JP2015078727A - 回転伝達機構の軸受装置 - Google Patents

回転伝達機構の軸受装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015078727A
JP2015078727A JP2013215151A JP2013215151A JP2015078727A JP 2015078727 A JP2015078727 A JP 2015078727A JP 2013215151 A JP2013215151 A JP 2013215151A JP 2013215151 A JP2013215151 A JP 2013215151A JP 2015078727 A JP2015078727 A JP 2015078727A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
flat side
ring
stationary plate
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013215151A
Other languages
English (en)
Inventor
政志 尾崎
Masashi Ozaki
政志 尾崎
佑介 福岡
Yusuke Fukuoka
佑介 福岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kamo Seiko KK
Original Assignee
Kamo Seiko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kamo Seiko KK filed Critical Kamo Seiko KK
Priority to JP2013215151A priority Critical patent/JP2015078727A/ja
Publication of JP2015078727A publication Critical patent/JP2015078727A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gear Transmission (AREA)
  • Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】回転伝達機構1による回転伝達時に、スラスト力などに起因する平歯車19の振れを防止する回転伝達機構1の軸受装置20Aを提供する。【解決手段】第1軸受20は、第1平坦側面19aと第1静止プレート環12との間に同芯的に設けら、第2軸受21は、第2平坦側面19bと第2静止プレート環16との間に同芯的に設けられている。回転伝達時に平歯車19にスラスト力などが生じても、スラスト力は第1軸受20および第2軸受21により受け止められ、平歯車19に対するピンピニオン9の回転伝達が高い精度で行われて平歯車19が平歯車19と同一面に対して振れることがない。これにより、高い精度の割出動作が可能となったり、部品の搬送時に高い精度で正確な位置決めが可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、リング盤に多数形成した滑動孔に転動ボールを滑動可能に配した回転伝達機構の軸受装置に係り、とりわけ歯車を中央に挟むように設けてスラスト力に対処できるよう改良した回転伝達機構の軸受装置に関する。
例えば特許文献1では、転動ボールを用いた軸受装置として等速継手が開示されて公衆に利用可能となっている。この等速継手は、ホイールハブを外側レースとし、軸受けボールを外側レースと支持構造物との間に設けている。
特許文献2に開示された球面軸受では、抜け止めナットのフランジとの間において、ボールを連結管の内周面とロッドの内周面との間に設けて軸受手段を構成している。
特許文献3に開示されたスラスト玉軸受では、第1のスラスト板と第2のスラスト板との間に、輪状に形成されたリテーナを設けている。リテーナは、放射方向に長穴となるボール保持孔を一定の間隔で設けている。リテーナに形成されたフラット部に突起を設けて、リテーナが第1のスラスト板または第2のスラスト板に密着することを防ぎ、ボールの転動変位に悪影響を与えないようにしている。
特開2003−287051号公報 特開2002−115711号公報 特開平08−284960号公報
特許文献1−3のいずれの軸受も、歯車の外側面に軸受を設けるという思想はないため、回転伝達時に生じるスラスト力などに起因する歯車の振れを防止する意図を全く考慮していないものである。
このため、従来のものでは、部品送りのために高い精度で割出動作を行なったり、部品の搬送時に正確に位置決めする必要のある回転伝達装置に用いる軸受けとしては不十分で改良の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、回転伝達時のスラスト力などに起因する歯車の振れを簡素な構造で確実に防止し、高い精度で割出動作を行なったり、部品の搬送時に高い精度で正確な位置決めが可能となる回転伝達機構の軸受装置を提供することにある。
(請求項1について)
第1歯車は、第1支軸により回転駆動可能に支持されており、第2歯車は第1歯車に噛合して回転駆動力を受けるように第2支軸に回転可能に支持されている。第2歯車の一側面部を第1平坦側面とし、他側面部を第2平坦側面としている。
第1静止プレート環および第2静止プレート環は、第2歯車を中央に挟むように同芯的に設けられたている。第1静止プレート環は、第1平坦側面に近接対向状態に配置され、第2静止プレート環は第2平坦側面に近接対向状態に配置されている。
環状の第1軸受は、第2歯車の第1平坦側面と第1静止プレート環との間に同芯的に設けられており、環状の第2軸受は、第2歯車の第2平坦側面と第2静止プレート環との間に同芯的に設けられている。
第1軸受は、内周縁部から外周縁部にかけて多数の第1滑動孔を形成した第1リング盤を有するとともに、第1平坦側面および第1静止プレート環にそれぞれ点接触するように、第1滑動孔内で転動可能に配された第1転動ボールを有する。
第2軸受は、内周縁部から外周縁部にかけて多数の第2滑動孔を形成した第2リング盤を有するとともに、第2平坦側面および第2静止プレート環にそれぞれ点接触するように、第2滑動孔内で転動可能に配された第2転動ボールを有する。
請求項1では、第1軸受が第1平坦側面と第1静止プレート環との間に同芯的に設けられ、第2軸受が第2平坦側面と第2静止プレート環との間に同芯的に設けられている。
このため、回転伝達時に第2歯車にスラスト力などが生じても、スラスト力は第1軸受および第2軸受により受け止められる。このため、第2歯車が第2歯車と同一面に対して振れることがなく、第2歯車に対する第1歯車の回転伝達が高い精度で行われる。
これにより、工場などの作業現場で、ロボットなどを用いて部品の製造や組立てを行う際、回転伝達時のスラスト力などに起因する歯車の振れを確実に防止し、高い精度で割出動作を行なったり、部品の搬送時に高い精度で正確な位置決めをすることができる。
第1軸受の第1平坦側面と第1静止プレート環との間には、多数の第1転動ボールが配され、第2軸受の第2平坦側面と第2静止プレート環との間には、多数の第2転動ボールが配されている。
この際、第1軸受および第2軸受が大きなスラスト力を受けても、スラスト力が第1転動ボールおよび第2転動ボールに受けられて均等に分散されるため、集中的な応力を局部的に受けることがなくなる。この点からも、第2歯車の振れを防止し、高い精度で割出動作を行なったり、部品の搬送時に正確に位置決めを行うことに寄与する。
しかも、このような優れた効果を奏しながらも、第1平坦側面(第2平坦側面)と第1静止プレート環(第2静止プレート環)との間に、第1転動ボール(第2転動ボール)を設けるといった簡素な構造で実現できてコスト的にも有利となる。
併せて、簡素な構造の実現に伴い、第1軸受や第2軸受の保守点検や管理が容易となってメンテナンス性が向上する。
(請求項2について)
請求項2が請求項1と異なるところは、第1軸受の第1滑動孔を矩形とし、第2軸受の第2滑動孔を矩形としたことである。このため、請求項1の第1転動ボールおよび第2転動ボールに代わって、第1転動ローラおよび第2転動ローラを設けている。
第1転動ローラは、第1平坦側面および第1静止プレート環にそれぞれ線接触するようにして、第1滑動孔内で転動可能に配されている。第2転動ローラは、第2平坦側面および第2静止プレート環にそれぞれ線接触するようにして、第2滑動孔内で転動可能に配されている。
請求項2のように構成しても、請求項1と同様な効果が得られる。
(請求項3について)
第1転動ボールは、第1滑動孔の内周縁部に線接触状態に内接するととも、第2転動ボールは、第2滑動孔の内周縁部に線接触状態に内接している。
請求項3では、第1転動ボールおよび第2転動ボールは、それぞれ第1滑動孔および第2滑動孔に線接触状態で案内される。
このため、第2歯車に対する第1歯車の回転伝達が高い精度で行われ、第1転動ボールおよび第2転動ボールは滑らかな転動変位となり、精度の高い回転伝達の実現に資することができる。
(請求項4について)
第1滑動孔の内周縁部には、第1転動ボールに点接触する曲面状の第1凸部が中心方向に一体に延出形成されている。第2滑動孔の内周縁部には、第2転動ボールに点接触する曲面状の第2凸部が中心方向に一体に延出形成されている。
請求項4では、第1転動ボールは、第1凸部を介して第1滑動孔の内周縁部に点接触し、第2転動ボールは、第2凸部を介して第2滑動孔の内周縁部に点接触している。
このため、第1滑動孔に対する第1転動ボールの摺動抵抗が軽減するとともに、第2滑動孔に対する第2転動ボールの摺動抵抗も軽減する。これにより、第1滑動孔および第2滑動孔に対する第1転動ボールおよび第2転動ボールの円滑転動を実現することができる。
(請求項5について)
第1転動ボールおよび第2転動ボールは、金属により形成され、第1リング盤および第2リング盤は、耐摩耗性に優れた合成樹脂により形成されている。
請求項5では、第1転動ボールおよび第2転動ボールの耐食性および硬度が増して耐久性に寄与し、第1リング盤および第2リング盤は耐摩耗性の向上により堅牢化して長寿命化に寄与する。
(請求項6について)
第1リング盤および第2リング盤は、耐摩耗性を有する合成樹脂としてポリアセタールにより形成されている。
請求項6では、第1滑動孔および第2滑動孔がそれぞれ第1転動ボールおよび第2転動ボールに摺動して転動しても、摺動摩耗量が低下して耐摩耗性が向上する。
(a)は回転伝達機構を示す縦断面図、(b)は回転伝達機構の上面図である(実施例1)。 (a)は第1軸受を示す正面図、(b)は第1軸受を示す側面図、(c)は第1軸受を示す縦断面図である(実施例1)。 (a)は第2軸受を示す正面図、(b)は第2軸受を示す側面図、(c)は第2軸受を示す縦断面図である(実施例1)。 (a)は第1軸受を示す縦断面図、(b)は第2軸受を示す縦断面図、(c)は第1軸受の要部を示す拡大縦断面図、(d)は第2軸受の要部を示す拡大縦断面図である(実施例2)。 一部破断して示す軸受装置の縦断面図である(実施例3)。 (a)は第1軸受を示す正面図、(b)は第1軸受を示す縦断面図である(実施例4)。 (a)は第2軸受を示す正面図、(b)は第2軸受を示す縦断面図である(実施例4)。
本発明の回転伝達機構の軸受装置では、回転伝達機構による回転伝達時に、スラスト力などに起因する第2歯車の振れを防止し、高い精度で割出動作を行なったり、部品の搬送時に高い精度で正確な位置決めが可能となる構成を各実施例により具体化する。
〔実施例1の構成〕
図1ないし図3に基づいて本発明の実施例1を説明する。以後の説明では、特に断らない限り、各部材の位置および方向の特定は、各実施例を通して対応する図面の左右および上下方向に従う。
図1(a)、(b)に示す回転伝達機構1は、例えば部品送りの割出動作を行なったり、ロボット技術を用いて部品の搬送を行う場合に使われる。回転伝達機構1の左方には、電動モータなどの駆動源(図示せず)に連結された駆動軸2が設けられている。
駆動軸2は、筒状のハウジング3内でボール形減速機構4を介して段付き柱状の連動軸5に連結されている。ハウジング3は、上端部3aを介して中央開口部6a付きの基台板6に締付ボルト7により固定されている。ハウジング3の上端部3aから上方に、伝導軸5に連結された第1支軸8が延出している。
第1支軸8には、複数のピン9aを有するピンピニオン9が第1歯車として回転駆動可能に支持されている。
ピンピニオン9は、両側の環状盤10、11間に複数のピン9aを所定のピッチ円P(図1(b)参照)に沿って等角度間隔に固定した周知のものである。
基台板6の裏面左側には、所定厚みの第1プレート環12が締付ボルト13により固定されている。第1プレート環12における内周縁下端の近傍には、環状の第2支軸14が締付ボルト15により同芯的に固定されている。
第2支軸14の内周縁上端には、所定厚みの第2プレート環16が締付ボルト17により同芯的に密着固定されている。
第2支軸14には、歯部19tを有する平歯車19が第2歯車としてラジアルベアリング18を介して回転可能に支持され、ピンピニオン9に回転伝達可能に噛合している。
ラジアルベアリング18の平歯車19を挟むようにして第1軸受20および第2軸受21が回転可能に設置されている。
平歯車19は、側面部を第1平坦側面19aとし、他側面部を第2平坦側面19bとしている。第1平坦側面19aは、第1プレート環12に近接対向状態に位置し、第2平坦側面19bは、第2プレート環16と近接対向状態に位置している。
第1平坦側面19aと第1プレート環12との間には、第1軸受20が同芯的に配され、第2平坦側面19bと第2プレート環16との間には第2軸受21が同芯的に配されている。第1軸受20は、第2軸受21と協働して軸受装置20Aを構成している。
第1軸受20は、図2(a)、(b)に示すように、径方向R1に沿いながら内周縁部20aから外周縁部20bにかけて多数の第1滑動孔22を形成し、所定の厚みを有する第1リング盤23を備えている。
この場合、第1リング盤23の第1滑動孔22は、径寸法が大小異なる四列の同芯円N1、N2、N3、N4に沿って周方向に等間隔かつ等径寸法で一様に形成されている。
第1滑動孔22内には、図2(c)に示すように、例えば鋼材などの金属材や合成樹脂により形成され、所定の球径を有する第1転動ボール23aが転動可能に配されている。この際、第1転動ボール23aは、第1滑動孔22の内周縁部に線接触状態に内接するように設定され、第1平坦側面19aおよび第1静止プレート環12の双方にそれぞれ点接触するように配されている(図1(a)参照)。
この場合、第1リング盤23の厚みe2は、内周縁部20aの厚みe1よりも小さく設定されており、第1リング盤23の表裏両面は内方に窪む収容部を形成する。このため、収容部は、第1転動ボール23aに供給するグリースなどの潤滑油Wjを溜めて保持できるようになっている(図2(c)参照)。
第2軸受21は、図3(a)、(b)に示すように、径方向R2に沿いながら内周縁部21aから外周縁部21bにかけて多数の第2滑動孔24を形成し、所定の厚みを有する第2リング盤25を備えている。
この場合、第2リング盤25の第2滑動孔24は、径寸法が大小異なる二列の同芯円M1、M2に沿って周方向に等間隔かつ等径寸法で一様に形成されている。
第2滑動孔25内には、図3(c)に示すように、第1転動ボール23aと同様な材質から形成され、所定の球径を有する第2転動ボール26が転動可能に配されている。この際、第2転動ボール26は、第2滑動孔24の内周縁部に線接触状態に内接するように設定され、第2平坦側面19bおよび第2静止プレート環16の双方にそれぞれ点接触するように配されている(図1(a)参照)。
この場合、第1リング盤23および第2リング盤25は、例えばポリアセタールから形成された薄肉の樹脂盤として設けられている。第1転動ボール23aおよび第2転動ボール26も、金属材に代わって耐摩耗性に優れたポリアセタールなどの合成樹脂により形成してもよい。
平歯車19の第2平坦側面19bには、図1(a)に示すように、出力環部27が微小な環状間隙Gを介して第2静止プレート環16を同芯状に覆うようにして設けられている。具体的には、出力環部27の外周縁部に一体形成された短筒部27aが第2平坦側面19bに締付ボルト28により固定されている。
上記構成において、電動モータなどの駆動源に通電することにより、駆動軸2、ボール形減速機構4および伝導軸5を介して第1支軸8に回転力が伝達されてピンピニオン9を回転する。ピンピニオン9の回転力は、ラジアルベアリング18、第1軸受20および第2軸受21により支えられながら平歯車19に伝達されて、出力環部27が平歯車19と一体的に回転駆動される。出力環部27の回転駆動に基づいて、例えば部品送りの割出動作を行なったり、ロボット技術を用いて部品の搬送を行う。
〔実施例1の効果〕
実施例1では、第1軸受20が第1平坦側面19aと第1静止プレート環12との間に同芯的に設けられ、第2軸受21が第2平坦側面19bと第2静止プレート環16との間に同芯的に設けられている。
このため、回転伝達時に平歯車19にスラスト力などが生じても、スラスト力は第1軸受20および第2軸受21により受け止められる。このため、平歯車19が平歯車19と同一面に対して振れることがなく、平歯車19に対するピンピニオン9の回転伝達が高い精度で行われる。
これにより、工場などの作業現場で、ロボットなどを用いて部品の製造や組立てを行う際、回転伝達時のスラスト力などに起因する平歯車19の振れを確実に防止し、高い精度で割出動作を行なったり、部品の搬送時に高い精度で正確な位置決めを可能にする。
第1軸受20の第1平坦側面19aと第1静止プレート環12との間には、多数の第1転動ボール23aが配され、第2軸受21の第2平坦側面19bと第2静止プレート環16との間には、多数の第2転動ボール26が配されている。
この際、第1軸受20および第2軸受21が大きなスラスト力を受けても、スラスト力が第1転動ボール23aおよび第2転動ボール26に受けられて均等に分散されるため、集中的な応力を局部的に受けることがない。この点からも、平歯車19の振れを防止し、高い精度で割出動作を行なったり、部品の搬送時に正確に位置決めを行うことに寄与する。
しかも、このような優れた効果を奏しながらも、第1平坦側面19a(第2平坦側面19b)と第1静止プレート環12(第2静止プレート環16)との間に、第1転動ボール23a(第2転動ボール26)を設けるといった簡素な構造で実現できてコスト的にも有利となる。併せて、簡素な構造の実現に伴い、第1軸受20や第1軸受21の保守点検や管理が容易となってメンテナンス性が向上する。
この際、第1リング盤23は、第1滑動孔22に第1転動ボール23aを位置規制して支えられるだけの厚みでよく、第2リング盤25は、第2滑動孔24に第2転動ボール26を位置規制して支えられるだけの厚みでよい。これにより、第1リング盤23および第2リング盤25は薄肉で軽量な構造でよくなり、省スペース化に寄与する。
第1転動ボール23aおよび第2転動ボール26は、それぞれ第1滑動孔22および第2滑動孔24に位置規制されて線接触状態で案内される。
このため、平歯車19に対するピンピニオン9の回転伝達が高い精度で行われ、第1転動ボール23aおよび第2転動ボール26は滑らかな転動変位となり、精度の高い回転伝達の実現に寄与する。
第1転動ボール23aおよび第2転動ボール26を金属材(例えば軸受鋼SUJ)により形成し、第1リング盤23および第2リング盤25を耐摩耗性に優れた合成樹脂(例えば、ポリアセタール)により形成されている。このため、第1転動ボール23aおよび第2転動ボール26の耐食性および硬度が増して耐久性に寄与し、第1リング盤23および第2リング盤25は耐摩耗性の向上により堅牢となって長寿命化に寄与する。
第1リング盤23および第2リング盤25は、合成樹脂に代わって、アルミニウム、鉄、軟鋼および銅合金などの金属材料により形成してもよい。
〔実施例2の構成〕
図4は本発明の実施例2を示す。実施例2が実施例1と異なるところは、第1滑動孔22の内周縁部に曲面状の第1凸部30を設け、第2滑動孔24の内周縁部に曲面状の第2凸部31を設けたことである(図4(a)、(c)参照)。
この場合、第1滑動孔22の内周縁部には、図4(b)に示すように、第1転動ボール23aに点接触する半球面状の第1凸部30が中心方向に一体に延出形成されている。
第2滑動孔24の内周縁部には、図4(d)に示すように、第2転動ボール26に点接触する半球面状の第2凸部31が中心方向に一体に延出形成されている。
第1凸部30および第2凸部31は、いずれも周方向に四個だけ等角度間隔(90度の角度間隔)に配置されている。第1凸部30および第2凸部31の各個数は、四個に限らず三個でもよく、あるいは五個以上の複数個であってもよい。
実施例2では、第1転動ボール23aは、第1凸部30を介して第1滑動孔22の内周縁部に点接触し、第2転動ボール26は、第2凸部31を介して第2滑動孔24の内周縁部に点接触している。
このため、第1滑動孔22に対する第1転動ボール23aの摺動抵抗が軽減するとともに、第2滑動孔24に対する第2転動ボール26の摺動抵抗も軽減する。これにより、第1滑動孔22および第2滑動孔24に対する第1転動ボール23aおよび第2転動ボール26の円滑転動を実現することができる。
また、第1凸部30を設けたため、第1転動ボール23aと第1滑動孔22の内周縁部との間に僅かな弧状空間30eが生じる。このため、弧状空間30eにグリースなどの潤滑油Wjを貯留して保持させることにより、第1滑動孔22に対する第1転動ボール23aの潤滑性が向上し、長寿命運転に寄与させることができる。同様なことは、第2転動ボール26と第2凸部31との関係についても言及することができる。
なお、第1凸部30および第2凸部31を半球面状に形成したが、これら凸部30、31は、楕円面や放物面の一部により形成してもよく、要は第1転動ボール23aおよび第2転動ボール26と点接触状態に配される形状であればよい。
〔実施例3の構成〕
図5は本発明の実施例3を示す。実施例3が実施例1と異なるところは、軸受装置40を二枚のリング盤41、42の間に転動ボール43a、43b、43c、43dをサンドイッチ状に挟んで構成したことである。
リング盤41、42は互いに近接対向状態に並列されおり、リング盤41、42の対向面には、互いに同芯となるように配列した基準円W1、W2、W3、W4に沿って断面円弧状の連続溝43、44、45、46が形成されている。図5では、便宜上の理由から、基準円W1、W2、W3、W4を一点鎖線で示している。
連続溝43−46は互いに同一の溝幅であり、内周縁部47から外周縁部48に指向する径方向Kに沿って同芯状となるように設定されている。転動ボール43a、43b、43c、43dは、連続溝43、44、45、46の径寸法に応じた同一球径に統一されており、対応する連続溝43、44、45、46内にそれぞれ滑動可能に配されている。
軸受装置40は、第1静止プレート環12と第1平坦側面19aとの間に配設し、第2静止プレート環16と第2平坦側面19bとの間に配設するものである。
なお、連続溝43、44、45、46は、基準円W1、W2、W3、W4に沿って四列に形成したが、これに限らず、三列、五列あるいは六列以上の複数列にわたって形成してもよい。
〔実施例4の構成〕
図6および図7は本発明の実施例4を示す。実施例4が実施例1と異なるところは、軸受装置20Aにおいて、第1軸受20の第1滑動孔22を矩形とし、第2軸受21の第2滑動孔24を矩形としたことである(図6(a)および図7(a)参照)。
このため、実施例1の第1転動ボール23aおよび第2転動ボール26に代わって、ともに短円筒状を成す第1転動ローラ23Bおよび第2転動ローラ26Bを設けている(図6(b)および図7(b)参照)。
第1転動ローラ23Bは、第1平坦側面19aおよび第1静止プレート環12にそれぞれ線接触するようにして、第1滑動孔22内で転動可能に配されている。第2転動ローラ26Bは、第2平坦側面19bおよび第2静止プレート環16にそれぞれ線接触するようにして、第2滑動孔24内で転動可能に配されている。
このように構成しても、実施例1と同様な効果が得られる。
〔変形例〕
(a)実施例1では、第1リング盤23および第2リング盤25をポリアセタールにより形成したが、合成樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)あるいはシンジオタクチックポリスチレン(SPS)などのプラスチック材料を用いてもよい。同様の合成樹脂は、第1転動ボール23aおよび第2転動ボール26の材料として適用してもよい。
(b)第1リング盤23および第2リング盤25については、合成樹脂に代わって、ステンレス鋼材や鉄、アルミニウム、銅などの金属、あるいは高強度で靱性に富むセラミック材料を用いて形成してもよい。
(c)第1リング盤23では、第1転動ボール23aが配される第1滑動孔22を四列の同芯円N1、N2、N3、N4に沿って形成したが、四列に限らす、五列、六列あるいは七列以上の複数列に形成してもよい。第1滑動孔22は、同芯円N1、N2、N3、N4に沿っていなくてもよく、第1滑動孔22同士は不等間隔に配列されていてもよい。これと同様なことは、第2リング盤25に形成した第2滑動孔24にも適用できるものである。
本発明では、回転伝達機構による回転伝達時のスラスト力などに起因する第2歯車の振れを防止し、高い精度で割出動作を行なったり、部品の搬送時に高い精度で正確な位置決めが可能となる。軸受装置の良好な作動性に着目する業者の需要を喚起し、関連部品の流通を介して機械産業に利用することができる。
1 回転伝達機構
2 駆動軸
8 第1支軸
9 ピンピニオン(第1歯車)
12 第1静止プレート環
14 第2支軸
16 第2静止プレート環
19 平歯車(第2歯車)
19a 第1平坦側面
19b 第2平坦側面
20 第1軸受
20A 軸受装置
20a 第1軸受の内周縁部
20b 第1軸受の外周縁部
21 第2軸受
21a 第2軸受の内周縁部
21b 第2軸受の外周縁部
22 第1滑動孔
23 第1リング盤
23a 第1転動ボール
23B 第1転動ローラ
24 第2滑動孔
25 第2リング盤
26 第2転動ボール
26B 第2転動ローラ
30 第1凸部
31 第2凸部
R1 第1リング盤の径方向
R2 第2リング盤の径方向

Claims (6)

  1. 第1支軸により回転駆動可能に支持された第1歯車と、
    前記第1歯車に噛合して回転駆動力を受けるように第2支軸に回転可能に支持され、一側面部を第1平坦側面とし、他側面部を第2平坦側面とする第2歯車と、
    前記第2歯車を中央に挟むように同芯的に設けられた第1静止プレート環および第2静止プレート環であって、前記第1静止プレート環は前記第1平坦側面に近接対向状態に配置され、前記第2静止プレート環は前記第2平坦側面に近接対向状態に配置されていることと、
    前記第2歯車の前記第1平坦側面と前記第1静止プレート環との間に同芯的に設けられた環状の第1軸受と、
    前記第2歯車の前記第2平坦側面と前記第2静止プレート環との間に同芯的に設けられた環状の第2軸受とを備えた回転伝達機構の軸受装置であって、
    前記第1軸受は、内周縁部から外周縁部にかけて多数の第1滑動孔を形成した第1リング盤を有するとともに、前記第1平坦側面および前記第1静止プレート環にそれぞれ点接触するように、前記第1滑動孔内で転動可能に配された第1転動ボールを有し、
    前記第2軸受は、内周縁部から外周縁部にかけて多数の第2滑動孔を形成した第2リング盤を有するとともに、前記第2平坦側面および前記第2静止プレート環にそれぞれ点接触するように、前記第2滑動孔内で転動可能に配された第2転動ボールを有することを特徴とする回転伝達機構の軸受装置。
  2. 第1支軸により回転駆動可能に支持された第1歯車と、
    前記第1歯車に噛合して回転駆動力を受けるように第2支軸に回転可能に支持され、一側面部を第1平坦側面とし、他側面部を第2平坦側面とする第2歯車と、
    前記第2歯車を中央に挟むように同芯的に設けられた第1静止プレート環および第2静止プレート環であって、前記第1静止プレート環は前記第1平坦側面に近接対向状態に配置され、前記第2静止プレート環は前記第2平坦側面に近接対向状態に配置されていることと、
    前記第2歯車の前記第1平坦側面と前記第1静止プレート環との間に同芯的に設けられた環状の第1軸受と、
    前記第2歯車の前記第2平坦側面と前記第2静止プレート環との間に同芯的に設けられた環状の第2軸受とを備えた回転伝達機構の軸受装置であって、
    前記第1軸受は、内周縁部から外周縁部にかけて矩形の第1滑動孔を多数形成した第1リング盤を有するとともに、前記第1平坦側面および前記第1静止プレート環にそれぞれ線接触するように、前記第1滑動孔内で転動可能に配された第1転動ローラを有し、
    前記第2軸受は、内周縁部から外周縁部にかけて矩形の第2滑動孔を多数形成した第2リング盤を有するとともに、前記第2平坦側面および前記第2静止プレート環にそれぞれ線接触するように、前記第2滑動孔内で転動可能に配された第2転動ローラを有することを特徴とする回転伝達機構の軸受装置。
  3. 前記第1転動ボールは、前記第1滑動孔の内周縁部に線接触状態に内接するととも、前記第2転動ボールは、前記第2滑動孔の内周縁部に線接触状態に内接していることを特徴とする請求項1に記載の回転伝達機構の軸受装置。
  4. 前記第1滑動孔の内周縁部には、前記第1転動ボールに点接触する曲面状の第1凸部が中心方向に一体に延出形成されているとともに、前記第2滑動孔の内周縁部には、前記第2転動ボールに点接触する曲面状の第2凸部が中心方向に一体に延出形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転伝達機構の軸受装置。
  5. 前記第1転動ボールおよび前記第2転動ボールは、金属材により形成され、前記第1リング盤および前記第2リング盤は、耐摩耗性に優れた合成樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転伝達機構の軸受装置。
  6. 前記第1リング盤および前記第2リング盤の合成樹脂は、ポリアセタールであることを特徴とする請求項5に記載の回転伝達機構の軸受装置。
JP2013215151A 2013-10-16 2013-10-16 回転伝達機構の軸受装置 Pending JP2015078727A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013215151A JP2015078727A (ja) 2013-10-16 2013-10-16 回転伝達機構の軸受装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013215151A JP2015078727A (ja) 2013-10-16 2013-10-16 回転伝達機構の軸受装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015078727A true JP2015078727A (ja) 2015-04-23

Family

ID=53010293

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013215151A Pending JP2015078727A (ja) 2013-10-16 2013-10-16 回転伝達機構の軸受装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015078727A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102017128877A1 (de) * 2017-12-05 2019-06-06 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Wälzlager in Form eines mehrreihigen Axialkugellagers

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102017128877A1 (de) * 2017-12-05 2019-06-06 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Wälzlager in Form eines mehrreihigen Axialkugellagers

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6253877B2 (ja) 円筒ころ軸受
JP2006307909A (ja) 遊星歯車減速機におけるキャリアの回動支持構造
JP2006307910A (ja) 遊星歯車減速機におけるキャリアの回動支持構造
JPWO2018092707A1 (ja) 転がり軸受用保持器、及び転がり軸受
US20090110340A1 (en) Bearing apparatus for supporting pinion shaft
JP2014521039A (ja) スラストフランジ及びスラスト板の結合体
JP5400648B2 (ja) 歯車伝動装置
JP2015078727A (ja) 回転伝達機構の軸受装置
JP5820788B2 (ja) ベアリング装置
US9863466B2 (en) Sliding bearing
JP2019019962A (ja) 軸受及び軸受を備える装置
JP2020076477A (ja) キャリアユニットおよびサイクロイド減速機
JP2017172711A (ja) 複列軸受
JP2020024024A (ja) 締結機構、締結物品および産業機械
WO2021049265A1 (ja) 旋回テーブル用軸受および旋回テーブル
JP5385559B2 (ja) リング歯車を備える歯車伝動装置
JP2013096505A (ja) スラスト軸受用保持器ならびにこれを用いたスラスト軸受および3列複合円筒ころ軸受
JP2012172763A (ja) スラストころ軸受
JP2016226124A (ja) リニアアクチュエータ
JP2016133139A (ja) 送りねじ装置
JP2010255798A (ja) ベアリング
JP2012052589A (ja) 軸受構造
JP2008256162A (ja) スラストころ軸受
JP2013217474A (ja) 保持器及び円錐ころ軸受
JP2005113950A (ja) 工作機械用組合わせアンギュラ玉軸受