JP2015086512A - ラーメン構造物施工方法およびラーメン構造物 - Google Patents

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【課題】コンクリートの乾燥収縮による影響を効率良く回避し、経済性、施工性に優れたラーメン構造物を提供する。【解決手段】複数の構造体と前記構造体の間に架設されたコンクリート部材とからなるラーメン構造物の施工方法において、ラーメン構造物100の所定構造体10の間に架設するコンクリート部材20のうち、構造体10との各接合部位21を構成するコンクリート22の打設を行う第1工程と、第1工程から所定期間経過後、コンクリート部材20のうち、接合部位21の間を結ぶ連絡部位25について、乾燥収縮抑制用の膨張材の添加がなされたコンクリート26の打設を行う第2工程とを実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、ラーメン構造物施工方法およびラーメン構造物に関するものであり、具体的には、コンクリートの乾燥収縮による影響を効率良く回避し、経済性、施工性に優れたラーメン構造物を提供する技術に関する。
打設後のコンクリートにおいては、時間経過と共に内部におけるセメントペーストの乾燥が進み、乾燥収縮を生じることになる。こうした乾燥収縮の発生は、当該コンクリートにおけるひび割れや、更にはそのひび割れに伴う機能低下の原因となるため、従来より各種の抑制技術が提案されてきた。すなわち、コンクリートやモルタル等の自己収縮及び乾燥収縮について、少なくとも収縮に起因するひび割れ発生を十分に防止可能な程度に低減し、しかも、コンクリートやモルタル等における他の性状に過度の影響を及ぼさないような比較的少量の配合で上述のひび割れ発生を防止可能なセメント配合用収縮抑制剤に関する技術(特許文献1参照)などが提案されている。
特開2004−299989号公報
一方、上述した乾燥収縮は、該当箇所におけるひび割れ等の影響のみならず、その発生箇所と結合した構造体に引張応力や曲げ応力を及ぼす現象でもある。この曲げ応力による影響は、各部が剛結合するラーメン構造物において特に強く作用する。そのため、ラーメン構造物の施工に際しては、上述の乾燥収縮による曲げ応力に耐えるべく、所定部位における配筋量の増加や該当部位外周の鋼板被覆など適宜な補強措置を施す必要があった。こうした補強措置を行う場合、施工過程における作業の繁雑化や、部材および人員の各コストの増大につながる。
そこで本発明は、コンクリートの乾燥収縮による影響を効率良く回避し、経済性、施工性に優れたラーメン構造物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するラーメン構造物施工方法は、複数の構造体と前記構造体の間に架設されたコンクリート部材とからなるラーメン構造物の施工方法であって、前記コンクリート部材のうち、前記構造体との各接合部位を構成するコンクリートの打設を行う第1工程と、前記第1工程から所定期間経過後、前記コンクリート部材のうち、前記接合部位の間を結ぶ連絡部位について、乾燥収縮抑制用の膨張材の添加がなされたコンクリートの打設を行う第2工程とを含むことを特徴とする。
これによれば、例えばラーメン構造物の水平部材(例:橋梁の橋桁部や橋脚桁材)に関する乾燥収縮抑制による効果、すなわち、当該水平部材と結合する鉛直部材(例:橋梁の橋脚部や基礎部)での不静定力緩和の効果を図り、鉛直部材での配筋量を適切に抑制したラーメン構造物を施工することができる。従ってコンクリートの乾燥収縮による影響を効率良く回避し、経済性、施工性に優れたラーメン構造物を提供可能となる。
また、上述のラーメン構造物施工方法の第2工程において、前記打設コンクリートへの膨張材の添加量を、前記コンクリート部材全体での乾燥収縮量を低減する、前記連絡部位での必要膨張量に応じて計算する手順を含むとすれば好適である。
これによれば、連絡部位となる打設コンクリートへの膨張材の添加に際し、コンクリート部材において必要となる膨張量に応じた添加量での添加を実行することが可能であり、ひいては、コンクリートの乾燥収縮による影響を精度良く回避し、経済性、施工性に優れたラーメン構造物の提供が可能となる。
また、上述のラーメン構造物施工方法の前記第2工程における、前記膨張材の添加量の計算は、前記コンクリート部材と同仕様の試験用コンクリートに対する、複数パターンの添加量での膨張材添加を行い、各パターンの添加量での前記試験用コンクリートの膨張量を測定した試験結果に基づいて、前記コンクリート部材における膨張材の添加量と膨張量との関係を算定する手順と、前記必要膨張量を前記関係に適用して、前記膨張材の添加量を計算する手順と、からなるとすれば好適である。
これによれば、膨張材の添加量として、添加対象となる打設コンクリートと膨張材の各特性に精度良く対応した値を採用して施工を行うことが可能となり、ひいては、コンクリートの乾燥収縮による影響を更に精度良く回避し、施工性や経済性に更に優れたラーメン構造物の提供が可能となる。
また、本発明のラーメン構造物施工方法の前記第2工程における、前記膨張材の添加量の計算は、前記計算した膨張材の添加量が、膨張材添加の施工品質に関して定めた基準範囲内に含まれ、なおかつ、前記各パターンでの試験用コンクリートに対して行われた圧縮強度試験の結果が、前記コンクリート部材として必要な材料強度を満たすか、の各条件について判定する手順と、前記判定の結果、前記各条件が満たされていると判定した場合に、前記計算した膨張材の添加量を実際の施工値として決定する手順と、を更に含むとすれば好適である。
これによれば、膨張材の添加量として、コンクリート部材への膨張材添加時の施工精度(添加先の打設コンクリートにおける均等分散性や膨張量の制御精度など)、および膨張材添加後の部材強度共に良好な状態を達成出来る値を決定し、施工を行うことが可能となり、ひいては、コンクリートの乾燥収縮による影響を、膨張材の施工精度や膨張材添加後の部材強度も踏まえつつ精度良く回避し、施工性や経済性に更に優れたラーメン構造物の提供が可能となる。
また、本実施形態のラーメン構造物施工方法の前記第1工程において、前記コンクリート部材のコンクリート打設に用いる型枠において、前記接合部位と前記連絡部位との各境界に、所定深さの凹凸を表面に備えた仕切材を配置し、前記第2工程において、前記第1工程におけるコンクリート打設から所定の養生期間経過後、前記連絡部位を構成する前記乾燥収縮抑制用の膨張材の添加がなされたコンクリートの打設に先立ち、前記仕切材の撤去を行う、としてもよい。
これによれば、接合部位を成す打設コンクリートが硬化する際に、上述の仕切材の凹凸によって、各接合部位のうち連絡部位と接合、一体化すべき各面が、適宜な表面粗さを備えた面となる。そのため、第2工程において打設される連絡部位の打設コンクリートと、第1工程後に養生された各接合部位とが、上述の適宜な表面荒さをもった面で接合し、より一体化しやすくなる。従って、膨張材で膨張する連絡部位と、これを受ける接合部位とがコンクリート部材として確実に一体化して適宜な強度を発現し、ひいては、ラーメン構造物の品質を良好なものとすることが出来る。
また、本発明のラーメン構造物は、複数の構造体と前記構造体の間に架設されたコンクリート部材とからなるラーメン構造物であって、前記構造体間に架設するコンクリート部材が、前記各構造体と接合する接合部位と、乾燥収縮抑制用の膨張材を含み、前記各接合部位の間を結ぶ連絡部位とを含むものであることを特徴とする。
これによれば、例えばラーメン構造物の水平部材(例:橋梁の橋桁部や橋脚桁材)に関する乾燥収縮抑制による効果、すなわち、当該水平部材と結合する鉛直部材(例:橋梁の橋脚部や基礎部)での不静定力緩和の効果を図り、鉛直部材での配筋量を適切に抑制したラーメン構造物を成すことができる。従ってコンクリートの乾燥収縮による影響を効率良く回避し、経済性、施工性に優れたラーメン構造物を提供可能となる。
本発明によれば、コンクリートの乾燥収縮による影響を回避し、施工性や経済性が良好となる構造の設計が可能となる。
本実施形態におけるラーメン構造物施工方法の工程例を示すフロー図である。 本実施形態におけるラーメン構造物施工方法の施工状態例1を示す正面図である。 本実施形態におけるラーメン構造物施工方法の施工状態例2を示す正面図である。 本実施形態におけるラーメン構造物施工方法の施工状態例3を示す正面図である。 本実施形態における膨張材添加量と膨張量との対応関係の例を示す図である。 本実施形態のラーメン構造物の例を示す正面図である。 本実施形態のラーメン構造物の例を示す側面図である。 本実施形態のラーメン構造物の例を示す平面図である。
以下に本発明の本実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本実施形態におけるラーメン構造物施工方法の工程例を示すフロー図である。また、図2〜図4は本実施形態のラーメン構造物施工方法の施工状態例1〜3を示す図である。
当該本実施形態では、ラーメン構造物施工方法を適用して施工するラーメン構造物の一例として、橋梁100を示すものとする。橋梁100は、図6等で示すように、橋脚10および当該橋脚10の各間に架設された桁材20および主桁28、床版29などの上部工30と、橋脚10の応力を地盤1に伝達する基礎40とから主に構成されている。
こうした構造の橋梁100のうち、橋脚10は既に施工がなされているものとする。よって本実施形態のラーメン構造物施工方法としては、橋脚10の各間に架設する桁材20の施工について説明する。
まず、一対の橋脚10のそれぞれの上部を結ぶ形で、桁材20の型枠15を構築する(s100)。この型枠15の構造や施工方法については既存技術と同様のものを採用すればよい。また、桁材20の型枠15のうち、橋脚10の上部と一体に接合したコンクリートの打設を行う所定部分を接合部位型枠16とし、この接合部位型枠16の間を結ぶ部分を連絡部位型枠17とする。
桁材20の型枠15を構築したならば、次に、型枠15の内空のうち、上述の接合部位型枠16と連絡部位型枠17との各境界に、所定深さの凹凸を表面に備えた仕切材23を配置する(s101)。このようの仕切材23を型枠15に配置した施工状態が図2に示すものとなる。なお、仕切材23としてはラス網を採用できる。
仕切材23を接合部位型枠16と連絡部位型枠17との境界に配置することで、後に接合部位型枠16に打設されたコンクリートが硬化する際に、上述の仕切材23の凹凸によって、各接合部位21のうち連絡部位25と接合、一体化すべき各面が、適宜な表面粗さを備えた面となる。
続いて、上述の型枠15のうち接合部位型枠16に対し、圧送管やポンプ車等の適宜なコンクリート圧送手段24を介してコンクリート22の打設を行う(s102)。こうしたコンクリート打設手法についても既存技術を適宜採用すればよい。この接合部位型枠16に対するコンクリート打設により、型枠15のうち、連絡部位型枠17と仕切材23によって区切られた上述の接合部位型枠16にコンクリート22が満たされ、接合部位21が形成されることになる(図3参照)。
こうした接合部位型枠16へのコンクリート打設の完了後、一定の養生期間を置いた上で連絡部位型枠17へのコンクリート打設を行うことになる。但し、この連絡部位型枠17へのコンクリート打設に先立ち、以下の手順を行うものとする。
ここではまず、桁材20での乾燥収縮量を決定する(s103)。この乾燥収縮量の決定は、橋梁に関する示方書中より、橋梁100の施工形態等に応じた適宜な乾燥収縮量の規定値を選択するものとする。例えば、道路橋示方書(公益法人日本道路協会)によれば、施工中と施工後とで構造系に変化が無い場合の施工形態に関して、コンクリートの乾燥収縮度を“150×10−6”とする規定がある。但し、本実施形態における桁材20において考慮する乾燥収縮量は、橋脚10の上部と一体化する接合部位21と、各接合部位21を一体化する連絡部位25とを対象として、その合計値を設定する。なお、接合部位21において考慮する乾燥収縮量は、接合部位21のコンクリート打設から連絡部位25のコンクリート打設までの時期により異なるため、それを考慮するものとする。例えば、接合部位21のコンクリート打設後に十分な養生期間を確保できる施工ペースであれば、接合部位21における乾燥収縮が十分進んだ後に連絡部位25のコンクリート打設を行うことが可能であり、その場合は、連絡部位25自身における乾燥収縮のみを考慮すればよい。他方、接合部位21のコンクリート打設後、短期間で連絡部位25のコンクリート打設を行う施工ペースであれば、乾燥収縮が接合部位21と連絡部位25の双方で進行する状況が生じるため、接合部位21と連絡部位25の両方における乾燥収縮を考慮することとなる。
続いて、上述のように特定した、接合部位21および連絡部位25における乾燥収縮量の合計値に基づいて、これを相殺ないし適宜低減するための、桁材20の連絡部位25における必要膨張量を決定する(s104)。膨張材により連絡部位25が膨張して、連絡部位25自体および接合部位21での乾燥収縮を打ち消す量が、必要膨張量である。この必要膨張量の決定は、コンクリート標準示方書(土木学会)が示す、収縮補償用コンクリートに関する膨張率の標準範囲内で、例えば目標膨張量が最大限満たされる値を選択するものとする。コンクリート標準示方書の規定によれば、収縮補償用コンクリートに関する膨張率の標準範囲は“150×10−6〜250×10−6”と規定されており、上述のステップs103で特定した乾燥収縮度“150×10−6”をそのまま採用することが出来る。
次に、連絡部位25と同仕様(骨材やセメント、水等の各成分構成や混和剤など)の試験用コンクリートに対する、複数パターンの添加量での膨張材添加を行い、各パターンの添加量での試験用コンクリートの膨張量を測定した試験結果に基づいて、連絡部位25における膨張材添加量と膨張量との関係を算定する(s105)。なお、膨張材添加時の試験用コンクリートは、完全硬化前のコンクリートであり、主として生コンクリートが該当する。一方、膨張量を測定する際の試験用コンクリートは、例えば材齢7日のコンクリートが該当する。
当該本実施形態においては、試験用コンクリートに対し、10kg/m、12kg/m、15kg/mの3種類の添加量での膨張材添加を行い、各添加量での試験用コンクリートの膨張量について、1日、2日、7日、および14日の各材齢にて測定を行った。その測定結果は図5のグラフ500における測定値501〜512が示す通りである。当該グラフ500によれば、いずれの材齢であっても、膨張材添加量が増えるに従い、なだらかに膨張量が増加し、ある添加量以降は膨張量の増加が止まる傾向が明らかである。また、同じ膨張材添加量であっても、材齢が遅い時点ほど膨張量は大きい傾向が分かる。
当該ステップs105において、上述の膨張材添加量と膨張量との関係を算定するに当たっては、コンクリート標準示方書の規定を踏まえて材齢7日の測定値507〜509を参照し、各測定値507〜509を線分で結ぶ数式を所定アルゴリズムで算定する。ここで得た数式は、膨張材添加量と膨張量の対応関係を規定した数式である。
続いて、ステップs105で得た数式に、ステップs104で決定した必要膨張量を入力し、当該必要膨張量を得るための、連絡部位25のコンクリート26中への膨張材添加量を計算する(s106)。図5のグラフ500の例であれば、必要膨張量として“150×10−6”を入力すると、膨張材の添加量を“8kg/m”と算定出来ることになる。なお、算定した膨張材の添加量が、膨張材メーカーが規定する添加量最小値を下回った場合、メーカー指定の最小値を採用すればよい。
次に、ステップs106で計算した膨張材の添加量を、膨張材添加の施工品質に関して定めた基準範囲と照合する(s107)。この基準範囲としては、膨張材メーカーが規定している10kg/mから、コンクリート標準示方書やメーカー技術資料において標準とされている20kg/mまでの間を想定する。なお、膨張材の添加量を10kg/mより少なくすると、添加対象のコンクリート中で膨張材の不均一性が生じ、場所により膨張度合いにばらつきが生じる恐れがあり、好適ではない。また、膨張材の添加量を20kg/mより多くすると、添加対象のコンクリートにおいて強度低下を生じる恐れがあり、好適ではない。
また、当該ステップs107において、上述のステップs105で示した各添加量での試験用コンクリートに対する、圧縮強度試験を適宜行って、この試験結果を、桁材20に連絡部位25として必要な材料強度の値と比較する。桁材20における連絡部位25として必要な材料強度については、施工前の設計段階で決定済みであるとする。上述のステップs107の処理の結果、ステップs106で計算した膨張材の添加量が基準範囲内に含まれ、なおかつ、各添加量での試験用コンクリートの圧縮強度が必要な材料強度を満たしていた場合(s108:OK)、ステップs106で計算していた膨張材の添加量を、連絡部位25に打設するコンクリート26への実際の添加量として決定する(s109)。他方、ステップs106で計算した膨張材の添加量が基準範囲内に含まれず、又は、各添加量での試験用コンクリートの圧縮強度が必要な材料強度を満たしていなかった場合(s108:NG)、上述のs104における必要膨張量の決定から再実行する。
上述のように膨張材の添加量を決定したならば、上述の接合部位型枠16へのコンクリート打設完了から所定の養生期間経過後、接合部位型枠16の脱型と合わせて、型枠15において配置した仕切材23を撤去する(s110)。また、仕切材23の撤去に続き、上述のステップs109で決定した添加量の膨張材を事前に添加したコンクリート26を、図4にて示すように、型枠15のうちの連絡部位型枠17に対してコンクリート圧送手段24により打設する(s111)。なお、コンクリート26へ上述の膨張材を添加するタイミングは、コンクリートプラント等での生コン製造時を想定するが、施工状況等に応じてその他のタイミングであってもよい。また、連絡部位型枠17へのコンクリート打設の後、所定養生期間経過後、連絡部位型枠17を適宜脱型する。こうして、桁材20のうち上述の各接合部位21の間を結ぶ連絡部位25が構築される。
以上の施工により、図6〜8で示すように、橋梁100における橋脚10の間に架設する桁材20として、各橋脚10と接合する接合部位21と、乾燥収縮抑制用の膨張材を含み、各接合部位21の間を結ぶ連絡部位25とからなる構造を構築し、こうした桁材20の構築後、主桁28、床版29等の上部工30を構築することとなる。
実際の施工値として上述で決定した添加量分の膨張材を、桁材20における連絡部位25のコンクリート26に添加すれば、桁材20における連絡部位25での必要な材料強度を達成しつつ、膨張材による連絡部位25での乾燥収縮量の抑制と、連絡部位25での膨張による接合部位21での乾燥収縮の相殺を図ることになり、ひいては桁材20と剛結合する橋脚10における断面力を低減することになる。
なお、連絡部位25のコンクリート26と、各接合部位21のコンクリート22とは、その境界面に配置されていた仕切材23の作用によって、上述の適宜な表面荒さをもった面で接合し、良好に一体化する。従って、膨張材で膨張する連絡部位25と、これを受ける接合部位21とがコンクリート部材として確実に一体化して適宜な強度を発現し、ひいては、ラーメン構造物の品質を良好なものとする。
本実施形態によれば、コンクリートの乾燥収縮による影響を効率良く回避し、経済性、施工性に優れたラーメン構造物を提供可能となる。
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
1 地盤
10 橋脚
15 型枠
16 接合部位型枠
17 連絡部位型枠
20 桁材(コンクリート部材)
21 接合部位
22 打設コンクリート
23 仕切材
25 連絡部位
26 打設コンクリート
28 主桁
29 床版
30 上部工
40 基礎
100 橋梁(ラーメン構造物)

Claims (6)

  1. 複数の構造体と前記構造体の間に架設されたコンクリート部材とからなるラーメン構造物の施工方法であって、
    前記コンクリート部材のうち、前記構造体との各接合部位を構成するコンクリートの打設を行う第1工程と、
    前記第1工程から所定期間経過後、前記コンクリート部材のうち、前記接合部位の間を結ぶ連絡部位について、乾燥収縮抑制用の膨張材の添加がなされたコンクリートの打設を行う第2工程と、
    を含むことを特徴とするラーメン構造物施工方法。
  2. 前記第2工程において、
    前記打設コンクリートへの膨張材の添加量を、前記コンクリート部材全体での乾燥収縮量を低減する、前記連絡部位での必要膨張量に応じて計算する手順を含むことを特徴とする請求項1に記載のラーメン構造物施工方法。
  3. 前記第2工程における、前記膨張材の添加量の計算は、
    前記コンクリート部材と同仕様の試験用コンクリートに対する、複数パターンの添加量での膨張材添加を行い、各パターンの添加量での前記試験用コンクリートの膨張量を測定した試験結果に基づいて、前記コンクリート部材における膨張材の添加量と膨張量との関係を算定する手順と、
    前記必要膨張量を前記関係に適用して、前記膨張材の添加量を計算する手順と、
    からなることを特徴とする請求項2に記載のラーメン構造物施工方法。
  4. 前記第2工程における、前記膨張材の添加量の計算は、
    前記計算した膨張材の添加量が、膨張材添加の施工品質に関して定めた基準範囲内に含まれ、なおかつ、前記各パターンでの試験用コンクリートに対して行われた圧縮強度試験の結果が、前記コンクリート部材として必要な材料強度を満たすか、の各条件について判定する手順と、
    前記判定の結果、前記各条件が満たされていると判定した場合に、前記計算した膨張材の添加量を実際の施工値として決定する手順と、
    を更に含むことを特徴とする請求項2に記載のラーメン構造物施工方法。
  5. 前記第1工程において、
    前記コンクリート部材のコンクリート打設に用いる型枠において、前記接合部位と前記連絡部位との各境界に、所定深さの凹凸を表面に備えた仕切材を配置し、
    前記第2工程において、
    前記第1工程におけるコンクリート打設から所定の養生期間経過後、前記連絡部位を構成する前記乾燥収縮抑制用の膨張材の添加がなされたコンクリートの打設に先立ち、前記仕切材の撤去を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載のラーメン構造物施工方法。
  6. 複数の構造体と前記構造体の間に架設されたコンクリート部材とからなるラーメン構造物であって、前記構造体間に架設するコンクリート部材が、前記各構造体と接合する接合部位と、乾燥収縮抑制用の膨張材を含み、前記各接合部位の間を結ぶ連絡部位とを含むものであることを特徴とするラーメン構造物。
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