JP2015088272A - 非水電解質二次電池、およびその製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】正極合剤層に対向していない負極合剤層にイオンが挿入されることを抑制する技術を提供する。【解決手段】シート状の正極110および負極120を、シート状の複数のセパレータを介在させて巻回することによって作製される電極体100を具備する電池1であって、正極110は、シート状の正極集電体111と、正極集電体111の両面に形成された正極合剤層112・112と、を有し、負極120は、シート状の負極集電体121と、負極集電体121の両面に形成された負極合剤層122・122と、を有し、負極120の最内周部は、正極110の最内周部よりも内側に配置され、負極120の最外周部は、正極110の最外周部よりも外側に配置され、負極120の最内周部および最外周部の少なくとも一方においては、正極合剤層112に対向していない負極合剤層122の厚みが、正極合剤層112に対向する負極合剤層122の厚みよりも小さい。【選択図】図2

Description

本発明は、巻回型の電極体を具備する非水電解質二次電池、およびその製造方法に関する。
従来、シート状に形成された一対の電極(正極および負極)を、シート状の複数のセパレータを介在させて巻回することによって作製される、いわゆる巻回型の電極体を具備する非水電解質二次電池が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
一般的に、上記のような非水電解質二次電池において、電極体の一部を成す正極および負極は、以下のように構成されている。
第一に、正極においては、シート状の金属である正極集電体の両面に、正極活物質を含む正極合剤層が連続的に形成されている。
第二に、負極においては、シート状の金属である負極集電体の両面に、負極活物質を含む負極合剤層が連続的に形成されている。
第三に、負極の最内周部は、正極の最内周部よりも内側に位置する。
第四に、負極の最外周部は、正極の最外周部よりも外側に位置する。
そのため、図9に示すように、負極の最内周部(図9における破線で囲まれた部分)においては、外側の負極合剤層のみが正極合剤層に対向しており、内側の負極合剤層は、正極合剤層に対向していない。
また、図10に示すように、負極の最外周部(図10における破線で囲まれた部分)においては、内側の負極合剤層のみが正極合剤層に対向しており、外側の負極合剤層は、正極合剤層に対向していない。
なお、説明の便宜上、図9および図10においては、セパレータの図示を省略している。
このように、上記のような非水電解質二次電池の電極体においては、その最内周および最外周に、それぞれ正極合剤層に対向していない負極合剤層が存在する。
正極合剤層に対向していない負極合剤層には、通常であれば、非水電解質二次電池の充電の際にイオンが挿入されることはない。しかしながら、正極合剤層に対向していない負極合剤層の近傍には、正極合剤層の巻回方向(長手方向)における両端部が位置するため、当該両端部から脱離したイオンが、正極合剤層に対向していない負極合剤層に挿入されることとなる。
その結果、非水電解質二次電池の初期特性および耐久特性の悪化を招くおそれがある。
さらに、正極合剤層の活物質成分が溶出し、内部短絡を招くおそれがある。
また、非水電解質二次電池の自己放電検査を行う際、電圧の調整を行った後に、電圧が安定するまでの時間が増加し、自己放電検査に要する時間が増加するという問題が生じる。
特開平10−326629号公報
本発明は、正極合剤層に対向していない負極合剤層にイオンが挿入されることを抑制する技術を提供することを課題とする。
本発明に係る非水電解質二次電池は、シート状の正極および負極を、シート状の複数のセパレータを介在させて巻回することによって作製される電極体を具備する非水電解質二次電池であって、前記正極は、シート状の正極集電体と、当該正極集電体の両面に形成された二つの正極合剤層と、を有し、前記負極は、シート状の負極集電体と、当該負極集電体の両面に形成された二つの負極合剤層と、を有し、前記負極の最内周部は、前記正極の最内周部よりも内側に配置され、前記負極の最外周部は、前記正極の最外周部よりも外側に配置され、前記負極の最内周部および最外周部の少なくとも一方においては、前記二つの負極合剤層のうちの、前記正極合剤層に対向していない負極合剤層の厚みが、前記二つの負極合剤層のうちの、前記正極合剤層に対向する負極合剤層の厚みよりも小さい。
本発明に係る非水電解質二次電池において、前記負極の最内周部および最外周部の少なくとも一方においては、前記二つの負極合剤層のうちの、前記正極合剤層に対向する負極合剤層のみが形成されることが好ましい。
本発明に係る非水電解質二次電池の製造方法は、電解液が含浸することにより発電要素として機能する電極体を具備する非水電解質二次電池の製造方法であって、シート状の正極集電体と、当該正極集電体の両面に形成された二つの正極合剤層と、を有する正極を用意する工程と、シート状の第一負極集電体と、当該第一負極集電体の両面に形成された二つの第一負極合剤層と、を有する第一負極を用意する工程と、シート状の第二負極集電体と、当該第二負極集電体の少なくとも一方の表面に形成された第二負極合剤層と、を有し、前記第二負極集電体の一方の表面に形成された第二負極合剤層の厚みは、前記第二負極集電体の他方の表面に形成された第二負極合剤層の厚み、および前記第一負極合剤層の厚みよりも小さい、第二負極を用意する工程と、前記電解液を保持可能なシート状の絶縁体である複数のセパレータを用意する工程と、前記正極、前記第一負極および前記第二負極を、前記複数のセパレータを介在させて巻回することによって前記電極体を作製する工程と、を含み、前記電極体を作製する工程においては、前記第二負極集電体の他方の表面に形成された第二負極合剤層が前記二つの正極合剤層のいずれか一方に対向するように、かつ、前記第一負極と前記第二負極とが電気的に接続されるように、前記電極体の最内周および最外周の少なくとも一方に、前記第二負極を配置する。
本発明によれば、正極合剤層に対向していない負極合剤層にイオンが挿入されることを抑制できる。
本発明に係る非水電解質二次電池を示す図。 本発明に係る非水電解質二次電池に設けられた電極体の最内周およびその近傍を示す図。 本発明に係る非水電解質二次電池に設けられた電極体の最外周およびその近傍を示す図。 別形態の電極体の最内周およびその近傍を示す図。 (a)は、第二負極の負極合剤層の厚みを示す図、(b)は、第一負極の負極合剤層の厚みを示す図。 別形態の電極体の最外周およびその近傍を示す図。 電極体を作製する際に用いられる巻回装置を示す図。 第一負極と第二負極との接続態様を示す図。 従来の非水電解質二次電池に設けられた電極体の最内周およびその近傍を示す図。 従来の非水電解質二次電池に設けられた電極体の最外周およびその近傍を示す図。
以下では、図1〜図3を参照して、本発明に係る非水電解質二次電池の一実施形態である電池1について説明する。
本実施形態において、電池1は、リチウムイオン二次電池である。
なお、説明の便宜上、図1における上下方向を電池1の上下方向と定義する。
図1に示すように、電池1は、略直方体状のケース10と、ケース10の内部に収納された電極体100とを具備する。
ケース10は、アルミニウム合金等から成る略直方体状の容器である。
ケース10は、上面が開口した収納部11、および収納部11の上面の開口を塞ぐ蓋部12を有する。
収納部11は、略直方体状の箱体であり、上面が開口している。収納部11の内部には、電極体100が収納されている。
蓋部12は、収納部11における上面の開口に応じた形状を有する平板であり、溶接によって収納部11と接合されている。蓋部12には、電池1の外部端子として機能する正極端子13および負極端子14が固定されている。
電極体100は、ケース10の内部に注液された電解液が含浸することにより発電要素として機能する。電極体100は、シート状に形成された一対の電極を、前記電解液を保持可能なシート状の絶縁体である複数のセパレータを介在させて巻回することによって作製される。
図2および図3に示すように、電極体100は、前記一対の電極としての正極110および負極120と、前記複数のセパレータとしての第一セパレータ(不図示)および第二セパレータ(不図示)とを有する。
図2は、電極体100の最内周およびその近傍を示す図であり、図3は、電極体100の最外周およびその近傍を示す図である。
なお、説明の便宜上、図2および図3においては、前記第一セパレータおよび前記第二セパレータの図示を省略している。
正極110は、シート状の正極集電体111と、正極集電体111の両面に形成された正極合剤層112・112とを有する電極である。
正極集電体111は、アルミニウム、チタンまたはステンレス鋼等の金属箔から成る集電体である。
正極合剤層112は、正極活物質を含む正極合剤から成る電極合剤層であり、正極集電体111の各表面に同一の厚みで連続的に形成されている。
負極120は、正極110に対応する電極である。負極120は、第一負極120aと、内周側第二負極120bと、外周側第二負極120cとを備える。
第一負極120aは、シート状の第一負極集電体121aと、第一負極集電体121aの両面に形成された第一負極合剤層122a・122aとを有する。
第一負極集電体121aは、銅、ニッケルまたはステンレス鋼等の金属箔から成る集電体である。
第一負極合剤層122aは、負極活物質を含む負極合剤から成る電極合剤層であり、第一負極集電体121aの各表面に同一の厚みで連続的に形成されている。
図2に示すように、内周側第二負極120bは、電極体100の最内周に設けられている。つまり、内周側第二負極120bは、負極120の最内周部として機能する。内周側第二負極120bは、正極110の最内周部よりも内側に配置されている。ここで、正極110の最内周部とは、正極110の最も内周側の一巻き分であり、負極120の最内周部とは、負極120の最も内周側の一巻き分である。また、電極体100の最内周とは、正極110、負極120、前記第一セパレータ、および前記第二セパレータの最も内周側の一巻き分が位置する部分である。
内周側第二負極120bは、シート状の第二負極集電体121bと、第二負極集電体121bの外側の表面に形成された第二負極合剤層122bとを有する。
第二負極集電体121bは、第一負極集電体121aと略同様に構成されているが、電極体100の最内周における一巻き分の長さを有する点で第一負極集電体121aと異なる。
第二負極合剤層122bは、第一負極合剤層122aと略同様に構成されているが、第二負極集電体121bの外側の表面にのみ形成されている点で第一負極合剤層122aと異なる。つまり、第二負極合剤層122bは、第二負極集電体121bの両面のうちの、正極110に対向している表面にのみ形成されており、正極110における内側の正極合剤層112と対向している。
図3に示すように、外周側第二負極120cは、電極体100の最外周に設けられている。つまり、外周側第二負極120cは、負極120の最外周部として機能する。外周側第二負極120cは、正極110の最外周部よりも外側に配置されている。ここで、正極110の最外周部とは、正極110の最も外周側の一巻き分であり、負極120の最外周部とは、負極120の最も外周側の一巻き分である。また、電極体100の最外周とは、正極110、負極120、前記第一セパレータ、および前記第二セパレータの最も外周側の一巻き分が位置する部分である。
外周側第二負極120cは、シート状の第二負極集電体121cと、第二負極集電体121cの内側の表面に形成された第二負極合剤層122cとを有する。
第二負極集電体121cは、第一負極集電体121aと略同様に構成されているが、電極体100の最外周における一巻き分の長さを有する点で第一負極集電体121aと異なる。
第二負極合剤層122cは、第一負極合剤層122aと略同様に構成されているが、第二負極集電体121cの内側の表面にのみ形成されている点で第一負極合剤層122aと異なる。つまり、第二負極合剤層122cは、第二負極集電体121cの両面のうちの、正極110に対向している表面にのみ形成されており、正極110における外側の正極合剤層112と対向している。
以上のように、電極体100は、その最内周および最外周に、それぞれ正極合剤層112に対向していない負極合剤層が存在しないように構成されている。
詳細には、負極120の最内周部である内周側第二負極120bにおいては、第二負極合剤層122bが第二負極集電体121bの外側の表面にのみ形成され、負極120の最外周部である外周側第二負極120cにおいては、第二負極合剤層122cが第二負極集電体121cの内側の表面にのみ形成されている。
これにより、電池1の充電の際に、正極合剤層112から脱離したリチウムイオンを、当該正極合剤層112に対向する負極合剤層へのみ挿入させることができる。
したがって、電池1の初期特性および耐久特性が悪化することを抑制できる。
さらに、正極合剤層の活物質成分が溶出することによる内部短絡の発生を抑制できる。
また、電池1の自己放電検査を行う際、電圧の調整を行った後に、電圧が安定するまでの時間を短縮でき、ひいては自己放電検査に要する時間を短縮できる。
このように、電極体100においては、第二負極集電体121bの外側の表面にのみ第二負極合剤層122bを形成すると共に、第二負極集電体121cの内側の表面にのみ第二負極合剤層122cを形成している。
しかしながら、電池1において、電極体100の代わりに、電極体100Aを設けることも可能である。
以下では、図4〜図6を参照して、電極体100Aについて説明する。
なお、電極体100Aにおいて、電極体100と共通する部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図4に示すように、電極体100Aは、内周側第二負極120bの代わりに、内周側第二負極120bAが設けられている点で、電極体100と異なる。
内周側第二負極120bAは、シート状の第二負極集電体121bと、第二負極集電体121bの外側の表面に形成された第二負極合剤層122bと、第二負極集電体121bの内側の表面に形成された第二負極合剤層123bとを有する。
図5(a)に示すように、第二負極合剤層123bは、第二負極合剤層122bと略同様に構成されているが、厚みが第二負極合剤層122bと異なる。
第二負極合剤層123bおよび第二負極合剤層122bの厚み(図5(a)における上下寸法)は、それぞれT1およびT2である。ここで、T1<T2である。
また、図5(b)に示すように、第一負極合剤層122aの厚みは、T2である。
つまり、第二負極合剤層123bの厚みは、第二負極合剤層122bの厚み、および第一負極合剤層122aの厚みよりも小さい。
さらに、図6に示すように、電極体100Aは、外周側第二負極120cの代わりに、外周側第二負極120cAが設けられている点で、電極体100と異なる。
外周側第二負極120cAは、シート状の第二負極集電体121cと、第二負極集電体121cの内側の表面に形成された第二負極合剤層122cと、第二負極集電体121cの外側の表面に形成された第二負極合剤層123cとを有する。
第二負極合剤層123cは、第二負極合剤層122cと略同様に構成されているが、厚みが第二負極合剤層122cと異なる。
第二負極合剤層123cおよび第二負極合剤層122cの厚みは、それぞれT1およびT2である(不図示)。
つまり、第二負極合剤層123cの厚みは、第二負極合剤層122cの厚み、および第一負極合剤層122aの厚みよりも小さい。
以上のように、内周側第二負極120bAにおいては、正極合剤層112に対向していない負極合剤層である第二負極合剤層123bの厚みは、正極合剤層112に対向している負極合剤層である第二負極合剤層122bの厚み、および第一負極合剤層122aの厚みよりも小さい。さらに、外周側第二負極120cAにおいては、正極合剤層112に対向していない負極合剤層である第二負極合剤層123cの厚みは、正極合剤層112に対向している負極合剤層である第二負極合剤層122cの厚み、および第一負極合剤層122aの厚みよりも小さい。
これにより、電池1の充電の際に、厚みの比較的小さい第二負極合剤層123bおよび第二負極合剤層123cに、正極合剤層112から脱離したリチウムイオンが挿入されることを抑制できる。
つまり、電極体100の最内周および最外周において、正極合剤層112に対向していない負極合剤層の厚みを小さくすることにより、当該負極合剤層へのリチウムイオンの挿入を抑制することができるのである。
本発明においては、電極体の最内周および最外周において、少なくとも、正極合剤層に対向していない負極合剤層の厚みが、正極合剤層に対向する負極合剤層の厚みよりも小さければよい。
本発明においては、正極合剤層に対向していない負極合剤層の厚みが、正極合剤層に対向する負極合剤層の厚みよりも小さいことは、正極合剤層に対向していない負極合剤層の厚みがゼロ、すなわち、正極合剤層に対向していない負極合剤層が形成されていないことを含む。
なお、本実施形態においては、内周側第二負極120bおよび外周側第二負極120cの双方を電極体100に設けているが、それらのいずれか一方のみを設けることも可能である。
つまり、本発明においては、電極体の最内周および最外周の少なくとも一方に、第二負極が設けられていればよい。
かかる場合、電極体の最内周および最外周において、第二負極が設けられない部分は、第一負極として構成されるものとする。
以下では、図7および図8を参照して、本発明に係る非水電解質二次電池の製造方法の一実施形態である、電池1の製造工程について説明する。
電池1の製造工程は、電極体100を作製するための電極体作製工程S100を含む。
電極体作製工程S100においては、巻回装置200を用いて電極体100を作製する。
図7に示すように、巻回装置200は、巻出軸210・220・230・240と、挿入装置250と、巻取軸260とを具備する。
巻出軸210・220・230・240は、それぞれ軸心回りに回転駆動される軸である。巻出軸210・220・230・240には、それぞれ正極ロール110R、第一負極ロール120R、第一セパレータロール130R、および第二セパレータロール140Rが取り付けられている。
正極ロール110Rは、正極110として機能するウェブが巻回されて成るロール状の部材であり、巻出軸210に取り付けられている。巻出軸210が回転駆動されることにより、正極ロール110Rからウェブが繰り出され、巻取軸260に向けて搬送される。
第一負極ロール120Rは、第一負極120aとして機能するウェブが巻回されて成るロール状の部材であり、巻出軸220に取り付けられている。巻出軸220が回転駆動されることにより、第一負極ロール120Rからウェブが繰り出され、巻取軸260に向けて搬送される。
第一セパレータロール130Rは、前記第一セパレータとして機能するウェブが巻回されて成るロール状の部材であり、巻出軸230に取り付けられている。巻出軸230が回転駆動されることにより、第一セパレータロール130Rからウェブが繰り出され、巻取軸260に向けて搬送される。
第二セパレータロール140Rは、前記第二セパレータとして機能するウェブが巻回されて成るロール状の部材であり、巻出軸240に取り付けられている。巻出軸240が回転駆動されることにより、第二セパレータロール140Rからウェブが繰り出され、巻取軸260に向けて搬送される。
各ロールから繰り出されたウェブの搬送経路には、ウェブを搬送するための複数のローラ、ウェブを所定の長さに切り取るための切断装置、およびウェブの蛇行を防ぐための蛇行防止装置等が設けられている(不図示)。
正極ロール110R、第一負極ロール120R、第一セパレータロール130R、および第二セパレータロール140Rから繰り出されたウェブは、それぞれ正極110、第一負極120a、前記第一セパレータ、および前記第二セパレータとなるように、前記切断装置によって所定の長さに切り取られる。
挿入装置250は、複数の内周側第二負極120b・120b・・・および複数の外周側第二負極120c・120c・・・を保持し、所定のタイミングで内周側第二負極120bおよび外周側第二負極120cを巻取軸260に向けて搬送する。詳細には、挿入装置250は、第一負極120aの搬送方向における前端部および後端部に、それぞれ内周側第二負極120bおよび外周側第二負極120cが接続されるように、内周側第二負極120bおよび外周側第二負極120cを巻取軸260に向けて搬送する。
内周側第二負極120bおよび外周側第二負極120cが第一負極120aに接続されることで、それらが負極120として機能する。
内周側第二負極120bおよび外周側第二負極120cを第一負極120aに接続する際、内周側第二負極120bおよび外周側第二負極120cが第一負極120aに電気的に接続されれば、その接続態様は限定しない。
図8(a)に示すように、第一負極集電体121aおよび内周側第二負極120bの巻回方向(長手方向)における端面同士、ならびに外側(図8(a)における下側)の第一負極合剤層122aおよび第二負極合剤層122bの巻回方向(長手方向)における端面同士を完全に接触させるだけでなく、図8(b)に示すように、第一負極120aと内周側第二負極120bとを積層させることも可能である。ただし、第一負極120aと内周側第二負極120bとを積層させる場合、それらの接触面積をできる限り小さくすることが好ましい。
なお、第一負極120aと外周側第二負極120cとの接続態様は、第一負極120aと内周側第二負極120bとの接続態様と略同様であるため、その説明は省略する。
図7に示すように、巻取軸260は、軸心回りに回転駆動される軸である。巻取軸260は、正極ロール110Rから切り出された正極110、第一負極ロール120Rから切り出されて内周側第二負極120bおよび外周側第二負極120cと接続された第一負極120a、第一セパレータロール130Rから切り出された前記第一セパレータ、および第二セパレータロール140Rから切り出された前記第二セパレータを、所定の順序で積層された状態で巻き取る。
以上のように構成された巻回装置200を用いて、巻取軸260の周りに正極110等のシート状の部材をロール状に巻回した後は、プレス機によって偏平状に形成することによって電極体100を作製する。
前述のように、電極体100は、その最内周および最外周において、正極合剤層112に対向していない負極合剤層が存在しないように構成されている。
このような電極体100を作製する方法としては、第一負極120aに内周側第二負極120bおよび外周側第二負極120cを接続させる上記の方法以外にも、第一負極と第二負極とが一体的に形成された負極を作製する場合に、適宜の方法で実現可能である。例えば、正極合剤層に対向していない負極合剤層を剥離する方法、および正極合剤層に対向していない負極合剤層が形成されないように、負極合剤の間欠塗工を行う方法が挙げられる。
しかしながら、負極合剤層を剥離する方法では、負極に異物が混入するおそれがある。
また、負極合剤の間欠塗工を行う方法では、正極合剤層に対向していない負極合剤層が存在しないように、正極と負極との位置を正確に合わせた状態で巻回することが困難である。これは、民生用以外の電池、つまり、巻回数が多い大型の電池で顕著である。
そのため、電極体100を作製する際には、第一負極120aに内周側第二負極120bおよび外周側第二負極120cを接続させることが好ましい。
なお、本実施形態においては、巻回装置200に挿入装置250を設け、挿入装置250によって電極体100の最内周および最外周に、それぞれ内周側第二負極120bおよび外周側第二負極120cを挿入したが、本構成に限定するものではない。
例えば、内周側第二負極120bおよび外周側第二負極120cとして機能するウェブが巻回されて成るロール状の部材が取り付けられた巻出軸と、当該ウェブを内周側第二負極120bまたは外周側第二負極120cとして、電極体100における一巻き分の長さに切り取る切断装置とを設け、所定のタイミングで内周側第二負極120bまたは外周側第二負極120cを巻取軸260に向けて搬送するように構成することも可能である。
電極体作製工程S100の後は、電極体100をケース10に収納する工程、電極体100が収納されたケース10の内部に前記電解液を注液する工程、初期充電を行う工程、および自己放電検査を行う工程等を経て、電池1が製造される。
以下では、実施例および比較例に基づいて、本発明に係る非水電解質二次電池の特性について説明する。
[実施例]
電池1と同様に構成された25Ah級の非水電解質二次電池を複数個製造した。つまり、電極体の最内周および最外周に、それぞれ正極合剤層に対向していない負極合剤層が存在しない非水電解質二次電池を複数個製造した。
[比較例]
従来の25Ah級の非水電解質二次電池を複数個製造した。つまり、電極体の最内周および最外周に、それぞれ正極合剤層に対向していない負極合剤層が存在する非水電解質二次電池を複数個製造した。
第一に、実施例に係る非水電解質二次電池25個分、それぞれの充放電の2サイクル目における充放電効率を測定し、それらの平均値を算出すると共に、比較例に係る非水電解質二次電池24個分、それぞれの充放電の2サイクル目における充放電効率を測定し、それらの平均値を算出した。
第二に、実施例に係る非水電解質二次電池5個分、それぞれの容量維持率を測定し、それらの平均値を算出すると共に、比較例に係る非水電解質二次電池5個分、それぞれの容量維持率を測定し、それらの平均値を算出した。
第三に、実施例に係る非水電解質二次電池20個中の自己放電不良率を算出すると共に、比較例に係る非水電解質二次電池19個中の自己放電不良率を算出した。
前記自己放電不良率は、自己放電検査において、電圧の下げ幅が閾値以上となった電池の割合である。
第四に、実施例に係る非水電解質二次電池20個分、それぞれの電圧安定化日数を測定すると共に、比較例に係る非水電解質二次電池19個分、それぞれの電圧安定化日数を測定した。
前記電圧安定化日数は、非水電解質二次電池の自己放電検査時における、電圧調整後に電圧が安定するまでの日数である。
これらの結果を下記の表1に示した。
表1に示すように、充放電効率は、比較例に係る非水電解質二次電池が99.2%なのに対し、実施例に係る非水電解質二次電池が99.9%であった。
このことから、本発明に係る非水電解質二次電池は、従来の非水電解質二次電池よりも不可逆容量が小さく、優れた初期特性を有することが明らかとなった。
また、容量維持率は、比較例に係る非水電解質二次電池が79%なのに対し、実施例に係る非水電解質二次電池が84%であった。
このことから、本発明に係る非水電解質二次電池は、従来の非水電解質二次電池よりも優れた耐久特性を有することが明らかとなった。
また、自己放電不良率は、比較例に係る非水電解質二次電池が5%なのに対し、実施例に係る非水電解質二次電池が0%であった。
このことから、本発明によれば自己放電検査時の不良を抑制できることが明らかとなった。
また、電圧安定化日数は、比較例に係る非水電解質二次電池が2〜5日なのに対し、実施例に係る非水電解質二次電池が0.5〜1日であった。
このことから、本発明によれば自己放電検査に要する時間を低減できることが明らかとなった。
1 電池(非水電解質二次電池)
10 ケース
100 電極体
110 正極
111 正極集電体
112 正極合剤層
120 負極
120a 第一負極
121a 第一負極集電体
122a 第一負極合剤層
120b 内周側第二負極(第二負極)
121b 第二負極集電体
122b 第二負極合剤層
120c 外周側第二負極(第二負極)
121c 第二負極集電体
122c 第二負極合剤層
200 巻回装置
250 挿入装置

Claims (3)

  1. シート状の正極および負極を、シート状の複数のセパレータを介在させて巻回することによって作製される電極体を具備する非水電解質二次電池であって、
    前記正極は、シート状の正極集電体と、当該正極集電体の両面に形成された二つの正極合剤層と、を有し、
    前記負極は、シート状の負極集電体と、当該負極集電体の両面に形成された二つの負極合剤層と、を有し、
    前記負極の最内周部は、前記正極の最内周部よりも内側に配置され、
    前記負極の最外周部は、前記正極の最外周部よりも外側に配置され、
    前記負極の最内周部および最外周部の少なくとも一方においては、前記二つの負極合剤層のうちの、前記正極合剤層に対向していない負極合剤層の厚みが、前記二つの負極合剤層のうちの、前記正極合剤層に対向する負極合剤層の厚みよりも小さい、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記負極の最内周部および最外周部の少なくとも一方においては、前記二つの負極合剤層のうちの、前記正極合剤層に対向する負極合剤層のみが形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 電解液が含浸することにより発電要素として機能する電極体を具備する非水電解質二次電池の製造方法であって、
    シート状の正極集電体と、当該正極集電体の両面に形成された二つの正極合剤層と、を有する正極を用意する工程と、
    シート状の第一負極集電体と、当該第一負極集電体の両面に形成された二つの第一負極合剤層と、を有する第一負極を用意する工程と、
    シート状の第二負極集電体と、当該第二負極集電体の少なくとも一方の表面に形成された第二負極合剤層と、を有し、前記第二負極集電体の一方の表面に形成された第二負極合剤層の厚みは、前記第二負極集電体の他方の表面に形成された第二負極合剤層の厚み、および前記第一負極合剤層の厚みよりも小さい、第二負極を用意する工程と、
    前記電解液を保持可能なシート状の絶縁体である複数のセパレータを用意する工程と、
    前記正極、前記第一負極および前記第二負極を、前記複数のセパレータを介在させて巻回することによって前記電極体を作製する工程と、を含み、
    前記電極体を作製する工程においては、前記第二負極集電体の他方の表面に形成された第二負極合剤層が前記二つの正極合剤層のいずれか一方に対向するように、かつ、前記第一負極と前記第二負極とが電気的に接続されるように、前記電極体の最内周および最外周の少なくとも一方に、前記第二負極を配置する、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
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WO2022015101A1 (ko) * 2020-07-16 2022-01-20 주식회사 엘지에너지솔루션 전극조립체

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