JP2015075406A - 回転機械の異常判定装置及び異常判定方法 - Google Patents

回転機械の異常判定装置及び異常判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回転機械の運転時における異常を適正且つ迅速に判定し得る回転機械の異常判定装置及び異常判定方法を提供する。
【解決手段】回転機械の回転体との間に半径方向に間隔をおいて設けられ、前記回転体の回転に同期した信号を出力するためのセンサと、前記センサからの出力信号に基づいて前記回転体の回転数を演算するように構成された第一の演算器と、前記第一の演算器で取得した前記回転数の変化傾向に基づいて前記回転機械の異常の有無を判定するように構成された判断部とを備える。
【選択図】 図1

Description

本開示は、回転機械の運転時における異常を判定するための回転機械の異常判定装置及び異常判定方法に関する。
一般に、回転機械は、回転駆動される回転体と、回転体の少なくとも一部を収容するケーシングとを有する。例えば、回転機械であるターボ機械は、ケーシングに回転可能に軸支された羽根車を有し、この羽根車の回転によって流体エネルギーと機械的エネルギーの変換を連続的に行うように構成される。
このような回転機械においては、重度の故障の回避を目的として、通常、各種のセンサにより回転機械の運転状態を監視している。この際、回転機械では運転状態を示す指標として回転体の回転数が用いられることがある。例えば、特許文献1には、ターボチャージャの回転体の回転数を検出する装置が開示されている。この装置は、コンプレッサブレードとの距離を検出するギャップセンサを有し、ギャップセンサからの出力信号中に現れるピーク値の現出時刻に基づいて回転体の回転数を演算するようになっている。
特開2008−14656号公報
ところで、回転機械においては、回転体に不具合が発生した場合、回転機械自体に重度の損傷を引き起こす可能性がある。軽度な不具合に比べて、このような重度の損傷が発生すると機械の復旧に多大な時間とコストを要する。そのため、回転機械の重度の損傷を未然に防ぐためにも、回転機械の異常を適正且つ迅速に判定することが求められている。
この点、特許文献1には、回転機械の回転数を検出する構成については記載されているものの、回転機械の異常を判定するための具体的な構成については開示されていない。
本発明の少なくとも一実施形態は、上述の事情に鑑み、回転機械の運転時における異常を適正且つ迅速に判定し得る回転機械の異常判定装置及び異常判定方法を提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態に係る回転機械の異常判定装置は、
回転機械の回転体との間に半径方向に間隔をおいて設けられ、前記回転体の回転に同期した信号を出力するためのセンサと、
前記センサからの出力信号に基づいて前記回転体の回転数を演算するように構成された第一の演算器と、
前記第一の演算器で取得した前記回転数の変化傾向に基づいて前記回転機械の異常の有無を判定するように構成された判断部とを備えることを特徴とする。
上記回転機械の異常判定装置は、センサで検出された出力信号から取得した回転数の変化傾向に基づいて異常を判定する構成としているため、回転機械の異常を適正に検出できる。また、回転数の変化傾向をリアルタイムで検出すれば回転機械の異常を迅速に検出でき、回転機械の重度の損傷を未然に防止することも可能となる。さらに、上記回転機械の異常判定装置では、異常の判定に一種類のセンサからの出力信号のみを用いる構成としているため、装置構成の簡素化が可能であるとともに演算の複雑化を回避できる。
幾つかの実施形態において、前記判断部は、前記回転数の前記変化傾向の傾きの実測値と、予め設定された前記変化傾向の前記傾きの設定値とを比較し、前記実測値が前記設定値を超えた場合に前記回転機械に異常が発生したと判断するように構成されている。
例えば、回転機械の回転体の一部が破損した場合や回転体の基材が剥離した場合などのように、回転体の不具合による回転機械の異常に際しては、慣性モーメントの低下が生じるため、正常な運転状態の場合に比べて回転数が徐々に増加する傾向にある。そのため、回転数の変化傾向の傾きの実測値と、予め設定された変化傾向の傾きの設定値とを比較することによって、回転機械の異常を適正に判断することができる。
幾つかの実施形態において、前記判断部は、前記回転数の前記変化傾向から抽出された前記回転数の最大値と、予め設定された前記回転数の上限値とを比較し、前記回転数が前記上限値を超えた場合に前記回転機械に異常が発生したと判断するように構成されている。
上述したように、回転体の不具合による回転機械の異常が発生した場合、正常な運転状態の場合に比べて回転数が増加することが多い。そのため、回転数の変化傾向から抽出された回転数の最大値と、予め設定された回転数の上限値とを比較することによって、回転機械の異常を適正に判断することができる。
一実施形態において、前記判断部は、前記回転体のバーストに起因した異常を検出するように構成されている。
ここで、回転体のバーストとは、例えば回転体の一部が破損したり、回転体の基材が剥離したりすることによって、回転体の少なくとも一部が分離することをいう。回転機械において回転体のバーストが発生すると、回転体は過回転する。よって、上記実施形態のように回転数の変化傾向に基づいた回転機械の異常判定を適用することによって、回転体のバーストに起因した異常を確実に検出できる。
幾つかの実施形態に係る回転機械の異常判定装置は、前記回転機械に対する要求出力を示す情報に基づいた前記回転体の回転数の推定値を取得するための回転数推定部をさらに備え、前記判断部は、前記回転数の前記変化傾向と、前記回転数推定部で取得された前記推定値との乖離を算出し、該乖離に基づいて前記回転機械の異常を予測するように構成されている。
このように、回転数推定部によって回転機械の適正な回転数である推定値を取得しておき、この推定値に対する回転数の変化傾向の乖離に基づいて回転機械の異常を予測する構成とすることにより、回転機械の早期の異常判定が可能となる。
幾つかの実施形態に係る回転機械の異常判定装置は、前記センサからの前記出力信号のピーク値を検出するとともに、該ピーク値の変化から前記回転体の振動を演算するように構成された第二演算器をさらに備える。
このように、第二の演算器によってセンサからの出力信号のピーク値を検出してこれらのピーク値の連続的な変化を捉えることで、回転体の振動(振幅及び周期)を演算することができる。また、第二の演算器を有することにより、一種類のセンサの出力信号から、回転機械の異常判定に用いられる少なくとも2つの指標(回転数の増加傾向及び振動を含む)を取得することが可能となる。
幾つかの実施形態に係る回転機械の異常判定装置は、前記センサからの前記出力信号の前記ピーク値のうち最大値を前記回転体が1回転する毎に検出するとともに、該最大値から、前記回転体と該回転体に対向する部材との間の前記半径方向のクリアランスを演算するように構成された第三の演算器をさらに備える。
このように、第三の演算器によってセンサからの出力信号のピーク値のうちで振幅が最大となる最大値を検出することで、回転体と回転体に対向する部材とが最も接近した際のこれらの間のクリアランスを演算することができる。また、第三の演算器を有することにより、一種類のセンサの出力信号から、回転機械の異常判定に用いられる少なくとも2つの指標(回転数の増加傾向及びクリアランスを含む)を取得することが可能となる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る回転機械は、上記異常判定装置を備える。
このような回転機械によれば、回転数の変化傾向に基づいて、回転機械の異常の有無を適正且つ迅速に判定できる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る回転機械の異常判定方法は、
回転機械の回転体との間に半径方向に間隔をおいて設けられたセンサによって、前記回転体の回転に同期した信号を出力する信号出力ステップと、
前記信号出力ステップで出力された出力信号に基づいて前記回転体の回転数を演算する回転数演算ステップと、
前記回転数演算ステップで演算された前記回転数の変化傾向に基づいて前記回転機械の異常の有無を判定する判定ステップとを備えることを特徴とする。
上記回転機械の異常判定方法によれば、センサで検出された出力信号から取得した回転数の変化傾向に基づいて、回転機械の異常の有無を適正に判定できる。また、回転数の変化傾向をリアルタイムで検出すれば回転機械の異常を迅速に検出でき、回転機械の重度の損傷を未然に防止することも可能となる。さらに、回転機械の異常の判定に一種類のセンサからの出力信号のみを用いる構成としているため、装置構成の簡素化が可能であるとともに演算の複雑化を回避できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、センサで検出された出力信号から取得した回転数の変化傾向に基づいて、回転機械の異常の有無を適正且つ迅速に判定でき、回転機械の重度の損傷を未然に防止することも可能となる。
(A)は本発明の実施形態に係る過給機の断面図及び本発明の第1実施形態に係る異常判定装置の構成図であり、(B)は(A)のA−A断面を示す図である。 センサからの出力信号の一例を示す図である。 回転数の時系列的な変化傾向の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る異常判定装置の処理フローの一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る異常判定装置の構成図である。 過給機の回転数に対応したPQ線図にエンジン負荷帯域を示した図である。 エンジン負荷と回転数との関係の一例を示す表である。 本発明の第2実施形態に係る異常判定装置の処理フローの一例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る異常判定装置を示す構成図である。 本発明の第3実施形態に係る異常判定装置に関し、基準値記録部における処理フローの一例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る異常判定装置の処理フローの一例を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る異常判定装置を示す構成図である。 本発明の第4実施形態に係る異常判定装置の処理フローの一例を示す図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、実施形態として以下に記載され、あるいは、実施形態として図面で示された構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
最初に、本発明の実施形態に係る異常判定装置が適用される回転機械の構成例について説明する。なお、以下の回転機械に関する説明は、後述する第1実施形態乃至第4実施形態の異常判定装置の全てに対して共通である。
図1(A)は本発明の実施形態に係る過給機の断面図及び本発明の第1実施形態に係る異常判定装置の構成図であり、(B)は(A)のA−A断面を示す図である。
図1に示すように、幾つかの実施形態において、過給機1Aは、例えばターボチャージャーであって、エンジンの排気ガスEを用いてロータ17を回転させるためのタービン2と、ロータ17の回転によって空気Wを圧縮するための圧縮機11とを含む。すなわち、タービン2は、排気ガスEの流体エネルギー(速度によるエネルギー)をロータ17の機械的エネルギー(回転エネルギー)に変換するように構成される。また、圧縮機11は、ロータ17の機械的エネルギーを空気Wの流体エネルギー(圧力によるエネルギー)に変換するように構成される。そして、圧縮機11で生成された圧縮空気PWは、エンジン(不図示)に送り込まれるようになっている。
以下、過給機1Aの各部位の構成について詳述する。
一実施形態において、タービン2は、タービン本体3と、タービン本体3の外周側に配置され、排気ガスEの入口通路5及び出口通路6を有するタービンケーシング4とを含む。
タービン本体3は、タービンケーシング4に取り付けられた静翼7と、軸Oを中心に回転するディスク9に取り付けられた動翼8とを有している。
静翼7は、入口通路5と出口通路6との接続部分に、タービンケーシング4から軸Oの半径方向内側に突出するように、軸Oの周方向に複数が間隔をあけて取り付けられた翼部材である。
動翼8は、ディスク9の外周面から半径方向外方に突出して設けられ、前記静翼7の下流側(図1の紙面左側)で、この静翼7との聞に所定の間隔をおいて配置されている。
一実施形態において、圧縮機11は、軸Oを中心に回転可能に構成された圧縮機羽根車(回転体)12と、この圧縮機羽根車12の外周側に配置された圧縮機ケーシング14とを有している。
圧縮機羽根車12は、羽根部13を有する遠心型のインペラであってもよい。
圧縮機ケーシング14は、空気Wを取り込む空気流入口15と、圧縮機羽根車12によって圧縮された圧縮空気PWを吐出する出口スクロール16とを有している。
本実施形態では、図1(B)に示すように、羽根部13は軸Oの周方向に一定の間隔をあけて11枚設けられた場合を例示している。
そして、圧縮機羽根車12とディスク9とは、軸Oを中心に回転するロータ17に嵌め込まれて軸Oを中心に一体となって回転するように構成されている。また、ロータ17は、2つのラジアル軸受18と1つのスラスト軸受19とによって軸Oを中心に回転自在に支持されている。
次に、上述の回転機械(例えば過給機)に適用される、第1乃至第4実施形態に係る異常判定装置及び異常判定方法について、それぞれ詳述する。
[第1実施形態]
図1(A)に本発明の第1実施形態に係る異常判定装置の構成図を示す。
幾つかの実施形態において、異常判定装置10Aは、圧縮機羽根車12との間に半径方向に間隔をおいて設けられたセンサ21と、センサ21からの出力信号に基づいて回転数を演算するための第一の演算器31と、回転数の変化傾向に基づいて過給機1Aの異常の有無を判定するように構成された判断部103を含む診断処理部100とを有する。
一実施形態では、センサ21は、圧縮機羽根車12の羽根部13に対向するように圧縮機ケーシング14に設けられて、羽根部13の先端との距離を測定するように構成された変位センサである。例えばセンサ21として、渦電流効果を利用した非接触式の変位センサを用いてもよい。その場合、センサ21は、動翼8の回転に同期した出力信号を出力するように構成される。ここで、上記渦電流効果を利用した変位センサの動作原理について説明する。この変位センサは、高周波磁束を発生するコイルにより構成され、このコイルから発生した高周波磁束によって、ターゲット(測定対象)である羽根部13の表面に発生する渦電流の変化をコイルのインピーダンスの変化として検出する。すなわち、羽根部13の通過に伴う上記距離の変化をコイルのインピーダンスの変化として検出するもので、羽根部13が最も接近する際に最大の出力が得られる構成となっている。
図2はセンサからの出力信号の一例を示す図である。なお、図2は、1つのセンサ21から出力される出力信号を示したものである。本実施形態において、センサ21は同一種類のセンサ21(例えば変位センサ)を一つだけ設けてもよいし、圧縮機羽根車12の周方向に配列されるように互いに離間して、同一種類のセンサ21を複数設けてもよい。
図2に示すように、センサ21が各羽根部13と対向する際にセンサ21と対象物との聞の距離が最も小さくなるため、センサ21からの出力信号は最大となる。即ち、周期的に出力される信号は、各羽根部13とセンサ21とが対向する際に最大の振幅となるとともに、各羽根部13とセンサ21とが最も離れた位置、具体的には隣接する羽根部13同士の中間地点においては最小の振幅となるような波形を示す。即ち、センサ21からは羽根部13の枚数に応じた回数(本実施形態では11回)の出力信号が出力されるようになっている。
なお、本実施形態で用いることができるセンサ21は、上述の変位センサに限定されるものではなく、例えば、圧縮機羽根車12に設けられた凹凸による磁界の変化を検出する磁気センサ等の他のセンサであってもよい。
センサ21からの出力信号は、変換器22によって信号変換された後に第一の演算器31へ送られてもよい。その場合、例えば変換器22は、トランジスタ等を用いた増幅回路を含み、センサ21からの微弱な出力信号を増幅して、第一の演算器31へ増幅した信号を送信するように構成される。
一実施形態において、第一の演算器31は、センサ21からの出力信号が入力され、この出力信号を所定回数(例えば、羽根部13の枚数と同じ11回)で分周して、圧縮機羽根車12の回転数に同期した信号を出力する分周器としての分周部32と、分周部32からの出力信号の回数をカウントすることで回転数を演算する回転数算出部33とを有している。上記分周器は、例えば論理回路を含む構成であってもよい。
幾つかの実施形態において、診断処理部100は、受信部101と、記憶部102と、判断部103とを含む。
受信部101は、第一の演算器31から圧縮機羽根車12の回転数を取り込むように構成される。
記憶部102は、後述する変化傾向の傾きの設定値又は回転数の上限値が記憶されている。
判断部103は、受信部101で受信した圧縮機羽根車12の回転数の変化傾向を演算し、この回転数の変化傾向に基づいて、過給機1Aの異常の有無を判定するように構成されている。例えば、判断部103は、圧縮機羽根車12のバーストに起因した異常を検出するように構成される。ここで、圧縮機羽根車12のバーストとは、例えば羽根部13の一部が破損したり、羽根部13の基材が剥離したりすることによって、圧縮機羽根車12の少なくとも一部が分離することをいう。
図3は、過給機1Aにおける圧縮機羽根車12の回転数の時系列的な変化傾向の一例を示す図である。なお、図3は、サンプリング時間tごとに取得した複数の回転数Nの間を補間し、回転数の時系列的な変化傾向を連続的に示している。判断部103は、図3に示すような回転数の変化傾向に基づいて、過給機1Aの異常の有無を判定するように構成されている。
ここで、一般的に、回転機械(例えば過給機1A)における回転数は、回転機械における流体エネルギーと機械的エネルギーの変換に起因した回転体(例えば圧縮機羽根車12)の加減速トルクと、回転体の慣性モーメントに依存する。例えば、加減速トルクが一定であっても、回転体のバーストに伴って慣性モーメントが減少すると、回転体の回転数は上昇し、過回転による回転機械の重度の損傷につながりかねない。
このような場合であっても、上記異常判定装置10Aは、センサ21で検出された出力信号から取得した回転数の変化傾向に基づいて異常を判定する構成としているため、過給機1Aの異常を適正に検出できる。また、回転数の変化傾向をリアルタイムで検出すれば過給機1Aの異常を迅速に検出でき、過給機1Aの重度の損傷を未然に防止することも可能となる。さらに、上記異常判定装置10Aでは、異常の判定に一種類のセンサ21からの出力信号のみを用いる構成としているため、装置構成の簡素化が可能であるとともに演算の複雑化を回避できる。
一実施形態において判断部103は、過給機1Aにおける圧縮機羽根車12の回転数の変化傾向の傾きの実測値と、記憶部102に予め設定された変化傾向の傾きの設定値とを比較し、実測値が設定値を超えた場合に過給機1Aに異常が発生したと判断するように構成される。例えば、図3に示すように、時刻tn−1におけるサンプリング(n−1)番目の回転数Nn−1と、時刻tにおけるサンプリングn番目の回転数Nとの差分ΔNを算出し、差分ΔNをサンプリング時間tで除して、時刻tn−1と時刻tとの間における回転数の変化傾向の傾きの実測値を算出する。そして、判断部103では、この変化傾向の傾きの実測値と、正常な状態の過給機1Aの運転における回転数の変化傾向の傾きの設定値とを比較し、実測値が設定値を超えた場合に、過給機1Aに異常が発生したと判断する。判断部103による異常判定に際しては、上記したように回転数のサンプリング周期ごとに回転数の変化傾向の傾きを算出してもよいし、複数のサンプリング周期ごとに回転数の変化傾向の傾きを算出してもよい。あるいは、図3に示すようにサンプリング時間の間を補間した回転数の時系列的な変化傾向曲線を用いて、任意の時刻又は任意の時間帯における回転数の変化傾向の傾きを算出してもよい。
過給機1Aの羽根部13の一部が破損した場合や羽根部13の基材が剥離した場合などのように、圧縮機羽根車12の不具合による過給機1Aの異常に際しては、流体エネルギーと機械的エネルギーの変換効率の低下や慣性モーメントの低下が生じるため、正常な運転状態の場合に比べて回転数が徐々に増加する傾向にある。そこで、上記したように、回転数の変化傾向の傾きの実測値と、予め設定された変化傾向の傾きの設定値とを比較することによって、過給機1Aの異常を適正に判断することができる。
他の実施形態において判断部103は、過給機1Aにおける圧縮機羽根車12の回転数の変化傾向から抽出された回転数の最大値と、記憶部102に予め設定された回転数の上限値とを比較し、回転数が上限値を超えた場合に過給機1Aに異常が発生したと判断するように構成される。例えば、図3に示すように、サンプリング時間tごとに取得される回転数の変化傾向に基づいて回転数の最大値Nを抽出する。そして、判断部103では、この回転数の最大値Nと、正常な状態の過給機1Aの運転における回転数の上限値Nmaxとを比較し、最大値Nが上限値Nmaxを超えた場合に過給機1Aに異常が発生したと判断する。
上述したように、圧縮機羽根車12の不具合による過給機1Aの異常が発生した場合、正常な運転状態の場合に比べて回転数が増加することが多い。そのため、回転数の変化傾向から抽出された回転数の最大値Nと、予め設定された回転数の上限値Nmaxとを比較することによって、過給機1Aの異常を適正に判断することができる。
ここで、図4を参照して、本発明の第1実施形態に係る異常判定装置の処理フローの一例を説明する。
過給機1Aの運転を開始したら、センサ21の出力信号に基づいて第一の演算器31で圧縮機羽根車12の回転数Nを演算する。そして、受信部101にて、第一の演算器31で演算した回転数Nを所定時間毎に収集する(S110)。なお、データ収集を行なう所定時間(サンプリング時間t)とは、例えば1分毎であったり、1時間毎であったり、適宜選択が可能である。
次いで、判断部103は、受信部101にて収集した回転数Nを取り込み(S111)、回転数Nの変化傾向を算出する(S112)。
判断部103が回転数Nの変化傾向の傾きに基づいて過給機1Aの異常判断を行う場合、まず、前回取り込まれた回転数Nn−1と、今回取り込まれた回転数Nとの差分をサンプリング時間tで除して、回転数の傾きの実測値Cを算出する(S113)。この回転数の傾きの実測値Cと、記憶部102に記憶された回転数の傾きの設定値Cとを比較し(S114)、実測値Cが設定値Cを超える場合には、過給機1Aが異常状態にあるという診断を下して警告を発する(S115)。一方、実測値Cが設定値Cを下回る場合には、過給機1Aが正常状態にあるという診断を下して警告は行わない。
あるいは、判断部103が回転数の変化傾向の最大値Nに基づいて過給機1Aの異常判断を行う場合、回転数の変化傾向の最大値Nと、記憶部102に予め設定された回転数の上限値Nmaxとを比較する(S116)。なお、ここでは一例として回転数Nが最大値である場合を示している。そして、最大値Nが上限値Nmaxを超える場合には、過給機1Aが異常状態にあるという診断を下して警告を発する(S117)。一方、最大値Nが上限値Nmaxを下回る場合には、過給機1Aが正常状態にあるという診断を下して警告は行わない。
なお、判断部103は、上述した回転数の最大値及び回転数の変化傾向の傾きの両方に基づいて過給機1Aの異常を判定するように構成されてもよい。その場合、回転数の最大値及び回転数の変化傾向の何れか一方が上記条件を満たした場合に、過給機1Aに異常が発生したと判断してもよいし、回転数の最大値及び回転数の変化傾向の両方が上記条件を満たした場合にのみ過給機1Aに異常が発生したと判断してもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の構成について説明する。本第2実施形態は、上述の第1実施形態に示した診断処理部110が、回転数推定部111をさらに備えた構成となっている。なお、以下の実施形態において、第1実施形態と共通する部材には同一の符号を付してその説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図5は本発明の第2実施形態に係る異常判定装置の構成図である。なお、図5において、過給機1Bは、上述の第1実施形態で説明した過給機1Aと同様の構成を有する。
図5に示すように、幾つかの実施形態において、異常判定装置10Bは、センサ21と、第一の演算器31と、判断部112及び回転数推定部111を含む診断処理部110とを有する。
一実施形態において、回転数推定部111は、過給機1Bに対する要求出力を示す情報(以下、要求出力情報と称する)に基づいた圧縮機羽根車12の回転数の推定値を取得するように構成される。この要求出力情報は、過給機1Bに対する要求出力を直接的に示す指標であってもよいし、あるいは過給機1Bに対する要求出力を間接的に示す指標であってもよい。
ここで、回転数推定部111の構成の一具体例として、過給機1Bに対する要求出力を間接的に示す要求出力情報としてエンジン負荷を用いて圧縮機羽根車12の回転数の推定値を取得する構成について説明する。通常、過給機1Bの運転においては、エンジン負荷に応じて過給機1Bの要求出力が決定される。図6は過給機(一例としてターボチャージャ)の回転数に対応したPQ線図にエンジン負荷帯域を示した図である。なお、PQ線図は、過給機1Bの性能を表すものである。すなわち、過給機1Bは、その固有の性能によって、圧縮機羽根車12(ロータ17)の回転数に応じた圧力比Pと流量Qが定まっている。圧力比Pは、圧縮空気PWの圧力を吸入空気W(図1参照)の圧力で除した値である。エンジンの運転時には、エンジン負荷に応じて過給機1Bに対する要求出力(及びこれを実現するための圧力比P及び流量Q)が一義的に決定されるので、過給機1BのPQ線図とエンジン負荷帯域との関係から、例えば図7に示すように、エンジン負荷と過給機1の回転数との相関関係が得られる。そこで、回転数推定部111では、この相関関係を用いて、要求出力情報であるエンジン負荷に対応した過給機1Bの回転数の推定値を取得する。
一実施形態において、判断部112は、第一の演算器31で演算された圧縮機羽根車12の回転数の変化傾向と、回転数推定部111で取得された推定値との乖離を算出し、この乖離に基づいて過給機1Bの異常を予測するように構成される。具体的に、判断部112は、回転数の変化傾向と推定値との乖離が予め設定された値を超えた場合に過給機1Bの異常を予測してもよいし、回転数の変化傾向と推定値との乖離の所定時間における変化量が予め設定された値を超えた場合に過給機1Bの異常を予測してもよい。なお、異常の予測とは、現時点における異常の判定のみならず、近い将来における異常発生の可能性を判定することも含む。また、乖離は、回転数の変化傾向に対する、回転数の変化傾向と推定値の差分の割合である乖離率であってもよい。
ここで、図8を参照して、本発明の第2実施形態に係る異常判定装置の処理フローの一例を説明する。
過給機1Aの運転を開始したら、センサ21の出力信号に基づいて第一の演算器31で圧縮機羽根車12の回転数Nを演算する。そして、受信部101にて、第一の演算器31で演算した回転数Nを所定時間毎に収集する(S210)。
続いて、判断部112は、受信部101にて収集した回転数Nを取り込み(S211)、回転数Nの変化傾向を算出する(S212)。一方、回転数推定部111は、過給機1Bに対する要求出力情報(例えばエンジン負荷)を取り込み(S213)、要求出力情報に基づいた圧縮機羽根車12の回転数を推定し(S214)、推定値N’を取得する(S215)。そして、判断部112では、回転数の変化傾向のうち異常予測を実施する時刻における回転数Nと、回転数の推定値N’との乖離率Dを算出する(S216)。なお、ここでは一例として、乖離率Dは、任意の時刻における回転数Nと回転数の推定値N’との差の絶対値を回転数Nの除算で表される。この乖離率Dと、予め設定された値Dとを比較し(S217)、乖離率Dが予め設定された値Dを超える場合には、過給機1Bが異常状態にあるか又は近い将来異常状態となる可能性があるという診断を下して警告を発する(S218)。一方、乖離率Dが予め設定された値Dを下回る場合には、過給機1Bが正常状態にあるという診断を下して警告は行わない。
このように、回転数推定部111によって過給機1Bの適正な回転数である推定値を取得しておき、この推定値に対する回転数の変化傾向の乖離(乖離率を含む)に基づいて過給機1Bの異常を予測する構成とすることにより、過給機1Bの早期の異常判定が可能となる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態の構成について説明する。本第3実施形態では、上述の第1実施形態に示した第一の演算器31に加えて、第二の演算器及び第三の演算器を備えた構成となっている。但し、第二の演算器及び第三の演算器の両方を必ずしも備えている必要はなく、第二の演算器及び第三の演算器のいずれか一方の演算器のみを備える構成であってもよい。なお、以下の実施形態において、第1実施形態と共通する部材には同一の符号を付してその説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図9は本発明の第3実施形態に係る異常判定装置の構成図である。なお、図9において、過給機1Cは、上述の第1実施形態で説明した過給機1Aと同様の構成を有する。
図9に示すように、幾つかの実施形態において、異常判定装置10Cは、センサ21と、センサ21の出力信号から異なる3つの演算を行う第一の演算器31、第二の演算器41及び第三の演算器51と、判断部64を含む診断処理部61とを有する。
第一の演算器31は、センサ21からの出力信号に基づいて回転数を演算する構成となっている。なお、第一の演算器31は第1実施形態と同様の構成であるため説明を省略する。
一実施形態において、第二の演算器41は、センサ21からの出力信号のうちで、最も大きな振幅を持つ値で、あるピーク値Aを検出してサンプリングするピークホールド回路よりなるピークホールド部42を含んでいる。ピークホールド回路は、例えばコンデンサ、ダイオード、オペアンプ等によって構成されている。ここでこれらピーク値Aは、各羽根部13とセンサ21とが対向する個数、即ち、本実施形態では圧縮機羽根車12が1回転する聞に羽根部13の枚数と同じ11個がサンプリングされることとなる。
さらに、この第二の演算器41は、これらピーク値Aを時系列につないで連続的な変化を捉え、例えばその包絡線から圧縮機羽根車12の振幅及び周期を表す振動を演算する振動算出部43を有している(図2参照)。
一実施形態において、第三の演算器51は、センサ21からの出力信号におけるピーク値Aを検出するとともに、圧縮機羽根車12が1回転する中で最も大きな振幅を持つピーク値Aを最大ピーク値(最大値)Amaxとして検出する最大値検出部52と、この最大ピーク値Amaxを受けて、圧縮機羽根車12の羽根部13のチップと圧縮機ケーシング14との聞のクリアランスを演算するクリアランス算出部53とを有している(図2参照)。
このような過給機1Cにおいては、例えば、圧縮機羽根車12が軸O回りに1回転する間にセンサ21から11個のピークを持ったパルスが出力され、このパルスは、分周部32において分周されて圧縮機羽根車12の回転数に対応する信号が回転数算出部33へ供給される。この回転数算出部33は、パルスのカウント値から圧縮機羽根車12の回転数を演算する。
また、第二の演算器41におけるピークホールド部42は、センサ21からの出力信号のピーク値Aを検出して、圧縮機羽根車12の回転にともなうピーク値Aの連続的な変化を捉える。そしてこの連続的な変化から、圧縮機羽根車12の振動の周期性の有無等を判別することができる。
さらに、第三の演算器51における最大値検出部52で、センサ21からの出力信号の最大ピーク値Amaxを圧縮機羽根車12が1回転する毎に検出する。そして、この最大ピーク値Amaxの振幅から、クリアランス算出部53がクリアランスを演算することができる。
このように、1つのセンサの出力信号から、圧縮機羽根車12の回転数、圧縮機羽根車12の振動、圧縮機羽根車12と圧縮機ケーシング14との聞のクリアランスの3つの数値を取得することができる。
本実施形態に係る異常判定装置10Cによれば、1つのセンサ21の出力信号から、上記の3つの数値を並行して取得することが可能となり、コストを抑えながら運転監視に必要な回転数、振動、クリアランスの3つのデータを取得することができ、状態監視が可能となる。なお、上述したように、第二の演算器41又は第三の演算器51のいずれか一方のみを備える構成としてもよい。
幾つかの実施形態において、診断処理部61は、第一の演算器31、第二の演算器41、第三の演算器51で演算された回転数、振動、クリアランスを受信する受信部62と、例えば過給機1Cの初期運転時における第一の演算器31、第二の演算器41、第三の演算器51で演算された回転数、振動、クリアランスを基準値として記録する基準値記録部63と、回転数の変化傾向に基づいて過給機1Cの異常を判断するとともに、受信部62における数値と基準値記録部63における数値とを比較して過給機1Cの異常を判断する判断部64とを有している。
受信部62は、第一の演算器31からの圧縮機羽根車12の回転数、第二の演算器41からの振動、第三の演算器51からのクリアランスの3つの数値を取り込むように構成される。
基準値記録部63は、過給機1Cの初期運転時において演算された第二の演算器41からの振動を基準振動Vとし、第三の演算器51からのクリアランスを基準クリアランスLとして、これらが演算された時点における第一の演算器31で演算された回転数毎、即ち、基準回転数N毎に記録するものである。なお、記録を行なう圧縮機羽根車12の基準回転数Nについては、過給機1Cの運転時に想定される数値を予め選択しておくことができ、例えば500
(rpm)毎に記録される。
判断部64は、上述の第1、第2実施形態に記載したように、受信部62で受信した圧縮機羽根車12の回転数の変化傾向を演算し、この回転数の変化傾向に基づいて、過給機1Cの異常の有無を判定するように構成されている。なお、診断処理部61が、第1実施形態で説明した記憶部102、又は第2実施形態で説明した回転数推定部111の少なくとも一方を有していてもよく、その場合、判断部64は、記憶部102に記憶された回転数の傾きの設定値、又は回転数推定部111で算出された回転数の推定値に基づいて異常を判定するようになっている。
この構成に加えて、判断部64は、基準値記録部63に記録された基準値のうち、受信部62に取り込まれた数値の回転数に一致する基準回転数Nにおける基準振動V、基準クリアランスLを呼び出し、同一回転数の条件下で、受信部62の振動と基準振動Vとを比較し、また受信部62のクリアランスと基準クリアランスLとを比較することによって、過給機1Cの異常を判定するように構成されている。
以下、第3実施形態における異常判定装置10Cの処理フローについて説明する。
まず、図10を参照して、基準値記録部63における処理手順を記載する。
例えば客先納入前の試運転等の初期運転時において、第一の演算器 31、第二の演算器41、第三の演算器51で演算した回転数、振動、クリアランスを基準値として収集する(S100)。そしてこの基準値が、回転数N毎の基準振動V、基準クリアランスLとして記録される(S101)。
続いて、図11を参照して、判断部64における処理手順を記載する。
実際に客先納入後に運転を開始し、受信部62にて第一の演算器31、第二の演算器41、第三の演算器51で演算した回転数N、振動V、クリアランスLを所定時間毎に収集する(S110)。
そして、受信部62にて収集した回転数N、振動V、クリアランスLを判断部64が取り込み(S111)、これらのうちから振動Vを抽出する(S112)。その後、振動Vの比較診断を行なう。具体的には、受信部62が1回目に収集した振動Vを回転数Nにおける振動Vとして、この振動Vを、回転数Nと同じ基準回転数Nにおける基準振動Vで割ることによってV/Vの値を算出する(S113)。そしてこのV/Vを振動Vの増幅率Aとし、この増幅率Aが、予め設定した所定の闘値Aを超過した場合にはYESとし(S114)、異常状態にあるという診断を下して警告を発する(S115)。なお、増幅率Aが大きくなればなるほど、初期運転時と比較して振動Vの振幅が大きくなっていることを意味している。
一方、増幅率Aが、予め設定した所定の闘値Aを下回った場合にはNOとし、正常状態にあるという診断を下して警告は行なわない(S114)。
以下、S110に戻って、所定時間毎に診断を繰り返す。
同様に、振動の比較診断と並行して、受信部62にて収集した回転数N、振動V、クリアランスLのうちからクリアランスLを抽出し(S122)、このクリアランスLを相対的に比較診断する。具体的には、受信部62が1回目に収集したクリアランスLを回転数NにおけるクリアランスLとして、このクリアランスLを、回転数Nと同じ基準回転数Nにおける基準クリアランスLで割ることによってL/Lの値を算出する(S123)。そしてこのL/LをクリアランスLの増幅率Bとしこの増幅率Bが、予め設定した所定の闘値Bを下回った場合にはYESとし(S124)、異常状態にあるとし診断を下して警告を発する(S125)。なお、増幅率Bが小さくなればなるほど、初期運転時と比較してクリアランスLが小さくなっていることを意味し、即ち、圧縮機ケーシング14と圧縮機羽根車12の羽根部13のチップとが接近してきていることを意味している。
一方、増幅率Bが、予め設定した所定の闘値Bを超過した場合にはNOとし、正常状態にあるという診断を下して警告は行なわない(S124)。
以下、S110に戻って、所定時間毎に診断を繰り返す。
また、振動Vの比較診断及びクリアランスLの相対的な比較診断に並行して、クリアランスLの絶対的な比較診断も行い、即ち、受信部62が1回目に収集したクリアランスLが、予め設定した所定の闘値Lを下回った場合にはYESとし(S134)異常状態にあるという診断を下して警告を発する(S135)。一方で、闘値Lを超過した場合にはNOとし、正常状態にあるという診断を下して警告は行なわない(S134)。
以下、S110に戻って、所定時間毎に診断を繰り返す。
さらに、判断部64は、第一の演算器31で演算された回転数の変化傾向を算出し(S112)、回転数の変化傾向に基づいて過給機1Cの異常を判定する。なお、この異常判定手順については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
このような異常判定装置10Cにおいては、診断処理部61を備えていることで、初期運転時における基準振動V及び基準クリアランスLと、運転中における振動V及び基準クリアランスLの現状値とを同一の回転数の下で比較、診断することができるため、異常状態の早期検知が可能となり、また、異常状態である場合には、適切な処置を速やかに施すことができる。
また、クリアランスLについては、相対的に行なう場合と絶対的に行なう場合との2つの手法で、比較診断することで、圧縮機ケーシング14と圧縮機羽根車12の羽根部13との聞のクリアランスの監視を行なっている。このため、より確実に羽根部13と圧縮機ケーシング14との接触を回避することができる。特に相対的に比較診断する手法を導入することによっては、仮に運転中のクリアランスLが0となって圧縮機羽根車12と圧縮機ケーシング14とが接触してしまう状態にはならないとしても、増幅率BNの値が客先納入後の運転開始時と比べて大きくなってきているような場合には、将来的な異常発生の予測が可能となる。そして、このような予測によって異常検知の信頼性を向上することができる。
本実施形態の異常判定装置10Cによれば、コストを抑えながら運転監視に必要な回転数、振動、クリアランスの3つのデータを取得することができるとともに、診断処理部61によって、異常状態の早期検知が可能となり、より確実に状態監視が可能となる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態の構成について説明する。本第4実施形態では、上述の第3実施形態における異常判定装置10Cが、診断処理部71をさらに備えた異常判定装置10Dとなっている点で、第3実施形態とは異なっている。なお、以下の実施形態において、第1実施形態又は第3実施形態と共通する部材には同一の符号を付してその説明を省略し、第1実施形態又は第3実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図12は本発明の第4実施形態に係る異常判定装置を示す構成図である。
図12に示すように、幾つかの実施形態において、診断処理部71は、第二の演算器41で演算された振動を受信する受信部72と、第二の演算器41で演算された振動に周波数変換を施す周波数変換部73と、回転数の変化傾向に基づいて異常診断を行うとともに、振動と周波数変換された数値とを比較して診断を行なう判断部74とを有している。
受信部72は、第二の演算器41からの振動を取り込むものである。
周波数変換部73は、第二の演算器41で演算された振動を取り込んで、この振動を、異なる周波数を有する複数の周波数成分に分解する。
ここで、このように振動を複数の周波数成分に分解する手法としては、例えばFFT(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)を用いることができる。このFFTでは、得られた波形を複数の異なる波長を有する正弦波及び余弦波の和によって表現し、これにより振動を複数の異なる周波数成分に分解してスペクトル分析することができる。なお、複数の周波数成分に分解する手法は、FFTには限定されず、他の手法であってもよい。
判断部74は、上述の第1、第2実施形態に記載したように、受信部72で受信した圧縮機羽根車12の回転数の変化傾向を演算し、この回転数の変化傾向に基づいて、過給機1Dの異常の有無を判定するように構成されている。なお、診断処理部71が、第1実施形態で説明した記憶部102、又は第2実施形態で説明した回転数推定部111の少なくとも一方を有していてもよく、その場合、判断部74は、記憶部102に記憶された回転数の傾きの設定値、又は回転数推定部111で算出された回転数の推定値に基づいて異常を判定するようになっている。
この構成に加えて、判断部74は、周波数変換部73で周波数変換された振動の周波数成分のうちで診断対象となる周波数を有する周波数成分である周波数変換値と、受信部72に取り込まれた振動とを比較するように構成される。
次に、図13を参照して、判断部74における比較診断の処理手順について説明する。図13は、本発明の第4実施形態に係る異常判定装置の処理フローの一例を示す図であるが、上述の第1実施形態乃至第3実施形態に記載した処理フローは省略している。
まず、過給機1Dの運転を開始し、受信部72が第二の演算器41からの振動Vを所定時間毎に収集し(S140)、この振動Vを抽出する(S141)。なお、データ収集を行なう所定時間とは、例えば1分毎であったり、1時間毎であったり、適宜選択が可能である。
次に、周波数変換部73が、受信部72で収集されて抽出された振動Vを複数の周波数成分に分解し、これら周波数成分のうちで診断対象となる周波数を有する周波数成分である周波数変換値Fを準備する(S150)。
その後、振動Vの比較診断を行なう。具体的には、受信部72が1回目に収集した振動Vを振動Vとして、この振動Vから分解されて準備された周波数変換値Fを振動Vで割ることによってF/Vの値を算出する(S142)。そしてこのF/Vを比率Xとし、この比率Xが、予め設定した所定の闘値Xを超過した場合にはYESとし(S143)、異常状態にあるという診断を下して警告を発する(S144)。なお、比率Xが1に近づくほど、振動Vの支配的な周波数成分が周波数変換値Fであることを示し、即ち診断対象となる周波数に近いことを意味している。例えば、診断対象となる周波数を圧縮機羽根車12の回転の周波数とした場合には、振動が圧縮機羽根車12の回転に起因するものであるということになる。
一方で、比率Xが、予め設定した所定の闘値Xを下回った場合にはNOとし、正常状態にあるという診断を下して警告は行なわない(S143)。
以下、S140に戻って、所定時間毎に診断を繰り返す。
このような異常判定装置10Dによれば、診断処理部71を備えていることで、振動Vと、この振動Vからの周波数変換値Fとを比較、診断することができる。
本実施形態に係る異常判定装置10Dによれば、コストを抑えながら運転監視に必要な回転数、振動、クリアランスの3つのデータを取得することができるとともに、診断処理部71によって、圧縮機羽根車12の振動における支配的な周波数成分の特定が可能となるため、異常状態の原因究明を容易化でき、より確実な状態監視が可能となる。
なお、本実施形態では、診断対象となる周波数変換値Fとの比較のみを行なっているが、例えば、この周波数分変換値Fを基本波として、2倍、3倍の周波数を有する第二高調波、第三高調波等についても比較検討の対象としてもよく、このようにすることで、例えば経年劣化による過給機1D全体の変形や、軸受の摩耗によるガタの発生等、振動の他の要因についても同時に診断可能となる。
以上説明したように、上述の実施形態によれば、センサ21で検出された出力信号から取得した回転数の変化傾向に基づいて、過給機1A〜1Dの異常の有無を適正に判定できる。また、回転数の変化傾向をリアルタイムで検出すれば過給機1A〜1Dの異常を迅速に検出でき、過給機1A〜1Dの重度の損傷を未然に防止することも可能となる。さらに、過給機1A〜1Dの異常の判定に一種類のセンサ21からの出力信号のみを用いる構成としているため、装置構成の簡素化が可能であるとともに演算の複雑化を回避できる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはいうまでもない。
例えば、上述の実施形態では、回転機械の一例として過給機1A〜1Dについて説明したが、本発明の実施形態における回転機械は過給機1A〜1Dに限定されるものではない。例えば、回転機械はガスタービン等、他の回転機械であってもよい。
また、上述の実施形態では、異常判定装置10A〜10Dのセンサ21を圧縮機11側に設けた構成を例示したが、センサ21はタービン2側に設けてもよい。
さらに、上記実施形態では1つのセンサ21を設けた場合について説明したが、圧縮機羽根車12の回転方向に位相をずらして複数のセンサを設けるようにしても良い。この場合、位相を90度ずらすことによって、圧縮機羽根車12に生じる異なる方向への周期的変化を捉えることができる。また、位相を180度ずらすことによって、ある方向への微少な周期的変化を捉えることができる。
1A〜1D 過給機(回転機械)
2 タービン
3 タービン本体
4 タービンケーシング
5 入口通路
6 出口通路
7 静翼
8 動翼
9 ディスク
10A〜10D 異常監視装置
11 圧縮機
12 羽根車
13 羽根部
14 圧縮機ケーシング
15 空気流入口
16 出口スクロール
17 ロータ
18 ラジアル軸受
19 スラスト軸受
21 センサ
22 変換器
31 第一の演算器
32 分周部
33 回転数算出部
41 第二の演算器
42 ピークホールド部
43 振動算出部
51 第三の演算器
52 最大値検出部
53 クリアランス算出部
60 異常監視装置
61,71,100,110 診断処理部
62,72,101, 受信部
63 基準値記録部
64,74,103,112 比較処理部
73 周波数変換部
102 記憶部
111 回転数推定部
E 排気ガス
O 軸
W 空気
PW 圧縮空気
A ピーク値
max 最大ピーク値(最大値)

Claims (9)

  1. 回転機械の回転体との間に半径方向に間隔をおいて設けられ、前記回転体の回転に同期した信号を出力するためのセンサと、
    前記センサからの出力信号に基づいて前記回転体の回転数を演算するように構成された第一の演算器と、
    前記第一の演算器で取得した前記回転数の変化傾向に基づいて前記回転機械の異常の有無を判定するように構成された判断部とを備えることを特徴とする回転機械の異常判定装置。
  2. 前記判断部は、前記回転数の前記変化傾向の傾きの実測値と、予め設定された前記変化傾向の前記傾きの設定値とを比較し、前記実測値が前記設定値を超えた場合に前記回転機械に異常が発生したと判断するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転機械の異常判定装置。
  3. 前記判断部は、前記回転数の前記変化傾向から抽出された前記回転数の最大値と、予め設定された前記回転数の上限値とを比較し、前記回転数が前記上限値を超えた場合に前記回転機械に異常が発生したと判断するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転機械の異常判定装置。
  4. 前記判断部は、前記回転体のバーストに起因した異常を検出するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の回転機械の異常判定装置。
  5. 前記回転機械に対する要求出力を示す情報に基づいた前記回転体の回転数の推定値を取得するための回転数推定部をさらに備え、
    前記判断部は、前記回転数の前記変化傾向と、前記回転数推定部で取得された前記推定値との乖離を算出し、該乖離に基づいて前記回転機械の異常を予測するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の回転機械の異常判定装置。
  6. 前記センサからの前記出力信号のピーク値を検出するとともに、該ピーク値の変化から前記回転体の振動を演算するように構成された第二演算器をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の回転機械の異常判定装置。
  7. 前記センサからの前記出力信号の前記ピーク値のうち最大値を前記回転体が1回転する毎に検出するとともに、該最大値から、前記回転体と該回転体に対向する部材との間の前記半径方向のクリアランスを演算するように構成された第三の演算器とをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の回転機械の異常判定装置。
  8. 請求項1から7の何れか一項に記載の異常判定装置を備えることを特徴とする回転機械。
  9. 回転機械の回転体との間に半径方向に間隔をおいて設けられたセンサによって、前記回転体の回転に同期した信号を出力する信号出力ステップと、
    前記信号出力ステップで出力された出力信号に基づいて前記回転体の回転数を演算する回転数演算ステップと、
    前記回転数演算ステップで演算された前記回転数の変化傾向に基づいて前記回転機械の異常の有無を判定する判定ステップとを備えることを特徴とする回転機械の異常判定方法。
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