JP2015075409A - 超音波探傷装置及びその探傷ヘッド - Google Patents

超音波探傷装置及びその探傷ヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】様々な形状の探傷面に対して各探触子の接触面を良好に接触させることが可能な超音波探傷装置及び探傷ヘッドを提供する。
【解決手段】実施形態によれば、超音波探傷装置の探傷ヘッド11は、試験体1の探傷面3に接触面22を接触させて超音波の送受信を行う複数の探触子20,21と、これら探触子20,21を保持するホルダ30とを有している。各探触子20,21は、弾性変形可能な弾性部材40を介してホルダ30に結合されている。弾性部材40が弾性変形することにより、各探触子20,21の接触面22を、それぞれ探傷面3に沿って独立して傾けることが可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、超音波探傷試験を行うための超音波探傷装置に関し、特に、試験体の探傷面に接して超音波の送受信を行う探触子を複数有する装置に関する。
圧力容器や配管等、試験の対象である試験体の内部に存在する「きず(flaw)」を調べる非破壊試験には、試験体に超音波を伝搬させたときに当該試験体が示す音響的性質を利用するもの、いわゆる超音波探傷試験(UT:ultrasonic testing)がある。超音波探傷試験を行うための超音波探傷装置は、通常、試験体の探傷面(scanning surface)に接して超音波の送受信を行う機器、いわゆる探触子(probe)を有している。探触子は、通常、電気エネルギと音響エネルギとを相互に変換可能な能動素子である振動子(transducer)を、1個又は複数有している。
このような探触子には、様々な種類のものがある。例えば、下記の特許文献1には、振動子が多数配列されており異なった位相で各振動子が独立して作動可能なもの、いわゆるフェイズドアレイ探触子(phased array probe)や、送信用振動子と受信用振動子が音響的に隔離されて1個のケース内に設けられている、いわゆる二振動子探触子(double transducer probe)が開示されている。
特開2009−186489号公報
上述した超音波探傷装置により、圧力容器や配管等を検査する場合、屈折角の異なる複数の探触子を有する装置が用いられることがある。様々な形状の探傷面に対応するためには、屈折角の異なる探触子を替えながら探傷する手法に加えて、屈折角の異なる複数の探触子(probe)が一つのホルダ内に組み込まれた部材(以下、探傷ヘッドと記す)を用いる手法が考えられる。複数の探触子を備える超音波探傷装置においては、各探触子を保持する機構に、各探触子が独立して傾くことを可能にする機構、例えばジンバル機構を用いることで、圧力容器や配管等の湾曲した探傷面に対しても、各探触子を良好に接触させることが可能となる。
しかし、このような機構を設けると、探触子の周辺構造が複雑となってホルダが大型化してしまい、探傷ヘッドの適用可能な探傷面の形状が限られるという問題が生じる。また、探傷面に凹凸がある場合、探傷面と探触子の接触面との間において部分的に空隙が生じることがある。このような空隙が生じると、探触子が受信する波形が乱れてしまい、精度の高いデータを得られない場合がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、様々な形状の探傷面に対して各探触子の接触面を良好に接触させることが可能な超音波探傷装置及び探傷ヘッドを提供することを目的とする。
本発明の実施形態の超音波探傷装置は、試験体の探傷面に接触面を接触させて超音波の送受信を行う複数の探触子と、複数の探触子を保持するホルダと、を備え、各探触子が、弾性変形可能な弾性部材を介して前記ホルダに結合されている探傷ヘッドを有することを特徴とする。
また、本発明の実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドは、試験体の探傷面に接触面を接触させて超音波の送受信を行う複数の探触子と、複数の探触子を保持するホルダと、を備え、各探触子は、弾性変形可能な弾性部材を介して前記ホルダに結合されていることを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、弾性部材が弾性変形することにより、各探触子の接触面を、それぞれ探傷面に沿って独立して傾けて、探傷面と各接触面との間に空隙が形成されることを抑制することができる。
第1の実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドの断面図であり、図2のI−I線による断面図である。 第1の実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドを接触面から見た底面図である。 第1の実施形態の超音波探傷装置が有する探触子の一例を示す断面図である。 第1の実施形態の探傷ヘッドのうち垂直探触子の周辺構造を示す部分断面図である。 第1の実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドの断面図であり、弾性部材の弾性変形により、探触子の接触面が、それぞれ独立して傾いた状態を示す図である。 第1の実施形態の超音波探傷装置の全体構成を示す模式図であり、試験体が管状をなしている例を示している。 第2の実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドの側面図であり、ホルダが撓む前の状態を示している。 第2の実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドの側面図であり、ホルダが撓んだ状態を示している。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態により、本発明が限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
〔第1の実施形態〕
第1の実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドの構成について、図1〜図3を用いて説明する。図1は、本実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドの断面図である。なお、図1は、図2のI−I線による断面図であり、平面状の探傷面に各探触子の接触面を接触させた状態を示している。図2は、本実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドを接触面から見た底面図である。図3は、本実施形態の超音波探傷装置が有する探触子の一例を示す断面図である。図4は、本実施形態の探傷ヘッドのうち垂直探触子の周辺構造を示す部分断面図である。図5は、本実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドの断面図であり、弾性部材の弾性変形により、探触子の接触面が、それぞれ独立して傾いた状態を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッド11は、複数の探触子20,21と、これら探触子20,21を保持する部材(以下、ホルダと記す)30とを有している。探触子20,21は、弾性変形可能な部材(以下、弾性部材と記す)40を介してホルダ30に結合されている。本実施形態において、ホルダ30は、金属や合成樹脂等により剛体として構成されている。ホルダ30は、弾性部材40を介して探触子20,21を保持する。
なお、以下の説明において、探触子20,21のうち、試験体1の探傷面3と接触する面を「接触面」と記し、ホルダ30のうち探傷面3と対向する面を「対向面」と記す。ホルダ30及び弾性部材40の詳細な構成については、後述する。なお、探傷面3に垂直な方向を、以下に「法線方向」と記し、図1に矢印Nで示す。
図1及び図2に示すように、本実施形態において、探傷ヘッド11は、試験体1の探傷面3に対して垂直に超音波を伝搬させる垂直探触子(normal probe)として構成された探触子20を1個有している。この探触子20は、ホルダ30の対向面33の略中央に配置されている。
加えて、探傷ヘッド11は、法線方向に対して所定の屈折角(angle of refraction)を付けた方向に超音波を伝搬させる斜角探触子(angle probe)として構成された探触子21を4個有している。これら探触子21は、図2に示すように、ホルダ30の対向面33の四隅に配置されている。
なお、探触子20,21のうち試験体1の探傷面3と接する面を、以下に「接触面」と記して符号22で示す。一方、探触子20のうち接触面22とは反対側を構成する面を、以下に「探触子背面」と記して符号28で示す。
以下、垂直探触子である探触子20を例として、その内部構造を説明する。探触子20は、図3に示すように、電気エネルギと音響エネルギとを相互に変換可能な能動素子である振動子24と、振動子24の背面側(図に矢印Bで示す)に設けられた振動子背面材(transducer backing)25と、振動子24を保護するための薄い層状の部材(以下、保護材と記す)26とを有している。さらに、本実施形態においては、振動子24及び振動子背面材25を収容する金属製のケース27を有している。
振動子24は、図示しない配線等を介して後述するコントローラ80(図6参照)に電気的に接続されている。振動子24は、コントローラ80により制御されて超音波パルス(送信パルス)を送信する。加えて、振動子24は、試験体1の内部にある「きず」により反射された超音波パルス(受信パルス)を受信する。受信された受信パルスは、振動子24により電気信号に変換されてコントローラ80に送出される。なお、振動子24には、圧電素子やピエゾ素子を用いることができる。
振動子背面材25は、超音波の伝搬を減衰可能な吸音材として構成されている。振動子背面材25は、合成樹脂等で構成されている。なお、振動子背面材25は、弾性変形可能な材料、例えば、エラストマーで構成することも可能である。
保護材26は、探触子20のうち振動子25より試験体1側(図に矢印Aで示す)を構成している。保護材26は、アクリル樹脂やポリイミド樹脂等で構成されている。保護材26のうち振動子24とは反対側の面が、探傷面3と接触する接触面22である。接触面22は、平面状をなしており、その寸法は、本実施形態において10×10mmとなっている。なお、接触面22の寸法は、5×5mmや20×20mmであるものとしても良い。
以上に説明した探触子20は、弾性部材40を介してホルダ30に結合される。図4に示すように、ホルダ30には、対向面33から探触子背面28側(図に矢印Bで示す)に凹むリセス(recess)が形成されている。なお、当該リセスのうち矢印Bで示す探触子背面28側の底面を、以下に「リセス底面」と記して符号35で示す。また、当該リセスのうち探傷面3に直交する方向に延びている側面を、以下に「リセス側面」と記して符号36で示す。
本実施形態において、弾性部材40は、図4に示すように、リセス底面35及びリセス側面36に沿って接合されている。加えて、弾性部材40のうち探傷面3と対向する面(以下、単に「端面」と記す)41は、ホルダ30の対向面33と連続するように構成されている。
弾性部材40は、常温付近で弾性を示す高分子材料、いわゆるエラストマーで構成されており、より具体的には、ポリウレタン(いわゆるウレタンゴム)で構成されている。加えて、弾性部材40は、連続気泡構造(いわゆるスポンジ状)をなしており、内部を液体が流通可能に構成されている。なお、弾性部材40の内部を流通する液体には、水や油、グリセリン等が用いられる。探触子20は、弾性部材40の内側に挿入されて接合される。
以上のようにして、探触子20は、弾性部材40を介してホルダ30に結合されている。探触子20のうち、接触面22を含む保護材26は、対向面33より試験体1側に突出しており、探傷面3と接触可能となっている。
次に、弾性部材40が弾性変形していない場合の探傷ヘッド11の詳細な構造について、図1〜図4を用いて説明する。
図4に示すように、探触子20の接触面22は、ホルダ30の対向面33と平行に延びている。加えて、接触面22は、対向面33に比べて探傷面3側に所定の距離(図4に寸法Cで示す)突出している。また、探触子20は、接触面22の外縁22eから走査方向(図4に矢印Sで示す)外側に向かうに従って、探傷面3との距離が大きくなるよう構成された面(以下、傾斜面と記す)29が形成されている。傾斜面29は。接触面22の外縁22eから弾性部材40の端面41の走査方向内側の縁41aに向けて延びている。
弾性部材40の端面41と、ホルダ30の対向面33は、連続しており、且つ接触面22と平行に延びている。接触面22は、対向面33及び端面41から探傷面3側に0.3〜1.0mm(図4に寸法Cで示す)突出するよう構成されている。
加えて、ホルダ30には、弾性部材40に向けて上述した液体を流す通路(以下、液体通路と記す)37が形成されている。液体通路37から弾性部材40に供給された液体は、当該弾性部材40内の気泡を通って端面41に向けて流れる。液体通路37は、液体供給口38から液体の供給を受ける。液体通路37からの液体は、弾性部材40の端面41から探傷面3上に流出し、当該探傷面3上に液体の膜を形成する。接触面22は、対向面33及び端面41にから0.3〜1.0mm(図4に寸法Cで示す)突出していることにより、探傷面3上に良好に液体の膜を形成することができ、探傷面3と接触面22との間に空隙ができることを抑制することができる。なお、1.0mmを超える場合は、探傷面3上に良好に液体の膜を形成することが困難となる。また、0.3mm未満である場合には、弾性部材40の僅かな弾性変形により対向面33と探傷面3が接触してしまい、接触面22を探傷面3に沿って十分に傾けることが困難となる。
以上、探触子20の内部構造について説明した。なお、斜角探触子である探触子21については、所定の屈折角(angle of refraction)が付くよう振動子24が配置されている点を除けば、垂直探触子である探触子20と略共通の構成を有しているため、詳細な説明を省略する。
なお、ホルダ30に4個ある探触子21は、それぞれ異なる方向に超音波が試験体1内を伝搬されるよう、屈折角が設定されている。図1及び図2に示すように、1個の探触子20と、4個の探触子21は、それぞれ、弾性部材40を介してホルダ30に結合されている。
加えて、ホルダ30内には、各探触子20,21に対応して液体通路37が形成されている。各液体通路37は、共通の液体供給口38から液体の供給を受ける。液体供給口38には、後述するタンク70(図6参照)から液体が供給される。
以上のように構成された探傷ヘッド11は、図5に示すように、凹凸を有する探傷面3に押し付けられると、各探触子20,21にそれぞれ対応して設けられた弾性部材40が弾性変形する。これにより、各探触子20,21の接触面22は、それぞれ接触する探傷面3に沿って独立して傾くことが可能となっている。各接触面22と探傷面3との間にある空間には、各弾性部材40の端面41から液体が供給される。これにより、探傷面3と各接触面22との間に空隙が形成されることを抑制することができる。
探傷ヘッド11は、超音波探傷装置10を構成している。以下に、超音波探傷装置の全体構成の一例について、図1〜図6を用いて説明する。図6は、本実施形態の超音波探傷装置の全体構成を示す模式図である。
なお、図6に示す例において、試験体1は、管状をなしており、探傷面3は、試験体1の外周面である。管状をなす試験体1の軸心を一点鎖線Eで示す。以下の説明において、当該軸心に沿う方向を単に「軸方向」と記す。また、当該軸心と直交する方向を単に「径方向」と記す。また、当該軸心を中心とする探傷面3に沿う方向を単に「周方向」と記す。
超音波探傷装置10は、探傷ヘッド11を駆動するための機構(以下、駆動機構と記す)60を有している。駆動機構60は、探傷面3に沿って試験体1の周方向に延びている第1ガイドレール61と、第1ガイドレール61上を移動可能に構成された可動ベース63と、探傷ヘッド11が結合されており、可動ベース63に対して軸方向に移動可能に構成された第2ガイドレール62とを有している。第1ガイドレール61には、第1ラック61aが設けられており、第2ガイドレール62には、第2ラック62aが設けられている。
可動ベース63は、第1ラック61aと係合するピニオン65aを駆動する第1モータ65と、第2ラック62aと係合するピニオン66aを駆動する第2モータ66とを有している。第1モータ65及び第2モータ66には、電力を機械的動力に変換する電気モータが用いられている。第1モータ65が駆動するピニオン65aの回転角位置と、第2モータ66が駆動するピニオン66aの回転角位置は、コントローラ80により制御される。
駆動機構60は、第1モータ65がピニオン65aを回転駆動することにより、可動ベース63及び探傷ヘッド11を、第1ガイドレール61に沿って試験体1の周方向に移動させることが可能となっている。加えて、第2モータ66がピニオン66aを回転駆動することにより、可動ベース63に対して探傷ヘッド11を試験体1の軸方向に移動させることが可能となっている。
超音波探傷装置10において、コントローラ80が第1モータ65及び第2モータ66を制御することにより、探傷ヘッド11を機械的かつ自動的に駆動することが可能となっている。
また、超音波探傷装置10は、探傷ヘッド11に供給される液体を貯蔵するタンク70と、タンク70にある液体を探傷ヘッド11に向けて圧送するポンプ72と、ポンプ72から探傷ヘッド11に流れる液体の流量を制御する制御弁74とを有している。ポンプ72の作動/非作動、及び制御弁74の開弁/閉弁は、コントローラ80により制御される。
コントローラ80は、ポンプ72を作動させると共に制御弁74を開弁させて、タンク70からの液体を探傷ヘッド11の液体通路37(図4参照)に供給して、探傷面3のうち探傷ヘッド11が位置している部位において液体の膜を形成させる。このように液体の膜を形成した状態で、コントローラ80は、探触子20,21に超音波パルス(送信パルス)をそれぞれ発生させる。そして、探触子20,21は、試験体1の「きず」等から反射されたパルス、いわゆるエコーをそれぞれ受信する。コントローラ80は、探触子20,21から当該エコーに係る信号をそれぞれ受けて、これらを記録する。
そして、コントローラ80は、第1モータ61及び第2モータ62が制御して、探傷ヘッド11の位置を所定の走査方向に変位させる。以上の動作を繰り返し行うことにより、超音波探傷装置10は、探傷面3のうち所定の走査範囲について超音波探傷試験を行うことができる。
以上に説明したように本実施形態の超音波探傷装置10は、試験体1の探傷面3に接触面22を接触させて超音波の送受信を行う複数の探触子20,21と、これら探触子20,21を保持するホルダ30とを有している。各探触子20,21は、弾性変形可能な弾性部材40を介してホルダ30に結合されている。弾性部材40が弾性変形することにより、各探触子20,21の接触面22を、それぞれ探傷面3に沿って独立して傾けることができ、探傷面3と各接触面22との間に空隙が形成されることを抑制することができる。様々な形状の探傷面に対して各探触子の接触面を良好に接触させることが可能な探傷ヘッドを、簡素な構成により実現することができる。
また、本実施形態において、弾性部材40は、エラストマーで構成されているものとした。複雑な機構を用いることなく簡素な構成により各探触子20,21とホルダ30との間で弾性変形する構造を実現することができる。また、探触子20,21等に不具合が生じた場合には、探触子20,21を取り外し、弾性部材40をホルダ30のリセスから除去することにより、探触子20,21を容易に交換することができる。
なお、上述した実施形態において、弾性部材40は、エラストマーで構成されているものとしたが、本発明に係る弾性部材の態様は、これに限定されるものではない。例えば、探触子20,21の探触子背面28と、ホルダ30のリセス底面35との間に、板ばね等のばね要素を設けることも好適である。この態様によっても、各探触子20,21の接触面22を、それぞれ探傷面3に沿って独立して傾けることができる。
また、本実施形態において、弾性部材40は、内部を液体が流通可能な連続気泡構造をなしており、且つホルダ30には、弾性部材40に液体を流す液体通路37が形成されている。超音波探傷装置10は、液体通路37からの液体を、弾性部材40の内部の気泡を通して探傷面3に供給する。これにより、探触子20,21の近傍から探傷面3に向けて液体を供給して液体の膜を形成し、探傷面3と各接触面22との間に空隙が形成されることを抑制することができる。これにより、試験体1に液体を事前に塗布する必要がない。
なお、本実施形態において、弾性部材40は、ホルダ30に形成されたリセス底面35及びリセス側面36に沿って設けられているものとしたが、本発明に係る弾性部材の態様は、これに限定されるものではない。例えば、弾性部材は、リセス底面35と探触子背面28との間にのみ配置するものとしても良い。
また、本実施形態において、接触面22は、ホルダ30のうち探傷面3と対向する対向面33と平行に延びており、且つ当該対向面33から探傷面3側に突出しているものとした。探傷面3と対向面33との隙間において水膜を形成しつつ、接触面22を良好に探傷面3に接触させることができる。
また、本実施形態において、各探触子20,21には、接触面22の外縁22eから走査方向外側に向かうに従って探傷面3との距離が大きくなるよう構成された傾斜面29が形成されているものとした。微細な凹凸を有する探傷面3上を探傷ヘッド11が所定の走査方向に移動しているときに、各探触子20,21が、探傷面3の凹凸に引っかかってしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態において、探触子20,21は、超音波パルスを送受信可能な振動子24をそれぞれ1個有しているものとしたが、本発明に係る探触子の態様は、これに限定されるものではない。本発明に係る探触子は、送信用の振動子と、受信用の振動子との2つの振動子を備える二振動子探触子であるものとしても良い。
また、本実施形態において、探触子20,21は、振動子24及び振動子背面材25を収容する金属製のケース27を有するものとしたが、本発明に係る探触子の態様は、これに限定されるものではない。本発明に係る探触子は、ケース27を有しておらず、探触子20,21のうち振動子背面材25が、弾性部材40と接合されているものとしても良い。なお、振動子背面材25を、エラストマーで構成して、弾性変形させることも好適である。
また、本実施形態において、ホルダ30は、剛体として構成されているものとしたが、本発明に係るホルダの態様は、これに限定されるものではない。ホルダ自体が弾性変形するよう構成されることも好適であり、以下にその一例について説明する。
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドの構成について、図7及び図8を用いて説明する。図7は、本実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドの側面図であり、ホルダが撓む前の状態を示している。図8は、本実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドの側面図であり、ホルダが撓んだ状態を示している。本実施形態の超音波探傷装置の探傷ヘッドは、弾性変形により前記探傷面に沿って撓むよう構成されている点で、第1の実施形態と異なっている。第1実施形態と略共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図7及び図8に示すように、本実施形態の探傷ヘッド11Bにおいて、ホルダ30Bは、弾性変形するよう構成されている。ホルダ30Bは、例えば、エラストマーで構成することができる。探傷ヘッド11Bを試験体1にむけて押し当てると、ホルダ30Bが撓んで、図8に示すように、各探触子20,21の接触面22が、それぞれ探傷面3に接触する。このように探傷ヘッド11Bを構成することにより、探傷面3の曲率が比較的大きい試験体1であっても、各探触子20,21の接触面22を、それぞれ良好に探傷面3に接触させることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 試験体
3 探傷面
10 超音波探傷装置
11,11B 探傷ヘッド
20 探触子(垂直探触子)
21 探触子(斜角探触子)
22 接触面
22e 外縁
24 振動子
25 振動子背面材
26 保護材
27 ケース
28 探触子背面
29 傾斜面
30,30B ホルダ
33 対向面
35 リセス底面
36 リセス側面
37 液体通路
38 液体供給口
40 弾性部材(エラストマー)
41 端面
41a 縁
60 駆動機構
61 第1ガイドレール(駆動機構)
62 第2ガイドレール(駆動機構)
63 可動ベース(駆動機構)
65 第1モータ(駆動機構)
66 第2モータ(駆動機構)
70 タンク
72 ポンプ
74 制御弁
80 コントローラ

Claims (9)

  1. 試験体の探傷面に接触面を接触させて超音波の送受信を行う複数の探触子と、
    複数の探触子を保持するホルダと、
    を備え、各探触子が、弾性変形可能な弾性部材を介して前記ホルダに結合されている探傷ヘッドを有することを特徴とする超音波探傷装置。
  2. 前記弾性部材は、エラストマーで構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波探傷装置。
  3. 前記弾性部材は、内部を液体が流通可能な連続気泡構造をなしており、
    前記ホルダには、前記弾性部材に液体を流す液体通路が形成されており、
    当該液体通路からの液体を、前記弾性部材の内部の気泡を通して前記探傷面に供給する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の超音波探傷装置。
  4. 前記ホルダは、弾性変形により前記探傷面に沿って撓むよう構成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の超音波探傷装置。
  5. 前記接触面は、前記ホルダのうち前記探傷面と対向する面である対向面と平行に延びており、且つ当該対向面から前記探傷面側に突出している
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の超音波探傷装置。
  6. 前記接触面は、前記対向面から前記探傷面側に0.3〜1.0mm突出している
    ことを特徴とする請求項5に記載の超音波探傷装置。
  7. 各探触子には、前記接触面の外縁から走査方向外側に向かうに従って前記探傷面との距離が大きくなるよう構成された傾斜面が形成されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の超音波探傷装置。
  8. 前記探傷ヘッドを駆動する駆動機構と、
    当該駆動機構を制御するコントローラと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の超音波探傷装置。
  9. 試験体の探傷面に接触面を接触させて超音波の送受信を行う複数の探触子と、
    複数の探触子を保持するホルダと、
    を備え、
    各探触子は、弾性変形可能な弾性部材を介して前記ホルダに結合されている
    ことを特徴とする超音波探傷装置の探傷ヘッド。
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