic)社による、サーミキュライト(THERMICULITE)(登録商標)を用いる事が大変効果的である。上記サーミキュライトは、バーミキュライト(蛭石)を主原料とし、無機バインダーで成型された耐熱性材料である。そのため、本発明では、上記バーミキュライトが、少なくとも重量比25%の割合の化学的剥離バーミキュライト(CEV)成分からなり、該CEV成分の少なくとも一部は乾燥CEVから得られたものであっても良い。
次に、本発明に係るシール装置の第2実施形態について説明する。図6(A)、(B)は本発明に係るシール装置の第2実施形態である、シール装置2000を示す断面図である。
本発明に係るシール装置2000は、上記本発明の第2実施形態に係るパッキング500を第2パッキングとして、スタフィングボックス900内に収納したものである。そして、装置全体としては、前記第2パッキング500の前記貫通孔THにステム等の軸体Sを貫通させ、前記軸体Sの軸線方向に沿って、前記第2パッキング500を両側から挟持するように配設された、前記軸体Sを取り巻くリング状の2つの第2中間パッキング600と、前記軸体Sの軸線方向に沿って、前記第2中間パッキング600を前記第2パッキング500とは反対の側から挟持するように配設された、前記軸体Sを取り巻くリング状の2つの第2バックアップリング700とから構成されている。
そして、本シール装置2000では、前記第2パッキング500に、その片断面510の外周側を構成する前記上底部520の中央部分528から、前記片断面510の内周側を構成する前記等辺部の頂点538に向けて、前記貫通孔THの中心軸Cに対して垂直な切れ込み550を設け、前記切れ込み550の延長線上の前記等辺部530の頂点部分538に、断面が円形の、中心軸Cを取り巻く円環状の空洞560を設けている。そのため、本第2パッキング500を軸体Sの軸線方向に加圧した場合に、上記切れ込み550に沿った本第2パッキング500の変形ないし分離が容易となり、上述のように、スタフィングボックス900内に本装置2000を組み込む場合の容易性を確保しつつ、当該組込み後に本シール装置2000により軸体Sのシールを行う場合には、本第2パッキング500の変形を容易化しつつシール性を向上させる効果を有する。
また、上記第2中間パッキング600の片断面は、前記スタフィングボックス900の内面910側に前記軸体Sの軸線方向に沿った底辺610を有し、前記軸体Sの側面側に頂点630を有する鋭角三角形状をしている。そして、前記第2中間パッキング600の片断面と前記第2パッキング500の片断面とは、前記第2パッキング500の端点526が、対向する前記第2中間パッキング600の上記鋭角三角形が作る一方の辺上に接点650で接しており、前記第2中間パッキング600の前記接点650を含む面670と前記第2パッキング500の前記端点526の属する等脚部525における外周面590とのなす角度αは、前記第2パッキング500の片断面510が作る端面570が、前記貫通孔THに軸体Sを貫通させた場合に、前記軸体Sの側面に対してなす角度α’と同一となっている。
そのため、本シール装置の第2実施形態では、第2パッキング500と第2中間パッキング600とが相互に対向する面が、上記のような関係を有していることから、本シール装置2000が軸体Sの軸線方向から圧力を受けた場合に、第2中間パッキング600により、第2パッキング500の変形が上記角度αとα’とを減少させる方向に誘導される。そして、上記角度の減少により、第2パッキング500の端面570が、軸体Sの側面に沿うように、上記第2パッキング500の変形が誘起されやすく構成されている。
また、前記第2中間パッキング600は、前記第2パッキング500よりも密度を低く形成しても良く、その場合には、上記のように軸線方向上下からの圧力を掛けた場合に、上記軸体Sを囲むスタフィングボックス900内を更に有効にシールする事が可能である。
また、本シール装置2000のうち、前記第2バックアップリング700は、片断面が四辺形状をしており、当該四辺形状を構成する四辺のうち、前記軸体Sを取り巻く側710は前記軸体Sに平行な面に属し、前記スタフィングボックスに面した側730は前記スタフィングボックスの内面910に平行な面に属し、前記第2中間パッキング600に面する側と反対の側740は前記軸体Sの中心軸Cに垂直な面に属している。
そして、前記第2バックアップリング700の前記軸体Sを取り巻く側710の軸線方向の長さは、前記スタフィングボックスに面した側730の軸線方向の長さよりも長く構成されており、前記第2中間パッキング600とはスタフィングボックス内面910側で接しているため、上記四辺形を構成するうちの第2中間パッキング600に面した側720は、軸体Sに近い方で相互の距離を大きく形成されており、スタフィングボックスの内面910に近い方で相互の距離を小さく形成されている。加えて、本シール装置2000では、前記第2バックアップリング700の片断面の、前記軸体Sを取り巻く面の側710と前記第2中間パッキングに面した側720とのなす角度βは、前記第2中間パッキング600の片断面の、前記スタフィングボックスの内面910に面した側610と前記第2バックアップリング700に面した側640とのなす角度γよりも大きく形成されている。
そのため、本シール装置の第2実施形態では、本シール装置2000が軸体Sの軸線方向から圧力を受けた場合に、上記第2バックアップリング700が上記第2中間パッキング600の上記スタフィングボックスの内面910寄りで、より大きく上記第2中間パッキング600を押圧することになり、その結果、上記第2中間パッキング600によるスタフィングボックス900とのシール性を向上させることが可能である。その一方、軸体Sの側面寄りでは、上記第2バックアップリング700と上記第2中間パッキング600との間隔を確保する事が可能であり、これに伴い上記第2中間パッキング600等のはみ出しを有効に防止する事が可能である。
また、上記第2バックアップリング700を少なくとも重量比25.0パーセント以上のバーミキュライトを含む素材により形成した場合には、本シール装置2000を更に高温域で使用することが可能であり、その場合には、上記第2中間パッキング600等にグラファイトを使用した場合でも、当該グラファイトのはみ出しを防止する事も可能である。また、上記少なくとも重量比25.0パーセント以上のバーミキュライトを含む素材としては、上述のように、フレキシタリック(Flexitallic)社による、サーミキュライト(THERMICULITE)(登録商標)を用いる事が大変効果的である。上記サーミキュライトは、バーミキュライト(蛭石)を主原料とし、無機バインダーで成型された耐熱性材料である。そのため、本発明では、上記バーミキュライトが、少なくとも重量比25%の割合の化学的剥離バーミキュライト(CEV)成分からなり、該CEV成分の少なくとも一部は乾燥CEVから得られたものであっても良い。
以上のように、上記のように構成した、本シール装置の第2実施形態に係るシール装置2000では、上記構成要素のそれぞれの機能とその相互作用により、高温域での使用が可能であり、軸体に対するシール性を向上しつつ摺動抵抗を低減し、更に、装着時のミスを防止する事も可能となる。
100 第1実施形態のパッキング(第1パッキング)
110 第1パッキングのリングの片断面
120 二等辺三角形状の等辺を構成する部分
130 等辺部分120の端部
150 等辺部分の頂点部
155 切れ込み
170 端面
180 第1パッキングの外周面
190 第1パッキングの内周面

200 第1中間パッキング
210 第1中間パッキングの軸体Sに面した側
220 第1中間パッキングの第1パッキングを挟持する側とは反対側
230 第1中間パッキングのスタフィングボックス900の内面910に面した側
240 第1中間パッキングの第1パッキングを挟持する側

300 第1バックアップリング
310 第1バックアップリングの軸体Sに面した側
320 第1バックアップリングの第1中間パッキング200に面した側
330 第1バックアップリングのスタフィングボックス900の内面910に面した側
340 第1バックアップリングの第1中間パッキング200に面する側と反対の側

500 第2実施形態のパッキング(第2パッキング)
510 第2パッキングのリングの片断面510
520 上底部
525 脚部
526 脚部の末端
528 上底部の中点
530 等辺部
535 等辺部の末端
538 等辺部の頂点
540 脚部の末端と等辺部の末端とを結ぶ線分
550 切れ込み
560 円環状の空洞
570 端面
590 外周面

600 第2中間パッキング
610 第2中間パッキングのスタフィングボックス側の面
640 第2中間パッキングの第2バックアップリングに面した側
650 第2中間パッキングと第2パッキングとの片断面状の接点

700 第2バックアップリング
710 第2バックアップリングの軸体Sに面した側
720 第2バックアップリングの第2中間パッキングに面する側
730 第2バックアップリングのスタフィングボックスに面した側
740 第2バックアップリングの第2中間パッキングに面する側と反対の側

900 スタフィングボックス
910 スタフィングボックスの内面
1000 第1パッキングを用いるシール装置
2000 第2パッキングを用いるシール装置

TH 貫通孔
C 中心軸
S 軸体
DH 三角形状の空洞
IL 仮想的な二等辺三角形の底辺
α 第2中間パッキング600の面670と、第2パッキング500の脚部525を構成する面とのなす角度
α´ 第2パッキング500の端面570が、軸体Sの側面に対してなす角度
β 第2バックアップリング700の、軸体Sに面した側710と第2中間パッキングに面した側720とのなす角度
γ 第2中間パッキング600の、スタフィングボックスの内面に面した側610と第2バックアップリングに面した側640とのなす角度

Claims (16)

  1. 算盤球型のリング状の外形をした、片断面が二等辺三角形の等辺部分に厚みを設けた形状を有するパッキングであって、
    内部に前記片断面が三角形状の空洞を有し、
    前記外形を構成するリング面中央部の空間は、軸体を貫通させるための、前記リング面に垂直な中心軸を有する概ね円筒形状の貫通孔であり、
    前記二等辺三角形は前記貫通孔の前記中心軸に平行な側面を底辺としており、
    前記二等辺三角形の等辺部分に厚みを設けた形状の端部が属する端面は、前記貫通孔に軸体を貫通させた場合に、前記軸体の側面と平行になるように形成したことを特徴とするパッキング。
  2. 前記パッキングの前記等辺部分の前記厚みは、前記等辺部分の端部から、前記等辺部分の頂点部にかけて増加している請求項1に記載のパッキング。
  3. 前記パッキングの片断面を構成する前記等辺部分の頂点部の外周側からは、前記貫通孔の前記中心軸に対して垂直な切れ込みを設け、
    前記軸体を前記貫通孔に貫通させ、前記パッキングを前記中心軸に平行な方向に外側から内側に加圧した場合には、前記切れ込みに沿って、前記切れ込みの幅が、前記中心軸に対して垂直な方向の中心軸側から外側にかけて拡大する請求項1又は2に記載のパッキング。
  4. 前記パッキングが、少なくとも重量比99.8%のグラファイトを含む素材から形成した請求項1乃至3の何れか1項に記載のパッキング。
  5. 前記パッキングが、少なくとも重量比25.0%のバーミキュライトを含む素材から形成した請求項1乃至3の何れか1項に記載のパッキング。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載のパッキングを第1パッキングとし、
    前記第1パッキングをスタフィングボックス内に収納すると共に、前記第1パッキングの前記貫通孔に軸体を貫通させ、
    前記軸体の軸線方向に沿って、前記第1パッキングを両側から挟持するように配設された、前記軸体を取り巻くリング状の2つの第1中間パッキングと、
    前記軸体の軸線方向に沿って、前記第1中間パッキングを前記第1パッキングとは反対の側から挟持するように配設された、前記軸体を取り巻くリング状の2つの第1バックアップリングとから前記軸体のシールを行なうシール装置であって、
    前記第1中間パッキングは、片断面が四辺形状をしており、前記軸体に面した側は、前記軸体の軸線の方向と平行な面を有し、前記スタフィングボックスの内面に面した側は前記スタフィングボックスの内面に平行な面を有すると共に、前記スタフィングボックスの内面に面した側の前記軸線に沿った長さは、前記軸体に面した側の前記軸線に沿った長さよりも長く、前記第1パッキングを挟持する側とは反対の側は、前記軸体の軸線方向と垂直な面を有し、前記第1パッキングを挟持する側は、前記第1パッキングの前記等辺部分の端部の外縁から前記等辺部の頂点部にかけて、前記第1パッキングの前記等辺部分がつくる外周面と平行な面を有しており、
    前記第1バックアップリングは、片断面が四辺形状をしており、前記軸体に面した側は、前記軸体の軸線の方向と平行な面を有し、前記スタフィングボックスに面した側は前記スタフィングボックスの内面と平行な面を有し、前記第1中間パッキングに面する側と反対の側は、前期軸体の軸線方向に垂直な面を有し、前記第1中間パッキングに面した側は前記第1中間パッキングの対向する面に平行な面を有することを特徴とするシール装置。
  7. 前記第1中間パッキングの前記第1パッキングを挟持する側の表面は、前記第1パッキングの前記等辺部の端部から前記等辺部の頂点部にかけて、前記第1パッキングの前記等辺部分との距離を拡大するように形成した請求項6に記載のシール装置。
  8. 前記第1バックアップリングは、少なくとも重量比25.0%のバーミキュライトを含む素材から形成した請求項6又は7に記載のシール装置。
  9. 前記第1中間パッキングは、前記第1パッキングよりも密度を低く形成した請求項6乃至8の何れか1項に記載のシール装置。
  10. 算盤球型のリング状の外形から、前記外形を構成するリング面に垂直に前記外形の外縁の一部を切り取った形状を有し、
    前記リング状の外形の片断面が、外周側が等脚台形の上底部と2つの脚部の部分とからなる形状を有すると共に、内周側が頂点を前記上底部側に向けた二等辺三角形の等辺部と前記等辺部の末端と前記等脚台形の脚部の末端とを結ぶ線分からなる形状を有するパッキングであって、
    内部に前記片断面が三角形状の空洞を有し、
    前記リング面の中央部に設けられた空間は、軸体を貫通させるための、前記リング面に垂直な中心軸を有する概ね円筒形状の貫通孔であり、
    前記片断面を構成する前記二等辺三角形は前記貫通孔の前記中心軸に平行な側面を底辺とし、
    前記片断面を構成する前記等脚台形の上底部の中点と前記二等辺三角形の等辺部の頂点とは、前記中心軸から垂直方向に同一線上に位置し、
    前記片断面の、前記二等辺三角形の等辺部の末端と前記等脚台形の2つの脚部とをそれぞれ結ぶ線分が属する端面は、前記貫通孔に軸体を貫通させた場合に、前記軸体の側面に対して、前記貫通孔の前記中心軸の軸線の両端に向かって間隔を拡大して形成したことを特徴とするパッキング。
  11. 前記パッキングの片断面の外周側を構成する前記上底部の中央部分から、前記片断面の内周側を構成する前記等辺部の頂点に向けて、前記貫通孔の中心軸に対して垂直な切れ込みを設け、
    前記切れ込みの延長線上の前記等辺部の頂点部分には、断面が円形の円環状の空隙を設け、
    前記軸体を前記貫通孔に貫通させ、前記パッキングを前記中心軸に沿った方向に外側から内側に加圧した場合には、前記切れ込みに沿って、前記切れ込みの幅が、前記中心軸に対して垂直な方向の中心軸側から外側にかけて拡大し、前記パッキングの片断面の前記端面は、前記軸体の表面に対して平行に接する構成とした請求項10に記載のパッキング。
  12. 前記パッキングが、少なくとも重量比99.8%のグラファイトを含む素材から形成した請求項10又は11に記載のパッキング。
  13. 前記パッキングが、少なくとも重量比25.0%のバーミキュライトを含む素材から形成した請求項10又は11に記載のパッキング。
  14. 請求項10乃至13の何れか1項に記載のパッキングを第2パッキングとし、
    前記第2パッキングをスタフィングボックス内に収納すると共に、前記第2パッキングの前記貫通孔に軸体を貫通させ、
    前記軸体の軸線方向に沿って、前記第2パッキングを両側から挟持するように配設された、前記軸体を取り巻くリング状の2つの第2中間パッキングと、
    前記軸体の軸線方向に沿って、前記第2中間パッキングを前記第2パッキングとは反対の側から挟持するように配設された、前記軸体を取り巻くリング状の2つの第2バックアップリングとから前記軸体のシールを行なうシール装置であって、
    前記第2中間パッキングの片断面は、前記スタフィングボックスの内面側に前記軸体の軸線方向に沿った底辺を有し、前記軸体の側面側に頂点を有する、鋭角三角形状をしており、
    前記第2中間パッキングの片断面と前記第2パッキングの片断面とは、前記第2パッキングの等脚部の前記上底部側ではない端点が、対向する前記第2中間パッキングの辺上に接点を有しており、前記第2中間パッキングの前記接点を含む面と前記第2パッキングの前記端点の属する等脚部を構成する面とのなす角度は、前記第2パッキングの片断面が作る二等辺三角形の等辺部の末端と前記等脚台形の脚部の末端とを結ぶ線分が属する端面が、前記貫通孔に軸体を貫通させた場合に、前記軸体の表面に対してなす角度と同一であり、
    前記第2バックアップリングは片断面が四辺形状であり、前記軸体を取り巻く側は前記軸体に平行であり、前記スタフィングボックスに面した側は前記スタフィングボックスの内面に平行であり、前記第2中間パッキングに面しない側は前記軸体の中心軸に垂直な面に属し、前記軸体を取り巻く側の軸線方向の長さが前記スタフィングボックスに面した側の軸線方向の長さよりも長く、
    前記第2バックアップリングの片断面の、前記軸体を取り巻く面の側と前記第2中間パッキングに面した側とのなす角度は、前記第2中間パッキングの片断面の、前記スタフィングボックスの内面に面した側と前記第2バックアップリングに面した側とのなす角度よりも大きいことを特徴とするシール装置。
  15. 前記第2バックアップリングは、少なくとも重量比25.0%のバーミキュライトを含む素材から形成した請求項14に記載のシール装置。
  16. 前記第2中間パッキングは、前記第2パッキングよりも密度を低く形成した請求項14又は15に記載のシール装置。
JP2013229484A 2013-11-05 2013-11-05 パッキング及びこれを用いたシール装置 Pending JP2015090174A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013229484A JP2015090174A (ja) 2013-11-05 2013-11-05 パッキング及びこれを用いたシール装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013229484A JP2015090174A (ja) 2013-11-05 2013-11-05 パッキング及びこれを用いたシール装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015090174A true JP2015090174A (ja) 2015-05-11

Family

ID=53193810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013229484A Pending JP2015090174A (ja) 2013-11-05 2013-11-05 パッキング及びこれを用いたシール装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015090174A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018515664A (ja) * 2015-05-20 2018-06-14 フレキシタリック インベストメンツ インコーポレイテッドFlexitallic Investments Incorporated 封止材料

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018515664A (ja) * 2015-05-20 2018-06-14 フレキシタリック インベストメンツ インコーポレイテッドFlexitallic Investments Incorporated 封止材料
JP2021001349A (ja) * 2015-05-20 2021-01-07 フレキシタリック インベストメンツ インコーポレイテッドFlexitallic Investments Incorporated 封止材料
JP7108666B2 (ja) 2015-05-20 2022-07-28 フレキシタリック インベストメンツ インコーポレイテッド 封止材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9316316B2 (en) Segmented seal
JP2015090174A (ja) パッキング及びこれを用いたシール装置
WO2014046288A1 (ja) 密封装置
JP6329393B2 (ja) パッキング及びこれを用いたシール装置
CN107208806A (zh) 机械密封装置、双端面密封装置和双端面机械密封装置
CN203906779U (zh) 一种低应力高效密封垫片
CN203809690U (zh) 一种柔性石墨低泄漏组合成型填料
US9939067B2 (en) Elastic contact seal
CN202883546U (zh) 一种气缸端面组合密封结构
CN103470607A (zh) 一种垫圈
CN210629062U (zh) 一种内穿电缆密封接头
CN102401187A (zh) 带o形密封圈和轴承的蝶阀
CN206290705U (zh) 汽车转轴活动密封装置
CN201212597Y (zh) 法兰垫片
CN205908796U (zh) 一种高温浮动球阀座密封结构
CN104061327A (zh) 一种油封及包括该油封的轴承
CN210397701U (zh) 一种高压曲面环形密封结构
CN104329469A (zh) 一种新型低温球阀
CN2934788Y (zh) 组合式磁力油封
CN201661683U (zh) 阀门执行器的活塞密封结构
CN204213355U (zh) 一种新型低温球阀
CN202580105U (zh) 硬密封浮动球阀的密封结构
CN211550527U (zh) 一种轴用旋转四氟乙烯密封件
CN219655313U (zh) 上装式球阀
CN203239926U (zh) 一种金属缠绕垫