JP2015082531A - 熱光起電力発電用エミッタ - Google Patents

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弘望 村松
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Abstract

【課題】比較的製造コストの低い化学的手法によって製造でき、輻射光を所望の波長領域に比較的良好に絞り込むことができる熱光起電力発電用エミッタの提供。【解決手段】アルミニウム板からなるエミッタ3の表面に陽極酸化等の化学的手法によってアルミナを形成すると共に凹部9を形成する。下の式においてLx=Ly=aとし、nx,ny,nzは最も輻射光の強い1,1,0とし、λOCはエミッタ3にドープされるEr2O3の輻射波長である1550nmとすると、a≒1.096μmとなる。そこで、凹部9の開口径が1.096μmとなるように陽極酸化条件を調整する。λOC=2/((nx/Lx)2+(ny/Ly)2+(nz/2h)2)1/2【選択図】図4

Description

本発明は、熱光起電力発電において輻射光を輻射する輻射体として使用可能な熱光起電力発電用エミッタ(以下、単にエミッタともいう)に関する。
近年、エミッタ(輻射体とも呼ばれる)及び光電変換素子を備えた熱光起電力発電システムが注目されている。熱光起電力発電システムでは、何らかの手段でエミッタを加熱し、加熱されたエミッタから輻射される輻射光を光電変換素子により電気エネルギに変換する(特許文献1,非特許文献1参照)。
従来のエミッタが輻射する輻射光は幅広い波長分布を有するが、光電変換素子は、半導体バンドギャップに対応する吸収端波長(例えば、Siでは1.1μm)より短波長の光しか、電気エネルギに変換することができない。そのため、エミッタが輻射する輻射光の多くが電気エネルギに変換されず、無駄となっていた。また、電気エネルギに変換されなかった輻射光は、熱となって消費され、光電変換素子の温度を上げてその光電変換性能を低下させる。
そこで、特許文献1では、エミッタを構成するセラミックスの配合を調整することにより、光電変換に寄与する輻射光の割合を向上させることが提案されている。また、非特許文献1では、ほぼ同一の開口径及び深さを有する凹部をエミッタの表面に多数設けることにより、そのエミッタから輻射される光のうち一部の波長領域の光を強めることが提案されている。
特許第4934986号公報
"Energy Futures SPRING 2011"、p.4-8[online]、平成23年5月16日、MIT ENERGY INITIATIVE 、[平成25年8月19日検索]インターネット(URL:http://mitei.mit.edu/publications/energy-futures-magazine/energy-futures-spring-2011)
ところが、特許文献1に記載のエミッタでは、輻射される輻射光を所望の波長領域に十分に絞り込むことができず、電気エネルギに変換できない輻射光も多く輻射される。これに対して、非特許文献1に記載のエミッタでは、特許文献1に比べれば、輻射光を所望の波長領域に比較的良好に絞り込むことができる。しかしながら、非特許文献1では、マイクロプロセッサの製造時に応用されるようなリソグラフィーやイオンエッチングといった物理的手法によって、エミッタの表面に凹部を形成している。このため、非特許文献1に記載のエミッタは、製造コストが高く実用的でない。
そこで、本発明は、比較的製造コストの低い化学的手法によって製造でき、輻射光を所望の波長領域に比較的良好に絞り込むことができる熱光起電力発電用エミッタの提供を目的としてなされた。
前記目的を達するためになされた本発明の熱光起電力発電用エミッタは、耐熱性基板からなり、その耐熱性基板の表面の少なくとも一部に形成された複数の凹部を備えている。耐熱性基板は、加熱されることにより表面から輻射光を輻射する。複数の凹部は、前記表面の一部に周期的に配列され、開口径又は開口辺が、前記輻射される光のうち一部の波長領域の光を他の波長領域の光に対して相対的に強める大きさとされている。このため、本発明の熱光起電力発電用エミッタでは、輻射光を所望の波長領域に比較的良好に絞り込むことができる。また、前記複数の凹部は、前記耐熱性基板の表面に化学的手法によって形成されている。このため、本発明の熱光起電力発電用エミッタは、凹部を物理的手法によって形成した非特許文献1の熱光起電力発電用エミッタに比べて、その製造コストを良好に低減することができる。
なお、前記化学的手法は、前記耐熱性基板の表面に対する陽極酸化であってもよい。本発明に係る熱光起電力発電とは直接関係のないフォトニック結晶等の光学素子の分野ではあるが、陽極酸化によって、アルミニウム板等の表面に多数の凹部が規則的に配列された状態で形成されることが報告されている。例えば、H. Masuda, K. Yada and A. Osaka : Self-Ordering of Cell Configuration of Anodic Porous Alumina with Large-Size Poresin Phosphoric Acid Solution. Jpn. J. Appl. Phys., 37 (1998)L1340参照(以下、公知文献1という)。このような陽極酸化によって凹部を形成する場合、その作業が極めて容易となり、高価な装置も必要ない。したがって、その場合、本発明の熱光起電力発電用エミッタの製造コストを一層良好に低減することができる。
また、前記化学的手法によって前記耐熱性基板の表面に形成された凹部のうち、少なくとも開口径又は開口辺が前記大きさより大きい凹部は、封止されていてもよい。本発明の熱光起電力発電用エミッタの製造過程で、耐熱性基板表面に、開口径又は開口辺が前記大きさよりも大きい凹部が前記大きさの凹部と共に形成されたとしても、前者の凹部を封止することで、その凹部が最初から形成されなかったものとすることができる。したがって、このように、開口径又は開口辺が前記大きさより大きい凹部が封止される場合、輻射光を所望の波長領域に一層良好に絞り込むことができる。
そして、その場合、前記封止は、少なくとも開口径又は開口辺が前記大きさより大きい前記凹部に、前記開口径又は開口辺の大きさよりも大きい粒径の粒子を充填してなされてもよい。粒径が前記開口径又は開口辺の大きさよりも大きい粒子を入手又は製造することは比較的容易で、前記開口径又は開口辺が前記大きさよりも大きい凹部にその粒子を充填して封止するのも容易である。したがって、この場合、本発明の熱光起電力発電用エミッタの製造を一層容易にして、その製造コストを一層良好に低減することができる。
本発明が適用された熱光起電力発電システムの構成を表す説明図である。 そのシステムの光電変換素子の変換効率波長依存性を表すグラフである。 そのシステムのエミッタの輻射光スペクトルを比較例と共に表す図である。 前記エミッタに形成された凹部の構成を表す電子顕微鏡写真である。 参考例におけるエミッタに形成された凹部の開口径の分布を表す図である。 一部の前記凹部に粒子が充填された前記エミッタ断面を表す模式図である。 前記粒子の粒度分布を表すグラフである。 他の光電変換素子の変換効率波長依存性を表すグラフである。
[熱光起電力発電システムの構成]
次に、本発明の実施形態を図面に基き説明する。本実施形態の熱光起電力発電用エミッタ(以下、単にエミッタという)3を備えた熱光起電力発電システム1は、図1に示すように、エミッタ3と、光電変換素子5とを備えている。エミッタ3は、燃焼ガスの噴射等により加熱され、輻射光を輻射する。光電変換素子5は、その輻射光を受けて電力に変換する。エミッタ3は矩形の板状部材であり、エミッタ3の表面のうち、光電変換素子5に対向する面を、輻射面7とする。
ここで、本実施形態では、光電変換素子5としてGaSb系光電変換素子を用いた。そのGaSb系光電変換素子の、変換効率の波長依存性は図2のようになる。図2に示すように、GaSb系光電変換素子の受光感度は0.8〜1.7μmである。エミッタ3が輻射する輻射光のうち、光電変換素子5によって電気エネルギに変換されない輻射光は、熱となって消費され、光電変換素子5の温度を上げてその光電変換性能を低下させる。このため、エミッタ3の輻射光スペクトルも0,8〜1.7μmの範囲に絞り込むことが要請される。そこで、本実施形態では、エミッタ3を次のように製造した。
[前記システムのエミッタの構成及び製造方法]
前掲の特許文献1では、Er23,Yb23を含む希土類酸化物、NiOやCo34を含む遷移金属酸化物を、Al23、MgOなどのセラミック性耐熱性基板に添加する、或いはこの希土類酸化物のみで耐熱性基板を形成してエミッタ3としている。図3における実線は、Al23とEr3Al512とからなる耐熱性基板によってエミッタ3を構成した場合の、1900Kでの輻射光スペクトルである。この場合、その輻射光スペクトルは、1.6μm前後の波長を中心としたある幅を持ったスペクトルとなり、特に、長波長側に広い裾野を有するスペクトルとなる。したがって、エミッタ3の輻射光スペクトルは、長波長側で更に絞り込まれるのが望ましい。
エミッタの輻射光スペクトルを特定波長に絞り込む他の方法として、Ta,W等の高融点金属表面に、径が波長サイズ以下の凹部を形成することが提案されている。これは凹部内の電磁波の共鳴現象を応用して特定波長の輻射光だけを放射する原理に基づくものである。したがって、この方法は高融点金属に限定されるものではなく、Si基板に形成した凹部でも同じ熱輻射現象が観察されている。例えば、伝熱Vol.50、日本伝熱学会、(2011)参照(以下、公知文献2という)。そして、開口部がLx×Lyの矩形で深さがhの凹部をエミッタの表面に形成した場合、共鳴波長λOCは、次の式(1)で表されることが知られている。
ここで、nx,ny,nzはモードナンバーで、nx,ny=0、1、2、3、・・・、nz=0、1、3、5、・・・である。すなわち、n値に応じて種々の共鳴波長が算出されるが、実際にはその中でもnx=ny=1、nz=0の場合の波長が最も強く輻射される。
ところが、前掲の非特許文献1や公知文献2では、マイクロプロセッサの製造時に応用されるようなリソグラフィーやイオンエッチング、或いは、電子ビーム露光とドライエッチングといった物理的手法によって、前記凹部を形成している。このため、エミッタの製造コストが高くなり、実用的でない。
一方、前掲の公知文献1には、熱光起電力発電とは直接関係のないフォトニック結晶等の光学素子の分野ではあるが、陽極酸化によって、アルミニウム板等の表面に多数の凹部が規則的に配列された状態で形成されることが報告されている。また、この公知文献1には、アルミニウム板をリン酸水溶液中に浸漬して陽極酸化を行う場合、印加電圧,電流,時間といった陽極酸化条件を調整することによって、凹部の大きさを制御することができる旨記載されている。
そこで、本実施形態は、公知文献1に記載のように、アルミニウム板からなるエミッタ3の表面に陽極酸化によってアルミナを形成し、同時に凹部9を形成するものとした(図4参照)。陽極酸化は、前述の物理的手法に比べて、安価な装置で容易に実施でき、エミッタ3の製造コストを良好に低減することができる。
陽極酸化で形成される凹部9は、開口部が円に近い形状である場合が多いので、前述の式(1)においてLx=Ly=aとし、nx,ny,nzは最も輻射光の強い1,1,0とし、λOCはEr23の輻射波長である1550nmとする。この式からaを求めることにより、エミッタ3に開口辺長さ(この場合開口径)が1.096μmの凹部9を空けることでEr23固有の輻射波長1550nmの光がより強く輻射されることが分かる。なお、凹部9の開口径は、Er23固有のもう1つの輻射波長1512nmに合わせてもよく、Yb23固有の輻射波長976nmに合わせてもよい。
陽極酸化で輻射面7に凹部9が形成され、かつアルミナ化されたアルミニウム板を、ErやYbの硝酸塩水溶液に浸漬し、加熱することで、凹部9の表面のAl23層内にEr23あるいはYb23をドープさせることができる。この手法は特願平10−232951に記載されている。こうして得られたエミッタ3の輻射光スペクトルは、図3に破線で示すようになる。特許文献1をそのまま応用した実線の輻射光スペクトルからは幾分改善されているものの、更なる改善の余地がある。
凹部9を形成したエミッタ3の輻射光スペクトルが図3に破線で示すような幅を持ったスペクトルとなる原因の1つとして、凹部9の開口径が均一でなく、図5に示すような分布を有することが考えられる。なお、図5の例は、本実施形態とは異なり、凹部9の開口径が30nmとなるように陽極酸化条件を調整した参考例であって、第41回日本伝熱シンポジウム予稿集から引用したものである。図5の参考例では、30nmを中心に80〜10nmの範囲で凹部9の開口径が分布していることから、本実施形態のように凹部9の開口径が1.096μmとなるように陽極酸化条件を調整した場合、開口径は2.9〜0.37μmの範囲で分布するものと推定される。その場合、式(1)に基づいて算出される共鳴波長λOCは、0.52〜4.1μmとなる。
そこで、本実施形態では、開口径が1.096μmよりも大きい凹部9に、図6に例示するように粒子11を充填して、当該凹部9を封止することを試みた。粒子11としては、耐熱性があってエミッタ3の使用時に溶解しないものであれば種々の粒子が使用できるが、本実施形態では、球状アルミナを使用した。具体的には、昭和電工製「アルナビーズ」(登録商標)を使用した。この内、「アルナビーズCB−P02」は、図7のカタログに示すように平均粒子経が2μmであり、1μm以上10μmまでの粒径分布を有している。したがって、これを粒子11として使用して凹部9を封止すれば、開口径が1μm以上の凹部9には粒子11が充填されてその凹部9が封止されるが、開口径が1μm未満の凹部9には粒子11が充填されず、その凹部9も封止されない。
充填方法としてはスピンコートを用いる。CB−P02のエタノール分散液を陽極酸化処理したエミッタ3の表面にスピンコート法で塗布する。室温で乾燥後、エタノールを基板表面に塗布し再度スピンコーとさせることで凹部9に充填されなかった粒子を除去する。なお、分散液はエタノールに限定する必要はなく、他の利用可能な種々の分散液が使用できる。
こうして得られたエミッタ3の輻射光スペクトルは、図3に点線で示すようになる。Er23に固有の輻射波長15000nmの輻射強度が高くなると共にピークの幅が狭くなっており、GaSb系の光電変換素子5の受光感度域0.8〜1.7μmに輻射光スペクトルが良好に一致している。
なお、アルミニウムの融点は660℃であり通常の熱光起電力発電に使われる温度である1000℃では溶融する。しかし、Al23の融点は2027℃と高いので熱光起電力発電に使用できる。本実施形態では、陽極酸化によって少なくとも凹部9及びエミッタ3の表面はAl23に変化している。更に、Er等の希土類元素をドープする過程でもエミッタ3は500℃以上に加熱されており、その過程でエミッタ3の全体がAl23に変化している。このため、エミッタ3は1000℃以上の高温でも溶融しない。
また、図3に実線で示すように、Al23にEr3Al512をドープした場合には、凹部9が形成されていない場合でも1900Kにおいて波長1.5μm以下の輻射強度は急減しており、波長1.0μm以下の輻射光は殆ど発生しない。このため、開口径が1.096μmよりも小さい凹部9が充填されていなくても、GaSb系の光電変換素子5の受光感度域0.8〜1.7μmに輻射光スペクトルが良好に一致し、良好に熱光起電力発電を実施することができる。なお、本実施形態において、光電変換素子5は水冷又は空冷されてもよく、その場合、一層良好に発電効率を向上させることができる。
[実施形態の効果及びその変形例]
以上説明したように、本実施形態のエミッタ3では、輻射光を所望の波長領域に良好に絞り込むことができ、熱光起電力発電の効率を向上させることができる。また、凹部9は、陽極酸化によって形成されているので、その形成作業は、物理的手法によって形成する場合に比べて極めて容易であり、高価な装置も必要ない。また、本実施形態では、大きい凹部9を封止する方法として、粒子11を充填する方法を採用しており、その作業も極めて容易である。したがって、本実施形態では、エミッタ3の製造コストを極めて良好に低減することができる。なお、前記実施形態において、エミッタ3の全体を構成するAl23の板が耐熱性基板の一例に相当し、陽極酸化が化学的手法の一例に相当し、Er等の希土類元素が波長選択性材料の一例に相当する。
また、本発明は前記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、特許文献1に記載された方法により、Al23又はMgOにNiO,Co34,Er23,Yb23等を含有させた平板状のエミッタ3を製造し、それを陽極酸化することによって凹部9を形成してもよい。その場合、エミッタ3の輻射光スペクトルが光電変換素子5の受光感度域に一層良好に一致し、熱光起電力発電の効率を一層向上させることができると予想される。
また、エミッタ3を構成する材料や、凹部9の形状及び大きさは、前記以外にも種々に変更することができる。具体的には、光電変換素子5としては、前述のGaSb系以外にも、図8に示すように特性の異なる種々の光電変換素子を利用することができる。そこで、光電変換素子5の特性に応じて、エミッタ3を構成する材料や、凹部9の形状及び大きさが変更されてもよい。
更に、熱光起電力発電の効率を多少犠牲にしてでもエミッタ3の製造コストを低減したい場合は、Er等の希土類元素のドープや、凹部9の封止といった工程の一部が省略されてもよい。また、凹部9を形成するための化学的手法としては、陽極酸化以外にも、化学的エッチング等が利用されてもよい。開口径の大きい凹部9を封止する方法も前記以外に種々の方法が考えられる。例えば、開口径の小さい凹部9を後から除去可能な部材で封止しておき、輻射面7全体に封止用の塗膜等を形成した後に前記部材を除去してもよい。前記部材としては、当該粒子を引き抜くための糸状のものが接続された粒子、磁力等によって吸引除去可能な粒子、表面張力によって開口径の小さい凹部9の全体を封止して当該表面張力により重力等に抗して凹部9に付着し続ける液体等、種々のものが考えられる。
1…熱光起電力発電システム 3…エミッタ 5…光電変換素子
7…輻射面 9…凹部 11…粒子

Claims (11)

  1. 加熱されることにより表面から輻射光を輻射する耐熱性基板(3)からなる熱光起電力発電用エミッタであって、
    前記耐熱性基板の表面の少なくとも一部(7)に、化学的手法によって形成され、周期的に配列され、開口径又は開口辺が、前記輻射される光のうち一部の波長領域の光を他の波長領域の光に対して相対的に強める大きさとされた複数の凹部(9)を、
    備えたことを特徴とする熱光起電力発電用エミッタ。
  2. 前記化学的手法は、前記耐熱性基板の表面に対する陽極酸化であることを特徴とする請求項1に記載の熱光起電力発電用エミッタ。
  3. 前記耐熱性基板はセラミック材料にて構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱光起電力発電用エミッタ。
  4. 前記セラミック材料は、Al23を含有したことを特徴とする請求項3に記載の熱光起電力発電用エミッタ。
  5. 前記化学的手法によって前記耐熱性基板の表面に形成された凹部のうち、少なくとも開口径又は開口辺が前記大きさより大きい凹部は、封止されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱光起電力発電用エミッタ。
  6. 前記封止は、少なくとも開口径又は開口辺が前記大きさより大きい前記凹部に、前記開口径又は開口辺の大きさよりも大きい粒径の粒子を充填してなされたことを特徴とする請求項5に記載の熱光起電力発電用エミッタ。
  7. 前記耐熱性基板は、当該耐熱性基板に、前記一部の波長領域の光を他の波長領域の光よりも強く輻射させる波長選択性材料を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱光起電力発電用エミッタ。
  8. 前記耐熱性基板は、前記波長選択性材料として希土類元素を含むことを特徴とする請求項7に記載の熱光起電力発電用エミッタ。
  9. 前記希土類元素は、Er,Yb,Nd,Hoのうち少なくとも1種類であることを特徴とする請求項8に記載の熱光起電力発電用エミッタ。
  10. 前記耐熱性基板は、前記波長選択性材料として遷移金属酸化物を含むことを特徴とする請求項7に記載の熱光起電力発電用エミッタ。
  11. 前記遷移金属酸化物は、NiO,Co34のうち少なくとも1種類であることを特徴とする請求項10に記載の熱光起電力発電用エミッタ。
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