JP2015088217A - 垂直及び水平に弱結合された垂直小粒子媒体 - Google Patents

垂直及び水平に弱結合された垂直小粒子媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】記録層及び/又は記録層における層の磁性粒子間の低減された磁気結合を有する磁気媒体を提供する。【解決手段】磁気媒体500は、100emu/cc未満の磁気モーメントをそれぞれ有する少なくとも3つの交換結合層520、522、524と、交換結合層によって互いに分離された4つの磁気層502、504、506、508と、を有する記録層501を含む。磁気層の最上部502は、酸素でドープされる。磁気層の最上部は、0.5vol%を超える酸素含有量を有する。磁気層の最下部508における磁性粒子の平均ピッチは、9nm以下である。磁気層の最下部は、少なくとも20vol%の酸化物含有量を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、データ記憶システムに関し、特に、本発明は、記録層及び/又は記録層における層の磁性粒子間の低減された磁気結合を有する磁気媒体に関する。
コンピュータの心臓は、典型的には、回転磁気ディスク、読み書きヘッドを有するスライダ、回転ディスク上方のサスペンションアーム、並びにサスペンションアームをスイングさせて、回転ディスク上の選択された円形トラックの上に読み取り及び/又は書き込みヘッドを配置するアクチュエータアームを含む磁気ハードディスクドライブ(HDD)である。サスペンションアームは、ディスクが回転していない場合には、ディスク表面と接触するようにスライダをバイアスするが、しかしディスクが回転する場合には、スライダの空気軸受面(ABS)に隣接する回転ディスクによって空気が渦を巻き、その結果、スライダが、回転ディスクの表面から僅かに離れて空気軸受上に乗るようにする。スライダが空気軸受上に乗ると、回転ディスクに磁気印を書き込むために、且つ回転ディスクから信号磁場を読み取るために、読み書きヘッドが用いられる。読み書きヘッドは、書き込み及び読み取り機能を実行するためにコンピュータプログラムに従って動作する処理回路に接続される。
情報時代の情報処理量は、急速に増加している。特に、HDDが、それらの制限された面積及び容積内により多くの情報を記憶できることが望まれている。この要望に対する技術的アプローチは、HDDの記録密度を増加させることによって、容量を増加させることである。より高い記録密度を達成するためには、記録ビットの更なる微細化が効果的であり、これにより今度は、典型的に、ますます小さなコンポーネントの設計が必要とされる。
しかしながら、様々なコンポーネント、特に磁性粒子ピッチの更なる微細化は、それら自体の一連の課題や障害を従来の製品において呈する。
従来の媒体は、キャップ層とその下の層との間の垂直交換を有する。媒体はまた、特にキャップの近くで粒子のそれぞれの間で強い水平交換を含む。粒子は、単一の実体として磁気的に動作する粒子クラスタを形成する傾向がある。従って、達成可能な面密度は、粒度だけではなく、同様にクラスタサイズにも応じる。
かかる従来の媒体において粒度を低減する試みは、磁性粒子間における水平交換のほぼ指数関数的な増加に帰着し、従って同様にクラスタサイズを増加させる。クラスタサイズの増加は、達成可能な面密度を低下させる。その結果、従来製品は、媒体上の記憶密度を著しく犠牲にすることなしには、媒体の粒子ピッチ及び/又は粒度を低減することができない。
一実施形態による磁気媒体は、100emu/cc未満の磁気モーメントをそれぞれ有する少なくとも3つの交換制御層と、交換制御層によって互いに分離された4つの磁気層と、を有する記録層を含む。磁気層の最上部は、酸素でドープされる。
別の実施形態による磁気媒体は、少なくとも3つの交換制御層と、交換制御層によって互いに分離された4つの磁気層と、を有する記録層を含む。磁気層の最上部は、0.5vol%を超える酸素含有量を有する。磁気層の最下部における磁性粒子の平均ピッチは、9nm以下である。磁気層の最下部は、少なくとも20vol%の酸化物含有量を有する。
これらの実施形態のいずれも、ディスク駆動システムなどの磁気データ記憶システムにおいて実現されても良く、磁気データ記憶システムは、磁気ヘッド、磁気ヘッド越しに磁気媒体(例えばハードディスク)を通過させるための駆動機構、及び磁気ヘッドに電気的に結合されたコントローラを含んでも良い。
本発明の他の態様及び利点は、以下の詳細な説明から明白になるであろう。その詳細な説明は、図面と共に、本発明の原理を例として示す。
本発明の特質及び利点と同様に、好ましい使用モードのより完全な理解のために、添付の図面と共に読まれる以下の詳細な説明が参照されるべきである。
磁気記録ディスク駆動システムの単純化された図面である。 長手方向記録フォーマットを用いる記録媒体の断面における概略図である。 図2Aにおけるような長手方向記録用の従来の磁気記録ヘッド及び記録媒体の組み合わせの概略図である。 垂直記録フォーマットを用いる磁気記録媒体である。 片面垂直記録用の記録ヘッド及び記録媒体の組み合わせの概略図である。 媒体の両面で別々に記録するように適合された記録装置の概略図である。 ヘリカルコイルを備えた垂直磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 ヘリカルコイルを備えたピギーバック磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 ループコイルを備えた垂直磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 ループコイルを備えたピギーバック磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 一実施形態による磁気媒体の部分側面図である。 一実施形態による磁気媒体の部分側面図である。 幾つかの実施形態について、画角に対する正規化された保磁力値をプロットする比較グラフである。 一実施形態について、基準ディスクからの粒子ピッチに対する面密度利得をプロットするグラフである。 幾つかの実施形態について、粒子ピッチに対する磁気クラスタサイズをプロットする比較グラフである。 幾つかの実施形態について、粒子ピッチに対する信号対雑音比をプロットする比較グラフである。 幾つかの実施形態について、クラスタサイズに対する信号対雑音比をプロットする比較グラフである。
以下の説明は、本発明の一般的な原理の例示を目的としてなされるものであり、且つ本明細書において特許請求される本発明の概念を限定することを意図したものではない。更に、本明細書に記載されている特定の特徴は、様々な可能な組み合わせ及び順列のそれぞれにおいて、他の記載されている特徴との組み合わせにおいて使用することができる。
本明細書において特に別段の定義がなされていない限り、全ての用語は、本明細書によって含意される意味、並びに当業者によって理解され、及び/又は辞書、論文等において規定されている意味を含む、可能な最も広範な解釈を与えられるべきである。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いられているように、単数形「a」、「an」及び「the」が、特記されていない限り、複数の対象物を含むことにもまた留意されたい。
以下の説明は、1つ又は複数の酸化物でドープされた粒状記録層及び/又は粒状記録層間の交換結合層を有するディスクベースの記憶システム及び/又は関連するシステム並びに方法の幾つかの好ましい実施形態と同様に、それらの動作及び/又はそのコンポーネント部品を開示する。例えば、本明細書における様々な実施形態は、垂直交換結合を低減する交換結合層を導入する。追加及び/又は代替として、酸化物が、磁性粒子の材料に導入され、それによって、記録層の水平交換を低減しても良い。その結果、本明細書の好ましい実施形態は、磁気媒体の性能を改善しながら、例えば粒子の磁気安定性を改善しながら、粒子ピッチを低減することができる。従って、本明細書の様々な実施形態の記憶密度は、かなり増加され得る。
一般的な一実施形態において、磁気媒体は、100emu/cc未満の磁気モーメントをそれぞれ有する少なくとも3つの交換制御層と、交換制御層によって互いに分離された4つの磁気層と、を有する記録層を含む。磁気層の最上部は、酸素でドープされる。
別の一般的な実施形態において、磁気媒体は、少なくとも3つの交換制御層と、交換制御層によって互いに分離された4つの磁気層と、を有する記録層を含む。磁気層の最上部は、0.5vol%を超える酸素含有量を有する。磁気層の最下部における磁性粒子の平均ピッチは、9nm以下である。磁気層の最下部は、少なくとも20vol%の酸化物含有量を有する。
ここで図1を参照すると、本発明の一実施形態によるディスクドライブ100が示されている。図1に示されているように、少なくとも1つの回転可能な磁気媒体(例えば磁気ディスク)112が、スピンドル114上に支持され、駆動機構によって回転され、駆動機構は、ディスク駆動モータ118を含んでも良い。各ディスク上の磁気記録は、典型的には、ディスク112上の同心データトラック(図示せず)の環状パターンの形態をしている。従って、ディスク駆動モータ118は、すぐ下で説明されている磁気読み取り/書き込み部121越しに磁気ディスク112を通過させるのが好ましい。
少なくとも1つのスライダ113が、ディスク112の近くに配置され、各スライダ113は、例えば、本明細書で説明及び/又は提案されるアプローチのいずれかに従って、例えば、磁気ヘッドの1つ又は複数の磁気読み取り/書き込み部121を支持する。ディスクが回転するにつれて、スライダ113は、所望のデータが記録され且つ/又は書き込まれる異なるディスクトラックに磁気読み取り/書き込み部121がアクセスし得るように、ディスク表面122上を内に且つ外に放射状に移動される。各スライダ113は、サスペンション115によってアクチュエータアーム119に装着される。サスペンション115は、ディスク表面122に対してスライダ113をバイアスするわずかなバネ力を提供する。各アクチュエータアーム119は、アクチュエータ127に装着される。図1に示されているようなアクチュエータ127は、ボイスコイルモータ(VCM)であっても良い。VCMは、固定磁界内で移動可能なコイルを含み、コイル移動の方向及び速度は、コントローラ129によって供給されるモータ電流信号によって制御される。
ディスク記憶システムの動作中に、ディスク112の回転は、上向きの力又はリフトをスライダに加える空気軸受をスライダ113とディスク表面122との間に生成する。従って、空気軸受は、サスペンション115のわずかなバネ力を平衡させ、且つ正常な動作中に、小さなほぼ一定の間隔だけ、ディスク表面から離れてその表面上方でスライダ113を支持する。幾つかの実施形態において、スライダ113が、ディスク表面122に沿ってスライドしても良いことに留意されたい。
ディスク記憶システムの様々なコンポーネントは、アクセス制御信号及び内部クロック信号など、コントローラ129によって生成される制御信号によって動作において制御される。典型的には、制御ユニット129は、論理制御回路、記憶装置(例えばメモリ)、及びマイクロプロセッサを含む。好ましいアプローチにおいて、制御ユニット129は、1つ又は複数の磁気読み取り/書き込み部121の動作を制御するために、1つ又は複数の磁気読み取り/書き込み部121に(例えば、ワイヤ、ケーブル、ライン等を介して)電気的に結合される。制御ユニット129は、ライン123上の駆動モータ制御信号並びにライン128上のヘッド位置及びシーク制御信号など、様々なシステム動作を制御するための制御信号を生成する。ライン128上の制御信号は、ディスク112上の所望のデータトラックにスライダ113を最適に移動させ配置するために、所望の電流プロファイルを提供する。読み書き信号は、記録チャネル125によって、読み取り/書き込み部121へ、及びそこから伝達される。
典型的な磁気ディスク記憶システム及び図1の添付図の上記の説明は、単に表現目的のためである。ディスク記憶システムが、多数のディスク及びアクチュエータを含んでも良く、且つ各アクチュエータが、多数のスライダを支持しても良いことがきっと明らかであろう。
ディスクドライブとホスト(一体型又は外部)との間でデータを送受信する通信のための、且つディスクドライブの動作を制御し、ディスクドライブのステータスをホストに伝達するためのインターフェースが設けられても良く、全ては当業者によって理解されよう。
典型的なヘッドにおいて、誘導書き込み部は、1つ又は複数の絶縁層(絶縁スタック)に埋め込まれたコイル層を含み、絶縁スタックは、第1及び第2の磁極片層間に位置している。書き込み部の空気軸受面(ABS)におけるギャップ層によって、ギャップが、第1及び第2の磁極片層間に形成される。磁極片層は、バックギャップにおいて接続されても良い。電流が、コイル層を導通され、電流は、磁極片に磁界を生成する。回転する磁気ディスク上の円形トラックなど、動いている媒体のトラックに磁界情報ビットを書き込む目的で、ABSにおけるギャップにおいてフリンジ磁界が生じる。
第2の磁極片層は、ABSからフレアポイントへと延在する磁極先端部と、フレアポイントからバックギャップへと延在するヨーク部と、を有する。フレアポイントは、ヨークを形成するために第2の磁極片が広がり始める(フレア状になる)場所である。フレアポイントの配置は、記録媒体に情報を書き込むために生成される磁界の大きさに直接影響を及ぼす。
図2Aは、図1に示されているものなど、磁気ディスク記録システムと共に使用されるような従来の記録媒体を概略的に示す。この媒体は、媒体自体の面内に又は面に平行に磁気インパルスを記録するために使用される。記録媒体、この例では記録ディスクは、ガラスなどの適切な非磁性材料の支持基板200と、適切な従来の磁気層の上部コーティング202とを基本的に含む。
図2Bは、好ましくは薄膜ヘッドでも良い従来の記録/再生ヘッド204と、図2Aの記録媒体などの従来の記録媒体との間の動作関係を示す。
図2Cは、図1に示されているものなど、磁気ディスク記録システムと共に使用されるような記録媒体の表面に対してほぼ垂直な磁気インパルスの配向を概略的に示す。かかる垂直記録のために、媒体は、典型的には、高透磁率を有する材料の下地層212を含む。次に、この下地層212には、好ましくは下地層212と比較して高い保磁力を有する磁性材料の上部コーティング214が設けられる。
図2Dは、垂直ヘッド218と記録媒体との間の動作関係を示す。図2Dに示されている記録媒体は、図2Cに関して上記に記載された高透磁率の下地層212及び磁性材料の上部コーティング214の両方を含む。しかしながら、これらの層212及び214の両方とも、適切な基板216に貼り付けられて示されている。典型的には、層212及び214間には、「交換遮断」層又は「中間層」と呼ばれる追加層(図示せず)もまた存在する。
この構造において、垂直ヘッド218の極間に延在する磁束線は、記録媒体の上部コーティング214に弧を描いて入り且つそこから出るが、記録媒体の高透磁率の下地層212は、媒体の表面に対してほぼ垂直な方向で、磁束線に上部コーティング214を通過させ、媒体の表面にほぼ垂直な磁化軸を有する磁気インパルスの形で、好ましくは下地層212と比較して高い保磁力を持つ磁性材料の上部コーティング214に情報を記録する。この磁束は、軟質下部コーティング212によって導かれ、ヘッド218のリターン層(P1)へと戻る。
図2Eは、基板216が、その2つの対向側面のそれぞれに、層212及び214を担持し、適切な記録ヘッド218が媒体の各側面上の磁気コーティング214の外面に隣接して配置されて、媒体の各側面上への記録を可能にする類似の構造を示す。
図3Aは、垂直磁気ヘッドの断面図である。図3Aにおいて、ヘリカルコイル310及び312は、ステッチ極308に磁束を生成するために用いられ、次に、ステッチ極は、この磁束を主極306に伝える。コイル310は、頁から外へと流れる電流を表し、一方でコイル312は、頁の中へと流れる電流を表す。ステッチ極308は、ABS318から奥まった場所にあっても良い。絶縁体316は、コイルを囲み、幾つかの要素の支持を提供しても良い。構造体の右に向かう矢印によって示されているように、媒体の進行方向は、最初に媒体に下部リターン極314を通過させ、次に、ステッチ極308、主極306、ラップアラウンドシールド(図示せず)に接続され得るトレーリングシールド304を通過させ、最後に、上部リターン極302を通過させる。これらのコンポーネントのそれぞれは、ABS318と接触する部分を有しても良い。ABS318は、構造体の右側全体にわたって示されている。
垂直書き込みは、ステッチ極308を通って主極306内へ、その後、ABS318に向けて配置されたディスクの表面へと磁束を強制的に向かわせることによって達成される。
図3Bは、図3Aのヘッドと類似の特徴を有するピギーバック磁気ヘッドを示す。2つのシールド304、314は、ステッチ極308及び主極306の両側に位置する。センサシールド322、324もまた示されている。センサ326は、典型的には、センサシールド322、324間に配置される。
図4Aは、パンケーキ構成と呼ばれることもあるループコイル410を用いて磁束をステッチ極408に供給する一実施形態の概略図である。次に、ステッチ極は、この磁束を主極406に供給する。この配置において、下部リターン極は、任意選択である。絶縁体416は、コイル410を囲み、ステッチ極408及び主極406用の支持を提供しても良い。ステッチ極は、ABS418から奥まった場所に配置され得る。構造体の右に向かう矢印によって示されているように、媒体の進行方向は、媒体に、ステッチ極408、主極406、ラップアラウンドシールド(図示せず)に接続され得るトレーリングシールド404を通過させ、最後に上部リターン極402を通過させる(これらの全ては、ABS418と接触する部分を有していても、いなくても良い)。ABS418は、構造体の右側全体にわたって示されている。幾つかの実施形態において、トレーリングシールド404は、主極406と接触しても良い。
図4Bは、パンケーキコイルを形成するように巻き付くループコイル410を含む、図4Aのヘッドと類似の特徴を有する別のタイプのピギーバック磁気ヘッドを示す。センサシールド422、424もまた示されている。センサ426は、典型的には、センサシールド422、424間に配置される。
図3B及び4Bにおいて、任意選択のヒータが、磁気ヘッドの非ABS側の近くに示されている。ヒータはまた、図3A及び4Aに示されている磁気ヘッドに含まれても良い。このヒータの位置は、突起部が望ましい場所、周囲の層の熱膨張係数などの設計パラメータに基づいて異なり得る。
本明細書において別段の記載がある場合を除いて、図3A〜4Bの構造における様々なコンポーネントは、従来の材料及び設計であっても良く、それは、当業者によって理解されよう。
図5は、一実施形態に従って、磁気媒体500の一部を示す。任意選択として、本磁気媒体500は、他の図に関連して説明された特徴など、本明細書で列挙される任意の他の実施形態からの特徴と組み合わせて実現されても良い。しかしながら、もちろん、かかる磁気媒体500及び本明細書で提示される他の磁気媒体は、本明細書で列挙される例示的な実施形態で特に説明されていることも説明されていないこともある様々な用途及び/又は変形において用いられても良い。更に、本明細書で提示されている磁気媒体500は、任意の所望の環境で用いられても良い。
ここで図5を参照すると、磁気媒体500は、4つの磁気層502、504、506、508と、それらの間に挟まれた3つの交換制御層520、522、524と、を有する記録層501を含む。記録層501が、4つの磁気層502、504、506、508及び3つの交換制御層520、522、524を有するように示されているが、他の実施形態において、少なくとも3つ、4つ、多数等のそれぞれの層が存在しても良い。更に、交換制御層520、522、524のそれぞれは、全体として記録層501に対して異なる効果を有しても良い。例えば、最下部の交換制御層524は、例えば、最下部磁気層508(高い磁気異方性(Ku)値を有する)を磁気層506(より低いKu値を有する)から分離することによって、磁気媒体500の書き込み特性を改善し得る。更に、別の例によれば、最上部の交換制御層520は、例えば、キャップ層502用のピニング磁界を調整する際に支援し、それによって、その粒子514及び/又は層間の磁気交換に影響を及ぼしても良い。
磁気媒体500は、記録層501を補完する従来構造の層(図示せず)を更に含んでも良い。
一つのアプローチによれば、4つの磁気層502、504、506、508のそれぞれは、図示のように交換制御層520、522、524によって、互いに分離されても良い。更に、幾つかのアプローチにおいて、最上部の磁気層502は、例えば、キャップ層、即ち、その上に追加の磁気層が存在しないようなキャップ層であっても良い。従って、最上部の磁気層502はまた、本明細書においてキャップ層502と呼ばれ得る。
好ましい実施形態によれば、交換制御層520、522、524は、磁気層502、504、506、508の磁性粒子514間の層間交換、例えば垂直交換結合を望ましく低減し得る。好ましくは、交換制御層520、522、524の1つ又は複数は、層間交換結合のかかる低減を支援するために、約100emu/cc未満の磁気モーメントを有しても良い。
様々なアプローチにおいて、交換制御層520、522、524の少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、又は全て)の堆積厚さは、交換結合層520、522、524の少なくとも1つに直接隣接する磁気層の1つ又は複数における平均結晶粒界厚さの約80%〜約120%であるのが好ましい。従って、所望の実施形態に依存して、交換結合層520、522、524の1つ又は複数における堆積厚さt、t、tは、それぞれ、約2Å〜約25Å、より好ましくは約5Å〜約20Åであっても良いが、しかし所望の実施形態に依存して、より厚く又は薄くても良い。本明細書で用いられているように、ある明言された値に関する用語「約」は、前記値の明言された値±10%を指す。
好ましい前述の範囲の堆積厚さを有する交換制御層520、522、524を組み込むことによって、交換制御層520、522、524が、磁気層502、504、506、508間に配置されるが、交換制御層520、522、524は、例えば、磁性粒子514の形成中に、磁気層502、504、506、508の成長を妨害しない。交換制御層520、522、524は、例えば連続成長方式において、それぞれの磁気層502、504、506、508の各々の上にエピタキシャルに形成されるのが好ましい。これは、好ましいことに、全体として、例えば、最下部の磁気層508からキャップ層502を通って、磁性粒子514用のエピタキシャル成長を可能にする。従って、交換制御層520、522、524、及び/又は磁気層502、504、506、508のエピタキシャル成長は、望ましいことに、記録層501内の隣接する且つ/又は近くの磁性粒子間の水平結合を低減する。
更に、磁気層502、504、506、508のそれぞれは、異なるアプローチに従って一意のKu値を有しても良い。例示的なアプローチにおいて、最下部の磁気層508は、他の磁気層502、504、506と比較して最も高いKu値を有しても良い。好ましいアプローチにおいて、他の磁気層502、504、506のそれぞれにおけるKu値は、そのすぐ下の磁気層のKu値より低いのが好ましい。例えば、本発明を限定するようには決して意図されていないが、キャップ層502のKu値は、そのすぐ下の磁気層504のKu値より低いのが好ましい。
このアプローチにおけるKu値の段階付けは、磁気媒体500の書き込み特性を改善し得る。上部磁気層、例えば502から、下部磁気層、例えば508へ移動しながら次第に高いKu値を組み込むことによって、磁気媒体500への書き込み動作の伝播が、従来的に必要とされるよりも弱い磁界を印加する磁気読み取り/書き込み部(例えば、図1の121を参照)によって達成され得る。換言すれば、段階的なKu値は、例えば、最上部の磁気層502に印加された磁界が、その下の磁気層に容易に移動されるように、磁気層502、504、506、508を磁気的に弱く結合できるようにする。その結果、データは、磁気媒体内で隣接する且つ/又は近くの磁性粒子上に記憶されたデータの完全性を脅かさずに、より正確に書き込まれ得る。
例示的なアプローチによれば、最下部の磁気層508は、約1.1×10emu/ccのKu値を有しても良く、一方で磁気層504、506は、約4.8×10emu/cc及び5.2×10emu/ccのKu値をそれぞれ有しても良い。更に最上部の磁気層502(例えばキャップ層502)は、約1×10emu/ccのKu値を有しても良いが、しかし所望の実施形態に依存して、より高く又は低くても良い。
引き続き図5を参照すると、磁性粒子514の中心間ピッチP、Pは、それぞれ、その最下部の磁気層508において測定されても良い。キャップ層502より下の磁気層のそれぞれは、例えば、公差内で類似及び/又は同一のピッチを有するのが好ましい。幾つかのアプローチによれば、磁性粒子514の磁気層のそれぞれにおける類似及び/又は同一のピッチは、少なくとも部分的に、最下部の磁気層508上の共形成長ゆえである可能性があり、これは、以下で詳細に説明される。
異なる実施形態によれば、キャップ層502、磁気層504、506、508の1つ又は複数、及び/又は交換制御層520、522、524の1つ又は複数は、酸素を含んでも良い。前述の層のいずれか及び/又は全てに酸素及び/又は酸化物を追加することによって、記録層501の磁性粒子514間の粒子間交換、例えば水平交換は、望ましく低減され得る。様々なアプローチにおいて、これは、層における酸化物が、例えば磁気媒体の形成中に分離し、従来的に達成可能であるより大きな境界を磁性粒子のそれぞれの間に形成する結果であり得る。例えば記録層の磁気安定性を保証するために、磁性粒子間の水平交換に対してなされる低減が、磁性粒子層間の垂直交換に対してなされる低減とバランスを保つのが好ましいことに更に留意されたい。
図9A〜9Cは、幾つかの実施形態に従って、グラフ910、920、930をそれぞれ示す。グラフのそれぞれを見ると、媒体A、B及びCは、異なる酸化物レベルでドープされた合金を含む磁気媒体を表す。実験のために、磁気媒体は、媒体Aが最も低い酸化物含有量を有し、媒体Bが媒体Aより大きな酸化物含有量を有し、媒体Cが3つの磁気媒体のうちで最も高い酸化物含有量(例えば、約25vol%〜約30vol%)を有するように、ドープされた。
図9Aを見ると、グラフ910は、実施形態に依存して、所与の磁気媒体の粒子ピッチと、対応する磁気クラスタサイズとの間の関係を示す。グラフ910は、試験される磁気媒体のうちで最も高い酸化物含有量を有する媒体Cが、中心間粒子ピッチに関係なく、他の磁気媒体より小さなクラスタサイズを有することを示す。従って、ドープされた磁気媒体における酸化物含有量を増加させることによって、粒子ピッチ及びクラスタサイズの両方が望ましく低減され、それによって、磁気媒体等の書き込み精度、記憶密度等を改善することが可能である。
図9B〜9Cは、例えば信号対雑音比の点において、より高い酸化物含有量でドープされた磁気媒体の利点を支える更なる実例を提供するが、それは、まもなく明らかになろう。ここで図9Bを見ると、グラフ920は、より低い酸化物含有量を有する媒体A及びBの信号対雑音比より高いものとして、媒体Cの信号対雑音比(SNR)を示す。これは、より低い粒子ピッチ値では特に明白になる。
同様に、図9Cのグラフ930は、異なるクラスタサイズ値に関して、媒体A及びBの信号対雑音比より高いものとして媒体Cの信号対雑音比(SNR)を示す。再び、これは、より低いクラスタサイズ値、例えば約15nm以下では特に明白である。
再び図5を参照すると、例えば磁性粒子514間の間隔が従来製品において達成可能であるよりはるかに小さくなるように、磁気媒体500の機能を全体として保持しながら磁性粒子514の中心間ピッチを低減し得る。好ましい実施形態において、図5に示されている磁気層の最下部508における磁性粒子514の平均中心間ピッチP、Pは、約9nm以下、好ましくは約8nm〜約9nmであっても良いが、しかし所望の実施形態に依存して、より大きく又は小さくても良い。
図8を見ると、グラフ800は、磁気媒体の粒子及び/又は層間の不利な強結合を有する従来の磁気ディスク設計に勝る、例えば図5に示されている磁気媒体500と類似の例示的な磁気媒体における面密度の改善を示す。図示のように、約8nm〜約9nmの粒子ピッチ値は、従来的に達成可能だったものに勝る、改善された面密度利得を達成する。測定は、シングル磁気記録(SMR)方式を用いて行われた。
更に、再び図5を参照すると、記録層501の粒子間における粒子間交換及び/又は水平交換を低減することによって、有効磁気クラスタサイズは、同様に低減され、それによって、データ記憶密度を増加させ得る。異なるアプローチによれば、記録層501の磁気クラスタサイズは、約30nm未満であっても良いが、しかし所望の実施形態に依存して、より大きく又は小さくすることが可能である。
一アプローチによれば、最下部磁気層508は、少なくとも20vol%の酸化物含有量を有しても良いが、しかし所望の実施形態に依存して、より多く又は少なくすることが可能である。様々な他のアプローチにおいて、磁気層504、506、508のいずれか1つ又は複数は、(CoCrPt)X+Y、(CoPt)X+Y、(CoCr)X+Yなどのドープされた合金材料を含んでも良い。異なるアプローチによれば、Xは、例えばB、W、Ru、Ta等の1つ又は複数を含んでも良い。更に、Yは、所望の実施形態に依存して、SiO、Ta、TiO、CoO、Co、Cr等の1つ若しくは複数、及び/又は他の従来の酸化物を含んでも良い。更に、上記の説明に基づいて、X及び/又はYの任意の組み合わせが、所望のドープされた合金材料を形成するために様々な実施形態において使用され得ることに留意されたい。
他のアプローチによれば、交換制御層520、522、524の少なくとも1つは、0vol%を超える酸素含有量を有しても良い。従って、様々なアプローチによれば、交換制御層520、522、524の1つ、2つ又は全ては、酸素及び/又は酸化物でドープされても良い。しかしながら、所望の実施形態に依存して、交換制御層520、522、524の1つ又は複数は、Co、Cr、Ru、酸素等又は任意の他の非磁性材料を含んでも良い。
様々なアプローチにおいて、交換制御層522、524は、例えば(CoCrRu)X+Y、(CoRu)X+Y、(Ru)X+Yなどのドープされた合金材料を含んでも良い。異なるアプローチによれば、Xは、Pt、B等を含んでも良い。更に、Yは、所望の実施形態に依存して、SiO、Ta、CoO、Co、Cr等を含んでも良い。上記の説明に基づいて、X及び/又はYの任意の組み合わせが、所望のドープされた合金材料を形成するために、様々な実施形態において用いられても良いことにもまた留意されたい。
しかしながら、別のアプローチによれば、キャップ層502は、例えば、粒子間における粒子間交換及び/又は水平交換を低減するために、酸素でドープされても良い。幾つかの実施形態において、キャップ層502は、部分的な酸素雰囲気において堆積されても良いが、しかしそれに限定されない。更に、異なるアプローチによれば、キャップ層502の酸素含有量は、約0.5vol%〜約30vol%の範囲であっても良い。
所望の実施形態に依存して、キャップ層502は、例えば、(CoCrPt)X、(CoCrPt)X+Y、(CoCr)X+Y、(CoPt)X+Yなどのドープされた合金材料を含んでも良い。異なるアプローチによれば、Xは、B、W、Ru、Ta、O等を含んでも良い。更に、Yは、SiO、Ta、TiO、CoO、Co、Cr等を含んでも良い。様々な実施形態において、上記の説明に基づいて、X及び/又はYの任意の組み合わせが、所望のドープされた合金材料を形成するために用いられても良いことに留意されたい。
上記のように、キャップ層502より下の磁気層(504、506、508)のそれぞれが、例えば、最下部磁気層508上の共形成長ゆえに、類似の中心間ピッチを有することが好ましい。従って、各磁気層502、504、506、508における結晶粒界(例えば、磁性粒子514のそれぞれの間の空間)は、全体として、記録層501に沿って垂直に整列される。
試験を通じて、発明者らは、磁気層の最下部(例えば508)からキャップ層(例えば502)まで垂直に延在する結晶粒界を達成することができた。上記のように、磁性粒子層のこのエピタキシャル成長は、それが、記録層501内の隣接する、且つ/又は近くの磁性粒子間の水平結合を低減するという点で望ましい。従って、粒子ピッチは、粒子の磁気安定性(例えばデータ完全性)を危険にさらさずに減少され、一方でまた、磁気媒体500の記憶密度を望ましく増加させることが可能である。
前述の有益な結果は、予測可能ではなく、前述のアプローチが、既存の設計に勝る改善に帰着するかどうかは未知だった。しかしながら、発明者らは、垂直結合の低減を実現するアプローチ、水平結合の低減を実現するアプローチ、及び両方を実現するアプローチが、クラスタサイズの点において、粒度を低減する従前の試みに勝る改善を実際に提供することを発見して喜んだ。
図6は、例示的な実施形態による磁気媒体600を示すが、この実施形態は、決して本発明を限定するようには意図されていない。任意選択として、本媒体600は、他の図に関連して説明された実施形態など、本明細書で列挙されている任意の他の実施形態からの特徴と共に実現されても良い。しかしながら、もちろん、かかる媒体600及び本明細書で提示されている他の媒体は、本明細書で列挙されている例示的な実施形態で特に説明されている場合又はされていない場合もある様々な用途及び/又は変形において用いられても良い。更に、本明細書で提示されている媒体600は、任意の所望の環境で用いられても良い。
磁気媒体600は、ガラス基板層602の上にシード層604、例えばNiTaを含む。シード層604の上に、軟質下地層606、610が存在しても良く、それらの下地層606、610は、薄いRu層608によって分離されているように示されている。異なるアプローチによれば、シード層604は、約33nmの好ましい厚さを有しても良く、軟質下地層606、610は、約15nmの好ましい厚さを有しても良いが、しかしどちらも、所望の実施形態に依存して、より厚くても薄くても良い。
磁気媒体600は、約5.8nmの好ましい厚さを有するNiCrW層612を更に含む。層612の上に、3つのRu層614、616、618が含まれ、それらのそれぞれは、異なるアプローチに従って、同じ、類似の、又は異なる寸法を取り入れても良い。他のアプローチにおいて、層614、616、618は、この説明を読めば当業者によって理解されるであろうように、他の非磁性材料を含んでも良い。更に、Ru層614、616、618の上に、RuTi−TiOオンセット層620もまた追加されても良い。
引き続き図6を参照すると、層610、612、614、616、618、620は、一つのアプローチにおいてシード層634を形成しても良い。更に、磁気媒体600は、RuTi−TiOオンセット層620の上に、記録層632及び保護層630を含む。幾つかのアプローチにおいて、オンセット層620は、交換遮断層として働いても良いが、しかし決してそれには限定されない。
好ましい実施形態において、記録層632は、図5の記録層501と類似又は同一であっても良いが、しかしそれには限定されない。
記録層632を見ると、記録層632は、磁気層508、交換制御層524、磁気層506、交換制御層522、磁気層504、交換制御層520、及びキャップ層502を含んでも良い。本発明を限定するようには決して意図されていない例示的なアプローチによれば、記録層632の層における例示的な厚さは、以下のとおりであっても良い。即ち、磁気層508は、約4.7nmであっても良く、交換制御層524は、約0.7nmであっても良く、磁気層506は、約3.5nmであっても良く、交換制御層522は、約0.7nmであっても良く、磁気層504は、約2.1nmであっても良く、交換制御層520は、約0.7nmであっても良く、キャップ層502は、約3.1nmであっても良い。しかしながら、異なるアプローチにおいて、記録層632を構成する層における前述の厚さのそれぞれは、好ましい実施形態に依存して、より厚く又は薄くても良い。
ここで図7を参照すると、グラフ700は、実施形態に依存して、所与の媒体に適用される画角と結果としての正規化された保磁力値との間の関係を示す。図示のように、データは、4つの異なる設計に関し、各設計は、その交換結合層用の異なる堆積厚さを有する(例えば、図5の520、522、524を参照)。図7のグラフ700は、約1.4nm(140%)、約1nm(100%)、約0.5nm(50%)、及び例えば交換結合層を全く有しない0nm(0%)のほぼ均一な堆積厚さを有する交換結合層用のデータを含む。
グラフ700を見ると、交換結合層の厚さが増加すると共に、対応するデータ曲線は、縦軸に沿ってより浅く下がる。従って、発明者らは、約1nm以上の厚さを備えた交換結合層を有する磁気媒体が、それに適用される画角に比較的無感応であることを発見した。
好ましい実施形態によれば、磁気媒体のHcrにおける角度依存の最小値は、外部磁界が媒体の堆積平面に対して垂直方向に、即ち、垂線から0度の画角で磁気媒体に印加された場合に測定されるような磁気媒体のHcrの75%を超え得る。再びグラフ700を見ると、角度依存の最小値は、外部磁界の約45度の入射に対応する。
様々な実施形態の少なくとも幾つかに対して本明細書で示された方法論が、コンピュータハードウェアで、ソフトウェアで、手動によって、専門装置を用いて等、及びそれらの組み合わせで全体的に又は部分的に実行され得ることに留意されたい。
更に、構造及び/又はステップのいずれも、周知の材料及び/又は技術を用いて実行されても良く、それは、本明細書を読めば当業者に明らかになろう。本発明を限定するようには決して意図されていない例示的な実施形態によれば、本明細書で説明及び/又は提案されるアプローチのいずれも、熱及び/又はマイクロ波支援磁気記録システムにおいて実行されても良い。
様々な実施形態が上記で説明されたが、それらが、単に例として提示され、限定ではないことを理解されたい。従って、本発明の実施形態の広さ及び範囲は、上記の例示的な実施形態のどれによっても制限されるべきでなく、請求項及びそれらの均等物に従ってのみ定義されるべきである。
本発明は、データ記憶システムに関し、特に、本発明は、記録層及び/又は記録層における層の磁性粒子間の低減された磁気結合を有する磁気媒体に関する。
コンピュータの心臓は、典型的には、回転磁気ディスク、読み書きヘッドを有するスライダ、回転ディスク上方のサスペンションアーム、並びにサスペンションアームをスイングさせて、回転ディスク上の選択された円形トラックの上に読み取り及び/又は書き込みヘッドを配置するアクチュエータアームを含む磁気ハードディスクドライブ(HDD)である。サスペンションアームは、ディスクが回転していない場合には、ディスク表面と接触するようにスライダをバイアスするが、しかしディスクが回転する場合には、スライダの空気軸受面(ABS)に隣接する回転ディスクによって空気が渦を巻き、その結果、スライダが、回転ディスクの表面から僅かに離れて空気軸受上に乗るようにする。スライダが空気軸受上に乗ると、回転ディスクに磁気印を書き込むために、且つ回転ディスクから信号磁場を読み取るために、読み書きヘッドが用いられる。読み書きヘッドは、書き込み及び読み取り機能を実行するためにコンピュータプログラムに従って動作する処理回路に接続される。
情報時代の情報処理量は、急速に増加している。特に、HDDが、それらの制限された面積及び容積内により多くの情報を記憶できることが望まれている。この要望に対する技術的アプローチは、HDDの記録密度を増加させることによって、容量を増加させることである。より高い記録密度を達成するためには、記録ビットの更なる微細化が効果的であり、これにより今度は、典型的に、ますます小さなコンポーネントの設計が必要とされる。
しかしながら、様々なコンポーネント、特に磁性粒子ピッチの更なる微細化は、それら自体の一連の課題や障害を従来の製品において呈する。
従来の媒体は、キャップ層とその下の層との間の垂直交換を有する。媒体はまた、特にキャップの近くで粒子のそれぞれの間で強い水平交換を含む。粒子は、単一の実体として磁気的に動作する粒子クラスタを形成する傾向がある。従って、達成可能な面密度は、粒度だけではなく、同様にクラスタサイズにも応じる。
かかる従来の媒体において粒度を低減する試みは、磁性粒子間における水平交換のほぼ指数関数的な増加に帰着し、従って同様にクラスタサイズを増加させる。クラスタサイズの増加は、達成可能な面密度を低下させる。その結果、従来製品は、媒体上の記憶密度を著しく犠牲にすることなしには、媒体の粒子ピッチ及び/又は粒度を低減することができない。
一実施形態による磁気媒体は、100emu/cc未満の磁気モーメントをそれぞれ有する少なくとも3つの交換結合層と、交換結合層によって互いに分離された4つの磁気層と、を有する記録層を含む。磁気層の最上部は、酸素でドープされる。
別の実施形態による磁気媒体は、少なくとも3つの交換結合層と、交換結合層によって互いに分離された4つの磁気層と、を有する記録層を含む。磁気層の最上部は、0.5vol%を超える酸素含有量を有する。磁気層の最下部における磁性粒子の平均ピッチは、9nm以下である。磁気層の最下部は、少なくとも20vol%の酸化物含有量を有する。
これらの実施形態のいずれも、ディスク駆動システムなどの磁気データ記憶システムにおいて実現されても良く、磁気データ記憶システムは、磁気ヘッド、磁気ヘッド越しに磁気媒体(例えばハードディスク)を通過させるための駆動機構、及び磁気ヘッドに電気的に結合されたコントローラを含んでも良い。
本発明の他の態様及び利点は、以下の詳細な説明から明白になるであろう。その詳細な説明は、図面と共に、本発明の原理を例として示す。
本発明の特質及び利点と同様に、好ましい使用モードのより完全な理解のために、添付の図面と共に読まれる以下の詳細な説明が参照されるべきである。
磁気記録ディスク駆動システムの単純化された図面である。 長手方向記録フォーマットを用いる記録媒体の断面における概略図である。 図2Aにおけるような長手方向記録用の従来の磁気記録ヘッド及び記録媒体の組み合わせの概略図である。 垂直記録フォーマットを用いる磁気記録媒体である。 片面垂直記録用の記録ヘッド及び記録媒体の組み合わせの概略図である。 媒体の両面で別々に記録するように適合された記録装置の概略図である。 ヘリカルコイルを備えた垂直磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 ヘリカルコイルを備えたピギーバック磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 ループコイルを備えた垂直磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 ループコイルを備えたピギーバック磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 一実施形態による磁気媒体の部分側面図である。 一実施形態による磁気媒体の部分側面図である。 幾つかの実施形態について、画角に対する正規化された保磁力値をプロットする比較グラフである。 一実施形態について、基準ディスクからの粒子ピッチに対する面密度利得をプロットするグラフである。 幾つかの実施形態について、粒子ピッチに対する磁気クラスタサイズをプロットする比較グラフである。 幾つかの実施形態について、粒子ピッチに対する信号対雑音比をプロットする比較グラフである。 幾つかの実施形態について、クラスタサイズに対する信号対雑音比をプロットする比較グラフである。
以下の説明は、本発明の一般的な原理の例示を目的としてなされるものであり、且つ本明細書において特許請求される本発明の概念を限定することを意図したものではない。更に、本明細書に記載されている特定の特徴は、様々な可能な組み合わせ及び順列のそれぞれにおいて、他の記載されている特徴との組み合わせにおいて使用することができる。
本明細書において特に別段の定義がなされていない限り、全ての用語は、本明細書によって含意される意味、並びに当業者によって理解され、且つ/又は辞書、論文等において規定されている意味を含む、可能な最も広範な解釈を与えられるべきである。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いられているように、単数形「a」、「an」及び「the」が、特記されていない限り、複数の対象物を含むことにもまた留意されたい。
以下の説明は、1つ又は複数の酸化物でドープされた粒状記録層及び/又は粒状記録層間の交換結合層を有するディスクベースの記憶システム及び/又は関連するシステム並びに方法の幾つかの好ましい実施形態と同様に、それらの動作及び/又はそのコンポーネント部品を開示する。例えば、本明細書における様々な実施形態は、垂直交換結合を低減する交換結合層を導入する。追加及び/又は代替として、酸化物が、磁性粒子の材料に導入され、それによって、記録層の水平交換を低減しても良い。その結果、本明細書の好ましい実施形態は、磁気媒体の性能を改善しながら、例えば粒子の磁気安定性を改善しながら、粒子ピッチを低減することができる。従って、本明細書の様々な実施形態の記憶密度は、かなり増加され得る。
一般的な一実施形態において、磁気媒体は、100emu/cc未満の磁気モーメントをそれぞれ有する少なくとも3つの交換結合層と、交換結合層によって互いに分離された4つの磁気層と、を有する記録層を含む。磁気層の最上部は、酸素でドープされる。
別の一般的な実施形態において、磁気媒体は、少なくとも3つの交換結合層と、交換結合層によって互いに分離された4つの磁気層と、を有する記録層を含む。磁気層の最上部は、0.5vol%を超える酸素含有量を有する。磁気層の最下部における磁性粒子の平均ピッチは、9nm以下である。磁気層の最下部は、少なくとも20vol%の酸化物含有量を有する。
ここで図1を参照すると、本発明の一実施形態によるディスクドライブ100が示されている。図1に示されているように、少なくとも1つの回転可能な磁気媒体(例えば磁気ディスク)112が、スピンドル114上に支持され、駆動機構によって回転され、駆動機構は、ディスク駆動モータ118を含んでも良い。各ディスク上の磁気記録は、典型的には、ディスク112上の同心データトラック(図示せず)の環状パターンの形態をしている。従って、ディスク駆動モータ118は、すぐ下で説明されている磁気読み取り/書き込み部121越しに磁気ディスク112を通過させるのが好ましい。
少なくとも1つのスライダ113が、ディスク112の近くに配置され、各スライダ113は、例えば、本明細書で説明及び/又は提案されるアプローチのいずれかに従って、例えば、磁気ヘッドの1つ又は複数の磁気読み取り/書き込み部121を支持する。ディスクが回転するにつれて、スライダ113は、所望のデータが記録され且つ/又は書き込まれる異なるディスクトラックに磁気読み取り/書き込み部121がアクセスし得るように、ディスク表面122上を内に且つ外に放射状に移動される。各スライダ113は、サスペンション115によってアクチュエータアーム119に装着される。サスペンション115は、ディスク表面122に対してスライダ113をバイアスするわずかなバネ力を提供する。各アクチュエータアーム119は、アクチュエータ127に装着される。図1に示されているようなアクチュエータ127は、ボイスコイルモータ(VCM)であっても良い。VCMは、固定磁界内で移動可能なコイルを含み、コイル移動の方向及び速度は、コントローラ129によって供給されるモータ電流信号によって制御される。
ディスク記憶システムの動作中に、ディスク112の回転は、上向きの力又はリフトをスライダに加える空気軸受をスライダ113とディスク表面122との間に生成する。従って、空気軸受は、サスペンション115のわずかなバネ力を平衡させ、且つ正常な動作中に、小さなほぼ一定の間隔だけ、ディスク表面から離れてその表面上方でスライダ113を支持する。幾つかの実施形態において、スライダ113が、ディスク表面122に沿ってスライドしても良いことに留意されたい。
ディスク記憶システムの様々なコンポーネントは、アクセス制御信号及び内部クロック信号など、コントローラ129によって生成される制御信号によって動作において制御される。典型的には、制御ユニット129は、論理制御回路、記憶装置(例えばメモリ)、及びマイクロプロセッサを含む。好ましいアプローチにおいて、制御ユニット129は、1つ又は複数の磁気読み取り/書き込み部121の動作を制御するために、1つ又は複数の磁気読み取り/書き込み部121に(例えば、ワイヤ、ケーブル、ライン等を介して)電気的に結合される。制御ユニット129は、ライン123上の駆動モータ制御信号並びにライン128上のヘッド位置及びシーク制御信号など、様々なシステム動作を制御するための制御信号を生成する。ライン128上の制御信号は、ディスク112上の所望のデータトラックにスライダ113を最適に移動させ配置するために、所望の電流プロファイルを提供する。読み書き信号は、記録チャネル125によって、読み取り/書き込み部121へ、及びそこから伝達される。
典型的な磁気ディスク記憶システム及び図1の添付図の上記の説明は、単に表現目的のためである。ディスク記憶システムが、多数のディスク及びアクチュエータを含んでも良く、且つ各アクチュエータが、多数のスライダを支持しても良いことがきっと明らかであろう。
ディスクドライブとホスト(一体型又は外部)との間でデータを送受信する通信のための、且つディスクドライブの動作を制御し、ディスクドライブのステータスをホストに伝達するためのインターフェースが設けられても良く、全ては当業者によって理解されよう。
典型的なヘッドにおいて、誘導書き込み部は、1つ又は複数の絶縁層(絶縁スタック)に埋め込まれたコイル層を含み、絶縁スタックは、第1及び第2の磁極片層間に位置している。書き込み部の空気軸受面(ABS)におけるギャップ層によって、ギャップが、第1及び第2の磁極片層間に形成される。磁極片層は、バックギャップにおいて接続されても良い。電流が、コイル層を導通され、電流は、磁極片に磁界を生成する。回転する磁気ディスク上の円形トラックなど、動いている媒体のトラックに磁界情報ビットを書き込む目的で、ABSにおけるギャップにおいてフリンジ磁界が生じる。
第2の磁極片層は、ABSからフレアポイントへと延在する磁極先端部と、フレアポイントからバックギャップへと延在するヨーク部と、を有する。フレアポイントは、ヨークを形成するために第2の磁極片が広がり始める(フレア状になる)場所である。フレアポイントの配置は、記録媒体に情報を書き込むために生成される磁界の大きさに直接影響を及ぼす。
図2Aは、図1に示されているものなど、磁気ディスク記録システムと共に使用されるような従来の記録媒体を概略的に示す。この媒体は、媒体自体の面内に又は面に平行に磁気インパルスを記録するために使用される。記録媒体、この例では記録ディスクは、ガラスなどの適切な非磁性材料の支持基板200と、適切な従来の磁気層の上部コーティング202とを基本的に含む。
図2Bは、好ましくは薄膜ヘッドでも良い従来の記録/再生ヘッド204と、図2Aの記録媒体などの従来の記録媒体との間の動作関係を示す。
図2Cは、図1に示されているものなど、磁気ディスク記録システムと共に使用されるような記録媒体の表面に対してほぼ垂直な磁気インパルスの配向を概略的に示す。かかる垂直記録のために、媒体は、典型的には、高透磁率を有する材料の下地層212を含む。次に、この下地層212には、好ましくは下地層212と比較して高い保磁力を有する磁性材料の上部コーティング214が設けられる。
図2Dは、垂直ヘッド218と記録媒体との間の動作関係を示す。図2Dに示されている記録媒体は、図2Cに関して上記に記載された高透磁率の下地層212及び磁性材料の上部コーティング214の両方を含む。しかしながら、これらの層212及び214の両方とも、適切な基板216に貼り付けられて示されている。典型的には、層212及び214間には、「交換遮断」層又は「中間層」と呼ばれる追加層(図示せず)もまた存在する。
この構造において、垂直ヘッド218の極間に延在する磁束線は、記録媒体の上部コーティング214に弧を描いて入り且つそこから出るが、記録媒体の高透磁率の下地層212は、媒体の表面に対してほぼ垂直な方向で、磁束線に上部コーティング214を通過させ、媒体の表面にほぼ垂直な磁化軸を有する磁気インパルスの形で、好ましくは下地層212と比較して高い保磁力を持つ磁性材料の上部コーティング214に情報を記録する。この磁束は、軟質下部コーティング212によって導かれ、ヘッド218のリターン層(P1)へと戻る。
図2Eは、基板216が、その2つの対向側面のそれぞれに、層212及び214を担持し、適切な記録ヘッド218が媒体の各側面上の磁気コーティング214の外面に隣接して配置されて、媒体の各側面上への記録を可能にする類似の構造を示す。
図3Aは、垂直磁気ヘッドの断面図である。図3Aにおいて、ヘリカルコイル310及び312は、ステッチ極308に磁束を生成するために用いられ、次に、ステッチ極は、この磁束を主極306に伝える。コイル310は、頁から外へと流れる電流を表し、一方でコイル312は、頁の中へと流れる電流を表す。ステッチ極308は、ABS318から奥まった場所にあっても良い。絶縁体316は、コイルを囲み、幾つかの要素の支持を提供しても良い。構造体の右に向かう矢印によって示されているように、媒体の進行方向は、最初に媒体に下部リターン極314を通過させ、次に、ステッチ極308、主極306、ラップアラウンドシールド(図示せず)に接続され得るトレーリングシールド304を通過させ、最後に、上部リターン極302を通過させる。これらのコンポーネントのそれぞれは、ABS318と接触する部分を有しても良い。ABS318は、構造体の右側全体にわたって示されている。
垂直書き込みは、ステッチ極308を通って主極306内へ、その後、ABS318に向けて配置されたディスクの表面へと磁束を強制的に向かわせることによって達成される。
図3Bは、図3Aのヘッドと類似の特徴を有するピギーバック磁気ヘッドを示す。2つのシールド304、314は、ステッチ極308及び主極306の両側に位置する。センサシールド322、324もまた示されている。センサ326は、典型的には、センサシールド322、324間に配置される。
図4Aは、パンケーキ構成と呼ばれることもあるループコイル410を用いて磁束をステッチ極408に供給する一実施形態の概略図である。次に、ステッチ極は、この磁束を主極406に供給する。この配置において、下部リターン極は、任意選択である。絶縁体416は、コイル410を囲み、ステッチ極408及び主極406用の支持を提供しても良い。ステッチ極は、ABS418から奥まった場所に配置され得る。構造体の右に向かう矢印によって示されているように、媒体の進行方向は、媒体に、ステッチ極408、主極406、ラップアラウンドシールド(図示せず)に接続され得るトレーリングシールド404を通過させ、最後に上部リターン極402を通過させる(これらの全ては、ABS418と接触する部分を有していても、いなくても良い)。ABS418は、構造体の右側全体にわたって示されている。幾つかの実施形態において、トレーリングシールド404は、主極406と接触しても良い。
図4Bは、パンケーキコイルを形成するように巻き付くループコイル410を含む、図4Aのヘッドと類似の特徴を有する別のタイプのピギーバック磁気ヘッドを示す。センサシールド422、424もまた示されている。センサ426は、典型的には、センサシールド422、424間に配置される。
図3B及び4Bにおいて、任意選択のヒータが、磁気ヘッドの非ABS側の近くに示されている。ヒータはまた、図3A及び4Aに示されている磁気ヘッドに含まれても良い。このヒータの位置は、突起部が望ましい場所、周囲の層の熱膨張係数などの設計パラメータに基づいて異なり得る。
本明細書において別段の記載がある場合を除いて、図3A〜4Bの構造における様々なコンポーネントは、従来の材料及び設計であっても良く、それは、当業者によって理解されよう。
図5は、一実施形態に従って、磁気媒体500の一部を示す。任意選択として、本磁気媒体500は、他の図に関連して説明された特徴など、本明細書で列挙される任意の他の実施形態からの特徴と組み合わせて実現されても良い。しかしながら、もちろん、かかる磁気媒体500及び本明細書で提示される他の磁気媒体は、本明細書で列挙される例示的な実施形態で特に説明されていることも説明されていないこともある様々な用途及び/又は変形において用いられても良い。更に、本明細書で提示されている磁気媒体500は、任意の所望の環境で用いられても良い。
ここで図5を参照すると、磁気媒体500は、4つの磁気層502、504、506、508と、それらの間に挟まれた3つの交換結合層520、522、524と、を有する記録層501を含む。記録層501が、4つの磁気層502、504、506、508及び3つの交換結合層520、522、524を有するように示されているが、他の実施形態において、少なくとも3つ、4つ、多数等のそれぞれの層が存在しても良い。更に、交換結合層520、522、524のそれぞれは、全体として記録層501に対して異なる効果を有しても良い。例えば、最下部の交換結合層524は、例えば、最下部磁気層508(高い磁気異方性(Ku)値を有する)を磁気層506(より低いKu値を有する)から分離することによって、磁気媒体500の書き込み特性を改善し得る。更に、別の例によれば、最上部の交換結合層520は、例えば、キャップ層502用のピニング磁界を調整する際に支援し、それによって、その粒子514及び/又は層間の磁気交換に影響を及ぼしても良い。
磁気媒体500は、記録層501を補完する従来構造の層(図示せず)を更に含んでも良い。
一つのアプローチによれば、4つの磁気層502、504、506、508のそれぞれは、図示のように交換結合層520、522、524によって、互いに分離されても良い。更に、幾つかのアプローチにおいて、最上部の磁気層502は、例えば、キャップ層、即ち、その上に追加の磁気層が存在しないようなキャップ層であっても良い。従って、最上部の磁気層502はまた、本明細書においてキャップ層502と呼ばれ得る。
好ましい実施形態によれば、交換結合層520、522、524は、磁気層502、504、506、508の磁性粒子514間の層間交換、例えば垂直交換結合を望ましく低減し得る。好ましくは、交換結合層520、522、524の1つ又は複数は、層間交換結合のかかる低減を支援するために、約100emu/cc未満の磁気モーメントを有しても良い。
様々なアプローチにおいて、交換結合層520、522、524の少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、又は全て)の堆積厚さは、交換結合層520、522、524の少なくとも1つに直接隣接する磁気層の1つ又は複数における平均結晶粒界厚さの約80%〜約120%であるのが好ましい。従って、所望の実施形態に依存して、交換結合層520、522、524の1つ又は複数における堆積厚さt、t、tは、それぞれ、約2Å〜約25Å、より好ましくは約5Å〜約20Åであっても良いが、しかし所望の実施形態に依存して、より厚く又は薄くても良い。本明細書で用いられているように、ある明言された値に関する用語「約」は、前記値の明言された値±10%を指す。
好ましい前述の範囲の堆積厚さを有する交換結合層520、522、524を組み込むことによって、交換結合層520、522、524が、磁気層502、504、506、508間に配置されるが、交換結合層520、522、524は、例えば、磁性粒子514の形成中に、磁気層502、504、506、508の成長を妨害しない。交換結合層520、522、524は、例えば連続成長方式において、それぞれの磁気層502、504、506、508の各々の上にエピタキシャルに形成されるのが好ましい。これは、好ましいことに、全体として、例えば、最下部の磁気層508からキャップ層502を通って、磁性粒子514用のエピタキシャル成長を可能にする。従って、交換結合層520、522、524、及び/又は磁気層502、504、506、508のエピタキシャル成長は、望ましいことに、記録層501内の隣接する且つ/又は近くの磁性粒子間の水平結合を低減する。
更に、磁気層502、504、506、508のそれぞれは、異なるアプローチに従って一意のKu値を有しても良い。例示的なアプローチにおいて、最下部の磁気層508は、他の磁気層502、504、506と比較して最も高いKu値を有しても良い。好ましいアプローチにおいて、他の磁気層502、504、506のそれぞれにおけるKu値は、そのすぐ下の磁気層のKu値より低いのが好ましい。例えば、本発明を限定するようには決して意図されていないが、キャップ層502のKu値は、そのすぐ下の磁気層504のKu値より低いのが好ましい。
このアプローチにおけるKu値の段階付けは、磁気媒体500の書き込み特性を改善し得る。上部磁気層、例えば502から、下部磁気層、例えば508へ移動しながら次第に高いKu値を組み込むことによって、磁気媒体500への書き込み動作の伝播が、従来的に必要とされるよりも弱い磁界を印加する磁気読み取り/書き込み部(例えば、図1の121を参照)によって達成され得る。換言すれば、段階的なKu値は、例えば、最上部の磁気層502に印加された磁界が、その下の磁気層に容易に移動されるように、磁気層502、504、506、508を磁気的に弱く結合できるようにする。その結果、データは、磁気媒体内で隣接する且つ/又は近くの磁性粒子上に記憶されたデータの完全性を脅かさずに、より正確に書き込まれ得る。
例示的なアプローチによれば、最下部の磁気層508は、約1.1×10emu/ccのKu値を有しても良く、一方で磁気層504、506は、約4.8×10emu/cc及び5.2×10emu/ccのKu値をそれぞれ有しても良い。更に最上部の磁気層502(例えばキャップ層502)は、約1×10emu/ccのKu値を有しても良いが、しかし所望の実施形態に依存して、より高く又は低くても良い。
引き続き図5を参照すると、磁性粒子514の中心間ピッチP、Pは、それぞれ、その最下部の磁気層508において測定されても良い。キャップ層502より下の磁気層のそれぞれは、例えば、公差内で類似及び/又は同一のピッチを有するのが好ましい。幾つかのアプローチによれば、磁性粒子514の磁気層のそれぞれにおける類似及び/又は同一のピッチは、少なくとも部分的に、最下部の磁気層508上の共形成長ゆえである可能性があり、これは、以下で詳細に説明される。
異なる実施形態によれば、キャップ層502、磁気層504、506、508の1つ又は複数、及び/又は交換結合層520、522、524の1つ又は複数は、酸素を含んでも良い。前述の層のいずれか及び/又は全てに酸素及び/又は酸化物を追加することによって、記録層501の磁性粒子514間の粒子間交換、例えば水平交換は、望ましく低減され得る。様々なアプローチにおいて、これは、層における酸化物が、例えば磁気媒体の形成中に分離し、従来的に達成可能であるより大きな境界を磁性粒子のそれぞれの間に形成する結果であり得る。例えば記録層の磁気安定性を保証するために、磁性粒子間の水平交換に対してなされる低減が、磁性粒子層間の垂直交換に対してなされる低減とバランスを保つのが好ましいことに更に留意されたい。
図9A〜9Cは、幾つかの実施形態に従って、グラフ910、920、930をそれぞれ示す。グラフのそれぞれを見ると、媒体A、B及びCは、異なる酸化物レベルでドープされた合金を含む磁気媒体を表す。実験のために、磁気媒体は、媒体Aが最も低い酸化物含有量を有し、媒体Bが媒体Aより大きな酸化物含有量を有し、媒体Cが3つの磁気媒体のうちで最も高い酸化物含有量(例えば、約25vol%〜約30vol%)を有するように、ドープされた。
図9Aを見ると、グラフ910は、実施形態に依存して、所与の磁気媒体の粒子ピッチと、対応する磁気クラスタサイズとの間の関係を示す。グラフ910は、試験される磁気媒体のうちで最も高い酸化物含有量を有する媒体Cが、中心間粒子ピッチに関係なく、他の磁気媒体より小さなクラスタサイズを有することを示す。従って、ドープされた磁気媒体における酸化物含有量を増加させることによって、粒子ピッチ及びクラスタサイズの両方が望ましく低減され、それによって、磁気媒体等の書き込み精度、記憶密度等を改善することが可能である。
図9B〜9Cは、例えば信号対雑音比の点において、より高い酸化物含有量でドープされた磁気媒体の利点を支える更なる実例を提供するが、それは、まもなく明らかになろう。ここで図9Bを見ると、グラフ920は、より低い酸化物含有量を有する媒体A及びBの信号対雑音比より高いものとして、媒体Cの信号対雑音比(SNR)を示す。これは、より低い粒子ピッチ値では特に明白になる。
同様に、図9Cのグラフ930は、異なるクラスタサイズ値に関して、媒体A及びBの信号対雑音比より高いものとして媒体Cの信号対雑音比(SNR)を示す。再び、これは、より低いクラスタサイズ値、例えば約15nm以下では特に明白である。
再び図5を参照すると、例えば磁性粒子514間の間隔が従来製品において達成可能であるよりはるかに小さくなるように、磁気媒体500の機能を全体として保持しながら磁性粒子514の中心間ピッチを低減し得る。好ましい実施形態において、図5に示されている磁気層の最下部508における磁性粒子514の平均中心間ピッチP、Pは、約9nm以下、好ましくは約8nm〜約9nmであっても良いが、しかし所望の実施形態に依存して、より大きく又は小さくても良い。
図8を見ると、グラフ800は、磁気媒体の粒子及び/又は層間の不利な強結合を有する従来の磁気ディスク設計に勝る、例えば図5に示されている磁気媒体500と類似の例示的な磁気媒体における面密度の改善を示す。図示のように、約8nm〜約9nmの粒子ピッチ値は、従来的に達成可能だったものに勝る、改善された面密度利得を達成する。測定は、シングル磁気記録(SMR)方式を用いて行われた。
更に、再び図5を参照すると、記録層501の粒子間における粒子間交換及び/又は水平交換を低減することによって、有効磁気クラスタサイズは、同様に低減され、それによって、データ記憶密度を増加させ得る。異なるアプローチによれば、記録層501の磁気クラスタサイズは、約30nm未満であっても良いが、しかし所望の実施形態に依存して、より大きく又は小さくすることが可能である。
一アプローチによれば、最下部磁気層508は、少なくとも20vol%の酸化物含有量を有しても良いが、しかし所望の実施形態に依存して、より多く又は少なくすることが可能である。様々な他のアプローチにおいて、磁気層504、506、508のいずれか1つ又は複数は、(CoCrPt)X+Y、(CoPt)X+Y、(CoCr)X+Yなどのドープされた合金材料を含んでも良い。異なるアプローチによれば、Xは、例えばB、W、Ru、Ta等の1つ又は複数を含んでも良い。更に、Yは、所望の実施形態に依存して、SiO、Ta、TiO、CoO、Co、Cr等の1つ若しくは複数、及び/又は他の従来の酸化物を含んでも良い。更に、上記の説明に基づいて、X及び/又はYの任意の組み合わせが、所望のドープされた合金材料を形成するために様々な実施形態において使用され得ることに留意されたい。
他のアプローチによれば、交換結合層520、522、524の少なくとも1つは、0vol%を超える酸素含有量を有しても良い。従って、様々なアプローチによれば、交換結合層520、522、524の1つ、2つ又は全ては、酸素及び/又は酸化物でドープされても良い。しかしながら、所望の実施形態に依存して、交換結合層520、522、524の1つ又は複数は、Co、Cr、Ru、酸素等又は任意の他の非磁性材料を含んでも良い。
様々なアプローチにおいて、交換結合層522、524は、例えば(CoCrRu)X+Y、(CoRu)X+Y、(Ru)X+Yなどのドープされた合金材料を含んでも良い。異なるアプローチによれば、Xは、Pt、B等を含んでも良い。更に、Yは、所望の実施形態に依存して、SiO、Ta、CoO、Co、Cr等を含んでも良い。上記の説明に基づいて、X及び/又はYの任意の組み合わせが、所望のドープされた合金材料を形成するために、様々な実施形態において用いられても良いことにもまた留意されたい。
しかしながら、別のアプローチによれば、キャップ層502は、例えば、粒子間における粒子間交換及び/又は水平交換を低減するために、酸素でドープされても良い。幾つかの実施形態において、キャップ層502は、部分的な酸素雰囲気において堆積されても良いが、しかしそれに限定されない。更に、異なるアプローチによれば、キャップ層502の酸素含有量は、約0.5vol%〜約30vol%の範囲であっても良い。
所望の実施形態に依存して、キャップ層502は、例えば、(CoCrPt)X、(CoCrPt)X+Y、(CoCr)X+Y、(CoPt)X+Yなどのドープされた合金材料を含んでも良い。異なるアプローチによれば、Xは、B、W、Ru、Ta、O等を含んでも良い。更に、Yは、SiO、Ta、TiO、CoO、Co、Cr等を含んでも良い。様々な実施形態において、上記の説明に基づいて、X及び/又はYの任意の組み合わせが、所望のドープされた合金材料を形成するために用いられても良いことに留意されたい。
上記のように、キャップ層502より下の磁気層(504、506、508)のそれぞれが、例えば、最下部磁気層508上の共形成長ゆえに、類似の中心間ピッチを有することが好ましい。従って、各磁気層502、504、506、508における結晶粒界(例えば、磁性粒子514のそれぞれの間の空間)は、全体として、記録層501に沿って垂直に整列される。
試験を通じて、発明者らは、磁気層の最下部(例えば508)からキャップ層(例えば502)まで垂直に延在する結晶粒界を達成することができた。上記のように、磁性粒子層のこのエピタキシャル成長は、それが、記録層501内の隣接する、且つ/又は近くの磁性粒子間の水平結合を低減するという点で望ましい。従って、粒子ピッチは、粒子の磁気安定性(例えばデータ完全性)を危険にさらさずに減少され、一方でまた、磁気媒体500の記憶密度を望ましく増加させることが可能である。
前述の有益な結果は、予測可能ではなく、前述のアプローチが、既存の設計に勝る改善に帰着するかどうかは未知だった。しかしながら、発明者らは、垂直結合の低減を実現するアプローチ、水平結合の低減を実現するアプローチ、及び両方を実現するアプローチが、クラスタサイズの点において、粒度を低減する従前の試みに勝る改善を実際に提供することを発見して喜んだ。
図6は、例示的な実施形態による磁気媒体600を示すが、この実施形態は、決して本発明を限定するようには意図されていない。任意選択として、本媒体600は、他の図に関連して説明された実施形態など、本明細書で列挙されている任意の他の実施形態からの特徴と共に実現されても良い。しかしながら、もちろん、かかる媒体600及び本明細書で提示されている他の媒体は、本明細書で列挙されている例示的な実施形態で特に説明されている場合又はされていない場合もある様々な用途及び/又は変形において用いられても良い。更に、本明細書で提示されている媒体600は、任意の所望の環境で用いられても良い。
磁気媒体600は、ガラス基板層602の上にシード層604、例えばNiTaを含む。シード層604の上に、軟質下地層606、610が存在しても良く、それらの下地層606、610は、薄いRu層608によって分離されているように示されている。異なるアプローチによれば、シード層604は、約33nmの好ましい厚さを有しても良く、軟質下地層606、610は、約15nmの好ましい厚さを有しても良いが、しかしどちらも、所望の実施形態に依存して、より厚くても薄くても良い。
磁気媒体600は、約5.8nmの好ましい厚さを有するNiCrW層612を更に含む。層612の上に、3つのRu層614、616、618が含まれ、それらのそれぞれは、異なるアプローチに従って、同じ、類似の、又は異なる寸法を取り入れても良い。他のアプローチにおいて、層614、616、618は、この説明を読めば当業者によって理解されるであろうように、他の非磁性材料を含んでも良い。更に、Ru層614、616、618の上に、RuTi−TiOオンセット層620もまた追加されても良い。
引き続き図6を参照すると、層610、612、614、616、618、620は、一つのアプローチにおいてシード層634を形成しても良い。更に、磁気媒体600は、RuTi−TiOオンセット層620の上に、記録層632及び保護層630を含む。幾つかのアプローチにおいて、オンセット層620は、交換遮断層として働いても良いが、しかし決してそれには限定されない。
好ましい実施形態において、記録層632は、図5の記録層501と類似又は同一であっても良いが、しかしそれには限定されない。
記録層632を見ると、記録層632は、磁気層508、交換結合層524、磁気層506、交換結合層522、磁気層504、交換結合層520、及びキャップ層502を含んでも良い。本発明を限定するようには決して意図されていない例示的なアプローチによれば、記録層632の層における例示的な厚さは、以下のとおりであっても良い。即ち、磁気層508は、約4.7nmであっても良く、交換結合層524は、約0.7nmであっても良く、磁気層506は、約3.5nmであっても良く、交換結合層522は、約0.7nmであっても良く、磁気層504は、約2.1nmであっても良く、交換結合層520は、約0.7nmであっても良く、キャップ層502は、約3.1nmであっても良い。しかしながら、異なるアプローチにおいて、記録層632を構成する層における前述の厚さのそれぞれは、好ましい実施形態に依存して、より厚く又は薄くても良い。
ここで図7を参照すると、グラフ700は、実施形態に依存して、所与の媒体に適用される画角と結果としての正規化された保磁力値との間の関係を示す。図示のように、データは、4つの異なる設計に関し、各設計は、その交換結合層用の異なる堆積厚さを有する(例えば、図5の520、522、524を参照)。図7のグラフ700は、約1.4nm(140%)、約1nm(100%)、約0.5nm(50%)、及び例えば交換結合層を全く有しない0nm(0%)のほぼ均一な堆積厚さを有する交換結合層用のデータを含む。
グラフ700を見ると、交換結合層の厚さが増加すると共に、対応するデータ曲線は、縦軸に沿ってより浅く下がる。従って、発明者らは、約1nm以上の厚さを備えた交換結合層を有する磁気媒体が、それに適用される画角に比較的無感応であることを発見した。
好ましい実施形態によれば、磁気媒体のHcrにおける角度依存の最小値は、外部磁界が媒体の堆積平面に対して垂直方向に、即ち、垂線から0度の画角で磁気媒体に印加された場合に測定されるような磁気媒体のHcrの75%を超え得る。再びグラフ700を見ると、角度依存の最小値は、外部磁界の約45度の入射に対応する。
様々な実施形態の少なくとも幾つかに対して本明細書で示された方法論が、コンピュータハードウェアで、ソフトウェアで、手動によって、専門装置を用いて等、及びそれらの組み合わせで全体的に又は部分的に実行され得ることに留意されたい。
更に、構造及び/又はステップのいずれも、周知の材料及び/又は技術を用いて実行されても良く、それは、本明細書を読めば当業者に明らかになろう。本発明を限定するようには決して意図されていない例示的な実施形態によれば、本明細書で説明及び/又は提案されるアプローチのいずれも、熱及び/又はマイクロ波支援磁気記録システムにおいて実行されても良い。
様々な実施形態が上記で説明されたが、それらが、単に例として提示され、限定ではないことを理解されたい。従って、本発明の実施形態の広さ及び範囲は、上記の例示的な実施形態のどれによっても制限されるべきでなく、請求項及びそれらの均等物に従ってのみ定義されるべきである。
100 ディスクドライブ
112 磁気媒体
113 スライダ
114 スピンドル
115 サスペンション
118 ディスク駆動モータ
119 アクチュエータアーム
121 磁気読み取り/書き込み部
122 ディスク表面
123 ライン
125 記録チャネル
127 アクチュエータ
128 ライン
129 コントローラ
200 支持基板
202 上部コーティング
204 記録/再生ヘッド
212 下地層
214 上部コーティング
216 基板
218 垂直ヘッド
302 上部リターン極
304 トレーリングシールド
306 主極
308 ステッチ極
310、312 ヘリカルコイル
314 下部リターン極
316 絶縁体
318 ABS
322、324 センサシールド
326 センサ
402 上部リターン極
404 トレーリングシールド
406 主極
408 ステッチ極
410 ループコイル
416 絶縁体
418 ABS
422、424 センサシールド
426 センサ
500 磁気媒体
501 記録層
502、504、506、508 磁気層
514 磁性粒子
520、522、524 交換制御層
600 磁気媒体
602 ガラス基板層
604 シード層
606、610 軟質下地層
608 Ru層
612 NiCrW層
614、616、618 Ru層
620 RuTi−TiO オンセット層
632 記録層
634 シード層
710、800、910、920、930 グラフ
ABS 空気軸受面
、P 中心間ピッチ

Claims (24)

  1. 100emu/cc未満の磁気モーメントをそれぞれ有する少なくとも3つの交換制御層と、前記交換制御層によって互いに分離された4つの磁気層と、を有する記録層を含む磁気媒体であって、
    前記磁気層の最上部が酸素でドープされる磁気媒体。
  2. 前記磁気層の最下部における磁性粒子の平均ピッチが、9nm以下である、請求項1に記載の磁気媒体。
  3. 前記磁気層の最下部が、少なくとも20vol%の酸化物含有量を有する、請求項1に記載の磁気媒体。
  4. 前記磁気層の最下部が、他の磁気層と比較して最も高いKu値を有し、前記他の磁気層のそれぞれにおけるKu値が、そのすぐ下の前記磁気層の前記Ku値未満である、請求項1に記載の磁気媒体。
  5. 前記磁気層の最上部がキャップ層である、請求項1に記載の磁気媒体。
  6. 前記キャップ層の酸素含有量が、約0.5〜約30vol%の範囲である、請求項5に記載の磁気媒体。
  7. 前記磁気層における結晶粒界が、全体的に、前記磁気層の最下部から前記キャップ層まで前記記録層に沿って垂直に整列される、請求項5に記載の磁気媒体。
  8. 前記交換結合層のそれぞれにおける堆積厚さが、約5〜約20オングストロームである、請求項1に記載の磁気媒体。
  9. 前記交換結合層の少なくとも1つが、0vol%を超える酸素含有量を有する、請求項1に記載の磁気媒体。
  10. 前記交換結合層の少なくとも1つが、Co、Cr、Ru及び酸素を含む、請求項1に記載の磁気媒体。
  11. 前記記録層の磁気クラスタサイズが、約30nm未満である、請求項1に記載の磁気媒体。
  12. 前記磁気媒体のHcrにおける角度依存の最小値が、外部磁界が前記磁気媒体に対して垂直方向に印加された場合に測定される前記磁気媒体のHcrの75%を超える、請求項1に記載の磁気媒体。
  13. 前記交換制御層の少なくとも1つにおける堆積厚さが、前記少なくとも1つの交換結合層に隣接する前記磁気層の1つ又は複数における平均結晶粒界厚さの約80%〜約120%である、請求項1に記載の磁気媒体。
  14. 少なくとも1つの磁気ヘッドと、
    請求項1に記載の磁気媒体と、
    前記少なくとも1つの磁気ヘッド越しに前記磁気媒体を通過させるための駆動機構と、
    前記少なくとも1つの磁気ヘッドの動作を制御するために、前記少なくとも1つの磁気ヘッドに電気的に結合されたコントローラと、
    を含む磁気データ記憶システム。
  15. 少なくとも3つの交換制御層と、前記交換制御層によって互いに分離された4つの磁気層と、を有する記録層を含む磁気媒体であって、
    前記磁気層の最上部が、0.5vol%を超える酸素含有量を有し、
    前記磁気層の最下部における磁性粒子の平均ピッチが、9nm以下であり、
    前記磁気層の最下部が、少なくとも20vol%の酸化物含有量を有する磁気媒体。
  16. 前記磁気層の最下部が、他の磁気層と比較して最も高いKu値を有し、前記他の磁気層のそれぞれにおけるKu値が、そのすぐ下の前記磁気層の前記Ku値未満である、請求項15に記載の磁気媒体。
  17. 前記磁気層の最上部が、キャップ層である、請求項15に記載の磁気媒体。
  18. 前記磁気層における結晶粒界が、全体的に、前記磁気層の最下部から前記キャップ層まで前記記録層に沿って垂直に整列される、請求項17に記載の磁気媒体。
  19. 前記交換結合層のそれぞれにおける堆積厚さが、約5〜約20オングストロームである、請求項15に記載の磁気媒体。
  20. 前記交換結合層のそれぞれが、0vol%を超える酸素含有量を有する、請求項15に記載の磁気媒体。
  21. 前記記録層の磁気クラスタサイズが、約30nm未満である、請求項15に記載の磁気媒体。
  22. 前記磁気媒体のHcrにおける角度依存の最小値が、外部磁界が前記磁気媒体に対して垂直方向に印加された場合に測定される前記磁気媒体のHcrの75%を超える、請求項15に記載の磁気媒体。
  23. 前記交換結合層のそれぞれにおける堆積厚さが、前記それぞれ交換結合層に隣接する前記磁気層の1つ又は複数における平均結晶粒界厚さの約80%〜約120%である、請求項15に記載の磁気媒体。
  24. 少なくとも1つの磁気ヘッドと、
    請求項15に記載の磁気媒体と、
    前記少なくとも1つの磁気ヘッド越しに前記磁気媒体を通過させるための駆動機構と、
    前記少なくとも1つの磁気ヘッドの動作を制御するために、前記少なくとも1つの磁気ヘッドに電気的に結合されたコントローラと、
    を含む磁気データ記憶システム。
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