以下、図面を参照して、実施形態について説明する。図1は、車載装置1と携帯端末2とを1本のケーブル3により接続した場合の一例を示している。車載装置1は、車両内部に設置される装置である。車載装置1の一例として、カーナビゲーションを適用してもよい。
携帯端末2は、携帯可能な端末である。携帯端末2の一例として、スマートフォンを適用してもよい。携帯端末2は種々のアプリケーションを保存することが可能であり、携帯端末2は保存しているアプリケーションを実行することが可能である。
携帯端末2が保存するアプリケーションの一例としては、動画再生アプリケーションや静止画再生アプリケーション、音楽アプリケーション、カーナビゲーションのアプリケーション等がある。
ケーブル3は車載装置1と携帯端末2とを接続する。ケーブル3の一端は車載装置1に接続され、他端は携帯端末2に接続される。ケーブル3の一例として、USBケーブルを適用してもよい。または、ケーブル3の一例として、USB Implementers Forumが策定するMicro USBを適用してもよい。
速度センサ4は、車両の速度を測定する速度測定装置である。速度センサ4は、測定している速度を速度データとして、車載装置1に出力する。速度センサ4は、常に速度データを車載装置1に出力することが好ましい。
視線検出装置5は、車両の運転者の視線を検出する。運転者の視線検出は任意の手法を適用してもよい。視線検出装置5が検出している運転者の視線は視線データとして、車載装置1に出力される。視線検出装置5は、視線データを常に車載装置1に出力することが好ましい。視線検出装置5は、車載装置1に備えられていてもよい。
車載装置1は、第1コネクタ11と第1制御部12と第1記憶部13とインタフェース切り替え部14と第1コネクタ制御部15と第1表示制御部16と第1表示部17と速度データ入力部18と視線データ入力部19とを備えている。
第1コネクタ11は、ケーブル3に接続される車載装置1側のコネクタである。第1コネクタ11は複数のピンを有している。第1制御部12は種々の制御を行う。第1記憶部13は、種々の情報を記憶している。第1コネクタ11は、コネクタの一例である。第1制御部12は、制御部の一例である。第1記憶部13は記憶部の一例である。
インタフェース切り替え部14は、第1コネクタ11に接続されるケーブル3のインタフェースを切り替える。実施形態では、インタフェース切り替え部14は、第1インタフェースとまたは第2インタフェースに切り替える。インタフェース切り替え部は、切り替え部の一例である。
第1インタフェースは、携帯端末を操作することが可能なインタフェースである。第1インタフェースの一例として、USBインタフェースを適用してもよい。USBインタフェースでは、Mirror Link(以下、ミラーリンクと称する)を使用することができる。ミラーリンクを使用することにより、車載装置1を用いて携帯端末2を操作することができ、携帯端末2を用いて車載装置1を操作することができる。
第2インタフェースは、第1インタフェースよりも高速にデータ通信を行うことができるインタフェースである。第2インタフェースの一例として、MHL(Mobile High-Definition Link)インタフェースを適用することができる。MHLインタフェースはUSBケーブルを使用することができる。従って、1本のケーブル3で、USBインタフェースとMHLインタフェースとの両方を使用することができる。
一例として、USBインタフェースの規格の1つであるUSB2.0は、データ転送の最高速度が480Mbpsである。一方、MHLインタフェースは、データ転送の速度が最大で、2.25Gbpsである。
よって、MHLインタフェースはUSBインタフェースと比較して、非常に高速にデータ通信を行うことが可能である。一方、MHLインタフェースを用いた通信では、ミラーリンクは使用できない。
第1コネクタ制御部15は、インタフェース切り替え部14の制御に基づいて、第1コネクタ11を制御する。第1コネクタ11は所定数のピンを有しており、第1コネクタ制御部15は第1コネクタ11のピンの抵抗値を変化させる。第1コネクタ制御部15が第1コネクタ11のピンの抵抗値を変化させることで、第1コネクタ11のインタフェースは、USBインタフェースとMHLインタフェースとの何れかに切り替わる。第1コネクタ制御部15はコネクタ制御部とも称される。
なお、インタフェース切り替え部14は第1コネクタ制御部15の機能を有していてもよい。つまり、インタフェース切り替え部14が、第1コネクタ11のピンの抵抗値を変化させる。この場合、インタフェース切り替え部14は第1コネクタ制御部15の機能を有するため、第1コネクタ制御部15は省略することができる。
第1表示制御部16は、第1表示部17に所定の情報を表示する制御を行う。第1表示部17は種々の情報を表示する。一例として、地図と車両の現在地情報とを表示することができる。第1表示部17は、情報を表示するだけでなく、所定の情報を入力する機能を有していてもよい。一例として、第1表示部17は、タッチパネルディスプレイとしてもよい。第1表示部17は表示部の一例である。
速度データ入力部18は速度センサ4から車両の速度を入力している。速度データ入力部18が入力した速度データは、第1制御部12に出力される。第1制御部12は、速度データ入力部18から入力した速度データに基づいて、種々の判断を行う。
視線データ入力部19は、視線検出装置5が出力した視線データを入力する。視線データ入力部19は、視線データを第1制御部12に出力する。第1制御部12は、視線データに基づいて、種々の判断を行う。
次に、携帯端末2について説明する。携帯端末2は、第2コネクタ21と第2制御部22と第2記憶部23と第2表示制御部24と第2表示部25とインタフェース判定部26と第2コネクタ制御部27とを備えている。
第2コネクタ21は、ケーブル3が接続される携帯端末2側のコネクタである。第2コネクタ制御部27が第2コネクタ21のピンの抵抗値を制御することにより、USBインタフェースとMHLインタフェースとの両者を使用することができる。
第2制御部22は携帯端末2の各部の制御を行っている。第2記憶部23は、種々の情報を記憶する。第2表示制御部24は第2表示部25に所定の情報を表示する制御を行う。第2表示部25は種々の情報を表示する。一例として、種々のアプリケーションを実行するためのアイコンを表示してもよい。第2表示部25は情報を表示するだけでなく、所定の情報を入力する機能を有していてもよい。
一例として、第2表示部25は、タッチパネルディスプレイとしてもよい。ユーザは、タッチパネルディスプレイに表示されたアイコンを操作することで、所望のアプリケーションを実行することができる。なお、第2表示部25はタッチパネルディスプレイでなくてもよい。この場合には、ユーザが操作する入力する手段を携帯端末2に別途設けてもよい。
インタフェース判定部26は、第2コネクタ21がUSBインタフェースとMHLインタフェースとの何れのインタフェースになっているかの判定を行う。一例として、インタフェース判定部26は、第2コネクタ21の抵抗値を検出して、携帯端末2のインタフェースがUSBインタフェースとMHLインタフェースとの何れになっているかを認識する。
第2コネクタ制御部27は、第2コネクタ21を制御する。第2コネクタ21は所定数のピンを有しており、第2コネクタ制御部24は第2コネクタ21の何れかのピンの抵抗値を変化させる。第2コネクタ制御部24が第2コネクタ21のピンの抵抗値を変化させることで、第2コネクタのインタフェースは、USBインタフェースとMHLインタフェースとの何れかに切り替わる。
操作検出部28は、携帯端末2に対して何らかの操作が行われたことを検出する。一例として、タッチパネルディスプレイである第2表示部25に対して、ユーザが何らかの操作を行ったときに、操作検出部28は、当該操作を検出する。
次に、図2を参照して、第1コネクタ11および第2コネクタ21のピンとインタフェースとの関係について説明する。図2に一例で示した第1コネクタ11および第2コネクタ21はそれぞれ5つのピンを有している。図2の第1コネクタ11および第2コネクタ21は一例であり、ピン数は5つには限定されない。
図2に示すように、USBインタフェースの場合、Pin1は電源(VBUS)である。つまり、Pin1は電源の供給を行う。Pin2は差動対(D−)である。Pin3は差動対(D+)である。差動対は電位差を検出する。
Pin4はID識別を行う。一例では、第1コネクタ制御部15がPin4を制御することで、インタフェースの切り替えが行われる。また、第2コネクタ制御部27がPin4を制御することで、インタフェースの切り替えが行われる。Pin5は、GND(接地)である。
MHLインタフェースの場合、Pin1は電源(VBUS)である。つまり、Pin1は電源の供給を行う。Pin2は差動対(D−)である。Pin3は差動対(D+)である。差動対は電位差を検出する。Pin4は制御信号(CBUS)である。
一例では、第1コネクタ制御部15がPin4を制御することで、インタフェースの切り替えが行われる。また、第2コネクタ制御部27がPin4を制御することで、インタフェースの切り替えが行われる。Pin5は、GND(接地)である。
一例として、第1コネクタ制御部15が、Pin4の抵抗値を1kΩに設定したときには、第1コネクタ11はMHLインタフェースとなる。また、第2コネクタ制御部27が、Pin4の抵抗値を1MΩ以上に設定したときには、第1コネクタ11はUSBインタフェースとなる。図2で示したコネクタのピン数や抵抗値は一例である。ピン数は5つ以外であってもよい。
次に、図3を参照して、車載装置1のハードウェア構成の一例を説明する。図3の一例に示すように、車載装置1は、バス30に、プロセッサ31とRAM32とROM33と記憶装置34と可搬型記憶装置接続部35とデータ入出力部36と抵抗値変更部37とが接続されている。
プロセッサ31はCPU(Central Processing Unit)のような任意の処理回路である。プロセッサ31はRAM32に展開されたプログラムを実行する。ROM33はRAM32に展開されるプログラムを記憶する不揮発性の記憶装置である。
RAM32に展開されるプログラムは記憶装置34に記憶されていてもよい。記憶装置34の一例としては、ハードディスクドライブ等を適用できる。可搬型記憶装置接続部35は、可搬型記憶装置を接続するために設けられている。可搬型記憶装置の一例として、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Video Disk)等がある。
データ入出力部36は、車載装置1の外部の装置と車載装置との間でデータの入出力を行う。データ入出力部36は、速度センサ4から速度データを入力し、データ入出力部36は、視線検出装置5から視線データを入力する。データ入出力部36は、他にもデータの入出力を行ってもよい。
抵抗値変更部37は、第1コネクタ制御部15の制御により、第1コネクタ11のピンの抵抗値を変更する。一例として、第1コネクタ11の各ピンを可変抵抗とし、抵抗値変更部37は、Pin4の抵抗値を1kΩまたは1MΩ以上に抵抗値を変化させてもよい。
RAM32、ROM33および補助記憶装置34は、何れもコンピュータ読み取り可能な有形の記憶媒体の一例である。これらの有形な記憶媒体は、信号搬送波のような一時的な媒体ではない。
一例として、第1制御部12、インタフェース切り替え部14および第1表示制御部16は、プロセッサ31により実現されてもよい。第1記憶部13はRAM32、ROM33、記憶装置34または可搬型記憶装置接続部35に接続される可搬型記憶装置により実現されてもよい。速度データ入力部18および視線データ入力部19は、データ入出力部36により実現されてもよい。第1コネクタ制御部15は、抵抗値変更部37により実現されてもよい。
次に、図4のフローチャートを参照して、実施形態の動作について説明する。車載装置1と携帯端末2との間はケーブル3で接続されている。車載装置1と携帯端末2とは、ケーブル3を介して、USBインタフェースまたはMHLインタフェースの何れかのインタフェースで通信を行っている。
最初に、車載装置1または携帯端末2はインタフェースの切り替え要求を出力する(ステップS1)。インタフェースの切り替え要求は、任意の装置が出力してもよい。インタフェースの切り替え要求は、第1制御部12に入力される。
一例として、第1制御部12は、インタフェースの切り替え要求があったことを示す信号をインタフェース切り替え部14に出力する。インタフェース切り替え部14がこの信号を入力したときに、第1コネクタ制御部15を制御する(ステップS2)。
第1コネクタ制御部15は、第1コネクタ11のピンの抵抗値を変更する(ステップS3)。現在、USBインタフェースで通信を行っている場合には、第1コネクタ11のPin4の抵抗値は1MΩ以上になっている。USBインタフェースからMHLインタフェースに切り替える場合には、第1コネクタ制御部15は、第1コネクタ11のPin4の抵抗値を1kΩに変更する。
一方、現在、MHLインタフェースで通信を行っている場合には、第1コネクタ11のPin4の抵抗値は1kΩになっている。MHLインタフェースからUSBインタフェースに切り替える場合には、第1コネクタ制御部15は、第1コネクタ11のPin4の抵抗値を1MΩ以上に変更する。
次に、車載装置1は、携帯端末2にインタフェースの切り替え要求を通知する(ステップS4)。ケーブル3を介して車載装置1と携帯端末2との間で何らかの信号を通信することで、インタフェースが変更されたことを通知することができる。なお、ステップS4の処理は、ステップS2およびステップS3より前に行われてもよい。
携帯端末2は、車載装置1からインタフェースの切り替え要求を入力し、第2コネクタ制御部27は、第2コネクタ21を制御する(ステップS5)。第2コネクタ制御部27は、第2コネクタ21のピンの抵抗値を変更する(ステップS6)。
以上により、車載装置1および携帯端末2のインタフェースが切り替わる。車載装置1および携帯端末2のインタフェースが切り替わった後に、ケーブル3を介して車載装置1と携帯端末2との間で通信が開始される(ステップS7)。
従って、車載装置1のインタフェース切り替え部14が、第1インタフェースと第2インタフェースとを切り替えているため、第1インタフェースと第2インタフェースとのうち所望のインタフェースを使用することができる。
車載装置1と携帯端末2とを接続するケーブル3は、USBインタフェースとMHLインタフェースとの両者を使用することができる。そして、車載装置1および携帯端末2のインタフェースをUSBインタフェースに切り替えることで、ミラーリンクを使用して良好な操作性を得ることができる。また、車載装置1および携帯端末2のインタフェースをMHLインタフェースに切り替えることで、高速なデータ通信が可能になる。一例として、携帯端末2に保存されている高画質動画を車載装置1でスムーズに再生することが可能になる。
次に、実施例1について説明する。図5に示すフローチャートは、実施例1の処理の一例を示している。実施例1では、車載装置1および携帯端末2のインタフェースはMHLインタフェースに設定されているものとする。そして、車載装置1および携帯端末2は、MHLインタフェースからUSBインタフェースに切り替えるものとする。
従って、車載装置1および携帯端末2のインタフェースがMHLインタフェースになっているため、高速にデータ通信が可能である。実施例1では、携帯端末2は動画データを車載装置1に転送し、車載装置1は動画を再生しているものとする。一例として、再生している動画は高画質動画であってもよい。
一例として、車両を運転する運転者が、携帯端末2を用いて動画再生の停止操作を行う(ステップS11)。運転者は、タッチパネルディスプレイである第2表示部25を操作して、動画再生の停止操作を行う。
操作検出部28は、運転者による動画再生の停止操作を検出する(ステップS12)。一例として、携帯端末2が動画再生アプリケーションを実行しているときに、ユーザがアプリケーションの再生停止の操作を行う。動画停止時のメソッドがアプリケーションから呼び出され、動画再生が停止されたことを携帯端末2のOS(Operating System)やドライバが認識する。これにより、動画停止操作が行われたことが認識される。
第2制御部22は、動画停止操作が行われたことを認識すると、車載装置1にインタフェースの切り替え要求の通知を行う(ステップS13)。一例として、この通知は、MHLインタフェースの遮断を要求する信号であってもよい。
車載装置1のインタフェース切り替え部14は、インタフェースを切り替える必要があるか否かの判定を行う(ステップS14)。車載装置1が携帯端末2からインタフェースの切り替え要求の通知を受信したときには、インタフェースを切り替える必要があると判断する。一方、車載装置1がインタフェースの切り替え要求の通知を受信しなければ、インタフェースの切り替えを行う必要はない。
ステップS14にて、インタフェース切り替え部14がインタフェースの切り替えを要すると判定したとき(ステップS14でYES)、車載装置1は携帯端末2に対して、インタフェースの切り替え要求の通知を行う(ステップS15)。
車載装置1のインタフェース切り替え部14は、第1コネクタ制御部15を制御して、車載装置1の第1コネクタ11を変更する(ステップS16)。これにより、車載装置1のインタフェースはMHLインタフェースからUSBインタフェースに切り替わる。
携帯端末2が車載装置1からインタフェースの切り替え要求の通知を受信したときに、第2コネクタ制御部27は、第2コネクタ21を変更する(ステップS17)。これにより、携帯端末2のインタフェースはUSBインタフェースに切り替わる。
携帯端末2のインタフェース判定部26は、携帯端末2のインタフェースを判定する(ステップS18)。インタフェース判定部26が、USBインタフェースであると判定した場合(ステップS19でYES)、携帯端末2はミラーリンクに切り替える(ステップS20)。一方、インタフェース判定部26がUSBインタフェースでないと判定した場合(ステップS19でNO)、ミラーリンクを使用することはできない。
ステップS20の処理が行われたとき、ミラーリンクを使用して、車載装置1は携帯端末2を操作することができ、携帯端末2は車載装置1を操作することができる。
実施例1では、車載装置1および携帯端末2がMHLインタフェースになっており、携帯端末2を操作することにより、車載装置1および携帯端末2のインタフェースは、MHLインタフェースからUSBインタフェースに切り替わる例について説明した。
一例として、運転者が車両の運転をしていないときに、MHLインタフェースを用いて、車載装置1で動画を視聴していたものとする。運転者が運転の再開をするときに、運転者は動画停止操作を行う。これにより、車載装置1および携帯端末2のインタフェースがUSBインタフェースに切り替わり、ミラーリンクを使用することが可能になる。
次に、実施例2について説明する。図6に示すフローチャートは、実施例2の処理の一例を示している。実施例2では、車載装置1および携帯端末2は、USBインタフェースからMHLインタフェースに切り替える。また、車載装置1および携帯端末2のインタフェースはUSBインタフェースに設定されているものとする。
一例として、車両の運転者が携帯端末2を用いて動画の再生操作を行う(ステップS31)。運転者は、タッチパネルディスプレイである第2表示部25を操作して、動画再生の再生操作を行う。一例として、運転者の操作により、動画再生のアプリケーションが実行される。
操作検出部28は、運転者が動画アプリケーションを用いて、動画を再生する操作を行ったことを検出する(ステップS32)。これにより、動画再生時のメソッドがアプリケーションから呼び出され、携帯端末2のOS(Operating System)やドライバは、動画が再生されたことを認識する。
第2制御部22は、動画再生操作が行われたことを認識すると、車載装置1に通知を行う(ステップS33)。この通知は、USBインタフェースからMHLインタフェースに切り替える要求の通知である。この通知は、車載装置1に送信される。一例として、この通知は、ミラーリンクの遮断要求であってもよい。
車載装置1のインタフェース切り替え部14は、インタフェースを切り替える必要があるか否かの判定を行う(ステップS34)。車載装置1が携帯端末2からインタフェースの切り替え要求の通知を受信したときには、インタフェースを切り替える必要があると判断する。一方、車載装置1がインタフェースの切り替え要求の通知を受信しなければ、インタフェースの切り替えを行う必要はない。
ステップS34にて、インタフェース切り替え部14がインタフェースの切り替えを要すると判定したときには、車載装置1は携帯端末2に対して、インタフェースの切り替え要求を通知する(ステップS35)。
そして、インタフェース切り替え部14は、第1コネクタ制御部15を制御して、第1コネクタ36を変更する(ステップS36)。これにより、車載装置1のインタフェースは、USBインタフェースからMHLインタフェースに切り替わる。
ステップS35において、携帯端末2が車載装置1からインタフェースの切り替え要求の通知を受信したときに、第2コネクタ制御部27は、第2コネクタ21を変更する(ステップS37)。これにより、携帯端末2のインタフェースはMHLインタフェースに切り替わる。
携帯端末2のインタフェース判定部26は、携帯端末2のインタフェースを判定する(ステップS38)。携帯端末2のインタフェースはMHLインタフェースに切り替わっている場合(ステップS39でYES)、携帯端末2は動画再生を行う(ステップS40)。一方、携帯端末2のインタフェースがMHLインタフェースに切り替わっていない場合(ステップS39でNO)、携帯端末2は動画再生を行わない。
ステップS40で携帯端末2が動画再生を行う場合、携帯端末2は車載装置1に動画データを転送する。車載装置1は、転送された動画データに基づいて動画を再生する(ステップS41)。ステップS40で、車載装置1で動画が再生できれば、携帯端末2は実際に動画を再生していなくてもよい。
車載装置1および携帯端末2は、MHLインタフェースに切り替わっている。よって、携帯端末2から車載装置1に高速にデータ通信が可能である。従って、転送される動画データが高画質動画データであっても、高速に高画質動画データが携帯端末2から車載装置1に転送される。よって、車載装置1でスムーズに高画質動画を再生することができる(ステップS41)。高画質動画データの一例として、非圧縮の動画データがある。
次に、実施例3について説明する。図7に示すフローチャートは、実施例3の処理の一例を示している。実施例3では、車載装置1および携帯端末2のインタフェースはMHLインタフェースになっているものとする。
携帯端末2は動画の再生を行っている(ステップS51)。また、車載装置1でも動画の再生を行っている(ステップS52)。車載装置1および携帯端末2はMHLインタフェースになっているため、携帯端末2から車載装置1に高速にデータ通信が可能である。従って、車載装置1ではスムーズに高画質動画を再生可能である。
次に、車載装置1の第1制御部12は、車両の走行速度が所定速度以上であるか否かを判定する(ステップS53)。車両の走行速度を検出するために、車載装置1に速度センサ4が接続されている。速度センサ4は常に車両の走行速度を検出し、検出した走行速度を速度データとして速度データ入力部18に出力している。
第1制御部12は、速度データ入力部18が入力した速度データを入力し、車両の速度と所定速度とを比較する。第1制御部12は、所定速度を予め設定した速度(閾値)として保持している。そして、第1制御部12は、速度データが示す速度と閾値とを比較する。
第1制御部12が保持する速度の閾値は、運転者が第2の表示部17に表示される動画を視認していても、車両の運転に支障のない速度に設定してもよい。安全性の観点から、車両が停止していないときに、第1制御部12は、ステップS53においてYESと判定することが好ましい。
ステップS53でYESと判定されたとき、第1制御部12は、運転者が第1表示部17を所定時間以上視認しているか否かを判定する(ステップS54)。車載装置1に接続されている視線検出装置5は、運転者の視線を検出している。視線検出装置5が検出している視線は、視線データとして視線検出装置5が視線データ入力部19に出力する。
視線データ入力部19が入力した視線データは、第1制御部12に出力される。第1制御部12は、視線データに基づいて、運転者の視線が第1表示部17の範囲内にある時間を測定する。
第1制御部12は、予め設定した時間の閾値(所定時間)を保持している。第1制御部12は、運転者の視線が第1表示部17の範囲内にある時間と閾値とを比較して、運転者が所定時間以上、第1表示部17を視認しているか否かを判定する。つまり、運転者の視線が、所定時間以上、第1表示部17に向いているか否かを判定する。
運転者が所定時間以上、第1表示部17を視認していると第1制御部12が判定した場合、車載装置1は携帯端末2に対して、インタフェースの切り替え要求を通知する(ステップS55)。
この場合、車両の走行速度が所定速度以上であり、運転者が所定時間以上、第1表示部17を視認していることになる。従って、運転者は走行操作に集中していないことが考えられる。そこで、インタフェース切り替え部14は、第1コネクタ制御部15を制御して、車載装置1の第1コネクタ11を変更する(ステップS56)。これにより、第1コネクタ11は、MHLインタフェースからUSBインタフェースに切り替わる。
ステップS55において、車載装置1が携帯端末2にインタフェースの切り替え要求を通知すると、この通知に基づいて、携帯端末2はインタフェースの切り替えを行う。第2コネクタ制御部27は、第2コネクタ21を変更する(ステップS57)。これにより、携帯端末2のインタフェースがUSBインタフェースに切り替わる。
携帯端末2のインタフェース判定部26は、携帯端末2のインタフェースを判定する(ステップS58)。携帯端末2のインタフェースがUSBインタフェースであれば(ステップS59でYES)、ミラーリンクに切り替える(ステップS60)。一方、携帯端末2のインタフェースがUSBインタフェースでなければ(ステップS59でNO)、ミラーリンクには切り替えない。
従って、車両が所定速度以上の速度で走行しており、運転者が所定時間以上、第1表示部17を視認している場合、運転者の走行操作に支障を来たすおそれがあるため、MHLインタフェースからUSBインタフェースに切り替える。これにより、車載装置1は動画を再生しなくなる。従って、運転者の走行操作に支障を来たすおそれはない。
一方、車両の走行速度が所定速度以上でない場合(ステップS53でNO)、または運転者が第1表示部17を所定時間以上視認していない場合(ステップS54でNO)には、MHLインタフェースからUSBインタフェースに切り替える必要はない。車載装置1で動画を再生していたとしても、運転の安全性を阻害する要因にはならないため、車載装置1および携帯端末2のインタフェースは切り替える必要がない。
次に、図8を参照して、実施例4について説明する。図8に示すフローチャートは、実施例4の処理の一例を示している。実施例4では、車載装置1および携帯端末2のインタフェースはUSBインタフェースになっているものとする。
実施例4では、携帯端末2はナビゲーションのアプリケーションを実行しているものとする。そして、ミラーリンクにより、携帯端末2で実行されているナビゲーションのアプリケーションが車載装置1に送信される。これにより、車載装置1で携帯端末2のナビゲーションのアプリケーションを操作することができる。
従って、車載装置1はナビゲーションの機能を有している必要はなく、車載装置1は、携帯端末2と接続可能であり、第1表示部17が設けられていればよい。この場合、ナビゲーションの機能は、携帯端末2のアプリケーションにより実行される。
実施例4の一例では、助手席に着座している者が、携帯端末2を用いて、動画再生の操作を行う(ステップS61)。この操作を携帯端末2が認識し(ステップS62)、動画データを再生するためのアプリケーションが実行される。
携帯端末2は、車載装置1で動画データを再生する要求の通知を車載装置1に送信する(ステップS63)。次に、車載装置1のインタフェース切り替え部14は、インタフェースを切り替える必要があるか否かの判定を行う(ステップS64)。車載装置1が携帯端末2からインタフェースの切り替え要求の通知を受信したときには、インタフェースを切り替える必要があると判断する。一方、車載装置1がインタフェースの切り替え要求の通知を受信しなければ、インタフェースの切り替えを行う必要はない。
次に、車載装置1の第1制御部12は、速度センサ4が検出している車両の走行速度が所定速度以上であるか否かを判定する(ステップS65)。車両の走行速度が所定速度以上である場合には(ステップS65でYES)、第1制御部12は、運転者が所定時間以上、第1表示部17を視認しているか否かを判定する(ステップS66)。
運転者が、所定時間以上、第1表示部17を視認していない場合(ステップS66でNO)、車載装置1は携帯端末2に、インタフェースの切り替え要求を通知する(ステップS67)。そして、インタフェース切り替え部14は、第1コネクタ制御部15を制御して、第1コネクタ11を変更する(ステップS68)。これにより、車載装置1の第1コネクタ11はUSBインタフェースからMHLインタフェースに切り替わる。
ステップS67において、車載装置1が携帯端末2にインタフェースの切り替え要求を通知すると、この通知に基づいて、携帯端末2はインタフェースの切り替えを行う。第2コネクタ制御部27は、第2コネクタ21を変更する(ステップS69)。これにより、携帯端末2のインタフェースはMHLインタフェースに切り替わる。
携帯端末2のインタフェース判定部26は、携帯端末2のインタフェースを判定する(ステップS70)。携帯端末2のインタフェースがMHLインタフェースであれば(ステップS71でYES)、携帯端末2は動画再生を行う(ステップS72)。一方、携帯端末2のインタフェースがMHLインタフェースでなければ(ステップS71でNO)、携帯端末2は動画再生を行わない。
ステップS72で携帯端末2が動画再生を行うと、携帯端末2から車載装置1に動画データが転送される。そして、車載装置1は動画を再生する(ステップS73)。車載装置1および携帯端末2はMHLインタフェースになっているため、高速にデータ通信が可能である。よって、車載装置1で高画質動画をスムーズに再生することが可能である。
車両の走行速度が所定速度以上であったとしても(ステップS65でYES)、運転者が所定時間以上、動画を視認していなければ(ステップS66でNO)、運転者の運転に支障はない。従って、助手席に着座している者は高画質動画を視聴することができる。
一方、車両が所定速度以上で走行しており(ステップS65でYES)、運転者の視線が所定時間以上、第1表示部を視認しているときには(ステップS66でYES)、運転者の運転操作に支障がある。この場合には、車載装置1で動画を再生しないようにする。
次に、図9を参照して、実施例5について説明する。図9に示すフローチャートは、実施例5の処理の一例を示している。実施例5では、車載装置1および携帯端末2のインタフェースはUSBインタフェースになっているものとする。
実施例5では、携帯端末2はナビゲーションのアプリケーションを実行しているものとする。そして、ミラーリンクにより、携帯端末2で実行されているナビゲーションのアプリケーションが車載装置1に送信される。これにより、車載装置1で携帯端末2のナビゲーションのアプリケーションを操作することができる。
最初に、運転者または助手席に着座している者が、携帯端末2を用いて、動画再生の操作を行う(ステップS81)。この操作を携帯端末2が認識し(ステップS82)、動画データを再生するためのアプリケーションが実行される。
携帯端末2は、車載装置1で動画データを再生する要求を車載装置1に通知する(ステップS83)。一例として、携帯端末2は、車載装置1に対して、ミラーリンクの電源を遮断する信号を送信してもよい。
次に、車載装置1のインタフェース切り替え部14は、インタフェースを切り替える必要があるか否かの判定を行う(ステップS84)。車載装置1が携帯端末2からインタフェースの切り替え要求の通知を受信したときには、インタフェースを切り替える必要があると判断する。一方、車載装置1がインタフェースの切り替え要求の通知を受信しなければ、インタフェースの切り替えを行う必要はない。
インタフェースの切り替えが必要な場合(ステップS84でYES)、車載装置1の第1制御部12は、動画データが高画質動画データであるか否かを判定する(ステップS85)。この判定を行うために、一例として、第1制御部12は、動画データのコーデック情報を読み出す。そして、有効走査線やアスペクト比、フレームレート等に基づいて、第1制御部12は、動画データが高画質動画データであるか否かを判定してもよい。
一例として、有効走査線が1080本、アスペクト比が16:9、フレームレートが59.94fpsのときには、第1制御部12は、動画データが高画質動画データであると判定する。また、第1制御部12は、動画データの情報量が所定量以上のときに、動画データが高画質動画データであると判定してもよい。
第1制御部12は、MHLインタフェースを用いると正常に動画が再生され、USBインタフェースを用いると正常に動画が再生されないときに、動画データが高画質動画データであると判定してもよい。
第1制御部12が、動画データが高画質動画データであると判定したとき(ステップS85でYES)、インタフェースの切り替え要求を携帯端末2に通知する(ステップS86)。そして、インタフェース切り替え部14は、第1コネクタ制御部15を制御して、第1コネクタ11を変更する(ステップS87)。これにより、車載装置1はUSBインタフェースからMHLインタフェースに切り替わる。
ステップS86において、車載装置1が携帯端末2にインタフェースの切り替え要求を通知すると、この通知に基づいて、携帯端末2はインタフェースの切り替えを行う。第2コネクタ制御部27は、第2コネクタ21を変更する(ステップS88)。これにより、携帯端末2のインタフェースはMHLインタフェースに切り替わる(。
インタフェース判定部26は、携帯端末2のインタフェースを判定する(ステップS89)。携帯端末2のインタフェースがMHLインタフェースであれば(ステップS90でYES)、携帯端末2は動画再生を行う(ステップS91)。このとき、携帯端末2で再生される動画は高画質動画である。一方、携帯端末2のインタフェースがMHLインタフェースでなければ(ステップS90でNO)、携帯端末2は動画再生を行わない。
携帯端末2が保存している動画データは、車載装置1に送信される。車載装置1および携帯端末2はMHLインタフェースになっている。よって、携帯端末2の動画データは高速に車載装置1に送信される。そして、車載装置1で動画が再生される(ステップS92)。このとき、車載装置1で再生される動画は高画質動画である。
実施例5では、ステップS85で、動画データが高画質動画データであるか否かを判定する。動画データが高画質動画データである場合には、車載装置1および携帯端末2のインタフェースをMHLインタフェースに切り替える必要がある。このため、車載装置1および携帯端末2のインタフェースをMHLインタフェースに切り替える。
次に、図10を参照して、実施例6について説明する。図10に示すフローチャートは、実施例6の処理の一例を示している。実施例6では、車載装置1および携帯端末2のインタフェースはUSBインタフェースになっているものとする。
実施例6では、携帯端末2はナビゲーションのアプリケーションを実行しているものとする。そして、ミラーリンクにより、携帯端末2で実行されているナビゲーションのアプリケーションが車載装置1に送信される。これにより、車載装置1で携帯端末2のナビゲーションのアプリケーションを操作することができる。
また、実施例6では、車載装置1の第1表示部17でフルセグメントテレビ放送を表示する。フルセグメントテレビ放送のデータは高画質動画データの一例である。つまり、リアルタイムで放送されている高画質動画の一例が、フルセグメントテレビ放送となる。
フルセグメントテレビ放送は、一例として12個のセグメントを使用してテレビ放送を行う。携帯端末2にフルセグメントテレビ放送を受信できる受信機が備えられていれば、携帯端末2を用いてフルセグメントテレビ放送を視聴することができる。
最初に、運転者または助手席に着座している者が、携帯端末2を用いて、フルセグメントテレビ放送の視聴操作を行う(ステップS101)。この操作を携帯端末2が認識し(ステップS102)、携帯端末2はインタフェースの切り替え要求を車載装置1に通知する(ステップS103)。一例として、携帯端末2は、ミラーリンクの電源の遮断を示す信号を車載装置1に送信してもよい。
次に、車載装置1のインタフェース切り替え部14は、インタフェースを切り替える必要があるか否かの判定を行う(ステップS104)。車載装置1が携帯端末2からインタフェースの切り替え要求の通知を受信したときには、インタフェースを切り替える必要があると判断する。一方、車載装置1がインタフェースの切り替え要求の通知を受信しなければ、インタフェースの切り替えを行う必要はない。
インタフェースの切り替えが必要な場合(ステップS104でYES)、インタフェースの切り替え要求を携帯端末2に通知する(ステップS105)。そして、インタフェース切り替え部14は、第1コネクタ制御部15を制御して、車載装置1の第1コネクタ11を変更する(ステップS106)。これにより、車載装置1のインタフェースは、USBインタフェースからMHLインタフェースに切り替わる。
ステップS105において、車載装置1が携帯端末2にインタフェースの切り替え要求を通知すると、この通知に基づいて、携帯端末2はインタフェースの切り替えを行う。第2コネクタ制御部27は、第2コネクタ21を変更する(ステップS107)。これにより、携帯端末2のインタフェースはMHLインタフェースに切り替わる。
携帯端末2のインタフェース判定部26は、携帯端末2のインタフェースを判定する(ステップS108)。携帯端末2のインタフェースがMHLインタフェースであれば(ステップS109でYES)、携帯端末2はフルセグメントテレビ放送を表示する(ステップS110)。一方、携帯端末2のインタフェースがMHLインタフェースでなければ(ステップS109でNO)、携帯端末2はフルセグメントテレビ放送を表示しない。
携帯端末2が受信しているフルセグメントテレビ放送のデータは、車載装置1に転送される。車載装置1および携帯端末2はMHLインタフェースになっている。よって、携帯端末2と車載装置1とは高速にデータ通信を行うことができる。従って、車載装置1はスムーズにフルセグメントテレビ放送を表示できる(ステップS111)。
次に、図11を参照して、実施例7について説明する。図11に示すフローチャートは、実施例7の処理の一例を示している。実施例7では、車載装置1および携帯端末2のインタフェースはUSBインタフェースになっているものとする。
実施例7では、携帯端末2はナビゲーションのアプリケーションを実行しているものとする。そして、ミラーリンクにより、携帯端末2で実行されているナビゲーションのアプリケーションが車載装置1に送信される。これにより、車載装置1で携帯端末2のナビゲーションのアプリケーションを操作することができる。
携帯端末2の第2記憶部23は、複数のアプリケーションを記憶している。このうち、1または複数のアプリケーションは、登録されたアプリケーションとして記憶されている。登録されたアプリケーションは、動画再生を行うアプリケーションである。
最初に、運転者または助手席に着座している者が、携帯端末2のアプリケーションを起動する(ステップS121)。第2制御部21は、起動されたアプリケーションが登録されているか否かを判定する(ステップS122)。起動されたアプリケーションが登録されていなければ(ステップS122でNO)、処理を終了する。
起動されたアプリケーションが登録されたアプリケーションである場合(ステップS122でYES)、携帯端末2はインタフェースの切り替え要求を車載装置1に通知する(ステップS123)。
次に、車載装置1のインタフェース切り替え部14は、インタフェースを切り替える必要があるか否かの判定を行う(ステップS124)。車載装置1が携帯端末2からインタフェースの切り替え要求の通知を受信したときには、インタフェースを切り替える必要があると判断する。一方、車載装置1がインタフェースの切り替え要求の通知を受信しなければ、インタフェースの切り替えを行う必要はない。
インタフェースの切り替えが必要な場合(ステップS124でYES)、インタフェースの切り替え要求を携帯端末2に通知する(ステップS125)。そして、インタフェース切り替え部14は、第1コネクタ制御部15を制御して、車載装置1の第1コネクタ11を変更する(ステップS126)。これにより、車載装置1のインタフェースは、USBインタフェースからMHLインタフェースに切り替わる。
ステップS125において、車載装置1が携帯端末2にインタフェースの切り替え要求を通知すると、この通知に基づいて、携帯端末2はインタフェースの切り替えを行う。第2コネクタ制御部27は、第2コネクタ21を変更する(ステップS127)。これにより、携帯端末2のインタフェースはMHLインタフェースに切り替わる。
携帯端末2のインタフェース判定部26は、携帯端末2のインタフェースを判定する(ステップS128)。携帯端末2のインタフェースがMHLインタフェースであれば(ステップS129でYES)、携帯端末2は動画再生を行う(ステップS130)。一方、携帯端末2のインタフェースがMHLインタフェースでなければ(ステップS129でNO)、携帯端末2は動画の再生を行わない。
携帯端末2が再生している動画の動画データは、車載装置1に転送される。よって、車載装置1で動画を再生することができる(ステップS131)。車載装置1および携帯端末2はMHLインタフェースになっている。従って、動画データが高画質動画データであっても、車載装置1でスムーズに高画質動画を視聴することができる。
従って、携帯端末2に保存されている動画再生アプリケーションが再生されるだけで、車載装置1および携帯端末2はインタフェースをMHLインタフェースに切り替わる。再生する動画が高画質動画である場合には、MHLインタフェースに切り替える必要がある。このため、起動されたアプリケーションが動画再生アプリケーションのときには、MHLインタフェースに切り替わるため、特別な操作を必要とせず、車載装置1でスムーズに高画質動画を視聴することができる。
次に、図12を参照して、実施例8について説明する。図12に示すフローチャートは、実施例8の処理の一例を示している。実施例8では、車載装置1および携帯端末2のインタフェースはUSBインタフェースになっているものとする。
実施例8では、携帯端末2はナビゲーションのアプリケーションを実行しているものとする。そして、ミラーリンクにより、携帯端末2で実行されているナビゲーションのアプリケーションが車載装置1に送信される。これにより、車載装置1で携帯端末2のナビゲーションのアプリケーションを操作することができる。
最初に、運転者または助手席に着座している者が、携帯端末2を用いて、動画再生の操作を行う(ステップS141)。この操作を携帯端末2が認識し(ステップS142)、動画データを再生するためのアプリケーションが実行される。
携帯端末2は、車載装置1で動画データを再生する要求を車載装置1に通知する(ステップS143)。一例として、携帯端末2は、ミラーリンクの電源を遮断する信号を車載装置1に送信する。
次に、車載装置1のインタフェース切り替え部14は、インタフェースを切り替える必要があるか否かの判定を行う(ステップS144)。車載装置1が携帯端末2からインタフェースの切り替え要求の通知を受信したときには、インタフェースを切り替える必要があると判断する。一方、車載装置1がインタフェースの切り替え要求の通知を受信しなければ、インタフェースの切り替えを行う必要はない。
インタフェースの切り替えが必要な場合(ステップS144でYES)、車載装置1は携帯端末2にインタフェースの切り替え要求を通知する(ステップS145)。そして、インタフェース切り替え部14は、第1コネクタ制御部15を制御して、車載装置1の第1コネクタ11を変更する(ステップS146)。これにより、車載装置1のインタフェースがUSBインタフェースからMHLインタフェースに切り替える。
ステップS146において、車載装置1が携帯端末2にインタフェースの切り替え要求を通知すると、この通知に基づいて、携帯端末2はインタフェースの切り替えを行う(ステップS147)。第2コネクタ制御部27は、第2コネクタ21を変更する(ステップS148)。これにより、携帯端末2のインタフェースはMHLインタフェースに切り替わる(ステップS148)。
インタフェース判定部26は、携帯端末2のインタフェースを判定する(ステップS149)。携帯端末2のインタフェースがMHLインタフェースであれば(ステップS149でYES)、第2制御部22は、USBインタフェースからMHLインタフェースに切り替えが完了したか否かを判定する(ステップS150)。一方、携帯端末2のインタフェースがMHLインタフェースでなければ(ステップS149でNO)、ステップS150の判定は行われない。
インタフェースの切り替えが完了していなければ(ステップS150でNO)、次の処理には進まない。一方、インタフェースの切り替えが完了したときに、携帯端末2は動画再生を行う(ステップS151)。
携帯端末2が再生している動画の動画データは、車載装置1に送信される。そして、車載装置1は動画の再生を行う(ステップS152)。車載装置1および携帯端末2は、インタフェースをMHLインタフェースに切り替えているため、携帯端末2は動画データを高速に車載装置1に送信することができる。従って、動画データが高画質動画データであった場合、車載装置1はスムーズに高画質動画を再生することができる。
実施例8では、ステップS150において、携帯端末2のインタフェースがUSBインタフェースからMHLインタフェースに切り替わるまで、動画の再生を開始しない。携帯端末2のインタフェースがMHLインタフェースに切り替わる前に、高画質動画の再生を開始すると、高画質動画の再生開始時に動画の再生に乱れを生じる。
USBインタフェースはMHLインタフェースより高速にデータ通信を行うことができない。従って、USBインタフェースで高画質動画データが通信されると、動画の再生に乱れが生じることがある。
MHLインタフェースに切り替わる前に高画質動画データが携帯端末2から車載装置1に転送されると、USBインタフェースで高画質動画データが転送されることになる。よって、車載装置1で高画質動画を再生するときに、乱れが生じる。このため、携帯端末2のインタフェースがUSBインタフェースからMHLインタフェースに切り替わった後に動画の再生を開始することで、動画再生の乱れが生じなくなる。
開示の実施形態および実施例とその利点について詳しく説明したが、当業者は、特許請求の範囲に明確に記載した本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更、追加、省略をすることができるであろう。
以上の実施形態および実施例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
車載装置であって、
一端が携帯端末に接続されている1つのケーブルの他端を接続するコネクタと、
前記コネクタを制御して、前記携帯端末を操作可能な第1インタフェースと当該第1インタフェースよりも高速に通信可能な第2インタフェースとを切り替える制御を行う切り替え部と、
を備える車載装置。
(付記2)
前記切り替え部は、前記コネクタのピンの抵抗値を変更して、前記第1インタフェースと前記第2インタフェースとを切り替える、
請求項1記載の車載装置。
(付記3)
前記切り替え部は、前記携帯端末で再生されている動画を停止する操作が行われたとき、前記第1インタフェースから前記第2インタフェースに切り替える、
付記1または2記載の車載装置。
(付記4)
前記切り替え部は、車両の走行速度が予め設定された速度以上であり、動画が再生されている前記車載装置の表示部に運転者の視線が予め設定された時間以上向いているときに、前記第1インタフェースから前記第2インタフェースに切り替える、
付記1または2記載の車載装置。
(付記5)
前記切り替え部は、前記携帯端末が前記第1インタフェースを使用して動画データを前記車載装置に転送したときに前記車載装置で正常に動画が再生されず、前記携帯端末が前記第2インタフェースを使用して前記動画データを前記車載装置に転送したときに前記車載装置で正常に前記動画が再生される場合、前記第1インタフェースから前記第2インタフェースに切り替える、
付記1または2記載の車載装置。
(付記6)
前記動画はフルセグメント放送である、
付記5記載の車載装置。
(付記7)
前記切り替え部は、前記携帯端末の動画再生のアプリケーションが起動されたときに、前記第1インタフェースから前記第2インタフェースに切り替える、
請求項1または2記載の車載装置。
(付記8)
前記切り替え部は、前記第1インタフェースから前記第2インタフェースに切り替えが完了した後に、動画の再生を開始する、
付記3乃至7のうち何れか1項に記載の車載装置。
(付記9)
前記切り替え部は、前記携帯端末で動画を再生する操作が行われたとき、前記第2インタフェースから前記第1インタフェースに切り替える、
付記1または2記載の車載装置。
(付記10)
前記切り替え部は、車両の走行速度が予め設定された速度以上であり、運転者の視線が前記車載装置の表示部に予め設定された時間以上向いていないときに、前記第2インタフェースから前記第1インタフェースに切り替える、
付記1または2記載の車載装置。
(付記11)
データ通信方法であって、
車載装置と携帯端末とが通信を行うときに、一端が前記携帯端末に接続されている1つのケーブルの他端を接続するコネクタを制御して、前記携帯端末を操作可能な第1インタフェースと当該第1インタフェースよりも高速に通信可能な第2インタフェースとを切り替える制御を行う、
データ通信方法。
(付記12)
データ通信プログラムであって、
車載装置と携帯端末とが通信を行うときに、一端が前記携帯端末に接続されている1つのケーブルの他端を接続するコネクタを制御して、前記携帯端末を操作可能な第1インタフェースと当該第1インタフェースよりも高速に通信可能な第2インタフェースとを切り替える制御を行う、
処理をコンピュータに実行させるデータ通信プログラム。