JP2015085901A - 冷凍車冷却制御装置 - Google Patents

冷凍車冷却制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015085901A
JP2015085901A JP2013228440A JP2013228440A JP2015085901A JP 2015085901 A JP2015085901 A JP 2015085901A JP 2013228440 A JP2013228440 A JP 2013228440A JP 2013228440 A JP2013228440 A JP 2013228440A JP 2015085901 A JP2015085901 A JP 2015085901A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
time
cold storage
unit
stop point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013228440A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6090115B2 (ja
Inventor
伊藤 靖之
Yasuyuki Ito
靖之 伊藤
慧 寺川
Satoshi Terakawa
慧 寺川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2013228440A priority Critical patent/JP6090115B2/ja
Publication of JP2015085901A publication Critical patent/JP2015085901A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6090115B2 publication Critical patent/JP6090115B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】停車時に貨物室の冷却のためにアイドリングを行うことを抑制できる冷凍車貨物冷却制御装置を提供する。
【解決手段】停車地点に到着する所定時間前の蓄冷開始時刻t1になると、冷凍庫内の温度を、通常制御時の目標値(通常目標温度)よりも低い蓄冷目標温度まで低下させる蓄冷制御を開始する。この蓄冷目標温度は、外気温を考慮した停車中の庫内温度の上昇量を、通常上目標温度から差し引いた値である。停車位置に到着し車両が停車したと判断したらコンプレッサ210は停止させるが、停車地点に到着した時点t2では、蓄冷目標温度まで低下している。そのため、庫内温度が通常目標温度に戻るまでには時間があり、その間は、コンプレッサ210を停止させることができるので、アイドリングを抑制することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、冷凍車の貨物室の冷却制御を行う冷凍車貨物冷却制御装置に関し、特に、停車時に貨物室の冷却のためにアイドリングを行うことを抑制する技術に関する。
車両停車中に、バッテリに蓄えられた電力を使用して車載装置を作動させる技術が多数知られている。たとえば、特許文献1には、車両停車中に乗員乗車前の車室内空調(プレ空調運転)を、バッテリに蓄えられた電力を用いて行う技術が開示されている。また、特許文献1では、バッテリ残量が所定量未満のときは、エンジンを作動させて発電してプレ空調を実行している。
特開2009−120022号公報
停車中にエンジンを駆動させる状態、いわゆるアイドリング状態は、環境保全、および、燃費向上の観点から、極力、抑制することが好ましい。運輸トラック等、商用車においては、アイドリングストップは積極的に行われている。
しかし、冷凍車においては、駐車中、貨物の温度状態を保持するために冷凍機を駆動する必要がある。車両が備えるエンジンの動力によって冷凍機のコンプレッサを駆動させる構成では、駐車中においても冷凍機を駆動させるために、アイドリング状態にする必要が生じてしまう。そこで、冷凍機を電気駆動とし、その電力を供給するバッテリを搭載する方法も考えられる。しかしながら、ある程度の時間、冷凍機をバッテリで駆動させようとすると、大容量のバッテリが必要となる。
また、昨今、エンジンとモーターを駆動力源として備えるハイブリッド車両が普及しつつある。ハイブリッド車両では、モーターへの電力供給源として比較的容量の大きいバッテリが搭載されるので、エンジンのみを駆動力源とする車両よりは、冷凍機をバッテリにより長時間駆動させることができる。
しかし、停車した時点でバッテリの容量が少ないことも考えられ、また、冷凍機の消費電力や冷凍車の停車時間を考慮すると、冷凍車がハイブリッド車両であっても、アイドリングを防止できるとは限らない。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、停車時に貨物室の冷却のためにアイドリングを行うことを抑制できる冷凍車貨物冷却制御装置を提供することにある。
その目的を達成するための本発明は、エンジン(310)と、エンジンの動力を用いて駆動するコンプレッサ(210)及びコンプレッサを制御する制御部(220)を備える冷凍機(200)と、を備えた車両に備えられ、冷凍機内の温度である庫内温度の制御を行なう冷凍車冷却制御装置(100)であって、自車両が停車する可能性が高い停車地点と、その停車地点における予測停車時間を記憶する停車地点記憶部(150)と、自車両が走行するルートを予測するルート予測部(160)と、ルート予測部が予測したルート上に存在する、停車地点記憶部に記憶されている停車地点を検出する停車地点検出部(170)と、外気温を取得する外気温取得部(185)と、コンプレッサが駆動していない場合における庫内温度の時間変化と外気温との対応関係である停止時対応関係を記憶する温度変化記憶部(190)と、停車地点検出部がルート上に停車地点を検出したことに基づいて、その停車地点に到着する所定時間前から、庫内温度を貨物の保存に必要な温度範囲である通常制御目標範囲よりも低い温度に低下させる蓄冷制御を、冷凍機が有する制御部に行わせる蓄冷指令部(195)と、を備え、蓄冷指令部は、停車地点検出部がルート上に検出した停車地点に対して停車地点記憶部に記憶されている予測停車時間と、外気温取得部が取得した外気温と、温度変化記憶部が記憶する停止時対応関係と、庫内温度を通常制御目標範囲内の温度にするための制御目標値である通常目標温度と、に基づいて、停車地点での停車中における庫内温度の上昇分である停車中上昇量を算出し、算出された停車中上昇量と、通常目標温度と、に基づいて蓄冷制御において制御目標値とする蓄冷目標温度を設定し、停車地点に到達した時点において庫内温度が蓄冷目標温度となっているように制御部に蓄冷制御を行わせることを特徴とする。
以上の構成によると、停車地点に停車した時点では、冷凍庫の温度は、貨物の保存に必要な目標制御範囲よりも低い温度となっている。そのため、停車地点に停車した後、冷凍機の冷却を停止しても、冷凍庫の温度が目標制御範囲に到達するまでに時間があり、その間は、冷凍機の冷却を行なうためのコンプレッサを駆動させる必要はない。コンプレッサを駆動させる必要が無いため、エンジンを駆動させる必要がない。よって、アイドリングを抑制することができる。
さらに、以上の構成において蓄冷目標温度は、通常目標温度と、停車地点での停車中における庫内温度の上昇分(すなわち、停車中上昇量)に基づいて設定される。ここで、停車中上昇量は、外気温を用いて算出されるため、蓄冷目標温度は、外気温による影響を考慮した値となる。
すなわち、停車時点における庫内温度は、外気温に応じた停車中上昇量を考慮した値となっている。このため、外気温による冷凍機の熱損失が大きい場合であっても、停車中においてコンプレッサを駆動させる恐れを低減することが出来る。
発明の冷凍車冷却制御装置としての機能を備えるナビゲーションシステム100を含む冷凍車貨物冷却システム1の構成図である。 自車両が普段走行する走行ルートの学習方法を説明する図である。 コンプレッサ210駆動時における外気温と庫内温度の時間変化の対応関係を示す図である。 コンプレッサ210停止時における外気温と庫内温度の時間変化の対応関係を示す図である。 実施形態における冷凍庫温度の時間変化を示す図である。 比較構成及び本実施形態のそれぞれの作動を説明するための図である。 比較構成及び本実施形態のそれぞれの作動を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態の一例について図を用いて説明する。図1は、本発明に係る冷凍車貨物冷却システム1の概略的な構成の一例を示す図である。図1に示すように冷凍車貨物冷却システム1は、エンジン310を駆動力源として備える車両に搭載される。
冷凍車貨物冷却システム1は、ナビゲーションシステム100、冷凍機200、及びエンジン310を備える。なお、本実施形態においてはナビゲーションシステム100が請求項に記載の冷凍車冷却制御装置に相当する。また、ナビゲーションシステム100に代えて、トラック等においてよく利用される運行管理システムが、図1のナビゲーションシステム100と同じ機能を実行するようになっていてもよい。
冷凍機200は、コンプレッサ210と制御ユニット220を備える。コンプレッサ210は、エンジン310の動力によって駆動するものであって、コンプレッサ210が駆動すると冷凍機200の冷凍庫内が冷却される。すなわち、エンジン310の動力は、車両が走行するための駆動力源として用いられるだけでなく、コンプレッサ210を作動させる動力としても用いられる。ここではコンプレッサ210が駆動している状態をオン状態、駆動していない状態をオフ状態ともいう。コンプレッサ210のオン/オフは、次に述べる制御ユニット220の指示に基づいて切り替えられる。
制御ユニット220は、コンプレッサ210の駆動状態、すなわちオン/オフ状態を制御して冷凍庫内の温度(これを庫内温度とする)を制御する。この制御ユニット220は、庫内温度を監視しており、走行中は、庫内温度を、庫内の貨物を保存するために必要な温度範囲である目標制御範囲に入るように制御する。以降では、この制御を通常制御といい、通常制御時において制御の目標値とする庫内温度を、通常目標温度と称する。本実施形態において通常目標温度は、目標制御範囲の中央の値とするが、目標制御範囲内の温度であればよく、目標制御範囲の上限や下限であっても良い。また、通常制御における目標制御範囲が請求項に記載の通常制御目標範囲に相当する。
さらに、制御ユニット220は、ナビゲーションシステム100から後述する蓄冷指令が入力された場合にもコンプレッサ210を駆動させる。この場合には、制御の目標温度を、上記通常制御時の温度よりも低くする。以下では、この制御を蓄冷制御という。したがって、この制御ユニット220が請求項に記載の制御部に相当する。
なお、制御ユニット220は、駐車中においても庫内温度を逐次検出しており、庫内温度が通常目標温度となった場合には、コンプレッサ210を駆動させて通常制御を実施する。すなわち、制御ユニット220は、庫内温度が通常目標温度となると、エンジン310を駆動させ、コンプレッサ210を駆動させる。この場合、駐車中においてもエンジン310が駆動しているため、アイドリング状態となる。
ナビゲーションシステム100は、GNSS受信機101、Gセンサ102、ジャイロセンサ103を現在位置信号取得器として備え、また、道路地図データを記憶する地図記憶部104を備える。また、現在位置検出部110、走行ルート学習部120、停車地点学習部140、走行ルート記憶部130、停車地点記憶部150、ルート予測部160、停車地点検出部170、温度変化学習部180、外気温取得部185、温度変化記憶部190、及び蓄冷指令部195を備える。
なお、現在位置検出部110、走行ルート学習部120、停車地点学習部140、ルート予測部160、停車地点検出部170、温度変化学習部180、外気温取得部185、及び蓄冷指令部195は、いずれも、コンピュータの機能により実現される構成である。これらの各部は、同一のコンピュータにより実現されていてもよいし、別々のコンピュータにより実現されていてもよい。
GNSS受信機101は、GNSS(Global Navigation Satellite System)で用いられる衛星からの電波を受信することで、GNSS受信機101の現在位置を示すデータを取得する。もちろん、GNSS受信機101は、周知のGPS受信機であってもよい。Gセンサ102、ジャイロセンサ103もまた周知のセンサであって、それぞれ加速度、角速度を検出する。
地図記憶部104が備える道路地図データは、道路網を構成する各道路の接続関係を表しており、複数の道路が交差、合流、分岐する地点に関するノードデータと、その地点間を結ぶ道路(すなわちリンク)に関するリンクデータなどを有する。後述する走行回数は、例えばこのリンクデータに対応づけて記憶されるものとする。
現在位置検出部110は、ナビゲーションシステム100が現在位置信号取得器として備えるGNSS受信機101、Gセンサ102、ジャイロセンサ103の信号と、外部センサである車速センサ410からの信号を現在位置検出信号として用いる。この現在位置検出信号を用いて、道路地図において自車両がどこに位置するかを逐次検出する。なお、現在位置検出信号は、これらの一部のみを用いてもよい。
走行ルート学習部120は、現在位置検出部110から逐次、現在位置を取得して自車両の走行ルートを生成する。さらに、走行ルート学習部120は、自車両が普段走行するルート(以下、通常ルート)の学習も行なう。この通常ルートの学習について、図2を用いて説明する。
図2の(A)に示しているのは、生成した走行ルートに基づいた各道路の走行回数である。なお、ここでの一つの道路は交差点から交差点まで、すなわち、リンクを意味し、交差点はノードを意味する。
図2の(A)に示す例では、道路L1の走行回数は22回であり、この道路L1に接続する道路L2、L3の走行回数は、それぞれ4回、18回である。つまり、道路L1の走行22回のうち、18回は道路L3を通り、残りの4回は道路L2を通っている。残りの各道路L4〜L7の走行回数は、それぞれ、1回、17回、8回、9回である。
なお、これらの走行回数は、現在位置検出部110が検出する現在位置と、地図記憶部104が記憶している道路地図データとから、走行している道路を逐次特定することで、更新していけばよい。すなわち、ある道路を走行していることを検出すると、その道路の走行回数に1を加算すればよい。
図2の(A)に示す走行回数の場合、道路L2〜L7の走行確率は、同図の(B)に示すように、それぞれ、18%、82%、6%、94%、47%、53%となる。このようにして算出した走行確率が所定値(例えば80%)以上であり、且つ、走行回数もある基準回数(例えば6回)以上である道路を接続して生成できるルートを通常ルートとして決定する。
走行ルート記憶部130には、走行ルート学習部120が学習した走行ルートの情報、すなわち、通常ルートが記憶される。なお、通常ルートなどの走行ルートは、予めユーザによって登録される構成であっても良い。
停車地点学習部140は、次に述べる種々の信号に基づいて、走行ルート上の停車地点を学習する。すなわち、停車地点学習部140は、冷凍機200の制御ユニット220から、コンプレッサ210の駆動状態を表す信号を逐次取得する。また、現在位置検出部110から車速信号を取得し、車両が停車中か否かの判断も逐次行ない、車両が停車してから走行開始するまでの時間を測定する。なお、車速信号は、現在位置検出部110を介さずに直接に取得してもよい。また、車速信号により停車を判断することに代えて、車両の現在位置の時間変化から、停車を判断してもよい。
ここで、停車地点学習部140が、停車地点を学習するためにコンプレッサ210の駆動状態を取得するのは、次に述べる状況を考慮したためである。すなわち、一般に、冷凍貨物を積んでいない場合には、冷凍機200の冷凍庫内を冷却する必要はないため、コンプレッサ210はオン状態にしない。したがって、コンプレッサ210がオフ状態で停車している状況とは、空荷で停車している場合など、貨物を輸送していない状況であることを意味する。一方、コンプレッサ210をオン状態にして停車している状況とは、貨物の輸送途中での貨物の積卸しのための駐車をしている状況であることを意味する。
なお、これらは停車地点を学習する際、すなわち、停車地点がどこであるかを認識していない状態での説明であり、もちろん、本実施形態における後述の蓄冷制御を実施すれば、輸送中において、コンプレッサ210を駆動させずに停車している状況は生じる。
以上を鑑みて、停車地点学習部140は、コンプレッサ210が駆動している状態で停車時間が一定時間以上となった地点を停車地点に決定する。これによって、冷凍貨物を輸送していない状態での停車している地点を含まないように、冷凍貨物の輸送途中における停車地点を学習することができる。
なお、ここでの一定時間は、信号待ち時間よりは長い時間(たとえば5分など)に設定される。また、ここで決定する停車地点を、走行ルート記憶部130に記憶されている通常ルート上の地点に限ってもよい。
停車地点学習部140は、上述した停車地点の位置情報に加え、各停車地点における停車時間も、停車地点記憶部150に記憶する。そして、この停車時間に基づき、各停車地点において予測される停車時間(以下、予測停車時間)も学習する。この予測停車時間は、各停車地点における実際の停車時間に基づいて決定し、たとえば、各停車地点における実際の停車時間の平均値を予測停車時間とする。
停車地点記憶部150には、停車地点学習部140が決定した停車地点、及びその停車地点での予測停車時間が記憶される。なお、停車地点記憶部150は、その後、その停車地点に実際に停車した回数(停車回数とする)を記憶していってもよい。また、停車地点及び予測停車時間は、予め登録されたものであってもよい。
ルート予測部160は、現在位置検出部110から現在位置を取得し、取得した現在位置が、走行ルート記憶部130に記憶されている通常ルートに入ったか否かを判断する。自車両の現在位置が通常ルートに入ったと判断した場合、この後の予想ルートをその通常ルートとする。
停車地点検出部170は、予想ルート上に、停車地点記憶部150に記憶されている停車地点が有るか否かを判断し、停車地点があった場合には、その停車地点に向かって自車両が走行していると予測する。
本実施形態では、停車地点記憶部150に停車地点として記憶されている地点が予想ルート上にある場合には、その停車地点で停車するものとして以降の処理を実施するが、これに限らない。他の態様として、停車地点検出部170は、予想ルート上に検出された停車地点に実際に停車する確率を、それまでの履歴から算出し、一定の確率(例えば80%)以上である場合に、停車地点が有ると判定しても良い。
外気温取得部185は、外部センサである外気温センサ420が検出する外気温の温度を取得する。なお、外気温取得部185は、外気温センサ420からではなく、車外からのデータ通信によって、その日(より好ましくはその時間帯)の外気温を取得しても良い。
温度変化学習部180は、冷凍機200の制御ユニット220から、逐次、コンプレッサ210の駆動状態及び庫内温度を取得する。また、外気温取得部185が取得する外気温を取得する。温度変化学習部180は、このような構成において、次に述べる試験を実施することで、外気温と、庫内温度の時間変化との対応関係を学習する。
まず、温度変化学習部180は、所定の外気温において、通常の制御範囲で設定される庫内温度の上限値(例えば0℃)となっている状態からコンプレッサ210を駆動させた場合の庫内温度の時間変化を記録する試験を、複数回実施する。そして、複数の試験結果の平均値を、コンプレッサ210駆動時における、その外気温での庫内温度の時間変化として採用する。このような試験を、複数の外気温において実施することで、コンプレッサ210がオンとなっている場合の、外気温と庫内温度の時間変化との関係性を学習する。なお、以上の試験時におけるコンプレッサ210の出力は一定(例えば最大出力)とする。
また、同様に、所定の外気温において、通常の制御範囲で設定される庫内温度の下限値(例えば−30℃)となっている状態からコンプレッサ210をオフにした場合の庫内温度の時間変化を記録する試験を、複数回実施する。そして、複数の試験結果の平均値を、コンプレッサ210がオフとなっている場合の、その外気温での庫内温度の時間変化として採用する。そして上述した試験を、複数の外気温において実施することで、コンプレッサ210がオフとなっている場合の、外気温と庫内温度の時間変化との関係性を学習する。
温度変化記憶部190は、温度変化学習部180が学習した、外気温と、庫内温度の時間変化との対応関係を表すデータ(外気温−庫内温度対応データとする)を記憶する。なお、外気温と庫内温度の時間変化との対応関係は、冷凍庫固有の熱損失を表している。
以上で学習した外気温−庫内温度対応データは、例えば図3、図4に示すように、経過時間に対応する庫内温度を、予め設定された複数種類の外気温毎にマップ化したものとすればよい。図3が、コンプレッサ210がオンとなっている場合の、外気温と庫内温度の時間変化との対応関係を表しており、図4が、コンプレッサ210がオフとなっている場合の、外気温と庫内温度の時間変化との対応関係を表している。
ここでは一例として、外気温が10℃、15℃、20℃、25℃、30℃のそれぞれの場合の、外気温と庫内温度の時間変化との対応関係を表している。なお、設定された外気温以外の外気温における、外気温と庫内温度の時間変化との対応関係は、マップの値から補間して求めればよい。例えば、外気温が27℃の場合の庫内温度の時間変化は、25℃のデータと30℃のデータとから補間して算出すればよい。
庫内温度の時間変化は、外気温が高いほど、コンプレッサ210オン状態での温度下降が緩やかであり、コンプレッサ210オフ状態での温度上昇が急となる。これは、外気温が高いほど熱損失が大きいことを示している。
もちろん、外気温−庫内温度対応データは、図3、図4で示したようなマップではなく、関数で表されていても良い。すなわち、コンプレッサ210がオン状態の場合と、オフ状態の場合のそれぞれにおいて、外気温と、初期状態からの経過時間と、から庫内温度が一意に定まる関数で表されていても良い。
なお、コンプレッサ210がオン状態の場合の、外気温と庫内温度の時間変化との対応関係における初期状態とは、庫内温度が通常の制御範囲で設定される庫内温度の上限値(例えば0℃)となっている状態とすればよい。また、コンプレッサ210がオフ状態の場合の初期状態とは、庫内温度が通常の制御範囲で設定される庫内温度の下限値(例えば−30℃)となっている状態とすればよい。図3に示すような、コンプレッサ210がオン状態における、外気温と、庫内温度の時間変化との対応関係が、請求項に記載の駆動時対応関係に相当する。また、図4に示すような、コンプレッサ210がオフ状態における、外気温と、庫内温度の時間変化との対応関係が、請求項に記載の停止時対応関係に相当する。
蓄冷指令部195は、停車地点検出部170が停車地点を検出すると、蓄冷開始時刻を設定する。この蓄冷開始時刻は、停車地点に到着する予定の時刻(すなわち到着予定時刻)から所定時間前の時刻である。この所定時間は、停車地点に到着するまでに蓄冷制御における目標値(これを蓄冷目標温度とする)まで庫内温度を低下させることができる時間である。一例として本実施形態において蓄冷開始時間を、停車地点に到着する時刻から、庫内温度を蓄冷目標温度まで低下させるのに要する時間(蓄冷時間とする)を逆算することによって決定する。
到着予定時刻は、現在位置から停車地点までの各道路の所要走行時間を積算することで求める。各道路の所要走行時間は、道路地図データに記憶された時間を用いるが、車外から通信により、現時点での所要走行時間を取得してもよい。蓄冷時間は、外気温取得部185が取得した外気温と、温度変化記憶部190に記憶されている外気温−庫内温度対応データと、に基づいて算出される。この蓄冷時間の算出方法については、図3及び図4を用いて後述する。そして、上記蓄冷開始時刻となったら、冷凍機200の制御ユニット220に対して蓄冷指令を出す。この蓄冷指令には、蓄冷目標温度が含まれている。
冷凍機200の制御ユニット220は、蓄冷指令を受けると通常制御から、制御目標値を蓄冷目標温度とした制御、すなわち蓄冷制御に変更して、コンプレッサ210を駆動させる。
ここで、図3及び図4を用いて、蓄冷時間を算出する方法について説明する。ここでは、一例として、通常目標温度が−10℃,外気温が20℃とする。また、停車地点検出部170が検出した停車地点での予測停車時間をΔTstpとする。
まず、蓄冷指令部195は、コンプレッサ210オフ時における外気温−庫内温度対応データを参照し、現在の外気温においてコンプレッサ210を予測停車時間だけ停止した結果、庫内温度が通常目標温度となる温度、すなわち、蓄冷目標温度を取得する。
より具体的には、図4において、外気温20℃における庫内温度の時間変化を表す曲線上の点P1を取得する。そして、点P1から時間軸方向に予測停車時間ΔTstpだけ遡った点P2を取得する。この点P2に対応する庫内温度(−20℃)が、蓄冷目標温度である。蓄冷目標温度と、通常目標温度との差が、停車中において上昇する庫内温度の変化量(これを停車中上昇量とする)を意味している。
なお、図3及び図4を見れば分かるように、庫内温度は時間を変数とする曲線で表されるため、停車時間及び外気温が同じであっても、始点となる通常目標温度が異なれば、停車中上昇量は異なる値となる。したがって、停車中上昇量は、通常目標温度によっても変化する。蓄冷目標温度は、通常目標温度、外気温、予測停車時間ΔTstpから定まる停車中上昇量を、通常目標温度から減算した値である。このように蓄冷目標温度を設定することで、停車した時点から予測停車時間経過した時点の庫内温度は、通常目標温度に戻った状態となる。
次に、蓄冷指令部195は、コンプレッサ210オフ時における外気温−庫内温度対応データを参照し、現在の外気温の下、通常目標温度から蓄冷目標温度まで低下させるために要する時間、すなわち蓄冷時間を算出する。なお、厳密には、現在の庫内温度から蓄冷目標温度まで低下させるために要する時間が、庫内温度を蓄冷目標温度まで低下させるために要する時間であるが、通常制御中において庫内温度は通常目標温度と略一致するため、ここでは、現在の庫内温度として通常目標温度を用いる。もちろん、蓄冷時間は、現在の庫内温度から蓄冷目標温度まで低下させるために要する時間であってもよい。
より具体的には、蓄冷指令部195は、図3に示すように外気温20℃における庫内温度の時間変化を表す曲線上において、通常目標温度(−10℃)と、蓄冷目標温度(−20℃)のそれぞれに対応する点P3、点P4を取得する。そして、時間軸においてP4に対応する時刻からP3に対応する時刻との差ΔTonを算出する。このΔTonが、蓄冷時間に相当する。
以上のようにして、蓄冷指令部195は、蓄冷目標温度及び蓄冷時間ΔTonを算出する。ただし、蓄冷目標温度が、積み荷に設定された許容温度の下限よりも低い場合には、その下限値(積荷下限値とする)を蓄冷目標温度とする。また、予測停車時間から算出される蓄冷目標温度が、許容制御範囲の下限値(制御下限値とする)を超える場合には、その制御下限値を蓄冷目標温度とする。もちろん、蓄冷目標温度としては積荷の品質管理の観点から、制御下限値よりも積荷下限値が優先される。
次に、図5を用いて、冷凍車貨物冷却システム1の作動について説明する。図5に示すグラフの横軸は時間を表しており、縦軸は庫内温度を表している。また、グラフ外部の上側には、グラフ上の各時点における車両の状態(走行中か否か)を表している。
図5に示す時刻t2は、停車地点検出部170が検出した停車地点に到着する時刻を示しており、時刻t3はその停車地点を出発する時刻を示している。したがって、時刻t2からt3までの時間が、予測停車時間ΔTstpに相当する。また、時刻t1は、蓄冷開始時刻を示しており、時刻t2から蓄冷指令部195が算出した蓄冷時間だけ逆算した時刻である。
まず、時刻t1において蓄冷指令部195は、蓄冷指令を制御ユニット220に出力する。制御ユニット220は、蓄冷指令が入力されると通常制御から蓄冷制御に切り替えて、庫内温度が蓄冷指令に含まれる蓄冷目標温度となるように、コンプレッサ210を制御する。
制御ユニット220は、自車両が停車地点に停車したと判断されるまでに、庫内温度が蓄冷目標温度に到達した場合には、自車両が停車地点に到達するまで蓄冷目標温度を維持すればよい。なお、自車両が停車地点に到達したか否かは、自車位置と停車地点とが一致(略一致も含む)しているか否かなどの、自車位置と停車地点との位置関係から判定すればよい。もちろん、自車位置と停車地点と位置関係と、図示しないシフトポジションセンサからの信号を用いて、例えば、停車地点から一定距離内においてシフトレバーが駐車ポジションとなった場合に、停車地点に到達したと判定しても良い。
そして、自車両が停車地点に停車したと判断された時点で、蓄冷制御を終了してコンプレッサ210をオフにする(図5のt2時点)。
停車中(時刻t2〜t3)においては、エンジン310を停止しているため、庫内温度は、図4に示すように、外気温の影響を受けて温度が徐々に上昇していく。このとき、制御ユニット220は、庫内温度が通常目標温度に到達するまでは、庫内温度の監視のみを行い、コンプレッサ210の駆動は行わない。
すなわち、停車中においてコンプレッサ210を駆動させる必要がないため、エンジン310の駆動も不要となる。したがって、停車中においてエンジン310を切ることが出来る為、配達時の停車中においてアイドリングストップを実施することが出来る。
もちろん、上述したように、停車中の温度上昇によって庫内温度が通常目標温度となった場合には、積荷を保護するために、コンプレッサ210を駆動させて通常制御を実施する。その場合には、エンジン310を駆動させることになるが、本実施形態では、停車時点t2において、この予測停車時間ΔTstp中の庫内の温度上昇を見積もった蓄冷目標温度まで庫内温度を低下させている。このため、停車中において庫内温度が通常目標温度以上となる恐れを低減することが出来る。
そして、時刻t3において、車両の走行が開始されたら、エンジン310の動力による通常制御を再び実施する。
以上、説明した実施形態では、停車地点に到着する所定時間前の蓄冷開始時刻になると、庫内温度を、通常制御時の温度よりも低い温度まで低下させる蓄冷制御を開始する。停車地点に到着し車両が停車したと判断したらコンプレッサ210は停止させるが、停車地点に到着した時点では、それまでの蓄冷制御により、冷凍庫の温度が通常制御時の目標制御範囲よりも低下している。そのため、冷凍庫の温度が通常制御時の目標制御範囲に到達するまでに時間があり、その間は、コンプレッサ210を停止させることができる。コンプレッサ210を駆動させる必要が無いため、エンジン310を駆動させる必要もない。よって、アイドリングを抑制することができる。
さらに、本実施形態では蓄冷目標温度を、外気温−庫内温度対応データに基づいて定まる値、言い換えれば、外気温による影響を考慮した値に設定している。
ここで、本実施形態のように外気温の影響を考慮する事による効果について、比較構成を導入して説明する。比較構成は、本実施形態と同様に、ナビゲーションシステムと、エンジンの動力によって駆動するコンプレッサを備える冷凍機と、を備える冷凍車貨物冷却システムである。ただし、比較構成は、蓄冷制御において外気温の影響を考慮しない。
より具体的に、比較構成の蓄冷指令部は、停車地点検出部が停車地点を検出すると、予測停車時間ΔTstpに応じた蓄冷目標温度を設定する。蓄冷目標温度は、例えばその車両が頻繁に走行するエリアの年間平均気温を想定して予め生成された、庫内温度の時間変化を表すデータに基づいて決定されればよい。ここでの庫内温度の時間変化を表すデータとは、本実施形態における図3及び図4と同様の概念のものであるが、比較構成は複数の温度毎のデータを備えておらず、想定された1つの外気温(例えば20℃)におけるデータしか備えていない点で相違する。言い換えれば、比較構成は、年間を通じて1つの外気温を想定した蓄冷制御を実施する。
このような比較構成と本実施形態とを、図6及び図7を用いて比較する。図6は、外気温が30℃の場合における各構成の動作を示しており、グラフ中の実線が本実施形態の庫内温度の推移を、一点鎖線が比較構成における庫内温度の推移を表している。
比較構成においては、実際の外気温を考慮せず、予め想定された外気温(20℃)のもと生成されたデータに基づいて、蓄冷目標温度を設定する。したがって、実際の外気温が、想定されていた外気温よりも高い場合には、停車時点t2における庫内温度は、実際の外気温に応じて定まる停車中上昇量を通常目標温度から差し引いた温度まで下がらない。
自車両が停車すると、コンプレッサを停止し、また、エンジンも停止する。コンプレッサを停止することによって庫内温度は徐々に上昇するが、停止時点において通常目標温度から実際の停車中上昇量を差し引いた温度まで下がっていなかったため、停車中の時刻t4において庫内温度が通常目標温度まで上昇してしまう。このため、時刻t4において制御ユニットは、コンプレッサを駆動させて通常制御を実施する必要がある(t4時点)。コンプレッサを駆動させるためには、エンジンを駆動させる必要があるため、通常制御を再開する時刻t4から走行を開始する時刻t3まで、アイドリング状態となってしまう。
これに対し、本実施形態においては、外気温取得部185が取得した外気温に基づいて、蓄冷目標温度を設定する。すなわち、蓄冷目標温度は、実際の外気温(30℃)に応じて定まる停車中上昇量を通常目標温度から差し引いた値である。そして、制御ユニット220は、その蓄冷目標温度に応じて定まる蓄冷開始時刻t0から蓄冷制御を実施する。
車両が停車する時刻t2においては、通常目標温度から停車中上昇量を差し引いた温度まで低下することができているため、走行が開始される時刻t3まで、庫内温度は通常目標温度まで上昇しない。停車中の庫内温度が通常目標温度まで上昇しないため、アイドリング状態となる可能性を低減することが出来る。
次に、外気温が10℃の場合における比較構成及び本実施形態の冷凍車貨物冷却システム1の動作を図7に示す。グラフ中の実線が本実施形態における庫内温度の推移を、一点鎖線が比較構成における庫内温度の推移を、それぞれ表している。
比較構成においては、実際の外気温を考慮せず、予め想定された外気温(20℃)のもと生成されたデータに基づいて、蓄冷目標温度を設定する。したがって、実際の外気温が、想定されていた外気温よりも低い場合には、蓄冷制御において庫内温度を、停車中における庫内温度の上昇する分よりも余分に低下させてしまう。
したがって、停車時点t2において、自車両が停車に伴ってコンプレッサを停止することによって冷凍庫温度は徐々に上昇するが、走行再開時点(t3時点)においてもまだ通常目標温度に到達していない。この場合、積荷が目標制御範囲の上限値を超えた温度にさらされる恐れはないが、庫内を余分に冷却しており、エネルギーを余分に消費してしまっている。なお、図7において比較構成は時刻t5から通常制御を開始する。
これに対し、本実施形態においては、前述の通り、外気温取得部185が取得した外気温に基づいて、蓄冷目標温度を設定し、その蓄冷目標温度に応じて定まる蓄冷開始時刻t0から蓄冷制御を実施する。車両が停車する時刻t2において、停車中における庫内温度の上昇分を考慮した温度まで低下することができているため、走行が開始される時刻t3まで、庫内温度は通常目標温度まで上昇しない。
さらに、停車時点t2における庫内温度を、通常目標温度から停車中上昇量を差し引いた温度としているため、走行を開始する時刻t3付近においては、庫内温度が通常目標温度となる。すなわち、本実施形態では、予測停車時間ΔTstp及び外気温に基づいて蓄冷目標温度を決定していることから、不要な蓄冷を実施してしまうことを抑制できる。
以上で述べたように、本実施形態のように蓄冷目標温度を外気温による影響を考慮した値に設定することによって、外気温による熱損失を考慮した蓄冷制御を実施することができる。例えば、外気温が相対的に高く、冷凍庫の熱損失が大きい場合であっても、停車中においてコンプレッサ210を駆動させる恐れを低減することが出来る。また、外気温が相対的に低く、冷凍庫の熱損失が小さい場合であっても、過剰な蓄冷による、無駄なエネルギー消費を抑制することが出来る。
また、本実施形態では、停車地点に到着する時刻において、庫内温度が蓄冷目標温度となるように蓄冷開始時間を設定する構成としている。これによって、車両が停車地点に到着する前に庫内温度が蓄冷目標温度となってしまい、停車地点に到着するまで庫内温度を蓄冷目標温度に維持するためのエネルギー消費も抑制することが出来る。
なお、本実施形態では、停車中において庫内温度が通常目標温度となった場合に、コンプレッサ210を駆動させて通常制御を実施する構成としたがこれに限らない。庫内温度が通常制御範囲の下限値(例えば−9℃)となった場合に、通常制御を開始してもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(変形例1)
本実施形態では、停車地点に到着する時刻において、ちょうど庫内温度が蓄冷目標温度となるように蓄冷開始時間を設定する構成としたが、これに限らない。停車時において蓄冷目標温度となっていれば良く、蓄冷開始時刻は、蓄冷時間に所定の裕度を備えた時刻に設定されても良い。すなわち、蓄冷開始時刻は、到着予定時刻から蓄冷時間遡った時刻以前に設定されてあっても良い。
また、蓄冷時間は、通常目標温度と蓄冷目標温度から定まる時間に所定の裕度を持たせたものであってもよい。裕度は、一定時間(例えば5分)であってもよいし、通常目標温度と蓄冷目標温度から定まる時間に応じて算出される値(例えば通常目標温度と蓄冷目標温度から定まる時間の1割)などであってもよい。
(変形例2)
本実施形態では、コンプレッサ210として、エンジン310の動力によって駆動するコンプレッサを用いたが、もちろんこれに限らない。コンプレッサ210は、電動コンプレッサであってもよい。電動コンプレッサを採用する場合には、エンジン310の動力によって発電する発電機(図示略)を備えさせればよい。すなわち、エンジン310の動力を発電機で電力に変換し、その電力によってコンプレッサ210を駆動させればよい。
(変形例3)
また、自車両は、エンジン310とモーターを駆動力源として備えるハイブリッド車であってもよい。ハイブリッド車においては、モーター(図示略)への電力供給源として比較的容量の大きいバッテリが搭載される。したがって、走行中の通常制御においては、エンジン310の動力によってコンプレッサ210を駆動させる一方、停車中に庫内温度が通常目標温度まで到達した場合には、モーターを駆動させ、モーターの動力によってコンプレッサ210を駆動させればよい。
この変形例によると、停車中においてコンプレッサ210を駆動させる必要がある場合でも、エンジン310ではなく、モーターを駆動させ、そのモーターの動力でコンプレッサ210を駆動させればよい。したがって、アイドリング状態となる恐れをさらに低減することが出来る。
もちろん変形例1のように、コンプレッサ210が電動コンプレッサである場合には、停車中に庫内温度が通常目標温度まで到達した場合、モーター用のバッテリの電力でコンプレッサ210を駆動させればよい。
(変形例4)
冷凍庫内の積荷の量もまた熱容量を備えるため、蓄冷指令部195は、積荷の量を考慮して蓄冷目標温度及び蓄冷時間を決定しても良い。このような構成(すなわち変形例4)の一例を以下に述べる。
温度変化学習部180は、積荷が空の状態での庫内温度の時間変化を、外気温−庫内温度対応データ(図3、図4参照)として温度変化記憶部190に記憶させておく。冷凍機200は、積荷の重量を検出する重量センサ(図示略)を備えており、検出した積荷の重量を蓄冷指令部195に出力する。なお、ここでは便宜上、積荷の量をその重量で表す構成とするが、もちろん体積などを考慮してもよい。
蓄冷指令部195は、積荷の量に応じて、温度変化学習部180に記憶されている外気温−庫内温度対応データを補正して用いる。具体的には、積荷の量が多いほど、積荷による熱容量もまた大きくなる。積荷による熱容量が大きいということは、時間の経過に伴う庫内温度の変化が緩やかになることを意味する。概念としては、図3や図4に示すマップが、横軸方向に引き伸ばされることを意味する。したがって、積荷の量が多いほど、停車中変化量は小さくなり、蓄冷目標温度と通常目標温度との差もまた小さくなる。すなわち、蓄冷指令部195は、積荷の量が多いほど、時間あたりの温度変化が小さくなるように外気温−庫内温度対応データを補正して用いればよい。
或いは、外気温−庫内温度対応データを補正するのではなく、外気温−庫内温度対応データをそのまま用いて算出された蓄冷目標温度と通常目標温度との差(すなわち停車中上昇量)が、積荷の量が多いほど小さくなるように、蓄冷目標温度を補正してもよい。
そのように積荷の量を用いて設定された蓄冷目標温度に基づいて蓄冷時間を算出することで、温度変化の予測性能をより高める事ができる。すなわち、上述した実施形態が奏する効果を更に高めることが出来る。
1 冷凍車貨物冷却システム、100 ナビゲーションシステム(冷凍車貨物冷却制御装置)、150 停車地点記憶部、160 ルート予測部、170 停車地点検出部、180 温度変化学習部、185 外気温取得部、190 温度変化記憶部、195 蓄冷指令部、200 冷凍機、210 コンプレッサ、220 制御ユニット(制御部)、310 エンジン

Claims (6)

  1. エンジン(310)と、前記エンジンの動力を用いて駆動するコンプレッサ(210)及び前記コンプレッサを制御する制御部(220)を備える冷凍機(200)と、を備えた車両に備えられ、前記冷凍機内の温度である庫内温度の制御を行なう冷凍車冷却制御装置(100)であって、
    自車両が停車する可能性が高い停車地点と、その停車地点における予測停車時間を記憶する停車地点記憶部(150)と、
    自車両が走行するルートを予測するルート予測部(160)と、
    前記ルート予測部が予測したルート上に存在する、前記停車地点記憶部に記憶されている前記停車地点を検出する停車地点検出部(170)と、
    外気温を取得する外気温取得部(185)と、
    前記コンプレッサが駆動していない場合における前記庫内温度の時間変化と前記外気温との対応関係である停止時対応関係を記憶する温度変化記憶部(190)と、
    前記停車地点検出部が前記ルート上に前記停車地点を検出したことに基づいて、その前記停車地点に到着する所定時間前から、前記庫内温度を貨物の保存に必要な温度範囲である通常制御目標範囲よりも低い温度に低下させる蓄冷制御を、前記冷凍機が有する前記制御部に行わせる蓄冷指令部(195)と、を備え、
    前記蓄冷指令部は、
    前記停車地点検出部が前記ルート上に検出した前記停車地点に対して前記停車地点記憶部に記憶されている前記予測停車時間と、前記外気温取得部が取得した前記外気温と、前記温度変化記憶部が記憶する前記停止時対応関係と、前記庫内温度を前記通常制御目標範囲内の温度にするための制御目標値である通常目標温度と、に基づいて、前記停車地点での停車中における前記庫内温度の上昇分である停車中上昇量を算出し、
    算出された前記停車中上昇量と、前記通常目標温度と、に基づいて前記蓄冷制御において制御目標値とする蓄冷目標温度を設定し、
    前記停車地点に到達した時点において前記庫内温度が前記蓄冷目標温度となっているように前記制御部に前記蓄冷制御を行わせることを特徴とする冷凍車冷却制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記温度変化記憶部は、さらに、前記コンプレッサが駆動している場合における前記庫内温度の時間変化と前記外気温との対応関係である駆動時対応関係を記憶しており、
    前記蓄冷指令部は、
    前記停車地点検出部が検出した前記停車地点に到着する到着予定時刻を算出し、
    前記外気温と、前記蓄冷目標温度と、前記通常目標温度と、前記駆動時対応関係と、に基づいて、現在の前記庫内温度から前記蓄冷目標温度とするために要する時間である蓄冷時間を算出し、
    前記到着予定時刻から前記蓄冷時間遡った時刻又はそれ以前に、前記蓄冷制御を開始させることを特徴とする冷凍車冷却制御装置。
  3. 請求項2において、
    前記蓄冷指令部は、前記到着予定時刻から前記蓄冷時間遡った時刻に前記蓄冷制御を開始させることを特徴とする冷凍車冷却制御装置。
  4. 請求項2又は3において、
    前記コンプレッサが駆動している場合の、所定の初期状態からの前記庫内温度の時間変化と、そのときの外気温とを対応付けたデータを前記駆動時対応関係とし、また、前記コンプレッサが駆動していない場合の、所定の初期状態からの前記庫内温度の時間変化と、そのときの外気温とを対応付けたデータを前記駆動時対応関係として、前記温度変化記憶部にそれぞれを記憶する温度変化学習部(180)を備えることを特徴とする冷凍車冷却制御装置。
  5. 請求項1から4の何れか1項において、
    前記蓄冷指令部は、
    前記温度変化記憶部に記憶されている前記対応関係を、前記貨物の量に基づいて定まる前記貨物の熱容量によって補正し、
    その補正された前記対応関係を用いて前記蓄冷目標温度を設定することを特徴とする冷凍車冷却制御装置。
  6. 請求項1から5の何れか1項において、
    前記蓄冷指令部は、
    前記停車地点検出部が検出した前記停車地点に前記車両が到着する前に、前記庫内温度が前記蓄冷目標温度となった場合には、その前記停車地点に到着するまで前記蓄冷目標温度を維持するように前記蓄冷制御を前記制御部に実施させることを特徴とする冷凍車冷却制御装置。
JP2013228440A 2013-11-01 2013-11-01 冷凍車冷却制御装置 Expired - Fee Related JP6090115B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013228440A JP6090115B2 (ja) 2013-11-01 2013-11-01 冷凍車冷却制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013228440A JP6090115B2 (ja) 2013-11-01 2013-11-01 冷凍車冷却制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015085901A true JP2015085901A (ja) 2015-05-07
JP6090115B2 JP6090115B2 (ja) 2017-03-08

Family

ID=53049129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013228440A Expired - Fee Related JP6090115B2 (ja) 2013-11-01 2013-11-01 冷凍車冷却制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6090115B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017030381A (ja) * 2015-07-29 2017-02-09 日野自動車株式会社 ハイブリッド車両の冷凍冷蔵車両
JP2017215888A (ja) * 2016-06-02 2017-12-07 住友電気工業株式会社 制御装置、プログラム更新方法、およびコンピュータプログラム
JP2019111955A (ja) * 2017-12-25 2019-07-11 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
US11144295B2 (en) 2016-03-02 2021-10-12 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Program updating system, program updating method, and computer program
CN116430923A (zh) * 2023-06-12 2023-07-14 沈阳兴华诺车辆科技有限公司 一种温度的智能控制调节方法及装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7380491B2 (ja) 2020-09-01 2023-11-15 王子ホールディングス株式会社 包装箱

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05254332A (ja) * 1992-03-16 1993-10-05 Nippondenso Co Ltd 車両用空調装置
JPH07329555A (ja) * 1994-06-13 1995-12-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 空気調和装置
JPH08258536A (ja) * 1995-03-22 1996-10-08 Nissan Motor Co Ltd 車両用空調制御装置
JPH09318207A (ja) * 1996-06-03 1997-12-12 Denso Corp 車両用冷凍装置
US5983655A (en) * 1998-08-05 1999-11-16 Carrier Corporation Thermal storage monitoring and control system for cargo container
JP2008143284A (ja) * 2006-12-07 2008-06-26 Denso Corp 車両用空調装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05254332A (ja) * 1992-03-16 1993-10-05 Nippondenso Co Ltd 車両用空調装置
JPH07329555A (ja) * 1994-06-13 1995-12-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 空気調和装置
JPH08258536A (ja) * 1995-03-22 1996-10-08 Nissan Motor Co Ltd 車両用空調制御装置
JPH09318207A (ja) * 1996-06-03 1997-12-12 Denso Corp 車両用冷凍装置
US5983655A (en) * 1998-08-05 1999-11-16 Carrier Corporation Thermal storage monitoring and control system for cargo container
JP2008143284A (ja) * 2006-12-07 2008-06-26 Denso Corp 車両用空調装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017030381A (ja) * 2015-07-29 2017-02-09 日野自動車株式会社 ハイブリッド車両の冷凍冷蔵車両
US11144295B2 (en) 2016-03-02 2021-10-12 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Program updating system, program updating method, and computer program
JP2017215888A (ja) * 2016-06-02 2017-12-07 住友電気工業株式会社 制御装置、プログラム更新方法、およびコンピュータプログラム
JP2019111955A (ja) * 2017-12-25 2019-07-11 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
CN116430923A (zh) * 2023-06-12 2023-07-14 沈阳兴华诺车辆科技有限公司 一种温度的智能控制调节方法及装置
CN116430923B (zh) * 2023-06-12 2023-08-15 沈阳兴华诺车辆科技有限公司 一种温度的智能控制调节方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6090115B2 (ja) 2017-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6090115B2 (ja) 冷凍車冷却制御装置
JP5880857B2 (ja) 冷凍車温度制御装置
US8781658B2 (en) Systems and methods for determining the target thermal conditioning value to control a rechargeable energy storage system
EP2588343B1 (en) Transport refrigeration system with predictive refrigeration
CN107074123B (zh) 用于电动车辆或混合动力车辆的空气调节方法和空调系统
US20190016329A1 (en) Vehicle with model-based route energy prediction, correction, and optimization
US8290648B2 (en) Charge-discharge management apparatus and computer readable medium comprising instructions for achieving the apparatus
US20180066958A1 (en) System and method for estimating available driving distance of electic vehicle
JP4075812B2 (ja) 車両用協調制御装置
US9150110B2 (en) Method for distributing energy in an electric vehicle and electric vehicle
US10328814B2 (en) Systems and methods to determine electric vehicle range based on environmental factors
EP2439088B1 (en) Energy-efficient controlling of air conditioning system
US8626381B2 (en) Increasing vehicle range by minimizing trapped HVAC energy
KR20150026914A (ko) 에너지 저장 장치의 전기 재생 방법
CN103168211A (zh) 用于求得机动车有效距离的方法
US20210300199A1 (en) System and method for preparing vehicle for mission
US9777648B2 (en) Electronic controller
JP2014202635A (ja) 車両の目的地到達推定装置
US10196054B2 (en) Driver break preparation system for a hybrid vehicle
JP2014174819A (ja) 車両用運行管理システム
JP4396515B2 (ja) 電源装置
EP3257714B1 (en) A vehicle energy management system and method for a vehicle
JP6713763B2 (ja) 蓄冷式クーラ
US11155181B2 (en) Method and system for calculating distance to empty of eco-friendly vehicle
JP5983518B2 (ja) 制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170123

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6090115

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees