JP2015085705A - ニップルと自転車ホイール - Google Patents

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精児 土方
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Abstract

【課題】自転車ホイールのリム側でのスポーク固定の簡便化を図る。
【解決手段】ニップル50は、ヘッド部51と、このヘッド部から延びる本体部52とを有する。ヘッド部51は、リム40のスポーク保持孔42より大径の鍔形状をなし、その頂上面を球面とする。本体部52は、ヘッド部51の側の本体基部52bに連続して開放端側の先端部52tを備えた柱状体として、ヘッド部51から延びている。そして、本体部52は、柱状体側壁をヘッド部51ほど大径のテーパ側壁としている。この他、ニップル50は、スポーク挿入孔53と雌ネジ孔54とを有し、スポーク挿入孔53は、スポーク25の径より大径の孔とされてヘッド部51の頂上面で開口し、雌ネジ孔54は、スポーク挿入孔53に連続して形成され、スポーク25の端部雄ネジ27に螺合する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ニップルと自転車ホイールに関する。
自転車ホイールは、ハブに対してリムをスポークで保持する。スポークは、その両端のハブとリムに対して固定され、ハブの側でのニップルによる簡便なスポーク固定手法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2001−213101号公報
上記の特許公報で提案された手法では、ハブの側において、ニップルの六角孔に挿入した六角レンチを用いたニップルによるスポーク固定を可能としているが、既存の自転車ホイールでは、リムの側でのニップルによるスポーク固定も常態化している。ところで、ハブの側では、作業領域がハブやスポークにより制限されるとは言え、ハブの全体像やニップル装着孔の回りを視認できる。これに対し、リムは、ホイール強度の確保と軽量化の観点から、通常、中空の環状体とされていることから、リムの側では、環状体外壁に空けた貫通孔を通してしか、ニップル装着部の付近を視認できない。また、環状体外壁の貫通孔に工具を挿入してしか固定作業を行えない。このため、上記の特許公報で提案された固定手法をリムの側において展開したとしても、環状体外壁貫通孔を通したリムのニップル装着孔へのニップル装着に装着ミスが起きたり、装着に手間が掛かり得る。この他、ニップル装着部の付近の視認が貫通孔に限られるので、装着済みのニップルの六角孔に六角レンチを素早く挿入できず、作業ロスが起きることが危惧される。こうしたことから、自転車ホイールのリム側でのスポーク固定の簡便化を図ることが要請されるに到った。この他、自転車ホイールの構成の簡略化や低コスト化を可能とすることも要請されている。
上記した課題の少なくとも一部を達成するために、本発明は、以下の形態として実施することができる。
(1)本発明の一形態によれば、ニップルが提供される。このニップルは、ハブに対してリムをスポークで保持した自転車ホイール用のニップルであって、前記リムに形成されたスポーク保持孔より大径とされ、該スポーク保持孔の側の頂上面を球面とするヘッド部と、該ヘッド部から延びる本体部とを備える。そして、この本体部は、ニップル固定用のボックスレンチのボックスに嵌まり込む柱状体をなし、該柱状体の側壁を前記ヘッド部の側から先端側に離れるほど小径となるテーパ側壁とし、前記スポークの径より大径で前記ヘッド部の側で開口したスポーク挿入孔に連続して形成され、前記スポークの端部雄ネジに螺合する雌ネジ孔を有する。この形態のニップルは、その有する柱状体の本体部がボックスレンチのボックスに嵌まり込むと、ヘッド部の側から先端側に離れるほど小径となるテーパ側壁が楔として機能した上でそのテーパ側壁とボックス側壁との摩擦により、ボックスに嵌まり込んだ後に自重ではボックスレンチから落下しないようになる。よって、自転車ホイールのリム側でのスポーク固定は、ボックスレンチのボックスに嵌まり込んで落下しないニップルを、スポークの端部雄ネジが雌ネジ孔に螺合するよう取り扱えばよいので簡便となる。この他、この形態のニップルによれば、ヘッド部の頂上面をスポーク保持孔の開口に押し当てても、頂上面が球面であるので、スポーク保持孔開口に損傷を与えないようにできる。
(2)上記した形態のニップルにおいて、前記本体部は、前記ボックスレンチの呼び径の円柱体と前記呼び径の96〜98%の二面幅を有する多角形柱状体とが同心とされた柱状体をなすようにできる。こうすれば、円柱体の部位の側壁とボックス内壁との接触が増える分、ボックスに嵌まり込んだ後のニップルの自重落下をより確実に回避できるので、ニップルによるスポーク固定がより簡便となる。ボックスレンチを用いる場合、通常は、ボックスに入り込む多角形柱状体は、ボックスレンチの呼び径の94%の二面幅を有する。この形態のニップルによれば、通常よりもやや大きな二面幅の多角形柱状体としているので、ボックスに本体部が入り込んだ後において、ボックス内でのガタを小さくできる。
(3)上記した形態のニップルにおいて、前記ヘッド部と前記本体部とは、前記呼び径の円柱体をなす金属製の円柱素材の鍛造を経て賦形形成されているようにできる。こうすれば、ボックスに嵌まり込んだ後の自重落下を起こさないニップルを、容易且つ簡便に製造できる。
(4)本発明の他の形態によれば、自転車ホイールが提供される。この自転車ホイールは、ハブと、該ハブから延びたスポークと、該スポークをリムに固定するニップルとを備え、前記リムは、前記スポークの端部雄ネジが挿入可能なスポーク保持孔を有し、前記ニップルは、前記スポーク保持孔より大径とされ、前記スポーク保持孔の側の頂上面を球面とするヘッド部と、該ヘッド部から延びる本体部とを備える。そして、該本体部は、ニップル固定用のボックスレンチの呼び径の円柱体と前記呼び径の96〜98%の二面幅を有する多角形柱状体とが同心とされた柱状体をなし、該柱状体の側壁を前記ヘッド部の側から先端側に離れるほど小径となるテーパ側壁とし、前記スポークの径より大径で前記ヘッド部の側で開口したスポーク挿入孔に連続して形成され、前記スポークの端部雄ネジに螺合する雌ネジ孔を有する。このニップルは、前記スポーク保持孔に挿入済みの前記スポークの端部雄ネジを前記雌ネジ孔に螺合させて、前記ヘッド部の前記頂上面を前記スポーク保持孔に押し当て、前記ハブから延びた前記スポークを前記リムに固定する。この形態の自転車ホイールによれば、リムの側でのスポークの固定が簡便となるので、低コスト化を図ることができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、自転車ホイールの製造方法や自転車等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としての自転車ホイール10の概略全体図と要部を拡大して示す説明図である。 ニップル50を拡大して示す斜視図である。 ニップル50の正面図である。 50の右側面図である。 ニップル50の平面図である。 ニップル50の底面図である。 図3の7−7線に沿ったニップル50の縦断面図である。 図7の8−8線に沿ったニップル50の横断面図である。 図7の9−9線に沿ったニップル50の横断面図である。 ニップル50の賦形工程を示す説明図である。 ニップル50の穿孔工程を示す説明図である。 リム40の側での自転車ホイール10の組み付け工程の様子を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態としての自転車ホイール10の概略全体図と要部を拡大して示す説明図である。図示するように、自転車ホイール10は、ハブ20と、このハブ20から延びた複数本のスポーク25と、ホイール部30とを備える。ハブ20は、図における左右にフランジ22を備え、当該フランジに25の鍔部26を係合させて、スポーク25をハブ左右にスポーク一端側で固定する。それぞれのスポーク25は、ステンレス製であり、ホイール部30におけるリム40までハブ20から延び、リム側を端部雄ネジ27とする。この端部雄ネジ27は、既存のスポークと同様、2.06〜2.87mmの規定の呼び径の雄ネジとされている。つまり、端部雄ネジ27は、自転車ネジにおける規定の呼び径BCとして、BC1.8、BC2.0、BC2.3或いはBC2.6のいずれかに対応して形成されている。勿論、これ以外の呼び径としてもよい。スポーク25は、ハブ20からリム40まで延びる間において、端部雄ネジ27と同径の小径シャフトとできるほか、空気抵抗低減のため、扁平形状としてもよい。
ホイール部30は、リム40とタイヤ48とニップル50とを備える。リム40は、アルミ等の軽金属の型成型品、或いは炭素繊維やガラス繊維を用いた複合材の型成型品であり、中空の環状体とされている。そして、このリム40は、環状の中空部41を取り囲んだ上で、ハブ20の側のスポーク25の固定箇所に、スポーク保持孔42を有し、当該保持孔と対向するようにして、ニップル固定用の貫通孔44を有する。スポーク保持孔42は、図1における左右方向からスポーク25の端部雄ネジ27が入り込むことを考慮して、端部雄ネジ27より大径の約3mmの孔とされている。この場合、スポーク25の左右方向きに合わせてスポーク保持孔42を傾斜して形成してもよく、傾斜したスポーク保持孔42であれば、2mm程度の孔としてもよい。タイヤ48は、図示しないチューブを収容し、リム40の外周端側に係合固定されている。なお、タイヤ48を、いわゆるチューブレスタイヤとしてもよい。以下、ニップル50について説明する。
図2はニップル50を拡大して示す斜視図、図3はニップル50の正面図、図4は50の右側面図、図5はニップル50の平面図、図6はニップル50の底面図、図7は図3の7−7線に沿ったニップル50の縦断面図、図8は図7の8−8線に沿ったニップル50の横断面図、図9は図7の9−9線に沿ったニップル50の横断面図である。なお、ニップル50の左側面図は、図4の右側面図と対象に表れる。
ニップル50は、スポーク25と同様のステンレス製鋼材の鍛造品であり、図示するように、ヘッド部51と、このヘッド部から延びる本体部52とを有する。ヘッド部51は、リム40のスポーク保持孔42より大径の6mmの径で1.5mmの厚みの鍔形状をなし、その頂上面を球面とする。本体部52は、ヘッド部51の側の本体基部52bに連続して開放端側の先端部52tを備えた柱状体とされ、ヘッド部51から5mm程、延びている。つまり、ニップル50は6.5mmのニップル長を備え、ニップル50を構成する本体部52は、図3と図4に記したテーパ記号のように、柱状体側壁をヘッド部51ほど大径のテーパ側壁としている。この他、ニップル50は、図7に示すように、スポーク挿入孔53と雌ネジ孔54とを有する。スポーク挿入孔53は、スポーク25の径、詳しくは端部雄ネジ27の呼び径(2.06〜2.87mm)より大径の約2.2〜3.1mmの孔とされてヘッド部51の頂上面で開口し、ニップル長(6.5mm)の半分の深さとされている。雌ネジ孔54は、スポーク挿入孔53に連続して形成され、スポーク25の端部雄ネジ27に螺合するよう形成されている。
本体部52の本体基部52bは、図6の底面図および図8の断面図に示すように、ニップル固定用のボックスレンチ150(図12参照)の呼び径5mmと合致したφ5の円柱体52bsと呼び径5mmの96〜98%の4.8〜4.9mmの二面幅を有する六角柱状体52bkとが同心とされた柱状体をなし、その側壁を既述したテーパ側壁とする。本体部52の先端部52tは、図6の底面図および図9の断面図に示すように、本体基部52bの六角柱状体52bkが連続した六角柱状体をなし、その側壁を既述したテーパ側壁とする。この場合、ボックスレンチ150の呼び径5mmの96〜98%の4.8〜4.9mmの二面幅は、本体部52の先端部52tで確保されているようにできるほか、ヘッド部51との繋ぎ箇所における六角柱状体52bkで確保されて、当該柱状体側壁を既述したテーパ側壁とするようにしてもよい。
次に、ニップル50の製造手順について説明する。図10はニップル50の賦形工程を示す説明図、図11はニップル50の穿孔工程を示す説明図である。図10に示すように、ニップル50の賦形に当たっては、雌型100と、プレス型110とを用いる。雌型100は、その上面の側から、第1賦形孔102と、第2賦形孔104と、第3賦形孔106とを、同軸に備える。第1賦形孔102は、プレス型110の案内孔でもあり、ニップル50のヘッド部51の径と同径とされている。第2賦形孔104は、第1賦形孔102の下端テーパ部に連続して形成され、円柱体52bsと六角柱状体52bkとが同心の本体基部52bを賦形すべく、φ5の円形孔と4.8〜4.9mmの二面幅を有する六角形状孔とが同心とされた賦形孔形状をなし、その孔側壁を第1賦形孔102の下端テーパ部の側ほど大径のテーパ側壁とする。第3賦形孔106は、第2賦形孔104に連続して形成され、本体基部52bの六角柱状体52bkに連続した六角柱状の先端部52tを賦形すべく、4.8〜4.9mmの二面幅を有する六角形状の賦形孔形状をなし、その孔側壁を第2賦形孔104の孔壁面に連続したテーパ側壁とする。プレス型110は、その下端端面を凹状押圧部112とし、この凹状押圧部112は、ニップル50におけるヘッド部51の頂上面形状に倣った球面形状で陥没形成されている。
上記した賦形金型を用いてニップル50を賦形形成するに当たっては、図10に示すように、φ5の円柱であって長さが6.5mmのステンレス製の円柱素材50pを準備する。この場合、図示するように、円柱素材50pの両端或いは一端をいわゆるC面取りしておくと、第1賦形孔102において円柱素材50pを直立姿勢に保ちやすくなる。円柱素材50pの準備に続いては、まず、その円柱素材50pを雌型100の第1賦形孔102に挿入する。挿入された円柱素材50pは、第1賦形孔102と第2賦形孔104との繋ぎ箇所まで落下して直立し、第1賦形孔102にセットされる。円柱素材50pのセットに続き、プレス型110を雌型100の第1賦形孔102に挿入し、このプレス型110を押し下げる。これにより、円柱素材50pは、第2賦形孔104の側に押し下げられ、その下端側にあっては、第2賦形孔104とこれに連続した第3賦形孔106の賦形孔形状に倣って賦形され、上端側では、プレス型110の凹状押圧部112と第1賦形孔102の下端側で囲まれた形状に倣って賦形される。こうした円柱素材50pのプレス押圧を経た賦形工程により、図3〜図6に示す外形を有する半製品のニップル50が賦形形成される。この半製品のニップル50は、引き続き、穿孔工程に送られる。
図11に示すように、賦形済み半製品のニップル50を保持治具120にセットする。保持治具120は、ニップル50の本体部52を挿入可能な六角形状の孔を有するので、ニップル50は、回り止めされた状態で、保持治具120に保持される。次いで、図示しない押圧プレートにてニップル50の浮き上がりを防止し、穿孔ドリルユニット130にて、スポーク挿入孔53と雌ネジ孔54とを穿孔形成する。穿孔ドリルユニット130は、下穴ドリルと段付きドリルおよびタッピングドリルを備え、これらドリルを自動交換しつつ、ニップル50にスポーク挿入孔53と雌ネジ孔54とを同軸に形成する。この穿孔工程を経て、完成品としてのニップル50が得られる。
次に、ニップル50によるリム40へのスポーク25の固定、即ち自転車ホイール10の組み付け工程について説明する。図12はリム40の側での自転車ホイール10の組み付け工程の様子を示す説明図である。図示するように、まず、ハブ20(図1参照)に一端を固定もしくは係合済みのスポーク25を端部雄ネジ27の側からリム40のスポーク保持孔42に挿入する。これにより、端部雄ネジ27は、リム40の中空部41において延びることになる。ニップル50については、スポーク挿入に先立って、或いはスポーク挿入と並行して、ボックスレンチ150の六角形凹部を有するボックス152に、本体部52を嵌め込む。本体部52は、ボックスレンチ150の呼び径たるφ5の円柱体52bsと呼び径5mmの96〜98%の4.8〜4.9mmの二面幅を有する六角柱状体52bkとが同心とされた柱状体をなし、その側壁を既述したテーパ側壁とするので、ニップル50は、本体部52のテーパ状の柱状体側壁が楔として機能した上でそのテーパ状の柱状体側壁とボックス側壁との摩擦により、ニップル自重ではボックス152から落下せず、ボックス152に留まったままとなる。よって、作業者は、ニップル50を嵌合保持済みの状態のボックスレンチ150を、リム40の貫通孔44から中空部41に入り込ませることができる。
貫通孔44は、ボックスレンチ150のボックス152が隙を持って挿入可能な径とされていると共に、スポーク保持孔42と対向するよう形成されている。よって、貫通孔44から挿入されたボックスレンチ150のボックス152に嵌合保持済みのニップル50は、貫通孔44へのボックスレンチ150の挿入により、スポーク保持孔42から中空部41に延びた端部雄ネジ27の先端近傍の位置を取る。このため、作業者は、僅かにボックスレンチ150を位置移動させることで、ニップル50のスポーク挿入孔53(図7参照)に端部雄ネジ27を入り込ませることができる。スポーク挿入孔53に端部雄ネジ27が入り込んだ後、作業者は、ボックスレンチ150をネジ締めのために回転させるので、ニップル50は、スポーク保持孔42に挿入済みのスポーク25の端部雄ネジ27を雌ネジ孔54(図7参照)に螺合させて、ヘッド部51の球面状の頂上面をスポーク保持孔42の開口に押し当て、ハブ20から延びたスポーク25をリム40に固定する。こうした作業を、全てのスポーク25について行った後、作業者は、必要に応じて、ハブ20とリム40との同心を取りながらのニップル50の締め込み・緩み調整を行う。これにより、ハブ20に対してリム40をスポーク25で保持した自転車ホイール10が、得られる。
以上説明した構成を備える本実施形態のニップル50によれば、ハブ20から延びたスポーク25をリム40に固定するに当たり、作業者は、ボックスレンチ150から落下しないニップル50を、図12に示すように、スポーク25の端部雄ネジ27がニップル50の雌ネジ孔54に螺合するよう取り扱えばよいので簡便となる。しかも、ニップル50の締め込みにより、ヘッド部51の頂上面がスポーク保持孔42の開口に押し当たっても、球面状の頂上面でスポーク保持孔開口を塞ぐので、スポーク保持孔42の開口に損傷を与えないようにできる。
本実施形態のニップル50は、ボックスレンチ150の呼び径たるφ5の円柱体52bsと呼び径5mmの96〜98%の4.8〜4.9mmの二面幅を有する六角柱状体52bkとが同心とされた柱状体をなし、その側壁をヘッド部51の側ほど大径のテーパ側壁とする。よって、本実施形態のニップル50によれば、円柱体52bsの部位の側壁とボックス内壁との接触が増える分、ボックスレンチ150のボックス152に嵌まり込んだ後のニップル50の自重落下をより確実に回避できるので、40の側でのニップル50によるスポーク固定がより簡便となる。しかも、本実施形態のニップル50は、ボックスレンチ150のボックス152に入り込む通常の六角柱状体の通常の二面幅(呼び径の94%)よりやや大きな二面幅の六角柱状体52bkとしているので、ボックス152に本体部52が入り込んだ後において、ボックス内でのガタを小さくできる。このことは、ボックスレンチ150の回転動作を速やか、且つ確実にニップル50に伝わることを意味し、ニップル50の締め込み調整が簡便となる。
本実施形態では、ニップル50の賦形を、ボックスレンチ150の呼び径たるφ5の円柱素材50p(素材長はニップル50と同寸)を、図10に示した雌型100とプレス型110とによる鍛造を経て行うようにした。よって、本実施形態によれば、ボックスレンチ150のボックス152に嵌まり込んだ後の自重落下を起こさないニップル50を、容易且つ簡便に製造できる。
本実施形態では、ニップル50を、スポーク25と同じステンレス製としたので、リム40のスポーク保持孔42に入り込んだ雨水による電食が起き難くできる。よって、自転車ホイール10の見栄え向上や長寿命化を図ることができる。
本実施形態の自転車ホイール10では、リム40の側でのスポーク25の固定作業の簡便化をもたらすニップル50を用いているので、低コスト化を図ることができる。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、或いは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上記した実施形態のニップル50では、リム40の側でのスポーク25の固定に用いたが、ハブ20の側に用いるようにしてもよい。つまり、ハブ20にあっては、これを、スポーク25の端部雄ネジ27が入り込む保持孔を有するようにした上で、ニップル50をハブ20の側にて端部雄ネジ27に締め込めばよい。
上記した実施形態のニップル50では、本体部52を、円柱体52bsと六角柱状体52bkとが同心の本体基部52bと、六角柱状体52bkに続く先端部52tとを有するものとしたが、ヘッド部51との繋ぎ部から先端までが六角柱状体52bkのままの本体部52としてもよい。このようにした本体部52であっても、ヘッド部51の側での六角柱状体52bkの二面幅をボックスレンチ150の呼び径と同じ5mmとし、このヘッド部51の側ほど大径のテーパ側壁となった六角柱状体52bkとし、この六角柱状体52bkの端部において、呼び径5mmの96〜98%の二面幅、或いは通常と同じ94%の二面幅としてもよい。
上記した実施形態のニップル50では、本体部52における本体基部52bを、円柱体52bsと六角柱状体52bkとが同心の柱状体としたが、これに限らない。つまり、ボックスレンチ150のボックス152が四角形凹部を有するボックスであれば、本体基部52bを、このボックスレンチ150の呼び径の円柱体52bsとこの呼び径の96〜98%の二面幅を有する四角柱状体とが同心の柱状体としてもよい。先端部52tについても、四角柱状体としてもよい。
10…自転車ホイール
20…ハブ
22…フランジ
25…スポーク
26…鍔部
27…端部雄ネジ
30…ホイール部
40…リム
41…中空部
42…スポーク保持孔
44…貫通孔
48…タイヤ
50…ニップル
50p…円柱素材
51…ヘッド部
52…本体部
52b…本体基部
52t…先端部
52bk…六角柱状体
52bs…円柱体
53…スポーク挿入孔
54…雌ネジ孔
100…雌型
102…第1賦形孔
104…第2賦形孔
106…第3賦形孔
110…プレス型
112…凹状押圧部
120…保持治具
130…穿孔ドリルユニット
150…ボックスレンチ
152…ボックス

Claims (4)

  1. ハブに対してリムをスポークで保持した自転車ホイール用のニップルであって、
    前記リムに形成されたスポーク保持孔より大径とされ、該スポーク保持孔の側の頂上面を球面とするヘッド部と、
    該ヘッド部から延びる本体部とを備え、
    該本体部は、
    ニップル固定用のボックスレンチのボックスに嵌まり込む柱状体をなし、該柱状体の側壁を前記ヘッド部の側から先端側に離れるほど小径となるテーパ側壁とし、
    前記スポークの径より大径で前記ヘッド部の側で開口したスポーク挿入孔に連続して形成され、前記スポークの端部雄ネジに螺合する雌ネジ孔を有するニップル。
  2. 前記本体部は、前記ボックスレンチの呼び径の円柱体と前記呼び径の96〜98%の二面幅を有する多角形柱状体とが同心とされた柱状体をなす請求項1に記載のニップル。
  3. 前記ヘッド部と前記本体部とは、前記呼び径の円柱体をなす金属製の円柱素材の鍛造を経て賦形形成されている請求項2に記載のニップル。
  4. 自転車ホイールであって、
    ハブと、該ハブから延びたスポークと、該スポークをリムに固定するニップルとを備え、
    前記リムは、前記スポークの端部雄ネジが挿入可能なスポーク保持孔を有し、
    前記ニップルは、
    前記スポーク保持孔より大径とされ、前記スポーク保持孔の側の頂上面を球面とするヘッド部と、
    該ヘッド部から延びる本体部とを備え、
    該本体部は、
    ニップル固定用のボックスレンチの呼び径の円柱体と前記呼び径の96〜98%の二面幅を有する多角形柱状体とが同心とされた柱状体をなし、該柱状体の側壁を前記ヘッド部の側から先端側に離れるほど小径となるテーパ側壁とし、
    前記スポークの径より大径で前記ヘッド部の側で開口したスポーク挿入孔に連続して形成され、前記スポークの端部雄ネジに螺合する雌ネジ孔を有し、
    前記ニップルは、前記スポーク保持孔に挿入済みの前記スポークの端部雄ネジを前記雌ネジ孔に螺合させて、前記ヘッド部の前記頂上面を前記スポーク保持孔に押し当て、前記ハブから延びた前記スポークを前記リムに固定する
    自転車ホイール。
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