JP2015074344A - 作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】オペレータの操作性を向上することができる作業車両を提供する。【解決手段】ホイールローダは、エンジン14により駆動され作業装置を作動させるための圧油を吐出する油圧ポンプ15と、エンジン14に接続される発電モータ20と、走行モータ23と、電力供給量を制御する動力制御装置24とを備える。動力制御装置24とエンジン14を制御するメインコントローラ28には、オペレータに操作され、車体の走行性能に対応する走行モータ23の出力の最大値と、作業装置の作業性能に対応する油圧ポンプ15の出力の最大値とを、それぞれ独立して設定する出力設定装置29を接続して設ける。そして、メインコントローラ28は、走行モータ23の出力の最大値と油圧ポンプ15の出力の最大値とが出力設定装置29によりそれぞれ設定された最大値となるように、動力制御装置24とエンジン14を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、ホイールローダ、フォークリフト等の作業車両に関し、特にエンジン(内燃機関)と電動機(電動モータ)の双方を動力源とするハイブリッド式の作業車両に関する。
一般に、作業車両の代表例としてのホイールローダには、エンジンで駆動される第1の電動機により発電を行い、その発電電力で走行電動機となる第2の電動機を駆動すると共に、エンジンで駆動される油圧ポンプにより作業装置(荷役装置)を作動させるシリーズハイブリッド式のものがある。
ここで、シリーズハイブリッド式のホイールローダは、例えば、作業装置が取付けられた車体と、該車体に搭載されたエンジンと、該エンジンにより駆動される油圧ポンプと、該油圧ポンプから吐出される圧油により駆動され作業装置を作動させる油圧アクチュエータと、エンジンに機械的に接続された第1の電動機(モータ/ジェネレータ)と、該第1の電動機に電力線を介して接続された蓄電装置と、該蓄電装置および第1の電動機に電力線を介して接続され車体の走行電動機となる第2の電動機と、第1の電動機、蓄電装置、第2の電動機への電力供給量を制御する動力制御装置と、該動力制御装置とエンジンを制御するコントローラとを含んで構成されている(例えば、特許文献1)。
特開2012−62003号公報
ところで、従来技術によるシリーズハイブリッド式のホイールローダは、作業装置を作動させるための油圧動力と車両を走行させるための走行動力との配分を、例えば、オペレータの操作により3段階に調整できるように構成している。具体的には、1段目が走行性能を低出力にした上で油圧ポンプを高出力とした場合、2段目が走行性能と油圧ポンプを均等に出力した場合、3段目が油圧ポンプを低出力とした上で走行性能を高出力とした場合との3段階に調整できるように構成している。
しかしながら、作業内容および作業現場の環境は様々であり、作業現場の広さや路面の状況等によっても適正な走行時の加減速特性は異なる。また、操作のし易さの点で、オペレータの体感上の最適な加減速特性にも個人差があるので、その特性を任意に調整できる機構を有することが望まれる。作業装置の上昇速度についても同様のことが望まれる。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、オペレータの操作性を向上することができる作業車両を提供することを目的としている。
本発明の作業車両は、作業装置が取付けられた車体と、該車体に搭載されエンジン制御部により回転数が調整可能なエンジンと、該エンジンにより駆動される油圧ポンプと、該油圧ポンプから吐出される圧油により駆動され前記作業装置を作動させる油圧アクチュエータと、前記エンジンに機械的に接続された第1の電動機と、該第1の電動機に電力線を介して接続された蓄電装置と、該蓄電装置および前記第1の電動機に電力線を介して接続され前記車体の走行電動機となる第2の電動機と、前記第1の電動機、蓄電装置、第2の電動機への電力供給量を制御する動力制御装置と、該動力制御装置と前記エンジン制御部を制御するコントローラとを備えてなる。
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記コントローラには、オペレータに操作され、前記車体の走行性能に対応する前記第2の電動機の出力の最大値と、前記作業装置の作業性能に対応する前記油圧ポンプの出力の最大値とを、それぞれ独立して設定する出力設定装置を接続して設け、前記コントローラは、前記第2の電動機の出力の最大値と前記油圧ポンプの出力の最大値とが前記出力設定装置によりそれぞれ設定された最大値となるように、前記動力制御装置と前記エンジン制御部を制御する出力調整部を有する構成としたことにある。
請求項2の発明は、前記第2の電動機の出力の最大値と前記油圧ポンプの出力の最大値は、これら両最大値の和が、前記エンジンの最大動力に前記蓄電装置に蓄電された電力を加味して設定される最大許容動力を超えない範囲で、それぞれ独立して設定を可能な構成としたことにある。
請求項3の発明は、前記最大許容動力は、前記蓄電装置に蓄電された電力量に応じて増減する構成としたことにある。
請求項4の発明は、前記出力設定装置は、前記第2の電動機の出力の最大値を設定する走行出力設定ダイヤルと、前記油圧ポンプの出力の最大値を設定する作業出力設定ダイヤルとを有し、前記走行出力設定ダイヤルと前記作業出力設定ダイヤルとのうち何れかのダイヤルを最大値が増大する方向に操作しているときに、前記両最大値の和が前記最大許容動力に達したときは、それ以上のダイヤル操作を無効とし、何れかのダイヤルを減少方向に操作しないと、ダイヤルの増大方向への操作による最大値の増大が禁止される構成としたことにある。
請求項5の発明は、前記出力設定装置は、前記第2の電動機の出力の最大値を設定する走行出力設定ダイヤルと、前記油圧ポンプの出力の最大値を設定する作業出力設定ダイヤルとを有し、前記走行出力設定ダイヤルと前記作業出力設定ダイヤルとのうち何れかのダイヤルを最大値が増大する方向に操作しているときに、前記両最大値の和が前記最大許容動力に達したときは、それ以上増大方向へダイヤルを操作すると、前記両最大値の和が前記最大許容動力を超えないように、その操作した一方のダイヤルに対応する最大値が増大する分、他方のダイヤルに対応する最大値が自動的に減少する構成としたことにある。
請求項6の発明は、前記走行出力設定ダイヤルが操作されたときは、前記エンジンの回転数はそのままとし、前記蓄電装置の充放電の調整に基づいて、そのダイヤル操作に応じた走行性能を第2の電動機により出力する構成とし、前記作業出力設定ダイヤルが操作されたときは、前記蓄電装置の充放電の調整と前記エンジンの回転数の増減とに基づいて、そのダイヤル操作に応じた作業性能を前記油圧ポンプにより出力する構成としたことにある。
請求項7の発明は、前記油圧ポンプは、該油圧ポンプの容量を調整するポンプ制御部を有する可変容量型油圧ポンプとし、前記コントローラは、前記エンジン制御部、前記動力制御装置に加え、前記ポンプ制御部も制御する構成とし、前記走行出力設定ダイヤルが操作されたときは、前記エンジンの回転数の増減と前記油圧ポンプの容量調整とに基づいて、そのダイヤル操作に応じた走行性能を前記第2の電動機により出力する構成とし、前記作業出力設定ダイヤルが操作されたときは、前記エンジンの回転数はそのままとし、前記油圧ポンプの容量調整に基づいて、そのダイヤル操作に応じた作業性能を前記油圧ポンプにより出力する構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、オペレータは、出力設定装置により、走行性能に対応する第2の電動機の最大出力値と作業性能に対応する油圧ポンプの最大出力値をそれぞれ独立して調整することができる。このため、走行性能と作業性能のそれぞれを、オペレータの好みに合わせた特性とすることができる。
請求項2の発明によれば、第2の電動機の出力の最大値と油圧ポンプの出力の最大値の和(合計)を、エンジンの最大動力に蓄電装置に蓄電された電力を加味して設定される最大許容動力を超えない範囲で設定する構成としている。これにより、エンジンと蓄電装置により出力される動力(最大許容動力)の範囲内で、第2の電動機と油圧ポンプの動力の調節をすることができる。この結果、これら両動力の和がエンジンと蓄電装置により出力される最大許容動力を超えた場合に起こるエンジンストールを抑制することができる。この場合、最大許容動力を蓄電装置に蓄電された電力を加味したものとして設定しているため、最大許容動力をエンジンの最大動力に設定した場合に比べて、より大きい動力を出力することができる。
請求項3の発明によれば、最大許容動力を蓄電装置に蓄電された電力量に応じて増減する構成としているので、エンジンストールしない範囲内で最大許容動力を電力量に応じて増大させることができる。これにより、エンジンの出力を大きくしなくても(大型のエンジンとしなくても)、より出力の大きい作業車両を作成することが可能となる。この場合に、最大許容動力は、蓄電装置に蓄電された電力量に応じた最適な値となるように調整(増減)することができる。
請求項4の発明によれば、ダイヤル操作により第2の電動機の出力の最大値と油圧ポンプの出力の最大値の和が最大許容動力に達すると、ダイヤルの増大方向へのダイヤル操作が無効となる。このため、車両全体として動力供給が可能な最大許容出力値に対して、走行出力と作業出力との合計出力が超えないようにできる(エネルギ収支が釣り合うようにできる)。
請求項5の発明によれば、ダイヤル操作により第2の電動機の出力の最大値と油圧ポンプの出力の最大値の和が最大許容動力に達すると、走行出力と作業出力とのうちの一方の最大値が増大する分他方の最大値が減少する。このため、車両全体として動力供給が可能な最大許容出力値に対して、走行出力と作業出力との合計出力が超えないようにできる(エネルギ収支が釣り合うようできる)。
請求項6の発明によれば、油圧ポンプが固定容量型のものでも、ダイヤル操作に応じた走行出力と作業出力とを実際に出力させることができる。
請求項7の発明によれば、油圧ポンプを可変容量型のものとすることにより、ダイヤル操作に応じた走行出力と作業出力とを実際に出力させることができることに加えて、出力調整の自由度を向上することができる。
本発明の第1の実施の形態によるホイールローダを示す側面図である。 ホイールローダの電気回路の構成と油圧回路の構成を示すブロック図である。 図2中のコントローラ(M/C)による制御処理を示す流れ図である。 走行ダイヤルと油圧ダイヤルを操作したときの走行動力と油圧動力の変化の一例を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態による制御処理を示す流れ図である。 走行ダイヤルと油圧ダイヤルを操作したときの走行動力と油圧動力の変化の一例を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態による制御処理を示す流れ図である。
以下、本発明に係る作業車両の実施の形態を、ホイールローダに適用した場合を例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1ないし図4は本発明の第1の実施の形態を示している。図中、1は作業車両の代表例であるホイールローダを示し、該ホイールローダ1は、車体としての前部車体2と後部車体7とが、屈曲可能に連結されたアーティキュレート式の作業車両として構成されている。前部車体2は、ホイールローダ1の前側に配置されており、略箱状に形成された前フレーム3と、この前フレーム3の下側に設けられた前車軸4(図2参照)と、この前車軸4の左,右両端に設けられた前輪5とを含んで構成され、前フレーム3の前側には、作業装置6が取付けられている。前輪5の近傍位置には、油圧によって作動する湿式の制動装置(油圧ブレーキ)5A(図2参照)が設けられ、該制動装置5Aにより前輪5に制動力が付与される。
作業装置6は、前部車体2の前フレーム3に俯仰動可能に取付けられたアーム6Aと、このアーム6Aの先端部に回動可能に取付けられたバケット6Bとにより大略構成されている。アーム6Aは、アームシリンダ6Cにより回動動作され、バケット6Bはバケットシリンダ6Dにより回動動作される。これらアームシリンダ6Cとバケットシリンダ6Dは、作業装置6を作動させる油圧アクチュエータであり、後述する油圧ポンプ15から吐出される圧油により駆動される。この場合、作業装置6は、アームシリンダ6Cとバケットシリンダ6Dによる回動動作により、バケット6Bを上,下方向に俯仰動させ、バケット6Bによって土砂等の運搬作業およびダンプトラックへの積荷作業等を行う。
後部車体7は、左,右方向に屈曲可能な状態で前部車体2の後方に連結されている。この後部車体7は、後述のエンジン14等を収容する後フレーム8と、この後フレーム8の下側に設けられた後車軸9(図2参照)と、後車軸9の左,右両端に設けられた後輪10と、後フレーム8上に設けられたキャブ11とを含んで構成されている。後輪10の近傍位置には、油圧によって作動する湿式の制動装置(油圧ブレーキ)10A(図2参照)が設けられ、該制動装置10Aにより後輪10に制動力が付与される。
後車軸9は、前車軸4と共にプロペラシャフト12と通じて後述の走行モータ23に連結されている。これにより、前輪5と後輪10とには、プロペラシャフト12を通じて走行モータ23による駆動力が伝達され、4輪駆動が可能となっている。
ステアリングシリンダ13は、車体の左,右両側に位置して前フレーム3と後フレーム8との間に取付けられる。このステアリングシリンダ13は、後述する油圧ポンプ15から圧油が供給または排出されることによって伸長または縮小し、前フレーム3を後フレーム8に対して左,右方向に屈曲させる。
エンジン14は、例えばディーゼルエンジンとして構成され、後部車体7の後フレーム8に搭載されている。エンジン14の出力側には、後述する発電モータ20と油圧ポンプ15とが接続されている。エンジン14は、エンジン制御部(ECU)14Aにより燃料噴射弁(図示せず)から噴射される燃料噴射量が制御され、エンジン回転数が調整可能となっている。
油圧ポンプ15は、エンジン14(と必要に応じて発電モータ20と)により駆動されるもので、作業装置6のシリンダ6C,6Dとステアリングシリンダ13を駆動するための動力源として、作動油を昇圧して吐出する。ここで、油圧ポンプ15は、例えば傾転角を変更することで容量の変更(調整)が可能な可変容量型の斜板式油圧ポンプとして構成され、作動油タンク16内の作動油をコントロールバルブ17に供給する。
油圧ポンプ15の傾転角は、油圧ポンプ15に機械的に接続された固定容量型の別の油圧ポンプ18から吐出されて傾転アクチュエータ15Aに供給される圧油を、ポンプ制御部としての傾転角制御弁(レギュレータ)15Bで制御することにより変更(調整)する構成となっている。これにより、油圧ポンプ15の傾転角を調整し、ポンプ容量を変えることで、油圧ポンプ15の回転数に対する吐出流量を制御することができる。
コントロールバルブ17は、作業装置6のシリンダ6C,6Dとステアリングシリンダ13を制御する複数個の油圧制御弁により構成されている。コントロールバルブ17は、油圧ポンプ15から供給される圧油の供給と排出を、キャブ11内に設置された操作装置19(図2参照)から出力される信号(油圧信号又は電気信号)に応じて切換える。即ち、油圧ポンプ15によってコントロールバルブ17に供給された作動油は、操作装置19の操作に応じてシリンダ6C,6D,13に適宜分配される。これにより、オペレータは、操作装置19を操作することで、各シリンダ6C,6D,13を伸縮させることができる。
ここで、本実施の形態の操作装置19は、ステアリングシリンダ13を伸縮する際に用いるステアリングホイールと、アームシリンダ6Cを伸縮する際に用いるリフトレバーと、バケットシリンダ6Dを伸縮する際に用いるバケットレバー等があるが、図2には、この内のリフトレバーおよびバケットレバー(操作レバー)を操作装置19として図示している。オペレータは、ステアリングホイールを操作することで、ステアリングシリンダ13を伸縮させてホイールローダ1の操舵角を調節し、ホイールローダ1を旋回させることができる。また、リフトレバー、バケットレバー等を操作することで、アームシリンダ6C、バケットシリンダ6Dを伸縮させて、バケット6Bの高さと傾きを調整し、掘削および荷役作業を行うことができる。
第1の電動機としての発電モータ20は、エンジン14に機械的に接続されている。発電モータ20は、エンジン14によって回転駆動されることにより発電する発電機作用と、エンジン14に加えて油圧ポンプ15の駆動を補助(アシスト)する電動機作用とを行うものである。発電モータ20の発電電力は、電力線21を介して接続された後述の蓄電装置22、走行モータ23に供給され、蓄電装置22の充電、走行モータ23の駆動が行われる。一方、油圧ポンプ15の駆動を補助するときは、発電モータ20は、蓄電装置22の電力(ないし走行モータ23の回生電力)により駆動される。
蓄電装置22は、例えば電気二重層のキャパシタを用いて構成され、例えば後部車体7の後フレーム8に取付けられている。この蓄電装置22は、電力線21を介して発電モータ20、走行モータ23に接続され、発電モータ20の発電時や走行モータ23の回生制動時の電荷を蓄電する。また、蓄電装置22は、走行モータ23の駆動時や発電モータ20の駆動時(アシスト時)に給電する。なお、蓄電装置22としては、キャパシタ以外にも、例えばリチュウムイオンバッテリを用いることもできる。また、蓄電装置22は、前部車体2の前フレーム3に取付けてもよい。
第2の電動機としての走行モータ23は、車体の走行電動機となるもので、例えば後部車体7の後フレーム8に設けられている。走行モータ23は、例えば三相誘導電動機等によって構成され、走行モータ23の出力側は、プロペラシャフト12に接続されている。走行モータ23は、蓄電装置22および発電モータ20に電力線21を介して接続され、該電力線21からの電力により作動し、プロペラシャフト12を介して前車軸4、後車軸9を駆動する。これにより、前車軸4、後車軸9を介して前輪5、後輪10が回転駆動し、ホイールローダ1は前進または後退する。
ここで、走行モータ23は、蓄電装置22と発電モータ20との少なくとも一方から供給される電力で駆動されることによりプロペラシャフト12を回転させる電動機作用と、車両(ホイールローダ1)の減速時に車両の運動エネルギ(前輪5および後輪10の回転エネルギ)を電気エネルギに変換(回生発電)する発電機作用とを行うものである。
PCU(パワーコントロールユニット)と呼ばれる動力制御装置(電力変換装置)24は、発電モータ20、蓄電装置22、走行モータ23の電力供給量を制御するものである。具体的には、動力制御装置24は、発電モータ20と蓄電装置22と走行モータ23との間で直流電力の降圧、昇圧、直流と交流の変換等を行うものである。このために、動力制御装置24は、後述する発電インバータ25と、走行インバータ26と、コンバータ(チョッパ)27とにより大略構成されている。これら発電インバータ25と走行インバータ26とコンバータ27は、同一の電力線21に接続されており、相互に電力の供給が可能である。また、発電インバータ25と走行インバータ26とコンバータ27は、後述するメインコントローラ28にそれぞれ接続されている。
発電インバータ25は、例えばIGBTと呼ばれるスイッチング素子等を組合せることにより構成されている。発電モータ20の発電時には、発電インバータ25は、発電モータ20による交流の発電電力を直流電力に変換して蓄電装置22、走行モータ23に供給する。一方、発電モータ20のモータ駆動時には、発電インバータ25は、蓄電装置22からの直流電力を交流の駆動電力に変換して発電モータ20に供給する。
走行インバータ26も、発電インバータ25と同様に、例えばIGBTと呼ばれるスイッチング素子等を組合せることにより構成されている。走行モータ23の駆動時には、走行インバータ26は、発電モータ20、蓄電装置22からの直流電力を交流の駆動電力に変換して走行モータ23に供給する。一方、走行モータ23の回生時には、走行インバータ26は、走行モータ23による交流の回生電力を直流電力に変換して蓄電装置22に供給する。
コンバータ(チョッパ)27は、例えばIGBTと呼ばれるスイッチング素子、リアクトルおよびコンデンサ等を組合せることにより構成されている。蓄電装置22の充電時には、コンバータ27は、発電モータ20、走行モータ23から発電インバータ25、走行インバータ26を介して供給される直流電力を降圧して蓄電装置22に供給する。一方、発電モータ20や走行モータ23の駆動時には、コンバータ27は、蓄電装置22から供給される直流電力を昇圧して走行モータ23や発電モータ20に供給する。
この場合、電力線21には、直流電力を平滑化する平滑コンデンサ(図示せず)が取り付けられている。コンバータ27は、平滑コンデンサの直流電圧(DC電圧)を監視しており、当該平滑コンデンサのDC電圧を一定に保つように蓄電装置22を充放電する。なお、本実施の形態では、走行モータ23および走行インバータ26を1つずつ備える構成としているが、これに限らず、走行モータおよび走行インバータを2つ又は4つ備える構成であってもよく、これらの個数に関しては限定しない。
28はエンジン14(のエンジン制御部14A)、油圧ポンプ15(の傾転角制御弁15B)、動力制御装置24等を含むホイールローダ1全体の制御を行うコントローラとしてのメインコントローラ(M/C)を示している。メインコントローラ28には、オペレータに操作され、ホイールローダ1の走行性能に対応する走行モータ23の出力の最大値と、作業装置6の作業性能に対応する油圧ポンプ15の出力の最大値とを、それぞれ独立して設定する出力設定装置29が接続して設けられている。この出力設定装置29は、走行モータ23の出力の最大値を設定する走行出力設定ダイヤル29A(以下、走行ダイヤル29Aという)と、油圧ポンプ15の出力の最大値を設定する作業出力設定ダイヤル29B(以下、油圧ダイヤル29Bという)とを有している。
そして、メインコントローラ28は、走行モータ23の出力の最大値と油圧ポンプ15の出力の最大値とが出力設定装置29の各ダイヤル29A,29Bによりそれぞれ設定された最大値となるように、動力制御装置24とエンジン14(のエンジン制御部14A)を制御する出力調整部28Aを有している。
ここで、走行性能を変更するには、オペレータが直接操作できる走行ダイヤル29Aを回転させることで、メインコントローラ28にダイヤル操作情報(オペレータの意図)が伝達される。その上で、オペレータの意図する最大走行性能を実現するために、メインコントローラ28の出力調整部28Aは、エンジン制御部14A、傾転角制御弁15B、動力制御装置24(発電インバータ25、走行インバータ26、コンバータ27)にその情報に応じた指令信号を伝達し、オペレータの意図する動作を達成できるように構成している。
具体的には、後で詳しく述べるように、例えば、走行ダイヤル29Aが操作されたときは、エンジン14の回転数の増減と油圧ポンプ15の容量調整とに基づいて、そのダイヤル操作に応じた走行性能を走行モータ23により出力する。この場合、図4に示すように、走行ダイヤル29Aを操作することにより走行性能が変化(上下)した様子は、オペレータが視認できるように、キャブ11内のモニタ30に反映される。
一方、作業性能を変更するには、オペレータが直接操作できる油圧ダイヤル29Bを回転させることで、メインコントローラ28にダイヤル操作情報(オペレータの意図)が伝達される。その上で、オペレータの意図する最大作業性能を実現するために、メインコントローラ28の出力調整部28Aは、エンジン制御部14A、傾転角制御弁15B、動力制御装置24(発電インバータ25、走行インバータ26、コンバータ27)にその情報に応じた指令信号を伝達し、オペレータの意図する動作を達成できるように構成している。
具体的には、後で詳しく述べるように、例えば、油圧ダイヤル29Bが操作されたときは、エンジン14の回転数はそのままとし、油圧ポンプ15の容量調整に基づいて、そのダイヤル操作に応じた作業性能を油圧ポンプ15により出力する。この場合、図4に示すように、油圧ダイヤル29Bを操作することにより走行性能が変化(上下)した様子は、オペレータが視認出来るように、キャブ11内のモニタ30に反映される。
ここで、メインコントローラ28の出力調整部28Aでは、走行モータ23の出力の最大値と油圧ポンプ15の出力の最大値を、これら両最大値の和が、エンジン14の最大動力に蓄電装置22に蓄電された電力を加味して設定される最大許容動力を超えない範囲で、それぞれ独立して設定できるように構成している。また、メインコントローラ28の出力調整部28Aは、走行ダイヤル29Aと油圧ダイヤル29Bとのうち何れかのダイヤル29A(29B)を最大値が増大する方向に操作しているときに、これら両最大値の和が最大許容動力に達したときは、それ以上のダイヤル操作を無効とし、何れかのダイヤル29A(29B)を減少方向に操作しないと、ダイヤル29A(29B)の増大方向への操作による最大値の増大が禁止される(増大できない)構成としている。
このために、メインコントローラ28の出力調整部28Aでは、図3に示す動力調整処理を行う構成となっている。
まず、ステップ1では、エンジン14の始動直後か否かを判定する。肯定ならステップ2へ、否定ならステップ3へ進む。ステップ2では、走行モータ23の出力の最大値に対応する走行動力Xと油圧ポンプ15の出力の最大値に対応する油圧動力Yの初期値を設定する(例えばX:50、Y:20)。また、走行動力Xと油圧動力Yの和の最大許容値(最大許容動力)Zを100として設定する。設定が完了したらステップ3へ進む。
ステップ3では、走行ダイヤル29Aを操作したか(回したか)否かを判定する。肯定されるとステップ4へ、否定されるとステップ9へ進む。ステップ4では、走行ダイヤル29Aを増大方向に回したか否かが判定される。肯定ならステップ5へ、否定ならステップ7へ進む。ステップ5では、現在の走行動力Xが、最大許容値Zから現在の油圧動力Yを差し引いた値より小さいか否かを判定する。ステップ5で肯定ならば、ステップ6へ進み、走行動力Xの値を1増加させる。否定ならば、リターンを介してスタートへ戻る。
このステップ5により、走行ダイヤル29Aを増大方向に操作しているときに、走行動力Xと油圧動力Yの和が最大許容値Zに達したときは、それ以上のダイヤル操作を無効とし、何れかのダイヤル29A(29B)を減少方向に操作しないと、ダイヤル29A(29B)の増大方向への操作によるその動力の増大が禁止される(増大できない)ようにしている。
ステップ6では、走行ダイヤル29Aの増大方向への操作に応じて、走行モータ23の出力の最大値を増大させる(走行動力Xをプラス1する)。この場合、具体的には、以下の2種類の制御のうちのいずれかを行う。即ち、一つ目は、エンジン回転数を増大させることで、発電モータ20で発電される電力を増大させ、走行モータ23を駆動する電力を増大させるが、傾転アクチュエータ15Aをメインコントローラ28により傾転角制御弁15Bを介して制御することで、エンジン回転数を上昇させることに伴う油圧ポンプ15の出力増大分を抑制する。もう一つは、エンジン回転数を変化させず(回転数をそのまま維持し)、蓄電装置22から放電することで走行モータ23を駆動する電力を増大させる。
ステップ7では、走行動力Xが0よりも大きいか否かを判定する。肯定ならばステップ8へ進み、走行動力Xの値を1減少させる。否定ならばリターンを介してスタートへ戻る。ステップ8では、具体的には、以下の2種類の制御のうちのいずれかを行う。即ち、一つ目は、エンジン回転数を低下させることで、発電モータ20で発電される電力を減少させ、走行モータ23を駆動する電力を減少させるが、傾転アクチュエータ15Aをメインコントローラ28により傾転角制御弁15Bを介して制御することで、エンジン回転数を低下させることに伴う油圧ポンプ15の出力低下分を抑制する。もう一つは、エンジン回転数を変化させず(回転数をそのまま維持し)、蓄電装置22で充電することで発電モータ20にて発電された電力が全て走行モータ23に伝達されることを防ぎ、走行モータ23を駆動する電力を減少させる。
ステップ9では、油圧ダイヤル29Bを操作したか(回したか)否かを判定する。肯定されるとステップ10へ、否定されるとリターンを介してスタートへ戻る。ステップ10では、油圧ダイヤル29Bを増大方向に回したか否かが判定される。肯定ならステップ11へ、否定ならステップ13へ進む。
ステップ11では、現在の油圧動力Yが、最大許容値Zから現在の走行動力Xを差し引いた値より小さいか否かを判定する。ステップ11で肯定ならば、ステップ12へ進み、油圧動力Yの値を1増加させる。否定ならば、リターンを介してスタートへ戻る。
このステップ11により、油圧ダイヤル29Bを増大方向に操作しているときに、走行動力Xと油圧動力Yの両最大値の和が最大許容値Zに達したときは、それ以上のダイヤル操作を無効とし、何れかのダイヤル29A(29B)を減少方向に操作しないと、ダイヤル29A(29B)の増大方向への操作によるその動力の増大が禁止される(増大できない)ようにしている。
ステップ12では、油圧ダイヤル29Bの増大方向への操作に応じて、油圧ポンプ15の出力の最大値を増大させる(油圧動力Yをプラス1する)。この場合、具体的には、以下の2種類の制御のうちのいずれかを行う。一つ目は、エンジン回転数を増大させることで、油圧ポンプ15の出力を増大させるが、発電モータ20で発電される電力が増大した分に関しては蓄電装置22へ充電することで、走行モータ23を駆動する電力は変化させないようにする。もう一つは、エンジン回転数を変化させず(回転数をそのまま維持し)、傾転アクチュエータ15Aをメインコントローラ28により傾転角制御弁15Bを介して制御することで、油圧ポンプ15の出力を増大させる。
ステップ13では、油圧動力Yが0よりも大きいか否かを判定する。肯定ならばステップ14へ進み、油圧動力Yの値を1減少させる。否定ならばリターンを介してスタートへ戻る。ステップ14では、具体的には、以下の2種類の制御のうちのいずれかを行う。即ち、一つ目は、エンジン回転数を低下させることで、油圧ポンプ15の出力を減少させるが、発電モータ20で発電される電力が減少した分に関しては蓄電装置22にて放電することで走行モータ23を駆動する電力を変化させないようにする。もう一つは、エンジン回転数を変化させず(回転数をそのまま維持し)、傾転アクチュエータ15Aをメインコントローラ28により傾転角制御弁15Bを介して制御することで、油圧ポンプ15の出力を減少させる。
次に、図4を用いて、走行ダイヤル29Aまたは油圧ダイヤル29Bが操作されたときの走行動力Xまたは油圧動力Yの変化の一例を、図3のフローチャートの処理に沿って説明する。
まず、図4中の(A)、即ち、走行ダイヤル29Aを操作する(回す)場合について説明する。「(1)初期状態」では、図3のステップ2に対応する状態である。次に、「(2)走行ダイヤルを操作」は、図3において、スタートから始まり、ステップ1で否定され、ステップ3で肯定され、ステップ4で肯定され、ステップ5で肯定され、ステップ6で走行動力Xを増大させた結果である。最後に、「(3)走行ダイヤルを操作し続けた場合」は、走行動力Xと油圧動力Yの和が閾値(最大許容値Z)に達したときの処理となる。この場合は、図3において、ステップ1で否定され、ステップ3で肯定され、ステップ4で肯定され、ステップ5で否定された結果である。
次に、図4中の(B)、即ち、油圧ダイヤル29Bを操作する(回す)場合について説明する。「(1)初期状態」では、図3のステップ2に対応する状態である。次に、「(2)油圧ダイヤルを操作」は、図3において、スタートから始まり、ステップ1で否定され、ステップ3で否定され、ステップ9で肯定され、ステップ10で肯定され、ステップ11で肯定され、ステップ12で油圧動力Yを増大させた結果である。最後に、「(3)油圧ダイヤルを操作し続けた場合」は、走行動力Xと油圧動力Yの和が閾値(最大許容値Z)に達したときの処理となる。この場合は、図3において、ステップ1で否定され、ステップ3で否定され、ステップ9で肯定され、ステップ10で肯定され、ステップ11で否定された結果である。
第1の実施の形態によるホイールローダ1は上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
まず、オペレータは、キャブ11に搭乗して運転席に着座する。この状態でステアリングホイールやアクセルペダル(いずれも図示せず)を操作することにより、プロペラシャフト12を介して前車軸4、後車軸9に連結された走行モータ23を駆動する。これにより、前車軸4、後車軸9を介して前輪5、後輪10が回転駆動し、ホイールローダ1は前進または後進する。
ホイールローダ1を左,右方向に操舵するときには、油圧ポンプ15を用いてステアリングシリンダ13を伸長または縮小させる。これにより、前フレーム3と後フレーム8とは左,右方向に屈曲するから、ホイールローダ1を左,右方向に進行させることができる。そして、土砂等の掘削作業を行う場合には、油圧ポンプ15を用いてアームシリンダ6Cおよびバケットシリンダ6Dを伸縮動作させてアーム6Aおよびバケット6Bを俯仰動させる。この状態で、ホイールローダ1を前進または後退させて掘削作業等を行うものである。
ここで、本実施の形態によれば、ホイールローダ1の運転時に、オペレータは、出力設定装置29の走行ダイヤル29Aと油圧ダイヤル29Bとを操作することにより、走行性能に対応する走行モータ23の最大出力値(走行動力X)と作業性能に対応する油圧ポンプ15の最大出力値(油圧動力Y)をそれぞれ独立して調整することができる。このため、ホイールローダ1の走行性能と作業性能のそれぞれを、オペレータの好みに合わせた特性とすることができる。
本実施の形態によれば、走行モータ23の出力の最大値(走行動力X)と油圧ポンプ15の出力の最大値(油圧動力Y)の和(合計)を、エンジン14の最大動力に蓄電装置22に蓄電された電力を加味して設定される最大許容動力(最大許容値Z)を超えない範囲で設定する構成としている。これにより、エンジン14と蓄電装置22により出力される動力(最大許容動力)の範囲内で、走行モータ23と油圧ポンプ15の動力(X,Y)の調節をすることができる。この結果、これら両動力(X,Y)の和がエンジン14と蓄電装置22により出力される最大許容動力(Z)を超えた場合に起こるエンジンストールを抑制することができる。この場合、最大許容動力を蓄電装置22に蓄電された電力を加味したものとして設定しているため、最大許容動力をエンジン14の最大動力に設定した場合に比べて、より大きい動力を出力することができる。
本実施の形態によれば、走行ダイヤル29Aおよび/または油圧ダイヤル29Bの操作により走行モータ23の出力の最大値(走行動力X)と油圧ポンプ15の出力の最大値(油圧動力Y)の和が最大許容動力(最大許容値Z)に達すると、ダイヤル29A,29Bの増大方向へのダイヤル操作が無効となる。このため、車両全体として動力供給が可能な最大許容出力値に対して、走行出力と作業出力との合計出力が超えないようにできる(エネルギ収支が釣り合うようできる)。
本実施の形態によれば、油圧ポンプ15を可変容量型のものとしているため、走行ダイヤル29Aが操作されたときは、エンジン14の回転数の増減と油圧ポンプ15の容量調整とに基づいて、そのダイヤル操作に応じた走行性能を走行モータ23により出力することができる。一方、油圧ダイヤル29Bが操作されたときは、エンジン14の回転数はそのままとし、油圧ポンプ15の容量調整に基づいて、そのダイヤル操作に応じた作業性能を油圧ポンプ15により出力することができる。このため、ダイヤル操作に応じた走行出力と作業出力とを実際に出力させることができることに加えて、出力調整の自由度を向上することができる。
なお、油圧ポンプ15の容量調整を行わない場合や、油圧ポンプ15を固定容量型のもので構成した場合は、例えば、走行ダイヤル29Aが操作されたときは、エンジン14の回転数はそのままとし、蓄電装置22の充放電の調整に基づいて、そのダイヤル操作に応じた走行性能を走行モータ23により出力することができる。一方、油圧ダイヤル29Bが操作されたときは、蓄電装置22の充放電の調整とエンジン14の回転数の増減とに基づいて、そのダイヤル操作に応じた作業性能を油圧ポンプ15により出力することができる。この場合は、油圧ポンプ15の容量調整を行わなくても、または、油圧ポンプ15が固定容量型のものでも、ダイヤル操作に応じた走行出力と作業出力とを実際に出力させることができる。
次に、図5および図6は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、第2の電動機の出力の最大値と油圧ポンプの出力の最大値の和が最大許容動力に達したときは、それ以上増大方向へダイヤルを操作すると、両最大値の和が最大許容動力を超えないように、その操作した一方のダイヤルに対応する最大値が増大する分、他方のダイヤルに対応する最大値が自動的に減少する構成としたことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
ステップ1から4までは、上述した第1の実施の形態と同様の処理を行う。ステップ5で肯定された場合も、第1の実施の形態と同様に、ステップ6へ進む。一方、ステップ5が否定された場合は、本実施の形態では、ステップ15へ進む。ステップ15では、走行ダイヤル29Aの増大方向への操作に応じて走行モータ23の出力の最大値(走行動力X)を増大させ、その分、油圧ポンプ15の出力の最大値(油圧動力Y)を減少させる(走行動力Xをプラス1し、油圧動力Yをマイナス1する)。この場合、具体的には、例えば、エンジン14の回転数をそのままに(可能であれば増大)すると共に、傾転アクチュエータ15Aをメインコントローラ28により傾転角制御弁15Bを介して制御することで、油圧ポンプ15の出力を減少させる一方、発電モータ20で発電される電力の増大および/または蓄電装置22の放電により、走行モータ23を駆動する電力を増大させる。
ステップ6から10までは、上述した第1の実施の形態と同様の処理を行う。ステップ11で肯定された場合も、第1の実施の形態と同様に、ステップ12へ進む。一方、ステップ11が否定された場合、ステップ16へ進む。ステップ16では、油圧ダイヤル29Bの増大方向への操作に応じて油圧ポンプ15の出力の最大値(油圧動力Y)を増大させ、その分、走行モータ23の出力の最大値(走行動力X)を減少させる(油圧動力Yをプラス1し、走行動力Xをマイナス1する)。この場合、具体的には、例えば、エンジン14の回転数をそのままに(可能であれば増大)すると共に、傾転アクチュエータ15Aをメインコントローラ28により傾転角制御弁15Bを介して制御することおよび/または発電モータ20でアシスト駆動することにより、油圧ポンプ15の出力を増大させる一方、蓄電装置22の充電または発電モータ20への放電により、走行モータ23を駆動する電力を減少させる。ステップ12から14までは、上述した第1の実施の形態と同様の処理を行う。
このように構成する本実施の形態によれば、走行ダイヤル29Aおよび/または油圧ダイヤル29Bの操作により走行モータ23の出力の最大値(走行動力X)と油圧ポンプ15の出力の最大値(油圧動力Y)の和が最大許容動力(最大許容値Z)に達すると、走行出力の最大値(走行動力X)と作業出力の最大値(油圧動力Y)とのうちの一方が増大する分他方が減少する。このため、車両全体として動力供給が可能な最大許容出力値に対して、走行出力と作業出力との合計出力が超えないようにできる(エネルギ収支が釣り合うようできる)。特に、本実施の形態では、第1の実施の形態と比較して、オペレータのダイヤル操作の手間を低減可能となる。
次に、図7は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、最大許容動力を蓄電装置に蓄電された電力量に応じて増減する構成としたことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1および第2の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
ステップ1で肯定されステップ2の初期設定処理が行われると、または、ステップ1で否定されると、ステップ17へ進む。ステップ17では、蓄電装置22の充電量(蓄電量)が所定値以上であるか否かが判定される。具体的には、ステップ17では、コンバータ27で蓄電装置22の電圧値を読み取り、その値をメインコントローラ28へ出力し、そこで電圧値が一定値以上であるか否かの判定を行う。ステップ17で肯定ならば、ステップ18へ進み、否定ならばステップ3へ進む。
ステップ18では、走行動力Xと油圧動力Yの最大許容値Zの値を増加する(例えば、最大許容値Zをプラス50する)。このように最大許容値Zの値を増加できるのは、蓄電装置22に十分な充電がされており、その分、動力に利用できるためである。ステップ18の処理が完了したら、ステップ3へ進む。ステップ3から16までは、上述の第1の実施の形態、および、第2の実施の形態と同様の処理を行う。なお、図9のフローチャートでは省略したが、蓄電装置22の充電量(蓄電量)が所定値未満となった場合は、例えば、最大許容値Zを初期値(例えば100)に戻す、ないしは、蓄電装置22の充電量に応じて減少させる処理を行う。
また、蓄電装置22の充電量の所定値、最大許容値Zの値を増加する程度、減少させる程度は、例えば、エンジンストールしない範囲で蓄電装置22の充電量に応じて走行動力Xと油圧動力Yとを適切に増大できるように、予め実験、計算、シミュレーション等に基づいて設定することができる。図7のフローチャートでは、所定値を1つ設定した場合を例に挙げて説明したが、所定値を複数設定し、その所定値毎に、最大許容値Zの値を増大または低減する構成としてもよい。
このように構成する本実施の形態によれば、蓄電装置22に蓄電された電力量(蓄電量、充電量)に応じて最大許容値Zを増減する構成としているので、エンジンストールしない範囲内で最大許容値Zを電力量に応じて増大させることができる。これにより、エンジン14の出力を大きくしなくても(大型のエンジン14としなくても)、より大きい走行動力Xと油圧動力Yを出力できるホイールローダ1を作成することが可能となる。この場合に、最大許容値Zは、蓄電装置22に蓄電された電力量に応じた最適な値となるように調整(増減)することができる。
なお、上述した各実施の形態では、図3、図5、図7に示すステップ3,6,8,9,12,14の処理が本発明の構成要件である出力調整部の具体例を示している。
上述した実施の形態では、メインコントローラ28を、出力調整部28Aを有するコントローラとした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、メインコントローラとは別に、エンジンと動力制御装置とを制御するコントローラ(例えばハイブリッドコントローラ)を設け、該コントローラ(ハイブリッドコントローラ)を、出力調整部を有するコントローラとしてもよい。
上述した実施の形態では、出力設定装置29を回転式の走行ダイヤル29Aと油圧ダイヤル29Bを有する構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、走行ダイヤル、油圧ダイヤルを、中立位置を挟んで増大側または減少側に直線的に操作するレバー、スイッチ等の操作具により構成してもよい。即ち、走行ダイヤルおよび油圧ダイヤルは、ダイヤルと同等の機能を有する操作具を含むものとすることができる。
上述した実施の形態では、蓄電装置22としてキャパシタを用いた場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らずバッテリを用いる構成としてもよい。
上述した各実施の形態では、ホイールローダを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば油圧ショベル、フォークリフト、トラッククレーン等の他の作業車両に広く適用することができるものである。
1 ホイールローダ(作業車両)
2 前部車体(車体)
6 作業装置
6C アームシリンダ(油圧アクチュエータ)
6D バケットシリンダ(油圧アクチュエータ)
7 後部車体(車体)
14 エンジン
14A エンジン制御部
15 油圧ポンプ
15B 傾転角制御弁(ポンプ制御部)
20 発電モータ(第1の電動機)
21 電力線
22 蓄電装置
23 走行モータ(第2の電動機)
24 動力制御装置
28 メインコントローラ(コントローラ)
28A 出力調整部
29 出力設定装置
29A 走行ダイヤル(走行出力設定ダイヤル)
29B 油圧ダイヤル(作業出力設定ダイヤル)

Claims (7)

  1. 作業装置が取付けられた車体と、該車体に搭載されエンジン制御部により回転数が調整可能なエンジンと、該エンジンにより駆動される油圧ポンプと、該油圧ポンプから吐出される圧油により駆動され前記作業装置を作動させる油圧アクチュエータと、前記エンジンに機械的に接続された第1の電動機と、該第1の電動機に電力線を介して接続された蓄電装置と、該蓄電装置および前記第1の電動機に電力線を介して接続され前記車体の走行電動機となる第2の電動機と、前記第1の電動機、蓄電装置、第2の電動機への電力供給量を制御する動力制御装置と、該動力制御装置と前記エンジン制御部を制御するコントローラとを備えてなる作業車両において、
    前記コントローラには、オペレータに操作され、前記車体の走行性能に対応する前記第2の電動機の出力の最大値と、前記作業装置の作業性能に対応する前記油圧ポンプの出力の最大値とを、それぞれ独立して設定する出力設定装置を接続して設け、
    前記コントローラは、前記第2の電動機の出力の最大値と前記油圧ポンプの出力の最大値とが前記出力設定装置によりそれぞれ設定された最大値となるように、前記動力制御装置と前記エンジン制御部を制御する出力調整部を有する構成としたことを特徴とする作業車両。
  2. 前記第2の電動機の出力の最大値と前記油圧ポンプの出力の最大値は、これら両最大値の和が、前記エンジンの最大動力に前記蓄電装置に蓄電された電力を加味して設定される最大許容動力を超えない範囲で、それぞれ独立して設定を可能な構成としてなる請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記最大許容動力は、前記蓄電装置に蓄電された電力量に応じて増減する構成としてなる請求項2に記載の作業車両。
  4. 前記出力設定装置は、前記第2の電動機の出力の最大値を設定する走行出力設定ダイヤルと、前記油圧ポンプの出力の最大値を設定する作業出力設定ダイヤルとを有し、
    前記走行出力設定ダイヤルと前記作業出力設定ダイヤルとのうち何れかのダイヤルを最大値が増大する方向に操作しているときに、前記両最大値の和が前記最大許容動力に達したときは、それ以上のダイヤル操作を無効とし、何れかのダイヤルを減少方向に操作しないと、ダイヤルの増大方向への操作による最大値の増大が禁止される構成としてなる請求項2または3に記載の作業車両。
  5. 前記出力設定装置は、前記第2の電動機の出力の最大値を設定する走行出力設定ダイヤルと、前記油圧ポンプの出力の最大値を設定する作業出力設定ダイヤルとを有し、
    前記走行出力設定ダイヤルと前記作業出力設定ダイヤルとのうち何れかのダイヤルを最大値が増大する方向に操作しているときに、前記両最大値の和が前記最大許容動力に達したときは、それ以上増大方向へダイヤルを操作すると、前記両最大値の和が前記最大許容動力を超えないように、その操作した一方のダイヤルに対応する最大値が増大する分、他方のダイヤルに対応する最大値が自動的に減少する構成としてなる請求項2または3に記載の作業車両。
  6. 前記走行出力設定ダイヤルが操作されたときは、前記エンジンの回転数はそのままとし、前記蓄電装置の充放電の調整に基づいて、そのダイヤル操作に応じた走行性能を第2の電動機により出力する構成とし、
    前記作業出力設定ダイヤルが操作されたときは、前記蓄電装置の充放電の調整と前記エンジンの回転数の増減とに基づいて、そのダイヤル操作に応じた作業性能を前記油圧ポンプにより出力する構成としてなる請求項4または5に記載の作業車両。
  7. 前記油圧ポンプは、該油圧ポンプの容量を調整するポンプ制御部を有する可変容量型油圧ポンプとし、
    前記コントローラは、前記エンジン制御部、前記動力制御装置に加え、前記ポンプ制御部も制御する構成とし、
    前記走行出力設定ダイヤルが操作されたときは、前記エンジンの回転数の増減と前記油圧ポンプの容量調整とに基づいて、そのダイヤル操作に応じた走行性能を前記第2の電動機により出力する構成とし、
    前記作業出力設定ダイヤルが操作されたときは、前記エンジンの回転数はそのままとし、前記油圧ポンプの容量調整に基づいて、そのダイヤル操作に応じた作業性能を前記油圧ポンプにより出力する構成としてなる請求項4または5に記載の作業車両。
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