JP2015081853A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源からの光を表示板にて認識させる表示装置において、輝度ムラを低減することができる技術を提供する。【解決手段】基板と、基板の一面側に配置され、光源62を有する光源モジュール60と、基板に対して一面側に配置された表示板40と、基板と表示板40との間において光源モジュール60を取り囲むように反射面71を形成する反射体70と、を備える。そして、反射面71は、光源モジュール60が発する光のうち、反射面71で反射されずに直接、又は、反射面71での1回の反射で、表示板40を照射する光の、光源モジュール60の指向性から特定される相対光度が、50%以上となるように形成されている。【選択図】図5
Description
本発明は、光源からの光を表示板にて認識させる表示装置に関する。
従来、基板の一面側に光源を備える光源モジュールが配置され、同じく基板の一面側に基板から離間して表示板が配置され、光源モジュールからの光を表示板にて認識させる表示装置が知られている。この種の表示装置では、基板と表示板との間に、光源モジュールを囲むように反射体が設けられており、光源モジュールからの光が表示板へ導かれる。そして、表示板にて認識される光源モジュールの発光態様によって、ユーザに報知が行われる(例えば特許文献1参照)。
前述の装置では、例えば、光源としての発光ダイオードチップ(以下、LEDチップと記載する)を包含する発光ダイオードパッケージ(以下、LEDパッケージと記載する)が光源モジュールとして用いられる。LEDパッケージは、指向性の面から、反射板(リフレクタ)付LEDパッケージと、反射板無LEDパッケージとに大別される。反射板付LEDパッケージとは、図9(a)に示すように、LEDチップ91から照射される光を反射させて指向性を限定する反射板92を備えるLEDパッケージをいう。反射板無LEDパッケージとは、このような反射板92を備えないLEDパッケージをいう。
図9(b)に、反射板付LEDパッケージの指向性を表す図の一例を示す。反射板付LEDパッケージは、反射板92を用いて照射範囲を狭く限定しており、図9(b)に示す例では、主に真上方向(指向性を表す図における角度0度付近)に限定してLEDチップ91からの光が照射されるように構成されている。つまり、真上方向の光量が特に大きくなるように構成されている。このため、前述の表示装置において反射板付LEDパッケージが光源モジュールとして用いられる場合、表示板の中心(反射板付LEDパッケージの真上すなわち照射範囲の中心)付近は明るく見えるが、その周辺は暗く見えてしまう(表示板における輝度ムラが大きくなる)という問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、光源からの光を表示板にて認識させる表示装置において、表示板における輝度ムラを低減する技術を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、表示装置であって、基板(30)と、該基板の一面側に配置され、光源(62)を有する光源モジュール(60)と、基板に対して一面側に配置された表示板(40)と、基板と表示板との間において光源モジュールを取り囲むように反射面(71)を形成する反射体(70)と、を備える。そして、光源モジュールが発する光のうち、反射面で反射されずに直接、又は、反射面での1回の反射で、表示板を照射する光の、光源モジュールの指向性から特定される相対光度が、50%以上となるように反射面が形成されている。このような表示装置によれば、直接又は1回の反射で(反射による減衰の少ない形で)表示板を照射する光の相対光度が50%以上に制限されるため、表示板における輝度ムラを低減することができる。
本発明の別の側面は、表示装置であって、基板(30)と、該基板の一面側に配置され、光源(62)を有する光源モジュール(60)と、基板に対して一面側に配置された表示板(40)と、基板と表示板との間において光源モジュールを取り囲むように反射面(71)を形成する反射体(70)と、を備える。そして、光源を含み、かつ光源モジュールによる照射範囲の中心となる中心軸に直交する基準面と、反射面とのなす角度である反射面角度が、77.3度以下に設定されている。このような表示装置によれば、表示板を照射する光量を増加させつつ、表示板における輝度ムラを低減することができる。
本発明の別の側面は、表示装置であって、基板(30)と、該基板の一面側に配置され、光源(62)を有する光源モジュール(60)と、基板に対して一面側に配置された表示板(40)と、基板と表示板との間において光源モジュールを取り囲むように反射面(71)を形成する反射体(70)と、を備える。そして、光源を含み、かつ、光源モジュールによる照射範囲の中心となる中心軸に直交する基準面上で、光源から直径5.0mm以内の円領域に、反射面が交わるように構成されている。このような表示装置によれば、表示板を照射する光量を増加させつつ、表示板における輝度ムラを低減することができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[1.全体構成]
図1に、本発明を適用した表示装置の一例として、車両のインストルメントパネルに設けられるコンビネーションメータ1の例を示す。コンビネーションメータ1は、スピードメータ11及びタコメータ12等の各種メータを備えるメータ部10と、メータ部10の下方に配置されている集中表示部20とを備える。集中表示部20は、列状に隣接して配置された複数個(この例では6個)の表示部21a〜21fを備える。これらの表示部21a〜21fは、その発光態様によって、車両の各部位の状況を乗員に報知するものである。
[1.全体構成]
図1に、本発明を適用した表示装置の一例として、車両のインストルメントパネルに設けられるコンビネーションメータ1の例を示す。コンビネーションメータ1は、スピードメータ11及びタコメータ12等の各種メータを備えるメータ部10と、メータ部10の下方に配置されている集中表示部20とを備える。集中表示部20は、列状に隣接して配置された複数個(この例では6個)の表示部21a〜21fを備える。これらの表示部21a〜21fは、その発光態様によって、車両の各部位の状況を乗員に報知するものである。
例えば、表示部21aは、燃料タンク内の燃料残量の減少を報知し、表示部21bは、エンジン系統の異常を報知する。また、表示部21cは、バッテリ系統の異常を報知し、表示部21dは、ABS系統の異常を報知する。また、表示部21eは、オイル系統の異常を報知し、表示部21fは、エアバック系統の異常を報知する。なお、集中表示部20は、この他に種々の車両の状況を報知する表示部を備えていてもよい。
図2は、図1に示す集中表示部20のII−II断面を矢印の方向からみた断面図である。集中表示部20は、少なくとも、基板30と、表示板40と、光源モジュール60と、反射体70と、を備える。集中表示部20の断面は、いずれの表示部21a〜21fについても同様の構成となっているため、以下では、II−II断面を例として集中表示部20の構成を説明する。なお以下では、個々の表示部21a〜21fを区別しない場合、単に表示部21と記載する。また、個々の表示部21a〜21fに対応する構成(光源モジュール60、反射体70)については、例えば「光源モジュール60a」のように、その構成を示す符号の後にa〜fの符号を付して記載する。
基板30は、プリント基板(Printed Circuit Board)であり、基板30の一方の面(一面側)には、表示部21(図2では表示部21a、21b)に対応する位置に光源モジュール60(図2では光源モジュール60a、60b)が配置されている。つまり、表示部21の数だけ光源モジュール60が配置されており、これらの光源モジュール60は、車両に搭載されている図示しない制御部からの制御信号に従って点灯する。
表示板40は、光を透過させる樹脂を用いて構成され、光源モジュール60が配置されている側の基板30の面(実装面)31から離間して配置されている。表示板40には、各表示部21が報知する情報を示す表示パタンが印刷されている。例えば、表示部21aには燃料の減少を警告する表示パタンが印刷され、表示部21bにはエンジン系統の異常を警告する表示パタンが印刷されている。
本実施形態では、光源モジュール60として、反射板無LEDパッケージが用いられている。反射板無LEDパッケージは、指向性を限定する反射板を備えていないため、反射板を備える反射板付LEDパッケージと比べて、照射範囲が広く、また、小型に形成される。具体的には、光源モジュール60は、図3に示すように、SMD(Surface Mount Device 表面実装部品)として構成されており、LED基材61とLEDチップ62と樹脂モールド部63とを備える。LED基材61は、BTレジンからなり、図示するx軸方向を奥行き、y軸方向を幅、z軸方向を高さとして、それぞれの大きさをD1、W1、H1とする略直方体に形成されている。
LED基材61は、LEDチップ62を保持する土台であり、幅方向の両端には、端子(パッケージ端子という)611、612が設けられている。端子612側には、エポキシ樹脂と顔料から形成された、LEDチップ62の極性を示す極性表示マーク613が配置されている。LED基材61における高さ方向の一方の面610には、各パッケージ端子611、612から延びる配線パタンが形成されている。配線パタンの一方はLED基材の略中央まで延び、LEDチップを実装する実装座614を形成している。以下では、LED基材61において、実装座614が形成されている面610をLED実装面(光源実装面)610という。
LEDチップ62は、二つの端子を備え、そのうちの一方が実装座614に銀(Ag)ペースト621により電気的に接着され、他方が金(Au)線622によってもう一方の配線パタン(実装座614を備えない配線パタン)と接続されている。このようにしてLEDチップ62は、LED基材61の略中央に実装されている。またLEDチップ62は、保護のため、LED実装面610上において、光を透過させる材料であるエポキシ樹脂によって周囲をモールドされている。
このような光源モジュール60(反射板無LEDパッケージ)の発光強度の角度分布(指向性)は、一例として図4に示すように、照射範囲の中心となる中心軸からの角度が所定角度未満の範囲では100%に近い相対光度となり、該所定角度以上の範囲では、角度の増加に従って相対光度が減少するようになっている。具体的には、図4に示す指向性では、中心軸からの角度が約24度未満の範囲(図4に示す2本の破線の内側の角度範囲)では100%に近い(約99%以上の)相対光度となる。一方、中心軸からの角度が約24度以上の範囲(図4に示す2本の破線の外側の角度範囲)では、角度の増加に従って相対光度が減少し、角度が約70度で相対光度が50%になる。つまり、本実施形態で用いる光源モジュール60は、前述した従来の反射板付LEDパッケージ(図9(b))に比べて、より広い範囲に対して100%に近い相対光度の光を照射可能なLEDパッケージとして構成されている。
図2に戻り、反射体70は、例えば白色ポリプロピレン(PP)等のように、光源モジュール60からの光を反射する性質を備える(反射率の高い)材料からなり、基板30と表示板40との間に挟持されている。反射体70は、各表示部21に対応するように配置された光源モジュール60を取り囲むように、反射面71を形成している。つまり、反射体70は、光源モジュール60を取り囲む筒状に形成されている(図2の例では、反射体70aの反射面71aが光源モジュール60aを取り囲むように形成され、反射体70bの反射面71bが光源モジュール60bを取り囲むように形成されている)。
本実施形態では、反射面71(反射面71a、71b)により形成される空間の断面(筒状の断面)は円形であり、光源モジュール60から離れるに従って、断面の直径が増加するように反射体70が形成されている。これにより、反射体70が単純な筒状(反射面71により形成される空間の断面形状が一定)に形成されている場合と比べて、光源モジュール60から照射された光は、反射面71で反射されて、より少ない反射回数で上方に導かれる。なお、反射体70は、図5及び図6に示すように、反射面71により形成される空間の表示板40側の断面が、予め定められた直径φAの円状に形成されている。以下では、反射体70が接することによって直径φAの円状の領域として区切られる表示板40の領域を透過領域41というものとする。また、反射体70は、LEDチップ62(発光点)を含み、かつ、光源モジュール60による照射範囲の中心(角度0度)となる中心軸Pに直交する面を基準面53として、該基準面53上におけるLEDチップ62(発光点)を中心とする直径φBの円領域と、反射面71とが交わるように形成されている。なお、反射面71と基準面53とのなす角度を反射面角度θRという。
[2.具体例の説明]
以下では、直径φAが12.0mmに設定され、基準面53から表示板40までの間隔hが14.5mmに設定されている例について説明する。
以下では、直径φAが12.0mmに設定され、基準面53から表示板40までの間隔hが14.5mmに設定されている例について説明する。
[2A]本実施形態では、透過領域41の輝度ムラが低減されるように構成されている。透過領域41の輝度ムラは、例えば、透過領域41内における輝度の最大値MAXに対する輝度の最小値MINの比(MIN/MAX)として表すことができる。以下では、この値を輝度ムラ指標値という。輝度ムラ指標値は、値が1に近いほど輝度ムラが小さいことを示すため、輝度ムラを低減するためには、透過領域41内における輝度の最小値MIN、すなわち透過領域41の端部における相対光度を大きくすることが望ましい。なぜならば、光源モジュール60の指向性は(図4の例では中心軸付近を除いて)、中心軸からの角度が大きいほど相対光度が小さくなる傾向にあり、透過領域41における中心軸から最も離れた位置(端部)での輝度は、透過領域41内における輝度の最小値MINを示すことになるからである。図4及び図9(b)から明らかであるように、同条件下では、反射板付LEDパッケージに比べて、反射板無LEDパッケージの方が、透過領域41の端部における相対光度を大きくすることができる。従って、本実施形態では、光源モジュール60として、より広指向な反射板無LEDパッケージを採用している。
[2B]本実施形態では、表示板40での光度を大きくするため、より多くの光(広い角度範囲の光)が少ない反射(減衰)で透過領域41を照射するように、反射面71が構成されている。なぜならば、広指向な反射板無LEDパッケージを採用すると、広い範囲で均一な相対光度の光が照射される反面、反射板付LEDパッケージを採用した場合と比べて、表示板40での光度が弱くなる(ユーザには暗く感じられる)からである。より多くの光が少ない反射で透過領域41を照射するためには、反射面71の傾斜ができるだけ緩やかであること、つまり反射面角度θRが小さいことが望ましい。
但し、表示板40の透過領域41の直径φA及び間隔hには設計上の制約があることが通常であり(前述のように、直径φA及び間隔は固定値に定められている)、反射面角度θRを減少させるには、直径φBを小さくする必要がある。直径φBのとり得る最小値は、光源モジュール60の外形及び取付公差によって制約を受ける。つまり、反射面角度θRを減少させるには、パッケージ外形がより小さい光源モジュール60を採用することが有利である。具体的には、本実施形態では、日本工業規格(JIS)表示で1608サイズ(1.6mm×0.8mm)の反射板無LEDパッケージを採用している。
参考のため、本実施形態と、比較のために3528サイズ(3.5mm×2.8mm)の反射板付LEDパッケージを光源モジュール60として採用した場合とについて、反射面角度θRがとり得る最小値について説明する。詳細については後述するが、図7(a)及び図7(b)は、反射板無LEDパッケージ(1608サイズ)を用いた場合、及び反射板付LEDパッケージ(3528サイズ)を用いた場合のそれぞれについて、反射面角度と、このときに1回反射で表示板を照射する光の角度範囲の最大値(0度を挟む片側の範囲)を示す図である。ここで、図中の黒丸印は、取付公差を考慮しないで可能な限り、基準面上で、反射面71を光源モジュール60に近付けた場合の反射面角度と、このときに1回反射で表示板を照射する光の角度範囲の最大値を示す。一方、図中の黒三角印は、取付公差を考慮して可能な限り、基準面上で、反射面71を光源モジュール60に近付けた場合の反射面角度と、このときに1回反射で表示板を照射する光の角度範囲の最大値を示す。なお、取付公差は、片側方向で約1mm、両側方向で約2mmに設定され、前述のように、直径φAは12.0mmに、間隔hは14.5mmに設定されている。
反射板付LEDパッケージを用いた場合、取付公差を考慮すると、反射面角度θRがとり得る値は77.37度以上であった(図7(b)参照)。これに対して、反射板無LEDパッケージを用いた場合、取付公差を考慮すると、反射面角度θRがとり得る値は73.66度以上であった(図7(a)参照)。つまり、図7(a)及び図7(b)より、反射板を備えない分だけパッケージ外形が小さい反射板無LEDパッケージを用いた場合は、光源モジュール60に反射面71をより近付けることができるため、反射面角度θRを、反射板付LEDパッケージを用いた場合の最小値である77.37度未満(77.3度以下)に設定できることが、確認される。
[2C]前述の[2A]及び[2B]の両方を考慮して、本実施形態では、光源モジュール60が発する光のうち、反射面71で反射されずに直接、又は反射面71での1回の反射で透過領域41を照射する光の相対光度が、光源モジュール60の指向性から特定される所定の相対光度である照射許容値α(本実施形態では、照射許容値αは50%)以上となるように、反射面71が形成されている。このように、直射又は1回反射により透過領域41を照射する光の相対光度に基づいて反射面71を形成しているのは、反射面71での反射による減衰が原因で、2回以上の反射で透過領域41を照射する光については透過領域41の照射についての寄与が少ないためである。
なお以下では、直接又は1回の反射で透過領域41を照射する光の相対光度が照射許容値α(50%)以上となるような、光源モジュール60の指向性を表す図(図4)における角度範囲(0度を中心とする角度範囲)を許容角度範囲θαという。許容角度範囲θαは、照射許容値αが決まれば、光源モジュール60の指向性から一義的に決まる値である。また、透過領域41に直接照射される光の角度範囲(0度を中心とする角度範囲)を直接照射許容範囲θdという。直接照射許容範囲θdは、前述のように直径φA及び間隔hが固定値であれば、一義的に決まる値である。さらに、直接、又は1回の反射で透過領域41に照射される光の角度範囲(0度を中心とし直接照射許容範囲θdを包含する角度範囲)を1回反射許容範囲θaという。1回反射許容範囲θaは、反射面角度θRに応じて調整可能な値である。なお、図5及び図6では、直接照射許容範囲θd及び1回反射許容範囲θaの範囲として、0度を挟む片側の範囲を示している。
具体的には、光源モジュール60として反射板無LEDパッケージを用いた本実施形態では、図7(a)に示すように、仮に反射面角度θRが70度に設定されると、1回反射で表示板を照射する光の角度範囲の最大値(1回反射許容範囲θaの最大角度)が約66度となる。このとき、図4より、反射板無LEDパッケージの相対光度の最小値は50%である(許容角度範囲θαの最大角度は、約66度である)。また、仮に反射面角度θRが73.66度に設定されると、1回反射で表示板を照射する光の角度範囲の最大値が約62.5度となる。このとき、図4より、反射板無LEDパッケージの相対光度の最小値は60%である。つまり、1回反射許容範囲θaが許容角度範囲θα以下(θa≦θα)となるように反射面角度θRが設定されている場合、光源モジュール60(反射板無LEDパッケージ)が発する光のうち、直接又は1回の反射で透過領域41を照射する光の相対光度が50%以上となる。具体的には、本実施形態では、反射面角度θRは75.5度に設定されている。
なお比較のため、光源モジュール60として反射板付LEDパッケージを用いた場合、図7(b)に示すように、取付公差を考慮して反射面角度θRが77.37度に設定されると、1回反射で表示板を照射する光の角度範囲の最大値が約60度となる。このとき、図9(b)より、反射板付LEDパッケージの相対光度の最小値は50%未満である。つまり、同じ反射面角度θRにおいて、反射板無LEDパッケージの相対光度の最小値は、反射板付LEDパッケージの相対光度の最小値に比べて、大きくなることが確認される。これより、反射板無LEDパッケージを用いた場合は、反射板付LEDパッケージを用いた場合に比べて、前述の輝度ムラが小さくなる。
[2D]なお、前述のように、反射体70は、基準面53上におけるLEDチップ62(発光点)を中心とする直径φBの円領域と、反射面71とが交わるように形成されており、具体的には、本実施形態では、直径φBが5.0mmに設定されている。この値は、直径φAが12.0mm、間隔hが14.5mmに設定されているときに、反射面角度θRを75.5度に設定するための直径φBの大きさである。直径φBのとり得る最小値は、光源モジュール60の外形及び取付公差を考慮して設定される。
[3.効果]
以上説明したように、本実施形態では以下の効果が得られる。
本実施形態では、光源モジュール60として反射板無LEDパッケージを採用することにより、有利な点として、指向性が広くなること及び小型化できることで、反射体70を光源モジュール60により近づけられることが挙げられる。これにより、より多くの光が透過領域41に照射されるようにしつつ、表示板40(透過領域41)の輝度の均一性を向上することができる。
以上説明したように、本実施形態では以下の効果が得られる。
本実施形態では、光源モジュール60として反射板無LEDパッケージを採用することにより、有利な点として、指向性が広くなること及び小型化できることで、反射体70を光源モジュール60により近づけられることが挙げられる。これにより、より多くの光が透過領域41に照射されるようにしつつ、表示板40(透過領域41)の輝度の均一性を向上することができる。
また、本実施形態では、反射体70に一度当たった光が、表示板40(透過領域41)に入射する場合において、より広指向な反射板無LEDパッケージを採用することで、反射した光も均一性が高くなっている。また、小型な反射板無LEDパッケージを使用することで、反射体71を光源モジュール60に近づけることができ、これにより、反射面角度θRを小さく設定できるため、表示板40(透過領域41)での輝度を向上することができる。
なお、参考として示した、反射面角度θRと、反射体70に反射して表示板40に入射する光の最大角(1回反射許容範囲θaの最大角度)との関係を示した図(図7(a)及び図7(b))から明らかであるように、従来の反射板付LEDパッケージ(3528サイズ)では、パッケージサイズが大きいため、反射板無LEDパッケージ(1608サイズ)を用いた本実施例と比べて、反射面71を光源モジュール60に近づけることができず、反射面角度θRが大きい角度になることが確認された。つまり、反射板LEDパッケージを使用することで、反射面71を光源モジュール60に近づけられることが確認された。
また参考として、図8に、光源モジュール60として反射板無LEDパッケージを用いた場合と、比較のために光源モジュール60として反射板付LEDパッケージを用いた場合とについて、反射面角度θRを変化させたとき(直径φBを変化させたとき)にムラ改善率がどのように変化するかをシミュレーションした結果を示す。ここで、ムラ改善率とは、算出したムラ指標値について、反射板付LEDパッケージを用いて直径φBを5.5mmに設定した場合のムラ指標値に対する比を、パーセント(%)で表示した値をいう。
図8からは、直径φBが5.0mm以下の場合、光源モジュール60(反射板無LEDパッケージ)に反射体70をより近づけられる構成である本実施形態の方が、ムラを改善できていることが確認される。
前述のように取付公差を加味した場合、反射板付LEDパッケージ(3528サイズ)を用いた従来構成では、反射面角度θRの最小値が77.37度のとき(直径φBが約5.5mmのとき)、50%未満の相対光度の光(1回反射許容範囲θaが60度以下となる光)も利用されていた。
これに対し、本実施形態では、取付公差を加味した場合の反射面角度θRが73.66度(対応する1回反射許容範囲θaの最大角度は62.5度)となり(図7(a)参照)、従来例に比べて、1回反射許容範囲θaの光が増加する。また、光源モジュール60が発する光のうち、直接又は1回の反射で透過領域41を照射する光は、相対光度が60%未満の場合は表示板40に入射されない。つまり、図8に示すように直径φBが5.0mm以下の場合に本実施形態の方がムラを改善できているのは、従来例よりも相対光度の大きい光によって表示板40(透過領域41全域)が照射されるように構成されているためである。また、図8から明らかであるように、ムラ改善の傾向は、反射面角度θRの値が75.5度以下の場合に顕著に表れる。
なお、本実施形態では、光源モジュール60が「発光ダイオードパッケージ」の一例に相当し、LEDチップ62が「光源」、「発光ダイオードチップ」の一例に相当する。
[4.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて様々な態様で実施することが可能である。
[4.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて様々な態様で実施することが可能である。
[4A]上記実施形態では、反射体70は、反射面71により形成される空間の断面が円状で、該断面の面積が高さ方向の下側から上側に向かって一定の割合で増加するように形成されていたが、反射体70の形状はこれに限るものではない。例えば、反射体70により形成される空間の断面は、楕円形、多角形、その他の曲線又は直線からなる形状であってもよい。なお、高さ方向において、該空間の断面の形状が異なるように形成されていてもよい。また、反射体70により形成される空間の断面の面積が、高さ方向の下側から上側に向かって、一定の割合に限らず、単に増加するように形成されていてもよい。
[4B]上記実施形態では、光源モジュール60が発する光のうち、直接、又は1回反射して透過領域41を照射する光の相対光度に基づいて反射面71が形成されていたが、これに限らず、例えば透過領域41を直接照射する光に基づいて反射面71が形成されてもよい。この場合、例えば、透過領域41を直接照射する光が、光源モジュール60の指向性から特定される所定の相対光度(例えば99%)以上となるように、反射面71が形成されてもよい。
[4C]上記実施形態では、直径φAを12.0mmに設定し、間隔hを14.5mmに設定していたが、直径φA及び間隔hは、これらの値に限るものではない。また、上記実施形態では、反射板無LEDパッケージとして1608サイズのパッケージが用いられていたが、パッケージのサイズはこれに限るものではない。
[4D]上記実施形態では、反射面角度θRを75.5度に設定していたが、反射面角度θRの値は、これに限るものではない。反射面角度θRは、上記実施形態で説明した77.3度以下に設定されていてもよいし、これに限らず、ムラ改善の傾向が顕著となるように、75.5度以下に設定されていてもよい。
[4E]上記実施形態では、反射板無LEDパッケージが光源モジュール60として用いられていたが、適用される光源はこれに限るわけではない。LEDパッケージ以外の光源が用いられても良い。
[4F]上記実施形態では、車両のコンビネーションメータに本発明を適用したが、本発明の適用範囲はこれに限るものではない。表示部を備える同様の構成であれば、例えば各種制御を行う制御装置や家電装置等のように、車両以外に適用される表示装置であってもよい。また表示部は、表示パタンを表示するだけではなく、表示パタンを表示すると共に、スイッチとしても機能するように構成されていてもよい。
[4G]上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
1・・・コンビネーションメータ 30・・・基板 40・・・表示板 41・・・透過領域 53・・・基準面 60・・・光源モジュール 62・・・LEDチップ 70・・・反射体 71・・・反射面 610・・・LED実装面
Claims (7)
- 基板(30)と、
該基板の一面側に配置され、光源(62)を有する光源モジュール(60)と、
前記基板に対して前記一面側に配置された表示板(40)と、
前記基板と前記表示板との間において前記光源モジュールを取り囲むように反射面(71)を形成する反射体(70)と、
を備え、
前記光源モジュールが発する光のうち、前記反射面で反射されずに直接、又は、前記反射面での1回の反射で、前記表示板を照射する光の、前記光源モジュールの指向性から特定される相対光度が、50%以上となるように前記反射面が形成されていること、
を特徴とする表示装置。 - 請求項1に記載の表示装置であって、
前記光源を含み、かつ、前記光源モジュールによる照射範囲の中心となる中心軸に直交する基準面と、前記反射面とのなす角度である反射面角度が、77.3度以下に設定されていること、を特徴とする表示装置。 - 基板(30)と、
該基板の一面側に配置され、光源(62)を有する光源モジュール(60)と、
前記基板に対して前記一面側に配置された表示板(40)と、
前記基板と前記表示板との間において前記光源モジュールを取り囲むように反射面(71)を形成する反射体(70)と、
を備え、
前記光源を含み、かつ、前記光源モジュールによる照射範囲の中心となる中心軸に直交する基準面と、前記反射面とのなす角度である反射面角度が、77.3度以下に設定されていること、
を特徴とする表示装置。 - 請求項2又は請求項3に記載の表示装置であって、
前記反射面角度は75.5度以下に設定されていること、を特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の表示装置であって、
前記光源を含み、かつ、前記光源モジュールによる照射範囲の中心となる中心軸に直交する基準面上で、前記光源から直径5.0mm以内の円領域に、前記反射面が交わること、を特徴とする表示装置。 - 基板(30)と、
該基板の一面側に配置され、光源(62)を有する光源モジュール(60)と、
前記基板に対して前記一面側に配置された表示板(40)と、
前記基板と前記表示板との間において前記光源モジュールを取り囲むように反射面(71)を形成する反射体(70)と、
を備え、
前記光源を含み、かつ、前記光源モジュールによる照射範囲の中心となる中心軸に直交する基準面上で、前記光源から直径5.0mm以内の円領域に、前記反射面が交わること、
を特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の表示装置であって、
前記光源モジュールは、前記光源として発光ダイオードチップを包含する発光ダイオードパッケージであること、を特徴とする表示装置。
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