JP2015079903A - 面発光型半導体レーザ、面発光型半導体レーザ装置および光伝送装置 - Google Patents

面発光型半導体レーザ、面発光型半導体レーザ装置および光伝送装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高速化が可能な面発光型半導体レーザを提供する。【解決手段】n型のGaAs基板上に、n型の下部DBR、活性領域104およびp型の上部DBRを有する。活性領域104は、InGaAsから構成される量子井戸発光層104AおよびGaAsPから構成されるバリア層104Bを有する量子井戸構造と、当該量子井戸構造の上下に形成されたGaInPから構成されるスペーサ層104Cとを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、面発光型半導体レーザ、面発光型半導体レーザ装置および光伝送装置に関する。
光通信用の面発光型半導体レーザには、今後より高速な伝送速度(>10Gbps)、もしくは低消費電力化が求められている。光通信に用いられる850nm帯の典型的な面発光型半導体レーザは、発光層にGaAs、バリア層にAlGaAsを用いているが、さらなる高速化および低消費電力化には、新たな材料を用いなければ改善させることができない。新たな材料として期待されているのが歪量子井戸であり、発光層にGaAsと格子定数が異なるInGaAsまたはInAlGaAsを用いて発光層に歪みを生じさせ、材料特性を改善させることで、高速化、低消費電力化を実現させている(特許文献1ないし4)。
特開2000−269606号公報 特開2001−168465号公報 特開2002−319742号公報 特開2012−156562号公報
本発明は、信頼性が高い面発光型半導体レーザ、面発光型半導体レーザ装置および光伝送装置を提供することを目的とする。
請求項1は、GaAs基板上に、第1導電型の下部半導体多層膜反射鏡、活性領域および第2導電型の上部半導体多層膜反射鏡を有し、前記活性領域は、歪みを有する量子井戸発光層および歪みを有する障壁層を含む量子井戸構造と、前記量子井戸構造の両側に形成された歪みを有するスペーサ層とを備え、前記量子井戸発光層の歪みの極性は前記障壁層の歪みの極性と異なる、面発光型半導体レーザ。
請求項2は、前記量子井戸発光層、前記障壁層および前記スペーサ層は、Al材料を包含しない、請求項1に記載の面発光型半導体レーザ。
請求項3は、前記量子井戸発光層は圧縮歪み、前記障壁層は引っ張り歪み、前記スペーサ層は圧縮歪みである、請求項1または2に記載の面発光型半導体レーザ。
請求項4は、前記障壁層の歪み量は、前記量子井戸発光層の歪み量よりも大きい、請求項1ないし3いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ。
請求項5は、前記量子井戸発光層、前記障壁層および前記スペーサ層の全体の歪みεは、次式で表され、ここで、Nは量子井戸発光層の数、Nは障壁層の数、Lは量子井戸発光層の膜厚、Lは障壁層の膜厚、Lはスペーサ層の膜厚、εは量子井戸発光層の歪み、εは障壁層の歪み、εはスペーサ層の歪みであり、歪みεの絶対値は0.1%よりも小さい、請求項1ないし4いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ。
Figure 2015079903
請求項6は、前記障壁層の歪み量は1%以上である、請求項1ないし5いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ。
請求項7は、前記量子井戸発光層は、InGaAsから構成され、前記障壁層はGaAsPから構成され、前記スペーサ層はGaInPから構成される、請求項1ないし6いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ。
請求項8は、面発光型半導体レーザはさらに、選択酸化により形成された電流狭窄層を含み、前記電流狭窄層は、前記スペーサ層に近接して配置される、請求項1ないし7いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ。
請求項9は、請求項1ないし8いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザと、面発光型半導体レーザからの光を入射する光学部材とを実装した面発光型半導体レーザ装置。
請求項10は、請求項9に記載された面発光型半導体レーザ装置と、前記面発光型半導体レーザ装置から発せられたレーザ光を光媒体を介して伝送する伝送手段とを備えた光伝送装置。
請求項1によれば、信頼性の高い面発光型半導体レーザを提供することができる。
請求項2によれば、量子井戸構造の信頼性を改善することができる。
請求項3によれば、活性領域の歪みを補償することができる。
請求項4によれば、キャリアの閉じ込めを強めることができる。
請求項5によれば、活性領域の歪を補償することができる。
請求項6によれば、キャリアの閉じ込めを強めることができる
請求項7によれば、信頼性の高い850nm帯の発振波長の面発光型半導体レーザを得ることができる。
請求項8によれば、電流狭窄層の歪みを補償することができる。
本発明の実施例に係る面発光型半導体レーザを示す概略断面図である。 図1に示す面発光型半導体レーザの活性領域の拡大断面図である。 図3(A)は、活性領域のバンド構造を示し、図3(B)は、活性領域内の各層の圧縮歪みと引張り歪みを説明する図である。 本実施例の面発光型半導体レーザに光学部材を実装した面発光型半導体レーザ装置の構成を示す概略断面図である。 図4に示す面発光型半導体レーザ装置を用いた光伝送装置の構成を示す概略断面図である。
以下の説明では、面発光型半導体レーザをVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)と称する。好ましい実施の形態として、メサ型のVCSELを例示するが、本発明は必ずしもメサ型の面発光型半導体レーザである必要はない。さらに電流狭窄層として酸化狭窄層を用いるがこれも例示であって、本発明は、プロトン注入により電流狭窄層を形成するものであってもよいし、電流狭窄層を備えていないVCSELであってもよい。なお、図面のスケールは、発明の特徴を分かり易くするために強調しており、必ずしも実際のデバイスのスケールと同一ではないことに留意すべきである。
図1は、本発明の実施例に係る850nm帯のVCSELの概略断面図である。本実施例に係るVCSEL10は、n型のGaAs基板100上に、高屈折率材料の半導体層と低屈折率材料の半導体層を交互に重ねたn型の下部分布ブラック型反射鏡(Distributed Bragg Reflector:以下、DBRという)102、850nm帯の光を発光する活性領域(または共振器部)104、高屈折率材料の半導体層と低屈折率材料の半導体層を交互に重ねたp型の上部DBR106を含み、これらの層が有機金属気相成長法(MOCVD)または分子線エピタキシー成長(MBE)により順次積層されている。
下部DBR102は、例えば、Al0.9Ga0.1As層とAl0.3Ga0.7As層とのペアの複数層積層体であり、各層の厚さはλ/4n(但し、λは発振波長、nは媒質の屈折率)であり、これらを40ペアで積層している。n型不純物であるシリコンをドーピングした後のキャリア濃度は、例えば、3×1018cm-3である。
上部DBR106は、例えば、Al0.9Ga0.1As層とAl0.3Ga0.7As層とのペアの複数層積層体であり、各層の厚さはλ/4nであり、これらを24ペアで積層している。p型不純物であるカーボンをドーピングした後のキャリア濃度は、例えば、3×1018cm-3である。上部DBR106の一部の低屈折率材料がAlAsまたはAlGaAs(例えば、Al0.98Ga0.02As)に置換され、そこに電流狭窄層108が形成される。好ましくは電流狭窄層108は、活性領域104に近い位置に形成される。また、素子の直列抵抗を下げるために、上部DBR106および/または下部DBR102中には、Al0.9Ga0.1As層とAl0.3Ga0.7As層との間に、その中間のアルミニウム混晶比を有する中間(グレーデッド)層を設けるようにしてもよい。
活性領域104は、後述するように、アンドープのInGaAsよりなる量子井戸発光層とアンドープのGaAsPよりなるバリア(障壁)層とを交互に積層した量子井戸構造と、量子井戸構造の上下に形成されたスペーサ層とを含み、850nm帯の発光が得られるように設計されている。
上部DBR106から半導体層をエッチングすることで、基板上にメサMが形成される。メサMは、例えば円柱状に形成される。メサMの頂部には、例えば、AuまたはAu/Tiなどから構成された環状のp側電極110が形成され、p側電極110は、上部DBR106に電気的に接続される。好ましくは上部DBR106は、最上層に不純物濃度が高いp型のGaAsコンタクト層106Cを含み、p側電極110とオーミック接続される。p側電極110の中央の円形状の開口は、光出射口110Aを規定する。図示する例では、光出射口110Aが露出されているが、光出射口110Aは、発振波長に対して透明な誘電体材料からなる保護膜によって覆われるようにしてもよい。
メサMの底部、側部および頂部の周縁を覆うように層間絶縁膜112が形成される。層間絶縁膜112は、例えば、シリコン酸化物やシリコン窒化物等から構成される。メサ頂部の層間絶縁膜112には、p側電極110を露出するように円形状のコンタクトホールが形成され、図示しない配線電極が当該コンタクトホールを介してp側電極110に接続される。基板100の裏面には、AuGe等のn側電極120が形成される。
電流狭窄層108は、メサMの側面から選択的に酸化された酸化領域108Aと、当該酸化領域108Aによって囲まれた非酸化領域108Bとを有する。酸化領域108Aは、電気的に高抵抗または絶縁領域であり、相対的に屈折率が低く、非酸化領域108Bは、低抵抗の導電領域であり、相対的に屈折率が高い。p側電極110から注入されたキャリアは、非酸化領域108B内で横方向に閉じ込められ、密度の高いキャリアが活性領域104へ注入される。また、活性領域104で発生されたレーザ光が非酸化領域108B内で横方向に閉じ込められる。非酸化領域(酸化アパーチャ)108Bの径を適宜選択することで、基本横モードまたは高次横モードの制御が可能である。こうして、光出射口110Aからは、850nm帯のレーザ光が出射される。
次に、本実施例に係るVCSELの活性領域の詳細な構成について説明する。図2は、図1に示すVCSELの活性領域の拡大断面図である。同図に示すように、活性領域104は、アンドープのIn0.09Ga0.91As量子井戸発光層104AおよびアンドープのGa0.62As0.38Pバリア(障壁)層104Bを交互に積層した3重歪量子井戸構造と、当該3重歪量子井戸構造の上下に形成されたアンドープのGa0.50In0.50Pスペーサ層104Cとから構成される。中央の3重歪量子井戸構造を含むスペーサ層全体の膜厚は、λ/n(但し、λは発振波長、nは媒質の屈折率)の整数倍である。これにより活性領域104内に定在波が立つようにして、光強度の最も強い腹の部分が量子井戸層の位置に来るように調整される。
図3(A)は、活性領域104のバンド構造を示し、図3(B)は、活性領域内の量子井戸発光層、バリア層およびスペーサ層の圧縮または引張り歪みを説明する図である。GaAsにInを加えると格子定数が大きくなり、他方、GaAsにPを加えると格子定数が小さくなることが知られている。図3(B)に示すように、GaAsの格子定数をDとしたとき、GaAsにInを加えた量子井戸発光層104Aの格子定数Daは、格子定数Dよりも大きくなる(Da>D)。このため、GaAs基板上にエピタキシャル成長されたInGaAs量子井戸発光層104Aには圧縮の歪みが生じる。GaAsPバリア層104Bの格子定数Dbは、GaAsにPを加えたことにより格子定数Dよりも小さくなる(Db<D)。このため、GaAs基板上に成長されたバリア層104Bには、引張りの歪みが生じる。GaInPスペーサ層104Cの格子定数Dcは、Inを加えたことにより格子定数Dよりも大きくなる(Dc>D)。このため、GaAs基板上に成長されたスペーサ層104Cには圧縮の歪みが生じる。
量子井戸発光層104Aに圧縮性の歪みを与え、バリア層104Bに引張り性の歪みを与えることで、量子井戸発光層104A内への電子と正孔の閉じ込めを強くすることが可能となり、これにより、低閾値発振、高速変調等のレーザ特性が改善され、VCSELの高速化、低消費電力化を図ることができる。また、量子井戸発光層104Aとバリア層104Bとにそれぞれ極性が反対の圧縮歪みと引張り歪みを与えることで量子井戸構造の歪みが補償されので、膜質等の信頼性を改善することができる。さらに、量子井戸構造の上下に圧縮歪みを有するスペーサ層104Cを形成することで、活性領域104の全体の歪みを補償することができる。
さらに本実施例の活性領域104を構成する層はAl材料を用いていないので、量子井戸構造の膜質等の信頼性を向上させることができる。すなわち、歪量子井戸層の成長は、歪みによる欠陥発生を抑えるために低温度でされなければならないのに対し、Al材料の成長は、酸素の取り込みを低減させるために高温度での成長でなければならない。本実施例の活性領域104は、Alフリーな構成であるため、有機金属気相成長法(MOCVD)等において、活性領域104の成長を低温度で実施することができ、その結果、膜質の良好な信頼性の高い歪量子井戸構造を得ることができる。
次に、本実施例の活性領域のより好ましい態様について説明する。850nm帯のVCSELの高速化および低消費電力化を実現するうえで歪量子井戸を用いることが効果的であるが、活性領域内に大きな歪みが残存すれば、結果的に劣化が早く進行し活性領域の寿命を短くしてしまう。従って、活性領域内の全体の歪みはできるだけ小さくすることが望ましい。
活性領域104の全体の歪みεは、次式で表わすことができる。活性領域104の全体の歪みεの絶対値は、0.1%よりも小さいことが望ましい。ここで、Nは量子井戸発光層の数、Nは障壁層の数、Lは量子井戸発光層の膜厚、Lは障壁層の膜厚、Lはスペーサ層の膜厚、εは量子井戸発光層の歪み、εは障壁層の歪み、εはスペーサ層の歪みである。
Figure 2015079903
活性領域104が、例えば図2に示すような組成、すなわち、In0.09Ga0.91As量子井戸発光層104A、Ga0.62As0.38Pバリア層104Bの3重量子井戸構造と、Ga0.50In0.50Pスペーサ層104Cとから構成され、量子井戸発光層104Aの膜厚Lが4nm、バリア層104Bの膜厚Lが6nm、スペーサ層104Cの膜厚Lが110nm、量子井戸発光層104Aの歪みεが+0.6%、バリア層の歪みεが−1.4%、スペーサ層104Cの歪みεが0.12%であるとき、全体の歪みεは、次式のようにゼロ(ε=0)であり、理想的な値となる。全体の歪みεの絶対値が0.1%以下になるように、量子井戸発光層、バリア層およびスペーサ層の組成、量子井戸の数および膜厚が選択される。
Figure 2015079903
また、障壁層の歪みεは、量子井戸発光層の歪みεよりも大きいことが望ましく(ε>ε)、さらに好ましくは、障壁層の歪み量εは、1%よりも大きい。これにより、量子井戸発光層への電子の閉じ込めを強め、850nm帯の良好な発光を得ることができる。
電流狭窄層108は、活性領域104に近接した位置に形成されるが、電流狭窄層110は、酸化されるとその体積が収縮し、その結果、電流狭窄層108には引張りの歪みが生じる。電流狭窄層108に近接するスペーサ層104Cに圧縮の歪みを与えることで、電流狭窄層108の歪みを補償し、電流狭窄層108の歪みがバリア層104Bや量子井戸発光層104Aへ伝播されるのを抑制することができる。なお、電流狭窄層108は、活性領域104の直上に形成してもよいが、その場合、電流狭窄層による光閉じ込め効果が大きくなり発光スペクトルが広がってしまうので、活性領域104と電流狭窄層108との間にDBRを構成する層を少なくとも1層介在させることが好ましい。
上記実施例では、活性領域104の全体がAl材料を含まない材料から構成される例を示したが、量子井戸構造のみがAlフリーな構成とし、スペーサ層104Cは、GaAsの格子定数と整合するAlGaAsから構成されるようにしてもよい。この場合、スペーサ層104Cの成長は高温となるが、量子井戸構造を構成する量子井戸発生層104Aおよびバリア層104Bを低温度で成長させることができるので、量子井戸発生層104Aおよびバリア層104Bの歪みによる欠陥発生を抑制することができる。また、量子井戸数は3つに限らず、これ以外の数であってもよい。さらに図2に示される量子井戸発光層、バリア層およびスペーサ層の具体的な組成(混晶比)や膜厚は一例であって、必ずしもこのような値に限定されるものではない。
上記実施例では、上部DBR106内に1つの電流狭窄層を形成したが、電流狭窄層は、複数形成されるようにしてもよいし、下部DBR102内、あるいは上部DBR106と下部DBR102の双方に形成されるようにしてもよい。また、メサを形成することにより電流狭窄層の選択酸化を行うようにしたが、メサを形成することなく、例えば、積層された半導体層の表面から電流狭窄層に至る複数の穴を形成し、当該穴から電流狭窄層の選択酸化を行うようにしてもよい。
上記実施例では、基板100の裏面にn側電極120を形成する例を示したが、n側電極は、メサMの底部の基板表面側に形成され、下部DBR102と電気的に接続されるようにしてもよい。この場合、基板は半絶縁性であることができる。
上記実施例では、基板上に単一のメサ(発光部)が形成されたシングルスポットのVCSELを例示したが、複数のメサ(発光部)が形成されたマルチスポットのVCSELまたはVCSELアレイであってもよい。また、上記実施例では、典型的な形状としてメサを円柱状としたが、これに限らずメサは楕円状であってもよい。
上記実施例では、n型のGaAs基板を用いたが、これとは反対に、p型のGaAs基板上にp型の下部DBRおよびn型の上部DBRを形成するようにしてもよい。また上記実施例では、下部DBRの積層数を大きくし上部DBR側から光を取り出すようにしたが、これとは反対に、上部DBRの積層数を大きくし下部DBR側から光を取り出すようにしてもよい。
次に、本実施例のVCSELを利用した面発光型半導体レーザ装置、および光伝送装置について図面を参照して説明する。
図4は、VCSELと光学部材を実装(パッケージ)した面発光型半導体レーザ装置の構成を示す断面図である。面発光型半導体レーザ装置300は、単一のVCSEL素子またはVCSELアレイが形成されたチップ310を、導電性接着剤320を介して円盤状の金属ステム330上に固定する。複数の導電性のリード340は、ステム330に形成された貫通孔(図示省略)内に挿入され、リード340は、対応する電極パッド60、およびチップ310のn側電極120に電気的に接続される。チップ310を含むステム330上に矩形状の中空のキャップ350が固定され、キャップ350の中央の開口352内に平板ガラス362が固定される。選択されたリード340間に順方向の駆動電流が印加されると、チップ310から垂直方向にレーザ光が出射される。チップ310と平板ガラス362との距離は、チップ310からのレーザ光の広がり角θ内に平板ガラス362が含まれるように調整される。また、キャップ内に、発光状態をモニターするための受光素子や温度センサを含ませるようにしてもよい。
図5は、図4に示すVCSEL装置を光伝送装置に適用したときの構成を示す断面図である。光伝送装置400は、ステム330に固定された円筒状の筐体410、筐体410の端面に一体に形成されたスリーブ420、スリーブ420の開口422内に保持されるフェルール430、およびフェルール430によって保持される光ファイバ440を含んで構成される。ステム330の円周方向に形成されたフランジ332には、筐体410の端部が固定される。フェルール430は、スリーブ420の開口422に正確に位置決めされ、光ファイバ440の光軸が平板ガラス362のほぼ中央に整合される。フェルール430の貫通孔432内に光ファイバ440の芯線が保持されている。チップ310の表面から出射されたレーザ光は、平板ガラス362を介して光ファイバ440の芯線に入射され、送信される。さらに、光伝送装置400は、リード340に電気信号を印加するための駆動回路を含むものであってもよい。さらに、光伝送装置400は、光ファイバ440を介して光信号を受信するための受信機能を含むものであってもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10:VCSEL
100:GaAs基板
102:下部DBR
104:活性領域
104A:量子井戸発光層
104B:障壁層
104C:スペーサ層
106:上部DBR
106C:コンタクト層
108:電流狭窄層
108A:酸化領域
108B:非酸化領域
110:p側電極
112:層間絶縁膜
120:n側電極

Claims (10)

  1. GaAs基板上に、第1導電型の下部半導体多層膜反射鏡、活性領域および第2導電型の上部半導体多層膜反射鏡を有し、
    前記活性領域は、歪みを有する量子井戸発光層および歪みを有する障壁層を含む量子井戸構造と、前記量子井戸構造の両側に形成された歪みを有するスペーサ層とを備え、前記量子井戸発光層の歪みの極性は前記障壁層の歪みの極性と異なる、面発光型半導体レーザ。
  2. 前記量子井戸発光層、前記障壁層および前記スペーサ層は、Al材料を包含しない、請求項1に記載の面発光型半導体レーザ。
  3. 前記量子井戸発光層は圧縮歪み、前記障壁層は引っ張り歪み、前記スペーサ層は圧縮歪みである、請求項1または2に記載の面発光型半導体レーザ。
  4. 前記障壁層の歪み量は、前記量子井戸発光層の歪み量よりも大きい、請求項1ないし3いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ。
  5. 前記量子井戸発光層、前記障壁層および前記スペーサ層の全体の歪みεは、次式で表され、ここで、Nは量子井戸発光層の数、Nは障壁層の数、Lは量子井戸発光層の膜厚、Lは障壁層の膜厚、Lはスペーサ層の膜厚、εは量子井戸発光層の歪み、εは障壁層の歪み、εはスペーサ層の歪みであり、歪みεの絶対値は0.1%よりも小さい、請求項1ないし4いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ。
    Figure 2015079903
  6. 前記障壁層の歪み量は1%以上である、請求項1ないし5いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ。
  7. 前記量子井戸発光層は、InGaAsから構成され、前記障壁層はGaAsPから構成され、前記スペーサ層はGaInPから構成される、請求項1ないし6いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ。
  8. 面発光型半導体レーザはさらに、選択酸化により形成された電流狭窄層を含み、前記電流狭窄層は、前記スペーサ層に近接して配置される、請求項1ないし7いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザ。
  9. 請求項1ないし8いずれか1つに記載の面発光型半導体レーザと、
    面発光型半導体レーザからの光を入射する光学部材とを実装した面発光型半導体レーザ装置。
  10. 請求項9に記載された面発光型半導体レーザ装置と、
    前記面発光型半導体レーザ装置から発せられたレーザ光を光媒体を介して伝送する伝送手段とを備えた光伝送装置。
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