JP2015081673A - 電動アクチュエータ及びアクチュエータユニット - Google Patents

電動アクチュエータ及びアクチュエータユニット Download PDF

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Abstract

【課題】固着状態、モータ停止等が発生した場合であっても、アクチュエータを駆動させる。
【解決手段】電動アクチュエータ2は、筒状に形成されるハウジング3と、該ハウジング3内に収容されて電動モータ4により一方が回転することにより他方が直線状に変位して出力部が進退する第1スクリュー及び第2スクリューを有するスクリュー機構と、第1スクリュー及び第2スクリューのうちの一方の入力側スクリューに対して軸心方向に変位不能且つ回転自在に設けられたピストン部20と、を有する。ハウジング3には、ピストン部20よりも退避方向側の第1空間S1に連通する第1ポート5と、ピストン部20よりも進出方向側の第2空間S2に連通する第2ポート6と、が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、スクリュー機構を有し、直線方向の駆動力を出力する電動アクチュエータ、及び電動アクチュエータを備えたアクチュエータユニットに関する。
従来より、航空機などの種々の分野において、電動モータ及びスクリュー機構を有する電動アクチュエータが用いられている。このような電動アクチュエータは、スクリュー機構により、電動モータが出力する回転方向の駆動力を直線方向の駆動力に変換して出力する。そして、この電動アクチュエータは、ハウジングに対して出力部が直線方向に沿って伸縮するように変位することで、各種機器を駆動する。
上記の電動アクチュエータは、スクリュー機構において、こじり或いは焼き付き等の原因によって、固着状態(ジャム状態)が発生することがある。電動アクチュエータにおいて固着状態が発生すると、出力部をハウジングに対して進退させることが困難となる。
特許文献1においては、第1の電動アクチュエータと第2の電動アクチュエータとが設けられた電動アクチュエータが開示されている。第1の電動アクチュエータ及び第2の電動アクチュエータは、同軸線上で逆方向に延びるように設置されている。そして、第1の電動アクチュエータ及び第2の電動アクチュエータのそれぞれは、電動モータとボールスクリュー機構とを備えている。これにより、この電動アクチュエータは、第1及び第2の電動アクチュエータのうちの一方におけるスクリュー機構において固着状態が発生した場合であっても、第1及び第2の電動アクチュエータのうちの他方は作動可能な状態である。このため、この電動アクチュエータにおいては、上記の固着状態が発生した場合であっても、出力部をハウジングに対して収縮させた位置に退避させることが可能となる。
米国特許第5214972号公報
しかしながら、特許文献1に開示された電動アクチュエータにおいて、固着状態が発生したり、電力供給の不具合又は故障等に起因して電動モータが停止したりすると、電動アクチュエータを駆動できなくなってしまう。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、固着状態、モータ停止等が発生した場合であっても、アクチュエータを駆動させることである。
(1)上記課題を解決するため、本発明のある局面に係る電動アクチュエータは、筒状に形成されるハウジングと、前記ハウジングに少なくとも一部が収納される第1スクリュー、及び、該第1スクリューが内側に設置される筒状の部分を有し、前記第1スクリューに対して該第1スクリューの軸心を中心として相対回転可能に取り付けられるとともに、相対回転することで前記第1スクリューに対して軸心方向に相対変位可能な第2スクリュー、を有するスクリュー機構と、前記第1スクリュー及び前記第2スクリューのうちの一方のスクリューである入力側スクリューを回転させる電動モータと、前記電動モータの回転力を前記入力側スクリューに伝達し、且つ前記電動モータに対する前記入力側スクリューの軸心方向へのスライドを許容するスライド支持機構と、前記第1スクリュー及び前記第2スクリューのうちの他方のスクリューである出力側スクリューに連結され又は設けられて前記ハウジングの一端側から外部へ突出し、前記ハウジングの筒軸方向に沿って該ハウジングから進出する進出方向と、該ハウジング内に退避する退避方向とに進退可能な出力部と、前記ハウジング内における前記出力側スクリューよりも前記退避方向側に配置され、前記入力側スクリューに対して該入力側スクリューの軸心方向に変位不能且つ回転自在に設けられたピストン部と、前記ハウジング内における前記ピストン部よりも前記退避方向側の空間である第1圧力室、前記出力側スクリューよりも前記進出方向側の空間である第2圧力室、及び、前記出力側スクリューと前記ピストン部との間の空間である第3圧力室と、を備え、前記ピストン部は、前記第1圧力室内の圧力及び前記第3圧力室内の圧力が調整されることにより、前記ハウジングの筒軸方向における所定位置となるように制御され、前記ハウジングに設けられ、前記第1圧力室を外部と連通する第1ポート、及び前記第2圧力室を外部と連通する第2ポート、を更に備えている。
この構成では、電動モータが駆動すると、当該回転力によって入力側スクリューも回転する。そうすると、当該回転力が出力側スクリューに伝達されるため、当該出力側スクリューに連結され又は設けられた出力部が、直線方向に沿って進退する。
なお、このとき、ピストン部は、第1圧力室内の圧力及び第3圧力室内の圧力が調整されることにより、ハウジングを基準とした所定位置となるように制御される。こうすると、ハウジングに対する入力側スクリューの軸心方向の位置が一義的に決まるため、例えば一例として電動モータの回転角度を検出することにより、出力部の進退方向における位置が一義的に決まる。これにより、例えば、電動モータの回転角度を制御することで、出力部の進退方向における位置を制御できる。
上述のように、ピストン部がハウジング内における所定位置となるように制御された状態において、入力側スクリューが電動モータによって回転駆動させられると、出力側スクリューが入力側スクリューに対して相対回転することにより、軸心方向に相対変位する。これにより、出力部を、ハウジングを基準とした所望の位置に動かすことができるため、出力部に連結された各種機器を所望の位置又は状態に駆動することができる。
そして、この構成では、スクリュー機構において固着状態(ジャム状態)が発生し、入力側スクリューと出力側スクリューとが相対的に回転不能となった場合であっても、互いに一体化された状態の入力側スクリュー及び出力側スクリューを、流体の圧力によってハウジングに対して進退できる。具体的には、スクリュー機構に固着状態が発生した場合、第1ポートを介して第1圧力室に流体を供給でき、又は、第2ポートを介して第2圧力室に流体を供給できる。
第1圧力室に流体が供給されると、ピストン部が出力部側へ押圧されて変位する。そうすると、該ピストン部及び入力側スクリューとともに、出力側スクリューも同じ方向へ変位する。これにより、出力部がハウジングから突出するように進出する。一方、第2圧力室に流体が供給されると、出力側スクリューがピストン部側へ押圧される。これにより、出力部がハウジング側へ退避する。なお、このとき、ピストン部は、出力側スクリューとともにピストン部側へ変位する入力側スクリューによって、出力側スクリューの退避方向側へ移動させられる。
よって、この構成では、スクリュー機構において固着状態が発生した場合であっても出力部をハウジングに対して進退可能な電動アクチュエータを提供できる。しかも、この進退動作は、上述のように流体の圧力を動力源として行われる。よって、例えば何らかの原因により電動モータが駆動しなくなった場合等であっても、上記進退動作が行われる。なお、上記流体圧力による出力部の作動時において、出力部の進退方向における位置を制御するためには、例えば一例として、以下のような方法が挙げられる。具体的には、ハウジング(又はハウジングに対して固定された電動モータの出力軸)に対するピストン部の進退方向における位置(前後位置)を検出するリニアセンサを設け、当該リニアセンサによって検出されたピストン部の前後位置に基づき、第1圧力室及び第2圧力室に対する流体の給排を制御すればよい。
従って、この構成によれば、電力及び流体圧力の双方を駆動源として、アクチュエータを駆動させることができる。すなわち、この構成によれば、固着状態、モータ停止等が発生した場合であっても、アクチュエータを駆動させることができる。
(2)好ましくは、前記ピストン部は、外周側が前記ハウジングの内周面に対して該ハウジングの筒軸方向に摺動自在であるとともに、内周側が軸受を介して前記入力側スクリューを回転自在に保持している。
この構成によると、ピストン部を介して、第1スクリューをハウジングに対して回転自在に支持可能な構造を適切に構成することができる。
(3)好ましくは、前記出力側スクリューには、前記第2圧力室と前記第3圧力室とを連通する連通路が形成されている。
この構成によると、ピストン部が前記ハウジングの筒軸方向における所定位置となるような制御を行うために、第3圧力室内に給排される流体を、第2圧力室を介して給排することができる。これにより、第3圧力室を直接的に外部と連通するためのポートをハウジングに形成する必要がなくなるため、ハウジングの構成を簡素化できる。
(4)好ましくは、前記第1スクリューは、前記電動モータによって回転させられる前記入力側スクリューとして設けられ、前記第2スクリューは、前記出力部が連結され又は設けられる前記出力側スクリューとして設けられている。
この構成によると、入力側スクリューとして設けられた第1スクリューと、出力側スクリューとして設けられた第2スクリューとを有するスクリュー機構において、固着状態時に該スクリュー機構をハウジングに対して進退可能な構成を提供できる。
(5)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係るアクチュエータユニットは、上述したいずれかの電動アクチュエータと、前記電動アクチュエータの第1ポートに接続される第1流路、前記電動アクチュエータの第2ポートに接続される第2流路、及び、前記第1流路を介して前記電動アクチュエータの第1圧力室に流体を供給する第1状態と前記第2流路を介して前記電動アクチュエータの第2圧力室に流体を供給する第2状態とに切替可能な切替機構、を有する流体回路と、を備えている。
この構成では、切替機構を第1状態と第2状態とに切り替えることにより、流体を、電動アクチュエータの第1圧力室及び第2圧力室の一方に選択的に供給できる。流体が第1圧力室に供給されると、出力部がハウジングから突出するように進出し、流体が第2圧力室に供給されると、出力部がハウジング側へ退避する。よって、この構成では、スクリュー機構において固着状態が発生した場合であっても、出力部をハウジングに対して進退できるアクチュエータユニットを提供できる。
(6)更に好ましくは、前記流体回路は、ポンプ、及び該ポンプの吐出側に連通する流体供給流路を更に有し、前記切替機構は、前記第1流路と前記流体供給流路とを連通する第1位置と、前記第2流路と前記流体供給流路とを連通する第2位置と、に切替可能な第1切替弁と、前記第1切替弁が前記第1位置又は前記第2位置となるように該第1切替弁の位置を制御することにより、前記第1状態と前記第2状態とを切り替える制御部とを更に有している。
この構成では、制御部によって第1切替弁の位置を、第1位置と第2位置との間で切り替えることにより、第1流路を介して第1圧力室に流体を供給する第1状態と、第2流路を介して第2圧力室に流体を供給する第2状態とを切り替えることができる。すなわち、この構成では、第1状態と第2状態とに切替可能なアクチュエータユニットの構造を、適切に構成することができる。
(7)更に好ましくは、前記第1流路は、前記第1ポート側の第1ポート側流路と、前記第1切替弁側の切替弁側第1流路とを有し、前記第2流路は、前記第2ポート側の第2ポート側流路と、前記第1切替弁側の切替弁側第2流路とを有し、前記切替機構は、前記第1流路及び前記第2流路に跨るように設けられ、前記第1ポート側流路と前記切替弁側第1流路とを連通し且つ前記第2ポート側流路と前記切替弁側第2流路とを連通する給排位置と、前記第1ポート側流路と前記第2ポート側流路とを連通するバイパス位置と、に切替可能な第2切替弁、を更に有し、前記制御部は、前記第2切替弁が前記給排位置又は前記バイパス位置となるように該第2切替弁の位置を制御するようにも構成されている。
この構成では、第2切替弁を、給排位置とバイパス位置とに切り替えることができる。第2切替弁を給排位置とすることで、ポンプから流体を第1圧力室又は第2圧力室へ供給可能な状態とすることができる。
そして、この構成では、第2切替弁をバイパス位置とすることで、第1ポート側流路と第2ポート側流路とを連通させることができる。そうすると、スクリュー機構が固着状態となり且つ流体回路が動作しなくなった場合であっても、第1圧力室及び第2圧力室のうちの一方の流体を、第1圧力室及び第2圧力室のうちの他方へ流入させることが可能となる。従って、出力部が、ハウジングに対するある位置で固定されてしまうことを防止でき、出力部をハウジングに対して進退可能な状態とすることができる。
(8)好ましくは、前記第1切替弁は、筒状に形成され、前記出力部の進退方向に沿う方向に延びるように設けられるスリーブ部と、前記スリーブ部に収容され、該スリーブ部の筒軸方向における前記進出方向側に変位することにより前記第1切替弁を前記第2位置に切り替える一方、前記スリーブ部の筒軸方向における前記退避方向側に変位することにより前記第1切替弁を前記第1位置に切り替えるスプール部と、を有し、前記アクチュエータユニットは、前記ピストン部と前記スプール部とを連結する連結機構、を更に備えている。
この構成では、電動モータによって出力部が変位されている状態において、流体回路が故障した場合であっても、ピストン部をハウジング内における所定位置に維持することができる。
具体的には、電動モータによって出力部の位置制御が行われている場合に、何らかの要因によりピストン部が進出方向に変位すると、当該変位に伴って、スプール部も進出方向に変位する。そうすると、第1切替弁が第2位置に切り替わるため、ポンプからの流体が、流体供給流路及び第2流路を介して第2圧力室に供給される。これにより、出力側スクリューが退避方向側へ押圧されて変位するため、ピストン部が退避方向側へ変位する。その結果、ピストン部は、ハウジング内における所定位置に戻される。
一方、電動モータによって出力部の位置制御が行われている場合に、何らかの要因によりピストン部が退避方向に変位すると、当該変位に伴って、スプール部も退避方向に変位する。そうすると、第1切替弁が第1位置に切り替わるため、ポンプからの流体が、流体供給流路及び第1流路を介して第1圧力室に供給される。これにより、出力側スクリューが進出方向側へ押圧されて変位するため、ピストン部が進出方向側へ変位する。その結果、ピストン部は、ハウジング内における所定位置に戻される。
以上のように、この構成では、電動モータによって出力部が変位されている状態において、流体回路が故障した場合であってもピストン部をハウジング内における所定位置に維持することができるため、出力部の位置制御を継続して行うことができる。
(9)更に好ましくは、前記連結機構は、一端側が前記ピストン部に連結され、前記ピストン部が進退する方向に沿って延びるように設けられた第1リンク部材と、一端側が前記第1リンク部材の他端側に揺動自在に連結され、該第1リンク部材と交差する方向に沿って延びるように設けられた第2リンク部材と、一端側が前記スプール部に固定され、前記第1リンク部材が延びる方向に沿って延びるように設けられ、他端側が、前記第2リンク部材における該第2リンク部材が延びる方向の中途部分に揺動自在に連結された第3リンク部と、を有し、前記リンク機構を、前記第2リンク部材の他端部を固定するロック状態と、該他端部の固定を解除するロック解除状態と、に切替可能なリンク端部ロック機構を更に備えている。
この構成では、リンク機構が、第2リンク部材の他端部が固定されるロック状態のときには、ピストン部の進退方向における変位を、リンク機構を介して機械的に第1切替部のスプール部に伝達できる。従って、上述のように、電動モータによって出力部が変位されている状態において流体回路が故障した場合であっても、ピストン部をハウジング内における所定位置に維持できる。
そして、この構成では、リンク機構を、第2リンク部材の他端部の固定を解除してロック解除状態とすることで、スプール部及びピストン部のうちの一方の変位が、他方に対して、リンク機構を介して機械的に伝達されてしまうのを防止できる。
具体的には、例えばこの構成において、流体の圧力によって出力部を進退させる場合、リンク端部ロック機構によってリンク機構がロック解除状態に切り替えられることにより、第2リンク部材の他端部の固定が解除される。
上述のようなロック解除状態において、ピストン部が進退方向に変位しても、第2リンク部材は、該第2リンク部材における第3リンク部材と揺動自在に連結された部分を支点として揺動する。すなわち、ロック解除状態では、ピストン部の進退方向における変位は、第1切替部のスプール部に、リンク機構を介して機械的にフィードバックされない。
一方、上述のようなロック解除状態において、スプール部が進退方向に変位しても、第2リンク部材は、該第2リンク部材における第1リンク部材と揺動自在に連結された部分を支点として揺動する。すなわち、ロック解除状態では、第1切替部のスプール部の進退方向における変位は、シリンダ部に、リンク機構を介して機械的にフィードバックされない。
従って、この構成では、ピストン部の変位がスプール部にフィードバックされる状態と、ピストン部及びスプール部のうちの一方の変位が他方にフィードバックされない状態とを、適切に切り替え可能な構成を提供することができる。
(10)更に好ましくは、前記リンク端部ロック機構は、筒状のシリンダと、それぞれが前記シリンダの筒軸方向に沿って摺動可能な一対のピストンと、を有し、前記一対のピストンで前記第2リンク部材の他端部を挟んで保持することにより前記リンク機構が前記ロック状態となる一方、前記一対のピストンが互いに離間することにより前記リンク機構が前記ロック解除状態となるように構成されている。
この構成では、一対のピストンによって第2リンク部材の他端部を挟んで保持することにより、リンク機構をロック状態にできる。一方、一対のピストンが互いに離間することにより、該一対のピストンによって第2リンク部材の他端部が挟まれずに保持されないため、リンク機構をロック解除状態にできる。よって、この構成では、リンク機構のロック状態とロック解除状態とを切替可能な、具体的な構成を提供することができる。
本発明によると、固着状態、モータ停止等が発生した場合であっても、アクチュエータを駆動させることができる。
本発明の実施形態に係るアクチュエータユニットの電動アクチュエータが航空機の翼及び動翼に対して取り付けられた状態を示す模式図である。 動翼が、電動アクチュエータによって、図1に示す状態から駆動された状態を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るアクチュエータユニットの構成を模式的に示す図であって、電動モード又は油圧モード時におけるアクチュエータユニットの状態の一例を示す図である。 図3に示すアクチュエータユニットの電動アクチュエータの構成を模式的に示す断面図である。 電動モード時又は油圧モード時におけるアクチュエータユニットの状態の一例を示す図であって、出力部をハウジングから進出させる方向へ動作させる場合の油圧回路の状態を説明するための図である。 電動モード時又は油圧モード時におけるアクチュエータユニットの状態の一例を示す図であって、出力部をハウジング内に退避させる方向へ動作させる場合の油圧回路の状態を説明するための図である。 バイパスモード時におけるアクチュエータユニットの状態の一例を示す図である。 変形例に係るアクチュエータユニットの構成を模式的に示す図であって、リンク機構がロック解除状態のときの図である。 駆動制御弁の構成を模式的に示す縦断面図であって、(A)は中立位置に位置した状態における駆動制御弁、(B)は第2位置に位置した状態における駆動制御弁、(C)は第1位置に位置した状態における駆動制御弁を示す図である。 図8に対応させて示す図であって、リンク機構がロック状態のときの図である。 図8に対応させて示す図であって、図8においてピストン部が前方へ変位したときのアクチュエータユニットの状態を示す図である。 図8に対応させて示す図であって、図8においてピストン部が後方へ変位したときのアクチュエータユニットの状態を示す図である。 図10に対応させて示す図であって、図10においてピストン部が前方へ変位したときのアクチュエータユニットの状態を示す図である。 図10に対応させて示す図であって、図10においてピストン部が後方へ変位したときのアクチュエータユニットの状態を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、航空機の動翼を駆動するための動翼駆動機構においてアクチュエータユニットが設けられた形態を例にとって説明する。しかし、本発明は、以下の実施形態で例示した形態に限らず、広く適用することができる。具体的には、本発明は、スクリュー機構を有し、直線方向の駆動力を出力するアクチュエータユニットに関して、広く適用することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るアクチュエータユニット1が、航空機の翼101及び動翼102に対して取り付けられた状態を例示する模式図である。アクチュエータユニット1は、電動アクチュエータ2と、油圧回路30(流体回路)とを備えている。なお、図1及び図2では、油圧回路30の図示を省略している。また、図1においては、航空機の主要部の図示は省略されている。図1では、翼101の一部、動翼102、及び動翼103が、模式的に図示されている。本実施形態では、翼101は、航空機の主翼として構成されている。動翼102は、スポイラーとして構成されている。本実施形態では、動翼102が、電動アクチュエータ2によって駆動される機器として構成されている。動翼103は、フラップとして構成されている。尚、図1では、翼101の後端側の部分を航空機の左右方向から見た状態が模式的に図示されている。また、図1では、翼101及び動翼102,103の輪郭のみが模式的に図示されている。
[動翼駆動機構]
アクチュエータユニット1の説明にあたり、まず、アクチュエータユニット1が適用される例である航空機用の動翼駆動機構100について説明する。図1に示す動翼駆動機構100は、航空機の翼101に設置される。動翼駆動機構100は、航空機の動翼102を駆動するために用いられる。そして、動翼駆動機構100は、アクチュエータユニット1、回転軸(図示省略)、及び揺動軸105、を含んで構成されている。
回転軸は、翼101に設置される。そして、回転軸には、電動アクチュエータ2のハウジング3の端部が回転自在に連結される。これにより、電動アクチュエータ2は、翼101に対して、回転軸を中心として、揺動自在に支持されている。
揺動軸105は、動翼102に設置される。そして、動翼102には、電動アクチュエータ2の出力部16の端部が回転自在に連結される。尚、動翼102は、支点軸106に対して、回転自在に支持されている。支点軸106は、翼101に設置されている。これにより、動翼102は、翼101に対して、支点軸106を中心として、揺動自在に支持されている。
アクチュエータユニット1においては、出力部16が、ハウジング3に対して突出(進出)して相対変位可能に設けられている。即ち、出力部16は、ハウジング3から進出することでハウジング3から伸張する動作が可能に構成されている。更に、出力部16は、ハウジング3に対して収縮(退避)する動作も可能に構成されている。
図2は、動翼102が、動翼駆動機構100のアクチュエータユニット1によって、図1に示す状態から駆動された状態を示す模式図である。図1は、出力部16がハウジング3に対して最も収縮した位置に退避した状態を示している。一方、図2は、出力部16がハウジング3から突出して伸張した状態を示している。図1及び図2に示すように、アクチュエータユニット1が作動することで、動翼102が駆動される。動翼102は、翼101に対して、支点軸106を中心として、揺動するように駆動される。
尚、図1に示す動翼駆動機構100において、リアクションリンクが更に設けられていてもよい。リアクションリンクは、アクチュエータユニット1からの出力が動翼102に出力された際に、この出力による動翼102からの反力を支持する部材として設けられる。リアクションリンクは、一方の端部が回転軸に連結され、他方の端部が支点軸106に連結される。リアクションリンクが設けられることにより、可動側の動翼102が受ける負荷が固定側の翼101に対して直接に影響することが、抑制される。
[アクチュエータユニットの全体構成]
図3は、アクチュエータユニット1を模式的に示す図である。アクチュエータユニット1は、図3に示すように、電動アクチュエータ2と、油圧回路30と、を備えている。アクチュエータユニット1は、電動アクチュエータ2の電動モータ4の回転力、及び、油圧回路30を流れる流体としての圧油の圧力、の双方によって駆動可能なように構成されている。すなわち、アクチュエータユニット1は、電力及び油圧の双方によって駆動可能である。
[電動アクチュエータの構成]
図4は、電動アクチュエータ2の構成を模式的に示す断面図である。図4に示すように、電動アクチュエータ2は、ハウジング3、スクリュー機構10、電動モータ4、ピストン部20、等を備えて構成されている。なお、以下では、説明の便宜上、各図において、前と記載された矢印が指示する方向を前側又は前方、後と記載された矢印が指示する方向を後側又は後方、と称する。
ハウジング3は、前後方向に延びる円筒状の部材として設けられている。ハウジング3の一端側(図4の前側)には開口部3aが形成されている一方、ハウジング3の他端側(図4の後側)には底部3bが形成されている。ハウジング3内には、スクリュー機構10、電動モータ4の出力軸4a、ピストン部20、等が収容されている。
ハウジング3には、第1ポート5及び第2ポート6が形成されている。これらのポート5,6は、詳しくは後述する油圧回路30を流れる圧油が、ハウジング3に対して流出入するのを許容するためのものである。第1ポート5は、ハウジング3の筒状の壁部における他端側(図4の後側)に形成された貫通孔で構成されている。第2ポート6は、ハウジング3の筒状の壁部における一端側(図4の前側)に形成された貫通孔で構成されている。
スクリュー機構10は、電動モータ4が出力する回転方向の駆動力を直線方向の駆動力に変換して出力する機構として設けられている。図4に示すように、スクリュー機構10は、第1スクリュー11、第2スクリュー12、複数のボール13、等を備えて構成されている。
第1スクリュー11は、ハウジング3の軸心方向に沿って延びる軸状の部材として設けられ、ハウジング3内に収容されている。本実施形態では、第1スクリュー11は、電動モータ4側に設けられた入力側スクリューとして設けられている。第1スクリュー11の外周面における前側の部分には、螺旋状のネジ溝11aが形成されている。また、第1スクリュー11には、該第1スクリュー11の軸心部分を軸心方向に貫通する貫通孔11bが形成されている。第1スクリュー11は、一対の軸受22,23によって、詳しくは後述するピストン部20を介してハウジング3に対して回転可能に支持されている。また、第1スクリュー11には、貫通孔11bにおける前側の部分と後側の部分との間に区画壁11cが形成されている。この区画壁11cは、詳しくは後述する第1空間S1と第3空間S3とが連通するのを防止するためのものである。
第2スクリュー12は、その一部、具体的には該第2スクリュー12における後側の部分が、ハウジング3の前側の部分に収容されている。本実施形態では、第2スクリュー12は、出力部16側に設けられた出力側スクリューとして設けられている。第2スクリュー12は、第1スクリュー11が内側に設置される略円筒状の部分である第1筒部14及び第2筒部15と、突出部16とを有し、これらが一体に形成されている。
第1筒部14は、第2スクリュー12の軸心方向における中途部分として設けられ、ハウジング3と同心状となるように配置されている。第1筒部14の外周面とハウジング3の内周面との間には円環状の空間が形成されている。この円環状の空間は、第2圧力室S2として設けられている。
第2筒部15は、第2スクリュー12の軸心方向における後端側の部分として設けられ、ハウジング3と同心状となるように配置されている。すなわち、第1筒部14及び第2筒部15は、互いに同心状となっている。第2筒部15の内径は、第1筒部14の内径と概ね同じである一方、第2筒部15の外径は、ハウジング3の内径よりも僅かに小さい。これにより、第2筒部15は、ハウジング3内を軸心方向にスライド自在な状態となっている。
第2筒部15の内周面には、螺旋状のネジ溝15aが形成されている。また、第2筒部15における径方向外側の部分には、該第2筒部15を前後方向(第2筒部15の軸心方向に沿った方向)に貫通する貫通孔が形成されている。この貫通孔は、第2圧力室S2と、ハウジング3内における第2スクリュー12より後方且つピストン部20より前方の空間である第3圧力室S3と、を連通する連通路15bとして設けられている。
突出部16は、第2スクリュー12の軸心方向における前端側の部分として設けられ、第1筒部14の前端から前方へ突出し、ハウジング3の開口部3aを介して外部へ露出している。突出部16は、電動アクチュエータ2によって生成された駆動力を外部に対して出力する出力部16として設けられている。この出力部16は、上述のように、揺動軸105を介して動翼102に連結されている。これにより、出力部16、すなわち第2スクリュー12の、ハウジング3に対する回転が規制される。
第2スクリュー12のネジ溝15aと第1スクリュー11のネジ溝11aとの間には、複数のボール13が循環するように構成されている。すなわち、スクリュー機構10は、ボールスクリュー機構として構成されている。
電動モータ4は、比較的重量が重い機器である動翼102を駆動させるための駆動源として用いられる。従って、電動モータ4としては、定格電圧が比較的高いモータ(例えば一例として、定格電圧が270Vのモータ)が用いられる。また、電動モータ4は、ブレーキ(図示省略)付きの電動モータである。このブレーキは、アクチュエータユニット1が油圧によって作動する際に、電動モータ4が回転してしまうのを防止するためのものである。
電動モータ4は、ハウジング3における後端部分に固定されている。具体的には、電動モータ4は、該電動モータ4の出力軸4aが第1スクリュー11の貫通孔11bに挿通された状態で、ハウジング3の底部3bに固定されている。電動モータ4の出力軸4aと第1スクリュー11とは、ボールスプライン機構17によって互いに連結されている。このボールスプライン機構17は、電動モータ4の回転力を第1スクリュー11に伝達し、且つ電動モータ4に対する第1スクリュー11の軸心方向へのスライドを許容するスライド支持機構として設けられている。なお、電動モータ4の出力軸4aと第1スクリュー11とを、スプライン結合によって互いに連結してもよい。
スクリュー機構10では、電動モータ4が駆動すると、該電動モータ4の出力軸4aの回転力が第1スクリュー11に伝達される。これにより、複数のボール13が第1スクリュー11のネジ溝11aと第2スクリュー12のネジ溝15aとの間で転動する。これにより、第2スクリュー12が、第1スクリュー11の軸方向に変位する。
ピストン部20は、ハウジング3内における第2スクリュー12よりも後方に配置されている。ピストン部20は、ピストン本体21と、一対の軸受22,23と、を有している。
ピストン本体21は、略円筒状に形成された部材である。ピストン本体21の外径は、ハウジング3の内径よりも僅かに小さい。一方、ピストン本体21の内径は、第1スクリュー11の外径よりも僅かに大きい。ピストン本体21には、該ピストン本体21の内周側における軸心方向の両端部に設けられたOリング24,24を介して第1スクリュー11が挿通した状態で固定されている。また、ピストン本体21は、該ピストン本体21の外周側における軸心方向の両端部に設けられたOリング25,25介して、ハウジング3の内周に対して軸心方向に摺動自在な状態となっている。また、ピストン本体21の内周側における軸心方向の中央部分には、径方向外側へ向かって凹む環状の環状凹部21aが形成されている。
一対の軸受22,23は、上述したピストン本体21の環状凹部21a内において、第1スクリュー11の軸心方向において互いに隣接した状態で、一対の止め輪26,26によって挟まれて保持されることにより、第1スクリュー11の軸心方向において固定されている。一対の軸受22,23は、それぞれ、内輪(図示省略)が第1スクリュー11に固定されている一方、外輪(図示省略)がピストン本体21の環状凹部21aに固定されている。
ピストン部20は、上述のような構成により、ハウジング3に対して第1スクリュー11を回転自在に保持し、且つ、ピストン部20に対する第1スクリュー11の軸心方向への変位を規制している。
ハウジング3内には、3つの圧力室、具体的には、第1圧力室S1、第2圧力室S2、及び第3圧力室S3が形成されている。第1圧力室S1は、ピストン部20の後方に形成された空間である。第2圧力室S2は、上述のように、第2スクリュー12の第2筒部15よりも出力部16側に形成された環状の空間である。また、第3圧力室S3は、上述のように、第2筒部15の後方且つピストン部20の前方に形成された空間である。第1圧力室S1は、第1ポート5を介して油圧回路30に連通し、第2圧力室S2は、第2ポート6を介して油圧回路30に連通している。
また、電動アクチュエータ2は、固着状態検知センサ27a、第1リニアセンサ27b、及び第2リニアセンサ27cを有している(図3参照)。
固着状態検知センサ27aは、スクリュー機構10の固着状態を検知するためのセンサである。固着状態検知センサ27aは、例えば一例として、電動モータ4を流れる電流の値に基づいて、スクリュー機構10の固着状態を検知する。固着状態検知センサ27aは、スクリュー機構10の固着状態を検知すると、通知信号Sg1を、後述する制御部51へ送信する。
第1リニアセンサ27bは、ハウジング3に対して固定された電動モータ4の出力軸4aに対するピストン部20の前後位置を検出するように構成されている。すなわち、第1リニアセンサ27aは、ハウジング3に対するピストン部20の前後位置を検出するためのセンサである。当該ピストン部20の前後位置は、制御部51へ送信される。また、第2リニアセンサ27cは、第1スクリュー11に対する出力部16の前後位置を検出するためのセンサである。当該出力部16の前後位置は、制御部51へ送信される。
なお、図3等では、第1リニアセンサ27b及び第2リニアセンサ27cの位置を模式的に図示している。第1リニアセンサ27b及び第2リニアセンサ27cは、例えば一例として、LVDT(差動変圧器)で構成され、第1スクリュー11に形成された貫通孔11bの内部に配置される。
[油圧回路の構成]
油圧回路30は、電動アクチュエータ2の各圧力室S1,S2,S3に対する圧油を給排するための流体回路として設けられている。油圧回路30は、図3に示すように、油圧ポンプ55、リザーバタンク56、複数の油路、及び複数の弁(バルブ)を備え、これらが互いに接続されることにより構成されている。油圧回路30は、複数の油路として、給油路31(流体供給流路)、排油路32、第1油路33(第1流路)、第2油路34(第2流路)、パイロット圧油供給路35、パイロット圧油排出路36、パイロット圧油路37、リリーフ路38等を有している。また、油圧回路30は、複数の弁として、駆動制御弁40(第1切替弁)、モード切替弁41(第2切替弁)、電磁弁42、リリーフ弁47等を有している。
油圧ポンプ55は、油圧回路30内において圧油を搬送するためのものである。油圧ポンプ55の吐出側には、給油路31が接続されている。
給油路31は、油圧ポンプ55から吐出された圧油を電動アクチュエータ2側へ供給するための油路である。給油路31は、一端側が油圧ポンプ55の吐出側に接続される一方、他端側が駆動制御弁40に接続されている。給油路31には、上流側から下流側へ向かって順に、フィルタ43、及び逆止弁44が設けられている。油圧ポンプ55から吐出された圧油は、フィルタ43によって異物が除去された後、逆止弁44を介して電動アクチュエータ2側へ搬送される。また、逆止弁44によって、電動アクチュエータ2側から油圧ポンプ55の吐出側へ圧油が逆流するのが防止される。
また、給油路31には、該給油路31の圧油の圧力を計測するための圧力センサ48が設けられている。圧力センサ48は、油圧ポンプ55から圧送される圧油の圧力が所定値以下になると、通知信号Sg2を、後述する制御部51へ送信する。
リザーバタンク56は、電動アクチュエータ2側から搬送される圧油を貯留するためのものである。リザーバタンク56には、排油路32が接続されている。
排油路32は、電動アクチュエータ2側からの圧油をリザーバタンク56へ搬送するための油路である。排油路32は、一端側がリザーバタンク56に接続される一方、他端側が駆動制御弁40に接続されている。排油路32には、リリーフ弁46aを有する蓄圧器46が設けられている。蓄圧器46が排油路32に設けられていることで、蓄圧器46の上流側(リザーバタンク56と反対側)における油圧回路30及び電動アクチュエータ2内の圧油の圧力が、蓄圧器46のリリーフ弁46aによるリリーフ圧以下に維持されることになる。
第1油路33は、第1ポート5を油圧ポンプ55及びリザーバタンク56の一方に選択的に接続するための油路である。第1油路33は、第1ポート側油路33a(第1ポート側流路)及び駆動制御弁側第1油路33b(切替弁側第1流路)を有している。
第1ポート側油路33aは、一端側が第1ポート5に接続され、他端側がモード切替弁41に接続されている。駆動制御弁側第1油路33bは、一端側がモード切替弁41に接続され、他端側が駆動制御弁40に接続されている。
第2油路34は、第2ポート6を油圧ポンプ55及びリザーバタンク56の他方に選択的に接続するための油路である。第2油路34は、第2ポート側油路34a(第2ポート側流路)及び駆動制御弁側第2油路34b(切替弁側第2流路)を有している。
第2ポート側油路34aは、一端側が第2ポート6に接続され、他端側がモード切替弁41に接続されている。駆動制御弁側第2油路34bは、一端側がモード切替弁41に接続され、他端側が駆動制御弁40に接続されている。
駆動制御弁40は、第1圧力室S1及び第2圧力室S2への給油及び排油を制御することにより、電動アクチュエータ2の出力部16をハウジング3に対して進退させるためのものである。
駆動制御弁40には、4つの油路(給油路31,排油路32,第1油路33,第2油路34)の端部が接続されている。駆動制御弁40は、これら4つの油路の接続状態を3つの状態に切り替える切替弁として設けられている。具体的には、駆動制御弁40は、給油路31を第1油路33に連通し且つ排油路32を第2油路34に連通する第1位置40aと、給油路31を第2油路34に連通し且つ排油路32を第1油路33に連通する第2位置40bと、これら4つの油路31,32,33,34を遮断する中立位置40cと、に切替可能に構成されている。
本実施形態では、駆動制御弁40は、電気油圧式サーボ弁(Electro-Hydraulic Servo Valve、EHSV)として設けられ、スプールの両端に導入されるパイロット圧油によってスプールの位置が制御され、アクチュエータの作動を制御するように構成されている。尚、電気油圧式サーボ弁は、例えば一例として、パイロットステージとメインステージとを備えて構成されている。パイロットステージにおいては、詳しくは後述する制御部51からの電気信号に基づいて、ノズルフラッパ式の油圧増幅機構が駆動され、メインステージにおけるスプールの両端に導入されるパイロット圧油の圧力が制御される。そして、パイロットステージで生成されるパイロット圧油によって、メインステージのスプールの位置が制御されることにより、駆動制御弁40は、第1位置40a、第2位置40b、及び中立位置40cのいずれかに切り替えられる。これにより、電動アクチュエータ2への圧油の供給及び電動アクチュエータ2からの圧油の排出が制御される。
モード切替弁41は、油圧回路30を、給排モードとバイパスモードとに切り替えるための切替弁である。給排モードとは、油圧回路30を、第1圧力室S1及び第2圧力室に圧油の給排が可能な状態とするモードであり、バイパスモードとは、第1ポート側油路33aと第2ポート側油路34aとを連通させるモードである。
モード切替弁41は、図3に示すように、第1油路33と第2油路34とに跨るように設けられている。モード切替弁41には、第1ポート側油路33a、第2ポート側油路34a、駆動制御弁側第1油路33b、及び駆動制御弁側第2油路34b、の4つの油路が接続されている。
モード切替弁41は、給排位置41aとバイパス位置41bとに切替可能に構成されている。給排位置41aは、第1ポート側油路33aと駆動制御弁側第1油路33bとを連通し、且つ第2ポート側油路34aと駆動制御弁側第2油路34bとを連通する位置である。また、バイパス位置41bは、第1ポート側油路33aと第2ポート側油路34aとを連通し、且つ駆動制御弁側第1油路33b及び駆動制御弁側第2油路34bを遮断する位置である。
モード切替弁41は、詳しくは後述するパイロット圧油路37を介して該モード切替弁41のパイロット圧室41cへ圧油が供給されている状態では、給排位置41aに位置する。一方、モード切替弁41は、パイロット圧室41cから圧油が排出されている状態では、バイパス位置41bに位置する。
パイロット圧油供給路35は、モード切替弁41のパイロット圧室41cへ圧油を供給するための油路である。パイロット圧油供給路35は、一端側が給油路31における逆止弁44の下流側に接続され、他端側が電磁弁42に接続されている。
パイロット圧油排出路36は、モード切替弁41のパイロット圧室41cから圧油を排出するための油路である。パイロット圧油排出路36は、一端側が排油路32における蓄圧器46の上流側に接続され、他端側が電磁弁42に接続されている。
パイロット圧油路37は、モード切替弁41のパイロット圧室41cに対する圧油の供給又は排出を行うための油路である。パイロット圧油路37は、一旦側がパイロット圧室41cに接続され、他端側が電磁弁42に接続されている。
電磁弁42は、パイロット圧室41cに対する圧油の供給と排出とを切り替えるための切替弁である。電磁弁42には、上述のように、パイロット圧油供給路35、パイロット圧油排出路36、及びパイロット圧油路37、の3つの油路が接続されている。
電磁弁42は、給油位置42aと排油位置42bとに切替可能に構成されている。給油位置42aは、パイロット圧油供給路35とパイロット圧油路37とを連通し、且つパイロット圧油排出路36を遮断する位置である。また、排油位置42bは、パイロット圧油排出路36とパイロット圧油路37とを連通し、且つパイロット圧油供給路35を遮断する位置である。
電磁弁42は、詳しくは後述する制御部51からの電気信号に基づいて、励磁及び消磁が行われることにより、給油位置42aと排油位置42bとに切り替えられる。具体的には、電磁弁42は、励磁した状態では、図3に示すように給油位置42aに切り替えられる。一方、電磁弁42は、消磁した状態では、排油位置42bに切り替えられる。
リリーフ路38は、油圧回路30内の圧力が所定値以上とならないように、第1油路33及び第2油路34の圧力をリザーバタンク56側へ逃がすためのものである。リリーフ路38は、第1リリーフ路38a、第2リリーフ路38b、及び第3リリーフ路38cと、を有している。
第1リリーフ路38a及び第2リリーフ路38bは、それぞれ、第1ポート側油路33a及び第2ポート側油路34aのそれぞれから分岐した油路である。具体的には、第1リリーフ路38aは、一端側が第1ポート側油路33aに接続され、他端側が第2リリーフ路38bの他端側に接続されている。一方、第2リリーフ路38bは、一端側が第2ポート側油路34aに接続され、他端側が第1リリーフ路38aの他端側に接続されている。
第1リリーフ路38aには、逆止弁45aが設けられている。逆止弁45aは、流入端が第1ポート側油路33a側に接続され、流出端が第3リリーフ路38c側に接続されている。すなわち、逆止弁45aは、第1リリーフ路38aにおいて、第1ポート側油路33a側から第3リリーフ路38c側への圧油の流れを許容する一方、第3リリーフ路38c側から第1ポート側油路33a側への圧油の流れを規制するように、設けられている。
第2リリーフ路38bには、逆止弁45bが設けられている。逆止弁45bは、流入端が第2ポート側油路34a側に接続され、流出端が第3リリーフ路38c側に接続されている。すなわち、逆止弁45bは、第2リリーフ路38bにおいて、第2ポート側油路34a側から第3リリーフ路38c側への圧油の流れを許容する一方、第3リリーフ路38c側から第2ポート側油路34a側への圧油の流れを規制するように、設けられている。
第3リリーフ路38cは、一端側が第1リリーフ路38a及び第2リリーフ路38bの接続部分に接続され、他端側が、排油路32における蓄圧器46の上流側に接続されている。
リリーフ弁47は、第3リリーフ路38cに設けられている。具体的には、リリーフ弁47は、流入側が、第3リリーフ路38cにおける第1リリーフ路38a及び第2リリーフ路38b側に接続され、流出側が、第3リリーフ路38cにおけるリザーバタンク56側に接続されている。リリーフ弁47は、第3リリーフ路38cにおける該リリーフ弁47よりも上流側の部分の圧力が所定圧力以上になった場合に、第3リリーフ路38cを連通するように構成されている。
第3リリーフ路38cにおけるリリーフ弁47よりも下流側の部分には、第1分岐路39a及び第2分岐路39bが形成されている。第1分岐路39aは、一端側が第3リリーフ路38cにおけるリリーフ弁47よりも下流側の部分に接続され、他端側が第1ポート側油路33aに接続されている。一方、第2分岐路39bは、一端側が第3リリーフ路38cにおけるリリーフ弁47よりも下流側の部分に接続され、他端側が第2ポート側油路34aに接続されている。
第1分岐路39aには、逆止弁45cが設けられている。逆止弁45cは、流入端が第1分岐路39aにおける第3リリーフ路38c側に接続され、流出端が第1分岐路39aにおける第1ポート側油路33a側に接続されている。すなわち、逆止弁45cは、第1分岐路39aにおいて、第3リリーフ路38c側から第1ポート側油路33a側への圧油の流れを許容する一方、第1ポート側油路33a側から第3リリーフ路38c側への圧油の流れを規制するように、設けられている。
第2分岐路39bには、逆止弁45dが設けられている。逆止弁45dは、流入端が第2分岐路39bにおける第3リリーフ路38c側に接続され、流出端が第2分岐路39bにおける第2ポート側油路34a側に接続されている。すなわち、逆止弁45dは、第2分岐路39bにおいて、第3リリーフ路38c側から第2ポート側油路34a側への圧油の流れを許容する一方、第2ポート側油路34a側から第3リリーフ路38c側への圧油の流れを規制するように、設けられている。
[切替機構]
油圧回路30は、切替機構50を備えている。切替機構50は、制御部51と、上述した第1油路33、第2油路34、駆動制御弁40、モード切替弁41、及び電磁弁42と、を有している。
制御部51は、上述した各センサ27a,27b,27c,48から受信する通知信号Sg1,Sg2及びフライトコントローラ(図示省略)からの指令等に基づいて、駆動制御弁40、モード切替弁41、及び電磁弁42の位置を切り替えるアクチュエータコントローラとして設けられている。
切替機構50は、駆動制御弁40を第1位置40aに切り替えることにより第1圧力室S1へ圧油を供給する第1状態と、駆動制御弁40を第2位置40bに切り替えることにより第2圧力室S2へ圧油を供給する第2状態と、に切替可能に構成されている。
[アクチュエータユニットの動作]
本実施形態に係るアクチュエータユニット1は、電動モード、油圧モード、及びバイパスモード、の3つのモードで作動する。以下では、各モードでのアクチュエータユニット1の動作について説明する。
[電動モード時におけるアクチュエータユニットの動作]
アクチュエータユニット1は、通常作動時、具体的には、スクリュー機構10において固着状態が発生しておらず、且つ油圧回路30が正常に動作しているときには、電動モードで作動する。このとき、固着状態検知センサ27a及び圧力センサ48から制御部51へ通知信号Sg1,Sg2は送信されない。
電動モードでは、制御部51は、電磁弁42を励磁する。これにより、電磁弁42が給油位置42aに切り替えられた状態となるため、モード切替弁41のパイロット圧室41cに圧油が供給される。これにより、モード切替弁41は、給排位置41aに切り替えられた状態となる(図3参照)。
そして、電動モードでは、アクチュエータユニット1は、ピストン部20がハウジング3内における所定の位置となるように油圧回路30が制御された状態で、電動モータ4が駆動することより作動する。
図3は、電動モード時におけるアクチュエータユニット1の状態の一例を示す図である。具体的には、図3は、電動モード時において駆動制御弁40が中立位置40cに位置している状態を示す図である。電動モード時には、上述のように、ピストン部20がハウジング3内における所定位置となるように、油圧回路30が制御される。
ピストン部20が上記所定位置に位置している場合には、制御部51は、駆動制御弁40を中立位置40cにする旨の指令を駆動制御弁40に送信する。これにより、駆動制御弁40は中立位置40cとなるため、駆動制御弁40を介した電動アクチュエータ2に対する油圧ポンプ55からの給油、及び、電動アクチュエータ2からリザーバタンク56への排油、の双方が規制される。
このような状態から、何等かの要因によりピストン部20が後方へ動いた場合、制御部51は、駆動制御弁40を第1位置40aにする旨の指令を駆動制御弁40に送信する。そうすると、駆動制御弁40は、図3に示す中立位置40cから、図5に示す第1位置40aに切り替えられる。
そうなると、図5に示すように、給油路31と第1油路33とが連通し、且つ排油路32と第2油路34とが連通した第1状態となる。よって、油圧ポンプ55から吐出された圧油が、給油路31、第1油路33、及び第1ポート5を順に通じて第1圧力室S1へ供給される。一方、第2圧力室S2の圧油が、第2ポート6、第2油路34、及び排油路32を順に通じて、蓄圧器46へ搬送される。
第1圧力室S1へ圧油が供給されると、第1圧力室S1内の圧力が上昇するため、ピストン部20の後端面が前方へ押圧される。これにより、ピストン部20が前方へ移動するため、ピストン部20をハウジング3内における所定位置へ戻すことができる。なお、このとき、第3圧力室S3内の圧油は、連通路15b、第2圧力室S2及び第2ポート6を介して電動アクチュエータ2の外部へ排出されるため、ピストン部20がスムーズに前方へ移動する。ピストン部20が所定位置に戻ると、制御部51によって駆動制御弁40が中立位置40cに切り替えられ、ピストン部20が所定位置に固定される。
一方、ピストン部20が上記所定位置に位置する状態から、何等かの要因により前方へ動いた場合、制御部51は、駆動制御弁40を第2位置40bにする旨の指令を駆動制御弁40に送信する。そうすると、駆動制御弁40は、図3に示す中立位置40cから、図6に示す第2位置40bに切り替えられる。
そうなると、図6に示すように、給油路31と第2油路34とが連通し、且つ排油路32と第1油路33とが連通した第2状態となる。よって、油圧ポンプ55から吐出された圧油が、給油路31、第2油路34、及び第2ポート6を順に通じて第2圧力室S2へ供給される。一方、第1圧力室S1の圧油が、第1ポート5、第1油路33、及び排油路32を順に通じて、蓄圧器46へ搬送される。
第2圧力室S2へ圧油が供給されると、第2圧力室S2と連通路15bを介して連通する第3圧力室S3の圧力が上昇するため、ピストン部20の前端面が後方へ押圧される。これにより、ピストン部20が後方へ移動するため、ピストン部20をハウジング3内における所定位置へ戻すことができる。なお、このとき、第1圧力室S1内の圧油は、第1ポート5を介して電動アクチュエータ2の外部へ排出されるため、ピストン部20がスムーズに後方へ移動する。ピストン部20が所定位置に戻ると、制御部51によって駆動制御弁40が中立位置40cに切り替えられ、ピストン部20が所定位置に固定される。
そして、電動モードでは、上述のようにしてピストン部20がハウジング3内における所定位置に維持された状態で、電動モータ4が回転駆動する。すると、出力軸4aとボールスプライン結合した第1スクリュー11も回転する。そうすると、第1スクリュー11の回転力が、ボールスクリュー機構によって連結された第2スクリュー12に伝達されるため、第2スクリュー12(すなわち出力部16)が軸心方向に沿って変位する。これにより、動翼102を翼101に対して駆動できる。
なお、制御部51は、電動モード時においては、フライトコントローラからの指令と、第2リニアセンサ27cによって検出された出力部16の前後位置とに基づいて、出力部16の位置制御を行う。具体的には、制御部51は、出力部16の前後位置と、フライトコントローラからの指令値とが一致するように、電動モータ4を駆動する。
[油圧モード時におけるアクチュエータユニットの動作]
上述のように、通常動作時においては、アクチュエータユニット1は電動モードで作動する。すなわち、スクリュー機構10が機能することにより、電動アクチュエータ2が作動する。しかし、スクリュー機構10が固着状態になり、第1スクリュー11と第2スクリュー12とが相対的に回転しなくなると、電動アクチュエータ2を電動モードで駆動することができなくなる。これに対して、本実施形態に係るアクチュエータユニット1では、スクリュー機構10が固着状態になった場合であっても、油圧モードで作動することにより、出力部16をハウジング3に対して進退することができる。
油圧モードでは、制御部51は、電動モードの場合と同様、電磁弁42を励磁する。これにより、電磁弁42が給油位置42aに切り替えられた状態となるため、モード切替弁41のパイロット圧室41cに圧油が供給される。これにより、モード切替弁41は、給排位置41aに切り替えられた状態となる。
そして、スクリュー機構10が固着状態になると、固着状態検知センサ27aが、スクリュー機構10の固着状態を検知し、通知信号Sg1を制御部51に送信する。通知信号Sg2を受けた制御部51は、フライトコントローラからの指令に応じて、駆動制御弁40の位置を適宜、切り替える。具体的には、制御部51は、出力部16を前方へ移動させる場合には、駆動制御弁40を第1位置40aに切り替え(図5参照)、出力部16を後方へ移動させる場合には、駆動制御弁40を第2位置40bに切り替え(図6参照)、出力部16の前後方向における位置を維持する場合には、駆動制御弁40を中立位置40cに切り替える(図3参照)。これにより、電動アクチュエータ2を油圧によって適切に駆動することができる。
なお、制御部51は、油圧モード時においては、フライトコントローラからの指令と、第2リニアセンサ27bによって検出された、ハウジング3に対するピストン部20の前後位置とに基づいて、出力部16の位置制御を行う。具体的には、制御部51は、第2リニアセンサ27bによって検出されたピストン部20の前後位置と、フライトコントローラからの指令値とが一致するように、駆動制御弁40の位置を適宜、切り替える。
[バイパスモード時におけるアクチュエータユニットの動作]
図7は、バイパスモード時におけるアクチュエータユニットの状態の一例を示す図である。アクチュエータユニット1において、スクリュー機構10が固着状態となり、且つ油圧回路30が正常に作動しなくなった場合(具体的には、油圧ポンプ55から吐出される圧力が所定値以下になった場合)、アクチュエータユニット1は、バイパスモードで作動する。
具体的には、スクリュー機構10が固着状態になり且つ油圧回路30が正常に作動しなくなると、固着状態検知センサ27aが通知信号Sg1を制御部51へ送信するとともに、圧力センサ48が通知信号Sg2を制御部52へ送信する。
2つの通知信号Sg1,Sg2を受信した制御部51は、電磁弁42を消磁させる。そうすると、電磁弁42が排油位置42bに切り替えられた状態となるため(図7参照)、モード切替弁41のパイロット圧室41cの圧油が排出される。これにより、モード切替弁41は、バイパス位置41bに切り替えられた状態となる。
モード切替弁41がバイパス位置41bに切り替えられた状態になると、第1圧力室S1及び第2圧力室S2は、第1ポート側油路33a及び第2ポート側油路34aを介して連通する。その結果、電動アクチュエータ2の出力部16は、ハウジング3に対して進退可能な状態になる。
具体的に、例えば一例として、アクチュエータユニット1とは別のアクチュエータによって動翼102を動作させると、電動アクチュエータ2の出力部16は、上記別のアクチュエータユニットの動きに追従するように、ハウジング3に対して進退しようとする。このとき、第1ポート側油路33a及び第2ポート側油路34aを介して、一方の圧力室S1,S2から他方の圧力室S2,S1へ圧油が搬送されることになる。これにより、電気系統及び油圧系統の双方に不具合が発生した場合であっても、電動アクチュエータ2の出力部16がある状態で固定されることなく、該出力部16をハウジング3に対して進退できる。
なお、アクチュエータユニット1において、出力部16に過剰な負荷がかかった場合(出力部16がオーバーロードとなった場合)には、アクチュエータユニット1は、バイパスモードで作動する。これにより、出力部16に作用する過剰な負荷に起因して、電動アクチュエータ2においてスクリュー機構10等が破損してしまうのを防止できる。
[効果]
以上のように、本実施形態に係る電動アクチュエータ2では、電動モータ4が駆動すると、当該回転力によって第1スクリュー11も回転する。そうすると、当該回転力が第2スクリュー12に伝達されるため、当該第2スクリュー12に設けられた出力部16が、直線方向に沿って進退する。これにより、出力部16に連結された動翼102を駆動することができる。
また、電動アクチュエータ2では、ピストン部20は、第1圧力室S1内の圧力及び第3圧力室S3内の圧力が調整されることにより、ハウジング3を基準とした所定位置となるように制御される。こうすると、ハウジング3に対する第1スクリュー11の軸心方向の位置が一義的に決まるため、第2リニアセンサ27cによって第1スクリュー11に対する出力部16の前後位置を検出することにより、出力部16の進退方向における位置を算出することができる。これにより、出力部16の進退方向における位置を制御できる。
そして、上述のように、ピストン部20がハウジング3内における所定位置となるように制御された状態において、第1スクリュー11が電動モータ4によって回転駆動させられると、第2スクリュー12が第1スクリュー11に対して相対回転することにより、軸心方向に相対変位する。これにより、出力部16を、ハウジング3を基準とした所望の位置に動かすことができるため、出力部16に連結された動翼102を所望の状態に駆動することができる。
そして、電動アクチュエータ2では、スクリュー機構10において固着状態(ジャム状態)が発生し、第1スクリュー11と第2スクリュー12とが相対的に回転不能となった場合であっても、互いに一体化された状態の第1スクリュー11及び第2スクリュー12を、圧油の圧力によってハウジング3に対して進退できる。具体的には、スクリュー機構10に固着状態が発生した場合、第1ポート5を介して第1圧力室S1に圧油を供給でき、又は、第2ポート6を介して第2圧力室S2に圧油を供給できる。
第1圧力室S1に圧油が供給されると、ピストン部20が出力部16側へ押圧されて変位する。そうすると、該ピストン部20及び第1スクリュー11とともに、第2スクリュー12も同じ方向へ変位する。これにより、出力部16がハウジング3から突出するように進出する。一方、第2圧力室S2に圧油が供給されると、第2スクリュー12がピストン部20側へ押圧される。これにより、出力部16がハウジング3側へ退避する。なお、このとき、ピストン部20は、第2スクリュー12とともにピストン部20側へ変位する第1スクリュー11によって、退避方向側へ移動させられる。
よって、電動アクチュエータ2では、スクリュー機構10において固着状態が発生した場合であっても出力部16をハウジング3に対して進退可能な電動アクチュエータを提供できる。しかも、この進退動作は、上述のように圧油を動力源として行われる。よって、例えば何らかの原因により電動モータ4が駆動しなくなった場合等であっても、上記進退動作が行われる。
また、電動アクチュエータ2では、圧油による出力部16の作動時において、出力部16の進退方向における位置を制御するために、以下のような方法をとっている。具体的には、ハウジング3に対するピストン部20の前後位置を検出する第1リニアセンサ27bを設け、当該第1リニアセンサ27bによって検出されたピストン部20の位置情報に基づき、制御部51が、第1圧力室S1及び第2圧力室S2に対する流体の給排を制御している。これにより、油圧モードにおける出力部16の位置制御を行うことができる。
従って、電動アクチュエータ2によれば、電力及び圧油の圧力の双方を駆動源として、アクチュエータを駆動させることができる。すなわち、この構成によれば、固着状態、モータ停止等が発生した場合であっても、アクチュエータを駆動させることができる。
また、電動アクチュエータ2では、ピストン部20は、外周側がハウジング3の内周面に対して該ハウジング3の筒軸方向に沿って摺動自在であり、且つ内周側が軸受22,23を介して第1スクリュー11を保持している。これにより、電動アクチュエータ2では、ピストン部20を介して第1スクリュー11をハウジングに対して回転自在に支持可能な構造を、適切に構成することができる。
また、電動アクチュエータ2では、第2圧力室S2と第3圧力室S3とを連通する連通路15bを設けている。こうすると、ピストン部20がハウジング3の筒軸方向における所定位置となるような制御を行うために、第3圧力室S3内に給排される圧油を、第2圧力室S2を介して給排することができる。これにより、第3圧力室S3を直接的に外部と連通するためのポートをハウジングに形成する必要がなくなるため、ハウジング3の構成を簡素化できる。
また、電動アクチュエータ2では、入力側スクリューとして設けられた第1スクリュー11と、出力側スクリューとして設けられた第2スクリュー12とを有するスクリュー機構10において、固着状態時に該スクリュー機構10をハウジング3に対して進退可能な構成を提供できる。
また、アクチュエータユニット1では、切替機構50を第1状態と第2状態とに切り替えることにより、圧油を、電動アクチュエータ2の第1圧力室S1及び第2圧力室S2の一方に選択的に供給できる。圧油が第1圧力室S1に供給されると、出力部16がハウジング3から突出するように進出し、圧油が第2圧力室S2に供給されると、出力部16がハウジング3側へ退避する。よって、アクチュエータユニット1では、スクリュー機構10において固着状態が発生した場合であっても、出力部16をハウジング3に対して進退できるアクチュエータユニットを提供できる。
また、アクチュエータユニット1では、制御部51によって駆動制御弁40の位置を、第1位置40aと第2位置40bとの間で切り替えることにより、第1油路33を介して第1圧力室S1に圧油を供給する第1状態と、第2油路34を介して第2圧力室S2に圧油を供給する第2状態とを切り替えることができる。すなわち、アクチュエータユニット1では、第1状態と第2状態とに切替可能なアクチュエータユニットの構造を、適切に構成することができる。
また、アクチュエータユニット1では、モード切替弁41を、給排位置41aとバイパス位置41bとに切り替えることができる。モード切替弁41を給排位置41aとすることで、油圧ポンプ55から圧油を第1圧力室S1又は第2圧力室S2へ供給可能な状態とすることができる。一方、モード切替弁41をバイパス位置41bとすることで、第1ポート側油路33aと第2ポート側油路34aとを連通させることができる。そうすると、スクリュー機構10が固着状態となり且つ油圧回路30が動作しなくなった場合であっても、第1圧力室S1及び第2圧力室S2のうちの一方の圧油を、第1圧力室S1及び第2圧力室S2のうちの他方へ流入させることが可能となる。従って、出力部16が、ハウジング3に対するある位置で固定されてしまうことを防止でき、出力部16をハウジング3に対して進退可能な状態とすることができる。
また、アクチュエータユニット1では、該電動アクチュエータ2においてオーバーロードが発生した場合であっても、上述の場合と同様、モード切替弁41をバイパス位置41bに切り替えることができる。これにより、出力部16に作用する過剰な負荷に起因して、電動アクチュエータ2においてスクリュー機構10等が破損してしまうのを防止できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができる。例えば、次のような変形例を実施してもよい。
(1)図8は、変形例に係るアクチュエータユニット1aの構成を模式的に示す図であって、電動モード又は油圧モード時におけるアクチュエータユニットの状態の一例を示す図である。本変形例に係るアクチュエータユニット1aは、上記実施形態の場合と異なり、リンク機構60(連結機構)、及びリンク端部ロック機構70を備えた構成となっている。そして、本変形例に係るアクチュエータユニット1aでは、油圧モード及びバイパスモードの場合において上記実施形態の場合と同様に動作する。一方、アクチュエータユニット1aでは、電動モードのときに油圧回路が故障した場合であっても、電動モータによる出力部16の位置制御が可能となっている。以下では、上記実施形態と異なる点、具体的にはリンク機構60及びリンク端部ロック機構70の構成及び動作について主に説明し、それ以外の部分については説明を省略する。
まず、リンク機構60及びリンク端部ロック機構70の構成を説明する前に、駆動制御弁40の構成について説明する。
図9は、駆動制御弁40の構成を模式的に示す縦断面図である。駆動制御弁40は、図9に示すように、スリーブ部65と、スプール部66と、複数のポートとを備えている。なお、図9においては、制御部51からの電気信号に基づいて駆動制御弁40に対するパイロット圧油の給排を制御するパイロットステージの図示を省略している。
スリーブ部65は、密閉状に形成された略円筒状の部材によって構成されている。スリーブ部65の筒壁部には、図9に示すように、該スリーブ部65の一方側(前側)から他方側(後側)に向かって順に、ポンプ側第1ポート67P1と、第2圧力室側ポート67S2と、リザーバタンク側ポート67と、第1圧力室側ポート67S1と、ポンプ側第2ポート67P2と、が形成されている。ポンプ側第1ポート67P1には、給油路31が接続されている。第2圧力室側ポート67S2には、駆動制御弁側第2油路34bが接続されている。リザーバタンク側ポート67には、排油路32が接続されている。第1圧力室側ポート67S1には、駆動制御弁側第1油路33bが接続されている。ポンプ側第2ポート67P2には、給油路31が接続されている。
スプール部66は、略円柱状に形成された部材であって、スリーブ部65の内部に、該スリーブ部65の筒軸と同心状となるように収容されている。スプール部66は、前後方向に延びる本体部67と、該本体部67よりも外径が大きい円板状に形成された第1から第4の大径部68a,68b,68c,68dとを有し、これらが一体に形成されている。本体部67及び各大径部68a,68b,68c,68dは、互いに同心状となるように設けられている。第1大径部68a、第2大径部68b、第3大径部68c、第4大径部68dは、本体部67の軸心方向において、該本体部67の一端側(前端側)から他端側(後端側)へ向かって順に、互いに間隔を置いて配置されている。
また、各大径部68a,68b,68c,68dは、スリーブ部65の内周面に対して、前後方向に摺動可能に設けられている。第1大径部68aは、ポンプ側第1ポート67P1を、スリーブ部65の内側から遮断可能である。第2大径部68bは、リザーバタンク側ポート67を、スリーブ部65の内側から遮断可能である。第3大径部68cは、ポンプ側第2ポート67P2を、スリーブ部65の内側から遮断可能である。
また、スプール部66における後端部(第4大径部68dの後端部)には、第3リンク部材63の端部が、スプール部66に対して回転自在に連結されている。これにより、第3リンク部材63の前後方向への変位に伴って、スプール部66も前後方向へ変位する。
スプール部66が、図9(A)に示す状態(中立位置)から前方へ変位して図9(B)に示す状態になると、スリーブ部65内において、給油路31と駆動制御弁側第2油路34bとが連通し、且つ排油路32と駆動制御弁側第1油路33bとが連通する。すなわち、図9(B)に示す状態は、駆動制御弁40が第2位置40bに位置した状態を示している。一方、スプール部66が、図9(A)に示す中立位置から前方へ変位して図9(C)に示す状態になると、スリーブ部65内において、給油路31と駆動制御弁側第1油路33bとが連通し、且つ排油路32と駆動制御弁側第2油路34bとが連通する。すなわち、図9(C)に示す状態は、駆動制御弁40が第1位置40aに位置した状態を示している。
[リンク機構及びリンク端部ロック機構の構成]
リンク機構60は、図8に示すように、第1リンク部材61、第2リンク部材62、及び第3リンク部材63を有している。各リンク部材61,62,63は、直線状に延びるロッド状の部材によって構成されている。
第1リンク部材61は、ハウジング3の底部3bを貫通した状態で第1スクリュー11と並行して延びるように配置されている。第1リンク部材61は、一端側がピストン部20に回転自在に固定されている一方、他端側が連結ピン64aを介して第2リンク部材62の一端側に揺動自在に連結されている。
第2リンク部材62は、一端側が連結ピン64aを介して第1リンク部材61に連結されている一方、他端部が、詳しくは後述するリンク端部ロック機構70のシリンダ71内に収容されている。第2リンク部材62の他端部は、球状に形成されたボール部62aとして設けられている。また、第2リンク部材62は、第1リンク部材61と交差するように設けられている。具体的には、本実施形態では、第2リンク部材62は、第1リンク部材61に対して80度〜90度程度の角度で交差している。
第3リンク部材63は、第1リンク部材61が延びる方向と並行して延びるように設けられている。第3リンク部材63は、一端側が、連結ピン64bを介して第2リンク部材62の中途部分に連結されている一方、他端側が駆動制御弁40のスプール部66に回転自在に固定されている。第3リンク部材63は、駆動制御弁40の切替方向(図8の前後方向)に沿って延びるように配置されている。
リンク端部ロック機構70は、ボール部62aが固定されるロック状態と、ボール部62aのロック状態が解除されるロック解除状態と、に切替可能に構成されている。リンク端部ロック機構70は、シリンダ71と、一対のピストン75a,75bと、一対の引っ張りバネ76a,76bと、を有している。
シリンダ71は、円筒状に形成された筒壁部72と、該筒壁部72の筒軸方向における各開口部を覆うように設けられた第1底部73a及び第2底部73bとを有し、これらが一体に形成されている。筒壁部72の筒軸方向における中途部分には、第2リンク部材62が挿通する貫通孔が形成されている。また、筒壁部72における第1底部73a寄りの部分には第1ポート74aが、筒壁部72における第2底部73b寄りの部分には第2ポート74bが、それぞれ形成されている。
一対のピストン75a,75bは、ともに、略円板状に形成されている。一対のピストン75a,75bは、シリンダ71内において、それぞれの中心軸がシリンダ71の筒軸と同軸となるように配置され、筒壁部72の内周面に対して筒軸方向に沿って摺動するように設けられている。一方のピストンとしての第1ピストン75aは第1底部73a側に配置され、他方のピストンとしての第2ピストン75bは第2底部73b側に配置されている。
シリンダ71内における、筒壁部72、第1底部73a、及び第1ピストン75aで囲まれた空間は、第1ポート74aに連通する第1ポート側空間S11として設けられている。一方、シリンダ71内における、筒壁部72、第2底部73b、及び第2ピストン75bで囲まれた空間は、第2ポート74bに連通する第2ポート側空間S12として設けられている。また、シリンダ71内における、筒壁部72、第1底部73a、及び第2底部73bで囲まれた空間は、ボール部62aが収容されるボール部収容空間S13として設けられている。
一対の引っ張りバネ76a,76bは、第1引っ張りバネ76a及び第2引っ張りバネ76bを有している。
第1引っ張りバネ76aは、一端側が第1底部73aに取り付けられ且つ他端側が第1ピストン75aに取り付けられた状態で、第1ポート側空間S11内に収容されている。これにより、第1引っ張りバネ76aは、第1ピストン75aを第1底部73a側へ付勢している。
第2引っ張りバネ76bは、一端側が第2底部73bに取り付けられ且つ他端側が第2ピストン75bに取り付けられた状態で、第2ポート側空間S12内に収容されている。これにより、第2引っ張りバネ76bは、第2ピストン75bを第2底部73b側へ付勢している。
リンク端部ロック機構70は、各ポート74a,74bを介して各空間S11,S12に対して流体(例えば一例として、圧油)を給排可能に構成されている。リンク端部ロック機構70において、各ポート74a,74bを介して各空間S11,S12内に流体が供給されると、各引っ張りバネ76a,76bの付勢力に抗して一対のピストン75a,75bが互いに近づく方向へ変位する。このとき、リンク機構60は、一対のピストン75a,75bによってボール部62aが挟んで保持されるロック状態になる。一方、リンク端部ロック機構70において、各ポート74a,74bを介して各空間S11,S12から流体が排出されると、各引っ張りバネ76a,76bの付勢力によって一対のピストン75a,75bが互いに離間する方向へ変位する。このとき、リンク機構60は、ボール部62aがボール部収容空間S13内の筒軸方向に沿って変位可能なロック解除状態になる。
[アクチュエータユニットの動作]
本変形例に係るアクチュエータユニット1aでも、上記実施形態の場合と同様、電動モード、油圧モード、及びバイパスモード、の3つのモードで作動する。これらのモードのうち、油圧モード及びバイパスモードについては、上記実施形態の場合と同様に作動するため、説明を省略する。
なお、アクチュエータユニット1aが油圧モード又はバイパスモードで作動する場合、リンク端部ロック機構70のシリンダ71内の第1ポート側空間S11及び第2ポート側空間S12には、流体が供給されていない状態となる。このとき、リンク機構60は、ボール部62aがリンク端部ロック機構70によってロックされていない状態(ロック解除状態)となっている。リンク機構60がロック解除状態の場合、図8に示すように、ボール部62aはシリンダ71内において該シリンダ71の筒軸方向に変位自在となっている。
上述のような状態(図8に示す状態)において、ピストン部20が前後方向に変位すると、リンク機構60は、連結ピン64bを支点として揺動する。
具体的には、ピストン部20が前方に変位すると(図8における矢印A1方向に移動すると)、第1リンク部材61、及び第2リンク部材62の一端部(連結ピン64a側の端部)も前方へ変位する。このとき第2リンク部材62の他端部を構成するボール部62aは一対のピストン75a,75bによって挟まれていないため、前後方向に変位自在な状態となっている。これにより、第2リンク部材62は、連結ピン64bを支点として反時計回りに回転し、図11に示す状態となる。
一方、ピストン部20が後方に変位すると(図8における矢印A2方向に移動すると)、第1リンク部材61、及び第2リンク部材62の一端部(連結ピン64a側の端部)も後方へ変位する。このとき第2リンク部材62の他端部を構成するボール部62aは一対のピストン75a,75bによって挟まれていないため、前後方向に変位自在な状態となっている。これにより、第2リンク部材62は、連結ピン64bを支点として時計回りに回転し、図12に示す状態となる。
すなわち、リンク機構60がロック解除状態のときにピストン部20が前後方向に変位しても、当該変位がリンク機構60を介して駆動制御弁40に伝達されず、駆動制御弁40の位置(スリーブ部65内におけるスプール部66の位置)は変位しない。言い換えれば、リンク機構60がロック解除状態のときには、ピストン部20の前後方向への変位は、駆動制御弁40にフィードバックされない。
[電動モード時におけるアクチュエータユニットの動作]
変形例に係るアクチュエータユニット1aは、通常作動時、具体的には、スクリュー機構10において固着状態が発生しておらず、且つ油圧回路30が正常に動作しているときには、上記実施形態の場合と同様、電動モードで作動する。このとき、固着状態検知センサ27a及び圧力センサ48から制御部51へ通知信号Sg1,Sg2は送信されず、上記実施形態の場合と同様に作動する。また、このとき、第1ポート側空間S11及び第2ポート側空間S12には流体が供給されておらず、リンク機構60はロック解除状態となる。よってこのとき、上述の場合と同様、ピストン部20の前後方向への変位は駆動制御弁40にフィードバックされない。
ここで、上記実施形態の場合、ピストン部20がハウジング3内における所定位置となるように油圧回路が正常に作動した状態で電動モータ4が駆動することにより、出力部16の位置制御を行うことができる。しかし、上記実施形態の場合において、駆動制御弁40、又は制御部51のうち駆動制御弁40を制御する部分、が故障すると、ピストン部20をハウジング3内における所定位置に維持できなくなる。そうなると、電動モータ4による出力部16の位置制御ができなくなってしまう。
これに対して、変形例に係るアクチュエータユニット1aは、駆動制御弁40を電気的に制御できなくなった場合であっても、電動モータ4による出力部16の位置制御を行うことができる。
具体的には、本変形例に係るアクチュエータユニット1aでは、駆動制御弁40、又は制御部51のうち駆動制御弁40を制御する部分、の故障が検知されると、リンク機構60がロック状態になる。具体的には、リンク端部ロック機構70の第1ポート側空間S11及び第2ポート側空間S12の両方に流体が供給される。そうすると、ボール部62aが一対のピストン75a,75bに挟まれて保持されるため、ボール部62aがシリンダ71に対して固定される(図10参照)。なお、変形例に係るアクチュエータユニット1aでは、第1リンク部材61及び第3リンク部材63は、リンク機構60が図10に示すロック状態となっている場合において、ピストン部20が所定位置に位置しているときに、駆動制御弁40が中立位置40cとなるような長さに構成されている。
図10に示すロック状態となったリンク機構60において、ピストン部20が所定位置よりも前方に変位すると(図10における矢印A1方向に移動すると)、当該変位が駆動制御弁40にフィードバックされる。詳しく説明すると、ピストン部20が前方へ移動すると、それに伴って第1リンク部材61も前方へ移動するため、第2リンク部材62がボール部62aを支点として反時計回り方向に回転する。その結果、第3リンク部材63が前方へ移動して、駆動制御弁40のスプール部66もピストン部20と同様に前方へ変位する(図9(B)参照)。これにより、駆動制御弁40は、中立位置40cから第2位置40bに切り替えられる(図13参照)。すると、第1圧力室S1内の圧油がリザーバタンク56側へ流出する一方、油圧ポンプ55からの油圧が、第1圧力室S1及び第3圧力室S3へ流入する。その結果、ピストン部20が後方(矢印A2方向)に変位して所定位置へ戻り、図10に示す状態となる。このとき、ピストン部20の後方への変位が駆動制御弁40にフィードバックされ、駆動制御弁40の位置が、第2位置40bから中立位置40cへ切り替えられるため、各圧力室S1,S2,S3への圧油の流出入が規制される。これにより、ピストン部20が前方へ変位した場合であっても、ピストン部20が所定位置に戻され、当該所定位置で維持される。
一方、図10に示すロック状態となったリンク機構60において、ピストン部20が所定位置よりも後方に変位すると、(図10における矢印A2方向に移動すると)、当該変位が駆動制御弁40にフィードバックされる。詳しく説明すると、ピストン部20が後方へ移動すると、それに伴って第1リンク部材61も後方へ移動するため、第2リンク部材62がボール部62aを支点として時計回り方向に回転する。その結果、第3リンク部材63が後方へ移動して、駆動制御弁40のスプール部66もピストン部20と同様に後方へ変位する(図9(C)参照)。これにより、駆動制御弁40は、中立位置40cから第1位置40aに切り替えられる(図14参照)。すると、第2圧力室S2及び第3圧力室S3内の圧油がリザーバタンク56側へ流出する一方、油圧ポンプ55からの油圧が第1圧力室S1へ流入する。その結果、ピストン部20が前方(矢印A1方向)に変位して所定位置へ戻り、図10に示す状態となる。このとき、ピストン部20の前方への変位が駆動制御弁40にフィードバックされ、駆動制御弁40の位置が、第1位置40aから中立位置40cへ切り替えられるため、各圧力室S1,S2,S3への圧油の流出入が規制される。これにより、ピストン部20が後方へ変位した場合であっても、ピストン部20が所定位置に戻され、当該所定位置で維持される。
[効果]
以上のように、本変形例に係るアクチュエータユニット1aでは、電動モータ4によって出力部16が変位されている状態において、油圧回路30が故障した場合であっても、ピストン部20をハウジング3内における所定位置に維持することができるため、出力部16の位置制御を継続して行うことができる。
また、アクチュエータユニット1aでは、ピストン部20の変位がスプール部66にフィードバックされる状態と、ピストン部20及びスプール部66のうちの一方の変位が他方66,20にフィードバックされない状態とを、適切に切り替え可能な構成を提供することができる。
また、アクチュエータユニット1aでは、一対のピストン75a,75bによって第2リンク部材62のボール部62aを挟んで保持することにより、リンク機構60をロック状態にできる。一方、一対のピストン75a,75bが互いに離間することにより、該一対のピストン75a,75bによってボール部62aが挟まれずに保持されないため、リンク機構60をロック解除状態にできる。よって、アクチュエータユニット1aでは、リンク機構60のロック状態とロック解除状態とを切替可能な、具体的な構成を提供することができる。
(2)上記実施形態では、入力側スクリューを第1スクリュー11で構成し、出力側スクリューを第2スクリュー12で構成したが、この限りでなく、入力側スクリューを第2スクリューで構成し、出力側スクリューを第1スクリューで構成してもよい。
(3)上記実施形態では、第1及び第2のスクリュー11,12を有するスクリュー機構10が、ボールスクリュー機構として構成された形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。即ち、第1及び第2スクリューを有するスクリュー機構が、ボールスクリュー機構以外の構成を備えた形態として実施されてもよい。例えば、第1スクリュー及び第2スクリューが螺合する構成のスクリュー機構が実施されてもよい。或いは、第1及び第2スクリューを有するスクリュー機構が、ローラスクリュー機構の構成を備えた形態として実施されてもよい。ローラスクリュー機構の場合、第1スクリューと第2スクリューとの間に、外周に螺旋溝が設けられた複数のスクリュー状のローラ軸が回転自在に設置されることになる。第1スクリュー又は第2スクリューの回転に伴って、各ローラ軸は、第1スクリューと第2スクリューとに対して、螺旋溝で噛み合って各軸心を中心として回転することになる。
(4)上記実施形態では、スクリュー機構が固着状態に陥った場合に、アクチュエータユニット1を油圧モードで動作させているが、これに限らず、スクリュー機構が正常に動作している場合に、アクチュエータユニット1を油圧モードで動作させてもよい。
(5)上記実施形態では、出力部16を第2スクリュー12と一体に形成しているが、これに限らず、出力部を第2スクリューとは別の部材として設けて、該出力部を第2スクリューに連結してもよい。
本発明は、本発明は、スクリュー機構を有し、電動モータが出力する回転方向の駆動力を直線方向の駆動力に変換して出力する電動アクチュエータに関して広く適用することができるものである。
1,1a アクチュエータユニット
2 電動アクチュエータ
3 ハウジング
4 電動モータ
5 第1ポート
6 第2ポート
10 スクリュー機構
11 第1スクリュー
12 第2スクリュー
16 出力部
17 ボールスプライン機構(スライド支持機構)
20 ピストン部
S1 第1圧力室
S2 第2圧力室
S3 第3圧力室

Claims (10)

  1. 筒状に形成されるハウジングと、
    前記ハウジングに少なくとも一部が収納される第1スクリュー、及び、該第1スクリューが内側に設置される筒状の部分を有し、前記第1スクリューに対して該第1スクリューの軸心を中心として相対回転可能に取り付けられるとともに、相対回転することで前記第1スクリューに対して軸心方向に相対変位可能な第2スクリュー、を有するスクリュー機構と、
    前記第1スクリュー及び前記第2スクリューのうちの一方のスクリューである入力側スクリューを回転させる電動モータと、
    前記電動モータの回転力を前記入力側スクリューに伝達し、且つ前記電動モータに対する前記入力側スクリューの軸心方向へのスライドを許容するスライド支持機構と、
    前記第1スクリュー及び前記第2スクリューのうちの他方のスクリューである出力側スクリューに連結され又は設けられて前記ハウジングの一端側から外部へ突出し、前記ハウジングの筒軸方向に沿って該ハウジングから進出する進出方向と、該ハウジング内に退避する退避方向とに進退可能な出力部と、
    前記ハウジング内における前記出力側スクリューよりも前記退避方向側に配置され、前記入力側スクリューに対して該入力側スクリューの軸心方向に変位不能且つ回転自在に設けられたピストン部と、
    前記ハウジング内における前記ピストン部よりも前記退避方向側の空間である第1圧力室、前記出力側スクリューよりも前記進出方向側の空間である第2圧力室、及び、前記出力側スクリューと前記ピストン部との間の空間である第3圧力室と、を備え、
    前記ピストン部は、前記第1圧力室内の圧力及び前記第3圧力室内の圧力が調整されることにより、前記ハウジングの筒軸方向における所定位置となるように制御され、
    前記ハウジングに設けられ、前記第1圧力室を外部と連通する第1ポート、及び前記第2圧力室を外部と連通する第2ポート、を更に備えていることを特徴とする、電動アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記ピストン部は、外周側が前記ハウジングの内周面に対して該ハウジングの筒軸方向に摺動自在であるとともに、内周側が軸受を介して前記入力側スクリューを回転自在に保持していることを特徴とする、電動アクチュエータ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記出力側スクリューには、前記第2圧力室と前記第3圧力室とを連通する連通路が形成されていることを特徴とする、電動アクチュエータ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記第1スクリューは、前記電動モータによって回転させられる前記入力側スクリューとして設けられ、
    前記第2スクリューは、前記出力部が連結され又は設けられる前記出力側スクリューとして設けられていることを特徴とする、電動アクチュエータ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電動アクチュエータと、
    前記電動アクチュエータの第1ポートに接続される第1流路、前記電動アクチュエータの第2ポートに接続される第2流路、及び、前記第1流路を介して前記電動アクチュエータの第1圧力室に流体を供給する第1状態と前記第2流路を介して前記電動アクチュエータの第2圧力室に流体を供給する第2状態とに切替可能な切替機構、を有する流体回路と、
    を備えていることを特徴とする、アクチュエータユニット。
  6. 請求項5に記載のアクチュエータユニットにおいて、
    前記流体回路は、ポンプ、及び該ポンプの吐出側に連通する流体供給流路を更に有し、
    前記切替機構は、
    前記第1流路と前記流体供給流路とを連通する第1位置と、前記第2流路と前記流体供給流路とを連通する第2位置と、に切替可能な第1切替弁と、
    前記第1切替弁が前記第1位置又は前記第2位置となるように該第1切替弁の位置を制御することにより、前記第1状態と前記第2状態とを切り替える制御部と
    を更に有していることを特徴とする、アクチュエータユニット。
  7. 請求項6に記載のアクチュエータユニットにおいて、
    前記第1流路は、前記第1ポート側の第1ポート側流路と、前記第1切替弁側の切替弁側第1流路とを有し、
    前記第2流路は、前記第2ポート側の第2ポート側流路と、前記第1切替弁側の切替弁側第2流路とを有し、
    前記切替機構は、前記第1流路及び前記第2流路に跨るように設けられ、前記第1ポート側流路と前記切替弁側第1流路とを連通し且つ前記第2ポート側流路と前記切替弁側第2流路とを連通する給排位置と、前記第1ポート側流路と前記第2ポート側流路とを連通するバイパス位置と、に切替可能な第2切替弁、を更に有し、
    前記制御部は、前記第2切替弁が前記給排位置又は前記バイパス位置となるように該第2切替弁の位置を制御するようにも構成されていることを特徴とする、アクチュエータユニット。
  8. 請求項6又は請求項7に記載のアクチュエータユニットにおいて、
    前記第1切替弁は、
    筒状に形成され、前記出力部の進退方向に沿う方向に延びるように設けられるスリーブ部と、
    前記スリーブ部に収容され、該スリーブ部の筒軸方向における前記進出方向側に変位することにより前記第1切替弁を前記第2位置に切り替える一方、前記スリーブ部の筒軸方向における前記退避方向側に変位することにより前記第1切替弁を前記第1位置に切り替えるスプール部と、を有し、
    前記ピストン部と前記スプール部とを連結する連結機構、を更に備えていることを特徴とする、アクチュエータユニット。
  9. 請求項8に記載のアクチュエータユニットにおいて、
    前記連結機構は、
    一端側が前記ピストン部に連結され、前記ピストン部が進退する方向に沿って延びるように設けられた第1リンク部材と、
    一端側が前記第1リンク部材の他端側に揺動自在に連結され、該第1リンク部材と交差する方向に沿って延びるように設けられた第2リンク部材と、
    一端側が前記スプール部に固定され、前記第1リンク部材が延びる方向に沿って延びるように設けられ、他端側が、前記第2リンク部材における該第2リンク部材が延びる方向の中途部分に揺動自在に連結された第3リンク部と、を有し、
    前記リンク機構を、前記第2リンク部材の他端部を固定するロック状態と、該他端部の固定を解除するロック解除状態と、に切替可能なリンク端部ロック機構を更に備えていることを特徴とする、アクチュエータユニット。
  10. 請求項9に記載のアクチュエータユニットにおいて、
    前記リンク端部ロック機構は、筒状のシリンダと、それぞれが前記シリンダの筒軸方向に沿って摺動可能な一対のピストンと、を有し、前記一対のピストンで前記第2リンク部材の他端部を挟んで保持することにより前記リンク機構が前記ロック状態となる一方、前記一対のピストンが互いに離間することにより前記リンク機構が前記ロック解除状態となるように構成されていることを特徴とする、アクチュエータユニット。
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