JP2015075135A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
トロイダル型無段変速機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015075135A JP2015075135A JP2013209802A JP2013209802A JP2015075135A JP 2015075135 A JP2015075135 A JP 2015075135A JP 2013209802 A JP2013209802 A JP 2013209802A JP 2013209802 A JP2013209802 A JP 2013209802A JP 2015075135 A JP2015075135 A JP 2015075135A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spherical
- post
- ring
- side disk
- yoke
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Friction Gearing (AREA)
Abstract
【課題】量産の際のコスト低減を容易に図ることができるトロイダル型無段変速機を提供する。【解決手段】トラニオン15の枢軸14を支持する傾転軸受30の球面リング30aと、ヨーク23Aを揺動自在に支持するポスト70の球面部を構成する球面リング71とが同一径となっているので、球面リングとして部材の共通化を図ることができ、この結果、トロイダル型無段変速機の量産の際のコスト低減を容易に図ることができる。【選択図】図1
Description
本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機の一例として特許文献1に記載のものが知られている。このトロイダル型無段変速機は、図3および図4に示すように構成されている。図3に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(ローディングカム)7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1と共に回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面;トラクション面とも言う)2a,2aと出力ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図4参照)が回転自在に挟持されている。
図3中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図3の右面)は、入力軸1の外周面に形成されたネジ部1eに螺合されたローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する。
図3のA−A線に沿う断面図である図4に示すように、ケーシング50の内側であって、出力側ディスク3,3の側方位置には、両ディスク3,3を両側から挟む状態で一対のヨーク23A,23Bが支持されている。これら一対のヨーク23A,23Bは、鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。そして、後述するトラニオン15の両端部に設けられた枢軸14を傾転軸受によって揺動自在に支持するために、ヨーク23A,23Bの四隅には、傾転軸受を取り付けるための円形の取付孔18が設けられるとともに、ヨーク23A,23Bの幅方向の中央部には円形の取付孔19が設けられている。
一対のヨーク23A,23Bは、ケーシング50の内面の互いに対向する部分に形成された支持ポスト64,68により、僅かに変位できるように支持されている。つまり、ヨーク23A,23Bに形成された前記取付孔19,19に支持ポスト64,68が揺動自在に取り付けられている。そして、支持ポスト64,68は、それぞれ、入力側ディスク2の内側面2aと出力側ディスク3の内側面3aとの間にある第1キャビティ221および第2キャビティ222にそれぞれ対向する状態で設けられている。
第1および第2のキャビティ221,222は同一構造であるため、以下、第1キャビティ221のみについて説明する。
図4に示すように、ケーシング50の内側において、第1キャビティ221には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図4においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、その本体部である支持板部16の長手方向(図4の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成されている。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部23bの周囲には、各パワーローラ11がラジアルニードル軸受35を介して回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、前述したように、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図4の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。また、前述したように、各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の取付孔18が4つ設けられており、これら取付孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14が傾転軸受30を介して揺動自在に支持されている。この傾転軸受30の外周リングは球面リング30aとなっており、この球面リング30aが取付孔18の内周面(円筒面)に接触している。
また、前述したように、ヨーク23A,23Bの幅方向(図4の左右方向)の中央部には、円形の取付孔19が設けられており、この取付孔19の内周面は円筒面として、支持ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている支持ポスト64の球面部によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、支持ポスト68の球面部およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図4で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉26,26と、これら各玉26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図4の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(枢軸14から延びる軸部)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、駆動軸22の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2および入力軸1に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、更にこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図4の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
トラニオン15の枢軸14を傾転軸受30を介して揺動自在に、かつ軸方向に変位自在に支持する前述したヨーク23A,23Bは、それ自体が支持ポスト64,68を中心に揺動することにより、例えば一方のトラニオン15(例えば図4の右側のトラニオン)の上側への変位に伴って他方のトラニオン15(例えば図4の左側のトラニオン)を下側へ変位させるといったように、同一キャビティ内で対向する一対のトラニオン15の動きをシーソーのように同期させてこれらをそれぞれ逆方向に変位させる機能を有している。
この際、傾転軸受30の球面リング30aが取付孔18に設けられており、支持ポスト64,68の球面部が取付孔19に設けられているので、ヨーク23A,23Bが上下に揺動する際に、球面リング30aが取付孔18の内周面を相対的に転動し、支持ポスト64,68の球面部が取付孔19の内周面を相対的に転動するので、ヨーク23A,23Bはスムーズに揺動する。
この際、傾転軸受30の球面リング30aが取付孔18に設けられており、支持ポスト64,68の球面部が取付孔19に設けられているので、ヨーク23A,23Bが上下に揺動する際に、球面リング30aが取付孔18の内周面を相対的に転動し、支持ポスト64,68の球面部が取付孔19の内周面を相対的に転動するので、ヨーク23A,23Bはスムーズに揺動する。
ところで、従来のトロイダル型無段変速機では、ヨークに形成された取付孔に内嵌されるポスト(支持ポスト)の部分は球面状の球面部としてポストと一体となっているものや、別体となっているものがある。別体となっているものは、例えば、球面部を構成する球面リングとこの球面リングに内嵌されるポストによって構成され、当該球面リングを取付孔に取り付けている。
一方、トラニオンの枢軸を揺動自在に支持する場合、当該枢軸に傾転軸受を外嵌し、当該傾転軸受の球面リングをヨークに形成された取付孔に取り付けている。
この傾転軸受の外輪である球面リングと、前記ポストの球面部(別体となっている場合の球面リングを含む)とは、その大きさが異なるため、ヨークに形成する2種類の取付孔、すなわちトラニオン用の取付孔と、ポスト用の取付孔とでは孔径が異なっている。
このため、従来のトロイダル型無段変速機では、異なる大きさの球面リングやポストの球面部(別体となっている場合の球面リングを含む)および異なる孔径の取付孔が必要とされることから、これらがトロイダル型無段変速機の量産の際のコスト低減の障害の一つとなり、コスト低減を図るのが困難であった。
一方、トラニオンの枢軸を揺動自在に支持する場合、当該枢軸に傾転軸受を外嵌し、当該傾転軸受の球面リングをヨークに形成された取付孔に取り付けている。
この傾転軸受の外輪である球面リングと、前記ポストの球面部(別体となっている場合の球面リングを含む)とは、その大きさが異なるため、ヨークに形成する2種類の取付孔、すなわちトラニオン用の取付孔と、ポスト用の取付孔とでは孔径が異なっている。
このため、従来のトロイダル型無段変速機では、異なる大きさの球面リングやポストの球面部(別体となっている場合の球面リングを含む)および異なる孔径の取付孔が必要とされることから、これらがトロイダル型無段変速機の量産の際のコスト低減の障害の一つとなり、コスト低減を図るのが困難であった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、量産の際のコスト低減を容易に図ることができるトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のトロイダル型無段変速機は、それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に、かつ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクと前記出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動し、かつ、前記パワーローラを回転自在に支持するトラニオンと、このトラニオンの前記枢軸を傾転軸受を介して揺動自在に軸方向に変位自在に支持するとともに、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸と直交して設けられたポストに揺動自在に支持されて、前記トラニオンの変位により揺動する一対のヨークとを備えるトロイダル型無段変速機において、
前記傾転軸受の外輪である球面リングと、前記ヨークを揺動自在に支持するポストの球面部とが同一径となっていることを特徴とする。
前記傾転軸受の外輪である球面リングと、前記ヨークを揺動自在に支持するポストの球面部とが同一径となっていることを特徴とする。
本発明の前記構成において、前記ポストの球面部が球面リングによって構成され、この球面リングが前記傾転軸受の外輪である前記球面リングと同一の部品で構成されているのが好ましい。
本発明においては、トラニオンの枢軸を揺動自在に支持する傾転軸受の球面リングと、前記ヨークを揺動自在に支持するポストの球面部とが同一径となっているので、この球面部を、前記傾転軸受の球面リングと同じ径の球面リングによって構成することができる。したがって、球面リングとして部材の共通化を図ることができるので、量産の際のコスト低減を容易に図ることができる。
また、本発明の前記構成において、前記ヨークに設けられて、前記傾転軸受の球面リングが取り付けられる取付孔の孔径と、前記ポストの球面部が取り付けられる取付孔の孔径とが等しいことが好ましい。
このような構成によれば、ヨークに設けられる二種類の取付孔の孔径が等しいので、これら取付孔の孔径を統一できる。したがって、当該取付孔の加工コストを低減できるので、この点においても量産の際のコスト低減を容易に図ることができる。
本発明によれば、トラニオンの枢軸を揺動自在に支持する傾転軸受の球面リングと、ヨークを揺動自在に支持するポストの球面部とが同一径となっているので、量産の際のコスト低減を容易に図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図1および図2を参照して説明する。
なお、本発明の特徴は、トラニオンの枢軸を揺動自在に支持する傾転軸受と、ヨークを揺動自在に支持するポストの球面部とにあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用とほぼ同様であるため、以下において、本発明の特徴部分を説明し、それ以外の部分については、従来と同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
なお、本発明の特徴は、トラニオンの枢軸を揺動自在に支持する傾転軸受と、ヨークを揺動自在に支持するポストの球面部とにあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用とほぼ同様であるため、以下において、本発明の特徴部分を説明し、それ以外の部分については、従来と同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
図1は、本実施の形態に係るトロイダル型無段変速機の要部を示す断面図、図2はヨークの要部の平面図である。
図1に示すように、トラニオン15の枢軸14は傾転軸受30を介してヨーク23Aに揺動自在に支持されている。傾転軸受30は、例えばラジアルニードル軸受によって構成されており、その外輪は球面リング30aとなっている。この球面リング30aはヨーク23Aに形成されている取付孔18に、図1において上下方向に揺動自在に嵌め込まれている。つまり、球面リング30aの球面状の外周面が取付孔18の円筒状の内周面に点接触しており、ヨーク23Aがポスト70の上端部を支点として左右に揺動する際に、球面リング30aが取付孔18の内周面を相対的に軸方向に転動するようになっている。
なお、球面リング30aの軸方向の長さは、取付孔18の軸方向の長さとほぼ等しくなっている。
また、球面リング30aは外周面が球面状に膨出された円形状のリングであり、この球面リング30aの内側にニードルが設けられている。
図1に示すように、トラニオン15の枢軸14は傾転軸受30を介してヨーク23Aに揺動自在に支持されている。傾転軸受30は、例えばラジアルニードル軸受によって構成されており、その外輪は球面リング30aとなっている。この球面リング30aはヨーク23Aに形成されている取付孔18に、図1において上下方向に揺動自在に嵌め込まれている。つまり、球面リング30aの球面状の外周面が取付孔18の円筒状の内周面に点接触しており、ヨーク23Aがポスト70の上端部を支点として左右に揺動する際に、球面リング30aが取付孔18の内周面を相対的に軸方向に転動するようになっている。
なお、球面リング30aの軸方向の長さは、取付孔18の軸方向の長さとほぼ等しくなっている。
また、球面リング30aは外周面が球面状に膨出された円形状のリングであり、この球面リング30aの内側にニードルが設けられている。
前記ポスト70はケーシング内に入力軸1と直交して設けられた支柱であり、上側のヨーク23Aは、ポスト70の上端部によって上下に揺動自在に支持されており、下側のヨーク(図示略)は、ポスト70の下端部によって上下に揺動自在に支持されている。
なお、ポスト70の上端部によって上側のヨーク23Aが揺動自在に支持される構造と、ポスト70の下端部によって下側のヨーク23Bが揺動自在に支持される構造とはほぼ同様であるので、以下ではポスト70の上端部によって上側のヨーク23Aが揺動自在に支持される構造を説明し、ポスト70の下端部によって下側のヨークが揺動自在に支持される構造の説明は省略する。
なお、ポスト70の上端部によって上側のヨーク23Aが揺動自在に支持される構造と、ポスト70の下端部によって下側のヨーク23Bが揺動自在に支持される構造とはほぼ同様であるので、以下ではポスト70の上端部によって上側のヨーク23Aが揺動自在に支持される構造を説明し、ポスト70の下端部によって下側のヨークが揺動自在に支持される構造の説明は省略する。
ポスト70の上端部はヨーク23Aに形成されている取付孔19に相対的に揺動自在に嵌め込まれている。
すなわち、ポスト70の上端部は、略円板状に形成された円板部70aと、この円板部70aの外周部に嵌め込まれた球面リング71とを備えており、この球面リング71がポスト70の球面部を構成している。また、円板部70aの下面にはフランジ部70bが形成されており、このフランジ部70bに、円板部70aの外周面に嵌め込まれた球面リング71が当接しており、これによって、球面リング71の軸方向の位置決めがなされている。なお、球面リング71の円板部70aの外周面への嵌め込みは、球面リング71を円板部70aに外側から挿入するかあるいは圧入することで行われている。また、球面リング71は外周面が球面状に膨出された円形状のリングである。
すなわち、ポスト70の上端部は、略円板状に形成された円板部70aと、この円板部70aの外周部に嵌め込まれた球面リング71とを備えており、この球面リング71がポスト70の球面部を構成している。また、円板部70aの下面にはフランジ部70bが形成されており、このフランジ部70bに、円板部70aの外周面に嵌め込まれた球面リング71が当接しており、これによって、球面リング71の軸方向の位置決めがなされている。なお、球面リング71の円板部70aの外周面への嵌め込みは、球面リング71を円板部70aに外側から挿入するかあるいは圧入することで行われている。また、球面リング71は外周面が球面状に膨出された円形状のリングである。
また、球面リング71の軸方向の長さは、ヨーク23Aに形成されている取付孔19の軸方向の長さより長くなっており、球面リング71の上面はヨーク23Aの上面とほぼ面一であり、下面はヨーク23Aの下面より若干下方に突出している。
球面リング71の球面状の外周面は取付孔19の円筒状の内周面に点接触しており、ヨーク23Aがポスト70の上端部を支点として左右に揺動する際に、球面リング71が取付孔19の内周面を相対的に軸方向に転動するようになっている。このようにして、ポスト70の上端部はヨーク23Aに形成されている取付孔19に相対的に揺動自在に嵌め込まれている。
球面リング71の球面状の外周面は取付孔19の円筒状の内周面に点接触しており、ヨーク23Aがポスト70の上端部を支点として左右に揺動する際に、球面リング71が取付孔19の内周面を相対的に軸方向に転動するようになっている。このようにして、ポスト70の上端部はヨーク23Aに形成されている取付孔19に相対的に揺動自在に嵌め込まれている。
なお、ポスト70およびトラニオン15,15の上方には、連結板65が配置されており、この連結板65の中央部がボルト65aによってポスト70の上端部に固定されている。
前記傾転軸受30の球面リング30aと、ポスト70の球面部を構成する球面リング71とは、同一の部品で構成されており、同一径で、かつ同一長さ(軸方向の長さ)となっている。
このような構成の球面リング30aと、球面リング71とは、図2に示すように、それぞれヨーク23Aに形成されている前記取付孔18,19にそれぞれ嵌め込まれている。これら取付孔18,19の孔径(直径)は等しくなっている。
また、ヨーク23Aの四隅に、前記取付孔18が設けられるとともに、ヨーク23Aの幅方向の中央部において、取付孔18,18間に前記取付孔19が設けられているので、これら取付孔18,19は合計で6個あり、全ての取付孔18,19の孔径(直径)が等しくなっている。下側のヨーク23Bにも同様にして取付孔18,19が合計で6個設けられており、全ての取付孔18,19の孔径(直径)が等しくなっている。
このような構成の球面リング30aと、球面リング71とは、図2に示すように、それぞれヨーク23Aに形成されている前記取付孔18,19にそれぞれ嵌め込まれている。これら取付孔18,19の孔径(直径)は等しくなっている。
また、ヨーク23Aの四隅に、前記取付孔18が設けられるとともに、ヨーク23Aの幅方向の中央部において、取付孔18,18間に前記取付孔19が設けられているので、これら取付孔18,19は合計で6個あり、全ての取付孔18,19の孔径(直径)が等しくなっている。下側のヨーク23Bにも同様にして取付孔18,19が合計で6個設けられており、全ての取付孔18,19の孔径(直径)が等しくなっている。
以上のように、本実施の形態によれば、トラニオン15の枢軸14を支持する傾転軸受30の球面リング30aと、ポスト70の球面部を構成する球面リング71とが同一径かつ同一長さとなっているので、球面リングとして部材の共通化を図ることができる。したがって、量産の際のコスト低減を容易に図ることができる。
また、傾転軸受30の球面リング30aが取り付けられる取付孔18の孔径と、ポスト70の球面リング71が取り付けられる取付孔19の孔径とが等しいので、これら取付孔18,19の孔径を統一できる。したがって、当該取付孔18,19の加工コストを低減できるので、この点においても量産の際のコスト低減を容易に図ることができる。
また、傾転軸受30の球面リング30aが取り付けられる取付孔18の孔径と、ポスト70の球面リング71が取り付けられる取付孔19の孔径とが等しいので、これら取付孔18,19の孔径を統一できる。したがって、当該取付孔18,19の加工コストを低減できるので、この点においても量産の際のコスト低減を容易に図ることができる。
なお、本実施の形態では、ポストの球面部を球面リング71で構成した場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限ることなく、球面部がポストと一体となっている場合にも適用できる。この場合、球面リングとしての部材の共通化を図ることはできないが、ヨークに形成する取付孔の孔径を統一できるので、当該取付孔の加工コストを低減でき、これによって量産の際のコスト低減を容易に図ることができる。
本発明は、シングルキャビティ型やダブルキャビティ型などの様々なハーフトロイダル型無段変速機に適用することができる。
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
11 パワーローラ
15 トラニオン
23A,23B ヨーク
30 傾転軸受
30a 球面リング
70 ポスト
71 球面リング(ポストの球面部)
3 出力側ディスク
11 パワーローラ
15 トラニオン
23A,23B ヨーク
30 傾転軸受
30a 球面リング
70 ポスト
71 球面リング(ポストの球面部)
Claims (3)
- それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に、かつ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクと前記出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動し、かつ、前記パワーローラを回転自在に支持するトラニオンと、このトラニオンの前記枢軸を傾転軸受を介して揺動自在にかつ軸方向に変位自在に支持するとともに、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸と直交して設けられたポストに揺動自在に支持されて、前記トラニオンの変位により揺動する一対のヨークとを備えるトロイダル型無段変速機において、
前記傾転軸受の外輪である球面リングと、前記ヨークを揺動自在に支持するポストの球面部とが同一径となっていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 前記ポストの球面部が球面リングによって構成され、この球面リングが前記傾転軸受の外輪である前記球面リングと同一の部品で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
- 前記ヨークに設けられて、前記傾転軸受の球面リングが取り付けられる取付孔の孔径と、前記ポストの球面部が取り付けられる取付孔の孔径とが等しいことを特徴とする請求項1または2に記載のトロイダル型無段変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013209802A JP2015075135A (ja) | 2013-10-07 | 2013-10-07 | トロイダル型無段変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013209802A JP2015075135A (ja) | 2013-10-07 | 2013-10-07 | トロイダル型無段変速機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015075135A true JP2015075135A (ja) | 2015-04-20 |
Family
ID=53000148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013209802A Pending JP2015075135A (ja) | 2013-10-07 | 2013-10-07 | トロイダル型無段変速機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015075135A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0942401A (ja) * | 1995-07-31 | 1997-02-14 | Nissan Motor Co Ltd | トロイダル型無段変速機 |
-
2013
- 2013-10-07 JP JP2013209802A patent/JP2015075135A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0942401A (ja) * | 1995-07-31 | 1997-02-14 | Nissan Motor Co Ltd | トロイダル型無段変速機 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6507489B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4758809B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP6024186B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4923989B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP5768400B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP2015075135A (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4894178B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP5817282B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP6003732B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4640635B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4587119B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4947492B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP2015090159A (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP6488566B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP6364961B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP6183163B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP2016080117A (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4706959B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP6528359B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP6492614B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4513008B2 (ja) | 無段変速装置 | |
JP2015090160A (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4983363B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP6020110B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP2007309402A (ja) | トロイダル型無段変速機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20161004 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170627 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170704 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20171226 |