JP2015087811A - 画像処理装置、画像処理方法、プログラム、及び、記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】形状の情報を用いずに鏡面反射成分の編集を可能とする画像処理装置等を提供する。
【解決手段】画像処理装置1の制御部は、記憶部に格納されたRGB入力画像に対して、まず、鏡面反射成分分離処理S1を実行し、鏡面反射成分sを除去した拡散反射成分Vsfを得る。次に、制御部は、拡散反射成分Vsfに対して明度調整処理S1−2を実行しVsf’を得、露出過度の領域の色補間処理S2により色補間した拡散反射成分Vsf’’を得る。この拡散反射成分の画像に対して、適宜設定可能な鏡面反射成分の再付与係数cにより、鏡面反射成分の再付与処理S3を実行し、鏡面反射成分を編集する。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理装置に係り、更に詳しくは、Webカタログ等の画像制作における鏡面反射成分の編集を簡単な操作で行うことを可能にする画像処理装置等に関するものである。
Webカタログ等に掲載する写実的な画像上の鏡面反射成分(ハイライト)は、画像の見た目を決める重要な要素である。
しかし、Webカタログ等に掲載する写真等は理想的な環境で撮影されることは少なく、制作者にとっては、光源等を考慮した特殊な撮影装置による画像を得るよりも、一般的なカメラで撮影した画像を編集することの方が多い。
従来、Webカタログ等の制作者の多くは、鏡面反射成分の編集を手動で行っているが、手作業による編集では品質の維持が難しく、また、時間もかかり、コスト高にもなるという問題がある。また、1つのオブジェクトを含む画像から、複数の同一のオブジェクトを凝集配置した画像を作成するような場合には、鏡面反射成分の手作業による編集は品質、コストともにさらに難しいという問題がある。
従来、画像認証を目的として、画像の鏡面反射成分を除去して画像認証処理を可能とする照明基底ベクトルを生成する画像処理装置等が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許第5136965号公報
しかしながら、特許文献1の方法は、画像認証を行う顔の3次元形状が予め登録され、この形状を元に鏡面反射成分を除去する処理を実行する。このため、オブジェクトの形状は既知であり、その形状を予め登録する必要があるという問題がある。
オブジェクトは様々であり、それぞれの形状を制作者が登録することは難しい。また、制作に使用する画像は理想的な環境で撮影されることは少なく、直接的な照明以外に間接照明や複数の光源を用いて撮影され、鏡面反射成分はオブジェクト全体に現れる。そのため、反射特性が既知であっても、形状の推定は困難であるという問題がある。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、形状の情報を用いずに鏡面反射成分の編集を可能とする画像処理装置等を提供することである。
前述した目的を達成するために、第1の発明は、画像の鏡面反射成分を編集する画像処理装置であって、前記画像の各画素について拡散反射成分と鏡面反射成分を分離する分離手段と、前記鏡面反射成分の強い又は露出過度の領域について前記拡散反射成分の色を補間する色補間手段と、前記色補間手段により補間された前記拡散反射成分に、前記鏡面反射成分を補正して再付与する鏡面反射成分再付与手段と、を具備することを特徴とする画像処理装置である。
前記分離手段は、前記画像の各画素のRGB画素値のなかで最小の画素値を鏡面反射成分の値とし、前記RGB画素値から前記最小の画素値を差し引いた画素値を前記拡散反射成分の画素値とする。
また、前記分離手段により分離された前記拡散反射成分の明度を調整する明度調整手段を更に具備することが好ましい。
前記明度調整手段は、前記画像の各画素の前記拡散反射成分の明度の値に、前記画像の当該画素の明度の値を代入することにより前記拡散反射成分の明度を調整する。
また、前記色補間手段は、前記鏡面反射成分の値が所定の値以上の画素を含む領域を前記鏡面反射成分の強い又は前記露出過度の領域として求め、求めた前記領域の画素の前記拡散反射成分のRGB画素値を、当該領域の境界のRGB画素値を元に補間する。
前記色補間手段は、求めた前記領域の画素の前記拡散反射成分のRGB画素値をそれぞれφとするとき、ラプラス方程式
の近似解をRGB画素値のそれぞれについて求めることによりφを補間する。
前記鏡面反射成分再付与手段は、前記拡散反射成分のRGB画素値を、RGBの割合を維持して減衰させた後、前記鏡面反射成分の値の所定の割合を加算して前記鏡面反射成分を再付与する。
第1の発明により、鏡面反射成分の強い又は露出過度の領域を決めるための鏡面反射成分についての所定の値、及び、鏡面反射成分再付与手段における鏡面反射成分の値の所定の割合をパラメータとして制作者が設定することにより、画像の鏡面反射成分を容易に編集することが可能になる。
分離手段により、画像の各画素について、二色性反射モデルに基づいて、拡散反射成分と鏡面反射成分を分離することが可能になる。
また、鏡面反射成分を除去すると、拡散反射成分の明度が低下するため、明度調整手段により、元の画像の当該画素の明度を拡散反射成分の明度として代入することにより、明度を調整することが可能になる。
明度調整後の拡散反射成分は、露出過度の領域では無彩色であり色が不安定になるため、鏡面反射成分の強い領域について色補間手段により色を補間してから、鏡面反射成分再付与手段により所望の鏡面反射成分を再付与することが可能になる。
第2の発明は、画像の鏡面反射成分を編集する画像処理方法であって、前記画像の各画素について拡散反射成分と鏡面反射成分を分離する分離ステップと、前記鏡面反射成分の強い又は露出過度の領域について前記拡散反射成分の色を補間する色補間ステップと、前記色補間ステップにより補間された前記拡散反射成分に、前記鏡面反射成分を補正して再付与する鏡面反射成分再付与ステップと、を実行することを特徴とする画像処理方法である。
第2の発明により、鏡面反射成分の強い又は露出過度の領域を決めるための鏡面反射成分についての所定の値、及び、鏡面反射成分再付与手段における鏡面反射成分の値の所定の割合をパラメータとして制作者が設定することにより、画像の鏡面反射成分を容易に編集することが可能になる。
第3の発明は、コンピュータを、画像の鏡面反射成分を編集する画像処理装置として機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記画像の各画素について拡散反射成分と鏡面反射成分を分離する分離手段、前記鏡面反射成分の強い又は露出過度の領域について前記拡散反射成分の色を補間する色補間手段、前記色補間手段により補間された前記拡散反射成分に、前記鏡面反射成分を補正して再付与する鏡面反射成分再付与手段、として機能させるためのプログラムである。
第3の発明に係るプログラムを汎用コンピュータにインストールすることにより、第1の発明に係る画像処理装置を得て、第2の発明に係る画像処理方法を実行することができる。
本発明により、形状の情報を用いずに、パラメータを与えるだけで、容易に且つ低コストで、鏡面反射成分の編集を可能とする画像処理装置等を提供することが可能になる。
本発明の実施形態に係る画像処理装置1のハードウエア構成例を示すブロック図 画像処理装置1の機能構成を示す図 RGB入力画像20の例を示す図 鏡面反射成分分離処理(S1)の流れを示すフローチャート 拡散反射成分の明度調整処理(S1−2)の流れを示すフローチャート 色補間処理(S2)の流れを示すフローチャート 鏡面反射成分の再付与処理(S3)の流れを示すフローチャート 鏡面反射成分の再付与係数例を示す図 鏡面反射成分の編集処理を説明する図 入力画像の例 拡散反射成分Vsf’’の画像 鏡面反射成分再付与画像(再付与係数C=0.5) 鏡面反射成分再付与画像(再付与係数C=1.0) 鏡面反射成分再付与画像(再付与係数C=1.5) 鏡面反射成分再付与画像(図8のように再付与係数Cを与えた画像)
以下、添付図面に基づいて、本発明に係る画像処理装置1等の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、以下の説明及び添付図面において、略同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略することにする。
図1は、本発明の実施形態に係る画像処理装置1のハードウエア構成例を示すブロック図である。
画像処理装置1は、例えば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置で構成することが可能である。
画像処理装置1は、例えば、制御部11、記憶部12、メディア入出力部13、通信制御部14、入力部15、表示部16、周辺機器I/F(インタフェース)部17等がバス18で接続された構成である。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。
CPUは、ROM、記憶部12等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス18を介して接続された各装置を駆動制御し、コンピュータが行う処理を実現する。
ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。
RAMは、揮発性メモリであり、記憶部12、ROM、記憶媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
記憶部12は、制御部11が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(Operating System)等が格納される。プログラムは、画像の鏡面反射成分の編集を行うためのプログラム等である。また、鏡面反射成分の編集対象となる画像データや、処理途中のデータも記憶部12に格納される。
プログラムのコードは、制御部11により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUにより各種の手段として実行される。
メディア入出力部13(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)等のメディア入出力装置を有する。
通信制御部14は、通信制御装置、通信ポート等を有し、ネットワークを介して、他の装置との通信制御を行う。ネットワークは、有線、無線を問わない。
メディア入出力部13、又は、通信制御部14を介して、例えば、鏡面反射成分を編集する画像等を画像処理装置1に取り込む。
入力部15は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。制作者は、入力部15から、パラメータ等の入力を行う。
表示部16は、CRTモニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置であり、表示部16に、入力画像や、処理途中の画像、処理結果の画像等を表示する。
周辺機器I/F(インタフェース)部17は、周辺機器を接続させるためのポートであり、USB、IEEE1394、RS−232C等で構成され、接続形態は有線、無線を問わない。
バス18は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
図2は、本実施形態の画像処理装置1の機能を示すブロック図である。
画像処理装置1は、鏡面反射成分分離処理S1、拡散反射成分の明度調整処理S1−2、鏡面反射成分の強い領域及び露出過度領域への色補間処理S2、及び、鏡面反射成分の再付与処理S3の機能を有する。
画像処理装置1への入力画像は、RGB画像であり、RGBそれぞれ、実数0〜1.0の画素値を用いる。画像処理装置1は、このRGB入力画像に対して、S1〜S3の処理を実行し、RGB出力画像を得る。S1〜S3の処理については後述する。
図3は、RGB入力画像20を説明する模式図である。
図3は、例えば、複数のさくらんぼが撮影された画像を模式的に示している。
RGB入力画像20には、図3に示すように、鏡面反射成分が強い部分21及び露出過度の部分23が含まれる。
鏡面反射成分が強い部分21は、例えば、さくらんぼの表面の艶のある凸の部分に生じる。
また、露出過度の部分23は、適正な露出以上の露出で撮影された場合に、被写体の明るい部分の階調が失われ、白飛びを起こすことにより生じる。
Webカタログ等の制作においては、露出過度の部分23や鏡面反射成分が強い部分21の画像を編集して見やすい画像を生成する必要がある。また、1つのオブジェクトを含む画像を編集して複数のオブジェクトが凝集配置されたような画像を作成する場合には、鏡面反射の強さを配置位置に応じて編集することにより適切な画像が得られる。
本発明の実施形態に係る画像処理装置1は、以上のような鏡面反射の編集を可能にするものである。
図2に戻り、鏡面反射成分分離処理S1では、二色性モデルに基づいて、画像の画素値を鏡面反射成分と拡散反射成分に分離する処理を行う。
鏡面反射成分分離処理S1は、H.L.Shen,H.G.Zhang,S.J.Shao,and J.H.Xin,Pattern Recognition,41(8)、pp.2461−2469、2008の文献と同様の方法を採る。
すなわち、RGB入力画像20の画素値をV、拡散反射成分の画素値をVsfとするとき、拡散反射成分の画素値Vsfは次の2式で表わされる(sf:specular-free image)。
拡散反射成分VsfはRGB入力画像20の画素値Vから鏡面反射成分sを差し引いたものである。また、鏡面反射成分sはスカラー量であり、画素値VのRGB値のなかの最小値min(V)である。
例えば、ある画素のRGB画素値Vが(0.02、0.4、0.008)とすると、鏡面反射成分sは式(2)によりs=min(0.02、0.4、0.008)=0.008となり、拡散反射成分の画素値Vsfは式(1)によりVsf=(0.02−0.008、0.4−0.008、0.008−0.008)=(0.012、0.392、0.0)である。
図9は、本実施形態の鏡面反射成分編集処理を説明する図である。
図9(a)は、RGB入力画像20の例であり、リンゴのような軸付の球体を例にしている。球体の表面の一部が鏡面反射しており、また、軸の部分は露出過度であるものとする。
図9(b)は、式(2)により求めた鏡面反射成分sによる画像である。
鏡面反射成分の強い部分及び露出過度の部分が白く表わされている。
図9(c)は、式(1)により求めた拡散反射成分Vsfの画像である。
図9(c)に示すように、鏡面反射成分の強い部分及び露出過度の部分は、明度が下がるため、色味が変化してしまう。
本実施形態の鏡面反射成分の編集処理では、基本的には、画像から鏡面反射成分を除去した拡散反射成分の画像に、所望の鏡面反射成分を再付与して鏡面反射成分を編集するものである。
しかし、式(2)で求めた鏡面反射成分を除去した拡散反射成分Vsfにそのまま鏡面反射成分を再付与すると、鏡面反射成分を付与した部分に無彩色の画素が生成され違和感を生じる。
よって、次に、図2に戻って、明度が低下した拡散反射成分Vsfに明度調整処理S1−2を実施する。明度調整処理S1−2の詳細については後述するが、RGB入力画像20の各画素の明度を拡散反射成分Vsfの明度として代入することにより、拡散反射成分の画素値Vsf’を得る。
図9(d)は、明度調整処理S1−2を施した拡散反射成分の画素値Vsf’を模式的に示している。明度調整処理S1−2を施しても、露出過多の部分では無彩色であるため色が不安定になる。
そこで、次に、図2に戻り、露出過度の領域について、色を補間する色補間処理S2を施す。
色補間処理S2の詳細については後述するが、明度調整処理S1−2を施した拡散反射成分Vsf’に対して、露出過度の領域について、ラプラス方程式を解くことにより色を補間し、色補間処理S2を施した拡散反射成分Vsf’’を求める。
色補間処理S2では、まず、露出過度の領域を求め、その領域の拡散反射成分Vsf’の画素値をφとするとき、RGBについてそれぞれ次式のラプラス方程式
の近似解を求めることにより領域内の画素値を補間する。
ラプラス方程式を解く方法はさまざま周知であるが、本実施形態の色補間処理S2では、境界での画素値が定まっているため、式(3)を満たす解としては近似解を求めることになる。式(3)の収束解を求めるためには、例えば、ガウス・ザイデル法等の反復法を使用する。
式(3)の近似解を求めることにより、露出過度の領域内の画素値が得られ、これが色補間後の拡散反射成分の画素値Vsf’’となる。
図9(e)のように、露出過度の領域内の画素値が色補間され、拡散反射成分の画素値Vsf’’が得られる。露出過度の領域以外の領域では、画素値は、図9(d)に示した明度調整処理S1−2後の拡散反射成分の画素値Vsf’である。
図2に戻り、最後に、鏡面反射成分を再付与する鏡面反射成分再付与処理S3を施す。
鏡面反射成分の再付与処理S3の詳細については後述するが、再付与に当たり、まず、拡散反射成分の画素値Vsf’’を、RGBの割合を維持し、鏡面反射成分の再付与の度合いに応じて減衰させる。
これは、拡散反射成分の画素値Vsf’’に単純に鏡面反射成分を再付与した場合、鏡面反射の部分と、露出過度の部分の周辺が前述の色補間処理S2により明るくなってしまうことを抑えるためである。
減衰処理は、鏡面反射成分をs、鏡面反射成分の再付与係数をc、減衰した画素値をdとするとき、画像の全画素について、次式で求める。
式(4)で求めた減衰後の拡散反射成分の画素値dに対して、鏡面反射成分を次式(5)により再付与する。ここで、出力画素値をOとする。
ここで、再付与係数cは実数であり、例えば、c=0.5のように制作者が設定する。
再付与係数cは、画像全体に一様の値を与えても良いし、画像上の位置によって変化させてもよい。
例えば、入力画像において鏡面反射成分sが所定の値以上の部分の再付与係数cを高く設定し、その他の部分は低い再付与係数c又はc=0としてもよい。これによって、入力画像の鏡面反射成分または露出過度の部分の鏡面反射成分を編集することが可能になる。
図8は、再付与係数cの例を示す図である。
画面上に現れている円の中心周辺に高い再付与係数cを与え、円の周辺に向かって徐々に再付与係数cを低下させ、画像の四隅等の周辺部ではc=0とする。
図8のような再付与係数cを設定することにより、上方の1つの光源から光を照射したような鏡面反射の編集が可能になる。
以上の処理により、RGB入力画像20の鏡面反射成分が編集された出力画像Oを得ることが可能になる(図9(f))。
次に、図4〜図7に沿って、本実施形態の画像処理装置1による画像の鏡面反射成分の編集処理の流れを説明する。
画像処理装置1の記憶部12には、まず、鏡面反射成分の編集処理対象の画像のRGB入力画像20のデータが格納される。RGB入力画像20のデータは通信制御部14やメディア入出力部13、周辺機器I/F部17を介して取り込めばよい。
図4は、鏡面反射成分分離処理S1の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、画像処理装置1の制御部11は、各画素のRGB画素値Vの最小値を求め、その値を鏡面反射成分sとする(ステップ101)
すなわち、画素値VのRGB画素値がそれぞれ(vr、vg、vb)であったとすると、vr、vg、vbのなかの最も小さい値を鏡面反射成分とする。
次に、制御部11は、各画素について、鏡面反射成分を除去した拡散反射成分の画素値Vsfを求め、記憶部12に格納する(ステップ102)。すなわち、RGBの画素値(vr、vg、vb)から、鏡面反射成分sを減算する(ここで、sの値は、vr、vg、vbのなかの最小の値である)。
以上の鏡面反射成分分離処理S1は、画像が、拡散反射成分と鏡面反射成分からなるという二色性反射モデルに基づいている。
次に、鏡面反射成分sを除去した拡散反射成分の明度調整処理S1−2を実行する。
図5は、明度調整処理S1−2の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部11は、RGB入力画像20の各画素の明度bを求める(ステップ121)。
一般に明度はRGBの最も大きな値で決まるので、明度b=max(V)=max(vr、vg、vb)とすることが可能である。
次に、制御部11は、鏡面反射成分sを除去した拡散反射成分Vsfに明度bを代入する。
すなわち、入力画像20の任意の画素Vの明度b=max(V)がvgであれば、拡散反射成分VsfをHSV色空間のデータ(H,S,V)に変換し、Vの値に明度b=vgを代入し、明度b=vgを代入したHSV色空間データ(H,S,vg)を再びRGB色空間のデータに戻してVsf’を求める。
この処理を全画素について行うことにより、明度調整済みの拡散反射成分の画素値Vsf’が求まる(ステップ122)。求まった明度調整済みの拡散反射成分の画素値Vsf’は記憶部12に格納される。
次に、明度調整済みの拡散反射成分の画素値Vsf’に対して、露出過度の部分(鏡面反射成分の強い領域及び露出過度の領域)への色補間処理S2を実行する。
図6は、色補間処理S2の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部11は、露出過度の領域Aを求める処理を行う(ステップ201)。
露出過度の部分は、鏡面反射成分sの値が高い部分として、まず、鏡面反射成分sが予め設定した所定の値S以上の画素を求め、露出過度の画素とする。
所定の値Sは、例えば、S=0.75であり、この値は、予め定めて記憶部12に格納しておけばよい。
制御部11は、全画素について露出過度の画素を求めた後、露出過度の画素を含み、その外側が露出過度でない画素を境界画素で囲まれた領域を露出過度の領域Aとして求める。
以上のステップ201の処理により、N個の露出過度の領域Ai(i=1〜N)が求められる。
次に、制御部11は、求めたN個の露出過度の領域Aiについて、それぞれ、色補間処理(ステップ202〜205)を実行する。
まず、領域Aiの番号iを1に初期設定する(ステップ202)。
制御部11は、領域Aiについて、RGBのそれぞれについて、ラプラス方程式
を解いて領域Ai内の色補間を行う。
すなわち、まず、制御部11は、当該領域AiのRの画素値について、境界画素の画素値を元に露出過度の画素の画素値を求める。
ラプラス方程式(式(7))の近似解は、例えば、ガウス・ザイデル法等の反復法を用いて式(7)を収束させることにより求めることが可能である。
Rの画素値が決定したら、制御部11は、G、Bの画素値についても同様に式(7)の近似解を求めることにより色補間し、決定する。
以上の処理により、露出過度の領域AiのRGBの値が補間され、求まったら、iを1インクリメントし(ステップ204)、全ての露出過度の領域Aiについて色補間処理が終了するまで(ステップ205のYes)、ステップ203〜205の処理を繰り返す。
以上の処理により、RGB入力画像20に含まれる全ての露出過度の領域Ai(i=1〜N)についての色補間が終了し、算出された画素値Vsf’’は記憶部12に格納される。
色補間処理S2では、処理が露出過度の領域Aiの画素に限って処理され、画素値Vsf’’が求まるが、その他の領域の画素については、明度調整処理S1−2後の画素値Vsf’が記憶部12に格納される。
最後に、制御部11は、色補間処理S2により求まった拡散反射成分の画素値Vsf’’に対して鏡面反射成分を再付与する処理を実行する。
図7は、鏡面反射成分の再付与処理S3の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部11は、鏡面反射成分の再付与係数cを設定する(ステップ301)。この係数cは、予め記憶部12に格納しておいてもよいし、制作者が必要に応じて入力部15等を介して入力するようにしてもよい。
再付与係数cは、前述したように、画像全体に一定の値であってもよいし、図8に示すように、画像上の位置によって変化する値であってもよい。
制御部11は、各画素について、式(4)に従って拡散反射成分Vsf’’を減衰させた画素値dを求める(ステップ302)。
この減衰処理は、鏡面反射成分の再付与係数cの大きさに応じて拡散反射成分Vsf’’を減衰させるもので、再付与係数cが大きいほど減衰の程度も大きい。鏡面反射成分を再付与しない(c=0)部分では、減衰はなく、d=Vsf’’である。
次に、制御部11は、減衰処理を施した画素値dに対して鏡面反射成分を式(5)に従って再付与し、出力画像の画素値Oを算出する(ステップ303)。
算出された出力画像の画素値Oは、記憶部12に格納され、必要に応じて表示部16に表示される。
以上の処理により、本実施の形態に係る画像処理装置1による鏡面反射成分の編集処理が完了する。
図10〜図15は、本実施の形態に係る画像処理装置1による鏡面反射成分の編集処理の例を示す図である。それぞれの画像はカラー画像であるが、紙面の都合上グレースケールで表わしている。
図10は入力画像20であり、図11は、入力画像20に鏡面反射成分分離処理S1及び明度調整処理S1−2、色補正処理S2を実行した結果の拡散反射成分Vsf’’の画像を示している。
更に、図12〜図15は、図11の色補正処理S2後の拡散反射成分Vsf’’に鏡面反射成分を再付与した画像を示しており、4種類の異なる再付与係数cで鏡面反射成分を再付与した結果の画像を示している。
図12、図13、図14は、それぞれ、再付与係数cが0.5、1.0、1.5の場合を示しており、その順に強い鏡面反射成分が再付与されていることが分かる。
図15は、図8のように画像中の円の中心部が高く、外周に向けて低くなる再付与係数cによって鏡面反射成分を再付与した画像であり、画像中央右側付近に強い鏡面反射が現れている。
以上のように、本実施の形態に係る画像処理装置1により、鏡面反射成分の再付与係数cなど数少ないパラメータを設定するだけで、容易に、画像の鏡面反射成分を編集することが可能になる。再付与係数cを適宜設定することにより、鏡面反射成分を編集して所望の画像を得ることが可能になる。
これにより、画像編集の制作者に係るリスク、コストを低く抑え、また、利便性の高い画像処理装置1を得ることが可能になる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………画像処理装置
11………制御部
12………記憶部
13………メディア入出力部
14………通信制御部
15………入力部
16………表示部
17………周辺機器I/F部
20………RGB入力画像
S1………鏡面反射成分分離処理
S1−2………明度調整処理
S2………色補間処理
S3………鏡面反射成分の再付与処理

Claims (9)

  1. 画像の鏡面反射成分を編集する画像処理装置であって、
    前記画像の各画素について拡散反射成分と鏡面反射成分を分離する分離手段と、
    前記鏡面反射成分の強い又は露出過度の領域について前記拡散反射成分の色を補間する色補間手段と、
    前記色補間手段により補間された前記拡散反射成分に、前記鏡面反射成分を補正して再付与する鏡面反射成分再付与手段と、
    を具備することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記分離手段は、前記画像の各画素のRGB画素値のなかで最小の画素値を鏡面反射成分の値とし、前記RGB画素値から前記最小の画素値を差し引いた画素値を前記拡散反射成分の画素値とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記分離手段により分離された前記拡散反射成分の明度を調整する明度調整手段を更に具備する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記明度調整手段は、前記画像の各画素の前記拡散反射成分の明度の値に、前記画像の当該画素の明度の値を代入することにより前記拡散反射成分の明度を調整する
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記色補間手段は、前記鏡面反射成分の値が所定の値以上の画素を含む領域を前記鏡面反射成分の強い又は前記露出過度の領域として求め、求めた前記領域の画素の前記拡散反射成分のRGB画素値を、当該領域の境界のRGB画素値を元に補間する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像処理装置。
  6. 前記色補間手段は、求めた前記領域の画素の前記拡散反射成分のRGB画素値をそれぞれφとするとき、ラプラス方程式
    の近似解をRGB画素値のそれぞれについて求めることによりφを補間する
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記鏡面反射成分再付与手段は、前記拡散反射成分のRGB画素値を、RGBの割合を維持して減衰させた後、前記鏡面反射成分の値の所定の割合を加算して前記鏡面反射成分を再付与する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像処理装置。
  8. 画像の鏡面反射成分を編集する画像処理方法であって、
    前記画像の各画素について拡散反射成分と鏡面反射成分を分離する分離ステップと、
    前記鏡面反射成分の強い又は露出過度の領域について前記拡散反射成分の色を補間する色補間ステップと、
    前記色補間ステップにより補間された前記拡散反射成分に、前記鏡面反射成分を補正して再付与する鏡面反射成分再付与ステップと、
    を実行することを特徴とする画像処理方法。
  9. コンピュータを、画像の鏡面反射成分を編集する画像処理装置として機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記画像の各画素について拡散反射成分と鏡面反射成分を分離する分離手段、
    前記鏡面反射成分の強い又は露出過度の領域について前記拡散反射成分の色を補間する色補間手段、
    前記色補間手段により補間された前記拡散反射成分に、前記鏡面反射成分を補正して再付与する鏡面反射成分再付与手段、
    として機能させるためのプログラム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016225934A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 大日本印刷株式会社 画像処理装置及びプログラム
US10546392B2 (en) 2016-12-05 2020-01-28 Samsung Electronics Co., Ltd. Image processing method and apparatus

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