以下、上記図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るスロットマシンの全体的な構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。なお、以下の説明における「通常遊技」とは、遊技媒体としての遊技メダルがベットされることにより実行可能となる、リール3a,3b,3cを用いて行われる通常の遊技のことである。本明細書では、後述するフリーズ期間において行われる「疑似遊技(ビタ押しゲーム)」と区別するために、便宜的にこの語を用いる。また、「役決定処理」とは、予め設定された複数の役決定結果(1つまたは複数の遊技役またはハズレ(ハズレを設定しない場合は除く)により構成される)の中から、1つまたは複数の役決定結果を無作為に選択するために、電子機器等を用いて実行される抽選等の選択行為を意味している。
また、以下の説明において、「遊技役が成立する」及び「遊技役の成立」等と記載する場合の「成立」とは、後述の役決定手段により選出された役決定結果に対応する遊技役(遊技メダルの払出しがある遊技役(小役等の入賞役)か、払出しのない遊技役(再遊技役やMB役)かは問わない)を構成する図柄の組合せ(対応図柄)が、後述の有効ライン(有効ライン29)上に停止表示されたことを示す概念として用いている。ただし、成立のタイミングについては、例えば、遊技役の対応図柄を有効ライン上に停止表示させることが可能なタイミングでリール停止操作が行われた時点や、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示された時点、スロットマシンが、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示されたことを識別した時点や、識別した結果を記憶領域に格納した時点等、適宜のタイミングとすることができる。
また、以下の説明において「ベット」とは、通常遊技を行うために必要とされる遊技メダルを、通常遊技の用に供する(通常遊技を行うためにスロットマシン等に提供する)ことを意味する。遊技メダルを通常遊技の用に供するための操作(ベット操作)としては、遊技者が遊技メダルをスロットマシンの内部等に投入する操作や、スロットマシンの内部等に貯留(クレジット)されている遊技メダルの中から、所定数の遊技メダルを遊技の用に供するための、予め設定されたボタン等を遊技者が押下するなどの操作などが含まれる。
また、以下の説明において、遊技者による、後述のメダル投入口21への遊技メダルの投入操作、クレジット(貯留)された遊技メダルのうち、遊技を行うために必要な規定数の遊技メダルを通常遊技の用に供するための1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作を総称してベット操作と称する。また、このベット操作と、遊技者による、後述の貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー25の傾動操作、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作、リジェクトスイッチ27の押圧操作を総称して遊技操作と称する。なお、一般的に、スロットマシンにおける「投入」とは、遊技メダルを「スロットマシン内に入れる」という意味で用いられる場合と、遊技メダルを「遊技(通常遊技)の用に供する」という意味で用いられる場合とがある。以下の説明では、基本的に、前者の意味において「投入」という語を用い、後者の意味においては「ベット」という語を用いることとする。
また、以下の説明において、一の通常遊技の終了時点とは、遊技メダルの払出しがある場合には、主制御手段100が遊技メダルの払出しを終了した時点(より詳細には、主制御手段100が遊技メダルの払出しを終了した時点から、副制御手段200に対し遊技メダル払出終了コマンドを出力する時点の直前までの期間)を指す。一方、遊技メダルの払出しがない場合には、主制御手段100が遊技メダルの払出しが無いことを認識した時点(遊技メダルの払出しが無い場合にも遊技メダル払出終了コマンドを出力する場合には、主制御手段100が遊技メダルの払出しが無いことを認識した時点から、副制御手段200に対し遊技メダル払出終了コマンドを出力する時点の直前までの期間)を指す。
<スロットマシンの外観>
本実施形態に係るスロットマシン1は、図1に示すように、本体筐体の前面に開閉可能に取り付けられた前扉2を備えており、この前扉2の前面には、上部から順に、上パネルアセンブリ10、中パネルアセンブリ20、下パネルアセンブリ30及び受け皿アセンブリ40が取り付けられている。
上記上パネルアセンブリ10の中央部には、その裏面側に配された画像表示装置11(図2参照)の表示画面11aが前方を臨むように配置されており、その周辺部には、第1演出ランプ12、第2演出ランプ13a,13b、第3演出ランプ14a,14bが配置されている。また、表示画面11aの下方左右には、一対の上部スピーカ15a,15bが配置されている。
上記中パネルアセンブリ20の中央部には、本体筐体内に横並びに配設された3個のリール3a,3b,3cの表面が臨む表示窓Wが設けられており、この表示窓Wの下方には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口21、クレジットされた範囲内で1枚の遊技メダルをベットするための1−BETスイッチ22、最大ベット許容数(例えば3枚)の遊技メダルを一度にベットするためのMAX−BETスイッチ23、クレジットされた遊技メダルを払い出すための貯留メダル精算スイッチ24、全リール3a,3b,3cを回転開始させる際に操作されるスタートレバー25、各リール3a,3b,3cの回転を個別に停止させるための3個のストップスイッチ26a,26b,26c(図中左側のストップスイッチ26aはリール3aに対応し、中央のストップスイッチ26bはリール3bに対応し、右側のストップスイッチ26cはリール3cに対応する)、及びメダル投入口21から投入されて滞留した遊技メダルを返却するためのリジェクトスイッチ27が設けられている。また、後述する連打ゲーム演出等を実行する際に、遊技者が操作(連打)したり自動的に連続駆動したりするように構成されたサブボタン54も設けられている。
上記メダル投入口21の内部は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる場合に当該遊技メダルが通過する受入通路(後述のホッパー50に通ずる)と、投入された遊技メダルが受け入れられない場合に当該遊技メダルが通過する返却通路(後述の遊技メダル払出口41に通ずる)とに分岐しており、その分岐部には、ブロッカ48(図2参照)が設けられている。このブロッカ48は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる期間においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを受入通路に導き、それ以外の期間においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを返却通路に導くように、受入通路と返却通路を選択的に、一方を開状態に他方を閉状態にできるように構成されている。以下の説明において、ブロッカ48がON状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれる状態(遊技メダル受入可能状態)を示し、ブロッカ48がOFF状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが返却通路に導かれる状態(遊技メダル受入不可状態)を示すものとする。
また、メダル投入口21の内部には、遊技メダルを検知するための2つの投入メダルセンサ28a,28b,28c(図2参照)が設けられている。投入メダルセンサ28aは、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたことを検出するものであり、投入された遊技メダルが流下する通路上において、上記ブロッカ48が設置された位置よりも上流側の位置に設置されている。投入メダルセンサ28bは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれ有効に受け入れられたことを検出するものであり、上記ブロッカ48が設置された位置よりも下流側(後述のホッパー50寄り)の位置に配置されている。投入メダルセンサ28cは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが、受入通路と返却通路との分岐部を通過したことを検出するものであり、当該分岐部近傍(ブロッカ48が設置された位置よりも少し投入メダルセンサ28b寄りの位置)に配置されている。
投入メダルセンサ28a及び投入メダルセンサ28bが共に遊技メダルを検出した場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入され、かつ投入された遊技メダルが有効に受け入れられたことを意味する。一方、投入メダルセンサ28aは遊技メダルを検出したが、投入メダルセンサ28bは遊技メダルを検出しない場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたが、投入された遊技メダルが有効に受け入れられずに返却されたことを意味する。
上記表示窓Wは、3個のリール3a,3b,3cが全て停止した際に、リール毎に3個の図柄、合計9個の図柄が遊技者から視認可能に表示されるように構成されている。また、表示窓Wには、表示窓W内の左中段、中央中段及び右中段の各図柄表示領域を横一直線に結ぶ1本の入賞ライン29が表示可能に設けられている。この入賞ライン29は、規定数の遊技メダルがベットされることにより有効化される。以下、有効化された入賞ライン29のことを適宜「有効ライン29」と称する。
また、スロットマシン1には、LEDランプ等により構成される各種の表示用ランプが配置されている。本実施形態では、表示用ランプとして、MAX−BET表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、及び獲得枚数表示ランプ46jを備えている。これらの表示用ランプは、後述の主制御基板60(主制御手段100)により制御されるように構成されている。
MAX−BET表示ランプ46aは、遊技メダルをベットすることができる状況下で点灯されるものであり、MAX−BETスイッチ23の内部に配置され、点灯時にはMAX−BETスイッチ23を部分的または全体的に光らせるようになっている。その他の表示用ランプは、上記中パネルアセンブリ20において表示窓Wの側部または下部に配置されている。
BET数表示ランプ46bは、ベットされた遊技メダルの枚数を表示するもので、ベットされた遊技メダルが、1枚の場合に点灯される1−BET表示ランプ46bAと、2枚の場合に点灯される2−BET表示ランプ46bBと、3枚の場合に点灯されるMAX−BET表示ランプ46bCとから構成されている。投入可能表示ランプ46cは、遊技メダルを投入することができる状況下で点灯されるものであり、遊技開始表示ランプ46dは、スタートレバー25を操作して遊技を開始させることができる状況下で点灯されるものである。再遊技表示ランプ46eは、任意の遊技において後述の再遊技役が成立し、次の遊技において、後述の自動ベット処理により遊技メダルが自動的にベットされた際に点灯されるものである。
状態表示ランプ46fは、例えば、後述のサブボーナス実行ステージでの遊技(AT遊技)が開始された場合に点灯され、終了した場合に消灯されるものであり、回数表示ランプ46gは、サブボーナス実行ステージの設定回数等を7セグメント表示するものである。貯留枚数表示ランプ46hは、貯留(クレジット)された遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものであり、獲得枚数表示ランプ46jは、後述の小役が成立した際に獲得される遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものである。また、この獲得枚数表示ランプ46jは、スロットマシン1に何らかの異常(エラー)が発生した際に、そのエラーの種類を示す文字(アルファベット)を表示するようにも構成されている。本実施形態において設定されるエラーとしては、遊技メダル払出エラー、補助収納庫満杯エラー、遊技メダル投入エラー、回胴停止エラー、設定値エラー等がある。
上記下パネルアセンブリ30の中央部には、透明な下パネルカバー31が取り付けられており、その左右両端部には、飾りランプ32a,32bが配置されている。なお、下パネルカバー31の裏面側には、所定の図柄が設けられた半透明の下パネルベース及び下パネル照明用蛍光灯(いずれも図示せず)が取り付けられており、この下パネル照明用蛍光灯を点灯させることにより、下パネルベースの図柄を後面側から照明するように構成されている。
上記受け皿アセンブリ40には、遊技メダルを払い出すための遊技メダル払出口41が開設されているとともに、遊技メダル払出口41に臨むようにして遊技メダルを貯留するための遊技メダル貯留皿42が設けられており、この遊技メダル貯留皿42の左には、灰皿43が設けられている。また、遊技メダル払出口41の左右には、受け皿アセンブリ40の背面側に配置された一対の下部スピーカ44a,44b(図2参照)の前面に対向して、多数の小孔からなるスピーカ口45a,45bが形成されている。
さらに、本体筐体内には、通常遊技の結果、所定の賞態様が構成された場合に獲得される遊技メダルを払い出すためのホッパー50(図2参照)が設けられており、このホッパー50には遊技メダルを検出するためのメダル検出部51(図2参照)が設けられている。また、このホッパー50は、投入されて有効に受け入れられた遊技メダルを物理的に収容する機能を有している。さらに、ホッパー50の近傍位置には、ホッパー50から溢れた遊技メダルを収納するための補助収納庫85(図2参照)が設けられるとともに、この補助収納庫85が満杯状態(助収納庫85から遊技メダルが溢れる可能性のある状態)であるか否かを検出する満杯検出部86(図2参照)が設けられている(詳細については後述する)。
<リール>
各リール3a,3b,3cはそれぞれステッピングモータ35a,35b,35c(図2参照)の駆動により回転するように構成されている。また、各リール3a,3b,3cは透光性を有する部材により構成されており、その外周面には、複数種類の図柄(図3参照)が表示された、透光性を有するリールテープが貼り付けられている。また、各リール3a,3b,3cの内面側には、バックランプ38a,38b,38c(図2参照)が配設されており、このバックランプ38a,38b,38cを点灯させることにより、表示窓W内に臨む各リール3a,3b,3cの領域を内面側から全体的に照明したり、各リール3a,3b,3c上に停止表示された所定の図柄組合せ(例えば、入賞位置としての有効ライン29上や、有効ライン29上とは異なる位置に並んだ遊技役の対応図柄等)を目立たせるように各リール3a,3b,3cの一部領域のみを照明したりするように構成されている。
<通常遊技を行うための基本操作>
スロットマシン1で通常遊技を行うには、まず実際にメダル投入口21に遊技メダルを投入するか、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の何れかを操作してクレジットの範囲内で規定数の遊技メダルをベットすることにより、入賞ライン29を有効化する。本実施形態では、入賞ライン29を有効化するために必要となる遊技メダルの規定数が、後述する非RT遊技状態及びRT1遊技状態では3枚、RT2遊技状態では2枚に設定される(2枚ベットの場合と3枚ベットの場合とで小役成立時の遊技メダルの獲得枚数が異なる)が、規定数についてはこれに限定されるものではなく、RT遊技状態に関係なく規定数を一定にするなど、適宜変更することが可能である。また、複数の入賞ラインを設けておき、遊技メダルのベット数に応じて、有効化される入賞ラインを変更するようにしてもよい。
次に、遊技者がスタートレバー25を操作すると、後述する役決定処理が行われ、その後、各リール3a,3b,3cが回転を開始し、リール3a,3b,3cの外周表面に表示された複数種類の図柄が表示窓W内を上下に(通常、上から下に)移動表示される。そして、リール3a,3b,3cの回転が所定の速度に達すると各ストップスイッチ26a,26b,26cが有効化され(ストップスイッチの操作が有効に受付け可能とされ)、遊技者がストップスイッチ26aを操作すると、対応する左リール3aの回転が停止し、ストップスイッチ26bを操作すると、対応する中リール3bの回転が停止し、ストップスイッチ26cを操作すると、対応する右リール3cの回転が停止する。
ここで、有効ライン29上に停止表示された図柄組合せが予め定めた入賞態様(遊技メダルを獲得することができる遊技役の対応図柄)となっている場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルがホッパー50により払い出されるか、またはクレジットとして加算される。
<制御基板と各機器との接続>
スロットマシン1では、リール3a,3b,3cを用いた遊技の進行に係る主たる制御(各リールの駆動制御や役決定処理等を含む)が図2に示す主制御基板60上に配設された制御回路により行われ、サブボタン54の自動操作制御、画像表示装置11による演出画像表示制御、上部スピーカ15a,15b等のスピーカからの音声発生制御及びバックランプ38a,38b,38c等のランプによる照明制御等は、副制御基板70上に配設された制御回路により行われるように構成されている。また、両制御基板60,70間の情報伝達は、主制御基板60から副制御基板70への一方向のみ行うことが可能となっている。
主制御基板60には、通常遊技及び疑似遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU61と、制御プログラム等を記憶したROM62と、一時記憶領域であるRAM63とが配設されており、ROM62に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における通常遊技及び疑似遊技の進行に係る制御が行われるようになっている。
上記メインCPU61には、駆動パルスを発生するためのクロックパルス発生器64、クロックパルス発生器64で発生した駆動パルスを分周するための分周器65、役決定処理(役抽選)等に用いる乱数を発生するための乱数発生器66、及び乱数発生器66で発生した乱数をサンプリングして抽選を行うためのサンプリング回路67が接続されている。また、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、モータ駆動回路36a、表示用ランプ制御回路47、ホッパー駆動回路52及び副制御基板70に対して信号を送信するとともに、リール位置検出回路37a,37b,37c、払出完了信号回路53及び収納状態信号回路87からの信号を受信するように構成されている。
ここで、モータ駆動回路36aは、リール3a,3b,3cをそれぞれ回転駆動するステッピングモータ35a,35b,35cの回転・停止制御を行うための回路であり、表示用ランプ制御回路47は、上述した各種の表示用ランプの制御を行うための回路である。また、リール位置検出回路37a,37b,37cは、リール3a,3b,3cの各々に設置されたセンサ(図示せず)からの各検出信号に基づき、リール3a,3b,3cの回転位置をそれぞれ検出する回路である(検出回路37aはリール3aに対応し、検出回路37bは中リール3b、検出回路37cは右リール3cに対応する)。また、ホッパー駆動回路52は、小役等の賞態様が成立した際に、ホッパー50を駆動して遊技メダルの払出しを行わせる回路であり、払出完了信号回路53は、ホッパー50から所定数の遊技メダルが払い出されたことがメダル検出部51により検出された際に、主制御基板60に払出完了信号を送信する回路である。さらに、収納状態信号回路87は、補助収納庫85が満杯状態であるか否かを示す収納状態信号を、上記満杯検出部86の検出結果に応じて、主制御基板60送信する回路である。
また、スロットマシン1には、電源装置80からの電力が主制御基板60を介して供給されるようになっている。この電源装置80には、電源スイッチ81、リセットスイッチ82及び設定鍵型スイッチ83が接続されており、これら各スイッチからの信号がインターフェイス回路68を介して、メインCPU61に送信されるように構成されている。さらに、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、設定変更スイッチ84からの信号を受信するように構成されている。
電源スイッチ81は、電源装置80からスロットマシン1への電源投入及び電源断の操作を受け付けるスイッチであり、リセットスイッチ82は、スロットマシン1においてエラーが発生した際等に、主制御基板60に搭載された各回路等をリセットするためのスイッチである。また、設定鍵型スイッチ83は、役決定確率(遊技役の当選確率)等の設定変更を行う場合に、電源装置80からの電力が供給されていない状態(電源断の状態)で操作されるスイッチであり、設定変更スイッチ84は、役決定確率等の設定を、例えば6段階で変更するためのスイッチである。この設定変更スイッチ84は、設定鍵型スイッチ83がONとされ、電源装置80からスロットマシン1に電源が投入された後に操作されるようになっている。
また、メインCPU61には、スイッチ基板90に接続されているか、またはスイッチ基板90上に搭載されている、リール停止信号回路91、スタートレバー25、投入メダルセンサ28a,28b、1−BETスイッチ22、MAX−BETスイッチ23及び貯留メダル精算スイッチ24からの各信号が、インターフェイス回路68を介して入力されるようになっている。
また、メインCPU61には、インターフェイス回路68を介してブロッカ48が接続されており、このブロッカ48をON・OFF制御するように構成されている。なお、以下の説明において、ブロッカ48をON・OFF制御するための信号を、適宜「ブロッカ信号」と称する。
また、図示は省略しているが、メインCPU61は、所定の遊技状態(例えば、後述のサブボーナス実行ステージ)であることを判断して、データカウンタやホールコンピュータ等に対し外部接続用端子基板等を介して所定の信号(以下、適宜「外端信号」と称する)を出力し、この外端信号により、所定の遊技状態に設定された回数等を管理したり遊技者に提示したりできるように構成されている。
一方、副制御基板70には、演出に関する各種の演算処理を行うサブCPU71と、制御プログラム等を記憶したROM72と、一時記憶領域であるRAM73とが配設されており、ROM72に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1におけるサブボタン54の自動操作制御、演出に関する制御が行われるようになっている。
上記サブCPU71は、インターフェイス回路74を介して、主制御基板60からの各種信号を受信し、ソレノイド駆動回路56、表示装置制御回路16、スピーカ制御回路17及びランプ制御回路18に対し信号を送信するとともに、サブボタン操作回数検出回路57からの信号を受信するように構成されている。ここで、ソレノイド駆動回路56は、サブボタン54を自動操作するために設置された第1ソレノイド55a及び第2ソレノイド55bを駆動させるための回路であり、サブボタン操作回数検出回路57は、サブボタン54に設置されたセンサ(図示せず)からの検出信号に基づき、サブボタン54が操作された回数を検出する回路である。また、表示装置制御回路16は、画像表示装置11を制御して所定の演出画像を表示させる回路であり、スピーカ制御回路17は、上部スピーカ15a,15b等のスピーカから発生させる音声等の種類や音量を制御する回路であり、ランプ制御回路18は、バックランプ38a,38b,38c等のランプの点灯を制御する回路である。
なお、上記第1ソレノイド55aは、ON状態(駆動電圧が印加されている状態)の時に、サブボタン54(バネ等の付勢部材(図示略)により進出方向(本実施形態では上方)に常時付勢されている)を進出方向に押圧し、OFF状態(駆動電圧が印加されていない状態)の時に、その押圧を解除するように構成されたプッシュ型のソレノイドである。この第1ソレノイド55aを、PWM制御等によって連続的にON・OFF駆動させると、サブボタン54が微かに振動した状態となり、その際に遊技者がサブボタン54に手を乗せれば、その振動を体感できるようになっている。
一方、上記第2ソレノイド55bは、ON状態の時に、サブボタン54を付勢部材による付勢力に抗して退入方向(本実施形態では下方)に引き込み、OFF状態の時に、その引込みを解除するように構成されたプル型のソレノイドである。この第2ソレノイド55bを、PWM制御等によって連続的にON・OFF駆動させると、サブボタン54が連続的に自動操作された状態(退入と進出を繰り返す自動連打状態)となり、その動作の様子や動作時に発生する動作音等を遊技者が認識できるようになっている。
次に、主に図3〜図18を参照しながら、本実施形態に係るスロットマシンの主な特徴構成について説明する。
<リールの図柄配置>
本実施形態では、各リール3a,3b,3cが表示する図柄が、図3に示すように配置されている(図3中の「左リール」、「中リール」及び「右リール」は、リール3a、リール3b及び右リール3cをそれぞれ表す)。すなわち、「キャラクタ」、「赤セブン」、「バー」、「チェリーA」、「チェリーB」、「スイカA」、「スイカB」、「ベル」、「リプレイA」及び「リプレイB」の10種類の図柄が所定数ずつ各リール3a,3b,3cに配置されている。
<機能ブロックの説明>
図4に示すように、本実施形態に係るスロットマシンは、機能的な観点から説明すれば主に、遊技メダルをベットするためのベット操作(例えば、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)や、停止中の各リール3a,3b,3cを回転させるためのリール回転開始操作(例えば、スタートレバー25の傾動操作)、複数種類の図柄を可変表示する3個のリール3a,3b,3cの回転を停止させるための各リール回転停止操作(例えば、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作)、貯留(クレジット)された遊技メダルを払い出すための精算操作(例えば、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作)等の、遊技者によりなされる各遊技操作に対応した信号(以下、適宜「遊技操作信号」と称する)を出力する操作信号出力手段95と、通常遊技及び疑似遊技の進行に係る主要な制御を行う主制御手段100と、通常遊技及び疑似遊技の状況に応じて所定の演出制御を行う副制御手段200とを備えてなる。
上記主制御手段100は、役決定手段101、リール制御手段102、設定変更手段103、RT遊技状態設定手段104、ベット管理手段105、遊技操作受付手段106、停止表示図柄判定手段107、ブロッカ制御手段108、フリーズ期間設定手段109、疑似遊技制御手段110、表示ランプ制御手段111、受容遊技メダル用途制御手段112、メイン側ステージ設定手段113、満杯状態判定手段114、遊技メダル通過状態判定手段115、エラー処理実行手段116、メイン情報記憶手段119及び制御コマンド送信手段120を備えている。なお、主制御手段100における上述の各手段は、図2に示す主制御基板60上に配されたメインCPU61、ROM62、RAM63、電子回路等のハードウエア及びROM62等に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
上記役決定手段101は、通常遊技においてスタートレバー25が傾動操作されたことを契機として、予め設定された役決定確率に基づき複数の役決定結果の中から少なくとも1つの役決定結果を選出するための役決定処理を行うように構成されている。この役決定処理は、図2に示す乱数発生器66及びサンプリング回路67を用いた乱数抽選により行われる。
具体的には、乱数発生器66により生成された乱数列の中から、サンプリング回路67によって1つの乱数(数字)を取得(ラッチ及び読込み)した後、その取得乱数が、役抽選テーブル(図9参照)に設定された複数の役決定結果の中のどの役決定結果に対応するのかを判定し、その役決定結果を選出するように構成されている。
上記リール制御手段102は、通常遊技において、上記役決定処理により役決定結果が選出された後に、リール3a,3b,3cを一斉に回転開始させるとともに、ストップスイッチ26a,26b,26cが順次押圧操作され、それらの各信号が入力された際に、対応する各リールを順次回転停止させるように構成されている。各リールの回転停止制御は、後述する通常遊技用の停止テーブルに基づいて、ストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたタイミングから、各リールが所定時間(例えば190ミリ秒)以内に停止するように(本実施形態では、最大滑りコマ数5コマの範囲内で)行われる(後述のMB中はストップスイッチが操作されたタイミングから、例えば75ミリ秒以内(本実施形態では、最大滑りコマ数1コマの範囲内)でのリール停止制御も行われる)。すなわち、役決定手段101による役決定処理の結果、所定の遊技役が決定されている場合には、可能な限りその決定された遊技役の対応図柄が有効ライン29上に停止表示されるように、ハズレの場合には、設定された何れの遊技役の対応図柄も有効ライン29上に停止表示されないように停止制御がなされるようになっている。
上記設定変更手段103は、設定変更スイッチ84が受け付けた設定変更指令操作に基づき役決定確率等の設定を、例えば6段階(設定値1〜設定値6)で変更する設定変更を行うように構成されている。
上記RT遊技状態制御手段104は、図5に示すように、非RT遊技状態、RT1遊技状態(MB内部中)、RT2遊技状態(MB中)の3つのRT遊技状態(図5では「遊技状態」を省略して表記している)のうちの何れかのRT遊技状態を設定するように構成されている。
非RT遊技状態は、本実施形態において標準となる通常のRT遊技状態であり、再遊技役(後述の再遊技役1〜12)が当選する確率(後述の役決定結果R1〜R5の何れかが選出される確率)が基準値(1/7.2)に設定されている(確率の数値は概算値。以下において同じ)。この非RT遊技状態中において、条件Sが充足されたことを契機としてRT1遊技状態に移行されるようになっている。条件Sとは、特別役(後述のMB役)が当選し(後述の役決定結果M1が選出され)、かつ未成立であることである。
RT1遊技状態は、非RT遊技状態において、特別役(MB役)の当選(未成立)という上述の条件Sが充足された場合に、非RT遊技状態から移行する、いわゆるボーナス内部中(ボーナス内部当選中)の遊技状態である。このRT1遊技状態中において条件Tが充足されたことを契機としてRT2遊技状態に移行されるようになっている。条件Tとは、後述のMB役が成立すること、すなわち、MB役の対応図柄「キャラクタ・キャラクタ・バー」(図柄の名称は、リール3a、リール3b、リール3cの順番で記す。以下において同じ)が有効ライン29上に停止表示されることである。また、このRT1遊技状態では、再遊技役が当選する確率が非RT遊技状態中よりも高く設定されている。
RT2遊技状態は、特別な遊技条件が設定される特別遊技状態(ボーナス)である。本実施形態において、特別な遊技条件とは、任意の小役(後述の小役1〜60)が当該遊技の役決定結果(本実施形態では、RT2遊技状態において再遊技役の抽選(役決定結果R1〜R5の選出)等は行っていないが行うようにしてもよい)によらず、成立させることが可能な状態(当選したのと同様の状態)に設定されることと、回転中の1つまたは複数のリール(例えば、リール3c。全リールとしてもよい)が、対応するストップスイッチ(例えば、ストップスイッチ26c)の操作タイミングから、最大で1図柄移動する範囲内(1コマ滑り)で停止するように制御されることである。このRT2遊技状態中において、条件Uが充足されたことを契機として、非RT遊技状態に移行されるようになっている。条件Uとは、RT2遊技状態中に行われた通常遊技において24枚を超える遊技メダルが払い出されたことにより、ボーナス(MB)が終了したこととされる。
上記ベット管理手段105は、通常遊技において、遊技者によるベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作(特に、投入メダルセンサ28bにより検出される投入操作)、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)により設定されたベット数が規定数に達したか否かを判定するように構成されている。また、再遊技役が成立した場合に、次の通常遊技において、自動ベット処理(遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく、直前の遊技におけるベット数と同数の遊技メダルがベットされた状態を設定する処理)を行うように構成されている。
上記遊技操作受付手段106は、通常遊技及び疑似遊技において、操作信号出力手段95からの各遊技操作信号が適正な時機に出力された場合に、これを有効に受け付け、受け付けた遊技操作信号に基づく処理(予めプログラムされた処理)を実行するための開始契機または終了契機となるタイミング(以下、適宜「遊技操作処理時機」と称する)を導出するように構成されている。
上記停止表示図柄判定手段107は、通常遊技において、リール3a,3b,3cにより停止表示された図柄がどの図柄であるかを判定するとともに、有効ライン29上に停止表示された図柄の組合せから、遊技役が成立しているかどうかを判定するように構成されている。
上記ブロッカ制御手段108は、上述のブロッカ48を制御すためのブロッカ信号を出力して、ブロッカ48をON状態(遊技メダル受入可能状態)とOFF状態(遊技メダル受入不可状態)との間で切り替えるように構成されている。なお、ブロッカ48がOFF状態とされた場合、メダル投入口21に投入された遊技メダルは、返却通路に導かれ返却される。ただし、遊技メダルが投入されたことは、上記投入メダルセンサ28aにより検出されるようになっている。
上記フリーズ期間設定手段109は、後述するRBステージの最後(8回目)の遊技におけるリール回転開始操作を契機として、遊技の進行に係る制御処理(例えば、リール回転停止操作や精算操作を受け付ける処理等)の実行を所定時間(例えば、30秒間)遅延させるフリーズ期間を設定するように構成されている。
上記疑似遊技制御手段110は、上記フリーズ期間設定手段109により設定されるフリーズ期間において実行される、疑似遊技としてのビタ押しゲーム(詳しくは後述する)の進行を制御するように構成されている。特に、各リール3a,3b,3cの駆動を通常遊技とは異なる動作態様で制御し、ビタ押しゲームの結果に応じた所定の図柄を表示窓W内に停止表示させるように構成されている(詳細については後述する)。
上記表示ランプ制御手段111は、上述の各種表示用ランプ(MAX−BET表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、獲得枚数表示ランプ46j)の点灯や消灯等に関する制御を、表示用ランプ制御回路47を介して行うように構成されている。なお、図4では、上述の表示用ランプのうち、BET数表示ランプ46bと獲得枚数表示ランプ46jのみを表示している。
上記受容遊技メダル用途制御手段112は、通常遊技において、メダル投入口21から投入された遊技メダル(以下、適宜「投入遊技メダル」と称する)のうち実際に受け入れられた遊技メダル(本実施形態では、受入通路に導かれて投入メダルセンサ28bにより検出された遊技メダルをいう。以下、適宜「受容遊技メダル」と称する)を、直接ベットされる遊技メダルとして扱うか、クレジットされる遊技メダルとして扱うかを制御するように構成されている。本実施形態では、ベット数が最大ベット許容数に達していない場合(ただし、再遊技状態にある場合は除く)には、受容遊技メダルを直接ベットされる遊技メダルとして扱い、ベット数が最大ベット許容数に達している場合には、受容遊技メダルをクレジットされる遊技メダルとして扱うように構成されている。
受容遊技メダルが直接ベットされる遊技メダルとして扱われた場合には、その受容遊技メダルの受入数がベット数に加算され、BET数表示ランプ46bにより表示されるようになっている。一方、受容遊技メダルがクレジットされる遊技メダルとして扱われた場合には、その受容遊技メダルの受入数がクレジット数に加算され、貯留枚数表示ランプ46hにより表示されるようになっている。なお、ベット数が最大ベット許容数に達しており、かつクレジット数が最大クレジット許容数に達している場合には、投入された遊技メダルは受け入れられずに返却されるようになっている。
上記メイン側ステージ設定手段113は、RT1遊技状態中において主制御手段100により管理される、図16に示すサブボーナス用の複数の各ステージ(通常ステージ150、サブボーナス確定ステージ160、サブボーナス実行ステージ170、ストックタイムステージ180等)の設定開始や終了等を制御するように構成されている。また、後述する通常ステージ150またはサブボーナス確定ステージ160において後述の役決定結果R1〜R5のうちの何れかが選出された際に、後述の特定押し順を指定するように構成されている(詳細については後述する)。
上記満杯状態判定手段114は、上述の満杯検出部86による検出結果に応じて収納状態信号回路87から出力される収納状態信号に基づき、補助収納庫85が満杯状態にあるか否かを判定するように構成されている(詳細については後述する)。
上記遊技メダル通過状態判定手段115は、上述の投入メダルセンサ28cによる検出結果に基づき、通路部において遊技媒体が特定の通過状態(遊技メダルが通過してから所定時間が経過している状態)にあるか否かを判定するように構成されている(詳細については後述する)。
上記エラー処理実行手段116は、スロットマシン1に何らかの異常(エラー)が生じた際に、そのエラー状態を解消するためのエラー処理を実行するように構成されている。特に、満杯状態判定手段114による判定結果と遊技メダル通過状態判定手段115による判定結果とに応じて、所定時点において、後述の満杯エラー処理を実行するように構成されている(詳細については後述する)。
上記メイン情報記憶手段119は、役決定手段101による役決定(乱数抽選)により選出された役決定結果を示す情報や、RT遊技状態設定手段104により設定されたRT遊技状態を示す情報等を記憶するように構成されており、各情報を記憶する所定の各記憶領域を備えている。なお、メイン情報記憶手段119により記憶される、小役や再遊技役の選出に係る後述の役決定結果R1〜R5,B1〜B8,C1、Zの情報は、小役や再遊技役の成立の有無に関わらず、情報が記憶された後、次の遊技が開始されるまでの間にクリア(消去)されるのに対し、特別役(後述のMB役)の選出に係る後述の役決定結果M1の情報は、特別役が成立した場合にはクリアされ、成立しなかった場合にはクリアされず、次の遊技に持ち越されるようになっている。本明細書では、MB役が当選しているが未成立であり、MB役の当選(役決定結果M1の情報)が持ち越されている遊技状態を、適宜「MB内部中遊技状態」または簡略化して「MB内部中」と称する。
また、メイン情報記憶手段119は、上記停止表示図柄判定手段107により成立したと判定された遊技役に関する成立役情報も記憶するようになっている。記憶した成立役情報は、次の遊技期間に移行されるまでの間にクリアする。ただし、特別役(MB役)の成立役情報が記憶された場合には、後述する入賞判定・遊技終了制御処理において、MB遊技(MB役の成立により設定される特別な遊技条件下で遊技)が実行可能であることを示すMB作動中情報が記憶されるようになっている。このMB作動中情報は、MB遊技の終了条件(本実施形態ではMB遊技の開始後、規定枚数(24枚)を超える遊技メダルが払い出されること)が充足されてMB遊技が終了した場合にクリアされるようになっている。本明細書では、MB役が成立してMB遊技を行うことが可能となっている遊技状態を、適宜「MB作動中遊技状態」または簡略化して「MB作動中」や「MB中」と称する。
また、メイン情報記憶手段119は、通常遊技において、各リールの回転停止位置を決定するために用いられる通常遊技用の停止テーブルのデータを記憶するようにも構成されており、この停止テーブルのデータを記憶するための記憶領域(以下、適宜「停止テーブル記憶領域」と称する)を備えている。
上記制御コマンド送信手段120は、遊技に関する各種の制御コマンド(例えば、スタートレバー25やストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたことを通知するコマンド、役決定結果を示すコマンド、リールの停止態様や当選役の成立の有無を通知するコマンド、RT遊技状態やサブボーナス用の各ステージの設定状況を通知するコマンド等)を副制御手段200に送信するように構成されている。
一方、上記副制御手段200は、サブ側ステージ設定手段201、アシスト可能回数管理手段202、演出実行制御手段204、サブボタン駆動制御手段205、ソレノイド印加電圧調整手段206、特典内容決定手段207、サブ情報記憶手段209及び制御コマンド受信手段210を備えている。なお、副制御手段200における上述の各手段は、図2に示す副制御基板70上に配されたサブCPU71、ROM72、RAM73、電子回路等のハードウエア及びROM72に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
上記サブ側ステージ設定手段201は、RT1遊技状態中において副制御手段200により管理される、図17に示すサブボーナス用の複数の各ステージ(通常ステージ250、サブボーナス確定ステージ260、サブボーナス実行ステージ270、ストックタイムステージ280等)の設定開始や終了等を制御するように構成されている(詳細については後述する)。また、遊技の進行状況等に応じて、サブボーナス設定抽選、特典ポイント抽選、サブボーナスストック抽選、サブボタン自動操作抽選等の各種の抽選を行うように構成されている(各抽選の実行時機や内容等の詳細については後述する)。
上記アシスト可能回数管理手段202は、後述のサブボーナス実行ステージ中において後述のベル押し順ナビ演出を行うことが可能な回数(アシスト可能回数)を設定、管理するように構成されている。本実施形態では、後述するSBBステージが設定された際には「50回」、BBステージが設定された際には「25回」、RBステージが設定された際には「8回」のアシスト可能回数の初期値がそれぞれ設定される。初期値が設定されたアシスト可能回数は、サブボーナス実行ステージ中においてベル押し順ナビ演出が行われる毎に1つずつ減少するように管理される。
上記演出実行制御手段204は、画像表示装置11、スピーカ15a,15b,44a,44b、演出ランプ12,13a,13b,14a,14b、飾りランプ32a,32b、バックランプ38a,38b,38cを用いた各種の演出を制御するように構成されており、図4に示すように、バックランプ演出制御手段2041、遊技進行演出制御手段2042、アシスト演出制御手段2043及びサブボーナス演出制御手段2044を備えている。
バックランプ演出制御手段2041は、任意の遊技役が成立したことを契機として、バックランプ38a,38b,38cを用いて各リール3a,3b,3cを、その内部から所定のパターンで照明するバックランプ演出を実行するように構成されている。
遊技進行演出制御手段2042は、RT遊技状態やサブボーナス用の各ステージの設定状態、遊技の進行状況等に応じて、遊技の興趣を向上させるための種々の演出(例えば、次述する連続演出や単発演出等)を実行するように構成されている。
連続演出とは、複数の遊技期間に亘って連続する演出であり、主に画像表示装置11を用いて、一続きの物語となるような画像を複数の遊技期間に亘って表示するものや、サブボーナス用の各ステージの内容(遊技者にとっての有利具合等)を象徴するようなステージ別の画像を反復表示するものなどが挙げられる。なお、連続演出を行う際に、演出ランプ12,13a,13b,14a,14bや飾りランプ32a,32bを用いた演出を行ったり、スピーカ15a,15b,44a,44bを用いた演出を組み合わせて行ったりしてもよい。
単発演出とは、遊技の進行過程において特定の状況が生じた場合等に単発的に実行される演出である。例えば、各リール3a,3b,3cの回転時に、遊技役の当選期待度を暗示するような画像を、画像表示装置11により表示する演出などが挙げられる。なお、単発演出を行う際に、演出ランプ12,13a,13b,14a,14bや飾りランプ32a,32bを用いた演出を行ったり、スピーカ15a,15b,44a,44bを用いた演出を組み合わせて行ったりしてもよい。
アシスト演出制御手段2043は、後述の通常ステージ、サブボーナス確定ステージまたはサブボーナス実行ステージが設定された状態において、後述の押し順対応の役決定結果(後述の役決定結果R1〜R5,B1〜B8の何れか)が役決定処理により選出された場合に、遊技の進行状況に応じた適切なリール回転停止操作順序(押し順)を報知するための、次述する特定押し順報知演出、ベル押し順ナビ演出等のアシスト演出を行うように構成されている。
特定押し順報知演出は、上述のメイン側ステージ設定手段113により指定された特定押し順(以下、適宜「指定押し順」と称する)を遊技者に報知する単発の演出である。指定押し順報知演出の具体的態様としては、例えば、報知する指定押し順が「中、右、左」の場合には、画像表示装置11の表示画面11a上に、指定押し順を示す数字を「2、3、1」の順番で左側から並べて表示したり、「中、右、左」の文字情報を表示したりする態様が一例として挙げられる。また、指定押し順(例えば「右、中、左」とする)と共に、目押しの対象となる図柄(例えば「赤セブン」とする)を報知する場合には、表示画面11a上に、「逆押しで赤セブンを狙え!」というような文字情報を表示する態様が挙げられる。
ベル押し順ナビ演出は、後述のサブボーナス実行ステージが設定された状態において、後述の役決定結果B1〜B8(押し順ベルA〜H)の何れかが役決定処理により選出された場合に、遊技者にとって有利となる正解押し順を報知する単発の演出である。ベル押し順ナビ演出の具体的態様としては、例えば、正解押し順が「中、左、右」の場合には、表示画面11a上に、正解押し順を示す数字を「2、1、3」の順番で左側から並べて表示したり、「中、左、右」の文字情報を表示したりする態様が一例として挙げられる。また、正解押し順を示す数字を表示する際には、「なか」という音声、「ひだり」という音声、及び「みぎ」という音声を、各ストップスイッチの操作タイミングに合わせるように、この順序で、スピーカ15a,15b等から出力することも一例として挙げられる(これを特定押し順報知演出に適用してもよい)。
サブボーナス演出制御手段2044は、後述のRBステージにおいて福引ゲーム演出およびビタ押しゲーム演出を行うとともに、後述のストックタイムステージにおいて連打ゲーム演出を行うように構成されている。また、後述の疑似RBステージから実際のステージ(真SBBステージ、真BBステージ)に疑似昇格する際に、疑似昇格演出を行うように構成されている(各演出についての詳細は後述する)。
上記サブボタン駆動制御手段205は、後述のストックタイムステージにおけるサブボタン自動操作抽選の結果に応じて、第1ソレノイド55a及び第2ソレノイド55bを連続的に駆動させ、サブボタン54を自動操作するように構成されている(自動操作の詳細については後述する)。
上記ソレノイド印加電圧調整手段206は、上記サブボタン駆動制御手段205による第1ソレノイド55a及び第2ソレノイド55bの駆動状況に応じて、これらのソレノイドに印加する電圧の上限値を調整するように構成されている(調整の具体的態様については後述する)。
上記特典内容決定手段207は、上記サブ側ステージ設定手段201による各特典ポイント抽選の結果と、上記疑似遊技制御手段110により実行されるビタ押しゲームの結果とに基づいて、遊技者に付与する特典の内容を決定するように構成されている(特典内容の詳細については後述する)。
上記サブ情報記憶手段209は、主制御手段100から送信された制御コマンドの情報や、演出制御に関する情報を記憶するように構成されており、各情報を記憶する所定の各記憶領域を備えている。また、上記サブボタン駆動制御手段205がサブボタン54を自動操作する際の複数の駆動パターンデータ(後述の連打パターンA,B,C、振動パターンα,βの各データ)を記憶するように構成されており、これらの駆動パターンデータを記憶する記憶領域を備えている。
上記制御コマンド受信手段210は、主制御手段100から送信された通常遊技及び疑似遊技に関する各制御コマンドを受信し、上述のサブ側ステージ設定手段201、アシスト可能回数管理手段202、演出実行制御手段204、サブボタン駆動制御手段205、ソレノイド印加電圧調整手段206、特典内容決定手段207及びサブ情報記憶手段209に対し必要な情報を伝達するように構成されている。
<遊技役の種類>
本実施形態においては、図6〜図8に示すように、1つの特別役(MB役)と、小役1〜60までの60個の小役と、再遊技役1〜12までの12個の再遊技役の計73個の遊技役が設定され、それぞれの遊技役が成立するためのリール3b,3c,3aによる表示図柄の組合せ(対応図柄)、遊技役成立時における遊技メダルの払出枚数等は、図6〜図8に示すように設定されている。なお、図6〜図8中に示す払出枚数は、非RT遊技状態またはRT1遊技状態における規定数である3枚の遊技メダルがベットされた場合の数値である。小役1〜60については、RT2遊技状態における規定数である2枚の遊技メダルがベットされた場合の払出枚数の数値「2」を、括弧書きで付記している。なお、これらの遊技役は通常遊技において適用される(疑似遊技には適用されない)ものである(以下においては、このことを前提として説明する)。
MB役は、その対応図柄「キャラクタ・キャラクタ・バー」が有効ライン29上に停止表示された際には、遊技メダルは払い出されず、次の遊技からRT2遊技状態(MB中)に移行されることを示す遊技役となっている。RT2遊技状態に設定されている期間は、RT2遊技状態において24枚超の遊技メダルが払い出されるまでの期間である。
小役1〜3は、後述の役決定結果C1(スイカ当選)において、重複当選役として設定される遊技役であり、成立時の遊技メダルの払出枚数は3(2)枚(括弧前の数値は非RT遊技状態及びRT1遊技状態中の数値(3枚ベット時の数値)であり、括弧内の数値はRT2遊技状態中の数値(2枚ベット時の数値)である。以下において同じ)に設定されている(設定する数値は適宜変更可能。以下において同じ)。なお、小役1は、成立時に、表示窓W内の左上段、中央上段、右上段の各表示領域に、「スイカA」または「スイカB」の図柄が並ぶように構成されている。同様に、小役2は、表示窓W内の左中段、中央中段、右中段の各表示領域にスイカ図柄が並ぶように構成されており、小役3は、表示窓W内の左上段、中央中段、右下段の各表示領域にスイカ図柄が並ぶように構成されている。このような小役1〜3の成立時におけるスイカ図柄の並び方に因んで、小役1のことを「上段スイカ小役」、小役2のことを「中段スイカ小役」、小役3のことを「右下がりスイカ小役」と便宜的に称することがある。また、小役1〜3のことを総称して、適宜「スイカ小役」と称する。
小役4は、後述の役決定結果B1〜B8(押し順ベルA〜H)の何れかが選出された際に、正解押し順によるリール回転停止操作が行われた場合に成立するように構成された遊技役であり、成立した際の遊技メダルの払出枚数は9(2)枚に設定されている。小役4を構成する、リール3a,3b,3c上の図柄「ベル」は、図3に示すように、各リール3a,3b,3c上において5図柄以内毎に配置されている。したがって、小役4が当選した場合、その対応図柄「ベル・ベル・ベル」は、正解押し順であるならば、各リール回転停止操作(ストップスイッチ26a,26b,26cの各押圧操作)の実行タイミング(遊技操作受付手段106により有効に受付けられたタイミング。以下において同じ)に関わらず、有効ライン29上に停止表示されるように各リールを制御する(以下、適宜「引き込む」と称する)ことが可能となっている。この小役4のように、各リール回転停止操作の実行タイミングに関わらず、その対応図柄(複数組ある場合にはそのうちの何れか)を有効ライン29上に引き込むことが可能な役を、以下、便宜的に「100%引込み可能な遊技役」と称する。
小役5〜60は、後述の役決定結果B1〜B8(押し順ベルA〜H)の何れかが選出された際に、遊技者による実際の押し順が正解押し順とは異なる場合(以下「不正解押し順」と称する)に成立可能となる遊技役であり、成立した際の遊技メダルの払出枚数は1(2)枚に設定されている。以下、成立時の遊技メダルの払出枚数の多少に対応させて、小役4のことを「高めベル小役」、小役5〜60のことを適宜「安めベル小役」と称する。
なお、より詳細には、小役5〜60のうちの小役5〜20は、一遊技におけるリール回転停止操作として、3個のストップスイッチ26a,26b,26cのうち最初にストップスイッチ26aが操作されたがそれが正解押し順とは合致せず(以下、適宜「左第一押し順不正解」と称する)、かつストップスイッチ26b,26cの各操作の実行タイミングが、リール3b,3c上における小役5〜20の対応図柄(図6参照)を有効ライン29上に引き込むことが可能なタイミングである場合に成立するように構成されている。一方、小役21〜36は、最初にストップスイッチ26cが操作されたがそれが正解押し順とは合致せず(以下、適宜「右第一押し順不正解」と称する)、かつストップスイッチ26a,26bの各操作の実行タイミングが、リール3a,3b上における小役21〜36の対応図柄(図6参照)を有効ライン29上に引き込むことが可能なタイミングである場合に成立するように構成されている。
また、小役37〜52は、最初にストップスイッチ26bが操作されたがそれが正解押し順とは合致せず(以下、適宜「中第一押し順不正解」と称する)、かつストップスイッチ26a,26cの各操作の実行タイミングが、リール3a,3b上における小役37〜52の対応図柄(図7参照)を、有効ライン29上に引き込むことが可能なタイミングである場合に成立するように構成されている。さらに、小役53〜56は、第一押し順(3個のストップスイッチ26a〜26cのうち1番目に操作したストップスイッチ)は正解押し順と合致するが、第二押し順及び第三押し順(同2番目及び3番目に操作したストップスイッチ)が正解押し順と合致しない場合に成立するように構成されている。
再遊技役1〜12は、成立した場合、遊技メダルの払出しはないが、遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく次の通常遊技を行うことが許可される再遊技役であり、各々の対応図柄は、図8に示すように構成されている。これらの再遊技役のうち再遊技役1は、後述の役決定結果R1〜R3(押し順リプレイA〜C)の何れかが選出された際に、一遊技におけるリール回転停止操作として、3個のストップスイッチ26a,26b,26cのうち最初にストップスイッチ26aまたはストップスイッチ26bが操作された(以下、適宜「左/中第一」と称する)場合に、成立するように構成されている。また、再遊技役1は、後述の役決定結果R4(押し順リプレイD)が選出された際に最初にストップスイッチ26cが操作された(以下、適宜「右第一」と称する)場合にも成立するように構成されており、後述の役決定結果R5(押し順リプレイE)が選出された場合には、実際の押し順に関係なく成立するように構成されている。再遊技役1が成立した場合には、有効ライン29上にリプレイ図柄(図柄「リプレイA」または「リプレイB」)が並ぶので、再遊技役1のことを適宜「通常RP」(「RP」はリプレイの略)と称する。
再遊技役2は、後述の役決定結果R4(押し順リプレイD)が選出された際に、実際の押し順が左/中第一の場合に成立するように構成されている。再遊技役3は、後述の役決定結果R1(押し順リプレイA)が選出された際に、実際の押し順が右第一であり、かつ少なくともリール3bにおいては図柄「キャラクタ」を有効ライン29上に引き込むことができない場合に成立するように構成されている。再遊技役2が成立した場合には、表示窓W内の各上段の表示領域に図柄「ベル」が並ぶので、再遊技役2のことを適宜「上段ベルRP」と称する。一方、再遊技役3が成立した場合には、表示窓W内の右上段、中央中段、右下段の各表示領域を結ぶ右下がりライン上、または表示窓W内の右上段、中央中段、右上段の各表示領域を結ぶ小V字ライン上に図柄「ベル」が並ぶので、再遊技役3のことを適宜「右下がり/小VベルRP」と称する。また、再遊技役2と再遊技役3を総称して適宜「ベルRP」と称する。
再遊技役4〜6は、本実施形態では成立することがない制御用の遊技役となっている。再遊技役7は、後述の役決定結果R2(押し順リプレイB)が選出された際に、実際の押し順が右第一であり、かつ少なくともリール3bまたはリール3cにおいては図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことができない場合に成立するように構成されている。再遊技役8は、後述の役決定結果R3(押し順リプレイC)が選出された際に、実際の押し順が右第一であり、かつ少なくともリール3bまたはリール3cにおいては図柄「バー」を中央中段または右下段の表示領域に引き込むことができない場合に成立するように構成されている。
なお、再遊技役4〜6が成立した場合、表示窓W内の各中段の表示領域(有効ライン29上)に、左側から順に、図柄「リプレイA」、図柄「リプレイA」または「リプレイB」、図柄「チェリーA」または「チェリーB」が並ぶので、再遊技役4〜6のことを適宜「中段リリチェRP」と称する。同様に、再遊技役7が成立した場合には、表示窓W内の各下段の表示領域に左側から順に上述の図柄が並ぶので、再遊技役7のことを適宜「下段リリチェRP」と称する。さらに、再遊技役8が成立した場合には、表示窓W内の右下段、中央中段、右上段の各表示領域を結ぶ右上がりライン上に、左側から順に上述の図柄が並ぶので、再遊技役8のことを適宜「右上がりリリチェRP」と称する。また、再遊技役4〜8を総称して適宜「チェリーRP」と称する。
再遊技役9は、後述の役決定結果R2(押し順リプレイB)が選出された際に、実際の押し順が右第一であり、かつ少なくともリール3cにおいては図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことが可能な場合に成立するように構成されている。なお、リール3a,3bにおいても図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことが可能な場合には、図柄「赤セブン」が有効ライン29上に並ぶことになる。再遊技役10は、同じく役決定結果R2(押し順リプレイB)が選出された際に、実際の押し順が「右→左→中」であり、かつリール3c,3aにおいては図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことが可能であるが、リール3bにおいては図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことができない場合に成立するように構成されている。以下、再遊技役9と再遊技役10を総称して適宜「赤セブン図柄用RP」と称する。
再遊技役11は、後述の役決定結果R1(押し順リプレイA)が選出された際に、実際の押し順が右第一であり、かつ少なくともリール3c,3bにおいては図柄「キャラクタ」を有効ライン29上に引き込むことが可能な場合に成立するように構成されている。なお、リール3aにおいても図柄「キャラクタ」を有効ライン29上に引き込むことが可能な場合には、図柄「キャラクタ」が有効ライン29上に並ぶことになる。以下、再遊技役11のことを適宜「キャラクタ図柄用RP」と称する。
再遊技役12は、後述の役決定結果R3(押し順リプレイC)が選出された際に、実際の押し順が右第一であり、かつ少なくともリール3cにおいては図柄「バー」を表示窓W内の上段の表示領域に引き込むことが可能な場合に成立するように構成されている。なお、リール3bにおいては図柄「バー」を表示窓W内の中段の表示領域に引き込むことが可能であり、かつリール3aにおいては図柄「バー」を表示窓W内の下段の表示領域に引き込むことが可能な場合には、図柄「バー」が表示窓W内の右上がりライン上に並ぶことになる。以下、再遊技役12のことを適宜「バー図柄用RP」と称する。また、再遊技役9〜12を総称して適宜「特定図柄RP」と称する。
<役抽選テーブル>
役決定処理においては、図9に示す役抽選テーブルが用いられる。なお、役抽選テーブルは、遊技店員等により設定される上述の設定値に応じて複数設けられている。図9に示す役抽選テーブルは、そのうちの或る設定値に対応したものを例示したものである。この役抽選テーブルには、M1,R1〜R5,B1〜B8,C1,Zの16個の役決定結果が設定されており、各役決定結果には、図9に示すように各々の遊技役が対応付けられている。例えば、役決定結果M1にはMB役が単独当選役として対応付けられ、役決定結果R1には再遊技役1〜3,7〜12が重複当選役として対応付けられ、役決定結果B1には小役4〜6,21,22,29,30,53〜56が重複当選役として対応付けられ、役決定結果C1には、スイカ小役(小役1〜3)が重複当選役として対応付けられているという具合である。なお、役決定結果Zは、ハズレ(何れの遊技役も非当選)に対応づけられている。
各役決定結果M1,R1〜R5,B1〜B8,C1が選出される確率は、図9に示すように、RT遊技状態別に設定されている。すなわち、非RT遊技状態においては、役決定結果R1〜R5が選出される確率が何れも「1/36」に設定されているのに対し、ボーナス内部中のRT2遊技状態においては、役決定結果R1〜R5の選出確率が何れも「1/9」と高く設定されている。また、役決定結果M1が選出される確率は、非RT遊技状態においては「1/3」に設定されているのに対し、RT2遊技状態においては「0」に設定されている。他の役決定結果B1〜B8,C1の選出確率は、非RT遊技状態とRT1遊技状態とで共通となっている。各役決定結果の選出確率の設定は、例えば、乱数発生器66により生成される乱数列の全数値範囲(例えば、十進数で65536)を、各役決定結果に対応させて各数値範囲に分割し、その際の数値範囲の幅を調整することにより行われる。
なお、本実施形態では、RT2遊技状態(MB中)の役決定処理においては、上述の役決定結果M1,R1〜R5,B1〜B8,C1,Zの選出は行わない。ただし、RT2遊技状態の役決定処理では、全ての小役1〜60が当選しているのと等しい状態となり、各リール回転停止操作のタイミングに応じて任意の小役を成立させることが可能となっている。
<押し順対応の役決定結果>
上述した役決定結果M1,R1〜R5,B1〜B8,C1,Zのうちの役決定結果R1〜R5,B1〜B8は、「押し順対応の役決定結果」として設定されている。ここで、押し順対応の役決定結果とは、重複当選する複数の遊技役の組合せが設定され、組み合わせられた複数の遊技役が重複当選した際に、ストップスイッチ26a,26b,26cがどのような順序で操作されたのか(押し順)によって、複数の遊技役のうちのどの遊技役を優先して成立させる(何れも成立しない場合もある)のかが変動する役決定結果のことを意味している。
本実施形態では、図10に示すように、役決定結果R1〜R5の各々に対応した押し順リプレイA〜Eの5個の押し順リプレイと、図11に示すように、役決定結果B1〜B8の各々に対応した押し順ベルA〜Hの8個の押し順ベルが設定されている。以下、図10と図11を参照して、押し順の違いによって変わる、各リール3a,3b,3c上に停止表示される図柄組合せの態様(停止表示形)について説明する。なお、図10では、表示窓W内の主要な表示領域内に停止表示される図柄を示しているのに対し、図11では、有効ライン29上に停止される図柄のみを示している。また図10及び図11では、「リプレイ」を「リプ」、「キャラクタ」を「キャラ」、「チェリー」を「チェ」、「セブン」を「7」、「スイカ」を「スイ」と表記している。
また、図10の「押し順」の欄中の記載のうち、「押し順リプレイA」の「(中×)」とは、少なくとも中リール(リール3b)においては、特定図柄(「キャラクタ」)を有効ライン29上に引き込めない場合であることを意味し、「(右・中○)」とは、少なくとも右リール(リール3c)と中リールにおいては、特定図柄(「キャラクタ」)を有効ライン29上に引き込める場合であることを意味する。同様に、「押し順リプレイB」の「(第2×)」とは、2番目にリール回転停止操作が行われたリールにおいては少なくとも、特定図柄(「赤セブン」)を有効ライン29上に引き込めない場合であることを意味し、「(第1・第2○)」とは、1番目と2番目に各々リール回転停止操作が行われた2つのリールにおいては少なくとも、特定図柄(「赤セブン」)を有効ライン29上に引き込める場合であることを意味する。さらに、「押し順リプレイC」の「(右×)」とは、少なくとも右リールにおいては、特定図柄(「バー」)を上述の右上がりライン上に引き込めない場合であることを意味し、「(右○)」とは、少なくとも右リールにおいては、特定図柄(「バー」)を右上がりライン上に引き込める場合であることを意味する。
また、図11の「押し順」の欄中の記載のうち、「(中・右○)」とは、少なくとも中リールと右リールにおいては、安めベル小役の対応図柄を構成する所定図柄(図11の「停止表示形」の欄の「中リール」及び「右リール」の各欄中に記載の図柄)を有効ライン29上に引き込める場合であることを意味する。同様に、「(左・中○)」とは、少なくとも左リールと中リールにおいては、安めベル小役の対応図柄を構成する所定図柄(図11の「停止表示形」の欄の「左リール」及び「中リール」の各欄中に記載の図柄)を有効ライン29上に引き込める場合であることを意味する。
押し順リプレイA〜Eにおける各押し順に対応した停止表示形は、図10に示すように設定されている。例えば、押し順リプレイAでは、ストップスイッチ26aまたはストップスイッチ26bが最初に操作された場合には、図10の「押し順リプレイA」の欄の上段(「左/中第一」と表記した段)に記載した図柄(通常RPの対応図柄)が、表示窓W内の各中段の表示領域内(有効ライン29上)に停止表示される。一方、ストップスイッチ26cが最初に操作され、かつ少なくとも中リール(リール3b)においては、特定図柄「キャラクタ」を有効ライン29上に引き込めない場合には、「押し順リプレイA」の欄の中段(「右第一(中×)」と表記した段)に記載した図柄(右下がりベルRPの対応図柄)が、表示窓W内の有効ライン29上に停止表示される(このとき、図柄「ベル」が表示窓W内の右下がりライン上に並ぶ)。また、ストップスイッチ26cが最初に操作され、かつ少なくとも右リール(リール3c)、中リール(リール3b)においては、特定図柄「キャラクタ」を有効ライン上に引き込める場合には、「押し順リプレイA」の欄の下段(「右第一(右・中○)」と表記した段)に記載した図柄(キャラクタ図柄用RPの対応図柄)が、表示窓W内の有効ライン29上に停止表示される。
また、押し順リプレイBでは、ストップスイッチ26cが最初に操作され、かつ少なくとも、2番目のリール回転停止操作に対応したリール(リール3aまたは3b)においては、特定図柄「赤セブン」を有効ライン上に引き込めない場合には、「押し順リプレイB」の欄の中段(「右第一(第2×)」と表記した段)に記載した図柄(下段リリチェRPの対応図柄)が、表示窓W内の有効ライン29上に停止表示される(このとき、図柄「リプレイA」、「リプレイA/B」、「チェリーA/B」が表示窓W内の各下段の表示領域内に並ぶ)。また、ストップスイッチ26cが最初に操作され、かつ少なくとも右リール、中リールにおいては、特定図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込める場合には、「押し順リプレイB」の欄の下段(「右第一(第1・第2○)」と表記した段)に記載した図柄(赤セブン図柄用RPの対応図柄)が、表示窓W内の有効ライン29上に停止表示される。なお、このとき、左リールにおいても、特定図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込める場合には、特定図柄「赤セブン」が、表示窓W内の有効ライン29上に並んで停止表示される。
さらに、押し順リプレイCでは、ストップスイッチ26cが最初に操作され、かつ少なくとも右リールにおいては、特定図柄「バー」を表示窓W内の上段の表示領域内に引き込めない場合には、「押し順リプレイC」の欄の中段(「右第一(右×)」と表記した段)に記載した図柄(右上がりリリチェRPの対応図柄)が、表示窓W内の有効ライン29上に停止表示される(このとき、図柄「リプレイA」、「リプレイA/B」、「チェリーA/B」が表示窓W内の右上がりライン上に並ぶ)。また、ストップスイッチ26cが最初に操作され、かつ少なくとも右リールにおいては、特定図柄「バー」を表示窓W内の上段の表示領域内に引き込める場合には、「押し順リプレイC」の欄の下段(「右第一(右○)」と表記した段)に記載した図柄(バー図柄用RPの対応図柄)が、表示窓W内の有効ライン29上に停止表示される。なお、このとき特定図柄「バー」を、中リールにおいては有効ライン29上に、左リールにおいては表示窓W内の下段の表示領域内にそれぞれ引き込める場合には、特定図柄「バー」が、表示窓W内の右上がりライン上に並んで停止表示される。
他の押し順リプレイD,Eおける各押し順に対応した停止表示形は、上述の押し順ベルA〜Cに準じたものであり、図10の記載から明らかであるので詳細な説明は省略する。
一方、押し順ベルA〜Hにおける各押し順に対応した停止表示形は、図11に示すように設定されている。例えば、押し順ベルAでは、実際の押し順が「中→左→右」の正解押し順である場合には、高めベル小役の対応図柄「ベル・ベル・ベル」が有効ライン29上に停止表示され、実際の押し順が「中→右→左」の不正解押し順である場合には、安めベル小役のうちの小役53〜56の何れかの対応図柄が有効ライン29上に停止表示される。
また、実際の押し順が「左第一」(最初にストップスイッチ26aが操作される押し順)の場合には、左リールにおいては図柄「リプレイA」が有効ライン29上に停止表示される。このとき、さらに、中リールにおいて図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことができ、かつ右リールにおいては図柄「赤セブン」または「キャラクタ」を引き込める場合には、安めベル小役のうちの小役5または小役6の対応図柄が有効ライン29上に停止表示される。一方、中リールにおいて図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことができないか、または右リールにおいて図柄「赤セブン」または「キャラクタ」を有効ライン29上に引き込むことができない場合には、何れの小役の対応図柄にも該当しないハズレの図柄組合せが有効ライン29上に停止表示される。
さらには、実際の押し順が「右第一」(最初にストップスイッチ26cが操作される押し順)の場合には、右リールにおいては図柄「リプレイA」または「リプレイB」が有効ライン29上に停止表示される。このとき、さらに、左リールにおいて図柄「赤セブン」または「バー」を有効ライン29上に引き込むことができ、かつ中リールにおいては図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込める場合には、安めベル小役のうちの小役21,22,29,30の何れかの対応図柄が有効ライン29上に停止表示される。一方、左リールにおいて図柄「赤セブン」または「バー」を有効ライン29上に引き込むことができないか、または中リールにおいて図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことができない場合には、ハズレの図柄組合せが有効ライン29上に停止表示される。
別の例として押し順ベルEでは、実際の押し順が「右→左→中」の正解押し順である場合には、高めベル小役の対応図柄「ベル・ベル・ベル」が有効ライン29上に停止表示され、実際の押し順が「右→中→左」の不正解押し順である場合には、安めベル小役のうちの小役57〜60の何れかの対応図柄が有効ライン29上に停止表示される。
また、実際の押し順が「左第一」の場合には、左リールにおいては図柄「リプレイA」が有効ライン29上に停止表示される。このとき、さらに、中リールにおいて図柄「チェリーB」を有効ライン29上に引き込むことができ、かつ右リールにおいては図柄「赤セブン」または「キャラクタ」を引き込める場合には、安めベル小役のうちの小役17または小役18の対応図柄が有効ライン29上に停止表示される。一方、中リールにおいて図柄「チェリーB」を有効ライン29上に引き込むことができないか、または右リールにおいて図柄「赤セブン」または「キャラクタ」を有効ライン29上に引き込むことができない場合には、ハズレの図柄組合せが有効ライン29上に停止表示される。
さらには、実際の押し順が「中第一」(最初にストップスイッチ26bが操作される押し順)の場合には、中リールにおいては図柄「リプレイA」または「リプレイB」が有効ライン29上に停止表示される。このとき、さらに、左リールにおいて図柄「赤セブン」または「バー」を有効ライン29上に引き込むことができ、かつ右リールにおいては図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込める場合には、安めベル小役のうちの小役37,38,45,46の何れかの対応図柄が有効ライン29上に停止表示される。一方、左リールにおいて図柄「赤セブン」または「バー」を有効ライン29上に引き込むことができないか、または右リールにおいて図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことができない場合には、ハズレの図柄組合せが有効ライン29上に停止表示される。
他の押し順ベルB〜D,F〜Hにおける各押し順に対応した停止表示形は、図11に示すように、上述の押し順ベルA,Eの場合に準じたものになるので詳細な説明は省略する。
<停止テーブルに基づくリール停止態様の決定>
本実施形態では、通常遊技において表示窓W内に停止表示させる図柄の組合せ(以下、適宜「リール停止態様」と称する)が、通常遊技用の停止テーブル(以下、単に「停止テーブル」と称することがある)に基づき決定されるように構成されている。図12は、そのような停止テーブルの一例を概略的に示している。
図12に示す停止テーブルは、左リール(リール3a)に対応したA1〜A8のテーブルデータ、中リール(リール3b)に対応したB1〜B8のテーブルデータ、右リール(リール3c)に対応したC1〜C8のテーブルデータを備えて構成されている。各テーブルデータは、上述の各役決定結果に対応して設定されている。例えば、テーブルデータA1,B1,C1は、役決定結果Z(ハズレ)に対応して設定され、テーブルデータA8,B8,C8は、役決定結果M1(MB役当選)に対応して設定されるという具合である。
また、この停止テーブルは、リール停止受付位置とリール停止位置との対応関係を定めたビットテーブルとして構成されている。ここで、リール停止受付位置とは、ストップスイッチの操作を有効に受け付けた時点において、ステッピングモータの通常の制御範囲内において(換言すれば、停止させようとするならば無理なく)、表示窓W内の下段表示領域に、他の任意の図柄番号の図柄を停止表示させるときよりもリールの移動量が少ない状態(本実施形態では、この移動量が少ない状態におけるリールの移動範囲を「1コマ滑り」と称する)で、停止表示させることが可能な図柄が配置されたリール位置(図柄番号)よりも1つ前(リール回転方向における1つ前)のリール位置(図柄番号)を意味する。なお、本実施形態では、ストップスイッチ操作の有効受付時点において、表示窓W内の下段表示領域内に進入途中であるか、または下段表示領域の全域を占める図柄の図柄番号がこのリール停止位置に該当する。一方、リール停止位置とは、役決定結果に応じて実際に(最大滑りコマ数5コマの範囲内で)、表示窓W内の下段表示領域に停止表示させる図柄の図柄番号を意味しており、図12の停止テーブルでは、各テーブルデータにおいて「1」が記憶された位置に対応した図柄番号となっている。また、本実施形態では、所定図柄を1コマ滑りで停止表示させることが可能なタイミングでストップスイッチを操作することを、その所定図柄に対するビタ押しと称する。
具体的な停止テーブルの見方は次の通りである。すなわち、例えば、役抽選において役決定結果Z(ハズレ)が選出され、テーブルデータA1,B1,C1が選択されたとする。そして、左リールのリール停止受付位置が図柄番号3の「チェリーA」であるとする。この場合、テーブルデータA1において図柄番号3の次の図柄番号4と対応した位置から順に、図中上方に向けて(図柄番号0と対応した位置に達した場合には図柄番号1と対応した位置に移る)、テーブルデータA1における各図柄番号と対応した各位置の記憶データを参照し、「1」が記憶された最初の位置と対応した図柄番号(この場合は図柄番号3から3コマ分上の図柄番号6)がリール停止位置となり、左リールにおいては、表示窓Wの下段表示領域に「ベル」(有効ライン29上には「スイカA」)が、3コマ滑りで停止表示されることが決定される。
同様に、中リールのリール停止受付位置が図柄番号6の「ベル」である場合には、テーブルデータB1において図柄番号7の「赤セブン」と対応した位置が「1」が記憶された最初の位置となるので、図柄番号7がリール停止位置となり、中リールにおいては、表示窓Wの下段表示領域に「赤セブン」(有効ライン29上には「リプレイA」)が、1コマ滑りで停止表示されることが決定される。さらに、右リールのリール停止受付位置が図柄番号18の「キャラクタ」である場合には、テーブルデータC1において図柄番号20と対応した位置が「1」が記憶された最初の位置となるので、図柄番号20がリール停止位置となり、右リールにおいては、表示窓Wの下段表示領域に「チェリーA」(有効ライン29上には「ベル」)が、2コマ滑りで停止表示されることが決定される。
また、この停止テーブルのデータは、通常遊技において、次のように利用される。すなわち、役抽選において所定の役決定結果が選出された際に、停止テーブルの各テーブルデータの中から、役決定結果に対応したテーブルデータ(例えば、役決定結果Zの場合には、テーブルデータA1,B1,C1、役決定結果M1の場合には、テーブルデータA8,B8,C8)が選択され、その選択されたテーブルデータが一時記憶領域に読み出される。そして、リールごとに、リール停止受付位置が確定すると、そのリール停止受付位置に対応したデータ(例えば、リール停止受付位置の図柄番号の次の図柄番号と対応した位置から5コマ分のデータ)が順次参照されて、リール停止位置が決定される(リール停止位置が決定されると滑りコマ数も決定されることになる)。
<停止テーブルに基づき決定されたリール停止態様情報の送信>
リール停止位置が決定されると、そのリール停止態様情報(リール停止位置と滑りコマ数の各情報)が、停止テーブルに対応した所定形態の送信用データに変換されて、主制御手段100から副制御手段200へと送信される。本実施形態では、1バイトのデータ量の数値データ、より具体的には、十進法表記において127より小の非負の数値データであって、かつ除数6のとき剰余数が0〜5のいずれかになる数値データのうち、通常遊技においては、除数6のとき剰余数が1〜5のいずれかになる数値データに変換するようになっている。その変換方法は、次の通りである。
すなわち、リール停止態様情報は、下式(1)に基づいて、上述の数値データに変換される。
(リール停止位置の図柄番号)×6(最大滑りコマ数+1)+滑りコマ数・・・(1)
例えば、図12のテーブルデータA1において、左リールのリール停止受付位置が図柄番号10の場合、リール停止位置は図柄番号11、滑りコマ数は1(ビタ押し)となるので、リール停止態様情報は、上式(1)により、11×6+1=67の数値データに変換される。同様に、テーブルデータB1において、中リールのリール停止受付位置が図柄番号0の場合、リール停止位置は図柄番号2、滑りコマ数は2となるので、リール停止態様情報は、上式(1)により、2×6+2=14の数値データに変換される。さらに、テーブルデータC1において、右リールのリール停止受付位置が図柄番号17の場合、リール停止位置は図柄番号20、滑りコマ数は3となるので、リール停止態様情報は、上式(1)により、20×6+3=123の数値データに変換される。
このように本実施形態では、通常遊技におけるリール停止態様情報の送信用データとして使用される可能性のある数値が、最小で1(リール停止位置が図柄番号0で滑りコマ数が1)、最大で125(リール停止位置が図柄番号20で滑りコマ数が5)となり、上述の数値データの条件(127より小の非負の数値)を満たしている。また、通常遊技におけるリール停止態様情報の送信用データの数値として、当該数値を6で除したときに余りが0となる数値(例えば、0,12,60,120等)は使用されない(後述するビタ押しゲームにおけるリール停止態様情報の送信用データの数値としては利用される場合がある)。
上述のような形態の数値データに変換されて送信された送信用データは、副制御手段200において、その送信用データの数値を6で除することにより、その商の数値からリール停止位置を、また剰余数から滑りコマ数を、さらに商の数値から剰余数を減算することにより停止受付位置の図柄番号を把握し、それに応じた所定の演出を実行するようになっている。
<補助収納庫の満杯状態の判定>
先に略述したように本実施形態では、上記満杯状態判定手段114(図4参照)が、満杯検出部86による検出結果に応じて収納状態信号回路87から出力される収納状態信号に基づき、補助収納庫85が満杯状態にあるか否かを判定するように構成されている。以下、この点について主に図13および図15を参照しながら詳述する。
図13(A)に示すように、満杯検出部86は、収納状態信号回路87から補助収納庫85内に延びる2本の導電ピン86a,86bにより構成されている。補助収納庫85は、上面が開放された有底箱状の容器であり、ホッパー50(図2参照)から溢れた遊技メダルが当該補助収納庫85内に落下して収納される位置に設置されるようになっている。また、補助収納庫85の一側面には、2本の導電ピン86a,86bgが挿通される孔部(図示略)が形成されており、設置時には、この孔部から2本の導電ピン86a,86bが補助収納庫85内に進入するようになっている。
図13(B)に示すように、2本の導電ピン86a,86bは、設置された補助収納庫85の上部位置において、左右方向に所定長離れて配置されるように構成されており、図13(C)に示すように、補助収納庫85内に多くの遊技メダル(2点鎖線で示す)が収納されると、その溜まった遊技メダルを介して、互いに導通されるようになっている。収納状態信号回路87は、2本の導電ピン86a,86bが互いに導通されていないときには、そのことを示すレベル0(例えば、ローレベル)の収納状態信号を出力し、2本の導電ピン86a,86bが互いに導通されているときには、そのことを示すレベル1(例えば、ハイレベル)の収納状態信号を出力するように構成されている。
上記満杯状態判定手段114(図4参照)は、収納状態信号回路87から出力される収納状態信号のレベルを所定時間(本実施形態では、2.235ミリ秒)おきに参照し、収納状態信号が所定回数(本実施形態では、8回)以上連続してレベル1である場合に、補助収納庫85は満杯状態にあると判定し、そのことを示す所定のフラグ(以下「満杯フラグ」と称する)を立てる(ONにする)ように構成されている(図15参照)。
収納状態信号レベルを参照する際には、図14に示す8ビットの満杯検出カウンタが用いられる。この満杯検出カウンタは、満杯状態判定手段114収納状態信号のレベルを参照する毎に、各ビットに記録された情報を左シフトするとともに、最下位ビットには、収納状態信号がレベル0の場合には「0」、レベル1の場合には「1」が記録されるようになっている。すなわち、図14(A)は、収納状態信号レベルが8回以上連続してレベル0である場合の状態を示しており、同図(B)は、収納状態信号レベルが7回以上連続してレベル0の後、レベル1に切り換わった場合の状態を示し、同図(C)は、4回以上連続してレベル0の後、4回連続してレベル1になった場合の状態を示している。
満杯状態判定手段114は、収納状態信号レベルが8回以上連続してレベル1の場合、ずなわち、満杯検出カウンタが図14(D)に示す状態のときに補助収納庫85は満杯状態にあると判定し、その後、収納状態信号レベルがレベル0となったことを最初に確認した時点、すなわち、満杯検出カウンタが図14(E)に示す状態のときに補助収納庫85の満杯状態は解消されたと判定し、上記満杯フラグをOFFにする(図15参照)。なお、満杯状態であると判定した後、所定回数以上、例えば、図14(F)に示すように5回以上連続して収納状態信号レベルがレベル0となったことを確認した時点で、補助収納庫85の満杯状態が解消されたと判定するようにしてもよい。
このように、所定回数以上連続して収納状態信号レベルがレベル1となる場合に、補助収納庫85の満杯状態を判定するようにしたことによって、図13(D)に示すように補助収納庫85内に落下した遊技メダルが転がって一時的に2本の導電ピン86a,86bが導通されるような場合に、補助収納庫85が満杯状態であると早まって判定しないようにすることが可能となる。なお、補助収納庫85内に配置される導電ピンの数や位置は、任意に設定することができる。例えば、図13(E)に示すように、2本の導電ピン86a,86bの下方に3本目の導電ピン86cを設けるようにしてもよい。この場合、3本の導電ピン86a,86b,86cが互いに全て導通された場合には、補助収納庫85が完全な満杯状態にあると判定し、3本のうち、例えば導電ピン86aと導電ピン86cとが導通された場合には、補助収納庫85内において遊技メダルが偏って収納された状態にあると判定することも可能となる。また、導電ピン86aと導電ピン86cとが導通された場合や、導電ピン86bと導電ピン86cとが導通された場合にも、補助収納庫85が満杯状態にあると判定するように構成してもよい。この場合、補助収納庫85内に、偏った状態で収納された遊技メダルが、補助収納庫85から溢れることを防止することが可能となる。
<通路部における遊技メダルの通過状態の判定>
また、本実施形態では、先にも述べたように遊技メダル通過状態判定手段115(図4参照)が、投入メダルセンサ28cによる検出結果に基づき、通路部において遊技メダルが特定の通過状態(遊技メダルが通過してから所定時間が経過している状態)にあるか否かを判定するように構成されている。以下、この点について主に図15を参照しながら詳述する。
投入メダルセンサ28cは、受入通路と返却通路との分岐部近傍に配置されており、当該分岐部を遊技メダルが通過したか否かを示すメダル通過信号を出力するように構成されている。具体的には、図15に示すように、上記分岐部を遊技メダルが通過していない場合には、そのことを示すレベル0のメダル通過信号を出力し、通過した場合には、そのことを示すレベル1のメダル通過信号を出力するようになっている。
遊技メダル通過状態判定手段115は、所定時間(本実施形態では、2.235ミリ秒)おきにメダル通過信号を参照し、メダル通過信号がレベル0からレベル1に切り替わったことを確認した時点で、所定時間(本実施形態では、450ミリ秒間)の経過を計測する所定のタイマ(以下「メダル通過中タイマ」と称する)を起動するともに、遊技メダルが通過中であることを示す所定のフラグ(以下「メダル通過中フラグ」と称する)をONにするように構成されている(図15参照)。そして、メダル通過中タイマが起動時から450ミリ秒間が経過したことを計測した時点で、メダル通過中フラグをOFFにするようになっている。
なお、メダル通過中タイマを起動してから450ミリ秒間が経過するまでの間にメダル通過信号がレベル0からレベル1に再度切り替わった場合には、遊技メダル通過状態判定手段115がメダル通過中タイマを再起動し、その再起動したメダル通過中タイマにより450ミリ秒間の時間計測が行われた時点で、メダル通過中フラグをOFFにするようになっている。また、450ミリ秒という時間は、投入メダルセンサ28cにより検出された遊技メダルが、受入通路を流下して、投入メダルセンサ28bにより検出されるまでに要する時間よりも十分に長い時間として設定されたものである。すなわち、投入メダルセンサ28bにより最後の遊技メダルの通過が検出された時点から450ミリ秒以上が経過していれば、投入メダルセンサ28cと投入メダルセンサ28bとの間に遊技メダルは存在しないと推定することができる。したがって、後述するように、メダル通過中フラグがONの場合には満杯エラー処理を実行しないようにすることによって次のような事態、すなわち、投入メダルセンサ28cと投入メダルセンサ28bとの間に遊技メダルが存在している状態で満杯エラー処理を開始し、ブロッカ48がOFFとなることによって、通過途中の遊技メダルが、ベット数やクレジット数として計上されず、かつ返却されないという事態が生じることを防止することが可能となる。
<満杯エラー処理の開始および終了>
次に、先に略述した満杯エラー処理について、図15を参照しながら説明を加える。先述したように、エラー処理実行手段116(図4参照)は、満杯状態判定手段114による判定結果と遊技メダル通過状態判定手段115による判定結果とに応じて、所定期間において、後述する満杯エラー処理を実行するが、その満杯エラー処理の実行開始時機および終了時機は図15に示す通りである。
すなわち、エラー処理実行手段116(図4参照)は、所定時間(本実施形態では、2.235ミリ秒)おきに、上述の満杯フラグおよびメダル通過中フラグの状態を参照し、満杯フラグがONでありメダル通過中フラグがOFFである場合に、補助収納庫85において満杯エラーが発生していることを示す所定のフラグ(以下「満杯エラー発生フラグ」と称する)をONにする。ONに設定された満杯エラー発生フラグは、補助収納庫85の満杯状態が解消されて満杯フラグがOFFとなったことをエラー処理実行手段116が確認した時点、または投入メダルセンサ28cにより遊技メダルの通過が検出されてメダル通過中フラグが再びONとなったことをエラー処理実行手段116が確認した時点で、OFFに設定される。
エラー処理実行手段116は、満杯エラー処理を実行することが可能な時点(本実施形態では、一の通常遊技の終了時点と、遊技メダルを受け入れることが可能な期間において満杯エラー発生フラグの状態を確認するようにプログラムされた時点。以下「満杯エラー処理実行可能時点」と称する)において、満杯エラー発生フラグがONである場合に、満杯エラー処理を実行開始するようになっている。
満杯エラー処理は、獲得枚数表示ランプ46jにおいて満杯エラーが発生していることを表示するエラー表示、副制御手段200に対して満杯エラーが発生していることを報知するように要求するエラー報知要求、および遊技(通常遊技及び疑似遊技)の進行を停止する遊技停止等の各処理から構成される。そのうち、エラー表示処理とエラー報知要求処理は、補助収納庫85の満杯状態が解消されて満杯フラグがOFFとなったことを契機として停止されるが、遊技停止処理は、遊技店員等によりリセット操作(リセットスイッチ82の操作)が行われたことを契機として停止されるようになっている。
<サブボーナス用の各ステージの設定>
先に略述したように本実施形態では、RT1遊技状態中において主制御手段100により管理される、図16に示すサブボーナス用の各ステージの設定開始や終了等を、上述のメイン側ステージ設定手段113(図4参照)が制御するように構成されている。同様に、RT1遊技状態中において副制御手段200により管理される、図17に示すサブボーナス用の各ステージの設定開始や終了等を、上述のサブ側ステージ設定手段201(図4参照)が制御するように構成されている。なお、図16に示す各ステージと図17に示す各ステージのうち、互いに対応するものについては同一の名称を付している。ただし、図16の各ステージに対しては百番台の番号を付し、図17の各ステージに対しては二百番台の番号を付すことにより、両者を区別する。
以下、図16及び図17を参照して、メイン側ステージ設定手段113及びサブ側ステージ設定手段201が制御する各ステージ間の移行契機や、各ステージにおいて主制御手段100側の各手段及び副制御手段200側の各手段(図4参照)が行う制御処理の内容について説明する。なお、以下の説明において、主制御手段100側の制御に関して述べる場合には主に図16を参照し、副制御手段200側の制御に関して述べる場合には主に図17を参照する。また、説明するステージに番号を付記する場合には、主に参照する方の図面中の番号を記すこととするが、主制御手段100側と副制御手段200側の各制御を一緒に説明する場合には、両方の番号を併記したり番号を省略したりすることもある。なお、図16及び図17においては、各ステージの名称から「ステージ」の語を省略しているものがある。
メイン側ステージ設定手段113が制御する(以下、適宜「メイン側の」と略称する)ステージは、図16に示すように、大別すると、通常ステージ150、サブボーナス確定ステージ160、サブボーナス実行ステージ170及びストックタイムステージ180の4つのステージがある。また、サブボーナス実行ステージ170の中には、SBBステージ171とBBステージ172とRBステージ173とが設けられている。
一方、サブ側ステージ設定手段201が制御する(以下、適宜「サブ側の」と略称する)ステージは、図17に示すように、大別するとメイン側と同様に、通常ステージ250、サブボーナス確定ステージ260、サブボーナス実行ステージ270及びストックタイムステージ280の4つのステージがある。通常ステージ250、サブボーナス実行ステージ270及びストックタイムステージ280は、メイン側の同名の各ステージと対応したステージとなっており、サブボーナス実行ステージ270中に設定される各ステージは、メイン側のサブボーナス実行ステージ170中に設定される上述の各ステージと対応したものとなっている。また、サブボーナス確定ステージ260中には、サブボーナス確定A1ステージ261a及びサブボーナス確定A2が設けられている。サブボーナス確定A1ステージ261a及びサブボーナス確定A2ステージ261bは、副制御手段200側でのみ管理される特有のモードである。
図17に示す通常ステージ250は、RT1遊技状態中における通常の遊技状態(遊技者にとって別段有利となることのない非ATの遊技状態)である。この通常ステージ250では、遊技進行演出制御手段2042による、非ATの遊技状態であることを遊技者に示す連続演出(以下、適宜「通常ステージ連続演出」と称する)や、アシスト演出制御手段2043による特定押し順報知演出等の通常演出(遊技者にとって有利に働くことはない演出)は行われるが、アシスト演出制御手段2043によるベル押し順ナビ演出のように、遊技者にとって有利となる演出は行われない。また、この通常ステージ250では、役決定手段101による役決定処理において上述の役決定結果C1(スイカ当選)が選出されたことを契機として、サブ側ステージ設定手段201により、次述するサブボーナス設定抽選が行われる。
《サブボーナス設定抽選》
サブボーナス設定抽選は、図18(A)に示すサブボーナス設定抽選テーブル基づいて行われる。このサブボーナス設定抽選テーブルでは、SBB当選、BB当選、RB当選及びハズレの4つの選出項目が設定されており、各選出項目が選出される確率は、図18(A)に示すように設定されている(確率の具体的数値については適宜変更し得る。後述する他の各抽選において同じ)。このサブボーナス設定抽選において、SBB当選、BB当選及びRB当選の何れかが選出された場合には、次遊技からサブボーナス確定ステージ260中のサブボーナス確定A1ステージ261aに移行するようになっている(以下、SBB当選、BB当選及びRB当選の何れかが選出されることを適宜「サブボーナス当選」と称する)。なお、サブボーナス確定A1ステージ261a中は、サブボーナス当選したことを所定の態様(例えば、「ボーナス確定!」というような文字表示)により遊技者に報知する演出(以下、適宜「ボーナス確定演出」と称する)を行うようになっている。また、サブボーナス確定A1ステージ261a中は、特定押し順報知演出は行われるが、ベル押し順ナビ演出は行われないように構成されている。
上述のサブボーナス設定抽選は、副制御手段200で行われるため、その抽選結果、すなわち、サブボーナス当選しているのか否かや、サブボーナス当選している場合にはSBB当選、BB当選及びRB当選の何れが選出されているのかなどを、主制御手段100(メイン側ステージ設定手段113)は、直接的に把握することができない(副制御手段200から主制御手段100への通信ができないことによる)。本実施形態では、次述するような押し順を用いた間接的情報伝達手法を用いることにより、副制御手段200は把握しているが主制御手段100は把握していない情報(ここでは、サブボーナス設定抽選の抽選結果)等を、間接的に主制御手段100に伝達し得るようにし、これにより、副制御手段200が間接的に、主制御手段100の状態を制御し得るようにしている。
《押し順を用いた間接的情報伝達手法》
本実施形態では、役決定手段101による役決定処理により上述の役決定結果R1〜R5(押し順リプレイA〜E)の何れかが選出された(以下、適宜「RP当選」と称する)際に、メイン側ステージ設定手段113が指定する特定押し順が利用される。すなわち、まず、図16に示す通常ステージ150中における役決定処理において、RP当選するとその都度、メイン側ステージ設定手段113が、2つの特定押し順(1つを「当り押し順」、もう1つを「ハズレ押し順」と称する)を指定する。本実施形態では、「中→左→右」の押し順と「中→右→左」の押し順のうちの一方を当り押し順、他方をハズレ押し順とするように構成されており、どの押し順を2つの特定押し順の各々に対応付けるのかは、RP当選する度に決定するようになっている。当り押し順は、その押し順が実際に遊技者により行われた場合、通常ステージ150からサブボーナス確定ステージ160に移行する契機とされる押し順である。また、ハズレ押し順は、その押し順が実際に遊技者により行われた場合、通常ステージ150に留まる契機とされる押し順である。
指定された2つの特定押し順(当り押し順及びハズレ押し順)は、直ちに、主制御手段100から副制御手段200へと通知される。副制御手段200は、通常ステージ250に設定している場合(サブボーナス設定抽選でサブボーナス当選を選出していない場合)には、2つの特定押し順が通知された際に、特定押し順報知演出によりハズレ押し順を報知するか、または何れの押し順も報知しない(ハズレ押し順を報知するか否かを抽選等により選択してもよい)。これに対し、通常ステージ250からサブボーナス確定A1ステージ261aに移行している場合(サブボーナス設定抽選でサブボーナス当選を選出している場合)には、特定押し順報知演出により当り押し順を報知する。
主制御手段100(メイン側ステージ設定手段113)は、指定した2つの特定押し順を副制御手段200へ通知した遊技において、遊技者により実行された実際の押し順が、当り押し順に該当するかどうかを判定する。そして、実際の押し順が当り押し順に一致した場合には、次遊技において通常ステージ150からサブボーナス確定ステージ160に移行させる処理を行う(上述のサブボーナス設定抽選において、サブボーナス当選が選出されたものと推定したことに該当する)。一方、実際の押し順が当り押し順に一致しない場合(実際の押し順がハズレ押し順に一致した場合を含む)には、このようなステージの移行処理は行わず、通常ステージ150が維持される。
サブボーナス確定ステージ160に移行することが決定された場合(上述の推定が行われた場合)には、そのことを示す制御コマンド(以下、この種の制御コマンドを適宜「ステージ移行コマンド」と称する)が、主制御手段100から副制御手段200へ送信され、副制御手段200(サブ側ステージ設定手段201)は、このステージ移行コマンドを受信したことにより、サブボーナス確定A1ステージ261aからサブボーナス確定A2ステージ261bに移行させる処理を行う(当り押し順を報知していないのに、このようなステージ移行コマンドを受信した場合には、移行処理を行わないようにしてもよい)。
メイン側のサブボーナス確定ステージ160においては、次のような処理が行われる。すなわち、サブボーナス確定ステージ160中における役決定処理においてRP当選すると、メイン側ステージ設定手段113が、3つの特定押し順(1つを「SBB確定押し順」、他の1つを「BB確定押し順」、残りの1つを「RB確定押し順」と称する)を指定する。本実施形態では、「中→左→右」の押し順と「中→右→左」の押し順と「左→右→中」の押し順のうちの1つをSBB確定押し順、他の1つをBB確定押し順、残りの1つをRB確定押し順とするように構成されており、どの押し順を3つの特定押し順の各々に対応づけるのかは、RP当選する度に決定するようになっている。SBB確定押し順は、その押し順が実際に遊技者により行われた場合、サブボーナス確定ステージ160からサブボーナス実行ステージ170中のSBBステージ171に移行する契機とされる押し順である。同様に、BB確定押し順は、サブボーナス確定ステージ160からサブボーナス実行ステージ170中のBBステージ172に移行する契機とされる押し順であり、RB確定押し順は、サブボーナス確定ステージ160からサブボーナス実行ステージ170中のRBステージ173に移行する契機とされる押し順である。
指定された3つの特定押し順(SBB確定押し順、BB確定押し順及びRB確定押し順)は、直ちに、主制御手段100から副制御手段200へと通知される。副制御手段200は、サブボーナス確定A2ステージ261bに設定中の場合には、3つの特定押し順が通知された際に、3つの特定押し順の中から、サブボーナス設定抽選の結果に対応した1つの特定押し順を選択し、その選択した特定押し順を特定押し順報知演出によって報知する。具体的には、上述のサブボーナス設定抽選の結果が、SBB当選の場合にはSBB確定押し順を選択して報知し、BB当選の場合にはBB確定押し順を選択して報知し、RB当選の場合にはRB確定押し順を選択して報知するようになっている。
主制御手段100(メイン側ステージ設定手段113)は、3つの特定押し順を副制御手段200へ通知した遊技において、遊技者により実行された実際の押し順が、何れかの特定押し順に該当するかどうかを判定する。そして、実際の押し順がSBB確定押し順と一致した場合には、次遊技において、サブボーナス確定ステージ160からサブボーナス実行ステージ170中のSBBステージ171に移行させる処理を行う。同様に、実際の押し順がBB確定押し順と一致した場合には、サブボーナス確定ステージ160からサブボーナス実行ステージ170中のBBステージ172に移行させる処理を行い、実際の押し順がRB確定押し順と一致した場合には、サブボーナス確定ステージ160からサブボーナス実行ステージ170中のRBステージ173に移行させる処理を行う。一方、実際の押し順が、指定した3つの特定押し順の何れとも一致しない場合には、次遊技において、サブボーナス確定ステージ160から通常ステージ150に移行させる処理を行う。
サブボーナス確定ステージ160から、サブボーナス実行ステージ170中のSBBステージ171、BBステージ172、RBステージ173または通常ステージ150に移行することを決定した場合には、そのことを示すステージ移行コマンドが、主制御手段100から副制御手段200へ送信される。副制御手段200(サブ側ステージ設定手段201)は、このステージ移行コマンドを受信したことにより、受信したステージ移行コマンドの内容に応じて、次遊技においてサブボーナス実行ステージ270中のSBBステージ271、BBステージ272、RBステージ273または通常ステージ250に移行させる処理を行う。以上が、本実施形態における、押し順を用いた間接的情報伝達手法の概要である。
なお、サブボーナス確定ステージ260中のサブボーナス確定A2ステージ261bにおいては、上記サブボーナス確定A1ステージ261aと同様に、上述のボーナス確定演出が行われるようになっている。また、サブボーナス確定A1ステージ261a中は、ベル押し順ナビ演出は行われないように構成されているが、サブボーナス確定A2ステージ261b中は、上述の押し順ベルA〜Hが選出された際にベル押し順ナビ演出も行われるように構成されている(ベル押し順ナビ演出は行わないようにしてもよい)。ただし、サブボーナス確定ステージ260中のベル押し順ナビ演出は、サブボーナス実行ステージ270中の各ステージにおいて設定されるアシスト可能回数とは関係なく行われる(実行してもアシスト可能回数(の残数)が変化することはない)。
次に、サブボーナス実行ステージ中の各ステージについて、RBステージ、BBステージ、SBBステージの順に説明する。なお、以下の説明では、サブボーナス実行ステージ170中のRBステージ173、BBステージ172及びSBBステージ171については、主に、主制御手段100(メイン)側で行う処理内容に関して説明し、サブボーナス実行ステージ270中のRBステージ273、BBステージ272及びSBBステージ271については、主に、副制御手段200(サブ)側で行う処理内容に関して説明する。
メイン側で管理されるRBステージ173は、サブボーナス確定ステージ160から移行された後、計8回のベル当選(役決定結果B1〜B8が全部で8回選出されること)が生じたことにより終了するように構成されている。また、8回目のベル当選時の通常遊技においては、スタートレバー25の操作が有効に受け付けられた後、リール3a〜3cの通常の回転開始時機を所定時間(例えば、30秒間)遅延させるためのフリーズ期間がフリーズ期間設定手段109により設定され、そのフリーズ期間において、次述するビタ押しゲームが、疑似遊技制御手段110により行われるように構成されている。
《ビタ押しゲーム》
ビタ押しゲームは、上記フリーズ期間において実行される疑似遊技であり、遊技者が、フリーズ期間において回転する各リール3a,3b,3cにおいて、所定のビタ押し対象図柄(例えば、「キャラクタ」)を、表示窓W内の各下段表示領域に、ビタ押し(1コマ滑り)で停止表示させることにチャレンジするゲーム内容となっている。
疑似遊技制御手段110は、フリーズ期間が設定された後、所定のリール回転開始条件(ビタ押しゲームが開始された時点(後述のビタ押しゲームタイマが起動された時点)から3秒間未満でスタートレバー25が操作されること、またはビタ押しゲームが開始された時点から3秒間以上が経過すること)が充足されたことを契機として、各リール3a,3b,3cを回転開始させ、所定のリール回転停止条件(ビタ押しゲームが開始された時点から20秒間未満で各ストップスイッチ26a,26b,26cが操作されること、またはビタ押しゲームが開始された時点から20秒間以上が経過すること)が充足されたことを契機として、各リール3a,3b,3cを停止させる。各リールの停止位置は、図12に示す通常遊技用の停止テーブル(より詳細には、テーブルデータA1,B1,C1)に基づいて決定される。以下、ビタ押し対象図柄を「キャラクタ」とした場合を例にとって、ビタ押しゲームにおける各リールの停止位置の決定方法を説明する。
ビタ押しゲームにおける各リールの停止位置の決定方法は、「キャラクタ」のビタ押しが成功した場合と失敗した場合とで異なる。ビタ押しが失敗した場合には、上記テーブルデータA1,B1,C1に基づき、通常遊技の場合と同様の手順で、リールの停止位置を決定する。例えば、左リールのリール停止受付位置が図柄番号16の「リプレイA」の場合、テーブルデータA1に基づき、図柄番号19の「ベル」がリール停止位置として決定される。すなわち、この場合、左リールにおいては、表示窓Wの下段表示領域に「ベル」が、3コマ滑りで停止表示されることが決定される。
同様に、中リールのリール停止受付位置が図柄番号17の「スイカA」である場合には、テーブルデータB1に基づき、図柄番号19の「ベル」がリール停止位置となり、中リールにおいては、表示窓Wの下段表示領域に「ベル」が、2コマ滑りで停止表示されることが決定される。さらに、右リールのリール停止受付位置が図柄番号0の「ベル」である場合には、テーブルデータC1に基づき、図柄番号4の「リプレイA」がリール停止位置となり、右リールにおいては、表示窓Wの下段表示領域に「リプレイA」が、4コマ滑りで停止表示されることが決定される。なお、テーブルデータA1,B1,C1は、ビタ押しゲームにおいて各リールを回転開始させた際に、一時記憶領域に読み出されるようになっている。
一方、ビタ押しが成功した場合には、上記一時記憶領域に読み出したテーブルデータA1,B1,C1の一部のデータを書き換え、この書き換え後のデータに基づき、リールの停止位置を決定する。例えば、左リールにおいて「キャラクタ」のビタ押しが成功すると、リール停止受付位置は図柄番号17の「ベル」となる。この場合、一時記憶領域に読み出されたテーブルデータA1において、図柄番号18と対応する位置のデータを「0」から「1」に書き換え、この書き換え後のデータに基づき、リール停止位置を図柄番号18にすること、すなわち、左リールにおいて、表示窓Wの下段表示領域に「キャラクタ」が、1コマ滑りで停止表示されることが決定される。
同様に、中リールにおいて「キャラクタ」のビタ押しが成功すると、リール停止受付位置は図柄番号17の「スイカA」となる。この場合、一時記憶領域に読み出されたテーブルデータB1において、図柄番号18と対応する位置のデータを「0」から「1」に書き換え、この書き換え後のデータに基づき、リール停止位置を図柄番号18にすること、すなわち、中リールにおいて、表示窓Wの下段表示領域に「キャラクタ」が、1コマ滑りで停止表示されることが決定される。さらに、右リールにおいて「キャラクタ」のビタ押しが成功すると、リール停止受付位置は図柄番号17の「ベル」となる。この場合、一時記憶領域に読み出されたテーブルデータC1において、図柄番号18と対応する位置のデータを「0」から「1」に書き換え、この書き換え後のデータに基づき、リール停止位置を図柄番号18にすること、すなわち、右リールにおいて、表示窓Wの下段表示領域に「キャラクタ」が、1コマ滑りで停止表示されることが決定される。
リール停止位置が決定されると、そのリール停止態様情報(リール停止位置と滑りコマ数の各情報)が、通常遊技のときと同様の所定形態の送信用データに変換されて、主制御手段100から副制御手段200へと送信される。より具体的には、ビタ押しが失敗した場合には、通常遊技のときと同じく、リール停止態様情報を、前掲の式(1)に基づき、十進法表記において127より小の非負の数値データであって、かつ除数6のとき剰余数が1〜5のいずれかになる数値データに変換するようになっている。
一方、ビタ押しが成功した場合には、リール停止態様情報が、下式(2)に基づき、十進法表記において127より小の非負の数値データであって、かつ除数6のとき剰余数が0になる数値データに変換される。
(書換え後のデータに基づくリール停止位置の図柄番号)×6+0・・・(2)
例えば、左リールにおいて「キャラクタ」のビタ押しが成功した際に書き換えられるテーブルデータA1に基づくリール停止位置は、図柄番号18となるので、リール停止態様情報は、上式(2)により、18×6+0=108の数値データに変換される(中リール及び右リールについても同様)。このときの数値データの数値は、通常遊技のときの数値データでは用いられていない数値である。
このように本実施形態では、ビタ押しゲームにおいてビタ押しが成功した場合おけるリール停止態様情報の送信用データとして使用される可能性のある数値は、最小で0(リール停止位置が図柄番号0)、最大で120(リール停止位置が図柄番号20)となり、上述の数値データの条件(127より小の非負の数値)を満たしている。また、通常遊技におけるリール停止態様情報の送信用データの数値としては使われない、当該数値を6で除したときに余りが0となる数値(例えば、0,18,66,120等)が使用される。
上述のような形態の数値データに変換された、ビタ押しゲームにおけるリール停止態様情報の送信用データは、リール停止位置の決定時に、主制御手段100から副制御手段200に送信される。副制御手段200において、その送信用データの数値を6で除することにより、その商の数値からリール停止位置を、また剰余数から滑りコマ数を把握し、それに応じた所定の演出(例えば、後述のビタ押しゲーム演出)を実行するようになっている。特に、剰余数が0の数値データの場合には、そのことにより、ビタ押しゲームにおいてビタ押しが成功したことを把握することが可能となっている。すなわち、ビタ押しゲームにおいてビタ押しが成功した場合おけるリール停止態様情報の送信用データ(6で割り切れる数値データ)には、ビタ押しが成功したことを示すビタ押し成功情報含まれることになる。一方、ビタ押しが失敗した場合おけるリール停止態様情報の送信用データ(6で割り切れない数値データ)には、ビタ押しが失敗したことを示すビタ押し失敗情報が含まれることになる。
なお、ビタ押しゲームが開始された時点からリール停止操作が行われず、20秒間以上が経過したことによりリールを停止させる場合には、リール停止受付位置を、「キャラクタ」の図柄番号18以外の他の図柄番号(例えば、図柄番号3)とみなして、テーブルデータA1,B1,C1に基づき、通常遊技のときと同様にリール停止位置を決定する。一方、テーブルデータA1,B1,C1において、リール停止操作が行われなかった場合のリール停止位置が予め定められている場合には、それに従って、リール停止位置を決定する。これらの場合におけるリール停止態様情報の送信用データは、通常遊技のときと同様に構成する。また、ビタ押しゲームにおいて、リールを停止させる際は、リールが僅かに変動(振動)した状態を維持するようになっている。さらに、ビタ押しゲームが終了すると、各リールをビタ押しゲーム開始時の回転位置に戻すようになっている。
一方、サブ側で管理されるRBステージ273は、サブボーナス確定A2ステージ261bから移行された後、アシスト演出制御手段2043が計8回のベル押し順ナビ演出を実行したことにより終了するように構成されている。また、遊技者にとって有利なRBステージに設定されていること示す連続演出(以下、適宜「RBステージ連続演出」と称する)が、遊技進行演出制御手段2042により行われるように構成されている。さらに、1〜7回目のベル押し順ナビ演出を行う各遊技(メイン側の処理でいえば、1〜7回目ベル当選時の遊技)において、次述する特典ポイント抽選がサブ側ステージ設定手段201により行われるように構成されている。
《特典ポイント抽選》
特典ポイント抽選は、図18(B)に示す特典ポイント抽選テーブルに基づいて行われる。この特典ポイント抽選テーブルでは、「+3」、「+2」、「+1」の3つの選出項目(特典ポイントの加算数)が設定されており、各々の選出項目が選出される確率は、図18(B)に示すように設定されている。本実施形態では、RBステージ273に移行した際に特典ポイントの初期値を「0」に設定し、その後、特典ポイント抽選を行う毎に、選出した選出項目に対応した加算数を初期値に順次加算して特典ポイントの数値を更新するようになっている。例えば、1〜7回目の各特典ポイント抽選において選出された加算数が、「+1」、「+3」、「+3」、「+1」、「+2」、「+1」、「+3」であった場合には、最終更新後の特典ポイントは「14」となる。
また、RBステージ273では、当該ステージの最終遊技(8回目のベル押し順ナビ演出を行う通常遊技)において、メイン側で行われる上記ビタ押しゲームの結果と、サブ側で順次更新された最終の特典ポイントの数値とに基づいて、特典内容決定手段207が、遊技者に付与する特典の内容を決定するようになっている。本実施形態では図18(C)に示すように、「サブボーナス確定」、「超高確モード」、「高確モード」、「低確モード」の4つの付与特典が設定されており、各々の付与特典と、ビタ押しゲームの結果と、最終の特典ポイントの数値との関係は、図示のように設定されている。
具体的には、ビタ押しゲームの結果が「ビタ押し3回成功」である場合には、最終の特典ポイントが「7〜21」の何れの数値(本実施形態でが「7」が最小値、「21」が最大値となる)であっても、付与特典は「サブボーナス確定」に決定される。また、ビタ押しゲームの結果が「ビタ押し2回成功」である場合には、最終の特典ポイントが、「18〜21」の範囲内であれば付与特典が「サブボーナス確定」に決定され、「15〜17」の範囲内であれば付与特典が「超高確モード」に決定され、「10〜14」の範囲内であれば付与特典が「高確モード」に決定され、「7〜9」の範囲内であれば付与特典が「低確モード」に決定される。
なお、「サブボーナス確定」とは、上述した通常ステージ250中のサブボーナス設定抽選における「RB当選」に相当するものであり、後述するストックタイムステージ280の終了後、直ちに(通常ステージ280を経由せずに)、サブボーナス確定A1ステージ261aに移行させる権利(以下、適宜「サブボーナス確定権」と称する)を設定する(遊技者に付与する)という内容の特典である。「超高確モード」は、RBステージ273から移行されるストックタイムステージ280のモード状態(後述のサブボーナスストック抽選の抽選確率に影響する)が、超高確モード(遊技者にとって最も有利なモード)に設定されるという内容の特典である。同様に、「高確モード」は、上記モード状態が高確モード(遊技者にとって2番目に有利なモード)に設定されるという内容の特典であり、上記モード状態が低確モード(遊技者にとって最も不利なモード)に設定されるという内容の特典である。
また、RBステージ273では、サブボーナス演出制御手段2044によって、次述する福引ゲーム演出が行われるようになっている。
《福引ゲーム演出》
福引ゲーム演出は、RBステージ273における通常遊技の進行状況等に応じて、主に画像表示装置11を用いて所定の画像を出力する演出であり、福引実行演出、特典ポイント表示演出及び特典内容決定演出からなる。福引実行演出は、役決定処理において押し順ベル(役決定結果B1〜B8の何れか)が選出された遊技において、福引が行われてその結果が導出される(例えば、ガラポンが回転して中から1つ玉が出てくるような)画像演出を、表示画面11a上に表示する演出である(態様は適宜変更可)。
特典ポイント表示演出は、特典ポイント抽選の結果を、上記福引実行演出に関連させて遊技者に報知する(例えば、特典ポイント抽選の結果が「+3」の場合は、「+3」の文字をガラポンから出てきた玉の画像近傍に表記する)態様の演出である。
特典内容決定演出は、上記特典内容決定手段207が決定した特典内容を、所定の態様(例えば、「サブボーナス確定!」、「超高確モード!」というような文字表示)により遊技者に報知する演出である。
また、ビタ押しゲームの実行中は、サブボーナス演出制御手段2044によって、次述するビタ押しゲーム演出が行われるようになっている。
《ビタ押しゲーム演出》
ビタ押しゲーム演出は、フリーズ期間が設定された際に、例えば、「スタートレバーを再操作し、ビタ押しでキャラクタ図柄を狙え!」というような文字表示によりビタ押しゲームの開始を遊技者に促すとともに、ビタ押し成功時には「やったね、ビタ押し成功!」、ビタ押し成功時には「残念、ビタ押し失敗!」というような文字表示によりリール別のビタ押し結果を報知し、ビタ押しゲームが終了した際に、「ビタ押し2回成功!」というような文字表示によりビタ押しゲームの最終結果を報知する演出である。
以上でRBステージの説明を終え、次に、BBステージについて説明する。メイン側で管理されるBBステージ172は、サブボーナス確定ステージ160から移行された後、計25回のベル当選が生じたことにより終了し、次遊技からストックタイムステージ180に移行されるように構成されている。一方、サブ側で管理されるBBステージ272は、サブボーナス確定ステージ260から移行された後、アシスト演出制御手段2043が計8回のベル押し順ナビ演出を実行したことにより終了し、次遊技からストックタイムステージ280に移行されるように構成されている。また、BBステージ272では、遊技者にとって有利なBBステージに設定されていること示す連続演出(以下、適宜「BBステージ連続演出」と称する)が、遊技進行演出制御手段2042により行われるように構成されている。
次に、SBBステージについて説明する。メイン側で管理されるSBBステージ171は、サブボーナス確定A2ステージから移行された後、計50回のベル当選が生じたことにより終了し、次遊技からストックタイムステージ180に移行されるように構成されている。一方、サブ側で管理されるSBBステージ271は、サブボーナス確定A2ステージから移行された後、計25回のベル押し順ナビ演出を実行したことにより終了し、次遊技からストックタイムステージ280に移行されるように構成されている。また、SBBステージ271では、遊技者にとって非常に有利なSBBステージに設定されていること示す連続演出(以下、適宜「SBBステージ連続演出」と称する)が、遊技進行演出制御手段2042により行われるように構成されている。
以上でサブボーナス実行ステージ中の各ステージの説明を終え、次に、ストックタイムステージについて説明する。メイン側で管理されるストックタイムステージ180は、サブボーナス実行ステージ170中のSBBステージ171、BBステージ172及びRBステージ173の何れかから、当該各ステージの終了後に移行されるステージである。このストックタイムステージ180は、移行された後、計10回の通常遊技が行われたことにより終了し、次遊技から通常ステージ150に移行されるように構成されている。
一方、サブ側で管理されるストックタイムステージ280は、サブボーナス実行ステージ270中のSBBステージ271、BBステージ272及びRBステージ273の何れかから、当該各ステージの終了後に移行されるステージである。このストックタイムステージ280は、上記RBステージ273において決定される特典内容に応じて、超高確モード、高確モード及び低確モードの何れかに設定され(SBBステージ271またはBBステージ272から移行された場合は、低確モード)、移行された後、計10回の通常遊技が行われたことにより終了するように構成されている。また、このストックタイムステージ280は、毎遊技、次述するサブボーナスストック抽選が、サブ側ステージ設定手段201により行われるようになっている。
《サブボーナスストック抽選》
サブボーナスストック抽選(以下、適宜「ストック抽選」と略称する)は、上述のサブボーナス確定権を設定するか否かを決定する抽選であり、図18(D)に示すサブボーナスストック抽選テーブルに基づいて行われる。このサブボーナスストック抽選テーブルでは、役決定処理により選出される役決定結果の種類と、ストックタイムステージ280のモード状態(超高確モード、高確モード及び低確モードの何れに設定されているか)に応じて、サブボーナス確定権を付与する選択がなされる(以下、適宜「ストック当り」と称する)確率が、図18(D)に示すように設定されている。例えば、役決定結果がR1〜R5の何れかである場合のストック抽選においてストック当りが選出される確率は、超高確モードでは「1/7」、高確モードでは「1/10」、低確モードでは「1/15」に設定されている。
なお、一のストックタイムステージ280において、ストック当りが複数回選出された場合には、ストック当りの選出回数に応じて複数個(例えば、3回当選すれば3個)のサブボーナス確定権が設定される。また、上記RBステージ173においてサブボーナス確定権が設定されていた場合には、それもサブボーナス確定権の設定数に加算される。設定されたサブボーナス確定権は、ストックタイムステージ280が終了してサブボーナス確定A1ステージ261aに移行された時点で、1つ分の設定が解除され(設定数が1つ減少し)、残ったサブボーナス確定権は、サブボーナス確定A1ステージ261a以降のステージに持ち越されるようになっている。
また、ストックタイムステージ280では、毎遊技、上記ストック抽選の結果に応じて、次述するサブボタン自動操作抽選が、サブ側ステージ設定手段201により行われるようになっている。
《サブボタン自動操作抽選》
サブボタン自動操作抽選は、サブボタン駆動制御手段205がサブボタン54を自動操作するか否かを決定する抽選であり、図18(E)に示すサブボタン自動操作抽選テーブルに基づいて行われる。このサブボタン自動操作抽選テーブルでは、「連打パターンA」、「連打パターンB」、「連打パターンC」、「振動パターンα」、「振動パターンβ」、「自動操作無しA」及び「自動操作無しB」の7つの選出項目が設定されており、各々の選出項目が選出される確率は、上記ストック抽選の結果が、ストック当りの場合とハズレの場合とに応じて、図18(E)に示すように設定されている。
例えば、ストック抽選の結果がストック当りの場合には、「連打パターンA」が選出される確率が「1/2.5」、「連打パターンB」が選出される確率が「1/5」と高く設定され、「自動操作無しA」及び「自動操作無しB」が選出される確率は何れも「1/20」と低く設定されている。一方、役決定結果がハズレの場合には、「自動操作無しA」が選出される確率が「1/2.5」、「自動操作無しB」が選出される確率が「1/5」と高く設定され、「連打パターンA」及び「連打パターンB」が選出される確率は何れも「1/20」と低く設定されている。
連打パターンA,B,Cは、先述した第2ソレノイド55bを、PWM制御等によって連続的に所定時間(例えば、2秒間)ON・OFF駆動させて、サブボタン54が連続的に退入と進出を繰り返すパターンのものである。連打パターンA,B,Cの各々の違いは、サブボタン54の動作速度(所定時間に何回動作(1回の退入と1回の進出で1回の動作とする)するか)にある。本実施形態では、連打パターンA、B、Cの順に動作速度が速くなるように設定されている(例えば、連打パターンAは1秒間に30回の動作、連打パターンBは同20回の動作、連打パターンCは同10回の動作とすることが挙げられる)。
振動パターンα,βは、先述した第1ソレノイド55aを、PWM制御等によって連続的にON・OFF駆動させて、サブボタン54を連続的に微振動させるパターンのものである。振動パターンα,βの各々の違いは、サブボタン54の振動速度(所定時間に何回振動するか)にある。本実施形態では、振動パターンαの方が振動パターンβよりも振動速度が速くなるように設定されている(例えば、振動パターンαは1秒間に20回の振動、振動パターンβは同10回の振動とすることが挙げられる)。
なお、上述の連打パターンA,B,C、振動パターンα,βの各データ(例えば、PWM制御用のデータ)はサブ情報記憶手段209が記憶している。サブボタン自動操作抽選において、これら複数の駆動パターンの中から特定の駆動パターンが選出されると、その特定の駆動パターンのデータをサブボタン駆動制御手段205が選択し、その駆動パターンデータに従ってサブボタン54を自動操作するようになっている。また、所定時間(例えば、60秒間)内におけるサブボタン54の駆動状態(自動操作時の駆動状態)に応じて、サブボタン54を自動操作させる際に第1ソレノイド55a及び第2ソレノイド55bに印加される電圧の上限値が、ソレノイド印加電圧調整手段206により調整されるようになっている。
自動操作無しA,Bは、サブボタン54を自動操作しないというものである。自動操作無しA,Bの各々の違いは、次述する連打ゲーム演出の実行を伴うか否かの違いである。すなわち、自動操作無しAが選出された場合には、次述する連打ゲーム演出が行われるが、自動操作無しBが選出された場合には連打ゲーム演出は行われない。本実施形態では、サブボタン自動操作抽選において、連打パターンA,B,C、振動パターンα,β、自動操作無しAの何れかが選出された場合には、当該遊技における全リール3a〜3cの停止後に、次述する連打ゲーム演出が、サブボーナス演出制御手段2044により行われるようになっている。
《連打ゲーム演出》
連打ゲーム演出は、まず、例えば「サブボタンを連打せよ!」というような文字情報を画像表示画面11a上に表示し、次に、遊技者による実際のサブボタン54の連打操作またはサブボタン54の自動操作の動作回数に応じて、例えば、空気の入った風船が徐々に大きくなるような画像演出を所定時間(例えば、5秒間)行う演出である(態様は適宜変更可)。この連打ゲーム演出は、上記ストック抽選の結果に応じて、最終的に表示される画像の種類が異なる。例えば、ストック抽選の結果がストック当りである場合には、最終的に、風船が破裂する画像及び「ボーナスストック+1」というような文字情報が表示され、ストック抽選の結果がハズレである場合には、最終的に、風船が萎んでしまう画像及び「残念!」というような文字情報が表示される(態様は適宜変更可)。なお、サブボタン54の自動操作は、連打ゲーム演出の開始後、所定のタイミングで(例えば、連打ゲーム演出が開始されてから2秒後に)開始されるようになっている。また、サブボタン54の自動操作や連打ゲーム演出は、実行中であっても、遊技メダルが投入されたことまたは投入された遊技メダルを受け入れたことなどを契機として終了するようにしてもよい。
ストックタイムステージ280は、当該ステージ中の10回目の通常遊技の終了時点において、1つもサブボーナス確定権が設定されていない場合(サブボーナスの設定数が0の場合)には、次遊技から通常ステージ250に移行される。一方、1つでもサブボーナス確定権が設定されている場合(サブボーナスの設定数が1以上の場合)には、次遊技からサブボーナス確定A1ステージ261aに移行される。通常ステージ250またはサブボーナス確定A1ステージ261aに移行後の処理内容は、上述したものと同様である。
[主要な制御処理]
以下、上述のスロットマシンにおいて行われる主要な制御処理について、主に図19〜27を参照しながら説明する。以下では、まず、図19〜26を用いて、主制御手段100において行われる制御処理のうち、特に、タイマ割込処理、満杯エラー検出処理、遊技制御処理及び満杯エラー処理について説明する。次に、図27を用いて、副制御手段200において行われる各種の制御処理のうち、特に、サブボタン自動操作制御処理について説明する。
<タイマ割込処理>
本実施形態では、遊技者により行われるベット操作等の遊技操作に応じて出力される各遊技操作信号の読込みや信号レベルの検出(確認)、各制御コマンドの送信等の処理が、予め設定された一定の時間(例えば、1.49ミリ秒)毎に実施されるタイマ割込処理によって行われる。このタイマ割込処理では、図19に示すように、まず、レジスタの退避が行われ(ステップT1)、次に、入力ポート読込処理(ステップT2)が行われる。この入力ポート読込処理では、メインCPU61の入力ポートに入力された各遊技操作信号の信号レベルの読込みと格納、信号レベルの判定等が行われる。なお、主制御手段100による遊技制御処理中、遊技に関する各種の制御コマンドが適宜なタイミングで副制御手段200に送信されるが、そのタイミング等については、主要なもの以外は説明を省略する。
次いで、タイマ計測を行う(ステップT3)。このタイマ計測は、次述する遊技制御処理においてセットされた任意のタイマの経過時間等を計測するものである。次に、各リール3a,3b,3cの回転の加速、減速、定速維持や停止維持等を制御するためのリール回転駆動制御を行い(ステップT4)、次いで、データカウンタやホールコンピュータ等に対して所定の外端信号を出力する(ステップT5)。次に、各表示用ランプ(46a〜46j)の表示管理を実行し(ステップT6)、必要な制御コマンドを副制御手段200(以下、適宜「サブ」と称する)へ送信する(ステップT7)。次いで、表示用ランプ、モータ等の制御を行うためのポート出力を行い(ステップT8)、さらに、退避させていたレジスタを復帰させ(ステップT9)、割込みを許可(ステップT10)した後、割込みリターンする。
<満杯エラー検出処理>
満杯エラー検出処理は、補助収納庫85の満杯エラーを検出するために主制御手段100により行われる制御処理であり、本実施形態では、上述のタイマ割込処理と同様に、予め設定された一定の時間(例えば、2.235ミリ秒)毎に実施される。この満杯エラー検出処理においても、上記タイマ割込処理と同様、レジスタの退避や復帰、入力ポートの読込み、ポート出力等の処理が行われるが、それらの説明は省略する。なお、満杯エラー検出処理の手順を上述のタイマ割込処理に組み込み、満杯エラー検出処理をタイマ割込処理中の一処理として実行するようにしてもよい。
この満杯エラー検出処理では、図20に示すように、収納状態信号(図15参照)がレベル1であるか否を判定する。ここで、収納状態信号がレベル1であると判定した場合には、ステップE2に進み、満杯検出カウンタ(図14参照)を左シフトし、最下位ビットに「1」を記録してステップE4に進む。一方、収納状態信号がレベル0であると判定した場合には、ステップE3に進み、満杯検出カウンタを左シフトし、最下位ビットに「0」を記録してステップE4に進む。
上記ステップE4では、満杯検出カウンタの全ビットが「1」であるか否かを判定する。ここで、満杯検出カウンタの全ビットが「1」であると判定した場合には、ステップE5に進み、満杯フラグ(図15参照)をONにしてステップE7に進む。一方、満杯検出カウンタにおいて全ビットが「1」の状態ではないと判定した場合(少なくとも1つのビットが「0」の場合)には、ステップE6に進み、満杯フラグをOFFにしてステップE7に進む。
上記ステップE7では、メダル通過信号(図15参照)がレベル0からレベル1に切り換わったか否かを判定する。ここで、メダル通過信号がレベル0からレベル1に切り換わったと判定した場合には、ステップE8に進み、メダル通過中タイマを起動(450ミリ秒の時間を計測するようにセット)し、メダル通過中フラグ(図15参照)をONにしてステップE9に進む。一方、メダル通過信号がレベル0からレベル1に切り換わってはいない(レベル0かレベル1のまま、またはレベル1から0に切り替わった)と判定した場合には、上記ステップE8の処理は行わずにステップE9に進む。
上記ステップE9では、メダル通過中タイマの計測時間が「0」(メダル通過中タイマが起動後450ミリ秒間の計測を終了した)か否かを判定する。ここで、メダル通過中タイマの計測時間が「0」と判定した場合には、ステップE10に進み、メダル通過中フラグをOFFにしてステップE11に進む。一方、メダル通過中タイマの計測時間が「0」ではない(メダル通過中タイマが計測途中)と判定した場合には、上記ステップE10の処理は行わずにステップE11に進む。
上記ステップE11では、満杯フラグがONであり、かつメダル通過中フラグがOFFであるか否かを判定する。ここで、満杯フラグがONかつメダル通過中フラグがOFFであると判定した場合には、ステップE12に進み、満杯エラー発生フラグをONにして満杯エラー処理を終了する。一方、満杯フラグがOFFまたはメダル通過中フラグがONであると判定した場合には、ステップE13に進み、満杯エラー発生フラグをOFFにして満杯エラー処理を終了する。
<遊技制御処理>
主制御手段100により行われる遊技制御処理では、図21に示すように、スタックポインタのセット(ステップS101)と、RAM領域の初期化(ステップS102)をこの順で行い、次に、遊技開始前送信用の各制御コマンドをサブへ送信する(ステップS103)。なお、遊技開始前送信用の各制御コマンドとしては、再遊技状態やボーナス遊技状態を示すコマンドや、設定されているRT遊技状態やサブボーナス用のステージを示すコマンド等を挙げることができる。なお、遊技開始前送信用の各制御コマンドの送信を完了した時点において、遊技メダルのクレジット数が上限値(最大クレジット許容数)に達していない場合には、ブロッカ48はOFF状態からON状態(遊技メダル受入可能状態)に切り替えられる。
次に、再遊技状態(前回の遊技において再遊技役(再遊技役1〜12の何れか)が成立した状態)であるか否かを判定する(ステップS104)。ここで、再遊技状態であると判定した場合には、自動ベット処理を実行し(ステップS105)、次いで、自動ベット処理が実行されたことを示す自動ベット実行コマンドをサブへ送信し(ステップS106)、ステップS107に進む。
一方、上記ステップS104において、再遊技状態ではないと判定した場合(前回の遊技において再遊技役が成立していない場合)には、上述のステップS105,S106の処理は行わずにステップS107に進む。このステップS107では、遊技メダルのベット(ベット操作によるベットの他に自動ベット処理によるベットの場合を含む)の有無を判定する。ここで、遊技メダルがベットされていた場合にはステップS112に進み、遊技メダルがベットされていなかった場合には、設定値の表示開始要求(例えば、前扉が開けられ、設定鍵型スイッチ83がON状態とされること)の有無を判定する(ステップS108)。
ここで、設定値の表示開始要求があった場合には、設定値の表示を開始し(ステップS109)、次いで、設定値の表示終了要求(例えば、設定鍵型スイッチ83がOFF状態とされ、前扉が閉じられること)があるまでその状態で待機し(ステップS110)、設定値の表示終了要求があった場合には、設定値の表示を終了して(ステップS111)、上記ステップS112に進む。一方、上記ステップS108の判定において、設定値の表示開始要求がなかった場合には、上記ステップS109〜S111の処理は行わずに、上記ステップS112に進む。
このステップS112では、満杯エラー発生フラグ(図15参照)がONであるか否かを判定する。ここで、満杯エラー発生フラグがONであると判定した場合には、後述する満杯エラー処理へ移行し、満杯エラー発生フラグがOFFであると判定した場合には、ステップS113に進み、ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定する。ここで、ベット数及びクレジット数が共に上限値に達していると判定した場合にはステップS126に進む。なお、ベット数及びクレジット数が共に上限値に達している場合、ブロッカ48はOFF状態とされる。一方、上記ステップS113において、ベット数及びクレジット数の少なくとも一方は上限値に達していないと判定した場合には、ステップS114に進む。このステップS114では、再遊技状態であるという条件とベット数が上限値に達しているという条件との少なくとも一方が成立しているか否かを判定し、何れも成立していない(再遊技状態ではなく、かつベット数が上限値に達していない)と判定した場合には、ステップS115に進む。
このステップS115では、ベットスイッチ(1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23)が操作されたか否かを判定する。ここで、ベットスイッチが操作されていた場合には、クレジット(貯留)された遊技メダルの有無を判定し(ステップS116)、クレジットされた遊技メダルがあれば、ベットスイッチの操作に応じてクレジット数(クレジット(貯留)されている遊技メダルの枚数を示す数値)を減算(ステップS117)した後、遊技メダルがベットされたことを示す遊技メダル投入コマンドをサブ(副制御手段200)へ送信して(ステップS118)、上記ステップS126へ進む。
一方、上記ステップS116の判定において、クレジットされた遊技メダルがなかった場合には、上記ステップS115に戻る。また、このステップS115において、ベットスイッチ(1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23)が操作されていないと判定した場合と、上記ステップS114において、再遊技状態であるという条件とベット数が上限値に達しているという条件との少なくとも一方が成立していると判定した場合には、メダル投入口21から投入された遊技メダル(投入遊技メダル)が受け入れられたか否かを判定する(ステップS119)。ここで、投入遊技メダルが受け入れられていた場合(投入メダルセンサ28bによる遊技メダルの検出があった場合)には、ステップS120に進み、次述するようにクレジット数を更新(「更新」は、増加や減少の他に維持する場合を含む。以下において同じ)し、次に遊技メダル投入コマンドをサブへ送信して(ステップS121)、上記ステップS126へ進む。
上記ステップS120におけるクレジット数の更新は、次のように行う。すなわち、ベット数が最大ベット許容数に達していない状態で投入遊技メダルが受け入れられたため、その受容遊技メダルがベットされた場合にはクレジット数は維持される。一方、ベット数は最大ベット許容数に達しているが、クレジット数は最大クレジット許容数に達していない状態で投入遊技メダルが受け入れられたため、受容遊技メダルが新たにクレジットされた場合には、クレジット数は増加される。
これに対し、上記ステップS119の判定において、メダル投入口21から遊技メダルが投入されていなかった場合には、貯留メダル精算スイッチ24が操作されたか否かを判定する(ステップS123)。ここで、貯留メダル精算スイッチ24が操作されていた場合には、クレジット(貯留)及びベットされている遊技メダルを精算する精算処理を実行し(ステップS124)、精算処理を実行したことを示す精算処理コマンドをサブへ送信して(ステップS125)、上記ステップS126へ進む。一方、貯留メダル精算スイッチ24が操作されていなかった場合には、上記ステップS124,S125の処理は行わずに、上記ステップS126へ進む。なお、再遊技状態の場合には、貯留メダル精算スイッチ24が操作されても、これを有効に受け付けないようにして、精算処理を行わないようにしてもよい。
上記ステップS126ではベット数を更新し、次に、ベット数が規定数に一致したか否かを判定する(ステップS127)。ここで、規定数に一致していない場合には、上記ステップS107に戻り、規定数に一致している場合には、スタートレバー25の操作が受け付けられたか否かを判定する(ステップS128)。ここで、スタートレバー25の操作が受け付けられたと判定した場合にはステップS129へ進み、受け付けられていないと判定した場合には上記ステップS107に戻る。
上述したように、本実施形態では、上記ステップS112において満杯エラー発生フラグのON/OFFを確認し、ONであれば、満杯エラー処理を実行するようになっている。すなわち、ステップS112の処理を行う時点が、満杯エラー処理実行可能時点(の1つ)となっている。なお、制御フロー上では、ステップS112において1回のみ満杯エラー発生の有無を確認しているように見えるが、実際には、スタートレバー25の操作が受け付けられるまで、ステップS107〜S128の処理が繰り返し行われるので、その間において、満杯エラー発生の有無の確認が何回も行われることになる。また、本実施形態では、上記ステップS104〜ステップS128の期間を、遊技メダルを受け入れることが可能な状態の所定期間としており、ステップS112はこの所定期間内に設定されている。なお、ステップS113の判定において、ベット数及びクレジット数が共に上限値に達していると判定した場合にはブロッカ48がOFF状態とされ、遊技メダルが受け入れられなくなるので、その後は、満杯エラー発生の有無の確認を行わないようにしてもよい。
上記ステップS129では、乱数発生器66により生成される乱数列の中から1つの乱数を選出する乱数ラッチを行う。次に、ラッチされた乱数(以下、適宜「ラッチ乱数」と称する)を読込み(ステップS130)、読み込んだラッチ乱数と役抽選テーブル(図9参照)に基づき、1つの役決定結果を選出する(ステップS131)。次いで、選出された役決定結果の情報(当選フラグ情報)を上記メイン情報記憶手段119の所定記憶領域に格納する(ステップS132)。
次に、選出された役決定結果に基づき、制御図柄をセットする(ステップS133)。制御図柄とは、後述のリール回転駆動制御処理において受け付けられた各リール回転停止操作(ストップスイッチ26a,26b,26cの各操作)の順序と各々の操作タイミングに応じ、リール3a,3b,3cにおいて停止表示される(特に、有効ライン29上に停止表示される)ことが許容される図柄のことであり、役決定結果に応じて選択される通常遊技用停止テーブル(図12参照)により規定される。制御図柄のセット後、上記ステップS131において選出された役決定結果を示す役決定結果コマンドをサブへ送信する(ステップS134)。なお、本実施形態では、上述のステップS129〜S134までの処理を総称して、役決定処理と称する。
《サブボーナス制御処理》
役決定処理を実行した後、図21に示すように、サブボーナス制御処理を行う。このサブボーナス制御処理では、図22に示すように、まず、第1の特定押し順指定条件の充足の有無が判定される(ステップS201)。第1の特定押し順指定条件が充足された状態とは、通常ステージ150(図16参照)に設定中であり、かつ役決定処理により役決定結果R1〜R5の何れかが選出された状態をいう。この条件が充足されている場合には、上述の2つの特定押し順(当り押し順及びハズレ押し順)を指定するとともに、それを示すコマンドをサブへ送信して(ステップS202)、ステップS203に進む。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS202の処理は行わずにステップS203に進む。
ステップS203では、第2の特定押し順指定条件の充足の有無が判定される。第2の特定押し順指定条件が充足された状態とは、サブボーナス確定ステージ160(図16参照)に設定中であり、かつ役決定処理により役決定結果R1〜R5の何れかが選出された状態をいう。この条件が充足されている場合には、上述の3つの特定押し順(SBB確定押し順、BB確定押し順及びRB確定押し順)を指定するとともに、それを示すコマンドをサブへ送信して(ステップS204)、ステップS205に進む。一方、条件が充足されていない場合には、ステップS204の処理は行わずにステップS205に進む。
ステップS205では、フリーズ期間設定条件の充足の有無が判定される。フリーズ期間設定条件が充足された状態とは、一のRBステージ173中の役抽選処理において8回目のベル当選が生じた状態をいう。この条件が充足されている場合には、フリーズ期間設定時間(30秒間)を計時するフリーズ期間タイマを起動し、フリーズ期間を設定する(ステップS206)。そして、フリーズ期間を設定したことを通知するフリーズ期間設定コマンドをサブへ送信し(ステップS208)、次述するビタ押しゲーム制御処理を実行する。ビタ押しゲーム制御処理を終了した場合には、フリーズ期間設定時間が経過するまでその状態で待機し(ステップS209)、フリーズ期間設定時間が経過した際に、フリーズ期間の設定を解除するとともに、そのことを通知するフリーズ期間設定解除コマンドをサブへ送信して(ステップS210)、リターンする。一方、上記ステップS205において、フリーズ期間設定条件が充足されていない場合には、ステップS206〜S210の処理は行わずにリターンする。
《ビタ押しゲーム制御処理》
ビタ押しゲーム制御処理では、図23に示すように、まず、ビタ押しゲームの実行可能時間(20秒間)を計時するビタ押しゲームタイマを起動し、ビタ押しゲームを開始することを通知するビタ押しゲーム開始設定コマンドをサブへ送信する(ステップS251)。次に、リール回転開始操作(スタートレバー25の操作)が受け付けられるか、または待機時間(例えば、ビタ押しゲームタイマを起動してから3秒間)が経過するまでその状態で待機し(ステップS252)、いずれかの条件が充足された際に、全リール3a,3b,3cを回転開始させるとともに、ビタ押しゲームで用いる所定の停止テーブルデータ(上述の停止テーブルA1,B1,C1のデータ)を読み出す(ステップS253)。次いで、回転開始した全リールを、所定の回転速度に達するように加速する加速処理を行い(ステップS254)、続いて、全リールの回転が正常であるか否かを判定し(ステップS255)、正常ではないと判定した場合には、上記ステップS254に戻る。
一方、正常であると判定した場合には、全リールが定速回転しているか否かを判定し(ステップS256)、定速回転していないと判定した場合には、上記ステップS254に戻る。一方、全リールが定速回転していると判定した場合には、全リールが停止受付待ちの状態(ストップスイッチ26a,26b,26cが操作された場合に、それに対応して回転停止することが可能な状態)にあるか否かを判定し(ステップS257)、停止受付待ちの状態ではないと判定した場合には、上記ステップS254に戻り、全リールが停止受付待ちの状態にあると判定した場合には、ステップS258へ進む。
このステップS258では、左リール(リール3a)の回転停止操作(ストップスイッチ26aの操作)が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ストップスイッチ26aの操作が受け付けられた場合には、左リールにおいて所定図柄(キャラクタ図柄)に対するビタ押しに成功したか否かを判定する(ステップS259)。ここで、ビタ押しに成功したと判定した場合には、上記ステップS253において読み出した停止テーブルA1のデータをビタ押しに成功時のデータに書き換え、その書換え後のデータに基づき上述の送信用データ(数値データ)を作成し、その送信用データを含む左リール停止受付コマンドをサブへ送信する(ステップS260)。一方、ビタ押しに失敗したと判定した場合には、上記停止テーブルA1のデータ通りに送信用データを作成し、その送信用データを含む左リール停止受付コマンドをサブへ送信する(ステップS261)。
左リール停止受付コマンドをサブへ送信した後、ステップS262において、左リールの図柄組合せ回転停止制御を行う。この左リールの図柄組合せ回転停止制御は、上述の停止テーブルA1のデータと、ストップスイッチ26aの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)とに応じて、左リールにおいて停止表示させ得る図柄を停止表示させるように左リールの駆動を制御するものである。この左リールの図柄組合せ回転停止制御は、左リールが回転停止したと判定されるまで(ステップS263)行われ、左リールが回転停止した場合には、そのことを通知する左リール回転停止コマンドをサブへ送信し(ステップS264)、ステップS279に進む。一方、上記ステップS258において、左リールの回転停止操作(ストップスイッチ26aの操作)が受け付けられていないと判定した場合には、上記ステップS259〜S264の処理は行わずに、ステップS265に進む。
このステップS265では、中リール(リール3b)の回転停止操作(ストップスイッチ26bの操作)が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ストップスイッチ26bの操作が受け付けられた場合には、中リールにおいて所定図柄(キャラクタ図柄)に対するビタ押しに成功したか否かを判定する(ステップS266)。ここで、ビタ押しに成功したと判定した場合には、上記ステップS253において読み出した停止テーブルB1のデータをビタ押しに成功時のデータに書き換え、その書換え後のデータに基づき上述の送信用データ(数値データ)を作成し、その送信用データを含む中リール停止受付コマンドをサブへ送信する(ステップS267)。一方、ビタ押しに失敗したと判定した場合には、上記停止テーブルB1のデータ通りに送信用データを作成し、その送信用データを含む中リール停止受付コマンドをサブへ送信する(ステップS268)。
中リール停止受付コマンドをサブへ送信した後、ステップS269において、中リールの図柄組合せ回転停止制御を行う。この中リールの図柄組合せ回転停止制御は、上述の停止テーブルB1のデータと、ストップスイッチ26bの操作タイミングとに応じて、中リールにおいて停止表示させ得る図柄を停止表示させるように中リールの駆動を制御するものである。この中リールの図柄組合せ回転停止制御は、中リールが回転停止したと判定されるまで(ステップS270)行われ、中リールが回転停止した場合には、そのことを通知する中リール回転停止コマンドをサブへ送信し(ステップS271)、ステップS279に進む。一方、上記ステップS265において、中リールの回転停止操作(ストップスイッチ26bの操作)が受け付けられていないと判定した場合には、上記ステップS266〜S271の処理は行わずに、ステップS272に進む。
このステップS272では、右リール(リール3c)の回転停止操作(ストップスイッチ26cの操作)が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ストップスイッチ26cの操作が受け付けられた場合には、右リールにおいて所定図柄(キャラクタ図柄)に対するビタ押しに成功したか否かを判定する(ステップS273)。ここで、ビタ押しに成功したと判定した場合には、上記ステップS253において読み出した停止テーブルC1のデータをビタ押しに成功時のデータに書き換え、その書換え後のデータに基づき上述の送信用データ(数値データ)を作成し、その送信用データを含む右リール停止受付コマンドをサブへ送信する(ステップS274)。一方、ビタ押しに失敗したと判定した場合には、上記停止テーブルC1のデータ通りに送信用データを作成し、その送信用データを含む右リール停止受付コマンドをサブへ送信する(ステップS275)。
右リール停止受付コマンドをサブへ送信した後、ステップS276において、右リールの図柄組合せ回転停止制御を行う。この右リールの図柄組合せ回転停止制御は、上述の停止テーブルC1のデータと、ストップスイッチ26cの操作タイミングとに応じて、右リールにおいて停止表示させ得る図柄を停止表示させるように右リールの駆動を制御するものである。この右リールの図柄組合せ回転停止制御は、右リールが回転停止したと判定されるまで(ステップS277)行われ、右リールが回転停止した場合には、そのことを通知する右リール回転停止コマンドをサブへ送信し(ステップS278)、ステップS279に進む。一方、上記ステップS272において、右リールの回転停止操作(ストップスイッチ26cの操作)が受け付けられていないと判定した場合には、上記ステップS273〜S278の処理は行わずに、ステップS279に進む。
このステップS279では、全リールが回転停止したか、またはビタ押しゲームの終了時間に達したか(ビタ押しゲームタイマの起動時から20秒間経過)を判定する。ここで、いずれの条件も満たさない場合には上記ステップS258に戻る。一方、全リールが回転停止したかまたはビタ押しゲームの終了時間に達した場合には、ビタ押しゲームを終了し、全リールをビタ押しゲーム開始前の状態(回転位置)に戻す(ステップS280)。そして、ビタ押しゲームが終了することを通知するビタ押しゲーム終了コマンドをサブへ送信し(ステップS280)、ビタ押しゲーム制御処理を終えてリターンする。
《通常遊技リール回転駆動制御処理》
サブボーナス制御処理を実行した後、図21に示すように、通常遊技リール回転駆動制御処理を行う。この通常遊技リール回転駆動制御処理では、図24に示すように、ウエイト時間が経過するまでその状態で待機し(ステップS301)、ウエイト時間が経過した場合には、ウエイト時間が経過したことを示すウエイト時間経過コマンドをサブへ送信する(ステップS302)。なお、ウエイト時間とは、前回の通常遊技においてリール3a,3b,3cが回転開始してから、今回の通常遊技においてリール3a,3b,3cを回転開始させるまでに経過することが必要とされる時間(例えば、4.1秒間)のことである。
次に、新たにウエイト時間をセットし(ステップS303)、全リール3a,3b,3cを回転開始させる(ステップS304)。次いで、右リール(リール3c)の待機が終了したか(実際に回転を開始したか)否かを判定する(ステップS305)。ここで、右リールの待機が終了していた場合には、右リールが回転開始したことを示す右リール回転開始コマンドがサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS306)、送信済みではない場合には、右リール回転開始コマンドをサブへ送信して(ステップS307)、ステップS308へ進む。一方、上記ステップS305において、右リールの待機が終了していなかった場合には、上記ステップS306,S307の処理を行わずにステップS308へ進み、また、上記ステップS306において、右リール回転開始コマンドがサブへ送信済みである場合には、上記ステップS307の処理を行わずにステップS308へ進む。
このステップS308では、中リール(リール3b)の待機が終了したか(実際に回転を開始したか)否かを判定する。ここで、中リールの待機が終了していた場合には、中リールが回転開始したことを示す中リール回転開始コマンドがサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS309)、送信済みではない場合には、中リール回転開始コマンドをサブへ送信して(ステップS310)、ステップS311へ進む。一方、上記ステップS308において、中リールの待機が終了していなかった場合には、上記ステップS309,S310の処理を行わずにステップS311へ進み、また、上記ステップS309において、中リール回転開始コマンドがサブへ送信済みである場合には、上記ステップS310の処理を行わずにステップS311へ進む。
このステップS311では、左リール(リール3a)の待機が終了したか(実際に回転を開始したか)否かを判定する。ここで、左リールの待機が終了していた場合には、左リールが回転開始したことを示す左リール回転開始コマンドがサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS312)、送信済みではない場合には、左リール回転開始コマンドをサブへ送信して(ステップS313)、ステップS314へ進む。一方、上記ステップS311において、左リールの待機が終了していなかった場合には、上記ステップS312,S313の処理を行わずにステップS314へ進み、また、上記ステップS312において、左リール回転開始コマンドがサブへ送信済みである場合には、上記ステップS313の処理を行わずにステップS314へ進む。
このステップS314では、全リール(リール3a,3b,3c)の待機が終了したか(実際に回転を開始したか)否かを判定する。ここで、全リールの待機が終了していない場合には、上記ステップS305に戻る。一方、全リールの待機が終了した場合には、回転開始した全リールを、所定の回転速度に達するように加速する加速処理を行う(ステップS315)。次いで、全リールの回転が正常であるか否かを判定し(ステップS316)、正常ではないと判定した場合には、上記ステップS315に戻る。
一方、正常であると判定した場合には、全リールが定速回転しているか否かを判定し(ステップS317)、定速回転していないと判定した場合には、上記ステップS315に戻る。一方、全リールが定速回転していると判定した場合には、全リールが停止受付待ちの状態(ストップスイッチ26a,26b,26cが操作された場合に、それに対応して回転停止することが可能な状態)にあるか否かを判定し(ステップS318)、停止受付待ちの状態ではないと判定した場合には、上記ステップS315に戻り、全リールが停止受付待ちの状態にあると判定した場合には、ステップS319へ進む。
このステップS319では、左リール(リール3a)の回転停止操作(ストップスイッチ26aの操作)が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ストップスイッチ26aの操作が受け付けられた場合には、上述の役決定結果に応じて選択されていた通常遊技用停止テーブルのデータに基づき作成される上述の送信用データ(数値データ)を含む左リール停止受付コマンドをサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS320)、送信済みではない場合には、左リール回転停止受付コマンドをサブへ送信して(ステップS321)、ステップS322へ進む。一方、上記ステップS320において、左リール回転停止受付コマンドがサブへ送信済みである場合には、上記ステップS321の処理を行わずにステップS325へ進む。
上記ステップS322では、左リールの図柄組合せ回転停止制御を行う。この左リールの図柄組合せ回転停止制御は、上述の役決定処理においてセットされた制御図柄と、ストップスイッチ26aが操作された順序(3個のストップスイッチ26a,26b,26cの中で何番目に操作されたか)と、ストップスイッチ26aの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)と、他のリール(リール3bまたはリール3b)が既に停止していた場合にはそのリールにおいて停止表示された図柄に応じて、左リールにおいて停止表示させ得る図柄を停止表示させるように左リールの駆動を制御するものである。
この左リールの図柄組合せ回転停止制御は、左リールが回転停止したと判定されるまで(ステップS323)行われ、左リールが回転停止した場合には、左リールが回転停止したことを示す左リール回転停止コマンドをサブへ送信し(ステップS324)、ステップS337に進む。一方、上記ステップS319において、左リールの回転停止操作(ストップスイッチ26aの操作)が受け付けられていないと判定した場合には、上記ステップS320〜S324の処理は行わずに、ステップS325に進む。
このステップS325では、中リール(リール3b)の回転停止操作(ストップスイッチ26bの操作)が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ストップスイッチ26bの操作が受け付けられた場合には、上述の通常遊技用停止テーブルのデータに基づき作成される送信用データを含む中リール停止受付コマンドをサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS326)、送信済みではない場合には、中リール回転停止受付コマンドをサブへ送信して(ステップS327)、ステップS328へ進む。一方、上記ステップS325において、中リール回転停止受付コマンドがサブへ送信済みである場合には、上記ステップS327の処理を行わずにステップS331へ進む。
上記ステップS328では、中リールの図柄組合せ回転停止制御を行う。この中リールの図柄組合せ回転停止制御は、上述の役決定処理においてセットされた制御図柄と、ストップスイッチ26bが操作された順序(3個のストップスイッチ26a,26b,26cの中で何番目に操作されたか)と、ストップスイッチ26bの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)と、他のリール(リール3aまたはリール3c)が既に停止していた場合にはそのリールにおいて停止表示された図柄に応じて、中リールにおいて停止表示させ得る図柄を停止表示させるように中リールの駆動を制御するものである。
この中リールの図柄組合せ回転停止制御は、中リールが回転停止したと判定されるまで(ステップS329)行われ、中リールが回転停止した場合には、中リールが回転停止したことを示す中リール回転停止コマンドをサブへ送信し(ステップS330)、ステップS337に進む。一方、上記ステップS326において、中リールの回転停止操作(ストップスイッチ26bの操作)が受け付けられていないと判定した場合には、上記ステップS326〜S330の処理は行わずに、ステップS331へ進む。
このステップS331では、右リール(リール3c)の回転停止操作(ストップスイッチ26cの操作)が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ストップスイッチ26cの操作が受け付けられた場合には、上述の通常遊技用停止テーブルのデータに基づき作成される送信用データを含む右リール停止受付コマンドをサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS332)、送信済みではない場合には、右リール回転停止受付コマンドをサブへ送信して(ステップS333)、ステップS334へ進む。一方、上記ステップS332において、右リール回転停止受付コマンドがサブへ送信済みである場合には、上記ステップS333の処理を行わずにステップS337へ進む。
上記ステップS334では、右リールの図柄組合せ回転停止制御を行う。この右リールの図柄組合せ回転停止制御は、上述の役決定処理においてセットされた制御図柄と、ストップスイッチ26cが操作された順序(3個のストップスイッチ26a,26b,26cの中で何番目に操作されたか)と、ストップスイッチ26cの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)と、他のリール(リール3aまたはリール3b)が既に停止していた場合にはそのリールにおいて停止表示された図柄に応じて、右リールにおいて停止表示させ得る図柄を停止表示させるように右リールの駆動を制御するものである。
この右リールの図柄組合せ回転停止制御は、右リールが回転停止したと判定されるまで(ステップS335)行われ、右リールが回転停止した場合には、右リールが回転停止したことを示す右リール回転停止コマンドをサブへ送信し(ステップS336)、ステップS337に進む。一方、上記ステップS331において、右リールの回転停止操作(ストップスイッチ26cの操作)が受け付けられていないと判定した場合には、上記ステップS332〜S336の処理は行わずに、ステップS337へ進む。
上述のステップS324、S330またはS336から移行するステップS337では、全リールが回転停止したか否かを判定し、全リールが回転停止したと判定した場合には、ステップS338へ進み、回転停止していないと判定した場合には、上記ステップS319に戻る。
上記ステップS338では、当該通常遊技で特定押し順を指定中であるか否かを判定し、指定中であれば、遊技者による実際の押し順と指定押し順とを比較する(ステップS339)。次に、その押し順比較結果情報(実際の押し順と指定押し順とが一致したか否かの情報)を所定の記憶領域に格納し(ステップS340)、通常遊技リール回転駆動制御処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS338において、特定押し順を指定中ではないと判定した場合には、上記ステップS339,340の処理は行わずに、リターンする。
なお、本実施形態では、MB役の当選が持ち越されたMB内部中において小役が当選した場合には、MB役よりも小役を成立させることを優先させる小役優先のリール回転停止制御処理が行われるようになっている。同様に、MB内部中において再遊技役が当選した場合には、MB役よりも再遊技役を成立させることを優先させる再遊技役優先の回転停止制御処理が行われるようになっている。
《入賞判定・遊技終了制御処理》
通常遊技リール回転駆動制御処理を実行した後、図21に示すように、入賞判定・遊技終了制御処理を行う。この入賞判定・遊技終了制御処理では、図25に示すように、まず、停止表示図柄を確認する(ステップS401)。次に、停止表示された図柄により遊技役が成立している場合にはその成立役情報(何れの遊技役も成立していない場合にはそのことを示す情報)を、所定の記憶領域に格納する(ステップS402)。
次いで、停止表示図柄Aコマンドと停止表示図柄Bコマンドをサブへ送信する(ステップS403)。なお、停止表示図柄Aコマンドは、成立した遊技役が特別役なのか小役なのか再遊技役なのかを示す大まかなコマンドとし、停止表示図柄Bコマンドは、成立した遊技役をより具体的に示すコマンド(例えば、高めベル小役が成立したとか、スイカ小役が成立したとかが分かるコマンド)とすることができるが、別のコマンドとしても構わない。また、表示窓W内や入賞ライン29上に停止表示された図柄組合せ(出目)の情報をサブへ送信するようにしてもよい。
次に、MB役の成立の有無を判定する(ステップS404)。ここで、MB役が成立していた場合には、MB役の当選フラグをOFFにして(ステップS405)、ステップS407へ進み、成立していなかった場合には、MB役以外の遊技役の当選フラグをOFFにして(ステップS406)、ステップS407へ進む。
このステップS407では、払い出す遊技メダルの枚数(遊技メダルの払出しが無い場合には0枚)等を示す遊技メダル払出開始コマンドを、サブへ送信する。次に、遊技メダルの払出しがあるか否かを判定し(ステップS408)、払出しがある場合には、クレジット(貯留)された遊技メダルの枚数(クレジット数)がクレジットし得る最大数を示す上限値(例えば、50)未満であるか否かを判定する(ステップS409)。
ここで、クレジット数が上限値未満であった場合には、払い出す遊技メダルの枚数をクレジット数に加算して(ステップS410)、ステップS412に進み、クレジット数が上限値以上であった場合には、遊技メダルを払い出して(ステップS411)、ステップS412に進む。このステップS412では、遊技メダルの払出しが終了したか否かを判定し、払出しが終了していなかった場合には、上記ステップS408へ戻り、払出しが終了していた場合には、ステップS413に進む。一方、上記ステップS408の判定において、遊技メダルの払出しがない場合には、上記ステップS409〜S412の処理は行わずに、ステップS413へ進む。
このステップS413では、満杯エラー発生フラグ(図15参照)がONであるか否かを判定する。ここで、満杯エラー発生フラグがONであると判定した場合には、後述する満杯エラー処理へ移行する。一方、満杯エラー発生フラグがOFFであると判定した場合には、ステップS414に進み、遊技メダルの払出しが終了したことを示す遊技メダル払出終了コマンドをサブへ送信し、ステップS415へ進む。
このステップS415では、特別遊技(MB役の成立により移行したボーナス)が今回の遊技において終了したか否かを判定し、特別遊技が今回の遊技において終了したと判定した場合には、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドをサブへ送信し(ステップS416)、ステップS417に進む。一方、上記ステップS415において、特別遊技が継続中または特別遊技中ではなかったと判定した場合には、上記ステップS416の処理は行わずに、ステップS417へ進む。
このステップS417では、遊技中に行われた各抽選の結果や上述の押し順比較結果情報等に基づき、サブボーナス用ステージの設定更新を行う。また、RT遊技状態の移行条件が充足の有無に基づいて、RT遊技状態の更新を行う(ステップS418)。次いで、メイン情報記憶手段119に記憶された成立役情報や押し順比較結果情報をクリアし(ステップS419)、ステップS420に進む。なお、より詳細には、メイン情報記憶手段119にMB役の成立役情報が記憶されていた場合には、次の遊技から特別遊技を開始させる処理が行われるとともにそのことを示すコマンドをサブへ送信する処理が行われる。また、上記ステップS420では、サブボーナス用ステージ及びRT遊技状態の更新結果や1回の遊技が終了したことを示す遊技終了コマンドをサブへ送信し、入賞判定・遊技終了制御処理を終了してリターンする。
上述したように、本実施形態では、上記ステップS413において満杯エラー発生フラグのON/OFFを確認し、ONであれば、満杯エラー処理を実行するようになっている。すなわち、ステップS413の処理を行う時点が、満杯エラー処理実行可能時点(の1つ)となっている。
なお、上述した遊技制御処理の実行期間中において、ブロッカ48は、以下のようにON・OFF制御される。まず、一の通常遊技における遊技制御処理(上記ステップS128)においてスタートレバー25が操作されたと判定された時点から、次の通常遊技における遊技制御処理において遊技開始前送信用の各コマンドを送信する時点(上記ステップS103の終了時点)までは、遊技が行われている期間として、ブロッカ48はOFF状態(遊技メダル受入不可状態)とされる。一方、遊技開始前送信用の各コマンドの送信が完了した時点からスタートレバー25が操作されたと判定される時点までは、遊技が行われていない期間として、遊技メダルのクレジット数が上限値(最大クレジット許容数)に達していない限り、再遊技状態であるか否かに関わらず、ブロッカ48は基本的にON状態(遊技メダル受入可能状態)とされる。
遊技メダルのクレジット数が上限値に達している場合のブロッカ48のON・OFF制御は、再遊技状態であるか否かによって異なる。すなわち、上記遊技制御処理のステップS104において、再遊技状態であると判定された場合には、遊技メダルのクレジット数が上限値に達していれば、ベット数に関係なく、ブロッカ48はOFF状態とされる。一方、そのステップS104において、再遊技状態ではないと判定された場合には、遊技メダルのクレジット数が上限値に達していても、ベット数が上限値(最大ベット許容数)に達していない限り、スタートレバー25が操作されたと判定される時点まで、ブロッカ48は継続してON状態とされる。
すなわち、再遊技状態でない場合には、ベット数とクレジット数の合計数が、ベット数の上限値とクレジット数の上限値との合計値(例えば、3+50=53)に達していなければ、ブロッカ48は継続してON状態とされる。ただし、設定値の表示開始要求があった場合には、その時点から、設定値の表示を終了する時点まで、また、精算操作が受け付けられた場合には、その時点から、精算処理が終了する時点まで、さらに、満杯エラー発生フラグONと判定した場合には、その時点から、次述する満杯エラー処理を終了する時点まで、ブロッカ48はOFF状態とされる。
<満杯エラー処理>
満杯エラー処理は、補助収納庫85の満杯エラーの解消を図るために主制御手段100により行われる制御処理であり、本実施形態では、上述の遊技制御処理中のステップS112またはステップS413において、満杯エラー発生フラグがONであると判定された場合に実行される。なお、この満杯エラー処理の実行中も、上述の満杯エラー検出処理は実行され、満杯エラーが解消された場合には、満杯エラー発生フラグがOFFとされる。
この満杯エラー処理では、図26に示すように、満杯エラーが発生していることを所定の文字形態で表示する満杯エラー表示を上述の獲得枚数表示ランプ46jにおいて開始する(ステップF1)。次いで、副制御手段200に対し、満杯エラーが発生していることを画像や音声等により周囲に報知するように要求し(ステップF2)、遊技を停止する(ステップF3)。その後、上述の満杯エラー検出処理において満杯エラー発生フラグがOFFとされるまでその状態で待機する(ステップF4)。満杯エラー発生フラグがOFFとされると、獲得枚数表示ランプ46jにおける満杯エラー表示を停止し(ステップF5)、さらに副制御手段200に対し、満杯エラーの報知を終了するように要求する(ステップF6)。
その後、前扉2が開扉された状態で、上述のリセットスイッチ82(図2参照)が操作されるまでその状態で待機し(ステップF7)、リセットスイッチ82が操作された場合には、遊技を再開し(ステップF8)、満杯エラー処理を終了する。
主制御手段100において行われる他の制御処理としては、主制御電源断処理、主制御電源投入処理及び主制御設定変更処理がある。主制御電源断処理は、主制御手段100(主制御基板60)への電力の供給が停止されたとき(電源断時)に行われる処理であり、レジスタの退避やスタックポインタの保存、割込み状態の保存等が行われる。また、所定の記憶領域に記憶されている、役決定結果に関する情報や遊技状態に関する情報の保存(保持)や、チェックサムのセットが行われる。
主制御電源投入処理は、主制御手段100への電力の供給が開始されたとき(電源投入時)に行われる処理であり、仮スタックポインタのセットやチェックサムの算出、チェック等が行われ、電源復帰の処理が行えるように処理される。また、設定鍵型スイッチ83がONされているか否の判定が行われ、ONされている場合には、次述する主制御設定変更処理に移行する。一方、設定鍵型スイッチ83がONされていない場合には、スタックポインタの復帰や割込みの起動が行われ、さらには、電源断時に所定の記憶領域に記憶されていた、役決定結果に関する情報や遊技状態に関する情報に基づき遊技が行われる。
主制御設定変更処理は、上述の主制御電源投入処理において、設定鍵型スイッチ83がONされた場合に実行される処理であり、遊技店員等による設定変更スイッチ84の設定変更指令操作が確定した場合に、スタックポインタの初期化や割込みの初期化、電源断時に保存された遊技情報のクリア処理が行われる。また、設定変更時に設定された設定値が所定の記憶領域に格納されるとともに、設定変更が行われたことを示す設定変更コマンドがサブへ送信され、前述した遊技制御処理に移行する。
<サブボタン自動操作制御処理>
次に、副制御手段200により実行されるサブボタン自動操作制御処理について説明する。このサブボタン自動操作制御処理は、上述のストックタイムステージ280(図17を参照)の設定中に、サブボタン54を連続的に自動操作するための制御処理であり、一定の時間(例えば、1ミリ秒)毎に実行されるようになっている。この自動操作制御処理では、図27(A)に示すように、まず、サブボタン自動操作条件が充足されたか否かを判定する(ステップV101)。サブボタン自動操作条件が充足された状態とは、ストックタイムステージ280に設定中であり、かつ上述のサブボタン自動操作抽選によりサブボタン54を自動操作することが決定された(上述の連打パターンA〜C、振動パターンα,βの何れかが選出された)状態をいう。ここで、サブボタン自動操作条件が充足されている場合には、サブボタン自動操作抽選の結果に応じて駆動パターンをセットし(ステップV102)、セットした駆動パターンがA群(振動パターンα,β)であるかB群(連打パターンA〜C)であるかを判定する(ステップV103)。
ここで、セットした駆動パターンがA群である場合には、第1ソレノイド55aを自動駆動中であるか否かを識別するための自動駆動中フラグAを「1」(自動駆動中であることを示す)にセットするとともに、第1ソレノイド55aの駆動状況を監視するための時間(以下「監視時間A」と称する)を設定しているか否かを識別するための監視時間フラグAを「1」(監視時間Aを設定中であることを示す)にセットする(ステップV104)。そして、第1ソレノイド55aの駆動を開始するとともに、第1ソレノイド55aの所定の駆動予定時間(例えば、2秒間)を計時するために、駆動時間タイマを駆動予定時間にセットして計時を開始し(ステップV105)、ステップV108に進む。
一方、セットした駆動パターンがB群である場合には、第2ソレノイド55bを自動駆動中であるか否かを識別するための自動駆動中フラグBを「1」(自動駆動中であることを示す)にセットするとともに、第2ソレノイド55bの駆動状況を監視するための時間(以下「監視時間B」と称する)を設定しているか否かを識別するための監視時間フラグBを「1」(監視時間Bを設定中であることを示す)にセットする(ステップV106)。そして、第2ソレノイド55bの駆動を開始するとともに、第2ソレノイド55bの所定の駆動予定時間(例えば、3秒間)を計時するために、駆動時間タイマを駆動予定時間にセットして計時を開始し(ステップV107)、ステップV108に進む。また、上記ステップV101の判定において、サブボタン自動操作条件が充足されていない場合には、上記ステップV102〜V107の処理は行わず、ステップV108に進む。
ステップV108では、自動駆動中フラグA,Bの設定状況を判定する。ここで、自動駆動中フラグAが「1」に設定され自動駆動中フラグBが「0」に設定されている場合には、ステップV109に進んで、駆動時間タイマが「0」であるか否かを判定する。そして、駆動時間タイマが「0」である場合には、第1ソレノイド55aの駆動を終了するとともに、自動駆動中フラグAを「0」(自動駆動中ではないことを示す)に設定し(ステップV110)、セットしていた駆動パターンをクリアして(ステップV113)、ステップV114に進む。
一方、上記ステップV108において、自動駆動中フラグAが「0」に設定され自動駆動中フラグBが「1」に設定されている場合には、ステップV111に進んで、駆動時間タイマが「0」であるか否かを判定する。そして、駆動時間タイマが「0」である場合には、第2ソレノイド55bの駆動を終了するとともに、自動駆動中フラグBを「0」(自動駆動中ではないことを示す)に設定し(ステップV112)、セットしていた駆動パターンをクリアして(ステップV113)、ステップV114に進む。また、上記ステップV108において、自動駆動中フラグA,Bが共に「0」に設定されている場合には、上記ステップV109〜V113の処理は行わず、ステップV114に進む。
ステップV114では、監視時間フラグAが「1」であるか否かを判定する。ここで、監視時間フラグAが「1」である場合には、次述する第1ソレノイド駆動監視処理(ステップV115)を実行し、実行後にステップV116に進む。一方、監視時間フラグAが「1」ではない(「0」である)場合には、第1ソレノイド駆動監視処理は実行せずにステップV116に進む。このステップV116では、監視時間フラグBが「1」であるか否かを判定する。ここで、監視時間フラグBが「1」である場合には、次述する第2ソレノイド駆動監視処理(ステップV117)を実行し、一のサブボタン自動操作制御処理を終了する。また、ステップV116において、監視時間フラグBが「1」ではない(「0」である)場合には、第2ソレノイド駆動監視処理は実行せずに一のサブボタン自動操作制御処理を終了する。
<第1ソレノイド駆動監視処理及び第2ソレノイド駆動監視処理>
第1ソレノイド駆動監視処理と第2ソレノイド駆動監視処理は、互いに類似性の高い処理であるので、以下においては、第1ソレノイド駆動監視処理に関係する語を主に用いるとともに、第2ソレノイド駆動監視処理に関係する語を括弧書きにて付記して、両監視処理について説明する。
第1(第2)ソレノイド駆動監視処理では、図27(B)に示すように、まず、監視時間タイマA(B)による計時を開始または継続する(ステップV121)。監視時間タイマA(B)は、上記監視時間A(B)が所定時間(例えば、60秒間)に達したか否かを計時するものであり、監視時間タイマA(B)がリセット(後述のステップV133を参照)されていて計時中でなければ「開始」、計時中であれば「継続」となる。
次に、監視時間タイマA(B)による計時時間が上記所定時間以下であるか否かを判定する(ステップV122)。ここで、計時時間が所定時間を超えている場合には、第1ソレノイド55a(第2ソレノイド55b)の駆動回数(自動駆動された回数)を計数する駆動数カウンタA(B)の計数値が所定数(例えば、18000)を超えているか否かを判定する(ステップV123)。そして、計数値が上記所定数を超えている場合には、監視ポイントA(B)が「0」に設定されているか否かを判定し(ステップV124)、「0」に設定されている場合には、監視ポイントを「2」に設定するともに、駆動電圧フラグA(B)を「1」に設定し(ステップV125)、ステップV133に進む。
なお、監視ポイントA(B)は、上記監視時間A(B)の長短に関係するものであり、監視ポイントA(B)の数値が大きくなるほど監視時間A(B)が長くなるようになっている。また、駆動電圧フラグA(B)は、第1ソレノイド55a(第2ソレノイド55b)を自動駆動する際に印加する電圧の上限値の設定に関係するものであり、駆動電圧フラグA(B)が「1」に設定されると印加電圧の上限値が低電圧値(例えば、3V)に設定され、「0」に設定されると印加電圧の上限値が高電圧値(例えば、5V)に設定されるようになっている。
一方、上記ステップV124の判定において、監視ポイントA(B)が「0」に設定されていない場合には、監視ポイントを「1」増数し(ステップV126)、ステップV133に進む。また、上記ステップV123の判定において、駆動数カウンタA(B)の計数値が上記所定数を超えていない場合には、監視ポイントA(B)が「0」に設定されているか否かを判定し(ステップV127)、「0」に設定されていない場合には、監視ポイントを「1」減数する(ステップV128)。そして、監視ポイントA(B)が「0」に設定されているか否かを再び判定し(ステップV129)、「0」に設定されている場合には、駆動電圧フラグA(B)を「0」に設定し(ステップV130)、ステップV133に進む。
一方、上記ステップV129の判定において、監視ポイントA(B)が「0」に設定されていない場合には、上記ステップV130の処理は行わずにステップV133に進む。また、上記ステップV127の判定において、監視ポイントA(B)が「0」に設定されている場合には、駆動数カウンタA(B)の計数値が「0」であるか否かを判定する(ステップV131)。ここで、駆動数カウンタA(B)の計数値が「0」である場合には、監視時間フラグA(B)を「0」にセットし(ステップV132)、ステップV133に進む。
ステップV133では、監視時間タイマA(B)をリセット(計時時間を「0」に設定)するとともに、駆動数カウンタA(B)をリセット(計数値を「0」に設定)し、リターンする。また、上記ステップV122の判定において、監視時間タイマA(B)による計時時間が上記所定時間以下である場合には、上記ステップV123〜ステップV133の処理は行わずにリターンする。
<態様の変更>
上述の実施形態では、ビタ押しゲームの態様が、ビタ押しの対象図柄(キャラクタ図柄)に対するビタ押しに成功した場合には、直ちに(1コマ滑りで)当該対象図柄を停止表示するものであったが、別の態様としてもよい。例えば、ビタ押しに成功した場合には、通常遊技のときよりもリールを大きく(例えば、1回転以上)滑らせたり、リールを逆回転させたりしてから、ビタ押しの対象図柄(他の図柄としてもよい)を停止表示することが挙げられる。また、上述のビタ押しゲームとは異なる遊技性を持つ疑似遊技を設定してもよい。例えば、各ストップスイッチを予め決定される所定の順序で操作された場合に、当該操作順序の確定後において、各リールを停止させて特定の図柄組合せを表示させるような疑似遊技を設定することが、一例として挙げられる。
また、上述の実施形態では、通常遊技における各リールの停止態様を副制御手段に通知するための送信用データとして、十進法表記において127より小の非負の数値データであって、かつ除数6のとき剰余数が1〜5のいずれかになる数値データが用いられているが、同じ数値範囲の数値であって、除数6のとき剰余数が0〜4(それぞれ滑りコマ数から1を減算した値に対応する)のいずれかになる数値データを用いることも可能である。この場合、通常遊技においては、除数6のとき剰余数が5となる数値データは用いられないので、この数値データを、疑似遊技において特有のリール制御を行う場合(例えば、ビタ押しゲームにおいてビタ押しに成功した場合)の各リールの停止態様を通知するための送信用データとして用いることができる。
また、上述の実施形態では、通常遊技における役決定結果Z(ハズレ)に対応した停止テーブルデータを、疑似遊技(ビタ押しゲーム)において各リールの停止態様を決定し、かつ送信用データ(数値データ)を作成する際に用いているが、別の役決定結果に対応した停止テーブルデータ(例えば、特別役当選用や小役当選用、再遊技役当選用の停止テーブルデータ)を用いるようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、一の通常遊技の終了後、次の通常遊技において1枚も遊技メダルを受け入れていない段階であっても満杯エラー処理を実行する可能性があるが、遊技メダルを1枚受け入れるまでは、満杯エラー処理を実行しない(満杯発生フラグのON/OFF確認をしない)ようにしてもよい。この場合、次のような利点がある。すなわち、上述の実施形態のように、一の疑似遊技の終了後、副制御手段によるサブボタンの自動操作や遊技者による連打操作が行われる場合、その際の振動等により補助収納庫内の遊技メダルが動いて、満杯エラーが検出される可能性がある。その際に、満杯エラー処理を実行してしまうと、遊技者の意図に反して、サブボタンの自動操作や連打ゲーム演出が停止されてしまうことがあるが、遊技メダルを1枚受け入れるまでは満杯エラー処理を実行しないようにすれば、そのような事態が生じることを防止することができる。
また、上述の実施形態では、満杯エラー処理を開始した後、補助収納庫の満杯状態が解消される(収納状態信号がレベル1からレベル0に切り換わり満杯フラグがOFFになる)と、満杯エラー処理における満杯エラーのエラー表示とエラー報知要求の処理は終了するが、リセット操作が行われるまで遊技は再開しないようになっている(図15参照)。これに対し、補助収納庫の満杯状態が解消されれば、リセット操作が行われなくても、満杯エラー処理を終了して遊技を再開するようにしてもよい。また、満杯エラー処理を終了させるための特別な操作(例えば、前扉2の開扉操作)が行われた場合に、満杯エラー処理における一部または全ての処理を終了するようにしてもよい。例えば、満杯エラー処理の実行中に、開扉操作が行われるとエラー報知要求の処理を終了し、満杯状態が解消されるとエラー表示を終了し、リセット操作が行われると遊技を再開するようにしたり、開扉操作が行われると満杯エラー処理を終了して遊技を再開するようにしたりすることが挙げられる。このように、リセット操作が行われなくても、満杯エラー処理を終了して遊技を再開するように構成することによって、遊技店員等が行う、満杯エラー状態からの復帰作業を簡略化することができるので、満杯エラー発生時における遊技店側の作業効率を向上させることが可能となる。
また、通常遊技におけるリール回転開始操作の有効受付を契機として、上述のビタ押しゲームを開始するか否かを決定し、開始する決定をした場合には、再度のリール回転開始操作を必要とせずに、速やかに(通常遊技におけるリール回転開始時機と同様のタイミングで)リールを回転開始させて、ビタ押しゲームを開始するようにしてもよい。この場合、リールを回転開始させた後、リール回転停止操作または所定時間(例えば20秒間)の経過によりリールを停止させ、さらに、各リールの回転開始時機や回転開始時の速度を変えるランダム遅延を行ってから、通常遊技における各リールの加速処理を行うようにすることが好ましい。また、所定時間の経過によりリールを停止させる場合には、予め決められたリール位置で停止させてもよいし、所定時間経過時点におけるリール位置(例えば、表示窓内の下段表示領域内に進入している図柄の図柄番号)をリール停止受付位置とみなして停止させてもよい。
また、上述の実施形態では、リール停止受付位置を図柄番号単位で把握しており、リール停止受付位置とリール停止位置とが少なくとも1コマずれるようになっている。これに対し、ステッピングモータのステップ数を参照することにより、リール停止受付位置をより詳細に把握してリール停止位置を決定するようにしてもよい。例えば、表示窓W内の一の表示領域(ここでは下段表示領域とする)内に、一の図柄が進入し始めた時点から当該図柄が下段表示領域の全域を占めるまでに、ステッピングモータのステップ数で17ステップを要し、かつストップスイッチ操作の有効受付時点からリールを回転停止させるまでに少なくとも8ステップを要するとする。この場合、一の図柄が下段表示領域内に進入し始めた1ステップ目から9ステップ目までの間に、ストップスイッチ操作が有効に受け付けられていれば、当該図柄を下段表示領域内に停止表示させることも可能となる。
したがって、ストップスイッチ操作の有効受付時点が、一の図柄が下段表示領域内に進入し始めた1ステップ目から9ステップ目までの間であれば、当該図柄の図柄番号をリール停止受付位置としつつ、1コマ滑りの範囲内で当該図柄を下段表示領域内に停止表示させる制御を行うことが可能となる(この場合、リール停止受付位置とリール停止位置が一致する)。一方、ストップスイッチ操作の有効受付時点が、一の図柄が下段表示領域内に進入した10ステップ目から17ステップ目までの間であれば、当該図柄を下段表示領域内に停止表示させることはできないので、当該図柄の図柄番号をリール停止受付位置としても、1コマ滑りの範囲内で下段表示領域内に停止表示させることができるのは、次の図柄番号の図柄となる(この場合、リール停止受付位置とリール停止位置が1コマずれる)。
そこで、ストップスイッチ操作の有効受付時点が、一の図柄が下段表示領域内に進入し始めた1ステップ目から9ステップ目までの間である場合には、当該図柄に対するビタ押しがなされたと判断し、10ステップ目から17ステップ目までの間であれば、次の図柄に対するビタ押しがなされたと判断し、それに応じたリール制御を実行することも可能となる。具体的には、通常遊技におけるストップスイッチ操作の有効受付時点が、一の図柄が下段表示領域内に進入し始めた1ステップ目から9ステップ目までの間である場合には、停止テーブル(図12参照)において、当該図柄の図柄番号と対応した位置を最初に参照し、そこに記憶されたデータが「1」である場合には、当該図柄を下段表示領域内に停止表示させることが可能となる。また、ビタ押しゲームにおけるストップスイッチ操作の有効受付時点が、ビタ押し対象図柄が下段表示領域内に進入し始めた1ステップ目から9ステップ目までの間である場合には、停止テーブルにおいて、ビタ押し対象図柄の図柄番号と対応した位置に記憶されたデータが「0」であっても、読み出したデータを「1」に書き換えることにより、ビタ押し対象図柄を下段表示領域内に停止表示させることが可能となる。なお、ストップスイッチ操作の有効受付時点が、一の図柄が下段表示領域内に進入した10ステップ目から17ステップ目までの間である場合のリール制御は、上述の実施形態のものと同様となる。
また、上述の実施形態では、メイン側から送信される送信用データの数値を6で除する演算処理を行い、その際の商や余りの数値により、リール停止位置や滑りコマ数等を把握し、それに基づく演出を行うようになっている。これに対し、メイン側から送信される送信用データの数値に、リール停止位置や滑りコマ数、演出番号等を対応付けたデータテーブルをサブ側が備えるようにし、メイン側から送信用データが送信された際には、演算処理は行わずに、データテーブルを参照してそれに応じた演出を行うようにしてもよい。この場合、サブ側で記憶するデータ量は増えるが、サブ側で実行する演算量を減らすことが可能となる。
また、上述の実施形態では、メイン側から送信される送信用データの数値を6で除した際の剰余数が0の場合に、サブ側が、ビタ押しが成功と判断し、それに応じた演出を行うようになっている。これに対し、送信用データの数値を6で除した際の剰余数が0の場合には、サブ側が、滑りコマ数に制限の無い(6コマ以上滑らせることが可能な)疑似遊技が実行されていると判断し、それに応じた演出を行うようにしてもよい。
また、上述の実施形態における疑似遊技(ビタ押しゲーム)では、ビタ押し対象図柄(図柄「キャラクタ」)に対するビタ押しが成功した場合に、当該ビタ押し対象図柄を停止表示するようになっている。これに対し、ビタ押し対象図柄とビタ押しゲームにおいて停止表示させる図柄とが異なるように設定してもよい。例えば、ビタ押し対象図柄を、図3に示す「赤セブン」(左リールにおいては図柄番号10の方の「赤セブン」)とし、当該「赤セブン」に対するビタ押しの成否に関わらず図柄「キャラクタ」を表示窓W内の下段領域に停止表示させるようにした場合について、以下に説明する。
この場合のビタ押しゲームにおける各リールの停止位置の決定方法(図12に示す停止テーブルから読み出したテーブルデータの書き換え方法)は、「赤セブン」のビタ押しが成功した場合と失敗した場合とで基本的には同じとなるが、副制御手段(サブ)へ通知するリール停止態様情報(送信用データ)の内容(数値)は異なったものとなる。例えば、「赤セブン」のビタ押しが成功した場合として、中リールのリール停止受付位置が図柄番号6の「ベル」の場合を考える。このとき、リール停止位置は図柄番号18の「キャラクタ」であるので、一時記憶領域に読み出されたテーブルデータB1において、図柄番号18と対応する位置のデータを「1」に書き換えるとともに、図柄番号7〜17と対応する各位置のデータを全て「0」に書き換え、この書き換え後のデータに基づき、リール停止位置を図柄番号18にすること、すなわち、中リールにおいて、表示窓Wの下段表示領域に「キャラクタ」が、12コマ滑りで停止表示されることが決定される。
また、この場合、サブへ通知されるリール停止態様情報は、前掲の式(2)(以下に再掲する)に基づき、十進法表記において127より小の非負の数値データであって、かつ除数6のとき剰余数が0になる数値データに変換される。
(書換え後のデータに基づくリール停止位置の図柄番号)×6+0・・・(2)
具体的には、上記例の場合、中リールにおいて「赤セブン」のビタ押しが成功した際に書き換えられるテーブルデータB1に基づくリール停止位置は、図柄番号18となるので、リール停止態様情報は、上式(2)により、18×6+0=108の数値データに変換されることになる。この場合、サブ側においては、送信された数値データが6で割り切れる数値データであることから、ビタ押しが成功したことを認識し、それに応じた演出を行うことができる。
一方、「赤セブン」のビタ押しが失敗した場合として、中リールのリール停止受付位置が図柄番号12の「スイカB」の場合を考える。このときも、リール停止位置は図柄番号18の「キャラクタ」であるので、一時記憶領域に読み出されたテーブルデータB1において、図柄番号18と対応する位置のデータを「1」に書き換えるとともに、図柄番号13〜17と対応する各位置のデータを全て「0」に書き換え、この書き換え後のデータに基づき、リール停止位置を図柄番号18にすること、すなわち、中リールにおいて、表示窓Wの下段表示領域に「キャラクタ」が、6コマ滑りで停止表示されることが決定される。
また、この場合、サブへ通知されるリール停止態様情報は、下式(3)に基づき、十進法表記において127より小の非負の数値データであって、かつ除数6のとき剰余数が1〜5のいずれかになる数値データに変換される。
(書換え後のデータに基づくリール停止位置の図柄番号)×6+(本来の滑りコマ数)・・・(3)
ここで、本来の滑りコマ数とは、停止テーブルの本来のデータに基づき決定される滑りコマ数を意味する。具体的には、上記例の場合、中リールのリール停止受付位置は図柄番号12であり、停止テーブルの本来のテーブルデータB1に従うならば、リール停止位置は、図柄番号15の「ベル」、滑りコマ数は3となるので、リール停止態様情報は、上式(3)により、18×6+3=111の数値データに変換されることになる。この場合、サブ側においては、送信された数値データの数値が6で割り切れないことから、ビタ押しが失敗したことを認識し、それに応じた演出を行うことができる(滑りコマ数については、ビタ押しゲーム中は考慮しない)。なお、以上の説明では中リールを例に挙げているが、左リール、右リールについても同様である。
また、このようなビタ押しゲームを設定する場合、ビタ押しの成否に応じて、遊技者に有益な情報を報知するようにしてもよい。例えば、役抽選テーブルの設定値に関する情報を、ビタ押しの成否に応じて遊技者に報知するようにすることが挙げられる。具体的には、ビタ押しが成功した場合には、所定の確率で遊技者に、所定の画像や音声を出力するなど何らかの演出を実行する(ここでは、チャイム音を出力するものとする)ように設定する。その際、実際の設定値に応じて、ビタ押しが成功した場合にチャイム音を出力する確率を変えておく(例えば、設定値1の場合は10%、設定値2の場合は20%、設定値3の場合は40%、設定値4の場合は50%、設定値5の場合は60%、設定値6の場合は80%)。また、ビタ押しの成否は、遊技者には報知せず遊技者が自ら判断するようにする。このように設定すると遊技者は、複数のビタ押しゲームを実行することにより、設定値を推測することが可能となる。例えば、何回かのビタ押しゲームを通じて遊技者が、ビタ押しに10回成功したと判断している場合に、チャイム音が合計で8回出力された場合、その遊技者は、設定値が6に設定されていると推測することができ、チャイム音が合計で2回しか出力されなかった場合には、設定値が2に設定されていると推測することができる。このようにビタ押しゲームを設定することにより、ビタ押しゲームの遊技性を高めることが可能となる。
また、上述の実施形態では、再遊技状態の場合(直前の通常遊技において再遊技役が成立した場合)であっても、クレジット数が上限値に達していない限り、投入された遊技メダルを受け入れるようになっているが、再遊技状態の場合には遊技メダルを受け入れないようにしてもよい。この場合、再遊技状態にあるときも、スタートレバー25が操作されるまでは、満杯エラーの発生を確認して満杯エラー処理を実行し得るように構成することが好ましいが、再遊技状態にあるときは満杯エラー処理を実行しないようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、リール回転開始操作(スタートレバー25の操作)が受け付けられたことを契機として、フリーズ期間を設定するようになっているが、他の遊技操作(例えば、最後のリール回転停止操作)が受け付けられたことを契機として、全てのリールの停止後にフリーズ期間を設定し、疑似遊技を実行するようにしてもよい。
また、各RT遊技状態において抽選される遊技役の設定や、当選確率等は適宜変更することが可能である。例えば、上記各実施形態では、特別役と小役、あるいは特別役と再遊技役が重複当選するような役決定結果は設定されていないが、このような役決定結果を設定するようにしてもよい。
また、上述した実施形態や変更態様における各構成及び従来の技術として述べた各構成は、適宜組み合わせて用いることが可能である。