JP2015086137A - ユズ種子抽出物含有組成物、食品および医薬品 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユズ抽出物(詳細には、ユズ種子抽出物)の全く新たな機能を見出し、新たな用途のユズ種子抽出物含有組成物、食品および医薬品を提供することを課題とする。
【解決手段】ユズ種子抽出物由来のリモノイドアグリコンを含有し、血糖降下用であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ユズ種子抽出物含有組成物、食品および医薬品に係り、特に、新規な用途を有するユズ種子抽出物含有組成物、食品および医薬品に関する。
柑橘類(ムクロジ目ミカン科ミカン属)の果実は、生食、ジュース、製菓材料、料理の風味付け等として世界各地で広く利用されている。また、柑橘類にはビタミンCや食物繊維等が豊富に含まれていることから、柑橘類の果実は、健康の増進に寄与する食物であると認識されている。
この柑橘類のなかでも、特に、ユズ(学名:Citrus junos)については、最近の研究において、様々な優れた機能を有するとの報告がなされている。
例えば、特許文献1には、ユズ抽出物が、ヒアルロン酸産生能を促進させる機能を有することが開示されている。さらに、特許文献2には、ユズの単細胞化処理物が、角質を剥離させる機能を有することが開示されている。
つまり、特許文献1および特許文献2には、ユズ抽出物の用途(ヒアルロン酸産生能促進用、角質剥離用)が開示されている。
特開2001−158728号公報 特開2004−10480号公報
しかしながら、ユズ抽出物には、特許文献1および特許文献2に開示されているような機能だけではなく、これらの機能の他に、今までに見出されていない機能が存在する可能性がある。
そこで、本発明は、ユズ抽出物(詳細には、ユズ種子抽出物)の全く新たな機能を見出し、新たな用途のユズ種子抽出物含有組成物、食品および医薬品を提供することを課題とする。
前記課題は、以下の手段により解決することができる。
(1)ユズ種子抽出物由来のリモノイドアグリコンを含有し、血糖降下用であることを特徴とするユズ種子抽出物含有組成物。
(2)前記リモノイドアグリコンは、リモニン、ノミリン、デアセチルノミリン、およびオバクノンを含んで構成されることを特徴とする前記(1)に記載のユズ種子抽出物含有組成物。
(3)前記リモノイドアグリコンを2.5〜4質量%含有することを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載のユズ種子抽出物含有組成物。
(4)前記(1)ないし前記(3)のいずれか1つに記載のユズ種子抽出物含有組成物を含有することを特徴とする食品。
(5)前記(1)ないし前記(3)のいずれか1つに記載のユズ種子抽出物含有組成物を有効成分として含有することを特徴とする医薬品。
本発明に係るユズ種子抽出物含有組成物は、ユズ種子抽出物由来のリモノイドアグリコンを含有することにより、血糖を降下させることができ、血糖降下用の組成物として好適に用いることができる。
本発明に係る食品および医薬品は、前記のユズ種子抽出物含有組成物を含有することから、血糖を降下させるという効果を発揮することができる。
KKAyマウスの血糖値の推移を示す測定データである。 KKAyマウスのHbA1cの推移を示す測定データである。 KKAyマウスの血糖値の推移を示す測定データである。 KKAyマウスのHbA1cの推移を示す測定データである。 リモノイドアグリコン(デアセチルノミリン)のLC−MS解析データである。 リモノイドアグリコン(リモニン)のLC−MS解析データである。 リモノイドアグリコン(ノミリン)のLC−MS解析データである。 リモノイドアグリコン(オバクノン)のLC−MS解析データである。
以下、本発明に係るユズ種子抽出物含有組成物、食品および医薬品を実施するための形態(実施形態)について説明する。
≪ユズ種子抽出物含有組成物≫
本実施形態に係るユズ種子抽出物含有組成物(以下、適宜「組成物」という)は、血糖降下用であることを特徴とする。
また、本実施形態に係る組成物は、ユズ種子抽出物由来のリモノイドアグリコンを含有することを特徴とし、リモノイドアグリコンは、リモニン、ノミリン、デアセチルノミリン、およびオバクノンを含んで構成されることが好ましい。
以下、本実施形態に係るユズ種子抽出物含有組成物について、まず、ユズ種子抽出物および用途について説明し、その後、組成物の構成を説明する。
[ユズ種子抽出物]
ユズ種子抽出物とは、ムクロジ目ミカン科ミカン属(柑橘類)のユズ(学名:Citrus junos)の種子から抽出して得られる抽出物である。
なお、発明者らは、ムクロジ目ミカン科ミカン属に属する複数の果実の様々な部位の組成等を確認したところ、ユズの中でも特に種子部分の抽出物に、血糖降下という機能を向上させるリモノイドアグリコンが多く含まれていることを確認した。
よって、ユズ種子抽出物のリモノイドアグリコンを用いることにより、少量の原料(ユズ種子)から多量のリモノイドアグリコンを得ることができるため、原料の使用量や原料コストを抑えることができるとともに、製造工程における抽出作業の負担の軽減や抽出時間の短縮にもつながる。
[用途]
本実施形態に係るユズ種子抽出物含有組成物の新規な用途としては、次に示す用途が存在する。
(血糖降下用)
血糖降下用とは、血糖値やHbA1cを降下させるという用途であり、詳細な用途としては、血糖降下用食品(健康食品)や血糖降下用医薬品である。
なお、HbA1cとは、ヘモグロビンのβ鎖のN末端のバリンにグルコースが安定的に結合したものを測定し、全体のヘモグロビン量に占める割合を算出して求められる値である。
[組成物の構成]
本実施形態に係る組成物は、リモノイドアグリコン、リモノイドグリコシドを含んで構成される。
[リモノイドアグリコン]
リモノイドアグリコンは、ユズ種子抽出物由来のもの(ユズ種子抽出物に含まれているもの)であり、血糖値およびHbA1cを低下(降下)させるという効果を発揮する化合物群である。
そして、リモノイドアグリコンのリモノイドとは、ユズ等の柑橘類の植物に多く含まれる天然の化学物質(フィトケミカル)のことであり、化学構造的にはフラノラクトン骨格を有する化学物質である。また、リモノイドアグリコンのアグリコンとは、グリコシド(配糖体)から糖部分が外れた非糖状態を示すものである。
そして、リモノイドアグリコンは、以下に示すリモニン、ノミリン、デアセチルノミリン、およびオバクノンを含んで構成される。
(リモニン)
リモニン(C2630)とは、以下の構造式により表される。
(ノミリン)
ノミリン(C2834)とは、以下の構造式により表される。
(デアセチルノミリン)
デアセチルノミリン(C2632)とは、以下の構造式により表される。
(オバクノン)
オバクノン(C2630)とは、以下の構造式により表される。
[リモノイドグリコシド]
リモノイドグリコシドは、ユズ種子抽出物由来のもの(ユズ種子抽出物に含まれているもの)であり、前記したリモノイドアグリコンに糖が結合(グリコシド結合)した化合物群である。
[その他の含有物]
本実施形態に係る組成物は、前記したリモノイドアグリコンおよびリモノイドグリコシド以外にも、抽出残渣である糖類などを含んでいてもよい。
また、本実施形態に係る組成物は、食品や医薬品等の素材(材料)として好適に用いる形態とするため、例えば、粉末状、顆粒状、粒状、ペースト状、ゲル状、固形状、カプセル型、または、液体状とすることができる。
次に、前記した本実施形態に係るユズ種子抽出物含有組成物を含有する食品について説明する。
≪食品≫
本実施形態に係る食品とは、前記した組成物を含有する食品であり、血糖降下用の健康食品として利用することができる。
そして、本実施形態に係る食品とは、例えば、菓子、パン、牛乳、各種飲料、うどん、そば、パスタ、米飯、調味料、香辛料、惣菜、油脂含有食品、酒類、清涼飲料が挙げられる。なお、本実施形態に係る食品は、前記した食品の種類に応じて、当業者に公知の各種成分を配合して構成すればよい。
次に、前記した本実施形態に係るユズ種子抽出物含有組成物を有効成分として含有する医薬品について説明する。
≪医薬品≫
本実施形態に係る医薬品とは、前記した組成物を有効成分として含有する医薬品であり、血糖降下用の医薬品として利用することができる。
そして、本実施形態に係る医薬品とは、薬剤としての操作性、あるいは生体に投与された際の吸収性等を向上させるため、前記した組成物を、常法に従い適当な賦形剤等の医薬品用担体と組合せて製剤化することが好ましい。
また、本実施形態に係る医薬品は、種々の剤型での投与が可能であり、例えば、経口投与剤としては、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、シロップ剤、ドライシロップ剤が挙げられる。また、非経口投与剤としては、軟膏、経皮吸収性テープ等の経皮吸収剤、注射剤、坐薬、膣坐薬、噴霧剤等の経鼻投与剤が挙げられる。
次に、前記した本実施形態に係るユズ種子抽出物含有組成物、食品および医薬品の製造方法について説明する。
≪ユズ種子抽出物含有組成物等の製造方法≫
本実施形態に係るユズ種子抽出物含有組成物の製造方法を下記の通り説明する。
前記した本実施形態に係るユズ種子抽出物含有組成物は、ユズ種子及びその乾燥物を破砕したもの(以下、単に「ユズ種子原料」と略記する場合がある)を、極性溶媒で抽出した処理物である。
ユズ種子原料の極性溶媒を用いた抽出の温度は、0℃〜極性溶媒の沸点程度であり、通常は常温で行う。例えば、極性溶媒としてエタノールを使用する場合、抽出効率の観点から、0℃以上70℃未満が好ましく、5℃以上60℃以下がより好ましい。例えば、極性溶媒として水を使用する場合、抽出効率の観点から、0℃以上100℃以下が好ましく、25℃以上100℃以下がより好ましい。
抽出時間は、1分〜24時間が好ましいが、これより長時間抽出を行ってもよい。抽出は、静置、攪拌のいずれの手法を用いてもよい。ユズ種子原料に1〜50倍量、好ましくは5〜20倍量程度の極性溶媒を加え抽出後、定法に従い希釈、濃縮、乾燥、精製等を行うことでユズ種子抽出物含有組成物を得ることができる。
極性溶媒としては、食品添加物の抽出溶剤となり得る極性溶媒であれば特に限定されず、例えば、アセトン、エタノール、エチルメチルケトン、グリセリン、酢酸エチル、酢酸メチル、ジエチルエーテル、シクロヘキサン、ジクロロメタン、食用油脂、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,2−トリクロロエテン、1−ブタノール、2−ブタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、プロピレングリコール、ヘキサン、水、メタノール等から選択される1又は複数の有機溶媒を用いることができる。
これらのうち好ましくは、エタノール(10体積%以上100体積%以下)、メタノール(10体積%以上99.5体積%未満)、1−ブタノール(30体積%以上99.5体積%未満)、ヘキサン(5体積%70体積%未満)及び水から選択される有機溶媒を用いることができ、より好ましくは、エタノール又は水を用いることができ、最も好ましくはエタノールを用いることができる。
例えば、極性溶媒として、10体積%以上100体積%以下のエタノール溶媒を用いることができ、好ましくは50体積%以上100体積%以下のエタノール溶媒を用いることができ、より好ましくは70体積%程度のエタノール溶媒用いることができる。なお、70体積%のエタノール溶媒とは、水とエタノールの体積比3:7の混合物を指す。
一態様において、本発明のユズ種子抽出物含有組成物は、上記のとおり、ユズ種子の有機溶媒抽出物であることが好ましく、ユズ種子のアルコール抽出物であることがより好ましく、ユズ種子のエタノール抽出物であることが特に好ましい。
なお、本実施形態に係る食品および医薬品の製造方法については、前記の方法によって製造したユズ種子抽出物含有組成物を、食品や医薬品の材料に混合させ、その後は、当業者に公知の食品や医薬品の製造方法によって製造すればよい。
次に、本発明の要件を満たす実施例とそうでない比較例とを例示して、本発明に係るユズ種子抽出物含有組成物、食品および医薬品について説明する。
[実験1:KKAyマウスを用いた動物実験(血糖値およびHbA1c)]
(実験飼育の条件)
糖尿病発症モデルマウスとして3週齢のKKAyマウスを日本クレアより購入し、7日間の予備飼育後に実験飼育を行った。なお、マウスの飼育条件は、温度23±1℃、湿度55±10%、午前7時〜午後7時の間点灯(その他は消灯)、水と飼料は自由摂取させた。
(実験飼料の組成)
実験飼料は、AIN−93Gを用い、これにユズ種子抽出物を1質量%または3質量%となるように、あるいはピオグリタゾンを0.03質量%となるように混餌して投与した。
(実験結果の測定方法)
コントロール群、ユズ種子抽出物1質量%添加群、ユズ種子抽出物3%添加群、ピオグリタゾン0.03質量%添加群は、各群10匹で7日間の予備飼育後、28日間実験飼料で飼育した。
実験飼育開始後、所定日数経過した日の午前9〜11時の間に尾静脈より採血し、血糖値検査装置(HORIBA社製、アントセンスIII及びバイエル社製、DCA2000)を用いて血糖値およびHbA1cを計測した。そして、計測した血糖値およびHbA1cについて、各群の平均値を算出した。
なお、実験において計測および算出したHbA1cは、全てJDS値である。
図1は、実験飼料を与えたKKAyマウスの血糖値の推移を示し、図2は、実験飼料を与えたKKAyマウスのHbA1cの推移を示す。なお、図1の縦軸は血糖値(mg/dl)であり、図2の縦軸はHbA1c(%)であり、横軸はいずれも実験飼育開始後の経過日数(日)である。
なお、図中の「p<数値vs control」とは、control群に対してp値が表記した数値より小さいという意味である。
(実験結果の検討)
図1の結果が示すように、コントロール群は、日数が経過するにしたがい血糖値が上昇しているのに対し、ユズ種子抽出物添加群は、血糖値の上昇を抑制し、血糖値を低下させていることがわかる。そして、ユズ種子抽出物1質量%添加群の結果から、血糖値低下の効果を十分に確認することができ、特に、ユズ種子抽出物3%添加群の結果は、0日目よりも14、27日目の血糖値の方が低くなるとともに、ピオグリタゾンを投与した群と比較しても、同等以上の血糖値低下の効果を確認することができた。
図2の結果が示すように、ユズ種子抽出物添加群は、HbA1cを低下させていることがわかった。そして、ユズ種子抽出物1および3質量%添加群の結果から、HbA1c低下の効果を十分に確認することができた。
以上より、本発明に係るユズ種子抽出物含有組成物は、通常時の血糖値を低下させるという効果だけでなく、慢性の高血糖状態における血糖値をも低下させる効果があることを確認できた。
[実験2:KKAyマウスを用いた動物実験(血糖値およびHbA1c)]
実験飼育の条件、実験結果の測定方法については、前記実験1と同様の条件(ただし各群8匹または9匹)および方法を用いた。
(実験飼料の組成)
実験飼料についても、前記実験1と基本同様のものを用いているが、実験飼料にユズ種子抽出物(飼料中3質量%)を含有させた飼料以外にも、リモノイドアグリコン、リモノイドグリコシド(ともにユズ種子抽出物群の摂取量と等量になるように調製)を含有させた飼料を使用した。
なお、リモノイドアグリコンおよびリモノイドグリコシドは、ユズ種子抽出物から分画して得られたものを使用した。
図3は、実験飼料を与えたKKAyマウスの血糖値の推移を示し、図4は、実験飼料を与えたKKAyマウスのHbA1cの推移を示す。なお、図3の縦軸は血糖値(mg/dl)であり、図4の縦軸はHbA1c(%)であり、横軸はいずれも実験飼育開始後の経過日数(日)である。
(実験結果の検討)
図3の結果が示すように、リモノイドグリコシド添加群は、7日目ではコントロール群と比較し血糖値の上昇をある程度抑制できているが、日数が経過するにしたがいコントロール群が示す血糖値と略同じ値を示す結果となった。
一方、リモノイドアグリコン添加群は、7日目以降、コントロール群と比較し、大幅に血糖値を低下させるという結果となった。また、リモノイドアグリコン添加群は、ユズ種子抽出物添加群(図3中のtotal)が示す血糖値と略同じ値を示す結果となった。
図4の結果が示すように、リモノイドアグリコン添加群は、28日目において、コントロール群およびリモノイドグリコシド添加群と比較し、大幅にHbA1cの上昇を抑制し、HbA1cを低下させていることがわかった。また、リモノイドアグリコン添加群は、ユズ種子抽出物添加群(図4中のtotal)が示すHbA1cと略同じ値を示す結果となった。
以上より、ユズ種子抽出物の中でも、主にリモノイドアグリコンが、血中の血糖値を低下させるという効果、および、慢性の高血糖状態における血糖値を低下させる効果を発揮することが確認できた。
また、実験飼料としてリモノイドアグリコンを所定量含有(2.5質量%、4質量%)させたもので、実験2と同様の実験を行ったが、いずれの実験結果も、血糖値およびHbA1cを低下させるという結果となった。よって、リモノイドアグリコンを2.5〜4質量%含有するユズ種子抽出物であれば、血糖値およびHbA1cを低下させる効果を確実に発揮できることも確認できた。
[実験3:ユズ種子抽出物に含まれるリモノイドアグリコン]
実験2で得られたリモノイドアグリコンをシリカゲルカラム(daisogel 1002A IR60−40/63A)を用いて分画し、4種のリモノイドアグリコンを得た。これらのサンプルを定法に基づきLC−MS解析に供した結果を図5〜8に示す。
(実験結果の検討)
図5から、このサンプルのm/zは473.2162であり、このリモノイドアグリコンがデアセチルノミリン([M+H]は473.2175)であることがわかる。また、図6から、このサンプルのm/zは471.2006であり、このリモノイドアグリコンがリモニン([M+H]は471.2019)であることがわかる。また、図7より、このサンプルのm/zは515.2283であり、このリモノイドアグリコンがノミリン([M+H]は515.2281)であることがわかる。また、図8より、このサンプルのm/zは455.2055であり、このリモノイドアグリコンがオバクノン([M+H]は455.2070)であることがわかる。
本発明に係るユズ種子抽出物含有組成物、食品および医薬品について、実施の形態及び実施例を示して詳細に説明したが、本発明の趣旨は前記した内容に限定されることなく、特許請求の範囲の記載に基づいて改変・変更等することができることはいうまでもない。

Claims (5)

  1. ユズ種子抽出物由来のリモノイドアグリコンを含有し、
    血糖降下用であることを特徴とするユズ種子抽出物含有組成物。
  2. 前記リモノイドアグリコンは、リモニン、ノミリン、デアセチルノミリン、およびオバクノンを含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載のユズ種子抽出物含有組成物。
  3. 前記リモノイドアグリコンを2.5〜4質量%含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のユズ種子抽出物含有組成物。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のユズ種子抽出物含有組成物を含有することを特徴とする食品。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のユズ種子抽出物含有組成物を有効成分として含有することを特徴とする医薬品。
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