JP2015088680A - 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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【課題】異物付着による製品品質の低下を抑止することができる荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法を提供する。【解決手段】荷電粒子ビーム描画装置1は、描画対象となる試料Wを支持するステージ2aを収容する描画室2と、ステージ2a上に試料Wを搬送するロボット装置4aを収容するロボット室4と、試料Wの搬送経路A1に沿って設けられ、その搬送経路A1を通過する試料Wに付着している異物を静電気により吸着する帯電部材41とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法に関する。
近年の大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴って、半導体デバイスに要求される回路線幅は益々微小になってきている。半導体デバイスに所望の回路パターンを形成するためには、リソグラフィ技術が用いられており、このリソグラフィ技術では、マスク(レチクル)と称される原画パターンを用いたパターン転写が行われている。このパターン転写に用いる高精度なマスクを製造するためには、優れた解像度を有する荷電粒子ビーム描画装置が用いられている。
この荷電粒子ビーム描画装置では、マスクやブランクなどの試料が載置されるステージを収容する描画室、試料搬送用のロボット装置を収容するロボット室、試料搬入出用のロードロック室などが設けられており、それらの室内は通常真空状態に維持されている。試料はロボット装置によりロードロック室からロボット室を介して描画室に搬入され、描画後に描画室から搬出されてロボット室を介してロードロック室に戻される。なお、描画時には、試料が載置されたステージを移動させつつ、ステージ上の試料の所定位置に荷電粒子ビームを偏向して照射し、ステージ上の試料にパターンを描画する。
特開2005−166970号公報 特開平11−297595号公報
しかしながら、前述のように搬送される試料には、異物(例えば、ゴミや塵などの不純物)が付着していることがあり、また、搬送途中に異物が付着することもある。例えば、描画前に異物が試料に付着していると、その異物によって描画精度が低くなり、試料のパターン精度が低下してしまう。また、描画後に異物が試料に付着した場合には、試料のパターン転写精度が低下してしまう。このように異物付着は試料品質、すなわち製品品質が低下する要因になっており、異物付着による製品品質の低下を抑止することが求められている。
本発明が解決しようとする課題は、異物付着による製品品質の低下を抑止することができる荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法を提供することである。
本発明の実施形態に係る荷電粒子ビーム描画装置は、描画対象となる試料を支持するステージを収容する描画室と、ステージ上に試料を搬送する搬送装置を収容する搬送室と、試料の搬送経路に沿って設けられ、その搬送経路を通過する試料に付着している異物を静電気により吸着する帯電部材とを備える。
また、上記荷電粒子ビーム描画装置において、試料の搬送中、帯電部材を帯電状態に維持し、ステージ上の試料に対する荷電粒子ビームによる描画中、帯電部材を非帯電状態に維持する帯電調整部を備えることが望ましい。
また、上記荷電粒子ビーム描画装置において、ステージ上の試料に対する荷電粒子ビームによる描画中、帯電部材を一定の帯電量に維持する帯電調整部を備えることが望ましい。
また、上記荷電粒子ビーム描画装置において、搬送装置は、搬送経路を通過する試料と帯電部材との高さ方向の離間距離を変更することが望ましい。
本発明の実施形態に係る荷電粒子ビーム描画方法は、ステージ上に試料を搬送装置により搬送し、その搬送途中の試料に付着している異物を帯電部材により吸着して除去する工程と、ステージ上の試料に荷電粒子ビームによる描画を行う工程と、描画後のステージ上の試料を搬送装置により搬送し、その搬送途中の試料に付着している異物を帯電部材により吸着して除去する工程とを有する。
本発明によれば、異物付着による製品品質の低下を抑止することができる。
実施の一形態に係る荷電粒子ビーム描画装置の概略構成を示す図である。 実施の一形態に係る帯電部材と搬送経路を通過する試料との高さ方向の離間距離を説明するための説明図である。 実施の一形態に係る帯電部材と搬送経路を通過する試料上のアース体との接触回避を説明するための説明図である。 実施の一形態に係る荷電粒子ビーム描画装置の変形例を示す図である。 実施の一形態に係る帯電部材の配置の変形例を示す図である。
実施の一形態について図面を参照して説明する。この実施形態に係る荷電粒子ビーム描画装置は、荷電粒子ビームとして例えば電子ビームを用いた可変成形型の描画装置の一例である。なお、荷電粒子ビームは電子ビームに限られるものではなく、イオンビームなど他の荷電粒子ビームであっても良い。
図1に示すように、実施形態に係る荷電粒子ビーム描画装置1は、描画対象となる試料Wを支持するステージ2aを収容する描画室2と、ステージ2a上の試料Wに電子ビームBを照射する光学鏡筒3と、試料W搬送用のロボット装置4aを収容するロボット室4と、試料W搬入出用のロードロック室5と、各部を制御する制御装置6とを備えている。なお、描画室2、光学鏡筒3及びロボット室4の内部は通常真空状態に維持されており、描画室2とロボット室4との間にはゲートバルブ11が設けられており、ロボット室4とロードロック室5との間にはゲートバルブ12が設けられている。
描画室2は、描画対象となる試料Wが置かれるステージ2aを収容する描画チャンバである。描画チャンバは気密性を有しており、真空チャンバとして機能する。この描画室2内のステージ2aは水平面内で互いに直交するX軸方向とY軸方向に移動機構により移動可能に形成されている。ステージ2aの載置面上には、例えばマスクやブランクなどの試料Wが載置される。
光学鏡筒3は、描画室2の上面に設けられ、その描画室2の内部につながる鏡筒であり、電子ビームBを荷電粒子光学系によって成形及び偏向し、描画室2内のステージ2a上の試料Wに対して照射する。この光学鏡筒3は、電子ビームBを出射する電子銃などのビーム出射部21と、その電子ビームBを集光する照明レンズ22と、ビーム成形用の第1のアパーチャ23と、投影用の投影レンズ24と、ビーム成形用の成形偏向器25と、ビーム成形用の第2のアパーチャ26と、試料W上にビーム焦点を結ぶ対物レンズ27と、試料Wに対するビームショット位置を制御するための副偏向器28及び主偏向器29とを具備している。
この光学鏡筒3では、電子ビームBがビーム出射部21から出射され、照明レンズ22により第1のアパーチャ23に照射される。この第1のアパーチャ23は例えば矩形状の開口を有している。これにより、電子ビームBが第1のアパーチャ23を通過すると、その電子ビームの断面形状は矩形状に成形され、投影レンズ24により第2のアパーチャ26に投影される。なお、この投影位置は成形偏向器25により偏向可能であり、投影位置の変更により電子ビームBの形状と寸法を制御することができる。その後、第2のアパーチャ26を通過した電子ビームBは、その焦点が対物レンズ27によりステージ2a上の試料Wに合わされて照射される。このとき、ステージ2a上の試料Wに対する電子ビームBのショット位置は副偏向器28及び主偏向器29により偏向可能である。
ロボット室4は、描画室2に隣接する位置に設けられ、ゲートバルブ11を介してその隣接する描画室2に接続されている。このロボット室4は気密性を有しており、試料Wを搬送するロボット装置4aを収容する真空チャンバ(搬送室)として機能する。なお、ロボット装置4aは、試料Wを保持して移動させるロボットハンド31及びロボットアーム32を有しており、隣接する各室間での試料Wの搬送を行う搬送装置として機能する。
このロボット室4には、試料Wの位置決めを行うためのアライメント室や試料Wにアース体(基板カバー)をセットするためのセット室(いずれも図示せず)などがそれぞれ接続されている。なお、アース体は、試料Wの上面周縁部を覆う枠状(額縁状)のフレームや複数本のアースピンを有するものである。このアース体は、試料Wの上面にセットされた状態で、描画中に試料Wの周縁部近傍で散乱した電子を捕捉して試料周縁部での帯電を防止する。
ロードロック室5は、ロボット室4に隣接する位置であって描画室2側と反対側の位置に設けられ、ゲートバルブ12を介してロボット室4に接続されている。このロードロック室5は気密性を有しており、試料W待機用の空間を提供する真空チャンバとして機能する。ロードロック室5内の圧力は描画室2、光学鏡筒3やロボット室4と同程度の真空圧と大気圧に制御される。つまり、ロードロック室5を利用して試料Wが置かれている雰囲気を真空雰囲気と大気雰囲気とに切り替えることが可能である。このロードロック室5によって描画室2や光学鏡筒3、ロボット室4の大気開放が防止されており、それらの内部は真空状態に維持されている。
ここで、試料Wの搬送工程について説明する。まず、試料Wがロードロック室5に投入され、ロードロック室5が大気状態から減圧によって真空状態にされる。ロードロック室5が真空状態になると、ゲートバルブ12が開かれ、ロボット装置4aにより試料Wがロードロック室5からロボット室4につながるアライメント室に搬送され、その後、ゲートバルブ12が閉じられる。アライメント室内で試料Wの位置決めが完了すると、試料W上にアース体をセットする必要がない場合(例えば、前述の試料周辺部での帯電が問題とならない場合)には、ロボット装置4aにより試料Wがアライメント室から搬出され、ゲートバルブ11が開かれて描画室2内のステージ2a上に搬送され、その後、ゲートバルブ11が閉じられる。一方、試料W上にアース体をセットする必要がある場合には、ロボット装置4aにより試料Wがアライメント室からロボット室4につながるセット室に搬送される。セット室内で試料Wにアース体がセットされると、ロボット装置4aにより試料Wがアース体と共にセット室から搬出され、ゲートバルブ11が開かれて描画室2内のステージ2a上に搬送され、その後、ゲートバルブ11が閉じられる。このようにしてステージ2a上に試料Wが置かれると、電子ビームBによる描画が行われる。
次に、電子ビームBによる描画が完了すると、ゲートバルブ11が開かれ、ロボット装置4aにより試料Wが描画室2から搬出されてロボット室4に搬送され、その後、ゲートバルブ11が閉じられる。次いで、アース体が試料W上にセットされていない場合には、ゲートバルブ12が開かれ、ロボット装置4aにより試料Wがロボット室4からロードロック室5に搬送され、最後に、ゲートバルブ12が閉じられる。一方、試料W上にアース体がセットされている場合には、ロボット装置4aにより試料Wがロボット室4につながるセット室に搬送される。そのセット室内で試料Wからアース体が取り外されると、ゲートバルブ12が開かれ、ロボット装置4aにより試料Wがセット室からロードロック室5に搬送され、最後に、ゲートバルブ12が閉じられる。
このような試料Wの搬送工程にしたがって搬送経路A1が生じることになり、この搬送経路A1は基本的に同一の水平面内に存在する。この搬送経路A1に沿って棒状の帯電部材41が複数本設けられている。具体的には、三本の棒状の帯電部材41が、その延伸方向を搬送方向に直交させて水平に搬送経路A1の上部にそれぞれ設けられている。さらに、それらの帯電部材41は、描画室2内の出入口(試料Wの搬入出用の出入口)側及びロボット室4の二つの出入口(試料Wの搬入出用の出入口)側に個別に配置されている。ロボット室4の二つの出入口は互いに対向する位置に存在している。なお、前述の帯電部材41の形状は棒状以外にも、例えば、板状であっても良く、その形状は特に限定されるものではない。
ここで、帯電部材41の設置位置に関して、描画室2内の出入口側の設置位置はロード時(図1中の右から左に試料Wを搬送する時)の搬送経路の描画直前の最終位置である。また、ロボット室4内の右の出入口側の設置位置はロードロック室5で大気状態であった試料Wの搬送直後の位置であって、アンロード時(図1中の左から右に試料Wを搬送する時)の搬送経路の真空系の最終位置である。なお、描画精度維持のためには描画室2内を常に真空状態に維持することが望ましく、描画室2内の帯電部材41の交換や調整などが困難となる。一方で、ロボット室4内を大気開放することは可能であり、描画室2内の帯電部材41に比べると、ロボット室4内の帯電部材41の方が交換や調整などを容易に行うことができる。
各帯電部材41は、ロボット装置4aにより搬送されている搬送途中の試料Wに付着している異物(例えば、ゴミや塵などの不純物)を静電気により吸着して除去する部材(例えば、誘電体)である。これらの帯電部材41は帯電調整部42に電気的に接続されており、その帯電調整部42から電圧の供給を受けて帯電することが可能になっている。帯電状態の帯電部材41と試料Wに付着している異物との間には、互いが引き合う静電気力が働くことになる。つまり、帯電部材41はその静電気力を利用して、試料Wに付着している異物を吸着し、試料Wから異物を除去することになる。また、帯電状態の帯電部材41の表面には電位が保持されるため、帯電部材41の表面に吸着した異物は静電気力によって帯電部材41の表面に吸着されたままとなる。これらの帯電部材41は描画室2及びロボット室4内に存在しているため、描画室2及びロボット室4内を真空状態に維持した状態で、試料Wから異物を除去することが可能になっている。
なお、異物としては、例えば、10μm以下のパーティクルなどが試料Wに付着していることがある。このパーティクルの成分の一例としては、金属と非金属(例えば、カーボンなど)の比率が7:3である成分が挙げられる。このような異物が試料Wに付着しているが、ロード及びアンロードのどちらでも、試料Wがロボット装置4aにより搬送されて各帯電部材41の下方を通過するとき、各帯電部材41による静電吸着によって試料Wから異物が取り除かれる。
帯電調整部42は、各帯電部材41にそれぞれ電圧を供給して各帯電部材41を帯電させる電圧印加部として機能する。また、帯電調整部42は、帯電状態の各帯電部材41をそれぞれ接地して各帯電部材41の帯電を取り除く帯電解除部としても機能する。このような帯電調整部42によって各帯電部材41は帯電状態及び非帯電状態となることが可能になっている。なお、帯電調整部42は供給電圧を調整して各帯電部材41の帯電量を可変することが可能であり、また、各帯電部材41の帯電量を一定に維持することも可能である。
ここで、図2に示すように、帯電部材41と搬送経路A1を通過する試料Wとの高さ方向(上下方向)の離間距離L(以下、単に帯電部材41と試料Wとの離間距離Lという)は、ロボット装置4aにより調整可能である。具体的には、ロボットハンド31上の試料Wが高さ方向にロボット装置4aにより移動させられ、帯電部材41と試料Wとの離間距離Lが所定値になるように調整される。この所定値は、例えば1〜10mm程度であり、静電吸着により試料Wの表面から異物を除去可能な距離に設定されている。
なお、図3に示すように、試料W上にアース体A2がセットされ、そのアース体A2の厚さが前述の離間距離Lの所定値以上である場合には、試料Wの搬送中、試料W上のアース体A2と帯電部材41とが接触しないように、さらに、試料Wと帯電部材41との離間距離Lが所定値になるように、ロボットハンド31上の試料Wがアース体A2と共に高さ方向にロボット装置4aにより移動させられる。これにより、試料W上のアース体A2と帯電部材41との接触を防止しつつ、静電吸着により試料Wの表面から異物を除去することができる。ここで、棒状の帯電部材41は、その延伸方向の長さが枠状のアース体A2の開口の内寸よりも短くなっており、試料W上のアース体A2の枠内に入り込むことが可能に形成されている。このため、帯電部材41が、移動する試料W上のアース体A2の枠内に入り込み、その帯電部材41と試料Wとの離間距離Lを所定値に維持することが可能になっている。
図1に戻り、制御装置6は、描画に関する各部を制御する描画制御部6aと、システム全体を制御するシステム制御部6bとを備えている。なお、電子ビームBによる描画を行う際には、描画用のショットデータが描画制御部6aに入力される。このショットデータは、描画データにより規定される描画パターンが複数のストライプ領域(長手方向がX軸方向であり、短手方向がY軸方向である)に分割され、さらに、各ストライプ領域が行列状の多数のサブ領域に分割されたデータである。
描画制御部6aは、ステージ2a上の試料Wに描画パターンを描画するとき、ステージ2aをストライプ領域の長手方向(X軸方向)に移動させつつ、ショットデータに基づいて電子ビームBを主偏向器29により各サブ領域に位置決めし、副偏向器28によりサブ領域の所定位置にショットして図形を描画する。その後、一つのストライプ領域の描画が完了すると、ステージ2aをY軸方向にステップ移動させてから次のストライプ領域の描画を行い、これを繰り返して試料Wの描画領域の全体に電子ビームBによる描画を行う(描画動作の一例)。
システム制御部6bは、描画制御部6aに加え、ロボット装置4aや帯電調整部42などを制御する。例えば、システム制御部6bは、描画制御部6aに対して描画開始指示やショットデータなどを送信したり、ロボット装置4aによる試料Wの搬送や帯電調整部42による電圧供給などを制御したりする。
帯電調整部42は、システム制御部6bによる制御によって電子ビームBの照射に応じ、描画室2内の帯電部材41の帯電を調整する。例えば、ステージ2a上の試料Wに電子ビームBを照射する描画中には、描画室2内の帯電部材41を接地し、その帯電部材41の帯電を解除する(放電)。描画中において描画室2内の帯電部材41の帯電量変動が電子ビームBに影響を及ぼすことがあるが、描画室2内の帯電部材41の電荷が接地によって無くなるため、帯電部材41の帯電量変動による電子ビームBへの影響を抑止することが可能となる。このため、例えば、帯電量変動に起因してショット位置が目標位置からずれるようなことが抑えられるので、描画精度の低下を防止することができる。
なお、描画室2内の帯電部材41に静電気によって吸着されている異物は、描画室2内の帯電部材41の接地により、その帯電部材41の下方に落下して描画室2の床面に付着することになる。この異物が何らかの要因(例えば、気流の発生など)によって再び試料Wに付着するようなことが生じる場合には、前述の接地ではなく、描画室2内の帯電部材41の帯電量を描画中一定に維持することが好ましい。この場合には、描画室2内の帯電部材41に吸着された異物が落下することはなく、加えて、その帯電部材41の帯電量変動による電子ビームBへの影響を抑止することが可能となる。
また、前述の描画室2内の帯電部材41の帯電量を描画中一定に維持すること以外にも、図4に示すように、描画室2内の帯電部材41の下方の床面に、その帯電部材41から落下した異物を捕捉する捕捉部材51を設けることもできる。捕捉部材51としては、例えば、異物が粘着する粘着部材を用いることが可能である。この捕捉部材51は、描画室2内の帯電部材41から落下した異物を捕捉して離さないため、試料Wから一度除去された異物が再び試料Wに付着することを確実に防止することができる。また、描画室2を大気開放し帯電部材41の清掃を行う必要が無くなるので、描画室2の真空状態を長期間(例えば、数か月や一年など)維持することができる。なお、描画精度を維持するためには、描画室2内を大気開放することを極力避ける必要がある。
以上説明したように、本実施形態によれば、試料Wの搬送経路A1に沿って、その搬送経路A1を通過する試料Wに付着している異物を静電気により吸着する帯電部材41を設けることによって、試料Wに付着している異物が搬送途中に帯電部材41によって吸着されて取り除かれる。これにより、試料Wのパターン精度やパターン転写精度が低下することを抑えることが可能となるので、異物付着による製品品質の低下を抑止することができる。
また、ステージ2a上の試料Wに対する電子ビームBによる描画中、描画室2内の帯電部材41を非帯電状態に維持することによって、描画室2内の帯電部材41の電荷が描画中無くなるため、その帯電部材41の帯電量変動による電子ビームBへの影響を抑止することが可能となる。これにより、例えば、帯電量変動に起因してショット位置が目標位置からずれるようなことが抑えられるので、描画精度の低下を防止することができる。
また、ステージ2a上の試料Wに対する電子ビームBによる描画中、描画室2内の帯電部材41を一定の帯電量に維持することも可能である。この場合には、描画室2内の帯電部材41に吸着された異物が下方に落下することを抑止し、さらに、帯電部材41の帯電量変動による電子ビームBへの影響を抑止することができる。
また、帯電部材41と試料Wとの離間距離Lを変更することによって、帯電部材41による静電気力による異物除去力を調整することが可能となる。このため、例えば、試料Wと帯電部材41との離間距離Lを短くすることで、異物除去力を向上させることができる。また、試料Wの搬送中に帯電部材41と試料Wとの離間距離Lを変えることによって、試料W上のアース体A2と帯電部材41との接触を防止することもできる。
なお、前述の実施形態においては、搬送経路A1の上部に各帯電部材41を設け、搬送経路A1を通過する試料Wの上面から異物を除去するようにしているが、これに限るものではなく、例えば、搬送経路A1の下部に帯電部材41を設け、搬送経路A1を通過する試料Wの下面から異物を除去するようにしても良い。また、図5に示すように、搬送経路A1の上部に加え、搬送経路A1を通過する試料Wの両側面を挟むように二本の帯電部材41を設け、搬送経路A1を通過する試料Wの上面及び両側面から異物を除去するようにしても良い。なお、試料Wの下面や側面に付着している異物は何らかの要因(例えば、気流の発生など)によって取れ、試料Wの上面に付着することもあるが、前述の下面又は側面への帯電部材41の配置によって、事前に試料Wの下面あるいは側面から異物を除去することが可能となる。また、描画後の試料Wの下面に異物が付着していると、その上面に異物が付着していた場合と同様、試料Wのパターン転写精度が低下してしまうことがあるが、前述の下面への帯電部材41の配置によって、そのようなパターン転写精度の低下を抑止することができる。
また、前述の実施形態においては、帯電部材41の帯電量を一定にすることが可能であるが、例えば、試料Wの種類(例えば、試料厚さやレジスト厚さ、レジスト種類など)又は搬送速度に応じて、帯電部材41の帯電量を変更することが可能であり、あるいは、帯電部材41と試料Wとの離間距離Lを変更することも可能である。これにより、試料Wに付着している異物に作用する静電気力を変えることができる。特に、試料Wが帯電部材41の下方を通過している間、帯電部材41の帯電量を増減させることを連続的に繰り返すようにしても良く、あるいは、ロボット装置4aにより帯電部材41と試料Wとの離間距離Lを増減(長短)させることを連続的に繰り返すようにしても良い。この場合には、試料Wに付着している異物に作用する静電気力も変動することになり、その異物に振動を与えるような力が働くため、試料Wから異物を確実に除去することが可能となる。なお、前述の帯電量の増減幅(変化幅)はあらかじめ設定されており、その増減幅は試料Wから異物を除去する除去効率が向上するように理論的あるいは実験的に求められている。
また、前述の実施形態においては、試料Wが帯電部材41の下方を通過後、その試料Wから異物が除去されたか否かを検査することを実行していないが、例えば、搬送経路A1の上部にカメラなどの検出部を設け、その検出部からの検出結果(異物の有無)に応じて試料Wから異物が除去されたか否かを検査するようにしても良い。試料Wから異物が除去されていないと判断された場合には、ロボット装置4aにより帯電部材41に対して再度試料Wを相対移動させ、もう一度異物除去を行うようにしても良い。また、この再度の異物除去時、確実な異物除去を達成するためには、例えば、帯電調整部42により帯電部材41の帯電量を増加させることが好ましく、あるいは、帯電部材41と試料Wとの離間距離Lを最初の所定値よりも短くすることが好ましい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 荷電粒子ビーム描画装置
2 描画室
2a ステージ
3 光学鏡筒
4 ロボット室
4a ロボット装置
5 ロードロック室
6 制御装置
6a 描画制御部
6b システム制御部
11 ゲートバルブ
12 ゲートバルブ
21 ビーム出射部
22 照明レンズ
23 第1のアパーチャ
24 投影レンズ
25 成形偏向器
26 第2のアパーチャ
27 対物レンズ
28 副偏向器
29 主偏向器
31 ロボットハンド
32 ロボットアーム
41 帯電部材
42 帯電調整部
51 捕捉部材
A1 搬送経路
A2 アース体
B 電子ビーム
L 離間距離
W 試料

Claims (5)

  1. 描画対象となる試料を支持するステージを収容する描画室と、
    前記ステージ上に前記試料を搬送する搬送装置を収容する搬送室と、
    前記試料の搬送経路に沿って設けられ、その搬送経路を通過する試料に付着している異物を静電気により吸着する帯電部材と、
    を備えることを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記試料の搬送中、前記帯電部材を帯電状態に維持し、前記ステージ上の前記試料に対する荷電粒子ビームによる描画中、前記帯電部材を非帯電状態に維持する帯電調整部を備えることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記ステージ上の前記試料に対する荷電粒子ビームによる描画中、前記帯電部材を一定の帯電量に維持する帯電調整部を備えることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記搬送装置は、前記搬送経路を通過する前記試料と前記帯電部材との高さ方向の離間距離を変更することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  5. ステージ上に試料を搬送装置により搬送し、その搬送途中の試料に付着している異物を帯電部材により吸着して除去する工程と、
    前記ステージ上の試料に荷電粒子ビームによる描画を行う工程と、
    描画後の前記ステージ上の試料を前記搬送装置により搬送し、その搬送途中の試料に付着している異物を帯電部材により吸着して除去する工程と、
    を有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
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