JP2015079581A - 二次電池の製造方法および二次電池 - Google Patents

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亮 津久井
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Abstract

【課題】巻回型の電極体を有する二次電池において、電極体に対する電解液の浸透ムラを防止して、二次電池の容量維持率の向上を達成できる二次電池の製造方法およびそのような二次電池を提供する。【解決手段】開口部を有する箱状の電池ケース2aと、開口部を封止する蓋体2bと、からなる筐体2と、筐体2に収容される巻回型の電極体3と、筐体2に注液される電解液4と、を備え、電極体3の外周側面と筐体2との間に電解液4の流通する流路10を形成し、筐体2に形成される、流路10に連通する注液口9から、筐体2の内部に電解液4を注液して製造される二次電池1の製造方法であって、電極体3の巻回軸Z方向における一端側の端部である一端部3aからのみ電解液4を浸透させて、電極体3の巻回軸Z方向における他端側の端部である他端部3bまで電解液4を浸透させる。【選択図】図3

Description

本発明は、二次電池の製造方法および二次電池の技術に関する。
従来、二次電池の製造において電解液を注液するときには、二次電池の上面を構成する蓋部に設けた注液口から、該注液口を上向きにした状態で注液するのが一般的である。
また以下に示す特許文献1には、二次電池に電解液を注液するときに、電池を若干傾けることで、斜め上方向きに開口した注液口から電解液を速やかに注液することを可能にした技術が開示されており、公知となっている。
特開2004−22502号公報
ここで、従来の二次電池の製造方法について、説明をする。
図9に示す如く、従来の製造方法で二次電池21を製造する場合、筐体2を通常の使用状態と同じ姿勢で配置して、電極体3の巻回軸Xの向きが水平になっている状態で、注液口9から電解液4を注液する。
この場合、電解液4は、電極体3の一端部3aおよび他端部3bの両方から浸透することとなり、両方の端部3a・3bがほぼ同時に濡れることとなる結果、電極体3内の空気が抜ける経路が無くなって、最終的に電極体3内に空気が残存した状態の二次電池21が製造されることとなる。
即ち、特許文献1に記載されている従来の注液方法を採用した場合、巻回型の電極体は、巻回軸方向における両端部が、全ての電解液が注液されるときより以前に電解液で濡れることとなる。巻回型の電極体は、端部が濡れると、電極体を構成するシート状の正極、負極およびセパレータが該端部において互いに張り付きあうため、電極体の内部に存在する空気の逃げ道が無くなり、例えば減圧状態で注液を行った場合でも、電極体の内部に空気が残存するという現象が生じていた。
そして、電極体の内部に空気が残存している状態では、電極体に対する電解液の浸透ムラが発生し、電解液が、電極体の各部に行き渡らなくなる。
電解液には、負極活物質(黒鉛)に被膜を形成するための添加剤を添加する場合があるが、電極体に対する電解液の浸透ムラが発生し、添加剤が負極の各部に行き渡らなくなると、負極活物質が添加剤によって被覆されている部位とそうでない部位が生じ、添加剤が行き渡らない部位において、負極活物質の劣化が顕著になって、二次電池のサイクル特性(容量維持率)の悪化を招くという問題があった。
本発明は、斯かる現状の課題を鑑みてなされたものであり、巻回型の電極体を有する二次電池において、電極体に対する電解液の浸透ムラを防止して、二次電池の容量維持率の向上を達成できる二次電池の製造方法およびそのような二次電池を提供することを目的としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、開口部を有する箱状の電池ケースと、前記開口部を封止する蓋体と、からなる筐体と、前記筐体に収容される巻回型の電極体と、前記筐体に注液される電解液と、を備え、前記電極体の外周側面と前記筐体との間に前記電解液の流通する流路を形成し、前記筐体に形成される、前記流路に連通する注液口から、前記筐体の内部に前記電解液を注液して製造される二次電池の製造方法であって、前記電極体の巻回軸方向における一端側の端部からのみ前記電解液を浸透させて、前記電極体の巻回軸方向における他端側の端部まで前記電解液の浸透を進行させるものである。
請求項2においては、開口部を有する箱状の電池ケースと、前記開口部を封止する蓋体と、からなる筐体と、前記筐体に収容される巻回型の電極体と、前記筐体に注液される電解液と、を備え、前記電極体の外周側面と前記筐体との間に前記電解液の流通する流路を形成し、前記筐体に形成される、前記流路に連通する注液口から、前記筐体の内部に前記電解液を注液して製造される二次電池の製造方法であって、前記筐体の内部に前記電解液を注液するときにおいて、前記電極体の巻回軸方向における一端側の端部は、前記他端部側の端部よりも重力方向において下側に位置するものである。
請求項3においては、前記流路を、前記蓋体と前記電極体の間の空間として形成し、前記注液口を、前記筐体における前記流路と連通する位置に形成するものである。
請求項4においては、前記注液口を、前記電池ケースの前記他端部側の側面において、前記流路の軸線上の位置に形成するものである。
請求項5においては、前記注液口に、前記電極体の巻回軸方向において、前記他端側の端部よりも前記一端側の端部側寄りの位置までノズルを挿入し、前記流路に対して、前記ノズルから前記電解液を注液するものである。
請求項6においては、開口部を有する箱状の電池ケースと、前記開口部を封止する蓋体と、からなる筐体と、前記筐体に収容される巻回型の電極体と、前記筐体に注液される電解液と、前記電極体の外周側面と前記筐体との間に形成される前記電解液の流通する流路と、前記筐体に形成される、前記流路に連通する注液口と、を備える二次電池であって、前記流路は、前記蓋体と前記電極体の間の空間として形成され、前記注液口は、前記電池ケースにおける前記流路と連通する位置に形成されるものである。
請求項7においては、前記注液口は、前記電池ケースにおける前記電極体の巻回軸に対して垂直な側面に形成されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、巻回型の電極体を有する二次電池の製造において、他端部側から電解液を浸透させることなく、電解液を注液することができる。
これにより、電極体の内部に空気が残存するのを防止して、電解液の浸透ムラをなくすとともに、二次電池の容量維持率を向上させることができる。
請求項2においては、電極体の内部に空気が残存するのを、より確実に防止することができる。
請求項3においては、電解液を導くための流路を形成するための別部材を用いることなく、流路を簡易に形成することができる。
請求項4においては、全量の電解液を一度に注液することが可能になり、効率よく注液作業を行うことができる。
請求項5においては、注液口を電池ケースの側面に設けた場合において、巻回型の電極体の他端部側から電解液が浸透することを、確実に防止することができる。
請求項6および請求項7においては、巻回型の電極体の他端部を他端部側から電解液が浸透することなく、全量の電解液を一度に注液することができる。
これにより、電極体の内部に空気が残存するのを防止して、電解液の浸透ムラをなくし、二次電池の容量維持率の向上を図りつつ、短時間で効率よく電解液を注液することができる。
本発明に係る二次電池の製造方法を適用する二次電池の第一の態様を示す模式図、(a)正面側断面模式図、(b)図1(a)におけるA−A断面図およびB−B断面図。 本発明に係る二次電池であり、本発明に係る二次電池の製造方法を適用する二次電池の第二の態様を示す模式図、(a)正面側断面模式図、(b)図2(a)におけるC−C断面図およびD−D断面図。 本発明の第一の実施形態に係る二次電池に対する電解液の第一の注液方法を示す模式図。 本発明の第一の実施形態に係る二次電池に対する電解液の第二の注液方法を示す模式図。 本発明の第二の実施形態に係る二次電池に対する電解液の注液方法を示す模式図。 本発明の第二の実施形態に係る二次電池に対する電解液の注液方法(ノズルを使用する場合)を示す模式図。 セパレータにおけるLiイオンの析出状況を説明するための図、(a)本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法の場合、(b)従来の二次電池の製造方法の場合。 本発明に係る二次電池の製造方法による容量維持率の改善状況を確認した実験結果を示す図。 従来の二次電池に対する電解液の注液方法を示す模式図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
まず始めに、本発明に係る二次電池の製造方法により製造する二次電池の構成について、説明をする。
ここではまず、本発明の適用対象たる二次電池について説明をする。
図1(a)(b)に示す如く、二次電池1は、所謂箱型の二次電池であり、箱状の電池ケース2aと板状の蓋体2bからなる筐体2、電極体3、負極端子5、正極端子6等からなる構成としており、筐体2の内部には電解液4が封入される。
また、二次電池1では、筐体2の幅方向と電極体3の巻回軸方向が略平行となるように、筐体2内に電極体3を収容する構成としている。
そして、二次電池1では、巻回軸Zの軸方向において、電極体3の負極端子5側に位置する端部を一端部3aと規定し、正極端子6側に位置する端部を他端部3bと規定している。
尚、一端部3aは、負極合材が未塗工の負極を集合させた部位(集電部)であり、また他端部3bは、正極合材が未塗工の正極を集合させた部位(集電部)である。
そして、二次電池1では、巻回型の電極体3の一端部3aを扁平させた状態で、その扁平部に集電体7を溶接しており、さらに集電体7を負極端子5と電気的に接続することで、負極端子5と電極体3の一端部3aを電気的に接続する構成としている。
同様に、二次電池1では、巻回型の電極体3の他端部3bを扁平させた状態で、その扁平部に集電体8を溶接しており、さらに集電体8を正極端子6と電気的に接続することで、正極端子6と電極体3の他端部3bを電気的に接続する構成としている。
また、二次電池1では、筐体2の蓋体2bに電解液4を注液するための注液口9が形成されている。
注液口9は、電極体3の巻回軸Z方向において、二次電池1の中心から正極端子6側に寄った位置に形成されている。
尚、注液口9は、注液を行ったあとに、封止部材(図示せず)をレーザー溶接することによって封止され、二次電池1内に封入された電解液4が外部に漏えいすることが無いように構成している。
また、二次電池1では、電池ケース2aと蓋体2bで形成された筐体2に電極体3を収容した状態で、電極体3の外側面と蓋体2bとの間の空間によって電解液4を流通させるための流路10を形成している。
流路10は、注液口9と連通しており、注液口9から注液された電解液4が、流路10を通って二次電池1内に流入するように構成している。
次に、本発明の一実施形態に係る二次電池の構成について、説明をする。
尚、本発明に係る一実施形態に係る二次電池は、本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法により製造される。
図2(a)(b)に示す如く、本発明の一実施形態に係る二次電池11は、所謂箱型の二次電池であり、電池ケース12a、蓋体12b、電極体3、負極端子5、正極端子6等からなる構成としており、電池ケース12aおよび蓋体12bにより形成される筐体12の内部には電解液4が封入される。
また、二次電池11は、筐体12の幅方向と電極体3の巻回軸方向が略平行となるように、筐体12内に電極体3を収容する構成としている。
尚、二次電池11は、図1(a)(b)に示す二次電池1と同じ番号を付した部位については、共通の構成である。
そして、二次電池11では、筐体12の電池ケース12aに電解液4を注液するための注液口19が形成されており、この点が、前述した二次電池1と相違している。
注液口19は、電極体3の巻回軸方向に直交する電池ケース12aの側面に形成されている。
尚、注液口19は、電解液4の注液を行ったあとに、封止部材(図示せず)をレーザー溶接することにより封止される。
また、二次電池11では、筐体12に電極体3を収容した状態で、電極体3の外側面と蓋体2bとの間の空間によって電解液4を流通させるための流路10を形成している。
流路10は、注液口19と連通しており、注液口19から注液された電解液4を、流路10を通って二次電池11内に流入させるように構成している。
次に、本発明の第一の実施形態に係る二次電池の製造方法について、説明をする。
まずここでは、本発明の第一の実施形態に係る二次電池の製造方法により、前述した二次電池1を製造する場合について説明をする。
図3に示す如く、本発明の第一の実施形態に係る二次電池1の製造方法では、二次電池1を、電極体3の巻回軸方向が鉛直方向に向くように、筐体2を90度横向きに倒した状態で配置する。このとき、筐体2の蓋体2bに形成された注液口9は、水平方向に向けて開口している。
また、一度に注液できる電解液4の量を確保する観点から、注液口9は、90度横向きに倒した状態においてできるだけ高い位置に開口されていることが好ましい。
二次電池1では、注液口9が、筐体2の幅方向中央から正極端子6側に寄った位置に形成されているため、本発明の第一の実施形態に係る二次電池1の製造方法では、負極端子5および正極端子6のうち、正極端子6が上側に位置するように、筐体2を90度横向きに倒した状態で配置している。
次に、本発明の第一の実施形態に係る二次電池1の製造方法では、このような姿勢で配置した二次電池1に対して、注液口9から電解液4を注液する。電解液4の注液に際しては、注液口9から筐体2内にノズル等を差し込んで、注液してもよく、また、筐体2内を減圧した状態で注液をしてもよい。
このとき電解液4は、液面が注液口9の下端の高さ(図3中の線X)に到達するまで一度に注液することができる。
注液口9から注液された電解液4は、流路10を通って、電極体3の一端部3aが位置する側の筐体2内に溜まり、そこで貯溜した電解液4は、一端部3a側から電極体3に対して浸透していく。
またこのとき、電極体3内に残っていた空気は、電解液が電極体3の一端部3a側(即ち、下側)から他端部3b側(即ち、上側)に向けて浸透していくのに従って、上方に向けて追い出される。尚、このとき、電極体3は他端部3b側から電解液4が浸透することがないので、空気の逃げ道が確保されており、電極体3内に空気を残存させることなく、所定量の電解液4を注液し終わるまでの間で、電極体3内の空気を確実に排出させることができる。
尚、この第一の実施形態に係る二次電池1の製造方法では、電解液4の液面が線Xの高さとなるまで一度に注液することが可能であり、一旦電解液4を線Xの高さまで注液した後で、電解液4が電極体3に浸透し電解液4の液面が下がるのを待ってから、電解液4を継ぎ足して、最終的に所定量の電解液4を注液する。これにより、電解液4の浸透が、電極体3の他端部3bまで進行することとなる。
即ち、本発明の第一の実施形態に係る二次電池1の製造方法では、流路10を、蓋体2bと電極体3の間の空間として形成し、注液口9を、筐体2における流路10と連通する位置に形成するものである。
このような構成により、流路10を形成するための別部材を用いることなく、電解液4を導くための流路10を簡易に形成することができる。
また、本発明の第一の実施形態に係る二次電池の製造方法では、注液口9が、電極体3の巻回軸Z方向において、他端部3bよりも一端部3a側寄りに形成されている状態で注液を行うものであり、これにより、巻回型の電極体3において、他端部3b側から電解液4が浸透するのを防止することができ、電解液4の浸透を、電極体3の他端部3bまで進行させることが可能となる。
次に、本発明の第二の実施形態に係る二次電池の製造方法について、説明をする。
本発明の第二の実施形態に係る二次電池の製造方法では、図4に示すように、二次電池1の筐体2を傾けた状態で注液することで、筐体2内に一度に注液できる電解液4の量を増大させる構成としている。
図4に示す如く、本発明の第二の実施形態に係る二次電池の製造方法では、二次電池1を、電極体3の巻回軸方向が水平方向に対して傾斜するように、筐体2を(例えば、45度)水平方向に対して傾斜した状態で配置する。
そして、本発明の第二の実施形態に係る二次電池の製造方法では、このような姿勢で配置した二次電池1に対して、注液口9から電解液4を注液する。
このとき電解液4は、注液口9の下端の高さ(図4中の線Y)まで一度に注液することができる。
即ち、本発明の第二の実施形態に係る二次電池の製造方法では、本発明の第一の実施形態に係る二次電池1の製造方法に比して、より多くの電解液4を一度に注液することができ、より短時間で効率よく電解液4の注液作業を行うことができる。
注液口9から注液された電解液4は、流路10を通って、電極体3の一端部3aが位置する側の筐体2内に溜まり、その後電解液4は、一端部3a側から電極体3に対して浸透していく。
またこのとき、電極体3内に残っていた空気は、電解液4が電極体3の一端部3a側から他端部3b側に向けて浸透していくのに従って、上方に向けて移動し追い出される。これにより、電解液4の浸透が、電極体3の他端部3bまで進行することとなる。
尚、第二の実施形態に係る二次電池の製造方法においても、電極体3の他端部3b側から電解液4が浸透することがないので、空気の逃げ道が確保されており、電極体3内に空気を残存させることなく、確実に空気を排出させることができ、電解液4の浸透を、電極体3の他端部3bまで進行させることが可能となる。
次に、本発明の第三の実施形態に係る二次電池の製造方法について、説明をする。
本発明の第三の実施形態に係る二次電池の製造方法は、本発明に係る二次電池の製造方法により、前述した二次電池11を製造するものである。
図5に示す如く、本発明の第三の実施形態に係る二次電池11の製造方法では、二次電池11を、電極体3の巻回軸方向が鉛直方向に向くように、筐体12を90度横向きに倒した状態で配置する。このとき、筐体12の電池ケース12aに形成された注液口19は、鉛直方向上向きに開口している。
二次電池11では、注液口19が、筐体12の電池ケース12aにおける正極端子6側の側面に形成されているため、本発明の第三の実施形態に係る二次電池11の製造方法では、負極端子5および正極端子6のうち、正極端子6が上側に位置するように、筐体12を90度横向きに倒した状態で配置している。
次に、本発明の第三の実施形態に係る二次電池11の製造方法では、このような姿勢で配置した二次電池11に対して、注液口19から電解液4を注液する。電解液4の注液に際しては、図6に示すように、注液口19から筐体12内にノズル13を差し込んで、注液するのが好適である。また、筐体2内を減圧した状態で注液をしてもよい。
即ち、本発明の第三の実施形態に係る二次電池11の製造方法では、電極体3の巻回軸Z方向において、他端部3bよりも一端側3a寄りの位置までノズル13を挿入し、流路10に対して、ノズル13から電解液4を注液するものである。
このような構成により、注液口9を電池ケース2aの側面に設けた場合であっても、巻回型の電極体3の他端部3b側から電解液4が浸透するのを、確実に防止することができる。
二次電池11をこのような姿勢で配置した状態では、注液口19が筐体12の最上部に位置しているため、筐体2を満たす量の電解液4を一度に注液することができる。
注液口19から注液された電解液4は、流路10を通って、電極体3の一端部3aが位置する側の筐体12内に溜まり、そこで貯溜した電解液4は、一端部3a側から電極体3に対して浸透していく。
またこのとき、電極体3内に残っていた空気は、電解液が電極体3の一端部3a側(即ち、下側)から他端部3b側(即ち、上側)に向けて浸透していくのに従って、上方に向けて追い出される。これにより、電解液4の浸透が、電極体3の他端部3bまで進行することとなる。
尚、このとき電極体3は、他端部3b側から電解液4が浸透することがないので、空気の逃げ道が確保されており、電極体3内に空気を残存させることなく、確実に空気を排出させることができ、電解液4の浸透を、電極体3の他端部3bまで進行させることが可能となる。
このように、第三の実施形態に係る二次電池11の製造方法では、全量の電解液4を一度に注液することが可能であり、電解液4を補注する必要がないため、第二の実施形態に係る二次電池の製造方法に比して、さらに短時間で効率よく電解液4を注液することができる。
即ち、本発明の一実施形態に係る二次電池11は、開口部を有する箱状の電池ケース2aと、開口部を封止する蓋体2bと、からなる筐体2と、筐体2に収容される巻回型の電極体3と、筐体2に注液される電解液4と、電極体3の外周側面と筐体2との間に形成される電解液4の流通する流路10と、筐体2に形成される、流路10に連通する注液口19と、を備えるものであって、流路10は、蓋体2bと電極体3の間の空間として形成され、注液口9は、電池ケース2aにおける流路10と連通する位置に形成されるものである。
また、本発明の一実施形態に係る二次電池11において、注液口19は、筐体12の電池ケース12aにおける電極体3の巻回軸Zに対して垂直な側面に形成されるものであり、さらに、本発明の一実施形態に係る二次電池11の製造方法においては、注液口19を、電池ケース12aの他端部側の側面において、流路10の軸線上の位置に形成するものである。
このような構成により、巻回型の電極体3において、他端部3b側から電解液4が浸透してくることを防止するとともに、全量の電解液4を一度に注液することができる。
これにより、電極体3の内部に空気が残存するのを防止して、電解液4の浸透ムラをなくし、二次電池11の容量維持率の向上を図りつつ、短時間で効率よく電解液4を注液することができる。
次に、本発明の適用効果を確認した結果について、説明をする。
ここではまず、二次電池を分解し、電極体3のセパレータにおけるLiイオンの析出状態を観察した結果について、説明をする。
本発明の一実施形態に係る製造方法で製造した二次電池1・11を分解し、電極体3を構成するセパレータを観察したところ、図7(a)に示すように、セパレータにおいては、Liイオンの析出がほぼ検出されなかった。
一方、従来の製造方法で製造した二次電池を分解し、電極体3を構成するセパレータを観察した場合には、図7(b)に示すように、電解液4の浸透ムラが生じたと考えられる部位において、Liイオンの析出が検出された。
即ち、この結果から、本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法を用いて製造した二次電池1・11では、電極体3の内部における空気の残存がなく、電解液4の浸透ムラが防止されることを、現物で確認することができた。
次に、二次電池に対して充放電耐久試験を行った結果について、説明をする。
本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法により、巻回型の電極体3の一端部3a側からのみ電解液4を浸透させて、他端部3bまで電解液4を浸透させた場合と、従来の二次電池の製造方法により、電極体3に対して一端部3aおよび他端部3bの両方から電解液4を浸透させた場合の各二次電池について、充放電耐久試験を行い、その後における容量維持率を比較した。
容量維持率は、充放電を行う前の基準電圧に対する充放電後の電圧の比率である。
また、本実験で行った充放電耐久試験の条件は、低温環境下で、パルス電流を数千サイクル繰り返して流すことにより行った。
その試験結果を、図8に示している。
図8によれば、従来の製造方法により製造した二次電池では、4000サイクル後の容量維持率がほぼ70%となっており、容量維持率が顕著に低下する様子が確認できた。
一方、本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法により製造した二次電池では、4000サイクル後においても、ほぼ100%に近い容量維持率を確保できることが確認できた。
これは、本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法を採用することで、電極体3における電解液4の浸透ムラがなくなり、Liイオンの析出が防止され、ひいては容量維持率の向上を図ることができたものと考えられる。
即ち、この結果から、本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法を用いることで、電極体3の内部における空気の残存がなくなって、電解液4の浸透ムラが防止され、ひいては容量維持率の向上を図ることができることが、データの上でも確認することができた。
即ち、本発明の第一〜第三の各実施形態に係る各二次電池1・11の製造方法は、開口部を有する箱状の電池ケース2aと、開口部を封止する蓋体2bと、からなる筐体2と、筐体2に収容される巻回型の電極体3と、筐体2に注液される電解液4と、を備え、電極体3の外周側面と筐体2との間に電解液4の流通する流路10を形成し、筐体2に形成される、流路10に連通する注液口9から、筐体2の内部に電解液4を注液して製造される二次電池1の製造方法であって、電極体3の巻回軸Z方向における一端側の端部である一端部3aからのみ電解液4を浸透させて、電極体3の巻回軸Z方向における他端側の端部である他端部3bまで電解液4の浸透を進行させるものである。
このような構成により、巻回型の電極体3において、他端部3b側から電解液4を浸透させることなく、電解液4を注液することができる。
これにより、電極体3の内部に空気が残存するのを防止して、電解液4の浸透ムラをなくすとともに、二次電池1の容量維持率を向上させることができる。
また、本発明の第一〜第三の各実施形態に係る各二次電池1・11の製造方法では、電解液4を注液するときにおいて、電極体3の一端部3aが、他端部3bよりも重力方向において下側に位置している。
これにより、電極体3の内部に空気が残存するのをより確実に防止することができる。
1 二次電池
2 筐体
2a 電池ケース
2b 蓋体
3 電極体(巻回型)
4 電解液
9 注液口
11 二次電池
12 筐体
12a 電池ケース
12b 蓋体
19 注液口

Claims (7)

  1. 開口部を有する箱状の電池ケースと、前記開口部を封止する蓋体と、からなる筐体と、
    前記筐体に収容される巻回型の電極体と、
    前記筐体に注液される電解液と、
    を備え、
    前記電極体の外周側面と前記筐体との間に前記電解液の流通する流路を形成し、
    前記筐体に形成される、前記流路に連通する注液口から、前記筐体の内部に前記電解液を注液して製造される二次電池の製造方法であって、
    前記電極体の巻回軸方向における一端側の端部からのみ前記電解液を浸透させて、
    前記電極体の巻回軸方向における他端側の端部まで前記電解液の浸透を進行させる、
    ことを特徴とする二次電池の製造方法。
  2. 開口部を有する箱状の電池ケースと、前記開口部を封止する蓋体と、からなる筐体と、
    前記筐体に収容される巻回型の電極体と、
    前記筐体に注液される電解液と、
    を備え、
    前記電極体の外周側面と前記筐体との間に前記電解液の流通する流路を形成し、
    前記筐体に形成される、前記流路に連通する注液口から、前記筐体の内部に前記電解液を注液して製造される二次電池の製造方法であって、
    前記筐体の内部に前記電解液を注液するときにおいて、
    前記電極体の巻回軸方向における一端側の端部は、
    前記他端部側の端部よりも重力方向において下側に位置する、
    ことを特徴とする二次電池の製造方法。
  3. 前記流路を、
    前記蓋体と前記電極体の間の空間として形成し、
    前記注液口を、
    前記筐体における前記流路と連通する位置に形成する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の二次電池の製造方法。
  4. 前記注液口を、
    前記電池ケースの前記他端部側の側面において、前記流路の軸線上の位置に形成する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の二次電池の製造方法。
  5. 前記注液口に、
    前記電極体の巻回軸方向において、前記他端側の端部よりも前記一端側の端部側寄りの位置までノズルを挿入し、
    前記流路に対して、前記ノズルから前記電解液を注液する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の二次電池の製造方法。
  6. 開口部を有する箱状の電池ケースと、前記開口部を封止する蓋体と、からなる筐体と、
    前記筐体に収容される巻回型の電極体と、
    前記筐体に注液される電解液と、
    前記電極体の外周側面と前記筐体との間に形成される前記電解液の流通する流路と、
    前記筐体に形成される、前記流路に連通する注液口と、
    を備える二次電池であって、
    前記流路は、
    前記蓋体と前記電極体の間の空間として形成され、
    前記注液口は、
    前記電池ケースにおける前記流路と連通する位置に形成される、
    ことを特徴とする二次電池。
  7. 前記注液口は、
    前記電池ケースにおける前記電極体の巻回軸に対して垂直な側面に形成される、
    ことを特徴とする請求項6に記載の二次電池。
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