JP2015078739A - 油圧トランスミッション及びこれを備えた風力発電装置並びに風力発電装置の運転制御方法 - Google Patents

油圧トランスミッション及びこれを備えた風力発電装置並びに風力発電装置の運転制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低圧ラインへ作動油を送出するブーストポンプが異常停止した場合に低圧ライン圧力低下を遅延させることができる油圧トランスミッションを提供する。【解決手段】油圧トランスミッションは、作動油を加圧するように構成された油圧ポンプと、前記油圧ポンプで加圧された前記作動油によって駆動されるように構成された油圧モータと、前記油圧ポンプの吐出側と前記油圧モータの吸込側とを接続する高圧ラインと、前記油圧モータの吐出側と前記油圧ポンプの吸込側とを接続する低圧ラインと、前記低圧ラインに接続されて前記作動油を貯留するための貯留タンクと、前記貯留タンクに貯留された前記作動油を前記低圧ラインに送出するためのブーストポンプとを備え、少なくとも前記ブーストポンプの異常停止時に、前記油圧ポンプ又は前記油圧モータの少なくとも一方の軸受又はシールに対して前記低圧ラインから前記作動油が供給されないように構成される。【選択図】 図1

Description

本開示は、油圧ポンプ及び油圧モータを組み合わせた油圧トランスミッション及びこれを備えた風力発電装置並びに風力発電装置の運転制御方法に関する。
近年、地球環境の保全の観点から、風力を利用した風力発電装置や、潮流、河流あるいは海流エネルギーを利用した潮流発電装置等の再生エネルギー型発電装置の普及が進んでいる。一般に、再生エネルギー型発電装置では、風、潮流、海流又は河流の運動エネルギーをロータの回転エネルギーに変換し、さらにロータの回転エネルギーをドライブトレインで増速して発電機に入力し、発電を行う。
このような再生エネルギー型発電装置において、従来はドライブトレインとしてギヤ式の増速機が多く用いられていたが、再生エネルギー型発電装置の大型化に伴って、重量及びコストの観点から油圧トランスミッションを採用した再生エネルギー型発電装置が注目を浴びている。
例えば、特許文献1には、ロータの回転により駆動される油圧ポンプと、発電機に接続された油圧モータとを組み合わせた油圧トランスミッションを用いた風力発電装置が記載されている。この風力発電装置の油圧トランスミッションでは、油圧ポンプ及び油圧モータは、高圧油ライン及び低圧ラインを介して互いに流体的に接続されている。油圧ポンプで加圧された高圧の作動油は高圧油ラインを通って油圧モータに供給され、油圧モータにて作動油の圧力が発電機の駆動力に変換される。そして、油圧モータから吐出される低圧の作動油は、低圧油ラインを通って油圧ポンプに戻される。油圧ポンプは、複数組のピストン及びシリンダと、シリンダ内でピストンを周期的に摺動させるカムとで構成されている。
米国特許出願公開第2010/0032959号明細書
ところで、上記のような油圧トランスミッションでは、油圧ポンプと油圧モータを接続する低圧ラインに作動油を供給するためのブーストポンプが用いられる。
このブーストポンプが停止すると、低圧ラインに作動油が供給されなくなるため低圧ライン内の圧力が低下する。そして、低圧ライン内の圧力が低下すると、低圧ラインに連通する油圧ポンプや油圧モータの作動室内の圧力が低下する。
油圧トランスミッションの運転中に故障や停電などでブーストポンプが異常停止した場合、低圧ライン圧力が低下したまま油圧ポンプ及び油圧モータの運転を継続すると、油圧ポンプや油圧モータの作動室内の圧力の低下により種々の問題が想定される。
例えば、油圧ポンプ及び油圧モータのピストンは、通常、カムプロファイルに応じてシリンダ内を周期的に往復運動する。しかし、作動室内の圧力が低下すると、ピストンとカムとの当接面からピストンが離れる現象、いわゆるピストンジャンピングが起こる場合がある。ピストンジャンピングが起こると、次にピストンがカムと当接する際にピストンとカムとの衝突が起こり、ピストンやカムが損傷するといった問題がある。
また、ピストンとカムの摺動部に静圧パッドを設け、作動室から静圧パッドに静圧流体としての作動油を供給する場合がある。この場合、低圧ライン内における圧力低下に伴って作動室内の圧力が低下すると、静圧パッドに十分に油が供給されず、静圧パッドが損傷するといった問題も懸念される。
このような問題を防止するためには、ブーストポンプが異常停止した場合には、低圧ライン圧力が低下する前に油圧ポンプ及び油圧モータを停止させる必要がある。
このとき、特に大型の油圧トランスミッションの場合は、油圧ポンプ及び油圧モータの回転は慣性のため即時には停止できず、停止までには例えば数十秒のオーダーの時間を要する。
そこで、油圧ポンプ及び油圧モータが停止するまでの間、低圧ライン内の圧力の低下(ひいては油圧ポンプ及び油圧モータの作動室の圧力の低下)を遅延させ、前述したピストンジャンピングによるピストン等の損傷や油の供給不足による静圧パッドの損傷を防止することが望ましい。
しかしながら、特許文献1には、低圧ラインへのブーストポンプが異常停止した場合の問題やその対策については開示も示唆もされていない。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、本発明の少なくとも一実施形態は、低圧ラインへ作動油を送出するブーストポンプが異常停止した場合に低圧ライン内の圧力の低下を遅延させることができる油圧トランスミッション及びこれを備えた風力発電装置並びに風力発電装置の運転制御方法を提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態に係る油圧トランスミッションは、
作動油を加圧するように構成された油圧ポンプと、
前記油圧ポンプで加圧された前記作動油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
前記油圧ポンプの吐出側と前記油圧モータの吸込側とを接続する高圧ラインと、
前記油圧モータの吐出側と前記油圧ポンプの吸込側とを接続する低圧ラインと、
前記低圧ラインに接続されて前記作動油を貯留するための貯留タンクと、
前記貯留タンクに貯留された前記作動油を前記低圧ラインに送出するためのブーストポンプと、を備える油圧トランスミッションであって、
少なくとも前記ブーストポンプの異常停止時に、前記油圧ポンプ又は前記油圧モータの少なくとも一方の軸受又はシールに対して前記低圧ラインから前記作動油が供給されないように構成される。
油圧ポンプや油圧モータの軸受及びシールには、潤滑や冷却のために油を供給する必要がある。この油の供給を遮断すると、潤滑や冷却が不足し、軸受やシールの損傷につながることが懸念される。
しかし、油圧ポンプや油圧モータが停止動作に入ってから停止するまでの数十秒程度の短時間であれば、軸受やシールへの油の供給を遮断しても軸受やシールの損傷には至らないと考えられる。
上記油圧トランスミッションによれば、ブーストポンプの通常作動時には低圧ラインから油圧ポンプや油圧モータの軸受又はシールに作動油が供給されていたとしても、前記ブーストポンプが故障や停電で異常停止した際には、油圧ポンプ又は油圧モータの少なくとも一方の軸受又はシールに対して低圧ラインから作動油が供給されない。このため、ブーストポンプの異常停止後の低圧ライン内の圧力の低下を遅延させることができる。
幾つかの実施形態では、油圧トランスミッションは、前記低圧ラインから分岐し、前記油圧ポンプ又は前記油圧モータの前記少なくとも一方の前記軸受又は前記シールに連通する第1分岐ラインと、前記第1分岐ラインに設けられ、前記第1分岐ラインを介して前記低圧ラインから前記軸受又は前記シールへの前記作動油の供給を制御するための遮断弁をさらに備え、前記遮断弁は、前記ブーストポンプの通常作動時は開状態であり、前記ブーストポンプの異常停止時に、前記第1分岐ラインを介した前記低圧ラインから前記軸受又は前記シールへの前記作動油の供給を遮断するように閉状態となるように構成される。
この場合、油圧ポンプ又は油圧モータの軸受又はシールと低圧ラインとの連通状態は、第1分岐ラインに設けた遮断弁の開閉により切換え可能である。油圧トランスミッションの通常作動時には第1分岐ラインに設けられた遮断弁が開状態となっており、低圧ラインから前記軸受又はシールへ油が供給される。一方、ブーストポンプが故障や停電で異常停止した際には、遮断弁は閉状態になり、低圧ラインから前記軸受又はシールへの油の供給は遮断される。このため、ブーストポンプの異常停止後の低圧ライン内の圧力の低下を遅延させることができる。
幾つかの実施形態では、前記遮断弁は、前記低圧ライン内の圧力をパイロット圧として作動するように構成されたパイロットチェック弁であり、前記パイロットチェック弁は、前記パイロット圧が閾値Pth以上であるときに前記第1分岐ラインを介した前記低圧ラインから前記軸受又は前記シールへの流れを許容し、前記パイロット圧が閾値Pth未満であるときに前記第1分岐ラインを介した前記低圧ラインから前記軸受又は前記シールへの流れを遮断するように構成される。
この場合、低圧ラインの圧力(パイロット圧)が閾値Pth以上であれば、遮断弁は開状態とされ、低圧ラインから第1分岐ラインを介した前記軸受又はシールへの油の供給が許容される。一方、低圧ラインの圧力(パイロット圧)が低下して閾値Pth未満になれば、遮断弁は閉状態とされ、低圧ラインから第1分岐ラインを介した前記軸受又はシールへの油の供給が遮断される。
したがって、ブーストポンプの異常停止時に予想される低圧ラインの圧力低下を見込んで閾値Pthを設定しておけば、パイロットチェック弁を適切に作動させて、ブーストポンプの異常停止後の低圧ライン内の圧力の低下を遅延させることができる。
幾つかの実施形態では、前記パイロットチェック弁は、前記低圧ラインのうち前記ブーストポンプの直後の部分から前記パイロット圧を取得するように構成される。
この場合、ブーストポンプの直後の部分からパイロット圧を取得するので、ブーストポンプの作動状態が即時にパイロット圧の変化に反映される。したがってブーストポンプの異常停止に即座に応答して、パイロットチェック弁(遮断弁)を迅速に閉状態とすることができる。
幾つかの実施形態では、油圧トランスミッションは、前記低圧ラインとは別に設けられ、前記油圧ポンプ又は前記油圧モータの前記少なくとも一方の前記軸受又は前記シールと前記貯留タンクとを接続するオイル供給路と、前記オイル供給路に設けられ、該オイル供給路を介して前記貯留タンクから前記油圧ポンプ又は前記油圧モータの前記少なくとも一方の前記軸受又は前記シールに前記作動油を圧送するためのオイル供給ポンプと、をさらに備える。
この構成によれば、低圧ラインとは別に設けたオイル供給路及びオイル供給ポンプを介して、油圧ポンプ又は油圧モータの軸受又はシールに潤滑や冷却のための油を、低圧ラインを介さずに供給することができる。このため、ブーストポンプが異常停止した場合であっても、低圧ラインを介さずに油を供給することで軸受やシールの損傷を防止できる。
なお、低圧ラインとオイル供給路は別ラインであるため、ブーストポンプの異常停止時にオイル供給路から軸受又はシールに作動油を供給しても、そのことが低圧ライン内の圧力低下の要因になることはない。このため、ブーストポンプの異常停止後の低圧ライン内の圧力の低下を遅延させながら、軸受やシールの損傷を防止できる。
幾つかの実施形態では、前記オイル供給ポンプは、前記油圧ポンプを一時的にモータ動作させるように前記油圧ポンプに連通可能に構成される。
この構成によれば、オイル供給路を介した貯留タンクから軸受又はシールへの作動油の圧送という役割に加えて、油圧ポンプを一時的にモータ動作させるための圧油源としての役割をオイル供給ポンプに担わせることができる。したがって、油圧ポンプを一時的にモータ動作させるための圧油源を別途設ける必要がないため、油圧トランスミッションのコンパクト化、低コスト化につながる。
一実施形態では、オイル供給ポンプは、ドライブトレインとしての前記油圧トランスミッションを備えた風力発電装置の停止時に、風力発電装置の風車ロータを所定位置に動かすために油圧ポンプをモータ動作させるように構成される。
幾つかの実施形態では、油圧トランスミッションは、前記低圧ラインに接続され、前記低圧ラインにおける前記作動油の圧力変動を抑制するための低圧アキュムレータをさらに備え、前記低圧アキュムレータは、前記ブーストポンプが異常停止した時に、前記低圧アキュムレータ内の前記作動油を前記低圧ラインに供給するように構成される。
この構成では、ブーストポンプが異常停止した際、油圧トランスミッションの運転中に低圧アキュムレータに蓄積された作動油が低圧ラインに供給される。このため、低圧アキュムレータに蓄積された作動油が低圧ラインに供給される間、低圧ライン内の圧力低下が抑制されるので、ブーストポンプの異常停止後の低圧ライン内の圧力の低下をさらに遅延させることができる。
幾つかの実施形態では、前記油圧ポンプ又は前記油圧モータは、前記ブーストポンプが異常停止した時点から前記低圧ラインの圧力が前記低圧アキュムレータの初期充填圧に低下するまでの時間内に、少なくとも通常動作時の回転数の半分まで減速可能に構成される。
この構成では、ブーストポンプが異常停止してから低圧アキュムレータに蓄積された作動油の全てが低圧ラインに供給されるまでに、油圧ポンプ又は油圧モータの通常の回転数の半分まで減速可能であるので、その間は、低圧ラインの圧力の低下を抑えることが可能となる。したがって、ブーストポンプの異常停止後の低圧ライン内の圧力の低下をさらに遅延させることができる。
また、油圧ポンプや油圧モータの回転数が大きい場合に低圧ライン内の圧力が低下すると、回転数が小さい場合に比べ、ピストンジャンピングや油の供給不足によるピストンや静圧パッド等の油圧トランスミッションの部品に対する影響が大きい。したがって、上記構成により、低圧ライン内圧力の低下によるピストンや静圧パッド等の油圧トランスミッションの部品の損傷を効果的に防止することができる。
幾つかの実施形態では、油圧トランスミッションは、前記高圧ラインに接続された高圧アキュムレータと、前記高圧ラインと前記低圧ラインとを、前記油圧ポンプ及び前記油圧モータを介さずに接続するバイパス流路と、前記バイパス流路に設けられたバイパス遮断弁とをさらに備え、前記バイパス遮断弁は、前記ブーストポンプの通常作動時は閉状態であり、前記ブーストポンプが異常停止した時に、前記作動油が前記高圧ラインから前記バイパス流路を経由して前記低圧ラインへ流れることを許容するように開状態となるように構成される。
この構成では、ブーストポンプの通常作動時には、バイパス遮断弁は閉状態であり、バイパス流路における作動油の流れが遮断される。一方、ブーストポンプが異常停止した時には、バイパス遮断弁が開状態となり、油圧トランスミッションの運転中に高圧アキュムレータに蓄積される作動油が、バイパス流路を経由して低圧ラインに供給される。このため、高圧アキュムレータに蓄積された作動油がバイパス流路を経由して低圧ラインに供給される間、低圧ライン内の圧力低下が抑制される。したがって、ブーストポンプの異常停止後の低圧ライン内の圧力の低下をさらに遅延させることができる。
幾つかの実施形態では、油圧トランスミッションは、予備ブーストポンプをさらに備え、前記ブーストポンプが異常停止した時に、前記予備ブーストポンプが運転を開始し、前記低圧ラインの圧力低下を抑制するように構成される。
この場合、ブーストポンプが異常停止しても、予備ブーストポンプの運転が開始され、低圧ラインの圧力低下が抑制されるので、ブーストポンプの異常停止後の低圧ライン内の圧力の低下をさらに遅延させることができる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る風力発電装置は、
風車ロータと、
前記風車ロータに接続される油圧トランスミッションとを備え、
前記油圧トランスミッションは、
前記風車ロータによって駆動されて作動油を加圧するように構成された油圧ポンプと、
前記油圧ポンプで加圧された前記作動油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
前記油圧ポンプの吐出側と前記油圧モータの吸込側とを接続する高圧ラインと、
前記油圧モータの吐出側と前記油圧ポンプの吸込側とを接続する低圧ラインと、
前記低圧ラインに接続されて前記作動油を貯留するための貯留タンクと、
前記貯留タンクに貯留された前記作動油を前記低圧ラインに送出するためのブーストポンプと、を備え、
前記油圧トランスミッションは、少なくとも前記ブーストポンプの異常停止時に、前記油圧ポンプ又は前記油圧モータの少なくとも一方の軸受又はシールに対して前記低圧ラインから前記作動油が供給されないように構成される。
上記風力発電装置では、上記油圧トランスミッションにおいて、ブーストポンプの通常作動時には低圧ラインから油圧ポンプや油圧モータの軸受又はシールに作動油が供給されていたとしても、前記ブーストポンプが故障や停電で異常停止した際には、油圧ポンプ又は油圧モータの少なくとも一方の軸受又はシールに対して低圧ラインから作動油が供給されない。このため、ブーストポンプの異常停止後の低圧ライン内の圧力の低下を遅延させることができる。
幾つかの実施形態では、前記油圧ポンプは、前記ブーストポンプの異常停止後15秒以内に、通常作動時の回転数の半分になるまで減速可能に構成され、前記油圧トランスミッションは、前記ブーストポンプが異常停止した時点から少なくとも前記油圧ポンプの回転数が通常作動時の回転数の半分になる時点までの期間、前記低圧ライン内の圧力を閾値以上に維持するように構成される。
この場合、少なくとも油圧ポンプの回転数が半分になるまで、つまり、油圧ポンプの回転数が比較的大きく、ピストンジャンピングや油の供給不足によるピストンや静圧パッド等の油圧トランスミッションの部品に対する影響が大きい期間に低圧ラインの圧力低下が抑制される。このようにすることで、低圧ライン内圧力の低下によるピストンや静圧パッド等の油圧トランスミッションの部品の損傷を効果的に防止することができる。
幾つかの実施形態では、前記油圧モータは、前記ブーストポンプの異常停止後60秒以内に、通常作動時の回転数の半分になるまで減速可能に構成され、前記油圧トランスミッションは、前記ブーストポンプが異常停止した時点から少なくとも前記油圧モータの回転数が通常作動時の回転数の半分になる時点までの期間、前記低圧ライン内の圧力を閾値以上に維持するように構成される。
この場合、少なくとも油圧モータの回転数が半分になるまで、つまり、油圧モータの回転数が比較的大きく、ピストンジャンピングや油の供給不足によるピストンや静圧パッド等の油圧トランスミッションの部品に対する影響が大きい期間に低圧ラインの圧力低下が抑制される。このようにすることで、低圧ライン内圧力の低下によるピストンや静圧パッド等の油圧トランスミッションの部品の損傷を効果的に防止することができる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る風力発電装置の運転制御方法は、
風車ロータと、
前記風車ロータに接続される油圧トランスミッションとを備える風力発電装置の運転制御方法であって、
前記油圧トランスミッションは、
前記風車ロータによって駆動されて作動油を加圧するように構成された油圧ポンプと、
前記油圧ポンプで加圧された前記作動油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
前記油圧ポンプの吐出側と前記油圧モータの吸込側とを接続する高圧ラインと、
前記油圧モータの吐出側と前記油圧ポンプの吸込側とを接続する低圧ラインと、
前記低圧ラインに接続されて前記作動油を貯留するための貯留タンクと、
前記貯留タンクに貯留された前記作動油を前記低圧ラインに送出するためのブーストポンプと、を備え、
前記ブーストポンプの異常停止を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにおける前記ブーストポンプの異常停止の検出後、前記油圧ポンプ又は前記油圧モータの少なくとも一方の軸受又はシールに対して前記低圧ラインから前記作動油を供給しない状態で、前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの回転数を減少させる減速ステップとを備える。
この方法によれば、上記油圧トランスミッションににおいて、ブーストポンプの通常作動時には低圧ラインから油圧ポンプや油圧モータの軸受又はシールに作動油が供給されていたとしても、前記ブーストポンプが故障や停電で異常停止した際には、油圧ポンプ又は油圧モータの少なくとも一方の軸受又はシールに対して低圧ラインから作動油が供給されない。このため、ブーストポンプの異常停止後の低圧ライン内の圧力の低下を遅延させることができる。
また、油圧ポンプ又は油圧モータの軸受又はシールに低圧ラインから作動油を供給しない状態で、すなわち、低圧ライン内の圧力の低下が抑制されている状態で油圧ポンプ及び油圧モータを減速させるので、ピストンジャンピングや油の供給不足によるピストンや静圧パッド等の損傷を抑制しながら油圧ポンプ及び油圧モータを停止させることができる。
幾つかの実施形態では、前記減速ステップでは、前記風車ロータに空力制動力が付与されるように前記風車ロータのピッチ角を制御しながら、前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの押しのけ容積を最小値に設定する。
この場合、風車ロータに空力制動力が付与されるように風車ロータのピッチ角を制御することで油圧ポンプを減速させることができる。また、油圧ポンプ及び油圧モータそれぞれの押しのけ容積を最小値に設定することで、油圧ポンプ及び油圧モータを減速させることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、低圧ラインへ作動油を送出するブーストポンプが異常停止した場合に低圧ライン圧力低下を遅延させることができる。
一実施形態にかかる油圧トランスミッションを備えた風力発電装置を示す概略図である。 一実施形態にかかる油圧トランスミッションを備えた風力発電装置を示す概略図である。 一実施形態にかかる油圧トランスミッションを備えた風力発電装置を示す概略図である。 一実施形態にかかる油圧トランスミッションを備えた風力発電装置を示す概略図である。 一実施形態にかかる油圧トランスミッションを備えた風力発電装置を示す概略図である。 一実施形態に係る風力発電装置の運転制御方法のフローチャートである。 ピッチ駆動機構の構成例を示す図である。 油圧ポンプの構成例を示す図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1〜図5は、それぞれ、一実施形態にかかる油圧トランスミッションを備えた風力発電装置を示す概略図である。
図1〜図5に示すように、風力発電装置1は、主として、風を受けて回転する風車ロータ3と、風車ロータ3の回転を増速する油圧トランスミッション2と、電力を生成する発電機16とを備える。
風車ロータ3は、少なくとも一本のブレード4と、ブレード4が取り付けられるハブ5と、ハブ5に連結された回転シャフト6とで構成される。これにより、ブレード4が受けた風の力によって風車ロータ3全体が回転し、回転シャフト6から油圧トランスミッション2に回転が入力される。回転シャフト6から入力された回転は油圧トランスミッション2によって増速され、回転シャフト9を介して発電機16に伝達される。
油圧トランスミッション2は、可変容量型の油圧ポンプ8と、可変容量型の油圧モータ10と、油圧ポンプ8と油圧モータ10との間に設けられた高圧ライン12及び低圧ライン14と、作動油を貯留するための貯留タンク18と、貯留タンク18に貯留された作動油を低圧ライン14に送出するためのブーストポンプ22とを有する。
油圧ポンプ8及び油圧モータ10は、図1に示すように、押しのけ容積が調節可能な可変容量型であってもよい。油圧ポンプ8は、風車ロータ3の回転によって駆動され、作動油を加圧するように構成される。一方、油圧モータ10は、油圧ポンプ8で加圧された作動油によって駆動されるように構成される。
油圧ポンプ8の吐出側は、高圧ライン12によって油圧モータ10の吸込側に接続されており、油圧ポンプ8の吸込み側は、低圧ライン14によって油圧モータ10の吐出側に接続されている。油圧ポンプ8から吐出された作動油(高圧油)は、高圧ライン12を介して油圧モータ10に流入し、油圧モータ10を駆動する。油圧モータ10で仕事を行った作動油(低圧油)は、低圧ライン14を介して油圧ポンプ8に流入して、油圧ポンプ8で昇圧された後、再び高圧ライン12を介して油圧モータ10に流入する。
幾つかの実施形態では、低圧ライン14は、図1に示すように、油圧モータ10の吐出側と油圧ポンプ8の吸入側を接続する本流ライン14Aと、本流ライン14Aから分岐して設けられる補充ライン14Bとを含む。本流ライン14Aには、補充ライン14Bを介して貯留タンク18が接続されている。
貯留タンク18には、補充用の作動油が貯留されている。貯留タンク18に貯留された作動油は、補充ライン14Bに設けられたブーストポンプ22によって汲み上げられて、低圧ライン14(本流ライン14A)に供給されるようになっている。このとき、低圧ライン14(本流ライン14A)に供給される作動油は、補充ライン14Bに設けたオイルフィルタ(図示しない)によって不純物が除去されてもよい。このようにして低圧ライン14(本流ライン14A)への作動油の補充を行うことで、作動油の漏れが生じても、油圧トランスミッション2内を循環する作動油の量を維持できる。なお、本流ライン14Aと貯留タンク18との間には返送ライン24が設けられており、返送ライン24にはリリーフ弁26が配置されている。これにより、油圧トランスミッション2の通常作動時(ブーストポンプ22の正常動作時)、低圧ライン14内の圧力をリリーフ弁26の設定圧力近傍に保持するようになっている。
なお、低圧ライン14におけるブーストポンプ22の下流側には、低圧ライン14内の圧力を測定するための圧力センサ29が設けられてもよい。図1に示す例示的な実施形態では、補充ライン14Bにおけるブーストポンプ22の下流側に圧力センサ29が設けられており、圧力センサ29によって補充ライン14B内の圧力が測定可能になっている。
油圧トランスミッション2は、通常作動時には、油圧ポンプ8及び/又は油圧モータ10の軸受及び/又はシール(オイル供給対象部)に対して、潤滑や冷却のための油が供給されるように構成される。
例えば、図1及び図2に示す例示的な実施形態では、油圧トランスミッション2は、低圧ライン14から分岐し、油圧ポンプ8のオイル供給対象部に連通する第1分岐ライン32を有する。第1分岐ラインには、第1分岐ライン32を介して低圧ライン14から軸受への作動油の供給を制御するための遮断弁34が設けられている。そして、油圧ポンプ8の軸受と低圧ライン14との第1分岐ライン32を介した連通状態は、この遮断弁34の開閉によって切換え可能である。通常作動時には、遮断弁34が開状態となっており、低圧ライン14から第1分岐ライン32を介して油圧ポンプ8の軸受に油が供給される。
また、図3に示す例示的な実施形態では、油圧トランスミッション2は、低圧ライン14とは別に設けられ、油圧ポンプ8の軸受と貯留タンク18とを接続するオイル供給路38を有する。オイル供給路38には、オイル供給路38を介して貯留タンク18から油圧ポンプ8の軸受に作動油を圧送するためのオイル供給ポンプ36が設けられている。そして、貯留タンク18に貯留されている作動油が、低圧ライン14を介さずに、供給路38を介して油圧ポンプ8の軸受に常時供給される。
ブーストポンプ22が異常停止した際、例えば、低圧ライン14から作動室に供給された作動油のカム室への漏えいや、低圧ライン14から油圧ポンプ8及び/又は油圧モータ10のオイル供給対象部への作動油の供給によって、低圧ライン14内の圧力は低下し得る。
そこで、油圧トランスミッション2は、ブーストポンプ22の異常停止時に、油圧ポンプ8の軸受に対して低圧ライン14から作動油が供給されないように構成される。
例えば、図1及び図2に示す例示的な実施形態では、ブーストポンプ22の異常停止時には、遮断弁34が閉状態となり、第1分岐ライン32を介した低圧ライン14から油圧ポンプ8の軸受への作動油の供給が遮断される。このため、ブーストポンプ22の異常停止後の低圧ライン14内の圧力の低下を遅延させることができる。
また、図3に示す例示的な実施形態では、オイル供給路38及びオイル供給ポンプ36を設けることで、低圧ライン14を介さずに油圧ポンプ8の軸受に潤滑や冷却のための作動油を供給している。したがって、ブーストポンプ22の異常停止時にも、油圧ポンプ8の軸受に潤滑や冷却のための油は、低圧ライン14を介しては供給されない。このため、ブーストポンプ22の異常停止時にオイル供給路38から油圧ポンプ8の軸受に作動油を供給しても、そのことが低圧ライン14内の圧力低下の要因になることはない。したがって、ブーストポンプの異常停止後の低圧ライン内の圧力の低下を遅延させることができる。また、ブーストポンプ22が異常停止した場合であっても、低圧ライン14を介さずに潤滑や冷却のための油を供給することで油圧ポンプ8の軸受の損傷を防止できる。
ここで、図1に示す例示的な実施形態では、遮断弁制御部39が、低圧ライン14におけるブーストポンプ22の下流側に設けた圧力センサ29からの検出信号に基づいて、遮断弁34を開閉制御するようになっている。例えば、遮断弁制御部39は、遮断弁34の開閉制御により、圧力センサ29によって検出された低圧ライン14内の圧力Pが閾値以上であるときに第1分岐ライン32を介した低圧ライン14から油圧ポンプ8のオイル供給対象部への流れを許容し、圧力Pが閾値未満であるときに第1分岐ライン32を介した低圧ライン14から油圧ポンプ8のオイル供給対象部への流れを遮断するように構成される。
ここで、遮断弁34の開閉制御の基準となる圧力Pの閾値は、ブーストポンプ22の異常停止時に予想される低圧ライン14の圧力低下を見込んで設定される。つまり、圧力Pの閾値は、ブーストポンプ22の通常作動時と異常停止時とを判別できるような値に設定される。
このように、遮断弁制御部39が圧力センサ29の測定結果に基づいて遮断弁34を開閉制御することにより、ブーストポンプ22の異常停止後の圧力Pの低下に応答して遮断弁34が閉じられ、第1分岐ライン32を介した低圧ライン14からオイル供給対象部への作動油の流出を防止できる。こうして、ブーストポンプ22の異常停止後の低圧ライン14内の圧力の低下を遅延させることができる。
なお、図1に示す例示的な実施形態では、圧力センサ29は、低圧ライン14のうちブーストポンプ22の直後の部分から、すなわち、ブーストポンプ22が設けられた補充ライン14Bの本流ライン14Aへの合流点とブーストポンプ22との間における圧力Pを計測するようになっている。
この場合、ブーストポンプ22の直後の部分からパイロット圧を取得するので、ブーストポンプ22の作動状態が即時に圧力センサ29の測定結果に反映される。したがってブーストポンプ22の異常停止に即座に応答して、遮断弁制御部39が遮断弁34を迅速に閉状態とすることができる。
また、図2に示す例示的な実施形態では、遮断弁34は低圧ライン14内の圧力をパイロット圧として作動するように構成されたパイロットチェック弁35である。そして、パイロットチェック弁35は、パイロット圧が閾値Pth以上であるときに第1分岐ライン32を介した低圧ライン14から油圧ポンプ8のオイル供給対象部への流れを許容し、パイロット圧が閾値Pth未満であるときに第1分岐ライン32を介した低圧ライン14から油圧ポンプ8のオイル供給対象部への流れを遮断するように構成される。
パイロット圧Pthの閾値は、ブーストポンプ22の異常停止時に予想される低圧ライン14の圧力低下を見込んで設定される。つまり、ブーストポンプ22の通常作動時には、パイロット圧(低圧ライン内の圧力)がPth以上となり、ブーストポンプ22の異常停止時にはパイロット圧がPth未満となるような閾値Pthが設定される。
そうすると、ブーストポンプ22の通常作動時には、パイロット圧が閾値Pth以上であり、パイロットチェック弁35は開状態であるため、低圧ライン14から第1分岐ライン32を介して油圧ポンプ8のオイル供給対象部に油が供給される。
また、ブーストポンプ22の異常停止時には、パイロット圧(低圧ライン内の圧力)が低下して閾値Pth未満となり、パイロットチェック弁35は閉状態となるため、第1分岐ライン32を介した低圧ライン14から油圧ポンプ8のオイル供給対象部への作動油の供給が遮断される。このため、ブーストポンプ22の異常停止後の低圧ライン14内の圧力の低下を遅延させることができる。
図2に示す例示的な実施形態では、パイロットチェック弁35は、低圧ライン14のうちブーストポンプ22の直後の部分から、すなわち、ブーストポンプ22が設けられた補充ライン14Bの本流ライン14Aへの合流点とブーストポンプ22との間からパイロット圧を取得する。
この場合、ブーストポンプ22の直後の部分からパイロット圧を取得するので、ブーストポンプ22の作動状態が即時にパイロット圧の変化に反映される。したがってブーストポンプ22の異常停止に即座に応答して、パイロットチェック弁35(遮断弁34)を迅速に閉状態とすることができる。
パイロットチェック弁35は、補充ライン14Bにおけるブーストポンプ22の下流側にブーストポンプ22から本流ライン14Aへの流れのみを許容する逆止弁が設けられている場合、ブーストポンプ22と逆止弁との間からパイロット圧を取得してもよい。補充ライン14Bにおけるブーストポンプ22の下流側に作動油中の不純物を除去するためのオイルフィルタが設けられる場合、ブーストポンプ22とオイルフィルタとの間からパイロット圧を取得してもよい。
図3に示す例示的な実施形態において、オイル供給対象部に作動油を供給するためのオイル供給路38及びオイル供給ポンプ36は、それぞれ、油圧ポンプ8を一時的にモータ動作(モータリング)させるためのオイル流路及び圧油源として使用可能に構成されていてもよい。具体的には、オイル供給路38は貯留タンク18と油圧ポンプ8の油圧室とを連通可能に構成され、オイル供給ポンプ36はオイル供給路38を介して圧油を油圧ポンプの油圧室に供給可能に構成されていてもよい。
なお、油圧ポンプ8のモータリングは、例えば、例えば風力発電装置1のメンテナンス時に風車ロータ3を所定の角度位置に動かしたり、油圧ポンプ8のメンテナンス時に油圧ポンプ8の回転シャフトを所定の角度位置に動かしたりする際に行われる。
このようにすることで、オイル供給路38を介した貯留タンク18から油圧ポンプ8のオイル供給対象部への作動油の圧送という役割に加えて、油圧ポンプ8を一時的にモータ動作させるための圧油源としての役割をオイル供給ポンプ36に担わせることができる。したがって、油圧ポンプ8を一時的にモータ動作させるための圧油源を別途設ける必要がないため、油圧トランスミッション2のコンパクト化、低コスト化につながる。
幾つかの実施形態では、油圧トランスミッション2は、図4に示すように、低圧ライン14に接続され、低圧ライン14における作動油の圧力変動を抑制するための低圧アキュムレータ42をさらに備える。低圧アキュムレータ42は、ブーストポンプ22が異常停止した時に、低圧アキュムレータ42内に蓄積された作動油を低圧ライン14に供給するように構成される。
なお、低圧アキュムレータ42は、例えば、変形可能な袋(ブラダ)により気体と作動油とが隔てられたブラダ式又はピストン式のものを用いることができる。
本実施形態においては、油圧トランスミッション2が通常作動している間に、低圧アキュムレータ42内に作動油が蓄積されるように初期充填圧が設定される。そして、ブーストポンプ22が異常停止した際には、低圧ライン14内の圧力が低下しようとするので、低圧アキュムレータ42に蓄積された作動油が低圧ライン14内に供給され、その間低圧ライン14内の圧力が初期充填圧付近に維持される。こうしてブーストポンプ22の異常停止後の低圧ライン14内の圧力の低下がさらに遅延される。
なお、図4に示す例示的な実施形態では、図1及び図2に示す実施形態と同様に第1分岐ライン32及び遮断弁34によってブーストポンプ22の異常停止時に油圧ポンプ8のオイル供給対象部への低圧ライン14からの作動油の供給を停止するようになっているが、図3の実施形態と同様に、ブーストポンプ22の作動状態にかかわらず、オイル供給対象部にはオイル供給ポンプ36からの作動油を供給するようにしてもよい。
ところで、低圧アキュムレータ42内に蓄積された作動油が全て低圧ライン14に供給され終わると、それ以上作動油は供給されなくなるため、低圧ライン14内の圧力は低下する。したがって、ブーストポンプ22の異常停止後、ピストンジャンピングや油の供給不足によるピストンや静圧パッド等の損傷を抑制するために十分な期間、作動油を低圧ライン14に供給できるように低圧アキュムレータ42の容量を設定してもよい。
例えば、低圧アキュムレータ42の容量を大きくすることで、油圧ポンプ8や油圧モータ10の回転数が、ピストンジャンピングや油の供給不足によるピストンや静圧パッド等の損傷を抑制できる程度になるまでの期間、低圧アキュムレータ42から低圧ライン14に作動油を供給できるようにするのが好ましい。
一実施形態では、油圧ポンプ8は、ブーストポンプ22が異常停止した時点から低圧ライン14の圧力が低圧アキュムレータ42の初期充填圧に低下するまでの時間内に、少なくとも通常動作時の回転数の半分まで減速可能に構成される。例えば、低圧アキュムレータ42は、少なくとも油圧ポンプ8の回転数が通常作動時の回転数から半分になるまでの期間において低圧ライン14に作動油を供給することができるような容量を有する。
この構成では、ブーストポンプ22が異常停止してから低圧アキュムレータ42に蓄積された作動油の全てが低圧ライン14に供給されるまでに、油圧ポンプ8又は油圧モータ10の通常の回転数の半分まで減速可能であるので、その間は、低圧ライン14の圧力の低下を抑えることが可能となる。したがって、ブーストポンプ22の異常停止後の低圧ライン14内の圧力の低下をさらに遅延させることができる。
また、油圧ポンプ8や油圧モータ10の回転数が大きい場合に低圧ライン14内の圧力が低下すると、回転数が小さい場合に比べ、ピストンジャンピングや油の供給不足によるピストンや静圧パッド等の油圧トランスミッション2の部品に対する影響が大きい。したがって、上記構成により、低圧ライン14内の圧力の低下によるピストンや静圧パッド等の油圧トランスミッション2の部品の損傷を効果的に防止することができる。
図5に示す例示的な実施形態では、油圧トランスミッション2は、高圧ライン12に接続された高圧アキュムレータ44と、高圧ライン12と低圧ライン14とを、油圧ポンプ8及び油圧モータ10を介さずに接続するバイパス流路46とをさらに備える。バイパス流路46には、バイパス遮断弁48が設けられる。
バイパス遮断弁48は、ブーストポンプ22の通常作動時は閉状態であり、ブーストポンプ22が異常停止した時に、作動油が高圧ライン12からバイパス流路46を経由して低圧ライン12へ流れることを許容するように開状態となるように構成される。バイパス遮断弁48は、低圧ライン14の圧力低下に応じて閉弁される電磁弁又はパイロットチェック弁であってもよい。例えば、圧力センサ29(図1参照)の測定結果に基づき開閉制御される電磁弁や、低圧ライン14の圧力をパイロット圧として作動するパイロットチェック弁をバイパス遮断弁48として用いることができる。
なお、高圧アキュムレータ44は、例えば、変形可能な袋(ブラダ)により気体と作動油とが隔てられたブラダ式又はピストン式のものを用いることができる。また、高圧ライン12と低圧ライン14との間には、油圧モータ10をバイパスするバイパス流路52が設けられ、バイパス流路52には、高圧ライン12内の作動油の圧力を設定圧力以下に保持するリリーフ弁54が設けられていてもよい。
油圧トランスミッション2の通常運転時、高圧アキュムレータ44は、油圧ポンプ8から高圧ライン12に吐出された高圧油(作動油)の過剰分を蓄積するように構成される。そして、高圧アキュムレータ44の容量の上限まで高圧油が蓄積され、高圧ライン12内における作動油の圧力がリリーフ弁54の設定圧力まで上昇すれば、リリーフ弁54は自動的に開くようになっている。これにより、油圧トランスミッション2の通常運転時において、高圧ライン12の圧力が過剰に上昇したとき、バイパス流路52を介して低圧ライン14に高圧油を逃がして、高圧ライン12の圧力を適正な範囲内に維持することができる。
本実施形態では、前述のバイパス流路46及びバイパス遮断弁48は、高圧ライン12と低圧ライン14との間に、バイパス流路52及びリリーフ弁と54は別に設けられる。
バイパス遮断弁48は、ブーストポンプ22の通常作動時は閉状態であり、バイパス流路46における作動油の流れが遮断される。一方、ブーストポンプ22が異常停止した時には、バイパス遮断弁48が開状態となり、油圧トランスミッション2の運転中に高圧アキュムレータ44に蓄積される作動油が、バイパス流路46を経由して低圧ライン14に供給される。このため、高圧アキュムレータ44に蓄積された作動油がバイパス流路46を経由して低圧ライン14に供給される間、低圧ライン14内の圧力低下が抑制される。したがって、ブーストポンプ22の異常停止後の低圧ライン14内の圧力の低下をさらに遅延させることができる。
通常、風力発電装置においては、高圧アキュムレータは、風力発電装置が接続される電力系統の電圧が低下してもできるだけ電力系統から風力発電装置を切り離さずに出力を継続する、いわゆるLVRT(Low Voltage
Ride-Through)の機能のため、低圧アキュムレータに比べかなり大きな容量を有している。従って、高圧ライン12と低圧ライン14間にバイパス流路46及びバイパス遮断弁48を設け、ブーストポンプ22の異常停止時にこのバイパス遮断弁48を開状態にすることで、比較的長時間低圧ライン14の圧力を維持する事ができる。
次に、実施形態に係る風力発電装置の運転制御方法について、概要を説明する。図6は、一実施形態に係る風力発電装置の運転制御方法のフローチャートである。
図6に示すように、まずはブーストポンプ22の異常停止を検出する(ステップS2)。ステップS2においてブーストポンプ22の異常停止が検出されなかった場合(ステップS2のNO判定)、ステップS2が再び繰り返される。一方、ステップS2においてブーストポンプ22の異常停止が検出された場合(ステップS2のYES判定)、ステップS4に進む。
なお、ブーストポンプ22の異常停止の検出手法として、例えば、図1に示す構成の風力発電装置1の場合、圧力センサ29によって取得された低圧ライン14(補充ライン14B)内の圧力Pの計測値を閾値と比較することでブーストポンプ22の異常停止を検出してもよい。あるいは、図2に示す構成の風力発電装置1の場合、パイロットチェック弁35のパイロット圧としての低圧ライン14(補充ライン14B)内の圧力をパイロットチェック弁35の設定圧(閾値Pth)と比較することでブーストポンプ22の異常停止を検出してもよい。何れの場合においても、圧力センサ29による圧力Pの計測値又はパイロットチェック弁35が取得したパイロット圧が閾値以上であるときにブーストポンプ22は正常動作していると判断し、圧力Pの計測値又はパイロット圧が閾値未満になったときにブーストポンプ22が異常停止したと判断する。
続いて、ステップS4において、油圧ポンプ8又は油圧モータ10の少なくとも一方のオイル供給対象部に対する低圧ライン14からの作動油の供給を停止する。
例えば、図1に示す構成の風力発電装置1の場合、遮断弁制御部39による制御下で、圧力センサ29の測定結果に基づいて遮断弁34が閉じることで、第1分岐ライン32を介した低圧ライン14から油圧ポンプ8のオイル供給対象部への作動油の供給を停止する。あるいは、図2に示す構成の風力発電装置1の場合、パイロット圧(低圧ライン14の圧力)が閾値Pth未満になったことに応答してパイロットチェック弁35(遮断弁34)が閉じることで、第1分岐ライン32を介した低圧ライン14から油圧ポンプ8のオイル供給対象部への作動油の供給を停止する。
次にステップS6に進んで、低圧ライン14からオイル供給対象部への作動油の供給を停止しながら、油圧ポンプ8及び油圧モータ10の回転数を減少させる。
一実施形態では、油圧ポンプ8及び油圧モータ10の回転数を減少させるために、図7に示すピッチ駆動機構60を用いて風車ロータ3のピッチ角を制御し、風車ロータ3に空力制動力を付与する。
図7はピッチ駆動機構の構成例を示す図である。図7に示すピッチ駆動機構60は、油圧シリンダ62、サーボバルブ64、油圧源66及びアキュムレータ68により構成され、図1に示す風力発電装置1の油圧トランスミッション2等を収納するハブ内に収納される。サーボバルブ64は、ピッチ制御部33による制御下で、ブレード4のピッチ角が所望の値となるように、油圧源66により生成された高圧油およびアキュムレータ68に蓄えられた高圧油の油圧シリンダ62への供給量を調節する。ピッチ駆動装置60をピッチ制御部33により制御し、ブレード4のピッチ角を調節してロータ3を減速することで、油圧ポンプ8の回転数を減少させる。
また、ピッチ駆動装置60を用いた風車ロータ3への空力制動力の付与に加えて、油圧ポンプ8及び油圧モータ10の押しのけ容積を最小値にすることで、油圧ポンプ8及び油圧モータ10の回転数を減少させてもよい。
ここで、一実施形態における、油圧ポンプ8の押しのけ容積の調節手法について説明する。
図8は油圧ポンプの構成例を示す図である。図8に示すように、油圧ポンプ8は、シリンダ50及びピストン52により形成される複数の作動室53と、ピストン52に係合するカム曲面を有するカム54と、各作動室53に対して設けられる高圧弁56および低圧弁58とにより構成される。幾つかの実施形態では、ピストン52は、カム54のカム曲線に合わせてピストン52をスムーズに作動させる観点から、シリンダ50内を摺動するピストン本体部52Aと、該ピストン本体部52Aに取り付けられ、カム54のカム曲面に係合するピストンローラ52Bとで構成される。カム54は、カム取付台55を介して、回転シャフト6の外周面に取り付けられている。高圧弁56は、各作動室53と高圧ライン12との間の高圧連通路57に設けられる。一方、低圧弁58は、各作動室53と低圧ライン14との間の低圧連通路59に設けられる。高圧弁56及び低圧弁58は、ポンプ制御部37によって開閉タイミングが制御される。
上記の構成を有する油圧ポンプ8の押しのけ容積を最小値とするには、油圧ポンプ8の有するすべての作動室53をノンアクティブチャンバとするようにポンプ制御部37が高圧弁56及び低圧弁58の制御を行ってもよい。一実施形態では、ポンプ制御部37は、各作動室53において、ピストン52が下死点から上死点を経て再び下死点に戻るサイクルの間、高圧弁56を閉じて低圧弁58を開いたままの状態を維持するように制御を行い、作動油を昇圧させないようにする。
なお、上記では油圧ポンプ8の構成及び押しのけ容積を最小値にする方法について説明したが、油圧モータ10についても同様の構成及び方法が適用できるので、説明は省略する。
幾つかの実施形態では、ステップS6において、ブーストポンプ22が異常停止した後も発電機16に電磁トルクが発生するように、発電機16の電機子に負荷電流を流し続ける。これにより、ブーストポンプ22が異常停止した際に、押しのけ容積を最小値にして油圧モータ10の回転シャフトに入力される機械的エネルギーを低減しながら、発電機16の電磁トルクを油圧モータ10の回転シャフトに付与することで、油圧モータ10の回転シャフトを迅速に減速させることができる。
なお、ブーストポンプ22がグリッドから電力供給を受けている場合、グリッドの異常事象発生によりブーストポンプ22への電力供給が停止してブーストポンプ22が異常停止してしまう。このような場合、発電機16としての同期発電機の励磁機として、永久磁石発電機を用いれば、グリッドの異常事象発生時であっても発電機16の電機子に負荷電流を流し続けることができ、発電機16の電磁トルクを維持できる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよく、上述した実施形態のうち複数を適宜組み合わせてもよい。
1 風力発電装置
2 油圧トランスミッション
3 風車ロータ
4 ブレード
5 ハブ
6 回転シャフト
8 油圧ポンプ
9 回転シャフト
10 油圧モータ
12 高圧ライン
14 低圧ライン
14A 本流ライン
14B 補充ライン
16 発電機
18 貯留タンク
22 ブーストポンプ
24 返送ライン
26 リリーフ弁
29 圧力センサ
32 第1分岐ライン
34 遮断弁
35 パイロットチェック弁
36 オイル供給ポンプ
37 ポンプ制御部
38 オイル供給路
39 遮断弁制御部
42 低圧アキュムレータ
44 高圧アキュムレータ
46 バイパス流路
48 バイパス遮断弁
50 シリンダ
52 ピストン
52A ピストン本体部
52B ピストンローラ
53 作動室
54 カム
54A 凹部
54B 凸部
55 カム取付台
56 高圧弁
57 高圧連通路
58 低圧弁
59 低圧連通路
60 ピッチ駆動機構
62 油圧シリンダ
64 サーボバルブ
66 油圧源
68 アキュムレータ

Claims (15)

  1. 作動油を加圧するように構成された油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプで加圧された前記作動油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
    前記油圧ポンプの吐出側と前記油圧モータの吸込側とを接続する高圧ラインと、
    前記油圧モータの吐出側と前記油圧ポンプの吸込側とを接続する低圧ラインと、
    前記低圧ラインに接続されて前記作動油を貯留するための貯留タンクと、
    前記貯留タンクに貯留された前記作動油を前記低圧ラインに送出するためのブーストポンプと、を備える油圧トランスミッションであって、
    少なくとも前記ブーストポンプの異常停止時に、前記油圧ポンプ又は前記油圧モータの少なくとも一方の軸受又はシールに対して前記低圧ラインから前記作動油が供給されないように構成された油圧トランスミッション。
  2. 前記低圧ラインから分岐し、前記油圧ポンプ又は前記油圧モータの前記少なくとも一方の前記軸受又は前記シールに連通する第1分岐ラインと、
    前記第1分岐ラインに設けられ、前記第1分岐ラインを介して前記低圧ラインから前記軸受又は前記シールへの前記作動油の供給を制御するための遮断弁をさらに備え、
    前記遮断弁は、前記ブーストポンプの通常作動時は開状態であり、前記ブーストポンプの異常停止時に、前記第1分岐ラインを介した前記低圧ラインから前記軸受又は前記シールへの前記作動油の供給を遮断するように閉状態となるように構成された請求項1に記載の油圧トランスミッション。
  3. 前記遮断弁は、前記低圧ライン内の圧力をパイロット圧として作動するように構成されたパイロットチェック弁であり、
    前記パイロットチェック弁は、前記パイロット圧が閾値Pth以上であるときに前記第1分岐ラインを介した前記低圧ラインから前記軸受又は前記シールへの流れを許容し、前記パイロット圧が閾値Pth未満であるときに前記第1分岐ラインを介した前記低圧ラインから前記軸受又は前記シールへの流れを遮断するように構成された請求項2に記載の油圧トランスミッション。
  4. 前記パイロットチェック弁は、前記低圧ラインのうち前記ブーストポンプの直後の部分から前記パイロット圧を取得するように構成された請求項3に記載の油圧トランスミッション。
  5. 前記低圧ラインとは別に設けられ、前記油圧ポンプ又は前記油圧モータの前記少なくとも一方の前記軸受又は前記シールと前記貯留タンクとを接続するオイル供給路と、
    前記オイル供給路に設けられ、該オイル供給路を介して前記貯留タンクから前記油圧ポンプ又は前記油圧モータの前記少なくとも一方の前記軸受又は前記シールに前記作動油を圧送するためのオイル供給ポンプと、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の油圧トランスミッション。
  6. 前記オイル供給ポンプは、前記油圧ポンプを一時的にモータ動作させるように前記油圧ポンプに連通可能に構成されたことを特徴とする請求項5に記載の油圧トランスミッション。
  7. 前記低圧ラインに接続され、前記低圧ラインにおける前記作動油の圧力変動を抑制するための低圧アキュムレータをさらに備え、
    前記低圧アキュムレータは、前記ブーストポンプが異常停止した時に、前記低圧アキュムレータ内の前記作動油を前記低圧ラインに供給するように構成された請求項1乃至6の何れか一項に記載の油圧トランスミッション。
  8. 前記油圧ポンプ又は前記油圧モータは、前記ブーストポンプが異常停止した時点から前記低圧ラインの圧力が前記低圧アキュムレータの初期充填圧に低下するまでの時間内に、少なくとも通常動作時の回転数の半分まで減速可能に構成されたことを特徴とする請求項7に記載の油圧トランスミッション。
  9. 前記高圧ラインに接続された高圧アキュムレータと、
    前記高圧ラインと前記低圧ラインとを、前記油圧ポンプ及び前記油圧モータを介さずに接続するバイパス流路と、
    前記バイパス流路に設けられたバイパス遮断弁とをさらに備え、
    前記バイパス遮断弁は、前記ブーストポンプの通常作動時は閉状態であり、前記ブーストポンプが異常停止した時に、前記作動油が前記高圧ラインから前記バイパス流路を経由して前記低圧ラインへ流れることを許容するように開状態となるように構成された請求項1乃至8の何れか一項に記載の油圧トランスミッション。
  10. 予備ブーストポンプをさらに備え、
    前記ブーストポンプが異常停止した時に、前記予備ブーストポンプが運転を開始し、前記低圧ラインの圧力低下を抑制するように構成された請求項1乃至9の何れか一項に記載の油圧トランスミッション。
  11. 風車ロータと、
    前記風車ロータに接続される油圧トランスミッションとを備える風力発電装置であって、
    前記油圧トランスミッションは、
    前記風車ロータによって駆動されて作動油を加圧するように構成された油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプで加圧された前記作動油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
    前記油圧ポンプの吐出側と前記油圧モータの吸込側とを接続する高圧ラインと、
    前記油圧モータの吐出側と前記油圧ポンプの吸込側とを接続する低圧ラインと、
    前記低圧ラインに接続されて前記作動油を貯留するための貯留タンクと、
    前記貯留タンクに貯留された前記作動油を前記低圧ラインに送出するためのブーストポンプと、を備え、
    前記油圧トランスミッションは、少なくとも前記ブーストポンプの異常停止時に、前記油圧ポンプ又は前記油圧モータの少なくとも一方の軸受又はシールに対して前記低圧ラインから前記作動油が供給されないように構成された風力発電装置。
  12. 前記油圧ポンプは、前記ブーストポンプの異常停止後15秒以内に、通常作動時の回転数の半分になるまで減速可能に構成され、
    前記油圧トランスミッションは、前記ブーストポンプが異常停止した時点から少なくとも前記油圧ポンプの回転数が通常作動時の回転数の半分になる時点までの期間、前記低圧ライン内の圧力を閾値以上に維持するように構成された請求項11に記載の風力発電装置。
  13. 前記油圧モータは、前記ブーストポンプの異常停止後60秒以内に、通常作動時の回転数の半分になるまで減速可能に構成され、
    前記油圧トランスミッションは、前記ブーストポンプが異常停止した時点から少なくとも前記油圧モータの回転数が通常作動時の回転数の半分になる時点までの期間、前記低圧ライン内の圧力を閾値以上に維持するように構成された請求項11又は12に記載の風力発電装置。
  14. 風車ロータと、
    前記風車ロータに接続される油圧トランスミッションとを備える風力発電装置の運転制御方法であって、
    前記油圧トランスミッションは、
    前記風車ロータによって駆動されて作動油を加圧するように構成された油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプで加圧された前記作動油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
    前記油圧ポンプの吐出側と前記油圧モータの吸込側とを接続する高圧ラインと、
    前記油圧モータの吐出側と前記油圧ポンプの吸込側とを接続する低圧ラインと、
    前記低圧ラインに接続されて前記作動油を貯留するための貯留タンクと、
    前記貯留タンクに貯留された前記作動油を前記低圧ラインに送出するためのブーストポンプと、を備え、
    前記ブーストポンプの異常停止を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップにおける前記ブーストポンプの異常停止の検出後、前記油圧ポンプ又は前記油圧モータの少なくとも一方の軸受又はシールに対して前記低圧ラインから前記作動油を供給しない状態で、前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの回転数を減少させる減速ステップとを備える風力発電装置の運転制御方法。
  15. 前記減速ステップでは、前記風車ロータに空力制動力が付与されるように前記風車ロータのピッチ角を制御しながら、前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの押しのけ容積を最小値に設定する請求項14に記載の風力発電装置の運転制御方法。
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