JP2015079139A - 光学フィルム及び画像表示装置 - Google Patents

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宮本 雅史
Masafumi Miyamoto
雅史 宮本
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Abstract

【課題】本発明は、基材の少なくとも片面に光学機能層を有する光学フィルムであって、380nm以上500nm未満の波長領域における分光透過率の極小値が70%以下であり、かつ、500nm以上の波長領域における分光透過率が85%以上であることを特徴とする光学フィルムに関するものである。
【解決手段】本発明は、基材の少なくとも片面に光学機能層を有する光学フィルムであって、380nm以上500nm未満の波長領域における分光透過率の極小値が70%以下であり、かつ、500nm以上の波長領域における分光透過率が85%以上であることを特徴とする光学フィルムに関するものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学フィルムに関する。
青色領域(波長380nm以上500nm未満)の光線や紫外線は、網膜等の損傷、眼疾患、視界のチラツキ、コントラスト低下の原因になると言われている。特に前記青色領域の光線が眼に与える影響は「ブルーライトハザード」といわれ、かかる光線から目を保護する手段が検討されている。
前記青色領域の光線等から眼を保護する方法としては、メガネ等のレンズに前記青色領域の光線等をカットする機能(ブルーライトカット能)を付与する方法が提案されており、例えば380nm〜450nmの短波長光吸収性能を有する種々の化合物を用いて、プラスチック基材を染色し、染色レンズとする方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、前記ブルーライトカット能を付与したレンズ等は、高い透過率を必要とする500nm以上の波長領域の光をカットしてしまう場合があるため、かかるレンズの視認性の低下を引き起こす場合があった。
特開2013−54275号公報
本発明が解決しようとする課題は、波長領域380nm以上500nm未満の青色領域の光の透過を抑制でき、かつ、波長領域500nm以上の光の透過率の高い視認性に優れた光学フィルムを提供することにある。
本発明は、基材の少なくとも片面に光学機能層を有する光学フィルムであって、380nm以上500nm未満の波長領域における分光透過率の極小値が70%以下であり、かつ、500nm以上の波長領域における分光透過率が85%以上であることを特徴とする光学フィルムに関するものである。
本発明の光学フィルムは、380nm以上500nm未満の波長領域の光の透過を抑制できるとともに、500nm以上の波長領域の光の透過率を向上し優れた視認性を付与できることから、例えばメガネ等のレンズ、画像表示装置の内部または表面に設置する光学フィルム等に使用することができる。
本発明の光学フィルムは、基材の少なくとも片面に光学機能層を有する光学フィルムであって、380nm以上500nm未満の波長領域における分光透過率の極小値が70%以下であり、かつ、500nm以上の波長領域における分光透過率が85%以上であることを特徴とする。
本発明の光学フィルムの総厚さは、25μm〜300μmであることが好ましく、50μm〜250μmであることが、380nm以上500nm未満の波長領域の光の透過を抑制し、かつ、500nm以上の波長領域の光透過率を向上させ、優れた視認性を付与するうえでより好ましい。
前記光学フィルムを構成する前記光学機能層は、本発明の光学フィルムに、前記青色領域の光線の透過を低減するとともに、500nm以上の波長領域の光線の透過率を向上させることで優れた視認性を付与する。
前記光学機能層は、光学フィルムを構成するうえで透明性に優れることが好ましい。前記光学機能層は、有色であってもよい。
前記光学機能層の厚さは、3μm〜40μmの範囲であることが好ましく、3μm〜35μmの範囲であることが、380nm以上500nm未満の波長領域の光の透過を抑制し、かつ、500nm以上の波長領域の光透過率の向上させ優れた視認性を付与するうえでより好ましい。
前記光学機能層は、特定波長吸収塗剤を用いることによって形成することができる。
前記特定波長吸収塗剤としては、例えば下記一般式(1)で表される化合物を含む染料を含有するものを使用することができる。
Figure 2015079139
(式(1)中、Aは、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルキル基若しくは炭素原子数1〜8のハロゲン化アルコキシ基で置換されていてもよいベンゼン環、ナフタレン環またはアントラセン環を表す。
は、水素原子、メチル基、フェニル基またはシアノ基を表し、Rは、アルコキシシリル基を少なくとも一つ有してもよい炭素原子数1〜35の炭化水素基、または、水素原子であり、Qは、酸素原子または−NR−を表し、Rは、水素原子または炭素原子数1〜12の炭化水素基を表す。
nは、1〜6の整数を表し、Xは、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子またはnと同数の価数を有する置換基を有していてもよい炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素原子数2〜35の複素環基を表す。
但し、nが1の場合、Xは、−OR10、−SR10、−NR1011又は−PR1011で表され、nが2の場合、Xは、−NR10−又は−PR10−で表され、R10及びR11は、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、n個あるRのうち少なくとも一つが、アルコキシシラン基を少なくとも一つ有する炭素原子数3〜35の炭化水素基である。)
また、前記特定波長吸収塗剤としては、例えば下記一般式(2)で表される化合物を含む染料を含有するものを使用することができる。
Figure 2015079139
(式(2)中のAは、ベンゼン環、ナフタレン環またはアントラセン環を表し、これらの環が有する水素原子の一部が、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルキル基または炭素原子数1〜8のハロゲン化アルコキシ基に置換されていてもよい。
式(2)中のRは、水素原子、フェニル基、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルキル基または炭素原子数1〜8のハロゲン化アルコキシ基を表す。nは、3〜6の整数を表し、Xは、窒素原子、硫黄原子、リン原子、または、下記(i)〜(iv)の何れかの条件を満たす有機基を表す。XとAとは連結して環構造を有しても良い。)
(i)n=3であり、Xが下記一般式(3)で表される。
Figure 2015079139
(式(3)中、Xは、R30で置換された、炭素原子、三価の炭素原子数1〜35の鎖状炭化水素基、三価の炭素原子数3〜35の脂環式炭化水素基、三価の炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基、三価の炭素原子数2〜35の複素環基、または、これらの基を複数組み合わせた基を表す。R30は、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基または炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、前記鎖状炭化水素基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、−O−CONH−または−NHCO−O−で中断されていてもよい。
〜Zは、それぞれ独立して、直接結合、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−NR10−または−PR10−を表し、R10は、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基または炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、前記アルキル基、アリール基及びアリールアルキル基は、ハロゲン原子、水酸基またはニトロ基で置換されていてもよく、
前記アルキル基及びアリールアルキル基を構成するメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−又は−CONH−で中断されていてもよい。但し、上記一般式(3)で表わされる基の炭素原子数は、1〜35の範囲内である。)
(ii)n=4であり、Xが下記一般式(4)で表される。
Figure 2015079139
(式(4)中、Xは、炭素原子、四価の炭素原子数1〜35の鎖状炭化水素基、四価の炭素原子数3〜35の脂環式炭化水素基、四価の炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基、四価の炭素原子数2〜35の複素環基、または、これらの基を複数組み合わせた基を表し、前記鎖状炭化水素基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、−O−CONH−又は−NHCO−O−で中断されていてもよく、
〜Zは、それぞれ独立に、上記一般式(3)におけるZ〜Zで表される基と同じである。但し、上記一般式(4)で表される基の炭素原子数は、1〜35の範囲内である。)
(iii)n=5であり、Xが下記一般式(5)で表される。
Figure 2015079139
(式(5)中、Xは、五価の炭素原子数2〜35の鎖状炭化水素基、五価の炭素原子数3〜35の脂環式炭化水素基、五価の炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基、五価の炭素原子数2〜35の複素環基、または、これらの基を複数組み合わせた基を表し、前記鎖状炭化水素基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、−O−CONH−又は−NHCO−O−で中断されていてもよく、Z〜Zは、それぞれ独立に、上記一般式(3)におけるZ1〜Z3で表される基と同じである。但し、上記一般式(5)で表される基の炭素原子数は、2〜35の範囲内である。)
(iv)n=6であり、Xが下記一般式(6)で表される。
Figure 2015079139
(式(6)中、Xは、六価の炭素原子数2〜35の鎖状炭化水素基、六価の炭素原子数3〜35の脂環式炭化水素基、六価の炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基、六価の炭素原子数2〜35の複素環基、または、これらの基を複数組み合わせた基を表し、該鎖状炭化水素基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、−O−CONH−又は−NHCO−O−で中断されていてもよく、Z〜Zは、それぞれ独立に、上記一般式(3)におけるZ〜Zで表される基と同じである。但し、上記一般式(6)で表される基の炭素原子数は、2〜35の範囲内である。)
前記一般式(1)または(2)で示される化合物を含む染料を含有する特定波長吸収塗剤を使用することによって、波長領域380nm以上500nm未満の青色領域の光の透過を抑制でき、かつ、500nm以上の波長領域の光線の透過率を向上させ視認性に優れた光学フィルムを得ることができる。
前記一般式(1)または(2)で示される化合物の合計質量は、前記特定波長吸収塗剤の全量に対し、0.01質量%〜90質量%であることが好ましく、0.01質量%〜50質量%であることがより好ましく、0.01質量%〜10質量%であることが、380nm以上500nm未満の波長領域の光の透過を抑制し、かつ、500nm以上の波長領域の光透過率を向上させ優れた視認性を付与するうえでさらに好ましい。
前記特定波長吸収塗剤としては、前記染料の他に、活性エネルギー線硬化型樹脂及び光重合開始剤を含有するものを使用することができる。
前記活性エネルギー線硬化型樹脂としては、重合性官能基を2個以上有するモノマーまたはオリゴマーを硬化成分として含有するものを使用することができる。
前記重合性官能基としては、例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基が挙げられ、アクリロイル基、メタクリロイル基であることが好ましい。
前記重合性官能基を2個以上有するモノマーまたはオリゴマーとしては、従来知られるものを使用することができ、なかでも、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性(EO変性)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性(PO変性)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−シクロヘキサントリオールトリ(メタ)アクリレート、等のポリオールポリ(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート、イソホロンジイソシアネート等のポリイソシナネートと、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレートの反応によって得られるウレタン(メタ)アクリレート等、それらの一部が重合し形成したオリゴマーを使用することができる。
また、本発明の光学フィルムを構成する基材としては、十分な物理的強度と光透過性を有するものであれば特に限定されない。
前記基材としては、一般に光学フィルムの基材として使用される各種の樹脂フィルム基材を使用することができる。
前記樹脂フィルム基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、フッ素樹脂、ナイロン、アクリル樹脂、ポリアミド、シクロオレフィン、ナイロン、ポリエーテルサルファン等を用いて得られる樹脂フィルム基材を使用することができる。なかでも、前記樹脂フィルム基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等からなるフィルムを使用することが、ハードコートフィルムの機械的強度を向上するうえで好ましい。
前記基材は、上記樹脂フィルムのみからなる基材であっても良いが、前記有色の透明層との密着性を向上させることを目的として、上記樹脂フィルム基材の表面にプライマー層を有するものであってもよい。
また、前記基材は、前記有色の透明層との密着性を向上させることを目的として、サンドブラスト法や溶剤処理法などによる表面の凹凸化処理、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン処理、紫外線照射処理、表面の酸化処理などの表面処理が施されたものであってもよい。
前記基材の厚さは、5μm〜300μmの範囲であることが好ましく、10μm〜250μmの範囲のものを使用することがより好ましく、25μm〜200μmの範囲のものを使用することが、取扱いやすく、かつ優れた透明性を保持するうえでさらに好ましい。
本発明の光学フィルムは、前記基材の片面または両面に、前記特定波長吸収塗剤を塗布及び乾燥した後、活性エネルギー線を照射し前記光学機能層を形成することによって製造することができる。
特定波長吸収塗剤を基材に塗布する方法としては、特に限定されるものではないが、実用的には、ダイコーター、カーテンフローコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、スピンコーター等を用いる方法が一般的である。
前記光学機能層を形成する際に照射する活性エネルギー線としては、例えば紫外線、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線が挙げられる。
前記活性エネルギー線を照射する装置としては、例えば紫外線であれば、その発生源として低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、無電極ランプ(フュージョンランプ)、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、太陽光、LED等が挙げられる。
本発明の光学フィルムの鉛筆硬度は、例えば指やタッチペン等が接触した場合であっても、その表面の傷付きを防止するうえで、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましい。
本発明の光学フィルムは、カールを防止することを目的として、その両面に光学機能層を有することが好ましい。
本発明の光学フィルムは、必要に応じて、その片面または両面に、ハードコート層、反射防止層、加飾層、粘着剤層、電磁波シールド層、赤外線吸収層、紫外線吸収層、色補正層等の各種機能層を有していてもよい。前記機能層は、単層であっても複数の層であってもよい。
本発明の光学フィルムは、前記したとおり、その片面または両面の一部または全部に、反射防止層を有していてもよい。前記反射防止層は、低屈折率層単層から構成されるものであってもよく、低屈折率層と高屈折率層とが繰り返し積層した複数層から構成されるものであってもよい。また、機能層は、単層で複数の性能を有するものであってもよい。例えば、防汚性能と反射防止性能とを備えた単層であってもよい。
本発明の光学フィルムは、前記したとおり、その片面または両面の一部または全部に、加飾層や粘着剤層を有していてもよい。前記加飾層が一部または全部に設けられた本発明のハードコートフィルムは、加飾フィルムとして使用することができる。また、前記粘着剤層が一部または全部に設けられた本発明のハードコートフィルムは、保護フィルムとして使用することができる。
前記加飾層としては、例えば文字、図形、記号をはじめ、隠ぺい用の額縁状の縁取りなどによって構成されるものが挙げられる。
以上のようにして製造される本発明の光学フィルムは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等の画像表示装置の表面部材として利用するのに特に有用であるが、この用途に限定されるものではない。
本発明の光学フィルムは、画像表示装置を構成する画像表示部に適合する所定の位置に、例えば透明な粘着テープ等を介して、積層することができる。
本発明の光学フィルムは、電子ペーパーの表面部材または電子ペーパー内部の所定の位置に使用することができる。一般的な電子ペーパーは、表示情報に対応するパターン状に形成された表示電極および前記表示電極に電荷を付与するために配置された配線電極を有する背面電極基材と、透明基材および透明電極を有する対向電極基材と、前記背面電極基材と前記対向電極基材との間に配置され、表示媒体を含む表示媒体層とから構成されるが、前記構成に特に限定されるものではない。
電子ペーパーにおいては、可視領域において特にエネルギー強度の強い波長領域380nm〜500nmの光が継続的に照射されることにより、画像の表示ムラや配線電極の断線等が発生するが、本発明の光学フィルムを電子ペーパーの表面部材または電子ペーパー内部の所定の位置に使用することにより、波長領域380nm〜500nmの青色領域の光を抑制できることから、電子ペーパーの画像の表示ムラや配線電極の断線等を大幅に低減することが可能となる。
上記画像表示装置は、スクリーンパネル等として使用することができる。前記スクリーンパネルは、例えば、LCDモジュールを有する筐体に、LCDモジュール表面と間隙を隔てた位置に固定されることが、傷つきを防止するうえで好ましい。
以下に、本発明をさらに具体的に説明する。
〔特定波長吸収塗剤(A−1)用染料液の調製例〕
300mlの四つ口フラスコにジメチルホルムアミド(DMF)を入れ氷冷し、オキシ塩化リンを滴下して氷冷下で1時間反応させた。
次に、前記反応物に、該当するN置換アニリンのDMF溶液を滴下した後、80℃まで昇温し2時間反応させた。
次に、前記反応物を室温まで冷却した後、酢酸ナトリウム水溶液中に反応液を滴下して、クロロホルムで抽出した。
有機層を減圧下で溶媒留去することによって、アルデヒド体を得た。得られたアルデヒド体とトリエチルアミン(TEA)とエタノールとを混合したものに、撹拌下、マロノニトリルを滴下し、その反応液を昇温し還流させて2時間反応させた。
前記反応後、冷却し、析出した固体をろ別、洗浄後、乾燥して黄色固体を得た。前記黄色固体とジメチルアセトアミドを1:19の比で混合することによって、前記一般式(2)に含まれる化合物を含有する染料液を調製した。
〔特定波長吸収塗剤(A−1)の調製例〕
前記染料液を16.67g、ACA Z250(ダイセルサイテック株式会社製の酸基含有アクリレート)を30.33g、アロニックスM−450(東亜合成株式会社製の多官能アクリレート)を9.20g、イルガキュア907(BASF社製の光開始剤)を1.61g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)を30.50g、シクロヘキサノンを16.73g、及び、FZ2122(東レ・ダウコーニング株式会社製の分散安定剤)を0.01g混合し、不溶物がなくなるまで撹拌することによって特定波長吸収塗剤(A−1)を得た。
〔特定波長吸収塗剤(A−2)の調製例〕
ピグメントレッド(Pigment Red 146)を0.02g、「アクリディックWDU―938」(DIC株式会社製のアクリル樹脂溶液)を0.1g、メチルエチルケトンを10g、トルエンを10g混合し、不溶物がなくなるまで撹拌することによって特定波長吸収塗剤(A−2)を得た。
〔実施例1〕
基材としてKDL86W−125(帝人デュポン株式会社製、厚さ125μmの高透明ポリエチレンテレフタレートフィルム)上に、特定波長吸収塗剤(A−1)を、乾燥後の厚さが7μmになるように塗布及び乾燥し塗膜を形成した。
次に、前記塗膜の表面に、アイグラフィックス社製の高圧水銀灯ランプを使用し、酸素雰囲気下で照射量300mJ/cmになるようにUV照射を行い、光学機能層を形成することによって、光学フィルム(B−1)を作製した。
〔実施例2〕
光学機能層の厚さを7μmから10μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、光学フィルム(B−2)を作製した。
〔実施例3〕
光学機能層の厚さを7μmから12μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、光学フィルム(B−3)を作製した。
〔実施例4〕
光学機能層の厚さを7μmから17μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、光学フィルム(B−4)を作製した。
〔比較例1〕
光学機能層の厚さを7μmから2μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、比較用光学フィルム(B−5)を作製した。
〔比較例2〕
基材としてKDL86W−125(帝人デュポン株式会社製、厚さ125μmの高透明ポリエチレンテレフタレートフィルム)上に、特定波長吸収塗剤(A−2)を乾燥後の厚さが10μmになるように塗布及び乾燥し塗膜を形成し、光学フィルム(B−6)を作製した。
〔分光透過率の測定〕
光学フィルムの分光透過率の測定は、分光光度計(日本分光株式会社製V−650)を用いて、波長380nm〜780nmの範囲の分光透過率を測定した。分光透過率の測定結果から、分光透過率の極小値を示す波長、分光透過率の極小値、波長500nmの分光透過率、波長600nmの分光透過率、波長700nmの分光透過率を表1に示した。
〔視認性(1)の評価方法〕
波長380nm以上500nm未満の青色領域の光を抑制できているかどうかの評価は、次の評価法により行った。10cm角サイズの青色印刷物を、実施例、比較例で作製した光学フィルムを介して、青色印刷物から距離30cmの位置より目視にて観察した。前記光学フィルムを介し目視で前記印刷物の青色を認識できない場合を「○」、青色を認識できる場合を「×」とした。
〔視認性(2)の評価方法〕
500nm以上の波長領域の透過性に関する評価は、次の評価法により行った。10cm角サイズの緑色印刷物及び赤色印刷物を並べ、実施例・比較例で作製した光学フィルムを介して、緑色印刷物及び赤色印刷物から距離30cmの位置より目視にて観察した。前記光学フィルムを介し目視で前記印刷物の緑色及び赤色いずれも認識できた場合を「○」、緑色を認識しづらい場合を「緑×」、赤色を認識しづらい場合を「赤×」、緑色・赤色いずれも認識しづらい場合を「×」とした。
〔総合評価〕
視認性(1)及び(2)の評価がともに「○」の場合、総合評価を「○」、視認性(1)及び(2)のいずれかが「×」(「緑×」、「赤×」含む)の場合、総合評価を「×」とした。
Figure 2015079139
Figure 2015079139

Claims (5)

  1. 基材の少なくとも片面に光学機能層を有する光学フィルムであって、380nm以上500nm未満の波長領域における分光透過率の極小値が70%以下であり、かつ、500nm以上の波長領域における分光透過率が85%以上であることを特徴とする光学フィルム。
  2. 前記光学機能層が、前記基材の両面に積層したものである請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 前記基材がプラスチック基材である請求項1または2に記載の光学フィルム。
  4. さらにハードコート層、反射防止層、加飾層及び粘着剤層からなる群より選ばれる1種以上の層を有するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学フィルムと、文字または画像を表示するモジュールとが積層された画像表示装置。
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